トップ・ページや掲示板で3回に分けて表明した事件への自分の見解を、ここに一括掲載しました。転載自由です。

〔 イラクでの人質事件について〜3人を見殺しにするな 〕

●トップページから(4月9日発表)
●掲示板から(4月11日発表)
●掲示板から(4月12日発表)
●追記(4月12、13日発表)
●救出費用請求の愚(4月17日発表)


★イラクの人質事件について/トップページから(4月9日発表)

新聞社がネットでアンケートをとったところ、7割を超える人が「撤退するな」の意見だった(投票は男性が9割)。朝日・読売・毎日の社説も“撤退拒否”。なんと不気味な結果だろう。
スペインは列車爆破事件後に軍の撤退を表明したが、それで世界はスペインを「テロに屈した国」と責めたのか?遺憾と言ってるのは米英だけだ。頑として出兵を拒否しているフランスやドイツはテロに屈した国なのか?そうじゃないだろう。両国とも、国連を無視して暴走する米国のやり方に抗議してのことだ。(現に仏・独は世界から孤立していない)

米軍によるファルージャ等の一斉攻撃の死者は、この5日間だけで450人!モスク空爆他のなりふり構わぬ攻撃は女性や子どもの命を奪っているのに、米軍の発表は「武装勢力多数死亡、民間人の死者ゼロ」。つまり、米軍に殺された市民は、子どもであろうと武装勢力と認定されるわけか。日本政府はそんな米国を黙って見ているだけ。「戦闘地域に自衛隊を派遣しない」という大前提も、先日の自衛隊駐屯地を狙った迫撃砲の発射で崩壊している。
っていうか、国の政策や方針は後からいくらでも変えることができるけど、一度失われた生命は二度と戻らない。テロに屈する、屈しないの議論以前に、人間3人の命がどれだけ重いかを、日本中の子どもたちが今見ている。子どもの凶悪事件が増え、人の命が軽くなってきていると大人たちが嘆くなら、ここで3人の命を見捨てる愚を犯してはならない。

「危険を承知でイラク入りした3人にも責任はある」という人もいるだろう。じゃあ、それは死んで償わなければならないほどの罪なのか?ウラン弾の被曝状況を調べに行ったことが、ストリートチルドレンに食料を配りに行ったことが、首相から「死んでもやむなし」とされる大罪なのか?復興支援をするにも、治安が悪過ぎて自衛隊はここしばらく基地から一歩も外に出れない日が続いている(しかも活動再開のメドが立っていない)。サマワにいても何もしてない。ならば形だけでも一時撤退して、治安が回復してから国連指揮下の派遣を再考してもいいじゃないか。子どもたちの規範となるべき国家の長が、みすみす3人の人間を見殺しにしていいわけがない!

「残念だが3人を見殺しにしないとテロが有効と思われ、もっと大勢の日本人が危険にさらされる」という人は、冷静に事件が起きた背景を考えて欲しい。彼らはフセインの釈放を要求しているのか?大量破壊兵器疑惑の証拠を出せと言ってるのか?答えはノーだ。「もう、我々の土地から出てって欲しい」と、ただそれだけを言っているのだ。イラクには自衛隊の復興支援に感謝している人がたくさんいる。だが、“国連指揮下ではなく米軍の同盟軍としてきた自衛隊は敵”と思ってる人もいる以上、この悲劇の後も類似の事件は起き続ける。しかも“3人がダメなら今度は10人”といった具合に、もっと深刻になって。3人を見殺しにして得るものは何も無い。ブッシュやラムズフェルドに誉められることが、人間3人の命より重要とは思えない。
「あの3人は軽率だった」というより、後先のことを考えず行った自衛隊の派遣こそ「軽率」そのものだと僕は思っている。

※追記「人質の家族と会うつもりはない。会っても話すことがない」、この小泉首相の言葉に絶句した。“救出に向けて頑張っています”とさえ、家族に言う気になれぬとは…。
※追記2。人質となった高遠さんのHPは中傷が殺到し閉鎖に追い込まれてしまった。むごすぎ。




★イラクの人質事件について/掲示板から(4月11日発表)

今回、自分の意見に対してこんなにも多くの反応があり、とても驚いています。そして、反対の意見を持つ方が、きわめて理性的に書いて下さったことに感謝の念を禁じえません。まさにトップページのヴォルテールの言葉「私は貴方の意見には反対だ。しかし、貴方がそれを言う権利を、私は命にかけて守る」を地で行く対話だと思いました。

反論の内容には共通点が幾つもあり、個別にレスするよりも、ここで代表的なものに答える方がポイントが絞れると思い、新しくスレッドを作りました。まず最初に確認。
1.僕は卑劣なテロ行為を絶対に容認しない。
2.言葉尻をつかまえて揚げ足取りする気は毛頭ない。
3.自分の意見が100%正しいと押し付ける気も全くない。
これを大前提として、分かっておいて下さいネ。

●スペインとは規模・インパクトが違いますし、残念ながらここで要求をのむ事はやはり「テロへの服従」と見なされるでしょう。

規模が違う…これはつまり、200人と3人を比べてのことですよね?僕は、命の重さは数の問題ではないと思います。

●“3人がダメなら今度は10人”という状況は、まさにテロを容認し、国が屈したときに、より起こり得る事態です。

ここがどうしても分からない。今回のことで言えば、自衛隊が撤退すれば、基本的にイラクは日本人のことを友人と思っているので、テロを起こす理由がなくなります。逆に撤退しなかったら、犯人は「3人だから少なかったんだ」という考えになり、10人、30人、東京で爆弾テロ、ってなりますよね?これって間違ってますか?

●第一、自衛隊が撤退したとして彼らは解放されるという保証はどこにありますか?

保証などないです。最悪3人の命が奪われた場合に、何もせずに見殺しにしたのか、やるべきことをすべてやってそうなったのかでは、3人にとっても、家族の方にとっても、日本人全体にとっても、大違いじゃないですか。少なくとも僕は、救えたかも知れない方法をひとつでも残して「その時」を迎えるのは絶対に嫌だ。

●カジポンさん、あなたは多くの人間に影響を与えてしまう立場にいるのです。感情に流されずに、論理的に考えることを忘れないでください。

自分をそんな風に言って下さって恐縮しています。しかし…困りましたね。僕は極めて論理的に考えているつもりなんですよ。つまり、人間の命ほど尊いものはないという価値基準を、終始貫いているだけなんですが。

●テロリストたちは自衛隊はイラクから出て行って欲しいと思っていますが、イラクの一般市民たちはそうは思っていません。この時点で、このテロリストたちに大義はありません。

ですから僕は「イラクには自衛隊の復興支援に感謝している人がたくさんいる」と書いています。しかし、たとえ少数でも「米軍の片棒を担ぐなら出て行け」と思っている人がいて、彼らの目には自衛隊も米軍と同じ占領軍に見えるのです。だから問題なんです。
大義といえば、占領軍はどうなのでしょう。国際社会の合意なしに戦端が開かれ、国連の威信を地に堕とした戦争の延長線にある今の占領。イラク人による政権ができ、その政権がイラクへの自衛隊派遣を求めた際に、初めて「大義」がこちらにも生まれるのではないでしょうか。

●このサイトも含め、多数の人間に影響力のある所での見解発表は正しいように感じてしまいがちですが、一歩引いて冷静に見る必要があると思います。

この意見にまったく同感です。僕の意見が常に正しいわけがないし、新聞の社説だって各社バラバラです。情報源をひとつにせず、様々な切り口から物事を判断することが大切ですよネ!





★イラクの人質事件について/掲示板から(4月12日発表)

〔今までの議論のポイントを分かりやすく整理します〕

※撤退派、撤退拒否派、両者の共通点
・卑劣なテロ行為には断固反対
これは同じ。違うのはここから。

(撤退派)
・国の威信は今後取り戻せるが、失った命は二度と取り戻せない。
・国際的な合意がない派兵そのものが間違っていたんだから撤退すべし。

(撤退拒否派)
・テロに国家が屈すると模倣犯が続出する。テロが有効という前例を作ってはならない。
・3人は軽率。その行動は本当に「今」必要なものだったのか?

僕は拒否派の意見を認めたうえで、なお撤退派の「見殺しにはできない」を支持します。“取り戻せるもの”と“取り戻せないもの”を考えれば、後者を選択するべきだと思ったからです。
「すべてに優先されるのが人命の尊重だ」と考えていますし、また今回の場合では、イラク戦争をめぐって国際世論が分裂する中、国連を軽視し見切り発車で自衛隊を派遣した日本にも非があると思っているからです。(自衛隊が人道支援の為に来たとイラク人すべてに理解されているか疑問)
他にも思うところがありますので、以下、拒否派の代表的な二つの意見について反論します。

●テロに国家が屈すると模倣犯が続出する。テロが有効という前例を作ってはならない。

撤退拒否派の人は、なぜこの事件が起こったのか、その原因まで掘り下げて考えるべきだと思います。誘拐と脅迫は、それが有効であったか無効であったかにかかわらず、大国の圧倒的な軍事力に対抗するための代表的な戦術であり、今回の事件の結果にかかわらず、大国が武力で圧力をかけ続ける限り続出するでしょう。

また、一方でテロ犯は自らの大義を非常に重視します。彼らを突き動かすのは「民衆から支持されている」という信念です。拒否派の方が恐れている、「人命優先を表明した日本への擬似事件続出」ですが、世界に向けて“人命優先”を表明している国に、それを逆手にとって誘拐と脅迫を行なえば、どれだけ世論から糾弾されるかテロ犯だって想像できるでしょう。パレスチナの悲劇を引き合いに出すまでもなく、テロの続発を防ぐのは、軍を引き、銃口を下げて対話するしかないことは歴史が証明しています。米英のやり方では、死者の山を築き、第2、第3のビンラディンを生むだけです。

日本は憲法で『武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。』とうたっています。給水活動は武力の行使ではありませんが、同盟軍の米国はこの一週間にファルージャで600人ものイラク人を殺しており、いたずらに憎しみの連鎖を拡大しています。米軍との連携は、米軍の占領に協力することでもあり、明らかに憲法の「精神」に抵触しています。こんな国際的合意のない派兵を維持するために、3人を見殺しにするべきではありません。

※日本政府は自衛隊派遣を人道支援と主張していますが、実際は武装した米兵をクウェートからイラクのタリル、バスラ両空港に3月中旬から何度も輸送しています。津曲航空幕僚長が記者会見でこう発言しているのに、マスコミが伝えるのは給水作業のことばかり。そして、これまたなぜかマスコミがファルージャの大虐殺を詳しく報道しないので、日本人には「自衛隊は出て行け」という要求がどんな感情からきているのか分かりにくくなっています。
以下のアルジャジーラの画像サイトを見れば、「米軍の仲間は全部敵」とするイラク人の焦燥感が伝わります。
http://english.aljazeera.net/NR/exeres/056E41CC-27F4-4FE4-B33E-F39160EA16A5.htm
(ファルージャで殺された子どもたち。数字をクリックすれば画像が変わります。目を背けたくなりますが、僕たちは見るべきだと思います。なぜなら、これが現実だからです。そして、こうした写真をアラブの人々は皆が見ているのに、日米のマスコミは報道しないので国民は全く知らないということが、相互理解からほど遠い今の絶望的状況を生んでいます。相手の気持ちを考える想像力が働かない、これほど恐ろしいことはありません。)
写真を見るべきだと言っているのは、感情論に走っているわけではありません。日本人としてヒロシマ・ナガサキの写真を1人でも多くの海外の人に見て欲しいという気持ちと同じように、イラクの人もファルージャの現実を世界の人に見て欲しいと思っていると考えたからです。(もちろん、いかなる理由があれ、卑劣なテロは絶対に認めません!)

自衛隊の活動が“純粋な復興支援”であっても、今のファルージャで給水作業ができますか?マイクで「復興に来ました」と叫んでも、ファルージャで家族を失った人々は、“米軍の片棒を担ぐ敵”としか見なさないでしょう。たとえ一部にでもそういう人がいる限り、現地からは撤退すべきなのです。
武力では絶対にテロを封じ込めず、逆にテロの拡大を呼び込むだけ。問題の根本を対話で解決しない限り、今度は世界各地に滞在している日本人が誘拐の標的になるでしょう。繰り返しますが、戦力で劣り、追い詰められた抵抗者に残された最後の手段がそれだからです。(だからといって僕はテロを認めていません。現実問題としてそうなっていくと、事実を言っているのです)

●彼らが適切な自衛手段を採った上での取材や支援なら非難しないけど…。

40人を超える人質の中には「自衛のプロ」ともいえる警備会社の人も多いですよね。今のイラクで「適切な自衛手段」などあり得るのでしょうか?3人はヨルダン・ナンバーのタクシーではなく、イラク・ナンバーを使ったし、またファルージャの町をわざわざ迂回したうえでなお捕らえられたわけで、そこを非難するのは少し酷だと思います。(それに繰り返しますが、ファルージャ虐殺がなければ誘拐されなかったでしょう)

それにしても、世論の動きが本当に怖いです。13回の退避勧告に反してイラクに入ったのは、NHK、民放各社、各新聞社の特派員が70人。誰だって人質になる危険性があります。でも、勧告を振り切り、命を張ってバグダッドで取材してくれる彼らがいるおかげで、僕らは現地の様々な情報に触れることができます。一部のマスコミがイラクから撤収した今、なおも残った彼らが被害にあった時に「迷惑かけやがって」と悪者扱いされやしないかと、心から懸念しています。
※イラクで犯罪に巻き込まれたことを「バカ」「ドジ」「情報不足」「甘い」と繰り返す人は、亡くなった外交官2人(小泉首相は空港に迎えにも行きませんでしたが)をも侮辱している気がします…本当に。

●3人は軽率。その行動は本当に「今」必要なものだったのか?

郡山さんについては僕もまだよく知らないのですが、少なくとも、今井君と高遠さんには「今」行動を起こす必要があったと思います。

自衛隊が米軍の劣化ウラン弾の危険性を世界へ伝えますか?サマワでも多くのウラン弾を米軍は使用しています。今井君はイラク国民のことはもちろんのこと、派遣される隊員が放射能に被曝することを深く心配していました。イラク各地で多くの人々が、リアルタイムで、放射能で苦しんでいるのです(米軍の帰還兵も含め)。その意味からも、彼が「今」必要だと判断したのは当然ではないでしょうか。

高遠さんは、バグダッドで以前にイラク人の友人から受け取った次の手紙を、自ら日本語に訳して日本政府に伝えていました。
『イラク人は日本人のことが大好きです。そして、日本からのNGOの人々は日本に対するさらなる良い印象を私たちに与えてくれました。どうか、この評判を落とさないようにして下さい。そして、私たちの破壊された国を再建するために民間の会社を送って下さい。一人の民間人として私が思うのは、軍隊を送ることは私の国イラクでの暴力を増長させるだろうということです』
『 もし、日本人が武器を持って来るというなら、私たちはそのような人たちを望んでいません。アメリカを助けるために来るのなら、来てほしくありません。私たちが外国人に望むことは、イラクの再建を手伝ってほしいということだけです。国連、そしてNGOの方を大歓迎します』
こうした現地の声を直接聞いている彼女が、「今」この瞬間にも路上で死んでいくストリート・チルドレンを救うべく、地道に援助活動をしていたのです。そこへ、国際的な合意もなく「自衛隊が派遣された」ことで、彼女は命を奪われようとしているのです。これを僕は「軽率だ」「立場が分かっていない」「残念だが見殺しにするしかない」とは、絶対に思いたくないし、彼ら3人の死の上に成り立つ平和を、子どもたちに誇れるとは到底思えません。

※僕は掲示板にmichaelさんがお書きになった次の言葉を全面的に支持します!
『3人を解放するために自衛隊を撤退させたことで、日本を甘く見てさらにテロを行なう人がいたとしても、それは全人類のうちの、ほんのひとつまみです。大多数の人はテロ行為を憎んでいるはずですし、「要求を通すためにたやすくテロをする」という事はしないでしょう。シーア派・イラク・日本・アメリカ等どんな国家・宗派に属する人であろうと、皆「争いのない、平和な生活を送りたい」と願う“仲間”なのです。(略)平和を作るためには、どんなに不信感をもたれ、その犠牲になろうとも、全人類の良心を信頼し続ける覚悟と勇気が不可欠です。』
 
※NGOのグローバル・ウオッチがバグダッド経由の警告文を受け取ったと発表。
『アルジャジーラにたいする川口外相の声明、外務省報道官の声明は、拉致グループを激怒させるに充分です。「これ以上、日本政府が自衛隊派兵の正当性を主張し、米軍と組んでイラク民衆を攻撃しようとするなら、人質解放の扉は閉ざされる危険性があるだろう」、との警告です。』
…“復興支援”という言葉が、いかに両者の間でギャップがあるかが分かります。


人質の今井君たちを紹介した「劣化ウラン弾禁止ヒロシマ・プロジェクト」のURL→http://www.nodu-hiroshima.org/


(追記 4月12日)
それにしても、普段は“いい意見を書いてるなぁ”と感心している複数のサイトが、3人を『3馬鹿トリオ』『死んで当然』『無視無視』と切り捨てているのは衝撃的だった。そういった主張には4つの共通点がある。

1.テロが起きた原因を考えようとしない。

※今回のケースに限定していえば、米軍のファルージャ大虐殺がなければ誘拐されなかったと僕は思っています(救急車や消防車まで攻撃する米軍は異常)。誘拐が多発したのはファルージャ後。あの無差別攻撃がなければ、3人は今頃それぞれの活動に汗を流していたでしょう。「覚悟」していたとしても、それは流れ弾のことであり、人質のことではないと思います。もしそれが予測されていたのであれば、十数カ国40人以上もの人が人質になることはなかったでしょう。3人の予測が甘かったのではなく、米軍が予測を上回る凶行をしたわけで、3人を批判することは理不尽だと思います。

2.米軍のイラク侵攻と占領政策の問題点に触れていない

フセインが失脚した後、これまでフセインに弾圧されていた人々が今度は米軍と戦っており、完全に占領政策は破綻しています。ファルージャは誘拐テロ犯を生みましたが、復興ビジネス目当ての占領はファルージャを生みました。

3.三人の活動内容を深く調べようとしない。

サマワでも現在進行形で被曝犠牲者が出ている劣化ウラン弾。物資だけでなく精神的な支援を求めているストリート・チルドレン。ブラウン管には流れないイラクの民衆の生の声。戦乱の中のイラクであっても、3人それぞれに「今」行く理由がありました。売名行為と呼ぶ人もいますが、事件がなければ彼らの活動に何人の日本人が気づいていたでしょう?僕は彼らのことを尊敬はしても、批判なんか絶対にできません。

4.国連軽視で国際的合意もない自衛隊派兵に何の疑問も感じていない。

自衛隊の派遣目的が「復興支援」だとイラク人一人一人に認識されていれば、邦人は狙われませんでした。理解される前に見切り発車で派遣されたことが、派遣の前からバグダッドで人道援助をしていた邦人を危険な目に合わしたのです。これも「全く関連がない」のでしょうか…。

(僕は全ての自衛隊派遣が悪だと思っていません。民間NGOの支援が困難で、かつ、完全に国連の指揮下に入っているならば、派遣に異を唱えません。お金だけ出せば良いとは思わない。そこは誤解なきよう。)

どうか『3馬鹿は死ね』と書く前に、上記の4点に触れて欲しい。心からそう思います。

(追記2 4月13日)先日、人質となった高遠さんのHPが中傷の嵐で閉鎖に追い込まれたことを書いたけど、嫌がらせはさらに加速している。今井君の家族は、あまりの中傷電話の多さから留守番電話にして番号案内もやめた。すると今度は留守電に「死ね」と吹き込んで切ったり、「チーン」という仏具の音だけが繰り返し録音され、ついに今日電話番号を変えたという。3家族には「自業自得」と書かれたファクスが次々入り、相当追い込まれている(読売は社説で公式に家族を批判し、3人に対し“政府に無用な負担をかけたことを深刻に反省すべし”と書いた。まだ救出もされてないというのに!)。ネットはもっとひどい。某巨大掲示板は「クソ家族」「処刑が楽しみ」などの書き込みだらけ。それでも僕はこう思う、たとえ被害者の家族を口汚く糾弾してる人でも、正しい情報が伝われば考え方に変化が出てくるだろうと!//一方、北海道庁には「なぜ迷惑家族の待機場所に北海道東京事務所を提供するのか」と、抗議の電話が昨日までに100件以上寄せられているという(同事務所にはイタズラでタクシーが10台呼ばれることも)。これに対し知事は「道民は道民」「弁当代は出していない」と会見。電話の非情な内容も驚いたが、被害者家族の弁当代すら負担してあげない行政ってなんだろう。意見は違っていても、困っている人を助けてあげたいとか思わないのかな…//掲示板の人質事件関連のカキコは100件を突破しましたが、個人メールでも様々な意見を頂いてます。今日友人から届いたメールに、とても印象的な文章があったので紹介。「世界の反戦世論を無視してイラクに侵攻したアメリカ。今や国際的に見ても、イラクの女性、子ども、老人を無差別に殺戮する米軍こそテロリスト。ブッシュはその親玉だ。日本政府はテロ犯(ブッシュ)の“圧力に屈して”自衛隊を派遣したんだ」。開戦以降、殺された一般市民は約1万人で、これはイラクの軍人の死者約7千人を上回る数だ。

●救出費用請求の愚

「危険を知りながら良い目的のためにイラクに入る市民や自衛隊がいることを、日本人は誇りに思うべきだ。もし人質になったとしても、『危険をおかしてしまったあなたがたの過ちだ』などと言うべきではない」(パウエル国務長官)

外務省が救出費用を一部自己負担にすることを決めたけど、誘拐の被害者に国家が救出費用を請求したなんて話は、世界的にも聞いたことがない!退避勧告が出てる紛争地で誘拐事件が起こった例はいくらでもある。なぜなら紛争地こそ深刻な人権侵害が多発しており、そこにNGO(国境なき医師団他)が非武装で救援に入るからだ(他国の軍隊でなくNGOだから活動できる)。今回、もし3人に救出費用を請求すれば、世界中のNGOやマスコミから日本政府はボロボロに叩かれるし物笑いの種になるだろう。フランスを代表するル・モンド紙は「事件は、外国まで人助けに行こうという世代が日本に育っていることを世界に示した」と論評している。上のパウエル国務長官の意見もそうだけど、海外の世論と国内の世論で差がありすぎる。“退避勧告を無視した”といっても彼らは良い事をしに行ったわけで犯罪者ではない。邦人保護に金を請求するなんて国の格を下げる情けないことはやめて欲しい。
※ル・モンド紙はスペインがイラクから撤退することについてこう語っている「スペイン国民がテロに屈したと考えるのは間違いだ。スペイン国民はテロと戦うにあたって、米英の戦略では非効果的(むしろテロリストを生んでいる)と判断したからだ。スペイン国民を臆病という意見は彼らを侮辱するものだ」と。










オヌシは 番目の旅人でござる