最新文芸情報


2006.9〜10

 10月31日〜村上春樹が世界的に有名なチェコの文学賞・カフカ賞に輝いた。授賞式のスピーチで氏は「本は自分の内部の凍った海を打ち砕く斧でなければならない」という、カフカが友人へ送った手紙を紹介。カ、カッコイイ。//いじめ問題で自殺が相次いでいるけど、バラエティの“意地悪な笑い”も原因のひとつとするみのもんたの怒りは真っ当。子どもは、からかわれる当事者ではなく周囲の反応を見るんだよね。※親からの教育が最重要なのは大前提。//北朝鮮の米ドル偽札問題。これ、記事には書いてないけど、NHKのニュースでは「単に似ているというレベルではなく、印刷機も米国の造幣局と同じ、インクも紙もドルと全く同じもの」と言ってた。つまり、まんまドル札。そこまでの施設は国家ぐるみでなければ無理なわけで、亡命者や裏社会の情報で“金正日の大号令で作られている”と分かっている。覚醒剤もそう。これはホントに悪質。国際警察(インターポール)で手配書を発行して、将軍様が他国を訪問した時に逮捕し、国際刑事裁判所で裁けないのかな。犯罪組織のドンでも国家元首なら外交特権で逮捕は無理?これでしょっぴけたら、流血なしで民主化が実現されるんだけどな。北朝鮮の国民に対し“核は主権国家の権利”という詭弁が通っても、偽札と覚醒剤は言い訳不可能だからね(もっと日本政府もこの方面から揺さぶりをかければいいのに)。//仔犬約7万匹の調査から犬の名の人気ランキングがこのほど発表された。多いと思っていたポチは204位、近年多かったコロも51位という意外な結果に。ベストテンは(10)リン(9)モコ(8)ソラ(7)ココ(6)ナナ(5)サクラ(4)ハナ(3)マロン(2)モモ(1)チョコだった。トップ3って食べ物だね(笑)。
 10月30日〜「私は(新しい恋で)救われたくなんかなかった。ずっと相手を想って泣いてたかった。10年でも20年でもずっと好きでいつづけて、どんなに好きか思い知らせたかった」。どんなに愛しても相手が他の誰かに惚れて自分に振り向いてくれない時、その想いに意味はあるのか?前へ進む為に忘れることが本当に正しいのか?--“全員片想い”マンガ『ハチミツとクローバー』レビューをアップ。トラウマ全開の入魂レビューっす。5人の若者の青春と、彼らを見守る周囲の大人の温かい眼差しを描いた傑作。5人が直面するのは「恋愛」と「自分探し」。恥ずかしくなるような青いテーマに、作者は正面からガップリヨツで組み合っている。「神さま、やりたい事があって泣くのと、見つからなくて泣くのでは、どっちが苦しいですか?」や“特技・自分探し3級”、「なぜ迷うか。地図が無いからじゃない。オレに無いのは目的地なんだ」は切実。「5月病というモノがあるが、それでいうならこの気分は多分、12月病だ。なんでかは解らないのだけれどアセるのだ。この色トリドリの電飾や鈴の音。“お前は今幸せか?”“居場所はあるのか?”と問い詰められているような気持になるのだ」、1巻目でこの言葉が出てきて若い頃の孤独地獄を思い出し激共感、全巻を大人買いしたデス!※「雨の音が好きだ。すごく落ち着く。まるで優しく手当てしてもらってるみたい。山も木も草も屋根も、そして私も…」(10巻)。この世界観が心地良い。
 10月29日〜放送が終わった『トリビアの泉』。これまで番組を見ながら、あるいはまとめブログ(ココは凄い)を参考にメモッたことから、語源に関するモノをピックアップして紹介。/「孫の手」の由来は孫とは全く関係なく、中国の伝説の仙女・麻姑(まこ)の手。爪が鳥のように長かったという。/ゾウリムシは英語で“スリッパ・アニマルキュール(小動物)”。和訳する時にスリッパをよく知らなかった日本人が“同じ履き物だから”とゾウリにした。/「ボイコット」は19世紀アイルランドの悪徳大地主チャールズ・ボイコットの名による。高い借地代に苦しむ農民たちが起こした、ボイコット氏への抗議運動が語源となった。/「ブーム」の語源はオランダ語BOMMEN(ボメン)で、意味は昆虫の羽の音の“ブンブン”。羽音を立てて突進する姿が“急に人気が盛り上がる様子”として使われ始めた。/「思うツボ」の語源は博打でサイコロを入れる壷。慣れた壷振り師がイカサマで自在に目を出せたことによる。/シルエットの語源は18世紀フランスの大蔵大臣エティエンヌ・ド・シルエットの名から。財政難を救う為、貴族たちに肖像画を黒一色で描かせたのが由来。/「冷たい」の語源は“爪痛し”。真冬の水仕事からきていると思われる。/相撲の「花道」は、平安時代に土俵入りする力士が頭に花を挿していたのが由来。/ことわざの「急がば回れ」の舞台は琵琶湖。比叡山からの突風を受ける水路より、安全な陸路を行けということ。/「ひとりぼっち」の語源は、孤独に修行を続けている法師(お坊さん)、“独り法師”からきている。/「ルビをふる」の由来は宝石のルビー。英国印刷業界では活字の大きさごとに、ダイヤ、パールなど宝石名が通称として付けられている。/「グレる」の由来は平安時代に生まれた遊び・はまぐりの貝殻合わせ。江戸時代になって貝と貝が食い違うように物事がズレる状態を、「ぐりはま」と逆さまに呼ぶようになり、“グレる”に動詞化した。/「包丁」は紀元前3世紀、中国・魏王朝に仕えた天才料理人、包丁の名が由来。彼は約20年も刃こぼれさせずに料理刀を扱ったという。//今夜9時、“のだめ”の第3話ッス!
 10月28日〜ゼーハー、ゼーハー。一昨日に発売されたジョジョ・ゲーム、何とかエンディングまでクリアー。あまりの激ムズさに攻略を諦めた人も多いと聞く。だけど、アクション系が超苦手で一面目のクリアーに一時間もかかった僕でも、操作に慣れさえすればエンディングにたどり着けたので、絶対に誰でもクリアー可能なハズ!希望を捨てず頑張って下さい。それにしても、5面目の対スピードワゴン、13面目の対ブラフォード、15面目の対騎士ゾンビはあまりに過酷な戦いだった。本気で挫折しかけた。この手のゲームは普通“イージーモード”があるものだけど、バンダイは“苦難を乗り越えろ”とばかりに、ノーマルモード(つーかハードモード)しか用意していない。プレイヤーはジョジョ同様に試練を与えられたと思って踏ん張ろう。最終決戦のドラマパート、声優さんが非常に素晴らしく、原作でストーリーは知ってるのにマジで感動した。ジョナサンは本当に良いヤツ。あらためて、彼がめっさ好きになった。正真正銘の精神的貴族だ。クリアー後は敵キャラを大量に使えるエキストラ・モードが出現するので楽しさ激増!(苦労した甲斐があった!)//昨日に続いて『ハチミツとクローバー』から胸に響いたセリフを。このマンガは大学生が主人公だけど、大人たちの人生も描かれている。ある大人(男)は学生に“寂しくないか”と問われてこう答えた--「ん?さみしいよ。でもただそれだけの話だよ。こう波みたいにガーッときて、かと思ったら、すーっとひいて、それがずっと繰り返し続くだけさ。時々大波が来て心臓がねじ切れそーな夜とかが周期的にやって来たりするけどね。ま、そんだけの話。命に別状はないよ」(第7巻)
 10月27日〜最近出合った良い言葉「気づかなかった。まさか自分の家のドアが“どこでもドア”だったなんて。ドアをあけて外に出れば、どこへでも行けたんだ」(『ハチミツとクローバー』7巻)、「親が子供に教えなければならないのは“転ばない方法”では無く、むしろ人間(ひと)は転んでも何度だって立ち上がれるという事じゃないか!?」(同7巻)//先月に最終刊が出た『ハチミツとクローバー』を読破し放心状態。ものすごく良かった。感想コメント、気合入れて書きます!早めにアップしたいッス。9巻のあとがきから--『人が生きて行くには、やっぱり“大きな変化”は避けられないものであると同時に、“とても大事な事”でもあるんです。だって、そんな風に“乗りこえる”時にしかできない成長っていうのがあるから』。//鬼教官からジョジョ立ち・レベル1を美しく決める為のワンポイント・アドバイス。「ポージングの最後に肘をミゾオチまでグッと引き寄せ、手首を“くの字”に曲げると飛躍的にジョジョ度が増す!」とのことデス(写真)←今回のコンセプトは“和”(笑)。

 10月26日〜本日、ジョジョのゲーム『ファントムブラッド』が発売されたことを記念して、ジョジョ立ち教室の“鬼教官コーナー”を加筆!今夏、鬼教官が故郷・北海道のヒマワリ畑で“花京院立ち”をキメたフォト、一問一答のインタビューなどをアップしました!※それにしてもジョジョ・ゲーム、キョーレツな難易度だねぇ。
サンライトイエローの洪水
の中で、鬼教官が華麗に
ポージング。
やはり190cmはデカイ!

※拡大写真
//日ハム・ファンの皆さん、44年ぶりの日本一、おめでとうございます!5回裏の金子の美しい同点スクイズ、新庄の泣きながらの最後のバッターボックス、ドラマがいっぱいの最終戦でしたね。//明晩9時からテレビで映画『デスノート』(前編)がオンエアされると知って仰天。だって6月の公開からまだ4ヶ月だよ!?来月に後編が公開されるからとはいえ、DVDの発売よりもテレビの方が早いなんて前代未聞。大英断だなぁ。//今日出合った種田山頭火の良い俳句「枯れゆく草の美しさにすわる」「よい湯からよい月へ出た」「何を求める風の中ゆく」。
 10月25日〜今月27日で公開が終了する琵琶湖東岸の3大秘仏開帳にギリギリで駆け込んだ。大阪から電車で往復5時間。さらに駅からは1時間に1本のバスに乗り換えねばならず、決して楽な行程ではなかったけど、西明寺、金剛輪時、百済寺の秘仏の公開は“55年ぶり”“52年ぶり”“住職一代に一度きり”など、仏像ファンのハートを刺激しまくる内容だったので、何とか時間を作って三寺を巡った!それぞれの秘仏が素晴らしかったけど、個人的には百済寺の十一面観音が最も心に残った。3mを超える巨大な観音像であるばかりでなく、半世紀に一度しか外気にさらされない為、1400年前の仏像なのに金箔がちゃんと残って黄金に輝いていたんだ。なんかもう、お堂の中の空気が明らかに外界と違ってて、呼吸の度に心身が浄化されるようだった。観音の優しい微笑がジワ〜と胸に沁みた(55年後に93才で生きてて、まだこのサイトがあったなら、根性で拝観して今回のレポートと一緒に紹介したいッス)。また、これらの寺は仏像だけでなく、個々の庭園が素晴らしかったので別ページに『湖東三山フォト・レポ』を作成したのでお楽しみ下さいね(秘仏は写真撮影は禁止で、寺のパンフにも載ってませんでした…残念)。※信長は琵琶湖西岸の比叡山だけでなく、東岸のこれらの寺もことごとく焼討ちしたようで、境内には“信長憎し”を滲ませる看板もあった。
  

//『ハチミツとクローバー』の原作マンガに激ハマり。名セリフが大量に出てくる。8巻まで読んだ。あと2巻!
 10月24日〜先日、船マニアの親友の発案で、四国オレンジフェリーのワンナイト・クルーズに親しい仲間15人で乗船した。土曜の13時に大阪港を出て、14時半に明石海峡大橋をくぐり、右に小豆島、左に四国を眺めながらクルージング。18時に瀬戸大橋をくぐって22時頃に愛媛東予港に到着。帰りも瀬戸内を通って翌朝8時に大阪港で下船という行程。初日の昼食にはワインが付き、夕食は15人でも食べきれなかった豪華バイキング、朝食もたっぷりで食事は大満足。クルーズ参加者は特別にブリッジの見学が可能で、レーダーや舵の説明に男のロマン爆発。そして、何より嬉しいのは24時間いつでも入浴できる展望風呂!瀬戸内に点在する小さな島々を眺めつつ、湯船の中でのんびり足を伸ばすのはサイコーの贅沢。ただし、愛媛に着いてもすぐに出航するので下船不可なのは残念。とはいえ、これで値段は一人1万2千円(8人部屋)。新幹線で大阪から東京に行くより安い。内海で波が静かだから殆ど船は揺れず、船酔いの心配もない。友人は皆「たまには仕事を忘れて海から陸を眺めるのもいいね〜」と至福の態。宿代、食費、燃料費込みでこの値段なら、いつもと趣向の違うグループ旅行にもってこいだと思いマス♪
※旅のミニ・フォト・レポートも作成しました!

野郎はレーダーに夢中 小豆島が見えてきた
 10月23日〜今年5月に神戸で見て超エキサイトした『肉筆浮世絵展/江戸の誘惑』が、江戸東京博物館で12月10日まで開催中!浮世絵といえば版画で大量生産されるイメージがあるけど、この展覧会で展示されるのは世にたった1枚の肉筆画。実際に北斎や歌麿が絵筆を握って描きあげたものばかり。作品から絵師の生命の炎が立ち昇って来るようだった!公開されている全作品が海外に流出したものなので、このチャンスを逃すと、次はいつ鑑賞できるのか分からない。変り種では、北斎が“提灯(ちょうちん)”に描きつけたものまである。あと、春画も(汗)。展示作はどれも保存状態が良く、発色が非常に美しいので、ひと目ご覧になられることをお薦めします!もし会場に行かれたなら、どんなに人ごみであっても、以下の7作品だけは見逃さないように!展示番号13(「鏡面美人図」北斎)、17(「朱鍾軌図幟」北斎、2m30cmの大作!)、27(「遊女と禿図」歌麿)、36(「鳳凰図屏風」北斎)、46(「三味線を弾く美人図」歌麿)、63(「李白観瀑図」北斎、ド迫力の滝絵!)、67(「提灯絵・龍虎」北斎)※展示番号は神戸の時のものなので、もし今展で変更されていたら御一報下さい。また、この展覧会の図録は素晴らしいデキ(美しい発色&丁寧な解説)なので、2200円の価値は充分にあります。っていうか、普通に本屋で買えば1万位の値でもおかしくないので、ゲットされることをお薦めします。//映画『雨あがる』『半落ち』で日本アカデミー賞の主演男優賞に2度輝いた名優・寺尾聡。彼は俳優だけど、僕らの世代には名曲『ルビーの指輪』で日本レコード大賞を獲得した「歌手」としての記憶が鮮明に残っている。その彼が約20年ぶりに音楽活動を再開するという!あの渋い歌声が大好きなので嬉しいッス。現在59歳。再開メッセージもいい「僕と一緒の世代の人はこれからギアをトップに入れていきましょう!」。
 10月22日〜コツコツと何年もかけて集めてきたジョジョ・フィギュア。今月発売された第1部フィギュアとバンダイのガシャポンでちょうど100体になったのと、悲劇の騎士ブラフォードを始めとしたメディコスのフィギュアが「美術品」と言って良いほど素晴らしいデキなので、マニアの殿堂『ジョジョ彫刻・傑作展示室』を新たにアップしました!お楽しみあれ!//今夜オンエアされた『功名が辻』、すっごく良かった。明智光秀の娘でキリシタンの細川ガラシア(長谷川京子)は、石田三成の軍に館を包囲されるが、館を脱出する好機があっても「ここで逃げれば“やはり明智は卑怯者”と人々は噂するでしょう」と館に残る。とはいえ、キリスト教で自殺は禁じられているので自害はできない。そこで家臣の一人が槍で彼女の胸を突くことになった。この家臣を演じた嶋田久作がベラボーに素晴らしい!槍を構えたものの「女性の部屋に入ることは出来ませぬ」。長い槍でも廊下から部屋の奥まで届かない。ガラシアは自分から槍に近づき「首か、胸か」。家臣は「お胸を」。“御免!”と叫んでガラシアを一突きすると、彼はスッと立って布で彼女の亡骸を隠し、素早く廊下に戻ると無言で横一文字に腹を掻っ切り、返す刀で首の動脈を自ら斬って果てた。館はやがて燃え盛る炎に包まれてゆく…今晩は、カジポンです!。ガラシアの死も悲劇だけど、彼女を守りきれなかった家臣の無念を思って、番組が終わった後も胸が詰まったままだった。//明晩はドラマ『のだめカンタービレ』、待望の第2話!//本日アクセス530万件ヒット!
 10月21日〜次週26日に発売されるプレステ2のジョジョ・ゲームのTV-CM(29秒)に、このサイトで始めたジョジョ立ちが登場!またゲーム公式サイトにアップされている4分半のPVは、荒木先生本人も登場する見応えのある動画。BGMもドラマチックで、見てるだけで盛り上がりマス。ダウンロードが面倒な人はyoutube(4分26秒)で。/CMのオンエア開始と共に、色んな方から次回のジョジョ立ち開催予定の問い合わせメールを頂いています。僕&鬼教官の企画は未定ですが、1週間後の28日・土曜に『ジョジョの奇妙な運動会2』が東京で開催されます!(主催・パッショーネ東京)。僕は今春の第1回運動会(ジョジョリンピック)に参加しましたが、ジョジョファンがたくさん集まるチョ〜楽しいイベントでした。運動会の最初にラジオJOJO体操があるそうなので、ジョジョ立ちを楽しみたい方はそちらに参加されてはいかがでしょうか。優勝商品は主催者特製の石仮面だそうですヨ!(自分、今回は仕事でOUTッス、涙)//明日のおすすめ番組、実に12本。アート番組、科学番組、面白そうなのがいっぱいッスね!
今月号のウルトラ・
ジャンプ誌面にも
「ジョジョ立ち」の
文字が踊ったデス!
『ファントムブラッド』
発売まであと5日!
 10月20日〜今夜オンエアされた『美の壷』は、山水(風景)を描いた水墨画の鑑賞入門で色々勉強になった。水墨画の世界では、絵の中で光が射し込む方向を「表」、影側を「裏」という。見ている掛け軸に微妙に違和感がある時は、窓の方向と「表」が合ってない場合が多い。実際の光の方向と「表」を合わせよう。画中の光源が左右どちらか分からない時は、落款(らっかん、作者の署名)が入っている側が「裏」なので、落款の位置を確認しよう。描かれている山水には意味があり、“山”は世間のしがらみから離れた心穏やかな世界を暗示し、“雲”や“霧”は気を、“庵(いおり)”は描き手が理想とする晩年の家を、“橋”や“道”があれば庵を訪ねる旧友がいることを示している。水墨山水は下から、近景、中景、遠景に描き分けられているので、鑑賞する時も下から上に見ていくと画中を旅している気になれる。中国の水墨画の多くは輪郭線でモノの形を表すけれど、日本では輪郭を描かずに“にじみ”や“ぼかし”など墨の濃淡で形を表す技術が発達した。これは日本の水がミネラルの少ない軟水で、大陸の水が逆にミネラルの多い硬水というのも大きな理由。墨を軟水で溶くと滑らかににじむけど、硬水で溶くとミネラルが付着して粒子が粗くなり、にじみにむらが出てしまう。水をふんだんに吸う和紙の存在も、美しいにじみを生み出す条件に欠かせない。こうしたことで日本の水墨画は、墨の濃淡でキメ細かな空気感まで伝えられるようになった。※先日東京で俵屋宗達の風神雷神図屏風を観たばかりなので、「たらしこみ」の技法に感心したデス。//SF映画に出てくる“透明マント”は、理論上は実現可能だとか。

 10月19日〜東京の三井記念美術館で11月12日まで『楽茶碗展』が催されてマス!千利休とタッグを組んで“ワビ・サビ”を初めて茶器に取り入れた楽家初代・長次郎から現在の15代まで、約500年間の名品が揃った貴重な展覧会。信長・秀吉の時代は茶器に一国の価値があった日本。これを機会に茶碗ワールドにドップリ浸ってみませう!※名作茶器ウットリ展示室で予習をして行こう。(楽長次郎の)//利休といえば豊臣時代の大阪城下を描いた屏風がオーストリアで発見された!日本にあれば国宝モノ。なんとか国内で公開展示してもらえないかなぁ。リンク先、せっかくのスクープ画像なのに小さすぎ!//
ジョジョのガシャポン、5種類しかないのにジョジョ立ち・ジョセフが出るまで15回もかかった(涙)。1回200円!オッサンのシュトロハイムばかり5個も並べても楽しくない〜!

「むさ苦しいぜーッ!」
 10月18日〜色んな番組から最近メモッたものを片っ端から紹介/ロブスターはザリガニの仲間、伊勢エビはエビの仲間。指紋があるのは人間と猿とコアラだけ。/地球を1億分の1にすると13cmで、ちょうど手の平に乗る大きさ。同スケールの月はゴルフボールほどで互いの距離は3.8m。実際に手の平とゴルフボールを3.8mの距離に置くと、地球と月がかなり離れていることが実感できる。/映画でロケットの打ち上げシーンを見ると搭乗者が重力で苦しそうな顔をするけど、遊園地の絶叫マシーンの4Gに対し、ロケットは3Gと少なく、気絶するようなことはない。特に大気圏突入は非常に静かだという。ちなみに宇宙ステーションは45分で地球を一周する。/ボーリングのボールを選ぶ時は体重の10分の1が目安(1ポンド=450g)。ストライクのコツは、足元の目印と中間地点の目印を結び延長線を狙うこと。右端のピンが残れば左端から投球するべし。/江戸の町には当時ロンドン・パリにもなかった水道が既にあった。/画数の少ない字(特にひらがな)は大きく見えるので、字を書く際は小さめに書くとバランスがとれて上手く見える。/会議の際の“知恵出し会”の大原則。馬鹿げた意見を笑わない。やってみなければ分からない。/今夏は“酸素入り水”がブームになったけど、500mlのボトルを一気に飲んでも得られる酸素は呼吸2回分だけ。だったら普通に呼吸しろって話(笑)。/27%まで落ちた日本の食糧自給率が問題になってるけど、メイド・イン・ジャパンの衣類は約7%しかない。蚊取り線香は薬事法で輸入に規制があるので100%国産。//ハッブル宇宙望遠鏡が銀河の衝突の鮮明画像を撮影成功。映像も迫力あるけど記事の最後にサクッと書かれた「我々の銀河も数10億年後には隣のアンドロメダ銀河と衝突、合体する」にクラッ。アンドロメダまで宇宙船に乗る必要がなくなっちゃうんだよね(笑)。
 10月17日〜金太郎の墓巡礼ルポが完成!各地の伝承の他、かき氷の金時(あずき)は金太郎からきているなど、トリビアも色々。お楽しみあれ!※生地と言われている静岡県小山町のPRサイトでは動画の金太郎に会える!楽しい映像っす。オネショ編もあります(笑)

 10月16日〜桃太郎、浦島太郎に続く、日本昔なばしシリーズの第3弾として、金太郎の墓巡礼を激筆中。明晩にはアップしたい!//仏像人気到来のニュース。おおーっ、やはりブームは来ていたかッ!//今夜オンエアされたTVドラマ版『のだめカンタービレ』、個人的には大満足!心配は杞憂だった。原作のノリをあれだけ再現できれば充分!玉木宏の千秋、上野樹里ののだめ、共にキャラになりきっていて違和感ナシ。小出恵介の真澄も走り方がgood!千秋の演奏シーンも素早くカットを繋げることで吹替えも自然に見られた。音楽マンガを実写化すると、たくさん素敵な曲に触れられていいね。音楽の力で想像以上に物語が引立つ。1時間のオンエアの中でベートーヴェン、モーツァルト、ヴェルディなど様々な音楽が流れ、ドラマ抜きで“やっぱこの曲はいいなぁ”って聴き入った。ギャグの見せ方も冴え、「たった2小節で間違えるな」「ぎゃぼー!」やハリセン直撃シーンをスローで見せる演出に笑った。料理を誉められ照れる千秋も可笑しい。それにしても、のだめのゴミ部屋は映像で見ると凄まじい。1年たったシチューや胞子御飯はトラウマになリそう(汗)。次週は爆笑対決の真澄VSのだめ。今からすごい楽しみ!※小道具、プリごろ太の人形まで再現していたのが嬉しかった(笑)。
 10月15日〜“もし失恋など思い出したくない記憶だけを選んで消すことが出来たら?”昨年のアカデミー脚本賞に輝いた『エターナル・サンシャイン』をようやくレンタル。DVDの裏には“奇跡の脚本”とあり、観て納得。確かに素晴らしかった。主役カップルはシャイで物静かな男(ジム・キャリー)と自由奔放な女(ケイト・ウィンスレット)。2人は正反対だからこそ互いに興味を持って接近するが、派手で行動派のケイトは地味なジムに息が詰まって嫌気がさし、2人は喧嘩別れをしてしまう。ここまではよくある話。彼女がブッ飛んでるのは、手術を受けてジムの記憶を全部消してしまったこと!消された事にショックを受けたジムは、自分も同じ手術を受けて彼女の記憶を全て消去しようとする。ところが手術中に“この記憶だけは消したくない”という幸福な思い出が幾つもあったことに気付く。別れた時は相手の存在にウンザリするばかりで、交際中に味わった幸せな記憶を忘れていたんだ。彼女との思い出が何にも変えられない宝物であることを悟った彼は、果たしてどうするのか?--この作品は、忘れ去りたい記憶を抱えた時に、長い時間をかけて傷が癒えるのをひたすら待つか、スパッと記憶から消して次の段階へ進むか、或はツライ思い出も含めて今の自分があるのだから全部受け入れて生きていくのか、そんな人生の選択を描いている。従来はオーバー・アクション気味だったジム・キャリーが、無精ヒゲを生やした陰気な男を見事に演じきり、彼の役者としての記念碑的作品になったと思う。ケイトもまた、見かけは元気でも寂しがり屋のヒロインを熱演し、いつまでも“タイタニックの女優”と呼ばせない凄みがあった!

※劇中の時間軸がバラバラなので観る時は要注意。ケイトの髪の色が過去と現在で異なっているので、それを注意していればスムーズに物語が理解できマス!この映画を語る時にラストシーンの素晴らしさに触れない訳にはいかず、以降完全ネタバレで書きます。だから観る予定がある人は読まないように!-------- (文字反転)この映画は現在と過去が交互に描かれており、“記憶消し”が過去編とすれば、現在編では再び2人が出逢ってしまう(初対面として!)。両者はやっぱり惹かれ始める。そしてラストシーン。2人は自分達が一度付き合って破局し、互いに記憶を消したことを知る。ジムの部屋から逃げるように飛び出したケイトは、「待ってくれ」とジムに引留められる。アパートの廊下で向き合う2人。ケイトは叫ぶ「寄りを戻したところで、今はよくてもまた喧嘩になるに決まってるわ!」ジムは肩をすくめて優しく笑う「OK(いいさ)」。ジムの目をジッと見ていたケイトは顔がクシャクシャになり「OK(そうね)」。泣き笑いで「OK、OK」と繰り返す2人。そして渋いBeckのエンディング曲が流れ始める「君の愛が必要なんだ…太陽の光と同じように」。完璧!“OK”という超シンプルなセリフが、これほど感動的に聞こえたことはないッス!//明晩『のだめカンタービレ』のドラマがオンエア!
 10月14日〜「いいわねぇ、やりたい事をやっていらして」「やりたくないことはやらないだけなんです(笑)」。チョ〜地味な物語なのに予想外のロングヒットとなった邦画『かもめ食堂』がレンタル解禁!舞台はフィンランド・ヘルシンキの小さな和食の食堂。主人公は店主のサチエ。この映画は彼女が朝市に行って、食堂を開けて、食堂を閉めて、帰りにプールでひと泳ぎして、夕食後に軽くストレッチをして寝る、その繰り返しを淡々と描いたもの。時間はゆっくりと進み、店を通して新しい出会いはあるけれど、特に大きな事件は起きない。それなのに、見終わった時の感想は「サチエ、超かっこいい!」。それは彼女が誰にも依存せず自分のリズムで生きていて、しかも他者に対して敬意を持って接していること。どんな相手でも受け入れ、何も押し付けない。巷のアクション映画のヒーローより、本物の“強さ”を感じる。彼女が調理し、給仕し、食器を磨く、その何でもない姿が気持いい。きちんとした生活を送る彼女の家も食堂もよく整頓されてモノは少なく、空間が広い。なぜサチエがフィンランドで食堂を開いたのかや、常連客の過去はあまり語られない。店を手伝う日本人女性が「(フィンランドに)来てやらないわけにはいかなかったんです。どうしても」と何かワケアリでも、「そりゃあ、どうしてもの時はどうしてもです」「ですよね」「来てやりましたか」「はい。来てやりました」「ようこそ、いらっしゃいました」。客が一向に増えずガイドブックに載せることを薦められても、「かもめ食堂のメインメニューはおにぎりなんです、ここは食堂なんです」と、寿司や懐石を期待して客が来ちゃ困ると載せようとしない。「毎日マジメにやってれば、そのうちお客さんも来るようになりますヨ」とマイペース。薦められて作ったトナカイ肉のおにぎりがイマイチでも「やってみたから分かったこともあるし、無駄な事じゃなかったですよ」。劇中には殆どBGMがない代わり生活音がいっぱい。コーヒーが落ちる音、鮭の切り身を焼く音、トンカツを揚げる音、野菜を刻む音、ノリをかむ音、そんな普段聞き流している音が心地良く耳の奥に沁み込む。画面からは焼きたてのシナモンロールの香りがこちらまで漂い、豚の生姜焼きや肉じゃがの匂いに唾がわく。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこら個性派の役者が好演し、監督&脚本、原作、制作者が全員女性ゆえか、日々の描写はとても丁寧かつ自然。ユーモアもあり、ガッチャマンを知る日本オタクのトンミ・ヒルトネン君に漢字で名前を書いてあげる場面で吹き出した。シナモンロールにかぶり付く地元のオバちゃん3人組もいい。
結局、人間は生きていくしかない。そして幸運なことに、抱えている問題が何も解決していなくても、腹がいっぱいになるとそれだけで不思議と元気になる。ツラいことがあっても毎日きちんとしていれば、やがて悲しみも癒える。見終わってそんなことをシミジミ感じ、サチエからすごく良い影響を受けた。
これからずっと鮭の塩焼きを食べる度に、この映画の事を思い出しそう。コピ・ルアックのおまじないも。※「コーヒーは自分でいれるより、人にいれてもらうほうが美味いんだ」に納得。画面を見ていると無性に腹が減り、ENDが出ると速攻でシナモンロールと鮭の切り身を買いにダッシュしました(笑)。公式サイトはコチラ
 10月13日〜武庫川女子大の家森教授は、脳卒中を100%起こす遺伝子を持ったラットでも、“大豆”を餌で与えていると脳卒中を起こさぬことを突き止めた。教授は「遺伝子を超える力、悪い遺伝子を抑える力が栄養にある」とし、万病の原因・高血圧を防ぐには大豆が最も有効という。摂取の目標は納豆なら1日1パック、豆腐なら3分の1丁。教授のお薦めはヨーグルトに“きなこ”を大さじ2杯入れたもの。これなら血液さらさら効果のあるイソフラボンも摂取できるという。//仏像マニアの方!天台宗開宗1200年記念で現在琵琶湖の東側にて公開されている3大秘仏開帳に足を運ばれた方はおられますか!?史上初の三仏同時公開、55年ぶりに公開される秘仏とか、すっごく気になるんですケド。感想求ム!//仏像つながりで、中国の総勢21名の人間千手観音の動画(5分55秒)を紹介。彼らは今年の京都・東福寺音舞台にも登場した。全員が聴覚にハンディを持っている為、床下にスピーカーを置き、その振動を体で感じて振付を合わせているという。ここまで揃えるのに一体どれほど練習を重ねてきたのだろう!//プレステ3の最新ガンダム・ゲーム『ターゲット・イン・サイト』の予告(リンク先中央のTRAILERをクリック)を見て鼻血が出そうになった。圧巻ッ!
 10月12日〜「おまえ…めっちゃシューベルト苦手なんちゃうか?なんで一次(試験)の曲シューベルトにしたんや?」「な…なんでって…なんとなく…付き合ったことのないタイプの人と付き合ってみたくなったっていうか。そんなカンジです」「付き合ったことある奴と付き合えー!!アホちゃうかーっ!」(8巻)’04に講談社漫画賞に輝いたベストセラー『のだめカンタービレ』レビュー。単行本の帯には「こんなに笑えるクラシック音楽あったのか!?」。音大を舞台にした、指揮者を目指す青年(千秋真一)と、本能だけでピアノを弾きまくる奇才のだめ(野田恵)の音楽ラブコメ。カンタービレの意味は“歌うように”。クラシックが題材と聞いただけで堅苦しそうだけど、のだめの天然ボケが随所に炸裂し抱腹絶倒ギャグマンガになっている(笑)。この作品が圧倒的に支持されているのは、登場する様々な音大生(変人キャラたち)が、単なるギャグ要員ではなく、各々が音楽への怒涛の愛を胸に抱いていること。その純粋な思いにジーンとくる。そして、コンサート・シーンは(当然ながら)絵のみでセリフもないのに、読んでいると音楽が聴こえてくる演出の巧みさ!ページをめくりながら、本当に一曲聴いた様な錯覚を味わってしまう。特に素晴らしい演奏シーンは5巻のラフマニノフの協奏曲&8巻のブラームス・交響曲第1番。実際この場面を見て、どんな曲か知りたくてCDショップに走った読者も多いと聞く。オーケストラの団員が力を合わせてひとつの曲を作り上げていく姿には、音楽を一緒にやる楽しさが溢れ出ているし、感動で鼻水を垂らしている観客もいい。連載初期の破壊的ギャグ路線は中盤から人間ドラマ中心に変わっていき、10巻で登場キャラは音大を卒業。渡欧して新展開の海外編が始まった。内面描写は千秋がメインなので「千秋カンタービレ」と言ってもいい。初期のパワフルなノリが好きな人にはツマらなくなったと不評だけど、ただのギャグマンガなら山ほどある。異国の地でボロボロのオーケストラを率いて奮闘する千秋が“オレ様キャラ”から人間的に成長していく今の展開を、僕は好意的に受け止めてマス。「どうでしたか?のだめのリサイタル…」「すごく…心臓に悪かった。ふざけんなバカ」「ぎゃぼっ!」「なんだよあのリストの出だし!殺す気か。でもまあ…よかった。泣けた」(15巻)、そんな素直な千秋が良い。最後に一言、真澄ちゃん最高!※来週の月曜からTVドラマとして放送され、年明けにはアニメになるとのこと。ファンとしてこれがきっかけでさらにクラシックに陽が当たって欲しいと思う。ただ、音楽モノは絶対にドラマ化不可能と思ってた。だって、演奏シーンの度に代役に吹替えるとシラケるし、しかも全聴衆を感動させる「奇跡の演奏」をど〜やって再現するの?それに何ゆえドイツ人指揮者シュトレーゼマン役が竹中直人?期待と不安の入り混じったオンエアっす(汗)。//パ・リーグ、日本ハムが25年ぶりのリーグ優勝!去年はロッテが31年ぶりに優勝、今年は日本ハムと、野球界のパワーバランスも西武独走の時代から随分変わったなぁ。
 10月11日〜マンガ“こちら葛飾区亀有公園前派出所”の連載30周年(!)を祝って刊行された『超こち亀』。発売即売切れとなっていたけど、重版が出たので書店でついにGET。何が凄いって、出版社の壁を超えて秋本治先生に贈られた有名マンガ家総勢92名の絵入り祝福メッセージ!秋本先生は30年間一度も休んでいないので、現在『こち亀』は前人未到の151巻まで刊行されている。2番目の『ゴルゴ13』は142巻。『超こち亀』の冒頭は、この2大長寿マンガのマジ・コラボで幕を開ける(両さんとゴルゴのカバンが入替わる話)。鳥山明先生が描いたのはフリーザや悟空の宇宙船に駐禁を切る両さん(戦闘シーン爆笑)、モンキー・パンチ先生はルパン一味VS亀有チーム!他にも『SBR』のジャイロに拳銃を撃ちまくる両さん、『デスノート』のキラを逮捕した両さん、『アンパンマン』のバイキンマンと戦う両さん、『鋼の錬金術師』のエドワードに金を錬成しろと迫る両さん、『ドカベン』の岩鬼の盗塁を“逮捕”する両さん、『スラムダンク』の桜木たちと歩く両さん、『ナルト』で新しい火影となった両さん、『釣りキチ三平』の三平と川釣りを楽しむ両さん、『ハンターXハンター』の世界で虫退治をする両さん(長期休載中の冨樫先生カムバック)、等々!各コメントもリアル。『有閑倶楽部』の一条ゆかり先生「生き馬の目を抜くようなジャンプでよくもまあ30年も」、『スラムダンク』の井上雄彦先生「30年連載を続けること、その偉大さは我々同業の者が一番分かります」、『ワンピース』の尾田栄一郎先生「僕が初めて連載50回記念のトロフィーを誇らしげに受け取った時、“こち亀”は連載1150回目でした。秋本先生は宇宙生命体です」。ほんと、秋本先生は読者だけでなく、多くの同業者からもメチャ愛されてますネ。//マニア・トーク。アニメ『ジャイアントロボ〜地球が静止する日』は、超重量感のあるメカ描写や、特殊能力を持った熱血キャラたちのド迫力バトルで伝説のアニメとなってるんだけど、悪の秘密結社BF団との全面対決の直前で終わっていて、ファンの間では長年続編が待望されてきた。僕は制作費として今川泰宏監督に国家予算を兆単位で組んで欲しいと思ってる(笑)。しかるに、一向に続編制作の吉報は届かず8年間ヤキモキしていたら、なんと月刊チャンピオンREDで『ジャイアントロボ』が連載スタート!脚本は今川監督!副題は“地球が燃え尽きる日”!今川氏いわく「楽しみにして下さい。期待は裏切りません」。その言葉通り、いきなり第1回から“静かなる中条”を始め国際警察側の九大天王・9名全員が登場!次回は“幻惑のセルバンテス”との対決。ファンは読むっきゃないでしょう!※しかしこの表紙、レジでチョ〜恥ずかしかった(汗)。
 10月10日〜公開中の『フラガール』、めちゃくちゃ良かった!昨年の『三丁目の夕日』に続く爆笑&涙腺決壊映画。感動作のレビューはとても難しい。ここで“泣いた”と書けば書くほど、気持が引いてしまう人がいるだろうし、見に行く人も“これが感動のシーンだな”と妙に冷静になってしまう場合があるからだ。しかし、あえて書こう。劇場で体調を崩すほど落涙したと!僕の感想ごときは瞬時に吹っ飛ぶほど、この作品には圧倒的な力がある。クライマックスだけが“泣き所”ではない。本作は中盤からラストまで「丸々1時間以上」もずっと泣き所。客席では斜め前に座っていたオジサンの号泣を皮切りに僕の全方位で爆涙。5日の日記で「涙はストレス発散になる」と書いたけど、泣くのも度が過ぎると体力を消耗し、鑑賞後は“泣き疲れ”で頭がガンガンして家に帰るなり寝込んでしまった。物語は実話。昭和40年の東北の廃れゆく炭鉱の町が舞台。石炭の需要が減る中、炭鉱会社は生き残りをかけて大衆レジャーセンター“ハワイアンセンター”を創設する。映画の主役は施設でフラダンスを踊ることになった炭鉱労働者の娘たち。盆踊りしか知らない素人の集団が、様々な挫折を超えてステージに立つまでを描いている。これだけを書くと“また邦画にありがちなダメ集団のサクセス・コメディ?”と閉口するかも知れない。実際僕も“どうせワンパターンだろう”とナメていた。しかし、巷のスポ根コメディと異なるのは、炭鉱の町がリストラによる大量解雇で絶望に包まれているという歴然とした事実。彼女達は趣味ではなく親兄弟の為に、生きる為に踊り始める。“あ〜楽しかった”だけの喜劇じゃない、登場人物の人生を感じるヒューニズムに満ちたドラマなんだ。また、劇中のフラダンス・シーンも素晴らしい。ウクレレに合わせた優雅なダンス以外にも、フラには超ド迫力のカッコイイ踊りもあるんだ。女性陣がメインなのに恋愛エピソードがゼロというのも新鮮。さらに演じる役者たちの全員がハマり役。蒼井優、松雪泰子、富司純子、豊川悦司、しずちゃん(!)、皆が魅せる演技をしていた。中でも蒼井優の笑顔は反則。彼女が笑うと劇場の空気が変わる。松雪泰子が某所でオッサン相手に大暴れするシーンは度肝を抜かれたし、フラの練習をする娘を見つめる富司純子の無言の演技は神がかっていた。『フラガール』。いかにベタな展開であろうと、実話の持つパワー(説得力)は心を鷲掴みにするデス。※「ストーブ貸してくんちぇ!」は滝泣き。「変わってしまったのは時代の方さ」、「バカみたいに笑えない」「バカみたいに笑うのよ!」もグッド。
 10月9日〜世界では10年近く臨界核実験はなかった。北朝鮮の臨界核実験が本当に行なわれたなら、拉致、ミサイル発射に続く、多くの国際社会の批判を無視した文字通りの凶行だ。在日被爆者団体の会長が出したコメントにも無念さが満ちていた--「祖国であっても絶対許せない。いかなる国でも核保有や実験を許さない運動を続けてきたのに」。//BS『アニメ夜話』の“鋼の錬金術師”の回を見て、原作で子供の命が犠牲になる話(アニメ第7話)を制作する際に、ストーリー・エディター會川昇が「アニメ的にNGなら娘は間一髪で助かる」と構想メモを残していたのを知った。氏はメモの真意を「だけど本当にそんなものが見たいですか」と語った。子供の死を描くからには、最終回までに責任を取って命の尊さを伝えきる覚悟があったのだ。そしてこう補足する「見せてはいけない、というのはあくまでも大人の意見であって、子供の意見じゃない」。番組制作スタッフは、ご都合主義ではない展開と知り「みんなやる気になった」という。本作品は“単なる楽しい冒険活劇”じゃない、そんな作り手の本気を感じた。/同マンガの1巻にあった「水35リットル、炭素20kg、アンモニア4リットル、石炭1.5kg、リン800g、塩分250g、硝石100g、硫黄80g、フッ素7.5g、鉄5g、ケイ素3g、その他少量の15の元素…大人一人分として計算した場合の人体の構成成分だ」というセリフに、その物質が集まって愛を語り、芸術の美を生み出し、望遠鏡で「宇宙の始まり」を探ったりする不思議を思った。こうして物質で数値化すると、自分がPCに向かってキーボードを叩いているのも奇跡に感じてしまう。
 10月8日〜仏像ファンの間で今年最大の話題を集めている『仏像/一木に込められた祈り』展が東京国立博物館で開催中(公式HPに割引券アリ)。期間中は初めて見た人が腰を抜かす宝誌和尚立像など常に名仏が展示されているけど、僕のイチオシは11月7日から12月3日の間に展示される滋賀・向源寺の国宝・十一面観音立像。全体のシルエットが美しいのはもちろん、なんといっても後頭部の暴悪大笑面が最高!この仏像が寺を出るのは史上初とのこと。東日本の人はなかなか滋賀に行く機会がないと思うので、ぜひ同展に足を運びませう。ただし現在展示中の美形仏像、京都・宝菩提院願徳寺の国宝・菩薩半跏像は11月5日で展示終了なので、こちらを拝観したい方は今行く方がいいッス(イケメンズ候補!あとイケメニアンの間で有名なアノお方も東大寺からお出ましに)。2体とも全期展示だったらいいのにねぇ。※十一面観音で心配なのが展示方法。向源寺には仏像の背後に通路があって後頭部を見られるようにしてあるけど(ライト付)、国立博物館が壁際に展示したら背後が見えないのでアウト。そんな無粋なことはしないと信じてる。//明日はジョン・レノンの誕生日。生きていれば66才。彼はどんなメッセージを歌っていただろうなぁ。//既にあちこちで話題になってるジャンプ最新号の『太臓もて王サーガ』、マジでジョジョ・ファンは必見っす。今号はキャラクターの人気投票なんだけど、他のマンガ家のキャラが上位に入りまくっている(爆)。自作に登場しないキャラが入ったランキングなんて前代未聞。めっさ笑いました!
 10月7日〜「人々を笑わせ、考えさせてくれた研究」に対して授与される『イグ・ノーベル賞』が今年も発表された。パロディといっても選考委員には実際のノーベル賞受賞者も名を連ねる“本気”のもので、毎年超楽しみにしている。記事を読んだだけもワクワクするので、授賞式のオンエアが待ち遠しいッス!//マンガ『蟲師(むしし)』(※リンクはアニメ版)レビュー…「あれは数万年は生きている。お前はその最後の旅に同行したわけだ。会えてよかったな」(1巻)。時代設定は明治維新を経なかった百数十年前の架空の日本。作中では、自然界に動物でも植物でもない、無数の目に見えぬ生命の原生体“蟲”(昆虫ではない)が存在している。主人公は山里でヒトと蟲との接触が生み出すトラブルを解決していく蟲師ギンコ(男)。彼は蟲が人社会に迷惑をかけた時に問答無用で退治するのではなく、共生の道を探りつつ事態を改善していく。ギンコの体は蟲を引き寄せてしまうため同じ土地にとどまることができず、ずっと旅を続けている。作品から伝わってくるのは生命そのものの力強さ。蟲は生きようとしているだけだし、人もまた生きようとしているだけ。双方の「生きんとする力」のせめぎ合いが毎回描かれる。そこには人が善で蟲が悪という視点はこれっぽちもない。作者は命を平等に見ており、安易にハッピーエンドに走ることもなく、きっちりと正面から生死を描いている。描き手の真摯な姿勢が伝わるからこそ、たとえ読後に底なしの寂しさが残るエピソードでも、読者はそれを人生の真実として受け入れることが出来る。せひ特筆したいのは作品が持つ空気感。自然描写は上手いとか巧みとかいうレベルではなく、本を開けば身体ごと中に持っていかれる。ギンコが山深く分け入る時、読み手はヒンヤリとした気温や、むせかえるほどの草木や土の匂いを感じる。陽の光は肌に柔らかく射し、海辺では潮風を感じ、小川では心地良い水流の音を聴く。一方、雪の夜は全ての音が雪に吸収され圧倒的な静けさが身を包む。時おり挿入されるカラーページでは、美しい色彩が目に沁み込む。閃光や爆音の派手なアクション・シーンもなく、淡白な絵柄と抑制された色使いで世界は描かれ、物語の舞台はゆっくりと時が流れる静かな山里。昨今のハイスピードで展開するバトルマンガとは正反対の、商業ベースに背を向けるかのような地味な作品世界が、アニメ化・映画化されるほど多くの読者に熱狂的に支持されていることは、現代の殺人的な競争社会にヘトヘトになった人々が、ここに自分のリズムで呼吸できる場所を見つけたからだと思う。物語は一話完結なのでどこから読んでも楽しめる。僕のイチオシは第4巻。「虚繭(うろまゆ)取り」「一夜橋」「春と嘯(うそぶ)く」「籠のなか」「草を踏む音」、収められた5つのエピソードはどれも味わい深い。『蟲師』を読むのは深夜がオススメ。昼間の何十倍も作品が迫ってきマス。連載誌のアフタヌーンシーズン増刊が季刊→隔月→休刊となり、『蟲師』は月刊アフタヌーンに移籍。作品自体もギンコのように旅をしている。2巻の巻末に書かれていたコメント「一巻を買って下さった皆さんのおかげで、二巻は色付きになりました。ブラボ。感謝」を読み、グッと作者が身近になりました。(*^v^*)
 10月6日〜先日ここで文化庁メディア芸術祭の『日本のメディア芸術100選・マンガ部門』を紹介したけど、並居る歴代有名マンガを押しのけてトップ10に食い込んだ『鋼の錬金術師』『蟲師』が未読だったので、“こりゃイカン!”と慌てて読み始め、本日読破(50巻以上だったら…と心配したけど、前者は14巻、後者は7巻しか出ておらず、ホッ。笑)。結論から言うと、両方とも実に面白かった!人気があるのも納得。世界観がしっかりしていて、その作品にしかない空気がある。//『鋼の錬金術師』…石を錬成して金に変える事も出来る錬金術師たち。しかし、無からモノは作れない。そこには「等価交換」という法則があり、何かを得ようとするときはそれと同等の代価が必要となる。“もう一度だけ、母さんの笑顔が見たかった”その一心から、母親を生き返らせようとして禁じられた「人体練成」を行なったエドワードとアルフォンスのエルリック兄弟。結果的に錬成は失敗し、兄弟は体の一部を失う惨事となり、失った肉体を取り戻す為に2人は“賢者の石”を探し求める。彼らはその過程で、錬金術師たちが“人間兵器”として国家に利用される悲劇、軍部の巨大な陰謀に直面していく---。最近のマンガやアニメには、思わせぶりな伏線ばかりを提示し、作者が広げすぎた風呂敷をたためなくなり、伏線を生かせないまま自滅→終了というものが少なくないけど、“ハガレン”は現時点で物語の破綻はゼロ、ドンドン盛り上がる一方だ。“焔の錬金術師”マスタング大佐、妻子LOVE・ヒューズ中佐、謎の大総統ブラッドレイ、復讐の為に情を捨てた“傷の男”、不気味なホムンクルスなど、脇を固める登場人物たちもキャラ立ちしまくり。この作品世界での死は実に厳粛。普通の漫画なら間違いなく最後まで生きているであろう愛すべきサブキャラも、死を免れることは出来ない。とにかく、敵が圧倒的に強力すぎて全く勝てる気がしない。一体この先ど〜なんの!?※メモッた良いセリフ「すげー、すげー!!錬金術師が何百年もかけて未だ成し得てない“人間が人間を創る”って事をだな!女の人はたった280日でやっちゃうんだぜ!?」(第5巻)、「(別れの涙を見て)この砂漠越えがなかなか苛酷でナ。気をつけろヨ。今からあまり水分を浪費するナ」(第10巻)/『蟲師』についてはまた明日。//明晩23時からBSでザ・ドアーズのライブがオンエアされる!しかもカリスマ・オーラ炸裂の、デビューから間もない1967年のもの!(ヴォーカルのジムは4年後に死去)。名曲「ジ・エンド」も流れる予定なので、洋楽ファンは超必見っす!
 10月5日〜日本医科大の吉野教授は“泣くことがストレスを軽くする”とその重要性を説いているので紹介。(1)涙には目に入ったゴミを出す時や玉ねぎを切った際の“生理的な涙”と、気持が高ぶって流れる“感情的な涙”の2種類があり、後者の涙にはストレス物質が多く含まれている。つまり涙が「ストレス成分を排出」している。だから思い切り泣いた後は“スッキリ”する(2)高いストレスにある時は血液中のコルチゾール(ストレス解消ホルモン)が増加し、涙を流した後はコルチゾールが平均3分の2まで減少すると、科学的にも実証されている。泣きにくい体質の人ほど心疾患等のリスクが高くなる統計もあるので、どんどん泣いた方がいい。キーワードは“脳内リセット”。頭が真っ白になった時の涙が最大限に心身を回復させる。教授は言う「人類はストレスから逃げることは絶対に出来ない。しかし、天は脳内リセットをそっと用意してくれた。脳内リセットのボタンを押すのが泣くこと。涙は天から人類への素晴らしい贈り物だ」。※ウィリアム・フレイという学者は「男性の寿命が短いのは女性より泣かないからだ」とまで言っている。でも、僕の男友達の間では「男は人前では泣かないだけで、一人きりの時は絶対に女性より泣いている。泣きまくっている。違うとは言わせないぜ」という説が主流っすよ(笑)。※あと、人間は熟睡すると夢を見ないので、夢をよく見る人はストレスで眠りが浅くなっているとのこと。特に色付き(カラー)の夢を見る人は非常にストレスがかかった状態なんだって。
 10月4日〜先日TVで日本語と世界の言葉のユニークな一致点が紹介されていた。講師はトニー・ラズロ氏。おじや(雑炊)はスペイン語のオジャ(鍋)から、鮭のはららご(卵)はロシア語のイクラ(魚の卵)から、じょうろはポルトガル語のjorro(噴出)から来ているとのこと。文章が丸ごと一致するケースでは、塩が足りない時のハンガリー語「シオタラン」、韓国で電池が切れた時の「バッテリーガ・ナカッタ」(音と意味が全く一緒ってのが凄い)。台湾では無職の事を「無頭路(プータロー)」、マレーシアではミスをした時に「alamak(あらまぁ)」。英語でソファーベッドを表すfuton(ふとん)は19世紀に日本から伝わった言葉。一番驚いたのは、着物の下に着る襦袢(じゅばん)。和服に関する言葉だから日本発祥と思ってたら、ルーツはなんとポルトガル語のジバン(上着)。戦国時代に南蛮貿易で入って来たポルトガル人の服を、オシャレで着物の下に着始めたのがきっかけで、“汗取りに良い”って肌着になったんだって。※ちなみにフィンランド語の服は「PUKU」、お口は「すう」、便所は「べっさ」、現金引出し機は「おっと」。ATMが“夫”とはシュールだねぇ(笑)。//ここ2週間『超こち亀』を探し続けているけど、どこも完売。発売から半月しか経ってないのに〜。総勢82名の有名マンガ家とのコラボ、見たくてたまらないッス。集英社さん、ぜひ重版を!
先週上京した際に中央線で見た「伊右衛門」(お茶)の吊り広告。紅葉がとてもキレイ。こういう広告はいいねぇ
 10月3日〜手塚治虫文化賞や文化庁メディア芸術祭大賞に輝き、これまでに掲示板でも複数の方から薦められていたマンガ『夕凪の街 桜の国』(こうの史代)をついに読む。刊行は2年前。すぐに読まなかったのは、広島の原爆に関する作品と聞いて、向き合う為の心の準備が必要だったから。昨夏、広島の平和記念資料館を訪れて投下直後の惨状を見聞きしたこともあり、作品中に何が描かれても目を逸らさぬ覚悟で読んだ。しかし、この作品は従来の原爆をテーマにしたものと切り口が異なっていた。投下時の地獄を緻密に描写するのではなく、終戦から10年後(『夕凪の街』)、50年後(『桜の国』)の被爆者の日常を、淡々と優しい絵柄で描きながら、たった一発の爆弾がとてつもなく多くの人間の人生を狂わせた事を浮き彫りにしていた。特に胸を揺さぶられたのが短編『夕凪の街』。被曝から10年が経ち、広島の街並みや生活は徐々に復興していくけど、心の傷は簡単には癒えない。主人公の女性は腕の大きな火傷のあとを見ながら呟く「この街の人は不自然だ。誰も“あの事”を言わない。いまだに訳が分からないのだ。分かっているのは“死ねばいい”と誰かに思われたということ。思われたのに生き延びているということ」。“分かっているのは死ねばいいと誰かに思われたこと”--この短いセリフは大長編の反戦文学に匹敵する衝撃があった。今まで原爆の威力の恐ろしさ、大空襲の焼夷弾の非人道性を聞いた時に、爆弾の性能に戦慄を覚えながらも、さらに巨大な恐怖の存在を漠然と感じていた。それはこのことだったんだ。真に恐ろしいのは武器そのものより、それを使用する“死ねばいい”の感情。それをたった30ページでハッキリと教えてくれた。物語の後半、主人公はボロボロの内臓で黒い血を吐きつつこう思う--「10年経ったけど、原爆を落とした人は私を見て、“やった!また一人殺せた”とちゃんと思うてくれとる?」。
 10月2日〜『気球レース』(1分9秒)の映像。時間を早めて気球の動きを見ると、とてもユーモラスということを発見//『謎のインド・ダンス』(4分42秒)はハチャメチャに元気なインドの踊り(MTV?)。日本の音楽ビデオでは見たこともない振付の連続ッス(笑)。//吉村作治氏の最新エジプト学から。ピラミッドは奴隷の強制労働で造られたのではなく、農民の“失業対策”。当時のエジプトには奴隷がいなかった。つまり、ナイルの氾濫で土地を失った農民の為の公共事業。住居と食糧が与えられ給料も払われ、造る事に皆が拍手喝采していたという。近年発見された“出勤簿”には遅刻理由に「ビールで二日酔い」と書かれているなど、強制労働とはほど遠い(笑)。ピラミッドが墓かどうかは不明だが、実はスフィンクスの方が200年も昔から先に造られていた。スフィンクスの語源は古代エジプトの“シェプス・アンク”(復活の神)なので、同じ土地に造られたことから再生を象徴する意味があると思われる。スフィンクスはエジプトから欧州に伝わり、ギリシャ(グリフィン)→イラン(ベルセポリスの獅子)→インド(アヨーカ王柱)→中国(紫禁城の獅子)→最後は日本の“狛犬”の原型になったという。神社の狛犬がエジプト文明から来てるというのにビックリ!//本日520万件ヒット!
 10月1日〜フランスでは日本のマンガが年間約千億円市場の大ブームになっている。マンガの新刊の実に3分の1が日本発だ。今年パリで開催されたジャパン・エキスポを紹介した番組で、人気の理由を探っていた。(1)仏のマンガは一話完結だが、日本のマンガは何巻も続く。つまり主人公が成長していく。最初はダメダメなキャラが出会いや試練を通して変化していく過程に共鳴しハマる(2)アクションが多彩でスピーディー。色んな大きさ&形のコマを駆使した巧みなコマ割りが、自分が戦っているように感じさせる。仏のマンガは四角い箱(コマ)が整然と並んでるだけ(3)値段が安い。仏のマンガは原則カラー&ハードカバーなので約1700円もする。日本の単行本は1冊約千円で買える。※日本ならその半額以下ダゾ〜(4)異文化が刺激的。従来伝わっていた茶道・華道等の日本文化はコーチ(先生)が必要だったけど、マンガはコーチなしで子供でも触れる事ができる。実際、フランスの若者達はマンガを通して日本文化に大きく関心を持つようになり、なぜ空に魚を泳がせるのか(鯉のぼり)、人目に触れる場所に心をさらけ出して恥ずかしくないのか(七夕の短冊)など、僕らの意表を突くような質問をぶつけていた(笑)。ただ、必ずしも文化が正確に伝わってるわけではなく、大人がランドセルにノートPCを入れて背負ったり、風呂敷をマフラーにしたり、簪(かんざし)の代わりにお箸を髪に挿すなど、微妙な用途のものもあったが、実際に上手く使われてると逆にこっちが感心してしまう。また、“腰痛に良い”と布団で寝たり(パリの布団屋は百軒突破)、半数以上の人が室内で靴を脱ぐようになってきたという。『ヒカルの碁』のおかげで、碁を楽しむ人も増えている。昔は浮世絵が伝えた日本文化を、今はマンガが伝えているんだねぇ。※訪日経験のある仏人に“一番驚いた文化”を訊いたところ、目キラキラで「ウオシュレット。ボタンがいっぱいで宇宙船の中みたいだった」。なるほど。//’04年の1月に火星に着陸した無人探査車オポチュニティー。長い間ニュースも聞かないし、寿命が3ヶ月とみられていたので、火星のどこかで活動停止してると思っていたら、奇跡的に太陽電池が生きていて、寿命の10倍以上、33ヶ月が経った今も活動を続け、先日“21ヶ月をかけて7kmを移動完了”したという。オポチュニティーは機械で生命体じゃないと分かっていても、遠い火星の表面で、夜間はマイナス90℃という過酷な環境で、孤独に、そして少しずつ前進していた“彼”の姿を思うと、なんかこう胸が熱くなった。寿命をとっくに越えてることが、何度も立ち往生した事と合わせて、さらにジーンとくるッス。今回の新たな調査地で、地層から生命の痕跡が見つかるといいね!
 9月30日〜帰還!今回の上京は非常に濃い有意義なものでした。出会えた全ての方に大感謝!//文化庁メディア芸術祭10周年を記念した『日本のメディア芸術100選・マンガ部門』が発表された。そして第2位がなんと『ジョジョの奇妙な冒険』!ドラゴンボールやナウシカ、ドラえもんを抑えての2位というのがスゴイ(1位はスラムダンク)。しかも、これら上位のスラダン、DB、ドラえもんは、テレビアニメでオンエアされて非常に知名度が高く、ナウシカも宮崎アニメで超有名。ジョジョは少しビデオになったけど(映画は来年公開)、純粋にマンガだけでこの高い順位になった。感無量。未読で少しでも興味を持たれた方に、作者の荒木先生のコメントを紹介!--「作品全体のテーマは「人間讃歌」。登場人物は敵も味方も全員が『前向き』である。生きる事に疑問を持つ人間はたぶん一人も出て来てないはずである。主人公たちはそういうヤツらを相手に乗り越えて行かねばならない。そして読者の皆さんも。絶対に必要なものは”勇気”だ」(文庫版第1巻)。現時点で89巻の大長編だけど、読破する価値が本当にあるので未読の方はゼヒ!/この100選で他に驚いたのは『鋼の錬金術師』が第4位にあること。珠玉の名作群の中での堂々4位。僕はまだ読んだことがないので、これを機に読みマス!(とりあえず友人から10巻まで借りてきた!)。//東京・出光美術館の『風神雷神図屏風展』に行って来た。明日が最終日とあって、入場制限をするほどの超満員。美術館の外まで長蛇の列!館内に入ると屏風の前は6重の人垣!でもそこまでしても本物を見る価値はあった。雲に乗って迫ってくる構図の面白さ、力強い筆致、迫力があるのにどこかユーモラスな表情。一度見たら忘れられない強烈なインパクトのある作品に、400年の時を超え俵屋宗達の生命力を感じた!(宗達の墓)。//新しく発見された『世界一高い木』の続報。115mという数字がピンと来なかったけど、“通天閣より13m高い”と言われて、どれだけこの木が巨大かを実感した。まさに史上最大の生物!
 9月28日〜仕事&所用で上京するので、次回更新は30日の夜になります。m(_ _)m//出光美術館の『風神雷神図屏風』の公開は今週末まで。上京中に何としてもこれに行きたいッス!//上映中の『フラガール』、めちゃくちゃ評判が良いですね。普段辛口の友人も“今年のベスト1”と鼻息荒く言ってるし、こりゃ早いとこ観に行かねば。

 9月27日〜やっとこさ浦島太郎の巡礼ルポが完成ッ!神奈川には「浦島町」「浦島丘」「亀住町」など浦島関連の地名がいっぱい。諸外国の昔話のトリビアなどもアップしたので、ぜひ御一読下さいませーッ!//今日はこの更新だけで燃え尽きました。
「天は二物は与えないにしろ何か一物を与えてくれている」
太郎の墓所にあった、有り難い&ビミョ〜なお言葉(笑)

 9月26日〜掲示板で紹介されたセサミストリートのエルモの爆笑人形(1分28秒)、めっさ面白いデス!最初は同じパターンを繰り返すだけの単純な玩具かと思っていたら、前に倒れるは、横に倒れるは、バタバタするわ、のた打ち回るわで、あまりに可笑しくて最後まで見てしまった!(*^o^*)//世界の競争力ランキングを見て、北欧諸国は上位を独占している上に、福祉も充実しまくり、自然環境の保護や資源リサイクルも超本気で、ほんと凄いと思った//浦島伝説を調べ始めたら、全国各地どころか外国にも似た話があって、調べるほどに収拾がつかなくなってきた。もう大変。でも、明晩にはなんとかアップするつもりデス。
 9月25日〜今日出合った良い言葉「苦悩というものは前進したいって思いがあって、それを乗り越えられる可能性のある人にしか訪れない。だから苦悩とは飛躍なんです」(イチロー)//先日の桃太郎の墓に続き、浦島太郎の墓参ルポを執筆中。日本書紀や万葉集といった最古級の文献にも、既に浦島太郎の話が登場してるんですよ〜。//明晩のNHK教育『こだわり人物伝』は円谷特撮の代表作から雑学王・唐沢俊一が名場面を選んで紹介&解説するとのこと!ゲストは特撮監督の中野昭慶と、初代ウルトラマンのフジ・アキコ隊員(桜井浩子)。めっさ楽しみ!
 9月24日〜以前からベネズエラのチャベス大統領(52才)が米政府をボロクソに叩く度に、ブッシュに批判的な僕でさえ“そこまで言っちゃうのか!?”とたまげてたんだけど、9月20日の国連総会で炸裂した演説は過去最強のチャベス節で、僕は彼が暗殺されないかマジでヒヤヒヤしている。「ブッシュは悪魔」と連呼し壇上でお祓いをするチャベスに、各国代表から拍手喝采が沸き起こる一方、米国代表がカンカンに怒ったこの演説はCNNが生中継していた。さっそくネットにも動画がアップされている。「安保理5カ国の拒否権を廃止せよ」など国連史上に残る演説の背景、チャベスがラテンアメリカで人気を集めている理由など、総会での“問題”の演説の動画を含め、こちらのページにまとめてみた。かつて軍のクーデターで殺されかけた時でも「反対派に言いたい。反論は大いに結構。私はあなた方を説得できるよう努力する」と熱弁。このオッサンは無敵だ。//本日、伝統芸能・文楽の人形遣いで人間国宝の吉田玉男さんが逝去。人と話すことが苦手で“この仕事は黙っていられるのがいい”と、10代半ばで人形遣いになった玉男さん。87歳で他界するまでずっと第一線で頑張って来られた。当たり役となった近松門左衛門の「曽根崎心中」の徳兵衛を演じられたのは、なんと生涯で1136回(!)。玉男さん、たくさんの感動を有難うございました。合掌。
 9月23日〜昨夜のNHK『にんげんドキュメント』は京都の仏師・松本明慶さんが、固い白檀の木で5mの不動明王を彫り上げるまでを丁寧にカメラで追い、とても見応えがあった。最も印象に残った明慶さんの言葉は、クスノキの丸太を1時間ほど見つめて彫り始めた時の「僕は彫る前に木と向き合ってよく話し、ここを取れ、そこを取れ、と木が言って来たところをノミでとるだけなんです」。木を削って仏像の形にするのではなく、木の中の仏像を取り出す。みるみる仏の姿になっていく様子は、すごく説得力があった。ミケランジェロが4mのダビデ像を彫る時に言った「石の中に埋もれている人が早く解放してくれ、早く自由にしてくれと、私に話しかけているのだ」を思い出した。//先日の『ETV』で、四国の某小学校では子供に食べ物の好き嫌いがなく、野菜を残す子が一人もいないことをレポートしていた。なぜそんな事が可能になったのか。その学校は校庭で子供たちに様々な種類の野菜を育てさせ、収穫後に給食で使用していた。自分達が水をやって大きくした野菜は、人参、ピーマン、キュウリ、なんでも愛着を感じ、大切に食べるという。何ヶ月もかけて育てた野菜を粗末にする子はいないんだって。また、家庭で子供に好き嫌いをなくさせる最も効果的な方法は「料理を手伝わせる事」とも。玉ねぎが嫌いな子でも、自分が握ったハンバーグは、玉ねぎ入りだろうと残さず食べる。“食”と子供を繋げるのは大切だネ。//今日から上野の森美術館にて『ダリ回顧展』が開催。//太陽観測衛星「ひので」の打ち上げ成功。雲海を突き抜けて上昇する姿を追った動画(1分5秒)は、ボーッと見ているだけで気持いい。
 9月22日〜明日から連休&芸術の秋ということで、“映画でもレンタルしようかな〜”と考えられている方に、最近レンタル解禁になったお薦めの話題作を5本紹介!/全ての人に真っ先にプッシュしたいのが今年のアカデミー作品賞に輝いた『クラッシュ』!日常生活で起きる他人とのクラッシュ(衝突)、そして自分自身とのクラッシュ。これら全ての根源にあるのは“不寛容”。日々に閉塞感や息苦しさを感じている複数の登場人物が、次第に心を回復していく過程を神懸かった演出&脚本で描いていく。めっさ優しい気持になれる1本ッス!/『ミュンヘン』はスピルバーグ渾身の最高傑作。イスラエルとアラブの対立で実際に起こった悲惨なテロ事件を基に、暴力と憎しみの連鎖がいかに不毛かを徹底的に描く。世界が正気を取り戻す為に、各国のTVで今すぐオンエアして欲しい作品。ラストシーンで嗚咽。/『ホテル・ルワンダ』はアフリカ・ルワンダで'94に3ヶ月で100万人(!)が虐殺された狂気の中で、1200人の人間の命を救った一人の男を描いた実話。国連部隊が何も出来ない状態で、命懸けで他人を救った主人公に人間の尊厳を見た。暗いだけの映画じゃなく、ユーモラスな場面もたくさんあるし、流血シーンも殆どないので見て欲しい。日本公開が見送られていたのを、ネット・ユーザーの声で公開を実現させたことでも話題になった/『Vフォー・ヴェンデッタ』はマトリックスのウォシャウスキー兄弟の近未来サスペンス。米国が滅亡し、英国はファシズム国家になってるというブッ飛んだ設定。主人公は英国の独裁政府に単身戦いを挑む男。対テロ戦争の最中にこの映画が作られ、そして公開されたことにビックリ。これが上映禁止にならない限り、米英の社会はまだ健全。民主主義が機能している証拠。映画会社ワーナーの懐の深さに唸った/そして本日レンタル解禁になったのが『ブロークバック・マウンテン』。同性愛を描いた作品だけど、純粋なラブストーリーとして、人を愛することはどういうことかを考えずにいられない名作。他人に言えない恋の何と苦しいことか。音楽と映像の美しさも胸に沁み、この作品で監督のアン・リーはオスカーを受賞した。半日あれば5本を全部見られるので見まくろう!//明日の生没年カレンダーはスゴいことになってるね。こんなに大勢が重なってる日はそうそうない。//友人が鳥取のJR境線(境港〜米子)に乗り「妖怪列車に興奮した!」と写真を送ってくれた。水木しげる先生は境港市の出身なので、このような列車が運行しているとのこと。“ねずみ男列車”もあるらしい。
猫娘列車。車両のボディだけで
なく、内部も猫娘の絵で埋まる
僕が子供なら怖くて
乗れない(笑)
 9月21日〜俳優モーガン・フリーマン(69才)は’87に初めてアカデミー賞にノミネートされ、それから18年間に4回も候補にあがり、昨年ついに『ミリオンダラー・ベイビー』でオスカーに輝いた。授賞式の後の会見で記者から「この受賞を待ち望んでいましたか?」と問われた彼はこう答えた--「難しい質問だね。(何度もノミネートされている内に)私はアカデミー賞を哲学的に考えるようになった。候補の5人に選ばれることが最高峰であり、それ以上の名誉は存在しないとね。受賞するかどうかはどうでもいいのさ。最高峰の中で一番を選ぶなんて変だろ?(少し間を置いて)…でもマイクで名前を呼ばれた瞬間、そんな哲学は吹っ飛ぶけどね(笑)」。名優のお茶目な笑顔に記者たちが吹き出し、見てて楽しかったデス。//日本と異なる海外文化トリビアを幾つか。/タイでは他人の頭を触ることはとても失礼なこと。頭に神が存在すると考えられているから。日本のコント番組でツッコミの時に頭をはたくシーンを見て、訪日したタイ人はたまげるという。/スペインではベッドの上に帽子やカバンを置くのはタブー。死を呼ぶ不吉な行為とされ、子どもがうっかり置いちゃったらモーレツに怒られるんだって。/セネガルでは食べ物に息を吹きかけてはいけない。食べ物は神が宿るから人間が息を吹きつけるのはマナー違反とのこと。/中国の面白いことわざに「豚の鼻にネギをさす」というのがある。意味は“本当は豚なのに象のように立派に見せようとしている”(笑)/数字の13は欧米やイランのような中東でも不吉な番号とされているけど、イタリアだけは13がラッキーナンバー。理由は不明で、とにかく昔からそうなんだって。インドはラッキーナンバーという概念がなく、木曜は縁起の良い日、土曜は悪い日、そんな風に考えられてる。ホント、ところ変われば文化も変わって面白いね。
 9月20日〜今日出合った良い言葉「映画とは誰かの語る夢ではなく、我々みんなが一緒に見る夢である」(ジャン・コクトー)//僕は英国の作家ジェーン・オースティンが見事な心理描写で著した恋愛小説『高慢と偏見』が超大好きなんだけど、'03年にBBC(英国国営放送)が英国人75万人に“史上最高の小説は何か”とアンケートした際、第1位の『指輪物語』に続いて、この作品が第2位に輝いたとのこと!(ちなみに5位『ハリー・ポッター』、7位『クマのプーさん』)。『指輪物語』は映画“ロード・オブ・ザ・リング”の原作で、アンケート時はちょうど完結編が公開中だった。『高慢と偏見』は発表から200年も経った古典文学。それで2位ってのがスゴイ。物語は“高慢”や“偏見”に囚われて、相手の本当の姿が見えなくなっている男女を描いたもの。誤解が次第に解けていく様が実に感動的。現代でもこんなに深く愛されているのが嬉しい!この小説はメグ・ライアンが映画『ユー・ガット・メール』の中で200回も読んでいるんだって(笑)。軽妙な会話のやり取りや内面描写は文庫本で読む方が絶対にいいんだけど、“そんな時間はない”という方は映画版がレンタル解禁になっているのでお薦め。主演のキーラ・ナイトレイはこれでオスカーにノミネートされており、英国の田園風景など映像も非常に美しい。//先日BSで“アンパンマン”の作者・やなせたかし氏がこんな制作秘話を語っていた「実はアンパンマンの話は“フランケンシュタイン”から思いついたんです。ジャムおじさん(博士)が雷鳴の夜にパン(怪物)に命を与えようとして、一生懸命に造ったパンが動き出したという設定は、全くフランケンシュタインと同じなんですよ」。うおお、設定が同じでもあまりにキャラが違うので全く気がつかなった。※一般に怪物の名前がフランケンシュタインと誤解されているけど、原作では生みの親(博士)の名前がフランケンシュタインであり“怪物”は無名。//ウルトラ怪獣による“銀座練り歩き”、これはナマで見たかった!
 9月19日〜看板の誤字・脱字や人生の珍場面を集めた『言葉にできない』(5分9秒)、犬や猫の表情が何ともいえない(笑)//『ガッテン』『ETV』『あるある大事典』等から最近メモッた人体雑学を紹介!/人間の心臓の大きさは拳を合わせたほど。1日に送り出す血液量は灯油のポリタンク(18L)400個分、実に7.2トン!一生の鼓動の回数は平均23億回。生涯の心拍数は決まっているらしく、日々のストレスから高い心拍数にある人は早く23億回に到達して寿命が短いというデータがある。最も効果的に心拍数を下げることが出来るのは深呼吸。「4秒吸って、2秒とめて、8秒かけて吐き出す」というのが理想的。/睡眠時間が4時間という短い人は急性心筋梗塞の危険が高まるけど、実は10時間と長すぎる場合はさらに心臓発作に襲われやすい。寝過ぎはよくないようだ(原因は未解明)。心臓には7時間睡眠がベスト。//朝ご飯を抜くと前夜の食事から長く栄養補給が途絶えてしまうので、体が本能的に“生命の危機”と判断し、肉体の働きを抑えてしまう。一度こうなると、たとえ昼食や夕食でたっぷり食べても、栄養を筋肉や脳の働きに変えられない体質になる。栄養を使えずに余ってしまうので脂肪となって蓄積され、肥満&生活習慣病の元になる。成人が朝食抜きの生活を続けると1週間で基礎代謝が激減することからも、育ち盛りの子どもが朝食を抜くのはもってのほか。中年から始まる老化が10代のうちに始まってしまうとのこと。勉強に集中できない、すぐにキレる、これらは代謝が上手くできず脳に栄養が回っていないから。結論:朝食を超しっかり食べるべし。
 9月18日〜今朝の日曜美術館30周年特番は、色んな画家や著名人が芸術について語ったものを集めていて、ヒジョ〜に見応えがあった!メモッたものを紹介!/岡本太郎「若い頃ピカソの絵(『水差しと果物入れ』)の前で感激して泣いた。そしてアンチ・ピカソになろうと思った。感動したらダメだ。(影響を受け)似たようなものを描いてしまい芸術じゃなくなる。感動して頭を下げると乗り越えられなくなる。本当に感動したものこそ乗り越えなきゃならない」/手塚治虫「平安末期に描かれた『鳥獣人物戯画』はマンガのルーツ。兎、蛙、猿を同じ大きさで描くという“誇張”、相撲をとるなど本来あり得ない動作をする“変形”、手を一本の線で描くといった“省略”、これらマンガの3大要素を全てやっていて、それが800年後に現代の芸術として息づいている。偉大な作品だ」/谷川俊太郎「フェルメールの絵は、とにかく奇麗。本当に奇麗だなぁと呆然として絵の前に立っているだけ。他の絵なら感想が言葉となって出てくるのに、フェルメールには一切出てこない。絵に肉体があり、人物でも風景でも、絵そのものが官能的。見てると目が触覚になってしまう。地味な絵なのに華やか。何もかも生き生きとしてて、圧倒されてしまう。…とにかく、美しいんですよ(笑)」/遠藤周作「(ルオーの絵『聖顔』について)ルオーが描くキリストは“遠い向こう”で待っているのではなく、同伴者として一緒に歩いてくれる。“あなたも足から血が出るが私も足から血が出る。あなたも痛いが私も痛い、一緒に手を繋いで行こう”という印象。一緒に苦しんでくれる、それがルオーのキリストです」/加山又造「(横山操の作品は)不思議なところで泣けてくる。何で僕にこれが描けないんだろう」/美輪明宏「(竹久夢二が持つ)リリシズムは空気や水のように人間に一番必要なもの」/この番組で最も胸を打ったのは日本画家・高山辰雄さんの90才の時の言葉。氏は同じずっと一つの事を問い続けてきた。「なにかだよ…なにかだよ…生きてる時に何かを知りたいんだけどねぇ…。人生はそれがないから未完成なんだよなぁ。300年経っても、400年経っても、人間てね、何かを求めたらとても足りない。500年でもダメ。結局ね…なんか自然がね、それだけの年を与えないとこがね…なかなか悪いよ、相手は。何とか分からしてくれりゃあいいのになぁ、人間になぁ」。
 9月17日〜イチローが6年連続200安打の快挙を成し遂げた。しかも200安打は大リーグの全選手の中で今季一番乗り!“天才”と呼ばれる彼だけど、試合後のインタビューで「1年に1度だけ、心からリラックスできる日」「いつでも重圧しかない」と答えていたのが、背負っているプレッシャーの大きさを、ヒシヒシと感じさせた。「(200安打は)何回やっても強い自分には成れていない。むしろ弱さしか見えてこない。達成の度に自分の強さを感じるなら、周りから“やって当然”と思われるのも当たり前かもしれないが、実際は全く逆です」。“チームが不振の今季はメンタル面でどのように自分を支えてきたのか”との問いには、「感情を抑えた。それ(感情)を出したら自分が壊れると思ったので、ギリギリのところで出していない。感情を抑えることで弱い自分を支えてきた」。なんかこう、イチローという個人を越えて、人間という生き物の美しさ(繊細さ)を感じた1日だった。//映画『電車男』をようやく鑑賞。主演の2人の演技が上手く、最後まで一気に見た。特に山田孝之のキョド目&早口がめっさリアルで、こっちまでハラハラ。彼が着てた百式Tシャツ(Zガンダム)や部屋にあったパーフェクト・ジオングなど、ガノタの血潮を熱くさせる小ネタにニヤリ。ハーメス→エルメスは自分も勉強になりました(笑)。ロング髪、眼鏡、アキバ・ファッションの山田君が、ジャケットに着替えて髪を切った時に同じ役者に見えず、変われば変わるものだと感心。誠実さと優しさが相手に届けば、オタクや外見は関係ないってのは実際に耳にするし真実だと思う。※ネットカフェの3人組がいいね。//動物トリビア。インコの愛は5ヶ月。こんな実験をしてる人もいるんだねぇ。
 9月16日〜世界の墓マイラーの間で最も有名な欧米の墓地は、眠っている著名人の顔ぶれの豪華さから、間違いなくパリのペール・ラシェーズ墓地だろう。掲示板で同墓地の公式サイトが紹介されていて感動した(サイトがあるって知らなかった!)。この地に眠るのはショパン、ドラクロワ、ジム・モリソン(ドアーズ)、オスカー・ワイルド、モジリアニ、ビゼー、バルザック、ラディゲ、コロー、プルースト、マリー・ローランサン、エディット・ピアフ、マリア・カラス、イブ・モンタン、アングル、ミシェル・ペトルチアーニ等々、とにかくメンツがスゴ過ぎ。公式サイトには墓地内の地図と墓写真がアップされていて、ネットでバーチャル巡礼が可能!あまりに広大な敷地ゆえ、僕は1989年に初めて同墓地を訪れて以来、足かけ16年・4回目の訪問でようやく御礼を言いたかった全ての芸術家たちへ墓参を終えた次第。公式サイトが墓参者にとって有り難いのは、道に迷いそうな四辻や曲がり角の“全て”に全方位パノラマ映像があるところ!公式サイトが開設されたのは’03年。嗚呼、昔からこんな便利なサイトがあったら、どんなに巡礼がラクだったろう!(ネットが普及したのはここ6、7年だからね)※リンク先、カーソルを地図上の印に合わせれば人名が、「DIVISIONS」ボタンで区画名が出ます。//現ローマ法王によるイスラム教への批判発言、コレ大変な事態にならなければいいけど…。「邪悪」発言は東ローマ帝国皇帝の言葉を引用したものだけど、前のヨハネ・パウロ2世なら絶対にこんな事は言わなかった。/追記。ヴァチカンから2度目の釈明の声明が出た。これで混乱がマジで収束しますように。//スター・トレックのファンに吉報!。1966年のTVシリーズのデジタルリマスター版が、米でオンエア開始とのこと。日本上陸は時間の問題と思いマス♪

 9月15日〜やった!部屋にいながらにして世界旅行が出来るグーグル・アース日本語版(無料)が公開された!これまで英語版だったけど、ついに機能やボタンの説明が日本語になった!しかもそれだけじゃない。高解像度のエリアや3Dの場所もグンと増えた!超嬉しい!宇宙から自分の家までどんどん拡大していくのは鳥肌モノ。まだ遊んだことがない人、ぜひこの驚異のネット地球儀を楽しんでみて!※世界遺産を次から次へと上空から見ていくのは最高に贅沢。移動時は独特の浮遊感があって、本当に空を飛んでるみたいデス♪//今夜10時『誰でもピカソ』のゲスト、バレエダンサーの吉田都さんは本当に素晴らしい方です。彼女は’95年に世界屈指のバレエ団「英国ロイヤルバレエ団」にトップダンサー(プリンシパル)として迎え入れられ大活躍。西洋文化のバレエ界で、東洋出身の小柄な彼女が頂点に立てたのは、技術だけでなくその人間性が愛されたから。彼女は以前にTVのインタビューで「バレエを志す若い人へアドバイスを」とマイクを向けられた時、ジャンプやターンのテクニックを語るのではなく、次のように答えた--「日本の生徒の皆さんは、すごく真面目にお稽古していると思いますけれども、ダンサーである前に素敵な人間であって下さいネ」と語り“ニコッ”と笑顔。バレエ漬けだと舞台で自分の中から出すものがなくなってしまい、それでは人を感動させられない。技術的なことより大切なのは内面の豊かな素敵な人間であること--「それが人にとって一番大切」と彼女は語った。
 9月14日〜本日、メールや掲示板で多くの方からジョジョ第1部のゲーム&映画の共同プロジェクト発表会の情報を頂きました。有難うございます!問い合わせで多かったのが「CMに鬼教官やカジポンさん出ているのですか」。2人とも心当たりがなく、何のことやらと思ってリンク先を見ると、後半のゲームCMの写真に仰天。スタンドが月まで吹っ飛ぶこの衝撃!“これはッ!間違いなくッ!ジョジョ立ち・レベル1ポージング!”。うおお、バンダイさんいつの間に(笑)。感動。オンエアがめっさ楽しみデス。※そして!スピードワゴンのこのポージングは、花京院喰い(右端)!?/追記。何と御大まで!ゴゴゴゴゴ…素数を、素数を数えて落ち着くんだ。//明晩はお薦め番組がテンコ盛り。特に22時は初心者向けのバレエ鑑賞入門と、陶器“織部焼”の魅力を紹介する番組がぶつかってマス。バレエの鑑賞入門はあまり放送されることがないので、ぜひ録画を。織部焼を愛用した古田織部は、大阪夏の陣の後、豊臣方に通じたとして家康に切腹を命じられた悲劇の茶人。師匠の利休もまた24年前に秀吉に切腹させれており、この時代の茶人はまさに命懸けだ。//ジャンプに連載中の『テニスの王子様』。そのアニメ版の一つの試合シーンが“スゴすぎる!”“超笑った!”と話題になっている。相手のどんなリターンも自分の元へ戻す奥義“手塚ゾーン”発動場面(1分20秒)だ。もう一度、念を押しておく。これはテニスの試合だッ!
 9月13日〜NYヤンキーズの松井が骨折欠場から復帰した試合を見て、彼が第1打席に入る時に多くのアメリカ人が立ち上がり、スタンディング・オベーションで迎えた光景にジーンと来た。ホームランの拍手とは意味が違う、「お帰り」の温かい拍手。60年前に敵同士だった国民とは思えず、ほんと、スポーツや芸術には国境がないと感じた。先日の後藤真希のソウルLIVEもそう。韓国でのゴマキのファンクラブ会員は12万人。人口が日本の半分以下ということを考えると、12万人というのは驚異的な数字。歴史、思想、言語、色んな違いを音楽はやすやすと突き抜けていく。//美術ファンに超吉報!信長・秀吉に寵遇された安土桃山時代を代表する天才絵師・狩野永徳の屏風が発見された!正確には永徳の署名はないんだけど、鑑定の結果、400年前の真作であることが間違いないとのこと。これは早い段階で国宝に認定されると思う。ただし公開は来秋って、ドシェーッ、1年先までお預けっすか!?//本日アクセス510万件ヒット!
 9月12日〜漫画家島本和彦先生いわく「人生、ビデオをためるヒマはあっても!見るヒマなどなしっ!」。全くその通りで、ビデオ時代はテープの塔ができ、DVDレコになってからは、低画質に設定してるのにアッという間に容量がいっぱいに。雷鳴の中で重要な番組を録画している時は、停電で故障→初期化の恐怖と背中合わせッス。/そんな状況なので『世界遺産』『トリビアの泉』『世界一受けたい授業』『新日曜美術館』等は各々が20回以上も溜まっていて大変なことに。/で、少しずつ見ていくようにしてるんだけど、ちょうど1年前の『トリビアの泉』に“人生の危機”を回避するものがあった。それは、食事中の方には申し訳ないんだけど「心理学者と肛門科医師が考える、ウ○コをしたい時に我慢できる一番効果的な方法」。笑い事じゃなく、この悲惨な局面は何としても乗り切る必要がある。専門家の討議では“人間は1分以上筋肉に力を入れ続けられないので計算された休息がいる”“自己暗示で人間の体はかなりコントロールできる”などの意見が出て、最終結果は次のように--「ウ○コは腸にとどまるぞ、ウ○コは腸にとどまるぞ、と小声で暗示をかけながら、10秒ごとに肛門の筋肉を締め戻し、静かに歩く」。/同じ回にはハイジの“アルムおんじ”(お爺さん)に関する、原作の驚愕トリビアもあった。「アルムお爺さんは村で最も素晴らしい農園を持つ裕福な家庭に育った。しかしお爺さんは得体の知れない連中と付き合って遊び呆け、仕事は何もしなかった。ついには全財産を酒と博打につぎ込み、両親は悲しみのあまり他界。その後お爺さんは軍隊に入りナポリに行くが15年後に突然帰郷。何とケンカで人を殴り殺して脱走してきたという。お爺さんの息子夫婦(ハイジの両親)は誠実な人柄で村人に好かれたが早くに他界。村人たちは“神に背いたお爺さんの暮らしぶりのせいだ”と噂し、やがてお爺さんはアルムという山に移り、一人でひっそり暮らすようになった」。いやはや、アルムおんじの孤独生活はワケアリと薄々感じていたけど、これにはブッ飛んだ。
 9月11日〜フセインとアルカイダの関係を米上院委が公式に完全否定。9.11から今日で5年。僕はテロには断固反対だし、フセインも人権無視の悪党と思ってる。しかし、誤った情報で国家を「先制攻撃」するのはもってのほか。しかも国連が“攻撃は待て”と反対していたというのに。イラクでの民間人の死者は既に4万人を超えてしまった。小泉首相は「大量破壊兵器がある」という情報を信じて真っ先に米国支持を表明したのだから、その責任についてコメントを出すべきだ。今の対テロ戦争は米英に身内を殺された新たなテロ犯を育てている。テロ・グループのリーダーを殺しても、ナンバー2がトップになるだけ。“テロに屈しない発言=思考停止”と悟り、なぜ9.11が起きたのか、どうして米国がこんなにも恨まれているのかを考えない限り、この悲劇に終わりはない。テロは話し合いでしか解決できない。それがどんなに困難な道で時間がかかろうとも、他に方法はない。※互いに同じ価値観になれと言っているのではなく、相手の言葉に耳を傾け、異なる価値観を認め合えということ。「勇気とは、立ち上がって語る為に必要なものであり、また、腰を下ろして耳を傾ける為にも必要なものである」(チャーチル)//先月に福岡で起きた子ども3人が死んだ事故など、飲酒運転の凶悪死亡事故が後を絶たない。その中で和歌山や埼玉の公務員は、たとえ事故を起こさなくても、飲酒運転をすれば即・懲戒免職に処するとのこと。厳しいようだけど、人命に関る以上この認識でいいと思う。//江戸川乱歩の「心理試験」を読んで、仮に僕が犯人で上手く証拠を隠せても、探偵・明智小五郎の前では絶対に隠しきれないと思った。明智のネチネチ心理戦で間違いなく自白してしまう。10秒ともたないだろう(笑)。
 9月10日〜気象学の雑学をTVでやってたのをメモ。晴雨それぞれに長所があるという。晴れた日は高気圧で空気(酸素)の量が多いので脳が活性化し、記憶力・集中力がアップ。仕事や勉強の能率が上がる。一方、“雨は憂鬱になる”というのは間違いで、雨の日はイライラ気分が解消されるという。同じリズムで聞こえる雨音には、小川のせせらぎ音のように波長に柔らかな“ゆらぎ”がある。雨音に耳を傾けることで、心身を安らいだ状態に導くアルファ波が脳に発生し、リラックス効果があるとのこと。晴雨どちらにもメリットがあるって良いね。//徳川5代将軍綱吉が出した「生類憐みの令」を最近調べる機会があり、以前アップした江戸っ子唖然、『生類憐みの令』を大幅に加筆!授業では“犬を御犬様と呼んで大切にした”くらいしか習わないけど、実際はそれどころじゃなくて、東京ドーム20個分の巨大な犬小屋を江戸に建設したとか、“おでこに止まった蚊を殺して死罪”とか、ブッ飛んだエピソードがいっぱい!よかったら読んで下さいね。//源平ネタを少し。壇ノ浦の合戦では平家が赤い旗を、源氏が白い旗を掲げて戦った。この“赤と白”の戦いは大晦日の紅白歌合戦に継がれており、同番組は当初、源平歌合戦とも言われていた。ドラえもんの静ちゃんの名字は「源」。義経の愛人の名は静御前。つまり、源義経と静御前の名前を合わせて「源静ちゃん」の名前になったんだ。
 9月9日〜’02年の公開時から評価の高かったモハメド・アリの伝記映画『アリ』をやっと鑑賞。メインの試合シーン以外にも、キング牧師やマルコムXの暗殺など、人種差別と戦った公民権運動も丁寧に描写されていた。アリの戦績は56勝5敗37KO、王座を奪われても、不屈の闘志でベルトを奪回し、3度も世界チャンピオンに輝いた男。この最も偉大なボクサーは1967年に“国家(アメリカ)”と戦った。ベトナム戦争の中、軍の徴兵を拒否したのだ。徴兵拒否は最大で禁固5年の“犯罪”だ。アリは言う「俺はベトコン(敵兵)とケンカなんかしない。彼らはニガー呼ばわりしないから」。発言は大問題になり、公聴会で“非愛国的発言を謝罪しろ”と糾弾されたが、彼は「謝罪しない。投獄したけりゃしろ。(米国の黒人は)400年も牢獄にいた。4、5年は平気さ。だが人を殺しにベトナムへの1万6千キロの旅は断る。むしろ国の圧政と戦って死ぬ。(アリを卑怯と呼ぶマスコミに対して)君らは自由と正義を求める俺の敵だ。戦地に送る敵だ。君らはこの米国においてさえ、俺の権利と信仰を応援しない!」。結果、アリはチャンピオン・ベルトだけでなく、ボクサーのライセンスまで剥奪され、1970年までリングに上がれなかった。肉体的にはパワーもスピードも最強だった20代半ばで拳を封印されたが、’74年に32歳で、そして’78年に36歳で世界チャンピオンになった男、それがモハメド・アリだ。//『エヴァンゲリオン新作公開』。冗談かと思ったら本当だった。来夏、10年ぶりの劇場公開とのこと。かつてのファンとしては楽しみだけど、前編・中編・後編・完結編の4本立って、引っ張りすぎ!しかも中途半端な「最初の3本は3分の1だけ新作」。僕はガイナックス(制作会社)お得意の“戦略”と分かっていながら、ファンであるが故に、3分の1の新作部分を見る為に、まんまと劇場に足を運ばされるだろう。エヴァはドル箱映画だから配給会社もウハウハになるだろうけど、90分ずつの小出し公開では、今回もファンが生殺し状態…。『タイタニック』みたいに3時間を超えてもいいから、一気に公開して欲しいッス!//明日のお薦め番組は11本もあります!
 9月8日〜アコム、アイフル、武富士、プロミス、三洋信販の大手消費者金融5社が1%台の超低金利で銀行から借りて、それを客に超高金利の25%(アイフルは27%)で貸してボロ儲けしていることを以前に書いたけど、今度は5社が利用客全員に生命保険をかけ、客の10人に1人が自殺をしているという衝撃的な実態が分かった。しかも、死因不明者を含めるとさらに倍の人数との予測もある。そして、殆どのケースで客に生命保険をかけていることを告知せず、遺族にも知らせずに保険金を受け取っているという。客が自殺しても保険金として貸した金が戻ってくるので、業者の取立ては苛烈になる。最高裁は金利の上限を現行の29.2%から利息制限法の15-20%にすべきと示唆。内閣府の有識者懇談会も消費者保護の立場から金利引下げの結論を出した。ところが先日金融庁が出した規制案は、規制強化どころか「50万円以下の場合は28%のまま9年間保留」という甘々のものだった。これに怒ったのが後藤田正純・金融担当政務官。氏は抗議の為に政務官を辞任した!声明は「高金利に抜け道が長い間残されたことは承服できない。なぜ金融庁が(貸金業界に)妥協した案を出さねばならないのか理解できない」「過去10年間で自己破産が約6倍に増えたのに金融庁は危機意識が欠如している」、そして「私の辞任によってこの問題への関心が高まってくれれば」とも。カ、カッコイイ。正直、後藤田氏がこれほど良い漢とは知らなかった!それにもかかわらず、肝心の与謝野金融相は妥協案をベストな案と評価。ダメだ〜。//『115m世界最高の木発見』。セコイアの木は高く成長することで知られているけど、小さな種が115mまで成長するなんて驚異的。おまけに3千年近く生きている。長寿と巨大化を同時に実現した生物のチャンピオンだね。田村隆一の詩『木』の一節を思い出した「木は黙っているから好きだ/木は歩いたり走ったりしないから好きだ/木は愛とか正義とかわめかないから好きだ/ほんとうにそうか/ほんとうにそうなのか/見る人が見たら/木は囁(ささや)いているのだ ゆったりと静かな声で/木は歩いているのだ 空にむかって/木は稲妻のごとく走っているのだ 地の下へ/木はたしかにわめかないが/木は愛そのものだ/それでなかったら小鳥が飛んできて/枝にとまるはずがない」。//全国約800市のうち『札幌市が魅力度トップ』に。2位が神戸、3位函館。富良野と小樽も10以内に入ってるし、北海道は強いですね!
 9月7日〜先日“ムーミンワールド”のレポをアップしたところ、埼玉県飯能市にも「ムーミン谷公園」(正式名・あけぼの子どもの森公園)があるという情報を頂きました。施設の規模は小さいとのことですが、“水浴び小屋”の再現度はかなり高いと思います。//芥川龍之介版『桃太郎』を読んで、身もフタもない展開にのけぞった。これは教科書に載せられない。でも、こういう芥川は嫌いじゃない(笑)。//ジョジョ第7部『スティール・ボール・ラン』の第9巻が発売された!8巻のリンゴォ戦、そして当巻のブラックモア戦と、連続する濃密バトルは実にスリリング。全く先の読めない展開に唸りまくり。※前巻にあったジャイロの叫び--「オレは『納得』したいだけだ!『納得』は全てに優先するぜッ!!でないとオレは『前』へ進めねぇッ!」は胸が熱くなった。人間“納得”の気持があれば、大抵の苦難は耐えられるもんね。//キリンのカムカムレモンティー、しばらく店頭から消えていたけど(茶葉2倍のミルクティーと交代してた)、秋になって復活。こりゃ嬉しい。

 9月6日〜一昨日に惑星探査機ボイジャーが写した太陽系の映像を紹介したのですが、「クーッ!どうしてもこれだけは紹介したい!」という天体写真があと7枚あるので、こちらをクリックして下さいませーッ!史上初の『地球と月のツーショット』、激レアの『土星の裏側』、10億個の星の洪水や圧巻の衝突銀河、そしてビッグバンが終わったばかりの古代宇宙など、この時代に生きているからこそ見る事が出来た感涙映像ばかりデス。お楽しみあれ〜ッ!(☆o☆)//最近の本屋は映画のDVDを売ってる店が増えてきて、しかも正規商品なのに古典の名作は500円っていうのも多く、映画ファンには嬉しい限り。10年前はチャップリンのビデオが1万以上していたからねぇ。

ボイジャーが土星“通過”時
にパチリ。こんな角度(背後)
から見られるなんて感激。
現代に生きてて良かった!
う、う、美しすぎる…。
 9月5日〜銃によって命を奪われた年間被害者数--日本39名、英68名、カナダ165名、仏255名、独381名、米国11127名!日本と3桁も違う米国だが、武器会社は“銃と犯罪に因果関係は認められない。銃はただの道具で文房具と一緒”と主張。預金口座開設のプレゼントがライフルという銀行が実在したり、子どもが簡単にコンビニで銃弾を買える米社会。この玩具感覚が原因でないとすれば、米国人の国民性がこれほどズバ抜けて(相手の命を奪う点で)攻撃的なのはなぜなのか?明晩8時に衛星でオンエアされる映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』は、コロンバイン高校で2人の少年が銃を乱射した事件を切り口に、米社会の闇に深く切り込んだ傑作ドキュメントっす。公開時のコピーは“こんなアメリカに誰がした?”。ヨレヨレのジーンズとTシャツ、野球帽といったイデタチで、ユーモアを武器に兵器産業や銃メーカー擁護派の圧力団体“全米ライフル協会”に立ち向かうマイケル・ムーア監督。劇中では9.11の映像を、米軍やCIAが世界中で行なった“黒歴史”映像の最後に持ってきたりと、文字通り命知らず。彼を見ていると“出すぎた杭は打たれようがない”と感じる。そして、この映画を高く評価しアカデミー賞を与えた米社会に、健全さと希望を感じた。カンヌ映画祭では55周年記念特別賞を受賞。この賞は本作の為に急遽新設されたもの。それほどの絶賛ぶりだった。必見デス。//最近“近松門左衛門”というキーワードでの検索がすごく多い。昨日は100件以上あった。今、近松の大ブームが来ているのか!?//掲示板で紹介された音楽CGアニメのAnimusic(3分25秒)、見ているだけで不思議な爽快感のある映像ッス。チビッコとかすごく喜びそう!
 9月4日〜1枚の写真が世界観・人生観を変えることがある。ボイジャー1号が8月に太陽系の果てに到達したというニュースを読んで、今から16年前(1990年)にNASAが公開した、ボイジャー1号のラスト・ショット「さようなら太陽系」を思い出した。太陽系の惑星探査の任務を終えたボイジャー1号が、太陽系全景が撮影できる距離、つまり太陽から60億km(!)も離れた場所で振り返り、カメラの電源が切れる前に、最後にパチリと送ってくれたものだ。当時は前年にベルリンの壁が崩れ、同年に地球温暖化が討議された世界気候会議が開催され(フロンガス全廃が決定)、翌年に湾岸戦争が勃発するといった激動の時代で、僕自身も社会に出て間もない20代前半であり、個人的な問題も抱えて息苦しい不安感の中にいた。その時たまたま駅前の本屋で手に取った科学雑誌『Newton』に、“ラスト・ショット”が掲載されていたんだ。「うおお…すっごい小さな地球が…闇に浮かんでいる!」本を持つ手が震え、思わず涙がこぼれそうになった。っていうか、こぼれた。広大な宇宙に浮かぶ小さな光の点の中に、百万種以上の生物が息づき、60億を超える人間が喜び・悲しみを繰り返しつつ日々を送っている。その1枚の写真は、宇宙という暗黒空間に生命体が存在する奇跡を語りかけ、そこに誕生した生命の尊さを痛感した。そして自分の悩み事が小さく思えて笑ってしまった。またこんな“小さな点”の中で領土を取り合って戦争する事の馬鹿馬鹿しさに呆れ、熱帯雨林の消滅を遠い国の出来事と無関心でいることの愚かさを思った。何冊も思想書を読み人類愛に到達しなくても、たった1枚の写真で「世界は一つ」という真理を悟ることができる、それがボイジャー1号のラスト・ショットだった!(他の画像はリンク先に)
土星 木星 地球

//明晩22時25分の円谷監督人物伝、めっさ楽しみ!講師は唐沢俊一。ゴジラ誕生秘話も紹介されるとのこと(4回シリーズ)。

 9月3日〜巡礼ルポに“日本昔ばなしシリーズ”として『桃太郎の墓』をアップ!香川の高松市にはその名も「鬼無(きなし)町」という土地があり、そこの桃太郎神社に桃太郎、お爺さん、お婆さんの墓をはじめ、なんと、犬、猿、雉の墓まであった!
 9月2日〜掲示板で紹介されたホンダ・シビックの英国CM、人間の肉声のみでドライブを再現して目を見張った!リンク先の左上にある“WATCH CIVIC”をクリックすれば自動で“演奏”が始まります〜!//北海道で来春から“バス電車”が実用化。昔は鉄道少年だったので、こういうユニークな車体を見るとテンションが上がる。どんな乗り心地なんだろう!//ここからはガンダム・ファンへのマニア・ネタ爆発!「生きて、回収予定ポイントまで、帰れッ!」。ジオンを愛する諸君!ジオンの技術試験隊を描いた3D・CGアニメ『MSイグルー』の最終回『雷鳴に魂は還る』はスゴかった!ファーストで描かれなかったア・バオア・クー“Eフィールド”の戦いを執念で映像化していた!(アムロたちはSフィールド、主力隊はNフィールド)。殺到するジムやボールを前に「誰か弾をくれ、早く!」と絶叫するザク・パイロット、「ドロスが沈むぞ!俺達はどこに降りればいいんだーッ!」と半泣きでバズーカを撃ちまくるリックドム、次々と散っていくゲルググの学徒兵達…阿鼻叫喚のジオン軍ア・バオア・クー守備隊。主人公の任務は仲間を逃がす為の脱出ルートの確保。搭乗機は改造ビグロ!ギレン総帥死後、ジオン軍が「停戦だ!攻撃しないでくれ!待ってくれ!停戦命令だ!撃つな!今さら抵抗はしない!」と訴えるも、「何が停戦だ!俺たちの仲間をさんざん焼き殺したくせに!」と暴走、殺りくに走る連邦軍。そして、感動のエンディング。多くのガンダム・シリーズがグダグダのラストになる中、本作品は『0080』のヒューマニズム、『0083』のメカLOVEを併せ持った、久々に大満足の最終回だったーッ!//前から観たいと思っていた富○急ハイランドの『ガンダムライド』の映像(4分12秒)がyoutubeにアップされていた!ア・バオア・クーにとりつくジム隊をパイロット視点で描いている。ザクレロ戦→GD対ジオング→ガンキャノンとの交信→ア・バオア・クー上陸→コア・ブースターとの交信→GDのラストシューティング→ソーラレイの破壊→脱出/ホワイトベース轟沈(一瞬しか映らない)。※ヤバ映像っぽいけど、コレ観たら絶対行きたいって宣伝になる(ここまで良いデキって皆知らない)ので、サンライズさん一つ大目に。
 9月1日〜ムンク美術館から強奪された『叫び』を2年ぶりに発見。無事でよかった!※『叫び』トリビア…この絵は中央の人物が叫んでいるのではなく、大気(世界)を貫く叫びを聞くまいとして耳を塞いでいる絵デス!「2人の友人と道を歩いていた。太陽が沈み空が血の様に赤くなった。友人達は歩み去って行くが、私は恐怖におののいてその場に立ちすくんだ。そして聞いたのだ。大きな果てしない叫びが自然を貫いていくのを」(ムンクの日記)。//明日は面白そうな番組がたくさんありますね。イチオシは22時の『美の巨人たち』。南ドイツ(バイエルン)のノイシュバンシュタイン城は別名“白鳥城”。マジで目の保養ッス。城の建築を命じた国王ルートヴィヒは、国家財政が破綻するほど芸術に金を注ぎ込んだ男(最期は自殺とも暗殺とも言われている)。ワーグナーの虜になり、芸術に殉じた“狂王”のエピソードも色々紹介されるハズなので、興味がある方はゼヒ。※番組を見て国王にハマった人はヴィスコンティ監督の映画『ルードウィヒ・神々の黄昏』がお薦め。城ロケ&ワーグナーの音楽がテンコ盛り!






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