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2007.1〜2

 2月28日〜(昨日の続き)長編ドキュメンタリー賞は地球温暖化を取り上げた『不都合な真実』。劇中では長年この問題に取り組んできた元米国副大統領ゴア氏の講演が紹介されている。授賞式の壇上で監督はゴア氏の腕を涙ながらに掴み「この人に突き動かされてこの作品を作りました。スタッフの功績もさることながら、真実を30年間訴え続けたこの人のおかげです。彼の戦いに共感したのです!」。ゴア氏「ありがとう。環境問題は政治の問題ではなく道徳の問題なのです。再生可能なエネルギーへの転換を今こそ強い意志で実行しましょう」。今年のオスカーは公式サイトに環境保護のコーナーを設け、スターが排気量の多いリムジンではなくエコ・カーで来場するなど、随所で「まずは出来ることから」というメッセージを発信していた。舞台上ではディカプリオがゴア氏に次期大統領選への出馬を促す場面もあった。レオ君「地球温暖化と闘う素晴らしい指導者とこの舞台に立てたことを誇りに思います。あなたこそ本物(トゥルー・チャンピオン)です。ここで思い切って声明の発表をどうぞ!」(場内から喝采)「そうだね。会場の雰囲気も盛り上がって心強いし…10億人が見ている訳だし…(おもむろに声明文を取り出す)…国民の皆さんに申し上げましょう!今ここで発表します!私は正式に…」。会場が“まさか!”となった瞬間に強制退場の音楽が。ドッキリ・ジョークだった(笑)。/短編ドキュメンタリー賞は『ウエスト・バンク・ストーリー』。監督「本作はイスラエル人とパレスチナ人のコメディ・ミュージカル。この受賞は両者の問題解決にまだ希望がある証拠です。短編映画の多くは僕のように映画会社大手の支援がない無名監督が作っています。予算が無くスターは起用できないので忍耐力とガッツがいります。低賃金ながらキャストやクルーは懸命に尽くしてくれました。ありがとう!」/特別賞は400本以上の映画音楽を手がけてきたエンニオ・モリコーネ。5回ノミネートされて獲れなかったオスカー像を手に、深々と礼をしたモリコーネは伊語でスピーチ。「才能と努力を費やしても、この賞をもらえない人もいます。彼らが認められることを祈ります」。通訳はイーストウッドが行った(初主演作『荒野の用心棒』の音楽がモリコーネ)。/今年は外国語映画賞が設立されて50周年。『ニューシネマ・パラダイス』のトルナトーレ監督が、過去50本の受賞作の名シーンを特別編集したフィルムが上映された(黒澤監督の『羅生門』もアリ)。受賞したドイツ人監督(『善き人のためのソナタ』)は開口一番に「トルナトーレ監督の映像で泣いてしまいました」。/(さらに明日に続く。次回で最後!)

 2月27日〜昨日の第79回アカデミー賞授賞式から印象に残った場面をレポート!アカデミー賞は名スピーチの宝庫なので、僕は賞レースの結果よりも、道を究めた者の“言葉”が楽しみで毎年中継にかぶり付いている。/司会はエレン・デジェレス。いつもオスカー司会者の度胸(ギャグセンス)に仰天するけど、彼女もエンジン全開だった。デジカメを持って客席のイーストウッドに近づき、「ブログ用にツーショットで写って下さいます?」。(イ)「もちろん喜んで」(司)「誰か撮ってくれないかしら。あら、スピルバーグさん!ちょうどいいわ、シャッターを押して頂けますか?」。スピルバーグはニッコリ立ち上がってカメラを受け取る。(イ)「彼ならうまいね」(司)「ちゃんと撮ってねスティーブン」。パシャ。(司)「見せて。片方に寄ってるわ。ダメじゃない」(イ)「こりゃもう一度だね」。会場はバカウケ!/怖いもの知らずの彼女は、ハゲ頭でイカツい顔のジャック・ニコルソンもネタに。「壇上に立って客席を見ると足が震えますが、ニコルソンが微笑んだり大笑いしてくれるのでホッとします。さっき彼は舞台裏で、一人で笑ったり、頭を剃ったりしてました」/ブッ飛んだのは電気掃除機のギャグ。「これも司会の仕事なの」といきなりステージ前の床を掃除し始め、「ベネロペ、ドレスをどけて。破れても責任とれないわ」と大スターたちに足を上げさせたんだ。やがて彼女は掃除機を切り、「ちょっと待って!(小さな紙包みを拾い)誰かがマリファナの包み紙を落として…」。このギャグに会場は沸きまくり!(日本アカデミー賞では考えられないね、爆)//監督賞のプレゼンターは、スピルバーグ、コッポラ、ジョージ・ルーカスという豪華な3人組。(コ)「我々3人は監督賞の受賞者の気持を誰よりも知っています」(ス)「人生最高の栄誉だよ」(ル)「お〜い、僕は受賞してないよ」(ス)「じゃあなぜ君はここにいるんだい」(ル)「ノミネートならあるよ。貰うより与える方が喜びは大きいさ!」。ドッ。名匠達のコントに会場から拍手。/その監督賞は実に感度的だった。過去に5回も名前が候補にあがりながら、ことごとく敗れてきたマーチン・スコセッシ監督(今年65歳)が、6度目のノミネートでついに受賞したんだ!スコセッシ監督は「有難う」を計14回も絶叫。「有難う!有難う!有難う!有難う!有難う!有難う!有難う!有難う!有難う!有難う!有難う!(総立ちの客席に)プリーズ!プリーズ!有難う!有難う!本当に僕で間違ってない?有難う!こんな栄誉を貰って感激だよ!約40年来の古い友人たちから賞を貰えたのも本当に光栄だ。感動してる。長年に渡って私の受賞を願ってくれた多くの人たち…街でも病院でも見知らぬ人が声を掛けてくれた。僕に“いつか獲れるよ”と言ってくれた人たち、みんな有難う!」。3人の監督とスコセッシは同世代。スピルバーグは「ワンダフル!」と言ってスコセッシを抱きしめた。皆、大喜びだった!(明日に続く)
 2月26日〜速報。本日発表された第79回アカデミー賞の主要部門は以下の通り。作品賞…『ディパーテッド』、監督賞…マーティン・スコセッシ(ディパーテッド)、主演男優賞…フォレスト・ウィテカー(ラストキング・オブ・スコットランド)、主演女優賞…ヘレン・ミレン(クィーン)、助演男優賞…アラン・アーキン(リトル・ミス・サンシャイン)、助演女優賞…ジェニファー・ハドソン(ドリームガールズ)、長編アニメ賞…『ハッピーフィート』、外国語映画賞…『善き人のためのソナタ』、長編ドキュメンタリー賞…『不都合な真実』、脚本賞…『リトル・ミス・サンシャイン』。昨日の日記でエールを送った『リトル・ミス・サンシャイン』が、本当に脚本賞に輝いて嬉しかった!また同映画からはデンジャラス爺ちゃんを演じたアラン・アーキンも賞に輝いた。これでさらにお客さんが増えるといいなぁ。受賞者の感動スピーチの詳細は明晩にアップします!※受賞作&ノミネート作の一覧はコチラ。//キリストの墓発見(?)のニュース、まるで『ダ・ヴィンチ・コード』みたいだねぇ。棺まで公開されているし、ジェームズ・キャメロン監督というビッグネームもこの調査に携わっており、西洋社会は真偽をめぐって大騒動になりそう。
2月25日〜明日はいよいよアカデミー賞の発表!先日、作品賞にノミネートされた『リトル・ミス・サンシャイン』(音アリ)を観てきたのでレビューを書きます→最高!めっさ楽しかった!心がバラバラの家族がポンコツ車での旅を通して結束し、絆が再生していく過程を綴った人情コメディ。監督いわく「競い合って勝つこと、そして美しくあるべき、というアメリカ人の固定観念を皮肉った」。主役の一家は奇天烈ファミリー。“勝ち組になりたい”病の父親、ヘロイン中毒でスケベな爺ちゃん、ニーチェ信者で“沈黙の誓い”を立て口を利かない長男、ミスコン優勝に命をかける妹、失恋して自殺未遂を企てたゲイの義兄、キレる寸前で家族をまとめようと奮闘する母親。皆、生きることが不器用。人物描写があまりに見事で、映画を観てることを最初の10分で忘れてしまい、アリゾナからカリフォルニアまで、僕は彼らと同じ車に乗り合わせた一体感を味わった!口論ばかりで機能不全に陥ってる家族が、次々と起きるトラブルに対して一致団結していく姿はジーンとくる。映画の宣伝に「全米が“負け組”家族に大喝采」とあるけど、ほんとスクリーンから沢山の元気をもらい、最後は拍手したくなった。ミニシアター系の低予算映画にもかかわらず『硫黄島からの手紙』『ディパーテッド』など大作と並んで作品賞候補になってるだけはある。劇中に登場する「負け犬の本当の意味は、負けることを怖がるあまり挑戦しないヤツらのことだ」は素晴らしい言葉だね。あと、“人生に無駄な経験は無い、どんな辛い過去も今の自分を形成してくれた大切なものだ”もいい。人生の価値は他人との勝ち負けではなく、いかにチャレンジし続けるかにあると思った!心情的に作品賞は『硫黄島』にあげたいけど、脚本賞はこの作品にあげたいなぁ!(以下ネタバレ文字反転)→100の言葉より1つのハグ!夢が断ち切られ、どんな慰めの言葉も受け入れられなかったお兄ちゃんが、小さな妹のハグで立ち直るシーンは感動的。あれは泣く。言葉を超えたハグ…人間っていいなぁと、思わずにいられない。ミスコンでの“笑撃”の家族ダンスも、大人たちは自分が辛い人生を送ってるからこそ、純粋無垢な妹だけは守ってあげたいという気持が伝わり、おかしなダンスに笑いながらも泣けてきた。そしてあのラスト!当初は不器用に車に乗っていた家族が、「あうんの呼吸」で一人ずつ乗り込んでいき、皆で同じ方向に進んでいく…わーん、完璧!冷静に考えれば誰も幸せになっていないのに、それでもハッピーエンドに思えてしまう奇跡の脚本だった!//『ファントム・ブラッド』のレビューは公開から2週間経った時点でアップします。内容的に完全ネタバレは避けられず、今はまだ未見の人が多いので…!※観ようか観まいか迷っている人に言いたい。黒歴史をしっかり見届けてこそファン!チケット代は今後の大展開を願って「お布施」として納めましょう(爆)。とにかく!ジョジョ紳士、ジョジョ淑女はどんな状況もポジティブに考えねばならない!ジョースター卿の名言「逆に考えるんだ!」を今こそ忘れずに!r(^_^;)
 2月24日〜うおお!06年全日本フィギュア選手権の高橋大輔選手の奇跡のフリー演技「オペラ座の怪人」がアップされていた!嬉しい!オリンピックでも分かるように、フィギュアの世界はどんな名選手でもノーミスで演技を終えるのは至難の技。彼もトリノでは8位に終わり“ガラスのエース”と言われた。しかし!昨年暮れの全日本では肉体に天から何かが降りていた!究極の演技を見せてくれたッ!フィギュア競技ではいつ名演が生まれるか分からないので、色んな試合を録画しまくってる僕が断言します。これほど完璧な内容はそう滅多に見られるもんじゃない!スポーツ中継は映画やドラマと違って再放送がないので、今まで全日本フィギュアも見逃せばもう終わりだった。いまこうやって、神がかった素晴らしい演技を皆で分かち合えるのは本当に幸せ!ありがとうyoutube!※ちなみにこの試合の海外のスポーツ番組の映像もある(日本語字幕付き)。向こうのアナウンサーもえらく興奮していて、世界から見てもこの演技が至高の芸術作品であったことが分かりますッ!//フィギュアの選手はやはり地上でジャンプしても美しい。//中野選手の「ムーラン・ルージュ」も、ドーナツ・スピンにスピード感があって好き!//

ゴゴゴゴゴ…ジョジョファンの皆さん、全員集合ポスターを完成されましたか!?男爵とジャイロという2人のツェペリに運ばれる(導かれる)、歴代ジョースター家の面々!各ピンナップは、左から「究極総集編」(980円)、「ムービーガイド」(580円)、「ウルトラジャンプ3月号」(540円)のふろくデス!「究極総集編」は第1部(単行本5冊分)がジャンプと同サイズの本一冊に納まった感動の書(904ページ!)。「ムービーガイド」はぶっちゃけ微妙だけど、580円で中央のメイン部分のピンナップを買ったと思えば安いもの。UJは“買わない”という選択肢が最初からない。計2100円で揃うので、書店から消える前にゲットされたし!(既に売り切れてる店もチラホラ)※シーザーがいないのは「我が心の中に」いるからですよね、先生ッ!(>_<)
 2月23日〜来月の世界フィギュア選手権を前に、スケート・コーナーの世界ランキング表、選手の年齢早見表、その他いろんな情報を一気に更新。最近のニュースで驚いたのは、欧州選手権のアイスダンス・フリーでイタリアのファイエラ、スカリ組が見せた“戦慄のパイルドライバー事件”!まさか氷上でプロレスの必殺技を見ることになろうとは。
この後、すぐに立ち上がって競技を続けたので、さすがにトップ・アスリートは鍛え方が違うと思った!(^_^)//そして改めて世界最高の男性フィギュア・スケーター、プルシェンコのボレロ動画(3分54秒)に感動。未見の方は是非。美しい4回転、シャープなのに柔らかい動き、ホント、何度見ても良い!
 2月22日〜今日メモッた良い言葉。世界最高のバレエ・ダンサーと称えられるウラジーミル・マラーホフが、“今でも舞台で緊張するか?”と質問されて。「いつだって緊張しているよ。舞台の前は胃がキリキリして仕方ないんだ。でも僕はちょっと緊張している位の方が集中力が高まって良い状態なんだ。だから緊張=自分が集中していると、プラスに考えるようにしているんだ」。//民放の特番で目からウロコの語学トリビアがあったので紹介。/「元日」は1月1日、「元旦」は1月1日の朝。/「病院」はベッド数が20床以上、「クリニック」は20床未満。/「パスタ」は伊料理の麺類の総称、「スパゲティ」は直径1.4〜1.9mmという細いパスタ。/「コック」は西洋料理の料理人の総称、「シェフ」は料理長。/「カフェオレ」はドリップコーヒーと牛乳を混ぜたもの、「カフェラテ」はエスプレッソと牛乳を混ぜたもの。/「宅配便」は全ての配送サービス、「宅急便」はヤマト運輸の登録商標(“魔女の宅急便”はヤマト運輸の許可を得て使用とのこと)。/「貯金」は郵便局に預けること、「預金」は銀行に預けること。「利子」は借りた人が払うもの、「利息」は貸した人が貰うもの。/「ワシ」はタカ目タカ科の大型の鳥(平均82cm)、「タカ」は小型(平均52cm)で、両者は大きさが違うだけで生物学的には同じ鳥。/「ジャージ」はメリヤス編みの服の総称(語源はメリヤス編み発祥の地・イギリス海峡に浮かぶジャージー島)、「スウェット」は汗を吸収するジャージ。/「ファスナー」は世界共通の呼び名、「チャック」は日本だけ(きんちゃく袋が語源。命名者は日本のファスナー会社の社長)。/「旦那」はサンスクリット語のdana(お布施をする人)が語源で、敬う気持が入っている。「夫」は平安時代の男(をひと)からきた一般名称で、特に敬う気持はない。/「卵」は調理されていないタマゴ、「玉子」は“玉子焼き”“ゆで玉子”のように調理されているタマゴ。/いやはや、日常で何気なく使っている言葉にも、こんなに大きな違いがあったのですねぇ。//2年前に話題になったジョジョ風サザエさん、こんなに渋いフラッシュ(1分15秒)になっていたとは知らなかった!マスオさん、カッコよすぎ!(でもイクラとタマはヤバイ、笑)
 2月21日〜子供の頃、空に飛んだ風船はどこまで上昇するんだろう?って疑問に思っていた。大きくなってもこの謎に好奇心を持ち続けた10人のイギリス野郎が、風船にカメラをくくりつけた『NOVA(新星)1号』で実験した結果、ケンブリッジから高度3万2千mの成層圏まで行ってしまい、そこで風船が破裂したという。飛行機の国際線の高度は1万mだから、実にその3倍強の高さだ。そして彼らは、なんとパラシュートで落下したカメラを回収することに成功し、その画像をネットに公開した!写真には宇宙空間がはっきり写っており、外から見た地球、破裂した瞬間の風船、最後に回収に来た男たちのスニーカーまで写っている(GPSで追跡したらしい)。メイン・サイトの下部には設計図(動画ファイル)へのリンクも貼られており、ロマン爆発といった感じだ。//そして、この海外サイトを「俺のお気に入りなんだ」と教えてくれたのは、日本を飛び出しベトナムで働いている十年来の友人S君。彼は年末にカンボジアで事故に遭って6箇所を骨折する大怪我を負い、同時期に会社がのっとりの憂き目にあい、日本では親御さんが倒れるなど、最近は身も心もボロボロだったという。そんな時に現地の友人が次の言葉をかけてくれ思わず落涙したとのこと--「Everything don’t kill you, just make you stronger (お前を殺さないものの全ては、ただお前を強くするだけだ)」。ベトナムは今、旧正月の休み。彼いわく「日本は東南アジア、東アジアで唯一旧正月(春節)をお祝いしない国。アジアの兄弟と祝賀の喜びを分かち合えば国際友好促進になるのになぁ」。S君、君の幸福を祈ってマス!
風船カメラで!

//先日のNHKドラマ『スロースタート』に出てきた、“なぜ働くのか”という問い掛けに答えたセリフが良かったので紹介。「働くっていうことは人と傷つけあったり誤解したり、辛い事がいっぱいあって、でも、そうやってぶつかり合う事が、人と繋がるって事で…。人と繋がりながら、自分一人では見つけられない自分を見つける。だから働く。そんな気がします」。//今年の花粉は早いですね〜。去年が比較的にラクだっただけにキツイっす。(>_<)
 2月20日〜オルセー美術館展の公式サイトに、ジョジョの荒木先生が西洋絵画への思いを語った動画が、約10分X3回、計30分ほどもアップされていてチョ〜嬉しい!最近の雑誌インタビューはジョジョに関する質問が重複気味だったので、純粋に絵画芸術を語った今回の対談にめっさドキワク。マンガ家が美術館で印象派について対談した例は過去にないと思うし、ファンとしても先生がマンガ家という肩書きだけでなく、画家として評価されていることにジーンときた。トークで印象的だったのは、先生が若い頃に衝撃を受けたというゴッホやゴーギャンの話。先生にとって彼らの存在は、“UFOやネッシーと同じような感覚で謎だった”とのこと。「ゴッホが自分の耳を切ったり、ゴーギャンが(当時未開の)タヒチに渡って絵筆を握ったことが、“なんで絵を描く為にそこまでするのか”と、小さい時から謎だった」「彼らは絵を描くことに命をかけているじゃないですか。(略)僕の仕事も、いつも認められてるとは限らなくて、けなされる事も多いんですけど、そういう時は彼らの存在にすごく勇気づけられるんですよね」。僕は先生のこの言葉に胸を打たれた。先生が過去の芸術家たちから勇気をもらっているように、ファンも先生の作品から勇気をもらっている。こうして人間の魂が受け継がれていくことに、あらためて感動!※公式HPの記事、文末の“「理論」でなく「心」で理解する『名画』”を読んで、まとめた人がコアなジョジョファンと判明(笑)。ちょっと残念なのは対談相手の高橋明也さんの、空気の読めなさ加減。ゴーギャンのタヒチ行きを「計算」としたり、先生がゴッホに“勇気づけられる”と言った直後にそれを否定するようなことを言ったり…。それらはあくまでもゴーギャンやゴッホの行動理由の全てではないし、その知識をこのタイミングで相手に言うか?って耳を疑った。時々こういう対談相手の気持を考えずに自分の知識を披露しようとする一部の“学者”と出会うけど、ほんと閉口する。(ちなみに、今展の荒木先生のイチオシはギュスターヴ・モローの幻想画とマネの人物画でした!)//掲示板で紹介された『ROVO』(ロボ)というバンド、超絶テクニックから生まれる壮大な音宇宙に圧倒されました!公式サイトで試聴できる3曲は音質もよく、どれも素晴らしいので是非オススメです。youtubeのライブ映像(7分34秒)は、最初の方こそ前衛的で少しとっつきにくいけど、3分57秒のとこからラストまでの音の洪水は、ナマでこれを聴いたら卒倒するんじゃないかと思うほど強烈なサウンドっす!
 2月19日〜ジョジョ・コーナーに連載20周年を記念して、『ディオ様のロンドン・ナイト』を新たにアップ!これまでアステカ、イタリア、米国、杜王町で敢行して来た「ロケ地レポ」の“大英帝国編”になりマス。お楽しみ下さい♪//あうう、バンダイさん、PS2の「ファントムブラッド」の購入者プレゼント、当たった人がミクシに報告しているので、発送は終わってるんですよね(涙)。『1/1サイズ石仮面』も『マグネット石仮面』も全部ハズレだなんて、あんまりだァァアア!っていうか、僕の周囲には誰も当たっている人がいないんですけれど…。『1/1サイズ石仮面』、せっかく原型を作ったのだから、普通にバンダイの商品として販売すればいいのに。僕や鬼教官は絶対に買います!同じように応募して外れた方、「石仮面クッキング」を見て自作しませう…トホホ。※お笑いコンビのハリセンボンが手に持っているコレ(2月13日分)ってバンダイの石仮面っすよね(汗)。//手製石仮面といえば最高峰はsyggさん制作の「骨針可動式石仮面」!エイジャの赤石まで着脱可能というのだから感服。この骨針石仮面は大阪ジョジョ立ちの動画をご覧になった荒木先生に絶賛され、サインまで入った逸品デス(大亜門先生が荒木先生のパーティーで装着されたんですヨ)。※この動画(55秒)の冒頭部分に可動シーンあり。//サイト読者の方から昨日のgooのトップページ“検索で知るコトバ”に「コアなジョジョ用語が並んでいるッ!」と教えて頂きました。情報を有難うございました!
 2月18日〜先日、ランキングポータルサイト(ランキングジャパン)が、『食べてみたいアニメグルメ』のアンケート結果を発表した。TOP15は以下の通り(15)日本昔話の大盛りご飯(14)ラピュタの目玉焼き乗せパン(13)トトロのとうもろこし(12)キン肉マンの牛丼(11)キテレツ大百科のコロッケ(10)ポパイのほうれん草(9)トムとジェリーのチーズ(8)おじゃる丸のプリン(7)ドラえもんのどら焼き(6)小池さんのラーメン(5)ドラゴンボールの仙豆(4)アンパンマンの顔※これは微妙(3)ギャートルズのマンモス肉(2)美味しんぼの“究極のメニュー”(1)ハイジのチーズ!このランキングを見ると昭和40年代生まれの人間には、アレがないコレがないって感じなので、僕の個人的なTOP20を作ってみた。すると上位の半分以上が違うメニューに!
(20)ガンダムのスレッガー中尉のハンバーガー(19)ど根性ガエルの梅さんのお寿司(18)伊賀のカバ丸の焼そば(17)ラピュタのドーラがかぶりつく肉(16)日本昔話の大盛りご飯(15)スネ夫のおやつのメロン(14)999のトチローの母のスープ(13)ルパンの“カリオストロの城”のナポリタン・スパゲティー(12)ドカベンのサチコ特製サンマ弁当(11)じゃりン子チエのホルモン焼き(10)ハウルのベーコンエッグ(9)ドラえもんのどら焼き(8)ラピュタの目玉焼き乗せパン(7)ヤマトの佐渡先生の酒(6)ギャートルズのマンモス肉(5)小池さんのラーメン(4)999の食堂車のビフテキ(3)ハクション大魔王のハンバーグ(2)あしたのジョーで力石が飲めなかった水道水(1)第1位はハイジのチーズで一緒なんだけど、願わくばお婆さんの白パンと木の器に入った山羊のミルクとセットにしたい(笑)。珍味系の番外編としては、味はともかく長靴いっぱい食べたいナウシカのチコの実、絵本からは“ぐりとぐら”の巨大カステラ、特撮からはウルトラセブン(VSポール星人)でダンが飲みたかった温かいコーヒー。もう世代色がガンガンのマイ・ベスト・メニューでした!(☆o☆)//劇場版ジョジョ、観て来ました。うかつなことを書けないので、レビューは慎重に書き進めていくつもり。短所もあるけど、ヒットすれば特別編や今後の展開に繋がるもんね。映画がジョジョ初体験という方の意見が聞いてみたいなぁ。ジョジョを読んだことがない人は、どんな風に感じたんだろう。劇場(大阪)の係員に話を聞くと、初日は毎回立ち見が出て、例の3万円のフィギュア5体も、一回目の上映時に全部売れたそうです。さすがジョジョファンは気合が違う(笑)。※英国から米国に向かうのに、字幕が「太平洋アメリカ航路」になってた(汗)。原作は当然、大西洋。まぁ、旅行なのでアジア各国を訪れながら逆周りってのも考えられるけど…。r(^_^;)
朝9時、上映30分前
に着いてこの行列!
外国人も撮影していた
劇場前のポスター
 2月17日〜昨夜アップした今年のグラミー賞の話題を追記!授賞式のオープニングは、23年ぶりに活動を再開した“ポリス”のステージ。ヴォーカルのスティングが名曲「ロクサーヌ」を熱唱!中盤には先頃他界したジェームズ・ブラウン(JB)の追悼企画があり、JBのライブ・パフォーマンスを上映。スクリーンの前でクリス・ブラウンがJBの光速ステップを完全コピーし大喝采。JBの紅いマントがステージ上のマイクにかけられると会場の照明が全て落とされ、頭上から神の光のようにライトがマントに当たりグッときた。暗闇の中でピン・スポットを浴びるJBのマントに、会場の人々は立ち上がって拍手を送った。最優秀ロックアルバムのプレゼンターは、ゴア元副大統領!ゴア氏は「以前から率先して環境保護を行ってきた音楽業界の皆さんと同じ時間を過ごせて光栄です」とスピーチ。同賞に輝いたレッチリのメンバーは「若者よバンドを組め!バンド不足だ!」。感動的なスピーチがたくさんあるなか、特に印象に残ったのが“子供に音楽教育を”と訴える、グラミー基金の会長の言葉。「全ての子供に音楽や芸術に触れるチャンスがあるべきです。音楽業界は予算削減傾向を抑えるため既に一致団結しました。他の科目と同じく音楽も子供の成長に必要だと政治家に訴えていきましょう。グラミーのHPから地元の代表に直訴することができます。音楽を愛し、この番組を見ている皆さん、力を合わせていきましょう!」。口先だけでなく具体的な行動を呼びかけていることに感銘を受けたし、ゴア氏の発言やディクシー・チックスに送られたエールを聞くにつけ、日本の音楽祭では社会問題に触れるスピーチをあまり聞かないので、もっと踏み込んだ発言をバンバンしても良い思う。//明日は『R-1ぐらんぷり』の決勝戦ですね!コンビ(漫才)の日本一を目指すM-1グランプリと違って、こちらはピン芸人の一人勝負。毎年楽しみにしていマス!(これ関西のローカルじゃないよね?)。19時半からの『生きもの新伝説』は、34年にわたって観察を続けているアフリカゾウ一家の物語。途方もない長期取材ゆえ、めっさ期待大!
 2月16日〜先日から4日連続で書いてきた、今年のグラミー賞を独占したディクシー・チックスのレポは、文章が長くなってきたので別ページ『ディクシー・チックスの戦い』にアップしました!忙しい方の為に要約すると、ディクシー・チックスは3人組の女性バンド。全米最大の人気&セールスを誇りながら(チケットの売上げはR・ストーンズを抜き全米新記録)、03年にイラク戦争に反対してブッシュを批判したことで猛烈なバッシングを受け、ラジオ局からは放送拒否、CDを踏み潰され、殺害予告の脅迫状まで届くことに。今回のグラミー賞授賞式では、3年も猛烈な非難にさらされ続けた彼女達が、ついに音楽界最高峰のグラミー五冠に輝き、僕は見てて本当に胸が熱くなった。最優秀レコード賞を獲得した『ノット・レディ・トズ・メイク・ナイス(言われるままには従えない)』の歌詞はこうだ--「♪後悔はしていないし黙っているつもりもない/とんでもなく悲しいことよ“アカの他人は憎まなければならない”って母親が自分の娘に教えるようになるなんて/私の言った言葉があそこまで誰かをおかしくさせてしまうなんて、一体ぜんたいどういう訳なの/そして私にこんな手紙を書いてよこすのよ/余計なことは何も喋らずただ歌っていればいい、さもなきゃ私は一巻の終わりだって/言われるままには従えない/撤回する気にはなれない/私は今もめちゃくちゃ怒りまくってるし、色んなことに付き合っているほど暇じゃないの」。強い!(公式サイトでサビを45秒聴けます)//この要約文以外に、心に深く響く彼女達の言葉がたくさんあるので、ぜひ冒頭に紹介したレポページを御一読クダサイ!先日紹介した、彼女達の歌唱力やハーモニーの美しさが分かるアメリカ国歌(2分10秒)をもう一度貼っておきます!//いよいよ明日、劇場で『ジョジョの奇妙な冒険・ファントムブラッド』が公開ッ!ミニ・シアターの公開が多いので、リンク先で劇場を確認して足を運びませう。僕は明後日の日曜に観に行くつもりデス!映画の内容がどんなものであれ、10年前は劇場公開なんて想像もしなかったこと。僕は劇場前のポスターを見ただけで目頭が熱くなった(涙)。//日経産業新聞(14日付)のジョジョ立ち記事、メールで情報を下さった皆さん、有難うございました!




劇場前の宣伝
ポスターに感無量
前売り特典の石仮面ストラップは
かなり良い出来!チケット買いまくり!
 2月15日〜引き続きグラミー賞レポを激筆中!//19時現在、アラスカに凄いオーロラが出ています!『Live!オーロラ』で見えています。なんて美しいグリーン!(ゆっくりと動いてるのが分かります!)
  感涙!(2/15 18:50)

  赤、緑、黄に!(19:00)
 2月14日〜「ふるえるぞハート!燃えつきるほどヒート!漫画界の貴公子、荒木飛呂彦の世界を一言で表現するなら、“異端にしてメジャー”“熱血にしてダーク”ということになるだろうッ!代表作『ジョジョの奇妙な冒険』が連載20周年を超え、小説、ゲーム、アニメ文化にも影響を与え続ける荒木ワールドに迫るゥ!」--うおお!本日夕刊の読売新聞には、こんな文章で始まる荒木先生の大特集が2Pの見開きで組まれていたァッ!引用した文体で分かるように、これを書いた記者さんは、明らかにコアなジョジョファン。インタビューの質が高いし、カラー写真、マンガの有名コマ、ジョジョ用語の解説付きと盛り沢山!ここまで大々的にジョジョの魅力が全国紙で語られたことは、かつてなかったッ!感動!仕事場の写真にはDVDの棚なども映っていて、先生が好きな映画も分かるッ!ジョジョ用語の解説はユーモアたっぷり。たとえば『ゴゴゴゴゴ』の解説は「荒木作品で緊迫感が高まるとバックに聞こえてくる音。さらに緊張が高まると“ドドドドド”になる」。『荒木節』の解説は『ディオの「無駄無駄無駄ァ!」や「貧弱、貧弱ゥ!」、ジョセフの「おめーの次のセリフは○○だ!」等、荒木マンガは名セリフの宝庫。ファンなら日常会話にさらっと出るようにしたい』。そして驚愕!『ジョジョ立ち』の解説まで!※読売のサイトには取材の裏話が載っている!(by@JOJOさん。第9部まで構想があるというのは本当だった!)夕刊は一部たったの50円。近所の新聞販売店に直接行けばまだ残っているかも知れない。ファンはぜひ手元に!
先生の写真は3枚ッ!第
一面の上にも写真があり!
URYYY!ジョナサンより
ディオのコマが大きい(爆)
ジョジョ立ち…『ミケランジェロやロダンの彫刻に影響を受けたという荒木さんの立ちポーズは、空間がゆがんだような独特のひねりが特徴で、ファンが
こう呼んだ
。このポーズを忠実に
再現しようとしたサイト
まである』。
ぐおおお!全国紙デビュー!(笑)
※「ゴゴゴゴ」と「ズキュゥゥン」に上下を挟まれて幸せでした(*^v^*)
 2月13日〜昨日中継された第49回グラミー賞があまりに感動的だったので、気合を入れて紹介する予定!//往年のロック・キッズに吉報!スティングが在籍し、23年前に活動を停止していた“ポリス”が遂に再始動!ワールドツアーも敢行されるとのこと!復活を記念して大好きな『孤独のメッセージ』(4分)の歌詞を紹介!--
♪俺は絶海の孤島の漂流者/今日もまた寂しい一日が過ぎる/こんな孤独に堪えられる奴がいるもんか/絶望に陥る前に救い出してくれ/世界に向けてSOSを送ろう/人の住む世界に向けたSOSを/誰か受け止めてくれ/お願いだから 誰か拾い上げてくれ/この瓶詰めのメッセージを
♪手紙を海に流して一年が経った/そもそも期待する方が間違ってたんだ/今の俺を支えるものは希望だけ/愛が人を立ち直らせることもあるけれど/愛は人の心を打ち砕くことも出来るのさ/世界に向けてSOSを送ろう/お願いだから 誰か拾い上げてくれ/この瓶詰めのメッセージを
♪今朝 散歩に出て自分の目を疑った/無数の瓶が浜辺に打ち上げられていた/寂しいのは俺だけじゃなかったんだ/顧みられぬ無数の漂泊者が家を求めてるんだ/SOS 助けてくれ…
※この曲、歌詞は切実だけど、メロディーはアップビートですごくカッコイイです!孤独感を感じていた学生時代、この曲で仲間がいると分かって救われました。
2月12日〜2日前から『工芸100選』(後編)を録画するよう薦めていたのに、肝心の放映時間を勘違い。前編と同じで16時スタートと思い込んでいたら、15時15分開始!気づいたのが15時半。驚愕して日記と番組情報の時間を修正したものの、僕の情報を信じて16時からご覧になられた方もおられたかと思います。誤った情報を載せ、誠に申し訳ありませんでした。2日連続放送でも時間が変わることは幾らでもあるのに、今回の油断を情けなく思っています。掲示板やメールで間違いを指摘して下さった方、本当に有難うございました。当サイトは皆さんのバックアップで成り立っています。m(_ _)m//小学4年以来、30年も親交を温めている友人が『世界最速のインディアン』という“バイク乗り”の映画で、しこたま泣いたとのこと。彼曰く「すべてのオッサンは観に行け」という“究極のオヤジ映画”らしい。僕は公開中というのも知らなかった(不覚!)。公式サイトの予告に「5分が一生にまさる」というセリフがあり、それだけでグッときた。観に行きます。
 2月11日〜昨日紹介した『夢の美術館 世界の至宝・工芸100選』、明日15時15分からの後編は日本美術を中心としたプログラム!公式サイトの100選の写真は放送後に削除されると思うので、「これはスゴイ!」と思ったものは今のうちに画像を保存しておくことをお薦めします!//今夜オンエアされた『輝く女』(NHK・hi)で、南海キャンディーズ・しずちゃんが巨大なキャンバスにPOPな魚の絵を描いていたのですが、なんと!制作の過程でアドバイスを求めて訪れた相手が『ジョジョ』の作者・荒木先生!(彼女はジョジョの大ファンとのこと)。先生の仕事場に向かう前、しずちゃんはめっさ緊張。曰く「本当に今からお会いするって思ったら…ちょっと、何も喋れないかも知れないなぁと思って…。漫画(ジョジョ)を思い出すと、あれを描いた人が実在するんだっていうか、今から会うっていうのが信じられない」。仕事場に入って最初に目に付いたのは馬の置き物。これは連載中の第7部が乗馬レースだからかな(ちなみに室内のスピーカーの上には「恐竜」の置き物!)。仕事場の壁一面に巨大な書架があり、美術書や洋物の画集がズラリ。『ドラゴンボール』や『優駿の門』等も見えた(妖怪事典も確認)。しずちゃんは「お見せするのも恥ずかしいのですが…」と自分の絵の写真を出し、“150X120cmの画布にアクリルで描いています”と説明。全面オレンジの背景に浮かび上がる極彩色の魚。その唇は緑!先生は「なんか、色彩が確かにジョジョっぽいかも知れないねぇ」。続けて、彼女の配色センスや描き方が“ゴーギャンを思わせる”とのこと。「好きな画家にゴーギャンっていう、僕がとても影響を受けている人がいるんです。彼の絵は人物に立体感があるんですけど背景が平面的に描かれていて、地面をピンクに塗ったりするんですよ。何色を使ってもいいっていう感覚。それと似たものを感じますね」(注。魚の背中に古城が立体的に描かれていて、平面から浮かび上がっていた)。アドバイスとしては「あえて言うなら唇が物足りない。でもそれくらいですよ」(ジョジョキャラと言えば唇!笑)。帰る前にお2人はサインを交換。先生は4部の仗助を描いてあげていた。彼女は満面の笑みで「すごい!仗助!」。先生「4部が好きっていったから…(笑)」。オンエアされたのは約5分という短い時間でしたが、もっともっと、たくさん喋ってたんだろうなぁと思わせる、そんなお2人でした♪※その後、彼女は本物のゴーギャンの絵を見る為に倉敷の大原美術館へ。完成した魚の絵はお世辞抜きに良い絵でした!魚の口の中に宇宙空間が描かれ、カラフルな色彩と共に不思議な魅力を持つ作品でしたよ〜。(追記。@JOJOさんちに少し映像が出ていますね!)
 2月10日〜明日11日&12日夕方のNHK『夢の美術館 世界の至宝・工芸100選』は必見です!古今東西の工芸品の究極の名作100点が一堂に紹介されます!西洋絵画や日本画の傑作を特集した番組は多いけれど、壷、茶碗、ガラス、漆、金工、染織といった工芸ジャンル限定で、内外から100選を決めた番組なんて前代未聞デス!しかも全作品に映像と解説が付いてるなんて、まさに“夢の美術館”!(番組HPに期間限定で全紹介作品の画像がアップされてます!感激!)。職人達の神技や陶芸の基本的知識も紹介されるので、普段接点のない工芸アートの入門番組として最適!っていうか、今回見逃すと次にこの分野の知識をイッキに吸収できる機会がいつ訪れるか分かりません。毎日アート番組をチェックしていますが、これは千載一遇のチャンスと断言します!四の五の言わず永久保存版として録画しましょう!(もしも見逃してしまった人は、翌12日こそは万難を排して見ませう!後編は日本美術がメインです!)//っていうか、明日は大自然ドキュメンタリー、オルセー美術館、N響、パティシェ世界一、オーロラ等々、知的好奇心を刺激する番組の嵐!そんでもって時間が重なりすぎ!//アクセス590万件Hit!
 2月9日〜この春、JR発足20周年として“青春18きっぷ”が特別に8千円で販売されるという(年齢制限なし)。一日中、各停&快速に乗り放題の券の5枚セット。この価格だと1枚当たり1600円の計算になる。大阪から西へ向かう場合は、24時3分発の夜行快速を使うと、なんと鹿児島駅まで行けるッ!(23時52分着、所要時間23時間49分)。通常なら乗車券だけで14270円。10回も乗り換えるのは大変だけど、9分の1の値段で行けるのは庶民には有難い。今はネットカフェがあるから深夜に着いても約1500円で朝まで眠れる。東へ向かう場合は大阪を23時13分に出る快速に乗るのをお薦め。この快速は終着駅が日付をまたぐ。この場合は特例で、23時台にフライングで乗ってもいいんだ。これなら岩手県北上駅まで行ける(22時53分着)。宿が心配なら仙台でストップし、翌朝また北へ向かえば良い。仙台から6時の始発に乗ると13時40分に青森に着く。誰でも自由に使えるこの切符を、10代後半から今までどれほど使ったか。この切符で西鹿児島の西郷隆盛の墓から、小樽の小林多喜二の墓まで全部行った。もちろん四国も。昔は時刻表と睨めっこしながら移動していたけど、今はネットで検索できるからホント便利になったね。※ネットだとあまりに乗り換え時間が短いのは検索されないので、走って乗り換える気があるなら時刻表を使う方が今でも効率良い。ネットにない乗り継ぎ法を発見した時は、“我、神の一手を見つけたり!”と吠え、超興奮する(笑)。//これまで複数の方からお薦めされてきたマンガ『へうげもの』、『シグルイ』を先日から少しずつ読み進めています。前者は戦国時代の茶人、後者は江戸時代の剣豪を描いた作品で共に時代物。確かにメチャクチャにパワーのある作品ですね!

 2月8日〜キリンラガーのCMで復活し、話題になっているYMO。彼らの代表曲『Rydeen』(4分17秒)がyoutubeにあったので久々に聴く。やっぱ良い曲は何年経ってもいいね(映像の途中にある謎の戦闘シーンはシュールだったけど、笑)//youtubeと言えば中国(台湾?)のジョジョファンが作った第4部フラッシュ(5分17秒)を偶然発見。BGMをスタンド名に合わせていたり、作品の雰囲気を壊さずにピンポイントで着色していたり、とても上手くまとめあげた力作で、かなりのジョジョ愛を感じた。そして、静止画像でこれほどまでに心を掴む“荒木絵”の魅力(魔力)を改めて再認識。1枚1枚が全てカッコイイ!(字幕が漢字だと何となく意味が分かるのが嬉しい〜)//ちょっと前にジョジョのフィギュア・コーナーをアップして気合を見せたつもりだけど、映画公開時に劇場限定販売になるジョナサンの特大フィギュア、これってジョジョ立ちレベル1だし、超欲しいけれどさすがに3万はキツイ!大阪には10体しかこないのも焦らせるなぁ。//バカ売れで販売制限が発動中というマクドのメガマックをついに食す。たった1個で750カロリー、バーグ4枚入のツワモノ。コレステロールの大量補給と充実の胸焼け。コレ、食べる途中で崩壊するんで、口だけでなく手もぐちゃぐちゃになるよねぇ(笑)。



なんつーか
微妙に見本と
違う気が…(汗)
 2月7日〜昨年暮れに発売されたビートルズの“新譜”『LOVE』レビュー。過去の曲をプロデューサーが再編集した作品を新譜と銘打つのは微妙だし、ファンの評価は賛否両論だけど、僕の感想は断然“賛”!っていうか、試聴した当のポール・マッカートニーが「“これだ!こうしたかったんだ!”と思った。僕ら全員がその出来の良さに驚いたんだ。このアルバムはビートルズを復活させた」と誉め、リンゴ・スターが「ビートルズの曲が更によくなるなら大歓迎さ」と称えて公認してるんだから、ファンが「新譜と認めない!」とか息巻いてるのも何か変。この1枚のアルバムには全26曲という多数の曲が収められているけど、リミックスの原曲に使用された曲は実に120曲以上!制作者の1人、ジャイルズ・マーティンは「アルバムを聴いたらビートルズへの愛がなし得た仕事と分かるでしょう。技術に頼ったパッチワークではありません。僕の尊敬の念そのものです」と言い切ってるけど、実際に聴いてみるとその言葉には確かに説得力があった。僕はもう、冒頭1曲目の『ビコーズ』を聴いただけでいきなり感動のピークに達し、頭の回路はショート、あとはプスプスと体から煙をあげながら最後まで恍惚と聴いてた。“ビコーズ”はビートルズがコーラス・グループとしての神髄を見せてくれる、最高にハーモニーが美しいアカペラ曲。そこにポールが自宅の庭で録った小鳥のさえずりや虫の羽音など、僕らの側で生きている生物の息づかいが入っている。わずか2分半の曲だけど「空が青いから僕は泣きたくなる」という切ない歌詞と共に、人生のすべてが入っている感じ。続いて「♪JoJo was a man〜」と軽快に始まる『ゲットバック』、ヴァイオリンを掻き鳴らす『エリナ・リグビー』、ジョンが生前に“100年経っても色褪せない曲”と豪語した『アイ・アム・ザ・ウォルラス』、新バージョンで優しくソフトに演奏される『ストロベリーフィールズ・フォーエバー』、別々の曲が合体した衝撃の『ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー』、ジョージがE・クラプトンの家で作った『ヒア・カムズ・ザ・サン』、新たな弦楽器の導入にオノ・ヨーコらが賛成した『ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス』、かつてBBCがドラッグ使用を煽るとして放送禁止にした『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』、今回ポールのベースが強調された『ヘイ・ジュード』、コンセプト・アルバム誕生となった『サージェント・ペパーズ』等々、これでもかと名曲が続く。曲間を繋げるのは遠くの方で(空の彼方というイメージ)で鳴っているビートルズ・サウンド。子供時代の記憶を掘り起こされる感じで、これが無性に泣けてくる。フィナーレは『愛こそはすべて』。“愛があれば何もいらない”と歌い上げるこの曲は何度聴いても胸が熱くなる。曲の最後はメンバーが'65年にファンに語った「おやすみ」という言葉で締めくくられている。完璧。関係者に夢を有難うと礼を言いたい!//@JOJOさんちの情報によると来週2月14日読売夕刊に荒木先生のインタビューが掲載されるとのこと!それ自体も特報なんだけど、新聞記事の中にある「URRRRYYY」の文字に吹き出した。まさか全国紙の記事にディオの叫びが載るなんて(笑)。
 2月6日〜洋楽オールディーズの名曲を楽しめる『なつメロ英語』、このサイトはマジ素晴らしいッス!(掲示板で紹介頂きました)。ピックアップされているのはなんと300曲!その全てに詳細な楽曲解説と歌詞の原文、そして嬉しいことに日本語訳が付いており(管理人さんは英語の講師のようです)、さらには実際に試聴できますーッ!いったいこのコーナーを作るのにどれほど膨大な時間を費やしたのだろう。その労苦を思うと脱帽せずにおれません。エルトン・ジョンの「僕の歌は君の歌」は解説を読む読まないで大きく曲のイメージが異なりました。サイト序文の「元々は中高生の英語の勉強の為に作ったコーナーですが、今は中高生はほったらかして中高年向けコンテンツになっています」とのユーモアも楽しかった(笑)。先日のSF名文句集といい、全部を楽しむのに半年かかりそうな力作サイトが最近多いのは、ネットが普及してそろそろ10年になり、全般的にコンテンツが成熟してきたからでしょうね♪//去年暮れ、ジョジョファン仰天の列車が山手線に登場したとのこと。ブチャラティの「スティッキー・フィンガーズ!」の雄叫びが聞こえてきそうなジッパー攻撃ペイント!対プロシュート&ペッシ戦が再現されたこの車両に、釣竿とカメを持って乗りたかった〜(笑)。



右はペッシ

〔撮影〕
ジョルノスキー
星路さん
 2月5日〜既にアップした「動物王国のムツゴロウ氏がパチスロのキャラでCMに出てるのを見て目が点に」というコラムに、情報の間違いや言葉足らずな部分があったので加筆・修正して再アップします。(“消費税が適用されない”は誤りで、貸玉1個4円に内税として計上されています)/まず最初に抑えておきたいのは、ホールで働いている大多数の人は真面目に頑張っているということ。そしてパチンコそのものはゲーム機であり、節度を持って遊べば健全なレジャーであること。/ではなぜムツゴロウ氏に違和感を感じるのか。それは『パチンコ依存症』という中毒状態になった人の死亡事件(サラ金自殺、幼児の放置死)が何度も起きて社会問題になっていることだ。もちろん、幼児を放置したのは親であり、パチンコ店は悪くない。サラ金も破産するまでパチンコをやめられなかった本人の“自己責任”だ。だがこんなデータがある。91年に約3千万人いたパチンコ人口は、昨年までの15年で半減(約1500万人)する一方で、売上げは25兆から30兆円に伸びている。人数が半分になってるのに売上げが伸びたということは、一人当たりが多額の出費をしていること。依存症になっても止められないのは、ハイリスク・ハイリターンという、人を熱中させる強烈な面白さからだ。当たれば凄い。その興奮はパチンコをしていない時でも繰り返し思い出され、ストレス解消の為に気がつけば店にいるという。自制心が効かない。“本人の意思の問題”“中毒になった人間が悪い”と言っても、これだけ事件が続くと、ハマれば危険というゲームを宣伝することにムツゴロウ氏は矛盾を感じないのかな。03年に『北斗の拳』のパチスロが大ヒットして以来、ウルトラマン、ヤッターマン、デビルマン、めぞん一刻、松本零士モノなど、かつては子供に夢を与えたキャラが続々とパチスロに登場している。認可した著作権者(作家)は個々に事情があるにせよ、自分が大切に育ててきたキャラが、ギャンブルの宣伝をすることに抵抗はないのかな…。※ベートーヴェンの第九は究極の人類賛歌。エヴァンゲリオンのパチスロCMが流れる度に「頼む!その曲だけは使うのを止めてくれッ!」って叫びたくなる。/しかし、パチンコ店にしてみれば、こうしたことで批判を受けるのは不本意だろう。キャラ化を認めたのは作家であり、パチスロを作ったのはメーカーであり、ギャンブル性の高い台を認可しているのは警察官僚の天下り先であるからだ。※“依存症”対策として、本年7月から「五号機」というギャンブル性の低い台に、全国一斉に切り替わるとのこと。また、放置幼児の悲劇を防ぐ為に、最近は駐車場をパトロールしたり育児室を用意する店も増えているとのこと。ムツゴロウ氏やキャラ機に違和感を書いたものの、良い方向に進んでいると思います。/この件で考えに変化があれば後日追記します。様々な賛否の意見をメールで寄せて頂いた皆様、本当に有難うございました。 //ジョジョ・ファンの間で話題沸騰の豆腐『風に吹かれて豆腐屋ジョニー』が近所のダイエーにあったので即買い!即食い!製造元は「日本國・男前豆腐店」。沖縄の海水(にがり)と北海道の大豆を使い京都で作ってるという、まさに日本全土を股にかけた豆腐。味の方は“超濃厚”。ボリューム満点でほんのりと豆の甘みがあった。まさに畑のミルクから生まれた豆腐って感じッス。(*^o^*)

   縦長というのも珍しい!
 2月4日〜掲示板で紹介して頂いた、ラーメンズ・小林賢太郎のソロ舞台「handmime」(6分10秒)、2本の指先だけ、しかも影絵のような手法で、こんなにも感情豊かな表現が出来るなんてビックリです。特に水中に潜った瞬間の動きが素晴らしすぎッス。目からウロコでした♪//愛知の知事選の選挙結果(野党敗北)について。三選は現職の実績を県民が評価したからだろうし、各候補者について深い知識がないので、誰が勝てば良かったかをここでは論じない。ただ共産党には、あなた方の一番の敵は誰なのか問いたい。自公推薦の候補が約142万票、民主が約136万票、共産が16万票。民主は6万票差で負けたけど、共産が後から候補を立てずに共闘していれば計152万票となり、逆に10万票の差をつけて野党が勝っていた。まさに、自公を応援する為に共産が好サポートする形になった。これまで、何度こんな共倒れの光景を見てきたことか。今のグダグダの民主はお世辞にも全面支持できる政党じゃない。しかし共産にとって、政策が(少なくとも)自公より民主の方が近いのなら、全く勝てる見込みのない知事選に候補を立てちゃダメだ。比例区の得票を期待できる国勢選挙で独自候補を立てるのは良い。でも一人しか当選しない知事選で共闘しないのは愚か過ぎる(念を押しておくけど常に共闘しろと言ってるんじゃない。政策が違うのだから。今回のように誰が見ても自公の漁夫の利になることは、政策の小異を超え避けるべきと言っている)。強力な組織票を持つ自公を相手に、弱い野党がさらに分裂してどうするんだ…。※もちろん、自公の候補者にも立派な人格者は多い。あまりに野党の戦術の酷さに呆れて一筆書いた所存デス。//イラクで死者135人、負傷者300人という、03年のイラク戦争開戦以来、最悪の爆弾テロが起きた。背景となったスンニ派とシーア派の対立、マフディ軍と米軍の対立の記事を読んで、まったく出口が見えないことに言葉が出ない。
 2月3日〜先日来、ABBAの曲がマイブームとなり聴きまくっている。youtubeを検索したら出てくるわ出てくるわ。傷心の友達を励ます曲『チキチータ』(5分24秒)は、カラオケになってるのでメロディーだけでなく、歌詞の素晴らしさ(「チキチータ、私はいつもあなたを見ている、あなたは私のベストフレンド、私の肩で泣いて…」)にグッとくると思う!傑作の多いアバの曲の中でも、一番繰り返し聴いてるのはやっぱり『ダンシング・クイーン』(3分52秒)。この楽曲の突き抜けた陽気さ、爽快さは何だろう!?サビの解放感(“♪You can dance!)はとても言葉で言い表せない。U2で社会派ロックを歌っているボノでさえ愛唱しているとのこと。この曲にはどんな小難しい音楽論や思想も消し飛んでしまう、誰も抵抗しきれない明るさがある。ネットには同曲のカラオケ(映像は意味不明の風景)もアップされている。あと、音質が悪いけど、ミュージカル映画50本の映像で構成された別バージョンのシネマ・カラオケもある。こちらはABBAファン以上に映画ファンが興奮することウケアイっす!(*^o^*)

 2月2日〜ホヘーッ。昨日に続き、まだ未完成だった邦画ベスト300201〜300位までの解説を脱稿!下位の作品といっても、そもそもこのベストに入ってない作品が他に無数にあるわけで、この200位台にも名作はたくさんあります!//これにて邦画のコメント入れは完了!サイトの立ち上げから約8年、ようやく邦画は本来自分が目標としていたページ、つまり、ただタイトルだけを漫然と並べるのではなく、素晴らしいと感じた理由を全作品に入れたコーナーになった。//紹介作品には知名度が低くても人生観が変わるくらい内容の濃い傑作がいっぱいあるので、ランク表と併せてぜひレンタルの時の参考に!(こうなってくると、次は洋画編の更新、と行きたいとこなんですが、洋画はベスト1000なので邦画の3倍以上…。考えただけで失神しそうデス)
 2月1日〜ふおお!実は先々週あたりから、3年ぶりに邦画ベスト300を大更新&総入れ替え中!(04年にアップしたきりで、それ以降の新作は反映されてなかった)。更新が大変な作業になるのは分かっていたので、ズルズル先延ばしにしてたけど、「邦画の昨年度の観客動員が21年ぶりに洋画を上回った」という報道を読み、元気になってきた日本映画をさらに応援するべく邦画ベストの更新に踏み切った所存!手を入れ始めると、以前は魅力に気づかなかった作品が多数出てきて、その度に「俺のアホーッ!なんでこんな順位なんだ!」とランキングはどんどん変化。ニューTOP10は、(10)どですかでん(9)男はつらいよ・寅次郎夕焼け小焼け(8)ゴジラ(7)軍旗はためく下に(6)伝説巨神イデオン(5)若者たち(4)白痴(3)三丁目の夕日(2)七人の侍(1)乱。/現時点で完成しているのは最新のランキング表、そして1〜100位までの解説頁と、101〜200位までの解説頁デス。今回、製作年や上映時間も追記しました。(ホントは300位まで全部仕上げてからアップしようと思ったんだけど、もうスタミナが切れそうなので、退路を断って自分を追い込む為に公開。強制ラストスパート!)。//『あるある大事典』の捏造騒動。呆れるほど大胆に嘘をついてたので、“納豆だけのワケがない”と思ってたいら、みそ汁、レタス、ワサビ、レモンと出るわ出るわ。他の健康バラエティ番組も戦々恐々とのこと。企業の宿命とはいえ、これで視聴率絶対主義に少しでも軌道修正が入ることを祈ってマス。

 1月31日〜掲示板や個人メールで教えて頂いたPV(プロモーション・ビデオ)からグッときたものを4本紹介!/ロックの王者U2の『“Vertigo”iPod・CMバージョン』。2分という短いものだけど、めっさスタイリッシュでカッコイイ!/『弾けないギターを弾くんだぜ』(2分19秒)。ギターを愛する男の激動の人生を2分で語り尽くす!映画3本分の密度ッス(笑)/ニッケルバックの「savin me」(4分16秒)は、突然他人の寿命が見えるようになる男の物語。24日の日記で紹介した4コマ漫画やデスノートにも類似の設定があるけど、このアイデアだけで2時間の映画を作れそうなくらい、4分のPVから色んなストーリーが浮かんでくるね〜。/最後は「牛乳パック」が人探しをするブラーの『Coffee And TV』(6分4秒)。キュートなキャラが大活躍。切なさと温かさが混じったラストは、何とも言えない余韻がある。久しぶりに見て改めて名作と実感!
 1月30日〜大阪四季劇場でこけら落とし公演中のロマンティック・コメディ『マンマ・ミーア!』(←公式。CM動画はコチラ)、すごく良かったデス!演奏される22曲は全て「ABBA」のヒットナンバーでノリノリ。主人公は、ギリシャの小島で宿をきりもりするシングル・マザーのドナと、彼女の娘ソフィの2人。結婚式に父を呼びたいソフィは“父親探し”を始め、母の日記をコッソリ読む。父の可能性があったのは3名。誰か分からないのでソフィは全員に招待状を送った。かくして結婚式の前日、20年ぶりに3名の男と再会した母はビックリ仰天。男達は全員が「自分が父だ」と名乗り出て大騒動に--。その後、物語は意外な展開をし最後はハッピーエンド。/「男なんか人生に必要ない」と豪語するドナ(母)は元ロック・スター。女性3人組の“ドナ&ダイナモス”で人気を集めていた。劇中ではソフィの結婚を祝って元メンバーが集まり一夜限りの再結成ライブを敢行、「ABBA」の曲を歌いまくる(この時のMC、「その熟しきった魅力!まさに腐る寸前!ドナ&ダイナモス!」に爆笑した)。それにしても、名曲「ダンシング・クイーン」のメロディーの気持良さは異常。あれは何なのだろう。歌詞の内容は他愛もないのに、曲が流れるだけで自然と泣けてくる。悲しいメロディーじゃないのにウルウルくる。神がかった曲だ。/フィナーレでは観客が総立ちになって驚いた。しかもペンライトがあちこちで揺れている(どうやらお約束らしい!)。今までに見たミュージカルは行儀よく鑑賞するものばかりだったから、立ったりすれば「お客様お座り下さい」と係員がスッ飛んで来たハズ。観客参加型のマンマ・ミーアは四季の演目でも異色の作品とのこと!/とにかく、超ポジティブサバサバした性格のドナがめっちゃカッコイイ。彼女は誰にも依存してない。ドナを演じた四季の看板女優・保坂知寿(ちず)の熱演に圧倒された。本作は特殊メイクや派手な舞台仕掛けはないけれど、演劇で一番面白いのはセットではなく人間というのを改めて再確認。当たり前だけど、巨大なキリンよりも、落下するシャンデリアよりも、一人のドナがすごい!//実は僕がこの作品を観に行ったきっかけは、一昨年四季のオーディションに合格した友人が初舞台を踏んでいるから!セリフはまだないけれど、国内で最難関の試験に合格してあの舞台に立っていること自体が凄かった。友人がどれほど練習を積み、努力してきたか知ってるだけに、アンサンブルの一員として全身で歌い踊っていた姿に感動しまくった。終幕後、楽屋を訪れた僕は照れ隠しで「サ、サインをして下さいッ!」と冗談ぽく言ったけど、友人が顔を赤くして書いてくれたサインは一生の宝物デス。君に幸あれ!//面会を終え最後の客として劇場を出ると、背後から「カジポン先輩!」との声。うおお、彼は大学時代のサークルの後輩○君!彼は四季の劇場運営を担当し、こけら落としとなったここの内装を手掛けているという。先ほど楽屋に通してもらった時、僕の名前がトランシーバーに入ったらしく、「カジポン?その怪しい名前はもしや…」と、ロビーで待っていたとのこと。彼ももう38歳。皆、それぞれの人生で自分の道を歩んでいるなぁと、帰りの電車でしみじみ思い感無量。良い夜だった。※「マンマ・ミーア!」の千秋楽は2月12日デス。//明晩7時からのNHK教育『ムーミンの思い出』は、海外のドキュメンタリー。どんな切り口でムーミンの物語に迫るのかすっごく楽しみ!作者トーベ・ヤンソンのインタビューもあるとのこと!
 1月29日〜『のだめ』の掲載誌“Kiss”最新号で伊藤理佐先生の人気マンガ『おいピータン!!』の原稿が落ちた。原稿が間に合わない、これはマンガ雑誌ではよくあること。大抵は「作者急病の為」「取材の為」という“お詫び”文が巻末にある。今回のピータンのお詫びがユニークだったのは、冒頭に作者と編集部のお詫びがあり、2ページだけ急遽描いた4コマまんがを載せていたこと。作者のお詫びは涙の土下座のイラストと共に「病気でもありません。右手骨折でもありません。ただただ8ページが間に合いませんでした。本当に申し訳ありません…!!」。編集部のは「伊藤理佐氏も努力しましたが、今回は原稿が間に合いませんでした。連載を楽しみに待っていた読者の皆さん、本当にすみません。お詫びに4コマピータンをお届けします」。この正直さが気に入った!//最近の報道からいくつか。/世の中には口が滑ったという理由でも絶対に言ってはいけない言葉がある。柳沢大臣の『女性は子どもを産む機械』発言は人間をモノと見ており、言った人間が国民の生命を扱う厚生労働大臣なだけに致命的。これで日本中の女性を敵に回した。弁明では「機械発言は思わず言ったもので悪意はない」とのことだけど、思わず言っただけに問題なのを分かっていない。日頃からそう考えているから無意識に出てしまうんだ。柳沢大臣は「残業代ゼロ法案」で多くの男性を既に敵に回している。本来なら過労死を問題にして労働者を保護する立場にある人だ。こんな人物を厚労行政のトップとして受け入れねばならない国民の不幸。安倍首相が「女性は機械」発言を口頭注意で済ませるのなら、総理にとってもその程度の発言ってことになる。欧米なら即クビが飛ぶ発言なのに、日本は民度が低いって思われてしまうよ…。/コカ・コーラ社、スターバックス、ローソン、次々と賞味期限切れがあったと公表してきて、だんだん感覚がマヒしてくる。/島根県で深海に棲むダイオウイカが珍しく引き上げられた。デカい。/サメに襲われ目を突いて脱出。サメにブンブン振り回されながら格闘したなんて漢だ。こんな状況になることは想像できないけど、万が一の時は目を狙うのがいいってコトですね!
 1月28日〜昨日ドラえもんのことを書いていて、子ども向けのアニメにも哲学的なことを語ってるものがあるよなぁ、って思ってたら劇場版『ぼのぼの』を紹介したくなった。森の大将のヒグマが、新参者のスナドリネコを森から追い出す為に戦った時の会話ッス(最初のセリフが大将)/「オメェ、まだやるつもりだな。俺はな命を賭けるくらいなら負けてやるぜよ。目の一つぐらいはどうってことねぇが、テメェのその傷はもう少しばかり上だったら、死んでいるところだぜよ」「ああ、知ってるよ。お前がわざと少し下に外したのもな」「なら、なぜやめねぇ。死にてぇのか」「我慢ばかりしながら生きているとな、我慢することで物事を解決したくなるもんだよ」「いいや、我慢じゃねぇな。オメェは何かに命を賭けることで物事を解決できると思ってる野郎だぜよ。俺はな、そういう野郎は絶対許しちゃおかんのよ」「なぜ、命を賭けたりしてはいけないんだ?」「生き物はな、生きてることが全てよ。生きていることが全てだからこそ、大きいも小さいも関係ねぇんだ。それを誰かが、何かの目的に命を賭け始めたらどうなる?俺たちはそのうち、何か目的がないと生きられねぇ馬鹿な生き物になっちまうだろうよ」「そう、きっとそうだろう」「ならばオメェはなぜ、命なんか賭ける!」「俺は命を賭けたりはしていないよ。お前さんより、我慢するのが得意なだけなんだろう」「嘘をつけ!テメェは何かの目的がないと生きていけねえ馬鹿野郎だよ!目的の為に生きるヤツはな、嫌でも我慢強くなるもんさ。そういうヤツがこの森に一匹でも現れたら、他の生き物はどうあがいてもそいつには勝てねぇよ。なぜなら、そいつは死ぬまで“参った”とは言わねぇんだからな。その先はどうなる?この森にいるヤツらは皆、自分と自分の家族を守る為に、オメェと同じ様に命を賭け始めるのよ。それがどんな世界の始まりか、オメェには分かるか!?」(僕はこれを聞いて、“命より大切なものがある”といって戦ってきた人間の歴史について考えさせられた。…生き物は生きている事がすべて!)//今夜8時からのNHK教育『新日曜美術館』のカラヴァッジョ&レンブラント特集は必見デス!この2人は光と影を巧みに使い、人間の内面を描き出した天才画家。カラバッジョは決闘で人を殺し、逮捕、脱獄、38歳で他界という波乱の人生を歩んだ画家。娼婦をモデルにマリアを描き、教会から受け取りを拒否された宗教画も多数。彼は最後の自画像でダビデに首を斬られたゴリアテの頭部として登場し、自らを断罪した。レンブラントの「ダナエ」は作品が放つ妖しい魅力が1985年に一人のロシア人青年を錯乱させ、エルミタージュ美術館で展示中にナイフで切り裂かれ「硫酸」をかけられるという事件を引き起こした(修復に12年)。「ダナエ」は300年以上も昔の絵。今なお人々を虜にするレンブラントの絵筆に潜む魔力を分析!
 1月27日〜先日、藤子不二雄ファンの友人数人と「ドラえもん映画のベスト5は何か」という話題になった。僕が選んだ5本は以下の通り。
1.『のび太の結婚前夜』(激感動。理由は後述)
2.『雲の王国』(環境問題や“武器による抑止力”が作った平和のモロさ描いた超ド硬派作品。ドラは自分が出した兵器を破壊する為に単身特攻。仰天のクライマックス)
3.『大魔境』(ジャイアンが皆の為に自ら犠牲に。超イイ奴!)
4.『鉄人兵団』(静ちゃんの優しさで敵が人類の味方に。敵を助けた時に静ちゃんが言った「ときどき理屈に合わないことするのが人間なのよ」が実にいい)
5.『がんばれ!ジャイアン』(ジャイ子の恋を実らせようとジャイアンが奮闘。エンディングの「兄ちゃん大好き」に感涙)
実は意外と第1位の『結婚前夜』(99年公開)を見逃している人が多い。たぶん26分の短編映画だからと思う。これを機にレビューを書きマス!→結婚式を翌日に控えた未来ののび太や静ちゃんを描く。大人になったのび太が、ジャイアン、スネ夫(ピアスをしてオシャレ)、出来杉たちと酒を飲む場面で、歌い始めたジャイアンに「ヤメロー!へたくそー!」と、笑いながらヤジるシーンがあり、驚くと共に時の流れを感じた(のび太がジャイアンにヤジを飛ばすなんて!大人になり対等になったんだね)。飲み会では出来杉が「僕らの静ちゃんもとうとう結婚かぁ〜」と感慨深く語り、別れ際にはジャイアンがのび太にこんな耳打ちをする「なんで静ちゃんがお前を選んだのか(今なら)分かる気がするぜ」。ガキの頃はのび太を馬鹿にしてた彼を考えると、不器用ながら最高の誉め言葉だと思う。
この映画では、未来ののび太の隣に、ドラえもんの姿が見当たらない。つまり、成長していく過程のどこかで正式な別れの日があったんだ。語られることのない別れはどんなものだったのだろう。酒を酌み交わした後に、独りで夜の堤防に出て寝転んだのび太が、星空を見ながら一言「ドラえもん…」と呟く場面で胸がギュッとなった。明日は静ちゃんとの結婚。第2の人生がスタートする。彼の胸には様々な思い出が沸き起こり、それがポツリと言葉になってもれたのが「ドラえもん…」だと思った(本作で青年のび太の口からドラえもんの名前が出るのは、このたった一度だけ!)。静ちゃんの家では家族で結婚前の最後の夕食を食べた後、パパが彼女にこう言うんだ。「のび太君を選んだ君の判断は正しかったと思うよ。あの青年は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことの出来る人だ。それが人間にとって大事なことなんだからね」。このセリフはドラえもんという作品を代表する名セリフだと思いマス。エンディングがこれまた素晴らしい!(以下、ネタバレ文字反転)→幼稚園や小学校の入学式など、のび太としずかちゃんの半生がアルバムの写真で紹介されていく。最後は結婚式。そこには年をとって白髪が混じった、のび太のパパやママの姿もあった…。ジ〜ン。テレビではエンディングをカットしてCMを流すことが多いので、レンタルして見てクダサイ。
 1月26日〜いやはや、掲示板で紹介された『SF名文句集』は超ド級の役立ちサイトっす!古今東西のSF作品の名言が、出典の解説、言葉の意味などを添えて3000点も掲載されてマス!TOPページのSFの条件も楽しい(窓口広すぎ!笑)。ここで紹介するにあたって幾つかチョイスしようと思ったんだけど、あまりの量にめまいを…。よくもまあ、集めに集めたり。とにかく1日1集ずつ読み込んでいけば150日で読破できるので頑張ろう。お気に入り第1号はコレ→「この世で一番、強い台詞さ。どんな正論も雄弁も、この一言にはかなわない。…つまりな、それがどうした、というんだ」(出典:田中芳樹「銀河英雄伝説」)
//仏像ファンが大喜びしそうなサイトを友人が教えてくれた。その名も『仏前!』(ほとけまえ)。リンク自由とのことなので紹介させて頂きます。同サイトには造形作家の前智庵(まえちあん)さんの作品「スケボーに乗る広目天」が紹介されていた。これ、合成やCGではなく、本当に造ったというのがスゴイ。本物のお寺の広目天は邪鬼を踏んづけてるんだけど(トレンディ参照)、この像ではスケボーの先端に邪鬼の顔が付いている(笑)。「平等院雲中菩薩」はループで周る動画。発想が素敵デス。「手製空也上人立像」は空也さんが至る所で念仏行脚している図。“お猿好きさん”という方の仏像コラも楽しく、「文殊君と獅子君」はいつも獅子に乗ってる文殊菩薩が獅子を休ませ、自分も光背を外している画で癒されます。あと、お猿好きさんの本サイトにある夢の仏像カードゲーム、本当に発売して欲しいなぁ。(*^o^*)
 1月25日〜来月下旬に発表されるアカデミー賞のノミネート作が発表された。作品賞は「硫黄島からの手紙」「バベル」「ディパーテッド」「リトル・ミス・サンシャイン」「クィーン」の5作。主演男優賞はレオナルド・ディカプリオ、ウィル・スミス、ピーター・オトゥール(!)、ライアン・ゴズリング、フォレスト・ウィテカー。主演女優賞はメリル・ストリープ、ペネロペ・クルス、ケイト・ウィンスレット、ジュディ・デンチ、ヘレン・ミレン。助演男優賞の中にエディ・マーフィの名があり懐かしい。助演女優賞には菊地凛子(「バベル」)が日本人女性として49年ぶりに候補となる快挙。バベル、早く観たいッス。監督賞は何度も候補になりつつ毎回受賞を逃しているマーティン・スコセッシ(65歳)にあげたい!でもイーストウッドが“硫黄島”で今年も候補になっているから手強いだろうなぁ。//ふおお。ガンダム・ファンの底力というか、ファンの第1世代が40歳前後で経済力があるからか、TV版ガンダムのオデッサ戦から最終回までを描いたDVD-BOX 2がベストセラーのTOP5入り。これ、BOX 1とペアにすると定価で“7万”もするんですケド…。通販がセットで2万近く割り引いてる効果?いずれにせよ、ガノタ(ガンダムのおたく)のパワー、恐るべしってところ。※ララアが死んだ時のシャアはTV版の方が映画より悲しみが伝わるもんね。//っていうか、DVD市場の値段設定はどんな基準何だろうね。4ヶ月前、発売時に定価で買った映画『Vフォー・ヴェンデッタ』が6割引ってど〜ゆ〜こと?超大好きな作品だから普及するのは嬉しいけど、9月に出たばかりで60%引きって、さすがに早過ぎだろう。“定価って何?”って感じッスよ。//トルコで大戦時の国家の暗部を暴いて「国家侮辱罪」に問われたジャーナリスト、フラント・ディンク氏が民族派の若者に暗殺された。葬儀の際の、この新聞記事の写真を見てジーンと来た。彼の死を悼んで数万人の市民が棺と共にイスタンブールの街を歩いている。言論の自由を脅かされた時、抗議の意思表示をすることの大切さを感じた。参列者の言葉「この殺人は、1人の少年がやったのではない。この国のシステムが殺したのだ」が重い。
  画面下の車にある棺を市民が囲んで歩く
 1月24日〜掲示板のアート情報より。映像作家ミシェル・ゴンドリーが手がけたカイリー・ミノーグの『Come Into My World』(4分20秒)、こんなにユニークなミュージック・ビデオがあったなんて知らなかった!最初は普通に歩いてるだけの映像なんだけど、見ているうちに、「アレ?アレ??」ってなっていく。すごい。それと同作家のケミカル・ブラザーズ『Let Forever Be』(3分42秒)も、映像の万華鏡状態。これを制作するのにどれほど時間を費やしたのだろう。ノン・ストップだもんな〜。脱帽デス。続いては4コマ漫画『世界は踊るいつまでも』。全150回の大作ですが、4コマなので一気に読めます。物語の舞台は、全ての生物の命が数字として見えている世界。数字がゼロになると死ぬ。生と死について色々と考えさせられる作品でした。影絵なのに表情が見えてくるから不思議。全体の構成は現在→過去→現在(過去が分かって現在編を読むとさらにグッときた)。たくさんの登場キャラがどこかで接点を持っているのも、ひとつの世界として繋がっていて、良い作品だと思いました!※“世界は踊るいつまでも”という言葉は、自分の死後も世界はずっと周っていることを、前向きに捉えた素敵な表現ですね♪//劇場版ジョジョの公開日は2月17日。近づいてきましたね。公式サイトの方で1分半の予告編が公開されてます(TOPから右下のスペシャルをクリック。右側の動画が長い方)。いやはや、ドキワクっすね!
 1月23日〜'05にキネマ旬報第1位&日本アカデミー賞・最優秀作品賞に輝いた『パッチギ』レビュー(DVD)//辛口トークで知られる井筒監督が手がけた、青春のマグマが煮えたぎる超パワフルな映画。パッチギとは“頭突き”の意味。舞台は1968年の京都。日本人の男子高校生が朝鮮学校の女の子に恋をするが、その娘の兄は日本人との喧嘩にあけくれる朝鮮学校の番長だった---。宣伝コピーは“日本版ロミオとジュリエット”。北朝鮮問題もあるなか、今のタイミングで在日社会を取り上げた井筒監督の勇気に感服。世間の偏見や慣習よりも、若い“恋”のエネルギーの方が巨大なパワーということを描き切った。民族の壁を乗り越えて想いを届けようとする松山康介の演技がめちゃくちゃいい。しかも、暴力で何かを変えようとするのではなく、「イムジン河」という歌によって心の壁を取り払っていくのがグッド(“イムジン河”は南北朝鮮が和解する日を夢見る歌)。この映画の爽やかさは彼の嫌味のない素朴な演技によるところが大きい。時代設定上、劇中には学生運動、ベトナム戦争、キング牧師の暗殺、様々な話題が出てくる。中でも民族差別を受けた朝鮮人の老人(笹野高史)が日本人の若者に「お前らは何にも知らん!」と叫ぶシーンは、鬼気迫るものがあり後々考えさせられる。タブーに触れたり政治的と見なされることを恐れるあまり、現実逃避のように恋愛映画やホラー映画に走る昨今の邦画界にあって、在日朝鮮人という政治的なテーマに真正面からぶつかりながら、同時に爽快感のあるストレートな青春映画に仕上がっているのは圧巻。残念なのは前半から中盤にかけてキツい暴力シーンが何回か出てくること。若者の抑え切れない活力を表現しようとしてるんだろうけど、あれはやり過ぎだと思った。何はともあれ、説教臭いセリフがあっても、そんなことは気にならないほど作品全体に勢いがあり、ギャグも多く、立派なエンターテインメント作品になっているのがスゴイ!
(以下、ネタバレ文字反転)→親友の棺が入らず質素な朝鮮人村の戸を叩き壊す場面から、橋の上での雄叫び&ギター粉砕、鴨川を挟んでの日本人学生と朝鮮学校生徒の決戦、ラジオの生放送に至るラストの流れは神がかっていた。半島を分断する38度線と鴨川を見立てて「イムジン河」を流す演出は、対立の虚しさがヒシヒシと胸に伝わる説得力があり、喧嘩と時を同じくして双方の血が混ざった赤ちゃんが誕生する展開に激涙。歌と映像でたたみ掛けるこのクライマックスは日本映画史上に残る名場面だと思う!(キネ旬1位にも納得)※キョンジャ役の沢尻エリカはこの後有名になった。ヒッピーのオダギリ・ジョーはチョイ役なのに存在感ありすぎ(笑)。//昨日の日記はこのレビューとリンクしてます。//本日、アクセス580万件ヒット!
 1月22日〜以前に少し触れたけど、最近の風潮で僕が一番危険に思うこと。それは、『ひとくくり』と『思い込み』だ。どこの国にも善いヤツもいれば悪いヤツもいる。それは日本だって同じだ。それなのに、「だから○○人は…」と、あまりに“ひとくくり”にする意見が多すぎる。また先入観という“思い込み”に縛られて「こうに違いない」と、違う角度から相手を見ようとしなくなっている。意見の違いを一方的に批判するだけで、なぜ相手が異なる意見に至ったのか、その経緯を想像しようとしない。こうした閉鎖的・排他的な考え方には、僕は絶対に反対だし受け入れられない(それでも自分自身、反省することは多いけれど)。//昨日の宮崎県知事選挙。当初、タレントの“そのまんま東”氏は組織もないし当選は厳しいと見られていたのが、フタを開けてみれば自公推薦の候補に倍以上の得票差をつけての圧勝。汚職まみれの旧体制への、県民の怒り爆発といった印象。これを受けての安倍総理「そのまんま東氏は再チャレンジに成功した。自分の再チャレンジ政策はそういうものなんだ」、それは東氏にちょっと失礼だろう。本人が努力したから当選したのであって、首相と何の関係もない。っていうか、自公の推薦候補がなぜ完敗したか、それが問題っすよ。//「芸術をもてあの灰色の労働を燃せ」(宮沢賢治)
今日沖縄にいる友人が
「桜が咲いたぜ〜」と
写真を送ってきてくれた
まだ1月で北国は雪の中
なのに、桜なんてビックリ!
やっぱ沖縄は南国、
そして日本は広いなぁ
 1月21日〜昨年公開され大きな話題を呼んだ『男たちの大和』のレビューをアップ!時間がなくて読む暇がないという方の為に、レビューからエピソードをひとつ抜粋。映画の完成記者会見の席で「愛する者を守る為に死ねるか?」と聞かれた中村獅童、反町隆史ら若手俳優は「家族を守る為に、愛する者の為に戦場に向かう」と答えた。これを横で聞いた佐藤監督は次の様にさとした「違います。本当に愛するものを守りたいなら“戦争をしない”ことです。戦争をしない為にはどうすればいいのか、その為にいま何をすべきか考えて下さい」。僕は監督の信念を知り深く胸を打たれた。あと、俳優の松山ケンイチが語った「純粋で綺麗な人間の心が利用されながら戦争は拡大してゆく。それこそが戦争の本当の悲惨さではないでしょうか」もメモッた言葉。/なんか、3日連続で戦争映画のレビューになってしまった。重いテーマだけど、やはり大事なことなので。//フランスでホームレスをなくす支援法案が提出された。国や自治体が責任を持って住居を用意するという法律だ。約10万人のホームレスに居住権を保証するとのこと。人間は何がきっかけで弱者の立場になるか、未来は誰にも分からない。今が安定しているからといって、弱い人を「自己責任」って切り捨てない社会の姿勢がいいな。//中国による『衛星破壊実験』、これはダメだろう!地上から軌道上の衛星をミサイルで爆破するなんて!宇宙の平和利用という世界のルールにも反するし、粉々になった衛星が無数の破片(デブリ)となって飛び散ったのを、どうやって回収するつもりなのか。破片が宇宙船や宇宙ステーションに衝突すれば命に係わる。米国でさえ'85年の破壊テストで“この実験はヤバすぎる”としてそれ以来中止しているのに。早急に国際条約を作ってこの手の実験を封印させないと!※中国の政府首脳はアニメ『プラネテス』の第10話「屑星の空」を見て猛省し、そして各国に詫びるべし。(漫画版なら第1話“屑星の空”のみ無料で読めマス!これ、すごく良いです!ショックウェーブ入れて見る価値あります)
 1月20日〜映画『父親たちの星条旗』レビュー。米国が日本との戦争で2万人を超える死傷者を出した激戦、硫黄島の戦いを映画化。日本兵の視点で描いた『硫黄島からの手紙』との2部作。水平線の彼方まで海が米艦隊で埋まっている映像は日本側にしてみれば悪夢のような映像。物量にモノを言わせた艦砲射撃は、空気を裂く轟音もあって砲撃の度に身が縮んだ。それに続く上陸戦は『プライベート・ライアン』を彷彿させる壮絶なものだった(製作にスピルバーグが関っている)。でも主な戦闘シーンは映画の前半で終了。イーストウッド監督が描きたかったのは米国で英雄に仕立てられた帰還兵の物語であり、戦場シーンはメインではない。硫黄島で両軍が衝突した頃、既に日米の戦争は真珠湾の開戦から3年以上も経過しており、圧倒的に国力が豊かな米国でさえ戦費の調達に苦慮していた。そこで米政府が目をつけたのは硫黄島で星条旗を立てた3人の米国兵。彼らを本国に呼び戻して英雄に祭り上げ、国債の広告塔として利用したのだ。しかし、星条旗は休息中に立てたものだし、3人は衛生兵や伝令兵であったりと、銃を握って突撃するといった活躍をしていない。彼らの心をよぎるのは救えなかった戦友の記憶であり、作られた英雄を演じる苦悩は日増しに大きくなっていく。また、米国民は彼らを英雄と呼びながら、一方では先住民の兵士を人種差別し、バーに入ることも許さない。こういった米社会の欺瞞は、米国民にしてみれば一番描いて欲しくなかったことだろう。映画を見ているうちに、真実を偽る彼らの辛い心境が伝わり、同様に息苦しくなっていった。「戦争に英雄なんかいない」「祖国の為に戦ったが戦友の為に死んだ」という言葉が忘れられない。そして戦後。実話とはいえ、一人の結末はあまりに悲劇的だった…。※登場人物の名前と顔がなかなか一致せず、途中で何度も混乱したので、その部分だけちょっと減点。//『あるある大事典』の納豆効果の捏造事件、前から“ほんとに効果あるの?”と思われるような怪しいデータが噂されていたし、ついに来たかという感じ。それにしても、実験データ、実験の写真、インタビューの字幕、被験者のすり替え、あらゆる方法で嘘情報を流していたとは。今回が初めてとは思えないし、同様の科学バラエティは他局にもあり、この問題は波及するかもね…。//明晩21時からのNHK“グーグルのすべて”。最高経営責任者への単独インタビューは日本のテレビ局では初とのこと。グーグルの今後の世界戦略などを徹底取材したといい、これは見逃せないッス。(☆o☆)
 1月19日〜映画『硫黄島からの手紙』(2分38秒、この新予告編は必見)がアカデミー賞の前哨戦として注目されていたゴールデン・グロ−ブ賞の最優秀外国語映画賞に輝いた。完全に日本人視点の映画をハリウッドが作ったことが信じられないし、敵国の日本兵に感情移入させる物語を米国人が受け入れ、さらに賞まで与えてしまうことに驚いた。劇中にはこれまでの米国映画ではタブーだった米軍による虐殺シーンまであったというのに。従来の米国映画では米軍兵は常に正義のヒーローであり、投降した丸腰の日本兵を殺すような場面を絶対に描かなかった。硫黄島決戦は日本軍の20,933名のうち20,129名が戦死するという凄惨な戦いだったが、米側もまた戦死6,821名、戦傷21,865名という大損害を受けた。多くの米国人にしてみれば、米兵の戦いを神聖にする為にも、後の空襲や原爆投下を正当化する為にも、日本兵はあくまでも狂った邪悪な人間である方が都合が良いハズ。傷ついた米兵捕虜を手当てしたり、故郷の妻子に手紙を書くような描写、つまり“米兵も日本兵も同じ心を持った人間だった”という演出は受け入れ難いと思う。しかし本作品は、日本兵を血の通った人間として描き抜いた。硫黄島の米兵にとって憎むべき“敵のボス”栗林中将に「我々の子どもらが日本で一日でも長く安泰に暮らせるなら、我々がこの島を守る一日には意味があるんです!」と叫ばせた。日本軍は米側が5日で陥落できると予測していた硫黄島を36日間も守り抜く。“黄色いサル”ではなく、尊厳を持った人間として。この作品を名監督イーストウッドが撮ったことも嬉しい。過去にオスカーに輝いた名匠であり、“イーストウッドの映画だから”という理由で、より多くの人が劇場に足を運ぶから。僕は「敵は政府から教えられたような鬼畜ではなかった」と気づくシーンに一番心を揺さぶられた。敵も普通の人間--それは右や左という政治的メッセージを超えた所にあり、“なぜ俺たちは殺し合っている?言葉があるのになぜ話し合えない?”と、戦場で沸騰した頭を冷静にさせる。『硫黄島からの手紙』はその部分で戦いの虚しさを強く訴えてきた。最後に同様のメッセージを持つ、今から約80年前に作られた反戦映画の古典『西部戦線異状なし』から、最前線の兵士たちの会話を紹介。「一体、なぜ戦争が起きたんだ?」「国が国を侮辱して…」「ドイツの山がフランスの山を侮辱したのか?」「山じゃなくて人間だよ」「俺は侮辱された覚えはないぜ」「誰かが戦争をしたがったんだ」「誰かが得をしている」「皇帝以上の得はないぜ。戦争をすれば歴史に名が残るじゃないか」「将軍たちも」「武器商人には金がたんまり」「…そうだ、こうすりゃいい。まず野原をロープで囲み、囲いの中へ各国の王様や大臣たちを集め、裸にしてケンカをさせる。それで勝敗を決めるんだ!」「イエー」。※硫黄島は今、日米双方が合同慰霊祭を行なう世界で唯一の土地になっている。//『硫黄島からの手紙』は『父親たちの星条旗』と2部作になっている。長くなったので『父親--』のレビューは明日にアップします。

 1月18日〜日本一熱い漫画家、島本和彦先生の言霊(コトダマ)が炸裂するゲーム『炎の宅配便』公式サイトの“魂に残る言霊”コーナー楽しいと、掲示板で情報を頂きました。思わずメモッた熱血名言を紹介!※同サイトにある“喫茶おやっさん”の「炎の人生相談」コーナーも面白かったデス!/●から元気も元気のうちだ!(意味:そのうち本当の元気と取り替えればいいのだ)●どん底ならこれ以上落ちる事はあるまい!(這い上がっていく先は無限に高いぞ)●いい感じであたって砕けろ!(いい感じであたれば、砕け方もいい感じだ!)●100回の失敗も100万回の成功のあとにはただの誤差!●金は多くのことを可能にする!だが、全てを可能にするのは熱いハートだ!●牛丼屋で牛丼が食えなくなる事もあるんだ!(いつ何がおきるか分からんぞ)●逆風も振り向けば追風!(モノは考え方次第!)●常に思い通りになどなったら、人生やって行けんぞ!(1ヶ月で飽きてしまうに決まっている!)●自分探しだと?オマエはここにいるだろうが!●そんなキサマに明日はない!…だが、明後日や明々後日はあるかもしれん(今日の失敗を挽回するのに明日1日費やしてもよかろう)●(逃げるなら)前に向かって逃げろ!●オマエの魂は、人から誉めてもらう為にあるのか?(そんなことばかり気にするな!)●無茶だと?茶が無いくらい、なんだ!(漢字で書けば茶が無いだけだ)/まさに“救命ロープ”の宝庫。島本先生の言葉は、笑いながらもパワーが湧いてくる素敵な贈り物ですね!※代表作『逆境ナイン』も言霊の嵐ッス!

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 1月17日〜'95年の阪神淡路大震災から今日で12年。昨日の朝日新聞(関西・16日付)夕刊のトップを見て思わず声を上げた。震災の翌年にバイク事故で他界した親友・梅田君が写真と共に紹介されていたんだ。梅田君と僕は同じ年齢。17年前、23歳の時に旅先で知り合い、互いに映画が大好きで意気投合したんだ。その頃の彼は巨体&ヒゲがボーボー。20代には見えず熊のようだった。言葉数も少なく、初対面の人から怖い人間と思われていたけど、無口にみえたのはシャイなだけで、梅ちゃんほど優しい男はいなかった。社会情勢にも強い問題意識を持っていて、チェ・ゲバラのカッコ良さを僕に教えてくれたのは彼だ。“内気だから外見でガードしてるんだ”と自分では言ってたけど、彼はそれ以降、NGOや海外援助活動などで色んな人と交流しているうちにドンドン快活になり、くったくなく他人と接する明るい男になっていった(ヒゲも剃った)。で、半年に一度ほど僕の下宿に泊まりに来て、古い深夜映画を見たり、2人で上手いラーメンを食いに行ったりしてた。彼は「人が羨む良い生活をする事と、良い人生を送る事は全然違う」とよく言っていた。

大震災は28歳の時に起きた。彼は復興ボランティアの間でリーダーシップを発揮し、そのまとめ役となった(昨日の新聞にはその活動が紹介されていた)。僕が神戸に入った時、全国から集まってくるボランティアの人に、どこで人手が足りないか、どんな技能が必要とされているかなどを、次々と手際よく伝えている姿に驚き、圧倒された。初めて出会った頃のモジモジ君の面影はどこにもなかった!最後の会話は他界の3ヶ月ほど前の電話。2人とも20代最後の年であり“30代はどんな10年になるんだろうなぁ”と語り合った。梅ちゃんは「俺なぁ、今までの一つ一つの活動は“点”やったんよ。それが今、ようやくこれまでの点と点が繋がって“面”になってきた。実感としてそう思う。だから、今死ぬわけにはいかんのよ」。

訃報の連絡を受けた時、電話口から聞こえる「梅サンが死んだ」という言葉の意味が理解できなかった。死んだ?アイツが?あの巨体のタフな男が?一人でアラブやアフリカに行く男が?底抜けにお人好しで皆に愛されていた彼が?あり得なかった。彼は世の中に必要な男だった。彼のように思いやりがあって行動力のある人間こそ、これからの世界にいなければいけなかった。葬式に向かう時、彼が死んだのに太陽が普段と同じように昇り、沈んでいくのが納得できなかった。宇宙に向かって叫びたかった「分かっているのか!梅が死んだんだぞ!」。神仏がいるなら、重大な手違いがあり、間違って連れていかれた人がいることを訴えたかった。--震える足で棺を覗くと、彼は拍子抜けするくらい、のんきな顔をして眠っていた。声をかけたら起きてきそうだった。だが、目を開けることはなかった。その死は完全に僕を打ちのめした(何年も何年も)。埼玉で行なわれた葬式には、千人もの友人が全国から会いに来た。彼は芸能人でも作家でもなく、ただの29歳の男だ。それなのに千人。今思うに、あれは訃報を聞いても「そんなことあるハズがない」と、誰も受け入れられなかったんだと思う。自分の目で確かめない限り、到底その死を信じられなかったんだ。葬式後、彼との思い出を綴った手紙が何通も親御さんに届いたという。彼がそこまで多くの人から愛されていることを、家族の方は生前に気付いてなかったという(そこがまた彼らしい)。後日、彼のお姉さんはこう語った「私たちは世界一幸せな遺族かも知れない。亡くなる順序が逆なら知らずに終わった人たちに、こうして引き合わせてもらえたのだから」。

今年僕は、40代に突入する。最後の電話を切る前に、僕らは「39歳になったら互いに三十路の10年を振り返ろうぜ」と約束していた。僕のこの10年は彼にどう映ったろう。壁にぶつかって挫折しかける度に、“そんなことでアイツに胸を張れるのか”と踏ん張ってきた。いつかあっちで彼と再会した時に笑われないように、全力で毎日を送りたい。
 1月16日〜一昨日の追記!『日曜美術館30年展』の会場でメモッてきた珠玉の言葉を紹介!//「(自分の作品を)なんと批評されても私は満足なのです。それは見せる為に描いたのではなく、私の良心を納得させるためにやったのですから」(田中一村)//「なんだこの絵は、こんなの絵か?と自分自身でさえ思ってしまうような絵を描きたい」(岡本太郎)//74歳で絵を描き始め81歳で他界した丸木スマ。スマ婆がある展覧会で初めてマティスの絵を見た時の感想「この絵はわしの絵によう似とるねぇ!」/肺炎に冒され20歳で他界した天才画家・関根正二。友人だった画家・今東光が晩年に語る「あんなに才能のあるヤツはいなかった。私なんかが長生きするより、この命をヤツにあげた方がどれだけ価値があったろうか」//池波正太郎「ルノアールの絵の魅力。美しいだけでなく、裸体の表現している生命力に僕は惹かれる」//司馬遼太郎「八木一夫の彫刻は、見る者の心をひっかく。ひっかかれて、私が裸になっていく」//遠藤周作「ルオーの宗教画は、キリストが遠い向こうで待っているんじゃなく、“苦しいけれど一緒に手を繋いで行こう”と言ってくれるんです」//高島野十郎は東大農学部を首席で卒業した秀才でありながら、画家へと転進、無名の貧乏画家として生涯を終えた。美術学校に通わず、師ももたず、画壇のどの派にも属さず、すべて独学で学んだ--「世の画壇と全く無縁になる事が小生の研究と精進です」。
●高島野十郎/30歳の頃の自画像
「小生の研究はただ自然があるのみ
です。古今東西の芸術家の後を追い、
それらの作品を研究、参考にするの
ではありません。
名画展を見に行くひまと費用があれば、
山の雪の中、野の枯草の中に歩きに
ゆきます」(野十郎)




作品『月』

高島野十郎は
月をこよなく愛した

 1月15日〜今日メモッた良い言葉「“風こそは信じがたいほど柔らかい真の化石だ”と誰かが言ったのを覚えている。私たちを取り巻く大気は、太古の昔からの無数の生き物たちが吐く息を含んでいるからだ」(写真家・星野道夫)//不二家の期限切れ原料問題。当初はシュークリームだけが問題だったのに、隠ぺい体質が表面化して会社全体が不信感を呼んでしまい、ついにチョコやキャンディなど乳製品以外まで店頭から撤去され始め、社長は辞任。7年前の雪印事件の時に、トラブルを隠せば隠すほど傷が広がるという教訓を学ばなかったのだろうか。気の毒なのは個人経営の不二家のお店。これまで真面目に営業してきたのに、信頼していた製造元の不祥事で客足が遠のくのはやりきれないだろう。//明晩深夜、アニメ版の『のだめカンタービレ』がオンエア開始!でも、なんで深夜にオンエア?公式WEBを見ると東京では一足早く先週の木曜から放送が始まってたみたい(そっちも深夜)。爆笑しながらクラシック音楽に親しめるこういう番組こそ、子供が起きてるゴールデンタイムにオンエアして欲しいのに〜。深夜2時台に放送なんてあり得ないッス!(涙)
 1月14日〜先日、京都文化博物館で開催中の『日曜美術館30年展』に行って来ました!僕個人の感想を言わせてもらうと、日本人の画家を中心にした美術展では過去最高の内容だった!棟方志功「釈迦十大弟子」、佐伯祐三「ガス灯と広告」、鏑木清方「水汲」、中川一政「駒ヶ岳」、上村松園「花がたみ」…いつかは見たいと思っていた名作が次々と出てきて涙がチョチョ切れた。特に、巨大なカンバスに夜の雪原、暗い森、雪に覆われた富士を描いた横山操の「雪富士」に圧倒された!底なしの深い静寂が自分を浄化していく感覚を味わい、ある画家が“(横山作品は)不思議なところで泣けてくる”と評した言葉を全身で実感した。志功の「釈迦十大弟子」は高さが1mほどなのに、作品から放たれる生命力があまりに強いので、見ているうちに人物が迫って来て飲み込まれそうになった。「ガス灯と広告」は30歳の若さで病死した佐伯祐三の代表作。“80年前にパリの街頭で彼がこの絵を描いたんだなぁ…”とシミジミ感じ入った。セピア調にくすんだ画面が実に渋い。/「水汲」は重い水桶を下ろして一息つく少女の一瞬を見事に捉え、「駒ヶ岳」は見るものを大自然に放り込み、「花がたみ」は女流画家が描いた狂女の姿に息を飲んで立ち尽くした。一方、外国人の作品も少数ながら良いのが揃っていて、ルオー「たそがれ」(遠藤周作が絶賛)、ピカソの“青の時代”の作品、ゴヤの反戦版画、ルノワールの裸婦像、ルドンの幻想画、モネの風景画と個々にツボを直撃。高村光太郎の彫刻や、陶芸作品も出ていた。そして、高島野十郎、田中一村、小泉清といった、同番組が紹介するまで美術史に埋もれていた天才画家の作品と対面できたのも嬉しかった。この展覧会が超最高なのは、展示作品がハイレベルという理由だけではない。各作品に添えられた解説文もまた素晴らしいんだ。それらは、手塚治虫が鳥獣戯画の魅力を語った一文であったり、五木寛之が語るピカソであったりと、各界を代表する著名人が自分の好きな作品について熱弁をふるっている斬新なものだった。言葉に愛がこもっているので解説にも引き込まれてしまう。さらにさらに。会場にはビデオブースが6箇所あり、番組30年の名場面セレクション(各10分)が上映されていて、これを全て見るだけでも1時間が必要。あと、この展覧会に行かれる方は音声ガイド(500円)を借りるように。場内の解説文にない作品情報が多く語られるので、すごく値打ちがあった。とにかく、こんなに多彩な顔ぶれの日本人画家の名作を一気に鑑賞できる事は滅多にないので、是非この貴重な機会をお見逃しなく!(チケットは駅窓口の割引価格で800円。安い!)※くれぐれも、時間をたっぷりとっておくように。解説文を読んで、音声ガイドを聞いて、ビデオ上映を見ていたら、アッという間に4時間が経っていました!本展覧会、京都は次の日曜(21日)で終了するけど、その後、広島、岩手、長崎、静岡と、東北から九州まで各地を巡回するので、可能であれば足を運ばれることを強くお薦めします!
2月15日−3月25日・広島県立美術館
4月7日−5月13日・岩手県立美術館
5月26日−7月1日・長崎県美術館
7月24日−8月31日・静岡県立美術館
//本日、文化庁が『親子で歌いつごう 日本の歌百選』を発表。「蛍の光」や「赤とんぼ」といった唱歌や童謡に混じって、歌謡曲から「世界に一つだけの花」「涙(なだ)そうそう」「上を向いて歩こう」「川の流れのように」「時代」「いい日旅立ち」なんかも入ってるのが、見てて面白い。確かにこの6曲は、メロディーだけでなく歌詞も“別格”っすね。(*^v^*)
 1月13日〜執筆に3週間、コラム『防衛省誕生と海外派遣』をついにアップ。ふぅ。いろんな国際法に目を通してる間にすごく時間がかかってしまった。防衛庁から防衛省になることで何が変わるのか、そしてどんな問題を含んでいるのかを、なるべく分かりやすく書いたつもり。一番大きな変化は、これまで自衛隊の副次的な任務だった海外派遣活動が、本来の任務に格上げされたこと。マスコミ報道では小さな扱いだったので感覚がマヒしそうになるけど、これは自衛隊の存在理由そのものが一変する大転換だ。半世紀以上も「専守防衛」を掲げ、日本の国土防衛に徹していた自衛隊の役割が、今後は海外派遣も主要任務になったんだ。防衛省の誕生は4日前。昨日さっそく安倍首相は欧州の軍事同盟NATOを訪問し、「日本とNATOは、これまで以上に互いの能力を発揮し、ともに行動する必要がある」と勇ましく宣言。NATO訪問は歴代首相で初めて。これまで政府は憲法との絡みもあり、軍事同盟のNATOとは距離を置いてきたからだ。う〜む。コラムではイラク戦争を例に、海外派遣活動の問題点を掘り下げてみた。もし安保理決議や法令の事実誤認があれば訂正したいので、遠慮なくご指摘下さい。※この件は左派も右派も極論を語る人が多い気がする…。左派は明日にでも日本が核武装しそうな勢いで反対論を書いてる人がいるし、右派には「戦死者が出れば国際貢献と認められる」という人もいて、もっと落ち着いて考えないと、って思いマス。//『イラク市民の犠牲者、半年で3倍に』というニュースに絶句。昨年下半期のイラク市民や警察官の死者は1万7310人。上半期の5640人に比べて半年で3倍以上に増えてしまった。'03年春にフセイン政権が倒れた時、年内はしばらく不安定だろうと思っていたけど、4年後の方がさらに混乱し、国民同士がここまで本格的に殺し合うことになるなんて予測しなかった。しかも打開策が見つからないのが悲惨さに輪をかけている。//『日本政府、インドの核兵器容認へ』。ちょっと待った、今これはイカンだろう。日本は北朝鮮の核実験について世界に向かって非難・制裁するよう訴えている最中なのに、もう一方では核実験どころか「保有」することを容認するなんて。しかも理由が経済優先って…。政府は被爆国として『核廃絶決議案』を国連に提出してるのに、「インドの核はOK、北朝鮮はNG」では説得力が欠け、北朝鮮側に反論の機会を与えてしまう。//重い内容が続いたので動物のトリビアを。ネコや犬などペット雑学の記事に、いかに動物にとって生後の数週間が重要か書かれているものがあった。これって1月3日の日記で書いた人間の赤ちゃんと同じことだよね。多彩な能力を持って生まれてきて、必要なものだけを残して磨いていくっていうもの。「臨界期」って言葉を初めて知った。すぐ喧嘩する犬と社交的な犬がいるけど、それって仔犬時代に決定するんだねぇ。

 1月12日〜カエル・ツボカビ症で両生類が大ピンチのニュース、こんな凶悪な感染症が自然界で猛威をふるっていたとは。パナマにいたっては両生類の9割(!)が死に絶えたという。2ヶ月でカエルが絶滅した地域もあるといい、突然の感染症で種が激減する恐ろしさを感じた。人間は安心とのことだけど、こんな形で短期間で絶滅に追い込まれるのは怖いな。戦争や環境破壊は知恵を(超本気で)使えば防げるけど、新しい病気で“一瞬”っていうのはシャレにならない。※ツボカビ症は治療可能。でも野外に広まると打つ手がない。両生類が減った土地ではイッキに昆虫が増え、農作物に被害が出ているという。//往年のプロレス・ファンにとって'81年の初代タイガーマスク(佐山聡)のデビュー戦は、いきなりダイナマイト・キッドを倒した衝撃から、何年経っても忘れられない試合。佐山氏自身による当日の裏話がとても興味深かったので貼っておきマス。//朝目さんで紹介されていた、サイボーグ009の最終回の後日談をファンが描いた『絆』、完璧に石ノ森先生のタッチ(画中の文字まで)が再現されていて感動しまくり。ストーリーもグッド。とても良いものを見させて頂きました♪//明日のテレビ番組は、色んなジャンルで良さそうなのがありますね。
 1月11日〜大阪で公演中のミュージカル『ウィ・ウィル・ロック・ユー』を観て来た!なんと全曲がQUEENの音楽。物語の舞台はロックや楽器が消滅した近未来。あらゆる情報がコントロールされ、人々はコンピューター音楽で洗脳を受け支配されている。この閉鎖社会にガリレオ・フィガロという名の救世主が現れ、ロックで戦いを挑むという破天荒なストーリー。プロモーション動画(1分3秒)で熱気が伝わると思う!音楽はQUEENオンリーだけど、過去に早逝した全てのロックスターに捧げられた物語で、舞台上のスクリーンにはジミヘン、ジャニス、ジム・モリソン、カート・コバーン、ジョン・レノンらが次々と映されていた(日本人の為に尾崎豊も!)。全編が英語なのでセリフの心配があったけど、日本語字幕が左右に出たので有り難かった。字幕はロックバージョンで、開演前のMCは「今からステージをブチかます!携帯の電源を切りやがれ!大音響の覚悟は出来てんのか!」と翻訳されていた(笑)。公演で気づいたのは、クイーンの曲は女性ヴォーカルと相性が抜群に良いこと。男性は男性で良いんだけど、フレディ・マーキュリーの声がとんでもないハイトーンだったので、女性の方が完璧に歌い上げて爽快感があった。あのキラークイーン役のオバチャンの歌唱力はハンパじゃない!※今月21日までやってるそうデス。→24、25日に追加公演が決定した模様。//地球から遠く離れて、孤独に土星の衛星タイタンを探査中のカッシーニが湖の画像を送ってきた!液体メタンの湖もブルーなんだねぇ。カッシーニ、ありがとう。タイタンの気温はマイナス180度…がんばって!

ミュージカルの劇場で売って
いたフレディの人形焼!
“日本限定グッズ”とあり、
迷わず即買い(笑)。
右手の拳を突き上げ、ギター
を持ったフレディ様っす!
 1月10日〜レンタル解禁となった『X-MEN ファイナルディシジョン』を先日鑑賞!3部作の完結編。原作コミックはアメコミ史上第1位のベストセラー。突然変異で超能力を持って生まれた人間(ミュータント)と、彼らを恐れるあまりに排除しようとする人類の衝突を描く。続編モノは1作目を超えられないとよく言われるけど、『ターミネーター2』『エイリアン2』『スーパーマン2』など健闘している作品も中にはある。でもこれらもまたパート3が駄作の烙印を捺される結果になった。それだけに『X-MEN』の第3弾は評価が高い前2作をさらに上回る良いデキで大満足!ミュータントには“人類を支配すべき”派と“平和共存”派がいて、このミュータント同士のバトルシーンがめっさエキサイティング。対決するまで相手の能力が分からないので、互いに「テメーの能力を見せな!」となる。彼らの能力は、天候を自由に操ったり、手先から炎を放ったり、周囲の大気を凍らせたり、磁力で鉄を動かしたり、触れるものを老化させたり…そう、まさに『ジョジョ』!敵が圧倒的に巨大なパワーを持っていても、頭を使って逆転したり、チームプレーで打ち倒すのも『ジョジョ』!しかも、この3作目の原題は『THE LAST STAND』。うおーッ、スタンドッ!!実写版のジョジョはずっと映像化不可能と思っていたけど、この映画のスタッフなら可能かも!※パート1と2を観ていることを前提に作られているので、まずはそちらを観てから3作目をレンタルしてね。(以下ネタバレ文字反転)クライマックス、闇の中で光に照らされて6人のX−MENが一列に並ぶカットは、あまりのカッコ良さに悶絶!また、サンフランシスコ決戦でゴールデン・ゲート・ブリッジを持ち上げてアルカトラズ島に投げつけるシーンのド迫力に唸った。エンディング後のシーンが意味不明の方の為に解説すると、前半でチャールズが学校の授業で“意識の無い患者に強い意識が外から入るのは倫理的な問題がある”と語っていたのが伏線。他者に意識を移して復活!関係ないけどローグ役のアンナ・パキン、彼女は14年前に『ピアノレッスン』の子役でアカデミー助演女優賞(当時11歳)を獲った時は華奢な少女だったのに、今はガッシリ体型で面影が消えていた…。(amazon)//長くなったので『ウィ・ウィル・ロック・ユー』の感想は明日に!(良かったですよ♪)
 1月9日〜今日メモッたナルホド言葉「俳優はどんな役でも何でも演じられるが、考える姿だけはごまかしが効かない。」(脚本家アキヴァ・ゴールズマン)//今年で創刊88年という国内最古の映画誌『キネマ旬報』が06年公開の作品ベストテンを発表。キネ旬のベストは大きなハズレがないので、中学の頃からずっと参考にしてきた。
【日本映画】(1)フラガール(2)ゆれる(3)雪に願うこと(4)紙屋悦子の青春(5)武士の一分(6)嫌われ松子の一生(7)博士の愛した数式(8)明日の記憶(9)かもめ食堂(10)カミュなんて知らない
【外国映画】(1)父親たちの星条旗(2)硫黄島からの手紙(3)グエムル 漢江の怪物(4)ブロークバック・マウンテン(5)麦の穂をゆらす風(6)太陽(7)カポーティ(8)グッドナイト&グッドラック(8)クラッシュ(10)マッチポイント。
この20本のうち観たのは7本。7本とも凄く良かった。まだ14本も残っているのが嬉しい。どんな感動が待っているのかと思うとワクワクする!//本日、防衛庁が防衛省に昇格され、それに併せて今まで自衛隊の副次的な任務だった海外派遣活動が、本来の任務に格上げされた。この件についてのコラムを年末からずっと書いてるんだけど、米軍への後方支援が国際法上問題ないか調べてるうちに、国連憲章、ハーグ陸戦規約、パリ不戦条約、ジュネーブ条約、そういった国際法を勉強する必要が出てきて、読み込んでいるうちに今日を迎えてしまった(なんてこった)。今週中にアップしたいッス。//明晩、クイーンの音楽を使ったミュージカル『ウィ・ウィル・ロック・ユー』を見てきマス!(持つべきものは友、涙)
 1月8日〜安倍首相が「残業代ゼロ法案は少子化対策にも必要」と考えてるとのニュース。あまりの能天気な発想に絶句。首相の発言を要約すると「残業代が出ないなら、みんな早く帰って子作りするだろう」というもの(全労働者を敵に回すつもりか?)。残業代が出るから会社に残ってるって論理がすごい。既にもう違法なサービス残業で残業代ゼロなのに、これを合法化するというのだから恐れ入る。そもそも残業代不払いにしたところで取引先は納期を延ばしてくれないし、人が増える訳でもなく仕事量が減る訳でもない。“個人の裁量で効率良くやれ”と言いたいのだろうが、労働者が自分の裁量で決められるのは“作業時間”であって“作業量”を決めるのはあくまで経営者。どんなに効率よく作業しても、作業量が膨大だからサビ残になる。気が遠くなるようなノルマを課せられ、過労死やノイローゼで自殺するまで働いてる人がこんなにいるのに、安倍総理は金欲しさに無駄な残業をしてると思っているのか。残業代ゼロでOKになったら、企業はどんどん残業させるに決まってる。一人当たりの就労時間を伸ばすことで社員をさらにリストラし、フリーターは正社員どころか派遣にさえなれない。総理の発想は実態を知らなさ過ぎるし、ホント経団連の言いなり過ぎる。
このサイトの訪問者は学生さんも多いので、「他人に何を言われよーが、身体を壊すくらいなら定時に帰ればいーじゃん」と疑問を持つ人もいると思う。僕の体験談を書こう。多くの職場では大抵3〜5人のチームを組まされ、各班にエゲツない月間ノルマがある。このチーム制というのがミソ。
自分が数字を達成できなければ目標達成の為に仲間が数字をかぶることになる。その逆もしかり。ノルマ未達だと査定の際に連帯責任で仲間の給料も下がって迷惑がかかる。また無事に自分の班が目標を達成しても、他班が未達だと支所全体の目標が達成できないので、他班のノルマをかぶることになる。支所が達成しても他支所が苦しんでいるとブロック目標がクリアーできないので、他支所のノルマを背負う。つまり、自分がノルマを達成しようがしまいが、延々と仕事が続いて退社できないシステムなんだ。辛いのは金の問題だけじゃない。班長が上司から罵倒され青ざめているのを見ると、「今月達成できないとまた班長が怒られる」と思い、責任を感じるし職場の人間関係もあるので誰も先に帰ることは出来ない(上司だって、そのまた上の上司からコッテリ絞られているのだろう)。結局、皆が皆、身体がおかしくなるまで残業するんだ。勤めた会社の中には、タイムレコーダーの上に『え?もう帰るの?』と経営者が書いた紙を貼ってる所もあった。あと、労基署から摘発されないように、17時の時点で全社員にタイムカードを押させる会社も(で、残業開始。これはヒドかった!)。オランダは残業そのものが違法になったことで、年間の労働時間は日本人の約半分になった。それでも国家は破滅せず国民はちゃんと生きている。
総理が言うように、働きすぎという指摘は正しいし、家族と過ごす時間をもっと増やすことが少子化対策に重要なのは確か。だったら、サビ残合法化&労働時間の規制撤廃なんて正反対のことをせず、欧州のように規制強化で労働時間短縮させることが絶対に必要だ。フランスは週35時間労働になってベビーブームの真最中っすよ!(仏では18時を過ぎたら会社はモヌケの殻、しかもヴァカンス・夏休みの平均は16日間!)
 1月7日〜NHKでオンエアされた自然写真家・星野道夫(享年43歳)の生涯を追ったドキュメンタリー『アラスカの四季・はるかな旅路』は、1年間の長期ロケだけあって、時が経つのも忘れるような素晴らしい映像の連続だった!星野氏は写真と言葉でアラスカの魅力を讃え、僕らに残してくれた。氏の言葉をオダギリ・ジョーが静かに朗読し、星野氏が見たものと同じ風景、同じ動物たちをロケ班が執念で撮影し、朗読に合わせて放映していた。BGMはバッハやラヴェル。雄大な自然に畏敬の念を感じ、生物の体内に宿る命の輝きを見つめた、涙チョチョ切れの1時間。これ、ぜひ劇場の大スクリーンで公開して欲しいッス!--「きっと、同じ春が全ての者に同じ喜びを与えることはないのだろう。なぜなら、喜びの大きさとは、それぞれが越した冬にかかっているからだ。冬をしっかり越さない限り、春をしっかり感じることは出来ないからだ。それは幸福と不幸のあり方にどこか似ている」(星野道夫)//動物関連でほのぼのニュースを2つ。『ネコのたまが無人駅の駅長に就任』。ネコが駅長だなんて冗談みたいな話だけどマジなニュースです。“報酬はキャットフード1年分。就任式には地元住民約50人が駆けつけた”という記事が微笑ましい。『イノシシ神社に本物のイノシシ』の報道は、めちゃくちゃ警戒心の強いイノシシが人間になついていることにまずビックリ。しかも跳び箱(写真、かなり高い)までやっちゃうなんて。今はスケートボードを練習中とのこと。運動神経抜群っすね(笑)。//冬のNYって雪が積もるのに、22度ってどういうこと!?エルニーニョの影響とはいえ、1月の平均気温が0度のNYで22度は高すぎだよ。
 1月6日〜『死刑制度の是非について』をアップ。いつかはこの問題について意見を書かねばならないと思っていた。被害者遺族の気持、国際社会の流れ、犯罪抑止力、冤罪(無実)の可能性、生命の絶対的尊重、様々な観点から考えてみた。//関西はすごい突風。台風みたい。

 1月5日〜年末にフセインが処刑されたこともあり、複数の方から死刑制度そのものの是非を問うメールを頂いた。正月の間は死刑の重い話題をサイトに書くのはどうかと思い今日まで触れなかった。文章が長くなって来たので別ページを作ってアップするつもりデス。//明晩の『美の巨人たち』のゴーギャン編、必見です。僕は以前、ゴーギャンはゴッホと絶交したので冷たい奴と思っていたけど、晩年にゴッホが愛した花・ヒマワリをタヒチで育てていた(わざわざ種をフランスから取り寄せた)ことを知ってイメージが逆転した。
 1月4日〜様々な役を演じてきた第一線の俳優の言葉には、人生について考えさせられるものが多く、僕はよくインタビューをメモしている。今回は3人の俳優の言葉を紹介。//まずは渋い演技で絶賛されているモーガン・フリーマン。「自分だけが他人より優れてなどいないものだ。もし君が誉められたら、周りが素晴らしいお陰なんだ」/「演技の何割が共演者からの影響かだって?答えは“すべて”だ。演技とはリアクションだ」/「私が特に気に入っている台詞は『ベティ・サイズモア』のこれだ--“雨の中の散歩、クラシック音楽、子ども、動物、読書やディスカッション…俺はそういうものが好きなんだ”」/「下積み時代は落ち込むこともあった。“家賃も払えない、食べていけない、自分の才能を信じているが同程度の者は大勢いる”--何回も役者をやめようと思った。でもその度にいつも誰かが現れて励ましてくれたんだ。“きっと上手く行く、頑張れ”と言ってくれた。私は子供たちに言う“お前が倒れたら人はお前を踏み越えて行く。でも、どんな事でも続けていれば誰かが必ず手を貸してくれる。必ずだ”」。//続いてロビン・ウィリアムス。「いい創作活動をしていれば麻薬なんて必要ない。麻薬と似た物質が自然と頭に噴き出すんだ。アインシュタインを見てよ。あのひらめきを得るために彼が麻薬に頼ったとは思えない」/「代表作はまだない。今も模索している。いつかは出会えるかも。“今も勉強中です”、この素晴らしい言葉は黒澤明監督のものだ」/「もし天国に着いたら神に何と言われたいか?『前の席へどうぞ。コンサートは5時開演。今日はモーツァルトとプレスリーだ』」。//最後はトム・ハンクス。映画学校の講演で学生に語ったものだ。「なぜ人は映画が好きか。考えてみて欲しい『カサブランカ』のバーグマンほど心を打つものがあるかい?黙ってピアノを聴いている姿だけで観客を完全に魅了する。それが映画の力なんだ。光と音だけで色すらない白黒映画なのに自分も物語の一部になった気がして、現実の人生も豊かになる。僕達が今ここにいるのはそんな瞬間を味わったからだ。観客として大きな感動を知ったからこそ、作る側に回りたくなる。それが芸術の力だ」。//最初にモーガン・フリーマンが言ってた“雨の中の散歩”って、この言葉だけで心が静まるね。
 1月3日〜先月、人間の赤ちゃんが持っている不思議な能力を分析した番組を見て、感心しまくったので内容を紹介。/めっさ驚いたのは、生まれたばかりの赤ちゃんを抱えたまま両足だけ床につけると、交互に足を出して歩行の仕草をしたこと!(まだ目もあいてないのに!)。これは「原始歩行」といって僕らが生まれながら歩く能力を持っている証だそうだ。/赤ちゃんは人間の話す言葉に対して特別なアンテナを持って生まれてくる。赤ちゃんに童話の朗読テープを聞かせると、すぐに脳内の「言語野」が反応し、続けて脳の前方(意識の集中時に活動する部分)に信号が走る。つまり、赤ちゃんは意味が分からなくても熱心に聞き入っている。ところが、テープを逆回転で再生すると「言語野」は殆ど反応しない。赤ちゃんは“コレ言葉じゃない”と瞬時に判断し、ただのノイズとして聞いてないんだ。お腹の中にいる時から母親の言葉にジッと耳を傾けている結果らしい。/赤ちゃんは世界のどんな言語に含まれる音でも聞き分ける能力を備えている。実験で母音がそっくりの2種類の外国語を大人と赤ちゃんに聞かせた場合、大人の脳(言語野)は区別できず無反応なのに、赤ちゃんは微妙な違いを敏感に聞き取って大きく反応していた。/視覚についても、生後半年経った赤ちゃんは大人と同じように人の顔をしっかりと区別しており、むしろ猿の顔の実験では大人よりも正確に違いを見分けていた。/ところが、原始歩行は生後3ヶ月ほどで消え、実際に歩けるのは1年後。生後半年すると外国語を聞き分ける能力が衰退していく。9ヶ月を過ぎると猿の顔の区別が曖昧になってくる。以前は出来ていたことが出来なくなるんだ。/なぜ持っていた優れた能力を失ってしまうのか?これは“失った”というより、“必要な能力だけを残した”と考えるのが正解。周囲が日本語を話すのに、他言語の母音を聞き分ける能力は不必要ということだ。脳内では1千億の神経細胞がネットワークを作っていて、互いの細胞を「シナプス」が結んでいる。ネズミの実験では生後3日目にシナプスの数は40%も減る一方で30%も新しいシナプスが生まれていた。これは、不要な神経のネットワークを壊し、新しい可能性を試しているからだ。要らないものを削ってよりベストな脳のネットワークを作っている。たとえば、生後14日目の赤ちゃんは活発に動いているのに、2ヶ月目の赤ちゃんは動きが少ない。ところが、半年が経つと再び活発に動くようになり、しかも左右の手足のタイミングを合わせられ、手を組めるようになっている!つまり、動きをいったん整理することで高度な運動が可能になったということ。1歳前の赤ちゃんのシナプスの密度は大人の1.5倍で人生最大のピーク。この密度こそが、どんな環境でも適応できる力の源なんだ。※生物って本当によく出来ているねぇ。(☆o☆)//570万件ヒット。
 1月2日〜正月映画『武士の一分』『NANA2』『007カジノロワイヤル』レビュー。/『武士の一分』…最高!新年最初の映画に選んで大正解。主演の木村拓哉、そして妻役・檀れいの熱演に感服!武士の意地と夫婦愛を描いた傑作が新たに誕生した。侍が主人公といっても、派手な戦闘も、有名な武将も登場しない、静かで地味な時代劇。だけど、無名の武士ならではの素晴らしいストーリーに大満足。キムタクの演技力をナメてる人はブッ飛ぶと思う。彼は剣道をやっていたので殺陣も良い。脇を固める坂東三津五郎、緒形拳、小林稔侍、桃井かおり、大地康雄、笹野高史らの演技も見応えがある。見終わった後の余韻が心地良く、お薦めデス。/『007カジノロワイヤル』…新たなボンド役に武骨なダニエル・クレイグを迎え、各映画評で高い評価を得ているシリーズ21作。スパイとしてまだ駆け出しの頃のボンドを描く。この映画の感想で真っ先に浮かんだ言葉は“肉弾戦”。ボコボコに殴り殴られる、今までにない007。前半の“人間スーパーマリオ”は口がアングリしっ放し(笑)。生傷の絶えないタフで骨太な007像に、旧来のファンからは「華麗さ&スマートがない」との声もあるけど、僕は新人ならではの人間臭い無鉄砲さが出てて良いと思った。初代ボンドのS・コネリー以来のハマり役だろう。ただし、シリーズ恒例の秘密兵器もなく、世界征服を企む悪の巨大組織も登場しないので、そういう路線を期待すると肩透かしにあう(前作ダイ・アナザーデイは軍事衛星から地上を攻撃するなどド派手演出の極みだった)。ストーリーはハッキリ言って薄い。中盤の長〜いポーカー対決も、カジノ・ポーカーのルールがよく分からず、僕は置いてけぼり。だけど、そんなことはどうでもよくなるほど、新ボンドはワイルドな魅力で2時間半の長丁場を見せ切った。(以下ネタバレ反転)→ラストに超シビレた!定番のテーマソングがなかなか出てこないなぁと思ってたら、愛する人を失う過酷な体験をくぐって真の007となり、ラストで初めてシリーズの決め台詞「ボンド、ジェームズ・ボンド」が出て、そこで定番のテーマ曲がエンディングとして流れた。つまり、007の真の物語はここから始まるということ。あまりにシブすぎる演出じゃないか!※ソニー・ピクチャーとはいえ、VAIOのロゴを出しすぎ。皆の007で商品の宣伝なんてセンス悪いよ。/『NANA2』…全く観に行くつもりはなかったのに、先月オンエアされた前作を見てドップリとハマり、続編を見に劇場へ。主要キャストが2人も変わったのは残念だけど、『1』で感情移入しまくったナナ(中島美嘉)が同じならOK。そして『2』でもナナは期待通り、繊細な心を持ちながらも自分の足でしっかりと地面に立って生きていた。相変わらずカッコイイ。一方、相方のハチときたら…。ハチの優しさは凶器。もっとナナやノブの気持を考えたれよ〜。※新宿駅前のゲリラLIVEには驚いた。よく撮影許可がとれたなぁ。ただ、ナナには申し訳ないけど、ブラストの曲って普通かも…トラネスの曲の方が数段上って気が…。//大晦日の紅白。“事件”の時は目が点に。友人から来たメールには「ちょうど子供と年越しソバを食べてる時で、慌ててチャンネルを変えようとしてドンブリの中にリモコンを落とし、リモコンは壊れるわソバは噴火するわで大変だった」とのこと(youtubeも「紅白」で検索するとコレばかり)。ていうか、日本中が凍りついた状況で、続けて歌うことになったアンジェラ・アキが何より気の毒だった…。//明日のTVは、世界紀行あり、お笑いあり、光秀あり、名画ありで、充実っすね。

 1月1日〜新年あけましておめでとうございます!今年もアート情報から環境・社会問題まで様々な情報を、連日キーボードに顔を突っ伏すまで発信しますので、よろしくお願いします!//今年はジョジョ連載20周年!来月には劇場版の公開もあり、年間を通してどんなイベントが催されるのか楽しみですね。//20周年といえば、これは私事ですが、自分も1987年にドストエフスキーの墓参でロシア(当時はソ連)を訪れて以来、ライフワークの墓巡礼が今年20年目に突入します。この巡礼を通して(自分なりに)感じた人間賛歌を本にまとめるのが今年の野望っす。//年末にオンエアされた邦画『THE 有頂天ホテル』、複雑に絡み合った伏線を全部繋ぎ合わせて行く脚本の力に唸った。特にベルボーイ香取君の、バンダナ、お守り、ギターの小道具を生かしたエピソードは、“こうきたか!”と思わずTVにツッコミを入れずにいられなかった。三谷幸喜、恐るべし。高い演技力を持つ役者が揃う中で、カッコイイのにトホホ男を演じられる役所広司、凛として頼り甲斐バツグンの戸田恵子、唐沢寿明のプッツンっぷりが特に光ってた。大晦日に絶望して思いつめてる人に語りかけた言葉「何のために大晦日があると思うの?明日から新しい年になるの。年が変わればいいこともあるわ」が、たとえそこに何の根拠が無くても、元気が出てくる良いセリフでグッときた。人間以外の動物には、12月31日と1月1日は同じように続いているのに、なぜか僕らには世界が新しくスタートして見えるから不思議だよねぇ(笑)。2007年、いい年にしましょう!(*^v^*)






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