最新文芸情報


2014.7〜10
●10月31日…11/2に探墓顕彰会が主催する巡墓会に参加するため連休は上京します。雨でも行くよ!11/3は大宮の鉄道博物館にデビューする予定。日本最大の鉄道ジオラマがあるといい、めっさ期待。更新再開は11/4になります!
●10月30日…イギリスの伝説的バンド『クリーム』のボーカル、ベースを担当したジャック・ブルースが今月25日に他界。享年71歳。数多くの作曲も手がけた。エリック・クラプトン、ジンジャー・ベイカーと組んだ『クリーム』は、活動期間が2年と短かったものの、3500万枚のアルバムを世界で売り上げ、ブルースロックの渋いサウンドは多くのミュージシャンに影響を与えた。訃報を聞いたクラプトンのコメント「彼は偉大なミュージシャンで作曲家だった。私にとって、とてつもなく大きなインスピレーションだった」。“ホワイト・ルーム”(5分54秒)を聴いて追悼。“クロスロード”(4分)は後半のドキドキ感がハンパない。3人と思えない迫力サウンド。
●10月29日…(昨日のつづき/ここ2ヶ月の作品の感想)
・Gのレコンギスタ…第1話は説明もなく専門用語が飛び交い、とんでもない「視聴者置いてけぼり感」があったけど、回を重ねるごとにどんどん作品世界にのめり込み、今では放映日がめちゃくちゃ待ち遠しい。玩具的なデザインの主役メカ「G-セルフ」も次第にカッコ良く見えてきた。作品世界は、どうやら人類が戦争で滅亡せぬように、自分たちで科学技術の発展をセーブしている時代の模様。富野由悠季監督は1941年生まれで宮崎さんと同い年。73歳でロボットアニメの脚本を書くバイタリティに感服。ストーリーとは直接関係が無い部分=最近のアニメならカットされそうな細かい日常描写の演出が冴え渡っており、それがSFアニメに臨場感を与えている(モビルスーツ内のトイレのシーンなんて、かつて描かれたことはなかった)。キャラの絵柄は安定してるし、音楽も良い。ガンダム35周年に、こんな素敵な贈り物を富野監督から頂き、ファースト世代のガンダムファンとして嬉しい限り。

・HUNTER×HUNTER…原作は例の如く休載しているためアニメ版に言及。キメラアント編最終回は文字通り“神回”!メルエムとコムギの最期は、年甲斐もなくエグ泣き。原作でも鳥肌が立ったけど、アニメは声優さんの名演もあり、さらに心を揺さぶるものに。ピトー、ユピー、プフ、人類には天敵だったけど、みんな最期は切なく、あの小型核爆弾は“この上なく非人道的な兵器”を生み出す人間の恐ろしさを伝えて余りあるものであった。感動と警鐘、これを同時に描ける漫画家は数少ない。

・ジョジョアニメ…2クール26話(ンドゥール戦)までと思っていたので、ミドラー戦で終わったことにビックリ。今後の刺客の話と「悪には悪の救世主が必要」で終われば良い区切りになったのに。でもラストにイギーがチラッと映ったからいっか。カメオ戦のオリジナル展開、あれはあれでポルナレフの覚悟が伝わるのでアリ。ミドラー戦、花京院とポルナレフのパン・ツーは、アニメで見ると面白さ倍増。歯を砕いたオラオラ・ラッシュも大迫力。第二期はマライア、ダービー兄、ヴァニラと濃い戦いが目白押し。1月スタートなんてスグ。そのまま4部が始まるとサイコーなんだけどな。

・ちはやふる…本作のために『BE LOVE』購読。太一は本当にいいヤツ。ちはや、なぜ気づかない。太一、ファイト!

・NARUTO…原作は最終回まであと3話!ジャンプ編集部は人気マンガの連載を簡単に止めさせないと聞いていたけど、岸本先生の意向を尊重し、NARUTO完結にゴーサインを出した模様。第691話に素晴らしい会話があり、思わずメモった→
「オレ達の生きてる間にできる事はしれてる。だから託していかねばな…先の者がやってくれる
「…急ぎすぎたな…オレ達は届かなくてもよかったのだ。後ろをついて来て託せる者を育てておくことが大切だった」。
僕は日本の政治や社会構造を、もっと温かい血の通ったものにしたくて、また安倍政権の右傾化を危険に感じ、焦燥感に焼かれるような思いで日記を更新しているけど、このNARUTOに出てきた台詞でちょっとラクになった。良い意味で少し肩の力が抜けた。

※あとは単行本を読まんと。「ヴィンランド・サガ」「進撃の巨人」「へうげもの」「バガボンド」の最新巻が本棚で待機中。
●10月28日…出国中に録り溜めていた番組やストックしていた雑誌2ヶ月分の感想。
・月刊ウルトラジャンプ…何が驚いたと言って“バンド・デシネ”(フランスのマンガ)の登場。日本のマンガと違って左→右にページをめくっていくため、バンド・デシネの部分だけ上下逆さまに印刷し、ウルジャンをひっくり返して読ませるという方法をとっている。そして毎号のように著名漫画家がバンド・デシネを勧めるコラムを書いているんだけど、その顔ぶれが大友克洋、松本大洋、浦沢直樹など、めさめさ豪華。しかもその3人の漫画家は、ジャンプ系というより、むしろサンデーやマガジン、スピリッツで活躍している方々だ。出版社の枠組み、大人の事情を超えて、フランス漫画の素晴らしさを日本の漫画家が語るという斬新な取り組みに胸が躍る。コラムの一部を抜粋するとこんな感じ→
大友克洋「(ニコラ・ド・クレシーの作品は)絵がとにかく凄い。一見グロいんだけどフォルムとかが可愛い。キャッチーだよね。彼は天性で可愛さを知ってるんだね、どれも愛嬌がある。特にメカが上手い。『フォリガット』に出てきた車を見たときに唸ったよ。これか!って。高さはあるのに薄いんだよ!部屋のドアのデザインとかもいいよね!なんでもないシーンのなんでもない絵って、普通だとアシスタントに描かせちゃうでしょ。でも、俺もこういうの描くの大好きだから、見るのも凄く楽しい!(略)これはもう絵描きの絵であって、マンガ描きの絵ではないんだよね。ラストの床板の木!“この木いいね!”ってマンガ読んでてなかなか言わないよね(笑)!木のキズとか上手い!全てが素晴らしい、本当にこれ見たときは驚いて、しばらくずっと見ていた」
松本大洋「ド・クレシーさんの絵はペン先から流れるように線がどんどん湧いて出ている。まるで生きているよう。僕の場合は、何度も消しゴムをかけて頑張って描いた絵って感じなんですけど(笑)。フランスで初めてド・クレシーさんの『レオン・ラ・カム』に出会ったんですが、もう本当に衝撃的でした。僕は『ピンポン』というマンガを連載していた頃だったのですが、ド・クレシーさんの絵を見たら、もう3回は生まれ変わらないといけないなと思った程で。見開き一つ見ても、彼の画力、ポテンシャルはわかりましたから、見た途端にひっくり返るくらい感動したんです。とても嬉しい出会いでした」
浦沢直樹「ニコラ・ド・クレシーの作品はメビウス以来の衝撃でした。日本のマンガは丁寧さを求められるので、(クレシーに自由さを感じ)楽しけりゃいいじゃん、お絵描きなんだからっていう、その元来あったお絵描きの楽しさを再認識させられた。(僕は)“ちゃんと描く”ってことに捕らわれすぎてたんですよね。読者に受け入れられやすい線を意識しすぎてしまっていたというか。ド・クレシーに出会ってからは随分線が自由になりましたよ。恐ろしく絵が上手い人が自由に描く絵は本当にたまらない絵になる。僕もこういうのを描きたいっていう目標になってますよ」
このように、どの漫画家も嬉々としてバンド・デシネの魅力を語っている。好きな漫画家が嬉しそうに語る言葉を聞けるのはファンとしても至福の極み。感謝。
・軍師官兵衛…毎回完成度の高さをキープ。和睦交渉において、“命は救う”“本領安堵”という条件で、秀吉の使者となり宇都宮氏や北条氏を降伏させた官兵衛。ところが、戦後の秀吉は約束を破って降伏した大名の領地を取り上げ自刃を命じる。この繰り返しで官兵衛のハートはズタボロ。利休は朝鮮侵略に反対して切腹させられた。竹中直人は“目が笑ってない秀吉”で狂気を演じ、登場する度にえらい緊張感。信長配下の若い秀吉役だと年齢的に違和感があったけど、太閤になった今は実年齢に近くグイグイ見せる。岡田准一君との演技対決、手に汗握りながら鑑賞。
(つづく)
●10月27日…今度の日曜(11/2)に東京で行われる巡墓会に参加する予定なんだけど、せっかく松陰神社まで行くので、近くの豪徳寺まで足を伸ばしたい。その際、豪徳寺に眠るという堀悌吉(開戦に反対した旧海軍中将。山本五十六の大親友)の墓参をしたいんだけど、いくらネットを検索しても墓地内のどの辺りに墓があるのか分からない。堀悌吉は軍の中にあって“戦争は悪である”という信念を持っていた。なんとか墓前で手を合わせたいもの。お墓の具体的な場所をご存知の方、メールで教えて頂けると有難いです!m(_ _)m
【追記】読者の方から“衛星写真付き”で情報を頂きました!うおお、有難うございます!
●10月26日…祝!先日、共にジョジョ立ちを広めてきた我が同志、鬼教官@33歳が結婚!おメメタァ!現在、彼の生活の拠点はベトナムの農場だけど、結婚式は夫婦が出会った宮城県石巻市で行われた(2人は東日本大震災の復興ボランティアで知り合った)。当日、僕はスリランカにいたので出席できなかったけど、参加した知人の話では、鬼教官の人望を象徴するように多くの参列者が祝福に駆けつけたとのこと。最大のサプライズは故・石ノ森章太郎先生が生んだ石巻市のご当地ヒーロー、「シージェッター海斗」(かいと)と悪の軍団ヒメラニアン帝国の怪人たちとのコラボ!新婦が悪の軍団にさらわれそうになったところを、鬼教官が救出に登場。怪人たちの攻撃に苦戦するが、そこにシージェッター海斗が現れ、両者のコンビネーション・バトルで華麗に悪党を蹴散らすという設定だった。鬼教官は古武術をやっているので蹴りや跳躍が実に美しい。参加者はこの演出に喝采したそうだ。
/鬼教官はジョジョラーの間では有名人だけど、社会ではあくまでも一般人。そんな彼のために、ヒーローや怪人が出演してくれるとは!鬼教官が震災直後だけのボランティアじゃなく、帰国時は石巻に足を運び続け、継続して復興に関わってきたからこそ、ヒーローたちは一肌脱いでくれたのだろう。話を聞いて胸が熱くなった。
※約50秒の動画もあり!『炎の友情タッグ!鬼教官&シージェッター海斗』(リンク
その後、鬼教官はベトナムに戻って行った(今後は高原地帯バンメトートで開墾)。是非、夫婦で素晴らしい家庭を築いて欲しい。ずっと応援してるぜ!
「幸福が現実となるのは、それを誰かと分かち合った時だ」(映画『イントゥ・ザ・ワイルド』から)






正装! 光速回し蹴りが怪人軍団にヒット!(左後方が海斗!) 敵ボスに空中回し蹴り!

//本日の東京新聞。秘密保護法が強行採決で成立した際、「民主主義が終わった」という声に触発されたSASPL(特定秘密保護法に反対する学生有志の会)の奥田愛基氏は、「終わったんなら、始めるしかないじゃん」と若者デモを企画したとのこと。「終わったんなら、始めるしかないじゃん」、こりゃ元気が出てくる良い言葉。
●10月25日…今日は大阪から日帰りで東京のジョジョ・イベント『秋のジョジョ祭り』に参加!仙台、新潟など日本各地から140人のジョジョファンが結集。午前中はジョジョ立ち、午後からはジョジョリンピック(ジョジョ運動会)というディープな2本立てを満喫した。3人に1人はコスプレイヤーというジョジョ愛・爆発空間。ウチの子は会場に入るなり「たいへん!スタンド使いが、いっぱい、いっぱい、いるゥゥウウウ!」と絶叫。最初は恐がっていたけど、30分もすれば一緒にラジオJOJO体操をやっていた。このイベントを何日も前から準備し、当日は様々なユニーク競技で盛り上げて下さった主催のパッショーネ東京・全スタッフさんに、心から感謝すると共に、その黄金の精神に敬意を表します!夢のように楽しいひとときを本当に有難うございました!
司会は憲助・常敏父子! 「WRRYYY!」ラジオJOJO体操のDIO立ち チャリオッツとM・レッド!
グラスを持って走るリゾット、徐倫 定助、DIO、ヴァレンタイン大統領が駆ける!
花京院立ちを披露するダブル花京院

「エメラルド・スプラッシュ!」このポーズで
耐久レース。足が下がれば失格。キツイ!

/帰宅したら、「しょこたん、ナランチャ、ジョジョ立ち」の検索ワードで、当サイトに大量のアクセスがあった。“何事!?”と焦ったら、中川翔子さんがライブ・ステージでナランチャのポージング(ジョジョ立ち・レベル8)に挑戦し、尾骨をやってしまったらしい(レベル8参照)。ライブの方はなんとか最後までやり切ることが出来たのこと。ホッ。ジョジョ立ちはマジでストレッチしてから挑戦しないと、関節やスジがいっちゃうので、皆さんも十分気をつけて。/ときに、しょこたんといえば、ジョジョアニメ第1部の主題歌『その血の運命』(1分33秒)を熱唱した動画が話題に。小柄なのに豊かな声量、さすがプロ。ハートを掴む熱い歌声に聴き入ってしまった!
●10月24日…出国していた2カ月の空白を埋めるため、一気に新聞を読破した。

【ニュース雑感2014年8月末〜10月】

(1)「人間やけくそになって物事に深くのめり込まないと、常識を打ち破るブレークスルーというものは生まれないのでしょう」(中村修二)。10月7日、ノーベル物理学賞を、赤崎勇・名城大教授(85)、天野浩・名古屋大教授(54)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)の3人が受賞!赤崎さんと天野さんは青色の発光ダイオード(LED)を初めて作り、中村さんが実用化。かつて、赤と緑のLEDは存在したものの青はなかった。3人が青を世に出したおかげで光の三原色がそろい、省電力・長寿命LEDの爆発的な普及に繋がった。3人同時受賞の快挙、まっことおめでとうございます!
/ ところで中村修二さんといえば、勤務していた会社を相手取り「発明の対価」を求める訴訟を起こすなど、受賞前から「闘う研究者」として知られていた。現在、日本では社員が仕事で行った発明の特許権は「社員のもの」だけど、先日、特許庁は企業経営者の要請を受けて(A)特許権は初めから「会社のもの」(B)発明報奨金の金額決定権は会社側ある、とする特許法改正案を提示した。中村さんいわく「改正は猛反対」。発明者への報奨金を減らす法律は、社員の研究意欲を損う上、優秀な人材が海外流出する可能性がある(ドイツや韓国は社員が特許権を持つ)。日本の財界は、目の前の賃金をケチった結果、より多くの利益を逃すリスクをもっと考えて欲しい。

(2)ノーベル平和賞について。発表前、オスロ国際平和研究所の受賞予測サイトで「憲法9条を保持する日本国民」がトップに躍り出たとのこと。結果的に受賞は逃したけれど、同研究所のハープウィケン所長は「中立や不可侵、平和主義につながる原則を掲げる憲法9条は、軍事的な紛争解決が多用される昨今において重要にもかかわらず、十分に光が当たっていない」とコメント。これは来年以降に受賞があるかも。安倍氏周辺が9条を破壊・骨抜きにする前に、なんとか守らなければ。
/平和賞を受賞したのは、パキスタンの女子学生マララ・ユスフザイさん(17)と、インドの児童労働問題の活動家カイラシュ・サティヤルティさん(60)の2人。17歳のマララさんは、ノーベル賞全部門を通して歴代最年少での受賞。2009年、当時12歳のマララさんは、女子教育を否定するイスラム過激派タリバーンに脅えながら登校する日々をブログに匿名でつづり始め、後に本名を明かした。2012年10月、15歳の時に学校からバスで帰宅中にタリバーンに頭と首を撃たれた。英国の病院で治療を受け奇跡的に回復。受賞が決まったマララさん「これは始まりにすぎない。私はすべての子供たちに学校に行ってほしい」「パキスタンでは、私には黙って殺されるか、発言して殺されるかしか選択肢がなかった。だから私は立ち上がって発言してから殺されようと思った」。“立ち上がって発言してから殺されようと思った”、これを読んだときに、9条改憲を目指す政権の存続を許し、選挙にも行かない日本人と「覚悟」が違うと思い、彼女が平和賞に輝いたことに納得した。もう一人のサティヤルティさんは、インドのボランティア団体を設立し、奴隷状態で不当就労させられている子供たち8万人以上を救出。マララさんとサティヤルティさんは、授賞式に(対立している)パキスタンとインドの首相を招こうというアイデアで一致したといい、素晴らしい計画と思った。

(3)御嶽山の噴火、YouTubeを見て背筋が凍った。撮影者はアッという間に噴煙の中。犠牲者の大半は後頭部への噴石直撃。走って逃げ、或いはうつ伏せになっているときに絶命している。どれほど怖かったろう…。子どもの死は特にいたたまれない。行楽日のお昼時というのも酷いタイミング。これだけの大規模噴火、なんとか事前に予測できないものなのか…。

(4)慰安婦問題の誤報について朝日が大バッシングされている件。吉田清治氏が済州島で行った調査報告がデマというのは、ずっと前から多くのリベラル派の共通認識であり、吉田報告を論拠に強制連行を批判する人間は、少なくとも僕の周囲には一人もいなかった。当然、僕も当サイトで吉田報告を振りかざして論陣を張ったことは一度もない。朝日は誤報と気付いた点でもっと早く謝罪・訂正すべきだったし、猛省を促したい。

一方、この誤報事件を理由に「強制連行はなかった」と主張するのは、それもまた愚行だし国際社会に通用しない。何度も書いてきたように、“強制連行”の定義が国内と国外で異なるからだ。現代の国際社会の価値観は「強制連行=本人の意志に反した行為を強要されること&自由を願う人間を解放しないこと」であり、安倍氏が考えている「強制連行=無理やり軍のトラックで連れ去られる」ではない。看護婦や給仕、工員の募集を信じて応募した女性が、騙されて軍の慰安所に連れてこられた場合、日本軍は彼女たちを解放する義務があったのだ(女性たちを前線へ移送したのは軍の船や車)。日本政府はその不作為を追及されているのに、“連行した方法”を弁解するのは筋違いであり、国際社会では無反省の態度に映ってしまう。
また、実際に白馬事件というモロに人さらい的な強制連行事件が起きており、同様の事件が他にあったと世界から疑われても仕方なく、日本には他に一件も起きてないと証明することが不可能(いわゆる悪魔の証明)である以上、弁明すればするほど悪印象を与える。日本の名誉を守ると言いながら、現実には日本の印象を貶めるだけの言動を政府は慎んでもらいたい。

(5)鳴り物入りで登用された女性閣僚のうち、小渕優子経産相と松島みどり法相が異例のダブル辞任。さらには後任の宮沢経産相がSMバーに“政治資金”を支出。いったいSMバーで国民の血税を使いどんな政治活動を行うというのか。本人が足を運んだかどうかはどうでもいい。問題は政治活動費の支出先として平気で申請する人間を雇い、またそれが許される空気が宮沢氏近辺にあるということだ。税金を“お小遣い”と勘違いしているんじゃないのか?宮沢経産相は原発再稼働を判断する立場であると同時に東電の株主。普通は利益誘導の疑いを避けるため、大臣就任前に東電株を手放すと思うが、批判を受けても株をキープしており、そのあたりも感覚が違いすぎる。
個人的に最も絶句したのは、山谷えり子議員が国家公安委員長になったことだ。よりによって山谷えり子議員!同氏を巡っては、カルト宗教の統一教会や、差別主義団体との繋がりが以前から取り沙汰されており、僕も日記で問題視してきた。公安に取り調べられるべき人物が公安のトップになるとは。「原発事故で誰も死んでいない」などデリカシーのない失言を繰り返す高市議員も総務相に重用されており、頭が痛くなる。自民にはまともな議員もたくさんいるのに、どうしてこういう人選になってしまうのか。

(6)“おたかさん”の愛称で呼ばれ、旧社会党を長く率いた土井たか子さんが9/20に死去。享年85。また一人、戦後政治を代表する政治家が逝った。晩年は三権の長である衆院議長を務めた(憲政史上、女性では初)。1989年に社会党が参院選で大勝利した際、当時大学生の僕は「山が動いた」という土井氏の声明に感じた高揚感をよく覚えている。その後は、土井氏が拉致問題で北朝鮮に言いくるめられていたことが分かったり、新人時代の辻元議員が起訴された遠因となるなど、村山政権以降は失点続きの印象がある。でも、誰だって間違いを犯すし、完璧な人間など存在しない。評価すべき点は評価し、批判すべき点は批判する、政治家に対する評価はそうありたいもの。
/ それだけに、土井氏の訃報の際に発せられた百田尚樹NHK経営委員のツイッター発言にドン引きした。百田氏は、土井氏の訃報が流れたその日のネットに「(土井氏は)まさしく売国奴だった」と書き込んだ。売国奴。拉致事件で北朝鮮側の嘘を見抜けなかった点は確かに厳しい批判を受けても仕方がない。しかしだ。普通、故人を非難するにしても、訃報当日は避けるというのが日本人の感覚ではないか。戦時中に「売国奴」という三文字が、どれほど多くの人間から言葉を、自由を奪ったか少しでも考えるなら、言葉を大切にする作家の百田氏なら安易に使えないと思うのだが…どうしてもネットに「売国奴」と書き込まねば我慢できないという、その感覚が僕には理解できない。政治家にとって最大限の罵倒語である「売国奴」を、公共放送の経営委員の百田氏が言う。百田氏は安倍氏に指名されてNHKに送り込まれた人物。バックに安倍氏がいることが万能感を与えているのか。

〔10/29追記〕また百田氏の武勇伝が。今度は民主党叩きのデマ騒動。こんなのばっか。
(7)香港で民主化運動を行っている学生たちガンバレ!1997年に香港が英国から中国に返還された際、2047年まで香港において「高度な自治」が保障された(言論の自由、司法の独立含む)。ところが、中国政府は2017年の行政長官選挙では、“指名委員会”が候補者を選別するなど立候補の条件を制限する方針を決定した。当局が選んだ候補者しか認めない=民主派の立候補を封じるシステムであり、そんなものは到底容認できぬと学生たちはデモや座り込みで抵抗している。警官隊は何度か強制排除を試み、既に百人近い逮捕者が出ているけど、学生たちは民主主義を守るために踏ん張っている。今年は春に台湾で学生が理不尽な貿易協定に反対して国会を占拠している。香港も、台湾も、学生たちは政治に対する参加意識が高く、権力者に堂々と立ち向かっている。日本の若者よ、刮目(かつもく)せん!
●10月23日…取り急ぎ、海外墓巡礼のフォト・レポ(前後編)をアップ!
それから、年末恒例の当サイトのオフ会(読者交流会in大阪)は12/13(土)に決定しました!今年も10時〜22時の12時間オフになるかと!おすすめアートを紹介し合う知的好奇心爆発のオフ会です。お楽しみに!

//今回の旅で、欧州キリスト教圏、中東イスラム教圏、アジア仏教圏、各々で現地の方といろいろ交流し、数えきれぬほど笑顔&握手を交わして感じたのは、ガンジーの言葉「人間性への信頼を失ってはならない。人間性とは大海のようなものである。ほんの少し汚れても海全体が汚れることはない」の圧倒的な説得力。どこの国でも、良い人もいれば悪い人もいる。旅に出て2日目に腕時計を盗まれ、他にも辛いことはあったけど、その何十倍も心が温まる親切を様々な人から受けました。

/文芸研究家として、今一度、叫びたい。民族が違うとか宗教が違うとか、自分と他人の中に違う所を見続けて始まるのが戦争で、逆に言語や風習が違っても、他人の中に同じ所を見ようとするのが芸術です。ドイツ人のベートーヴェンや、オランダ人のゴッホに、国も時代も異なる我々が「心を重ねて」感動できる素晴らしさ。世の中に芸術がこんなにあふれているのは、究極的に人が分かり合える証拠です。これは綺麗事で言っている訳ではありません。もし分かり合えなければ、何百年も昔の芸術作品がこれほどまでに残る訳がないのです。国籍や文化が違っても、人間は相違点よりも共通点の方がはるかに多いことを芸術は教えてくれます。
世の中がキナ臭くなってくると、日本人と他国民の違いを“ことさら”に煽る人が必ず現れます。だから僕は当サイトで吠え続けます。「確かにあなたが言うように相違点はある。けれども、共通点はその何倍も多い」と!

//おっ、これは良記事→『特別永住資格は「在日特権」か?』(リンク)。
●10月22日…【2014欧州〜中東〜アジア墓巡礼レポ/後編】
・トルコ…ブルーノ・タウト、ミマール・スィナン、メフメト2世(7代皇帝)、スレイマン大帝(10代皇帝)、スレイマン2世(20代皇帝)。
メフメト2世が眠る巨大なファーティフ・モスク メフメト2世の棺。コンスタンチノープルを陥落
満月のイスタンブール モスクの尖塔からアラーを讃える祈りの声
・ブルガリア…ブルガスの市民墓地。
今回の巡礼で驚いたのはブルガリア。ほぼ全ての墓に故人の写真があり、しかも墓石の裏側
にも写真が入っていた。そればかりか、周囲の木々の幹にまで肖像写真が貼られた人もいた。
墓に限って言えば、ブルガリアは世界で最も故人の記憶を大切にしている国に思えた!
・ルーマニア…コンスタンツァの市民墓地。
・ウクライナ…オデッサの市民墓地。
ルーマニアの墓地で神父さんから祝福 オデッサ(ウクライナ)の大階段とギャン!
・ヨルダン…ペトラの巨大墓地遺跡。

岩をくり抜いたペトラの
エル・カズネ(宝物殿)
岩に彫られた穴はすべてお墓。この
光景が延々と続く!そして暑い!

『アラビアのロレンス』のロケ地、雄大なワディラム。付近にはロレンスのテント跡が残る

オマーン…古代墓地。
・スリランカ…アーサー・C・クラーク(SF作家)、釈迦の遺髪を祀るガンガラーマ寺院。
仏舎利(骨)だけでなく釈迦の遺髪まで! クラークさんのお墓を発見!
・シンガポール…二葉亭四迷・終焉の地碑、谷豊=ハリマオ(追悼碑)。
東南アジア最大の日本人墓地 二葉亭四迷は当地で荼毘にふされた
・カンボジア…一ノ瀬泰造(村人が造った墓/戦場カメラマン)、スーリヤヴァルマン2世(アンコール・ワットを建築)。
夕暮れのアンコール・ワット。圧巻の
石造建築。寺院であり、王の墓になっている
『地雷を踏んだらサヨウナラ』で知られる
一ノ瀬泰造は、この地で26年の人生を閉じた
子連れでは移動だけでも大変。多くの人に助けられてこの大巡礼を完遂できました。僕の力だけでは計画の半分も墓参できたかどうか…。旅先で出会ったすべての人に感謝!!m(_ _)m
●10月21日…約2カ月の海外巡礼から無事に帰還!あまりにいろんな出来事があった今回の父子墓参行脚。とにもかくにも、こうして4歳の子と帰国できて胸を撫で下ろしております。今回巡った各国のお墓は以下の通り。

【2014欧州〜中東〜アジア墓巡礼レポ/前編】
・スペイン…パブロ・カザルス、アントニオ・ガウディ、ミロ、アルベニス、フェデリコ・モンポウ。


偉大なチェロ奏者、カザルスの墓 生家近くのカザルス像 生家!
ガウディ設計のサグラダ・ファミリア教会。
着工は1882年。彼の墓は地下にある
内部のステンドグラスは驚嘆の美しさ。
完成予定は2026年。完成予想図動画!
・フランス…マティス、ル・コルビュジエ(建築家)、イエーツ、マルタン・デュ・ガール、デュフィ、ピエール・ボナール、ジャン・マレー。
画家マティスの大きな墓 光あふれる地中海を見下ろすコルビュジエ
Jean Marais(1913-1998) カンヌから車で墓所へ
 
実写版『美女と野獣』(監督ジャン・コクトー)に出演したジャン・マレーの墓は、作品世界を彷彿させる
素晴らしい造形美。世界の墓マイラーの間では「一度は巡礼したい墓」として知られている
・イタリア…ミケランジェロ、ボッティチェリ、ガリレオ・ガリレイ、ロッシーニ、マキャヴェリ、アメリゴ・ベスプッチ(航海者)。
さすがはミケランジェロ、巡礼者が多い 4度目の正直で墓参できたボッティチェリ
・ギリシャ…テオ・アンゲロプロス、シュリーマン、ソクラテス(埋葬推定地の古代墓地)。
アンゲロプロス監督の墓はアテネに! ソクラテスと同時代の墓地。このどこかに!
・マルタ…ドン・ミントフ(独立の父、地中海の非核化を提唱)、聖ヨハネ騎士団、大日本帝国第二特務艦隊戦死者(あまり知られていない第一次世界大戦の戦死者。独軍Uボートが攻撃)。
騎士団の墓は色石だけでカラフルに 第一次大戦で散った日本兵59名の墓
(後編に続く!)
●8月28日…仕事&墓巡礼で出国するため次回更新は10月22日になります。約2カ月ほど更新が止まるため、昨秋の休止期間と同様、映画、文学、漫画、音楽(歌詞)など、あらゆるジャンルの創作物からメモってきた、人生の宝になりそうな言葉、勇気を奮い立たせてくれる言葉を貼っておきます。以下に紹介する30の言葉の花束の中に、皆さんにとって求めていた一輪が見つかりますように。

・負け犬の本当の意味は、負けることを怖がるあまり挑戦しないヤツらのことだ(映画『リトル・ミス・サンシャイン』)
・その時は不幸だと思っていたことが、後で考えてみると、より大きな幸福のために必要だったということが、人生にはよくあるの(フジ子・ヘミング)ピアニスト
・何もかもが失われた時にも未来だけはまだ残っている(ロバート・H・ゴダード)ロケット技術者
・状況として必要ないときでも笑顔を浮かべること。怒りを感じているとき、みじめな気持ちのとき、 世界にすっかり押しつぶされた気分のときに笑顔を浮かべること…それで違いが生じるかどうか見てみること。(略)笑顔が返ってこなくてもがっかりしないこと。受け取った笑顔一つひとつを、貴い贈り物と見なすこと(ポール・オースター「ゴサムハンドブック」)
・失敗を恐れるな。失敗することが罪ではなく、目標を低く掲げることが罪なのだ。大きな挑戦では、失敗さえも栄光となる(ブルース・リー)
・船は港にいる時、最も安全であるが、それは船が作られた目的ではない(パウロ・コエーリョ)作家
・どこまで行けるかを知る方法はただ一つ、出発して歩き始めることだ(アンリ・ベルクソン)哲学者
・人生はゼロから生まれゼロに戻るのだから、失敗しても何も損はしない(英コント集団モンティ・パイソン)
・人生どうせ棒に振るならフルスイングで(山口隆)サンボマスターのヴォーカル
・親が子供に教えなければならないのは“転ばない方法”では無く、むしろ人間(ひと)は転んでも何度だって立ち上がれるという事じゃないか!?(羽海野チカ『ハチミツとクローバー』)
・人生で肝心なのは、どれだけ強いパンチが打てるかではなく、どれだけパンチを受けられるかだ(シルベスター・スタローン)
・99回倒されても、100回目に立ち上がればよい(ゴッホ)
・人は何も死ななくても、その人生の中で何度でも生まれ変われる(日渡早紀)マンガ家
・学校や肩書きなど関係ない。清流に棲もうがドブ川に棲もうが、前に泳げば魚は美しく育つのです(松井優征『暗殺教室』第3巻)
・暗闇で振り回す両手もやがて上昇気流を生むんだ (Mr.children「one two three」)
・「信念さえあれば人間に不可能はない!人間は成長するのだ!してみせるッ!」(マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』/荒木飛呂彦)
・絵具がなければパステルで、それもなければクレヨンで、クレヨンもなければ鉛筆で、裸で監獄に入れられたら、指にツバを吐いて壁に描く(ピカソ)
・生きろ、そう叫びながら心臓はビートを刻んでいる(村上龍)作家
・不当な目にあったことは、あなたがそれを覚えていない限りなんでもないことなのだ(孔子)
・人を憎んでいる暇はない。わしにはそんな時間はない。(黒澤映画『生きる』)
・人間は、行動した後悔より、行動しなかった後悔の方が深く残る(トム・ギロビッチ)心理学者
・取り返しがつかないことをしたと思った時、ある時間待ってみる力を奮い起こすように(大江健三郎)作家
・信じて騙されるのは、誠のものを疑うよりどれ程まさっているだろう(倉田百三)作家
・幸福が現実となるのは、それを誰かと分かち合った時だ(映画『イントゥ・ザ・ワイルド』)
・自分を励ます一番のやり方は、人を励ますこと(マーク・トゥエイン)作家
・そこにたどりつこうと焦ってはいけない。「そこ」など、どこにもないのだから。本当にあるのは「ここ」だけ。今という時にとどまれ。体験をいつくしめ。一瞬一瞬の不思議に集中せよ。それは美しい風景の中を旅するようなもの。日没ばかり求めていては夜明けを見逃す。(ブラックウルフ・ジョーンズ)ネイティブ・アメリカン
・恥じなんてかいてナンボだ。“失敗した”って事は“挑戦した”って事だからな。何もやんねーで他人の事笑ってる人生よりずっとマトモだ(羽海野チカ『3月のライオン』)
・古人の跡をもとめず古人の求めたる所をもとめよ(松尾芭蕉)
・あのときのあの苦しみも あのときのあの悲しみも みんな肥料になったんだなあ じぶんが自分になるための(相田みつを)詩人
・立ち上がっては倒れ、立ち上がっては倒れ、その足もとはおぼつかないかもしれない。けれども、立ち上がったことは、一生忘れることのない、かけがえのない記憶となる(ガンジー)
//それでは、また10月に!!
●8月27日…明後日、出国。帰国は10/21。今回の仕事は約2カ月でちょっと長い。船で働きながら、欧州から日本まで港町の墓所を巡礼していく。一昨年に亡くなったギリシャの映画監督テオ・アンゲロプロス氏はアテネに眠り、『2001年宇宙の旅』の原作者アーサー・C・クラーク氏はスリランカに墓所がある。共に初巡礼。敬愛するチェロ奏者パブロ・カザルスの墓と生家は、スペイン・カタロニアのエル・ベンドレルに。
●8月26日…北海道探訪TOP20レポ/2014(後編)
4位.知床峠…知床半島を横断する際に訪れた。途中の道はキタキツネやエゾシカがいっぱい。峠(738m)に立つと目の前に羅臼岳(1661m)がそびえ、遠方に北方領土の国後島を望むことができた。18時過ぎで観光客が誰もおらず大自然の中でたたずむ。野鳥の声だけが聞こえていた。※ちなみにS氏の第1位はこの知床峠だった。
3.釧路湿原…ラムサール条約に登録されている日本最大(甲子園約7000個分)の湿原。遊歩道を歩くと突然眼下に広大な湿地帯が地平線まで広がり仰天した。メインの湿原展望台の他に細岡展望台があり、こちらは蛇行する川が見え変化のある風景が楽しめる。釧路湿原に行く人は必ず東西から堪能して欲しい。
知床峠から羅臼岳を眺望。全周大自然 釧路湿原、東の細岡展望台から
釧路湿原に張り出た西側の展望台 地平線まで湿原が続いている!
2.知里幸恵さんの墓(登別市)…知里幸恵さん(1903-1922)は絶滅の危機に瀕していたアイヌ文化を救い19歳で病没した少女。彼女は文字を持たないアイヌの間で口承されてきた叙事詩ユーカラを、アイヌ民族の手で初めて記録した『アイヌ神謡集』を刊行した。登別には知里さんの記念館があり、自筆の原稿に触れることが出来る。凜とした美しい文字に泣きそうに。墓参前に知里さんの姪御さんとお話した。※ノーベル文学賞作家の仏作家ル・クレジオは『アイヌ神謡集』のフランス語訳の出版時に知里さんに墓参している。
右側が知里幸恵さん。十字架は伯母 生誕地「銀のしずく記念館」では自筆を展示
1.雪山の多喜二巡礼(小樽市)…多喜二は戦前に反戦平和を訴え拷問で殺された作家。享年29。彼は『蟹工船』を発表後、弾圧による死を覚悟し25歳で自分の墓を建てている。昨年末、安倍政権が秘密保護法を強行採決した際、多喜二の墓前で民主主義と表現の自由を守る誓いを立てに、正月明けに雪山の墓地へ。時おり鎖骨まで雪に埋まりながら&同行の石屋さんに救出されながら根性で巡礼。彼はベートーヴェンを愛していた為、墓前でベートーヴェンの第九を流し音楽法要。※その後、7月に安倍氏が集団的自衛権容認を閣議決定した為、7月末に再び多喜二の墓参。
蔵王の樹氷的な美しさがある 麓からここまで登ってきた!墓所に到着!
多喜二と第九『真冬の多喜二巡礼』(1分22秒) 夏。墓はこんなに高い所
ランキングの1位と2位は、僕自身の強い思い入れがある2人の人物に。特に多喜二は墓参が過酷だった分、強烈なインパクトに。冬期墓参の詳細レポはリンク先末尾にあります。
その他、印象に残った光景は次の10点。
サロマ湖。水面が“サロマブルー”に 神威岬。源義経はここからモンゴルへ!
函館は海に挟まれ、夜景が光の橋に 「土方歳三最期之地」碑(函館)
鯉のぼりと雪景色。北海道ならでは 函館の朝市のイカ丼。イカが甘く美味!
シカの飛び出しに緊張しまくり。マジ危険! 稚内の農家で“五右衛門風呂”に
人気の新栄の丘。丘陵地帯が連なる 帯広動物園でぐーたらするカンガルー

★番外編
(その1)地球岬と坪川拓史監督(室蘭市)…地球岬は「北海道の自然百選」で1位に選ばれた景勝地。展望台は高さ120mの断崖にあり地球の広さを実感できる…とのことだが、当日は靄が出て水平線は見えず。無念。だがしかし!素晴らしい出会いがあった。サイトに発表した旅程表を見た映画監督の坪川拓史さんが、地球岬でご家族と一緒に待っていて下さった!坪川監督は第1作『美式天然』(2005)がトリノ国際映画祭でグランプリと最優秀観客賞のW受賞(日本人初)、第2作の『アリア』(2007)がフランスのKINOTAYO映画祭で最優秀観客賞を受賞。最新作の『ハーメルン』(2013)は主演が西島秀俊さんで倍賞千恵子さんや小松政夫さんが共演している。後日レビューを書きたい(秋にDVDが出でます)。※ヤフー評価が高くて嬉しい!


地球岬で初対面!映画作りの話を聞く 坪川監督の優しい人柄がにじみ出ていた
(その2)札幌のJOJOバー『ビューティフルデイ』のジョジョ愛に感動…JOJOバーといえばキャラやスタンド名をイメージしたカクテルが楽しいけど、この店はそれにプラスしてグラスや小道具があり得ないほど凝っている!ネタの嵐!全種類制覇したい野望に駆られた。
「ステッキィフィンガーズ」はグラスが
ジッパーで包まれてる!(☆o☆)
「炎のエシディシ」はガチの炎が上がった!

「シンデレラ」はガラスの靴型ボトル!

「ザ・ワールド」はグラスに赤いハート付き、
「スタープラチナ」は星が浮かんでた!
(その3)“霧の摩周湖”はほんとに霧だらけ…到着時は霧の中。現地の売店の人いわく「今日は風があるからパッと見える可能性がある。一瞬だけど」。この言葉を信じて待機!
アイヌではカムイトー(神の湖)と呼ばれる 待つこと1時間、ついに見えた!うおお!
以上!全3回、最後まで読んで頂き有難うございました。
●8月25日…北海道探訪TOP20レポ/2014(中編)
10位.旭山動物園(旭川市)…動物を自然に近い環境で育てる“行動展示”で全国から注目される動物園。来園者は上野動物園より多く日本一。人気の理由を知りたくて訪問。巣穴の中を覗けたり、えさ場が見学者に近かったり、見せ方が工夫されていた。何より感心したのは職員手描きの説明文の量!各動物の前には大量の情報が書かれた看板があり、それを読んでるだけで半日かかりそう。「動物のことをもっと知って欲しい」という職員の熱い想いが伝わってきた!
9.襟裳岬…日高山脈の突端にあり、岩礁が数キロ先まで延びており絶景。歌では「なにもない」とあったけど、途中の道も含めて雄大な自然を満喫。
水中に通路があり頭上にペンギンが! チューブの中を上下にアザラシが移動
この手描き文字の細かさ!気合い入りまくり 襟裳岬。荒々しい岩礁地帯が迫力
8.立待岬/啄木墓(函館市)…石川啄木が肺結核で26年の短い生涯を終えた後、妻は2人の遺児を懸命に育てたが、彼女もまた肺結核に冒され、翌年に2人の子を残して没した。その後、長女は24歳、次女は18歳で亡くなり啄木の血は途絶えた。あまりに悲しすぎる。立待岬は函館山の南にあり津軽半島が見える。岬に向かう坂の途中に石川家の墓があり、墓前から湾と函館を一望できる。美しい景観であり、一家で楽しんでいることを切に願う。
『啄木一族墓』。前面の碑文に
「われ泣きぬれて蟹とたはむる」とあり
石川家の墓の眼下には函館の街と海

7.アイヌ文化…アイヌ世界を学ぶため「アイヌ民族博物館」(白老町)、「二風谷アイヌ文化博物館」(平取町)、「川村力子(かねと)アイヌ記念館」(旭川)の3箇所を訪問。自然に対する敬意あふれる暮らしに感銘。舞踊音楽にも聴き入った。墓標は木製で先端が尖っているのが男性、平らになっているのが女性。旭川ではアイヌ民族の聖地「神居古潭(カムイコタン)」も探訪。「カムイ」は神、「コタン」は村。石狩川上流の峡谷で延々と奇岩が続く。
アイヌの古式舞踊を伝承(白老) こんなに大きな船で漁に出てた(二風谷)
アイヌの聖地・神居古潭(カムイコタン) 木の墓はやがて朽ち自然に還る
6.宗谷岬…日本最北端。稚内よりさらに北で最果て感がハンパない。海を見つめていると人生のいろんなことが思い出された。岬には江戸時代に樺太を探検した間宮林蔵の銅像が立っている。
5.アイヌ民族弔魂碑(厚岸郡)…徳川幕府が1804年に建立した国泰寺(こくたいじ)の山門脇にある石碑。『アイヌ民族弔魂碑』には次の文が刻まれている「由来厚岸(釧路地方)は美しい自然と資源に恵まれたあなたたちの楽土であった。しかるにその後進出した和人支配勢力の飽くなき我欲により財宝を奪われ、加えて過酷な労働のために一命を失うものすら少なくなかったと聞く。けだし感無量である。我等はいま先人に代わって過去一切の非道を深くお詫びすると共に、その霊を慰めんため このたび心ある人びとと相計り東蝦夷発祥のこの地へ、うら盆に弔魂の碑を建てる』(1977年8月15日)。本土の人間によるアイヌ侵略について「過去一切の非道を深くお詫びする」とこれほど明言している石碑があるとは!
日本最北端、宗谷岬。この先に樺太が 胸を打たれた「アイヌ民族弔魂碑
アイヌ語の豆知識…ピリカ(美しい)、カムイ(神)、ベツ/ホロ/ナイ(川)、ヌプリ(山)、コタン(村)、ワッカ(水)、モイ(湾)、ノッ(岬)、カップ(崖)。
(後編につづく)
●8月24日…北海道探訪レポ2014(前編)
【最初に】これまで金銭と時間の両方の問題から、北海道は函館と小樽の「墓地」しか行ったことがなく、今年に入り道内で3回の講演依頼があったおかげで、初めて各地を探訪することができました。知床半島、釧路湿原、宗谷岬、アイヌの聖地、ずっと訪れたかった場所ばかり。貴重な体験をさせて下さった石材店さん、そしてお忙しいなか会場に足を運んで下さった皆さん、本当にありがとうございました!
※1月に小樽を、GWに道南、そして夏に北部、中央、東部を弾丸探訪。たくさんの優しい人との出会い、美しい風景、美味しい食べ物に、親友が北海道に惚れ込み移住したのも納得。
以下、様々な体験を整理するために、心に響いた土地や出来事を20個リストアップ。小樽以外は札幌在住のサイト読者のS氏(42歳男性)と、交代でハンドルを握りつつ大地を疾走。S氏は歌&ギターが上手いブルースマン。旅にオススメCD50枚を持ってきて下さり、おかげで移動中、様々なジャンルの音楽を知ることができた。スーパー大感謝!

20位.納沙布(のさっぷ)岬…北海道の東端にあり、離島を除けば本土最東端。日本一早い日の出を見るため、前夜のうちから岬の灯台駐車場に待機。午前4時10分、日の出だ!と言いたかったけど当日は濃霧。ギャース!(涙)
納沙布灯台。気温16度。夜中から待機 コンパスは東を指しているが太陽なし
19.桜満開の松前城(松前郡)…GWに訪問。大阪は4月上旬に桜が散るのに、松前は開花したばかりだった。列島の広さを実感。
18.セイコーマート…全国のコンビニお客様満足度アンケートで第一位に輝く北海道のセイコーマート。店内の厨房で店員が調理する“ホット・シェフ”が温かくて美味しい。中でもカツ丼とおにぎりはコンビニとは思えない美味さ。大阪に店出して。
松前城と桜。5月に満開 セイコーマートには厨房がある!
17.博物館網走監獄(網走市)…かつて重罪犯を収容した網走刑務所の旧建築群を移築した野外博物館。広大な敷地に多数の監獄が復元されており、その規模の大きさに驚いた。裁判所もあり、丁寧に見学したら1日がかりになる。人形が生活をリアルに再現。現地で『網走番外地』の石井輝男監督の墓があることを知り市内の墓前へ。高倉健さんの字で“安らかに”と彫られていた。
監獄は食堂あり。囚人の人形と一緒に食事 石井監督の墓に高倉健さんのサイン
16.有島農場(ニセコ町)…広大な“有島農場”を経営する作家・有島武郎は、貧しい農民のために農場を解放し、無料で80戸の小作人たちに譲渡した。翌年、45歳で自死。資産家の彼が理想主義から資産を放棄した現場であり胸熱。
15.ラジオ体験(滝川市/FM G'sky)…私事だけど、初めてラジオ局のスタジオでトーク。これまでラジオの仕事は電話出演オンリーだったから、ヘッドホンをしてマイクの前で喋るのは新鮮だった。
有島農場の跡地に「有島記念館」が建つ ラジオ局にて。生放送でド緊張
14.雪の小樽運河…運河に沿ってガス燈が点灯。電気の明かりと異なる柔らかい輝きが何ともノスタルジー。
13.日本最古の墓(上磯郡)…1983年、知内町の「湯ノ里4遺跡」の発掘調査で、旧石器時代(1万6000年以上前)の墓と考えられる日本最古の土坑墓(どこうぼ)が発見され、コハクや石製の小玉・石刃など14点が出土し重文に指定された。現地を訪れても謎のモニュメントが建っているだけで墓の痕跡はゼロだけど、墓マイラーとしては絶対に訪れておきたい聖地だ。
マイナス10度でもロマンチックな小樽 日本最古の墓。記念オブジェより復元を!
12.九人の乙女の碑(稚内市)…稚内公園にある慰霊碑。1945年8月、日本降伏後もソ連軍は北方領土を攻めてきた。終戦の5日後、8月20日に樺太(現サハリン)の郵便局にも戦火が迫り、「皆さんこれが最後です、さようなら、さようなら」と9人の若い電話交換手が青酸カリで命を断った。8月15日を過ぎてからの集団自決であり記憶に留めるべき悲劇。
11.開陽丸(江差町)…幕末、日本最強といわれた開陽丸を復元!江差沖で沈没しており、船内には海底から発見された多数の砲弾など遺物を展示。甲板を歩いているとタイムスリップした気分に。
「九人の乙女の碑」最期の言葉が… 旧幕府軍の最強艦船・開陽丸
1分の1サイズは男のロマン 甲板を歩けば気分はもう幕末!
(中編に続く)
●8月23日…ジャズ界の巨星、ルイ・アームストロングのお墓にはトランペットのオブジェが設置されており、その上に溢れんばかりのコインが供えられていた。雷が電気であることを発見したベンジャミン・フランクリンのお墓にも。どうしてアメリカ人はお墓にコインを置くのか、もしご存知の方がおられたらメールで連絡して頂けると有難いです!
※殆どが1セント(ペニー)だから、皆が拾った“ラッキー・ペニー”を置いてるのかな。だけど、ウィキにはペニー硬貨は“侮辱”の意味もあると書かれていた。う〜む(汗)。



ルイ・アームストロングの墓 ベンジャミン・フランクリンの墓

【追記】読者の方からルイについては彼が出演した“映画『五つの銅貨』にちなんだものでは?”と情報を頂きました。この歌詞を読むと説得力を感じます。有難うございました!

巷で話題のALSアイスバケットチャリティに荒木先生が参加!約30秒の短い時間に、メガネとか、コップとか、ウーロン茶が全部○○とか、見どころが凝縮&ツボにはまりまくり!YouTube『漫画家 荒木飛呂彦 ALSの為のチャリティ』(28秒)
※ウチの子@4歳児が爆笑しながら10回以上連続でリピート再生中!エンドレス!o(^o^)o
●8月22日…列島はまた局地的に豪雨。これ以上、広島に大雨を降らさないで欲しい。
●8月21日…広島の土砂崩れ、かなり大きな被害に。行方不明者が無事に発見されますように…。
●8月20日…お盆期間の訃報で衝撃的だったのは俳優ロビン・ウィリアムズさんの自死。享年63。『ガープの世界』『いまを生きる』『グッドモーニング、ベトナム』など多数の名作に出演。大好きな俳優だった。ショックすぎる…。名優の死に黙祷。オバマ大統領の追悼談話「ロビン・ウィリアムズは私たちを笑わせ、泣かせてくれた。それを必要としている人たちのために、無限の才能を惜しみなく発揮してくれた」。//ハンフリー・ボガートとの共演が話題を呼んだ往年の大女優ローレン・バコールも他界。享年89。

/今月末から約2カ月、仕事で海外に行くため、渡航準備に入ります。10/20帰国予定。
●8月19日…無事、九州から帰宅!8日間の走行距離は2127km!長崎の浦上天主堂の被爆マリア像、現在設置されているのはレプリカなんですが(実物は厳重保管)、それでも激しく心を揺さぶられました。鳥居が半分だけ吹き飛んだ山王神社・ニの鳥居も…。鹿児島では西郷隆盛のひ孫、陶芸家の西郷隆文さんとお話する機会があり、西郷ファンとして夢のひととき。佐賀では敗戦直後にヤミ米を拒否して餓死した裁判官・山口良忠さんの墓所を現地で知り、急遽墓参。住職の奥さんが案内して下さり、突然の訪問にもかかわらずお茶と菓子まで頂き優しさに感動。自然では初めて見た阿蘇山の巨大な火口と、雲仙の熱泉の煙に驚きました。ところで!佐賀・伊万里市の『黒澤明記念館』、はるばる訪ねたのに既に潰れていました(移転ではなく閉館!)。黒澤監督の遺品や自筆絵コンテなどは、現在どこかの倉庫に眠ったまま。あまりにもったいないです。これは国が動くべき(国立の黒澤記念館を作るとか!)。
天岩戸に隠れたアマテラスを外に出す方法を
八百万の神が相談した場所(天安川原・宮崎)
国内最大級・最古の石仏、熊野磨崖仏(まがい
ぶつ)。約8mの不動明王にビックリ!(大分)
原爆で左半分だけが吹き飛んだ山王
神社・ニの鳥居。上部が焦げている(長崎)
「陶工無縁塔」。秀吉が朝鮮から連行した
無名陶工たち880人の墓。合掌(佐賀・伊万里)
阿蘇山は火口の間近まで行ける。
絶景に足がすくむ(熊本)
黒田官兵衛の巨大な墓。大河ドラマ
効果で墓参者が次々とやってきた(福岡)
 
今回の巡礼で感嘆したドラゴン立像!戦国武将・島津歳久の墓前を守護!(鹿児島県・日置)
●8月10日…8/12〜8/19まで九州の史跡を取材し墓所を巡礼。メインは長崎の原爆資料館。これまで広島の平和記念資料館や原爆ドームに行ったことはあったけど、長崎については平和公園を訪れただけだった。福岡から反時計回りに佐賀→長崎→熊本→鹿児島→宮崎→大分→福岡と移動。次回の更新は8/19になります!

〔主要目的地〕
・福岡…名武将・高橋紹運の関連地。黒田官兵衛、高山彦九郎、伊藤整一、平重盛の墓。
・佐賀…初代柿右衛門など陶工の墓所。黒澤明記念館。近松門左衛門の墓。
・長崎…原爆資料館。亀山社中記念館。大浦天主堂。原城跡。天草四郎、永井隆の墓。
・熊本…西南戦争の激戦地・田原坂。宮本武蔵が『五輪書』を書いた霊巌洞。「神風連の乱」関係者の墓。荒木村重の墓。
・鹿児島…尚古集成館。薩摩島津四兄弟(数箇所に分散)や西郷軍の墓所巡礼。
・宮崎…西都原古墳群(ニニギノミコト陵・コノハナサクヤヒメ陵)、天岩戸、高千穂神社。
・大分…臼杵磨崖仏(国宝)、後藤又兵衛墓、重光葵(まもる)の墓。

//オススメ番組情報まとめてアップしておきます。8/15の「敗戦の日」(終戦という言葉が戦争指導者の責任を曖昧に)まで、入魂の戦争検証番組がいくつか。そして個人的には8/17午後1時からNHKBS1で再放送される海外ドキュメンタリー『NSA 国家安全保障局の内幕』に期待。高い評価の番組なのに、僕は不覚にも本放送を見逃してしまった。年内に日本でも秘密保護法が施行されるため、絶対に見逃せない。
●8月9日…今日は長崎の「原爆の日」。平和祈念式典では約7万人の犠牲者の冥福を祈り、田上富久市長が平和宣言の中で、集団的自衛権の行使容認に言及し、「被爆者たちが自らの体験を語ることで伝え続けてきた、その平和の原点がいま揺らいでいるのではないか、という不安と懸念が、急ぐ議論の中で生まれています」と述べた。さすがは田上市長。それだけに、広島の松井市長が市民から要望のあった「集団的自衛権」の文言を盛り込まず、また核兵器禁止条約の交渉開始を直接日本政府に要望する表現も避けたのが残念。しかも、田上市長は東電事故に短くとも触れたのに、松井市長は過去3回述べてきた日本のエネルギー政策転換について触れなかった(再稼働が迫っているから?)。う〜む。

//『関電、歴代首相に年2000万円 計7人、1972年から18年献金 内藤元副社長が証言』(献金資金は庶民の電気代から!)〜先月28日に朝日がスクープしたこの件をなぜマスコミはもっと騒がないのか。(以下記事を要約)
→関西電力で政界工作を長年担った内藤千百里(ちもり)・元副社長(91)は72年から18年間、在任中の歴代首相7人=田中角栄、三木武夫、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘、竹下登に「(年2回)盆暮れに1千万円ずつ献金してきた」「トップシークレットだった」と証言。政界全体に配った資金は年間数億円に上ったという。原発政策の推進や電力会社の発展が目的で、「原資はすべて電気料金だった」と語った。多額の電力マネーを政権中枢に流し込んできた歴史を当事者が実名で明らかにした。震災前、関電の原発依存度は5割を超え業界でも高く、原発導入を円滑に進めるには政界工作が重要だったという。
内藤氏は東電原発事故について「政府の対応はけしからん」「長年築いてきた政・官・電力の関係に問題があった」と指摘。電力各社は1974年、「政治献金分まで電気料金を支払いたくない」という世論を受けて企業献金の廃止を宣言していたが、内藤氏によると「(当時は)そんなことを出来るわけがない。政治家を敵に回したら何も動かない」という雰囲気であり、政治献金を水面下で続けたという。この件に対し関電広報室は「承知していない」と返答。内藤氏は献金の存在について「一般の役員でも知らないでしょう」と、社内のごく一部でしか把握していなかったことを明かした。今のタイミングで証言を決意した理由は、「正しいことは言うておかないかん、という素朴な、死を前にした気持ち」とのこと。

/内藤証言について御厨貴東大客員教授の話「電力を独占供給する巨大公益企業の政界工作を中枢の元役員が明かした衝撃の告白だ。これほど痛烈な自己批判は過去にない。歴史をこの国に記録として残そうとする勇気ある行為だ。関電は電気料金を使って政治家を値踏みし、政界のタニマチ的存在になっていた。巨額献金が独占支配を強め、自由化を嫌がる自己改革のできない組織にさせたに違いない。内藤氏は電力業界に誤りはないと信じてきたが、原発事故で過信だったと気づいた。関電にとって目指すべきモデルで超えるべき対象だった東電の事故は、裏方仕事が国家のために役立つと信じてきた彼の価値観を画期的に変えたのだろう」。
/電気代の中に原発推進のための献金代が入っていたなんて利用者として納得できるはずがない。あらためて原発利権の闇の深さに義憤。そして勇気を出して証言した内藤氏に敬意。

//@JOJOさんの告知で知ったんだけど、8/9&8/10はジョジョ第4部の吉良戦の舞台になった「むかでや」さんで、有志によるジョジョグッズ展があるんですね!ちょうど10年前の2004年に「吉良吉影」の名前で領収証を書いてもらった際、「この名前のお客さんは時々来ますか?」「いえ、お客さんが初めてです。忍者のような名前ですね」と店のご主人に突っ込まれたのが懐かしい。あれから10年、すっかりジョジョラーの聖地となり、このイベントでは公式ジョジョ展に出品された「弓と矢」など全国からお宝グッズが集まるとのこと。主催のチーム杜王町さん、その行動力、グッジョブすぎます!p(^^)q ※入場料無料というのもスゴイ!
●8月8日…詩人・書家の相田みつをさんの墓巡礼レポ「あの人の人生を知ろう〜相田みつを編」をアップ。相田さんの生涯で最も大きな事件は、ずっと慕ってきた2人の兄の戦死だろう。兄たちは貧しくて旧制中学に行けず、働いて弟や妹を中学に入れた。
1937年、相田さんが13歳のときに日中戦争が勃発し、最初にすぐ上の次兄・幸夫が兵隊にとられた。出征前に幸夫は弟にこう言った。「お前なあ、男として生まれてきた以上、しかも中学校に我々の働きで行かせてやったんだから、自分の納得する生き方をしてくれよ。世間の見てくれとか、体裁よりも、自分の心の納得する生き方をしてくれよ」。
幸夫は北京で憲兵隊に回され、自身の調書の書き方ひとつで中国人は即死刑になった。ある日、幸夫から「読んだら燃やせ」「この戦争は間違っていた」と秘密の手紙が相田家に届いた。「自分はいま思想犯の調書を書いているが、捕まえてくるのは北京大学の学生が多くみんな秀才だ。弟を見るようでとても殺すに忍びない。彼らから“どう理屈をいっても武器弾薬を持って他人の国に入って来るのは根本的に間違っている”と言われると二の句が継げない。中国の将来性のある青年を銃殺刑にするのは可哀相だから、なんとか自分の配慮でみんな無罪釈放できるように調書を書いている」。
1941年8月(17歳)、相田家に悲痛な電報が届く。「相田幸夫殿、山西省の戦闘において、左胸部貫通銃創を受け、名誉の戦死」。弔問客が帰った後、母は幸夫の遺影に向かって叫んだ。「幸夫、なんで死んだ、勲章も名誉も母ちゃんはいらない、おまえさえ生きて帰ればなんにもいらない、ユキオ!!ユキオ!!ユキオー!!」。

その後、幸夫の死を看取った戦友Tから手紙が届く。幸夫は撃たれた後2時間ほど生きており、しきりに故郷の親兄弟を心配していた。「死んでゆく自分はいいけれども、両親や弟妹たちの嘆き悲しむ様を想うとそのことが一番つらい」。そして戦友Tは“読んだら必ず焼却して欲しい”と断った後、兄の最期の言葉を記した。「戦争というものは人間の作る最大の罪悪だなぁ……」。同年12月、新たに日米開戦となり、今度は長兄・武雄が兵隊にとられ、1944年5月「ビルマにて戦死」と訃報が届いた(当時、ビルマでは『インパール作戦』の最中。当作戦の日本軍死傷者は5万以上。死者は大半が餓死。武雄もこの作戦で犠牲に)。母は2人の子どもを奪われて気も狂わんばかりになり、85歳で没した際も、臨終前に「武雄!幸夫!」と叫び続けていた。
相田は兄たちを失った後、何か困ったことがあると墓参りに行き「あんちゃんなぁ、どっちの道選んだらいいかなぁ」と石塔と相談するようになった。「私は何かに迷うと、もし、あんちゃんたちが生きていたら、自分がどういう生き方をすれば喜んでくれるだろうかと考えるんです。そして、いつでも、あんちゃんたちが喜ぶ方の道を選ぶんです。私は今日まで、あんちゃんたちに守られて、こういう人生を生かしてもらってきたのです」。

※相田みつを『三人分』より〜「三人分の力で頑張れば どんな苦しみにも耐えられるはずだ 三人分の力でふんばれば どんなに険しい坂道でも 越えられるはずだ 三人分の力を合わせれば どんなに激しい波風でも 何とか乗り切れるはずだ そして 三人分の力を合わせれば 少なくとも 人並みぐらいの仕事は できるはずだ たとえ私の力は弱くとも…」

『自分の番 いのちのバトン』相田みつを
 
父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人
こうしてかぞえてゆくと
十代前で千二十四人
二十代前では---?
なんと百万人を越すんです
 
過去無量の
いのちのバトンを受けついで
いまここに
自分の番を生きている
それが
あなたのいのちです
それがわたしの
いのちです
●8月7日…今年のヒロシマ平和記念式典について、安倍氏のスピーチが昨年のものを大幅にコピペ(使い回し)していると非難されている。特に冒頭が酷い。恥ずべき手抜き。
天皇陛下の場合はご自身でスピーチ文を考えられ、前年と同じ文章にならぬよう、そこに細心の注意を払っているという。ひるがえって、安倍氏のこういう投げやり感、やっつけ仕事感は、被爆者軽視を如実に証明。被爆者への心からの同情があれば、こんな行為は絶対にできない。参列した各国の駐日大使などにも失礼。
自分の言葉で語ろうとせず、文章を考える気もなく、側近に丸投げするから、昨年と同じ文面があっても気付かない。取り巻きの側近も、“これを聞いて被爆者がどう思うか”と想像を働かせることもできない。せめて側近だけでもまともなら…。ほんと、トップ周辺が(自民政権でもいいから)早く変わって欲しい。
コチラのサイトでは後半のコピペぶりも比較。

//『あしたのジョー』の強敵(ライバル)力石徹や、『宇宙戦艦ヤマト』の島大介航海長を演じた声優・舞台俳優の仲村秀生さんが7月30日に他界。享年79。力石の理知的な声は唯一無二の存在感。冥福を祈ります。

//@JOJOさんも気合いを入れて書かれていますが、今週末(9日)、大阪ミナミで吉本興業主催の『マンガライブ!!奇妙な芸人編』が開催されます。大人の事情で「ジョジョ」の名前は出せないけど、内容はモロにジョジョに特化。これまでの芸人有志の自主企画(ジョジョライブ)と異なり、今回は吉本が動いた。チケットの販売ページを見ると既に完売になっている。期待大!

/今年イタリアでジョジョ立ちを敢行された“ひがし”さんからポージング画像の投稿を頂きました。ひがしさんはローマ、ナポリ、フィレンツェ、ヴェネチアでトライ(読者コーナーのラストにアップ)。今回のひがしさんのジョジョ立ちにより、日本人ジョジョラーによるイタリアJOJO立ちは“10年連続”に!!ブラボー、おお、ブラボー。

/荒木先生がグッチの愛用品を語る最新動画(2分)で、あらためて見た目の若さに驚く。こんな54歳、あり得ない!

//ビッグコミックオリジナル最新号に掲載されている福本伸行先生の『新黒沢 最強伝説』、最後の“参考文献”に書いてあったのが僕のHPで仰天!ただしサイト名が「文芸ジャンキー・パラダイス」ではなく、中のコーナー「あの人の人生を知ろう〜チェ・ゲバラ」になっていましたが(そこはご愛敬)。ジョジョ立ちコーナーだけ知ってる人も多いように、このトップページの存在を知っている人は訪問者のうちでむしろ少数派かも。r(^_^;)
●8月6日…今日は69年目のヒロシマ追悼の日。平和記念式典後に被爆者団体の代表7人が安倍氏と面会した。その際、集団的自衛権がテーマになったけど、会話が噛み合っていない…。団体代表は集団的自衛権行使の閣議決定について、「原爆慰霊碑には『過ちは繰り返しませぬから』と刻まれている。閣議決定はこの誓いを破り、過ちを繰り返すものだ」と“撤回”を求めた。一方、安倍氏の返答は「閣議決定はわが国を巡る安全保障環境が厳しさを増していくなかにおいて、国民の命と平和な暮らしを守るためだ」。?…??…???
「わが国を巡る安全保障環境」は中国・北朝鮮を念頭にしているようだけど、それなら個別的自衛権(通常の正当防衛)で対応できる。被爆者代表が不安を訴えたのは、日本が直接攻撃を受けていないのに、米軍への攻撃を日本への攻撃と見なして先制攻撃(開戦)を可能にする解釈は、危険&安易過ぎるということ。安倍氏は集団的自衛権について懸念をぶつけられているのに、個別的自衛権について説明しようとしている。
日本に限らず、世界の歴史を見ても、ほとんどの戦争が「自衛」「居留民保護」を名目に始まっており、被爆者団体の代表が“いつか来た道”に警戒するのはもっともな話。この面会で安倍氏は「今後も国民の理解を得るために丁寧に説明してまいります」と語っているんだけど、本来ならこれほど重要な案件は、最初に丁寧な説明で国民の理解を得て、その次に閣議決定というのがまっとうな道筋。それを「まず閣議決定、次に国民の理解」では順序が逆だ。

//STAP細胞論文の共同執筆者笹井芳樹・理化学研究所CDB副センター長(52)が自死。1月下旬の会見ではあんなに笑顔だったのに。言葉が出てこない。

//一週間の北海道滞在から無事に帰宅!現地で世話になった方々に心から感謝!この間、レンタカーを駆使して移動した距離は実に2020km!札幌から鹿児島までの距離を走ったも同然。さすがに目眩が…。一息入れてから更新します!
●7月29日…31日から北海道入り!講演後、アイヌ文化に触れながら旭川→稚内→根室→釧路→帯広と移動。次回の更新は8/7になります!番組情報、まとめてアップしておきます!
●7月28日…2ちゃんで広告事業を担当していたやまもといちろう氏のインタビューを興味深く読む。右派系動画サイト「チャンネル桜」のユーザーを調査した結果、最もよく視聴しているのは「42歳から46歳の男性」とのこと。うおお…めっさ同世代…。やまもと氏「ネトウヨの恐ろしいところは、卒業を知らないことですよ」「彼らは軌道修正する情報には食いつきません」。こちらがいくら戦争当時の文献(しかも旧日本軍の公文書@南京事件)を具体的に明示して語っても、なかなか耳を傾けてくれない、そんな経験は僕も何度かある(もちろん、ちゃんと聞いて下さる人もたくさんいる)。彼らが英雄視する旧日本軍の軍人の言葉なら胸に届くのだろうか。そうであれば、電光石火で英軍を壊滅させてマレー半島、シンガポールを制圧した“マレーの虎”山下奉文(ともゆき)陸軍大将の遺言を紹介したい。
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〔山下大将の遺言より〕※戦犯として死刑判決を受ける。刑死40分前の言葉。要約のため抜粋、読みやすいよう現代語に置き換えています。原文はコチラのブログに。

「(戦後の)新日本建設には、私達のような過去の遺物に過ぎない職業軍人あるいは阿諛追従(あゆついしょう=へつらい)する無節操なる政治家、侵略戦争に合理的基礎を与えんとした御用学者等を断じて参加させてはなりません」。
「日本の前途を思うの余り一言申し添えたいと思うのであります。踏まれても、焼かれても強い繁殖力を持った雑草は春が来れば芽を吹きます。国ことごとく破れて山河のみとなった日本にも旺盛なる発展の意志を持った日本の皆様は、再び文化の香り高い日本をあの1863年の丁独戦争(ドイツ・デンマーク戦争)によって豊穣なるシュレスリッヒ、ホルスタイン両州を奪われたデンマークが再び武を用いる事を断念し、不毛の国土を世界に冠たる欧州随一の文化国家に作り上げたように建設されるであろう事を信じて疑いません。
私ども亡国の徒は衷心(ちゅうしん、心底)からの懺悔と共に異国の地下から日本復興を祈念いたします。新たに軍国主義者どもを追放し自ら主体的立場に代られた日本国民諸君、荒された戦禍の中から雄々しく立上がって頂きたい。それが又私の念願であります」
「私の刑の執行は刻々に迫って参りました。もう40分しかありません。この40分がいかに貴重なものであるか、死刑因以外には恐らくこの気持の解る人はないでしょう。私は森田教誡師と語ることによって、いつかは伝わるであろう時を思い、皆さんに伝えて頂くことに致します。聞いて頂きたい…」

《新しい日本に必要な3点》

(1)高い道徳性に基づいた義務の履行
「自由なる社会におきましては、自らの意志により社会人として、否、教養ある世界人としての高貴なる人間の義務を遂行する道徳的判断力を養成して頂きたいのであります。この倫理性の欠如という事が信(信用)を世界に失い醜を万世(ばんせい、永遠)に残すに至った戦犯容疑者を多数出すに至った根本的原因であると思うのであります。人類共通の道義的判断力を養成し、自己の責任に於て義務を履行するという国民になって頂きたいのであります」。

(2)科学教育の振興
「一度海外に出た人なら第一に気のつく事は、日本人全体の非科学的生活ということであります。合理性を持たない排他的な日本精神で真理を探究しようと企てることは、あたかも水によって魚を求めんとするが如きものであります」
「我々は優秀なる米軍をくい止めるため、百万金にてもあがない得ない国民の肉体を肉弾としてぶつける事(神風特攻)によって勝利を得ようとしたのであります。必殺肉弾攻撃・体当り等の戦慄すべきあらゆる方法が生れました。(略)我々は資材と科学の貧困を人間の肉体をもって補おうとする、未曾有の過失を犯したのであります。この一事をもってしても、我々職業軍人は万死に価するものがあります
「あの広島、長崎に投下された原子爆弾は恐怖にみちたものであり、それは長い人間虐殺の歴史において、かくも多数の人間が生命を大規模に、しかも一瞬の中に奪われたことはなかったのであります。獄中にあって研究の余地はありませんのでしたが、恐らくこの原子爆弾を防御し得る兵器は、この物質界において発見されないであろうと思うのであります。(略)この恐るべき原子爆弾を防御し得る唯一の方法は、世界の人類をして原子爆弾を落としてやろうというような意志を起こさせないような国家を創造する以外には、手はないのであります
「私がこの期にのぞんで申し上げる科学(の振興)とは、人類を破壊に導く為の科学ではなく、未利用資源の開発あるいは生存を豊富にすることが平和的な意味において、人類をあらゆる不幸と困窮から解放するための手段としての科学であります」。

(3)女子教育
「日本婦人の自由は、自ら戦い取ったものではなく占領軍の厚意ある贈与でしかないという所に危惧の念を生ずるのであります」。
「従順と貞節、これは日本婦人の最高道徳であり、日本軍人のそれとなんら変る所のものではありませんでした。この虚勢された徳を具現して、自己を主張しない人を貞女と呼び忠勇なる軍人と讃美してきました。そこにはなんら行動の自由、あるいは自律性を持ったものはありませんでした。皆さんは古い殻を速かに脱し、より高い教養を身に付け、従来の婦徳(ふとく)の一部を内に含んで、しかも自ら行動し得る新しい日本婦人となって頂き度いと思うのであります。平和の原動力は婦人の心の中にあります。皆さん、皆さんが新に獲得されました自由を有効適切に発揮して下さい
自由は誰からも犯され奪はれるものではありません。皆さんがそれを捨てようとする時にのみ消滅するのであります。皆さんは自由なる婦人として、世界の婦人と手を繋いで婦人独自の能力を発揮して下さい。もしそうでないならば与えられたすべての特権は無意味なものと化するに違いありません。
最後にもう一つ婦人に申し上げ度い事は、皆さんは既に母であり、又は母となるべき方々であります。母としての責任の中に次代の人間教育という重大な本務の存することを切実に認識して頂き度いのであります。(略)私のいう教育は幼稚園、あるいは小学校入学時をもって始まるのではありません。可愛い赤ちゃんに新しい生命を与える哺乳開始の時をもって始められなければならないのであります。(略)母は子供の生命を保持することを考えるだけでは十分ではないのであります。大人となった時に、自己の生命を保持しあらゆる環境に耐え忍び、平和を好み、強調を愛し、人類に寄与する強い意志を持った人間に育成しなければならないのであります
皆さんが子供に乳房を哺(ほ)ませた時の幸福の恍惚感を、単なる動物的感情に止めることなく、さらに知的な高貴な感情にまで高めなければなりません。母親の体内を駆け巡る愛情は乳房からこんこんと乳児の体内に移入されるでしょう。(略)こんな言葉が適当かどうか、専門家でない私には分りませんが、私はこれを「乳房教育」とでも言いたいのです。どうかこの分かりきった単純にして平凡な言葉を、皆さんの心の中に止めて下さいますよう。これが皆さんの子供を奪った私の最後の言葉であります」。
以上…合掌。

※集団的自衛権をめぐる議論で、御用学者が「自衛隊も戦闘に参加すべきだ」とテレビで勇ましく語っているのを聞いて、「御用学者等を断じて(政治に)参加させてはなりません」との山下大将の言葉が幾度も脳裏をよぎった。滅茶苦茶な解釈方法で違憲とされてきたものを合憲と言い切る一部の学者は、「(侵略戦争に)合理的基礎を与えんとした御用学者」とモロにオーバーラップ。
●7月27日…『思い出のマーニー』、ジブリの自然描写の超絶クオリティ健在。スタッフは釧路湿原や北海道各地で丹念にロケを行ったとのこと。水鳥の羽音、小舟のオールが水面を滑る音など、音響効果も素晴らしく、まるで自分が湿原にたたずんでいるかのような臨場感に圧倒された。なんという空気感。サウンドトラックは北欧の映画のように静かで落ち着いたもの。巷では主人公の杏奈の性格がとても重い・暗いと言われているけど、多かれ少なかれ自分にも被る部分はあるので、そこまでネガティブな印象は受けなかった。映画を観に行こうかどうか迷っている方、プリシラ・アーンが歌う主題歌『Fine On The Outside』(4分38秒)の歌詞、「♪小さい頃からずっと友だちは少ないほう/だから平気でいられるようになったの/ひとりでも ひとりでも/これからも(環の)外側にいたっていいの/(略)いつもそう ずっといると思う ここに ここに/これからも外側にいたっていいの」、これが作品の世界観そのまんまなので、琴線に触れた人はオススメです。本作を鑑賞した宮崎駿さんは、米林監督を「1+1を3以上にできる男」と讃えたという。

//新作のハリウッド・ゴジラを観てきた。事前に想像していたストーリーとあまりに内容が異なり、面食らっている。『クローバーフィールド』『パシフィック・リム』『トランスフォーマー』『マン・オブ・スティール』などを見ていなければ、映像にもっと圧倒されていただろう…。『クローバーフィールド』のような緊張感が欲しかったな。っていうか、本作のタイトルは『ギャオス』でゴジラはゲスト出演という位置づけに感じたぜよ…(クライマックスの決戦より、ある建造物が3つ破壊される序盤のシーンに、日本人として最大限の恐怖を覚えた)。絵画的な美しさを感じた空中降下など、ところどころ良いシーンはある。なんだかんだ言っても続編も必ず観に行く。
※注意警報。本編前の実写版『寄生獣』の予告編映像が残酷すぎる!ゴジラは子どもがたくさん見に来ているのに、なんであんな映像を流すのか(人間の頭を食べるシーンやカバンに入った生首など)。センセーショナルなシーンで話題を集めるつもりだろうが、予告編に入れるのは明らかにやりすぎ。子どもが怯えて固まっていた。しばらくゴジラ本編に集中できなかった…。字幕版のゴジラにつけるのは観客が大人ばかりだからまだいい。吹替え版につけるのは配慮が欲しい。
※年齢制限(R指定)の作品って予告編では拘束ないのかな。残酷なシーンを見せないためにR指定があるはずなんだけど、それを予告編で見せるのはどうなんだろ。

//元『X JAPAN』のボーカリスト、Tosh1さんがカルト宗教の洗脳の恐怖を赤裸々に語ったとのこと。

//本物のクジラの背中にカヤックで乗ってしまったYouTube動画(1分50秒)にビックリ。運ばれちゃってるんですけど!
●7月26日…本日午後の講座のために、アメリカを墓巡礼で移動したルートをマップに起こしてみた。赤色が2000年に路線バスを使って巡ったもの、青色が2009年にレンタカーで巡ったもの。レンタカーのメーターは24500kmに達してました。地球半周に匹敵!

  2000年はロス発着、09年はNY発着。

//今場所、ここまで来たら琴奨菊に優勝して欲しい。もし実現すれば日本生まれの力士の優勝は8年ぶりに。
●7月25日…このところ、土曜のテレビ番組の充実っぷりがハンパない。Eテレの司馬遼太郎特集、予告を見て期待。NHK会長と官邸ブチ切れの内容くるか。

/テレ朝『報ステ』10周年パーティーで、古舘伊知郎氏が「早河社長から好きなようにやってくれ。何の制約もないからと言われて始めたんですが、いざスタートしてみると制約だらけ。今では原発の“ゲ”も言えない」と挨拶。その後、早河氏は会長兼CEOに就任。安倍氏と親しい早河氏は原発擁護派。古舘氏はCEOと対立し、報ステから降ろされかけてるらしい。“ポスト古舘”には宮根誠司氏の名が上がってるとのこと。宮根氏といえば「原発が無いと、夜は電気を使わずに我慢して生活しないといけない。江戸時代に戻ってしまう」の人。今、原発は停まってるけれど江戸時代に戻ってない。この司会交代の噂が現実にならぬよう願っている。
●7月24日…本日、国連人権規約委員会から日本政府に勧告
『ヘイトスピーチ処罰を=慰安婦問題、国家責任認めよ−国連対日勧告』
→(時事通信より)拷問禁止、表現の自由などに関する国連人権規約委員会は24日、日本政府に対し、ヘイトスピーチ(憎悪表現)など、人種や国籍差別を助長する街宣活動を禁じ、犯罪者を処罰するよう勧告した。また、旧日本軍の従軍慰安婦問題についても、「国家責任」を認めるよう明記した。規約委は勧告となる「最終見解」の中で、ヘイトスピーチや「Japanese only」の表示など、外国人への差別をあおる行為が広がっているとして問題視。差別される側が「刑法、民法で十分に保護されていない」と懸念を示した。
その上で、「差別や暴力を誘う人種的優位や憎悪を助長するプロパガンダをすべて禁止すべきだ」と提言。日本政府に対し、犯罪者を処罰するルールを整備するよう促した。
一方、従軍慰安婦問題に関しては、元慰安婦への人権侵害が続いており、教科書への十分な記述を含めた教育の重要性を指摘。「公式謝罪、国家責任を公式に認めること」を求めた
このほか、死刑確定後に再審が認められ釈放された袴田巌さんの事例を踏まえ、死刑制度の廃止検討を盛り込んだ。また特定秘密保護法の厳格な運用も勧告した。(抜粋終わり)
…安倍氏は都合の良いときだけ「国際世論を尊重し」「各国と価値観を共有」と言わず、この国連からの勧告を真摯に受け止めて状況を改善して欲しい。“恥ずかしい国”は勘弁。
●7月23日…26日に大阪のNHK文化教室で行う「世界著名人お墓巡り〜全米編」の準備、そして来週の北海道講演の資料作成が佳境に入っており、講演が終わるまで更新は短めになります。スミマセン!
●7月22日…平日朝6時からのBS『クラシック倶楽部』を毎日見ていると、今まで知らなかった良い曲、様々な国籍の演奏家に出会え、日々の大きな楽しみになっている。その中で、先日忘れられない2人組ピアニスト「デュオ・アマル」を知った。
デュオ・アマルはイスラエル出身のヤロン・コールベルクとパレスチナ出身のビシャラ・ハロニのピアノ・デュオ。「アマル」はアラビア語で“希望”の意味。2人とも1983年生まれ。エルサレムで出会った2人は同い年ということもあって意気投合し、ヤロンがビシャラを誘う形で、2008年、25歳の時にオスロで初共演が実現。このコンサートが喝采を受け、本格的にデュオを結成し、以降は欧米、アジアなど各地で演奏会を行い、音楽を通じて平和のメッセージを世界に発信している。

 
 左がビシャラ(パレスチナ出身)、右がヤロン(イスラエル出身)

文章で短く「デュオを結成」と書くと簡単な出来事に感じるけど、これはとてつもなく勇気がいること。大袈裟じゃなく、真の意味で“命がけ”。ニュースでイスラエル軍のガザ侵攻が伝えられているように、イスラエル人とパレスチナ人は半世紀以上も深刻な対立の中にある。この状況下でデュオを結成すると、「なぜ敵と仲良くするのか」「裏切り者」と互いに自らが属する社会から猛烈なバッシングを受けるし、親兄弟までが「売国奴の家族」と批判に晒され、結果的に彼らは親族から「身内の恥」と糾弾されかねない。とばっちりを恐れて去って行く友人もいるだろう。それでもなぜ2人で活動するのか。ヤロンは番組のインタビューでこう語っていた。
「僕たちはお互いに紛争が絶えない地域の出身です。僕たちはコミュニケーションと音楽を通して、より良い未来と理解、友情が生まれると信じています」。
そして、ある意味、ヤロン以上に勇気ある決断をしたのがビシャラ。現在の紛争の原因は、元々はパレスチナ人が住んでいた地域に、ユダヤ人移民がパレスチナ人を追い出して国家(イスラエル)を作ったことによるもの。衝突が起きれば圧倒的に死傷者が多いのはパレスチナ側だ。イスラエル兵に近親者を殺害された者にとって、ビシャラの行動が許し難く映ってもおかしくない。
ビシャラは“デュオ”にこだわる意味をこう語る。
「デュオには(ソロにはない)お互いとの会話があります。自分だけではなく、常にお互いを聞かなければなりません。一緒にゴールを目指しているのです。音楽の素晴らしいところは言語に関わらず誰とでもコミュニケーションが出来ることです。そして僕たちは2人ともコミュニケーションこそが世界のあらゆる問題を解決する最良の方法だと信じています」。
※うおお!幸運なことに、僕が視聴したラフマニノフ『組曲第1番 第1曲・舟歌』(7分)がYouTubeにアップされていた!これで彼らの音楽を皆さんとも分かち合える。著作権的にはアレだけど、ヤロンとビシャラの勇気を伝えるためにも削除せずに残して欲しい。

/世界的指揮者のダニエル・バレンボイム氏は、ユダヤ人でありながらパレスチナ側に共感を示し、イスラエル政府を堂々と批判してきた。このことから、イスラエルの保守右翼から大ブーイングを受けている。バレンボイム氏が語った僕の大好きな言葉→
「問題は、音楽が何かを変えられるかではなく、我々が音楽から何を学ぶかということだ」
“我々が音楽から何を学ぶか”。音楽(芸術)が教えてくれるのは“人間は分かり合える”ということ。言語や風習が違っても、喜びや悲しみという心の動きは共通しており、見知らぬ土地の音楽でも「良いものは良い」と素直に感動できる。言葉の違いが壁にならず、音楽は魂が魂に直接語りかける。人は一番深いところで同じなんだと気付かせてくれる、それが音楽だと思う。
/「9月10日、僕はアメリカ人としてベッドに入ったのに、翌朝9月11日に目覚めたら、アラブ人になっていたんだ」(米国籍を持つディーン・オベイダラ氏)
アラブ人とユダヤ人のタッグで強く記憶に残っているのは、2008年にBS1(NHK)でオンエアされた『笑いで闘え アメリカ・アラブ系コメディアンの挑戦』に登場した、ニューヨークを拠点に活躍するアラブ系コメディアン、ディーン・オベイダラ氏(父がパレスチナ人)と、ユダヤ系コメディアンのスコット氏。なんと2人は漫才コンビを組んで各地でステージに立っている。ディーンは過激派のテロに反対するアラブ人であり、スコットはイスラエル政府の占領政策に反対しているユダヤ人。その両者が“STAND UP for PEACE(平和の為の漫才)”を掲げて、社会問題や文化の摩擦を“笑い”に昇華していた。観客全員がユダヤ人というステージでディーンがジョークを放つ。「テロ事件前、NYではアラブ系男性がよくモテたんだ。“エキゾチックだ”っていってね。だけど、最近は恋人探しも大変。そこで、僕はユダヤ系の雑誌に恋人募集の広告を出してみたんだ。“危険な恋を求めている女性へ”って書いてね。そして“僕はパレスチナ人。君の領土を占領しちゃうよ”って」。聴衆は大爆笑。
番組の最後、ディーンはこう語っていた「笑いで考えが変わるとは思えないけど、“考えるきっかけ”にはなるかもしれない。アラブ人にも愉快なヤツがいるってことを分かってもらうのが第一歩さ」。これはホントに大事なこと。歴史的に、未知なる相手への恐怖や、異文化への誤解から、深刻な戦いに発展したケースは多々ある。ユーモアの交流は互いに安心感を与えるし、価値観(笑いのツボ)が近いことで歩み寄りの可能性を見出せる。ディーンとスコットの「平和の為の漫才」は、その後を伝える番組がない。彼らの活動の重要性は増しており、ぜひ新たに近況をまとめた番組をオンエアして欲しいな。
※NHKの公式WEBにこの番組の紹介ページが残ってます!

/『国連人権理事会がイスラエル非難決議』。先日来のイスラエル軍のガザ攻撃によるパレスチナ人の死者は680人に達した。ピレイ国連人権高等弁務官の報告によると、そのうち女性は74人、子どもは147人!これらの事態を受け、国連人権理事会の特別会合がスイス・ジュネーブの国連欧州本部で開かれ、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルの軍事作戦を非難する決議が賛成多数で採択された。賛成は29カ国で、米国が反対、日本やEU加盟国など17カ国は棄権した(日本政府、棄権するなよ…)。決議は調査委員会の設置を決め、国際人道法や国際人権法についてイスラエル軍に違反行為がないか調べるとしている。

//全国の古墳を網羅した『古墳マップ』というサイトを発見。これは重宝。現地ではよく似た地形が多いので、地図があるのが嬉しい。
●7月21日…ジョジョ立ち教室の盟友・鬼教官が、JOJO公式グッズ“ジョジョの奇妙なポロシャツ”のモデルに!そしてTシャツも!先月、彼がベトナムからビザ再申請で一時帰国した際にB社から連絡があり、撮影を快諾したそうだ。本人は「久々のジョジョ立ち」とのことだけど、レベル3ポージングのキレ味(腕の角度とか)など、凄いの一言!11年前にジョジョ立ちページを作成したときは、まさか公式グッズのモデルになるとは夢にも思わず。人生は面白い。鬼教官はベトナムの農場に帰っていきました。ヾ(^_^)
レベル3ポージング。右肩を
あげて右手首を折るのは激ムズ
新ポージングの
ポルナレフ立ち!





今、僕のPCの壁紙はコレ。ホイール・
オブ・フォーチュン戦のラストの大爆笑
この承太郎の笑顔に
癒やされまくり!
原作の17巻でも
同じスマイル。最高

//NHKが大揺れ。7月15日発売の「サンデー毎日」のスクープによると、NHKで『プロフェッショナル』『ファミリーヒストリー』などを手掛ける敏腕プロデューサーK氏が2011年、12年の2年にわたり安倍氏の資金管理団体「晋和会」に20万円ずつ、計40万円を献金していたという。K氏は安倍応援団の代表格、評論家・金美齢氏の娘婿。収支報告書には肩書がNHK局員ではなく「会社役員」となっており政治資金規正法の虚偽記載に当たるとのこと。NHK局員としてあるまじき行為。
7月11日発売の「フライデー」にはNHK『クローズアップ現代』で集団的自衛権の問題点を指摘した国谷キャスターに対し、放送後、泣き出すまで圧力をかけたとあった(管官房長官は否定しているがフライデー編集部は“記事は真実”と撤回せず)。

/こうしたNHKの現状に危機感を抱いたNHKの全国の退職者有志=元ディレクター・小中陽太郎さん、小滝一志さん、元アナウンサーの下重暁子さんら、NHK退職者計172人が18日、連名で『籾井会長の辞任勧告』を、会長の任免権があるNHK経営委員会に申し入れた。応じない場合は罷免するよう求めている。申し入れ書では、籾井会長が1月の就任会見で「政府が右というのを左とは言えない」などと発言したことについて「その姿勢は一時的なものではなく、その後も変更されていない」と指摘。「政治的に中立」などの資格要件に反していると訴えている。NHKの現職員は解雇が怖くて上層部に逆らい難いだろうから、こうして退職者有志が団結して戦ってくれるのは心強い。超応援している。

//上映中の『超高速!参勤交代』(予告編30秒)、久々の時代劇コメディで楽しめたし、参勤交代の苦労がよく分かって勉強になった。財政は苦しくてもメンツを保たねばならず、ホント大変。本日深夜の『歴史秘話ヒストリア』再放送は巨大藩である加賀藩の参勤交代裏話。本放送で見て面白かったのでお勧めリストにアップ。

//近畿地方が梅雨明け。
●7月20日…防衛相が輸送ヘリ“オスプレイ”を購入して佐賀県に配備しようとしてるけど、このオスプレイ、価格が一機100億円。それを17機アメリカから購入するという。しめて1700億円。財政赤字だから消費税をアップしたはずなんですが。

//ツイッターで見かけたメディアへの怒りに共感し思わずリツイート。
とみ@meow164→「今、集団的自衛権やイスラエルのパレスチナ虐殺にだんまり決め込んでる奴らが、来月になるといきなり『愛は地球を救う』とかいって騒ぎはじめるわけですよ。説得力のカケラもねえし、お前ら恥ずかしくないのかって思う」。

//ウクライナ上空の旅客機撃墜、親ロシア派が勝手に機体や遺体を管理下に置いている状態。遺体からクレジットーカードなど金目のものを奪っているという情報もあり、本当ならとんでもないこと。
●7月19日…大河ドラマ『軍師官兵衛』の視聴率がV字回復とのこと、作品を熱烈プッシュしてきた僕としては本当に嬉しい。本能寺の変は、信長の“仁王立ち・頸動脈かっさばき”と足下から崩れていく姿が、強烈なインパクトを残した(ただ、名セリフ「是非もなし」はもうちょっとタメが欲しかったかも。軽かった)。そして官兵衛役の岡田准一君!信長の訃報を聞いて秀吉に「運が開けました」と言うくだりが、めさめさ野心爆発&ギラギラ目で、過去最高の演技。いろんな時代劇で官兵衛を見てきたけど、岡田君は僕にとって最高峰。至福!

//ウルトラジャンプ最新号の『ジョジョリオン』、会話だけでも面白い。なんというか、円熟!
●7月18日…イスラエル軍の地上部隊がガザ侵攻。パレスチナ側はここ数日で既に250人以上の死者。大半が一般人。コチラのブログ記事(『“暴力の応酬”って言うな!世界人権宣言とガザの屠殺の不条理』)に同意。→
『世界人権宣言には次のように書かれている。「第3条、すべて人は、生命、自由及び身体の安全に対する権利を有する。第5条、何人も、拷問又は残虐な、非人道的な若しくは屈辱的な取扱若しくは刑罰を受けることはない。第6条、すべて人は、いかなる場所においても、法の下において、人として認められる権利を有する。第7条、すべての人は、法の下において平等であり、また、いかなる差別もなしに法の平等な保護を受ける権利を有する」。いつも思うのは、どうして世界の中で、パレスチナに住む人々だけが、この高尚な宣言の例外に置かれているかということだ』
『第2条にはこうも念入りに書いている。「(すべて人は)、個人の属する国又は地域が独立国であると、信託統治地域であると、非自治地域であると、又は他の何らかの主権制限の下にあるとを問わず、その国又は地域の政治上、管轄上又は国際上の地位に基づくいかなる差別もしてはならない」。何という壮大なスケールのブラックジョークだろうか。安保理でガザ問題を討議するときは、これらの条文を太字でパネルにしたものを、あの丸テーブルの中央に置くべきだ』。ほんと、世界から理性の力が衰えている。
※海岸で遊んでいたパレスチナ人の子ども4人がイスラエル軍の銃撃で死亡→
【閲覧注意/短時間だけど犠牲になった子どもたちが映るため】動画ニュース(1分24秒)日本のテレビでは絶対に流れない現実。こんな子どもをイスラエル軍はなぜ撃つのか。

//ディズニーランドの労働者の告発。利益優先すぎ。夢の国の裏側がこれほどブラックだっとは。

//ウクライナ上空の旅客機撃墜事件、報道されている親ロシア派武装勢力とロシア軍の会話が本物だとすると、親ロシア派が地対空ミサイルを撃ったことに。なんて愚かな。
●7月17日…『千と千尋の神隠し』のDVDは、なぜか劇場公開時よりも画面全体が赤みを帯びていて、ファンから大ブーイングを浴びてきた。だがしかし!2日前に発売されたブルーレイ版『千と千尋の神隠し』(Ama)は“ついに赤みが消えた!”とネットで話題に。オリジナルの色彩が甦ったとのこと。長かった。アカデミー賞やベルリン国際映画祭金熊賞に輝いた本作が、なんでこれほど長期間酷い仕打ちを受けてきたのか…。公開から13年、やっとこさ、本来の色が味わえる。

//国連人権理事会(スイス・ジュネーブ)において15〜16日、日本の人権状況について審査があり、ヘイトスピーチ対策や慰安婦問題が取り上げられた。そして“慰安婦”という言葉ではなく“性奴隷”を使うよう指摘されたとのこと(残念ながら中国サイトの方が詳しい。コレとか、コレとか)。
保守系ブログなどで「従軍慰安婦は証言内容がコロコロ変わる。だからでっちあげだ。賠償金目当てだ」という聞くに堪えないことを言う人がいる。彼女たちの名誉のために社会背景を説明し弁護したい。
韓国は一族の名誉、家名を非常に重んじる儒教社会であり、身内から元慰安婦が出れば大きな恥辱となる。元慰安婦の多くは、「看護婦募集」「ウエイトレス募集」というニセ広告に騙されて戦地で性交を強要され、明らかに被害者であるのに、“日本兵の慰み者となった”と理不尽な汚名を背負わされた。戦後、差別を恐れて社会から身を隠すように生きてきた元慰安婦が、近年になって自らの過去を語り始めたのは、日本の一部保守政治家が「慰安婦などいなかった」「いたとしたら売春婦」と言い始め、それに深く傷つき、また激怒したからだ。
元慰安婦たちは勇気を出し、「私が証拠」「日本政府に謝って欲しい」と主張したが、元慰安婦であることをカミングアウトすることは、80年代、90年代の韓国社会において侮蔑対象になることだった(今では理解が進み“犠牲者”と認識されている)。だからこそ、当初は韓国社会からのバッシングを恐れて、“同情して欲しい”という思いから、証言内容がより悲劇性を強調するものになったり、半世紀以上も昔のことだから、地名や日時に記憶違いがあってもおかしくない。それらを何ら考慮することなく、「Aという証言とBという証言のここが違うから、この話は全部ウソ、そしてこの慰安婦はニセモノだ!」と糾弾するのは無情すぎる。
「元慰安婦は高給」という非難も、彼女たちが受け取ったお金は“軍票”であり、敗戦と共に紙クズになったことに何も触れていない。想像して欲しい。給仕や工員募集に応募したつもりが、戦地に連れて行かれ性交を毎晩15〜20人も強要され(水木しげる氏は“80人”も目撃している)、「金をやるんだからいいだろ」と、札束で頬を叩かれるような扱いを受けて納得できるのかと。
1942年9月時点の陸軍専用慰安所は約400カ所。これらは軍当局の要請により設営された。慰安婦たちは心身がボロボロになっても「廃業の自由」がなく、また故郷に帰りたくても軍の監視下にあり脱出できず「移動の自由」もなかった。これは国際社会では「奴隷状態」と認定される境遇であり、世界の人権感覚ではまさに“性奴隷”そのものだ。元慰安婦の人に二次加害を加えることは、人として許されない。
※ベトナム戦争における韓国軍の虐殺・強姦行為は僕も酷いと思うし、厳しく批判されるべき。でも、それは日本軍が原因となった慰安婦問題とは別個の話。元慰安婦には無関係なことを一緒に語るのは恥ずべきことと考えている。
※戦時中の日本人慰安婦の悲劇については美輪明宏さんが語ったコチラに詳しく載っている。同じ日本人でさえこうなのだ。他国の慰安婦はどんな過酷な扱いを受けたか…。

//アルピニストの野口健氏がツイッターで
『韓国訪問の時にタクシーに乗っていたら運転手に「日本人か?」といわれ、「そうだ」と答えたら「車から下りろ」と。そのクセに「金は払え」と。頭にきて一銭も払いませんでしたが。当たり前でしょ』
『仮に日本で韓国人観光客がタクシーに乗って運ちゃんに「韓国人は下りろ」と言われるだろうか?タクシーだけじゃない。プサンでサウナに入っていたら、同じように「日本人か?」と尋ねられ追放された。あの時の印象が忘れられない。一部の人の対応かもしれないが日本人旅行者が減るのも無理はない』
と発言し、賛同コメントが多数ついてる。
なんで野口氏はこういう思考になるんだろ。そこには日本が軍事的な圧力をかけて韓国を併合したこと(韓国側の併合容認派が考えていたのは、あくまでも「対等合併」)、独立運動に身を投じた人を多数殺害したこと、「皇民化」を押し付け文化を侵略した事実、その他あまりにも多くの負の歴史が完全に欠如している。僕だったら「どうしてこの運転手は、ここまで日本人に怒っているのか」と考えるし、「過去の歴史が理由なら、日本政府の謝り方が、相手の心に届くものになっていないのでは」と思考する。自虐的云々以前の問題だ。
加害側・被害側としての立場を考慮せず、『仮に日本で韓国人観光客がタクシーに乗って運ちゃんに「韓国人は下りろ」と言われるだろうか?』と、歴史を無視した例え方をして、疑問も感じずツイートしていることが、同じ日本人として辛い。野口氏は環境保護運動に尽力したり、南方の戦跡で旧日本兵の遺骨を拾う活動をしたり、敬意を払う部分があるだけに残念。
※一部の保守論客は「日教組が負の歴史を教えるから日本人が自信をなくした」なんて言ってるけど、僕からすれば教師がちゃんと日本軍の加害行為を教えないから、安倍氏や田母神氏、百田尚樹NHK経営委員に代表される、美化日本史(歴史ファンタジー)を信じている人間がたくさん生まれたわけで、日教組はもっとちゃんと平和教育しろって思う。奈良時代や平安、室町時代に時間を割きすぎ。近代史をしっかり教えてくれ。
※ちなみに僕は韓国を旅行した際、道に迷うなどで助けられたことは何度もあるけど、嫌な体験は一度もない。
※日韓の歴史については、愛国リベラル史観『日本と韓国・朝鮮』に詳細記載。
●7月16日…もう狂ってるとしか。『解釈変更 衆参選挙で既に国民の支持得た/総理』。安倍氏は7/14の衆院予算員会で、日本が攻撃されてなくても他国へ武力攻撃を認める集団的自衛権の行使容認について、野党議員から「解釈変更の閣議決定は安全保障の大転換にあたるが、この件について、国民に信を問う考えはないか」と質問され、「私は自民党の総裁選挙に出た時から、解釈変更を訴えてきたし、衆参選挙の自民党のJファイルにも書き込んであり、そのうえで、私たちは衆参選挙で勝利を得て、政権を維持している」と主張。さきの衆参選挙で解釈変更の支持を国民から得て勝利しているとし、集団的自衛権の行使を争点に国民に審判を仰ぐ必要はないという。安倍氏が選挙前に「国民投票で憲法改正したい」と言ってたのは知っているけど、「国民投票ナシで解釈改憲やります」という主張は聞いたことない!自民候補者の選挙ポスターに、一人でも公約に解釈改憲のことを書いていたか?滅茶苦茶だ。もはやサイコパスの領域。

〔関連記事〕『先の衆参選挙 集団的自衛権・自民、公約記述わずか』。安倍氏は集団的自衛権の行使容認について選挙を通じ国民に約束したと主張しているけど、自民党総裁として臨んだ2012年12月の衆院選や昨年7月の参院選の自民党公約で関係する記述はごくわずか。参院選では「集団的自衛権」という単語も出ていない。公明党に至っては、両選挙とも行使反対の立場から一切触れていない。自公支持者にはこんなことを許して欲しくない。

//本日、九州電力の川内原発再稼働がほぼ決定との報道。おいおい、使用済み核燃料の保管問題は何も解決してないだろう。保管する場所も見つかっていないし、10万年安全に保管する技術も開発されていない。リンク先の日経やNHKニュースは川内原発の地震・津波対策の取り組みを紹介しているけど、肝心の使用済み核燃料問題を完全にスルーしている。ふざけんなと。猛毒の核のゴミをどうするんだよ。今生きてる自分たちさえよければ、死後の人類の苦労や恐怖など知ったこっちゃないってか。
結局、あれだけの事故を起こしておいて、東電からも官僚・政治家からも逮捕者ゼロだったり、賠償を国民の税金で負担させながら、低い安全意識の経営を認めてきた株主の責任が全く問われていないのが問題。だからこんなに簡単に再稼働しようとする。
燃料コストを引き合いに再稼働を推進する政治家に言いたい。「原発にかかるコストの大半はあんたが死んだ遥か後に発生する。10万年分の膨大な核ゴミ管理維持費。今のあんたはそれを払わなくて済むというだけの話だ」と。
※06年に国会でこの答弁ををした安倍氏を、なんとか過失致死的な罪状で罪に問えないものか。

//安倍氏が“お友だち”を強引にねじ込んだのはNHKだけじゃない。先月の国会で、安倍氏は原子力規制委のうち慎重派2人をクビ(再任せず)にして、推進派2人を指名した。クビになった地震学者の島崎邦彦委員は、耐震性について厳しい審査を担ってきたし、僕はそれを頼もしく思っていた。代わりに新メンバーとなる田中知・東京大教授は2010〜12年に業界団体「日本原子力産業協会」の理事を務めた“超”原発推進派。しかも原発メーカーや事業者から760万円以上受け取っていたことが発覚している。これでは中立性が保てない。
●7月15日…クラシック界の巨匠、指揮者のロリン・マゼール氏が13日に他界。享年84。追悼にマーラーのアダージェット@ミュンヘン・フィル(交響曲第5番第4楽章/クリックで再生開始)を聴く。今年はライバルのアバドも逝った。冥福を祈ります。
●7月14日…昨日ここで取り上げた“元自衛官”さんが、「読みながら涙が出てきた。まさに同感だ」と書いた同じ自衛隊仲間の街頭演説が素晴らしく、当サイトでも紹介させて頂きます。僕もこれまでに読んだ反対メッセージの中で最も胸に響きました。当事者の叫びは強烈な説得力があります。
→『街頭にて』(防空ミサイル部隊所属・元自衛官/泥 憲和)
突然飛び入りでマイクを貸してもらいました。集団的自衛権に反対なので、その話をします。私は元自衛官で、防空ミサイル部隊に所属していました。日本に攻めて来る戦闘機を叩き落とすのが任務でした。
いま、尖閣の問題とか、北朝鮮のミサイル問題とか、不安じゃないですか。でも、そういったものには、自衛隊がしっかりと対処します。自衛官は命をかけて国民をしっかり守ります。そこは、安心してください。
いま私が反対している集団的自衛権とは、そういうものではありません。日本を守る話ではないんです。売られた喧嘩に正当防衛で対抗するというものではないんです。売られてもいない他人の喧嘩に、こっちから飛び込んでいこうというんです。それが集団的自衛権なんです

なんでそんなことに自衛隊が使われなければならないんですか。縁もゆかりもない国に行って、恨みもない人たちを殺してこい、安倍さんはこのように自衛官に言うわけです。君たち自衛官も殺されて来いというのです。冗談ではありません。自分は戦争に行かないくせに、安倍さんになんでそんなこと言われなあかんのですか。なんでそんな汚れ仕事を自衛隊が引き受けなければならないんですか。「」自衛隊の仕事は日本を守ることですよ。見も知らぬ国に行って殺し殺されるのが仕事なわけないじゃないですか」

みなさん、集団的自衛権は他人の喧嘩を買いに行くことです。他人の喧嘩を買いに行ったら、逆恨みされますよね。当然ですよ。だから、アメリカと一緒に戦争した国は、かたっぱしからテロに遭ってるじゃないですか。イギリスも、スペインも、ドイツも、フランスも、みんなテロ事件が起きて市民が何人も殺害されてるじゃないですか
みなさん、軍隊はテロを防げないんです。世界最強の米軍が、テロを防げないんですよ。自衛隊が海外の戦争に参加して、日本がテロに狙われたらどうしますか。みゆき通りで爆弾テロがおきたらどうします。自衛隊はテロから市民を守れないんです。
テロの被害を受けて、その時になって、自衛隊が戦争に行ってるからだと逆恨みされたんではたまりませんよ。だから私は集団的自衛権には絶対に反対なんです。安倍総理はね、外国で戦争が起きて、避難してくる日本人を乗せたアメリカ軍の船を自衛隊が守らなければならないのに、いまはそれができないからおかしいといいました。みなさん、これ、まったくのデタラメですからね。日本人を米軍が守って避難させるなんてことは、絶対にありません。そのことは、アメリカ国防省のホームページにちゃんと書いてあります。アメリカ市民でさえ、軍隊に余力があるときだけ救助すると書いてますよ
ベトナム戦争の時、米軍は自分だけさっさと逃げ出しました。米軍も、どこの国の軍隊も、いざとなったら友軍でさえ見捨てますよ。 自分の命の方が大事、当たり前じゃないですか。そのとき、逃げられなかった外国の軍隊がありました。どうしたと思いますか。軍隊が、赤十字に守られて脱出したんです。そういうものなんですよ、戦争というのは。安倍さんは実際の戦争のことなんかまったくわかってません。絵空事を唱えて、自衛官に戦争に行って来いというんです。自衛隊はたまりませんよ、こんなの。
みなさん、自衛隊はね、強力な武器を持ってて、それを使う訓練を毎日やっています。一発撃ったら人がこなごなになって吹き飛んでしまう、そういうものすごい武器を持った組織なんです。だから、自衛隊は慎重に慎重を期して使って欲しいんです。私は自衛隊で、「兵は凶器である」と習いました。使い方を間違ったら、取り返しがつきません。ろくすっぽ議論もしないで、しても嘘とごまかしで、国会を乗り切ることはできるでしょう。でもね、戦場は国会とは違うんです。命のやり取りをする場所なんです。そのことを、どうか真剣に、真剣に考えてください。
みなさん、閣議決定で集団的自衛権を認めてもですよ、この国の主人公は内閣と違いますよ。国民ですよ。みなさんですよ。憲法をねじ曲げる権限が、たかが内閣にあるはずないじゃないですか。安倍さんは第一回目の時、病気で辞めましたよね。体調不良や病気という個人のアクシデントでつぶれるのが内閣ですよ。そんなところで勝手に決めたら日本の国がガラリと変わる、そんなことできません。
これからが正念場です。だから一緒に考えてください。一緒に反対してください。選挙の時は、集団的自衛権に反対している政党に投票してください。まだまだ勝負はこれからです。戦後69年も続いた平和を、崩されてたまるもんですか。しっかりと考えてくださいね。ありがとうございました。(リンク元※拡散希望とのことです)
●7月13日…安倍政権が容認した集団的自衛権行使について、当の自衛隊関係者がどう思っているのか知りたくて、ブログやツイッターがあれば見るようにしている。感銘を受けた2人の文章を、今日と明日で紹介。まずはツイッターの「元自衛官 @yoko_kichi」さん。この方は、集団的自衛権行使が閣議決定された7/1から「愚行に黙っていられない」とツイートを開始。出身部隊などは明らかにされていないけど、未転載のものを含めた氏のツイートは元自衛隊員ならではの視点であり、「元自衛官」は本物と信じてよいかと。以下、日付順にツイートを紹介。
 【7月1日】
・安倍総理が白々しいパネルを持ちだして記者会見をしていた。集団的自衛権を行使するという。元自衛官としては、隊員や国民を危険にさらす愚行に黙っていられないので、ここで語らせていただく。
・「自衛のための必要最小限度」という言葉に騙されてはいけない。安倍総理やそのブレーンは、69年前の戦争まで「自衛ためのやむをえない戦争」と言ってきた。際限などないに等しいのだ。

・(ヒゲの隊長こと)佐藤正久。自分もOBだが、後輩たちをいかに危地に送り出すかということしか考えていないこのバカにはあきれ果てるばかりである。それ以上に、このバカを当選させるために奔走した自衛官たちの愚かさよ…
・自衛官なのだから「国のために死ね」と言われれば、死もいとわず働いた。 だが、「年末の日米ガイドライン見直しのために、米国のために自衛官の命を差し出そう」と言われれば、死ぬ気も失せる。安倍総理よ、貴方が行 けばいい。ただ、貴方が米国のために死んでも、靖国神社には祀らせない
【7月2日】
・護憲派・改憲派というが、ほとんどの国民が安全なところにいる。 改憲派は自衛官にもっと危険なところに身を置けと叫び、護憲派は危険なところに行くなと言ってくれる。 誰が味方か、最近になって身にしみて分かるようになった。
・自民党の議員が集団的自衛権行使容認について、何かと領土問題を持ち出して正当化しようとする。 だが、竹島や尖閣の防衛は、個別的自衛権で可能だ。領土問題を持ち出す議員は、よほどの無知か、虚言癖の持ち主だ。騙されてはいけない。
【7月4日】
・中国が危険だから日米同盟を強化しなくてはいけないし、そのために集団的自衛権が必要だと言う連中が多い。 その中国とアメリカは6/27からハワイで合同軍事演習をやっていた。アメリカが中国を招待したのだ。 もちろん自衛隊も参加したが、何とも間抜けな話じゃないか。
・国際情勢の変化というが、米ソが対立し、世界中で小競り合いをしていた東西冷戦・代理戦争時代に比べれば、危険は確実に減っている。アメリカと中国が合同で軍事演習を行う時代に、日本はどこと戦争しようというのか。
【7月6日】
・かつて同じ部隊にいた先輩と会った。自民党の石破氏が「アメリカの若者が日本のために血を流すのに、日本の若者が流さなくて良いのか」と言うことに激怒していた。私も同じ思いだった。歴史上、米軍が日本の防衛のために血を流したことは一度もない。石破氏などに国防を語る資格はない。
【7月10日】
・いまの自衛隊の陸海空の組織構成は、いびつだ。島国では、国境警備にあたる海自・空自が重要。だが装備費も人員も陸自が圧倒的に多い。空爆・ミサイルの時代に、あれだけの戦車など無意味だ。いきなり地上戦でも始まるのか?陸自の一部は、空自・海自にまわすか、災害救助専門部隊にすべきだ。
以上。「元自衛官」さんのツイッターはコチラ

//昨年末に秘密保護法が強行可決された際、法律家や学会だけじゃなく、作家、俳優、ミュージシャン、画家、あらゆる方面から抗議の声があがった。スタジオジブリも反対声明を出した。だけど、集団的自衛権については、どうも反応が鈍いように思う。他人事と思ってる訳ではないのだろうけど、作家・芸術家で猛抗議している人が少ない。文芸研究家として、それがすごく残念。仮に集団的自衛権行使に賛成の人でも、改憲の国民投票をやらず、解釈だけで改憲するのは間違ってると考えている人はいるはずなのに。ジブリも何で黙ってるんだろ…。それだけに、池上さんのニュース特番で、ゲストの管官房長官が集団的自衛権容認の理解を求めて一通り解説した後、ビビる大木さんが「(それでも)日本に恨みがなかった国が日本に恨みを持つ可能性があるのかなと、聞いていて不安になりました」と直言したのはグッと来た。生放送だからカットされなかった。ビビる大木さん、よく言ってくれた。集団的自衛権行使は、日本を攻撃していない相手に武力を使うため、常に、例外なく、100%先制攻撃になる。これで恨まれないはずがない。/ほかに報道されたものでは、6/30の“TVタックル”でビートたけし氏が「貧しくとも憲法を守る平和な日本をみんなで頑張ってやるべきだと思う」と言ったとのこと。最近のたけし氏は体制よりの発言が目に付いたので、今回の発言は嬉しかった。
政府は僕らを「忘れやすい国民」とナメている。“怒りは持続しない”とタカをくくっている節がある。実際、秘密保護法可決後に下がった内閣支持率が、2カ月で元に戻ったのはその証拠ともいえる。だけど、今回はそうはいかない。閣議決定の撤回まで頑張らねば。

//本日の滋賀知事選、“自公維新”を打ち破るという最高の結果。連敗続きのリベラル・サイドが久々に勝利。反秘密保護法、反集団的自衛権行使、脱原発の想いが結集。滋賀県民に乾杯!これを安倍政権の終わりの始まりに。次は福島県知事選、そして沖縄県知事選。
●7月12日…新たに『文芸ジャンキーMAP・奈良編』をアップ!奈良でこれから行きたい場所、過去に訪れて良かった名所などを100箇所以上掲載しています。奈良訪問の際はご参考に!
/この土日は奈良へ巡礼&取材に行きます。十津川、五條、東吉野村、天川村付近がメイン。

//ベネッセで起きた過去最悪の個人情報漏洩。最大2070万人分のデータって6人に1人じゃないか。外部にパスとIDを渡した安全管理のズサンさだけでなく、子育て家庭にとって大切な子どもの情報を「(クレジット情報以外は)重要ではない」と開き直った原田社長も酷い。コストカット、コストカットで孫請けの非正規社員に機密情報を扱わせていたとのこと。犯人の罪は許されないけど、派遣ではボーナスも退職金なく、まともな給料はない。どうすんのベネッセ。

//忌野清志郎『善良な市民』(4分16秒)。「♪泥棒(政治家)が憲法改正の論議をしてる/コソ泥が選挙制度改革でもめてる/でも善良な市民は参加させてもらえずまた間違った人を選ぶ/泥棒が建設会社にまんじゅう(ワイロ)をもらってる/金屏風の陰でヤクザと取引してる/でも善良な市民はゴールデンウィークにディズニーランドで遊ぶだけさ/泥棒が国際貢献をしたがっている/大義名分を掲げまた二枚舌を使う/でも善良な市民は見知らぬ土地で弾に当たって死ぬだけさ」。歌の後半は無性に涙が。今の時代にこそ、清志郎さんに生きていて欲しかった。
●7月11日…大河ドラマ『軍師官兵衛』は“本能寺の変”に突入。時代劇に興味がない人でも、このあたりの人間ドラマは見応えがあると思うので、前回の本放送を未見の方は、明日土曜13時5分からの再放送をチェックされたし!前半は迫力のある水攻めと、敵将・清水宗治の見事な男気に胸熱、後半は本能寺の変前夜「敵は本能寺にあり!」まで。明智光秀が謀反に至るまでの心境が描かれているので、感情移入しまくり。違和感のあった小朝さんの光秀が、今は完全にハマッている。『軍師官兵衛』は有岡城の土牢に官兵衛が1年間幽閉されるあたりから何回も“神回”があり、父役・柴田恭兵さんの演技に幾度も涙がハラリ。信長に処刑された“だし”(荒木村重の妻)を演じた桐谷美玲さんも強烈な印象を残した(驚愕の美しさ)。龍馬伝、平清盛、八重の桜は、名セリフや迫真の演技、ドラマチックな音楽で大河ファンであることの喜びを感じさせてくれた。今年の官兵衛も、今のところ見終わって“時間を返してくれ”と思ったことがない。是非、明日昼の再放送と、日曜の本放送(本能寺の変)の視聴をオススメします!※ちなみに『軍師官兵衛』とジョジョアニメ第3部の音楽は、同じ作曲家・菅野祐悟(かんのゆうご)さんが担当!

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//大阪は今朝からセミが鳴き始めた。昨年もまったく同じ7/11。毎年“初セミDay”を記録してると、自然界の正確なサイクルが分かって面白い。2年前は遅めで7/16だったけど、3年前と5年前は7/10でほぼ同じ(4年前は米国一周中で未記録)。

//12日(土)の“オススメ番組”は15本以上。すごい密度の一日。地上波じゃないのがもったいないのが、午前のBS朝日『激論!クロスファイア』。初対面の池上彰さんと田原総一朗さんが、「安倍晋三論」をテーマに語り合う。先週オンエアされた前編のメディア論では、NHK籾井会長をコテンパンに批判。池上さんは「私は絶対に政治家と食事しない」と断言。「誘われても全部断っている」。安倍氏と会食しまくってる大手メディアのトップに聞かせてやりたい。
●7月10日…イスラエル軍によるパレスチナのガザ空爆(780箇所以上)により、3日間で子どもを含む81人が死亡。負傷者は約550人。イスラエル側はハマス幹部を標的にしているが、実際の犠牲者は一般市民が大半。今朝は喫茶店でW杯準決勝アルゼンチンVSオランダを見ていた客にミサイルが落ち16人が死亡。今日だけで子ども5人を含む約30人が殺害された。一方、パレスチナ側はイスラエルのディモナ原発に向けてミサイルを3基発射。ディモナ原発は福島第一と同様に冷却システムの脆弱さが指摘されている原発だ。この施設を破壊したら、ガザだって無事ではすまないぞ…。
※今年3月、安倍政権はこれまで日本政府がとってきた武器輸出禁止方針を撤回して、これからは武器輸出を解禁し、いわゆる“死の商人”の仲間入りをすると決めた。一応、「紛争当事国には輸出しない」と“制限”しているけど、政府担当者は「イスラエルは(禁輸対象国に)入らないだろう」語っている。日本政府のいう“紛争当事国”とは、国連安保理が制裁対象にしている国のことであり、湾岸戦争時のイラクくらいしかない(父ブッシュの方。イラク戦争ではない)。イスラエルに対する制裁案は米国が拒否権を使って阻止するため、結局のところ日本政府にとってイスラエルは紛争当事国と見なされないんだ。僕は日本製の武器がパレスチナ人を殺すなんて絶対に嫌だ。

//『兵庫県議10人に切手大量購入疑惑』。野々村県議のあの号泣会見は“俺だけじゃない”と気持ちからか。辞職を迫った県議も70万円分購入とのこと。これを機に全都道府県議会に不透明会計がないか調べ直した方が良い。

//子どもの影響で、“くまのプーさん”の「はちみつの歌」(2分30秒)が頭からとれない。果てしなきリフレイン。気がつけば口ずさんでいて焦る。
●7月9日…集団的自衛権容認の閣議決定から約10日が経ち、この間に考えたことを以下に書き刻んだ。我が渾身の雄叫び。//そして、6/29に新宿で起きた、安倍政権に対する抗議の焼身自殺事件について、NHKが無視を決め込んで報道しなかったことへの海外メディアからの批判や、事件の続報などを7/4分の日記にアップしています。

憲法は自衛隊が海外に出て他国軍と殺し合いをするなどまったく想定していない。半世紀以上、憲法学者は右派・左派関係なく「集団的自衛権行使は違憲としか解釈しようがない」と考えてきたし、政府における“法の番人”内閣法制局も、そして歴代首相も、米ソ冷戦の真っ只中でさえ集団的自衛権を容認しなかった
それを、わずか数年で消える内閣が、まともに国会論議をせず、国民から意見を聞くための公聴会も開かず、好き勝手に解釈するなど許されない。公明党はずっと集団的自衛権に反対していたのに、たった14時間の幹部協議で変容してしまった。それも「歯止め」とは到底言えない内容での妥協。
安倍氏が「これで戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなっていく」と言い、公明党・太田国交大臣も「戦争に巻き込まれることは“全く”ないと思う」と胸を張っていたが、日本が攻撃されていなくても、米軍が攻撃されたら先制攻撃するという、最も戦争に巻き込まれる道を選んでおいて、なぜアクロバット的な180度逆の見解になるのか理解し難い。
他国が勝手に起こした戦争に自ら巻き込まれるのは愚の骨頂。同級生がケンカを始めた際に、「よし、オレはこっちに味方して一緒に殴るわ」って宣言したヤツが、なんで恨みを買わずケンカ後に平和に過ごせるんだ。ケンカが終わっても「アイツは中立と思ってたのにいきなり殴ってきた」とずっと憎まれる。そして相手側の友人たちから、一気に信用をなくす。戦後約70年かけて培ってきたものを一瞬で失う。
つくづく、21世紀の現代日本のニュースとは思えない。いつから日本は「時の政権の首相が憲法の内容を好き勝手に解釈できる国」になったのか?報道によると閣議決定前に全国200の地方議会が反対決議を行ったというではないか。かつてナチスは、憲法をいじらずにそのまま残し、全権委任法で憲法を死文化した。安倍政権の閣議決定もそれと同じで、憲法を解釈で骨抜きにした安倍一派によるクーデターだ(大袈裟ではなく)。いち内閣の解釈が、国家の最高規範・憲法の上に立つ前例を認めてしまったら、もう何だってやりたい放題になる。憲法の拡大解釈を自由にやれるなら憲法改正は必要なくなる。
公明・山口代表は「国民の権利を根底から覆す事態」「明白な危険」という文言が入ったことで、“二重三重の歯止めになった”と自画自賛しているが甘すぎる。政府が中東の原油を確保できないことを「国民の権利を根底から覆す」事態と認定すれば、自衛隊は中東でイスラム国と戦うことになる。条文の上ではそう解釈できるんだから、歯止めになんかならない。安倍氏は口では「自衛隊が中東で戦うことはない」と言う。だったら、なぜ「集団的自衛権を行使できるのは日本周辺のみである」という地域条項を載せないのか。この短い一文を入れないのは、尖閣・竹島を目くらましに使い、地球の裏側まで米軍と軍事行動するつもりだからじゃないのか。国民の生命に「明白な危険」が迫ってるなら、今ある個別的自衛権で十分だ。
そもそも、「自衛隊が日本人を守るため米艦船を守る」っていう状況設定が矛盾を含んでいる。米軍に守られてるということは、既に日本は直接攻撃を受けてるわけで、それなら個別に反撃する現在の個別的自衛権で対応できるじゃないか。それに、安倍氏は「他国が日本に戦争を仕掛けようとする企みをくじく」と言うが、集団的自衛権を行使するのはまだ日本が攻撃を受けていない状況だから(攻撃を受けていたら個別的自衛権が発動)、先制攻撃で相手国を侵略する状況になってしまうんだけど、安倍氏は自分の言葉を理解しているのだろうか。

※安倍氏の諮問機関・安保法制懇の中心メンバー、岡崎久彦氏は集団的自衛権容認の目的を隠さない。いわく「これでやっと東京湾からペルシャ湾まで全部パトロールして一緒に守れるようになる。これはすごいですよ。どこでもアメリカの第7艦隊と日本の艦隊が一緒になって動く。(武力行使について“必要最小限度”の具体的な定義はないから)いざという場合に、国民の生存が脅かされる場合に、手足を縛る条件は入っていない。(戦争が起きる場所については)日本の安全が根底から覆るケースは地球の裏側で起こることもある」(7/1報道ステーション)。この通り、尖閣・竹島は眼中にない。いかに安倍近辺に迎合した公明党幹部の認識がぬるいか。
安倍氏は三権分立を規定した憲法第65条「行政権は内閣に属する」を根拠に、「政府が憲法を解釈していくことは当然だ」と言い切った。これに対して憲法学者・小林節慶応大学名誉教授は反論する「法が禁じていても、最高権力者(首相)がそれを無視すると決めたら無視できる、これでは“人の支配”じゃないですか。王様・王政じゃないですか。全くおかしいですよ」「(米艦の邦人輸送のように)想定できないことを条件として掲げて、“はいこれがそのケースです”って、基準になっていないんですよ。まったく恐ろしい話です」。
自民の良心、反対派の村上元行政改革担当大臣は閣議決定の直前にこう記者会見した「憲法9条は、日本が攻められていないのに同盟国のために戦争することができるとはどう考えても読めない。9条を空文化するようなことを自民党が行っていいのか」。そして閣議決定後のコメント「戦後70年間、血を一滴も流さないでやってきた日本型平和ブランド主義のどこが悪いんだ」。

ニュースで頭が痛くなったのは、一般市民への街頭インタビュー。集団的自衛権の賛成派の意見は「中国とか韓国とか、隣国が尖閣諸島とかに毎日船が来ていたりするので、対抗できる力を持っていた方が良い」「自分の国、自分の身は、自分で守らなきゃいけないと思う」「中国の攻撃とか怖いと思っていたから、ある程度しっかりとした、こうなったらこう攻撃するとかは必要かなと」…それって、全部、個別的自衛権の話じゃないか!今の憲法でも尖閣が侵略されたら対抗できるし、竹島周辺で攻撃されたら目の前の危険を排除する個別的自衛権で反撃できる。憲法をねじ曲げてまで集団的自衛権が必要なのは、アメリカと一緒に戦う以外に何があるのか。集団的自衛権に賛成している人は、自分が自衛隊の人たちに、殺し殺されに行けと言ってるという自覚はあるのか?

最後に念押し。「やられたらやりかえす」のは個別的自衛権であり、集団的自衛権は日本が「やられていないけどやりかえす」こと。中韓に攻撃されたら、現状でも武力反撃できる。日本が攻撃されてないのに、遠い土地で他国軍を守るために割り込んで先制攻撃するのが集団的自衛権。紛争当事国の一方に肩入れする、この愚。制服を着た日本人が戦死したり、他国民を殺す立場になる。このデメリットを安倍氏は説明せず、中国脅威論で国民を思考停止にさせたまま閣議決定を強行した。自民党に投票した有権者の割合は、2012年の衆院選が26%、2013年の参院選が22%しかいない。国民の2人に1人が投票に行かなかった結果、こんなことになってしまった。
第二次安倍内閣が発足したとき、短期間でこれほどたやすく解釈改憲が認められ、第9条が死文化されるなんて夢にも思わなかった。日本は法の下で政治が行われる立憲国家であるから、集団的自衛権行使の賛成派であっても、「ただし解釈改憲は絶対にダメ」「堂々と国民投票で改憲するべき」という国民と、元々集団的自衛権行使に反対している国民が合わされば、数百万規模の群衆になって国会を包囲できるはずなのに、なぜこうも大人しく現状を受け入れてしまうのか。戦争に参加すれば、もはや日本人に安全な場所はなくなり、国内で大規模テロが起きる確率も跳ね上がる。そして一度でも大規模テロが起きれば、テロ防止を理由に、必ず政府は国民のメール、電話などを監視してくる。アッという間に警察国家の完成だ。既に秘密保護法も用意されている。これが大袈裟でないことはスノーデン氏が実証している。

※1984年から30年間もパキスタンやアフガニスタンで現地支援を行っているNGO「ペシャワール会」現地代表・中村哲氏「(アフガン)戦争の後で憎しみと破壊だけが残ったという現実の中で、欧米人は外を歩けない。韓国人も。戦争に参加した国々は。復興のために自衛隊を送るとなれば、私はまず引き揚げる。私だって家族はいるし死にたくない。(アフガン戦争で)日本が協力したことは(アフガン人は)みんな知っているが、“少なくとも制服・軍服を着た人が自分の国土を踏みにじらなかった”、この一点で(日本人に)好感を持っているんです」。
●7月8日…今日の大阪高裁の反人種差別判決にひとまず祝杯。民族をひとくくりにして「殺せ」「ゴキブリ」など最悪のヘイトスピーチを垂れ流してきた在特会が二審で全面敗訴。罰金1200万円。在特会は“表現の自由”を盾に争っていた。大阪高裁判決文「(在特会の言動は)憲法13条にいう“公共の福祉”に反しており、表現の自由の濫用であって、法的保護に値しないといわざるを得ない」。言論以前と断罪されたに等しい。ただ新聞でも指摘されているように、この判決は朝鮮学校前の街宣を禁じたのみに過ぎず、繁華街で次のようなヘイトスピーチ(いずれも言葉の暴力も極限であり閲覧注意)「在日をガス室に送れ」、「大虐殺するぞ」「暴行しろ」、といったものを規制できない。欧州なら速攻で逮捕されるのに。政治家は東京五輪が決まったのに、ヘイトスピーチが蔓延する現状を何とも思わないのか。
※この問題に関しては、表現の自由を法規制すると、権力がその法を拡大解釈で乱用する恐れがあるため、リベラルでも意見が分かれている。規制なしに済むなら、その方が良いに決まっている。でも、そうこう言ってる間にナチス党旗まで出てきた。それゆえ、日本政府も加わっている「人種差別撤廃条約」に基づいた、徹底して反人種差別に限定した厳格な法を作るべきかと。実際、先に反ヘイトスピーチ法を定めた欧州において、罰則が差別主義者以外に適用されたという話は聞かない。市民さえしっかりしていれば乱用は防げると思う。

//昨日午前、ツイッターで「防衛省のホームページには“集団的自衛権は違憲”と明記されています。コッソリ変えられる前に拡散してください!」と流れてきた。チェックしようとしたところ、この騒動に政府関係者が気付いたのか、午後には既に対象ページが閲覧できなくなっていた。
だがしかし!防衛省が毎年刊行している『防衛白書』の平成25年度版に、集団的自衛権の行使は“許されない”と断言されている
この文章は公に確定した過去の防衛白書だから、後から書き換えたり非公開にできない性質のもの。今後もずっと公開されていくはず。念のため、以下に該当部分を転載・保存。自衛隊発足以降、60年間もこの見解を続けてきたのに、たった19人の閣僚だけで、国民の意見を聞く公聴会を開くこともなく、国会で論戦することもなく、解釈変更してしまうとは。

〔平成25年度版防衛白書/第2節 憲法と自衛権 4.集団的自衛権〕
「国際法上、国家は、集団的自衛権、すなわち、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利を有するとされている。わが国は、主権国家である以上、国際法上、当然に集団的自衛権を有しているが、これを行使して、わが国が直接攻撃されていないにもかかわらず他国に加えられた武力攻撃を実力で阻止することは、憲法第9条のもとで許容される実力の行使の範囲を超えるものであり、許されないと考えている」(防衛省公式WEBより防衛白書PDF

//今夜BSでオンエアされたデジタルリマスター版の初代『ゴジラ』、1954年の作品とは思えない超美麗映像になっていてビックリ!これまで何度も観た映画なのに、まるで新作を見ているようだった。ストーリーが良いのはもちろんのこと、従来の古いフィルムでは分かり難かった、特撮演出の細かいこだわりに改めて感服。夜間にゴジラの咆哮を聞いたマンションの住人が窓側に集まり、次の咆哮を聞いて一気に(波が引くように)窓から離れて部屋の奥に人影が消えていくシーンは、そのリアルな演出に唸った。そんな“発見”が随所にあり、修復チームの熱意に脱帽。
●7月7日…8月1日(金)14時半から北海道の千歳(総合福祉センター402号室)で、翌2日(土)13時半から旭川(大雪クリスタルホール)で墓巡礼トークをやることに!どちらも地元石材店が主催ゆえ参加費は無料とのこと。旭川の方は主催さんのフェイスブックに詳細あり。いわゆる2Daysライヴってヤツです!

//尊敬する反骨爺、兵頭正俊翁のツイッターより。
・官邸前。原発や特定秘密保護法反対と違って、若い人の参加が多い。集団的自衛権の正体は、「米国防衛の参戦」だから、若い人の危機感は当然。日本の若者ほど可哀想な若者たちはいない。格差社会に投げ込まれたうえに、原発収束の天文学的な費用を押し付けられ、ついに命を差し出せといわれている
・若い人たちへ。これからの戦争は、相手がどこであれ、米国によって「作られた」戦争です。国を守るも、国民を守るも、嘘です。米国にいわれてする戦争です。そんな戦争に命を捨ててはいけません。生きて、どうかご両親を、恋人を、そしてあなた自身の人生を、大切にまっとうしてください。
・現代日本の、独裁政権の状況は、戦前・戦中と酷似してきた。もはや戦中にあると思った方がいい。戦前・戦中の日本と似てきたことのひとつに、若者を粗末にしだしたことがある。どうせ鉄砲玉であり、戦争で死ぬのだから、非正規の増加など、軍人転職の早道で、ますます粗末にされるだろう。
・戦争になって都市がもっとも困るのは食糧補給である。こういうことをおそらく安倍晋三はまったく知らないのである。今でさえ食糧を自給できていないのに、TPP参加で農業を破壊して、その後に戦争など暗愚にもほどがある。戦争が始まれば、日本の都市部で食糧をめぐって必ず暴動が起きる。
・米・中などの環太平洋合同演習が26日から5週間の長期にわたって展開されている。これを政府と御用メディアが隠している。報道されると、尖閣を米国に守ってもらうために集団的自衛権が必要、という嘘がばれるからだ。米・中が尖閣のために戦うことはない。今も仲良く軍事演習中だ。
●7月6日…これまでずっと安倍氏を「ネット保守の教祖」に祭り上げてきたチャンネル桜の水島社長が、最新の動画で「安倍政権の反日政策にどう対処するか」「安倍氏がやっていることは、日本を取り戻すどころか、日本を日本でなくすることだ」「集団的自衛権容認でアメリカは高い兵器が売れて喜ぶ」「安倍・竹中の新自由主義は危険」と声明を発表(14分21秒)。これには仰天。ついに安倍・竹中は保守ですらないと分かってもらえたか。
かつてネット保守の神であった小林よしのり氏が、猛烈に安倍批判を行うなど、時代は変化してきた。

//保守右派の田母神氏と竹田恒泰氏が、原発問題をめぐってテレビ番組で対立。僕はこの日記で竹田氏の差別発言などを批判してきたけど、脱原発派としての竹田氏は支持。放射性廃棄物を安全に保管できる場所は地震大国の日本にはない。

//おぞましい人種差別発言を繰り返すことで、ネットでは有名だったヨーゲン氏が逮捕された。あの人、もう57歳だったのか…。文字による“心の殺人”が、少しでもネットからなくなりますように。ジャーナリスト・安田浩一氏「『死ね』『殺せ』と言っても、ハーケンクロイツの旗を掲げても何の罪に問われないという、この社会環境は問題です。今回の逮捕で、彼のヘイトスピーチで傷ついた人が救済されるわけでもない。そういう意味では忸怩たる思いがあります」。
●7月5日…今、欧米は貧富の格差問題を解決すべく努力している。ドイツ議会は3日、同国初となる全国一律の最低賃金制の導入を定めた法案を採択。8.5ユーロ(約1200円)の最低賃金制は低賃金層500万人以上が恩恵を受けることになる。かつてメルケル首相は、最低賃金制を導入すれば中小企業が労働者解雇を強いられる恐れがあるとして長く否定的な態度を示していた。しかし、拡大し続ける賃金格差の是正を公約していた社会民主党(SPD)との「大連立」協議が難航したため、昨年末メルケル氏が社民党に対する譲歩に踏み切った。この新たな最低賃金制について、国民の10人に9人が支持している。
今回のドイツの最低賃金額は、他の先進諸国とほぼ足並みを揃えており、フランスの9.53ユーロ(約1300円)よりは若干低く、英国の6.31ポンド(約1100円)よりは上に設定されている。この額は2年ごとに見直されることになっているとのこと。一方、世界第3位の経済大国・日本の最低賃金は平均764円1200円と764円の差は圧倒的にデカい…。しかもドイツやフランスの労働者には、夏のバカンス(3週間前後、会社が夏休み。モチ有給)がある。安倍政権が掲げる目標は「2020年までに800円」。同じ主要先進国G7のメンバーなのに、この差はなんなのだ。しかも日本は格差是正どころか、低所得者ほどダメージが大きい消費増税を断行し、ボーナスのない非正規が増えるばかり。経団連は残業代ゼロ法の所得制限をなくそうとしている。なのに、国民は現状を受け入れてしまっている。
※時給1500円でも年収279万円
7月4日…安倍政権が集団的自衛権容認を閣議決定した7/1の2日前、6/29の午後2時すぎ、多くの人で賑わう日曜の新宿駅前で年配の男性が集団的自衛権に反対して焼身自殺を図った。事件の衝撃性もさることながら、このことをまったく報道しなかったNHKの権力ゴマすり姿勢に、怒りを覚えると同時に、NHK会長に安倍氏の友人・籾井氏が送り込まれたことで、ここまで報道の自主性を失ってしまったことに戦慄した。男性がどんな言葉で訴えていたのか詳細を知りたくて、各局のニュース番組を見たものの、NHKは完全に黙殺、テレ朝でさえ事件を短く伝えて終わった。新聞全国紙の内容は、何も伝えていないに等しかった。その中で、次の中日新聞=東京新聞の記事を見つけ、これで少し何が起きたか分かった。
(1)午後1時5分ごろに「男性が橋の鉄枠に乗り、拡声器でしゃべっている。ガソリンの臭いがする」と110番
(2)男性は50〜60代でグレーの背広姿。新宿駅南口前の高さ約20メートルの歩道橋の上に登っており、警察官が下りるように説得
(3)男性は拡声器で「集団的自衛権反対」「70年間平和だった」「政教分離」などと話し、最後に与謝野晶子の反戦詩「君死にたもうことなかれ」の一節を口にした後、ペットボトルに入ったガソリンかぶりライターで火を付けた
(4)全身のやけどで1〜2カ月の重傷
(5)日曜日で多数の買い物客がおり、周囲は一時騒然となった
その後、この男性に関する情報は一切ないまま7/1に安倍氏が集団的自衛権容認を閣議決定した。この箝口令ともいえるメディア規制は、「自殺をセンセーショナルに伝えない」という報道協定によるものといえるが、中国政府の抑圧に抗議してチベットの僧侶が何人も焼身自殺を遂げていることは世界各国で報道されている。つまり、権力を持たない一般市民が政治的メッセージを込めた抗議行動としての自死と、生活苦などによる自死とは、受け止め方が異なるのだ。だからこそ、このニュースは日本の公共放送が伝えていないのに、次のように世界各国を駆け巡った。

・【英BBC】「自衛権解釈変更に抗議し日本人男性が焼身」
Japanese man sets self on fire over military rule change
・【AFP通信】「安倍首相に抗議した東京の男性、焼身自殺図る」
Tokyo man sets himself on fire in protest against Abe
・【ロシアの声】「日本の軍事化に抗議し東京で男性が焼身」
Man in Tokyo sets himself on fire, protests Japan's militarization
・【アルジャジーラ】「日本で男性が抗議の焼身自殺図る」
Tokyo man sets self afire in apparent protest
・【ロイター通信】「自衛権解釈に抗議し男性が自分に火をつける」
Man sets himself on fire in Japan in defense protest: witnesses
・【AP通信】「抗議か、東京で男性が自分に火をつける」
MAN SETS SELF AFIRE IN TOKYO IN APPARENT PROTEST

ネットをやらず、NHKしか見ていない人であれば、この事件があったことさえ知らないだろう。コチラのブログでは、抗議の焼身自殺を報道しない日本のマスコミを『ドイツなど各紙が批判』として内容を紹介している。
★『ドイツ紙がこぞってNHKの集団自衛権抗議の焼身自殺報道の欠落を指摘』
(引用開始)日本の諸メディアは、極端な遅滞でこの驚くべき事件に取りかかっている。公共放送のNHKにいたっては、19時の主要ニュースで事件を全く報道しなかった。理由は判らない。ところが、はっきり判っていることは、この放送の新会長が就任時に、放送では政府批判をしてはならないと述べたことだ。
この氏名不詳の抗議者が対抗しようとする新しい安全保障政策は、安倍晋三首相の長年の主要なプロジェクトである。これは何十年も効力を持った日本の安全保障政策の柱を倒すことと同じなのである。焼身自殺は日本では非常に稀である。にもかかわらず公共放送のNHKは19時の主要ニュースで報道をあきらめている、すなわち事件から5時間後にである。この放送の中立性については、ここ数ヶ月間に疑いが増加ししつつある。ここ半年間、安倍首相によって個人的に選ばれた人物によって指導されているのである。(引用終わり)
僕らは日本で起きている様々な出来事が知りたくて、NHKに受信料を払っている。政権に都合の悪いことを報道しないのであれば、公共放送の看板を外して政府広報局に名前を変えればいい。日本より人権意識の高い欧州メディアが、この自殺報道を伝えているのはなぜなのか考えて欲しい。
僕は抗議の自殺を美化したい訳じゃない。同じ国に生きる者として、閣議決定の前に命を絶つという究極の方法を選んでまで抗議した男性がいた、その事実を知っておくべきと思うんだ。報道がなければ何も分からない。命を賭して閣議決定に反対した国民がいても、国民への説明を尽くしたと考えているのか、議論不足と言えないのか、自公議員の心に問いかけたい。

【追記】7/8になってようやく東京新聞が続報を伝えた。男性は埼玉在住で63歳。目撃者が聞いた証言では、「70年間平和だった日本が本当に大好きでした。集団的自衛権で日本が駄目になってしまう」と訴えていたとのこと。男性のスピーチは1時間あった。どうして「日本が駄目になる」と考えるのか、もっと語っていたはず…。

【追記2】次のことは書くだけで気持ちが滅入るんだけど、書かなきゃもっと酷い世になりそうだから記す。自民党(北海道)・道民会議の小野寺秀(まさる)道議(50)が、ツイッターで男性が焼身自殺を図ったことについて「死にきれず多大な方々に迷惑をかけた愚行」「公衆の場での迷惑極まりない行為」とバッシング。「公衆の場での迷惑極まりない行為」なんて、中国共産党政府が、チベット僧に浴びせる侮辱発言と同じ内容だ。それに“死にきれず”という批判は、つまり死んだ方がよかったということなのか。
小野寺道議は発言を批判されるとツイッターにこう書いた「余計なお世話です。これでも10年以上道議で、ずっとこの姿勢でトップ当選ですから」。また、“ツイッター上で人を小馬鹿にするようなリプを返しているけれども、選挙の時も有権者に対して同様な言い方をするのか”に対しては「全く同じですのでご心配なく」。右派とか左派とか関係なく、1人の人間が死を選んだことに何か感じないのか。しかも相手はずっと年上の男性。なんでこう高飛車になれるのか分からないし、何年もトップ当選ということが不条理に感じた。ちなみに選挙区は帯広。
●7月3日…最新世論調査を見て絶句。目を疑った。憲法軽視の強引すぎる集団的自衛権容認で、高止まりだった安倍内閣の支持率もさすがに激下がりすると思ったら、逆に43%から44%に微増!自民党の支持率も33%から35%に増えた。左寄りの朝日の調査でこれならもう終わってる。女性差別ヤジに大甘な対応だったことも含めての支持率増というのが何とも…。原発再稼働、消費税10%、残業代ゼロ、サラ金大幅緩和、移民大推進、携帯電話税、さらなる格差拡大、全部来るわ…。ただ、アンケートを分析すると、集団的自衛権については、行使反対、議論不足という意見が圧倒している。それなのに自民支持率が上がるのは、自民への積極的支持というより、野党に魅力がなさすぎるということか。旧来のリベラル派だけでなく、今の自公に違和感を持っている自公支持者の心までガッシリ捉えることができるような、リベラル新党ができると良いんだけど…。

//作家の池澤夏樹氏(69)が“(安倍氏に)日本が盗まれた日”と表現したコラム(7/2神戸新聞)に共感した部分が多々あり。一部を紹介。→
「閣議決定は、安倍晋三首相による一種の乗っ取りであり、クーデターだ。まるで違う国になってしまうのではないか。とんでもない一線を越えてしまうのではないかと恐怖を覚えている。7月1日は日本が盗まれた日になった。これまで、僕たちはその時々の動きに対して、きちんと論理を通して反論してきた。憲法は国の権力から国民を守るためのものであって、その逆ではありません。基本的な認識が間違っています、と。安倍政権の知的なものへの敬意のなさにあきれてもいた。国の力があり過ぎるかために国民がひどい目に遭う例が多々あったから、西欧人が英知を結集し、憲法で国を縛るを作った。現行憲法を「押し付け」と言う人はいるが、国民は「もう戦争にならない」と喜んだ。9条があったから、他の国に出掛けていって人を殺さず、殺されずやってきた。それが間違いだったと言うなら憲法改正を国民に問うてくださいと訴えてきたが、安倍政権は憲法解釈変更という脇をすり抜ける手を使った。そして、あいつが悪いと中国を指さす。ヒ卜ラーのやり方と同じだ」。(参考リンク

//W杯、ブラジルのネイマール選手の骨折、可哀相すぎる…。
●7月2日…昨日、安倍政権は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。自分の子の寝顔を見ながら、己の非力を情けなく思う。安倍氏が国防のあり方について、どんな考えを持っていても、それは個人の自由だ。でも、日本国憲法は守れ。首相なんだから、むしろそこは手本となって守れ。憲法が間違っていると思うなら、堂々と正規の手続きで改憲すべし。
当然ながら、日本の領土が攻撃されたときの自衛権はある。武力で反撃できる。だけど、第9条はどう読んでも、日本がまだ攻撃を受けてない相手を、遠い外国で他国軍と一緒に攻撃して良いとは読めない。実際に自衛隊が海外で戦闘するためには、関連法案を十数本改正する必要がある。反対派にまだ出来ることはたくさんある。以下のツイッターも希望のひとつ。

//ツイッターで流れてきた岩手大学教員有志の緊急声明に120%賛同!以下に紹介。

『立憲主義破壊・憲法違反の閣議決定は認められません』
憲法違反の閣議決定は無効です。日本国憲法第98条第1項は「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅(しょうちょく)及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」としています。今回の集団的自衛権行使容認の閣議決定はまさに憲法第9条違反該当します。
もし、安倍内閣が閣議決定を撤回せず、今後、閣議決定に沿って国会で集団的自衛権容認のための法令の制定・改定が行われたとしても、それらは当然ながら憲法違反であり、無効です。
私たちはここをしっかりと押さえ、憲法に違反する関係法令のなし崩し的な施行を許さない世論を作っていく必要があります。(岩手大学教員有志 7月1日)

//自民党の村上誠一郎元行革担当相「安倍首相のやり方は“選挙に勝った政党が憲法解釈を自由に変更できる”という前例を作ることになる。政権が変わるたびに憲法解釈が変わるようになったら法の安定は根底から覆される。どうしても集団的自衛権の行使が必要というなら正々堂々と憲法改正をすべきだ」
●7月1日…いよいよ本日午後に迫った安倍ファシスト政権による集団的自衛権容認=憲法破壊クーデター。ツイッターに投稿したものをコチラにも。

・ネットで「中国が脅威だから集団的自衛権賛成」っていう意見を見かけるけど、それって個別的自衛権(中国に攻撃を受けた際に反撃)で解決できるから。集団的自衛権は日本が「直接攻撃を受けてない」のに、他国に武力行使を可能にするもの。根本的に異なる。日本は立憲主義。憲法解釈変更ではなく改憲で問え

・元内閣法制局長官・阪田雅裕氏「集団的自衛権の行使を認めようとする人たちは“(同盟国が)殴られているのに助けないのか”と言いますが、殴られているんじゃなくて、他の国が勝手に殴り合いをしているわけです。仲裁することはあってもどちらか一方に味方する行為を、日本の国民は望むでしょうか」。コレ重要。

・集団的自衛権の論議で安倍政権が姑息なのは、次の3点を(会見では)国民に伝えていないこと。(1)相手にとっては先制攻撃になる=日本は攻撃されてないのに発砲(2)結果、相手は「正当な報復」という大義を得て日本を攻撃。国内で大規模テロの覚悟(3)秘密保護法によって政府による開戦の決断が正しいかどうか国民が判断できない。

・憲法第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」。長年、憲法学者は右派左派関係なく 「集団的自衛権の行使は違憲」と言い、歴代首相も法制局長官も同意見。それゆえ保守は改憲を目指した。改憲ではなく解釈で容認する自公は第99条違反。

//この一覧表は分かりやすい。本日(7/1)全国で開催される安倍内閣への抗議運動リスト(場所と開始時間)。ブログのタイトルは“東京23区ノート”だけど全国を網羅。しかも拡散ツイートURL付き。






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