最新文芸情報


2017.11〜12

●12月31日…紅白歌合戦、内村光良さんの司会サポートは笑いと優しさがいっぱいで本当に素晴らしかった。なんという安定感。もうこれからずっと出て欲しい。そして驚くような風刺もあった。内村さん扮するNHKのヒーローが4人の悪党を倒すミニムービーがあり、4人の敵の体には大きく次の漢字が書かれていた。「差別」「忖度(そんたく)」「圧力」「暴力」。近年、官邸に忖度しまくりのNHKに対する強烈なボディーブロー。大晦日に全国生放送でよくやった!「差別」を倒すというのも重要なメッセージ。1年の最後に凄いものを見せてもらった。天晴れです。
※紅組のTWICE、9人の韓国ガールズグループのメンバーのうち、3人が日本人なのか!しかも向こうで人気という。政治的な軋轢から色々言われると思うけど、美しいハーモニーで声を重ねているのを見て、このユニットの存在に感動してしまった。こういう動きがもっと増えて欲しい。(台湾人も一人いるとのこと)

//本日BSプレミアムで巨匠黒澤監督の傑作映画一挙5本オンエアです。朝から「七人の侍」「生きる」「用心棒」「椿三十郎」「赤ひげ」。古い邦画はセリフが聞き取りにくかったりするけど、地デジは日本語字幕が出せるから助かる。この名作のマラソン上映、大晦日っぽくて良いな。だがしかし、なにゆえ元旦の朝から「ジョーズ」「タイタニック」を選んだのか、NHK番組編成部の意見を聞いてみたい。人食い鮫とか船沈没じゃなく、もっと明るい元気な映画を集めたらいいのに(笑)
●12月28日…この年末、プレスリーの墓参レポを書いている。そして難問にぶち当たった。ロックの創始者は誰なのか、という問題だ。ロックの母体になっているのは、1930年代後半に米南部の黒人の間で始まったジャズ音楽の形式「リズム・アンド・ブルース(R&B)」。強烈なアフター・ビートのリズムにのって演奏しつつ歌った。このR&Bが徐々に「ロックに変化していった」ため、どの時点をもってロックが誕生したのかという見解が音楽ファンによって異なる。
ややこしいのは「ロックに変化していった」といっても、ロック音楽とR&Bとの間には明確な境界線がないため、何をもってロックとするかで結論がかわる。
いわゆるロック創始者として一般的に認知されている7人は、レコードデビュー順に

★ファッツ・ドミノ(1928-2017)1949年12月「The Fat Man」(A面デトロイト・シティ・ブルース)でデビュー
★リトル・リチャード(1932-)1951「タクシーブルース」でデビュー
★エルヴィス・プレスリー(1935-1977)1954年7月「ザッツ・オールライト」でデビュー※原曲はブルース歌手アーサー・クルーダップが1946年に歌った「ザッツ・オールライト」
★ボ・ディドリー(1928-2008)1955年3月「Bo Diddley」でデビュー(古い映像だけどめちゃクール)
★チャック・ベリー(1926-2017)1955年5月「メイベリーン」でデビュー
★バディ・ホリー(1936-1959)1956年4月「Love Me」でデビュー※享年22
★エディ・コクラン(1938-1960)1956年7月「Skinny Jim」でデビュー※享年21

単純にデビュー年を並べるとこうなる。だけど、ドミノとリチャードのデビュー曲はまだリズム・アンド・ブルース色が強い。それに2人とも自分の楽器がピアノだから、一般的な「エレキギター弾きまくってシャウト」というロック・スターのイメージと少し異なる(あくまでもヴィジュアル面で)。では、ドミノとリチャードがどの時点でR&Bからロックに進化したのか、その境目が何とも難しい。
まぁ、ギターを持っているプレスリーだって「ザッツ・オールライト」はロックよりカントリーやブルースの色が強いんだけど…。
そんなことを思っていたら、有名な英国の音楽雑誌『Q』において、音楽ジャーナリストが選ぶ「音楽と世界を永遠に変えた革新的な100曲」第1位にプレスリーのファースト・シングル「ザッツ・オールライト」が輝いていた。そうなのか、だけど何度「ザッツ・オールライト」を聴き返しても、そして原曲と聴き比べても、恥ずかしながら鈍い僕にはコトの重大さが分からない…。プレスリーの「ハートブレイク・ホテル」ならば独特のビートでロックしてると、新しさがすぐ分かるんだけど。
ちなみに米『ロックの殿堂』の見解は「ロックンロールを創造した者を一人に限定することはできないが、最も近い存在はチャック・ベリー」。なるほど、「メイベリーン」の後半のギターは確かにイメージするロック音楽のそれだ。でもまだ弱い。ロック音楽に期待するガツンとくるものがない。チャック・ベリーといえば「ジョニー・B.グッド」がすぐに思い浮かぶけど、この曲は1958年という少し後に書かれたものだから、ロック誕生には関わっていない。

〔ロックの原点と認知されている楽曲〕
★ビル・ヘイリー「ロック・アラウンド・ザ・クロック」1954年5月※ロック音楽初のビルボード・チャート全米1位を獲得!
★エルヴィス・プレスリー「ハートブレイク・ホテル」1956年1月※プレスリーが初めて全米1位を獲った曲
★リトル・リチャード「のっぽのサリー」1956年3月※ビートルズがカヴァー
★チャック・ベリー「ロール・オーバー・ベートーベン」1956年5月※ビートルズがカヴァー
(参考)チャック・ベリー「ジョニー・B.グッド1958年※ビートルズがカヴァー

上記の楽曲では一番古いビル・ヘイリーの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が、イントロのカッコ良さ、速弾きのギター・ソロ、アップテンポなリズム、どれをとってもロックの原点の称号に相応しいと感じる。ロック音楽で初の全米1位という実績もある。往年の映画『アメリカン・グラフティ』でも光っていた。ただしカヴァーであり、オリジナルはビル版の2カ月前にリリースされたソニー・デイ・アンド・ヒズ・ナイツの曲
…っていうか!ビル・ヘイリーにはさらに古い1952年「ロック・ザ・ジョイント」というゴキゲンなナンバーがある。オリジナルは1949年のジミー・プレストンの曲。1952年だとまだプレスリーはデビューしていない。「ロック・アラウンド・ザ・クロック」がロックであるなら、似たような楽器編成と曲構成の「ロック・ザ・ジョイント」もロック。曲名にだって早々とロックが入ってる。
結局、僕の意見はロック創始者は(小声で)“ビルと彼のバックバンドじゃないの?”という気もするんだけど、誰一人としてそんな主張はしてないので、珍説の類いになるのだろう。ビル・ヘイリーは1981年に脳腫瘍により55歳で他界した。

1986年に『ロックの殿堂』の登録が始まったとき、プレスリー、チャック・ベリー、リトル・リチャード、バディ・ホリー、ファッツ・ドミノは栄えある第一回登録者リストに名を連ねていた。そこにビル・ヘイリーは入っておらず、翌年に追加された。プレスリーの「ザッツ・オールライト」よりビル・ヘイリーの「ロック・アラウンド〜」の方が2カ月早く発売されているのに…。このあたり、米音楽界のビル・ヘイリーに対する塩対応が僕には不可解で困惑している。
「ロックンロールは、人種差別に対処するために役立ちます。私たちは黒人音楽も演奏します。白人と黒人が同じステージを共有しパフォーマーが演奏している間、子供たちが並んで座って音楽を楽しんでいるのを見ました。子供たちが音楽を聴いているとき、トラブルにはつながりません」(ビル・ヘイリー)。

※ロック創始者について一家言ある方はメールでお聞かせ頂けると有難いです。
※ロックの名付け親はアメリカのラジオDJのアラン・フリード(1921-1965)。厳密には語源となる「ロック」が黒人のスラングにあり(意味はダンスや“男女の営み”)、1936年に女性黒人歌手トリキシー・スミスが歌ったブルース「マイ・ダディ・ロックス・ミー」の歌詞にインスピレーションを受けて、アランが1951年に「ロック」を音楽に対して使い始めたという。白人のアラン・フリードは黒人音楽のR&Bを初めて白人向けのラジオ番組で紹介したDJ。差別主義者KKKなどの圧力・脅迫の中で、ビートのきいた黒人音楽を「ロックンロール」と呼んでオンエアし続けた。アランは1959年に解雇され、悲惨な境遇の中でアルコール中毒になり43歳で他界。ミュージシャン以外で『ロックの殿堂』に登録された人物の第一号となった。

//サイトの読者交流会まであと10日!熱烈受付中!
●12月27日…僕の仕事というのは基本的に人生の恩人である芸術家、作家、思想家への墓巡礼エピソードと、その故人の人物紹介(個人感情入りまくりの伝記)で構成されるんだけど、執筆中は自分が「彫刻家」のように思えるときがある。彫っているのは言葉で出来た、石なき墓。キーボードを一文字叩くごとに、石に鎚を当てて故人の墓を彫り上げている感じ。だから、思った通りの言葉で彫られないと、“こんな墓では冒涜になる”と最初から彫りなおし。そして納得できるまで故人の人生に迫った人物紹介が書けたときは、“良い墓ができた!”“恩が返せた!”と身体の奥底からの幸福感に包まれる。
難しいのは、やめ時。どこで最後の一字にするか。書こうと思えばまだ書けるけど、往々にして蛇足になりやすい。歯車がカチッと決まるタイミングがあり、そこを見極めるのが難しい。彫刻家にしろ、画家にしろ、鎚や筆を置くタイミングもたぶん似ていると勝手に想像。

/執筆中は、音楽をかけるか、完全に無音にするか、小さなボリュームでテレビを流しておくか、その時々の原稿でかわる。昨夜、テレビをオンにしておこうと電源を入れると、たまたま又吉直樹さんがドラマ初脚本に挑戦したNHK『許さないという暴力について考えろ』が始まった。平成に入って恐ろしく他者に厳しくなった日本社会に一石を投じるタイトル。次のセリフを思わずメモった。
「イライラしても仕方ないでしょう。あんたのために皆が生きているんじゃないんだからねぇ」
「何で、許せないんだろうねぇ」
「許す人がかっこいいんです」
※劇中に何度も繰り返し出てきた「何で、許せないんだろうねぇ」は重要なキーワードかと。
●12月26日…サイトの読者交流会まであと12日!皆さんの申込みを、三つ指ついてお待ちしております。
●12月25日…原稿、3つのうち2つが終わった。あとひとつ!!
●12月24日…仕事、仕事、そして仕事。終わったらいっぱい更新します。
●12月22日…う〜む、ベルリン・フィルの指揮者について、一難去ってまた一難というか、「ベルリン・フィル」「初代常任指揮者」で検索すると、ハンス・フォン・ビューローの名前がたくさん上がってくる。でも、ウィキペディアは初代常任指揮者はルートヴィヒ・フォン・ブレナーと書いている。サイモン・ラトルが指揮者に決まる過程を追った2003年の音楽ドキュメンタリー『マエストロ・イン・デモクラシー〜ベルリン・フィルの選択』(NHK/Euro Arts共同制作)の中で、ナレーターは「ベルリン・フィルの132年の歴史の中で、首席指揮者の重責を担ったのはアバドを含めて6人だけです」と語っている。ここでいう首席指揮者は常任指揮者と見なしていいだろう。この番組はベルリン・フィルの団員が総出演状態だったので、デマを流すとは思えない。ビューロー、ニキシュ、フルトヴェングラー、カラヤン、アバドは確定。ボルヒャルトは“暫定首席指揮者”だからカウントされないとしても、あとの一人は、ブレナーなのか、それともチェリビダッケか。もしベルリン・フィルを旗挙げしたブレナーが初代でないとすれば、ビューローが初代になるけれど、創設者兼指揮者のブレナーが常任指揮者でないなんて、そんなことがあり得るのか?ウィキはチェリビダッケも常任指揮者と認定している。もう大混乱。昔のウィキは不正確な記述が多かったけど、最近は既存の書籍でもデータが古いものはウィキの方が最新情報で正しいケースが多い。まいった。
…ということで、またしても読者の方にヘルプ要請です。ベルリン・フィルは初代常任指揮者を誰と考えているのかご存知の方、メールで連絡を頂けると助かります。
/そしてもうひとつ。ハンブルクのハンス・フォン・ビューローの墓前には、1978年に当時の有名指揮者たちが「ビューロー氏に敬意を込めて」と刻んだ石板を設置しています。そこには仲が悪い指揮者の名前が一緒にあるため、「うお、バーンスタインとカラヤンの名が同時に!」と鳥肌が。問題は、この石板に「何人の指揮者の名があるのか」ということです。僕には29人に見えるのですが、ネットには27人という意見もあり、最後の2人のシュトラウス(?)を入れると31人に。リンク先に画像をアップしたので、クラシック・ファンの方、共に分析して頂けると助かります(汗)
●12月21日…印刷所が年末進行で締め切りの前倒しラッシュ!!あと原稿3本。血管にエスプレッソ・コーヒーとレッドブルを混ぜて直接注射して乗り切らないと(汗)

//素晴らしい、国連総会でアメリカを批判する決議(米国によるイスラエル・エルサレムの首都認定は無効)に日本政府がトランプの圧力に屈することなく「賛成票」を投じた!僕は日記で安倍政権にいろいろ異議申し立てもするけど、自国の政府なんだから誉めることがあるとそりゃあ嬉しい。批判するより誉める方が精神衛生上も良い。そして今回の判断、もう全力で喝采を贈りたい。特に胸が熱くなったのは、採決ではカナダや豪州など35カ国がトランプ政権に配慮して「棄権」したのに日本は棄権せずに堂々と賛成票を入れたこと!弱い立場のパレスチナの気持ちを尊重した。大袈裟でなく感動した!

//ベルリン・フィル初代常任指揮者のお墓探しの件、なんと読者の方がベルリン・フィルに直接問い合わせて下さっているとのこと、何とかなりそうです。英語レベルが中学1年の二学期レベルの僕では考えもしなかった方法。感謝です!
●12月20日…「芸術とは人類の心臓であり、学問は脳、産業は手、商業は足、政治は胃である」(フランツ・リスト)。発売中の『音楽の友 1月号』に世界音楽家巡礼を連載、今回は第10回記念ということで、満を持してワーグナーとフランツ・リストを取り上げてます。クラシック作曲家は数あれど、「リストマニア」「ワグネリアン」のように、コアなファンを表す言葉を持つ人物はこの2人くらい(他にいたかな?)。両者のカリスマ性、中毒性がよくわかる。ボードレールは「ワーグナーの音楽はアヘン(ドラッグ)である」と評し、リストは人々から「ピアノの魔術師」と呼ばれた。ちなみにリストは幼い頃から指を伸ばす練習をしており、人さし指は11センチ、中指は12センチもあり(僕は7.8cm)、12度の音程、つまり「ド」から高い「ソ」まで軽々と押さえることができたという。
ワーグナーの逸話で一番好きなものは、『トリスタンとイゾルデ』を書きあげたときに女性へ送った手紙。「ねぇ君!最愛の君!これは恐るべき話だ。この巨匠はまたもや立派なものを作り上げた!すぐに仕上がったばかりの幕の前半をピアノで演奏してみて、かつて愛する神が、万事よしとわかった時に言ったのと同じことを、私も言わずにはいられなかった!私には、私を賞賛してくれる人々はいない。ちょうどあの時、約6千年前、(天地創造を終えた)神がそうだったように」。 創造神と自分を並べて語られるワーグナーがぶっ飛んでる。
後にリストの娘コジマがワーグナーの妻となったので、ワーグナーもリストもドイツのバイロイトに眠っている。
※前々回のEテレアニメ『クラシカロイド』に感心した。コメディの中にリストの音楽史のエピソードをうまく取り入れてパロディ化していた。コンサート・ピアニストだったリストを作曲家に転向させたカロリーネまで出てきてビックリした。リストはカロリーネと出会っていなければ、作曲に本腰を入れず名人芸を見せるだけのピアニストとして人生の大半を終えていたかもしれない。カロリーネが作曲家リストを作ったようなもの。放映中のクラシカロイド第二期、残念なのは新キャラがワーグナーとドボルザーク(動物のカバ)だけという点。ブラームス、シューマン、ヴェルディ、ブルックナー、マーラー、ヨハン・シュトラウスのクラシカロイドも登場させて欲しいな。

//報ステ、まだ延々と詳細に相撲の暴力事件をやってる。冒頭からものすごい尺を使って。世界ではいろんなことが起きているのに。古舘キャスターの時代なら、こんなアホな番組作りさせなかっただろう。どうなってしまったん。
※貴乃花親方が新興宗教にハマって教祖の名前を弟子につけたり、いわゆるネット右翼的な言動が目立っていることが心配。

//国連総会の緊急会合、「アメリカがイスラエルの首都をエルサレムとしたのは無効」という決議案の採択が迫っている。過半数の国が賛成すると思われるなか、トランプが「もし賛成したら、そんな国をアメリカは援助しない」と脅迫外交を展開。弱気になった日本がトランプを忖度して反対・棄権しそうで怖い。
過去の国連安保理決議ではイスラエルのエルサレム首都宣言を認めておらず、今回のアメリカによる首都容認は国連安保理決議に明確に違反している。日本は北朝鮮に「国連安保理決議を守れ」と言い続けており、アメリカに対しては「守らなくていい」となれば、深刻なダブルスタンダードとなる。どう考えてもアメリカとイスラエルが間違っており、日本政府(っていうか安倍氏)は毅然として賛成票を投じて欲しい。
●12月19日…ナチスと戦った大指揮者フルトヴェングラーの代役として、ベルリン・フィルの首席指揮者となり、悲運の死を遂げたレオ・ボルヒャルト(Leo Borchard)の墓がどうしても見つからない!1945年に他界しており、それほど古い墓ではないのに、ネット上には何も情報が出ていない…。ボルヒャルトは戦前にベルリン3大歌劇場のひとつベルリン・クロルオーパーで指揮者助手になり、1933年(34歳)に初めてベルリン・フィルを指揮。同年、ヒトラーが首相に就任するとボルヒャルトはナチ思想に反発。2年後にナチス政権から「政治的に信頼できぬ人物」と見なされ活動禁止処分が下された。大戦中は偽名でレジスタンス運動に関わり、潜伏ユダヤ人の生活を援助し、自身も地下に潜って反ナチスのビラ作りを命がけで行い、ミュンヘンの反ナチグループ「白バラ」が作った告発ビラを複写して海外に拡散した(このビラを作った「白バラ」メンバーは、女学生のゾフィー・ショルを含めてギロチン刑にされた)。1945年5月8日にドイツは降伏。半月後の5月26日にベルリン・フィルを指揮して、ユダヤ人作曲家メンデルスゾーンの『真夏の夜の夢』やロシア人チャイコフスキーの『交響曲第4番』を演奏し喝采を浴びた。この大成功を受け、ベルリン・フィルの首席指揮者に抜擢される。その3カ月後、ボルヒャルトに突然悲劇が訪れた。1945年8月23日、ベルリンで演奏会から車で帰宅する際、運転手が検問所のアメリカ人歩哨の手信号を誤解、停車しなかったために銃撃を受けボルヒャルトは死亡した。享年46。もしも海外サイトなどでお墓を発見された方がいましたらメールで教えて頂けると助かります!
【追記】ボルヒャルトのお墓っぽい碑文を教えて頂いたのですが(有難うございます!)、レジスタンスの仲間の名前も刻まれているので、これは墓碑というより、ベルリンの歴史的名所を記した碑文かも知れません。とはいえ、住所はFriedhof Steglitz(Steglitz墓地)に近いので墓碑の可能性もある。引き続き情報求むです!→さらに追記。碑文に「ここに住んでいた」とあるので、やはり墓ではないようです。うーむ。
【追記2】うおおおお!読者の方がボルヒャルトの墓を発見して下さいました!墓番号も「Grablage: Abteilung 41- Reihe 2. WR C-Nummer 14」とわかり100%確定です!本当に有難うございました!これでベルリン・フィル関係で墓所が不明なのは初代指揮者Ludwig von Brenner/ルートヴィヒ・フォン・ブレナー(1833−1902)だけです。

※フルトヴェングラーは、彼のナチスへの非協力態度(ユダヤ人作曲家メンデルスゾーンを演奏会で取り上げたり、ナチス批判の新聞投稿、ユダヤ人の亡命の援助)が目に余るとして、ナチス高官ハインリヒ・ヒムラーから逮捕命令が出た。ゲシュタポ(秘密警察)に命を狙われるに至り、大戦末期にスイスに亡命。
戦う指揮者が演奏したベートーヴェン「第九」は名演揃いで、戦後のバイロイトのライブ演奏が有名だけれど、最近は戦時真っ只中の1942年のライブ演奏(24分/終楽章)をよく聴いている。終楽章冒頭の怒りのティンパニーでいきなりノックアウトされた。最後のシンバル爆発まで、とんでもない緊張感。
//大河『おんな城主 直虎』最終回、やはり本能寺の変は丸ごとカットで、前半はショック状態で見ていたけど、元服した井伊万千代が新たな名前を授かる際、井伊の通り字(祖先から受け継がれた名前の一字)である「直」、小野政次ら小野の通り名である「政」を合わせて井伊「直政」となったことで、思わずホロリ。そしてラストの碁石で描いた「完」に爆笑し、もう、“この大河はこれでいいや!”と、なんか不満を書くことが良い意味で馬鹿馬鹿しくなり、長い大河ドラマの歴史の中には、とことん合戦シーンを描かない戦国ドラマも1本くらいあっても良いかってなった。スタッフの皆さん、視聴者の皆さん、共に完走お疲れさま。
これを見て直虎が「えっ!?」 ナレーション「おしまい」

●12月18日…オフ会の「お薦めアート紹介プレゼン」ですが、頂いているメールに「緊張してうまくプレゼンできるか不安です」と書かれている方が数人おられます。ご安心を!発表は一人で話しっぱなしという訳ではなく、僕が横にいて時々会話のやり取りをしながら、リラックス&気楽にできる空気を作ります。そこはもう、29回目のオフ会なので任せて下さい!(笑) p(^^)q
●12月17日…本日、新作スター・ウォーズを観に行きます!
→観てきました。とんでもないボリューム感。普通の映画ならクライマックスに登場するような大規模戦闘が何度も登場。さすがスター・ウォーズ。冒頭暗闇の中からあのテーマ曲が大音響で流れた時点で脳汁ダダ漏れ。感想を一言で言うと「フォースはなんでもあり!」(笑)。にじみ出る敵キャラの小者感は、本作のみならず、アベンジャーズ、DCシリーズを含めて、近年のSF映画全体に言えることっすね。あと、本作の場合は確信犯でそう描いているようなので、エピソード7で感じたほどのマイナス要因にはならず。公開2日目ゆえ正式なレビューはまた後日に。ネットには低評価も出ているけど、「フォースは何もジェダイだけのものではない」というメッセージを見逃しているかと。最終章3部作の中継ぎ作品としては頑張っていた。いずれにせよ、次回のエピソード9の内容次第で、このエピソード8は30点にもなるし100点にもなる。※予告編第二弾が良い出来。
●12月16日…ベルリン・フィルの初代指揮者Ludwig von Brenner/ルートヴィヒ・フォン・ブレナー(1833−1902)のお墓の場所を探しています。海外サイトなども調べているのですが、やり方が悪いのか一向に見つからず…。もし発見された方がいましたらメールで教えて頂けると助かります!
●12月15日…こ、こ、これはスゴイ!来夏、日本最大の延床(のべゆか)面積を誇る巨大美術館、東京「国立新美術館」で『荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋』の開催が決定ィイイイイ!“国立”の名を冠した美術館は日本に5箇所のみ。荒木先生のコメント「大変に名誉ある場所でJOJO30周年の集大成を皆さまの前にご披露させて頂ける事は、本当に光栄であります。また同時に緊張も感じております」「JOJOが目指して描くものはこの世のあらゆる現象、そして善と悪の闘いを通しての『精神の成長』であります」「今回の原画展では、そのキャラクターたちと守り神たちが、同じ時刻、同じ場所に会するイメージ。―そして新作画の執筆も複数枚、計画しております」。
楽しみすぎる。国立新美術館といえば、ゴッホ展(没後120年展)、ルノアール展、ミュシャ展が開催されてきた美の殿堂。その同じ会場で荒木先生の原画を鑑賞できる至福!ありがたや!

/そして来春発売されるJOJOスマホ第2弾が熱い。付属機能の「スタンドカメラ」「ジョジョ音楽プレイヤー」「JOJOエディター」「名シーン名言変換辞書」「SBRレース追体験」、エトセトラ、エトセトラ!iPhoneを買い換えたばかりなのが辛い。アンドロイドユーザーなら間違いなく予約していた。

//『あさイチ』にゲストで出ていた歌舞伎俳優・松本幸四郎さんの好きな川柳を思わずメモ→「よく言った それをお前が やってくれ」
●12月14日…ノーベル平和賞の授賞式で、広島で被爆したカナダ在住のサーロー節子さんのスピーチを、同日のNHKは19時のニュースでも21時のニュースでも黙殺し、文学賞受賞者のカズオ・イシグロさんのスピーチだけを紹介するという露骨な差別待遇を見せた。両者とも日本生まれであり、いつもなら“日本スゴイ”の流れで大々的に報道するのに。
理由はただひとつ、サーロー節子さんがスピーチで核兵器禁止条約に反対している日本政府=安倍氏を批判しているからだ。「“核の傘”なるものの下で共犯者となっている国々の政府の皆さんに申し上げたい。あなたたちは皆、人類を危機にさらしている暴力システムに欠かせない一部分なのです」「すべての国の大統領や首相たちに懇願します。核兵器禁止条約に参加し、核による絶滅の脅威を永遠に除去して下さい」。
安倍政権に都合の悪い内容ならばノーベル平和賞のスピーチも完全に無視するNHK。自ら進んで安倍氏の私物メディアになっている。受信料を払っているのは公平な報道のためで、こんな忖度報道をするなら安倍氏一人から受信料を年額予算分徴収して欲しい。名前もNHKじゃなくアベチャンネルと堂々と名乗ればいい。

★13歳で被爆したサーロー節子さんの平和賞スピーチ(朝日新聞から抜粋)

→私は、広島と長崎の原爆投下から生き延びた被爆者の一人としてお話をします。私たち被爆者は、70年以上にわたり、核兵器の完全廃絶のために努力をしてきました。
今日、私は皆さんに、この会場において、広島と長崎で非業の死を遂げた全ての人々の存在を感じていただきたいと思います。皆さんに、私たちの上に、そして私たちのまわりに、25万人の魂の大きな固まりを感じ取っていただきたいと思います。その一人ひとりには名前がありました。一人ひとりが、誰かに愛されていました。彼らの死を無駄にしてはなりません。
米国が最初の核兵器を私の暮らす広島の街に落としたとき、私は13歳でした。私はその朝のことを覚えています。8時15分、私は目をくらます青白い閃光を見ました。私は、宙に浮く感じがしたのを覚えています。
静寂と暗闇の中で意識が戻ったとき、私は、自分が壊れた建物の下で身動きがとれなくなっていることに気がつきました。私は死に直面していることがわかりました。私の同級生たちが「お母さん、助けて。神様、助けてください」と、かすれる声で叫んでいるのが聞こえ始めました。
そのとき突然、私の左肩を触る手があることに気がつきました。その人は「あきらめるな! (がれきを)押し続けろ! 蹴り続けろ! あなたを助けてあげるから。あの隙間から光が入ってくるのが見えるだろう? そこに向かって、なるべく早く、這って行きなさい」と言うのです。私がそこから這い出てみると、崩壊した建物は燃えていました。その建物の中にいた私の同級生のほとんどは、生きたまま焼き殺されていきました。私の周囲全体にはひどい、想像を超えた廃虚がありました。

幽霊のような姿の人たちが、足を引きずりながら行列をなして歩いていきました。恐ろしいまでに傷ついた人々は、血を流し、やけどを負い、黒こげになり、膨れあがっていました。体の一部を失った人たち。肉や皮が体から垂れ下がっている人たち。飛び出た眼球を手に持っている人たち。おなかが裂けて開き、腸が飛び出て垂れ下がっている人たち。人体の焼ける悪臭が、そこら中に蔓延していました。
このように、一発の爆弾で私が愛した街は完全に破壊されました。住民のほとんどは一般市民でしたが、彼らは燃えて灰と化し、蒸発し、黒こげの炭となりました。その中には、私の家族や、351人の同級生もいました。
その後、数週間、数カ月、数年にわたり、何千人もの人たちが、放射線の遅発的な影響によって、次々と不可解な形で亡くなっていきました。今日なお、放射線は被爆者たちの命を奪っています。

広島について思い出すとき、私の頭に最初に浮かぶのは4歳の甥、英治です。彼の小さな体は、何者か判別もできない溶けた肉の塊に変わってしまいました。彼はかすれた声で水を求め続けていましたが、息を引き取り、苦しみから解放されました。
私にとって彼は、世界で今まさに核兵器によって脅されているすべての罪のない子どもたちを代表しています。毎日、毎秒、核兵器は、私たちの愛するすべての人を、私たちの親しむすべての物を、危機にさらしています。私たちは、この異常さをこれ以上、許していてはなりません。

私たち被爆者は、苦しみと、生き残るための、そして灰の中から生き返るための真の闘いを通じて、この世に終わりをもたらす核兵器について世界に警告しなければならないと確信しました。くり返し、私たちは証言をしてきました。
それにもかかわらず、広島と長崎の残虐行為を戦争犯罪と認めない人たちがいます。彼らは、これは「正義の戦争」を終わらせた「良い爆弾」だったというプロパガンダを受け入れています。この神話こそが、今日まで続く悲惨な核軍備競争を導いているのです。
核保有9カ国は、都市全体を燃やし尽くし、地球上の生命を破壊し、この美しい世界を将来世代が暮らしていけないものにすると脅し続けています。核兵器の開発は、国家の偉大さが高まることを表すものではなく、国家が暗黒のふちへと堕落することを表しています。核兵器は必要悪ではなく、絶対悪です
今年7月7日、世界の圧倒的多数の国々が核兵器禁止条約を投票により採択したとき、私は喜びで感極まりました。かつて人類の最悪のときを目の当たりにした私は、この日、人類の最良のときを目の当たりにしました。私たち被爆者は72年にわたり、核兵器の禁止を待ち望んできました。これを、核兵器の終わりの始まりにしようではありませんか。
責任ある指導者であるなら、必ずや、この条約に署名するでしょう。そして歴史は、これを拒む者たちを厳しく裁くでしょう。彼らの抽象的な理論は、それが実は大量虐殺に他ならないという現実をもはや隠し通すことができません。「核抑止」なるものは、軍縮を抑止するものでしかないことは明らかです。私たちはもはや、恐怖のキノコ雲の下で生きることはしないのです。
核武装国の政府の皆さんに、そして、「核の傘」なるものの下で共犯者となっている国々の政府の皆さんに申し上げたい。私たちの証言を聞き、私たちの警告を心に留めなさい。そして、あなたたちの行動こそ重要であることを知りなさい。あなたたちは皆、人類を危機にさらしている暴力システムに欠かせない一部分なのです
世界のすべての国の大統領や首相たちに懇願します。核兵器禁止条約に参加し、核による絶滅の脅威を永遠に除去してください。
私は13歳の少女だったときに、くすぶるがれきの中に捕らえられながら、前に進み続け、光に向かって動き続けました。そして生き残りました。今、私たちの光は核兵器禁止条約です。この会場にいるすべての皆さんと、これを聞いている世界中のすべての皆さんに対して、広島の廃虚の中で私が聞いた言葉をくり返したいと思います。「あきらめるな! (がれきを)押し続けろ! 動き続けろ! 光が見えるだろう? そこに向かって這って行け」。(会場から万雷の拍手)

現場にいた報ステ・キャスターによると、スピーチ当初は核兵器禁止条約に参加してない国の代表者は斜めに構えていたが、被爆体験のあたりから身を乗り出して聞き入り、スピーチの終わりには他の聴衆と一緒に拍手していたという。「体験者」のナマの言葉は異なる立場の人間の心にも届く。だが、体験者が高齢になってどんどん減っているいま、このような機会は減少していく。残された時間は少ない。核兵器禁止条約の参加国をひとつでも増やすことが、唯一の戦争被爆国日本の責務だ。
●12月13日…沖縄で小学校の運動場に米軍ヘリの窓が鉄枠ごと落下、体育授業中の子どもたちの10m横に落ちた。飛ばされた石で子どもがケガ。一歩間違えれば死んでいた。元々、小学校の上は飛行禁止ゾーン。なんで約束を無視して飛んでいるか。

//今日は1937年の南京の悲劇から80年目の日。どれだけの日本人がそのことに気づいているか。日本側史料の公式記録だけで犠牲者2万5千人以上。中国が主張する30万人じゃなくても、僕の感覚では2万5千人は大虐殺だ。「虐殺否定派」への反証は以下のサイトが一番分かりやすい。
「南京事件 初歩の初歩」
そしてあらゆる右派論客の「でっちあげ」論をすべてねじ伏せる究極の史料サイト
『南京事件FAQ』
僕が整理したものはこちら
→愛国リベラル史観〜南京事件
●12月12日…明日、急遽、公開中の映画『否定と肯定』(予告)を観に行くことに。「ホロコースト(ナチのユダヤ虐殺)はなかった」と言い張る歴史修正主義者と戦う映画。いま仕事でアンネ・フランクの原稿を書いており、これは観ておかねば。
●12月11日…広島で13歳の時に被爆したサーロー節子さんのノーベル平和賞スピーチを文字起こし中。10年以上前に僕は一度サーロー節子さんにバンクーバーの街を案内して頂いたことがあり、感情移入してスピーチを聞きました。
●12月10日…大河『おんな城主 直虎』、本能寺の変で信長の死がカット!!なんやそれ!!桶狭間の戦いで今川義元の死がカットされた時も目が点になったけど、本能寺の変は市川海老蔵の魔王信長っぷりをじっくり描いてきたのに、その一番のクライマックスが丸ごと伝聞で終わるなど、あって良いはずがない!真田丸の時もカットされてたし、NHK的にはこれからずっと「リアル路線だから主人公が関わらない戦は伝聞だけがクール」と言いたいんだろうけど、そんなとこリアルにしなくていい!歴史的大事件はちゃんと映像で見せてくれ!!直虎と異人の架空エピソード削ったら、海老蔵の舞を入れる時間はあった。海老蔵版信長の最期という最大級の楽しみを奪うなんて酷すぎる…グスン。
●12月9日…ノーベル平和賞授賞式のスピーチ、注目しています。核兵器禁止条約に「反対」している日本政府を動かすメッセージとなってほしいな。

//明日『ジャスティス・リーグ』、観に行きます!
●12月8日…1年ぶりの読者交流会(第29回オフ会)を1月7日に開催します!当サイトの読者同士が、もち時間15分以内でお薦めアート・お気に入り作品をリレー方式でどんどん紹介していくイベントです。今回は3連休の真ん中なので、遠方の人も参加しやすいかと!

昨年は宮城、香川、東京、愛知、滋賀、大阪近辺などから25名が参加。そのうち“お薦めアート”をプレゼンしたのは21名。僕自身、このオフ会で自分の知らないジャンルの作品や、聴いたことがない良い曲に出会えるのが、毎年本当に楽しみです。読者の皆さんの多趣味っぷりに毎回驚かされます。 (☆o☆)
【重要】本人がアートだと思えば何を紹介して頂いても結構です!

前回のオフ会で各自がプレゼンしたラインナップは以下の通り→
全米No.1アカペラ・グループ“ペンタトニックス”「レット・イット・ゴー」(3分26秒)、「ダフトパンク」(5分)※名曲をアカペラで!/漫画「あさきゆめみし」大和和紀/柳家喬太郎(やなぎや きょうたろう)・落語「時そば」の“枕”/映画「ブルース・ブラザーズ」/「トーク・レディオ」ノンフィクション小説 スティーブン・シンギュラー/さだまさしの歌詞解説「関白失脚」「雨やどり」「償い」「天然色の化石」「風に立つライオン」/大河ドラマ「黄金の日日」/欅坂46「サイレントマジョリティー」/ドキュメンタリー「新・映像の世紀第5集・若者の反乱が世界に連鎖した」/米プログレ・メタルバンド「ペリフェリー」のギタリスト、ジェイク・ボーウェン/北欧AOR界の最高峰オーレ・ブールード「Keep Movin」/“顔を見せないミュージシャン”豪のシンガーソングライター、Sia「シャンデリア」(3分半)※必聴、驚異の歌唱力!/日本各地のローカルヒーローと特撮情報誌「特撮ゼロ」/J-POP「夜鷹の夢」Do As Infinity※コソボ紛争のパイロットの心境をモチーフにした反戦歌/音楽喜劇アニメ「クラシカロイド」/乃木坂46「サヨナラの意味」/フィギュア「RAH まどか☆マギカ 鹿目まどか&アルティメットまどか」/浅野祥雲(あさの しょううん)のコンクリート彫刻!
素晴らしいハーモニーの「ペンタトニックス」 源氏物語を漫画にした「あさきゆめみし」
延々と楽しい“枕”が続く柳家喬太郎
「時そば」の枕でコロッケの気持ちを
妄想で語る場面が楽しすぎる(笑)
「ブルース・ブラザーズ」といえばカー・
アクションとライブ演奏が有名だけど
差別主義者を笑い飛ばす名シーンも!
詩人としてのさだまさしに注目。プレゼン
ターの元原稿には、大事なことを言い忘れ
ないよう赤い文字で解説文が。熱いです
オーレ・ブールード。持ち時間15分ゆえ
5分の曲を3曲という人が多い
※“Sia”は2人が被るほどの人気でした!
ローカルヒーローでもデザインが超クール! 「アルティメットまどか」の後ろ髪にどよめき
小学生だってお薦め作品をプレゼンします みんなで挑戦したバレエ「ボレロ」!
この日の一番人気プレゼン、コンクリート
彫刻家・浅野祥雲(1891-1978)の世界!

コンクリート彫刻は木像彫刻や石像に
比べて世間の芸術的評価が低いけど
表情はユーモラス、リアル系と変化に富む
厳粛な空間の兵士慰霊像。全員が
実在した日本兵であり表情がみんな違う
桃太郎の仲間たちに癒やされた。
左の軍人像と同じ作者とは思えない

熱血プレゼンで浅野祥雲の魅力を語ってくれた愛知県のS氏。いわく今までの素材だと、「木造は火災など耐久性に難あり」「石造は大きさの制限を受けやすい、あまり大きなものは作れない」「鋳造は莫大な費用がかかる」「土製は、乾燥、焼く、冷却などで工期もかかる」。それゆえコンクリート彫刻はメリットが多いとのこと。そして浅野祥雲は、像の設置目的に合わせて自由に作風を変えられる技術を持っていた。ちなみに、コンクリートの原料の石灰石は国内自給率100%。仏教思想をジオラマで見せる日本で唯一の宗教テーマパーク『五色園』(愛知県日進市)、自分も行ってみたいです。そこだけで1000体以上の浅野祥雲作品が待っているとのこと。

前回のオフ会は、半数以上の方がリピーターのプレゼンター。「発表してみると思ったより楽しい」と、一度発表した人は2回目、3回目と発表して下さっています。芸術は鍋料理と同じ、一人で食べるよりもみんなで味わう方が、ますます美味しくなる!そう感じたときに“感動を分かち合う”プレゼンの面白さに開眼するのでは。もちろん、「恥ずかしいから見るだけで」という方も大歓迎です。
参加申込みは冒頭のリンク先からお願いします。お目にかかるのを楽しみにしています!
●12月7日…トランプの「エルサレムはイスラエルの首都」宣言に耳を疑った。エルサレムを火の海にするつもりか。イスラム国の拠点が陥落し、ようやく中東情勢が落ち着き始めていたのに、禁じ手中の禁じ手を使うとは。エルサレムはパレスチナ人が先に住んでおり、パレスチナ側は独立後に将来の首都とするつもりだった。だからこそ、国際社会はテルアビブに大使館や領事館を置くことで、テルアビブをイスラエルの事実上の首都と考えてきた。トランプの判断はあまりにもイスラエルびいきであり、地獄の蓋を開けることになる。サウジなど親米アラブ国家もさすがにこれだけは同意できないだろう。国際世論から米国民に訴えかけ、トランプに首都宣言を撤回させるしかない。日本政府としても、せっかく世界が北朝鮮問題に本腰を入れ始めているこのタイミングで、中東問題に各国の関心が移ることを阻止したいはず。トランプと気の合う安倍氏、常日頃から仲の良さをアピールしているのだから、友としてトランプの暴走を止めて欲しい。ドイツのメルケル、フランスのマクロン、イギリスのメイまでもが、トランプをすぐさま批判しているのに、なぜ状況を見守るだけなのか。
●12月6日…昨年末から今年11月までに観賞した映画(DVD、旧作含む)の36本のレビューを書きます。

【2017シネマレビュー特集】※カッコ内は点数と制作年。2017年制作のものから古いものへと、逆順に書いています。ネタバレは文字反転になっています。

〔洋画〕

★『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(95点/2017)名作の前作を超えてきた!今回の敵は万物を創造する自分勝手な天界人。互いに文句を言い合いながら、「銀河の守護者」たちは神にも匹敵する敵と戦う。映画のツカミはほんと重要。冒頭、モンスターと激闘する仲間をバックに、可愛い木の妖精のようなベビー・グルートがご機嫌にダンスするシーンに心をガッシリ掴まれた。そして主人公の育ての親ヨンドゥの父性愛が素晴らしすぎる!血が繋がってなくても最高の親父だ。ヨンドゥの矢が暗闇を飛び交う光跡の美しくも恐ろしいこと…。密林で大暴れする銀河最強のアライグマ・ロケットも楽しかったし、この異色のヒーロー達がアベンジャーズのメンバーと出会う日が楽しみ。シルベスタ・スタローンの登場もツボ。

★『マイティ・ソー バトルロイヤル』(80点/2017)SFコメディといっていいほど陽気な娯楽活劇。アベンジャーズの外伝ソー・シリーズ最終章。チート(ブッ壊れ)級の能力を持つ、ソー、ハルク、ストレンジが一本の作品に登場して物語が成立することに感心。レッド・ツェッペリン『移民の歌』が流れるバトル・シーンの格好良さは異常。ハルクを見て真っ青になるロキとか小ネタが楽しい。とはいえ、今回の敵はソーの姉ヘラ。あのケイト・ブランシェットが演じている時点で勝てる気がせず、笑いの中にも緊張感が漂う。やっぱ配役は大事。回想シーンでペガサスに乗ってヘラと戦うヴァルキリーたちが神話の絵画のように荘厳で見入った。冷静に考えると、【ネタバレ文字反転父の死、敵が姉、目の負傷、母星の終焉など劇中で起きることは悲劇の連続なのに、登場人物はユーモアいっぱいで場内は笑いの連続という離れ技を見せてもらった。
※ただし!映画宣伝会社は猛省を!映画の原題はバトルロイヤルではなく「ラグナロク」。ラグナロクとは北欧神話の「世界の終末の日」のこと。この重みのある原題を変えちゃダメだ。そもそもバトルロイヤルは映画の内容とも合っていない。何てことしてくれたのか。
※ちなみに北欧神話の雷神ソーは木曜日Thursdayの語源。Friidayの語源も同じく北欧神話の愛と美の女神「Freija(フレイア)」。

★『猿の惑星:聖戦記(グレートウォー)』(78点/2017)物語の大半が猿の収容所という限定空間だし、バトルは最初と最後しかないのに「グレートウォー」という壮大なタイトルを日本の映画宣伝会社が付けちゃイカンだろ。JARO案件。物語は終始重苦しく、中盤は展開が大失速し、緊張感もどこかへ。その淀んだ空気を一気に変えたのが、【ネタバレ文字反転敵になったゴリラからの救援と、ノアの洪水のような大雪崩。樹上の猿たちを見て内心ガッツポーズ
この点数は荘厳な神話のようなクライマックスと、黄昏の黄金の光と共に旅立った英雄シーザーへの追悼として捧げたい。シーザー、お疲れさまでした(可能ならシーザーの名演にアカデミー賞の特別賞をあげたい)。

★『ライフ』(48点/2017)国際宇宙ステーションを舞台にした密室系ホラー。火星の生物が激ヤバ。この分野は既に名作『エイリアン』があり、展開に既視感があって退屈もしたけれど、ラストのオチは“こうでなくては”と小膝ポン。ただ、オッとなったのはここだけ。ジェイク・ギレンホールと普通に共演している真田広之は、『ラストサムライ』をきっかけにほんと国際的スターになったなぁ。

★『ゴースト・イン・ザ・シェル』(84点/2017)実写版の攻殻機動隊。公開中はあまり話題にならなかったからイマイチなのかと思ったら、めっちゃ良かった!少佐役を演じたスカーレット・ヨハンソンがイメージとピッタリ。静かなテクノ音楽に合わせて少佐の義体化が描かれるオープニング・シーンがクール。科学の犠牲となった敵、クゼが持つ悲しみも伝わってきた。たけしは荒巻というより、たけしだった。

★『LOGAN ローガン』(100点/2017)号泣。長きにわたったX-MENの物語の最後に、こんな寂しくも温かい結末が待っていたとは。冒頭、過去の作品をすべて無視したような絶望的状況にいきなり放り込まれ、最初は戸惑った。「ウェストチェスター・インシデント」(ウェストチェスターはエグゼビアスクールの所在地)という大事件があったらしく、ローガン、チャールズ、キャリバン以外の大人のミュータントが全滅している。肉体に再生能力があるため長寿し、南北戦争、2つの世界大戦、ベトナム戦争の最前線を見てきたローガンも、病により老化が始まった。チャールズは世界最強のエスパーでありながら、アルツハイマー病の影響でテレパシー能力をコントロールできなくなっている。ローガンもチャールズも、どうしてこうなったというほどの悲惨な生活ぶり(よくこの絶望的設定にGOサインが出たもの)。そこにローガンの遺伝子から作られ、施設を脱走した少女ローラが現れ、期せずしてローガンは父親になった。ミュータントの遺伝子で殺戮マシーンを作り出す敵から、老いたローガンは娘を守り抜けるのか。逃避行中、チャールズの能力がホテルで暴走するシーンが圧巻。身体が麻痺した特殊部隊員をローガンが一人ずつ串刺しにしていく凄絶なバイオレンス。『X-MEN』シリーズ初のR指定(15禁)。暴力描写でR指定になると興行収入が減るが、ヒュー・ジャックマンは自分のギャラを削ってまでR指定にこだわり、超暴力を解禁した。血塗られたローガンの最終章は綺麗事では描けない。X-MENシリーズの見せ場であった派手な能力バトルは消え、刺す、切る、刺す、切る、刺す、切るの連続。【ネタバレ文字反転チャールズを失った後のローガンは目も当てられぬ痛々しさ…。爽快感はなく、凄惨な物語だが、死ぬ間際に父親というものの感覚を知り「This is what it feels like(ああ、こういう感じか)」とハッピーエンドになり、墓標の「X」で完全終幕となる。アメコミ映画というジャンルで考え得る限り最もシリアスな作品となった本作。ジャックマンと監督が“この内容しかない”と決めた関係者渾身の一作であり、SF映画史に輝く金字塔となった。ローガン、安らかに眠れ。

★『ブレードランナー 2049』(98点/2017)…10/29の日記にレビュー

★『キングコング 髑髏島の巨神』(60点/2017)「PG-12指定」をなめていた。怪獣映画と思っていたらスプラッターだった!人間の四肢がプッツンプッツン、そこまで残酷にする必要あんのかな。隣りで見ていた子どもの目を何度手で塞いだか。過去のキングコングには天敵だった航空機を前半から蚊とんぼのごとくなぎ倒すのは斬新だった。あと、悪役のサミュエル・L・ジャクソンがけっこう怖い。エンディングロールのゴジラとキングギドラにびっくり&テンション沸点。
※ちなみに日本の観賞制限は「PG-12」「R-15」「R-18」の3種類。PGはparental guidanceの略。「PG-12」は12歳未満の年少者には保護者の助言・指導が必要というもの。「R-15」だと親同伴でも観賞不可。

★『ゴッホ 最期の手紙』(100点/2017)生涯に絵が1枚しか売れず37歳で命を断ったゴッホ。その自殺の真相に迫った油絵アニメ。1秒12枚の油絵アニメは125名の絵師がゴッホのタッチで描いたもの。劇中では様々な代表作が動いており奇跡を見ているよう!それはもう、期待をはるかに上回る究極の映像体験だった。テレビ画面ではなく大スクリーンで観ることができ、幸福としか言いようがない。映画全編に制作チームのゴッホ愛があふれまくってた。作ってくれてホント有難う!
※ゴッホが自殺ではなく撃たれたというのは初耳だった。確かに使用されたピストルが見つかってないこと、自殺する気なら1発目で即死できなかった時にもう1発撃たなかったのかは疑問。でも弟テオに死の床で「泣かないでおくれ、みんなのために良かれと思ってやったんだ」と語っており謎は深まる。

★『ワンダーウーマン』(97点/2017)※名セリフを解説するためネタバレ気味ですがこれを読んだ後でも楽しめます。→
まさかワンダーウーマンの単体映画がバットマンやスーパーマンのコラボ作品より高得点になろうとは!この映画はただのSFアクションじゃない。スーパーヒーローが戦争を通して人類のことで悩む。神の血をひくアマゾン族の王女ダイアナ(ワンダーウーマン)は驚異的な身体能力を持っており、ゼウスの子・破壊神アレスとの決戦にそなえ日々鍛錬している。アレスは太古にゼウスと戦って地上に落ち、「人間はゼウスの創造物の失敗作」と証明するため、歴史の裏で戦争の原因を作っていた。第一次世界大戦が勃発すると、ダイアナは毒ガス弾を使うドイツ軍総監の正体をアレスと考え、総監さえ倒せば人類の戦争は終結すると信じ込む。ところが、総監を倒したのに戦争は終わらない。混乱するダイアナに連合軍兵がいう。「この戦争の原因を誰か一人の責任にできればどんなにいいか。現実は違うんだ。戦争が起きた原因は1人1人にあるんだ」。ダイアナは人類に失望し打ちひしがれ、アマゾン族の言葉「人類は関わる価値がない」を思い出す。折しもアレスが現れ「戦争こそ人間の本性」「世界を再創造すべき」と協力を要求。【ネタバレ文字反転連合軍兵の自己犠牲と愛を目の当たりにして、人間の内なる「善」を信じると決断、真の力を覚醒させる−−。
本作は女性が監督した初めてのスーパーヒーロー映画。メガホンをとったパティ・ジェンキンスは、世界興収でも女性監督作品として史上最高記録を更新した。それにしてもワンダーウーマンを演じたガル・ガドットの美貌とシャープな動きは、本当に神の血が流れているのではと思うほど神がかっている。その所作の一つ一つが「絵」になる。彼女でなければ成立しない脚本。ドイツ軍の機銃掃射を盾で耐えている姿の神々しさに無性に泣けた。あと、連合軍兵のクリス・パインもすごくよかった。「僕は今日を救う、君は世界を救え」がたまらない。とにかく、誰か悪の親玉一人を倒せばめでたく問題解決という従来のヒーロー映画と異なり、人類1人1人が戦争を防ぐ責任を負っていることを明確にしただけも超高得点に値する。しいて課題をいえばダイアナが倒した一般ドイツ兵にも、彼らが信じる正義や祖国愛がある点、正義の反対はもう一つの正義という部分に踏み込んで欲しかったけど、単体第1作にそこまで求めるのはハードルが高いか。2019年公開予定の続編(次は第二次世界大戦?)の監督もパティ・ジェンキンスが担当するといい、いやが上にも期待が高まる。

※ゼウスの息子アレスはギリシア神話に登場する狂乱と戦の神、軍神。 ローマ神話ではマールスと呼ばれ、火星(マーズ)と同一視される。それゆえ火星のライバルのように赤く輝くさそり座の一等星は、アレスに対抗する者=アンチ・アレス=アンタレスと呼ばれる。火星の衛星フォボスとダイモスはアレスの子の名。
※ギリシャ神話における女性だけの狩猟部族アマゾネスは、子を産むときだけ他部族の男性と交わり、男児が生まれると殺すか奴隷にするか父親に引き渡し、女児のみ育てたという。
※激怒したのはワンダーウーマンの日本版イメージソング、乃木坂46の『女は一人じゃ眠れない』。秋元康が書いた歌詞は「女はいつだって一人じゃ眠れない、恋が邪魔をしているよ」「寂しくなんか、ない、ない、ない、誰かといたい」「冷たいシーツが笑っている」。はぁああああああああ!?映画の内容と全く関係が無いというか、むしろ真逆のメッセージのイメージソング。前時代的な女性差別の歌詞。乃木坂46のメンバーは全く悪くない。すべて、この歌詞を書いた秋元康と、この曲にGOサインを出した日本の配給会社・広告代理店の大人たちが悪い。悪いっていうかクレイジー。地上最強の戦士が一人で寝られぬわけがない。

★『グレートウォール』(83点/2016)チャン・イーモウ監督と言えば『黄色い大地』『紅いコーリャン』『菊豆』『紅夢』『初恋のきた道』『あの子を探して』など、アート志向の強い、それでいてしみじみと胸に染みる作品を生んできた名匠。そのイーモウ監督が万里の長城を題材に映画を撮ったというから、どんな人間ドラマが展開するのかと思いきや、まさかのB級怪獣映画だったぁあああ!事前情報ナシで観賞したので、途中から「え?えっ!?えええーッ!!!」という状態だった。それでも10万人の長城防衛隊の鎧や盾が部隊ごとに五色に美しく色分けされていたり、欧米映画では見たこともないバンジージャンプ・アクションに仰天し、女将軍リン・メイ司令官役のジン・ティエンが超絶美人であったりと、いつの間にか画面に引き込まれていた。女性のヌンチャク太鼓隊もやたらカッコイイ。米国ではアカデミー賞授賞式でトンデモ映画扱いになってて、主演のマット・デイモンも司会者にからかわれていたけど、僕は十二分に楽しめた。
https://www.youtube.com/watch?v=WV2N4Dzw7NU (最高にカッコイ予告編!必見!)
https://www.youtube.com/watch?v=B9xMPUVLjsQ (こっちは別の日本版予告)
https://www.youtube.com/watch?v=AkOM2O8-YIM (本編名シーンがノーカット)

★『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(94点/2016)名もなき英雄たちの生命を賭した戦い、しかと見届けさせてもらった。デス・スターにわざと弱点を作った設計者の抵抗、そして落涙必至のドロイドK-2SOの運命。元々はエピソード4冒頭の「デス・スターの設計図をスパイが手に入れた」という一行から始まったこの作品。ジェダイが一人も登場しないのに、よくここまで話を広げたと思う。クライマックスの陸空並行バトルは実に見応えがあり、4DXで観賞したからまるで自分がXウイングに乗っているようだった!眼下に美しい惑星を見ながらの空中戦にぶっ飛んだ!そしてダース・ベイダーのあの恐怖の無双…背筋が凍った。ラストにすべてを包み込んだ光は、後世の同志の手で希望の光に。
※帰宅後に連続でエピソード4を観賞。ローグ・ワンの伏線の多さに改めて感心した。

★『スノーデン』(93点/2016)オリバー・ストーン監督は内心“この映画が公開されれば世界に大変革が起きる”と思っていたかも知れない。僕がストーン監督ならそう考える。それほど重要な事が描かれていた。スノーデンの証言はこれまで嘘がなく、国家ぐるみの盗聴行為は事実だった。この映画ではアメリカ人のすべてがネット上のあらゆるやり取りをぶっこ抜かれ、電話も自由に聞かれ、ノートPCのカメラ等から生活を覗かれているというもの。日本も例外ではなく、スノーデンは日本の米軍基地に赴任中に、日本が米国を裏切った場合にいつでも社会機能を麻痺させられるよう、交通システムや発電所などあらゆるインフラにウイルスを仕込んだという。戦慄を覚える。
言うまでもなくスノーデンは愛国者。「この国民監視システムは、自分が信じ愛してきた民主国家アメリカのやることではない」と、そう思って立ち上がった。米政府がやっていることはテロ対策ではなく、個人データを収集して極秘に思想を調査し、政権批判をしている人物をあぶり出すこと。プライベート保護に反する犯罪だ。だがこの映画が公開されても大手メディアは騒がずにスルー、日本政府もスノーデンの証言を黙殺、野党も国会で取り上げない。
…テロ対策が重要なのは当然として、反国家と反政府は全然違うのだから、スルーしちゃダメだ。国を愛するがゆえ政府の過ちをただしたいのであって、国を嫌っているわけじゃない。それなのに、政府に逆らうヤツはテロ予備軍として極秘裏に監視とか間違ってる。この映画がヒットしなかったのはエンターテイメント性の不足が原因。たぶん、ストーン監督は中身のコトの重大さだけで十分と思ったんだろうな。でも、多くの人は目先の生活に追われていて、また日々の労働で疲れ果て、国家的陰謀にまで関心が向かない。監督、ぜひエンターテイメント性を高めた完全版の制作を!一人でも多くの人に観てもらわないと話が始まらない。
※この映画の完成後、国民監視システムのツールを米政府が日本政府に提供していることが発覚。時を同じくして安倍政権が秘密保護法を制定していることが何とも不気味。

★『ドクター・ストレンジ』(98点/2016)マトリックス以来の衝撃的な映像体験だった。物理法則をねじ曲げたトンデモ・バトルの数々。暗黒次元の覇者・悪魔ドルマムゥの倒し方は目からウロコだった。武力を使わずに最強の敵をギブアップさせたヒーローなんて他にいたか?こんなに笑ったラストバトルは初めて。愉快痛快、制作スタッフに感謝した。重力変化は4DX観賞に打ってつけ。

★『モアナと伝説の海』(70点/2016)海のCG表現はここまで来たかという美しさ。南の島の空気感もよく出ていた。ディズニーアニメのヒロインなのに恋愛ゼロというのも珍しい。ただストーリーの本筋そのものは特に目新しさがなく、やや退屈。メインキャラが2人しかおらず会話に広がりがなかったのが残念。

★『スーサイド・スクワッド』(60点/2016)バットマンやワンダーウーマンが活躍するDCコミックの「悪役」がチームを作り、世界を滅ぼそうとする魔女と戦う“悪を持って悪を制する”映画。この設定ならもっともっと面白く出来ただろうに、脚本がスカスカ、魔女はあっけなく倒されすぎ。何の意外性もなく普通にドンパチやって終わった。良かったのはジョーカーの恋人でプッツンキャラのハーレイ・クイン。彼女が振り回すバットに「GOOD NIGHT」と書かれているのが笑った。っていうか、キャラが抜きん出て立っていたので、映画のタイトルは「ハーレイ・クイン」でいいと思う。アンタが主役。

★『ザ・コンサルタント』(75点/2016)昼は高機能自閉症の天才会計士、夜はマフィアを血祭りにする凄腕の殺し屋。法で裁かれない悪を裁く、武骨な新しいヒーローをベン・アフレックが好演。調子にのる卑劣な悪党を次々と成敗し“いいぞもっとやれ”状態。シリーズ化を希望。

★『ハドソン川の奇跡』(75点/2016)2009年にNYの川で起きた旅客機の水面着陸。映像として墜落シーンを見ると、死者ゼロというのは本当に奇跡に思える。この機長に対し、事故調査委は「空港に戻れたのに乗客を危険に晒した」と疑惑の目を向ける。イーストウッド監督があえて映画化した理由を知りたくて観賞。キーワードは“人的要因”。シミュレーターは「墜落までに引き返せた」と判断しても、そこには人間が操縦桿を握った時のタイムラグが反映されていない。人間ならいくら“とっさの判断”といっても結論が出るまで数秒かかる。このタイムラグへの切り込み方がさすがイーストウッド、見る者に緊張感を持たせながら最後まで見せた。エピローグの搭乗者同士の同航会も良かったな。

★『スター・トレック/BEYOND』(70点/2016)前半のエンタープライズ号の壮絶な号沈シーンに圧倒された。エンジンが2つとも切断された時の絶望感。クルーも多数を失った。一方、その悲劇があったのにラストのパーティーがニコニコとハッピーエンド的だったことに首をひねった。クルーの死が軽くないか。そしてアッという間の新エンタープライズ建造。悪役もジャミラ話をきちんと描かないため話が薄っぺらい。う〜む。この70点はすべて号沈シーンに献上。

★『ジェイソン・ボーン』(65点/2016)このシリーズの最大の魅力である心理戦が減り、何だか単純なアクション映画になってきた…。派手なカーアクションもあまりに長いと間延びする。007やミッション:インポッシブルとは異なる知的バトルが観たい。

★『沈黙 サイレンス』(90点/2016)原作は遠藤周作。踏み絵を踏んで“転ぶ”のと棄教は異なると理解。転んだ後は立ち上がれば良い。それにしても凄まじい緊張感に満ちた映画。満ち潮の殉教シーンやいきなり斬首はトラウマになりそう。江戸編の枯れてしまったようなロドリゴ司祭が切なかった。スコセッシ『沈黙』にしろイーストウッド『硫黄島からの手紙』にしろ、日本人の手でこのクオリティのものを生み出せたらと思う。※「転びバテレン」ロドリゴ司祭のモデルとなったジュゼッペ・キアラ神父=ジョゼフ岡田三右衛の最初の墓碑が調布市のカトリック教会サレジオ修道院の敷地にあり(空襲前に文京区の無量院から墓石だけ移動)、文京区の伝通院には1977年に再建された新しい供養碑が。リーアム・ニーソンが演じた恩師のクリストヴァン・フェレイラ神父(沢野忠庵)の墓は台東区谷中の瑞輪寺にあり、娘婿の杉本家の墓に合葬されている。

★『ニュースの真相』(65点/2015)ブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑をスクープしたニュース番組クルーの戦いを描く。こういう地味な題材に映画制作会社が資金を出し、商業映画として上映できる文化を持っているところが、アメリカの健全さであり懐の深さ。点が伸びなかったのは、物語が尻すぼみになったから。

★『帰ってきたヒトラー』(83点/2015)ヒトラーが現代にタイムスリップして、移民問題に揺れるドイツ国民に移民排斥を煽るブラック・コメディ。当初、ドイツ国民は甦ったヒトラーのことを“ものまね芸人”と思って笑っていたけど、その中でユダヤの悲劇を知るお婆さんが「あの時も、始めはみんな笑っていたのよ」と言ったのが印象に残った。これまで映画界ではヒトラーに親近感を持たせるようなセリフも演出もタブーだったが、この映画はヒトラーがユーモアを言い途中まで「けっこう良いヤツじゃん」と思わせるシーンもあり、“これ、よく上映禁止運動が起きなかったな”と感じながら見ていた。そして後半、抗議の声がない理由がわかった。ヒトラーの不寛容=狂気が露わになるにつれ、一時でも劇中のヒトラーに共感しかけた観客に、その自分自身の危うさを気づかせた。差別主義者のヒトラーは人々の心の中に潜み、何度でも甦る。「私を選んだのはお前たちだ」。笑った後にゾッとする、そんな映画。

★『ザ・ウォーク』(80点/2015)NYのツインタワーで綱渡り、“それだけのネタで2時間も持つのか”と観る前は心配したけど、さすが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『フォレスト・ガンプ』のロバート・ゼメキス、綱渡り当日に至るまでの準備段階もハラハラ。手に汗をかきつつ観ていたクライマックスで、渡り終わったロープを往復しようとするので「おいおいおい!」と思わずツッコミ再度ハラハラ。この冒険が実現したのは師匠や仲間たちのおかげであり友情の物語でもあった。

★『ウルヴァリン:SAMURAI』(50点/2013)ハリウッド映画で長崎の原爆投下を描いた作品は本作が初めてでは。その災厄の中で生まれた友情が、良いエピソードになるどころか最低の裏切りに繋がる展開に脱力。日本人同士が英語で話すのもおかしいし、マリコとの恋愛要素も不必要。新幹線の屋根の対決だけは良かった。

★『バトルシップ』(60点/2012)こういう頭を空っぽにして楽しむエイリアンとのドンパチ映画も必要。超火力のエイリアンに立ち向かう地球側の戦力はたった3隻の駆逐艦。勝てるわけがないのに勝ててしまうのが熱い。浅野忠信も準主役で頑張っていた。エイリアンが無抵抗な人間を攻撃しない紳士だったのは今後の伏線かな。

★『マリー・アントワネットに別れをつげて』(40点/2012)迫りくるフランス革命をベルサイユ宮殿の内側から見るのは新鮮。「市民が向かってくる」と聞いてパニックになる貴族たち。右往左往する侍従。宮殿での現地ロケも豪華。どんなクライマックスになるのかと期待したら、革命の直前に映画が終わり尻切れとんぼ。アントワネットの最期どころか革命シーンもなし。なんだそりゃ。

〔古めの映画〕

★『わたしを離さないで』(85点/2010)なんという切ない映画。鑑賞後のこの寂寥感はなんだ。臓器提供のためだけに育てられたクローンの若者たち。彼らの死は「死亡」ではなく「終了」と呼ばれる。どの子も宿命として受け入れているが、クローンにも魂があることを証明するために、絵を描かせる教師もいる。映像は美しいが温度の低い寒々とした色調で貫かれ、BGMは静かなチェロ。全編が3人の男女へのレクイエム。カズオ・イシグロの原作にはなかった最後の言葉「私たちと、私たちが救った人々に違いがあるのだろうか?皆“終了”する。“生”を理解することなく命は尽きるのだ」は、上映時間の限られた映画では追加に理解。実際、鑑賞後にこの言葉が耳の奥でこだましている。命のために命を犠牲にする「制度」はやはり間違っている。主人公を演じたキャリー・マリガンの淋しそうな笑顔が瞼に焼き付いている。

★『奇跡のシンフォニー』(63点/2007)音楽を通して奇跡が起こり、孤児が両親と再会できるという着想はいい。問題はその結末に至るまでの話の運び方。安易過ぎた。

★『海底2万マイル』(75点/1954)「“戦争の火種”を運ぶ船を見逃すともっと多くの人が死ぬ」。戦争を憎み、海の魔物(潜水艦)となって、軍艦だけでなく軍事物資を運ぶ輸送船まで沈没させるネモ船長。だが自身も「戦争から人類を守るために武力で人を殺す」という矛盾を抱えている。様々な発明を軍事利用されることを恐れたネモは、陸地と別れて海底に暮らす。「殺人は悪徳国家の特権だというのか。潜水艦ノーチラス号の動力源を知るため、国は私のすべてを奪った。投獄されても私は口を割らなかったが、連中は妻と幼い息子を捕らえ、拷問して殺した」。こういうテーマが南北戦争の3年後、明治元年の1868年という時代設定で描かれていることに驚く。カジキの形の潜水艦ノーチラス号の造形は今でもカッコイイ。映画は1954年公開で、奇しくも科学の軍事利用に科学者が苦悩する初代ゴジラの公開と同じ。
※1954年に米海軍が就役させた世界初の原子力潜水艦ノーチラスは本作にちなんで命名された。反戦主義者ネモの気持ちを考えると複雑。
※ダイオウイカとの戦いは、特撮勝負でゴジラの勝ち。

〔邦画〕

★『エルネスト』(92点/2017)ゲバラ役の俳優が本人にしか見えないほどそっくり、そしてカッコ良い。来日したゲバラが原爆ドームを訪れる場面を映画で見られて嬉しい。オダギリ・ジョーも日本人とボリビア人のハーフ青年、フレディ役を全編スペイン語で見事に演じていた。キューバ留学中の医学生フレディは、母国ボリビアで起きた軍事クーデターに憤り、ゲバラとの交流を通して母国の反政府ゲリラとなることを決意。ゲバラから命名された「エルネスト・メディコ」の名で民主化を求めて戦うが、ボリビア国軍の大きな力の前に追い詰められていく。政治的な映画はヒットが難しいのに、この物語を海外ロケで撮りあげた阪本順治監督の本気度に心から敬意。どうしても作りたい映画だったんだと思う。素晴らしい監督。エピローグの現代シーンで、ゲバラの墓のすぐ側にフレディの墓があるのを見て胸が熱くなった。フレディ前村ウルタード、あなたのことを忘れない。
https://www.youtube.com/watch?v=p-A-MR1mQYo (この予告良いです!)

★『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(90点/2017)個人的には大満足。制作陣がとても丁寧に作っているのが伝わってきたし、上映時間の関係で各エピソードが短くなっても、原作の良さはちゃんと押さえていた。オリジナル展開の部分も楽しめたし、荒木先生が太鼓判を押されたこと(コレ重要)に納得!すごくいいところで終わっているので続編が制作されないと困る。※未定の吉良役は谷原章介さん希望

★『関ヶ原』(65点/2017)ああ〜もったいない!劇中の関ヶ原の戦場が狭すぎる。天下分け目の大戦のはずが、戦とカメラが近すぎて局地的な小競り合いにしか見えない。なんでもっとドローンを使うなど引きの構図を見せてスケール感を出そうとしないのか。そこはCG使っても良いのに。それに島津隊の特攻も前振りだけ描いて後はカットというのも酷い。本筋と無関係な女忍者(有村架純)のエピソードを削って島津隊の奮戦を描いて欲しかった。撮影中から公開日を楽しみにしていただけに残念でならない。

★『怒り』(90点/2016)タイトルは「怒り」だけど「信頼」に変えてもいい内容だった。実に見応えあり。見終わってしばらく言葉が出なかった。とにかく出演俳優が凄い。渡辺謙、妻夫木聡、宮崎あおい、松山ケンイチ、森山未來、広瀬すず、高畑充希、綾野剛、池脇千鶴、日本の演技派俳優が勢揃い。ある猟奇殺人をめぐって東京、千葉、沖縄の3箇所で別々の物語が同時進行する。容疑者は3人いて誰が犯人か後半まで分からずミステリーとしてもうまい。派遣労働など社会問題も描かれていた。見てて辛かったのが沖縄米兵による強姦シーン。被害者が天真爛漫な広瀬すずというのもこたえた。米兵の事件を映画で取り扱うのは賛否があるだろうに、よくメジャー映画で撮ったと思う。本土の人間への問題提起になった。それとゲイ役の妻夫木聡と綾野剛の濃厚なラブシーンにも驚いた。いろんなタブーを乗り越えた映画でもある。宮崎あおいと松山ケンイチのエピソードが素晴らしく思わず落涙。様々な感情が呼び起こされる映画だった。

★『星を追う子ども』(20点/2011)監督・脚本が新海誠でもハズレがあることを学んだ。新海作品は人物の内面描写がウリだったのに、今作はどのキャラも薄っぺらい。主人公の旅の動機が弱く感情移入不能。異世界冒険物なのにワクワク感ゼロとはこれ如何に。

★『皇帝のいない八月』(75点/1978)自衛隊の青年将校が極右内閣の成立を求めてクーデターを敢行。占領された列車はたくさん乗客が死ぬ。ヒロインの吉永小百合さんは自衛隊の銃撃で血まみれに。今はこんな映画を作れないと思う。鎮圧部隊とクーデター部隊の戦闘は、同じ自衛隊の仲間同士の殺し合いであり切ないものがあった。クライマックスに流れた雄大なオーケストラ曲が素晴らしい。もう一度聴きたくて音源をYouTubeで探してるけど見つからない…。

/今年はあと『ジャスティス・リーグ』と『スター・ウォーズ』を観に行く予定!
●12月5日…明日、映画レビューを大量アップします。
●12月4日…年末は印刷所が閉まるので、あらゆる原稿の締め切りが前倒しになっており、倒れそう。
●12月3日…忘年会ネタでもう一つ驚いたことが。同じ50歳の友人が、昨年の忘年会のときに比べて明らかに髪の毛が「増えている」。この年になって減ることはあっても増えることはあるのかと、思い切って理由を聞いたら彼は次の2点を教えてくれた。
(1)お湯シャン。シャンプーを使わず、お湯だけで手もみしながら洗髪。最初はスッキリ感はないけど、だんだん慣れてくるし、逆にシャンプーが気持ち悪くなる。焼肉を食べた後はさすがに匂い落としでシャンプーを使う。
(2)亜鉛のサプリメントを飲む。亜鉛は髪の毛に絶対に必要。ちなみに彼のお薦めはコレ。60粒で350円だから1日6円くらい。めちゃコスパがいいとのこと。
●12月2日…忘年会であった学生時代からの30年来の親友が、3カ月で「8kg」もダイエットに成功したので、「ライ○ップでもやってるんか!?」と聞いたら大笑い、後からメールで丁寧に何をやってるか解説してくれたので紹介。

★I氏命名「らくらく乳酸菌ダイエット」
1 僕の朝食は先にガセリ菌ヨーグルトを食べてから、フルーツ。次に食パンにバターを塗らずに、ハム、スライスチーズ、レタスをはさんでたべます。&紅茶。朝、出社前にコンビニで「カラダカルピス」を買って昼間、水分補給がわりに飲んでます。1日一本まで。※ガセリ菌ヨーグルトは便が緩くなります。気になる人は食後のデザートを控えること。
2 昼食は普通に食べます。カラダカルピスを飲むと脳が騙されて甘味を取ったような気がして夕食まで間食をしなくなりました。満腹感が持続。それまで缶コーヒーを1日3本のんでいたのですが、止めました。コーヒーが欲しい時はブラック無糖珈琲のボトルを持ち歩いています。
3  夕食は帰宅がいつも深夜なのですが、先に野菜や繊維質のものから食べます。必ず30回以上咀嚼(そしゃく)必須。最後に肉、魚、ご飯の順番で食べます。白ご飯の量をお茶碗の6〜7分目くらいに減らしました。掻き込んで食べないこと。出来るだけ少量をよく噛んで30回以上咀嚼して食べると満腹感がえられます。
最初の一月はカルピスと30回咀嚼だけで2.5s。その後、ヨーグルト追加でさらにプラス2.5s。1日15分は歩く時間を確保、駅の階段を歩くエスカレーターをなるべく使わないでリバウンド防ぐ。
その時点で体重の下げ止まり感があったので、夕食後に抹茶粉末緑茶を1〜2杯飲むようになりました。高濃度カテキンとポリフェノールでとどめ。ビタミンCも補給出来、風邪予防になります。
結果、カルピスとヨーグルトのシールド乳酸菌で胃腸壁を守り、腸内フローラも良くなり成人病予防にもなります。
ちなみに、粉末緑茶を飲み出してからは体重が更にどんどん落ちていくので、今は食べる量を少しずつ増やしています。
健康診断の結果は、中性脂肪が昨年の半分(!)になったほか、悪玉コレステロール、尿酸値も劇的に改善していました。おなか回りはマイナス4.5センチしぼみました。

…とのこと!最初の3週間ほどは身体に変化はないけど、「その後どんどん体重が減っていく」とのことです。おーし、やってみるか!
●12月1日…ワールドカップ、日本の初戦はコロンビアに。前回は4−1でコロンビアに負けており雪辱を果たす機会。他にはポーランド、セネガル。

//陛下の退位日が2019年4月30日に決定。平成は31年まで。即位日は同5月1日に。
●11月30日…いま、映画同人誌の寄稿用に一年間に観た映画の感想を一気に書いている。脱稿次第、ここにもアップする所存。※12月1日は映画が安くなる「映画の日」!
●11月29日…これは本当に貴ノ岩が求めていた結末なのか?暴力は絶対にいけない。だけど、日馬富士は本当に反省しているし、同じモンゴル人同士、数場所の出場禁止で収まらないのか…。前場所で優勝している横綱がこんな形で土俵から去るとは。
●11月28日…ベートーヴェンと同時代に生きていたフンメルという作曲家がいる。生前のフンメルは欧州最高の作曲家の一人として讃えられ、この時代の作曲家の生涯を調べていると、やたらフンメルが登場する。ショパンと交流したとか、シューベルトと親交があったとか。200曲以上の作品を発表し、名声はベートーヴェンに匹敵したという。若い頃のフンメルはモーツァルトの家に2年間住み込んでピアノを習っており、天才モーツァルトの側でエスプリを吸収している。フンメルのピアノ協奏曲第2番(30分)は実に洗練され、またロマンティックな作品だ。ピアノ協奏曲第3番(35分)も流麗で聴きやすい。最後が非常に華やか。
ところが、フンメルは他界と同時に急速に作品が忘れ去られ、今や音楽の教科書のどこにも彼の名前は載っていない。生前は“巨匠”と呼ばれていたのに、時代の壁を突き破って残るには、何かが足りなかったのだ。何が時空を越えて残るのか、何が時間の波に沈んでいくのか、残る残らないは紙一重とつくづく思う。

//今日の東京新聞の社説『悪質クレーム 人の不寛容が気になる』に同感。駅でもスーパーでもファミレスでも、従業員を怒鳴り散らしている客の多いこと…。店側の不手際に問題があったとしても、言葉がとにかくキツい。容赦がない。聞いてるこちらまで身体がおかしくなりそう。当事者の従業員はどれほどつらいか。格差拡大と共に社会全体から余裕がなくなってきているのをひしひしと痛感。
→『悪質クレーム 人の不寛容が気になる』(転載)
店舗などの接客現場で、客から従業員が受ける悪質なクレームやセクハラは深刻さを増している。立場の弱い者へのストレスのはけ口にも見える。人への不寛容が社会の中に広がっていないか。
・商品の返品時に「おまえはバカか」などと暴言
・総菜の価格確認に行こうとしたら「待たせるな」と三時間、従業員を拘束
・不良商品の返金の際、土下座で謝罪を要求
耳を疑うような客の迷惑行為を労働組合「UAゼンセン」が報告している。百貨店やスーパーマーケットなどで働く組合員を対象に実施したアンケートにでてくる実例だ。
74%が被害に遭ったことがあると回答している。複数回答による被害内容で多かったのは暴言だ。それ以外にも説教、脅迫、長時間拘束、セクハラ、金品の要求、土下座の強要まであった。
約五万人が回答し、うち359人は迷惑行為で精神疾患にかかったという。商品や対応に問題がなくてもクレームをつけたり、少しのミスに過剰な謝罪を求めることが現場を疲弊させている
UAゼンセンがその対応策をまとめたガイドラインでは、クレームの特徴に高学歴、高所得だったり、社会への不満を持つ人が多いのではないかと分析している。
鉄道会社の駅員への暴力行為も以前から問題になっている。国土交通省によると2015年度の発生件数は873件で、12年度から件数はほぼ横ばい状態だ。加害者の約六割が飲酒していた。
もちろん商品やサービスに不備や要望があれば、それを客が企業に伝えることは当然である。企業も、クレームは商品・サービスを向上させるための有益な情報であるとの認識は前提だ。
ただ、こうした迷惑な行為に共通するのは、自分より立場の弱い人たちに不満の矛先を向けていることだ。日常のストレスを発散しているのだろうか。格差拡大などの社会問題が背景にあるようにも見える。
現場の従業員が安心して働けない深刻な事態ならば、既に企業に対応を義務付けているセクハラ対策のように働く人を守る手だてを取ることも必要だろう。
東日本大震災などの災害時に、深刻な被害に遭いながら助け合う被災者たちの姿は海外からも称賛された。
弱い者いじめにも見える行為の広がりは、社会からこの力を削ぐことになりはしないか。(リンク元

//今夜21時からのBSプレミアム『アナザーストーリーズ 運命の分岐点▽ゾンビ誕生の衝撃〜なぜ世界は恐怖したのか?』、ゾンビはただのホラー映画ではなく、ベトナム反戦運動など当時の若者の社会変革を求めるエネルギーが背景にあるとのこと。今年亡くなった鬼才ロメロ監督が作品に込めた真意を解説。
●11月27日…作曲家フランツ・リストの生涯を調べる過程で『ラ・カンパネラ(鐘)』を聴き比べているけど、視覚にハンディを持つ辻井伸行さんが、耳だけですべての音を記憶し、音と一体となって演奏している姿にただただ驚嘆。アメリカで観客が総立ちになってスタンディングオベーションをしている光景も、“座ってなんか拍手してられない”“見えていようがいまいが関係ない”、そんな熱気を感じ胸を打つものがある。圧巻です。
※“ピアノの魔術師”リストが唯一初見で弾きこなせなかったショパンの『12の練習曲』動画2動画3)を辻井さんが演奏している映像も素晴らしい。『12の練習曲』は第3番「別れの曲」と第12番「革命」が特に有名。冒頭第1番のみずみずしい音色は必聴。
●11月26日…サイゼリヤが全店舗で全面禁煙へ。これは有難い。「禁煙席なら空いているのですが」というのがなくなる。あと、サイゼリヤは現金オンリーなのでカードを使えるようにしてほしい。そこがホントに遅れている。ちなみにサイゼリヤのプリンはアートの領域に達した傑作。初めて食べたときに、天からアートサンダーが直撃、電気が走った。ひとくち食べる度に感動の波。嗚呼、249円の至福。ミルクアイスのせシナモンフォッカチオ(319円)も考えた人は天才。アツアツのフォッカチオの上で溶けるミルクアイス…たまらない。

//大相撲、最年長記録更新の39歳で幕内復帰を果たした前頭の安美錦(あみにしき)が、千秋楽でギリギリ勝ち越し敢闘賞を獲得。安美錦の敢闘賞は実に104場所ぶり。前回は17年前。涙のインタビューにグッと来た。「毎日毎日やるしかないと思って頑張りました。幕内で通用するか、しないかという不安もあった」「勝ち負けのある世界なのでつらいことだらけですが、こうやって勝てて良かったです」。

//増税をめぐる国会論議、民間企業に勤める人で年収800万円以上は1割を切っており、全体の9%程度しかいないとのこと。労働者の91%は800万円以下。9割の労働者のための政治を。
●11月25日…50歳になった今、若い人にどうしても言いたいことが3つある。まず1つ目は、毎日必ず歯を磨くこと!歯槽膿漏などで歯茎が弱るのは恐ろしく早い。2つ目も毎日必ず歯を磨くこと!身体が健康な人でも歯は別。抜けます!最後の3つ目も毎日必ず歯を磨くこと!日々の楽しみである食事が「これ食べると歯が抜けるかも」とドキドキビクビクだとほんと辛いです。どうかこの3つを絶対に守って下さい。歯の劣化はアッという間です!!
●11月24日…磯野波平は54歳。今日から波平さんと四捨五入で同い年!
信長が桶狭間の戦いに挑む前に舞った幸若舞『敦盛』に、有名な「人間五十年」の詞がある。当時の一生は50年。昔なら僕の命はこのあたりまで。今日から先はボーナスタイム。一日長く生きれば、一日バッハの音楽やゴッホの画集、ジョジョや様々なアートに触れられる日が増える。生きていること、生かされていることに感謝。

/年をとることにマイナスのイメージを持つ人もいるだろうけど、映画ファンは違う。僕は数年前から50歳になる日を指折り待っていた。それは夫婦のうちどちらかが50歳だと映画が1100円で観賞できる『夫婦50割引』が使えるからだ!いつだって1100円だぜーっ!(感涙)どれほどこの日を待ち望んでいたか。待っていろ映画館!(そして55歳になればハッピー55で単独1100円に)

〔追記〕同世代の友人から「もう年上のアニメキャラは波平だけやで」と凍てつくメールが届いた(笑)
54歳 磯野波平
52歳 磯野フネ
41歳 バカボンのパパ
40歳 さくらひろし(まる子ちゃん父)
36歳 野比のび助、イヤミ
35歳 両津勘吉、ランバ・ラル大尉
33歳 星一徹
30歳 ラオウ
29歳 銭形警部
28歳 則巻千兵衛、マスオさん
20歳 シャア・アズナブル
19歳 ブライト・ノア
●11月23日…40代最後の日は笑いで締めたくて、録り置きしていた5時間のオペラ、ジェームズ・レヴァイン指揮メトロポリタン歌劇場のワーグナー『ニュールンベルクのマイスタージンガー』をゆっくり見るつもり。ワーグナーのオペラでは最も愉快で最も長い作品。クライマックスの歌詞は「神聖ローマ帝国が滅んでもドイツの芸術は残る」であり、芸術賛歌のオペラでもある。好物のエクレアとマロンシュークリーム、カシスオレンジでスタンバイ。ついでに、みたらし団子と揚げあられの“こつぶっこ”もつけておこう。

//番組予告が面白そうだったので紹介。今夜24時NHKBS1『BS世界のドキュメンタリー 中国のゴッホ 本物への旅』。世界に出回る名画の複製画の大半を制作する中国広東省の村で、ゴッホを専門にする男性が「本物を見たい」とオランダに行き、芸術の奥深さに衝撃を受けて模写ではなく自分の絵を描くように!
●11月22日…「人間であるということは痛みを感じることだ。そういう悩み、痛みを心の底に抱いて、その上で笑うんだ」(岡本太郎)
●11月21日…発売中の『音楽の友 12月号』に連載“世界音楽家巡礼記その9”を載せています。今回はイタリアオペラの巨匠たち、ロッシーニ、ヴェルディ、プッチーニの3人の人生とお墓についてのエピソードを紹介。特筆したいのはヴェルディの墓所の素晴らしさ。晩年のヴェルディは引退した音楽家仲間が貧困の中で世を去る姿に心を痛め、老いた音楽家が心安らかに過ごせる老人ホーム『音楽家憩いの家』の建設に情熱を注いだ。世に成功を収めた音楽家で、若手音楽家のための教育機関を作った人は多い。でも、不遇な音楽家仲間の老後の暮らしを心配して私財をはたき、養老院を建てた人物はヴェルディしか知らない。そして遺言で、ヴェルディ夫妻はお墓を一般の墓地ではなく、『音楽家憩いの家』の敷地内に造ることを願った。法律上は墓地以外に墓を造れなかったが、大作曲家としての功績を讃え、他界1カ月後に棺が墓地から『憩いの家』に改葬された。その際に盛大な国葬が執り行われ、出棺時に『ナブッコ』の「行けわが想いよ、黄金の翼にのって」が歌われ、トスカニーニが一般民衆を加えた8000人の合唱を指揮している。沿道では国民的英雄を見送るため30万人が参列したという。
憩いの家のヴェルディ夫妻の墓前にいると、遺言でここに眠ることを強く希望した理由がわかった。建物内でピアノやバイオリンを練習する音が聴こえてきた。弾いているのは引退した音楽家だろうか、それとも老人達の世話をしにきた音大生だろうか(近所に音大生の寮があり、老音楽家の身の回りの世話をすれば安く寮に住める制度がある)。ヴェルディ夫妻もこうして流れてくる音楽を毎日聴いていると思うと、ここに墓を造ることにこだわった気持ちが分かった。墓地になくてここにあるもの、それが音楽だ。
//ビジネスでヘイト・デマを流す保守系まとめサイトの“タチの悪さ”に、ついに司法判断が下った。かつて安倍官邸が首相フェイスブックから「いいね」を押した日本最大の保守系まとめサイト「保守速報」に対する判決だ。

『“保守速報”の記事掲載、差別と認定 地裁が賠償命じる』…今月16日、ネット上の差別的な書き込みを集めて掲載され、名誉を傷つけられたとして在日朝鮮人の女性が、まとめサイト「保守速報」を運営する男性に損害賠償を求めた訴訟の判決が大阪地裁であった。裁判長は「名誉毀損や人種差別にあたる記事を40本以上も掲載し、執拗だ」として200万円の賠償を命じた。訴えていたのは、東大阪市のフリーライター李信恵さん(46)。
この判決が画期的なのは、差別表現の書き込み自体ではなく、掲示板などの投稿を集めて掲載する行為に賠償が認められられたこと。同様の判決はおそらく初めて。
被告男性(保守速報管理人)は2013年7月から約1年間、保守速報のサイトに、匿名掲示板「2ちゃんねる」などに書き込まれた李さんを差別、侮蔑するような投稿や写真を、読みやすく編集し掲載した。判決は、李さんに対する「頭おかしい」や「朝鮮の工作員」といった表現は、社会通念上許される限度を超えた侮辱にあたると認めた。「日本から叩き出せ」などの表現は「日本の地域社会から排除することを煽るもの」と指摘し、人種差別にあたると判断。女性差別にあたる表現もあったとした。
被告側は「情報の集約に過ぎず、転載したことに違法性はない」と主張していた。しかし判決は、被告による表題の作成情報量の圧縮文字の強調によって内容を効果的に把握できるようになったと認定。「2ちゃんねるとは異なる、新たな意味合いを有するに至った」とし、引用元の投稿とは別に、保守速報自体が憲法13条が認める人格権を侵害した、と結論づけた
判決後に会見した李さん「踏み込んだ内容の判決で、とても嬉しい」「拡散された情報は消えることがない。誰もが傷つかないようにできたら」。

若い人の純粋な正義感につけ込み、ヘイト・デマでマイノリティへの憎悪感情を煽り、在日朝鮮人叩き、中国人に対する蔑視、過去の侵略戦争の正当化に若者を誘導し、本来であれば支配層の課税逃れや格差不平等、過労死問題、まん延するサービス残業に向かうはずの若者の怒りの矛先をそらしている保守系まとめサイト。運営者の責任が問われる画期的判決が出て、司法は健在と胸を撫で下ろした。ただし被告は控訴の意思を示しており、上訴審になるほど体制側の判決になるため注視が必要。判決がヘイト拡大のブレーキになることを願う。

//自分でも信じられないがあと3日で50歳。40代最後の日々を一日ずつかみしめるように送っている。
●11月20日…沖縄でまた米兵が飲酒運転で死亡事故を起こした。海兵隊員が酔っ払ってトラックを運転、赤信号を無視して突っ込み61歳の県民男性が死亡した。これ何度目だ。綱紀粛正を繰り返し行っても、沖縄の海兵隊員は半年ほどで入れ替わるので、また新たに風紀教育をイチから始めないといけなくなる。もし今回の事件を横須賀基地の兵士が起こし、飲酒運転で東京の人の命を奪っていたら、もっとマスコミは大きく取り上げただろう。事件当日なのに19時のNHKニュースは7番目に報道。沖縄軽視の風潮から、地方事件のひとつとしてすぐに風化しそうで納得いかず。
●11月19日…読者の方から、この上にあるリベラル系まとめサイトのリンク集が消えていると連絡があったのですが、僕のブラウザー(Firefox)やInternet Explorerでは普通に表示されているので、一度試して下さいませ。r(^_^;)
【追記】別の読者の方から以下の情報が。→
「ブラウザはGoogle Chromeを使っているのですが、「Adblock」(正確にはAdblock Plus)というポップアップをブロックする無料プラグインを入れていたのが原因でした。これを切れば、リンク集は正常に表示されます。Chromeじゃないブラウザでも、同じタイプのプラグインで表示されなくなるということもあるのかもしれません」
連絡をありがとうございました!
●11月18日…僕が見つけられなかった俳優・植木等さんの墓を、知人のM氏が小平霊園(14区)で発見。さすがM氏、快挙であります!

//月末までに原稿3本、なんとしても書く。

//この世にみかんがあって本当に良かった。寒い冬でもみかんが幸せにしてくれる。
●11月17日…18日22時からNHKBS1でビートルズの名盤『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の収録秘話やるそうです!未発表の音声テープも出るとか!
●11月16日…報ステ、延々と相撲の暴行のことやってるけど、国会が始まってること忘れてないか。日馬富士の車を尾行したり、空港で待ち構えて生中継する意味あんのかな。取材の労力のかけ方がおかしい。
●11月15日…みかんばかり食ってる。

//ダ・ヴィンチの作品がオークションに出て、絵画史上最高額の「508億円」で落札されただと!?

//日馬富士の後輩暴行問題、証言がバラバラ。白鵬は「日馬富士はビール瓶で殴ってない」と。大横綱の白鵬が嘘をつくとは思えない。かといって真面目な貴乃花が根拠も無く警察に被害届を出すのも考えにくい。うーむ。
●11月14日…先日、朝ドラ『わろてんか』の中の会話。主人公の母「あの子はどんなに辛いときもわろうて私ら家族を明るう照らしてくれました」。それを聞いた人が嫌味で「笑うだけでお腹がいっぱいになるんやったら言うことない」。これに対する返しが実に良かった→「お腹いっぱいになっても、笑いのない食卓は寂しいです」。その後に“それはお金の苦労をしたことがない人間の言葉”と言われちゃうんだけど、やっぱ笑いは大切で、むしろ笑いは命すら救うと僕は思ってる。

//加計学園、安倍氏は選挙前に「国会の場で丁寧に説明する」と言っていたけど、一度も国会で審議されることなく本日認可された。

//座間の連続殺人、被害者の実名や顔写真を公開するのをマスコミはやめるべき。亡くなった被害者にもプライバシーはある。
●11月13日…幕末維新期の故人を墓参した東京の巡墓会。終了後の懇親会で、ある参加者の方が「教科書に出てくるような誰でも知っている有名人の墓ではなく、無名に近い人の話を聞くのが楽しかった」と言っていたのが印象に残った。企画側の心理としては「維新三傑や龍馬、新選組幹部くらいの有名人がないと興味を持ってくれないかも…」と心配してしまうけれど、その方の意見を聞いて心強く。実際、時代の変遷で埋もれていった人物に光を当てたくて墓マイラーをしている部分もあり、テンションあがりました。

// 東京国立博物館の運慶展、素晴らしかったです!大阪から行った甲斐がありました。ありがとう、企画してくれて!

〔運慶展の感想〕
・運慶のデビュー作、イケメン『大日如来座像』、円成寺だとガラス越しなのに、展覧会ではガラスはなく、しかもすぐ近くで360度からグルッと観賞できる!ありがたや!
・興福寺にある康慶とは別の四天王・多聞天立像、仏像が斜め上を見上げているのが珍しい!すげーかっこいい。
・東大寺を再建した重源上人(ちょうげんしょうにん)像(国宝)をついに見られた。真横からも観賞できるため、老僧の猫背を見てるだけで泣ける。
・運慶作の仏頭が巨大。火災で胴体が燃えたのが残念すぎる。
・東大寺四天王のミニチュア版、邪鬼の目にも玉眼が入っていてこれも珍しかった。
・運慶の父康慶が彫った四天王立像(興福寺)の持国天、足下の邪鬼の踏まれっぷりが芸術的。邪鬼のほっぺたを踏んづけてる持国天なんて初めて見た(会場から笑い)。

  漫☆画太郎さんの絵を思い出した
●11月10日…おすすめ番組情報、土日の分を前倒しでアップしておきますね。日曜夜のNHKスペシャル『パラダイスペーパー 疑惑の資産隠しを暴け』、NHK取材班がどこまで核心に迫るか期待。
●11月8日…今度の日曜の墓マイラー・イベント、せっかく久々に上京するので、一日早く東京に入って、土曜日は東京国立博物館の『運慶展』を観に行こう。関西に住んでいるから、当企画で展示されている仏像はお寺に行けば観られるんだけど、お堂の薄暗い格子の奥にあったりで細部がよく分からない。今回は42年ぶりに寺の外にお出ましになる仏像がいっぱい!すぐ間近で観賞できる激レアの機会。僕は今月下旬で50歳になるので、残りの寿命を考えると、かなりの確率でラストチャンス。日本最高の仏師・運慶、その神業を側で観賞してこよう!※『運慶展』は11/26まで。

/運慶展の後は岡本喜八監督など映画監督を何人か墓巡礼して、川崎の『藤子・F・不二雄ミュージアム』にデビューする予定。子どもが前から行きたがっていたので、ついに約束を果たせる。時間指定の入場チケットをゲット完了、藤子先生ワールドを存分に味わってこよう。

/日曜の午前中は西東京を墓参、昼から巡墓会で大圓寺と豪徳寺へ。天気に恵まれますように。予報では寒風。
●11月7日…11月12日、墓マイラーの東京イベント、探墓巡礼顕彰会主催の『第15回巡墓会 大圓寺・豪徳寺巡墓会 「直虎」から「西郷どん」へ〜幕末明治を彩る薩摩・彦根の群像』に子連れで参加します!皆さんもどうですか。希望者は案内ページの申込みフォームをご利用下さい。

//よし!締め切りラッシュが終わった!更新再開!油絵アニメの『ゴッホ 最期の手紙』、初日の上映で速攻観賞!期待通り、すっごい良かったです!予告編(1分30秒)だけでも見る価値ありです。制作スタッフのゴッホ愛がほとばしってます!
●11月6日…どひ〜、金子みすゞさんの原稿が終わらない。
みすゞさんの“青空の底深くに昼の星がある”っていうとらえ方、いいよね。→

「星とたんぽぽ」

青いお空の底ふかく、
海の小石のそのように、
夜が来るまで沈んでる、
昼のお星はめにみえぬ。

見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。

散ってすがれたたんぽぽの、
瓦の隙に、だァまって、
春の来るまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。

見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。


「積もった雪」

上の雪さむかろな
冷たい月がさしていて。

下の雪重かろな
何百人ものせていて。

中の雪さみしかろな
空も地面もみえないで。


「蜂と神さま」
 
蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
 
お庭は土塀(どべい)のなかに、
土塀は町のなかに、
 
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに。
 
さうして、さうして、神さまは、
小ちやな蜂のなかに。
●11月2日…良い原稿を書こうと思ったら、それ以外の全活動が停止する。24時間でも足りない。
●11月1日…もし『ブレードランナー2049』が90分の映画だっら、映画を“観賞した”になっていたかも。2時間44分、あの未来世界に身を置いたから「観賞」ではなく「体験」になった気がする。4日経った今も、まだ空気感をリアルに思い出せる。

//神奈川・座間の事件が異常すぎて、新聞記事を読むのが怖い。






【最新ランク】 DVDトップ100 本のベストセラー100 音楽CDトップ100 玩具のトップ100/(GAME)


愛と狂気のメインページにGO!!