最新文芸情報


2021.9〜10

●10月31日…今日は衆院選。NHKが公開している戦後最初(終戦翌年)の衆院選の様子が熱い。このとき、初めて女性にも投票する権利が認められた。街中に掲げられたスローガンは「なにがなんでも投票所へ」「日本の民主化 棄権は恥だ」。すごいインパクト!(^^)

  
●10月30日…明日は4年ぶりの衆院選!世界には選挙権のない独裁国家がいくつもあり、投票所が過激派テロの対象となり投票自体が命がけの国もあります。歴史上、平等な選挙権を得るために多くの人が血を流し、獄死した人も数知れません。今は当たり前のように持っている選挙 権。先人の命を無駄にしないためにもぜひ投票所へ!

【選挙に行こう! 先人の名言10】
(1)立ち上がっては倒れ、立ち上がっては倒れ、その足もとはおぼつかないかもしれない。けれども、立ち上がったことは、一生忘れることのない、かけがえのない記憶となる(ガンジー)
(2)世界を動かすのは、英雄の強く大きなひと押しだけではありません。誠実に仕事をするひとりひとりの小さなひと押しが集まることでも、世界は動くのです(ヘレン・ケラー)
(3)物事は初めはきまって少数の人によって、ときにはただ一人で始められるものである(ガンジー)
(4)後世に残るこの世界最大の悲劇は、悪しき人の暴言や暴力ではなく、善意の人の沈黙と無関心だ(キング牧師)
(5)私は失望するといつも思う。歴史を見れば真実と愛は常に勝利を収めた。暴君や残忍な為政者もいた。一時は彼らは無敵にさえ見える。だが結局は滅びている。それを思う(ガンジー)
(6)最高の愛国心とは、あなたの国が不名誉で、悪辣で、馬鹿みたいなことをしている時に、それを言ってやることだ(ジュリアン・バーンズ)英作家
(7)私の発言の代償として私はパスポートを失いましたが、私は何度でも発言します。私は声なき人間になるくらいなら国なき人間になります(エドワード・スノーデン)元米国家安全保障局職員
(8)いかなる自由にもまして、良心の命じるままに知り、語り、論ずることのできる自由をわれに与えたまえ(ジョン・ミルトン)詩人
(9)「(終戦翌年夏)多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。だますものだけでは戦争は起らない。“だまされていた”といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でも だま されるだろう」(伊丹万作)映画監督
(10)あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは世界を変えるためではなく、世界によって自分が変えられないようにするためである(ガンジー)
●10月29日…渡辺謙さん、小栗旬さん、菅田将暉さん、二階堂ふみさん、橋本環奈さんなど、発信力のある芸能人有志がノーギャラで集まり、衆院選の投票を呼びかけるためYouTubeに3分半の短い動画をアップ。日本でもこういう動きが出てきたことがホント嬉しい!海外では芸能人が政治を語るのは当たり前だし、それで仕事を失うこともなく、むしろ選挙前に沈黙している人は「何も考えておらず、語ることが何もない人」と軽蔑の対象になる。日本でも、この動画をきっかけに、投票率アップのためのポジティブな動きがどんどん広がってほしい。
「VOICE PROJECT 投票はあなたの声」(3分35秒)

 
●10月28日…中国のゲーム市場は5兆円産業という巨大市場に発展しており、これは一国で全欧州を上回る規模となる。一方、中国では10代のゲーム依存症が危険水域まで深刻化し、子どものうつ病・注意欠陥障害が増加。“もはやゲーム市場を衰退させてでも規制するしかない”と決断し、先月からスマホゲーなどオンラインゲームをする時間を国が制限し始めた。中国当局は「18歳未満の子どもがオンラインゲームできるのは金土日及び祝日のみ、また夜8〜9時までの1時間のみ」と発表。つまり基本的に週に3時間しか遊べないことに。ゲームの運営会社は大混乱、中国は「eスポーツ強国」であったため国内にはプロゲーマー養成学校がたくさんあったが休業状態になっている。
人間には自由意志があり、子どもであってもこれを尊重すべきなのは当然。一方、ゴールのないオンラインゲームは大人でさえエンドレスになりがちなのは確か。1週間に3時間というのは少ない気もするけど、プレステなど従来の据え置きゲー ム機には規制がないわけだし、その分、読書、映画、音楽、屋外の遊びなどを楽しむ時間が増えるわけで、18歳から全面解禁というのは、自由を奪うように見えて、ゲームから解放されるという自由を与えているのかも知れない。
僕の10代はファミコンすらなかったけど、19歳でロシアのドストエフスキーやチャイコフスキーの墓前に立っていたのは、本を読みまくり、音楽を聴きまくっていたからで、もしスマホゲーがあったらそっちに時間を費やし、墓マイラーになったとしてもずっと後だったと思う。
●10月27日…映画『DUNE』はコロナ禍で大スクリーンに飢えていた自分にとって最高の贈り物だった!そして『燃えよ剣』も2時間半で自分が見たかった土方歳三の名場面がほぼすべて網羅されていた!大満足でござった!
●10月26日…ジャズには興味があるけど何をどう聴けばいいのかわからない、そんな方に28日22時からEテレでアンコール放送される『クラシックTV ジャズに“美と自由”を ビル・エヴァンス』、めっちゃお薦めです!初心者用の入門解説がほんとわかりやすかった!
●10月25日…結婚というのは当事者の気持ちが何よりも大切であり、日本国憲法第二十四条は「結婚は両性の合意のみに基いて成立する」と明言しています。
部外者が他人の恋愛をとやかくいうのは無粋であり、まして当事者が心の病、PTSDを発症するまで反対するなど、そこまでいくと暴力と同じです。
明日の秋篠宮家の長女・眞子様と小室圭さんとの入籍をめぐり、ネットでは小室さんの母親に金銭トラブルがあるとして、子の結婚を許さないという声があります。
欧米では「成人した子どもとその親は別人格」と広く認識されており、親の行為について子が社会から謝罪を迫られることはなく、その逆もありません。
若い2人が様々な壁を乗り越えて、手を繋いで新たな一歩を踏み出そうというのです。心からエールを送ります。
結婚反対派の中には「国民の税金が皇室費になっている以上、お二人の結婚に物申す権利がある」「お二人の警備費用に納得がいかない」と主張する人もいますが、眞子様はただ皇室に生まれただけであり、自分で変えることができない事柄を批判するのは非情です。税金を皇室費とすることに不満ならば、法律を変える運動をすればいいわけで、若い2人を攻撃するのは理不尽です。
結婚反対派がデモまで行うなか、眞子様はよく自分の気持ちを守り抜いたし、小室さんも父や祖父の悲劇を超えて、よく自分の足で人生を切り開いたと思います。
もし将来お二人の気持ちがすれ違うことがあっても、それもまた人生です。変化しない人間などいません。いずれにせよ、心の声に従って生きていただきたいです。
妹の佳子様の言葉に100%同意です。「私は、結婚においては当人の気持ちが重要であると考えています。ですので、姉の一個人としての希望がかなう形になってほしいと思っています」。
※佳子様といえば、10月10日にガールスカウトの式典「国際ガールズメッセ」に寄せたビデオメッセージが話題に
いわく「今後、ジェンダー平等が達成され、誰もがより幅広い人生の選択肢を持てるようになることを、自らの可能性を最大限生かす道を選べるようになることを、それがあたりまえの社会になることを切に願います」。
そして、今年の日本の「ジェンダーギャップ指数(男女格差の数値化)」が世界156カ国のうち120位だったことについて、「この現状はとても残念です」とも。
ツイッター上では「皇族が政治的な発言は控えるべき」など反発の声もあったようですが、性差別をなくそうという気持ちを「政治的」と断じることに違和感があります。僕にとっては「溺れている人に浮き輪を投げようという発言は政治的」と同じように感じます。これは人道上の問題なのです。性による格差をなくそうという言葉は、まったく政治的ではないと思いますし、その姿勢に敬意を表します。

  
●10月24日…衆院選、メディアは島根一区がどうしてあんなこと(かめいあきこ候補が2名)になっているのか取材にいくべき。芸能人の不倫には突撃するのに。左派の票を割るためだけに出てきたとしか思えない。細田議員を応援する統一教会の人かも。
●10月23日…宮崎駿監督が『風の谷のナウシカ』の主題歌に使うことを希望していたヴラジーミル・ヴィソツキー(1938-1980)の『大地の歌』、ロシア語の歌だけどYouTubeに対訳つきでアップされているお陰で内容を理解。確かに作品の世界観ともあってる。アップしてくれた人に感謝!
※“ロシアのボブ・ディラン”ともいわれるヴィソツキーは、ソ連政府を体制批判し、生前はレコードを出せず、市民はダビングされたカセットテープを隠れて聴いていた。42歳の若さで心不全で他界。
※『大地の歌』は版権の関係でナウシカでは使用されず、かわりに安田成美さんの歌うイメージソングが用意されたが、あまりに映画の内容とかけ離れていたため、宮崎さんは劇中での使用を拒否したとのこと。
※ヴィソツキーのしわがれ声にハマった人は、この4時間半ぶっ続け100曲のリンクがオススメ。
●10月22日…NHKの「衆議院選挙2021特設サイト」がめちゃくちゃ便利!下にスクロールすると日本地図があり、クリックで自分の選挙区に飛べ、候補者が20個のアンケートに答えている。経済、税金、防衛、コロナ、夫婦別姓、LGBT、様々なテーマにどんな考えを持っているのかわかる。
僕が重視したのは−−
Q6:新型コロナ対策として、消費税率の一時的な引き下げは必要だと思いますか。
Q8:大企業や所得の多い人への課税を強化し、国の財源に充てることについてどう考えますか。
Q12:国の予算のうち防衛費は5兆円を超えています。日本の防衛力をさらに強化すべきだと思いますか。
Q13:核兵器の開発や保有などを禁じる「核兵器禁止条約」について、政府はどう対応すべきだと思いますか。
Q16:選択的夫婦別姓の制度の導入をどう考えますか。
Q18:国会議員に定年を設けることの必要性をどう考えますか。
Q19:候補者や議席の一定割合を女性に割り当てる「クオータ制」の導入について、どう考えますか。
うちの大阪12区は、自民、立憲、共産、維新が出ているけど、自民の議員でさえ全ての質問に回答しているのに、維新の候補者はQ8“大企業・富裕層への課税強化”、Q13“核兵器禁止条約”、Q19“クオータ制”について回答拒否。政治家が選挙で信念を語らないでどうする?

  これは見やすい!
●10月21日…「ショパン国際ピアノコンクール」は審査が非常に厳しく、1990年代はなんと「第1位=該当者なし」で1人も優勝者が出ていない。そのシビアなコンクールにあって、反田恭平さんが第2位、小林愛実さんが第4位になったのは、とんでもない快挙であり大喝采!
ポーランドからの生中継でチラッと映った、反田さんが本番のステージ前に人の輪から離れて、舞台裏の隅っこでジッと精神を集中している姿が印象に残った。この数分後、天衣無縫で光輝く音を響かせた。

 

そして優勝したカナダのブルース・リウさん!音の構築美に圧倒され、同時にピアノ協奏曲の途中でオーケストラに耳を傾けているときの静かなたたずまいが、古武士のようで引き込まれた。演奏中の眉間のしわと眉毛が俳優グレゴリー・ペックに似るときが一瞬ある。

 
ブルース・リウさんの演奏スタイルはベートーヴェンとも絶対に相性がいいはず。ぜひそちらも聴きてみたい。
※ブルース・リウのショパン『ピアノ協奏曲第1番』
※反田恭平のショパン『ピアノ協奏曲第1番』
どちらも魅力的な演奏であり、聴き比べは秋の夜長の最高の贅沢!
●10月20日…ウルトラジャンプ11月号の「荒木飛呂彦漫画賞」、準大賞の齋藤先生のコメント「仙台までジョジョ展に行った4年前の自分に伝えたらビックリするだろうな」がグッと来た。荒木先生が応募作15本のそれぞれにアドバイスや温かいエールを書かれていて、そちらも熟読。先生がどんな作品を上位に選んだかも興味津々でした。そして『魔老紳士ビーティー』!荒木先生の初期作品『魔少年ビーティー』の60年後を西尾維新さんが熱筆。出水ぽすかさんの作画は、見事に世界観を再現。うちの子は「ビーティーたちがほんとに帰ってきた!しかもお話が繋がってる!」と大喜び。極限まで小ネタが詰め込まれた51ページ、ファン至福の贈り物でした♪

 

//衆院選挙戦、自公の演説を聞いて思うのは「そんなに良い政策なら、どうして9年間のうちにやらなかったのか」としか言いようがない。国民はそれが出来るだけの多数の議席を与えてきた。「野党の抵抗」は理由にならない。どんなに野党が反対しようが共謀罪、秘密保護法は強行採決で突破したし、安保法制に至っては9割の憲法学者が違憲というなか憲法解釈まで変えて押し通したのだから。自公は数の力でなんだってやれた。選挙のときだけ野党の抵抗を持ち出すのは筋が通らない。
●10月19日…21日の朝8時からBSプレミアム『アナザーストーリーズ 愛の不時着』再放送。監督が明かす初期構想の最終回や、ヒロイン役が語る第4話の市場のキャンドルの重要性、北朝鮮では韓流ドラマを観ると懲役5年なのに市民が隠れて視聴した理由、脇役から見た不時着、様々な撮影秘話で綴られた1時間。

 
「間違った電車が時には(真の)目的地に運ぶ」は、作品を象徴する言葉!
●10月18日…5年に1度しか開催されないピアノコンクールの最高峰「ショパン国際ピアノコンクール」(ポーランド)のファイナル12名に日本人の反田恭平さん(27)と小林愛実さん(26)が残り、まずは反田さんが演奏!ありがたいことに、遠くポーランドのワルシャワからYouTubeで生配信され、現地にいる感覚で彼の演奏を視聴できる。彼が弾いたショパンの『ピアノ協奏曲第1番』はとてつもない完成度で、第二楽章はあまりの美しさに何度か意識が飛びかけた。本番で最高の実力を発揮でき、演奏後、本人も大満足の表情をしていた。小林さんの演奏は最終日の20日。
※『ピアノ協奏曲第1番』第二楽章を頭出し(2時間40分すぎ)しておきました!1分間の前奏に続いて反田さんが弾き始めます。
●10月17日…今日は体力勝負、午後から劇場で『燃えよ剣』と『DUNE』のハシゴの予定!タイムテーブルが地獄というか、どちらも超大作ゆえ→
『燃えよ剣』15:10-17:55(約2時間半)
『DUNE/デューン砂の惑星』17:55-20:45(約3時間)
1本目の終了時間が2本目の開始時間と重なっているけど、冒頭に予告編とCMがあるため、その間にトイレだけすませて駆け込むつもり。『DUNE』はこの一ヶ月、毎日サントラを聴くほど公開を待ち望んでいたもの。家族会議で「この歳(53)になると約6時間のぶっ続けはつらい。っていうか、どんなに良い映画でもそんなに長いと頭が爆発すると思う」と言ったけど、子どもは土方歳三の大ファンゆえ「絶対に『燃えよ剣』が観たい!」と譲らず、妻も「2つの映画はまったくジャンルが違うから、つらくないと思うよ」と。いざ出陣!
●10月16日…こないだの日曜に放送が始まった『鬼滅の刃(第二期)』。原作は未読。サブタイトルに“無限列車編”とあったので、既に映画を観ているから録画だけして放置していた。今日、主題歌を確認しようと観てみたら、丸ごと新しいエピソードというか、劇場版の前日譚で、あの煉獄杏寿郎が無限列車に乗る前の物語だった!もう観られないと思っていた煉獄ゆえ、彼が動いて話しているだけで感無量。ほんと煉獄は良いヤツ。どうして弁当を「うまい!うまい!」と食べていたのかもわかった(笑)
●10月15日…本日15日は米国の写真家ユージン・スミス(1918-1978/享年59)の命日。彼は水俣病の被害を世界へ初めて伝えた。ジョニー・デップがユージンを熱演した力作『MINAMATA ミナマタ』が公開中。
墓所はNY州、墓に刻まれた言葉は「LET TRUTH BE THE PREJUDICE」(先入観はできるだけ真実に近いものにしよう)

   

/あのジョニー・デップが「水俣病」をテーマにした作品に真正面から取り組むという噂が数年前に流れ、それからずっと完成を楽しみにしていた。かつて汚染魚は沿岸部で流通するだけでなく、行商などで山間部まで運ばれたため、感覚障害が確認されながら、国から患者認定されない被害者が今も約7万人いる。
デップ「水俣の問題が解決されたわけではなく、いまだに(被害認定をめぐる訴訟が)続いているということこそが衝撃的な事実です。この歴史は語り継がねばなりません。少しでも多くの人が、今まで全く知らずにいた事実に、興味を持ったり、関心を持つきっかけになればと思います。関心を持てないのは、単純にそのことに対する知識がないだけです。それゆえ、映画の持つ力をフルに活用して伝えたいメッセージを発信したいのです」

/水俣病の原因はチッソ社の工場廃水(水銀)が引き起こしていることは、1956年に被害が公式確認されてから、3年後にはわかっていた。しかし、チッソはその後も9年間汚水を流し続け、国も止めなかった。ユージン・スミスは患者たちの抗議運動を取材中にチッソ社員から激しい暴行を受け、片目失明、脊椎骨折の重傷を負うなか、写真集『MINAMATA』を世に出し「過去の誤りをもって未来に絶望しない人びとに捧げる」と言葉を寄せた。
沖縄戦の後遺症(日本軍の砲弾の破片が体内に残る)とチッソの暴行でユージンもまた体の痛みと闘い続け、暴行事件の6年後に59歳で他界した。
患者家族の川本愛一郎さん「東京湾だったら同じことが起きただろうか。水俣病では、力の弱い、声が届かない者たちが成長の犠牲として切り捨てられた。世界でいま起きている環境汚染も同じ構図に映る」
※チッソ社との自主交渉の先頭に立ち、「闘士」と呼ばれた患者の故・川本輝夫さん(映画で真田広之が演じた人物のモデル)は、1978年にユージンの訃報を聞いてこう語っている。「(チッソ社員からの暴行事件の後)幾度も失神状態になるなど、後遺症があったので心配していた。いわば日本人に殺されたようなもので、水俣病の犠牲者の一人ともいえる。私がある時『日本人としてすまない』と謝ると『そんなことをいうのはいかにも日本人的な感覚だ。気にしなくていい』と一笑に付されたのをいまでも覚えている」

/墓参のあとの夕陽が素晴らしかった)。ユージンの代表作のひとつ、彼が戦傷のリハビリ中に、小さな兄妹を写した『楽園へのあゆみ』のようだった。

  
●10月14日…明日15日21時から日テレ系『みんなが選んだルパン三世』で宮崎駿さん演出の傑作回が登場!全276話のTVシリーズからファン投票上位4作をオンエア、うち『さらば愛しきルパンよ』『死の翼アルバトロス』が宮崎回!前者に登場するロボット兵は『ラピュタ』のロボット兵の原点。ルパンの敵は“死の商人”でありメッセージ性の高いシナリオ。ヒロインの声優はナウシカ、クラリスの島本須美さんであり夢の宮崎ワールド。もう1本のアルバトロスも素晴らしい空中アクション。本放送は1980年、41年前。まさかこの2本を再びテレビで観られるとは!永久保存版!
※っていうか41年も経っていることにショック!歳もとるはずです(笑)

  
●10月13日…今日の国会で森ゆうこ議員(立憲)が保守系デマ拡散業者ワンズクエストのツイッターアカウント「Dappi」の問題を取り上げた。
「同僚の小西(洋之)・杉尾(秀哉)両参院議員が行った発信者情報開示請求手続きにより、重要な問題が明らかになってきました。国会質疑の動画を編集して、本来の意図とは全く違う内容のフェイクニュースを作り上げ、拡散し、野党を攻撃 してきたツイッターアカウントの運営者が法人であるとわかりました。しかも、バズフィードニュースの調査によれば、その法人は、自民党の議員や自民党の支部との取引があることもわかりました。まもなく、解散総選挙も行われます。総理、今回の選挙ではお金を使ってネット工作を行い、選挙の結果を不当に歪めるような卑劣な行為を自民党の議員に行わせないとこの場でお約束いただけませんか。明確なご答弁をお願いします」
※裁判で問題になっている投稿は、財務省の公文書改ざんをめぐる新聞コラムを要約した体裁で「近財職員(赤木さん)は杉尾秀哉や小西洋之が1時間吊るしあげた翌日に自殺」としていた。この投稿をきっかけに、ネットには「赤木さんの命を奪ったのは野党!」という言説が大量に流れた。しかし、小西・杉尾両議員はそもそも赤木さんに説明をもとめたり面会した事実がない。

森議員の質問に対し、岸田首相の回答は「それは根も葉もない嘘です」とは言わず、以下の一般論に終始、直接言及はしなかった。
「選挙運動や政治活動については、公職選挙法などに定めがあります。我が党の議員に限らず、それぞれの議員や候補者が、それらのルールに従って発信をし、選挙運動を行い、政治活動を行うべきであるということ、これは当然のことであると 考えます」
う〜む!岸田首相は、かつて広島で安倍氏側近の河合元法相に卑劣なネット工作を仕掛けられたことがあるため、心に思うところがあるはずなんだけど…。
●10月12日…この2年間フェイクニュースの温床となっていたツイッター・アカウント「Dappi」(16万フォロワー)の運営者が法人のIT企業と判明。自民党の議員や支部との取引があることもわかった。Dappiは「業務」で野党叩きのデマを拡散していた。発注者は誰なのか?誰がお金を払っていたのか?岸田内閣になってツイートがピタッと止まったため、「安倍・菅時代に官房機密費が流れていたのでは」と疑う声も出ている。間違いなく大問題になるだろう。
●10月11日…今日から岸田首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まった。6月以来、久しぶりの国会中継であり、ビデオに録画して視聴した。最も胸に響いたのは立憲・辻元議員の質問だった。リンク先のサイトに詳細が書かれている。辻元議員は「民主主義の危機」というテーマを掘り下げた。

/一方、同じ立憲の生方幸夫衆院議員(比例南関東)が、先月に松戸市の会合で「拉致被害者はもう生きている人はいない」と発言したことが発覚。被害者家族の心をえぐる、とんでもない暴言だ。家族会から取り消しと謝罪を求める抗議声明が出され、生方議員は「不適切な発言をしてしまった。撤回するとともにおわび申し上げる」と謝罪。心の痛みがわからない議員は立憲に必要ないと思う。

/愛媛でも立憲の衆院選候補内定者が、目を疑う下ネタ・ツイートの嵐で候補取り消しに。ジェンダーに取り組んでいる立憲で、どうしてあの人物が候補者に選ばれたのか。しっかりしてくれ。

/日本最大の労組「連合」の新会長が、立憲に「共産と共闘するのはやめろ」と。京都でも、泉健太議員が「共産と共闘する気はない」。あのさ…自民と公明が共闘して候補者を一本化しているのに、立憲と共産が別々に候補を立てて勝てるわけないやん…。この、「共産と共闘するくらいなら自公に勝たせる方がマシ」という連中は、保守派以上に反共に思える。頭が痛い。
でも、連合新会長のような日本人は少数派ではない。一般の共産のイメージは、旧ソ連、中国、北朝鮮、ポル・ポトの弾圧であり、心の奥に共産独裁への警戒がある。労働者の権利保護を訴える志位書記長の主張に共感できても、共産である限り、全国で幅広く支持されることはやはり難しい。
真に日本の労働者の味方なら…共産が北欧型の社会民主主義に転じ、立憲と合流して新党を作ってくれたらと、9年前からずっと思ってる。「荒唐無稽」ということはわかっているけど、それが同時に最も現実的な答えであることに気づいているリベラルは多いはず。

//コロナ禍で子どもの自殺が急増し、昨年度の小中学生の自殺は415人、過去最多に。400人を超えたのは初めて(前年度から100人近く増加)。不登校の割合も約20万人で過去最多。僕らの社会が、精神面でも、物理的な面でも、逃げ道(避難所)を用意できていない。登校できない子どもの学びの保証も必要。
●10月10日…今年のノーベル平和賞は、命がけで権力者に刃向かう記事を書いてきたロシアとフィリピンのジャーナリストが選ばれた。ドミトリー・ムラトフ氏(59)はロシアの独立系リベラル新聞を創刊、プーチンを批判した記者が6人も暗殺されるなか、四半世紀も編集長を務めた。ムラトフ氏「今回のノーベル平和賞を我々の新聞で死亡した記者たちに捧げたい」。
マリア・レッサ氏(58)はネットメディア「ラップラー」の創業者。フィリピンで権力の乱用や暴力の行使を告発し、ドゥテルテ政権下で2度逮捕されている。
ノーベル賞委員会は両氏の受賞理由を「民主主義と報道の自由が逆境に直面する世界で、2人は(表現の自由のために闘う)すべてのジャーナリストの代表」「事実に基づいたジャーナリズムこそが、権力の乱用、戦争への扇動から人々を守る」とし、世界の“報道の自由”が脅かされている現状に警鐘を鳴らした。

近年、香港では中共政府に逆らった新聞が廃刊になり、米ではトランプ氏が何度もフェイクニュースをリツイート、ミャンマーでは反軍部の記者が拷問を受け、アフガンではタリバンが政権を握り記者を脅迫。昨年末時点で、投獄されているジャーナリストは世界全体で274人に達し、30年前に統計を取り始めて以来、過去最多になっていた。「国境なき記者団」によると、今年になって状況がさらに悪化し、10月までに28人の記者が殺害され、報道関係者460人が投獄されたという。国別では、中国、トルコ、エジプト、サウジアラビアの順で獄中の記者が多い。
ちなみに日本の報道の自由度は67位でありG7で最下位。理由として「慣習や利害関係によって記者が権力監視の役割を果たすのが困難」「記者クラブ制度が足かせになっている」と指摘。

強権的な政府による記者の弾圧だけでなく、SNSを使った世論操作やネットに氾濫するフェイクニュースも民主主義の根幹を揺るがし始めており、この2021年にジャーナリストがノーベル平和賞に選ばれた意味は極めて大きい。
※「報道の自由度」上位は、1位ノルウェー、2位フィンランド、3位スウェーデンと北欧勢が続く、お隣の韓国は42位。

  
「ロシアで最も独立した新聞」を創刊したドミトリー・ムラトフ氏と、フィリピンでネットメディアを起ち上げたマリア・レッサ氏

//東京のコロナ感染者は60人まで下がった。人出があるのにこの人数。希望を持っていいのか、来週また増えるのか、固唾をのみ見守っている。
●10月9日…昨年の総裁選で岸田氏が菅氏に完敗したとき、政界・マスコミでは「岸田は終わった」と言われ、実際、岸田氏は党の重要ポストから外され、閣僚にもなれなかった。完全に日陰の人だった。一年後、第100代首相になっているなんて、誰が想像しただろう。

岸田首相の所信表明演説、期待を込めて紹介したい。リベラル野党推しの僕が、画像付きで自民の首相にエールを送るのは、もしかして初めてかも。今はまだ安倍時代の政治腐敗とどう向き合うのか、そしてキッシーが理想とする極端な格差のない“新しい資本主義”を実現するため、どんな具体策があるのか見えてこないけれど、言葉というものには“言霊(ことだま)”がある。言い続けていれば、理想に向かって流れが生まれ始める。

 

「被爆地広島出身の総理大臣として、私が目指すのは核兵器のない世界!」
「分断を乗り越え、コロナとの闘いの先に、新しい時代を切り開いていかなければならない。私は日本人の底力を信じている」

 

「アフリカのことわざに“早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければみんなで進め”というものがあります。一人であれば目的地に早く着くことが出来るかもしれない。だが、仲間とならば、もっと遠く、はるかに遠くまで行くことができるんです」

格差社会がもたらす「分断」を問題意識として持ち、核廃絶の決意を所信表明で宣言する首相。2つの言って欲しかったことを言ってくれた。富裕層をひたすら富ませて中間層を粉々に破壊してきた近年の首相と全く異なるタイプの岸田首相。目指す道は立憲や共産と重なる部分もあり、建設的な議論が期待できそう。
●10月8日…老舗サイト『カルト新聞』によると、岸田内閣のカルト度が大幅に減少したとのこと。めでたい。岸田首相は森友・加計・桜など安倍政権下で引き起こされた腐敗疑惑の解明には及び腰だし、政治とカネ問題を抱えている甘利氏を幹事長に置くなど、疑問がわく人事を行っているものの、麻生氏を内閣から追放して党副総裁という何の権限もない名誉職に追いやり、強権ぶりが指摘された二階氏も重職から外し、安倍・菅体制から離れようとしているのはわかる。

『カルト新聞』は以下の独自基準で議員一人当たりのカルト度をポイント加算で出している。
5P:オウム真理教
4P:統一教会、ワールドメイト、幸福の科学、親鸞会
3P:霊友会、親学、統合医療、不二阿祖山太神宮、スピリチュアル議連、EM菌、世界救世教、崇教真光、その他
その結果、衆議院議員のトップ3は安倍晋三氏(66ポイント)、下村博文氏(62ポイント)、城内実氏(50ポイント)となった(すべて自民)。
そして気になる現内閣は次のように。なんと岸田首相はゼロポイント!

◇岸田内閣閣僚のカルトポイントと関係団体(『カルト新聞』より)
首相・岸田文雄(衆=広島1区)0ポイント
経産相・萩生田光一(衆=東京24区)12ポイント/統一教会
環境相・山口壮(衆=兵庫12区)4ポイント/統一教会
防衛相・岸信夫(衆=山口2区)4ポイント/統一教会
国家公安委員長・二之湯智(参=京都)8ポイント/統一教会
経済再生担当相・山際大志郎(衆=神奈川18区)12ポイント/統一教会
少子化担当相・野田聖子(衆=岐阜1区)12ポイント/霊友会
官房長官・松野博一(衆=千葉3区)0ポイント
外相・茂木敏充(衆=栃木5区)0ポイント
財務・鈴木俊一(衆=岩手2区)0ポイント
文科相・末松信介(参=兵庫)0ポイント
総務相・金子恭之(衆=熊本4区)18ポイント/不二阿祖山太神宮
法相・古川禎久(衆=宮崎3区)3ポイント/スピリチュアル議連
厚労相・後藤茂之(衆=長野4区)6ポイント/統合医療、EM菌
農水相・金子原二郎(参=長崎)0ポイント
国交相・斉藤鉄夫(衆=比例・中国)18ポイント/不二阿祖山太神宮
復興相・西銘恒三郎(衆=沖縄4区)0ポイント
デジタル相・牧島かれん(衆=神奈川17区)3ポイント/統合医療
万博担当相・若宮健嗣(衆=東京5区)18ポイント/不二阿祖山太神宮
経済安全保障担当相・小林鷹之(衆=千葉2区)18ポイント/不二阿祖山太神宮
ワクチン担当相・堀内詔子(衆=山梨2区)0ポイント


※統一教会がやってきた霊感商法についてはウィキペディアに詳しい。元信者やその親族からたくさん裁判を起こされている。
※統一教会1万人イベントの世話人だった二之湯氏が、よりによって国家公安委員長という目まいのする人事が行われ、岸田首相をどこまで信じていいのか不安ではあるけど、ともかく前政権と比べてカルト度は約半分になった。

//NHKの『歴史秘話 仮面ライダーヒストリア』を見てて、歴代ライダー役を演じた俳優、オダギリジョー、菅田将暉、佐藤健、福士蒼汰、吉沢亮らの豪華さに改めてたまげる。
●10月7日…岸田首相は、極端な格差社会を生む新自由主義に訣別し、新たな資本主義を目指すため、首相官邸の「成長戦略会議」を廃止するとのこと。ついに小泉政権以来の新自由主義の象徴、竹中平蔵をクビにする首相が現れた。また、安倍氏が“やってる感”を出すために創設した「1億総活躍担当大臣」も、無駄な役職なのでスパッと廃止した。政治家なのにネットで荒らし行為をやった過去がある平井デジタル相もクビになった。永田町の景色が変わっていく。

//東京・埼玉で、東日本大震災以来10年ぶりとなる震度5強の激しい揺れ。つい先日も青森で震度5が発生しており、列島の地下が不安定に。余震に注意を。

//作曲家のすぎやまこういち氏が90歳で他界。世間は「ドラクエのすぎやま氏」だけど、僕にとっては「イデオンのすぎやま氏」だ。劇場版伝説巨神イデオンのサントラはもう何百回聴いただろう。『帰ってきたウルトラマン』主題歌や、ザ・タイガース『花の首飾り』も名曲と思う。政治的には、すぎやま氏は極右であって僕と歴史認識は大きく異なり、また氏は反LGBTの杉田水脈議員に同調するなど価値観が違うけれど、作曲家としてはリスペクト。素晴らしい楽曲に感謝。
●10月6日…二酸化炭素濃度の上昇が地球温暖化に影響することを、世界に先駆けて発表した真鍋淑郎さん(愛媛出身、米国籍)がノーベル物理学賞を受賞!記者会見で「なぜ国籍を変更したのか」という質問に、「日本の人々は、非常に調和を重んじる関係性を築きます。お互いが良い関係を維持するためにこれが重要です。他人を気にして、他人を邪魔するようなことは一切やりません」とした上で「アメリカでは、やりたいことをできる」。そして「日本に戻りたくない理由は、周囲に同調して生きる能力がないからです」と。日本の同調主義は長所でもあり短所でもある。特に研究者・クリエイターにとっては。

ときに、自然科学研究を巡る日本の現状は、学界で引用される論文数が20年前と比べ4位から過去最低の10位に低下している。従来10位以内に入ってなかった中国、インドにも抜かれ、日本がアジアで他国に追い抜かれている現状が浮き彫りに。安倍政権で目立った日本の研究開発費の低迷、博士号取得者数の伸び悩み、大学教員などの研究活動の時間割合減少によって、全体の論文数が伸びないことが影響している。岸田政権には、すぐに結果が出ない基礎研究にも予算を投入してほしい。
●10月5日…米製薬大手メルクが新開発のコロナ飲み薬「モルヌピラビル」で、入院リスク半減の高い効果があったと発表、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請。約400名の臨床試験では死者ゼロ、株式市場ではメルクの株価が急上昇し、逆にワクチンをつくる製薬会社の株価は値下がりした。自宅療養を迫られる患者が増えた場合に備えて飲み薬への期待は大きい。

//ロシアで史上初めて映画監督と俳優が宇宙ステーションに向かい、無事に到着。これから宇宙で映画を撮影するとのこと、スケールが違う!
●10月4日…岸田首相が正式に第100代内閣総理大臣に就任。そして、10月14日に衆院を解散し、衆院選を19日公示・31日投開票と発表。解散から投開票までわずか17日というのは現憲法下で過去最短。新政権誕生のご祝儀相場のうちに&コロナが落ち着いているうちに&文春砲が炸裂する前に、という3つの影響が大だろう。31日の選挙結果がどうなるのか全く読めず、めっちゃ楽しみ!

//今日召集される臨時国会で100代内閣総理大臣を選出。
●10月3日…明日4日から始まる今年のノーベル賞の日程。

 
●10月2日…22時50分BSプレミアム『歴史秘話 仮面ライダーヒストリア』放送!1971年に始まった「仮面ライダー」。32作を数えるTVシリーズを振り返りながら、ヒーロー像の変遷と人々を惹きつけてやまない魅力に迫る。登場した仮面ライダーは200人を超え、「正義」の形は時代とともに変化していく。
●10月1日…公開中の『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』のラストが衝撃的で、ちょっと放心状態。007ファンの人は、ネタバレをくらう前に行った方がいいです。あと、前作「スペクター」の後編という扱いなので、前作の鑑賞は必須です。
●9月30日…昨日、菅義偉首相の後任を選ぶ自民党総裁選が都内のホテルで投開票され、岸田文雄前政調会長(64)が決選投票で河野太郎行政改革相(58)を破り、第27代総裁に選出された。総裁任期は3年。久しぶりにハト派の首相が誕生することに。
●9月29日…自民総裁選、ネット保守の人は河野太郎氏が外務大臣をしていたときに、熱烈に河野議員を応援していたのに、手の平を返すように高市早苗議員をヨイショして、河野議員をディスってる。まるでどこからか指令を受けているようで、極めて奇怪なり。
●9月28日…昨日、大相撲で歴代最多の優勝45度を誇る横綱白鵬(36)が日本相撲協会に現役を引退することを伝えた。日本国籍をすでに取得しており、今後は角界に残って後進の指導に当たる意向とのこと。右膝の痛みがとれないという。お疲れさまでした。
●9月27日…今年は満州事変90年だが、日本人の何%がそれを意識しているだろうか。今日の朝日『天声人語』から。

渇しても盗泉の水を飲まず――。どんなに困ったときでも決して不正なことには手を出さないという意味である。そんな成句を使い、満州事変を批判したのが政治学者の吉野作造だった▼1931年の9月18日、日本軍が南満州鉄道を爆破し、「中国兵のしわざだ」とうその宣伝をして武力侵攻に乗り出した。満州(中国東北部)全域を占領すると、新聞を先頭に国内世論は歓迎した。それに抗(あらが)うように吉野の論文「民族と階級と戦争」が、翌年1月の雑誌に伏せ字交じりで載った▼「戦争で勝つたからとて、今に莫大(ばくだい)な利権が×××(とれる)からとて、全国民がたゞ一本調子に歓喜するのみなるは決して正義の国日本の誇るべき姿ではない」。武力行使は自衛のためと言われたが、吉野の目には天然資源などの利権あさりに映った▼世界恐慌の荒波のなか、日本が不況に苦しんでいたときである。「正直なる国民の中には、今や自衛権などいふを口にも出さず、民族生存の必要を論拠として」軍事行動を支持する者が現れていると、吉野は書いた▼論文は当時、ほとんど顧みられなかったが、その後の日本の道を暗示している。太平洋戦争は、国家が生存していくための「自存自衛」の戦いだとして始まった。戦火はアジアの国々で人びとの生存を脅かし、破壊することになった▼ちょうど90年前にあった満州事変で、我が国の多くの人が盗泉の水を飲むのをよしとした。それは国の孤立化への道であり、無謀な戦争へ続く道であった。
●9月26日…NHKのチコちゃん、怒るときのコラ!は鹿児島弁の「ねえ」と知って驚いた。明治維新の後、警察官の多くが薩摩出身であったため、「コラコラ(ねえねえ)」と声をかけられた人が、何か怒られている気がして、叱るという新たな意味が加わったとのこと。
●9月25日…岸田さん、あのう…甘利議員と小渕議員に役職を与えると、政治資金の闇に切り込むことができなくなるんですが、それでいいんですか(汗)あと、党員票でトップだった河野議員を、広報担当という見せしめのような降格・冷遇してもいいんですか(汗)全然「ノーサイド」でないのでは…。石破議員を入閣させるくらい懐の深さを見せてほしい。
●9月24日…自民執行部の人事、重要ポストがまるで安倍政権なんですが…。衆院選の公約を作る政調会長が高市議員で新自由主義に対抗できるんですか、岸田新総裁。せめて官房長官は同志の宏地会から選ぶべきでは。
●9月23日…先日のEテレ『クラシックTV〜リトグリが歌う♪合唱1000年の旅』アンコール放送がとても良かった。番組ではア・カペラからゴスペルに至る千年の合唱史をわかりやすく解説。
(1)ア・カペラ…中世に誕生したア・カペラ(cappella=礼拝堂。意味は「礼拝堂で」)。ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂には楽器伴奏なしで歌う伝統があり、ア・カペラの語源に。ア・カペラは全員で同じ旋律を歌うハモりのない単旋律(モノフォニー※グレゴリオ聖歌)から、高音と低音パートに分かれるポリフォニー(多声音楽)に進化していく。作曲家たちはシンプルに神への祈りの言葉として届けるだけでは物足りなくなり、美しい響きの合唱曲を競い合うようになった。番組ではルネサンス期最大の作曲家ジョスカン・デ・プレ(1440-1521)のアヴェ・マリアを紹介。
ジョスカン・デ・プレ『はかりしれぬ悲しさ』 (2分17秒)
(2)ハレルヤ…合唱をエンターテインメントに!ヘンデル(1685-1759)のハレルヤ・コーラスで知られる「メサイア」は、教会ではなく劇場で上演するために作曲された。ハレルヤはオペラのように上演にお金をかけなくても、合唱の魅力を聴衆が存分に楽しめる曲として、最初からコンサートを目的としていた。聖歌もエンタメの時代へ。
ヘンデル『ハレルヤ』(4分)
(3)グリー…市民が楽しむ合唱へ!これまで教会や劇場で聴くだけだった合唱が、市民が歌うものになった。17世紀初頭のイギリスの居酒屋で男たちがふざけた歌詞で歌い始めた「キャッチ」が、のちに18世紀半ばに歌詞を真面目にした「グリー」となって盛んになる。イギリス人はその後もコーラスを深く愛す。ビートルズはロックバンドであると同時に、入り組んだコーラスをする優れたコーラスバンドでもある。
ビートルズ『ビコーズ』(2分23秒)
(4)ゴスペル…黒人霊歌や讃美歌などが結びつき20世紀のアメリカで誕生、全身を使ってノリノリで合唱を楽しむ。ソロ(牧師)と合唱の掛け合い、コール&レスポンスが特徴。生きる力を与えてくれる楽曲。映画『天使にラブソングを2』で使用された「Oh Happy Day」が有名。

この番組で目を見張ったのが、多声合唱の頂点のようなトマス・タリス(1505-1585)の曲『我、汝の他に望みなし』。後者はコーラスがなんと40声部に分かれており合唱に最低40人必要!

  

   
トマス・タリス『我、汝の他に望みなし』(10分)の楽譜。驚異の40段!40パート!こんなの見たことない!(笑)
●9月22日…ドコモが来月から途中解約時の違約金を廃止すると発表!携帯利用者は2年契約の途中に解約する際に高い違約金を払わされていたけど、それをなくすとのこと。いいね。
●9月21日…『アサシン クリード オデッセイ』が神ゲーすぎる。ソクラテスと一緒にアテネの墓地を散歩するなんて、墓マイラーにとって夢そのもの。『アサシン クリード オリジンズ』で、現在は失われたアレキサンダー大王の墓参りをエジプトのアレクサンドリアで出来た感動に匹敵。思えば『ゴースト・オブ・ツシマ』で鎌倉時代の対馬の墓地に日がな一日滞在したのも至福だった。ゲーム内とはいえ、リアルに再現された各国の昔の墓地はなんて癒されるんだろう。

  
ソクラテスと大アテナイの墓地を歩けるなんて幸せすぎる!
●9月20日…自民総裁選、安倍氏が高市氏を応援しているのに、菅首相が河野氏の支援を宣言!ここ数年で両者の意見が分かれたのは初めてでは。
また、麻生氏・石破氏・小泉氏は河野氏を応援、甘利氏は岸田氏を応援、意外なところでは三原じゅん子氏が高市氏ではなく野田聖子氏を応援。自民がこれほど分裂するとは予想外。
●9月19日…育児ブログに『チャップリンの独裁者』編をアップ。わが人生第1位の映画です。
●9月18日…ウルトラセブンの『超兵器R1号』は、果てのない軍拡競争がテーマでほんと名作回。セブンいわく、軍拡は「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」。
●9月17日…野田聖子議員が総裁選に立候補したことで、総裁選は史上初の複数の女性候補者となった。その意味では民主国家として健全。ほとんどの派閥が自主投票を選んでおり、7派閥のうち5派閥が菅氏を支援した前回とは異なる展開に。大混戦は政策論争が盛り上がるというメリットがある。無投票とは大違い。

//台風が西日本に上陸コース。要警戒を。
●9月29日…総裁選の結果、岸田新総裁誕生。10月4日の臨時国会で第100代総理に選出される見通し。「極端な格差社会をもたらす新自由主義ではない、新しい資本主義が必要」「多様性を重視」「反対意見にも耳を傾ける」、そう語る岸田氏。僕は過去の日記でも岸田氏を何度か好意的に取り上げてきた。地元広島の選挙では、河合夫妻の買収問題など安倍氏から酷い目(岸田派候補つぶし)にあわされた岸田氏。組閣では非安倍の人事を期待!

岸田…国会議員249票 都道府県8票  合計257票
河野…国会議員131票 都道府県39票 合計170票

//連載が半世紀を超え、「世界で最も発行巻数が多い漫画」として『ゴルゴ13』がギネス記録に認定された漫画家、さいとう・たかを先生がすい臓癌のため他界。享年84。ゴルゴの連載は「さいとう・プロダクション」が続けるとのこと。

//『土方のスマホ』、第2話すごく面白かった!新選組ファンにはたまらない小ネタの嵐!土方と近藤のやり取りだけでなく、沖田、山南、斎藤、藤堂らの、一言一言が可笑しい。粗暴な初代局長・芹沢を粛清する前に、山南が「倍返しだ!」と書き込んでいるのは、大河『新選組!』で山南を演じた堺雅人さんに引っ掛けてのネタ。岡田以蔵の動画チャンネルや、河上彦斎(剣心のモデル)の人斬りブログなど、これでもかというほど5分間に情報を詰め込んでる。今夜の池田屋事件、ほんと楽しみ!(ゆるい土方、第2話にして早くも慣れた)

  

●9月28日…昨夜『土方のスマホ』の第一話を見た。史上最もチャラい土方で、あれは反発する人いるだろうなぁ。NHKは炎上覚悟で映像化してる。それはつまり、従来の土方のイメージをぶち壊しても絶賛されるだけの台本を、用意しているということか。今夜は第2話。

●27日23時半からNHKで“もし歴史上の人物がスマホを持っていたら”、というユニークな設定のSF時代劇『土方のスマホ』(全6話)がオンエアされます!毎回5分間の超短編ながら思わず噴き出す小ネタ満載。前作『光秀のスマホ』は大きな話題を集めギャラクシー賞を受賞!第3話では池田屋事件をライブ配信するとのこと、めっちゃ楽しみっす!

放送予定とサブタイトルは以下の通り。
・第1話「武士だぜ!今日から俺は!!」(9月27日)
・第2話「君の名は?新選組だ!」(28日)
・第3話「待たせたな!お待たせしすぎたかもしれません!」(29日)
・第4話「粛清、始めました」(10月11日)
・第5話「変わる変わるよ時代は変わる」(12日)
・最終話「武士として」(13日)

  
池田屋前の土方のフォロワーから「はやく行け」「これが御用改めか」と書き込み(笑)
すという。他の業者もドコモに続いて、あの理不尽な違約金をやめてほしい。

●ジョニー・デップが写真家ユージン・スミスを演じ、水俣病の患者に寄り添った映画『MINAMATA ミナマタ』の公開が始まった。水俣病の悲劇はスミスによって世界に伝えられた。以前から注目していた作品であり、早く観に行きたい。

//総裁選、あまりに高市候補支持者からの河野候補への罵詈雑言がひどいため、同じ自民同士でさすがにまずいと思ったのか、高市候補が支持者に「各候補者も、その支持者も決して敵ではありません。他候補への誹謗中傷や恫喝や脅迫によって確保される高市支持など私は要りません」とフェイスブックで呼びかけた。ところが、匿名掲示板を見る限り、まったく効果はない模様。トランプに煽られた支持者が、トランプの想定以上に過激化し、連邦議事堂を襲撃した光景を重なる。




●9月16日…午前10時25分からEテレ『クラシックTV ジャズに“美と自由”を ビル・エヴァンス』再放送です!この回は神回だったので、未見の方、ぜひ録画をお薦めします!30分という短い放送枠で、ジャズに「美」を追い求めたビル・エヴァンス(1929-1980)の音楽と人生、クラシック(バッハ)の影響、さらには“ビバップ”や“モード・ジャズ”まで分かりやすく解説!バッハ、ベートーヴェン、ショパン、ドビュッシー、エヴァンスと“和音”が歴史的にどう変化してきたか実演したコーナーも良かった。
ゲストは小学生の終わりにエヴァンスの「ワルツ・フォー・デビー」(7分)の最初の2音を聞いて「こんな綺麗な音楽がこの世にあるのか」とノックアウトされたという音楽家・江崎文武氏。江崎氏は大ヒット曲「白日」にエヴァンスゆずりの「美しい響き」を忍ばせたという。清塚信也氏&江崎氏のスペシャル・デュオも聴き応えあり。
番組は1分も無駄がない濃密な構成ながら、バッハやエヴァンスの楽曲「Very Early」(5分)も存分に聴かせるという、とんでもない完成度でした!

 

ビル・エヴァンスは、恋人、兄が自殺、盟友のバンド仲間の交通事故死(スコット・ラファロ/25歳)を体験、悲しみの中で薬物依存に苦しみ51歳で他界。そんなエヴァンスの言葉は「美と真実だけを追求し、あとは忘れろ」。たまらん…。
※1950年代にエヴァンスが発売したデビューアルバムは800枚(ウィキ情報は500枚)しか売れなかった。当時のジャズはどれだけ速いテンポで激しい即興演奏ができるかが重視されたビバップと呼ばれる演奏法の全盛期。エヴァンスの詩的なピアノ演奏はウケなかった。

※番組ではチャーリー・パーカーが作曲したビバップの代表曲『Confirmation』(3分)の楽譜=“コード譜”を紹介し、ビバップの即興をピアノで披露。自由に見えて決まりごとの多いビバップは、どの演奏も響きが似たものになってしまう。そこに行き詰まりを感じていたジャズ・トランペットの帝王マイルス・デイビスが、従来の速く激しい即興のビバップから、もっと自由で美しいジャズへの転換をはかった。そしてエヴァンスをバンドに招いてジャズ史を変えた傑作アルバム『カインド・オブ・ブルー』を発表、決めごとがほぼない“モード・ジャズ”を生み出した。例としてマイルス作曲のモード・ジャズの代表曲『So What』(9分23秒)のコード譜が紹介され、冒頭のDドリアン(レミファソラシドレの音階)を江崎氏がピアノで弾き、「この響きが鳴っている上で美しいものをはめ込んで下さい」、清塚氏が実演し「和音で(こう)出す人もいれば、単音で長い音を(こう)やる人もいて、何をやってもいいから本当に個性が光る」。江崎氏「モリモリにする(ビバップの)美学が全盛期のところに、削る美学で勝負するという革命です」。

ビバップとモードのコード譜は大違い!

※江崎文武氏「“ビル・エヴァンス和音検定”があったら、かなり上位にいけるほど、自分はめちゃめちゃエヴァンスの左手を研究しまくったんです(笑)」
●9月15日…明日は13時から先頃他界したフランスの名優ジャン・ポール・ベルモンド追悼で代表作『勝手にしやがれ』(1959)をオンエア!嗚呼、平日の昼間にBSでやるのではなく、夜に地上波で流してほしい。名セリフのオンパレード!「現代でも愛を信じられますか?」「愛しか信じられんのが現代だろう」。

『勝手にしやがれ』予告編 (1分半)
●9月14日…上映中の山田洋次監督『キネマの神様』(沢田研二、菅田将暉)、評判がめちゃくちゃ良いので観に行きたい。大阪の近所の映画館は1日に1回のみになっており、公開終了が近いっぽく焦る。
●9月13日…岸田、河野、石破の3議員は日本会議や統一教会など極端なカルト宗教とは距離を置いており、その意味でまともな中道保守。河野氏が“非安倍”を象徴する石破氏と組むのは面白い展開だし、過去8年とは異なる自民政権が誕生しそうで期待。
※9月12日に安倍前首相が、霊感商法など社会問題を起こしてきた韓国の統一教会のトップに祝賀ビデオメッセージを贈ったことは衝撃的すぎる。信仰の自由は守られるべきだけど、前首相が外国の特定の宗教団体とあまりに蜜月というのは問題では。っていうか、安倍氏の支持基盤のいわゆるネット右翼の人たちは、どう自分を納得させているのだろう。
※石破氏がNEWS23で、森友問題について自殺した財務省職員の遺族の気持ちに寄り添うと明言。河野首相・石破幹事長なら、黒塗り資料ほかの内容が明かされるかもしれない。

  本物のビデオ映像と安倍事務所が認めた
●9月12日…先日、小6の子どもと『2001年宇宙の旅』を観て、そのときの感想を育児ブログに書きました。僕自身が高校時代に初めて観たときの思い出なども。今は“観たい”と感じた映画は、ネットですぐに鑑賞可能だけど、高校時代はレンタルビデオ屋さえ珍しく、『2001年』をどうしても観たいと、名画座の情報などを新聞・雑誌でチェックしまくる日々でした。
●9月11日…24時からのBSプレミアム映画『バベットの晩餐会 デジタル・リマスター版』、超おすすめです!めったに放送されないデンマークの傑作映画!
デンマークの閉鎖的な小さな漁村を舞台に、亡命外国人の家政婦バベットが超一流の料理に腕をるう。交流する村人の表情が素晴らしい!アカデミー外国語映画賞受賞。
※DVDが再販される前、ヤフオクで驚異の8万円でしたっ!

  『バベットの晩餐会』予告編
●9月10日…12月公開の『マトリックス レザクション』、待望の予告編がきた!相変わらずスタイリッシュな映像で、これはぜひスクリーンで観たい。…だけど、この予告編、アクションシーンのハイライトを見せまくってないかな(汗)。ヘリコプターのシーンとか隠しててほしかった。いっさい予告編を見ない方が最大限に楽しめると思う。
●9月9日…22時Eテレ『クラシックTV ジャズに“美と自由”を ビル・エヴァンス』が嬉しい!ジャズにクラシックの要素を持ち込み音楽の歴史を変えたピアニストの特集。BSでは21時『ダークサイドミステリー』でフランス革命期に誇り高く生きた処刑人サンソンの悲運の生涯。サンソンの特集、貴重すぎる。
●9月8日…東京都が8日に発表した新たなコロナ死亡例がちょっと怖い。
「亡くなった17人のうち、30代の男性は、職場で倒れているのを出勤してきた同僚が見つけて救急搬送され、その際の検査で感染していることが確認されましたが、その日のうちに死亡しました。また、40代の男性は、ビルの出入り口付近で倒れているのを通行人が見つけ、救急搬送されましたが、搬送先で死亡が確認されました。その後の検査で、感染していたことがわかったということです」
年齢の若さと、職場や屋外で倒れているところを発見され、既に瀕死・死亡という状況がこれまでにないもの。新規感染者数は減っているのに。
●9月7日…『スターウォーズ』と日本の複数のアニメ会社がコラボして、短編9本を制作、ディズニープラスで配信されるとのこと!予告編(2分)には様々なタッチで描かれたスターウォーズが登場している。サムライが刀を抜くようにライトセーバーを抜くシーンがカッコよすぎる。

  
●9月6日…東京だけでなく大阪もコロナの新規感染者が減少傾向に。全国でも1万人を切り、なんとかこのまま減り続けてほしい。

//映画『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』『ボルサリーノ』など数々の名演で国際スターとなったフランスの俳優ジャンポール・ベルモンド氏が6日、パリの自宅で他界。享年88。フランスではアラン・ドロンよりも人気があった。コミカルな演技も定評があり、ルパン三世のモデルとしても知られる。
※ジャンリュック・ゴダール監督は90歳で現役。アラン・ドロンは85歳。
●9月5日…パラリンピックの閉会式は、五輪・パラすべての開閉式の中で一番よかったかも。カメラを切り替えずに、長回しで会場のあちこちで披露されるダンスを見せたパートは、音楽も演者の表情もめっちゃ最高、エネルギーにあふれパフォーマンスに見入った。そしてルイ・アームストロングの『ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』!選曲がたまらない。大会組織委員会やコロナの問題はこれから検証されるとして、まずはすべてのアスリートたちにリスペクト&お疲れさま。熱戦の夏が終わった。(パラリン競技の感想は後日書きます)
●9月4日…先日出演したNHKラジオ深夜便「世界お墓偉人伝(10)」が聴き逃し配信にアップされました。リンク先の開始3分半から聴取可能です。9月8日の午前零時まで。
内容は全米一周バス巡礼の旅。西海岸ロサンゼルスから東海岸ニューヨークに向けて出発し、各地でプレスリーなどを墓参、今回は行程を8割ほど東に進んだジョージア州アトランタのキング牧師の墓所までエピソードを紹介しています。いつもの倍、30分たっぷりお話しており、地図帳を見ながらだと、よりお楽しみいただけるかと思います。
このラジオにあわせて、訪問したアメリカ著名人お墓MAPをグーグルで作成しました。2000年にバスで、2009年にレンタカーで全米を一周しており、トータル150箇所・230名以上のお墓参りをしています。こうやって改めて地図に起こしてみると、狂気じみた執念を感じます(笑)

 
カリフォルニア州→ネバダ州→アリゾナ州→ニューメキシコ州→テキサス州→オクラホマ州→アーカンソー州→テネシー州→ジョージア州の順でバス移動しました。
グランド・キャニオン ビル・エヴァンス
プレスリー キング牧師
●9月3日…菅首相が退任すると聞いてビックリ。理由はいろいろあると思うけど、地元の横浜市長選の惨敗が一番きいたのだろう。次は憲政史上、記念すべき「100代目総理大臣」。岸田、石破、河野、誰が後継となるか。立候補したい議員はたくさんいるだろう。負けたとしても、後世に「100代目首相を争ったときの候補者」として記録が残るから。
政商・竹中平蔵をブレーンから外して人材派遣会社の中抜きを規制すれば、非正規労働者の収入はアップする。次期首相は、小泉=竹中時代から始まった弱肉強食、自己責任、格差拡大路線に、訣別する英断を。
●9月2日…自民総裁選が無投票の菅氏再選ではなく、きちんと討論を経た投票になりそうで良かった。立候補した岸田文雄議員は6月に「新たな資本主義を創る議員連盟」を立ち上げ、次のようなことを話している。氏のように新自由主義にノーをいえる自民議員がもっと増えて欲しい。
「現代の資本主義は子どもの貧困をはじめ格差の問題、分配の問題が大きな課題です。こうした格差によって消費が拡大しない、経済の好循環が完成しない。格差によって政治や社会が不安定になっていると指摘されてきました。そして新型コロナが追い打ちをかけ、格差を拡大させてしまった。これからまた経済を成長させることを考えた場合、分配についてもしっかり考えていかないと、ますます今の資本主義の問題点を大きくしてしまう。民間における分配を考えた場合、株式会社のありようも考えなければいけません。新自由主義・市場原理主義のもとで、成長の果実は株主、あるいは経営者が独占することが正義であるかのようになっています。そうではなくて、従業員や地域、取引先など様々なステークホルダー(企業の利害関係者)に果実が分配される株式会社、資本主義を考えていく必要があります。税制においては、高所得者層と中間層、低所得者層の間で適切に分配が行われているのだろうか。所得が1億円を超えると税負担が下がる「1億円の壁」が指摘されてきました。住宅や教育の負担は中間層が最も大きいとの指摘もあります。欧米では、新築だけでなく賃貸や中古住宅の流通でも中間層を中心に支援しています。日本でもそうした切り口から支援することも考えられます。高等教育においても、(学費を所得に応じて後払いする)オーストラリアの「HECS(高等教育拠出金制度)」も導入したらどうか。」

//立憲も衆院選に向け政権公約の最終まとめに。枝野氏「モリカケ、桜に始まって、おそらくオリンピックの経費、すべてとにかく公開させる。これは激震が走ると思うが、堂々とやる」。安倍内閣以降、黒塗りにされてきた資料をすべて公開するという。約10年で政治家も官僚も無責任になった日本社会。税金の中抜きが横行し、企業モラルもガタガタに。国民の税金が入った事業は、すべてカネの流れを透明にするのが当たり前。情報公開は日本再生に向けて必須。
●9月1日…沖縄の米軍基地反対運動を取り上げたテレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして、人権団体「のりこえねっと」共同代表・辛淑玉(シンスゴ)さんが、番組を制作したDHCテレビジョンなどに1100万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が東京地裁であった。判決は辛淑玉さんの勝訴!DHC側による名誉毀損を認め、550万円の支払いとウェブサイトへの謝罪文の掲載を命じた。判決は、東京メトロポリタンテレビジョン(MX)で2017年に放送された2番組について、「暴力や犯罪行為もいとわない者らによる反対運動を、辛さんが経済的に支援をし、あおっている」という内容だったと認定した。 そのうえで辛さんの団体が飛行機代5万円を支給して沖縄に「市民特派員」を派遣していたのは「あくまで反対運動の現状を発信してもらうのが主目的で、運動をあおる目的とは認めがたい」と指摘。番組内容は真実ではないと判断した。さらにDHC側は辛さんらへの裏付け取材もしておらず、真実と信じた相当な理由もないと結論づけた。辛さんは判決後の会見で「番組はフェイクで沖縄の人たちを愚弄し続けた。問題性を明確に示した画期的な判決だ」と話した。







【最新ランク】 DVDトップ100 本のベストセラー100 音楽CDトップ100 玩具のトップ100/(GAME)


愛と狂気のメインページにGO!!