最新文芸情報


2022.3〜4

●4月30日…金沢ジョジョ展最高でした!「21世紀美術館」は照明がすごく良い。月末の仕事のヤマを越えたら感想を書きますね。
●4月29日…本日13時NHKBSでサスペンス映画の決定版『北北西に進路を取れ』!巨匠ヒッチコック監督の大傑作。人まちがいで国際的陰謀に巻き込まれた男をスピーディーな展開&ユーモア満載(コレ重要)で描く。深夜0時35分からはホラー映画の金字塔『エクソシスト』。70年代に大ブーム、アカデミー脚色賞、音響賞。
●4月28日…明日、待ちに待った『荒木飛呂彦原画展(金沢21世紀美術館)』に行きます!本格的に開催されるのは30日からだけど、その前日のプレビューデイにGO!ジョジョ35周年の今年、どんな展示になるのかめっさ楽しみです♪(入場は17時指定。土曜日に仕事があるため終電で大阪に戻る予定)
●4月27日…「ロシア、中国、米国、英国、フランスの5カ国の安保理常任理事国が拒否権を行使する場合、加盟国193カ国が出席する国連総会で、その理由を説明しなければならない」。26日、国連にて“大国の好き放題にさせない”として国連改革の第一歩となる 重要な提案が可決された。
今年2月、ウクライナ侵攻をめぐってロシアを非難する国連決議案に、ロシアが拒否権を行使し決議を阻止。ロシアは気候危機についての決議案や、シリアやミャンマーの住民虐殺非難にも拒否権を発動している。過去にはアメリカがパレスチナ 問題でイスラエル非難決議を拒否権で妨害した。1946年以降、ロシアは143回、米国は86回、英国は30回、中国とフランスは各18回拒否権を行使しており、これら常任理事国の拒否権乱用を防止するため、リヒテンシュタインは“拒否権が発 動されるたびに総会の開催を義務づける決議”を提案し、この度の採択となった。
世界で6番目に小さい国リヒテンシュタインは、全長25km、面積は小豆島とほぼ同じ。軍隊を保有しない永世中立国であり、その小国が五大国にお灸をすえた形になり、行動に敬意を表したい。最終的に日本や中立国スイスを含む83カ国が共 同提案し、アメリカまで加わったのはロシアを反面教師としたバイデン政権の良心か。英仏も賛成票を投じたが、中国は棄権した。
この決議案により、拒否権行使から10日以内に総会を開くことが定められた。もう、拒否権だけを行使してノーコメントを貫く横暴は許されない。ロシアがこの決議に配慮する可能性が低いとしても、世界に対する説明責任を義務づけることは重要 だ。とにかく、人道に対する罪や戦争犯罪に対しては、拒否権の行使を放棄させないと。
※国連の最高機関である安保理は15カ国で構成され、その決議に対し拒否権を持つのは常任理事国5カ国だけ。第二次世界大戦後に与えられた“特権”だ。

 
リヒテンシュタインの国連大使「私たち全員が団結し立ち上がり、この非常に不完全な組織のために闘う瞬間だと思います」
●4月26日…中央アフリカ共和国がビットコインを法定通貨として承認、エルサルバドルに続き世界で2か国目。ビットコインなんてただの電子データなのに、そんなものを国家が流通させていいのかね。早晩、暴落するだろう。どうなっても知らんぞ…。
●4月25日…実業家のイーロン・マスクがTwitterを440億ドル(約5兆円!)で買収することを発表。世界一の金持ちが情報発信ツールを手に入れるとどうなるんだろう。変な方向に進まなければいいが。
●4月24日…フランス大統領選挙の決選投票)が行われ、現職のエマニュエル・マクロンが再選し、極右のルペンは敗れた。でも、思いのほか右派が票を集めており、フランスも右傾化が進んでいるのは確か。
●4月23日…なんて恐ろしい海難事故なのか。北海道知床半島の沖合で乗客乗員26人を乗せた観光船が沈没し、死者18人・行方不明者8人。小さな子どもも犠牲になったのが痛ましい。海が荒れることがわかっていたため、他の船会社は遊覧船を欠航にしたのに、事故を起こした会社だけは、社長命令で強引に沖に出したという。人命よりお金をとったわけで、事実上の殺人行為だ。
●4月22日…国内外で連日のように大きな事件が起きるため、YouTubeで24時間ニュースを配信している『JapaNews24』にリンクを貼ります。
●4月21日…今月24日、リオのカーニバルが2年ぶりに復活するとのこと。まだコロナ禍は去っていないけれど、世界があちこちで動き始めている。
●4月20日…アクションスポーツの国際大会「Xゲームズ千葉」が明後日から日本初開催。五輪の熱戦、再び。
(追記)最終日の24日、スケートボード男子ストリートで、東京五輪金メダルの堀米雄斗選手がが2度目の優勝!
●4月19日…世界最高齢の存命人物であった日本人の田中カ子さんが119歳107日で他界。フランス人が世界最高齢の存命人物となった。
●4月18日…吉野家ホールディングスは、女性蔑視の発言をした子会社・吉野家の伊東正明常務を18日付で解任したと発表。ここに内容を書くのもおぞましい発言であり、当然の判断。あんな発言をする人物がよく常務になれたもの。
●4月17日…俳優の山本圭さんが3月31日に肺炎で他界。81歳。映画『若者たち』『新幹線大爆破』『人斬り』、いずれも素晴らしい演技で鮮烈な印象を残しました。哀悼の意を表します。
●4月16日…新型コロナの感染者が世界全体で5億人を突破。国別ではアメリカ(約8047万人)、インド(約4303万人)、ブラジル(約3016万人)と続く。引き続きオミクロン株(BA.1およびBA.2等)が猛威を振るっている。
●4月15日…昨日、ロシア黒海艦隊旗艦のミサイル巡洋艦モスクワが損傷を受け曳航中に沈没。ウクライナ側は対艦ミサイルによるものだとしており、事実であれば撃沈された軍艦としては第二次世界大戦以来最大の軍艦。ウクライナ側の本格的な反攻作戦が始まるのか。
●4月14日…今月1日、成人年齢を18歳に引き下げる改正民法が施行された。合わせて改正少年法も施行され、18歳及び19歳は「特定少年」と位置づけられ実名報道を解禁。18歳はまだ子どもというイメージだけど、世界では成人扱いが多数とのこと。
●4月13日…『鎌倉殿の13人』、第15話の放送から1週間経ってもまだ佐藤浩市さん演じる武将・上総広常(かずさひろつね)の最期が忘れられない。あの絶句した目。都入りした時に恥を書かぬよう字の練習をしていた姿がもう…。「広常に京の都を見せてあげたかったね」としんみりしている子ども、次は木曽義仲を応援するという。
教科書にあまり載らない、歴史の波間に沈み、多くの人に忘れられてしまった人物を、現代に甦らせるのが大河など歴史ドラマの素晴らしさ。1184年に没した上総広常は約840年も昔の武将だけど、『鎌倉殿の13人』を見た人の心には、彼がかつてこの世に生き、夢を持っていたことが しっかりと刻まれた。横浜にあるという供養塔に早く手を合わせたいです。

  
●4月12日…新しい朝ドラ『ちむどんどん』がこれまた面白く、沖縄弁の「アキサミヨー!(あれまあ!)」を日常でも使うように。「いいわけ?(いいの?)」「しんけん?(本気?)」「まさかやぁ」も、文字で見ると普通だけど、沖縄のイントネーションだと親しみを感じるものに。
★4月11日…人生の悲喜すべてを見つめた朝ドラ『カムカムエヴリバディ』が完結。最終回(8日)は圧巻だった。自分的には朝ドラ史上の最高傑作に。戦前からの100年に及ぶ3代の主人公の物語、そのあらゆる伏線を完全回収した結末に脱帽。まさか闇市のおはぎ少年の伏線 まで…。脚本の藤本有紀さんは、大河『平清盛』や近松門左衛門を描いた人情喜劇『ちかえもん』も担当。同い年ということもあり、心からリスペクト!

 

【メモ】超個人的・2000年代の朝ドラTOP10

1.カムカムエヴリバディ (2022)上白石萌音・深津絵里・川栄李奈
主役3世代の各々に救いが用意され、それぞれの運命を音楽や餡子(あんこ)菓子が繋ぐ脚本の上手さ!脇役(戦前の父、出征した夫、ジャズ仲間トミー、クリーニング屋の夫婦、虚無蔵)の存在も忘れられず。防空壕の回はガチ嗚咽。時代劇の舞台裏を見られたのも良かった。前半は「おはぎ」、後半は「回転焼き」を毎回食べたくなった(っていうか食べた)。
主題歌『アルデバラン』AI
※作品の裏主題曲『オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート』サッチモ

2.あさが来た (2015)波瑠
江戸時代から朝ドラが始まる新鮮さ。女性の地位がまだ低かった時代に、日本初の女子大を建てたいと志した主人公。ひょうひょうとした夫・新次郎(玉木宏)の何気ない優しさがたまらない。五代友厚、土方歳三、大久保利通など歴史上の人物も登場する豪華さ。主題歌『365日の紙飛行機』も爽やか。

3.エール (2020)窪田正孝
作曲家が主人公。音楽が人を勇気づけたり、傷を癒したり、いかに人生を豊かにするか伝わり感動。一方、戦時中の歌は軍国主義を煽っており、主人公は人を戦地に向かわせたことを苦悩。音楽業界の仲間たちとの友情エピソードはどれも素晴らしかった。オペラ歌手を目指した妻役の二階堂ふみさんも好演。
主題歌『星影のエール』GReeeeN

4.ゲゲゲの女房 (2010)松下奈緒
“水木しげる”という強烈な個性を持つ夫を、超貧乏時代から側で見守ってきた夫人。マンガ業界の裏話がたくさん聞けて面白かった。徴兵された水木しげるが南方戦線で片腕を失うエピソードでは、朝ドラに戦場シーンが登場。下積み時代を経て、『悪魔くん』『鬼太郎』がテレビ放映されるシーンでは感無量に。
主題歌『ありがとう』いきものがかり

5.まんぷく (2018)安藤サクラ
インスタントラーメンの開発秘話がこんなに面白いとは!夫役の長谷川博己と試行錯誤しながら、最適な原材料と製法を見つけ出す過程は、見ているこちらも喜んだり残念がったり。ユーモアだけなく、戦時中に冤罪で憲兵に拷問された夫が、不屈の精神で無実を訴え続けた姿も強く記憶に残る。
主題歌『あなたとトゥラッタッタ♪』ドリカム

6.あまちゃん (2013)能年玲奈
大友良英さんが作曲した陽気なオープニング曲を聞くだけで元気が湧いた!とにかくよく笑った作品で、コミカルなシーンの多さは歴代トップでは。海女からアイドルへという意表を突くストーリーは最後まで楽しめた。アイドルの苛烈な生き残り競争を知り、いやはや大変な業界だと。放送後の同年の紅白で、薬師丸ひろ子さん含め皆が歌ったのは胸熱だった。『あまちゃん』大ヒットのお陰で、それまで朝ドラを見なかった層が視聴するようになり、以降の『ごちそうさん』『花子とアン』『マッサン』も高視聴率を叩き出しており、その功績、計り知れず。ウニ丼が美味しそうだった(笑)
※朝ドラで初めて東日本大震災が描かれた作品でもある。
オープニングテーマ &『潮騒のメモリー』

7.おちょやん (2020)杉咲花
大阪・道頓堀で劇団の女優となるヒロインを杉咲花さんが熱演!朝ドラの女優さんは高い演技力の人が多いけど、杉咲さんは何かが憑依してるんじゃないかというほど演技が上手く、画面に見入った。悲しいシーンの作り笑顔とか、もうたまらなかった。イプセン《人形の家》の台詞を語る場面は伝説に。また、サイドストーリーの千之助(星田英利)と万太郎(板尾創路)の喜劇役者対決も、それだけで映画になりそうな良い話だった。劇中劇を本編に取り込む演出が見事。
主題歌『泣き笑いのエピソード』秦基博

8.花子とアン (2014)吉高由里子
英米児童文学の日本語訳を行ったヒロイン。ラジオの子ども番組の語り手となった彼女が「全国のお小さい方々」と呼びかける度に、その表現が実に可愛らしく涙腺にきた。「ごきげんよう」という挨拶も良い。そして歌人蓮子(仲間由紀恵)の駆け落ち!蓮子の夫(吉田鋼太郎)は傲慢だが切ないほど弱い部分もあり、鋼太郎さんの名演に引き込まれた。
主題歌『にじいろ』絢香

9.ひよっこ (2017)有村架純
朝ドラの主人公は実在した著名人をモデルにすることが多いけど、ひょっこのヒロイン・みね子は、ごく普通の一般人。上京して町工場で働いたり、洋食店のホール係になったり。それだけに親しみやすく、彼女が壁にぶち当たると応援したくなる。突然始まるミュージカル・シーンが楽しかった。ビートルズの大ファンでいつも陽気な叔父が、先の大戦で日本陸軍史上、最も悲惨で無謀とされるインパール作戦(死者3万の大半が餓死)の生還者とわかり、凄絶な過去に驚愕した。ビートルズは叔父がインパールで戦った相手・イギリスの出身。「ビートルズが好き」という叔父の言葉の重みよ。
主題歌『若い広場』桑田佳祐

10.なつぞら (2019)広瀬すず
記念すべき朝ドラ第100作。ヒロインはアニメーターで、往年の名作子ども劇場のアニメを彷彿させる作品を制作。アニメが完成するまでの全行程を朝ドラで見られるとは!若き日の宮崎駿さんをモデルにしたような若者もいて、わくわくしながら鑑賞。戦災孤児のヒロインを孫のように見守った北海道の牧場主役・草刈正雄さんが心に残る演技。
主題歌『優しいあの子』スピッツ

他にも「カーネーション」(2011/尾野真千子)、「ちりとてちん」(2007/貫地谷しほり)、「ごちそうさん」(2013/杏)、「芋たこなんきん」(2006/藤山直美)など名作があるけど、僕は墓巡礼で離日中だったりでフル視聴できなかったため、ベストには入れず。全部通して見たら、順位も変わってくると思う。
●4月10日…国際人権NGOヒューマンライツウォッチの笠井哲平氏が「私は日本のテレビ局にウクライナ情勢について取材を受けるたびに、「ウクライナからの難民はもちろん、シリア、アフガニスタンやミャンマーなどからの難民も寛容に受け入れて支援するべきだ」と毎回コメントしていますが、必ずカットされます。」とツイート。欧州の難民認定率は約50%、米国は約30%、日本は0.2%!しかもニュースを注意して聞いていると、ウクライナから逃れてきた人のことを「難民」と呼ばず「避難民」と呼んでいる。そこまでして難民受け入れの実績を残したくないのか。
●4月9日…成人年齢の引き下げによって若年層の性被害が懸念されている。3月31日までは民法の「未成年者取り消し権」という規定により、「未成年」というだけでAV出演契約を取り消して商品の回収もできた。だが、4月から18、19歳は取り消しができなくなった。性的動画は半永久的にネット上に残る「デジタルタトゥー」であり、後から望んでも完全消去は難しい。政府は来年“こども家庭庁”を作るとアピールしているが、真に子どもに寄り添う気持ちがあるなら、早急にこの問題の対策を考えるべき。本来なら、成人年齢の引き下げの法執行と同時に性被害対策の新法を施行しなくてはならなかった。より踏み込んで言えば、年齢の関係なく出演動画の取り消し権を認める法律を制定するべき。もう2022年、企業の論理より人権が優先されないと。
※お隣の韓国も性被害が深刻だったため、近年、性的動画を「わいせつ動画」と表現するのをやめて「性搾取動画」と変えているとのこと。性搾取、という言葉を使うことで問題を曖昧にしないという社会の姿勢だ。
●4月8日…女性や子どもなど避難民であふれるウクライナの鉄道駅に、ロシアが短距離弾道ミサイルで無差別攻撃を行い、分かっているだけで50名以上が亡くなった。列車がくる時間帯を狙って撃たれたといい、完全に戦争犯罪。当初、ロシアは「戦果をあげた」と駅への攻撃を誇らしげに宣伝、その後、子どもたちの死が判明すると「ウクライナ人軍の自演」と攻撃を否定、最終的にごまかせなくなり攻撃を認めた。謝罪の言葉もなく酷すぎ。
首都近郊の村では、後ろ手に縛られ頭部を撃たれた市民の遺体が多数見つかっており、恐ろしい拷問と処刑が大規模に行われていたことが発覚。今後、停戦条約が結ばれたとして、各国首脳はプーチンと笑顔で会話できるのか。市民を虐殺した罪はロシアの誰がとるのか。国際社会はプーチンをなんとしても戦犯法廷に立たせなければならない。司法の場で裁きを下さないと、あまりに殺害された市民が救われなさ過ぎる…。
●4月7日…藤子不二雄A先生(88)の訃報を伝える7日のニュースで、生前に先生が昨今の漫画界について語ったスピーチにジョジョラーとして感無量に。
「戦後、手塚治虫先生という大変な先生が現れて、今の日本の漫画はどんどん進化して、《ONE PIECE》とか荒木飛呂彦さんの《ジョジョの奇妙な冒険》とか、もう僕らの時代の漫画とはまったく進化した漫画になっている。ライバルどころか僕は憧れで、新しい人たちの漫画を読者として読んでいる
藤子不二雄A先生は『オバケのQ太郎』『忍者ハットリくん』『怪物くん』『まんが道』『笑ゥせぇるすまん』などで知られる大御所。1934年生まれのA先生は、1960年生まれの荒木先生とは26歳差。四半世紀も後の後輩に「ライバルどころか憧れ」といえるA先生の器の大きさ、純粋な漫画愛にグッと来た。
字幕は作品名のみだけど実際の動画
では「荒木飛呂彦さんの」と言ってる
「ライバルどころか僕は憧れで、新しい人
たちの漫画を読者として読んでいる」

コンビを組んでいた藤子・F・不二雄先生が62歳で急逝されたのは1996年。それから26年、向こうの世界で再会し、思い出話をされているかと思います。楽しい作品を有難うございました。
●4月6日…ぐああ、先週出演した『ラジオ深夜便』、ポーやフィッツジェラルドのことを熱く語った「世界偉人伝」の録音に失敗していたぁあああ!ウソだろ…これまで5年間、初回からずっと録音してきたのに…ガックシ。気付いたのが配信終了後という…。もしも、もしも、サイト読者の方で「録音したよ」という方がおられましたら、音声コピーをいただけると有難いです(連絡Gmail)。もうめっちゃ助かります(涙)
●4月5日…先日のBS『アナザーストーリーズ 大島渚“最前線”の戦い』は見応えがあった。発表する映画が常に物議をかもした破天荒な映画監督・大島渚(1932-2013)。日米安保反対闘争をテーマにした「日本の夜と霧」(1960)は、その政治性に恐れをなした松竹が、公開からわずか4日で上映禁止にし、これに大島監督(当時28歳)は激怒。松竹は映画人のエリートが採用される憧れの会社なのに、大島は自ら契約解除の違約金を払ってまで同社を退社した。
その後、彼は有志と映画制作会社を設立し、在日朝鮮人差別や死刑制度問題など社会的なテーマを前衛的手法で撮っていく。
そして1983年に『戦場のメリークリスマス』を完成させ大ヒットとなる。本作は日本軍の捕虜収容所を舞台に、所長(坂本龍一)と英軍捕虜(デビッド・ボウイ)の同性愛を描いて世界的に話題となり、カンヌ映画祭で喝采を浴びた(グランプリは今村昌平監督『楢山節考』)。印象的な頬のキスシーンは機材トラブルで撮影に失敗し、解決策として残像効果を出した結果、あのコマ送りのようなクラクラするカットが生まれたという。晩年は新選組内の同性愛をテーマに『御法度』を監督。80歳で病没した。

番組の中で強く印象に残ったのが、大島監督がまだ助監督だった駆け出しの頃(20代)に、ノートに書いていた次の言葉だ。

 

「深海に生きる魚族の様に、自ら燃えるのでなければ何処にも光はない。」

これは37歳で没した天才歌人、ハンセン病患者の明石海人(かいじん/1901-1939)の言葉だ。チョウチンアンコウなど深海魚は、太陽の光が届かない暗闇の中で自ら発光するものが多い。暗闇に閉ざされた人生であるならば、光がほしければ自分が「燃える」しかない。その孤高の決意表明だ。周囲で誰かが光を照らしてくれるのを期待するのではなく、自分が光る。
若き大島が、勇気を出して映画界に切り込んでいこうとするとき、明石海人のこの言葉が背中を押してくれたのだろう。大島が書いたのは一度ではなく、ノートのあちこちに繰り返し書いていたという。僕も思わずメモった。もう54歳だけど、メモらずにいられない。
●4月4日…最終回を迎えた傑作アニメ『平家物語』に超ハマったうちの子(12)が、図書館で児童用の『源氏物語』を借りてきて、「ぜんぜん頼朝も義経も出てこない!」「いつになったら出てくるん!?」と激おこ。光源氏の時代は、まだ平清盛が生まれてないからなぁ…。
●4月3日…『ダイ・ハード』『シックスセンス』『アルマゲドン』など多くの話題作に出演してきたブルース・ウィリスが、失語症のため俳優業を引退した。91歳のクリント・イーストウッド、74歳のアーノルド・シュワルツェネッガー、75歳のシルヴェスター・スタローンに比べると、67歳のブルースはまだまだ若い。少し寂しいけれど、これからは家族との時間をいっそう大切にするという。映画ファンとして、様々な作品の楽しい思い出をありがとうと感謝したい。

/ブルース・ウィリスといえば、先日BSで近未来SFの『12モンキーズ』をやっていた。その中に、主人公が以前に観た映画をもう一度観る場面で、次のように言っててめっさ共感した。

「映画は変わってないのに、見る度に違って見えるのは、自分が変わるからだ。違ったものに気づく」

自分が変わるから、同じ映画でも飽きない。展開がわかっていても退屈しない。たぶん映画じゃなくても、小説でも、漫画でも、音楽でも置き換えることができる言葉だろう。お気に入り作品を繰り返し味わう理由を上手く説明していて、めっちゃ刺さった。

  
●4月2日…第94回アカデミー賞の結果を紹介。
作品賞『コーダ あいのうた』
監督賞『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のジェーン・カンピオン
主演女優賞『タミー・フェイの瞳』のジェシカ・チャステイン
主演男優賞『ドリームプラン』のウィル・スミス
助演女優賞は『ウエスト・サイド・ストーリー』のアリアナ・デボーズ
助演男優賞は『コーダ あいのうた』のトロイ・コッツァー
歌曲賞『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の「No Time To Die」
長編ドキュメンタリー賞『サマー・オブ・ソウル』
脚色賞『コーダ あいのうた』のシアン・ヘダー
脚本賞『ベルファスト』のケネス・ブラナー
衣装デザイン賞『クルエラ』のジェニー・ビーヴァン
国際長編映画賞『ドライブ・マイ・カー』(日本映画)が受賞!!
長編アニメ映画賞『ミラベルと魔法だらけの家』
視覚効果賞は『DUNE/デューン 砂の惑星』
撮影賞『DUNE/デューン 砂の惑星』のグレイグ・フレイザー

濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞に輝き拍手。そして圧巻の映像美を堪能できた『DUNE/デューン』が2部門で受賞できてよかった。続編制作のモチベーションアップに繋がる。でも、長編アニメ映画賞が10年に1本の大傑作『ラーヤと龍の王国』じゃなかったのは、実に、実に、実に残念!超残念!受賞していれば未見の人が観るキッカケになったのに。ただ僕は『ミラベルと魔法だらけの家』を観ていないので、この感想は公平とは言えない。ミラベルも観ないと。
スピルバーグのウエスト・サイド、賞レースからスルーされず助演女優賞を獲得できてよかった。ケネス・ブラナーは脚本家としての才能がなおも健在。
ウィル・スミスがプレゼンターのクリス・ロックに妻の脱毛症をからかわれ(坊主頭だから軍人役が似合う、というもの)、生中継の最中に強烈なビンタをした件は、“ジョーク”を言われた瞬間の奥さんの辛そうな表情がすべてを物語っている。言われた側が笑えない冗談は、ジョークとして成立しない。
言葉に対して暴力で答えたウィルには厳しい処分が待っているだろうけど、彼は激怒しつつもグーではなく平手打ちにしているし、愛する人の病気を揶揄され、侮辱されて冷静でいられる人がどれだけいるか。
暴力はいけないのは大前提として、「言葉の暴力」を行ったクリス・ロックにもペナルティがないと、ひどく理不尽に思える。スミスは“自分へのジョークなら仕事のうちだし耐えられた”と言っている。彼は自ら映画芸術科学アカデミーからの退会を表明、インスタでこうコメントした。「私はやりすぎたし、私が間違っていた。私のアカデミー賞での行動は許されるものではないし、言い訳もできない。私をだしにしたジョークは仕事のうちだが、ジェイダの健康状態をネタしたものには耐えきれず、感情的になってしまった」。
※言葉に対して暴力で解決しようとした、それが生放送で全国に流れ、子どもたちも観ている、こうしたことから、たとえクリス・ロックが穏便な和解を求めても、アカデミー協会は暴力否定の立場から厳罰を処す方向とのこと。
●4月1日…旅行ガイド本『地球の歩き方』が月刊『ムー』とコラボして人気本になるなか、あらたに『ジョジョの奇妙な冒険』とコラボした夢のような旅行ガイド本が7月14日に刊行されると本日発表!アマゾンでは既に予約第1位に!荒木先生のロングインタビューも掲載されるとのこと、めちゃくちゃ楽しみです。
歩き方編集部の公式ツイートに「エイプリルフールではありません」というタグがついていて、可笑しかったです。
●3月31日…これまでに観測された地球から最遠方の星(銀河でなく星単独)は90億光年だったのに、それを一気に約40億光年も更新し、129億光年離れた星をNASAのハッブル宇宙望遠鏡で観測したと国際研究チームが発表!
何が凄いって、宇宙が誕生したのは138億年前であり、それからまだ9億年しか経っていない時点の初期の星ということ。遠くの星ほど過去を見ているわけで、129億年前の宇宙の姿に僕らは触れた。この星は古い英語で「明けの明星」を意味する「エアレンデル」と命名。太陽に比べ、明るさは100万倍以上、質量が50倍以上という。播金優一・東大助教(天文学)「遠方の直接観測が可能になり、宇宙で最初に誕生したファーストスター(初代星)の観測が現実味を帯びてきた」。

  矢印が「エアレンデル」
●3月30日…先日の『ラジオ深夜便 世界偉人伝』第14回が聴き逃し配信にアップされました(4月6日0時まで)。今回は全米巡礼の東部編、エドガー・アラン・ポー、フィッツジェラルド、ベンジャミン・フランクリンなどの人生と墓所を紹介。旅先の出会いも ありました。ポーは“行き倒れ”という悲劇的な最期を迎えましたが、全米のファンが寄付を集めてお墓を建立。墓石が2種類ある理由も語っています。
作家スコット・フィッツジェラルドの墓石には代表作『グレート・ギャツビー』の最後の一節「こうして僕たちは、絶えず過去へと運び去られながらも、流れに逆らう舟の様に力の限り漕ぎ進んでゆく」が刻まれています。ゼルダ夫人の名は宮本茂さんが響きに惹かれ『ゼルダの伝説』のキャラ名に!
番組で紹介したアインシュタインの言葉は「第三次世界大戦がどのように戦われるかは分からない。だが、第四次世界大戦が戦われる方法は知っている。それは木の棒と石ころでだ」。
※『世界偉人伝(14)』リンク先の3分過ぎから。

   
左からポーの墓、フィッツジェラルドの墓、ゼルダ夫人のアップ
★3月29日…「ヒトラーから生き延び、プーチンによって殺された」。
先日24日、ロシア軍のウクライナ侵攻から1か月が経った。市民への爆撃が続くなか、あるユダヤ系のお爺さんの死に強い衝撃を受けた。
96歳のボリス・ロマンチェンコさんは、第2次世界大戦中にナチスのホロコースト(ユダヤ人大虐殺)で4つの収容所に送られ、生き地獄を奇跡的に生き延びた。アンネ・フランクが絶命したベルゲン・ベルゼン強制収容所の生活も経験している(他の3箇所はブーヘンバルト、ペーネミュンデ、ドーラ)。
戦後、ロマンチェンコさんはナチス・ドイツの犯罪を記憶するために熱心に取り組み、ブーヘンバルト・ドーラ国際委員会の幹部を務め、2018年には米軍によるブーヘンバルト収容所解放73周年に合わせて同収容所を訪問していた。

この壮絶な過去を持つロマンチェンコさんが3月18日、ウクライナ北東部ハリコフでロシアの攻撃により亡くなった。集合住宅が砲撃を受けた。ブーヘンバルトの追悼施設は訃報を聞いて「ぼうぜんとなった」とコメント。
ロシア(プーチン)は、ウクライナへの侵攻は「同国をナチス分子から救うためだ」と主張している。だが、現実に起きていることは、ホロコースト生還者の殺害だった。
ウクライナのクレバ外相はロマンチェンコさんの死を「言語に絶する犯罪」と呼び、冒頭に記した「ヒトラーから生き延び、プーチンによって殺された」との言葉でロシア軍の冷酷さを糾弾した。

  
右上の画像は2015年にブーヘンバルト強制収容所の追悼施設で撮影されたボリス・ロマンチェンコさん
●3月28日…29日(火)23時5分すぎからNHKラジオ第一放送『ラジオ深夜便 世界偉人伝(14)』に出演します。今回はアメリカ東部に眠る偉人を中心に、生涯とお墓についてトークする予定です。作家スコット・フィッツジェラルドや推理小説の始祖エドガー・アラン・ポーなど!
●3月27日…映画『ボヘミアン・ラプソディ』が今夜10時50分からオンエア。なんとNHKの地上波!伝説のロックバンド「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーが45歳で世を去るまでの激動の半生を、数々の名曲と共に描き世界的に大ヒット。NHKゆえノーカット、ノーCMが嬉しい。
●3月26日…1200年の歴史を持つ短歌、350年の歴史の俳句。そこから短歌50首、俳句50句を選ぶ史上初の試みを3時間かけ放送する『完全保存版 絶対覚えておきたい!究極の短歌・俳句100選』が27日12時からBSプレミアムでオンエアされます!何という野心的番組!出演ヤマザキマリさん他。番組HP
●3月25日…26日の朝10時半からEテレ『ムーミン谷のなかまたち(最終回)ムーミン谷の十一月』。トーベ・ヤンソン作の原作小説でも《ムーミン谷の十一月》はムーミン童話の最終巻。ムーミン家の“いない”ムーミン谷の物語。主人公が登場しない、詩情あ ふれる原作をどうアニメ化するのか楽しみです。
●3月24日…祝!サッカー日本代表、ワールドカップ出場決定!7大会連続というのは本当にすごい。予選は決してラクな道ではないのに。
●3月23日…旧ソ連軍に所属した軍事評論家が「ロシア軍の命運は2週間」と解説したテレ朝のニュースが話題に。実際、説得力のある言葉が並んでおり、以下にメモ抜粋。
分析したのはロシア軍の内情を知る軍事専門家アギーリ・ルスタムザデ氏で、ロシア語の独立ニュースサイトで証言。3日間で110万ビュー。

・ロシア軍の兵士や将校は何のために自分たちが戦うのか、疑問を持っている。そんな兵士にどんなモチベーションがあるだろう。人間は何のために戦うのか、つまり「何のために死ぬのか」がわからなければ、士気が上がるわけがない。この戦争はあらゆる常識に反する作戦だ。
・ロシア軍の死者は1万から1万2千人だと思う。人員の損失については、兵員を補充して何とかするだろうが、兵器の損害は短期では補えない。戦車が400台も破壊されたら、補充は不可能だ。兵器の破損によって、イニシアチブはウクライナ側に移りつつある。航空機の損害も影響している。航空戦力の援護がなければ、歩兵、戦車部隊の攻撃能力も防御力も大きく落ちる。航空戦力は短期では回復不可能だ。飛行士の訓練だけでも1年はかかる。
・この3週間でロシア軍は100機以上を失っているだろう。航空戦力の喪失というのは、パイロットと飛行機が撃墜される、というようなものだけではない。ヘルソンではウクライナ軍によってロシア軍の7機のヘリコプターが攻撃されたが、損害はもっと大きい。爆発の小さな破片が機体に当たるだけでもヘリコプターは修理が必要になる。そういう意味ではウクライナ軍のスティンガー地対空ミサイルは、高度6千メートルまでの空域を部分的に閉鎖することに成功していると言える。ロシアの航空戦闘能力をかなり抑圧している。スティンガーはワンセット1500万から5000万円くらいするが、ウクライナ軍には1000基ほど提供されているようだ。
・あと2週間もすると、ロシアはミサイルさえ打てなくなるかもしれない。ロシア軍は台湾製のGPS受信装置を使っているが、ロシアでは生産できないので、もう補充の手段がない。電子部品はほとんどが台湾製と中国製だ。ストックを使い果たしたら終わりだ。

・ロシア軍は兵力と兵器の数では世界で2番目の軍事大国だが、新しい戦略での戦闘も行っていない。歩兵と戦車隊中心の第二次大戦と同じ戦術。
・この「特別軍事行動」は失敗するだろう。戦争計画を立てた段階では、ウクライナの民衆とウクライナ軍の抵抗を計算していなかった。
・ウクライナ側にチャンスはある。地上戦で、接近戦を避けて待ち伏せ戦を展開することだ。教科書のような防衛戦だし戦術も正しい。結果も出している。
・ロシアはもはや侵攻を始めた時のロシアではない。強力な経済制裁にさらされ、日々弱体化している。これほどの規模の経済制裁は例がなく、専門家でも1カ月後、1カ月半後を占うことはできない。経済状態は破局へ向かうだろう。平時と戦時では軍の費用は10倍違う。ロシア経済はそれに耐えられないだろう。
・ロシア軍は、精密誘導兵器の数が限られている。通常兵器は山ほどあるが、精密誘導兵器は少ない。精密誘導兵器は主に核弾頭を装填して使う想定で、通常弾を載せることは想定されていない。
・ビンニツィア軍事空港(ウクライナ)に8発の高価なミサイルを使ったが、巡航ミサイルは最も高価な武器だ。システムが複雑で、一発がパイロットのいない一機の航空機のようなもので極めて高価だ。もし平時に軍が1万発の発射訓練を行っていると仮定すると、戦時には最低でもその100倍の弾薬を使う。経済の動員が必要なのはそのためだ。
・旧式の兵器弾薬はまだ1 カ月は持つだろうが問題は別の点にある。戦車のエンジンの交換、保守、大砲の交換が必要になる。たとえ巡航ミサイルがもっと必要になっても短期の補填は不可能だ。
・現在、ロシア軍参謀本部では、弾薬生産などの現場の尻を叩いているが、それは侵攻前にやるべきことで、もはや手遅れだ。三交代制にしたところで、すぐに成果は出ない。1〜2週間はかかる。その間にウクライナにはロシア兵がいなくなってしまうだろう。
・シリアからの傭兵についていろいろ言われているが、彼らは戦車などの正規軍に組み込まれて戦うことは不得意で、ゲリラ戦用だろう。
・ロシアでは軍学校の学生もすでに前線に送り出されている。その部隊がウクライナで殲滅されたようだ。そんな予備兵まですでに前線に駆り出されているのだ。
・軍学校の学生でも2、3年生なら十分戦える。招集兵よりましだ。いまや大部分が招集兵だ。志願兵の割合は50%を切るだろう。公表より少ないはずだ。
・兵員数からすれば、今のロシア軍はもう限界だ。ロシアが海外にある基地の要員を呼び戻しても、せいぜい3〜4万人だ。ウクライナ軍は装備も兵器も弾薬も豊富だ。ウクライナ軍の志願兵はよく訓練されている。この8年でドンバスなど紛争地帯をローテーションで回り戦闘経験も積んでいる。戦闘経験を積んだ兵士は貴重だ。遅かれ早かれロシア軍は負ける。

・欧米にとって経済制裁以上に効果があるのが、エネルギー関連の完全禁輸措置だろう。いまの経済制裁下では、ロシアはまだ戦えるが、本当に戦争を止めようと思ったら、エネルギー関連の完全禁輸しかない。しなければロシアは巨大な国だから、貧しくなっても10年はもつだろう。
・ソ連という国を思い出してみて欲しい。ほとんど外の世界から切り離されていたが、なんとか存在は可能だった。北朝鮮が生き延びているように、孤立したままロシアは生き残るだろう。世界から切り離されたロシアというのは最悪のパターンだ。
・問題は、もしウクライナ軍が北部や北東部、南部でロシア軍を撃退できてもドネツク地域のあるウクライナ南東部では、ロシア軍を撃退することは難しいということだ。ロシアは停戦を申し出るだろうが、南東部は手放さない。その時、ウクライナは妥協するのか、最後まで戦うのか。もしロシアが総動員令を発した場合は、長い戦争になるだろう。
・軍人はみな、ロシアはウクライナに侵攻しないと思っていた。しかし侵攻した。わたしはロシアが小出力の限定「核」を使用する確率は五分五分だと思う。もしロシアが戦術核を使ったら、ウクライナにもNATOにも防御の手立てはない。限定核の場合は2キロ四方だけに被害を限定することも可能だ。たとえロシアが限定核を使っても、NATO諸国は手を出さないと思う。エネルギー全面禁輸をかけるだろう。そうなればロシアは一年で崩壊する。
・米国でさえ核による報復はしないだろう。なぜならロシアが核攻撃を受けた場合、〈死の手〉というシステムで、アメリカだけではなく全世界に向けて核ミサイルが発射されるシステムになっているからだ。それはオートマティックであって、ON、OFFが可能なものではない。核攻撃を受けたと認識した瞬間、自動的に発動される仕組みだ。これが始動すれば地球の破滅を招く。


/この分析を読んで思うのは、核抑止論の危うさ。日本も核武装すべきという意見がある。「核所持国は攻撃されない」というのが理由だ。でも、それを言い出したら、世界のすべての国が所持していいことになる。どの国にも核兵器が配備された方が、今よりも安全な世界になるのか?僕にはとてもそう思えない。プーチンの暴走を目の当たりにした今、どこかの独裁者が発狂し、「私が滅びるときは世界を道連れにする」と核のボタンを押さないと誰が断言できよう。これは人類が持つにはあまりに危険すぎる兵器だ。この世にあってはならない禁忌の武器だ。持っているだけで人間を狂わせる。
●3月22日…今夜のEテレ『イモヅル式に学ぼう!NHKラーニング/“100分de名著”編』が凄そう!5分に凝縮した「名著」を読み解き、偉大な先人の教えから生きるヒントを探るとのこと。走れメロス、赤毛のアン、平家物語、善の研究、純粋理性批判、伊勢物語などなど!
●3月21日…朝ドラ『カムカムエヴリバディ』、これまでのすべての伏線を回収にきていて、さらに神脚本になる予感!!
●3月20日…ロシアのウクライナへの攻撃が無差別爆撃になってきて、ほんと酷すぎ。よくこんな無茶苦茶なことする。南部マウリポリの家屋は既に8割が戦災に。
●3月19日…先日、韓国で大統領選挙が行われ、保守系の最大野党・国民の力の尹錫悦(ユン・ソギョル)氏が当選し、5年ぶりに政権交代。日韓が良好な関係を育めますように。ドラマと音楽はこんなに交流しているのにね。
●3月18日…映画「ゴジラ」第一作の主演俳優、宝田(たからだ)明さんが14日に肺炎で急逝。享年87。その4日前には舞台挨拶で登壇したとのこと。ゴジラ出演時はまだ20歳だった。宝田さんは終戦時に大陸から引き揚げてきた経験から戦争反対の思いを常々語り、「改憲にストップをかけたい。戦争に加担する国にしてしまったことに怒りを持っている」と警鐘。最後の舞台挨拶では、ロシアのウクライナ侵攻に言及し「この現実を見た時に、もっと社会性を持った映画を作らなきゃいけないと思っています」と語った。ミュージカルにも数多く出演し、「サウンド・オブ・ミュージック」「風と共に去りぬ」「マイ・フェア・レディ」などで活躍。哀悼の意を表します。
●3月17日…昨夜の東北の地震、震度6強は大きいので被害が心配です。また3月とは。
●3月16日…19日発売予定の『ジョジョマガジン』、アマゾンをはじめネットは既に品切れで予約不可能に。近所の本屋さんが当日に入荷するとのこと、速攻で予約した。危なかった!
●3月15日…ロシア国営放送でニュース番組の生放送中に「戦争反対」を訴えたスタッフの勇気に感動した。ロシアでは3月4日の法改正により、街頭で反戦を訴えることが最大禁固3年の犯罪になった。そしてメディア関係者が軍事行動について政府発表と異なる内容を報道すると、最大禁固15年という重罪になった(「ウクライナで一般市民は死んでいない、けが人は俳優が演じたフェイク、破壊された病院や幼稚園はウクライナ軍の自作自演」というのが政府見解)。朝から晩まで国営放送がそう流しているため、テレビしか見ていない年代層は政府発表を鵜呑みにしている。

この事態に危機感を覚えた国営放送の心あるスタッフ、マリーナ・オフシャンニコワさんが高視聴率の夜9時のニュース番組に映り込み、キャスターの後方で「戦争反対」と叫びながら、「戦争をやめて。プロパガンダ(宣伝)を信じないで。あなたは騙されている」と書かれた紙を掲げた。5秒後、映像は突然切り替わった。
マリーナさんは拘束されたが、逮捕を想定して事前に70秒のメッセージ動画をネットにアップしていたことがわかった。
「残念ながら、私はこれまで何年も第一チャンネル(国営放送)で働き、クレムリンのプロパガンダに加担してきました。そのことを心から恥ずかしく思います」
「TVを通して、嘘を伝えたことを恥じています。ロシアの人たちのゾンビ化(思考停止)を許したことが恥ずかしい」
「私たちロシア人は思慮深く、知性があります。この狂気を止めることができるのは、私たちの力だけです。抗議をしてください。何も恐れないでください。彼らは私たち全員を監禁することはできません
「今ウクライナで起きていることは犯罪であり、ロシアはウクライナを侵略しています。その犯罪のすべての責任はたった1人の人間、プーチン大統領にあります。私の父はウクライナ人で、母はロシア人です。彼らは決して敵ではなかった。兄弟殺しの戦争を、まだ和解できる間にやめるべきです」。

戦争をはっきりと非難したマリーナさん。 彼女のような人物が次の大統領になってほしい。この行動はロシアで大きな波紋を呼んでおり、彼女の身を案じてフランスのマクロン大統領は亡命を受け入れると表明。ロシア人の良心がうずいている。
 
キャスターの後方で「NO WAR、
プロパガンダ(宣伝)を信じないで」
SNSの動画、ネックレスはロシアの国旗
(白青赤)とウクライナの国旗(青黄)

そしてこちらも印象に残った報道。反戦メッセージを書いたプラカードを掲げると警察に拘束されるため、ある男性が「ただの白い紙」を掲げて言論弾圧への抗議を示したところ、何も書いていないのに連行されてしまった。まるでブラックジョークのような話だけど、本当の出来事というのがロシアの現状の深刻さを物語っている。

  
当局には、たった1枚の白い紙が、逮捕しないといけないほど危険に見えるらしい。
●3月14日…ウクライナ侵略に対する抗議の意思表示として、外国企業のロシア撤退が続くなか、プーチンはとんでもないことを言い始めた。
「ロシア事業撤退を表明した企業の工場や店舗はロシアが没収し、意欲のある者にこれらの企業を譲渡する」。
そんな何でもありをやれば、ウクライナからロシアが兵を退けばまた戻るつもりだった企業まで、二度と戻ってこなくなる。プーチンはこのままロシア経済を内向きにぶっ壊すつもりなのか。ちなみにウクライナ侵攻の戦費は1日2兆円以上。また、現在侵攻軍は15万人規模だが、広いウクライナを占領するには50万の兵が必要という。ロシア軍は子どもを殺害し憎しみも集めており、ロシアに統治は無理。外国企業が撤退するのを防ぐ方法は超簡単で、プーチンが軍を撤兵すればいいだけ。
プーチンはもうひとつ、掟破りの行動に出た。「非友好国の企業などが保有する特許権の使用料は支払わなくてよい」とする決議を施行した。
日本は米国らと共に非友好国に認定されており、特許料は得られない。プーチンはもう、経済面でも国際ルールは眼中にない。
●3月13日…番組出演告知です!14日(月)TBSラジオ(FM90.5&AM954)『伊集院光とらじおと』にて、10時から30分強、ゲストで生出演し、墓マイラー・トークをします!現在伊集院さんは療養でお休み中(どうぞお大事に)、TBS駒田健吾アナが代打されるとのこと。伊集院さんが10年司会をしているEテレ『100分de名著』は、墓巡礼のきっかけになることもあり、直接お礼を伝えたかったです。ちなみに伊集院さんと僕は、同じ1967年生まれ、そして同じ11月生まれ。すごい偶然です。富野アニメや特撮の名作をリアルタイムで見てきた世代。10代後半に、伊集院さんは落語の世界、僕は墓マイラーの世界へ。
※番組出演のきっかけは、「ゲストに呼んでほしい人」で僕をリクエストして下さった方がいたこと。提案して下さり、まっこと有難うございました!

〔追記〕無事にオンエア終了しました!アッと言う間の35分。登場前のゲスト紹介パートでこのサイトの話が出ました。「文芸ジャンキー・パラダイス」というサイト名がラジオの電波にのったのは初めてでは?今年でサイト開設から23年、嬉しかったです。
トークの最初は緊張していたのですが、駒田アナもアシスタントの近藤さんも話の引き出し方がお上手で、次第にリラックスしていきました。
短い時間でしたが、偉人に御礼を言うために巡礼していること、ゴッホ兄弟の墓が感動的であること、様々な国の墓地を訪れることで人間の共通点を見出したこと、将来の野望としてピカソの墓参をあげたこと、最低限これだけは伝えたいという話はできました。貴重な機会をいただき有難うございました。
※感染対策とはいえ、本番中でもマスクを外さないことに驚き、“モゴモゴした声にならないかな”と心配したのですが、そこは音響機材のプロ、クリアーに聞こえて感心しました。技術さんすごいなぁ。
本番中!ディレクターさん撮影 拙書『世界音楽家巡礼記』がスタジオに!
TBS本社。テレビとラジオ
のスタジオは別階でした
本社前に、ドラマ『ファイトソング』に
登場するサンシャインクリーニング号

※エリア外の地域でもラジコに登録すれば放送日から1週間ほど聴けるそうです。
●3月12日…ロシアで「雪に反戦と書いただけで有罪」。プラカードや壁面じゃなく、溶ける雪でもアウトに。ロシア連邦議会は今月4日、ロシア軍の信頼を損なわせようとする行為を刑事罰の対象とし、軍に関する「偽情報」の拡散を禁じる新法を可決した。プーチン大統領はウクライナ侵略を“戦争”とは言わず「特別軍事作戦」とし、病院や一般住宅などへの砲撃は「すべてウクライナ側の自演」、けが人はウクライナの役者が演じており、死体もフェイクという。実際には民間人に死傷者が大勢出ていることを、多くの外国人記者、国連、赤十字が確認している。しかし、ロシア政府の見解は「ロシア軍は一般人に銃口を向けていない」であり、軍はヒーローという位置づけだ。だから「反戦」という言葉は、軍を貶めるものになるという。
警察に拘束されたベラ・コトワ氏は、レーニン像の足元に積もった雪に「戦争反対」というメッセージをハートマークを添えて書き込んだことが犯罪とされ、罰金3万ルーブル(約2万6千円)が言い渡された。ロシアの平均給与は月約7万8千ルーブルであり、3万ルーブルは高額だ。これでは、うかつに反戦と言えない。コトワ氏は新法により有罪判決を受けた第一号の1人となった。
この事件を担当した弁護士「いわゆる軍事非難法で最初の事件、最初の判決の1つだ。雪の上に、自分の意見をたったの単語2つ書いただけで有罪になった」。他にも、戦争反対の言葉が書かれたマスクや帽子を身に着けて広場へ散歩(デモではない)に出た女性2人に対し、罰金15万ルーブルが言い渡されている。

/メディアも大変な危機に追い込まれている。新法では、軍の見解と異なることを報道すると、「偽情報」の拡散を行った罪として、最長15年の禁錮刑もあり得るとしている。 これでは、どんな馬鹿げた大本営情報であっても、それと異なる内容は何も伝えられなくなってしまう。軍事非難法、ヤバ過ぎる法律が施行されたものだ。

  多数の独立系メディアが閉鎖危機に
●3月11日…ロシアでは次々と反戦デモ参加者らが当局に拘束されている。その中に、耳を疑った3つのケースが。

まずは、第二次世界大戦でナチスドイツ軍が行った「レニングラード包囲戦」の生存者を逮捕したこと。犠牲者100万人という悲惨な包囲戦を生き残った女性であり、辛すぎる過去から戦争に反対するのは当然のこと。リスペクトすべき年配の方を連行するとは酷すぎ。
 

次に、ウクライナ大使館に花を手向けようとして連行された3人の小学生(2人は女子)。児童が護送車に押し込められた画像は、世界に衝撃を与えた。子どもたちが手にしたボードには花の絵や、クレヨンで「戦争はノー」と書かれていた。小学生の何が国家の脅威になるというのか。

 

そして、『ハリー・ポッター』の黄色い本と青い本を手に持っていて連行された女性。この2色はウクライナの国旗の色であり、もちろん彼女もウクライナに寄り添うメッセージを込めて、この2冊を持っていたんだろうけど、「戦争反対」と叫んだりデモをしなくても、ハリー・ポッターだけで拘束される国にロシアはなってしまったことに絶句してしまう。たった2週間でこうも国が変わるものなのか。

  
●3月10日…今年はジョジョ35周年。この秋、2013年のPS3ゲームをリメイクした『ジョジョの奇妙な冒険 オールスター・バトルR』が発売されるとのこと!キャラクターの声が、すべてアニメ版のキャストで再録音されたという。また、入力が難しかったコマンド、たとえば、下・右下・右が、シンプルに下・右だけでOKになるらしい。これなら格ゲーの才能ゼロどころかマイナスの僕でも、狙った技を出せそう。前回は購入後の有料キャラ問題で大炎上したけど、今回その要素がないのであれば、アマゾンで星5を狙えるかも。秋に期待。※予告動画 (1分36秒)
●3月9日…3回目のワクチンを注射。過去2回はモデルナだったけど、今回はファイザーに。腕の痛みはあまりなく、熱は37.5度でおさまってるけど、めっちゃ頭痛がきつい。あいたたた…。
●3月8日…ロシアに抗議して撤退、もしくは一時閉店する企業は300社に達し、ハイネケン、ケロッグ、任天堂、レゴ、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、フォルクスワーゲン、メルセデスベンツ、フェラーリ、ハーレー・ダビッドソン、アディダス、バーバリー、H&M、エルメス、ルイ・ヴィトン、プラダ、スウォッチ、ロレックス、サムスン、IBM、マイクロソフト、スポティファイも加わった。すごい数だし、当初は様子見をしていた日本企業も次第に増えてきた。

//ウクライナ、国外への避難者が100万人を超えたけど、総人口は4400万。脱出できたのは、まだほんの一部。そしてロシア軍は次第に首都キエフに迫っている。病院や核施設への砲撃が続いており、これらは完全に戦争犯罪。プーチンは停戦後に自分が法の裁きを受けると考えていないのか。

//国連安保理でロシア代表が大真面目な顔で、「ウクライナが非人道的な化学兵器を作ろうとしていた形跡がある」と根拠のない言い掛かりをつけ、米英の代表が「そんなでっち上げをして国連を侮辱するな」と怒っている姿を見て、“まったくその通り”と共感すると同時に、「あのなぁ」という気持ちも。米英は19年前(2003)、“イラクは大量破壊兵器を隠し持っている”と国連安保理で嘘の証拠をでっち上げて大軍で攻め込んだ。いま、当事者が米英からロシアに変わっただけで、その時とまったく同じ光景を見せられている。米英に言いたい、「だからあんなことはしちゃダメだったんだ、どんな酷いことをしたか、これで分かっただろう」と。こうしてブーメランになった。イラクの廃墟から過激派ISも生まれた。ほんと反省してくれと。
湾岸戦争までさかのぼると、イラクがクエートを侵略したとき、国連は多国籍軍を派遣して、クエートからイラクを追い出した。いまはロシアがウクライナを侵略している。でも多国籍軍を派遣するという話にはならない。無闇に戦火を拡大しては危険だし、経済制裁の効果が出るのを待つのも正しいだろう…でも待っている間に殺害された市民の命は二度と戻らない。ロシアはセーフだけどイラクはアウト、この露骨すぎるダブルスタンダードが、ロシアが世界最多の核兵器保有国という理由なら、ほんと核廃絶を心底から願いたい。核さえあれば、どんな無法でも見逃されるなど、そんな世界であって良いはずがない。
破局的に戦火を拡大することなく、キエフを総攻撃から守る方法は何かないのか…。おそらく、ひとつだけあるとすれば、安保理常任理事国の首脳が、キエフが安全になるまで滞在することだ。バイデン、習近平、ジョンソン、マクロンの4人が、たとえ1か月だけでもキエフに滞在すれば、ロシア軍は兵站の維持が限界になり、また経済制裁の締め上げもあり、作戦の継続が困難になるだろう。飛行機でキエフに入る、このシンプルなことができない理由より、できる理由を探してほしい。なぜなら、目の前の戦争をとめることが安保理常任理事国の最大の使命なのだから。そこにローマ教皇も加わればキエフ市民の多くの命が救われると思う。
●3月7日…約30年前、米ソ冷戦を終結に導きノーベル平和賞を受賞したゴルバチョフ元ソ連大統領は現在91歳。現在のウクライナ危機について一刻も早い戦闘停止を呼びかける声明を出した。ゴルバチョフ氏の母はウクライナ人で、妻のライサ(故人)もウ クライナ人だった。
「ウクライナでのロシアの軍事作戦に関連し、一刻も早い戦闘行為の停止と早急な平和交渉の開始が必要だと我々(ゴルバチョフ財団)は表明する。世界には人間の命より大切なものはなく、あるはずもない。相互の尊重と、双方の利益の考慮に 基づいた交渉と対話のみが、最も深刻な対立や問題を解決できる唯一の方法だ。我々は、交渉プロセスの再開に向けたあらゆる努力を支持する」
今月2日のゴルバチョフ氏の誕生日にはプーチン大統領も祝電を寄せたというが、同じ日、ゴルバチョフ氏はプーチン大統領の核による威嚇に警鐘を鳴らす声明を出している。
プーチンがいくら強権をふるう人物でも、戦争反対を表明するゴルバチョフ氏を「欧米の手先、スパイ、売国奴」として拘束することはできないだろう。一般市民が同じことを言えば連行されるため、発言力のあるゴルバチョフ氏にさらに踏み出 て欲しい。いっそ、もう一度大統領に。
●3月6日…ロシアのウクライナ侵略に抗議し、コカコーラ、マクドナルド、スターバックス、ペプシコ、TikTok、ネットフリックス、イケアがロシアでの事業停止を発表。ロシア中のマクドナルド850店舗が一時閉店ってインパクトある。注目したのは中国系企業TikTokのサービス停止。中国はロシア寄りと思われているだけに、TikTokがロシアから撤退したことに驚いている。潮目が変わってきた。
●3月5日…ウクライナにあるヨーロッパ最大級の原子力発電所、ザポリージャ原発をロシア軍が攻撃&占領したことに驚愕。原発を守るウクライナ軍に向けて銃撃している映像は、光景が異常すぎて現実のものと思えなかった。現場のロシア兵は自分たちが何を攻撃しているか分かっていないのか?原発事故が起きれば、ロシア軍だって無事では済まないのに。
残念ながら、ザポリージャ原発はロシア軍の手に落ちてしまった。ロシアは電気という重要なインフラを人質にとった。「刃向かうなら真冬だろうと原発を停めるぞ」と。
人類史上、稼働中の原発を攻撃した軍隊などなく、ロシアが初めてこのタブーを破った。モラルの底が抜けたようだ。
●3月4日…国連総会(加盟193カ国)の緊急特別会合で、ロシア軍の完全撤退を要求する決議案を賛成141カの賛成多数で一作日に採択。同決議では、ロシア軍に「即時無条件」での撤退を求め、ウクライナ東部の親露派支配地域の「独立承認」を撤回することも求めた。

世界各国が一丸となって、ロシア非難という国際社会の政治的意思を示した…と言いたいところだけど、残念ながら全会一致ではなく、反対5、棄権35となっている。
決議に反対した5カ国は、ロシア、ベラルーシ、シリア、北朝鮮、エリトリア。すべて最悪の独裁国家でロシアの支援を受けている。特にベラルーシは民主化運動の弾圧にロシアが協力しており、ロシアが手を引くと政権が吹っ飛ぶ。シリアも自国民に化学兵器を使う狂気の独裁者アサドをロシアが支援している。エリトリアは裁判抜きの処刑が横行し外国人記者は入国できない“アフリカの北朝鮮”。そして北朝鮮は言わずもがな。
この5カ国はロシアの子分同然なので、反対するのは予測できた。問題は棄権した35カ国の顔ぶれだ。

〔棄権国〕
中国、インド、パキスタン、スリランカ、イラン、イラク、ベトナム、南アフリカ共和国、キューバ、モンゴル、アルジェリア、アンゴラ、アルメニア、バングラデシュ、ボリビア、ブルンジ、中央アフリカ共和国、コンゴ、エルサルバドル、赤道ギニア、カザフスタン、キルギス、ラオス、マダガスカル、マリ、 モザンビーク、ナミビア、ニカラグア、セネガル、南スーダン、スーダン、タジキスタン、ウガンダ、タンザニア、ジンバブエ

棄権が多すぎる。このリストにある多くの国が、隣国と緊張状態にあり、そしてロシアから多くの武器を輸入している。また、旧ソ連時代から経済的に深く結びつく国の名も見える。ロシアとの良好な関係を維持するため、今回の決議に賛同しなかったわけで、武器と経済の前に人権は二の次。もう2022年なのにそれでいいのか。一応、中国は「見たくない地点まで状況は進んでしまった。ある国の安全保障が他の国の安全保障を犠牲にすべきではない」と、ロシアに距離を置き始めた発言もしているけど、オリンピック期間中、しかも開催国なのに、ここは棄権したらダメだろう。
中国とインドの2カ国だけで、世界人口の4分の1を占める。ロシアにしてみれば、“4人に1人はこの侵略を非難していない”という、国際社会からの誤ったメッセージになり、どうしてきちんと反対しないのかと残念でならない。棄権は市民虐殺の黙認であり、プーチンにエールを送るのと同じだ。

2014年にロシアが強引にウクライナ南部クリミア半島を編入したとき、国連総会ではこれを認めない決議案を賛成100、反対11、棄権58で採択した。193カ国も加盟しているのに、賛成は100、反対・棄権あわせて69という、ロシアにとっては甘い結果となり、それが今回のウクライナ侵略という大胆な行動に繋がったともいえる。
今回、41カ国も非難決議に賛成国が増えたのは、「あのとき、ちゃんと賛成していれば」とクリミアでの反省が反映した部分も大きいと思う。国際社会の踏ん張りどころだ。

参考〔無投票(欠席?)〕
アゼルバイジャン、ブルキナファソ、カメルーン、エスワティニ、エチオピア、ギニア、ギニア・ビサウ、モロッコ、トーゴ、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベネズエラ
●3月3日…世界最大の核保有国ロシア(ロシア6255発、アメリカ5550発、中国350発/2021年1月時点)。 アメリカと中国の核を足しても、まだロシアが多い。
そんな国が他国を侵略したときに、世界はどうやって被害国を助け、守ればいいのか。本来なら国連決議を経て多国籍軍を派遣し、加害国の指導者を戦争犯罪人として逮捕、国際司法裁判所に訴追というのがあるべき流れ。
だが、ロシアを相手にそれをやると第三次世界大戦が始まってしまう。
それゆえ、経済界、スポーツ界、エンタメ界、あらゆる分野で、ロシアにペナルティーを与え、ウクライナ支持を表明する動きが続いている。

金融:最もロシアにダメージを与えているのが銀行のSWIFT除外。SWIFTは国際的な銀行の決済システム。SWIFTから排除されると海外と決済ができなくなり、ロシア企業は海外企業と取引不可能になる。ビザ、マスターカード、アメリカンエキスプレ スはロシアの金融機関を排除。国ごとクレジットカード会社から排除されるのは史上初。

産業:フォードは合弁事業を解消、ゼネラルモーターズ(GM)は自動車販売を中止、トヨタ、ボーイングもロシア事業を停止。ナイキも販売を停止。

エネルギー:エクソンモービルが天然ガス・原油採掘事業「サハリン1」の操業停止手続きを開始。石油大手のシェルは天然ガスをバルト海経由で輸送するパイプライン「ノルドストリーム2」から撤退。

物流:UPS(国際貨物航空会社)はロシア、ベラルーシの輸送サービス停止。フェデックスはロシアへの輸送サービスを停止。デルタ航空・アメリカン航空はアエロフロートとの運航提携を停止。

テクノロジー分野:アップルはロシア国内でシェア1位なのに全商品をロシアで販売停止。PC大手のデルもロシアで販売停止。マイクロソフトやメタ(旧フェイスブック)、グーグルは自社のプラットフォームからロシア政府関連を排除。

スポーツ界:FIFA(国際サッカー連盟)がワールドカップ出場禁止(ロシアに衝撃が走る)、ISU(国際スケート連盟)がロシアとベラルーシの選手の出場権利を剥奪(今月の世界選手権に出られない)。

エンタメ:ディズニーやワーナーブラザーズが新作コンテンツのロシアでの公開を停止。

これらの制裁によって既にロシア通貨ルーブルは30%暴落している。最終的には、プーチンを止められるのはロシア人だけ。早急に、ロシア国民が自分たちの手でプーチンを戦犯として拘束してほしい。世界を破滅させないために。

※特筆したいのは永世中立国のスイスが中立を捨てプーチンの資産を凍結したこと。あのスイスがだ。それくらい今回のウクライナ侵略、むき出しの暴力は許されないこと。
また、NATOに加盟せず中立的立場だったフィンランドとスウェーデンが初めてウクライナに武器供与を決断した。
●3月2日…青と黄色のウクライナの国旗を描こうとしたときに、一瞬、「あれ?黄色は上だっけ?下だっけ?」と迷うことがある。ウィキによると、この2色はウクライナを象徴する風景を描写したものという。青空の下、大平原に小麦畑が地平線まで広がっている光景だ。なるほど、由来がわかれば上下で迷うことはない。(画像もウィキから)

  
●3月1日…電撃作戦で48時間以内にウクライナに勝てると思っていたプーチン。ウクライナ側は死にもの狂いで抵抗し、国際世論が一斉にウクライナ支持を表明するなか、プーチンは限定的な核攻撃の可能性を示唆する狂気じみたことを言い始めた。昨年発効した、核兵器禁止条約をあざ笑うかのように、核ミサイルをチラつかせて脅迫・恫喝。全くどうかしている。こんな国が国連安保理の常任理事国とは。
一方、プーチンはロシア国内で反戦を訴える市民を拘束し続けており、その数は開戦以来、約6千人に達したという。身の危険を顧みず、自国の間違いを正そうとする心あるロシア市民に全力でエールを送りたい。
ロシア科学アカデミーの科学者たちもウクライナ侵攻に反対する声明を出した。「国際的な孤立はロシアの文化的・技術的な劣化をさらに進めるだけだ」。科学研究は他国との協力・情報交換が重要であり、ロシアを孤立させるプーチンの愚行を厳しく指摘している。

一方的に侵略して核攻撃するぞと恫喝 科学アカデミーは攻撃中止を訴える

そして、ロシア・スポーツ界の花形であるフィギュアスケートのメダリストたちも、勇気を出して戦争反対のメッセージを表明している。2002年のソルトレークシティ五輪男子フィギュア金メダリストのアレクセイ・ヤグディン(41)はインスタグラムに真っ黒な画像を上げ、「この馬鹿げたことをやめてくれ!愚行としか言いようがない…」と嘆いた。
ソチ五輪ペア金メダルを獲得したタチアナ・ボロソジャルは「戦争反対」、相方のマキシム・トランコフも「恥ずかしい。痛々しい。怖い」と綴っている。
平昌五輪女子フィギュア銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ(22)もインスタに「悪い夢のように、早く過ぎ去ることを願っています」とロシア語のメッセージを投稿。 135万人もフォロワーがいる彼女の発信力は非常に大きい。プーチンに逆らえば、ささいな理由で投獄される国なのに、彼女のこの行動に心から敬意を表したい。



ヤグディンは真っ黒の
画面と声明を投稿
メドベージェワも悪夢が早く終わってほしいと投稿。
ロシアの元代表選手ではギリギリの表現だ







【最新ランク】 DVDトップ100 本のベストセラー100 音楽CDトップ100 玩具のトップ100/(GAME)


愛と狂気のメインページにGO!!