03.7.27 第6回アート感電ツアー〜フォト・レポート

アート感電ツアーは企画内容によって参加者の増減が激しい!多いときは40名を超えるが、今回のように少しマニアックになると14名に。
だからこそ大声で叫びたい。埼玉、群馬、広島、岐阜、神奈川という遠距離から参加された方、共に感電できて自分は本当に嬉しかったッス!



●兵庫県立美術館『クリムト展』 AM9:30

駅前から遠くに見えていた垂れ幕。彼女(ユディト)は
恍惚とした表情を浮かべているが、その手には、なんと
彼女に殺された男性の首が…。  ※下図参照
「ヒーッ!」美術館に近づくにつれ「殺しの微笑」が頭上
へ不気味に降り注ぎ、足が前へ進まなくなった。こんな
にビビリながら美術館に向かったのは初めて。タジタジ。
さすがはクリムト、恐るべし。



あうう…くわばらくわばら

最初に神戸の兵庫県立美術館で『クリムト展』を鑑賞。お目当ての「ユディト」は出口手前にあり、開館と同時に最終コーナーに直行。全く他の客がいない中で狂気の一作と正面からサシで向き合った。強烈。敵将を血祭りに上げた彼女の恍惚フェイスに鳥肌が立ちまくった。しかし、最強インパクトは巨大壁画を複製した「ベートーヴェン・フリーズ」!これは第九交響曲をクリムトが絵画で表現した全長35m(!)の大作で、鑑賞者は壁の三方から迫る作品に包み込まれる。複製といっても実物大かつ色彩的にも本物と全く変わらない。昨年ウィーンで実物を見てきたが、正直、天井近くの高い場所に描かれた本物より、目線のすぐ上に配置された今展の方が、人物の繊細な表情が良く分かり感動も大きかった!しかもッ!今展では何とスピーカーから第九をガンガン流していた!なんちゅうイキな計らいだ。目と耳から人間賛歌が流れ込んできて、めまいがするほど感動に襲われた!(ただし第九は全曲1時間強あり、有名な合唱の第4楽章が流れているとは限らない。自分は係員にリクエストして、他の楽章をかっ飛ばしてもらった!)。会場を出る前に、特に素晴らしかった作品を数点ピックアップし、全員で見納めの為に一周した。※ここぞと第九の魅力を力説!



●日本一低い山〜天保山登頂に挑戦! PM1:00



あれが夢にまで見た天保山の山頂だ!標高4,5m、果たして無事に登れるのか!



「ファイトーッ!」(拙者) 「イッパーツ!」(皆の衆)
襲いかかる吹雪と濃霧。一歩足を踏み外せば命はない危険な登山ルートだ。足を滑らし転落しないよう、最後尾の
男性が腰にロープを巻きつけ支える中、全員がしっかりとロープを握り締め登った。自然に口を突くリポビタンDコール!



山頂から見える雄大なパノラマを楽しむ登山者たち

一人の死者も出さず奇跡的に登頂に成功!画面手前の敷石が国土交通省が設けた山頂の三角点だッ!
なんと山頂の北側は断崖絶壁!足元の真下から、大海が水平線へ広がっている。世界を一望できる壮大な空間だ。



山の天気は変わりやすい。急いで下山せねば!しかし登山事故は下山中に起きやすいという。
一歩一歩、足場を確かめつつ慎重に足を運ぶ参加者たち。けっして油断するな!




●サントリー・ミュージアム天保山『ブルーナ展』 PM2:00






海遊館の前から美術館を望む。
ミッフィーの大きな垂れ幕が見えた。
チビッコよりもママさんが興奮のルツボに陥った巨大ミッフィー
&ブラック・ベア。この記念写真コーナーは大人気だった。
館内は至る所がミッフィーだらけ。
ただの通路の壁もホレこのとおり。

天保山山頂で昼飯を食べたあと、サントリー・ミュージアムの『ブルーナ展』へ。今年はブルーナが絵本を描き始めてちょうど50年。会場には約1500点の作品がひしめき合っていた。第1室の見渡す限りのミッフィーは圧巻!ブルーナは赤、青、黄、緑、茶、グレーのわずか6色しか使ってないのに、なんてカラフルな世界を創り上げるのか。第2室にはミッフィー以外のイラストも数多くあり、子どもたちの人権保護を訴えた作品は、絵柄がかわいいだけに内容の悲劇性が浮かび上がり胸を打たれた。今年76才のブルーナは、本当に素晴らしい仕事をしている!



●京都国立博物館『スター・ウォーズ展』 PM5:00

 

1897年開館という100年以上の歴史のある京都国立博物館で、まさかSF映画の特撮セットが展示
される日がこようとは。スター・ウォーズのメカ&衣装デザインをアートと評価し、「玩具を展示するな」
というガンコ頭の反対派を押し切ってイベントを開催した主催者サイドに、心からの敬意を表したいッ!


大阪港から一気に京都へ北上し、国立博物館の『スター・ウォーズ展』へ!しょっぱなから銀河帝国軍の超巨大戦艦スター・デストロイヤーが鎮座し、興奮はいきなり沸点に!第2室には巨大なファルコン号、R2D2、C3POが控え、次のコーナーでは全野郎感涙の巨大Xウイング!10m以上あるアナキンの実物大スピード・ポッドに目が点になり、ラスト間際の実物大スピーダーバイク(空中バイク)を見たときは、エキサイトし過ぎて頭の血管が2,3本ブチッと切れ、アホになって呆然と立ちすくんだ。あまりのリアルさに架空の乗り物には見えず、エンジンを点火すればホントに浮上&爆走しそうだった。ヨーダの前では、固唾を呑んで見守る監視員を尻目に、全員で「ハハーッ」「ヨーダ様ァ〜!」と土下座を敢行!(どの展示品もアート度が高かったが、劇中に登場した冷凍ハリソン・フォードだけはいただけない。唇が分厚すぎだし、頭にパーマ当たってるし、どう好意的に見てもハン・ソロではなく「ばんばひろふみ」だった)。また、この特別展とは別に、常設展の方で浄瑠璃寺の国宝「多聞天立像」がちょうどお出ましになっていて、迫力満点のカッコ良い立ち姿にシビレまくった。こちらも必見ッス!



●『ジョジョ立ち in 京都国立博物館』を敢行!詳細はコチラ!
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18時の閉館時間がきて外へ出たあと、東京の国立博物館に続いて、この京都国立博物館の前でもジョジョ立ちを決行!!



●墓をたずねて三千里〜和泉式部編 PM7:00

最後は河原町の誠心院へ平安最強の恋愛暴走機関車・和泉式部の墓参に挑む!



「のわーッ!」和泉式部の墓前には、彼女に変身できる“顔出し看板”が!まさか、現代と平安時代をつなぐタイム
トンネルがこんな場所にあったとは!(しかも真新しい)こんな墓地は世界でココだけ!仰天!




墓前で全員が彼女の歌を詠みあげるスペシャル・ラスト・イベント!選んだ歌は次の2首!

「あらざらんこのよの外の思ひ出に今一たびのあふこともがな」
訳/嗚呼、もう死んじゃいそう…あの世への思い出にあと一度だけ貴方に会いたい

「なく虫のひとつ声にも聞こえぬは心々に物やかなしき」
訳/鳴く虫の声がひとつも同じに聞こえないのは、それぞれの心に違う悲しみを持っているからなのでしょう

これにて全プログラムが終了。9時半〜19時半という10時間の激ハード・ツアーとあいなった。クリムト、ブルーナ、スター・ウォーズと全く接点のない三展だったけど、どれも想像を遥かに上回る内容だったので、こんなことならもっと積極的&大々的に参加を呼びかければ良かったと、激しく後悔…。


ツアー後は20時半までマクドナルドで人生を語り合い、今回の企画はお開きとなった。完。








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