★2002年ニュース・セレクション

新聞は毎日読まないとドンドン溜まっていく!しかし、月々約4千円もするので、もったいなくて読みもせずに捨てられない。読み始めると紙面のスミッコに面白い記事があったりして、流し読みが出来なくなる。結局、ハサミをチョキチョキ鳴らしながら、全ページをくまなくさらうことに。
以下、ワールドカップやムネオ事件など話題になった事件“以外”で、カジポン・レーダーに反応したものを、ここに紹介します。

※先に補足!このコーナーを読んでると、まるで拙者がひたすら「アメリカ憎し」で書いてるみたいだけど、そういうわけじゃないので。米国の映画が好きで観まくってるし、マクドを重宝してるし、MTVもお気に入り。その文化は大好きなんだ。ただ、国際協調を無視した単独行動主義が嫌いなんッス。


●1月

・これまで人類最古の絵画はフランス南部のキュサック洞窟で見つかった約3万年前の壁画だった(有名なラスコー洞窟の壁画は1万8千年前)。ところが南アフリカの洞窟で新しく発見された石に描かれた模様は何と約8万年前!一気に倍以上も人類の芸術史が古くなったわけだ。さすが人類の起源・アフリカ!


●2月

・ドイツは国会で「脱原発」法案を可決。新規建設は一切禁止、現在稼動中のものは寿命がきたものから順次廃棄し、20年以内に全廃させる。今後、発電は太陽光や風力によるものに全て移行。
・ローマ中心部の古代遺跡に2500年前から住みつき出した野良猫たちが、「文化遺産」に指定される。“今や猫は遺跡の一部になっており、その文化的な価値を認定した”とのこと。


●3月

・地球の内部には地表の海水の5倍もの水がありそうなことが分かった。マントルの鉱物が水を蓄えているのだ。まさに水の惑星!!

・2002世界長者番付の発表。世界一の資産家は8年連続でビル・ゲイツに決定。その額なんと7兆円!日本人の最高はサントリーの佐治会長(29位)で1兆1千億円。10億ドル(1200億円)以上の資産を持つ者は約500人。半数が米国人で日本人は25人だった。100位以内には佐治氏の他に武富士の社長とアコムの社長だけが入った。


●4月

・来年度の高校理科の教科書検定について。「ゆとり」教育のために教科書を薄くするにしても、環境問題をことごとくカットするのはどうか。検定結果では、ダイオキシンや環境ホルモンは“教える必要なし”。地球温暖化は“まだ100%二酸化炭素が原因と決まってない”。酸性雨の被害やフロンガスのオゾン層破壊についても記述の縮小を指示。まるで、企業の活動にとって都合の悪いことは全部子供たちに隠したがっているようだ。
中学理科では既に進化を教えていない。高校でも選択科目の中でしか教えないので、全く進化を学ばず大人になる子供が出てくる。進化は、人類が猿や爬虫類、遠くは魚類を祖先に持つことを知り、自然界と我々が繋がっていることを学ぶ重要なテーマだ。人類が地球上の生物の“支配者”という傲慢な考えを捨て、謙虚な心を持つためにも、絶対に授業からカットすべきではないと思う。

・フランス大統領選挙の候補者が面白い。快楽党の候補者の主張は“失恋者を救う救急車の創設”。ピーターパン氏の主張は“夢を保ち続けよう”。圧巻は無所属のソーセージ氏(なんと犬)で、“ペットを大切に”というのが主張。

・哺乳類のうちヒトのように胎盤を持つものを真獣類と呼ぶ。これまで起源は8500万年前と思われていたが新たな化石が発見され、いっきに1億2500万年前までさかのぼった。これはティラノサウルスの登場以前になる。

・キリストが誕生した場所に建てられたベツレヘムの生誕教会。ここに逃げ込んだパレスチナ人とそれを包囲したイスラエル軍との銃撃戦で、長年教会の鐘をついていた老人に流れ弾が当たり死亡した。聖書にある「汝、殺すなかれ」がなんと虚しく響くことか。最大の聖地で血が流れても、なぜ全世界のキリスト教徒は傍観しているのだ?パレスチナ問題の解決に消極的な欧米のキリスト教社会って何だ?

・国際人権団体アムネスティがパレスチナ自治区ジェニンでイスラエル軍が住民を多数虐殺したと発表。「これが人間のすることだと思うか」とはジェニンの住民。ジェニンでは中心部の住宅密集地帯100m四方の建物(200軒)が、イスラエル軍の攻撃で大地震にあったように崩壊しており、どのくらいの人間がそこに埋まっているのか不明。200人(イスラエル側発表)とも500人(パレスチナ側発表)ともいわれている。「家族全員が家の中にいるのに、警告もなく、普通の住宅にミサイルを撃ってきた。私たちは武装集団でも何でもないのに」
国連調査団の現地入りをイスラエルは拒否。生存者の話---
※イスラエル軍はブルドーザーで家々を破壊した。私は逃げたが体の不自由な知人は建物の下敷きになった
※通りで射殺された住民を近所の人が運びかけたらイスラエル軍に「ほっとけ」と制止された。戦車が遺体を何度もひくのを見た
※男性が手錠をされたまま目と口を撃たれ処刑されていた
※家の中の壁や額縁に髪の毛や頭の肉片が付着している。2人の兄弟が降伏したのに頭を吹き飛ばされたのだ
※砲撃で両足を骨折した国連職員がイスラエル軍に病院へ行かせてくれと頼むと「アナン(国連事務総長)に助けてもらえ」といわれ5日間放置された
---なんかもう、めちゃくちゃだ。

・イスラエル軍が米国製のF16戦闘機でパレスチナ(ナブルス)を爆撃。
住民「襲ってくるのはアメリカだ」

・国連人権委員会はイスラエルによる人権侵害の糾弾決議を圧倒的多数で採択。決議ではイスラエル占領地におけるパレスチナ側の抵抗が“正当な権利”でありテロではないと位置づけた。


●5月

・オーストラリアで12億年前の石から多細胞生物としては最古の化石が発見された。ミミズのような生物が這い回った跡があった。

・タバコのニコチンを諸外国と同じ測定方法(現実の吸い方を想定したもの)で調べた結果、セブンスター、マイルドセブン、キャビン、マールボロ・メンソールは表示の倍以上、マイルドセブンのライト系は3倍、0.1mを売りにしているフロンティア・ライトに至っては、表示の5倍ものニコチンが入っていた。セブンスターは、なんとフィルターなしのショートピースの表示を超えるニコチンとタールが検出された。

・虐殺など非人道的な行為を犯した個人の戦争犯罪責任を裁く、史上初の常設裁判所『国際刑事裁判所』。これを設立する条約に米政府(クリントン)が署名したものを、こともあろうにブッシュが撤回した。米軍兵士が裁かれることを怖れたのだ。ニューヨーク・タイムズの社説---
「署名した条約を大切にするのは国際法上の義務。一度した署名の撤回ということがそもそも可能なのか。国際社会での米国の信頼低下を危惧する」
※これまでに139カ国が署名しているが、日本は国内法の整備の検討を理由に署名していない。
※紛争下でなくても某国のような独裁者による迫害も対象。
※既に国際司法裁判所があるが、これは国家間の法律問題を取り扱う機関。国際刑事裁判所(ICC)の大きな設立目的は、非人道的な指導者や兵士が個人単位で裁かれることを示すことで、紛争を抑止することだ。02年7月以降の事件に適用され、時効はない。

・イスラエル軍のパレスチナ自治区侵攻で占領地の経済が崩壊し、同地のパレスチナ人約300万人の失業率は7割に。

・米科学誌サイエンスから。人間のように一夫一婦制をとる鳥を観察し、ヒナのDNAから母鳥が浮気したかどうかを調査。鳥の世界ではオスの権威が鳴き比べで決まる。オスが常勝の強者だった場合、一度負けると相棒のメスは激しく動揺し、夫を裏切って勝者に言い寄る。一方、日頃から鳴き声がさえないオスの相方は、夫が負けてもあまり浮気に走らなかった。結論。そこそこの夫&過剰な期待を抱かない妻、これが長続きする秘訣。

・同じくサイエンスから。フィンランドの研究チームが、人間の女性は男児をひとり産むごとに寿命が8ヶ月減ることを、過去230年間の出産データによってつきとめた。男児は母体にかかる負担が大きいため。

・米国の民間団体『フリーダムハウス』が、各国マスコミの報道自由度を調査。
(最も自由)…ドイツ、オランダ、スイス、オーストラリア、スウェーデン
(自由)…フランス、イタリア、韓国、イギリス、日本、米国
(やや自由)…アルゼンチン、ブラジル、インド、メキシコ
(やや不自由)…ロシア、トルコ、インドネシア、クウェート
(不自由)…ケニア、マレーシア、イラン、シンガポール(意外)、カンボジア
(最も不自由)…北朝鮮、中国、イラク、エジプト、ベトナム、サウジアラビア

・重度のアトピー患者が洗濯機を新品にした途端、症状が大きく改善した例がいくつかあり、アトピーの原因が洗濯機内に繁殖した大量のカビではと疑われ始めている。カビに汚染されている洗濯機では、洗濯すればするほど洗濯物にカビが増殖する為、きれい好きの人が被害を受けるという結果になっている。


●6月

・ニューヨーク市内で今月から3ヶ月間、出産ラッシュ(4割増)。通常、月に18件の出産を手がける産科医の場合、今月からいきなり30件に。理由はひとつ、9ヶ月前にNYを襲った悲劇で夫婦が愛を確認したため。

・米証券大手メリルリンチ発表。世界の100万ドル(1億2千万円)長者は710万人。つまり世界人口の0.1%の人間が、この世のお金の40%を所有しているのだ。ますます極度に不均衡な構図が生まれつつある(NYタイムズによると、米大手企業200社の経営者の平均年収は20億円)。

・2000年11月に児童虐待防止法が施行されたが、それから1年半で62人の子どもが虐待で死亡した。このうち0歳児の死亡が4割で最も多く、3歳未満の子どもが7割以上を占めた。半数が実の母親による虐待という悲惨。

・高校生が1日に新聞を読む時間は平均3分(5年前は5分)。テレビは2時間半。

・日米のディズニー・ストアで大異変。くまのプーさんの人気がミッキーマウスを上回った。キャラクターグッズの売り上げで、半世紀以上君臨したミッキーからトップの座を奪ったのだ。

・パソコンのキーやマウスに触らなくても、脳で念じるだけでカーソルを自在に動かせるというSFのような実験が米で成功した。といっても、人間ではなく、脳に電極を刺したサルの話だが。

・武力紛争で捕まった捕虜はジュネーブ条約の下で人権を保障される。しかし、ブッシュ政権はタリバーンが正規の軍隊ではないことから、捕らえても“捕虜”に当てはまらないとし、一切の基本的権利を認めていない。条約では『捕虜の資格が疑わしい時は法廷で審査し、それまでは捕虜として扱う』とされているが、米政府はこの規定を無視するどころか、捕まえた人物の身元や拘束理由さえ明らかにしないまま、半年近く拘束している。しかも、猛暑のなか猛獣を閉じ込めるような金網のオリに収容した為、各国の人権団体から非難の声が上がっている。


●7月

・人類の祖先として最古(約700万年前)の猿人化石がアフリカ・チャドで発見される(5体)。これで人類の起源が100万年も古くなった。94年のラミダス猿人(エチオピア)以来発見が相次ぎ、人類の起源はこの8年間で実に250万年もさかのぼっている。

・細菌のボルバキアに科学者の注目が集まっている。この細菌は昆虫のメスに侵入すると卵に入り込み、オスをすべてメスに性転換させてしまうのだ。

・名物洋菓子会社の廃業続く。「ヒロタのシュークリーム」に続き、「パルナス」も倒産へ。パルナスは関西圏で日曜の午前中にCMを80年代まで流していた。その時の哀愁を帯びたCMソングは、特定の年齢層に刷り込まれている---
“♪グッとかみしめてごらん/ママの温かい心が/お口の中に染みとおるよ/パルナス/甘いお菓子のお国の便り/おとぎの国のロシアの/夢のおソリが運んでくれた/パルナス、パルナス、モスクワの味/パルナス、パルナス、パルナス”

・サッカーのマラドーナが『米国のキューバへの経済制裁はテロだ』と声明。「私はツインタワーへのテロを絶対に許さない。しかし米国のキューバ制裁はその前から続いており、それに対しては誰も何もしていない。生き延びる為に医薬品を必要としている子どもたちがいるのに、誰もそれを持ち込めない。これは彼らの死を意味している」

・国内の自殺者が3万人を超す(カジポン・タイムズNO.171参照)


●8月

・サウジアラビア国王がスペインの地中海岸の保養地で1ヶ月間のメガ豪遊。付き人の3千人を600台のベンツに分乗させて別荘に到着。現地では貴金属を買い漁り、海岸のジェットスキーを全て借り上げ、携帯電話を500台購入、毎日数十万円分の花を注文、4000人が短期雇用された。地元に落とす金は1日当たり6億円、経済効果は100億円以上と村は大喜び。1回のチップが約18万円というケースもあったという。

・今春、中学教科書から鴎外、漱石の作品が消えてしまったが、来春は高校の国語教科書(必修)からも鴎外は消えてしまい、漱石も10社のうち2社のみになってしまった。近代日本文学の2大巨人の作品に触れぬまま学生生活を終えるのか…時代は変わった。(芥川の羅生門は今も人気作で全社が載せている)

・8月6日の広島市長平和宣言
「9.11以後、被爆者が訴えてきた“憎しみと暴力、報復の連鎖”を断ち切る和解の道は忘れ去られ、“今に見ていろ”“俺の方が強いんだぞ”が世界の哲学になりつつあります。そして紛争地で犠牲になるのは圧倒的に女性・子供・老人等、弱い立場の人たちです。ケネディ大統領は、地球の未来の為には、全ての人がお互いを愛する必要はない、必要なのはお互いの違いに“寛容”であることだと述べました。“和解”の心は過去を“裁く”ことにはありません。人類の過ちを素直に受け止め、その過ちを繰り返さずに、未来を創ることにあります。その為にも、誠実に過去の事実を知り理解することが大切です。米政府は“米国による平和”を押し付けたり、世界の運命を決定する権利を与えられている訳ではありません。“人類を絶滅させる権限をあなたに与えていない”と主張する権利を私たち世界の市民が持っているからです。憲法第99条は“天皇、国会議員、裁判官、公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負ふ”と規定しています。この規定に従うべき政府の役割は、まず我が国を“他の全ての国と同じように”戦争の出来る、『普通の国』にしないことです」
“言うべきことは言っておく”という強い意思を感じた宣言だった。いやはや、公の場でここまで日米政府にモノ申すとは、すごい。


●9月

・エルサレムの自爆テロに対するイスラエル軍の報復攻撃でパレスチナの一般市民に多くの死者が出たことについて、イスラエル国防相の談---
「一連の出来事は、“運が悪かった”ということだ。軍の作戦に問題はない」

・犬の血液型は9種類(基本はA、B、AB)。血液型の性格判断は以下の通り。
穏健派…ゴールデンレトリバー  活動派…ダックスフント
知的派…ドーベルマン       好奇心派…ビーグル犬
自立派…秋田犬           忍耐派…柴犬
実直派…日本犬の雑種      個性派…四国犬
個性派(血液型違いの)…ウエストハイランドホワイトテリア

・「管理職の重荷に耐えられない」と、校長や教頭ら19人が降格を希望し、普通の教師に戻り教壇に復帰した。

・英科学誌ネイチャーから。普通の水素原子と電気のプラス・マイナスなどが正反対の“反水素”原子を大量に作り出すことに国際研究機関が成功。反物質科学という未知の領域の扉が開いた。我々の世界とあべこべの世界の解明が始まろうとしている。

・ヨハネスブルクで開催された環境開発サミットの最終日が大荒れ。途上国やEUが求めた再生エネルギーの目標設定や貿易ルールの変更に米国が「ノー」と拒否を連発したので、諸外国の不満が議場で爆発したのだ。パウエル国務長官が壇上で米政府の基本姿勢を演説し始めると、NGOや報道関係者の席に『裏切り者』という横断幕が掲げられ、「ブッシュくたばれ!」の野次、拍手とブーイングの嵐でパウエルは演説を一時中断。再開後、「米国は地球温暖化対策に真剣に取り組んでいる」と話すと、「嘘だ!」の叫びと共にブーイングと足踏み、そして怒号で演説はかき消された(温暖化防止の為の京都議定書から米国が一方的に離脱した為)。
参加した環境保護派NGOの話「10年前、ブラジルの地球サミットではブッシュ(父)元大統領が環境破壊と戦うことを約束した。その息子はこの会議に出席しようともしない。失望した」
※日本も環境NGOから『会議潰し』と非難された。米国に協調して再生可能
エネルギーの目標設定に反対した為だ。
※01年の世界の軍事費総額は年間105兆円だが、国連の年間予算はわずか3000億円。これはちょうど世界が1日に使う軍事費約2900億円と同じだ。国連環境計画UNEPの年間予算は120億円、世界の軍事費も1時間で約120億円!地球が生物の住めない環境になるのを防ぐことより、殺し合いの道具に9000倍も金銭を使っている人類のこの狂気!


●10月

・英科学誌ネイチャーから。宇宙誕生(ビッグバン)の直後に生まれた、金属をほとんど含まない星を、米独の研究チームが南天・鳳凰座付近に観測成功!専門家談「宇宙の歴史の失われていた輪をつなぐ大発見で、ビッグバンの“生きた化石”だ!」

・ロシアの劇場占拠事件では人質約700人のうち約120人が死亡する大惨事となったが、死亡した人質のほぼ全員が特殊部隊の神経ガスで死亡したことが明らかに。

・米国の首都ワシントン中心部でイラクとの戦争に反対する集会が開かれる。参加者は10万人を超え、ベトナム戦争以後の最大の反戦デモとなった。参加者談「ブッシュ大統領は米国民は団結しているというが、我々は戦争を欲していない」

・米国の大人の肥満人口が20年で倍増(約6千万人)。特に10代については80年代の3倍と深刻。

・「車が歩行者に突っ込む事故が起きても、自動車愛好家の集会は中止されない」と息巻くのは、銃の規制に反対する右派圧力団体『全米ライフル協会』。会長はベン・ハーの名優チャールトン・ヘストン。年次集会で彼が銃の擁護を力説すると、銃規制派が「ヘストンこそ地獄へ行け」と叫びながら会場を包囲した。(地元では学生が校内で銃を乱射する事件が起きたばかりだった)


●11月

・「北朝鮮による拉致被害者支援法案」の審議に与党自民党の議員が7割も欠席し、審議が一時中断する。与党の無気力ぶりに野党から「家族も来られてるんだぞ」と野次が飛ぶ。傍聴席にいた蓮池透さんは「緊張感がなさすぎ。国にとっての一大事という危機感を感じなかった」。

・原爆ドームや慰霊碑など、原爆犠牲者を悼む施設へのペンキ落書きや折鶴への放火が急増した為、広島市は平和記念公園に8台の監視カメラを設置した。15歳の時に被爆したという同公園の警備員「よりによって平和公園で悪さをするとは理解できんよ…ここはただの公園じゃないはずなんだけど」


●12月

・人気女優ウィノナ・ライダーがデパートで約70万円分の衣料品を万引きし、窃盗罪で起訴された件で、3年間の保護観察、480時間の奉仕活動、約120万円の罰金という判決を受ける。

・総務省は5年に一度、精度の高い大規模な失業率調査をしているが、初めて都道府県別の失業率を発表した。それによると、一番失業率が低かったのは山形の3.1%。続いて福井&長野&島根が3.5%でタイ。東京は5.9%。超悲惨なのが大阪で、なんと8.6%!山形の約3倍だ。他県に比べて異常な数値になっている。

・『信用度』の世論調査から。それぞれ信用が高かったものから順に、天気予報(92%)、新聞(84%)、医者(81%)、警察(65%)、教師(58%)、銀行(51%)、占い(20%)、最低は政治家の15%。この15%というのは、78年の調査開始以来、最低記録とのこと。

・「肺ガンになったのはタバコ大手フィリップ・モリスの責任」と米でガン患者が損害賠償を求めた裁判で、裁判所は同社に懲罰的賠償金・約34億円を支払うよう命じた。(当初、陪審の評決は3兆4千億円だった)

・米国で肥満になった2人が“こんなに太ったのはハンバーガーのせい。たばこのニコチン量のように、カロリーの注意書きがあれば食べるのを控えた”と、マクドナルドを提訴。2人は毎日2回、マックのハンバーガーやパイを食べ続けてきた。マックの言い分「食事には90万通りもの選択肢がある。個人が何を選ぶかまで責任はとれない」。世論も「イヤなら、いつでもやめられたはず」というのが大勢だ。
法律家談「たばこ訴訟では700回も訴えが却下され、原告が勝つまでの裁判は800回を超えた。却下されても諦める必要はない」

・福島県岩城町で約1万人分という町民全員の住民基本台帳データが盗まれる。

・来年度政府予算案について。財務省は無駄使いを減らすため、航空券を割引切符に変えたり、ホテル宿泊を減らすなどで、約190億円の経費を節約したと報告。もっと早くやらんかーい。

・国連の『世界人口白書』から。02年の地球人口は62億人。最富裕層20%と最貧困層20%との1人当たり所得の格差が、1960年代の30対1から70対1以上に拡大している。

・ノーベル平和賞を受けたカーター元大統領(米)の授賞式での演説。
「戦争は常に悪であり、決して善行ではない。遠くから爆弾やミサイルを撃ち込み、犠牲者の数や身元すら気にかけない。先制攻撃などもってのほか」


★カジポン選・2002年世界10大ニュース

1.初の日朝首脳会談、拉致被害8人死亡5人生存〜帰国(9月)
…あまりに重い事実。
2.イスラエル軍がパレスチナ自治区に侵攻 議長府制圧・ジェニン虐殺(3月)
…この2年間、絶望が日常化している悲惨。
3.日本人がノーベル賞をダブル受賞(10月)…貴重な明るい話題。
4.鈴木宗男議員をあっせん収賄容疑で逮捕(6月)…検察がんばる。
5.辻元清美、田中真紀子両衆院議員が秘書問題で辞職(3月、8月)…トホホ!
6.雪印食品の牛肉偽装事件 会社解散(1月)…悲惨なのはマジメな社員。
7.米の格付け会社ムーディーズが日本国債のランクを途上国並みに
引き下げ(5月)…日本がODAで援助している途上国よりも下という現実。
8.モスクワの劇場で武装集団が観客を人質に立てこもり、軍が突入(10月)
…双方とも荒っぽ過ぎ。
9.日韓でサッカーW杯、日本は初の決勝トーナメント進出(6月)…
日本代表は前回のW杯戦績を考えるとまさにミラクル!
10.「ユーロ」の現金流通開始(1月)…欧州の移動が考えられんほどラクに。
次点…カーター元米大統領にノーベル平和賞、スイスが国連加盟、タマちゃん

【最新ランク】 DVDトップ100 本のベストセラー100 音楽CDトップ100 玩具のトップ100/(GAME)