最新文芸情報

2000.7〜8


8月31日〜世界映画史上、最も沈痛なヘビー・ムービー『ジョニーは戦場へ行った』を久々に観る。第1次大戦の戦場で、大砲を食らい吹っ飛んだ主人公のジョニーは、奇跡的に一命を取りとめたものの、両手両足と視聴覚、さらに声の全てを失う。軍医のモルモットにされた彼は、諦観し「神はいない」と断言する。…絶句!
8月30日〜スターウオーズの抱腹絶倒パロディ映画『親指スターウオーズ』がビデオ化された。全編が指人形だけ(親指に服を着せている)で制作された、昨年一番の“怪作”である。
8月28日〜ドラゴン・クエスト7。ライバルのファイナルファンタジー・シリーズが続々とリリースされる中で、いったいどんな究極進化を遂げたのだろうと思ってたら、なんと昔のまんま!ひらがなが画面にあふれ、主人公の名前の入力も4文字が限界。だがそれは、失望よりむしろ猛烈な懐かしさを感じさせ、画面に向かって思わず「おかえり」と言っってしまった。結局、様式美なんだよね。
8月26日〜画家エゴン・シーレは法廷で裁判官に作品を焼かれていた。罪状は“不道徳”。人間の本質を正直に描いただけなのに…。
8月25日〜友人が絵本の情報を教えてくれた。『からすのパンやさん』といって、なんと232刷という驚異のロングセラーらしい。う〜、早く読みたい!
8月24日〜最強伝説を作った男、アンディ・フグ死す。急性白血病なんて、残酷すぎるよ。
8月23日〜現在唯一毎週見ているアニメが『ワンピース』。ジャンプで原作読んでスジが分かってんのに、こんなにも毎週胸を躍らせてくれるなんて、スゴ過ぎ!
8月22日〜関西在住の方に朗報!BBS情報によると、ローバト・キャパ賞展が広島から奈良そごう美術館にやって来るようです!9月17日までなので、万難を排して行くべし!

8月21日〜「君のいない天国よりも、君のいる地獄を選ぶ」(Byスタンダール)これぞ恋の神髄じゃ。結局、覚悟の問題だよね。

8月19日〜カウンターが13000件をヒット!6月に野望だった1万件を越えた時、もうこれで数字なんか気にせずに済むと思ってたけど、やっぱり気にならぬといえば嘘になるよな〜。
8月15日〜冷蔵庫が故障してナマモノが全てパーになり、お盆で店も閉まっているので棚の奥から様々な缶詰を“発掘”した。それらの多くは10年前の学生寮の頃の物だった。
焼き肉缶は脂肪が黄色くなっていた。非常に怪しかった。しかしタレの可能性もあったので、一応、火を通してから食してみた。口に入れてかんだ瞬間、ムワッとする匂いがひろがり挫折。さんま缶は93年の製造で、なんとか食せた。89年のみかん缶は上下の蓋が膨張してタマゴ型に膨れ上がっていた。開ける勇気なし。90年のサバ缶だけはハッキリと賞味期限36ヶ月と表示されていた。これもまた怖くて開けられず。94年のあんみつ缶はまったく問題ナシ。11年前のビン入りラムネは、すでにビー玉が自然分離していた。勇気をふりしぼって口に含み、即、噴水状態に。炭酸は完全に抜け、ただの砂糖水になっていた。しかも妙に香ばしかった。
どうやら、サバ缶のように3年を基準に考えるのが吉のようじゃな。
8月14日〜ムンクの代表作『叫び』。その画中にはムンク自身の鉛筆落書きがあった。そこには次の文字が書かれていた…「この絵は狂人だけに描き得る」と。ムギュー。
8月11日〜フラー、バタッ。本日九州方面大遠征から帰還した。これでもう、国内の墓は90%以上巡礼完了した。鹿児島駅と札幌駅のハンコが押された18きっぷを並べると、熱き涙がハラハラしたたり落ちた。好きでやってることとはいえ、もう一度同じことをやれと言われても絶対にムリ!6月下旬の全米巡礼行脚からの長い夏が、ようやく終わろうとしている。墓ベストはついに350の大台に乗った。合掌。
8月7日〜グ、グ、グハーッ。昨夜、東日本の墓巡礼から帰ってきた。ある時は夜行列車のトイレの前に新聞紙をひいて夜を明かし、またある時は警察署に宿泊させてもらいつつ、ノンストップの強行軍で小樽まで駆けずり回り約40人と謁見して参った。しかし身体のエンジンにはキーがまだ刺さったまま。さっそく今夜、西日本の墓巡礼に旅立たねばならぬからだ。中原中也、天草四郎、西郷隆盛をはじめ十数人と会って参ります!宿代がないんで何とか4、5日で帰ってきたい(沖縄に来てる台風がチト心配じゃ)。
8月1日〜今日から東日本の墓巡礼に出発します。滋賀、神奈川、東京、岩手、青森、北海道の順に40人近く会ってくるつもり。なかでも淀川長治、安藤広重、小林多喜二、棟方志功、伊能忠敬の5人には一刻も早く会いたい!もち、金がないんで各停列車の旅でござる。
7月30日〜MI2を観てきました。トム・クルーズのカッコ良さはハンパじゃないね。冒頭のロック・クライミングのシーンだけでも劇場に足を運ぶ価値あり。格闘シーン、射撃シーン共にスローモーションを多用し、中盤から様式美さえ感じた。バイクの前輪アクションは必見!音楽もよし//パリで夭折した画家・佐伯祐三と浪花の天才将棋士・坂田三吉の墓を訪ねた。死ねばあの世で皆平等ということで名前を記してない前者、墓石が将棋のコマ型の後者、共に深く胸を打った。
7月29日〜今回のアメリカ大巡礼をうけて、従来の墓ベスト200が怒涛のベスト300に新しく生まれ変わりました!(この作業だけで3日!)
7月28日〜アメリカ文学の巨匠、W・フォークナーの短編集を読む。どの作品にも19世紀南部の黒人たちの閉塞感が、呼吸困難になるほど濃密に漂っており、読んでて額から油汗が滲んだ/今日はバッハのなんと250回目の命日!各自で追悼すべ〜し。
7月27日〜ひと足先に映画“パーフェクト・ストーム”を観た。映画を観てあんなに何度も無意識に叫んだのは初めて。とにかく荒波の迫力がハンパじゃないのだ。沈没モノはタイタニックという金字塔が既にあるが、海の怖さは断然こちらが上!
7月26日〜悲惨!メニコンのハードコンタクトを洗浄していると、偶然爪の間にレンズが挟まり瞬時にまっぷたつに。ただただア然。ぬお〜、2万円がぁ〜!

7月25日〜版画家・棟方志功が版画についてこう語っていた「愛しても愛しきれない、驚いても驚ききれない、歓んでも歓びきれない、悲しんでも悲しみきれない、それが版画です」と。
かくも壮絶な芸術なのか、版画というものは!
7月24日〜ホンゲーツ、皆の衆、帰ってきたぞ〜っ!・・・バタッ。
全米の東西南北を駆けずり、そして這いずり回った30日間の巡礼行脚。エネルギッシュかつバイオレンスな彼の地で今回面会を果たしたのは約100人(中にはチャップリンの母ちゃんやデ・ニーロの親父などヤケクソ気味のも)!

旅の冒頭、スタート地点のロスで巡礼開始2日目に、タクシーすらビビッて入って行けない最危険地帯のサウスエリアにド根性潜入した(墓があるので仕方なかった)。バス停のドラッグ中毒者から逃げ込んだピザ屋のお釣はなんと血みどろの1ドル札!これで僕のアメリカ観は完全に決まった。

壮絶な旅になる覚悟は事前にしていたが、選択不能の強制イベントの嵐にもうヘロヘロ。とにもかくにも、全身から黒煙をあげつつ、こうして無事生還したことをここに報告いたす。

以下、特筆エピソードの予告。
1、旅先で知り合ったおじさんにヘミングウェイの墓へ往復11時間も車に乗せてもらう!2、サンフランシスコ近郊のサンタ・ローザで警察の留置場に入れられる!3、ジャニスの死んだホテルを探し当て(名前が変わっていた)そこに泊まった!4、セントルイスで強盗にあう!5、東のボストンから狂気の6夜連続夜行バスで西のアイダホへ!(体はタオルで拭き、髪はペットボトルに入れた水で洗っていた)6、ナンパされまくり!7、
・・・・ 今日は指先を動かす力がもうないッス。今後の詳細レポートにこう御期待!

じゃが、しかし…帰国したとはいえ、故障中のクーラーと冷凍庫が故障している冷蔵庫、そして網戸がなく蚊に侵入され放題のカジポン亭は、「フーッ、やっぱり我が家が一番ネ」の言葉があまりに虚しく響くわい。





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