最新文芸情報


2015.11〜12

●12月31日…紅白見てたらNHKホールにダース・ベイダー卿と帝国兵軍団が!そして嵐メンバーがジェダイに。美味しすぎる登場の仕方!しっかし、あのBB−8はどうやって動いているのだろう?トリック映像じゃなく本当にいた。
/すさまじかったな、MISIA『オルフェンズ(孤児達)の涙』!!日本人の何%がガンダムソングと分かって聴いていたか。大晦日の空に魂のブルースが轟いた。
※2015紅白順番
●12月30日…『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、4DX上映との相性抜群!迷ったら是非4DXを!Xウイングとタイファイターの空中戦は最高の臨場感っすよ。ストーリーは3部作の1本目だから評価しづらいものがあるけど、僕の隣席にいた男性(50代前半っぽい)は、ハン・ソロ、チューバッカなど、往年のメンバーが登場する度に感極まってエグ泣きしていた。それにつられてこっちも涙腺が…。あと2作、あの夢のような世界に浸れるのが嬉しい。今作はユーモアも多かったので初見の人も楽しめるのでは。有名なオープニングテーマを大音量で聴ける至福。80点。“あの人”は本当に死んでしまったのかなぁ…。※それにしてもミレニアム・ファルコン号のデザインはつくづく素晴らしい。ファルコン号を見てるだけでご飯3杯はいけます(笑)。
●12月29日…紅白歌合戦でなんと『ガンダム 鉄血のオルフェンズ』のエンディング曲「オルフェンズの涙」が!歌はもちろんMISIAさん。これにはビックリ。しかも歌の順番が後半のいいところ。あの傑作ブルースが全国のお茶の間に流れると思うと胸熱。
●12月28日…「日本と合意してから元慰安婦の方々に会いに行く、韓国政府のボタンの掛け違いがはなはだしい」、同感です。なんで、こういう初歩の初歩の部分で配慮が足りないんだろ…。

//先日のNHKBS『英雄の選択』は、戦時中に軍の要請で戦意高揚の戦争画を描いた藤田嗣治(つぐはる)を論じていた。戦後、藤田は日本を追われフランスで他界。番組ゲストの高橋源一郎氏の言葉をメモ→「すぐ日本で戦争が始まるとは思わないんですが、もっと見えない形で、戦争のようなもの、戦争が強いてくる社会関係のようなものに、この僕達の社会もなっていった時に、藤田のことをとても他人事とは思えない。藤田がやったことを馬鹿だなとも思えない。違った形で、もしかしたら僕達はもう既に藤田みたいな事をしているかもしれない。社会が違うから見えないだけで」。
●12月27日…ジョジョアニメ第4部の新しい公式PVが公開(2分24秒)。第4部は原作が長編ゆえ、“一部の敵はカットされるかも”って心配していたけど、PV後半に出てくる敵のシルエット群に、地味なキャラもいっぱい出てた!こりゃ、第3部のように全員登場あるか!?

//やっと明日スター・ウォーズに行ける!

//WOWOWの年末年始がショボすぎて契約を止めようか迷うレベル。どうしたWOWOW。
●12月26日…新年1/11の読者交流会(オフ会)、定員の40名まで残り1名になりました(定員後はキャンセル待ちになります)。二次会は上野近辺の居酒屋かカラオケボックスに移動するつもりでしたが、関東圏以外の遠征組は交通費だけでも馬鹿にならず、また、居酒屋では人数が多いとかなり大声を出さなければ会話できないため、オフ会の会場(東京文化会館)を最大22時まで延長できるよう申請しました。これなら移動時間の節約になるし、何より全国から集まったいろんな人とみっちりトークできます。二次会の参加者はプラス500円になりますが、上野駅前で祝日の夜に5時間500円というのはお店に行くよりメチャ安なので、よろしくお願いします。会場は飲食OKゆえ、上野駅のコンビニ等で弁当を買って、食べながら文芸ジャンキー・トークを爆裂させましょう。
※今回、お薦めアートのプレゼンターは過去最多の23人!1人15分でもこれだけで5時間半を超えます。プレゼンされる方は事前に家でリハをして、必ず15分以内に収まるようにまとめて下さいね〜!(*^o^*)

//全日本フィギュアスケートの女子シングルの中継、選手の演技が軒並みハイクオリティでたまげる。すごい。14〜16歳にも高い技術力の選手がいっぱい。2年後が楽しみ。シニアでは村上佳菜子選手のロクサーヌ、復活おめでとう。久々の笑顔。本郷理華選手、国際大会の大舞台を経て貫禄がでてきた。
/演技が素晴らしいのはもちろんのこと、みんな良い音楽を使うなぁ。松田悠良選手、映画『ピアノレッスン』で演技している選手を初めて見た。音楽だけで鳥肌立つ。
/男子フリーも良かったけど、リンクの状態が悪かったのかな?いつになく転倒の多い大会だった。無良崇人選手、良いデキだったのに、転倒した宇野昌磨選手に負けるとは…。世界選手権が3枠だったらなぁ。
●12月25日…報ステの古舘アナが3月で降板との報道。僕の持論は「権力は監視・批判せねば必ず腐敗する」。それが資本主義の政権であろうと共産主義政権であろうと、左右関係なく腐敗する。例外はない。民主国家のキャスター(ジャーナリズム)は政権批判が仕事だし、独裁国家でなければどこでもそう。政権は正面から堂々と反論し、説明責任を果たせばいい。民放のキャスターの中では最も尖っていた古舘アナの降板を心から残念に思う。

//『あさが来た』、朝ドラで大久保利通の暗殺がこれほどクローズアップされる日が来ようとは。西郷どんに比べて評判の悪い大久保卿が、これを機にもっと評価されて欲しい。
●12月24日…福井地裁で高浜原発再稼働容認の判決。再稼働を禁止した前任の裁判官は降格・左遷され、新しい裁判官が関電を支持し容認判決を出した。核ゴミの保管場所の問題も、コアキャッチャーの問題も、何も解決していないのに。来年、電力が自由化されたら、絶対に原発由来の電気は使わない。多少割高になったとしてもだ。二度と原発推進派に「原発がイヤなら電気を使うな」なんてことは言わせない!

//クリスマスイブを記念し、夜11時からEテレで『スノーマン』をオンエア!イギリスの作家レイモンド・ブリッグズの名作絵本をアニメ化。夜の雪空を飛行するシーンは、BGMで流れるボーイソプラノの透明感ある歌声と相まって、めっさ素晴らしい!

●12月23日…『無料Wi-Fi 沖縄全域に』。来年度から整備事業を開始とのこと。これはすごい。実現すれば観光客が助かるだけじゃなく、県民だってどこでもノートPCやiPadだけでネットにアクセスできる。ケータイを経由しなくて済むから料金節約になる。大阪もやってくれ〜。
●12月22日…フィギュアスケートグランプリファイナル2015、羽生選手(21歳)の歴代最高得点@異次元のフリー演技(動画)、何度も見ても凄い。スピンはもちろんのこと、ジャンプは着地まで美しい。そして宇野昌磨君(18歳)!音楽がプッチーニのトゥーランドットというのも盛り上がるし、後半のスーパー・イナバウアーに鳥肌!っていうか泣きそうに。(動画
中国の金博洋選手(18歳)が「4回転を4度」もプログラムに取り込んだことにも仰天した。昔は4回転を1度成功させたら優勝できた時代もあったのに、それを4度も!ハイレベルな選手が続々と現れ、ライバル同士で演技がさらに向上していく。
一方、女子の方も宮原選手(17歳)が強豪ロシア勢を相手に堂々と渡り合って銀メダル。浅田選手(25歳)は今回順位こそ残念な結果だったけど、表現力は円熟味を増した。
女子で優勝したエフゲーニャ・メドベデワ選手(16歳)は、ジャンプの際に片手をあげるのが特徴で、これがまたなんとも可憐(動画)。通常、回転ジャンプは腕を体に引き寄せてコマのように回るもの。片手をあげてバランスをとるのは非常に難しい。それをことごとく成功させるメドベデワ選手は圧巻の一言!
男子も女子も、来年の戦いが今から楽しみでならない。

/それにしてもだ。選手の演技が超絶に素晴らしいだけに、背景の派手な広告群はどうにかならないのか。リンク周囲に緑、赤、青ほか様々な色の文字が並び、目がチカチカ。ここまでいくと演技の邪魔。海外では試合会場によっては全企業のロゴが青色に統一されることがある。これなら見やすいし、見る方も演技に集中できる。NHK杯のときは公共放送ゆえか、広告は控えめでイラストはなく、シンプルに文字だけだった。ところが羽生選手がウルトラ世界新記録を叩き出したバルセロナ(決勝)の試合は、競馬の「有馬記念」、パチンコ「マルハン」、「アコム」など、ギャンブルや消費者金融の広告だらけ。
別にギャンブル好きな人がいてもいいし、サラ金も利用者はいると思う。でも、それらが社会問題を引き起こしているのも事実(だから法律で年齢制限がある。この3社はNHK杯では広告を出していなかった)。特にスピンは選手が同じ場所に留まって長く演技するため、ずっと背後にアコムやマルハンの真っ赤なロゴが映り続け、まるで選手が広告塔のように見えてしまう…。そもそも、無差別に広告を引き受けるスケート業界もどうかしてる。10年前までは、こんなグランプリファイナルじゃなかった。広告に何か歯止めが欲しい。それとも、僕が気にしすぎなのかなぁ。
●12月21日…小規模で閉鎖的な宗教団体(ミニカルト)が全国で増加傾向にあるとのこと。2年前に比べて3割増しのペースで増えている。ご注意を。

//拉致被害者・蓮池薫さんの兄、蓮池透さんの新刊のタイトルが凄い。『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社刊)。蓮池透さんは拉致問題を政治利用する保守政治家に憤慨している。「国民は手厚い待遇で(帰還者は)のうのうと暮らしているんだろうな、と思っている」「政府の支援金は月額13万円で、収入があれば減額される。これでは絶対暮らしていけない」。ハングルの翻訳家として活動を始めた薫さんは、印税が入ると支給が途絶えたりしたため、一切の支援金を返上。「帰国後に国民から寄せられた1億円を超えるカンパは、拉致被害者の手に渡っていない。子供達が帰国した際に数十万のお見舞い金が出ただけ」「(安倍首相は)政治利用して拉致問題を踏み台にして総理にまでなった。それほど重要なら、しっかり対応しろ」。
どんな思いでこの本を綴ったのか、記者会見の様子がリンク先にアップされている。

//哲学者サルトルをとりあげた先日のEテレ『100分de名著』からメモ。サルトルが没した際、哲学者の葬儀に5万人もの市民が参列したことからも、サルトルの視点が常に弱者側、民衆と共にあったことが現れている。最後まで市民に愛されたリベラルな哲学者。だが、一方で右翼から何度も攻撃にあい、家を爆破されたこともある。
フランス文学者・海老坂武さん「(政治的思想の)旗印を鮮明にすれば“、そうだ”という人もいれば、“違う”という人も同時に出てくる。だから、サルトルは愛されもし、憎まれもした。しかし1968年の五月革命(学生運動)世代の若者たちは、(サルトルのライバルで)常に傍観者であろうとした哲学者レイモン・アロンを引き合いに、“レイモン・アロンと共に正しくあるよりも、サルトルと共に間違った方がいい”と考えた」。
表現者にとって沈黙という選択肢はない。どうか日本の哲学者や文学者も、もっと勇気を出して発言を。
●12月20日…21時からNHKでやっていた『新・映像の世紀 第3集 時代は独裁者を求めた』は衝撃的だった。第二次世界大戦・ヒトラーを中心に、初めて見る映像がいっぱい出た。中でもドイツ軍将校たちによるヒトラー暗殺計画(ワルキューレ作戦)の裁判映像、チャップリン『独裁者』の撮影風景(カラー!)&もう一つのラストシーン、マルチン・ニーメラー牧師が写った映像に息を呑んだ。ニーメラー牧師は次の言葉で有名「最初にナチスが共産主義者を弾圧した時、不安に駆られたが、私は共産主義者でなかったので、何の行動も起こさなかった。次にナチスはユダヤ人、メディアとどんどん攻撃し、その度に私の不安は増したが、それでもまだ行動に出なかった。ある日、ついにナチスは教会を弾圧してきた。そして私は牧師だった。だから立ち上がって行動に出たが、その時はもうすべてが遅かった。周りには誰もいなかった」。
ヒトラーの軍備増強に荷担したのが100社を超えるのアメリカ企業であったという米国の黒歴史も出た(独軍の軍用トラックの4分の1をフォードが生産)。日本が真珠湾を攻撃するまで、米国内にはナチスの支持者がたくさんいたことも映像で紹介された。
番組では、弱小政党だったナチスが、いかに権力を合法的に手に入れていったか、ヒトラーが“憲法を変えることなく憲法を骨抜きにしたか”を丁寧に描いていた。ヒトラーはドイツを工業国として発展させ、税収を5年で3倍に引き上げ、世界に先駆けて労働者の週休2日、40時間労働をもたらし、企業に福利厚生という概念をもたらした。ドイツ国民は「決める政治」をアピールするヒトラーに心酔し、全権を委任。経済面ばかりを見て、ナチスの背後にある狂気を見抜けなかった。番組ラストには、絶句するような強制収容所の虐殺がカラーで流れる。
すぐに再放送があるはず。全世界の人が見るべき。(日本の加害行為は完全にスルーというのが気になったけど…。重慶への都市爆撃や南京の虐殺には一言も触れず、国内の戦勝祝賀シーンのみ放送。これがNHKの限界か)
●12月19日…1978年10月、手塚治虫さんは『さらば宇宙戦艦ヤマト』(特攻場面あり)の大ヒットに衝撃を受け、「それ(ヤマト)が受けるということは、僕が戦後、日本という国を変えるために子どもらに提供してきた漫画は、意味がなかったということですか!」と叫び、感極まって泣き始めたという。空襲の下、死者の山の中をギリギリで生き延びた手塚さん。こういうアニメ制作者の座談会があったとは知らなかった。

//2015年の年間映画興行ランキングTOP10が発表された。結果は以下の通り。
(1)ジュラシック・ワールド 95億円
(2)ベイマックス 91億8000万円
(3)妖怪ウォッチ 78億円
(4)バケモノの子 58億5000万円
(5)シンデレラ 57億3000万円
(6)ミニオンズ 52億3000万円
(7)ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション 51億1000万円
(8)HERO 46億7000万円
(9)名探偵コナン 業火の向日葵 44億8000万円
(10)インサイド・ヘッド 40億3000万円
僕が観たのは半分。個人的には『インサイド・ヘッド』が当たりだったけど、10位か〜。昔から初日に観に行っていたような人気アクション映画、マッドマックス、007、ミッション:インポッシブルをまだ観てない自分に驚いている。人間がたくさん死ぬ映画に子どもを連れて行けないというのもあるけど、現実世界のテロや戦争で人が死にすぎ、これ以上大画面で人が死ぬのを見たくないという気持ちがある。3本とも評価が高いので、早く観なくちゃいけないと分かってはいるんだけど…。
●12月18日…来年度予算、防衛費が安倍政権下で初めて5兆円台に突入、公共事業費の5兆9千万円に匹敵するようになってきた。軍事企業の株は軒並み上昇。軍事費と公共事業費が並ぶときが来たのか。

//5年後の東京オリンピックの準備や運営に必要な費用を組織委員会が試算した結果、当初の見込み3億円の6倍に跳ね上がり約1兆8千億円に達し、財源が大幅に不足することが判明。立候補段階での見通しの甘さが浮き彫りに。不足分は都民や国民全体が血税で補填(ほてん)することになっている。エンブレムと国立競技場の問題だけでも数億円の無駄金が発生しているといい、なんかもういろいろ頭が痛すぎる。

//うおお、『ジョジョリオン』カラー版告知動画(1分23秒)の映像と音楽がカッコ良すぎる!一方、ネットには多数のジョジョ松さんが(笑)。YouTubeのコレ(編集パロ)とか、ニコ動のコレ(手描きパロ)とか。カオス!(笑)

//スター・ウォーズの土日のチケットがとれん…!ネタバレを避けねば。
●12月17日…フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が、保有するフェイスブック株の99%、450億ドル(約5.5兆円)相当を「人の可能性の追求と平等促進」のため、慈善事業に寄付すると発表。赤ちゃんが産まれて「次世代の全ての子供たちが、安心して教育、治療を受けられ幸福に生きられるように」と決断したとのこと。5兆円の寄付!日本の資本家、富裕層に寄付文化が殆どないため、こういう考え方が広まって欲しい。

//今日の『あさが来た』、俳優陣の演技に見応えがあり、放送時間が15分に思えず。映画1本を見た感じ。中でも松造に謝罪する近藤正臣の演技が神がかってる。ブラボー。
●12月16日…憲法では男女平等の権利を保障しているが、日本には夫婦同姓を定めた民法の規定があり、結婚した夫婦の96%以上が夫の姓にしている(事実上の強制)。本日、この民法の規定が違憲かどうか、最高裁が初めて判断を下した。その結果、15人の裁判官のうち10人が合憲、5人が違憲とし、合憲(性差別でない)となった。注目したいのは、15人の中に女性の裁判官は3人しかおらず、その全員が「違憲」と判断したこと。つまり、男女が半数に近ければ、違う結果になった可能性が濃厚だ。女性裁判官の見解「多くの女性が姓の変更による不利益を避けるため事実婚を選んでいる。別姓を全く認めないことに合理性は認められない」(リンク)。

国連は夫婦同姓を定めた日本の民法が差別的として、法改正するよう2度にわたって勧告している。日本でも1996年の法制審議会で「選択的夫婦別姓」を答申するところまで来ていた。その後、保守政治家から“家族がバラバラになる”と抵抗があり、現在まで法改正に至っていない。
国連も法制審議会も、すべての夫婦を「別姓にしろ」と言っている訳じゃない。同姓でも別姓でも、どっちでも“選択”できるようにせよと言っているだけだ。世界には夫婦別姓の国がたくさんあるけど、別に家族がバラバラになってない。むしろ今の日本は長時間労働で食事を一緒にとれず、共に過ごせる休日も異常に少なく、バラバラ云々いうならその対策が先。そもそも非正規雇用で家庭を持つのが困難という、もっと大きな問題があるのにそっちはスルーとか。

保守政治家はまた「夫婦同姓でなければ伝統が破壊される」というが、これも事実誤認が甚だしい。一般庶民は古代からずっと名字がなかったし、明治9年(1876年)には西洋近代国家を目指した日本政府が、今と逆の「夫婦別姓」を名乗るよう指令を出している。現在の夫婦同姓はそれから20年後に決まったものであり、現代日本の夫婦の形は、わずかここ百十数年のもの。源頼朝の妻は北条政子であり夫婦別姓、長い日本の歴史からいえば、夫婦同姓こそ“伝統の破壊”なんだけど、そのことに気づかない保守層の多いこと。
※ちなみに、ウチはどちらの姓にするか、市役所の前で一発勝負のジャンケンで決めた。

//音楽ジャーナリスト・林田直樹のツイート
→ある大手の会社からクラシックの編集企画盤CDの選曲を頼まれたので、「心の平和」というテーマを提案したら「平和」はいまはNGですと言われたこともあった。「昨今の状況に鑑みて弊社が護憲と思われるのはかえって偏向していると思われるので”平和”は好ましくない」とのこと。今やそういう時代。
/政府が手を下さなくても、国民が自ら自主規制し、表現の自由を手放していく…これこそが、支配層の真の狙い。戦前はその典型。僕らはまた同じ過ちを繰り返すのか。
※「No.9」と書かれた缶バッジをつけているだけで、議員会館の警備員に入館を制止された事例も。アッという間にここまで来てしまった。
●12月15日…世界経済フォーラムによる「男女平等度」調査の結果、日本は145カ国中で、女性の議員比率125位、女性役員比率116位、大学進学の男女格差106位、総合順位は101位という、先進国では最低レベルの順位となった(英国18位、米国28位、中国91位)。サウジアラビアは世界で唯一女性が車を運転できない悪法で有名だが、日本の女性議員数はそのサウジアラビアよりも少ないという。
実もフランスも今でこそ男女平等度は世界の上位だが、10年前は70位で女性の社会進出が遅れていた。そこで国の威信をかけて格差解消に取り組み、まず1999年に憲法で「各政党は候補者を男女同数にする」と定め、2012年に初の“男女同数”内閣が発足。その後、立候補者も当選も“男女ペア”という世界初の選挙が行われた。そして民間でも企業の役員の40%以上を女性にするよう義務付け、保育環境を改善。働く女性の比率が世界で最も高いクラスになったとのこと(現在15位)。ベビーシッター制度も充実し、出産率がとても高い。
一方の日本。男性の古い考え方が問題なのは当然として、先日のBS報道番組で、女性の社会進出を拒む女性という特集。資生堂は女性社員が多く、育休や時短勤務など育児制度が充実していることで知られていたが、昨年から方針を変え、妊娠中や子育て中の女性にも、土日出勤・遅番・ノルマなどが課されるようになった。理由のひとつは、他の女性社員から「しわ寄せが自分たちに来る、不公平だ」という声が続出したからなんだって。妊娠・出産を理由に嫌がらせを受ける“マタハラ”被害も、加害者が男性同僚より女性同僚というケースが倍近くあった。う〜ん、労働環境をより低い基準に合わせるのではなく、高い基準に合わせないと、少子化の流れは止まらないと思うんだけど…。
●12月14日…消費増税、「新聞」は生きていくうえで必要だから軽減税率が導入されるという。食材と新聞だけ軽減税率って、メディアとして恥ずかしくないのか。それなら、電気、水道、ガス、医療といった“ライフライン”も軽減税率が適用されないとおかしい!新聞大手は積極的にこの事実を伝えていない。本来なら「消費増税の前に特別会計など無駄金の削減を」「なぜ財源がないのに議員の給料や防衛費、海外ODAは増額され、法人税は減税されるのか」と論陣を張るべき。これではまるで政府に買収されたようなものではないか。
●12月13日…20年前に刊行された水木しげる先生の戦記漫画『総員玉砕せよ!』(Ama)がアマゾンのベストセラー第1位に。実際、この作品は戦争の虚しさ、日本軍の悲惨さを、これでもかと迫真描写しており、水木先生が目撃した南方戦線の地獄に放り込まれる思い。教科書に載っていない、知っておくべき情報が数多くあり、僕からもお薦めです。
●12月12日…人気ピアニスト、ユジャ・ワン(北京出身)が弾いたR・コルサコフ『熊蜂の飛行』(1分42秒)におったまげた。音速を超え光速レベル。この速さでミスタッチがゼロとは、彼女の指はど〜なっとるのか。

//消費税、8%が軽減税率ってのが納得できない。8%のままならそれはただの“据え置き”。イギリス、カナダ、メキシコみたいに食料品は「無税」にしろよ。公明党だって、軽減というからには最低でも5%を目指さないと、10%と8%のようにたった2%差じゃ、まったく負担が軽くなった気がしない。それに、与党の議論が食料品に集中しているのもおかしい。フランスは医薬品が2・1%、スウェーデンは映画、スポーツ観戦、旅客輸送などが6%の軽減税率になっている。宝石や高級車など富裕層向けの贅沢品に高い税をかけるのは分かる。でも、労働者の4割が非正規雇用になった今、生活必需品・水道光熱費は無税か5%以下にしないと、庶民の経済活動は完全に冷え込み、内需はボロボロになる。
とにかく、10%を8%にしたくらいのレベルで、「大幅譲歩」なんて言葉を使わないで欲しい。国会議員や公務員の給料は財源がなくても上げるのに、消費税や少子化対策では「財源が…」って、ふざけてんのか。財源がないのに法人税を下げたり、首相が海外で数百億円(先日は中国に600億円)、ときには数兆円レベル(インドに1兆円)のバラまき支援を約束するなど、言ってることとやっていることが滅茶苦茶。
※デンマークは軽減税率がなく税金が高いのに国民の幸福度は世界トップ。後日、このあたりにも言及。

//右派の産経新聞が「ゴジラに反戦・反核の思想はない」と書いたそうで、“そんなアホな”と仰天して根拠を調べたら、産経に文章を引用された映画評論家が“産経の曲解だ”とコメント。そりゃそうだろう、ゴジラが放射能火炎を吐き、被曝した少女をガイガーカウンターで調べる場面まで描きながら、どうして監督に反核の意図がないという結論に達するのか。産経は「なんでもかんでも、反戦、反原発に結びつけなくてもよかろうに」とコラムを締めている。訳がわからない。

//『おそ松さん』、異次元の傑作だった第1話が、パロディ部分の権利関係でDVD未収録とか。もったいない。
●12月11日…フィギュアスケートグランプリファイナル(世界一決定戦/バルセロナ)、羽生選手がショートプログラムで世界最高得点を大きく更新!人体美の極限を見る思い。

//三重県、25度の夏日だと!?もうすぐクリスマスなのに!?
●12月10日…戦後の“焼跡闇市派”作家で直木賞作品『火垂るの墓』『アメリカひじき』で知られる野坂昭如(あきゆき)さんが9日、心不全のため他界。享年85。少年時代に神戸で空襲に遭い、食料不足で妹が死亡。“戦争を知っている人間”の責務から、「戦争というものは気づいた時には始まっている」「戦争で、最もひどい目に遭うのは、子供たちだ」「日本は一足飛びに戦争に突き進んでいる」と警鐘を鳴らし続けた。文学以外の活動では、童謡『おもちゃのチャチャチャ』の作詞でレコード大賞に輝いたほか、伊東のホテル“ハトヤ”のCMソングなども手掛けた。53歳で参院議員になった後、田中角栄元首相の金権政治を批判して同じ選挙区で衆院選に出馬するも落選。その後も、一貫して政治腐敗に怒り、反戦、反TPPを訴え続けた。野坂さんは亡くなる直前に最後の連載原稿を脱稿。末尾の一文にはこう書かれていたという。「この国に、戦前がひたひたと迫っていることは確かだろう」。
親しかった美術家の横尾忠則さんは、病床の野坂さんから、眼前の危機に見て見ぬふりをしがちな日本社会や原発問題を懸念する内容の手紙を受け取ったという。「野坂さんは60年代から一貫して貴重なメッセージを発信してきた。病床からこんな危機感を伝えなければならなかった今の日本とは何だろうかと思う」。
訃報を知った吉永小百合さん「野坂さんの飛び抜けた行動力と非戦への思いを、今しっかりと受け止めたい」。ジブリ高畑勲監督「『火垂るの墓』と『戦争童話集』は、戦争に巻き込まれた弱者の悲劇を描ききった不朽の名作です。『火垂るの墓』をアニメ映画化できてほんとうによかったと、心から感謝しています」。論敵の西部邁さん「根は優しい人でした。戦時中の飢えを経験した人だから、人間存在のしんどさを深いところから理解できる人だった」。ここに哀悼の意を表します。
〔余談〕僕が初めて野坂さんを知ったのは、1987年、20歳のときに放送が始まった討論番組『朝まで生テレビ』。気難しい大島渚監督と激論する戦闘力の高さに驚くと同時に、翌年に公開されたアニメ『火垂るの墓』の原作者と知ってまたびっくり。大島渚監督の結婚30周年パーティー(1990)で大島監督と野坂さんが殴り合いのケンカをやらかしたのは、あの2人ならではの“微笑ましいエピソード”と当時の僕は感じていた。

//雨宮処凛(かりん)さんによる故・水木しげる先生の追悼文が良いのでリンク
●12月9日…今日、国際郵便を騙るウイスルメールが届いたので皆さん御注意。

//北京が過去最悪の大気汚染で、初の赤色警報。完全に黄色い霧の中に。北京市の人口は1150万人。庶民の暖房は石炭が中心。解決への道は遠そうだけど、子どもの健康被害はまったなし。どうするんだろう…。
●12月8日… 「ワタミには、『365日24時間、死ぬまで働け』という言葉がある」「そうしろと言うのではない。そんな気持ちで、働いてほしいということだ」。ワタミ創業者・渡辺美樹参院議員(自民)の言葉。7年前、ワタミに入社して間もない社員(当時26)が、月141時間の残業などで心身共に疲れ果て過労自殺した。「若者を酷使するブラック企業」として遺族はワタミを訴え、これに対して渡辺氏は「道義的責任はあるが、法的責任(安全配慮義務違反など)はない」と開き直っていたが、本日、東京地裁で和解が成立。渡辺氏らは法的責任を認めて謝罪し、過酷な労働を強いたことに対する「懲罰的慰謝料」を支払うことに同意した。
ワタミより酷いブラック企業はあるが、ワタミはカルト的な洗脳教育を社員に行い、思考力を奪っている点が特に非難された。仕事を終えて深夜帰宅した同じ日に、東京の本社で“早朝”研修があり、研修では渡辺氏の言葉をまとめた理念集を丸暗記。満点をとるまでテストが繰り返された。貴重な休日はボランティア名目でまた研修。渡辺氏の著作を読んで感想を書く課題もあった(しかも書籍代は給与から天引き!)。
今回の和解で、ワタミはこれから研修会参加や課題リポート作成に必要な時間を労働時間と認めて残業代を支払うと約束した。
※渡辺氏が自民党から立候補した理由は、「安倍首相から直々に説得されたから」と、渡辺氏が明かしている。それだけで安倍自民の本質が分かりそうなものだけど。
※ネットでよく見かける「嫌なら辞めればいい」という意見はおかしい。法令違反をしているのは雇用側。変わらなきゃいけないのは雇用者。そもそも欧米では残業そのものがあり得ない。ドイツのサラリーマンの休日は年間150日もあり、有休は100%消化。ドイツでは労基署が定期的に抜き打ち検査を行い少しでも残業があれば罰金が科され、人事部長が告発されることも。企業イメージを損なえば、優秀な社員が集まらないため、各社が厳格に法律を守っている。

//SEALDsの反安保法制デモのゴール(東京駅周辺12/6)に右翼の街宣車が突入し(動画)、若者のシュプレヒコールと、右翼の爆音でカオス状態に。右翼は映画『仁義なき戦い』の音楽をかけているが、主演の故・菅原文太さんは芸能界きってのリベラル、反安倍派。なんも分かってない右翼。
●12月7日…国民の幸福度調査で世界トップクラス、子どもの学力もトップクラス、報道の自由度や女性の政治参加の高さでもトップクラスのフィンランド。残業もない。そのフィンランドが世界で初めてベーシックインカム制度を導入=国民全員に非課税で800ユーロ(約11万円)を毎月支給する方向に進んでいるとのこと。そのかわりに複雑化した社会福祉支給が停止となり、シンプルにすることで無駄金の支出を抑えることができるという。
世論調査ではフィンランド国民の7割が導入賛成であり、最終決定は来年の11月までになされる予定。社会主義と異なるのは、このお金とは別に普通に仕事で得た給料もあることだ。サラリーマンでも同額をもらえる。800ユーロはあくまでも生存のためのベーシックなお金。会社をクビになったり、事業に失敗しても、800ユーロあれば飢えて死ぬことはない。未来に心配がないというのは、精神衛生上めちゃくちゃ良いから、この安心感があれば将来に絶望して命を絶ったり、破れかぶれになって起こす犯罪も減るのでは…。導入後のフィンランドがうまくいくか、いかないか、全世界が注目するだろう。
※オランダもベーシックインカム制度導入のための試験制度を来年から開始すると決定している。
【追記】おいおい、翌日にフィンランド駐日大使が「予備調査が始まるだけ」と声明。流れとしてはベーシックインカムにあるけど、決定間近というわけではないようだ。

//昨日の琉球新報にジブリ『火垂るの墓』『かぐや姫の物語』で知られる高畑勲監督(80)が沖縄大学で講演したことが記事に。以下抜粋→『高畑監督は、辺野古の新基地建設に関する沖縄の現状について「許し難いひどい話だ」と指摘し、一市民として「今こそ本土の人が一緒になってやる(考える)時期だ」と強調した。また本紙のインタビューにも応じ、「沖縄と政府は裁判になっているが、(沖縄は)当然のことをしている。全部支持している」と話した。さらに高畑氏は、沖縄に基地の負担が集中していることについて「後ろめたい」と話した』。“今こそ本土の人が一緒になって考える時期”、まったくもってその通り。僕も沖縄の民意を全面支持。
●12月6日…N響の新しい首席指揮者、パーヴォ・ヤルヴィ(エストニア出身53歳)が素晴らしすぎる。今夜オンエアされたEテレのマーラー交響曲第2番『復活』に激感動。パーヴォがカルロス・クライバーのことをヒーローと言ってくれたのも嬉しい。パーヴォとN響の黄金時代が始まる予感!
※『復活』に歌詞字幕が出たおかげで、『銀英伝』で親友キルヒアイスを失い廃人状態だったラインハルトが、「銀河を手に入れる」と立ち直ったときにBGMで流れていた『復活』のコーラスの歌詞が分かった。意味は「よみがえれ、よみがえるのだ」。場面と歌詞がピッタリ。鳥肌。

//『ちゅらさん』『ナヴィの恋』のおばぁ役で知られる沖縄出身の俳優、平良とみさんが他界。享年87。13歳から沖縄芝居で活躍。僕は平良さんの笑顔と、ゆっくりと話す沖縄方言「ウチナーグチ」に癒やされました。合掌。

●12月5日…九州の生後3カ月の赤ちゃんが覚醒剤投与で殺された事件が酷すぎる。ほんと、この世から覚醒剤がなくなって欲しい。売買したり使用した人間は無期刑という、そこまで厳しい法律を作らないと、本気で根絶するのは難しい。

●12月4日…1/11のオフ会の後、上野のネットカフェに泊まるし、上野駅周辺で二次会しようか考え中。

●12月3日…何度もウィンドウズ10へのアップグレードを促されるので、勇気を出してノートPCに続きデスクトップもアップグレードをやってみた。PCの容量が厳しいから心配してたけど、なんと、何かが圧縮されて(?)逆にスペースが空いた。今のところ快調だけど、メールのフォントが変わったみたいでそっちはまだ馴染めてない。
●12月2日…朝日の夕刊「2カ月ほどの空爆でシリアの民間人485人が犠牲に。パリ同時テロの3倍以上。(シリア犠牲者には)追悼の花も連帯の叫びもなく」。この生命の重みの差。一方でISは10歳の少年兵に捕虜の喉を斬らせる動画をアップ。ISの狂気を止める必要はある、だが、民間人が死にすぎている…どうすればいいのか。
政治学者の北大大岳院・中島岳志准教授は「テロリストたちにとって空爆はダメージ以上にメリットが大きい」と断言。「ISはいわばフランチャイズ化しており、世界各地で自発的に支持者が増えており、イラクやシリアだけに仲間がいる訳じゃない。空爆で死んだISメンバーは聖戦(ジハード)で殉教した英雄となり、その死が各地にいる潜在的な不満を持つ支持者を焚き付ける。誤爆で市民が無惨に死ぬと、人々に欧米への怒りと敵意が蔓延する。結果的にこれまで平穏な生活を送っていた人たちが、いろんな所でテロリストになっていく。これはISとって組織拡大に進みメリットとなる。ISの狙いは過剰反応。過剰反応がテロリストを利する。パリのテロがテロリストにとって“成功だった”とさせないためには、過剰反応を止めていくということが重要」。
慶応大学・井手教授「2013年は世界のテロの死者は2万2千人。2014年は4万3500人。わずか1年で倍増している」「フランスのオランド大統領は“戦争状態に入った”と言っている。日本国内でテロが起きれば、私達もその瞬間に戦争モードになり、思想的なものも価値観も一気に右傾化し、一気に全体主義する危険性をはらんでいる」。
●12月1日…福島県相馬市の酪農家男性(54歳)が、原発事故3カ月後に「原発さえなければ」と牛舎の壁にチョークで書いて自殺した悲劇。壁には「原発で手足ちぎられ酪農家」とも。原乳は出荷停止になっていた。亡くなった場所は震災の4カ月前に500万円の借金をして建てた堆肥小屋。幼い子ども2人を抱えた遺族が東電を提訴し、長期の裁判に疲れた遺族が本日、和解。遺族側は賠償と謝罪を求めたが、東電側は賠償には応じたものの、ついに謝罪の言葉は最後までなかったという。遺族「東電の対応は求めていたものとは違っていたが、生活が苦しく和解案をのむ」。ここまで原発事故が原因と分かっている自殺なのに、なぜ東電はただ一言の謝罪ができないのか。酷い話だ。

//原発事故といえば、子どもたちの甲状腺がんについて政府の対応がおかしい。事故当時18歳以下の子どもを対象に実施された甲状腺調査の2回目が終わり、その結果、“がん、またはがんの疑い”と診断された子どもが新たに39人に増えた。事故前、子どもの甲状腺がんは100万人に1〜2人と言われていたのに、今回の2回目では18万人のうち39人。ちなみに1回目は38万人対象で114人が見つかっている。はるかに高い割合だが、「県民健康調査検討委」の見解は「放射線の影響とは考えられない。これまで自覚症状のある子どもだけを診断していたが、福島の子ども全員を診断したので、比例して多く見つかっており、数が多く見えるだけ」という。なるほど、その説明は一理あるし、僕もそうであって欲しい。問題は、最新機器でしっかり検査しているのに、どうして1回目で発病しなかった子が、2回目で39人も増えているのかという点。この39人のうち、37人は1回目の検査で“全く異常なし”だった。同じ方法で検査している以上、2回目の多発は従来の見解では納得できない。だが、検討委の座長は「多発は認めるがこれが放射線の影響とは思えない」と譲らない。じゃあ何の影響というのか。訳が分からない説明。
この問題を簡単に解決する方法は、同じやり方で西日本の他県の子どもを調査すること。たったそれだけで、発病の割合が平均的なのかどうか分かる。それをやろうとしない政府が理解できない。検討委員会では内部被曝が全く議論されていないという。
●11月30日…漫画家・水木しげる先生が他界されたと速報。享年93歳。戦時中、水木先生は21歳で南方戦線ニューギニアに徴兵され、飢餓や伝染病で苦しみ、敵機の爆撃を浴びた左腕を麻酔なしで切断手術するという壮絶な体験をしている。中でも突撃命令の話は日本軍の実態を伝えるものとして記憶しておきたい。(ネット上では先生の訃報と戦争話を結びつけるなという論調もあるけど、片腕を失い九死に一生を得た人生と結びつけるなという方が無理)
→戦争末期、米軍への突撃(玉砕)命令が出たので、水木先生の連隊は皆で突っ込んでいった。ところが上官が真っ先に戦死したので指揮する者がいなくなり、さらに米軍からの猛反撃にあい、“いま突撃して無駄死にするより、ゲリラとなって戦い続けよう”と81名が撤退した。軍司令部は水木先生の部隊が全滅したと信じ込み、新聞に「勇敢に華々しく全員玉砕」という“美談”として載せた。水木さんたち生存者はそんな状況になってるとも知らず、命からがら基地に戻ると、上層部は死んだと思っていた兵士が生きていたことに絶句。先生たち81名は、美談の為にもこの世にいてはならぬ存在だった。
軍の結論は「生存者がいては困る、必ず全員死なせなくては」。生還者は“今度こそキッチリと死ぬ為に”再び突撃を命じられた。せっかく生き延びたのに、美談完成の為に部隊は散った。マラリアに感染していた水木さんは、爆撃で片腕を失いつつも生き残った。
水木先生は軍医が上官に抗議した言葉を記録。「参謀殿!到底勝ち目のない大部隊にどうして小部隊を突入させ、果ては玉砕させるのですか!」「時をかせぐ為だ。その間に後方を固め、戦力を充実させる」「しかし玉砕させる必要はないでしょう!玉砕させずにそれを考えるのが作戦です!玉砕で前途有意義な人材を失って…!」「馬鹿者!貴様それでも軍人か!」「あなた方は、意味もなく人を殺したがる、一種の狂人だ」「貴様!それでも日本人か!」「命を尊んでるだけですッ!」。
水木先生は慰安婦についても言及。「敵のいる前線に行くために、(ニューギニアの)ココボという船着場についた。ここから前線へ船が出るのだ。そういうところには必ずピー屋がある。ピー屋というのは女郎屋のことである。(略)ピー屋の前に行ったが、何とゾロゾロと大勢並んでいる。日本のピーの前には百人くらい、ナワピー(沖縄出身)は九十人くらい、朝鮮ピーは八十人くらいだった。これを一人の女性で処理するのだ。(略)それはまさに「地獄の場所」だった。兵隊だって地獄に行くわけだが、それ以上に地獄ではないか。よく従軍慰安婦のバイショウ(賠償)のことが新聞に出たりしているが、あれは体験のない人にはわからないだろうが…やはり「地獄」だったと思う。だからバイショウはすべきだろうナ」。その後、彼女たちは病院船で移動する際に潜水艦にやられ全員死亡したとのこと。
もっとも覚悟を感じた水木先生の言葉は「真珠湾で一撃やった以上、以後の事は文句を言えないはず。最初に殴っておいて、あとで2つ殴られたからひどい、というのはおかしい。それだけ最初の一撃の責任は大きい」というもの。水木先生は被爆者の支援をされていたし、けっして原爆を軽く見ていたのではない。十分に原爆投下を重く見ていて、その上で、「しかし先に攻撃をした責任の方がさらに重い」と“あえて”おっしゃっている。悲惨な原爆投下を引き合いに出すことは、大きな批判を受ける恐れがあるにもかかわらずだ。片腕を失い、普通ならアメリカに憎しみをぶつけた発言をしてもおかしくない。ハルノート、ロシアの南下、日本にもいろんな言い分があるのに、「先に仕掛けた方が悪い」と言い切るのは、戦場があまりにも地獄だったから。それは先制攻撃がなければ始まらなかった。死線をくぐってきた者が言うから説得力がある。あくまでも「先にやったのはこっちだ」という、その言葉の重さを強く思う。
終戦の翌年帰国した水木先生は、15年後にマンガ『墓場の鬼太郎』を発表し、売れっ子作家になっった。実に壮絶な人生。お疲れさまでした。
●11月29日…今年で4回目のブラック企業大賞。これまでヤマダ電機、ワタミフードサービス、東京電力が大賞に選ばれてきた。今回ノミネートされたのは、靴販売のABCマート、コンビニ最大手のセブンイレブン、福井県の防災機器業者の暁産業、外食サービスのフジオフードシステム、「明光義塾」を運営する明光ネットワークジャパン、引越社関東(アリさんマークの引越社)の6社。そして“栄えある”2015年のブラック企業大賞に選ばれたのはセブンイレブン!以前から悪い噂は漏れ聞こえていたものの、CMでは優良企業のイメージ全開だったから、大賞に輝いたことに驚いた。いろいろ関連記事を読んでいると、バイトに売上げノルマを与えて自腹購入させたり、フランチャイズシステムを利用したオーナー経営者への過重負担など、様々なブラック・ケースがあるようだ(ネットの書き込みには「売り上げの半分は本部に搾取、売れ残った弁当代はオーナー持ち、近所のスーパーよりも仕入れ価格が高い」とあった)。
米国セブン加盟店協会シカゴ代表いわく「(代表取締役会長の)鈴木敏文さんは、日本のセブンイレブンをフランチャイズだと呼んでいますが、フランチャイズなどではありませんよ。鈴木さんの経営は労働搾取工場制度です。この意味、わかりますか?人々を奴隷のように働かされているんですよ」。リンク記事によると、米国では仕入れ商品に関して、請求書・領収書を渡すのが当然のガラス張りだが、日本では創業以来40年、仕入れ商品の請求書・領収書をオーナー経営者に渡していない秘密主義に貫かれており、仕入れ代金のピンハネ疑惑が囁かれているとのこと。契約更新に関しても、米国では「違反ガイドライン」で判断し、契約を解除した場合、営業補償金を支払わなくてはならないが、日本では本部に異議を唱えると本部の考えで契約解除ができるという。フランチャイズ発祥の地・米国では連邦法、州法、反トラスト法(不当取引規制)とフランチャイズを規制する法律があるが、日本では独占禁止法などしかなく、いわば本部のやり放題という環境が続いてきたそうだ。
日本では、本部だけがボロ儲け、オーナー経営者は自殺に追い込まれ、ブラックバイトはノルマ地獄に…でもマスコミには年間500億円以上の広告代を出しているので、批判の声がテレビで流れないとのこと。その意味でも、ブラック企業大賞で社会的注目が同社に集まるのは良いこと。本部が奴隷主と言われないような経営体制になることを願う。
※そもそも、いつ店に行ってもズラリと並んだ弁当があるのに、スーパーなら当たり前の賞味期限前の見切り販売を認めず、全部オーナーに買い上げさせるというのは、あまりにエゲつないし弁当だってもったいない。
●11月28日…世論調査で野党の支持率があがらない。民主党が頑なに共産とのスクラムを拒否し、第2自民党として振る舞っているんだからどうしようもない。
兵頭正俊氏のツイッターに同感→「民主党は国民を二度殺す。最初は政権をとってから、公約の裏切りと米国・官僚・財界隷属の政治によって。二度目は下野してからの、国民のために本気で自公と闘わないレスリング政治によって」

//フィギュア男子シングル(NHK杯)、羽生選手が世界最高得点を更新!前人未踏の300点台で優勝!

●11月27日…今週は土曜のテレビ番組がかなり充実。スポーツから反戦ドキュメンタリーまで。
●11月25日…日本映画“黄金期”の大女優、原節子さんが9月5日に他界されていたことが今夜発表された。享年95。小津安二郎監督、黒澤明監督の傑作に出演されていた原さん。1963年に43歳で引退し、半世紀以上も隠遁生活を送り生きながら伝説に。追悼の意を表します。※小津監督『東京物語』の原さんも良かったけど、黒澤監督『白痴』の方が僕には強烈なインパクトだったな。『白痴』は原作がドストエフスキーというのもあり、薄幸のヒロインに鬼気迫るものがあった。
  42歳で引退。キネマ旬報で「20世紀の日本女優」第1位に選出された
●11月24日…48歳になった。なんともいえない崖っぷち感。

//トルコが領空侵犯を行ったロシアの爆撃機を撃墜。トルコの説明によれば、再三にわたる警告を無視するロシアに、堪忍袋の緒が切れたとのこと。本当なら主権を蔑ろにしたロシアに非がある。ただ、救援にきたロシアのヘリまで撃墜するのはやり過ぎな気が。
パラシュートで脱出した2名のうち、1名は反政府勢力(反アサド軍)の支配地域に降下した為、地上からの銃撃で射殺された。深刻なのは、脱出パイロットがISの兵士ではなく、反アサド軍の兵士から銃撃されていることだ。ロシアは独裁者アサドの味方であり、ISよりも反アサド軍を優先して爆撃している。パラシュートで降下中のパイロットは無抵抗であり、それを撃つというのはいかにロシアが反アサド軍から憎まれているかの証左。米国も西欧も反アサド軍を支持。泥沼すぎる…。
●11月23日…来月発売のジョジョゲーム、アイズ・オブ・ヘブンの第4弾新PV(6分)、なんというハッチャケ感!まさに何でもあり、驚嘆のオリジナル・ストーリー。ここまでブッ飛んでると、細かいツッコミなどナンセンス。世界観を楽しんでみよう。
●11月22日…これはもう、番組制作スタッフにエールを送らざるを得ない。放映中の新作ガンダム『鉄血のオルフェンズ』で革命的なことが起きている。今日オンエアされた8話までの3話(4、6、8話)で、戦闘シーンがなかったんだ!これがどれだけ凄いことかピンと来ない人もいると思うので説明。
かつて、ガンダムの生みの親である富野由悠季監督は、制作会社(サンライズ)の最大株主であるバンダイの社員から「ストーリーなんかどうでもいいんです、30分のCMだと思って…」と、各エピソードの中に必ず1回は戦闘シーンを入れることを要求され憤慨したという。近年、ガンダム・シリーズに多数のガンダムが登場するのも、すべてバンダイ側の意向によるものだ。それほどまでに、大スポンサーであるバンダイ帝国の力は巨大で、かくして必然性のない戦闘シーンでも必ず一度は出てくるようになった。(スポンサー的には、ウルトラマンなのに、ウルトラマンが30分の間に登場しないで終わるようなものなんだろう)

こういう事情を知っているだけに、8話中の3話、つまり約半数のエピソードで戦闘シーンをやめて人間ドラマに特化するという、オルフェンズ制作陣のストーリーへのこだわりに敬意を表したい。
それにしても今回のオルフェンズは異例尽くし。主人公は負傷して身動きがとれなくなった敵を何のためらいもなく射殺するし、第3話では「両腕を縛られた捕虜2名」を問答無用で射殺している。ファースト・ガンダムのアムロが生身の人間を撃つことができなかったのと真逆であり、従来のロボットアニメの主人公(清く正しいヒーロー)ではあり得なかった行動だ。特に後者の捕虜殺害シーンはBPOに“視聴制限を設けるべき”と批判意見が届いたほど。正直、僕も威嚇射撃と思っていたので驚愕した。
とはいえ、何といっても物語の序盤であり、今後、僕は主人公が大化けすると確信している。孤児の主人公は生まれ育った環境があまりにハードであり、周囲にロクな大人がいなかったことが描写されている。彼はまだ命の尊さに気づく環境にいない(命が消耗品という世界にいる)。監督や脚本家は無駄に残酷なシーンを出しているのではなく、物語後半に向けての必要不可避な、確信犯的な暴力描写と僕は認識。いわゆる“不満があっても判断は最終回まで待って欲しい”というヤツだ。
そう思わせる要素として特筆したいのは第6話。この回は学校に行けなかった為に文盲の主人公とその仲間が、文字を覚えるために勉強を始めるというエピソードだった。ガンダムのみならず、他のSFアニメを見渡しても、文盲の主人公が文字を学ぶシチュエーションなど前代未聞だろう。主人公は読み書きが出来るようになったら野菜の本を読んで将来農場を作りたいという。こういう細かな描写の積み重ねの果てに、ド感動のヒューマン展開が待ち受けていると期待している。
戦闘シーンが少ない一方、どの登場人物がいつ死んでもおかしくない空気が流れており、見ている時はマジで緊張。SEED系にあった7色のド派手なレーザービームを乱射というバトルは消え、砲弾とハンマーが全面に出た痛みのあるバトル。第7話でアキヒロが仲間の信頼に応えるために、低性能の機体でボロボロになりながら奮闘するシーンは、ガチで彼の生存を祈った。
毎回ラストに絶妙のタイミングで流れ始めるブルース(90秒)がこれまた素晴らしく(歌っているのはMISIA)、久々に“ダグラム的なノリ”の硬派作品を見られることに感謝している。※ダグラム(1981年)はロボットアニメ全盛期に政治描写を優先した異色ロボアニメ。ヒロインの頬がこけていることも話題に。

//大阪知事選、まさかここまで大差になるとは。ダブルスコアでおおさか維新が勝利。住民投票で都構想が否決されたばかりなだけに、この結果は読み切れなかった。大阪の民意は、都構想には反対でも、旧来の政党への不信・反発が大きいのだろう。一方、橋下・松井と首相は非常に親しい間柄。「自民党と手を組んで政策を実現していく」(松井)。安倍自民と右派のおおさか維新が協力すればマジで改憲が現実的に。共謀罪成立の動きも出てきており、リベラル勢としては警戒レベルMAX。
●11月21日…ノートPCに入っていたウィンドウズ8から10へのアップグレードに成功。問題はデスクトップのウィンドウズ7。たくさんアプリケーションが入ってるので、無事に動くか不安。遅かれ早かれアップグレードせんといけないんだろうけど。

//YouTubeで見つけたジョジョ・アニメの“全ザ・ワールド発動シーン・カット”映像(8分46秒)、DIOの視点以外からの現実時間が体感できて怖さ倍増。あらためてジョジョは面白いなぁと。編集した方、ごくろうさま!
●11月20日…今夜の報ステから、メモった2つの言葉を紹介。

・イスラム国で人質経験があるフランス人ジャーナリストのニコラ・エナン氏は“難民排斥の動きはイスラム国の思う壺”と指摘している。
「イスラム国は西洋文化の国に、イスラム教徒の居場所はないと主張している。難民が避難先で受け入れられると、イスラム国のプロパガンダが崩れる。難民が受け入れられるのを防ぐ為に、イスラム国は難民が非難され差別が増えるような行為をする」。
イスラム国としては国力を維持するために、支配地域から人々が流出するのを防ぎたいはず。民衆をシリアに留めさせるために、卑劣なテロで欧州に国境を閉じさせようとしている。目的がそれなら、わざとテロリストが難民に混じって移動し、犯行現場に難民の偽造パスポートを落とすことも説明がつく。

・パリ同時テロで妻を亡くした仏人ジャーナリスト、アントワーヌ・レリス氏(34)は、テロリストに向けたて次のメッセージをフェイスブックに書いた。
私は君たちに“憎しみ”という贈り物はあげない。君たちはそれを期待していたと思うが、もし憎しみに怒りで応えてしまえば君たちと同じ無知に屈することになる。私は(幼い)息子とたった2人になってしまったが、世界のどんな軍隊よりも強い。この子の幸せで自由な人生が君たちを辱めるだろう。君たちはこの子の憎しみさえも得ることはできないだろう」

//優勝24回の大横綱、日本相撲協会の北の湖理事長が急逝。享年62。直腸癌とのこと。僕が小学生の頃、輪島と名勝負を繰り広げ、圧倒的な強さを誇った偉大な力士。哀悼の意を表します。
●11月19日…大阪は次の日曜に知事選挙。“おおさか維新”松井一郎現知事と自民・栗原貴子候補の事実上の一騎打ち。自民の栗原候補をなんと共産・社民が「橋下派よりマシ」と応援しているカオス選挙。松井知事はまたしても“大阪都構想”を前面に出している。今年5月に血税を31億円も投入して住民投票を実施し、否決されたばかりなのに、もううんざり。都構想は多くの学者から初期費用がバカにならぬことも指摘されている。
大阪は松井府政の8年間に失業率が“全国平均より悪化”し、府の税収も減っている。府の資産を現金に換えて見せかけの黒字を装っており、借金をするのに国の許可が必要な「起債許可団体」にまでなってしまった。教育面では、橋下維新が鳴り物入りで初めた公募校長制度も、不祥事ばかり続いているうえ、小中学校の暴力行為の発生件数は全国6位からワースト1に、不登校児童の数はワースト18位から6位になった。一方、君が代を教員が歌っているかどうか口元までチェックし、独自に慰安婦に二次加害を加える副読本も準備するなど“自民より右”な政策を実施。
松井知事は政見放送で「私が観光事業に力を入れた結果、知事に就任したときに年間160万人だった外国人観光客が、今は600万人まで増えている」とアピールしているけど、観光客は全国的に増えており知事の努力というより、円安とビザ発給条件緩和によるものとツッコミたくなる。トドメとして松井・橋下コンビは「カジノを誘致しましょう!」と力説しており、大阪にカジノは不要と思っている僕は栗原候補を応援。よりマシな方を選びたい。
※報道によるとアマゾンで都構想関連の書籍を検索すると、賛成派2冊に対し、反対派は13冊。書いた学者の数は、賛成1人、 反対7人。唯一の賛成派学者にカウントしたのは、「専門的大学人」でなく「特任教授の経験あり」という経歴の堺屋太一氏とのこと。

//想田和弘@KazuhiroSoda→『今は僕が「米軍らによる民間人の殺戮はテロと同じではないか」などと申し上げても共感してくれる人は多いけど、日本で実際に「テロ」が起きた後だとこうはいかないと思っている。「テロリストの味方をするのか」「お前もテロリストか」といった言説が跋扈(ばっこ)するだろう。みなさん覚えて置いてください』

//ジョジョアニメ第4部の放送開始は4月に決定!メインキャラの声優さんは億泰以外、ゲームと変わってしまうのか。戸惑いもあるけど、第3部の配役が完璧にハマっていたので、制作者のセンスを信じて4月を待ちたい。シリーズ構成が引き続き小林靖子さんで良かった。音楽も菅野祐悟さんが続行。公式サイトのキービジュアル、ちょっとオシャレな絵柄になってるけど、主人公の髪型や後方の個性的な人(億泰)などとのギャップが、ジョジョを知らない若いファンにどう受け止められるか興味津々。あと5カ月か〜。
●11月16日…沖縄辺野古問題、裁判より国民投票が相応しいと思う。普天間基地“移転”を認めるか、もしくは無条件の普天間基地“撤去”か。そして仮に移転容認が可決されたなら、もっとも移転容認派の多かった都道府県が米軍基地移転を引き受けるというように。
●11月15日…フランスの同時多発テロ、自分の考えを整理する参考にしたくて、ネットの意見をいろいろ見ている。でも、“これだ!”とリンクを貼りたいものになかなか出会えない。逆に言えば、それだけ問題の解決が複雑ということ。

/虹はいろんな色が自分の個性(色)を残したまま一緒になって美しく見える。7色がそれぞれ輝き、他の色を引き立てながらながら一つになっている。その意味でLGBT(レズビアン、ゲイなど性的少数者)パレードでは、多様性の象徴としてレインボーフラッグが掲げられる。テロ事件とこの旗についての茂木健一郎さんのツイートに共感。

茂木健一郎→「rainbow flagがすばらしいのは、国家だとか、宗教だとか、言語だとか、文化による「くくり」なしに、世界のどの人でも、そのままの生身の人間として、回りの人たちに映るその人たち自身として、多様性を保ったまま連帯できる点にある。
フランス国旗にかぎらず、national flagは、人を区別し、分類する手段でもある。むろん、国家は当分必要であり、愛国心も害だけではない。しかし、国家を旗印に無差別に人を殺すテロリストに向き合う反応として、国旗を出すのは、おそらくちょっと(かなり)違う」。
●11月14日…読者交流会、大阪ではなく東京での新年会オフになりました!1月11日(祝)、上野の東京文化会館で開催します!10:00〜17:00を予定。詳細は近日掲載します。過去に東京では映画ファン・オフを2度やりましたが、純粋な読者交流会(お薦めアート・プレゼン大会)を東日本でやるのはサイト16年間で初めて。

//フランスでまた酷いテロ。死者100人以上。フランスはイスラエルやアメリカに比べれば、パレスチナ問題でもイスラム側に理解を示している。そして今回はマホメットを侮辱したイラストとも何の関係もない、ただのフランス一般市民。もしこれがイスラム過激派の犯行なら、まったく思考過程が理解できない。(現地の地図
【追記】うーむ、シリアでのISへの空爆をやめろというのが犯行理由なのか。フランス政府はどう判断するのか。ISを壊滅させるまでテロは続くが、それまでどれだけの血が流れるのか…。
●11月13日…読者交流会(オフ会)を1/10に開催する予定でしたが、その日に大きな用事が入ってしまいました。ガーン、なぜ同じ日に…。すみません、日程変更の可能性があります。m(_ _)m
いま会場の空き日は12/23(祝)オンリー。その日だと、前後が平日だから遠方の人が参加し難いんだよね…。う〜む!
●11月9日…民主党内の右派、首相と食事をする仲の前原と細野が岡田党首に解党を進言。江田維新との合流を目指すという。完全に第2自民党であり、リベラルが求めていた姿と真逆。衆院は既に自公で改憲に必要な3分の2を支配。恐ろしいことに、前原・江田新党が自民に協力すれば、参院でも3分の2に達する。平成の大政翼賛会誕生で改憲が現実味を帯びてきた。僕は社民・共産との合流を求めているけど、同じ意見の人はまだまだ少ない。気持ちばかり焦る。

/以下の兵頭正俊氏のツイート、言い方は厳しいけど、実際、その通りなんだよな。民主党は政権時代から失望させられてばかり。期待しているのに!

「原発から見ても、TPP・消費税増税から見ても、民主党は野党ではない。それがまだ野党第一党であり、野党共闘を妨害している。恥を知れ、民主党。早く自民党か公明党に合流しろ。曖昧模糊とした、ヌエ的な性格が、この国を不幸にしている。結局、野党の選挙協力は、民主党のせいで潰されそうだ」(兵頭正俊)

//なんと『よつばと!』の新刊(13巻)が2年半ぶりに発売されるのか!子どもを持つことを決心させた漫画だから、ある意味、ウチの子にとっては命の恩人だわ。
●11月8日…第二次世界大戦中、ユダヤ人より前に障害者が殺されていた。EテレのETV特集はNHKの最後の良心というか、いつも弱者の立場に立った良い番組を放送している。昨夜の『それはホロコーストのリハーサルだった〜障害者虐殺70年目の真実』も念入りに取材されたものだった。ナチスや独の医師たちはホロコースト(ユダヤ人虐殺)の前に、障害者や精神病患者を「国家の役に立たない」「戦争予算の足を引っ張る」と大量に殺害していた。1933年、政権をとったナチスはすぐさま「断種法」を制定して障害者から生殖能力を奪い、1939年、それが“T4計画”と呼ばれる殺害へとエスカレートした。ナチスはうつ病、統合失調症、てんかん、パーキンソン病、アルコール中毒、傷病兵等を片っ端からガス室に送り、 南ドイツのグラーフェニックなど6カ所以上の施設で、最終的に20万人以上が殺害された。ドイツ南西部ハダマーの精神科病院では(ガス)シャワー室に50人を押し込み、毎日120人を殺害していた。
連日のように病院の煙突から出る(火葬の)黒い煙や、患者で満員のバスが帰りは空っぽになっていることから、付近の住民は病院の“異変”に気づいていたが「どうすることもできない」「自分たちとは関係ない」と距離を置いた。
このT4計画が中止になったのは、ひとりの聖職者が勇気を出して抗議したからだ。1941年夏、独北西部ミュンスター大聖堂のフォン・ガーレン司教は次の説教を行った。
「貧しい人、病人、非生産的な人、いて当たり前だ。私達は他者から生産的であると認められた時だけ、生きる権利があるというのか。非生産的な市民を殺してもいいという原則ができ、実行されるならば、我々が老いて弱った時に我々も殺されるだろう。非生産的な市民を殺してよいとするならば、いま弱者として標的にされている精神病者だけでなく、非生産的な人、病人、傷病兵、仕事で体が不自由になった人すべて、老いて弱った時の私達すべてを殺すことが許されるだろう」
秘密警察はフォン・ガーレン司教のこの説教原稿を奪おうとしたが、多くの市民が説教を書き写して全国に郵送し、国民世論の反発を恐れたヒトラーは、司教の説教からわずか20日後にT4計画を中止させた。ただし、ガス室はアウシュヴィッツに移設され、T4関係の医師はユダヤ人虐殺に関わっていくことに…。
※ネオナチ支持者の中には「アウシュヴィッツの毒ガス虐殺はなかった」と主張する人がいる。アウシュヴィッツ建設の数年前に、既にドイツ人がドイツ人をガス室に送っていた歴然とした事実があるのに、もうそんな愚かな主張をするな。
※2010年、ドイツの精神医学界は障害者殺害に組織的に関与していたことを認め謝罪、今年の秋に報告書が完成した。
新聞記事によると、現場となった精神科病院裏手の集団墓地跡に、次の言葉が刻まれた記念碑が建っているという−−「人間よ、人間に敬意を」。西日本新聞は良質な記事をよく載せている。
●11月7日…安倍政権は意地でも臨時国会を開かないつもりか。通常は50日から60日かけて開く臨時国会を、たった14時間(衆院7時間、参院7時間)の“閉会中審査”で終わらせるとは。国会議員が国会を開かないなら辞職して別の仕事をやれ。TPP、安保法制、経済対策、少子化、原発再稼働、論議すべき事は山ほどある。何の為に有権者の代表として市民が投票していると思っているのか。普通の企業なら職務怠慢でクビだ。安倍は外交日程がどうのこうのと言ってるけど、これまで首相不在の時でも国会は開かれていた。まったく、国民軽視もはなはだしい。
●11月6日…景気指数が3カ月連続で悪化しているのに、世論調査の内閣の支持率が落ちない。それどころか少しずつ上がってる。国民の命である憲法が破壊されたうえ、原発もカネ優先で再稼働されたのに…僕には全く理解できない。これでは民主党内で「リベラルより保守路線の方が票になる」と右派(前原、野田、細野)が勢力を増してしまう。共産党との連携の話もパーになり、また野党は候補者乱立で自滅。いつまでこの悪夢が続くのか…。
●11月5日…旭日大綬章(きょくじつだいじゅしょう)は明治政府が1875年に制定した最初の勲章かつ旭日章の最高位(旧勲一等)という非常に由緒格式のあるもの。その旭日大綬章をラムズフェルドに授与したニュースがあまりにショックなので追記。旭日大綬章は一般の国会議員レベルではもらえず、総理大臣経験者などに贈られるもの。いったい、どれほど偉大な功績をラムズフェルドが残したというのか。
ラムズフェルドは米のイラク戦争を指揮した国防長官(当時)。ブッシュの背中を押して積極的にイラク侵攻を行ったが、大量破壊兵器が発見されなかったうえ、アブグレイブ刑務所での囚人虐待事件で米の道義的威信を大きく損ねた。現地の治安状況も改善されず、アメリカ国民だけでなく軍の制服組からの評判も極めて悪く、「歴代最悪の国防長官」と酷評された。退役した元部下の将軍たちから「独善的で現場からの忠告を度々無視した結果、今のイラクの現状がある」と糾弾され、2006年には「アーミー・タイムズ」など軍関係者向けの専門4紙が共同社説でラムズフェルドを非難して退任を要求、中間選挙で共和党は大敗し大物議員たちがブッシュ大統領に更迭を求めてラムズフェルドは辞任に追い込まれた。2008年、上院軍事委員会は捕虜虐待事件に関し、「一部の兵士が独断で起こした行動とは言えない」と軍による組織的関与の可能性を主張、名指しでラムズフェルドとブッシュ大統領ら当時の政権幹部に責任の一端があるとする報告書を公開した。沖縄の辺野古基地建設に関しては絶滅危惧種ジュゴンの生息区域であったことから、環境破壊を行なう被告として日米双方の反基地団体や環境団体から告発されている。
WHOはイラク戦争の結果として2003年3月から2006年6月までに約15万のイラク人が暴力によって死亡したと推定、米ジョンホプキンズ大の研究ではテロ犠牲者を含めると約65万人のイラク人が死亡したと推定している。とてつもない人数であるうえ、米軍のファルージャ包囲戦では米兵による市民虐殺も多数報告されている。米軍が使用した劣化ウラン弾の残留放射能により、イラクでは先天性障害を持った赤ん坊が多く生まれ、住民の癌発生率も高く悲劇は現在進行形で続いている(英インディペンデント紙「イラクの医者たちは、2005年以来深刻な先天的障害を負った乳幼児の数の著しい増加を訴えている。先天性障害は頭が先天的に二つの頭をもった赤ちゃんから、下肢の傷害を負った赤ちゃんまで多様な症例がある。彼らは、ファルージャでのアメリカ軍と反乱軍の間の戦い後、がんの発症率が以前よりもはるかに高くなったとも話している」)。
そのような殺戮者、戦犯ラムズフェルドに日本の最高位の勲章を授けることを決定した日本を、イラクの人々はどう感じるのか。僕らはイラクの人々をこのような形で傷つけていいのか。受章を決めたのは内閣府賞勲局。かつてはノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんを選んだ見識もあるのに、これではメダルの権威ブチ壊しだ。マスコミは殆ど非難してないけど、明らかにおかしいだろコレ!今からでも遅くない、授章を撤回すべきだ。
●11月4日…国内の一部右翼でしか通用しないことを世界へ発信する(「日本が南京大虐殺に否定的な学者の意見書を提出→ユネスコがブチ切れて登録したことが判明」)とか、日本はもう取り返しがつかないぐらい右傾化している。政権がカルト(日本会議、生長の家など宗教右翼)に支配されたなれの果て。今の安倍内閣はほぼ全員がタカ派宗教団体と関わっている。
●11月3日…日本政府が米ラムズフェルド元国防長官に「旭日大綬章」を授けたってマジか。どこまでクレイジーなんだ。ラムズフェルドはイラク戦争では嘘の情報をもとに、ブッシュ政権で最も強硬な攻撃論を主張したウルトラ・タカ派。東京大空襲を行ったカーチス・ルメイに、戦後日本政府が勲章を与えたことを知ったときも衝撃を受けたけど、それに続くショック。まったくもって理解不能。誰が“戦犯”ラムズフェルドに旭日大綬章が相応しいと決めたのか、選考過程が知りたい。過去の受章者はどう思っているのか。
●11月2日…『国連で核使用禁止決議を賛成多数で採択、日本は棄権』。おいおい日本政府、そこは賛成しとけよ!“唯一の被爆国”と言いながらアメリカに気をつかって核使用禁止決議は棄権。前にも同じことがあった。この決議はオーストリアなど43カ国が提案したもので、被爆国日本の動向が世界から注目されていた。さぞかし失望が広がっているだろう。別の報道では、日本は南アフリカなどが提案した「核兵器のない世界への道徳的な責務」にも棄権したという。
1993年、化学兵器は非人道性を理由に化学兵器禁止条約が締結され使用禁止になった。同時に、開発・生産・貯蔵も全面的に禁止され、その廃棄が義務づけられた。
だったら、究極的ともいえる非人道的な核兵器を使用禁止にするのが当然だし、廃棄を義務づけるべきだ。核を持たない国にはそれを求める権利がある。まして日本は被爆国、本当に核廃絶を目指しているなら、プロセスがどうこう言ってないで、目指すゴールが核廃絶で同じなら積極的に決議に賛成していけよ(日本は別個に世界の指導者の被爆地訪問を奨励する核廃絶決議案を主導)。棄権に回る愚行を選びホント恥ずかしい。核兵器を禁止する法的拘束力のある措置が絶対に必要だ。※ちなみに128カ国が賛成し、米英仏露など29カ国が反対、中国など18カ国が棄権。

//新しいルパン三世のオープニング曲の映像(1分20秒)が、片眼を閉じて見ると立体3Dに見えるというので試してみたら、次元のマグナム弾が眼前に迫ってビックリ。これは片眼ゆえに補正が追いつかないのを逆に利用したワザか。面白いなぁ。※パソコンの画面最大化が必須。iPhoneの小さな画面では効果半減。
●11月1日…10月30日の夜にNHK大阪放送局でオンエアされた『かんさい熱視線/傷つけられた子どもたちは今〜ヘイトスピーチから6年』、絶対全国でも放送すべき。番組では、小学2年の時にレイシストから拡声器で「スパイの子」「日本から叩き出せ」と罵倒され、恐怖でボロボロに傷ついた子ども達のその後を追っていた。子どもたちは深いトラウマを抱え込み、中学生になっても苦しんでいた。朝鮮学校に言いたいことがあるなら教職員に言えばいい。小さな子どもたちが何をしたというのか。授業中の校門前で大人が無差別に憎悪をぶつける異常さ。まさにヘイトスピーチは魂の殺人。殺人は表現の自由に含まれない。表現の自由と言っている人は、コトの深刻さを分かっていない。なんとか全国で放送できないものか。
※ある子どもは、ヘイトスピーチ動画そのものよりも、動画を見た人の書き込み(コメント)にもっと衝撃を受けていた。実際、「よくやった」と礼賛する書き込みや、在日の人をゴキ○リと罵る書き込みは多い。ほんと最悪。相手がどんなに傷つくか考えてない。だから、心ある人がもっと声をあげなくちゃならない。
 

//来月のジャンプSQにジョジョのスピンオフ『岸辺露伴は動かない』が掲載されるとのこと。ジョジョ4部アニメ化発表を祝うようなタイミング。来年の漫画家デビュー35周年、再来年のジョジョ30周年に向けてどんどん盛り上がっていくだろう。






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