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2017.7〜8

●8月31日…サッカー日本代表、2018年ワールドカップ・ロシア大会出場決定おめでとう!しかも、過去のW杯予選の対戦で白星がなかったオーストラリア代表を相手に2―0で勝ち、6大会連続6度目の出場を決めたのは大きい。予選の初戦で敗北したチームは本選に進めない、というジンクスも吹っ飛ばした。全体でもブラジル、イランに次ぐ3番目の高速突破。本田、香川温存のまま、浅野選手(22)、井手口選手(21)という若手がゴールに2本叩き込んだのも心強く、本選の開始が楽しみっすね!

//最近、パソコンでウィキペディアを見ると、本文のリンクはカーソルを合わせるだけでリンク先が小さな窓で表示されるようになったので“これは便利”と思っていたら、今朝ウィキペディアから寄付金の依頼メール。広告を載せない姿勢を応援しているので、これは少しでも協力しなくては。

//先日、講師で呼ばれて墓巡礼トークをやったんだけど、講演チラシをよく見ると名前が「カジポン」ではなく「ガジポン」になっていて噴いた。これまでにも「ガラポン」「アジポン」とか言い間違えられたことはあったけど、印刷物で見るとまた一味違う。日本にもアジア系の人が多くなってきたので、初対面の人に「名前だけ見て、タイやカンボジアの人かと思いました」と言われることが増えた。(*^o^*)

  なんか怪獣みたい(笑)

●8月30日…昨日見かけたツイッターから。

・下村健一 @ken1shimomura
こういう時こそ、情報は正確に。「我が国を飛び越えるミサイル発射という暴挙は、これまでにない深刻かつ重大な脅威」(今朝7:55首相)と言うが、98年にも09年にも飛び越えている。《これまでにない》という表現の安易な使用は、社会に“これまでにない”過剰反応を誘発する。的確に、冷静に!

・向川まさひで @muka_jcptakada
日本上空では高度550キロに達し、これはスペースシャトルが使う軌道よりも150キロも上空なので、地上側からの「迎撃」はいかなる兵器でも不可能なのですが、この辺を冷静に伝える報道が余りないですね。

・松井計@matsuikei
仮にJアラートを鳴らして避難を勧めるとしても、「日本攻撃のために放たれたものではないが、不測の事故等で破片等が落下してくる危険性があるので、念のために避難して下さい」と言うのが当たり前で、そうでなければ危機を煽っていると言われても仕方がないですよ。

・想田和弘@KazuhiroSoda
Jアラートをこんなに広範な地域で鳴らすってことは、日本政府はミサイルがどこに飛んでくるのか把握してないってことだよな。つまり迎撃なんて絶対にできっこないってことじゃん。

・菅野完 @noiehoie
安倍ちゃんが言うように「ミサイルの動きは完全に把握していた」んなら、カムチャッカに着弾するのもわかってたわけで、長野以東の東日本全域とかいう粗い精度でJアラート出す必要もない。

そして報ステの後藤謙次氏。
「防衛上の問題が浮き彫りに。安倍総理は、最初から最後まで日本は掌握していた、だから迎撃の体制は取らなかったと。その一方で、では何故Jアラートを出したのか。ちぐはぐ感。極めて巨額の予算を伴うわけだから日本にとってミサイル防衛は何なのか。その反省を迫られた一日」
●8月29日…北朝鮮のミサイル発射実験、事前通告もなく列島上空を通過させ、漁船もいる海上に落下させるなど言語道断。ほんと頭に来る。一方、ニュースを見ていれば分かるように、現在米韓合同演習中であり、すべてはこれを牽制するための米国に向けたパフォーマンス。金正恩はアメリカだけを見ており、日本は眼中にない。
政府は“日本が狙われている”的な誤解を国民にさせぬよう、そこは徹底して欲しい。ただし、万一に備えることも大切だ。迎撃すれば破片が落ちてくるし、仮に迎撃で軌道が逸れて原発に落ちたら大変なことになるため(原発建屋の脆弱さや、使用済み核燃料プールが天井の近くにあることは福島事故で暴露)、政府が本当に危機感を持っているなら、金正恩がミサイル発射中止を確約するまで原発を停止させるべき。この当たり前のことをしないで警報を鳴らすのなら、北朝鮮危機を利用して軍事費増大、改憲推進、政権支持率アップを狙っていると疑わざるを得ない。
っていうか、JR各社が自主判断で運行を停めたんだから、電力会社も自主判断で原発を停めろと。もう“想定外”は通用しない。
●8月28日…関東大震災後、詩人・萩原朔太郎は日本人による朝鮮人虐殺について怒りを綴った「朝鮮人あまた殺され その血百里の間に連なれり われ怒りて視る、何の惨虐ぞ」
小池都知事が天災(地震)犠牲者と人の手で殺害された犠牲者を同列視し、関東大震災時の朝鮮人虐殺追悼文を取りやめたばかりか、“虐殺はなかった”とする歴史修正主義の極右団体に、朝鮮人犠牲者慰霊碑のある公園の使用許可を都が与えたことはマジで酷い話。追悼文は、あの石原慎太郎元知事でさえ毎年出していたのに。小池知事が“自民より右”という、危険な思想を隠さなくなってきたのがホント憂鬱。いま一度、震災後に何が起きたか記しておく。

→1923年、関東大震災直後に、日韓併合に反対する朝鮮人独立運動家を、混乱を利用して摘発しようと考えた内務大臣・水野錬太郎、警視総監・赤池濃(あつし)、警視庁官房主事・正力松太郎(後の読売新聞社長)らは、軍と警察を通して「暴徒化した朝鮮人が井戸に毒を入れ、放火して回っている」「爆弾を持っている」というデマを日本中に流した。
市民は流言を信じ、震災から4日間で3689もの自警団が組織された。軍の一部から銃剣、日本刀を貸し与えられた自警団は血眼になって朝鮮人を探した。朝鮮人は日本語の「ジュ」の発音が苦手で「チュ」と言ってしまうことから、自警団は朝鮮人らしい人間を見つけては「15円55銭」と発音させ、うまく言えなかった者をその場で処刑、又はリンチにした。
死者数は当時の東大教授・法学博士の吉野作造の調査が2613人余、半島系新聞が6661人、内務省調査が231人と、議論が分かれている。また、方言を話す地方出身の日本人や聾唖者(聴覚障害者)も、朝鮮人と誤解されて59名が殺害されており、女子・子供を含む在日中国人200余名も殺害されている。

震災時に実際に朝鮮人の犯罪が十数件あったことから、“朝鮮人暴徒はデマではない”という人がいる。その犯罪者たちは確かに悪党だ。しかし誰も「井戸に毒」なんか入れてない。朝鮮人全体と朝鮮出身の犯罪者は分けるべきであり内務省トップや警視総監が意図的にデマを流し、朝鮮人をひとくくりにして虐殺の対象としたことが相殺される訳ではない
この当たり前のことをいっさい無視して、「朝鮮人の犯罪者が実際にいたから、自衛のために片っ端から朝鮮人を殺害したのも当然」とネットに書き込む人は、それがどんなに危険なことか、その先にあるのがどんな世界か考えて欲しい。

※藤岡事件…震災4日〜5日後に群馬県藤岡市で起きた虐殺事件。「朝鮮人が井戸に毒を入れた」という流言を信じた旧新町(現高崎市)の土木業者が、従業員らの朝鮮人17人を旧藤岡署に収容させた。近隣住民は「警察が朝鮮人をかばっている」と暴徒化。約二千人の群衆が日本刀や猟銃を持って署内へなだれ込み、無抵抗で抱き合い、命乞いする朝鮮人を暴行。遺体にまで危害を加え、警察の現場検証で血に染まった肉塊が確認された。殺人容疑などで37人が摘発されたが、大半が執行猶予付きなど軽い刑だった。現場近くの成道(じょうどう)寺には慰霊碑が立つ。

※官憲や陸軍の一部は震災を好機として社会主義や自由主義の指導者を殺害しようと画策。憲兵大尉・甘粕正彦はアナキストの大杉栄、伊藤野枝、そして両者の子と誤解された7歳の子どもを殺害して憲兵隊本部の古井戸に遺棄。亀戸警察署では軍が社会主義者・川合義虎、労働運動指導者・平澤計七など13人を殺害。平澤は首を切り落とされた。

※福田村事件…震災5日後、千葉県福田村(現野田市)にて香川県の薬売り行商人15名のうち妊婦・子供を含む9名が、讃岐弁を聞き慣れない自警団によって朝鮮人と判断され虐殺された。

※朝鮮人を虐殺から懸命に救おうとした日本人もいた。横浜の鶴見警察署長・大川常吉は、朝鮮人300人を署内に保護した。興奮した千人の群衆が「朝鮮人を殺せ!」と警察署に殺到すると、大川署長は大声で一喝した「朝鮮人が毒を入れたという井戸の水を持ってこい。私が目の前で飲む。異状があれば朝鮮人は諸君に引き渡す。異状が無ければ私に預けよ!」「朝鮮人を殺す前に、まずこの大川を殺せ!」。一升ビンの井戸水を飲み干した大川の対応に、群衆は理性を取り戻して引きあげた。そんな警察署長もいる。
●8月27日…今日の茨城知事選、脱原発派の投票を合計したら自公候補に勝っていたのに、票を奪い合って愚かな敗北。反省すべきは2点(1)いくら橋本前知事が掲げた脱原発・反安倍路線が正しくても“7選”はあまりに多く、6期24年の間に育てておいた後継者に今回はバトンタッチするべきだった。(2)共産の鶴田候補は12万票を集めたとは言え、自公・大井川候補に“4倍”も大差をつけられて完敗している。鶴田候補が選挙戦から撤退していれば橋本前知事は当選しており、結局は自公候補者の当選をアシストしたことに…。
民進の新代表が前原氏になるなら、今日の茨城知事選で起きた現象が全国規模で繰り返されるのは明白。どうにかならんのか…。

当 497,361 大井川和彦 無新(自公)
  427,743 橋本 昌 無現(再稼働反対)
  122,013 鶴田真子美 無新(共産・再稼働反対)
●8月26日…発売中の『音楽の友 9月号』、今回は連載コーナーに作曲家ブルックナーの墓参レポを寄稿しています。波瀾万丈のブルックナー巡礼、お楽しみに!

/本日、映画『関ヶ原』『ワンダーウーマン』公開。仕事がヤマを越えるまで、まだ数日観に行けない。早う観たいのう。『ワンダーウーマン』の評判がめちゃくちゃ良くてめっさ気になる!
●8月25日…26日22時からのEテレ『哲学者に人生相談』、番組予告にニーチェやカントなど名だたる哲学者の似顔絵が出ていたし、娯楽志向のエンターテインメント番組らしいので、かなり期待している。哲学の敷居を低くしようとする心意気にエール。

/民進党の代表選、野党共闘に否定的な前原氏が、共闘を目指す枝野氏より優勢と聞いて暗澹たる気持ちに。
●8月24日…25日深夜にNHKで再放送される『戦慄の記録 インパール』は必見とのこと。先の戦争で最も愚かな作戦といわれたインパール攻略戦の全貌。死亡した約3万の日本軍将兵の大半が食糧不足による餓死。されど作戦を立案した上層部は、責任逃れに終始して戦後も安泰な暮らし。自国民の命すら消耗品のように軽視していた実態が浮き彫りに。
●8月23日…録画していた『おんな城主 直虎』を見て、高橋一生さん演じる小野政次と直虎の壮絶すぎる別れのシーンに絶句。そして泣けた。戦国ドラマにもかかわらず大規模な合戦シーンが登場しない、極めて地味な物語なのに、ハズレ回がほとんどないばかりか、このように視聴者の涙を搾り取るとは…。伏線の回収の仕方も上手い。南渓和尚の小林薫、傑山の市原隼人、龍雲丸の柳楽優弥など、周囲を固める俳優たちも素晴らしい演技。もう桶狭間カットの怒りは完全に消えた。逆に制作陣に脱帽。
●8月22日…10日間の豪州の墓巡礼から帰国。先住民アボリジニの墓所をはじめ、28歳で急死した俳優ヒース・レジャー(『ダークナイト』のジョーカー役で没後にアカデミー賞受賞)の墓参など、西海岸Perthを中心に巡った。奇岩地帯ピナクルスを経て、最後に訪れた中部エアーズロック、夜明けと夕暮れに刻々と岩の色が変化し魅入られた。
●8月12日…本日から9月10日まで“杜王町”(仙台)にて『ジョジョ展』開催!
●8月9日…本日、長崎原爆の日。長崎の田上富久市長の今年度の『長崎平和宣言』が強く胸に響いたので以下に紹介。近年は広島市長に比べ、長崎市長の方が本質に切り込んだスピーチをすることが多い。
→〔長崎市長 田上富久〕「ノーモア ヒバクシャ」。この言葉は、未来に向けて、世界中の誰も、永久に、核兵器による惨禍を体験することがないように、という被爆者の心からの願いを表したものです。その願いが、この夏、世界の多くの国々を動かし、一つの条約を生み出しました。
核兵器を、使うことはもちろん、持つことも、配備することも禁止した「核兵器禁止条約」が、国連加盟国の6割を超える122か国の賛成で採択されたのですそれは、被爆者が長年積み重ねてきた努力がようやく形になった瞬間でした。
私たちは「ヒバクシャ」の苦しみや努力にも言及したこの条約を「ヒロシマ・ナガサキ条約」と呼びたいと思います。そして、核兵器禁止条約を推進する国々や国連、NGOなどの、人道に反するものを世界からなくそうとする強い意志と勇気ある行動に深く感謝します。
しかし、これはゴールではありません。今も世界には、15,000発近くの核兵器があります。核兵器を巡る国際情勢は緊張感を増しており、遠くない未来に核兵器が使われるのではないか、という強い不安が広がっています。しかも、核兵器を持つ国々は、この条約に反対しており、私たちが目指す「核兵器のない世界」にたどり着く道筋はまだ見えていません。ようやく生まれたこの条約をいかに活かし、歩みを進めることができるかが、今、人類に問われています。
核兵器を持つ国々と核の傘の下にいる国々に訴えます。
安全保障上、核兵器が必要だと言い続ける限り、核の脅威はなくなりません。核兵器によって国を守ろうとする政策を見直してください。核不拡散条約(NPT)は、すべての加盟国に核軍縮の義務を課しているはずです。その義務を果たしてください。世界が勇気ある決断を待っています。
日本政府に訴えます。
核兵器のない世界を目指してリーダーシップをとり、核兵器を持つ国々と持たない国々の橋渡し役を務めると明言しているにも関わらず、核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できません。
唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください。日本の参加を国際社会は待っています。

 

(続き)また、二度と戦争をしてはならないと固く決意した日本国憲法の平和の理念と非核三原則の厳守を世界に発信し、核兵器のない世界に向けて前進する具体的方策の一つとして、今こそ「北東アジア非核兵器地帯」構想の検討を求めます。(略)
人はあまりにもつらく苦しい体験をしたとき、その記憶を封印し、語ろうとはしません。語るためには思い出さなければならないからです。それでも被爆者が、心と体の痛みに耐えながら体験を語ってくれるのは、人類の一員として、私たちの未来を守るために、懸命に伝えようと決意しているからです。
世界中のすべての人に呼びかけます。最も怖いのは無関心なこと、そして忘れていくことです。戦争体験者や被爆者からの平和のバトンを途切れさせることなく未来へつないでいきましょう。

/先月国連で可決された核兵器禁止条約は、その制定の背景に、長年にわたって核兵器の非人道性を訴え続けてきた被爆者の戦いがあった。それを反映して、条約の前文には「ヒバクシャの受け入れがたい苦しみと被害に留意する」と盛り込まれた。
前文に「ヒバクシャ」と書かれた条約に反対した日本。平和記念式典の後の総理と長崎被爆者の面会で、長崎県平和運動センター被爆連・川野浩一議長はこう訴えた。
「総理、私たち被爆者はあの日から72年、三度あのような悲惨な体験を、子や孫すべての人にあわせてはならないと、必死に生き、訴えて参りました。その願いがようやく実り核兵器禁止条約ができました。私たちは心から喜んでいます。総理、あなたはどこの国の総理ですか。私たちをあなたは見捨てるのですか総理今こそ我が国が、あなたが世界の核兵器廃絶の先頭に立つべきだと思います

  言い切った。それほどの怒り。

/安倍首相は今日の記者会見で「核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けた国際社会の努力をリードし続けていくことを誓いますが、核兵器禁止条約の署名、批准を行う考えはありません」と明言。日本政府は「我が国のアプローチと異なるから条約を批准しない」という。ところが、どんな具体的な方法をとっていくのかについて、総理はまったく言及していない
首相はオバマ氏との広島訪問後、この一年間に何も目立ったことをやっていない。これまでと同じ、罰則規定のない核廃絶を求める決議を呼びかけるだけ。その決議は何の効果もないため、核兵器禁止条約が新たに制定されたのだ。にもかかわらず、それを踏まえた具体的行動を起こしていない。
核兵器禁止条約の制定会議にさえ不参加を通したことで、日本は唯一の被爆国としてメッセージを発信する大きなチャンスを逃した。

/今日の報ステ・小川彩佳アナのコメントがとても良かった。彼女は核兵器禁止条約をめぐる動きを取材してきた。
日本はなぜ交渉にすら参加できなかったのか、その説明が圧倒的に不足していると思いますし、被爆者の方々にあんな悲しい怒りの表情を覚えさせる政治ってなんなのだろうって思うんですよね。ただ、政府だけを責めることも出来ないと思うんです。この条約の交渉では、核の傘の下にある国では(NATO所属の)オランダが唯一参加していたんですけれども、(核保持国の圧力があるのに)どうして参加できたかと言いますとオランダは市民の方々の間で交渉に参加して欲しいという署名が集まって、それが政府へのプレッシャーになりました。世論の高まりが大きく影響したんですひるがえって日本の世論はどうだったかと思いますし、身をもって核の恐ろしさを知っているはずの日本に住む者として、核廃絶に向けどう発信していくのか、ますます問われていると思います」
被爆地とそれ以外の日本国民、沖縄とそれ以外の日本国民、福島とそれ以外の日本国民、国民世論の落差。この落差をなくしていかないと。




核兵器禁止条約に反対し、国連で同条約を
めぐる会議に頑なに参加しない日本。
“被爆国”日本の参加を求めて反核NGOが
日本の席に置いた白い折り鶴。
平和の象徴である折り鶴を海外の人から
置かれている…。
多くの日本人がこの現実を知らない。

●8月8日…公開中の実写版ジョジョ映画ですが、8月19日(土)に江東区のユナイテッド・シネマ豊洲にて、19時から1回のみのイベント的な特別上映会“グレートJO映会”があるとのこと!「上映中の拍手、声出し、スタンディング、サイリウム(ライト)の持ち込み、コスプレが可能」「応援上映の他、小道具をお配りしての演出や記念撮影も予定!」とあり、楽しいイベントになるのは間違いなし。チケット販売は8/11の午前0時から、インターネットオンライン販売のみで先着順デス!※パッショーネ東京さんも同日に関連イベントあり。
●8月7日…都知事選投票前日の秋葉原での“安倍ヤメロ”“帰れ”コール、NHKは指向性マイクで首相の演説を拾ってるから周囲のコールは小さく聞こえていたけど、この現場動画(2分)だとかなりの数の人がコールしていたのが良く分かる。映像を記録したIWJのような独立系ジャーナリズムはほんと貴重だな。
●8月6日…本日、平和記念式典で松井広島市長は、先月国連で採択された核兵器禁止条約に触れ、同条約に反対している安倍政権に締結促進を求めた。
「今年7月、国連では、核保有国や核の傘の下にある国々を除く122か国の賛同を得て、核兵器禁止条約を採択し、核兵器廃絶に向かう明確な決意が示されました。こうした中、各国政府は、「核兵器のない世界」に向けた取組を更に前進させなければなりません。特に、日本政府には、「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。」と明記している日本国憲法が掲げる平和主義を体現するためにも、核兵器禁止条約の締結促進を目指して核保有国と非核保有国との橋渡しに本気で取り組んでいただきたい。」
一方、安倍氏の声明は「真に核兵器のない世界を実現するためには、核兵器国と非核兵器国双方の参画が必要です。我が国は、非核三原則を堅持し、双方に働きかけを行うことを通じて、国際社会を主導していく決意です。」と、核所持国が参加しない核兵器禁止条約には意味がないと、暗に同条約を否定。世界の過半数である122か国が賛同した核兵器禁止条約を、被爆国のトップが8月6日に評価するどころかディスるとは…。
危険な核抑止力論にこだわり、条約に参加しない核保有国の方が間違っているんだから、“意味が無い”ではなく、せめて「核保有国に耳を傾けてもらうために、我が国は中立的立場から今は核禁止条約に加入していないが、同条約は被爆国日本の悲願であり、核保有国に加入を働きかけていきたい」と言って欲しい。
報道によると、核兵器禁止条約の採択前に、日本政府はアメリカ政府から「同条約に反対するように」と強く釘を刺されたとのこと。原爆を落とした側がよくそんなことを落とされた側に言えるなと呆れるばかりだか、それを忠犬の如くそのまま実行する日本政府もプライドがないのかと、ただただ虚しさがつのる。

/朝日には広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(72)の言葉が載っていた。佐久間理事長は、米国の「核の傘」で、隣国の核開発から守ってもらうという考えでは「核軍備を拡大させる一方になる」と指摘。「条約に参加し、みんなで核兵器をなくしていく方針を打ち出すことこそが、『唯一の戦争被爆国』の役割だ」と強調した。核兵器禁止条約を「ひとごと」のように扱う政府の姿勢は顕著になっている。記者会見で、米国の「核の傘」に守られている日本は条約違反の可能性があるのでは、と記者から問われた首相はこう答えた。「条約の効力は締約国にしか及ばないので、日本が条約違反に問われる可能性は全くない」。

/関連「広島被爆者7団体が首相に抗議」…被爆者団体の吉岡事務局長「私たちは(核兵器禁止条約に反対する日本政府の)この態度に怒りをこめて抗議する」「(首相には)嘘でもいいから『参加する』と言ってほしかった」。そして政府が条約の制定会議にも不参加だったことを「(核保有国と非保有国の)橋渡しをするというが、できるような態度じゃない」と指摘。

  核兵器禁止条約に反対した日本政府に。
●8月5日…ジョジョ映画、個人的には大満足です!制作陣がとても丁寧に作っているのが伝わってきた。上映時間の関係で各エピソードが短くなっても、原作の良さはちゃんと押さえていたし(コレ重要)、オリジナル展開の部分も楽しめた。荒木先生が太鼓判を押されたことに納得。
(以下、大きなネタバレなしの感想)前半がアンジェロのサスペンス、後半が虹村家のアクションとバランスが良かった。仗助になりきっていた山崎賢人さんや怪演炸裂の山田孝之さんはもちろんのこと、形兆の岡田将生さん、億泰の新田真剣佑さんもハマっていて、画面に引き込まれた。神木隆之介さんは客席を温めてくれ、、伊勢谷承太郎も見ているうちに予告編で感じた年齢的違和感が消えていった。スタンドのCG表現は十分に世界レベルだし、形兆バッド・カンパニーは劇場のサラウンド効果(ヘリ音)が素晴らしく、あの臨場感はテレビでは味わえない。仗助と警官の爺ちゃんとの関係を丁寧に描くことで、仗助の街を守るという気持ちが分かりやすく表現できていたし、テンポをよくするために弓と矢の細かい説明をカットしたのは脚本の英断だった。いやはや、第二章、第三章の公開がほんと楽しみです。
/あらためて荒木先生のコメントにグッと来た→「『ジョジョ』映画化に関しては、読者の皆さま、期待と一緒に大変不安を感じている方もおられるかと思います。しかし完成度の高さは、皆さんの予想を超えてきます。登場人物や主人公のキャラ作り、映画的サスペンスにのって、画面を圧倒的に支配します。それは、キャストの皆さんが本当に素晴らしかったから。主演・山崎さんの仗助としての存在感が、作品を引っ張ってくれていました。CGや劇中音楽も素晴らしくかっこよく、映画をさらに盛り上げてくれています。出演者、スタッフの皆さま、本当にお疲れ様でした」。
※ロケ地めぐりでスペインのシッチェスに行きたくなった!
※今後の配役だけど、僕の中では吉良吉影は谷原章介さん一択です!温厚な紳士に見えて実は…という谷原さんが見てみたい。川尻浩作は北村一輝さん。露伴先生は断然菅田将暉さん。吉良親父は竹中直人。重ちーは加藤諒さん。是非、この布陣で!
※ヒッチコックみたいに荒木先生自身がカメオ出演されたら劇場は盛り上がるだろうなぁ。
●8月4日…今日から実写版ジョジョが劇場公開!5日午後に鑑賞予定。それまでネタバレが怖くてツイッターやラインに接続できないという…(汗)。
●8月1日…和歌山へ。4日夜に帰宅予定。
●7月31日…ルイ・マル監督『死刑台のエレベーター』やフランソワ・トリュフォー監督『突然炎のごとく』など“ヌーベルバーグ”(新しい波)の記念碑的作品に多く出演したフランスを代表する大女優ジャンヌ・モローさんが本日他界。享年89。老衰とのこと。高い演技力や魅力的な声が評価されて130以上の作品に出演した。『雨のしのび逢い』(1960)でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞。フランス大統領府は「偉大な女優としての地位にとどまらず、常に挑戦し続けた」と声明を発表し死を悼んだ。
※演技の素晴らしさは当然として、個人的には『ラ・マン』のナレーションが最高。ジャンヌ・モローの声でなければ、あの映画は成立しなかった。美声ではなく、ゾクゾクする渋い声。合掌。
●7月30日…発売中の『音楽の友 8月号』、連載の“世界音楽家巡礼”にマーラーの墓参レポを書いています!作曲小屋にも訪れ、外国のマーラー・ファンと交流しました。
/マーラーといえばYouTubeにバーンスタイン指揮ボストン響の『交響曲第2番“復活”』のクライマックス、それも日本語字幕入りのものを発見!聴く度にテンションMAXになり、昇天寸前。この曲でマーラーが念頭に置いた“神”はキリスト教の神ではなく、宇宙全体の生命の根源のようなものを象徴しているので、日本人でも感銘できるのでは。ほんと、ぶっちぎりの超名演っす(リンクをサビのラスト4分に合わせています。可能な限り大音量でいこう!)。

//海外巡礼中に溜まっていた仕事を必死で片付け中。
●7月29日…明日の横浜市長選、「カジノより中学校給食を」と訴えている伊藤ひろたか候補(無新)を応援しているんだけど、菅官房長官が後ろ盾になっているカジノ誘致派の林文子候補(自公・現職)の応援演説に、民進・山尾志桜里議員がかけつけ、ぶっ飛んでいる。国会で政権を追求している山尾議員が、まさか「カジノ推進・給食に消極的」の林候補の街頭応援演説をするとは。山尾議員は「保育園落ちた日本しね」の件で育児と労働の問題を取り上げたのに、“弁当作りは母親のやり甲斐”と中学給食を拒否する現職候補を応援するなんて。それが思想信条なのか?頭がクラクラする。
※想田和弘氏のツイートに同意→「地方の首長選挙では、国政の与党と野党が候補者相乗りすることは全く珍しいことではない。その「政界の常識」からすれば、林氏にしろ山尾氏にしろ、別にいつものことだという認識なのだろう。しかし与野党が対決し、市長選が国政の延長とみられている最中にこれでは政治的自殺行為。センスを疑う。」

【追記】選挙結果が出た。現職のカジノ推進・林文子候補の圧勝。この結果から得た教訓は、安倍政権が失墜しても、野党共闘なしで自公現職を破ることは極めて厳しいということ。カジノ反対派の伊藤ひろたか候補と長島一由候補の得票を合わせれば林候補に肉薄していた。長島候補は過去に週刊誌でセクハラ疑惑を書かれていたので伊藤候補が支持を集めやすいと思ったけど、蓋を開ければ長島候補が次点でリード。出馬表明も長島候補が先。伊藤候補の出馬は正しかったのか検討が必要…。
●7月28日…北朝鮮がミサイル実験をしている日に、防衛省のトップと、陸自のトップと、防衛大臣の3人が同時に辞任という、国家としてあるまじき異常事態を引き起こしておいて、安倍氏は「任命責任はすべて私にある」の一言で終わらせるのか…。記者も「責任をとるということは首相j辞任ですか」と聞けばいいのに。
保守派が何より重視する国防面で、このていたらく。安倍=稲田タッグは日本会議タカ派にとって理想の夢の布陣だったはず。結果は保守内閣ではなく保身内閣であったわけで、保守の人ほど怒らないといけんと思うよ。

/一方、野党も野党で同日に民進党の蓮舫代表が辞任を表明。都議選の結果からも民進党は有権者からまったく信用されていないことがハッキリしており、背景に消費税導入をめぐる嘘、安全性の確保なく原発を再稼働させたことなど、執行部への生理的嫌悪にあるのは明確。それなのに、新代表の候補が前原氏と枝野氏とは。どちらが代表になっても求心力がアップするとは思えない。世代交代が絶対に必要。

/留守中のニュースを見ていて、仙台市長選で野党共闘の候補者が自公候補者を破ったとのこと。安倍内閣の支持率も20%台の世論調査が出始めている。明らかに潮目が変わった。

/恋愛は個人の自由とはいえ、自民党が綱紀粛正の只中にある現状で、元SPEED今井絵理子議員の略奪不倫に驚くばかり。豊田真由子議員、稲田朋美議員の言動が問題になっているタイミングで。
●7月27日…海外の墓巡礼から帰国しました!更新再開します!
●7月11日…本日、共謀罪施行。当然、テロ対策は大切。だが、この法律がなくても現行法で十分に対応できると警察官僚や多くの専門家が断言。そもそも近年主流の一匹狼型のテロリストは、誰かと共謀しないため当法律は無力。
導入の目的は、支配層が一般市民の思想を調査し、原発推進・米軍基地建設などの国策に反対=テロリスト予備軍に認定することで、心理的に逆らえないようにすること。欧州にも共謀罪はあるけれど、欧州社会には大前提として内心の自由を尊重することが何よりも大切という、共通の価値観が市民にあり、それが共謀罪暴走のブレーキになっている。
だが、日本の国民性は「お上には逆らうな」「長い物には巻かれろ」「物言えば唇寒し」。結果、戦時中は凄まじい密告社会になった。治安維持法が制定された1925年から廃止されるまでの20年間での犠牲者は、逮捕者が数十万人、逮捕後の送検者数75681人、実刑5162人 虐殺死90人、拷問・虐待が原因で獄死114人、病気その他の理由による獄死1503人。
最初はテロリストを対象にしていた法律が、いつの間にか政府に逆らう国民すべてを対象にしたものになった歴史的事実があり、僕は共謀罪廃止に向けてこれからも頑張るし、廃止を掲げる政治家を応援していく。あきらめない。

//共謀罪施行の当日に出国するのは妙な偶然になったけど、今日からハワイ諸島(マウイ島、オアフ島、ハワイ島)の墓巡礼に行ってきます。帰国予定は7月26日。
●7月10日…共謀罪施行まであと1日。僕が愛した自由な日本を目に焼き付けておく。
●7月9日…共謀罪施行まであと2日。10年後、20年後、自分のサイト日記を振り返って、「共謀罪反対って騒いでいたけど、全然、市民生活に影響なかったな。大袈裟に騒いで恥ずかしいわ」と思える世でありますように。
●7月8日…祝!昨日、国連で人類史上初めて『核兵器禁止条約』が採択された!我々はここまで来た!核兵器の使用、開発、実験、保有、移転のすべてを禁止し、それだけでなく、核使用をちらつかせる「脅し」も禁止された。 交渉会議には国連加盟193カ国中124カ国が出席し、122カ国が賛成票を入れた。
広島と長崎への原爆投下から72年、ようやく人類はこの条約を誕生させた。「核保有国が条約に不参加だから無意味」という意見もあるけど、そんなことはない。国連加盟国の過半数が賛同した条約であり、これからは所持・開発している国に「あなた方は国連で成立した核兵器禁止条約に違反している」「世界の意思に反している」と具体的に批判できるようになる。核ミサイルを生産する軍事メーカーにも、「単に感情論で反対しているのではない、国際条約があるのだ」と目に見えるツールで反対できるのは本当に大きい。
それにしても情けないのは日本政府。条約の前文には「ヒバクシャにもたらされた苦痛」との一節まで入っているのに日本はこの条約に反対。核大国アメリカの顔色を気にして、「現実の安全保障問題の解決に結びつくとは思えない」と表明し条約交渉にすら参加しなかった。
多くの日本人が、安倍政権の下した判断を支持しているなら、まだ民意が反映されているからいい。もどかしいのは、多忙でニュースを見ていないorそもそもニュースに関心が無い人が少なくないため、日本が核兵器禁止条約に反対したことを知らない人があまりに多いということ。大手新聞はこの条約の認知度を上げるためにも、かつて消費税率アップの是非について世論調査で何度も訊いたように、核兵器禁止条約についても賛否を問うべきだ。
とにもかくにも、この条約が成立したのが偶然にも七夕の日というのが、未来への希望になるようで良いですね。
//いわゆるネット右翼の巣窟と言われてきたヤフコメの空気が変わった。リベラルな文化人や市民団体を罵倒したおしたり、嘲笑する内容の書き込みが急に減った。理由はハッキリしている、これは6月から複数アカウントでの書き込みがヤフコメで不可能になったからだ。組織的に右寄りな世論、首相擁護の投稿を繰り返してきた集団が排除された。ヤフーの対応は遅きに失するとはいえ、神対応であり喝采を送りたい。

//明日9日、新宿で17時から安倍政権に退陣を求める緊急デモが実施されます。

//昨日は1937年7月7日に発生し、日中戦争の発端となった盧溝橋事件からちょうど80年。だけど、特別番組は何もなかったし、新聞も見出しにせず。この盧溝橋事件から日米開戦まで歴史は密接に繋がっており、日本人としては無視できる日ではなかったハズだが…。

//共謀罪施行まであと3日。安易な運用が懸念されるなか、愛知4区選出の“魔の2回生”、工藤彰三衆院議員が、ネット上の「安倍総理の選挙演説の邪魔をした『反対者たち』とは(略)反社会的共謀組織『政治テロリスト(選挙等国政妨害者)たち』なのだから!早速(共謀罪を)運用執行すべし!」と主張している投稿に「いいね!」ボタンを押していた。工藤議員は「間違って押してしまった」と弁明しているが、こういう投稿を積極的に読んでいることが判明した事実は消えない。「安倍辞めろ」と言うだけで共謀罪で処罰が理想なのか?共謀罪が施行される前から既にこの空気。政治家が野次られない国がいいなら、近くの独裁国に行けばよろしいかと。
●7月7日…共謀罪施行まであと4日。日本社会はどうなるか。直後は影響が出ない。この法律の毒は即効性ではなく遅効性が特徴だからだ。
今後、自分がテロと無関係でも「政府を批判すれば、テロ組織と関わっていないか疑われ、メール、電話、プライベートを調査され丸裸にされる」と、国民自ら萎縮、自主規制に走り、政府は何も手を下すことなく好き放題できるようなっていくと断言。根拠は70年前の日本が実際にそうなったから。
欧米の国民性は「権利侵害は許さん、言うべき事は言う、デモとストライキで闘う」、日本人は「空気を読め、長い物には巻かれろ」。“和を大切にする”精神は基本的に素晴らしいものだけど、支配者にとってみればこれほど都合のいいものはない。共謀罪と同調圧力は恐るべき親和性がある
「共謀罪は海外なら普通の法律」という意見は、個人の権利に覚醒している他国と、そうでない日本人の国民性の違いを分かっていないか、気づいているのにわざと無視している。
何の憂いもなく自由に思いを語ることが出来た日々よ、さらば。だが、必ずその自由を取り戻す。あきらめない。

//良かった。公明党山口代表が官邸主導の改憲論にブレーキ。「憲法は政権が取り組む課題ではありません。憲法改正は国会が発議するもの」と明言。最近は公明執行部に苦言を越えて激怒していることが多かったけど、良いことを言ってくれたときは嬉しいし、素直に評価したい。誉める方がよっぽど精神衛生的にも良いし気持ちがラク。何かに怒ると心の体力がすり減って苦しくなるから、ほんと怒りたくない。

//昨日、大阪は今年最初のセミの声。夏来たる。
●7月6日…九州北部の記録的豪雨、鉄橋が流されたり大変なことに。行方不明の方が早く発見されることを願うと共に、これ以上水害が拡大しませんように…。

//共謀罪施行まであと5日。サイト読者の人が「このカジポンという男は政権批判ばかりしている。もしかして危険思想の集団に属しているのではないか。徹底的に監視した方がいい」、そんなふうに公安に通報したら、受けた側は通報を無視するわけには行かないので、僕は様々な個人情報をぶっこ抜かれることになる。もちろん、何もやましいことはない。だが、なんで国家にプライベートをすべて見られなきゃならんのかと。それも自分の知らないところで。プライベート保護は近代民主国家の一丁目一番地。そこを簡単に突破され、土足で踏みにじられるのが悔しい。このように国家のあり方そのものが変貌していく重要法案は、国会議員だけで決めていいシロモノでではなく、国民投票でも決めるべきだ。絶対に。
●7月5日…首相が「こんな人たち」と反安倍の人々を切り捨てた暴言に、江川紹子さんが問題点を分かりやすく解説しているコラムがありお薦めです。
オバマは勝利演説で「私がまだ支持を得られていない皆さんにも申し上げたい。今夜は皆さんの票を得られなかったかもしれませんが、私には、皆さんの声も聞こえています。私は、皆さんの助けが必要なのです。私はみなさんの大統領にも、なるつもりです」。
韓国の文大統領も就任宣誓で「私を支持しなかった国民一人ひとりも国民」とし、その国民に奉仕することを約し、「皆の大統領になる」と強調した。
かたや、我が国の首相は「こんな人たちに、私たちは負けるわけにはいかない」。国民を“こんな人たち”と“私たち”に真っ二つに分けて解釈するのは、全国民の代表である総理大臣として大問題であり、豊田議員の暴言や稲田大臣の失言よりも、もっと深刻。
江川氏『常日頃から安倍さんは、「敵」、すなわち「こんな人たち」認定した者に対しては、やたらと攻撃的だ。それは、首相でありながら、国会で民進党の議員の質問にヤジを飛ばして、委員長から注意をされる場面からも見て取れる。野党の議員の後ろにも、たくさんの国民がいるということを理解していたら、こういう態度はとれないだろう。安倍さんにとっては、野党議員に投票するような人たちは、自分が奉仕すべき国民というより、「こんな人たち」程度の存在なのではないか。』
選挙運動中に生卵を投げつけられたアーノルド・シュワルツェネッガーは、表現の自由を尊重するとして「ついでにベーコンもくれよ」とユーモアでやり返したという。首相はこれくらいの度量を持ってほしいもの。

//共謀罪施行まであと6日。
●7月4日…(出国の準備やら仕事前倒しやらでパニクっていますが、どうしても以下の2点だけは書きておきたく!)

まったくもって、本物の聖人君子がこの世にはいるのだなと驚くばかり。他でもない、前川・前文科事務次官のことだ。官邸&読売はスキャンダル記事で前川氏を人格攻撃したつもりだろうけど、前川氏のことを調べれば調べるほど、次々に胸熱の良い話が出てくる。逆にこれほど悪意をもって官邸から身辺調査されたのに、具体的なマイナス情報がひとつも出て来ないというのが凄すぎる。氏に対する悪い評判が、文科省にもボランティア先にもどこにもなく、誰も彼もが「前川さんは素晴らしい人です」と口を揃えている。出会い系バー通いの件もまったくの無実と判明した(後述)。

前川氏は若手官僚の頃から子どもの貧困問題と、教育の機会平等の重要性を訴え続けてきた。そして、様々な事情で学校へ行けなかった人のための夜間中学を大切に考えていた。
前川氏は文科省に在職中から夜間中学校を増やすため奔走しており、埼玉に公立の夜間中学校を作ろうとして、昨年秋の段階で1時間20分もマイクを握って熱弁する姿が動画に記録されている。信念をもって活動しているからこそ、1時間20分もぶっ続けで理想を語ることができる
動画の中でユネスコ憲章を引き合いに教育こそが戦争防止になると語っている。「戦争の本当の原因は、お互いの国民を知らないこと。相手に対する偏見や無知が戦争を起こすんです」。
教育の機会平等については「子供たちに罪はありません。滞在資格を確認する必要はありません、そこに住んでいるという事実が確認されたら教育を受けられるようにと、我々(文科省)は教育委員会に言っています。他にも児童虐待や拉致監禁などで教育を受けられなかった人たち。行政の責任として、こういった人たちを限りなくゼロにしていく努力が必要だと思っております」。
LGBTについても「マイノリティが集まればマジョリティになるんです」とマイノリティ目線で語っている。
「夜間中学設置について、組織としての文科省はこれまで見て見ぬふりをしてきた。(夜間中学設置に賛同する)自分は(省内では)異端。居心地が悪い」とも。(地方版に記事
※この動画で注目したいのは、講演中に何度も繰り返して「もうすぐ文科省を辞める」と言っていること。念を押すけど昨秋の時点(10/29)でだ。ちょうどその頃、加計学園をめぐる官邸と文科省の最初の衝突が起きていた。
早稲田大への天下りで批判された吉田大輔・元高等教育局長は、文科省の中でも加計学園の獣医学部設置に「獣医の質を維持できない」と最も強硬に反対していた人物。その吉田氏を官邸はクビにした。気の毒に思った文科省OBが再就職をアシストし、吉田氏は早稲田の教授に。
なおも加計学園優遇に抵抗する文科省。今度は内閣府から「文科省限定」の天下り調査が始まった。前川氏は昨年6月に事務次官になったばかりで、まだ半年も経っておらず、天下り問題には完全にノータッチ。そこで再就職斡旋関係のメールを調べていると、外務省や内閣府OBが口利きに関わっていたことを示すメールを見つけた。これらを監視委は提出しようとしたところ杉田官房副長官(官邸の危機管理担当、公安のドン)から緊急の呼び出しを受け「とにかく外務省と内閣府に関わるメールは出すな」と言われた。つまり、再就職等規制違反問題は文科省内だけに限定して、他省庁に及ぶ証拠は出すなということ。天下りに関しては、文科省とは比較にならぬほど大規模に経産省、国交省、財務省など他省で行われているが、あくまでも徹底調査は文科省のみという官邸の方針だった。

年明けに官邸がマスコミに天下り問題をリークし大騒ぎになると、前川氏はトップゆえに責任をとって退職。菅官房長官は「前川氏は地位に恋々としがみついていた」と侮辱していたが、実際には1月18日に問題発覚→翌日に辞任の意向→1月20日に辞任と、たった3日で退職しており、「しがみついていた」というのは明らかに不当な表現。なんでこんなすぐにバレる卑怯な嘘を官房長官はつくのか。結局、文科省天下り事件は官邸による反安部の粛清と加計反対派への報復だった。
「文科省天下りが発覚した当時、“再就職あっせんはどの省庁もやっており、この程度で規制委が調査に入るなら霞ヶ関全体にまで波及するのではないか”と指摘されていたが、結局、文科省以外の天下り問題は一切表に出てこなかった。表に出てこないのは当然で、文科省追及の裏で、官邸は他省庁の天下りを握り潰していたというわけだ。そもそも文科省しか出てこないというのが不自然。経産省なんていまも、文科省の何倍もの規模で天下りあっせんをやっている。それを放置しながら、文科省だけを率先して調査し、処分したというのはどう考えても、狙い撃ちしたとかし思えない」(リテラ

前川氏は次官退官後、二つの夜間中学校の先生を務め、子どもの貧困・中退対策として土曜日に学習支援を行う団体(キッズドア)の先生も務め、三つのボランティア活動をしている。本気で貧困対策に向き合っていた。
前川氏「この状態(教育機会の不平等)を何とかしなければという思いは、仕事の姿勢にも影響した。高校無償化や大学の給付型奨学金などに積極的に取り組んだ。私は貧困問題が日本の一番の問題だと思っている

★前川氏がボランティアとして関わる地方の民間教育団体職員「前川さんは新幹線に乗って、毎週来てくれます。夜間中学で高齢者の方が新聞を読む手伝いをしたり、連休にもかかわらず憲法記念日には、資料を準備して憲法のお話をしてくれたりしました」。この職員が感謝の気持ちを伝えた際、前川さんはこう言ったという。「本当に人の役に立つ活動だから、参加できて本当にうれしい」

★子どもの貧困問題に取り組んでいるNPO「キッズドア」の渡辺由美子代表も前川氏の誠実な人となりをHPに書いている。感動的な話であり以下に一部を紹介。

『実は、前川氏は、文部科学省をお辞めになった後、私が運営するNPO法人キッズドアで、低所得の子どもたちのためにボランティアをしてくださっていた。素性を明かさずに、一般の学生や社会人と同じようにHPからボランティア説明会に申し込み、その後ボランティア活動にも参加してくださっていた。
私は現場のスタッフから「この方はもしかしたら、前文部科学省事務次官ではないか」という報告は受けていたが、私が多忙で時間が合わず、また特になんのご連絡もなくご参加されるということは、特別扱いを好まない方なのだろう、という推測の元、私自身は実はまだ一度も直接現場でお目にかかったことがない。
担当スタッフに聞くと、説明会や研修でも非常に熱心な態度で、ボランティア活動でも生徒たちに一生懸命に教えてくださっているそうだ。
「登録しているボランティアの中で唯一、2017年度全ての学習会に参加すると○をつけてくださっていて、本当に頼りになるいい人です。」
と、担当スタッフは今回の騒動を大変心配している。年間20回の活動に必ず参加すると意思表明し、実際に現場に足を運ぶことは、生半可な思いではできない。
なんで、前川氏が記者会見をされたのか?
これは、私の推察であり、希望なのかもしれないが、彼は、日本という国の教育を司る省庁のトップを経験した者として、正しい大人のあるべき姿を見せてくれたのではないだろうか?
私は今の日本の最大の教育課題は「教育長や校長先生が(保身のために)嘘をつく」ことだと思う
いじめられて自殺をしている子どもがいるのに、「いじめはなかった」とか「いじめかそうでないかをしっかりと調査し」などと、校長先生や教育長が記者会見でいう。
「嘘をついてはいけません。」と教えている人が、目の前で子どもが死んでいるというこれ以上ひどいことはないという状況で、明らかな嘘をつく。こんな姿をみて、子どもが学校の先生の言うことを信じられるわけがない。
なぜか学校の先生には、都合の悪いことが見えなくなる。周りの生徒が「いじめられていた。」と言っているのに「いじめ」ではなく、「友達とトラブルがあった」とか、「おごりおごられの関係」になったりする。
それは今回の、あるはずの文書が「調査をしてみたが、見つからなかった。」であり、「これで調査は十分なので、これ以上はしない。」という構図とよく似ている。
自分たちの都合のいいように、事実を捻じ曲げる。大人は嘘をつく。自分を守るためには、嘘をついてもいい。正直者はバカを見る。
子どもの頃から、こんなことを見せられて、「正義」や「勇気」のタネを持った日本の子どもたちは本当に、本当にがっかりしている。何を信じればいいのか、本当にわからない。
小さなうちから、本音と建前を使い分け、空気を読むことに神経を尖らせなければならない社会を作っているのは、私たち大人だ。
「あったものをなかったものにできない。」
前川氏が、自分には何の得もなく逆に大きなリスクがあり、さらに自分の家族やお世話になった大臣や副大臣、文部科学省の後輩たちに迷惑をかけると分かった上で、それでもこの記者会見をしたのは、「正義はある」ということを、子どもたちに見せたかったのではないだろうか?

「あったものをなかったものにはできない。」
そうなんだ、嘘をつかなくていいんだ、正しいものは正しいと、間違っているものは間違っていると、多くの人を敵に回しても、自分の意見をはっきりと言っていいんだ。
子どもたちとって、これほど心強いことはない。「正義」や「勇気」のタネを自分の心に蒔いて、しっかりと育てていいんだ。どれほど心強いだろう。』
※BS放送の『外国人記者は見た』にNPO関係者が電話出演。『前川氏さんは以前から「(貧困調査で)バーにも話を聞きに言ってるんですよ」と話していたので、あの報道にも驚かず“真面目な前川さんらしいな”と思いました」。

★これらを踏まえて本題の“出会い系バー通い”について語っていきたい。
読売が“スクープ”した「出会い系バー通い」について、前川氏はこう説明している。
「この件は、妻にも説明してあり、理解を得ています。その店に行っていたのは事実です。店を訪ねてみようと思ったのは、民放のドキュメンタリー番組を見たことでした。こういう店で男の人からお金をもらって生活している女性がいると知り、彼女たちの話を実際に聞いてみたいと思いました。菅さんは教育行政のトップとして相応しくない行動と言いましたが、事務次官や局長になると、現場のリアルな声を聞く機会はほとんどない。だから足を運んでみたのです。確かに普通の官僚はこんなことはしないのでしょうが。」

最初、この説明を聞いたとき、申し訳ないけど僕は少し疑ってしまった。「もっとマシな言い訳はないのか」と。世間もそんな雰囲気。ところが、『週刊文春』(6月8日号)に掲載された出会い系バー関係者の証言で流れが変わった。
前川氏が最も会っていたA子さん(26)は、ニュース報道を見て「前川さんがデマで酷いバッシングを受けている」と「事実を伝えないと」と文春に連絡、「前川さんは口説いたりしない」「私は前川さんのお陰で今があると思っています」と証言した。

A子さんは「あの店で会った子の中で、私が前川さんと一番仲がいい」と語り、友人などもまじえて、3年間で30回以上会ったという。3年前といえば民放のほか、NHKも2014年に『調査報告 女性たちの貧困〜“新たな連鎖”の衝撃』を放送しており、その頃からテレビで女性の貧困問題が取り上げ始めたのは確かだ。僕も見たし。

A子さん
「口説かれたこともないし、手を繋いだことすらない。私が紹介した友人とも絶対ないです。いつも一人で前川さん帰っていってましたから」。
※読売が匂わせていた売春はただの一度もない。本当に就職の相談や話をするだけ。誰かが食事後に“大人のつきあい”を提案しても、「僕はそういうのはいいんだ」と断られた
※A子さんから前川氏を紹介された女性いわく「両親の離婚について話すと、すごく親身に相談に乗ってくれました」。

「基本的に私から『ごはん食べに行こう』と連絡してました。夜10時くらいから食事を始めて、いつも12時位になると前川さんは『もう帰りたい』って一人でそそくさと帰っちゃうんです」
※ダーツバーの店員「(最初は怪しい関係と疑っていたが)前川さんが先に帰って、女の子たちがダーツしているという日が多かったので、これは違うなと。僕らの間では『前川のおっちゃん』」

「結婚指輪を大切にする奥さん思いの一面もあって、土曜日に誘うと『土日は奥さんを大事にしてるし、ゆっくり休むからダメ』と断られました」※前川氏の来店は奥さんも主旨を理解し、承知している。

会うときは、私と友達と一緒のことが多かったけど、よく覚えてるのは、私は、大学に行っていたんですけど、知り合いが病気になって死んじゃった。ショックで勉強に身が入らなくなって大学を辞めてキャバクラの体験入店を繰り返している時期でした。『友達がキャバ嬢だから、私もキャバ嬢になる』っていったら、すごく怒られて。『親も心配しているんだから、早く就職した方がいいよ』と言われました。
その後も会うたび『ちゃんとした?』とか『仕事どう』って聞かれました。私は高級ブランドの店員になりたいと思って、前川さんに相談したんです。『手っ取り早いのは、百貨店で働くことだ』って言われて、実際、百貨店に入って婦人服売り場で働くことにしたんです。前川さんは喜んでくれて『授業参観』と言って、お店に来てくれたこともありました。
急に売り場に来られてびっくりして店の人には『学校の先生が来たんです』と説明して。前川さんは頭だけ下げてすぐ帰っていきました。その後、高級ブランド店で働けたので本当に感謝してるんです。」

「思い出に残っているのは前川さんが開いてくれた就職を祝う会。レストランに3人で行って〔おしごとガンバレ〕と書かれたケーキを用意してくれました。
ふだんはおねだりしても何も買ってくれないのに、歌舞伎町のドン・キホーテに行って『今日は何でも買っていいよ』と、カラーコンタクトなどの日用雑貨を買ってくれました。
※「普段は何も買ってくれない」けど就職祝いで日用雑貨。

(報道に“金銭の受け渡しがあった”とされていることについて)「ある時、『タクシー代ちょうだい』と言って5000円もらったことはあります。それがお小遣いのことなのかな?お小遣いというより『早く帰りなさい』という感じでした」
※これ、「バーで出会った若い女性に金銭を渡していた」って書くのと、「早く帰りなさいと交通費を渡した」と書くのでは、まったくイメージが異なるよね。

「初めはお母さんも『新宿で出会った人は危ない』と言っていました。ただ就職祝いの時の写真を送って『やましい人じゃないよ』と話すとわかってくれました。私が悩んでいると『前川さんとご飯に行きなよ』と薦められたり『結婚したら前川さんを式に呼びなよ』といわれたこともあります

A子さんが勇気を出して証言した理由。「記者会見のあった25日に、お母さんからLINEが来て『前川さんが安倍首相の不正を正してる』。それで、お父さんとテレビ見て『これは前川さん、かわいそうすぎるな』と思ってお話しすることにしました。
『調査』と言っていましたけど、振り返ってみると確かに『どうしてここに来ているのか』とか家族構成も聞かれました。真実とは思えない報道がたくさん出ていることが不思議です。私は前川さんのおかげで今があると思っていますから

出会いバー店長「1、2年前から1、2カ月に1回のペースで1人で来店、最後は半年前。(貧困調査という本人の説明は)可能性としてはあるのかな。談笑している感じで他の客と比べ(下心の)本気感がなかった。紳士的な印象、店員にも優しかった」

前川氏「この店で水商売で苦労している女性や、母親が鬱病になって高校を中退した女性…様々な人に出会いました。実際に店で聞いた情報の1つが株式会社が設立した学校の実態です。これも構造改革特区で認められた制度ですが、文科省は徹底的に反対していました。実際に株式会社立の通信制高校に通っていた女性に出会って、彼女から『何一つ勉強しなくていい。授業料だけ払えば高卒の資格がもらえる』と聞いた。これはいけないと思い、株式会社立学校のあり方を見直すよう指示したこともあります」

※この文春記事へのネットの反応
「身分を隠して若者のリアルを調査する立派な人だな」「これが本当の庶民派だな。1回や2回の視察で何がわかると言うんだ。何回も話を聞いてやっとわかることもあるんだよ。女を性欲の対象としか見ない、菅、読売は恥を知れ」。

前川氏は最初こそ前田と名乗っていたけど、すぐに“前川”と本名を店の全員に伝えていた。後ろめたい行為をしていなら、官僚トップという立場もあり、偽名を使い続けていたはず。「まえだっち」とあだ名をつけられ「いえ、前川ですから」と訂正するあたり、前川さんの真面目な人柄がうかがい知れる。
また、“貧困調査”が嘘であれば、もっと若い頃から何度も風俗を出入りしていた性癖が取材でバレるはずだ。しかし、前川氏が足を運び始めたのは、本当にドキュメンタリーが放送された近年になってからで、昔から出入りしていたという証言はついに出て来なかった

このように、出会い系バーではガチで女性たちに就職のアドバイスをし、家族の悩みを聞き、親身に相談に乗っていた。A子さんの証言だけでなく、複数の女性に話を聞いても前川さんだけ先に帰るという証言は一致している。ワイドショーの取材でも同様の裏付け。「前川氏とA子さんが通っていたダーツバーの当時の店員」も、前川氏と女性達との間には、売春や援助交際などは全くなく、生活や就職等の相談に乗り、小遣いを渡していただけであったことを証言している。

前川氏が最初の記者会見で「公平公正であるべき行政がねじ曲げられた」「文書はあった」と官邸の圧力を証言する3日前に、読売新聞は出会い系バーの出入りを“スクープ”した。このスクープの情報源は官邸で、週刊誌は北村滋内閣情報官、中村格警察庁刑事局組織犯罪対策部長が情報を流したと報じている。前川氏も官邸リークと考えており、その根拠として新聞報道の前日に和泉総理補佐官から“会う気があるか”と接触があったことをあげている。新聞掲載直前の官邸サイドからのアプローチは「記事差し止め」をチラつかせた口封じで間違いない。
前川氏が和泉総理補佐官に連絡しなかった理由はいたってシンプル。いわく「何もやましいことはないので放っておいた」。すると翌日にあのスキャンダル記事が出た。この掲載の仕方も異常で、地方版は地元のニュースが入ってくるので、ニュースを扱っても関東とそれ以外では掲載される場所、見出しの大きさ、レイアウトが異なっているのに、なぜか全国一律に同じ大きさの記事が、漫画の横の一番読者が目を通しやすい場所に載った。これは読売首脳部からの異例の強権的措置があった証拠。他社の記者は「そこまでするか」と面食らった。
この読売の記事によって、前川氏の会見発言の価値が「あんな人の言うことだから…」と大きく下がった。政権側の情報操作に、新聞社が加担するとはとんでもないこと。
※デイリー新潮『(朝日の記者いわく)記事にしたあとに、官邸スタッフから、“安倍総理周辺は、どこかのメディアと組んで前川さんに人格攻撃を仕掛けようとしている。その結果、前川さんの出した文書の信憑性が問われ、丸々報じた朝日も恥を掻くことになるから”と言われました』。つまりその“どこかのメディア”は読売だったと。

読売新聞は「本紙は独自の取材で、前川氏が売春や援助交際の交渉の場となっている『出会い系バー』に頻繁に出入りしていることをつかみ」と書く一方で、「交渉」がいかなる取材や証言に基づくものかには全く触れていない。しかも、読売ネット版は、たった一週間で元記事を削除している。スクープであれば得意気に何カ月も公開すればいいのに、なぜこんなに早く削除するのか。そりゃそうだと思う、前川氏と一番親しかった女性に取材してないんだから、記事に確証があるわけじゃない。
※読売の記者が目に涙を浮かべながら「本当は事実を恣意的にゆがめて個人攻撃などしたくない」と、こんな記事は書きたくないと民進議員に語ったとのこと。官邸も罪なことをする。

“アクロバティック政権擁護”は産経のお家芸であり、読売は政権に不利な情報は掲載せず、有利な情報ばかり掲載することで、デマを流すことには手を染めなかった。それなのに、たった一本の記事で一気に一線を飛び越えた。1874年(明治7年)から143年の歴史を持つ、世界最多約900万部の大新聞が、こんなくだらない個人攻撃の片棒を担いで社名に泥を塗るとは。
読売は前川氏に誤報を謝罪して訂正を出すしかない。それだけが信頼回復への道。

自民・村上誠一郎衆院議員「(読売の『前川氏が出会いバー通い』の記事に)31年国会議員をやっているが、三大紙では見たことがない記事で唖然とした。問題点を逸らすというか、前川さんの人格を落とすためにやっている。これが新聞のあるべき姿なのか

★官邸がレッテル張りで前川氏を潰そうとしたら、本人が聖人すぎて、逆に安倍氏、菅官房長官、周辺メディアのクズっぷりがクローズアップされた。中でも悪質なのは「ミヤネ屋」と「そこまで言って委員会」。
ミヤネ屋は前川氏のボランティア活動の件を何も報道せず、「一人の女性の証言だけじゃ信用できない」「まあ、前川さんは皆からちやほやされるのも気持ち良かったんだろう」など、宮根誠司ら出演者は文春報道に価値がないと世論を誘導。
辛坊治郎は沖縄ヘイトもひどいんだけど、一貫して前川氏に嘲笑的な態度をとっている。最悪なのは司会を務める「そこまで言って委員会」(読売テレビ)の5月28日放送分。保守系ジャーナリストの須田慎一郎が「前川さんと一緒にホテルに行った女の子を取材した」と発言。えげつないデマ(51秒)を公共の電波にのせた。「ホテル」の部分はピー音になっていたけど、誰でもホテルと分かる文脈でありピー音になっていない。この放送後、内容に疑念をもった評論家の荻上チキ氏が須田慎一郎に真実を確認しツイッターに投稿した「出会い系バー報道について、須田慎一郎氏に電話確認。「そこまで言って委員会のピー音部分は<ホテル>ですか?」との質問には「ノーコメント」。女性の証言内容については「行ったことを仄めかされた」と捉えているが「実際に行ったor売春した」との具体的証言は得ていないとのことでした。」
具体的証言はなし!あまりに酷い話。この放送のおかげでネットには「前川はクロ」という意見が蔓延してしまった。この須田慎一郎はオウム事件のときも、教祖の麻原彰晃に行ったインタビューが架空のもので、捏造行為が発覚、本来ならこれでジャーナリスト生命は断たれているはずなのに、いつの間にか復活し、いまや自分の民放ラジオ番組に安倍氏が出演するほど官邸に近い立場になっている。安倍氏がラジオで前川氏を場外からバッシングしたのは、この番組でやったことだ。
ほんと、須田慎一郎と辛抱次郎が流したデマは、読売テレビとしても謝罪して責任取ってほしい。 前川氏は女性たちに就職アドバイスをし、家族の悩みを聞き、親身に相談に乗っていたのに酷すぎ。

前川氏は文科省職員の評判も良かった。人望があったからこそ「前川さんを孤立させるな」と、現役の文科省職員が出世に不利になろうと告発を続けた。
加計学園問題は、文科事務次官という官僚トップが証言したことが極めて重大で、仮に前川氏の告発がなければ流出メモは「怪文書のたぐい」(菅官房長官)と言われ続けていただろう。結果、官邸の露骨な身内びいきは明らかにならず、全て揉み消しにされた。その意味で、僕は氏が国民栄誉賞に相応しいと思っている。私生活でも氏が“本物の聖人”であることが分かり、氏を陥れようとしていた官邸や辛坊治郎ら御用メディア人の浅ましさが露呈した。前川さん、政治家になって新党を結成し、総理になってくれないかなぁ。

//日記が長くなっているけど、もう1人、心から応援したい人がいる。田崎史郎と並んで“安倍氏に最も近いジャーナリスト”山口敬之氏からレイプ被害にあった詩織さんという28歳(被害時26歳)の女性だ。

山口敬之氏は森友学園問題が起きたときに、ほぼ毎日ワイドショーに登場し、ひたすら安倍夫妻のことを擁護し続けた人物で、首相ヨイショ本の『総理』『暗闘』執筆者。事件は2015年4月に発生した。米国でジャーナリズムを学んでいた詩織さんは一時帰国した際に、面識のあった山口氏(当時TBSのワシントン支局長)から「仕事用のビザについて話をしよう」と誘われて食事に行った。ところが、お酒に強いはずの彼女が突然目眩を起こして記憶を失い、身体に痛みを感じて目がさめるとホテルで裸の山口氏が避妊具も付けず行為に及んでいたのだ−−。

普段はワインボトル2本でも平気なのにグラスワインで昏倒するはずがなく、薬を使われたと直感。警察に訴えたが相手は官邸に近い著名人であり初動は鈍かった。だが、ホテルの防犯カメラに山口氏が詩織さんを抱えて引きずる模様が収められており、本格的に捜査が始まる。たとえ薬を使わなくても、酩酊状態の女性に性行為をしたら“準強姦罪”が成立する。

タクシー運転手の証言「その女性のことなら、よく憶えています。後部座席の奥側に彼女が座らされていたのですが、男性は彼女に“もっといい仕事を紹介する”と話していました。女性は何度か“駅の近くで降ろしてください”と訴えたのですが、男性が“何もしないから。ホテルに行って”と。それで、結局2人をホテルに連れて行ったのですが、到着しても彼女はなかなか降りようとしませんでした。けれど最終的には彼女は体ごと抱えられて、座席から降ろされたのです」(新潮)

逮捕状が発布され、2015年6月8日、複数の捜査員が米国から帰国する山口氏を逮捕するため成田空港で待ち構えていた。捜査員からドイツにいた詩織さんへ「(今から)逮捕します。すぐ帰国してください」と電話が入り、帰国準備をしていると再び電話。内容は衝撃的で「いま、目の前を通過していきましたが、上からの指示があり、逮捕をすることはできませんでした」「私も捜査を離れます」というもの。警察トップの方からストップがかかり、現場の捜査員すら「何が起こっているのかわからない」という。その後、逮捕取りやめを指示したのは、当時の警視庁刑事部長の中村格(いたる)氏と判明した。現在中村氏は警察庁の組織犯罪対策部長で、前川氏の出会い系バー話を読売にリークした人物。“菅官房長官の片腕”として知られる有名な警察官僚だ。

山口氏は新潮の取材が迫って動揺したのか、よりによって新潮編集部にメールを誤送信してしまう。文面は『北村さま、週刊新潮より質問状が来ました。〇〇(詩織さんの苗字)の件です。取り急ぎ転送します。山口敬之』。新潮はこの「北村さま」は総理直属の諜報機関・内閣情報調査室のトップで“官邸のアインヒマン”の異名をもつ安倍首相の片腕、北村滋内閣情報官のことだと指摘。北村氏は疑惑に「お答えすることはない」といっただけで、否定していない。

後日、この事件はさらに酷い展開をみせた。山口氏がフェイスブックに『私が薬物を使用したり、盗撮したり、レイプしたのであれば、日本の優秀な捜査機関や司法機関が見落とすはずはありません』と投稿した記事に、昭恵首相夫人が“いいね!”を押したのだ。先述したように、薬物の使用未使用に関係なく、相手が酒で酩酊していれば準強姦罪になる。いわば女性の敵だ。レイプ被害を訴える女性がいるのに、その女性をさらにセカンドレイプする山口氏の文章に「いいね!」を押す、日本国総理大臣夫人。昭恵夫人は森友問題が3月に起きてから、ずっとフェイスブックなどネット活動を自粛していた。どんな形で活動を再開するのか注目されていたら、まさかの強姦犯へのエール…それも「被害者に向かってお土産に下着をくれ」と言うような奴に…頭が痛くなってくる。

社民の福島瑞穂議員は厚労委員会でこの準強姦事件逮捕取り消しについて刑事局長に質問。福島「逮捕状が執行されているのに、逮捕を取り消すのは大変異例ではないか。吉田局長、あなたは取り消したことがありますか?」。吉田尚正刑事局長「個別の案件についてはお答えできない」。元警視庁刑事・吉川祐二氏は「逮捕直前に上から急にストップがかかったことは本当に異例中の異例としか言いようがない」。

…警察トップがねじ伏せた事件であり、通常なら泣き寝入りしてもおかしくない。山口氏もテレビにバンバン出ていたから、一時は逃げ切ったと思っただろう。でも詩織さんは負けなかった。実名と顔を公表して会見を行った。性犯罪の被害者が顔をメディアに晒すのはどれほど勇気がいることか。詩織さんは検察審査会に不服申し立てを行なった。心ある国民が彼女を応援しないと、“首相の友人”ルールが発動し、周囲の忖度で100%不起訴になってしまう。国民が検察審査会の判断を注視していることをアピールしていきましょう。(会見の様子など@リテラ)

〔追記〕読み返して改めて酷い話と痛感。明らかに犯罪が行われたのに、そして捜査員が逮捕状をとって逮捕に向かったのに、安倍氏のお気に入りというだけで警察トップが逮捕させない。いつからこの国は中国や北朝鮮のようになってしまったのか。しかも、こんな低モラルの権力者たちが7月11日に共謀罪を施行する。首相が敵視する国民“こんな人たち”は、「生意気な怪しいヤツだ」「背後に組織があるだろ」とラインやメールを全部見られ、電話を聞かれ、個人情報を根こそぎ奪われる。大袈裟ではなく、それを可能にする法律が可決されたのだ。僕は9条改憲より共謀罪成立の方が難しいと思っていた。それが「テロ等準備罪」という名前になっただけで通ってしまった。現行法で対応できないテロはないのに。わが愛する日本がどんどんおぞましい姿に。きつい。あきらめないけど。

〔追記2〕今回の日記を書いてて、前川さんのとこで一番泣きそうになった言葉は夜間中学のボランティアのやつ→「本当に人の役に立つ活動だから、参加できて本当にうれしい」。
新幹線で毎週やで…。
●7月3日…うわ、都民ファーストの会の代表にウルトラ極右の野田数(かずさ)が就任するってマジなのか?野田数って「国民主権という傲慢な思想を直ちに放棄すべき」とか、戦前の大日本帝国憲法を復活させようとしてる男だぞ?改憲どころか廃憲論者。都民ファーストに投票した人は“国民主権は傲慢な思想”と考えて投票した訳ではないだろう?小池知事は元々タカ派だけど、最近は右派的な発言を控えているから、幅広い層の支持を獲得するために中道に近づいていると思ってた。「安倍政権にノー」→「もっとヤバイのが登場」って…。どうなんのコレ。っていうか、投票翌日に代表辞任って道義的にいいのか?小池さんだから入れたって人も多いだろうに。

/きっこ氏のツイートに完全同意→『今回の都議選の結果を見れば分かるように、国政でも受け皿になれる政党さえあれば安倍政権など簡単に倒せるのだ。安倍一強を許しているのは野党側の問題であり、いつまでも野田佳彦などを幹事長の座に居座らせ、共産党との共闘にも後ろ向きな民進党の「国民に背を向けた党運営」が最大の原因だ』

/今夜のTBS選挙特番、自民の中谷・前防衛大臣が都議選大惨敗の原因として4人(豊田、萩生田、稲田、下村)のイニシャルを繋げ「私は“THIS IS 大打撃”と名付けました」。思わず噴いた、中谷議員おもろい(笑)

 
同じ自民党の議員がいうから説得力が段違い
●7月2日…都議選、自民が歴史的大敗。議席数が改選前の半分以下に。ほんとに潮目が変わってきた。安倍氏が唯一直々に街頭演説で応援した中村候補まで落選とは。

/自民のボロ負けばかり話題になってるけど、民進も前回15議席がたった5議席になったんやで…。かつては自民票が減れば民進が増えたのに、今回は民進も一緒に衰退。共産は議席を増やしている。これでハッキリ。野田佳彦が幹事長をやっているような政党は、有権者に信用されないということ。それなのに、民進内から野田更迭の意見が出て来ない。受け皿になる気あんのかと!

/公明党最強伝説。国会軽視で法務委員会の採決すっ飛ばし、異常に短い審議時間で共謀罪を強引に成立させても、候補者全員当選。一人でも落選したら、少しは民主主義を重視してくれるようになるかと期待したけど、これでは逆に執行部の暴走にお墨付きを与えたようなものじゃないか。この結果は辛すぎる。

/もうほんま、共産党は共産主義を捨てて北欧型の社会民主主義を目指すというのなら、党名から共産の二文字をとってくれ。共産アレルギーを持っている人に、イメージを変えてもらう努力をしれくれ…。

/小池知事はこれだけの票を集めたのだから、かつてのような右翼思想を捨て、現実路線を続けてほしい。もし右に大振れしそうになったら、「企業優先ではなく都民優先の都政というスローガンを信じて投票したので中道を行って欲しい」と投票した都民は声をあげてほしい。

警鐘の意味を込めて昨日のリテラの記事を一部転載。
→『(都民ファースト幹事長の)野田氏は都議時代から、都立高校の歴史教科書から南京虐殺を削除するよう圧力をかけるなど、一貫して歴史修正主義の押し付けを行い、2012年には、石原慎太郎都知事の尖閣諸島購入に全面賛成して国会議員の「尖閣視察団」に参加。「週刊文春」(文藝春秋)に誇らしげに国旗を掲げる姿が大きく掲載された。
小池都知事自身も、2010年にヘイト市民団体「在特会」(在日特権を許さない市民の会)の関連団体である「そよ風」が主催する集会で講演を行うなど、安倍首相と同根の歴史修正主義者でありヘイト政治家であり、極右思想の持ち主だ。憲法についても「9条改正」を訴え、2003年の段階ですでに「集団的自衛権の解釈変更は国会の審議の場において、時の総理が『解釈を変えました』と叫べばよい」(「Voice」03年9月号/PHP)と主張していたほど』。

●7月1日…今日の秋葉原での首相による選挙応援演説が、「帰れ&ヤメロ」コールやプラカード「国会ひらけ」に包まれた件、政治の潮目が変わった気がする。
かつて山本太郎議員が街頭でヤジられたとき、彼はまったく動じずに「そんなあなたのことも守りたい!」と答えた。一方、今日の安倍氏はヤジに対して激高し「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」といきり立った
政治家なのにヤジにブチ切れるメンタルの弱さが不安。そもそも自衛隊の最高指揮官がメンタル弱いって一番アカンやつ。

僕も東京に住んでたら確実にこの場で安倍氏から「こんな人」呼ばわりされていただろう。一国の総理が、国民を敵味方に色分けして二元論でヒステリーを起こしたら絶対に駄目だ。自分と異なる意見を持つ人間は国民(都民)ではないとでも?第一、首相自身が国会で何度も何度も何度も何度もヤジをとばして、議長から再三にわたって注意を受けているのに、どの口でそれを言うかと脱力。首相は全国民の代表という自覚を持て

憲法第53条には「(臨時国会の開催を求める)いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」とある。
野党は6月22日に要望書を提出したが、加計学園問題や閣僚失言問題を追及されたくない安倍政権は「憲法にはいつまでに開けと期限は書かれていない」と開き直り、開催要求を無視している。
だが、自民の憲法改憲草案では第53条について「要求があった日から二十日以内に臨時国会が召集されなければならない」とわざわざ期限を設けている。安倍氏が自民改憲案を振りかざすのなら、書かれている通りに早急に国会を開けと言いたい。

/秋葉原の首相演説には森友学園の籠池理事も「100万円を返すため」に上京。「説明責任を果たさない国政の責任者が演説すると聞いてお邪魔した」と籠池氏。安倍氏が「逆風でも愚直に政策を訴える候補が信用できる候補だ」と訴えると、籠池氏は「信用できる人が言えばいいが、信頼できない人が言ってはだめだ〜!」と大声を張り上げた。さらに「ウソついたらアカーン!ウソつくなー!本当のことを言えー!」「多数決ですべてを決めるなーっ!横暴だ、横暴!」「100万円渡したら渡したと言えー!」などと吠えまくり。

 

これはある意味、右翼にも左翼にも大事件。つまり、歴史誤認&差別主義のフルコンボだったような人物、そして極右幼稚園の理事かつ「安倍晋三記念小学校」を作るほど日本一の安倍応援団だった人物が、ほんの3カ月ほどで綺麗さっぱり思い込み(一種の洗脳に近いレベル)が解け、時の政権に対しても健全な批判精神を持つことが出来るという、これ以上ないほどの具体的事例になった。
リベラル系の掲示板などでは「あいつらはネトウヨだから話したって通じない」的な書き込みを見かけるけど、籠池氏を見ていると誰であろうと膝をつき合わせて話し合えば分かってもらえる気がして勇気が湧く。日本で最も説得が難しいと思っていた安倍親衛隊長・籠池氏でさえ、首相に「ウソつくなー!」とプロテスト出来るようになったんだ、これが希望でない訳がない。「話せば分かる」だ。
※補助金をめぐる詐欺行為は完全にアウトだから、氏のことを讃えている訳ではないので、念のため。とはいえ、カネ目当てで氏を利用していたビジネス右翼の連中と訣別できて氏は本当に良かったと思う。

かつて東欧の独裁共産政権が倒れたときも、独裁者の演説に対するヤジから政権崩壊が始まった。それを思い起こさせる秋葉原の「帰れ」コールだった。時代が変わるか。






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