最新文芸情報


2018.3〜4

●4月30日…スピルバーグの新作『レディ・プレイヤー1』、最高に面白かった!1980年代に青春を送った人は必見。冒頭からヴァン・ヘイレンの「ジャンプ」(4分)が流れるほか、懐かしの人気女優フィービー・ケイツの名前も。小ネタを最大限に楽しみたい人は、事前にキューブリック監督のカルト・ホラー「シャイニング」、米SFアニメ「アイアン・ジャイアント」を観ておくと吉!

封切りしたての『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』も、映画代を払ってお釣りが来るほどの大ボリューム。クライマックスが終わったと思ったら、もっと大きな超クライマックスがあり、その後に超々クライマックスが、そしてさらにという具合に冒頭から最後まで続く。シリーズ“初”のあの結末は衝撃的だった。
鑑賞前にマーベル作品全18本を観ておくのがベターだけど、多忙な人は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(続編“リミックス”ではなく、第1作の方)だけでも観ておこう。最凶の敵サノスはここから登場する。どちらも4DXの劇場を超オススメ。有難うハリウッド。
●4月29日…韓国と北朝鮮の首脳会談、非核化の話題が何度も出ており、今度という今度はガチで非核化の道を進むかもしれない。国境沿いのプロパガンダ用巨大スピーカーを双方が撤去したり、30分時差があった国内時間を、北朝鮮が韓国に合わせて時差をなくしたのも統一への大きな一歩だ。本当に朝鮮戦争が終結したら、文大統領、金委員長、トランプ大統領がノーベル平和賞の候補になるという話も。…すげー複雑な気持ち。ニュースで見た脱北者の「私にとって金正恩はジョークのネタではなく恐ろしい人殺し」が忘れられない。

実の兄を空港ロビーで暗殺し、叔父を対空砲の水平発射で処刑して肉片に変え、多くの国民が餓死、漁師は追い込まれて貧素な装備で沖に出て次々と遭難死、拉致被害者は帰さない…こんな事態を引き起こした男。
これまで金正恩の最終的な運命は、(1)ロシアか中国に亡命する(2)軍の反乱で暗殺される(3)米軍の空爆で殺される、この3択のどれかと思っていた。仮に第4の選択として、「戦争を終結させ半島を統一させ、平壌で余生」となっても、僕は「人道に対する罪」で国際司法裁判所の手で裁かれるべきだし、そうならないと強制収容所で犠牲になった人々が救われなさ過ぎる。何の罪にも問われないなんてことがあっていいはずがない…。
でもそれを言うなら、現在進行形でパレスチナ人を迫害しているイスラエルのネタニヤフ首相、シリアの独裁者アサドだって「人道に対する罪」を犯しているし、誤情報でイラクに侵攻したブッシュ元大統領が裁かれていないのも不条理ということになる。
ダブルスタンダード、トリプルスタンダードの国連安保理がどう判断するか。
●4月28日…発売中の『音楽の友5月号』にて「世界音楽家巡礼記」を寄稿。連載第14回は「イギリス編」として同地に眠るヘンデル、エルガー、ホルスト、ヴォーン・ウィリアムズの墓参レポを執筆。ホルストの墓石には2つの天体と「天球が私たちに音楽を創る」という言葉が刻まれており、名曲『惑星』の作曲家らしい宇宙的なお墓に。

 

//人形浄瑠璃文楽の人間国宝、竹本住太夫さんが他界。享年93歳。巨星堕つ。
●4月27日…深夜の『朝まで生テレビ』、野党がなぜ「税金泥棒」と保守派から批判されても国会審議のボイコットを続けているのか、Q&Aが分かりやすかった。

小学生から野党への疑問「意見が通らないので欠席することは正しいことなんですか。欠席していても国民の税金から支払われる給料は出るのですか」
立憲民主党の長妻昭議員「学校の授業で先生が嘘ばかり教えてる、教科書も正しくない教科書を使っている、それにもかかわらず親は学校に行きなさいと、そして子どもも行かなきゃならないと。果たしてそれは行く必要があるのか。まず嘘の教科書を正しい教科書に直して、嘘のことを教える先生を代えて、正しい形にして、はじめて復帰をしてきちんと授業を受けることが必要ではないでしょうか」

森友・加計問題でも自衛隊日報問題でも、これまで野党の質問に対して、嘘の資料と嘘の答弁が何度も何度も繰り返されて、一年間も時間を浪費させられた。過去の経験から、このまま審議に応じても、のらりくらりのゼロ回答になるのは分かっている。理由はどうあれ、憲法62条の国政調査権にもとづいて出された文書が改ざんされている以上、政府答弁に信がおけない、だから欠席というのは理にかなっている。ほんと、騙されたのは国会議員だけではなく、その国会議員を選んだ「国民」こそが騙されていたという自覚が、僕らになさすぎると思う。

//しかし凄いな、朝鮮半島。この歴史が動いている感は。
●4月26日…現在47歳の歴史学者・磯田道史(みちふみ)さんはNHK歴史番組の司会を務めたり報ステでゲストに呼ばれるなど、おそらく最もメディア露出が高い歴史学者。そして権力に忖度しない点で、憲法学者・木村草太さん(38歳)と同様に僕が期待する若手。その磯田さんが25日の朝日に歴史学者の視点から公文書改ざんを批判しており、深く共感したので以下に一部転載。合わせて戦時の近代史に詳しい作家・保阪正康(まさやす)さん(79歳)の意見も紹介。

【記録軽視の悪質な行為 磯田道史さん(歴史学者)】
歴史家として過去の様々な記録を読むと分かるのは、江戸から明治までの日本は、細かく正確に文書を残す記録大国だったということです。その国がいま「改ざんする」「うそを書く」「残さない」という公文書3悪で歴史に残る問題を起こしてきました
江戸時代に細かく記録を残すようになったのは、農民と武士が離れて暮らすようになり、武士が統治の役割を担うようになったからです。武士は、領地での出来事の細かい記録を積み重ね、よりよい統治を行おうとしたのです。
250年を超える江戸時代に日本人に染みついた記録をとる癖は、明治時代に力を発揮します。福沢諭吉や岩倉具視の海外使節団が残した西洋の詳細な記録は共有され、急激な近代化を支えました。
しかし日露戦争に勝ってから記録の軽視が始まり、太平洋戦争の時代にはひどい状態になりました。台湾沖航空戦では、実際には米軍の空母と艦艇を撃沈できていないのに、「多数沈めた。大戦果だ」と国民に伝えました。うその情報を基に立てた作戦で南方の島に送り込まれた兵は、いないはずの米艦隊に遭遇して多数が戦死しました
今回の公文書改ざんは、国が主権者たる国民から歴史を奪う悪質な行為です。「首相案件」と言ったか否かが問われている柳瀬唯夫・元首相秘書官(現・経済産業審議官)は「記憶にない」と、面会の事実を認めていません。
ただ、こうした問題でも、各省や愛媛県に残っていた文書の記述で、事実が明らかになってきました。財務省の福田淳一事務次官によるセクハラ疑惑辞任も、音声記録の存在が決め手でした。文書や記録が残っていることはとても重要なのです。
歴史的検証に堪える行政をし、その正確な記録を、国民に提供するべきです。正確な記録があれば、我々は、国としてどこに向かうかを決めることができます。
文字に記録された王がいる国らしきものが九州にできて約2千年。議会政治になって130年足らず。国民主権になって70年余り。一連の問題で公文書への高い意識が生まれつつある。日本の進化の歴史の一つだと思いたいです。
ちなみに、記録文化があった幕末にも、うその文書が出されたことがありました。桜田門外の変です。大老だった井伊直弼の首を民衆が見ていたのに、井伊家は、直弼は生きているという偽りの文書を出し、幕府は天下万民の信用を失って倒れるきっかけとなりました。見えているものに対してうそをついたら、政権は短命化する。歴史が証明する教訓です

【首相に回想録義務づけを 保阪正康さん(ノンフィクション作家)】
戦前が終わり戦後が始動した1945年8月。日本各地で起きたのは、役人や軍人が公文書を大量に焼却する事件でした。戦争責任を隠蔽(いんぺい)する組織的行為です。陸軍省や内務省など多くの官庁で、庭から煙が立ち上りました。
目的は、連合国側による責任追及から逃れるためでした。米・英・中が日本に降伏を勧告したポツダム宣言は、戦争犯罪人は処罰されると宣告していました。責任追及を恐れた政府や軍の指導層が、資料の焼却を指示したのです。その指示自体も隠蔽しようとする徹底ぶりでした。
公文書はなぜ大切か。その重要性は、戦争指導者を裁く東京裁判でも明らかになりました。不当な戦犯容疑だと被告側が自らの潔白を証明したくても、証拠となる公式記録を焼却していたのです。仕方なく雑誌や新聞の記事を法廷に提出する者もいました。
公文書が焼かれた国には、歴史の空白が生まれました。戦争の政策がいつどう決定され、どう進められたのか。戦後に国民が知ろうにも手がかりとなる記録がないのです。
米国は敗戦直後の日本に、戦略爆撃調査団という大規模な調査組織を送り込みました。戦争政策の決定過程や被害実態などを、要人から聞き取ったり埋もれた資料を探したりして調べ上げたのです。
悲しいことですがその報告書は、“あの戦争”を日本人が知る貴重な資料になりました。ただ、米国の視点で書かれたものです。戦後の日本では、ジャーナリストや研究者が空白を埋める作業をしました。関係者へのインタビューや、要人の日記の分析から、史実を固めてきたのです。
80年代に私は、米国の国立公文書館へ行きました。「なぜ米国は戦争について実証的に調査したり、その記録を公開したりするのでしょう」と尋ねると担当者は「納税者への義務ですから」と答えた。政府が戦争という政策に税金をどう使い、成果はどうだったのか。国民への報告は当然だ、というのです。戦前も今も日本の為政者に欠けているのは歴史への責任意識、歴史への良心だと私は思います。

//明日は韓国の文大統領と北朝鮮のキム委員長の歴史的会談。良い結果になるよう願っている。
●4月25日…「膿(うみ)を出しきる」と安倍氏は繰り返す。僕が待っているのは、その言葉の続き。「だから、こういうことをする」、それをずっと待っているのに言ってくれない。「財務省の文書改ざんもセクハラ事件も調査中」と麻生氏。これもいくら待っても調査中。言って欲しいのは「いつまでに」という期限と、解明できなかった場合に管理能力不足による大臣辞任&交替の確約。
5年間も首相や財務大臣をやっていて部下の不祥事に気づかなかったのは、自身が不適任だったということ。端的に言って能力が足りなかった。自民党所属の国会議員は、衆議院議員283名、参議院議員122名の計405名もいるわけで、5年間上司をやっていて見抜けなかった人ではなく、後任の人に真相を解明してほしい。
●4月24日…この現代ドイツ軍人の言葉にグッときた→「ドイツの兵士は政府や首相に忠誠を誓ってはいけません。国民に対して権利と自由を守ることを誓うのです。我々は“議会の軍隊"と言われています。議会は国民を代表するものだからです。ナチスの教訓はすべてをオープンにすることです」。
議会に隠ぺいしまくり&日報隠しの日本とのこの差!

 
布施祐仁@yujinfuse→ドイツ軍はナチスの教訓から、「議会の軍隊」と言われるほど議会によるシビリアンコントロールと情報公開を重視している。防衛監察を行う機関も日本のように防衛省内に置くのではなく、議会に設置し強い権限を与えている。(20150905報道ステーション)
●4月23日…開示が始まったイラク派遣自衛隊の日報。迫撃弾の着弾など緊迫した状況を伝える一方、「枕草子」のような文章もあると話題に。

「夜勤をしている時、新鮮な空気を吸うために、外に出ると、静寂が広がる(イスラム)宮殿前の鏡のような湖面には、下弦の月が映り、空には、オリオン座が、自分たちの存在を誇示するかのように輝いている。この息を呑むほど、美しい光景を見る時が、疲れた身体への一服の清涼剤だ。アラビアンナイトの世界を独り占めできる夜勤の小さな楽しみだ」。

そして、多国籍軍ならではの異文化に戸惑う言葉も。
「初めて接する他国の挨拶の風習の中で、最近、対応に困っているのがウインクだ。きれいな金髪の女性がウインクしてくれれば、うれしいのだが、残念ながらウインクするのは、額の面積が通常より広いオヤジか、ヒゲヅラのオッサンばかり。オッサンが相互にウインクする光景の中に自分がいることが許せないから、私がウインクしたことは一度もない」

現地の隊員の息づかいが行間から聞こえてくるようだ。
日報は戦闘を含め現実に起きたことがありのまま記されており、将来の派遣に必要な装備や部隊規模など、今後の教訓を得るための第一級の貴重資料。その日報を防衛省は「存在しない」としてきた。日報の廃棄は隊員の生命を軽視するのと同じ。自衛隊側には日報を隠ぺいしたり嘘をつく理由がなく、内閣にとって不都合な事実を隠すために指示されたとしか思えない。

そもそも日本政府がイラク攻撃に加担したことの是非、総括が戦争終結から15年経ってもまだできていない。イギリスは独立調査委員会が6200ページもの報告書を作成し、ブレア元首相も証言台に立った。米英ほど深入りしていないオランダでも550ページの報告書。ところが日本は、外部の調査委員会ではなく、身内の外務省が調査したった4ページのレポートをまとめただけ。

 
73年前の太平洋戦争の振り返りどころか、15年前の戦争ですら、米国を支持した判断の正当性が検証されていない。フランス、ドイツ、ロシア、中国は最後まで開戦に反対した。あの戦争ではイラク人10万人以上が死亡し、戦争後にイスラム国が生まれてしまった。日本人も当事者の一員であり、今からでも後世のためにイラク戦争を支持したことの大義を検証すべき。
●4月22日…これはもう、政権にはトドメだろ。南スーダンで自衛隊が戦闘していたことが明らかに。完全に南スーダン派遣は憲法違反。“ヒゲの隊長"外務副大臣の佐藤正久は大嘘つきということ。
→『陸自PKOで武器携行命令 南スーダン、大規模戦闘時』…南スーダンで2016年7月、政府軍と反政府勢力の大規模戦闘が起きた際、国連平和維持活動(PKO)に派遣中の陸上自衛隊部隊が、通常武器を持たない隊員も含め全員に武器携行命令を出したことが22日、分かった。派遣隊員は当時を「戦争だった。部隊が全滅すると思った」と証言。PKO参加には「紛争当事者間の停戦合意」など5原則を満たすことが条件で、政府は当時「武力紛争ではない」と説明していたが、参加の根拠が崩れていた可能性が強まった。派遣隊員や防衛省幹部が明らかにした。

/自衛隊員の命に関わることを記した日報を「廃棄した」と嘘をついたり、黒塗りにして国民の代表である議員に見せなかったり、もうメチャクチャ。ここまできたか。過去の海外派兵では自衛官に自殺者が出ている。まさかとは思けど、政権が憲法を曲げて戦闘地域に行かせておいて、死人が出たら責任問題になるからと自殺扱い、そんなことになっていないか第三者機関の調査が必要。最近、現場が怒ってリークしているのはそういことじゃないのか。
●4月21日…深夜24時半からのEテレ『100分deメディア論』再放送、必見です。番組後半に作家・高橋源一郎氏によるジョージ・オーウェル『1984』の解説があり、独裁者のもとで公文書改ざんに追われる主人公の心理描写のくだりは、今の日本の状況と重なってホラー映画の様相。架空のSF小説と思っていたら、いつの間にか現代日本で「二重思考」「二分間憎悪」「ニュー・スピーク」が垣間見られるという…。
●4月20日…匿名掲示板で見かけたブラックユーモアの「安倍さんの良いところ一覧」、こういう褒めながら問題点を浮き彫りにする書き方は面白いな。

<人柄編>
・官僚に好きなように公文書やデータを書き換えさせる強靭な統率力
・友達や嫁のために便宜を計り元上司の不祥事に目をつぶる情の厚さ
・一方では部下を信じてあらゆる責任を託す理想の上司
・事実と違うデータと知っても法案の根拠として使いつづける臨機応変な判断力
・過労死を出したブラック企業の社長に出馬要請し過労死遺族の会にぶつける大胆な人選力
・表現規制を進めつつアニメオタクの支持を得る驚異的な人望

<経済編>
・任期の三年前から改善し続けていた就職率失業率を自分の手柄にする豪胆さ
・物価を上げすぎて実質賃金やエンゲル係数が民主党時代より悪化しても支持者にはそれを感じさせない巧みな手腕
・減少傾向にあった労働力人口を250万人増やした。250万人のうち211万人は65歳以上の高齢者(若年層の就業者は100万人低下)老人達に働く悦びを思い出させたのだ
・エンゲル係数に新しい意味を見出す

<外交・国防編>
・北方領土をロシアに明け渡し3千億円もプレゼント、実質的な軍事拠点にさせて決着をつける
・アメリカには同盟国として唯一、追加関税を払うおもてなし外交
・北朝鮮問題では対話を拒み続けて栄誉ある孤立を保つ
・自衛隊に十分な装備をさせず戦闘地域に送り込み、特攻隊に湧き上がっていた旧き良き日本を取り戻した
・PKO日報の報告漏れ・紛失・隠蔽で安全保障の杜撰さをさらけだし9条改憲を阻止
・国際情勢が大変な時期にあえて外交防衛委員会や日報の集中審議を党全体で欠席し野党の度肝を抜く
●4月19日…ほんま同感→
中野晃一@Koichi Nakano
「後世振り返ったとき、安倍政権の政治史的な役割は、すべてを世襲した特権階級とそれに群がる奴隷頭たちがいかにゲスいかを知らしめることにあるんだろうな。安倍、昭恵夫人、佐川と数々出てきたけど、そういう意味では、麻生と福田(セクハラ)がゲスの極みを登りつめた感がある。さようなら、安倍政権。もうムリ。」

/公明の山口代表までが安倍氏と距離を置くかの如く岸田氏にエールを送り始めたので、いよいよ感がある。
「国民の信頼を回復していかなければならない。宏池会(自民党岸田派)は、長い長い立派な実績と伝統がある。今こそ国民の皆様は、宏池会の出番だと期待を強めているのではないか」(山口代表)
●4月18日…女性への暴言財務次官は辞表を出したけど、辞めるまでの官邸と財務省の態度があまりに最悪で、もういろんな醜い部分が一気に噴出した感じ。ネットの一部は相変わらずの被害者叩き…。この異常な政治状況、世の大人は子どもらになんて説明できるん。
●4月15日…ツイッターで保存した高畑勲監督の言葉
「火垂るの墓は、反戦映画じゃない。戦争は、もっともっと手前で食い止めないと、止められない。ああなったら、もうなんともしようがないんだ」
これ、単に戦争を「手前で食い止める」ではなく「もっともっと手前で食い止める」と、もっと×2というところから高畑監督の想いが伝わる言葉だな…。
そして同じくツイッターで知人が教えてくれた、『火垂るの墓』のポスターの話。息をのんだ。

  

下半分はホタルの光だけど、上半分は爆撃機B29の焼夷弾の光だったのか…。この画像解析を見るまで気づかなかった。巨大な機影まである。
●4月14日…明日朝9時からの『日曜美術館』は17世紀スペイン絵画の巨匠ベラスケス特集!ゲストはなんとジョジョの荒木飛呂彦先生!15年前(2003)、船越英一郎氏が漫画家を取材する伝説の番組『週刊少年「」』で、先生が「尊敬する人は?」の問いに、予想していた手塚先生や横山先生など先人漫画家ではなく「ベラスケス」と答えて以来、ずっと解説を楽しみに!うおお!
※先生がEテレでアートを語るのは、2011年の同番組モーリス・ドニ編、2014年のNHK高校講座(美術)に続いて3度目!
【追記】番組を見ました!あんなに饒舌(じょうぜつ)なマシンガントークの荒木先生をテレビで見たのは初めて!ベラスケス愛を爆発させ、次から次へとあふれる想いが言葉になっていく。素晴らしい時間だった。幸せそうにベラスケス作品の魅力を語る先生の表情を見ているだけで、こちらも幸福な気持ちに。詳細は後日まとめます。
…っていうか、荒木先生がまた若返っていた!小3のウチの子「せんせいは30さいくらい?」。いいえ、今年58歳、あと2年で60歳です!驚異の波紋呼吸法!!

  あと2年で60歳!嘘だろ…
●4月13日…省庁の監督責任は大臣に、大臣の監督責任は首相に、首相の監督責任は国民にある。

/人間は忘れてしまう生物だから文書を残す。安倍氏周辺は「記憶がないのに文書が残っているのはおかしい」と怪文書呼ばわり。なんで「もしかしたら、自分の方が忘れちゃったのもかも」とわずかでも自身を疑わないのかな。
●4月12日…「国際的にはアウトです」(立憲・辻元議員)。ほんと底なしの行政劣化。週刊新潮による財務省トップ・セクハラ常習告発記事。官邸が財務省のリーダーとして選んだ福田淳一次官による女性記者への暴言は、ここに書けないほど酷いのでリンクのみ貼っておきます。発覚当初、福田次官は「失礼なことを言うな!」と逆ギレしていたので、新潮は録音データの一部をYouTubeに公開。これ以上開き直れば全録音が公開されるだろう。
財務省ナンバー2の佐川国税庁長官が事実上更迭され、そして今度はトップの福田次官も更迭となるのか。公文書改ざん問題で国民が財務省を注視しているこの状況で、福田次官は連日連夜飲み歩き、複数の女性にこのような言動。上司からの不本意な改ざん命令で、末端の職員が自殺しているのに、あまりにも当事者意識がなさ過ぎる。

官僚の不始末について内閣全体が連帯責任を負っていることを念押しするため、定期的に次の条文を書いておく。安倍首相、任命責任という言葉を知っていますか。
憲法第66条「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ」。

/今日の国会では、野党代表の質疑中に佐伯耕三首相秘書官繰り返し野次をとばす場面があった。その後、本人は言い訳しているけど説得力なし。通常、首相への伝達はメモでなされる。国民が選挙で選んだ国会議員に対して、首相秘書官が野次るなど前代未聞。官邸が加速度的に劣化している。

/夜になって農水省でも愛媛県文書と同じ「首相案件」と記された加計学園との会合記録が出てきた。もはや記録と記憶が残っていないのは官邸だけ。文科省、農水省、愛媛県、今治市、全部文書も記憶も残っている。



愛媛県・中村知事のこの目

「国は正直に言ったら
いいのではないかと思う」
●4月11日…今日の国会、愛媛県職員が官邸で柳瀬元首相秘書官から「(加計学園は)首相案件」と言われたことを面談の備忘録に書いていたことについて、「元首相秘書官はそんな発言はしていないし、会ってさえいないと言っている」と全否定。発言どころか会ったことさえ認めない。これは、愛媛県の職員のことを嘘つきと言っているのと同じ。でも、なんで愛媛県の担当者がわざわざ嘘を書く必要がある?動機がない。
首相が愛媛県職員を嘘つき呼ばわりしてまで「加計学園の申請が17年1月20日に(国家戦略特区諮問会議で)認められるまで、加計学園の計画を知らなかった」と言い続けるのは、それ以前に知っているとマズイことになるから。 
(1)学長との関係を首相は「(飲食を)おごり、おごられの関係」と言ってしまった=収賄容疑
(2)大臣規範「関係業者との接触では国民の疑惑を招くような行為をしてはならない」にモロに違反する

  TBS『NEWS23』から
●4月10日…なんで安倍政権はこんな嘘つきなん?この虚偽率は異常。日本国民の代表なんやで?

「首相案件」ない→あった
今治市の面会記録ない→あった
スーダン日報ない→あった
イラク日報ない→あった
文科省のご意向文書ない→あった
厚労省の労働調査票ない→あった
森友の交渉記録ない→あった
森友メールの復元方法ない→あった
森友に価格提示ない→あった
森友への口裏指示ない→あった
籠池氏への逃亡指示ない→あった

//なんと、今夜と明晩、NHKで赤報隊事件の傑作ドキュメンタリーを再放送!未見の方、必見です!なぜ朝日新聞の記者が無差別に銃撃されたか、右翼テロの背景に迫ったNHK渾身の力作。犯行の背後にカルト宗教&極右の統一教会の存在を暗示しただけでも、番組スタッフの勇気に脱帽。
●4月9日…「もっと強気で行け。PMより」。月刊文藝春秋のスクープ。PMとは官僚用語のプライミニスター(首相)。答弁中の佐川氏に首相秘書官がメモを渡し、そこに「強気で行け」と書かれていた。安倍氏はこっそり国会証言を指示していたという、10ページにわたる本気の検証記事。「いっさい総理からの指示はないと」と証言してきた佐川氏、紛糾間違いなし。
●4月8日…京都知事選、立憲民主党が自公に相乗りせずに共産候補を応援していたら、逆転できそうな得票差だった(相手候補の8割に達する票を獲得)。なんやねん立憲…。こういうことをするから、立憲は世論調査で支持率が下がる。
●4月7日…大リーグ、大谷翔平選手の活躍が異次元クラス。3試合連続ホームランに二桁奪三振。現地も日本も、みんなワクワクしているのがいいね。
●4月6日…話題のパスタは太らないという研究データ、マジなら嬉しい。パスタ大好き。
●4月5日…『火垂るの墓』『ハイジ』『母をたずねて三千里』『おもひでぽろぽろ』『かぐや姫』、数々の名作を発表してきた高畑勲監督が他界。享年82。ショック。
追悼で氏の言葉を抜粋(一部要約)。
→攻め込まれて酷い目に遭った経験をいくら伝えても戦争を止める力にはなりにくい。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているから。自衛のための戦争だ、と。(為政者は次の戦争では)我々はもっと賢くやる。70年前とは時代が違う」とも言う。本当か。3.11で安全神話が崩れた後の原発をめぐる対応をみても、そうは思えない。成り行きでずるずるいくだけで、人々が仕方がないと諦める所へいつの間にかもっていく。あの戦争の負け方と同じです。
再び戦争をしない為には、あの戦争がどのように進んでいったかを学ばなければならない。私が戦争中の事をどれだけ知っているかと聞かれれば、大したことはない。でも、安倍晋三首相よりは知っている。集団的自衛権の行使を認めるという事は日本がどこでも戦争できるようになるという事。
ひとたび戦争が始まれば歯止めなどかかるものではない。そもそも日本人は戦前から米国が好きだった。ジャズや野球、映画といった文化に親しんでいた。その国と戦争をするとは誰も思わなかった。やっても勝てないと思っていた。戦争に反対して逮捕されたりした人もいたが、ごく少数。
戦争が始まってから反対の声を上げるのは難しい。いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉です。
「空気を読む」と若者が言う。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになる。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃないか、と。周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている。
隣国との対立が深まり不穏になっているからといって不戦の理想の方を変えるのはどうかしている。9条を大事にしているという事は、武力で解決するつもりはない、というメッセージになる。これはイニシアチブになる。「普通の国」なんかになる必要はない。ユニークな国であり続けるべき。
戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。
だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要。それが9条だった。「最小限の武力行使」「戦争をやるとしてもうまくコントロールしてやる」なんて、そんな能力を私たち日本人が持っていると思わない方がいい。私たちはこの70年で基本的な体質が変わることはなかったのです。(以上)
●4月2日…『音楽の友4月号』は3年に一度の読者投票「クラシック音楽ベストテン」が発表される特別号。その記念号に、ふかわりょう氏と共産志位委員長の対談が掲載されていてビックリ。志位氏「歴史に埋もれてしまった作品や作曲家もあることでしょう。生きているうちに出来るだけ沢山の作品に触れたいと思っているのです」。アンチ共産、右翼の抗議どうのこうのより、芸術愛を優先&掲載した編集部に敬意。
ちなみに志位氏は中学のときにモーツァルト『フルート四重奏曲第1番』を聴いてモーツァルトにのめり込み、独学でフルートを練習。大学に進む際に、物理学とピアノのどちらを取るかで迷ったほどのクラシックおたく。ツイートも趣味が炸裂してる(笑)。

〔以下、志位和夫@shiikazuoのツイートから〕
・音楽を聴いていていつも不思議に思うのは、いろいろな調性に「色」ともいうべき独特の響きがあることです。ハ長調は堂々たる明るさ。イ長調はどこまでも透明な明るさ。変ホ長調はやわらかい優しさ。ハ短調は悲劇的な情熱。ホ短調は寂しい情熱。振動数が多少違うだけなのに、なぜ調性には「色」が?

・国会からの帰りの移動中に、オイストラフのメンデルスゾーンを聴く。古い録音だが、時空を越えた迫力。何が凄いかというと、「音密度」が凄い。普通のヴァイオリニストの何倍もの「音密度」。強いが強圧的ではない。最弱音でも強い。大好きです。

「たとえ両腕を切り落とされても、私はペンをくわえて音楽を書き続けるだろう」(ショスタコーヴィチ)。スターリンの暴圧は、多くの人々を死、屈服、裏切りに追いやりましたが、そのもとでも人間の尊厳を守り抜いた、不屈の営みがあったことも記録されるべきことです。

・移動の時間に久しぶりに音楽をゆっくり聞く時間ができました。バッハの「マタイ受難曲」。バッハの中でも最高峰に燦然と輝く傑作です。これを聴くと無宗教者であるはずの僕も、ある種の「敬虔」な気持ちにさせられます。イエスが処刑されたあとのコラールは聴くたびに熱いものが込み上げてきます

・移動中にモーツァルトの「すみれ」を聴く。僕はこの曲を聴く度に、この詩を書いたゲーテという人物のもつ「巨大な天才の残酷さ」というものを感じないわけにはいかない。モーツァルトもそれを感じたことだろう。だからこそ、最後に自らの手で「可哀想なすみれ、愛らしいすみれだった」と加えたのだ。

  まさか志位氏が『音楽の友』に登場するとは!

//布施祐仁 @yujinfuse→陸自のイラク派遣の日報の存在が確認されたのは陸自研究本部だという。研究本部には教訓センターという部署があり、ここに陸自のすべての活動の教訓が蓄積され、今後の活動に活かしていくことになっている。その研究本部に保管されているのに、「探したがなかった」というのはあり得ないと思います。
●4月1日…エイプリルフールはネットで色んなネタを見られて楽しいんだけど、単に面白いだけじゃなく“勇気あるな”と思ったのは『やや日刊カルト新聞』の記事「“カルト”表示制度がスタート、全国で一斉に表示作業」。安倍政権と親密な統一教会本部の画像にカルト表示、その辺のメディアならビビってできんよ。カルト新聞所属の9人の記者に脱帽。
●3月31日…年末の紅白歌合戦。渋谷のNHKスタジオを4人の悪党「暴力怪人」「差別怪人」「圧力怪人」「忖度(そんたく)怪人」が襲撃した。NHK職員(塚地武雅)が「はっ!お前らはNHKの敵!」と叫ぶと、ウッチャン扮する正義のNHKディレクターが怒りの鉄拳で悪党ども華麗に退治した。怪人たちがバタバタとなぎ倒される中、カメラは成敗される「忖度怪人」をズームで激写。この敵を確実に倒したことを全国に放映した。
「お前らはNHKの敵!」 忖度怪人の襲撃だ!
NHKディレクター(ウッチャン)が戦う! 勝利!返り討ちにされる悪党たち!
この反骨精神あふれるミニドラマを、最も視聴率の高い紅白歌合戦の生放送でオンエアしたことに、僕はNHKの並々ならぬ決意を感じたものだ。

それから4カ月、NHKはどうなったか。3月12日に財務省が「文書の書き換え」を認めると、保守系の読売・産経までが「改ざん」と報じるようになったが、NHKただ一社だけが最後まで「書き換え」と伝え続けた。佐川氏の証人喚問当日(27日)の午後になってようやく「改ざん」に。また忖度病の復活だ。
そして一昨日、NHKの現場が幹部から露骨な圧力を受けていることが、内部告発で明らかにされた。参院総務委員会におけるNHK2018年度予算審議の中で、山下芳生議員(共産)が「政府からの独立が極めて弱い」と指摘した上で、NHK関係者からの内部告発を読み上げた。
看板番組である『ニュース7』『ニュースウオッチ9』『おはよう日本』などのニュース番組の編集責任者に対し、NHKの幹部が森友問題の伝え方を細かく指示しているというのだ。その内容は…

「(森友を)トップニュースで伝えるな」
「トップでも仕方がないが、放送尺は3分半以内」
「昭恵さんの映像は使うな」
「前川前文科次官の講演問題と連続して伝えるな」


とういうもの。実際、森友の報道と前川さんに対する圧力の問題は、間に別のニュースを入れて放送していたことを僕も確認している。NHKよ大晦日の紅白の“誓い”を思い出せ!

//昨日は森友の証人喚問後の最初の金曜夜であり、官邸前に1万人を超える人々が集まって内閣退陣を迫った。ほっしゃん氏も参加。ところが、報ステもNEWS23も、冒頭から大相撲の貴乃花降格や桜の開花ばかりで、官邸前の抗議運動を完全無視!トップニュースで伝えるべき内容を完全スルー、報道番組として恥ずかしくないのか。古館さん、マジで戻って来て。

//ネット掲示板で見つけた名探偵の超推理に噴いた→

〔大発見!佐川、嘘つくときに断言するクセがあった!〕
佐川「文書破棄した」→あった
佐川「復元方法ない」→あった
佐川「価格提示ない」→あった
佐川「価格交渉ない」→あった
佐川「説明に嘘ない」→あった
佐川「総理指示ない」← New!
●3月30日…日本学術会議は1950年と1967年に「戦争を目的とする科学の研究には、今後絶対に従わない」とする声明を発表している。安倍政権は大学の研究予算をガンガン削減する一方で戦前のような「軍学共同」路線を展開、2016年に軍事研究予算を前年の18倍に激増(110億円)させ、各大学に軍事研究を呼びかけている。
これに対し、京都大学は一昨日にHPでこう回答した。「本学における研究活動は、社会の安寧と人類の幸福、平和へ貢献することを目的とするものであり、それらを脅かすことに繋がる軍事研究は、これを行わないこととします」。京大、カッコ良いぜ。

//昨日の麻生財務相。TPP署名式について「茂木大臣がペルー往復(実際はチリ)していたが日本の新聞には一行も載っていなかった(実際は各紙に大きく掲載)。森友の方がTPP11より重大だと考えているのが日本の新聞のレベルで、経済部の奴にボロカス言った」。氏の漢字の誤読はまだいい。妄想をもとにしたバッシングと、自らに監督責任のある財務省の公文書改ざん事件の開き直りは、サイコパス的な怖さがあるというか、内面で何かが崩壊してないか(嫌味ではなく)心配になるレベル。

//年金機構のトラブル。一昔前まで「安易に中国に発注するからいい加減な仕事になる」って思っていたけど、いつの間にか「中国の業者が500万人分の氏名を手入力で正確に入力して、日本側が55万件のミス」っていう時代になっていたことに戦慄。
●3月29日…昨夜の報ステとNEWS23、国会中継の山本太郎議員の一番共感した言葉がカットされて残念。ここを流して欲しかったな→

山本議員「部下の不祥事の責任をトップがとるのは当たり前なんです。神戸製鋼、三菱、シチズン、旭化成、東芝、みんな“トップの私がけじめをつける”と任期途中で引責辞任、これは世の中の常識です。行政において公文書の改ざんが行われ、嘘をベースに国会が一年も続けられた。国会も、国民も、欺(あざむ)かれ続けた。この案件のけじめを誰がとれるかといえば、トップなんです。あなたなんです。総理、いつ辞めて頂けるんですか」

首相「行政の長として責任を痛感しており、問題の全容解明が私の責任。同時に、総選挙で国民に支持されたので公約を実行していくことが私の使命です」

山本「総選挙と言いましたが、その総選挙の手前にあった国会はニセモノの文書で行われたのではないですか。デタラメな国会運営のその先に選挙があって、約束したも何もないじゃありませんか。調査を徹底的にやる、再発防止だ、職務をまっとうするのが責任の取り方?通用しませんよ。行政府のトップのあなたの下で起こった不祥事真相究明、再発防止は次のリーダーの仕事です。地位に恋々としがみつく、日本のリーダーがそれなんて勘弁して頂きたい。一刻も早く責任を取って辞めて頂きたい」
「ロッキード事件では衆議院で24人もの証人を呼んでいます。そのうちの多くが私人でした。一方、アッキード事件はまだ籠池さんしか来ていませんからね。自民党の皆さん、真相を究明するんだったらこれからガンガン証人呼ばないと駄目ですよ」。

//ツイッターで流れてきた言葉がカッコ良くて速攻で保存。
『ワシントンポスト社長キャサリングレアムは、ウォーターゲート事件を取材していた若い記者に「いざとなれば私が監獄に入る」と励ました。国防省ベトナム戦争秘密文書の公表に踏み切ったNYタイムス社主ザルツバーガーは、編集局に”INTO JAIL”「監獄へ入ろう」と貼り出した。』(羽仁五郎)
●3月28日…昨日、天皇陛下がご自身の強い希望で天皇として最後の沖縄入り(実に11回目)。官邸は陛下との比較で自分たちへの反発が強まるとして、この沖縄訪問に反対したという。それを押しての訪問となった。
リテラの記事「天皇“最後の沖縄訪問”は安倍政権への怒りのメッセージだ! 沖縄に対する天皇と安倍政権の真逆の姿勢」に僕も同感。
※今上天皇「(沖縄で)払われた多くの犠牲は、一時の行為や言葉によってあがなえるものでなく、人々が長い年月をかけてこれを記憶し、一人一人、深い内省の中にあって、この地に心を寄せ続けていくことをおいて考えられません」
「これまでの戦争で沖縄の人々の被った災難というものは、日本人全体で分かち合うということが大切ではないかと思っています」

/安倍政権はサンフランシスコ講和条約の発行日1952年4月28日を「主権回復の日」としたが、天皇・皇后両陛下はこの「主権回復の日」に対し、「その当時、沖縄の主権はまだ回復されていません」と拒絶感を示していた。官邸の強い要請で式典に出席したが、式典の最後に「天皇陛下万歳!」の唱和で見送られた天皇は、側近に「不満げな表情」で「私はなぜこの式典に出ることになったのか」と漏らしていたという。

/すごいな今日のNHK『あさイチ』、沖縄の保育園に落下した米軍機部品について、ネット右翼が「保育園の自作自演」と大量に誹謗中傷の書き込みをしたことを正面から取り上げている。政府方針に抵抗する沖縄の人へのネット右翼の中傷を「少しでも汚くののしり、ダメージを与えることがゲームのように行われている」と視聴者が指摘、そして井ノ原さんがネット右翼に怒りを込めて「ぜひ名前を書いて、住所を書いて、そううことはして下さい」と言ったのが印象的だった。同番組は今週で8年間続いた有働アナ&井ノ原さんが降板。最後に沖縄の基地問題を取り上げるスタッフに敬意。

//佐川前理財局長の証人喚問。「安倍夫妻は関与してなかった」「土地取引は通常の手続きで行われたと判断」=それなのに密かに公文書300箇所を改ざん。…ワケが分からない。 部下に自殺者まで出ているのに、そんな答弁が続いたことを心から残念に思う。前任者の迫田氏喚問必須。
●3月24日…今年のアカデミー作品賞に輝いた『シェイプ・オブ・ウォーター』を観賞!長年ハリウッドでは「怪獣映画やヒーロー特撮は作品賞を獲れない」と言われ続けてきたけど、ついにそのジンクスをこの堂々たる“B級”半魚人ムービーが打ち破った。メキシコ出身の個性派ギレルモ・デル・トロ監督が撮った、声を出せない女性と言葉を話せないアマゾンの半魚人との珠玉のラブストーリー。言葉で交流できない両者を繋ぐものが音楽と手話というのもグッとくる。毎年、星の数ほど映画が制作されるハリウッドで、この作品が年間ナンバーワンに選ばれた理由、それは監督が授賞式で語っていたようにマイノリティ視点の物語だからだろう。映画の前半は半魚人をモンスターと思って見ていたけど、途中から“本当のモンスターは、差別主義者の人間じゃないか”と考えるように。予告編に出てくるセリフ「あいつ(半魚人)は人間じゃない」「彼を助けねば私たちも人間じゃない」は思わずメモ。
デル・トロ監督は怪獣映画の大ファンであり、『パシフィック・リム』では「KAIJU(カイジュー)」という日本語をそのまま使っている。本作を怪獣を倒す物語として見た場合こういう構図になる。【以下ネタバレ文字反転】あの白人の暴力的な差別主義者が怪獣であり、怪獣と戦う正義のヒーローが、障がい者、半魚人、ゲイの老画家、黒人清掃婦、冷戦下の宿敵ロシア人という、マイノリティ・チーム!社会的弱者がマッチョな連中を出し抜き、モンスター・ムービーを土台に理不尽な差別問題を浮き彫りにしたデル・トロ監督の手腕は圧巻。現実世界でトランプ大統領がメキシコ移民に圧力を加えるなか、メキシコ人の監督というバックボーンが作品に重みを与えている。ラストシーンの後に冒頭シーンに繋がるのなら、イライザは水中の部屋で幸せに暮らしているね
残念ながら「R15」指定があるため、15歳以下は親同伴でも観ることができない。エロ・グロのシーンさえなければ、多くの人が楽しめて興行収入もアップするのに、監督は収入を下げてでもエロ・グロを入れた。そこに“生命を描く”ことのこだわりがあるからだろう。普通の映画は見えないように隠す部分をあえて描いた。一方で、明るく健全な往年のミュージカルを思わせるダンスシーンも入れてくるのが面白かった。
それにしても過去5年のアカデミー賞のうち4回がメキシコ系の監督とは!『ゼロ・グラビティ』のアルフォンソ・キュアロン、『バードマン』『レヴェナント』で2年連続のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ、そして今回のギレルモ・デル・トロ。メキシコ人の感性は国境の壁をぶち壊す突破力があることが証明された。
最後に。老画家を演じたリチャード・ジェンキンス(71歳)が名優すぎる。俳優さんがあの役をやっているのではなく、老画家本人が出演しているみたい。別人が“演技”をして出ているとは思えなかった。90点。
※マイケル・シャノンのことをホアキン・フェニックスと勘違いしながら観てた(汗)。DCスーパーマンのゾッド将軍だったのか。
※『ドリーム』でも名脇役だったオスカー女優オクタヴィア・スペンサー、存在感あるなぁ。
●3月23日…森友公文書の改ざん事件、佐川前理財局長の国会での証人喚問が27日に決定。
安倍応援団「森友なんかどうでもいい」。ならばなぜ懲役最長10年の重罪で懲戒免職・退職金ゼロになる公文書改ざんを組織ぐるみでやったのか。
「森友もう飽きた」。同感、佐川氏が官邸の誰の指示で動いたか話してくれたらすぐに終わる。自民の西田昌司議員から「佐川事件」とまで言われ、罪を全部なすり付けられている佐川氏。国民のため全部語ってラクになって。
●3月22日…ネットの無料翻訳ツールは精度がまちまち。グーグル翻訳は定評があるけど、訳の分からない文章になることもしばしば。こちらのリンク先なら6種の翻訳サイトを選択できるので便利。おすすめです。
●3月21日…官僚の世界で起きていることは元官僚が一番よく分かっている。「週刊朝日」の最新号から古賀茂明氏と前川喜平氏の森友問題分析を紹介。

古賀茂明氏(元通産官僚)
→官僚視点で考えると、そもそもなぜ正式文書にあそこまでの詳細を記載したのかが解せない。記載すれば相当問題視される話で、普通の官僚なら絶対に書かない。やはり最初の段階から、現場レベルでは相当におかしな仕事をやらされているという感覚があったのでは。近畿財務局長といえば本省のエリートであるし、当然、本省の意向に沿って事を進めたはずだ。
 佐川氏も最初は、本件にどう対応するか、相当悩んだはず。辞任に追い込まれた今、「自分が生け贄にされる」という感覚になっているのでは。心配なのは、重要な人物の証言が得られなくなり、真相が闇に葬られること。最悪の場合、元昭恵夫人秘書・谷査恵子氏が、大使館というある種の治外法権ゾーンで「消される」可能性だってあるし、自殺の連鎖が起きるかもしれない。
 ほころびが出始めた今、これから「佐川は極悪人だ」という政府発の情報が出てくるだろう。品性や人格を疑うような話も飛び出すかもしれない。政府はそこで「(佐川氏が)まさかこんなことをする人だったとは」と、またしても被害者面して見せるのだろう。
 状況を打破する展開があるとすれば、谷氏と田村嘉啓国有財産審理室長(当時)の証言。そもそも、この2人がやりとりをするなんて異例中の異例。財務省の官僚は、他省庁の役人より格上。ノンキャリはキャリアよりもはるか下の存在で、年次も1年違えば虫けら同然という序列社会。その中で、経産省ノンキャリの課長補佐クラス(当時)の谷氏からの問い合わせに、財務省のキャリア管理職が丁寧に回答している。これが昭恵夫人案件だったから可能になったのは明白だ。
 この状況でも安倍政権が続くことになれば、日本の行政は完全に終わり、政権にすり寄って生きるしかない。

前川喜平氏(元文科官僚)
→国政調査権のある国会に提出された文書が改ざんされていたとは、民主主義が崩壊する事態で犯罪的行為だ。こんな悪事を、真面目で小心な官僚が、自らの判断でできるなど、到底考えられない。文書改ざんは、官邸との間ですり合わせがあって行われたとしか思えない。官僚が、これほど危険な行為を、官邸に何の相談も報告もなしに独断で行うはずがない。文書の詳細さを見れば、現場がいかに本件を特例的な措置と捉えていたかがわかる。忖度ではなく、官邸にいる誰かから「やれ」と言われたのだろう
 私は、その“誰か”が総理秘書官の今井尚哉氏ではないかとにらんでいる。国有地の売買をめぐるような案件で、経産省出身の一職員である谷査恵子氏の独断で、財務省を動かすことは、まず不可能。谷氏の上司にあたる今井氏が、財務省に何らかの影響を与えたのでは。今回の問題は、財務省の凋落を象徴しているともいえる。かつての財務省といえば、官庁の中の官庁。官邸内でも、財務省出身者の力が強かった。だが今、官邸メンバーに財務省出身者がほとんどいない。経産省を筆頭に、他省庁の官僚出身の“官邸官僚”の力が増す一方で、財務省は官邸にNOが言えない状態なのだろう。
 佐川氏は今、政治の新たな“犠牲者”になりつつある。彼は“誰か”を守り通すという選択肢以外持ち得ていないようだが、今や一民間人であり、自由人。もう誰にも忖度する必要はない。もし本当のことをしゃべり始めたら、官邸からとんでもないバッシングを受けるかもしれない。しかし私自身がそうだったように、そのバッシングが、身動きの取れない呪縛を解く道につながることもある。
 私も加計学園問題より以前、文科省の天下り問題で国会に参考人招致されたときは、まだ役人体質を引きずっていた。政権を守るために忖度もしなければならないと思っていた。でも、そうした一切の未練が吹っ切れたのが、(加計学園問題で前川氏が会見を開く3日前に掲載された)読売新聞の(出会い系バー)記事。「官邸はこういうやり方をするのか。ならばもう何の気遣いもいらない」と、逆にすっきりした。だから佐川氏も本当のことを言えば、楽になれる。

//領収書が不要で使途は問われず、会計検査院もノータッチで私的流用しても分からない「官房機密費(内閣官房報償費)」。今年1月、情報公開請求に従うよう最高裁判決が出たことで、請求から11年かけてようやく文書が開示された。支出の9割は領収書が不要な政策推進費だった。
異常な使い方が明らかになったのは2009年の麻生政権。8月末の衆院選で民主党が圧勝した年だ。政権交代の6日前に麻生内閣の河村建夫官房長官(当時)が機密費2億5000万円を引き出していたのだ。官邸は官房機密費を打ち出の小づちのように思っているが、国民の血税だ。たった6日で2億5000万円も何に使うというのか。民主党が引き継いだ金庫は空っぽだった。
−−官房機密費そのものはあって当然と僕も思う。情報収集や外交交渉で表に出せない経費もあるだろう。だが、過去に官房機密費が国会議員のパーティー券や商品券に使われたことが発覚、もっと深刻なのは世論誘導のために政権擁護の政治評論家やいわゆる御用ジャーナリストに大金を渡していることだ。
先日他界した野中広務元官房長官は講演の中で、長官時代に先例に従い引き継がれる帳簿に掲載された複数の評論家に内閣官房費から数百万円を届けていたことを明らかにした。
「言論活動で立派な評論をしている人たちのところに盆暮れ500万円ずつ届けることのむなしさ。秘書に持って行かせるが『ああ、ご苦労』と言って受け取られる」。
受け取ったことを認めた評論家では、『そこまで言って委員会』で安倍応援団の旗振りをしていた故三宅久之氏が知られている。
ちなみに、海外ではマスコミ関係者が時の政権からお金をもらうことは、タブー中のタブーとして忌み嫌われている。そんな金をもらえば、国民が“忖度”を疑って誰も意見を聞いてくれなくなるからだ。テレビ関係者やジャーナリストが政治家から受け取っても許されるのはスタバのコーヒー代まで。それ以上は現場から追放される。安倍氏のおごり(血税)で嬉々として食事に招かれるなどもってのほかだ。その意味で、会食を繰り返す日本のメディア関係者は世界レベルで同業者の恥だし、猛省を促したい。
この機密費は“野党の国対委員長”に渡されることもあったというから深刻だ。「毎月5千万〜7千万円ほどの機密費を使い、首相の部屋に月1千万円、野党工作などのため自民党国会対策委員長に月500万円を渡した」(野中氏)。また、首相の外遊には、一回につき自由に使える1000万円が渡されたといい、今も状況が同じなら外遊しまくっている安倍氏にいくら渡されているのか見当もつかない。
情報公開請求を行った市民オンブズマンは、官房機密費について『国会議員や公務員への支払い禁止』『将来の使途公表』など運用の見直しを求める要求書を菅義偉官房長官に送った。大賛成。
※官房機密費の乱用を問題視した民主党政権の鳩山首相(当時)は、2010年に「一定期間経過後の使途公開」を表明したが、平野博文官房長官(当時)が否定的な考えを示して実現しなかった。

//先の故・野中官房長官は「機密費(1千万円)を拒否し、受け取らなかった評論家は田原総一朗氏」と言っており、この証言で田原氏の株が大きく上がった。その田原氏も「週刊朝日」最新号に以下の寄稿している。

田原総一朗氏
→私は森友学園の籠池泰典・前理事長が逮捕される前、あるテレビ局に頼まれ籠池氏にインタビューした。
「あなたは2015年10月に、安倍昭恵夫人に電話をしましたね。昭恵夫人は海外出張中でしたが、何を頼みたかったのですか」
籠池氏は工事の立て替え金を早く返済してほしいのと、売却価格を安くしてほしい、の2点だと答えた。
その後、昭恵夫人付の女性官僚から連絡があり、昭恵夫人に頼んだことを詳しく知らせてほしいと言ってきたので、手紙に詳しく書いて郵送した。しばらく経つと、頼まれたことをいろいろやったが、うまくいかなかったというファクスが届いた。だが、その後、今年度は無理だが来年度にまたやってみるというファクスが届いたということだ。
そこで、翌年はどうだったか、と問うと、籠池氏は「満額回答だ」と答えた。籠池氏は、昭恵夫人の大変なご尽力で、立て替え金も返済され、売却金も8億円引き下げられた。心から感謝したい、と答えたが、この部分は放送されなかった
籠池夫妻は、現在もなお勾留され続けている。釈放すると、籠池氏が昭恵夫人に、どのような頼み方をし、昭恵夫人がどのような尽力をしたのか、具体的にしゃべられるのが怖いのだろう。(以上)
●3月20日…日本年金機構がやらかした「500万人」分のマイナンバーなど個人情報が中国の業者に流れた件、これはもう、マイナンバーを再発行するか撤廃するレベルの大失態。しかも多数の年金データで入力ミスがあり、130万人の支給額が下がっていたという。前の「消えた年金」事件も安倍政権下。どうすんのこれ…。

//ヘレン・ケラーのお墓はアメリカの首都ワシントンDCのワシントン国立大聖堂にあり、サリバン先生と一緒に眠っている。これまで何の疑問も抱かず墓参していたけど、ヘレンが没したのは1968年。ワシントン大聖堂が完成したのは1990年。あれれ?それでは大聖堂に改葬されるまで、22年間はどこの墓地に眠っていたのだろう。海外サイトを検索しても現在の点字銅板の墓画像しか出て来ない。超有名人なのにどうして古い方の墓石も墓地の名前も出て来ないのかな。読者の方で、ヘレンがワシントン大聖堂の前にどこの墓地に眠っていたのか情報を得られた方がおられましたらメールを頂けると有難いです。m(_ _)m
※グーグルで画像検索すると「同姓同名」のヘレン・ケラーさんのお墓が複数ヒットするのでご注意下さい。1880年生まれ1968年没のヘレン・ケラーさんです。
※っていうか、サリバン先生がもっと謎。先生は1936年没だからワシントン大聖堂が完成するまで54年間は別の墓地にいたはず。半世紀も別の場所にいたのに、その情報が出て来ない。う〜む。あと、ネットでアン・サリバンという同姓同名で、しかも1936年没の墓石を見つけたけど、命日が8月になっていたので違うと思う。サリヴァン先生は10月に他界している。名前も没年も一緒、普通これは間違うなぁ…。
※ワシントン大聖堂は1907年に建設が始まっているので、もしかすると先に地下霊廟が完成して、当初からヘレンの墓は大聖堂にあったのかもしれない。だけど、完成前の教会に墓を造るかな?

【追記!】読者の方からの情報で、ワシントン大聖堂は工事が終了するずっと前から使用されていたことが分かりました。ウッドロー・ウィルソン大統領は1924年に当地で国葬されました。サリバン先生の遺灰壺の隣りに、ヘレンの遺灰壺が安置されたことが確定しました。
●3月19日…教育基本法第16条「教育は、不当な支配に服することなく、法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない」。
戦前の日本は学校教育に政府・軍部が過度に介入することを防げなかった。その反省から戦後は教育の独立性が重視され、政治家は教育現場への検閲行為を自粛し、個々の学校の独自性を尊重してきた。ところが、先月、名古屋市立八王子中で総合学習の授業として前川喜平・前事務次官が講演した際に、文部科学省が授業内容を報告するよう要求、録音データの提出を執拗に求めた。文科省が個別の学校の授業内容について調べるのは極めて異例。
※前川氏は官僚時代から「家庭が貧困でも誰もが平等に教育を受けられる社会」を実現しようと尽力、全都道府県に「夜間中学」を設置すべく奔走している。

前川氏は加計学園問題で「行政がゆがめられた」と官邸に逆らった人物で、いわば安倍政権の天敵。“出会い系バー”の件はガチの貧困調査で、相手女性が「前川さんのお陰で今の私がいる」と家族ぐるみで感謝していたことが分かっている。
だが、文科省から学校側に届いたメールの文面は、前川氏への露骨な個人攻撃になっており、ドン引きするレベル。当初、文科省は「政治家は関係なく、自分たちが勝手にやった」と答弁していたが、その後、自民党文科部会長代理の池田佳隆衆院議員(安倍氏の愛弟子)と、文科部会長を務める赤池誠章参院議員が、何度も文科省に電話をかけるなど圧力をかけていたことが発覚。池田氏に至っては、学校側に送るメールの内容を事前に添削までして書き換えさせていた。例の如く、2人とも日本会議系の議員。
八王子中の校長と教頭は、前川氏に講演を依頼しただけでも教育者として視野が広いのに、文科省への録音データ提出を「前川氏の許可が必要」と突っぱねるなど肝も据わっている。素晴らしい学校。

愛知県の大村知事「(文科省は)常識外れで、開いた口が塞がらない。問い合わせはしつこく、非常識な文面は圧力以外の何物でもない。文科省は事実関係を明らかにするとともに、関係者の責任を問うべきだ」。
石破茂・自民党元幹事長「“(前川氏の)あんな講演をやるのはいかんじゃないか”といって、文科省が一体どんなことだと(問い合わせる)。それはおかしくはないですか。そんなことをやり始めたら、言論の自由はなくなってしまう
流通経済大・小松郁夫教授(教育行政学)「夜間中学に携わる人が自らの経験を話すことは、文科省が定めた学習指導要領の「総合的な学習の時間」の狙いに照らして問題どころか、ふさわしい。指導要領で決められた教科の履修漏れなどの場合に文科省が是正指導をすることはありうるが、今回は一回の授業が対象であり、根拠がわからない。文科省が各時間の授業の調査をするようになれば、学校現場は萎縮するだろう」
前川氏「教育に対する政治の不当な介入を阻む役割を負う文科省が、逆にそうした政治の介入に屈してしまったことは残念に思います」「ですが、文科省の役人は圧力を受けてやらされたので、彼らをあまり責めないでやって下さい」。
前川氏の講演を聞いた参加者「夜間中学校でのボランティアのエピソードなどを交え、幼少時代の話や科学技術で変わる社会について論じた。政治的な話題や加計学園の話も一切なく、とても和やかな雰囲気だった」。

文科省の主張は「政治家の指示も無かったし忖度もしていませんが、添削はありました」。自民の議員は質問項目を事前に確認し、修正を求めているのだから、モロに「政治家の指示」じゃないか。文科省まで虚偽答弁を繰り返しており、いろいろ民主主義の末期症状が出ている。
いま一度、ワシントンのホロコースト記念館に掲示されている、政治学者ローレンツ・ブリットが分析した『ファシズムの初期症候』を貼っておこう。

『ファシズムの14の初期症候』
・強情なナショナリズム
・人権の軽視
・団結のための敵国づくり
・軍事の優先
・性差別の横行
・マスメディアのコントロール
・国家の治安に対する執着
・宗教と政治の癒着
・企業の保護
・労働者の抑圧
・学問と芸術の軽視
・犯罪の厳罰化への執着
・身びいきの横行と腐敗
・不正な選挙
−−わが国は何項目が当てはまるだろうか。

//発売中の『音楽の友4月号』に「世界音楽家巡礼」連載第13回としてフランスの作曲家の墓参レポートを書いています。また先週木曜発売の『週刊実話』に幕末維新期の著名人22名(西郷、龍馬、新選組等)の人物とお墓を紹介。『清流』『月刊石材』にも墓巡礼レポを連載しています。ジャンルの異なる雑誌ですが、どの編集部も墓巡礼の意義を認めて応援して下さり、その気持ちに感謝です。
  
●3月18日…「時を超え私たちを支えてくれた人たちを決して忘れない」。ディズニーの新作映画『リメンバー・ミー』、最高でした!「死後に誰からも思い出してもらえなくなった時に2度目の死が訪れる」、アニメでこのテーマを描いたスタッフ(傑作『トイ・ストーリー3』のスタッフ!)に最大限の敬意を。通常でも100点なんですが、僕の場合は“墓マイラー加算”があるため、「1億点」という限界突破点に。さすがアカデミー長編アニメ作品賞。僕は油絵アニメ『ゴッホ 最後の手紙』がアカデミー賞に輝くと思っていたので、『リメンバー・ミー』に負けたときに「な、な、なんで!?」と絶句したけど、公開された『リメンバー・ミー』を観て納得した。家に帰ってから感動を再び味わいたく、その場でサントラCDを購入!(ネタバレ防止のため今はここまで!)
/同時上映の『アナと雪の女王 家族の思い出』も、5分程度のミニムービーと思っていたら22分もあって満足度MAXの短編映画。子ども時代に両親をなくしたアナとエルサのために雪だるまのオラフが大奮闘する物語で、『リメンバー・ミー』ともテーマが繋がっている。オラフは本当に、本当に、ほんっとうに良いヤツ!
リメンバー・ミー予告編(2分24秒)//主題歌(3分)少年版(2分)
●3月17日…森友問題のわかりやすい時系列や海外の反応など、13日の日記にアップ。

//NHKも森友のスクープ合戦に参戦するなど、完全に潮目が変わったことを感じる。安保法制や秘密保護法は思想の左右で対立があっても、公文書偽造と行政の私物化は左右関係なく大問題だもんね。
●3月16日…森友公文書の改ざん事件、まずは12日の日記に大幅加筆完了。
●3月13日…刑法155条1項は公文書偽造を重罪とみなし、罰則を最大で「懲役10年」と定めている。懲戒免職となれば退職金もない(佐川国税長官の退職金は7000万円といわれる)。森友公文書偽造はれっきとした犯罪であり、そこに18人ものエリート官僚が関わっているという。元大蔵官僚の法政大・小黒教授いわく「(財務省は)私の知る限りそんなに簡単に三途の川を渡るような役所ではない」「首相は行政の長。行政機関の中がねじ曲がっていたのだから、知らなかったから首相は関係ないというのは成り立たない」。
内閣府公文書管理委員会・三宅弘委員「公文書管理法は政府の政策を検証するために、文書の保存を行政に求めるのもの。ただし、行政が文書の“書き換え”を行うことまでは想定していない。それくらい異常事態だ」。
昨日の財務省の報告を受け、麻生財務相は「この問題の最高責任者は理財局長の佐川だ」とすべての罪を被せ、安倍首相にいたっては「なぜこんなことが起きたのか、全容を解明するため、調査を進めていく」と、他人事のように言い放った。問題の核心は首相本人になのに。
安倍氏は昭恵夫人の言葉として籠池氏が語った「いい土地ですから、前に進めてください」について、「妻はそんなことは言っていないと言っている」と否定した。公文書に記録された内容は、家庭内の夫婦の会話だけで否定できるほど軽いものではないと首相も分かっているはずだ。ならば、議院証言法に基づいて昭恵夫人に証言してもらおうじゃないか。

財務省が森友学園との契約に特別に付けた“特約”が、過去5年間でどれだけ異例中の異例であるか。
1.延納の特約(土地購入費用の10年の分割払いを認める)…契約1214件の中で森友のみ。確率1214分の1。
2.契約金額非公表(契約1カ月以内に公表する必要があるのに非公開)…972件の中で森友のみ。972分の1。
3.売り払い前提の定期借地(期限後は更地にして返す土地を売り払い前提に)…1194件の中で森友のみ。1194分の1。
4.瑕疵担保責任を免除する特約(取引対象に欠陥があっても責任免除)…1214件の中で森友のみ。1214分の1。
これを「偶然」というならば、1194分の1×1214分の1×1214分の1×972分の1=『1兆7104億4047万6128分の1』という確率となる。まさに「安倍友割引」。政治家や私人の昭恵夫人の名前を公文書に記載したのも、通常では決済できない案件を決裁した責任を回避するため。

〔森友問題の時系列を整理〕
2012年3月…大阪音楽大学が大阪府豊中市の国有地(音大から100mの空き地)を7億円で購入しようとしたが、国側は9億円(埋没ゴミ撤去費込み)を提示したことから購入を断念
2012年10月…森友学園の籠池氏が右系の小学校建設構想を昭恵夫人に相談
2014年3月…籠池氏が再び昭恵夫人に相談。昭恵夫人の返事「主人に伝えます」「(他に)何かすることはありますか」
2014年4月…籠池氏が昭恵夫人を小学校建設予定地に案内※音大が買えなかった場所。そもそも、この土地は災害時の一時避難地の公園を作るという理由で複数の住民が立ち退かされ、国有化された土地。
2015年5月…森友学園と近畿財務局が国有地の貸し付け契約を結ぶ
2015年7月31日…安倍氏が迫田理財局長(佐川の前任者)や財務省事務次官と会う
2015年8月7日…安倍氏、麻生財務大臣、迫田英典理財局長、事務次官が会合。
2015年9月3日…安倍氏が迫田理財局長、財務省・岡本薫明官房長と会う。
2015年9月4日…安倍氏が国会会期中(安保法制の審議中)なのに国会を抜け出して大阪へ。夜、公明党・故冬柴国交相の息子で、経営コンサルタントの冬柴ひろし氏(りそな銀行出身)がオーナーの料理店で会合。後日、森友に都市銀行(りそなと見られる)から20億円が融資されることに。
同日(9月4日)…森友学園の建設工事関係者(キアラ設計所長、中道組所長)、近畿財務局池田統括管理官、大阪航空局高見調整係が、近畿財務局9階会議室で会合。
同日(9月4日)…国交省の「平成27年度サステナブル建築物等先導事業(次世代木造建築)」で森友の新小学校が選ばれ約6200万円の補助金交付が決定。ちなみに新小学校は候補の中で唯一木造ではなく“鉄筋”だが外観に木を使っているので選ばれた。
2015年9月5日…昭恵夫人が籠池氏の経営する幼稚園で講演し、小学校(瑞穂の國記念小學院)の名誉校長に就任
2015年11月…昭恵夫人付き・谷 査恵子氏が籠池氏の要望を受け財務省に問い合わせ
2016年3月…「建設予定地から膨大なゴミが見つかった!」と学園から近畿財務局に報告
2016年4月…国土交通省大阪航空局がゴミ撤去の費用を8億2000万円と鑑定※通常は大阪航空局が鑑定せず民間の不動産会社が鑑定
2016年5月…籠池氏と近畿財務局の価格交渉についてのやり取りが音声データに残る。籠池「ぐーんと下げなアカンよ」近畿財務局「0円になるよう頑張っている」
2016年6月…財務省が『1億3400万円』で売払契約。さらに「ゴミの撤去」「土地汚染対策」の名目で1億3200万円の公金を森友に支給。つもり、森友が払ったのは、実質わずか200万円にすぎない。
2017年2月17日…国有地払い下げ問題が発覚。安倍氏「私や妻が関わっていたら首相も国会議員も辞める」佐川氏「国有地は時価で売るのが基本で、適正な価格で売っている」
2017年2月末…財務省で公文書の組織的な改ざんが始まる
2017年3月…学園が小学校の設置認可申請を取り下げ。籠池氏の証人喚問
2017年3月15日…佐川氏が「価格につきまして、こちらから提示したこともございませんし、先方から、いくらで買いたいといった希望があったこともない」と答弁
2017年4月…公文書の組織的な改ざんが終了
2017年4月10日…佐川氏が「(メールなど電子データは)短期間で自動的に消去されて、復元できないようなシステムになっている」と答弁
2017年7月…大阪地検特捜部が籠池夫妻を逮捕
2017年8月…籠池氏と近畿財務局の秘密交渉(「0円になるよう頑張っている」)の音声データがスクープ公開される
2017年11月…会計検査院が「売買価格の根拠が不十分」とする検査結果を公表
2018年3月2日…朝日新聞が“書き換え疑惑”を報道
2018年3月6日…国会で麻生財務大臣と理財局長が「改ざんの責任は近畿財務局にある」と近財に責任を押し付ける発言
2018年3月7日…近畿財務局の男性職員が自殺
2018年3月9日…佐川前国税庁長官が辞任
2018年3月11日…財務省が公文書の300カ所以上の改ざんを認める。

//外国メディアは安倍政権をまったく忖度しないので、極端な愛国教育を行う籠池氏と極右の安倍氏に高い親和性があることを報じている。日本のメディアは昭恵夫人の関わりを注視しているが、海外は右翼の疑獄という面に注目している。
英国…英紙タイムズ「偽造された文書、ゆがんだ不動産取引、自殺、そして子どもたちが戦前の軍国主義を習う国家主義的な幼稚園。1年間のスキャンダルの後、こうした疑わしい要素が一つになって、右派の安倍首相を脅かす政治危機となっている」。森友学園を「戦前の日本で主流だった愛国主義と自己犠牲を教える幼稚園」と描写。英紙ガーディアン「夫人が関わった身びいきのスキャンダルで、安倍晋三首相の政治的将来は不確かに」「官僚は、保守ロビー団体、日本会議への安倍氏の支援に言及した部分も削除していた」。
フランス…フィガロ紙「様々な問題を乗り切ってきた安倍首相の不敗神話に対し、『森友問題』が終わりを告げる鐘になるかもしれない」。経済紙レゼコー「身びいき問題で日本政府が動揺している。首相や財務相は厳しい状態にある」。
韓国…放送局JTBC「北の非核化をめぐる議論が急進展し、『日本が疎外された』という指摘が国内外から出る中で、スキャンダルが重なり、(安倍政権は)内憂外患で窮地に追い込まれた形だ」。
ロシア…インタファクス通信は財務省近畿財務局の職員が自殺していたことを紹介。タス通信「麻生氏が辞任を拒否」と見出しでうたい、謝罪しながら自身の責任は否定する対応のちぐはぐぶりを強調。
通信社…AFP通信「著しいひいきと隠蔽のスキャンダルで、首相への圧力が増している」。

//今までの官邸スキャンダルと異なる空気を感じるのは、自民支援者の経済同友会から直球の苦言が出ている点だ。小林代表幹事は決裁文書改ざんについて「立法府がばかにされ、無視されたということで、国民そのものが無視されたということだ。民主主義にとって重大な問題だ」と指摘、麻生大臣の責任についても「民間の社長の場合は、自分が知っていようがいまいが、不祥事を起こしたら普通は辞める。辞めるかどうかは政治家の美学だが、監督責任はある」と、監督責任は免れないと見解を示した。経済同友会は経団連よりマトモと実証。
●3月12日…本日、「森友学園」への国有地売却を巡る決裁文書改ざん疑惑に関し、財務省は『14文書』『300カ所以上』という膨大な改ざんを認めた。この国の戦後民主主義システムが根底から揺らぐ公文書改変事件に発展してしまった。削除部分には5カ所にわたって昭恵夫人の名があり、また複数の政治家の名前もあった。文書から削除された政治家のうち、“現役”の政治家は安倍晋三氏、麻生太郎氏、中山成彬氏、杉田水脈氏、鴻池祥肇氏の5人。
最初に昨年2月下旬から4月にかけて5つの決裁文書が改ざんされ、その辻褄を合わせるために9つの文書も改ざんされた。「本件の特殊性」「特例的な内容」といった“忖度”を象徴する文言も、国会に開示された文書で削られていた。

森友学園との売買決裁文書では「学園の提案に応じて鑑定評価を行い、価格提示を行うこととした」との文言も消えた。土地貸し付けの経緯を説明した文書からは、昭恵夫人から「いい土地ですから、前に進めてください」とのお言葉をいただいたと森友側が発言していたという記載が削除され、「安倍首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した」という文章や、昭恵夫人が森友で講演したという記述もなくなった。
森友学園の籠池泰典前理事長を「(右翼の)日本会議大阪に関与」と紹介し、関連の日本会議国会議員懇談会を「特別顧問として麻生氏、副会長に安倍総理らが就任」と説明した部分も削除された。

/僕らの選んだ国会議員が丸一年もニセモノの資料で議論していたなんてクラッとくる。どれだけの審議時間とお金が無駄になったのか。削られた言葉で最も目を引いたのは「本件の特殊性」。多数の政治家が絡んでいた点、そして昭恵夫人が付き人を通して(結果的に)目に見えぬ圧力をかけていたという特殊性。官邸擁護派は「昭恵夫人の“いい土地ですから、前に進めてください”発言は籠池が言ったものだから真偽不明」と主張しているけれど、財務省に影響を与えたのはそのひとつの言葉ではない。名誉校長であること、森友で3度も講演していること、園児たちとの交流で感動の涙を流したこと、すべてが合わさって“忖度”が発動している。

【昭恵夫人の森友学園の講演時の発言】
「籠池先生の教育に対する熱き想いに感銘を受け、このたび名誉校長に就任させていただきました」
「籠池園長、副園長の本当に熱い思いを何度も聞かせていただいて、この小学校に何か私もお役に立てればいいなと思っておりました」
「主人も時間があれば幼稚園に来たいと言っている」
「(建設予定の)小学校にたくさんの生徒さんが集まって発展してほしいと、主人も私も望んでおります」
「こちらの教育方針は主人も大変素晴らしいと思っているが、総理在任中は批判に晒されることもあるので、もし(安倍晋三記念小学校という)名前をつけるなら、総理大臣を辞めてからにしていただきたい」
「籠池園長も大きな天命を神からいただいている方。いつも熱い思いを伺いながら感じております。どうかご夫妻にはお元気で頑張っていただきたい」
「みなさんのご要望を主人に伝えるのが私の仕事だと思っている」

決裁書に昭恵夫人の名前が載っているということは、たとえ官邸の意図でなくとも、財務省にとってはそれが重大な判断基準のひとつになっているということ。また、名誉校長まで引き受けて森友を応援していた昭恵夫人にとっては、狙い通りに忖度させたともいえ、無関係とは言えない。
…っていうか!「土地貸し付けの経緯」の文書に昭恵夫人“付き人”の谷 査恵子さんの名前がまったく登場しないのはおかしい。谷さんのファックスが最大の破壊力を持っていたと言われているのに。
谷さんは籠池氏に次のファックスを送っている。「籠池様 平素よりお世話になっております。先月頂戴しました資料をもとに、財務省国有財産審理室長の田村嘉啓氏に問い合わせを行い、以下の通り回答を得ました。(1)10年定借の是非…通常、国有地の定借は3年を目安にしているが、今回は内容を考慮し、10年と比較的長期に設定したもの。他の案件と照らし合わせても、これ以上の長期定借は難しい状況。(等々)」「なお、本件は昭恵夫人にもすでに報告させていただいております」
ファックスの内容が“ゼロ回答”であったとしても、名誉校長に就任した首相夫人付きの秘書が直接財務省へ「問い合わせ」をすれば、それが事実上の「口利き」になる。夫人が私人であれば関係箇所を削除する必要はなく、僕は財務省がこの件を記録した文書をまだ隠していると見ている(しかもこの“ゼロ回答”は最終的に“満額回答”になっている)。
そして問題の核心である、誰が誰の指示で改ざんしたのか、その最も重要なポイントが今日の報告では抜け落ちたままだ。仮に百歩譲って官僚の暴走であったとしても、「官僚が勝手にやった」では済まされない。官僚が暴走しないように政治家がいるからだ。

〔ツイッターの反応〕
・Shoko Egawa江川紹子@amneris84『財務省の決済文書の改ざんは、戦後営々と築いてきた(と思っていた)民主主義の基盤が足元で崩れていく感じがする。たかだか(と敢えて言うが)安倍政権が退陣するかどうかの問題というより、この70年はなんだったのか、というくらいの衝撃を覚えている』
・町山智浩@TomoMachi『「官僚の人事は内閣主導にする」といって内閣人事局まで作って、任命した官僚が人事権を持つ内閣の顔色うかがって文書改竄しても内閣は責任取らないのか。それって官僚がただただ悲惨すぎるだろ』
・小田嶋隆 @tako_ashi『一部の人々が言っているとおり、いわゆる「モリカケ」問題は、些細な公私混同か、でなければよくある粗雑な利益誘導の事案にすぎないのかもしれない。でも、それらを隠蔽するために政権に連なる人々がやらかしたことは、民主主義の前提と歴史をまるごとひっくり返す暴挙だったと思う』
・小沢一郎@ozawa_jimusho『もはや書き換えなどという甘いものではない。ごっそり削除されている。これが隠蔽でなくて何なのか。総理夫妻の関与を隠蔽するため役所が狂奔する。国会では平然と嘘をつく。こんな行政、誰が信頼できるのか。それでもまだ総理が「美しい国」を目指したいというなら、もはやできることは一つしかない』
・ぐちうら@guchirubakari『日本の若者が公文書改竄が起きてすら政治に興味ない、民主主義とかどうでも良い、デモださい、与党に任せときゃ良いと思ってるとしたらそれはその親世代にも責任あるだろうなあ。50代くらいか?』
・渡辺輝人@nabeteru1Q78 『安倍昭恵の証人喚問、待ったなしだろう。決裁文書って、メモ書きと違うからな。なんで実質タダで国有財産を売らなければならないのか、その理由を書いた文書だ。そこに、昭恵が森友学園に行って講演しただの、教育方針に感涙しただの、良い土地なので進めて欲しいと言っただの、出てくるんだ』

//日本最大の右派団体・日本会議は森友文書に名前が載ってしまい焦ったのか「籠池氏と本会の関係は7年前に消滅している。今回の財務省の決裁文書の書き換え問題に関し、日本会議に疑惑の目を向けられるいわれはない」と緊急声明を出している。ところがだ。昨年の段階では籠池氏を運営委員と認めている。「同氏は本会の“運営委員”として名前は連ねておりますが、“代表”ではありません。」と。この後者の説明は今でも日本会議のHPで確認できる
●3月11日…東日本大震災から7年、慰霊と祈りの日。原発事故による避難途中の死など、震災関連死を含めると犠牲者は2万2081人。今も避難生活を送ってられる方は7万3千人。
●3月10日…憲法第66条「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ」。そう、内閣は政治を行う際に、全国民を代表する議員からなる国会に対して『連帯責任』を負っている。内閣法も第1条がこの連帯責任条項になっており、重要な基本原則だ。公文書の偽造、改ざんは重罪。安倍氏はいつもドヤ顔で「最高責任者はこの私」と言ってるのに、現国会では「私のあずかり知らぬ話」と責任を回避してばかり。憲法66条、お忘れなく。

//朝日と毎日は腹を決めてジャーナリスト魂を見せているのに、読売グループは何をしているのかと思ったら、佐川辞任の昨夜、首相と日テレの大久保社長と粕谷報道局長が夜に会食の宴!普通、このタイミングで社長と報道局長が揃って首相と会食するか?周囲も止めろよ…。読売のスクープときたら前川歌舞伎町だもんな。

//アメリカと北朝鮮が史上初めてトップ会談することになり、中国と韓国がこの会談の橋渡し役となった。日本政府は完全に蚊帳の外で置いてけぼりになっているが、これは「安倍政権は、もうもたない」とトランプ政権が思っているから大事な連絡が来ないのか。「日米は完全に一致」と言えなくなってる。
●3月9日…4日前(3月5日)の参院予算委員会で山本太郎議員が、「官僚の皆さん、自分の命を大切に」「あなたはこの国をもう一度立て直すためにも必要な人材なんです」と心底から訴えた。そんな呼びかけをしたのは山本議員だけだ−−このことを日記に書こうとしていた矢先に、土地売買で森友学園を担当していた近畿財務局の職員が自死との報道。このような悲劇的な結果となり、あまりに痛ましすぎる。真相究明が長引けばそれだけ苦しむ人も増える。これ以上犠牲者を出さないために、即刻、当事者、関係者は公文書偽造の真相をすべて語って、この災厄に終止符を。

・山本議員が国会で語ったこと→
「(公文書改ざんが確定しても)総辞職しないとなれば、トカゲの尻尾切りですか。担当する省庁の官僚が何かとがめを受ける話になるんですか。この内閣について行く、そのつもりで沢山の工作に関わったとしてたら、官僚の皆さん、もうやめた方がいいですよ。価値がないです。一緒に沈む気ですか。情報隠しのためにこのまま自分の命まで奪われかねないような状況になっちゃったらもったいな過ぎる。あなたは、この国に生きている官僚の皆さんは、この国をもう一度立て直すためにも必要な人材なんですよ。今持っている情報があるんだったら、ぜひ出していただきたい。そしてちゃんとした国づくりのために力を合わせていただきたい。決して自分の命を無駄にするようなことはしないでいただきたい。」(動画 1分45秒)

//今朝の朝日、スクープ第二弾「森友文書、項目ごと消える」。森友学園への国有地売却時に作成された財務省の決裁文書について、国会議員に開示されたものでは、当初あった1ページ分の「貸付契約までの経緯」という項目が丸ごとなくなっていることが判明。この項目には、財務省理財局長の承認を受けて特例的な契約を結ぶ経緯が記されていた。
契約当時の調書には、学園から「借り受けて、その後に購入したい」との要望があり、近畿財務局が「本省理財局に相談した」と記載。
また、10年以内の売買を約束した貸し付け契約が「特例的な内容となる」として「理財局長の承認を得て処理を行う」とし、15年4月30日付で承認を得たと記されていた。
「売払いに至る経緯について」でも、「学園の提案に応じて鑑定評価を行い価格提示を行うこととした」という文章が削除されている。

//夜になって佐川国税庁長官が事実上の更迭になった。「国会審議の混乱を招いた責任」とのことだけど、だったらせめて退任会見で公文書改ざんの有無をハッキリさせないと。それに、誰の命令で虚偽答弁を繰り返したのかも。
監督責任を問われた麻生財務相は、会見で「今でも適材適所の人事と思っている」「佐川氏は極めて有能だし、まじめだし、理財局長時代を含めてきちんと対応してきた」と最後まで譲らず。そんなに有能なら、なぜ佐川氏に対する減給20%3カ月の懲戒処分を発表したのか。適材適所なのに減給って訳が分からない。麻生大臣は自らのの進退について、「(適材適所だったのだから)特に今は考えていない」。
それは、安倍氏と麻生氏にとっての“適材適所”であって、国民にとっての適材適所ではない

//財務省はいまだに「捜査に影響があるので原本の改ざんの有無など言えない」の一点張りだが、野党の議員から「検察から捜査に支障が出るから喋るなと言われたのか」「誰がそう言っているんだ」とただされ、「いえ、検察の方からは特に何も言ってきていません」と回答。そうだと思った。勝手に財務省(っていうか官邸)が「捜査に影響がある」って、検察を誤魔化しに口実に使っているだけじゃないか。検察も怒れ。
●3月8日…朝日に続いて毎日新聞も夕刊でスクープ。これによって、財務省が国会に開示した文書とは別の決裁文書に、「本件の特殊性に鑑み」「学園に価格提示を行う」などの表現があることがわかった。これまで佐川長官が言い続けていた「価格提示は一切してない」がウソ答弁という証拠。見事な毎日の援護射撃。
毎日は1月の時点でこの事実を掴んでいたといい、財務省が嘘に嘘を塗り重ね、自分のついた嘘で身動きがとれなくなる“ここぞ”というタイミングでスクープを出してきた。

時系列はこうなる。

佐川(現国税長官)は森友の件に「特殊性」も「学園に価格提示を行う」こともなかったと答弁

国会議員に開示された決裁文書でも、確かにその通り書かれていた

ところが朝日が、「その決済文書は書き換えた疑いあり」と指摘

財務省は否定できず

毎日が他の決済文書に「特殊性」「学園に価格提示を行う」を発見

毎日が公開した画像

佐川長官の答弁が虚偽だったことが確定&国会議員に開示された決済文書ではどうしてその文言がないのか疑問が生まれ、自民党の内部からも内閣に苦言。自民は二階(志師会)、岸田(宏池会)、額賀(平成研)、石破(水月会)、逢沢(谷垣G)が政府に説明を要求。歯切れが悪いのが石原(近未来研)。完全に沈黙しているのは細田(清和会)、麻生(志公会)のみ。

//いま政府は朝日がどんな証拠を握っているのか分からないため強く出ることができない。首相の取り巻きは「朝日は早く証拠の入手文書を公開しろ」と言ってるけど、絶対に先に公開しては駄目。既にいろんなバージョンの文書があるのが分かっており、朝日と違う資料を出して誤魔化されるだけ。財務省が「改ざんはありません」、政府が「改ざんがあれば内閣総辞職する」と確約した後、「じゃあこれは何ですか」と朝日が初めて証拠を出すようにしないと。
●3月7日…政権側は朝日のスクープをフェイク扱いする方向に持っていきたいようだけど、朝日側は「記事には絶対の自信を持っている。手がけたのは森友問題を継続的に取材してきたチーム。功名心に逸らず堅実に慎重に取材するタイプ。吉田調書報道の二の舞とならぬよう二重三重にチェックされた。保秘は徹底され、編集幹部やデスクも1日夕の会議で初めて原稿を見せられた」。
一国の首相対新聞社。僕らは歴史的瞬間に立ち会っている。朝日のスクープがデマだと社運が尽きるし、真実と分かればこれが米国ならピュリッツァー賞もの。一気にクオリティ・ペーパーとしての信頼度も増す。
しっかし、真相究明を求める「野党6党」に維新が入ってないのが何とも。松井大阪知事も疑惑がかかってるから、そりゃ消極的になるわな。
●3月6日…パロディー動画の総統閣下シリーズにさっそく今回の安倍氏VS朝日新聞編があって笑った。
※『総統閣下は朝日新聞に完全敗北しそうでお怒りのようです』(4分)

//森友問題の公文書が答弁に沿う内容に書きかえられた疑惑、今度という今度こそは、行くところまで行くかもしれん。新聞だとけっこう踏み込んだ暴露記事が出ている。官僚の不正の責任者は各大臣だからな。そして大臣に対する任命責任が首相にはある。
●3月5日…今日のアカデミー賞、主演女優賞に輝いたフランシス・マクドーマンドの女性の権利を訴えたスピーチがあまりに感動的でガチ泣き。そして、ゲイリー・オールドマン、ギレルモ・デル・トロ監督、ついに念願のオスカー受賞、おめでとう!
●3月4日…明日、第90回アカデミー賞授賞式!!
●3月1日…青森から帰宅。強風で予定していた飛行機が欠航になったけど、別便で大阪へ。青森で出会った親切な方々に心から感謝です。※棟方志功さんの墓は完全に雪の下でした。市内の沢田教一さんが育った場所には行けました。






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