最新文芸情報


2018.5〜6

●6月30日…『音楽の友7月号』に「世界音楽家巡礼記16」を書いています。今号はフォスター、ガーシュウィン、バーンスタインという米国各時代の作曲家の墓参。共通するのは弱者への共感。黒人奴隷解放前に黒人農夫の心情を歌ったフォスター、歌手がオール黒人のオペラを書いたガーシュウィン、反戦運動に参加しベトナム戦争に反対の演説をしたバーンスタイン。敬意を表します。
●6月29日…明日土曜13:05からNHK『西郷どん(24)地の果てにて』再放送。藩命に逆らい2度目の島流しになった西郷。当時の地の果て沖永良部島の海辺で、吹きさらしの独房(鳥籠みたいな檻)に押し込められ、死ぬのを待つ状態に。このズタボロの男がここからわずか6年で幕府を倒すとは。実話だけに圧巻!

//ワールドカップのどさくさにまぎれて「働き方改革法」が可決。過労死遺族が“過労死促進法”と、座り込みまでして抗議したのを完全無視。
●6月28日…サッカー日本代表、決勝トーナメント進出、2大会ぶりのベスト16!最後の10分、NHKでやってたコロンビアVSセネガルとチャンネルを交互に変えながらのドキハラ・タイム、心臓に悪かった。かつてW杯最終予選でロスタイムに無理をしてカウンター・ゴールを決められた『ドーハの悲劇』があったため、今回パスで時間を潰すのは戦術としてアリと思い、試合終了のホイッスルが鳴ったときに拍手をした。しっかし、世界の評価がこれほどメタクソ(12)とは。「運命を他人任せにするなんて信じられない」という意見は耳が痛い。ネットには「自軍の選手の得点よりコロンビアの守備陣を信じる将って何なんだろう」というのも…。「無理をして追加点を決められ敗退>>自軍でひたすらパスをまわして勝利」、これを学んだ。次(7/3)は世界ランキング第3位のベルギー戦、61位の日本にとって57位差の強敵。歴史的熱戦で今回の外野の声を吹き飛ばしてほしい。
※初戦の日本vsコロンビアで、ハンドで退場になったコロンビア選手の生命が救われて良かった。コロンビアは過去のW杯でオウンゴールをした選手が帰国後に射殺されており、あの選手のことを心配していた。双方が勝ち進んで再戦できるといいな。
●6月27日…W杯、韓国が優勝候補の前回王者ドイツを2-0で破る歴史的勝利。スケートや卓球では強いアジア勢だが、前回ブラジル大会ではアジア勢は一勝もできなかった。今回、好調の日本と逆に絶不調だった韓国だけど、最後にアジアの意地を見せた。おめでとう!明晩の日本VSポーランドも楽しみ。23時キックオフ。
●6月26日…先日のEテレ『マイケル・サンデル白熱教室2018/移民と国境』、見応えがあった。様々な国籍・人種の20人が議論。移民受け入れに反対する声では「移民の数があまりにも多く生活水準を引き下げるおそれがある。社会保障制度を壊しかねないし、全員を受け入れるなんて現実的ではない」というものが多い。これについての議論。
「どの国に生まれつくかは“運”だ。ある者は裕福な国に生まれ、ある者は貧しい国に生まれる。それは自分の行いによって決まるのではなく“運”に過ぎない。たまたま豊かな国に生まれた人が移民は受け入れないと言う権利がそもそもあるのか」
「それを言えば、親の遺産を受け継ぐ権利もなくなる。偶然その親のもとに生まれただけなのだから。国民には国の富を移民よりも受け継ぐ権利がある」
「受け継ぐ権利?私たちの西欧社会がいま豊かなのは、その昔に植民地を持っていたから。それで得た豊かさを“自分のものだ”という正当な権利が私たちにあるのか」。
「自分には先祖が築いた富を受け継ぐ正当な権利はないと思います。過去に西欧諸国が貧しい植民地から奪った富であるなら、なおさらです」
「何かを奪われるのを恐れると、人はアイデンティティーや文化で相手を区別しようとします。でも唯一の解決策は、変化を受け入れ、状況の変化を認めることだと思います。どんな国だって誕生と滅びの歴史を繰り返してきました。古いものを守り続けようとしても破滅が待っているだけです」
「移民の受け入れに不安なのは、移民は私たちと同じ価値観や道徳を共有していない、私たちが大切にしていること、環境問題など気にも留めないから」
「では、多数派の価値観に同意する移民だけを受け入れるべきだと?」
「すべての移民を受け入れるという思想は私も素晴らしいと思います。私だってすべての人が私と同じように自然を大切にしていると思いたい」
「では、もし君の地域社会の中で、環境問題や税制や、その他の問題で意見が合わない人がいたら、彼らは排除されるべきなのだろうか。社会から追放すべき?」
「環境問題を例に出したのは社会の基本的価値と思ったからです」
「でも、自分たちの価値観に同意しない人は入れないという理屈は、同じように価値観に同意しない人々は社会から追放するという覚悟がないと成立しないのでは」
「そうですね…困りました」
愛国心とは良いものか、愛国心は克服すべき良くないものか。
「良くないものと思う。人々を“私たち”と“彼ら”という2つのグループに分断するから。愛国心や特別な帰属意識にウンザリしている。誰かを排除するのは駄目」
「国境を開放することと愛国心を持つことは両立する。ロンドンを素晴らしい都市にしている理由は多様な文化です。アメリカも多文化のお陰で偉大な国となり、長い間移民国家のモデルでした。多様な文化を国の大きな一つの文化と捉えればいいのです」
「移民は経済的にも文化的にも社会を豊かにする。移民が異なる文化を持ち込み、それが移民先の文化も豊かにする。こっちか、あっちか、文化の二者択一を迫られる必要はない
「国に国境を閉ざす権利はない。また、移民に以前の文化を捨てなさいとは言ってはいけない。むしろそれが社会をより豊かにするのだから」
「ただし、移民は文化や価値観は捨てなくていいけど、移住先のルールを理解し尊重する義務はある。違い国なんだからその国の法律は守らなきゃ」
「フランスでは“同化”をめぐって問題がたびたび起きる。バランスが難しく悩んでいる」
「新しい地域社会を創ればいいのさ。君の文化と僕の文化を持ち寄って新しい文化を創るんだ。君が君でいられて、僕が僕でいられる文化をね」
最後にNASAの宇宙開発技術者の発言「宇宙から見れば地球は小さな星に過ぎません。僕たちはみんなでうまくやっていくしかないんです」

議論を聞いて、経営者が賃金削減目的で移民推進するのは反対だけど、「生まれた場所はただの運」という言葉に同意せざるを得ず、移民希望者を断る権利はないと思った。
●6月25日…ステージ4の癌患者で、国会に参考人として呼ばれて意見を述べた日本肺がん患者連絡会・長谷川理事長(47)が、自民・穴見議員(大分一区)から「いい加減にしろ」と野次られた件。長谷川さんには喫煙歴はなく、受動喫煙の対策強化を訴えていた。参考人というのは、法案審議の参考にするために国会側が「お願いをして」わざわざ来て頂いた人。長谷川さんは闘病中の身体をおして出席したのに、「いい加減にしろ」とは…。穴見議員はファミレス「ジョイフル」(約760店舗)の創業者一族で現・代表取締役相談役。年間収入が全議員で2位になるほどジョイフルから多額の寄付を受けている。穴見議員は飲食店での喫煙規制に猛反対しており、「喫煙者を差別するなという気持ちから」野次をしてしまったとのこと。だが、そこには目の前にいるステージ4の癌患者への配慮がまったくない。
長谷川さんは「野次は3、4回はあった。他の議員は穴見議員に振り返り呆れたような感じだった。(議場は)“すごいことを言う人がいるな”という雰囲気だった。私は野次が来るというのは想定しておらずなんでだろうという思いが最初に起き、その後に、悲しいなと…」「私は喫煙者を差別しているのではなく、日常生活の上での健康の大切さを病気になって初めてわかったと伝えている。この法律(受動喫煙対策)は国民を守る法律。議員は国民を代表して決めていく方々、その責任を深く感じて仕事をまっとうして頂きたい」。
過去にも議員同士の野次は何度か問題になってきたけど、今回は一般人への議員からの野次であり、前代未聞。体調不良をおして懸命に発言している姿を見てよく暴言が吐けるなと。穴見議員は安倍首相と同じ細田派、いわゆる総裁派閥に属している。もう、派閥内の空気がユルユルなのではないか。政治家の劣化、極まれり。議員の資格なし。ほんと、「いい加減にしろ」と言いたいのはこっちの方だ。
※そもそも、長谷川さんへの野次は数回あったというのだから、議長がその場で厳重注意し、それでもやめなかったら議場の外へ強制退出させるべきだった。他の議員もなぜ「穴見さん、それはいけない」と制止しなかったのか。このあたりも国会が“学級崩壊”状態に見える所以だ。

  自民・穴見議員の野次

//僕の学生時代は、人体の細胞は60兆個と教科書に載っていたけど、5年ほど前から最新学説は37兆個になっていたのか。えらい大変化だな。
●6月24日…W杯の日本VSセネガル、2度も得点を先行されて追いついたのがスゴイ。高速でフィールドを駆け巡るセネガル選手を相手に、日本の選手は運動量で負けていなかった。ドリブルも良い感じ。残すはポーランド。引き分け以上で二次リーグに行ける!28日キックオフ。
●6月22日…今週末は法事で北陸に帰省。次回24日夜に更新します。
●6月21日…なんとぉおおお!『ジョジョアニメ第5部』『大阪JOJO展』が同時にキタァアア!ギャース!アニメ放送は秋から、大阪JOJO展は2018.11.25-2019.1.14、年明けまで!ジョジョ第5部は“生きる姿勢”を描いたもの。生きていく力と、前進する勇気を与えてくれる真に美しく力強い作品!人生は結果より過程!!

 
●6月20日…1年以上も雲隠れしていた加計学園の加計理事長が、愛媛県への嘘つき問題(「首相が獣医学部新設にいいねと言った」等)で、昨日ついに会見。だが、会見は当日の朝7時に「今日やろう!」と決まり、9時に「岡山で11時からやる」とマスコミに発表、在京メディアは岡山に間に合わず、大阪の記者は震災取材でそれどころじゃない。それでも何とか現地に着いた記者に対して、加計氏の判断は「地元記者以外は取材お断り」。なんだそれ。
加計氏の会見内容は「部下が勝手に嘘をついた」「私は無関係」と、もはや日本では風物詩となった“忖度”示唆。25分で質問を打ち切り、強制終了。安倍氏と40年来の親友で、第二次安倍政権になってから19回も食事・ゴルフを共にしているにもかかわらず、加計氏は悲願の獣医学部新設について一度も安倍氏に話したことはないという。で、行政に嘘をついた学園ナンバー2は懲戒解雇されることもなく、「半年の給与10%減額」との大甘処分。
夜7時のNHKニュースは地震、天気、サッカー他に続いて6番目に短く報道。9時のニュースはW杯でそもそも放送自体がない。翌朝7時のニュースでも一言も触れず。次は虚偽答弁に罰則のある国会証言で同じ話をして下さい。

//昨夜のサッカーW杯、強敵コロンビアをよく制した。専門家の予想は“よくて引き分け”が多かったから、大金星といえる。後半の本田選手のコーナーキック、絶妙のパスだった。それにしてもコロンビアの攻撃は速い、相手はレッドカードで10人しかいないのに、13人に見えた。次のセネガル戦は24日。セネガル、欧州得点王がいるあのポーランドに勝ったんだよなぁ。
●6月19日…今回の大阪の地震に関するツイート、いろいろ共感するものが。天災の多い国に暮らす僕らは、働き方その他もろもろ変えるときに来ていると思う。

ハッピー@Happy11311
震度5弱と5強では体感が全然違う。今回の大阪は震度6弱。震度6以上のアラートだったら会社や学校なんて行かずに避難や安全確保を第一に考えるような社会にならないと駄目なんじゃないのかなぁ…。

月見ねぎとろ@tukimi_negitoro
いつも思うけど、いい加減日本は「通勤中に災害にあったら、直ちに出社を中断し、公共交通機関の復旧の妨げにならないよう余震津波等の安全が確認されるまで最寄りの避難所等に退避」とかのルール作った方が良いのでは…。地震多い上、長距離通勤が普通なのに…無理して身動き取れなくなる一方じゃん…

全力卿@ZENRYOKUKYOU
大阪の知人に地震大丈夫?と連絡したら別の問題が新卒7人が一斉に辞めたらしく、原因は部長だとか。電車が止まり出勤できない旨を伝えたら、何が何でもこいと指示を出され、非常時に社員を守れない会社は嫌だと連名で退職届でたそうだ。
なおその事が人事部長と社長にバレて、部長の首話が出てると

佐藤正子@SATOMasako
大阪万博より学校の耐震やってくれよ…

吟味するスタンス@outdated22
日本人はどうして地震で電車止まっていても会社に行くのか。どうして雨が降ったくらいで選挙に行くのをやめるのか。
●6月18日…大阪の中北部に住んでおり、今朝の地震は本当に怖かった。立っていられないほどの強震で、阪神淡路大震災の恐怖が甦った。夜になってもガスが止まってると思ったら、ガスメーターの自動停止機能が作動していたので手動で復旧。19時になってもまだJR線は動かず。これが前震でないことを心から祈る。
●6月16日…是枝裕和監督の『万引き家族』。昨日書いた感想とは別に、話題になっている「文科大臣からの祝意辞退騒動」について所見を。
カンヌで最高賞を受賞した是枝裕和監督(56)を、林文科相が文化庁に招いて祝意を伝えようとしたところ、監督がその面会を辞退。これは林文科相が会見で明らかにした。その後、監督はブログに拒否理由を公開
映画がかつて、「国益」や「国策」と一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば、大げさなようですがこのような「平時」においても公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないかと考えています」
このコメントの重要な部分は、「公権力とは潔く距離を保つ」という言葉に「それが保守でもリベラルでも」と注釈が入っていること。
是枝監督は過去に何度も安倍政権を批判してきたが、右派が政権をとれば右派と、左派が政権をとれば左派と距離を置く、そう宣言している。そこを見ずに、公権力という部分だけを抜き取って「中国・朝鮮の犬」がごとき言いようで監督をバッシングしているネット右翼の多いこと。

芸術家やジャーナリストが何か政治的な主張をおこなった際に、普段から首相に飲食・接待を受けていればどうなるか。「あいつは政権と親しいから」などと、本来注目してほしい「何を言ったか」という部分ではなく、「誰が言ったか」がクローズアップされてしまう、そのように“色眼鏡”で見られることを防ぐ為に、海外の表現者は細心の注意を払っている。例えば英国BBC放送の局員は、政治家の記者会見に出されるコーヒーさえ飲まない。ましてや会食すれば役員でさえ退職させられる。アメリカの場合は、メディアの人間が政治家と会う時は「コーヒー1杯」が上限で、それ以上の飲食は「癒着」「ジャーナリズムの腐敗」見なされる
海外の報道陣から「日本のメディアの意識は、世界で最低レベル」と言われる理由の一つが、新聞社による与党政治家への献金。コーヒー1杯どころか、マスコミの方から政治家に献金している狂気。首相と会食したことを一流と認められたかのごとく自慢気に話すワイドショーのコメンテーターは、海外だと誰にも相手にされない。過去の映画で何度もカンヌのレッドカーペットを歩いている是枝監督が、国際的なメディアのモラル(常識)に立ち、「公権力とは潔く距離を保つ」と語った言葉が、1人でも多くの日本マスコミ関係者に届くことを願っている。

/是枝監督が『万引き家族』制作に文化庁の助成金を受けていたことについて、「公権力と距離を置くなど大見得を切るなら、税金を受け取るな」と非難の声が保守の一部で上がっている。日本の文化的活動=日本映画の国際的評価に貢献しているのに、訳が分からない。各界から続々と監督擁護のツイートが上がっている。

ラサール石井@lasar141
補助金は元々国民の税金だろうが。政府のポケットマネーじゃないんだよ。

松尾 貴史@Kitsch_Matsuo
芸術家に対する補助金とは「政権の都合の良い態度を取るものにのみ支給されるべきだ」という、歪んだ奇妙な考えの市議が、それを隠しもせず自ら拡散する臆面の無さ。安倍氏や林氏のポケットマネーと勘違いしているのか。国民が納めた税金だよ。この人の給料も、市役所ではなく市民が出してやっている。

tee_B@tee_BeeK
助成金を貰ってるから政府批判できないなんてこと言い出したら、国からの交付金で成立している義務教育を受けてきた我々国民は全員政府批判できないことになり、北朝鮮みたいな国ということになりますが。

松井計@matsuikei
『万引き家族』の助成金。是枝監督に出たわけではありませんよ。同映画はCX、AOI Pro、ギャガの共同製作で、幹事社はCX。是枝監督は製作会社からのオファーに基づき、ギャランティを得て、同映画を撮ったわけですよね。なので、助成金は是枝監督に出たのではなく、製作会社に出たのですよ。今、是枝さんを〈映画を見ずに〉批判してる人は、2000万円の助成金を武器にしてるようですね。それなら心配いらないって。同作は大ヒット間違いなしなんだから。助成金は利益が出たら戻すことになってるんですよ。興行成績ベスト10に入ること、疑いようもなく、必ず、戻ってきますよ。
【管理人追記】公開わずか一週間で『万引き家族』の興行収入が10億円を突破!これは今年公開された実写邦画の中で最速。

/僕はいろんな角度から現代社会を切り取った名作が観たいから、アクション娯楽巨編と異なり、興行収入が見込めない硬派な作品こそ文化庁に支援してほしいと思ってる。その方が、多様性が生まれ文化も豊かになる。カンヌ映画祭の最高賞パルム・ドールを獲得した本作は、見事に映画芸術の振興という助成金の目的を達したものと思ってる。
●6月15日…是枝裕和監督の『万引き家族』を初日2日目に観賞。超満員。当初は「このタイトルは反発を感じこそすれ、積極的に観る気持ちにはならない」と身構えていたけど、カンヌ映画祭の審査員たちが「私たちはこの映画を抱きしめたくなった」「いわゆる『見えない人々』に声を与えた」「審査員全員が恋に落ちた」「チャーミングだが胸が張り裂ける映画」と評したことで、その理由が知りたいと俄然観たくなった。
是枝監督いわく「日本は血の繋がりを重視する傾向があり、多様な家族の形が広がらない。そんな中で、血縁にこだわらず家族になろうとする人、産んでないけど親になろうとする人の話をやってみようと思いました」。
物語が始まってすぐに分かることだから書くけど、この映画は一部ネットで言われているような「貧困を理由に万引きを擁護する映画」などではなく、近年問題になっている「児童虐待」を正面から描いている作品だった。東京の痛ましい結愛ちゃん事件があったばかりであり、この映画のリンちゃんが同じ5歳であったため、映画と現実がリンクし動悸が速くなった。「好きだから叩くなんてのは嘘。好きだったらこうするの」と抱きしめる姿や、某所での大人同士の「暖かいね」の抱擁は、言語や文化の壁を超えて世界の人々の心に響いただろう。印象的な花火のシーンや海辺の一日は、あの家族と共に特別な時間を過ごしている気がした。
安藤サクラさんは役者が演技をしているというより、役柄そのものだった。すべてのセリフが生きていた。作品の根底に流れているのは「血が繋がっていない方が絆は強い」。ここに深くは書けないけど、予告編に出てくる「捨てたんじゃない、拾ったんです」には強い説得力があった。

とはいえ、多くの人はどんなに貧しくても、犯罪だけは手を出さず真面目に生きている。日本の万引き被害額は年間4000億円以上と言われており、店舗関係者にとって万引きシーンは見るだけでも苦痛だろう。途中で車上荒らしのシーンもあり、僕はフランスで墓巡礼中にレンタカーの車上荒らしにあい、荷物を根こそぎ盗まれ、旅が中断に追い込まれ3ケタの借金が残った悪夢が蘇り、車の窓ガラスが割れるシーンは本当にキツかった。こういう観客のモヤモヤは、ほったらかしにはされず、物語の進行と共に映画の後半で解決されていく。弱者視点だからといって犯罪行為の代弁に終わらない、ある種の絶妙なバランス感覚がこの作品にはあり、そこもカンヌで評価された一因だろう。
エンドロールが終わった後も、この映画に出てきた子ども達の幸せを祈らずにいられない、そんな作品だった。
是枝監督の言葉を再掲。「日本は経済不況で階層間の両極化が進んだ。政府は貧困層を助ける代わりに失敗者として烙印を押し、貧困を個人の責任として処理している。映画の中の家族がその代表的な例だ」。
日本社会はネットの普及と共に、強者の側について社会的弱者を執拗に叩く人でいっぱいになった。一年中、毎日鉄道に飛び込み自殺がある国は世界で日本だけ。社会のセーフティネットが機能していない。どこかで国全体の雰囲気、弱者叩き路線を修正しないといけない。この映画は鑑賞後に考えさせられ、議論のきっかけとなる内容。社会やメディアが“見えないふり”をしていた人々に光を当てた是枝監督に敬意を表したい。
●6月14日…立て続けに起きている児童虐待の事件。中でも東京で殺された船戸結愛ちゃんは、朝4時に起きて書かされたひらがなノートに「ゆるしてください おねがいします」など長い文を書き残し、全文を読んで胸を押し潰されそうになった。
日本で虐待で亡くなる子どもは年に約350人、つまり毎日1人が殺されている。だが、日本の虐待防止予算の対GDP比はアメリカの「130分の1」しかなく、行政が子どもを守るために行う親権停止はドイツの「150分の1」の年間約80件(ドイツは約1万2000件)にとどまっている。予算不足を理由に児童相談所の人員を増やさず、東京では職員1人あたり120件(欧米の6倍)ものケースを担当しており、まったく人手が足りていない。一時保護所の数も不足しており、施設の老朽化も問題になっている。また、結愛ちゃんの事件では、このネット時代にあって、転居した不明児童を児童相談所はFAXで探していることが分かった。各地の児童相談所を結ぶ電子連絡網や情報データベースがないんだ。児童相談所に寄せられた虐待情報が警察と全件共有できているのは、愛知・高知・茨城の3県だけ。再発を防ぐためには若年妊娠のサポートも必要。もはや、目先の気持ち程度の予算増額ではなく、劇的に増やす必要がある。

僕らは“国家予算”と聞くと年末に国会で審議されている約98兆円の一般会計予算をイメージするけれど、実にその約4倍となる約400兆円の特別会計予算(重複計上額を除いた「純計額」は約200兆円)が組まれている。その膨大なお金が官僚の裁量で予算審議もなしに、官僚の天下り先=33の特殊法人や約2万5千もの公益法人等に補助金等の名目で湯水の如く使われている。
僕らは一般会計だけを見て、「予算不足だから仕方ない」と行政サービスを諦めているけど、国家予算の主役、本丸はあくまでも特別会計予算。僕らの税金は一般会計に歳入として納められたあと半分以上が特別会計に繰り入れられる。予算不足を理由に児童相談所の人員を増やしてこなかったこの国の政治、それを許している僕らは間接的に被害児童の加害者となっていることを自覚しないと。
「国家予算は大赤字」と言いながら軍事費や議員の給料は“聖域”として毎年のように増額し、不祥事を起こした官僚に退職金5千万円、マスコミ対策(世論操作)の官房機密費が十数億円、特殊法人・公益法人の無駄金を洗い出そうとした事業仕分けも中途半端に終わり、安倍政権下で天下りは復活。児童相談所の職員を増やすために裏予算の特別会計を削減することは、国民的同意が得られるはず。この国は、税金の使い道がおかしい
※2002年にこの特別会計予算の闇に斬り込もうとした民主党(当時)の石井紘基議員は、白昼、路上で暗殺された
●6月13日…傑作SF小説『銀河英雄伝説』が再びアニメ化。第5話で国防委員長の“愛国演説”に起立喝采しない主要キャラが、上官から「貴官はなぜ起立せぬ!」と糾弾され、こう答える「この国は自由の国です。起立したくない時に起立しなくてよい自由があるはずだ。私はその自由を行使しているだけです」。ほんと良い作品。
このセリフの後、彼は極右・憂国騎士団の襲撃を受ける。“起立しなくてよい自由”を行使しただけなのに。君が代不起立教師の処分に感じる違和感もここ。自虐史観とか公務員とか関係ない。なぜ「ああ、この人は歌わない人なんだな」で終わらず“厳罰を与えよ”になるのか。国を愛するからこそ立たぬ人もいる。
新シリーズの『銀英伝』、当初は総イケメン化に戸惑ったけど、旧版未見の人が今回の放送をきっかけに数々の名セリフと出会ってもらえると嬉しいな。今はこういうリベラル思想に貫かれたアニメは少ないし。BGM、旧作はクラシックがドハマリ。今回は意識して避けたのかな。またクラシックでもいいのにな。
●6月12日…今夜のNHK-BS『アナザーストーリーズ その時、市民は軍と闘った〜韓国の夜明け 光州事件』、永久保存版だった。泣けた。軍事独裁政権に対する、文字通り命懸けの市民の戦い。戦後の韓国は長く軍部支配が続き、権力が私欲にまみれ腐敗しても、逆らう市民には「北朝鮮のスパイ」のレッテルを貼り、ことごとく弾圧してきた。やがて市民から「選挙で大統領を選ばせろ」と声が上がり、南部の光州市が民主化運動の中心地となった。1980年5月、前年にクーデターで権力を握った軍トップの全斗煥(チョン・ドファン)が光州市に軍を派遣、民主化を求める市民たちに無差別発砲を行った。韓国には徴兵制があり、市民側も銃を扱えるため、武器庫を襲って市民軍で対抗。軍との市街戦に勝利して、いったんは光州市から軍を追い出した。だがその後、軍は大規模な包囲戦を展開し、光州市は陥落した。政府側が発表した死者数は170人(民間人144人・軍人22人・警察官4人)だが、市民側は240人が殺され409人が「行方不明」になっていると主張。これは軍が密かに市民の遺体を証拠隠滅で埋葬したからだ(番組で現場にいた元軍人が証言)。
「ここの住民を皆殺しにする気か!」 多くの市民が軍に殺害された
街を守る市民軍が結成される 1人の大学生の葬儀に100万人が参列

それから7年後、ソウル五輪を前に再び民主化運動が過熱、ソウルで行われた民主化デモの先頭で仲間を守っていた大学生が、催涙弾の水平発射で殺された(通常、催涙弾は空に向けて撃たれる)。死んだ学生は光州出身の若者で、彼は光州事件で幼い子どもまで殺された事実にショックを受けて立ち上がったのだった。その大学生は民主化運動の象徴となり、ソウルで行われた葬儀には100万人もの市民が参列した。1人の学生の追悼に100万人!もはや国民を抑圧することは不可能と判断した軍事政権は、選挙によって大統領を選ぶ直接選挙の導入を発表した。

いま韓国の人々が大統領の言動を徹底的に厳しくチェックする背景を理解。1時間の番組だけど、この番組を見た人と見ていない人では、韓国という国に対する印象が大きく異なると思う。多くの血を流しながら、命懸けで民主化させた韓国の人々、その勇気と行動力に、僕は心からの敬意をおぼえた。そして、本来は他国から国民の命を守るべき軍隊が、国民の命を奪う目的で無差別発砲する光景に絶句した。
先年、韓国のパク・クネ前大統領が身内びいきで退陣させられたとき、日本の一部保守派に「韓国の国民はヒステリック」「あんなに国民がデモするのはやりすぎ」という人がいた。それは、戦争後にアメリカから棚ぼたのように民主主義を与えてもらった日本人と、多くの流血と引き換えに民主主義を勝ち取った人々との、政治に対する責任感の差と感じた。韓国の人には「この政治腐敗を許せば、民主化運動で犠牲になった先人に申し訳ない」という思いがある。
日本のネットには韓国のことを上から目線で嘲笑する保守ブログが山ほどあり、感化されて同じように振る舞う人も多く、そういう人にこそ放送を見て欲しかった。凄いものを見た。
※再放送は6月18日23時45分からBSで。
●6月11日…史上初の米朝首脳会談。共同声明は具体的な内容に欠けるものの、昨年の軍事衝突寸前の空気を考えると、よくぞここまで状況が改善したと思う。拉致被害者の家族は高齢化が進んでおり、日本政府はこれを機に、今までのようにアメリカに交渉を依存するのではなく、自分から直談判する気合いを見せて欲しい。経済的圧力はもはや北朝鮮には効かず、米韓合同演習すら中止が語られている今、拉致被害者の奪還は話し合いしかないのだから。

//明晩21時からBSプレミアムで『アナザーストーリーズ その時、市民は軍と闘った〜韓国の夜明け 光州事件』オンエア。1980年5月18日、韓国・光州で市民と軍が衝突した。戒厳令の名の下に繰り返された軍の暴力。怒った市民は銃を奪い、バスやタクシーに乗り込んで押し寄せ市街戦となった。当時、韓国政府はその事実を隠蔽。孤立した街でいったい何が起きたのか。韓国に「民主化」の夜明けをもたらした光州事件、38年目の真実。
●6月10日…新潟知事選、野党連合は僅差での敗北。池田ちかこ候補は50万票以上を集め、ホントよく戦った。支援者の皆さん元気出して下さい。「立ち上がっては倒れ、立ち上がっては倒れ、その足もとはおぼつかないかもしれない。けれども、立ち上がったことは、一生忘れることのない、かけがえのない記憶となる」(ガンジー)

//一方、首都圏で注目されていた東京・中野区の区長選挙は、立憲民主党、国民民主党、自由党、社民党が推薦する無所属の新人・酒井直人氏(46)が、自民、公明、維新の推薦を受けて5期目を目指した現職の田中氏を破り初当選。現職を4期も務めた与党候補に野党新人がやや余裕をもって勝利(約3万7千票VS約2万8千票)したのは心強い動き。
●6月9日…明日は新潟知事選挙。東電柏崎原発のお膝元であり、僕はハッキリと脱原発、情報公開、子どもの貧困対策を明言しているリベラル系の池田ちかこ候補に当選して欲しい。彼女はこの選挙期間中、「拉致被害者を侮辱した」「もうすぐ不倫報道が出る」など、様々な酷いデマに晒された。そしてそういうデマを流した人は、いまツイートを削除している。姑息すぎる。

自民・公明が推す元高級官僚の花角候補は、地元の商工会長から応援演説を受けた際、「新潟県には女性の知事は必要がない」と女性蔑視・前時代的な発言しているのを、真横に立っていながら咎めることもなく、記者がそのことを質問すると「誰の発言ですか。私、知らないのですよ」「男女の性別ではなく能力で知事を選ぶべきと言ったのではないか」と、事実を認めるどころか、内容の改ざんに近い見解を示した。加計問題で官邸訪問の記憶をなくした柳瀬元首相秘書官と同様の記憶喪失状態。
それだけではない。花角氏はツイッターで「除鮮」「支那壊滅!」叫ぶヘイト・スピーカーをフォローしているほか、応援演説に入った国会議員は「男女平等は、絶対に実現しえない反道徳の妄想」と国会で言い放った杉田水脈議員、デマを流して朝日をバッシングした和田政宗議員、森友学園の教育方針を絶賛しながら手の平返しで籠池氏を糾弾した青山繁晴議員など、これでもかというネット右翼系の議員が結集。逆に小泉進次郎議員が応援演説に来ることは最後までなかった。
●6月5日…保存したツイッターの声をテーマ別に紹介その3

★国政全般

そ@cloudgrabber
「いつまでモリカケ問題を追及するのか」って言う人に、「ところでウォーターゲート事件が発覚からニクソン辞任までどのくらい時間が経ったか知ってるか」って聞いてみたとしたら、正解率は1割にも満たないんじゃないだろうか。答えは2年2ヶ月なんだけどね。

KOMIYA Tomone@frroots
なんかもう「安倍首相以外のすべての人が嘘をついていたということになったとしても、安倍首相が嘘をついていないことになればそれでよい」みたいなことになってませんか。

弁護士 小口 幸人@oguchilaw
もうモリカケじゃないんですよ。国有地が安く払い下げられたとか、友達を不当に優遇したとかのレベルですらない。スキャンダルを逃れるために、国会で山ほど堂々と嘘がつかれ、文書の改ざんと、文書の廃棄が組織的にされた。その過程で自殺者まで出た。なぜ総理も担当大臣も責任をとらない

弁護士 太田啓子@katepanda2 ・ 5月30日
メディアが内閣に辞任を迫るメッセージを明確に出すべきだ。「野党は決め手を欠く」なんて言う態度をメディアがとることの責任はあまりに重い。もう事実は出尽くしていてあとは有権者の評価の問題。総理や麻生大臣の意味不明な弁明をダダ流すんじゃなくて「これは辞任相当」と意見つけて報じるべき局面

スカラ@kurofmarry
これだけの資料が出てきたのは森ゆうこ議員や山本太郎、辰巳孝太郎議員など野党の方々が資料室に連日行き、公僕にあるまじ官僚の篭城や抵抗にもめげずヒヤリング重ね真実を追究してくれた賜物だ。なのに横からきて今さら一緒に官僚はけしからんと言ってる与党は恥を知れと思う。本来あんたらがやる事だろ

異邦人@Beriozka1917
これからの日本は、歴史を形作る事実の積み重ねであるべき公文書が決裁後に改竄されても、起訴便宜主義を最大限悪用してくれる検察の後ろ盾により、誰一人として刑事責任を負わずともよく、責任者として将来に範を示すべき大臣さえ辞任しなくてもいい国になるのか。愛国心どころか羞恥心しか育たんわ

香山リカ@rkayama
国会中に突然、官僚たちが公文書を改ざんし始めたり、首相補佐官の記憶が消えたり戻ったり、学校法人の事務局がふと「総理と理事長は会った」と事実ではないことを言ってしまったり、もうこの国、宇宙人からの電波で操られてるとしか思えない。

mipoko@mipoko611
CSのヒトラーのドキュメント見てたら、ヒトラーはユダヤ人虐殺に自分が関与する書類は残させず、その方針は常にナチス幹部との私的な食事会で話されたと。また「やれ」とは言わず「根絶されるべきだ」などと言い、その先は部下達に考えさせ実行させたと。似たような構造の「忖度」集団あるよね。

umekichi@umekichkun
東京新聞・望月記者「300ヶ所の改ざんが罪に問われないとなると、あらゆる公文書で偽造や変造が起こり、国民が検証できなくなる。今回の様な事案が罪に問える様な公文書管理法が必要だという認識は?」ポンコツ「いずれにしろ、検察の判断」。何にも答えないなら、官房長官会見いらねぇじゃん、菅。

HOM55@HON5437
「副総理兼財務大臣」なんて大層な肩書を持ってる麻生大臣だけど、一体何をしたの?デフレ脱却できず、森友問題を収拾できず、財務省の失態はどんどん露呈するばかり。改竄発覚後に提出した文書が改竄されてたとか、もう理解できない状態に。それで責任すら取らないって、一体なんのための大臣なの?

菅野完事務所@officeSugano
今日の国会で安倍晋三が見せた姿って、「僕は組織のトップだけど、組織で起こった不祥事は全て担当者個人の責任であって、トップである僕に聞かれても困るんだけど」で一貫してる。これ民間企業なら、ネットで一番嫌われる「腐れ外道ブラック企業のトップ」の姿と全く一緒よね

菅野完事務所@officeSugano
去年一年間の国会での政府答弁は、全部嘘やったわけ。「野党は審議拒否して仕事してない」とかいう主張するんなら、「与党は虚偽答弁で国会を無駄にしてた、仕事してない」って言わんと、ダブスタになるで。仕事してないのがあかんのやろ?

★北朝鮮

polarbear@polarbear
すげー、オノデラ(小野寺防衛相)・アメリカでスピーチ『北朝鮮は嘘つきである、異次元圧力の継続が必要!』だって。世界で一カ国だけ米国を支持するのではなく、ついに世界でただ一カ国だけ異次元圧力をかけるどこまでもグロテスクなアベジャパン

Cooper@gonshoken2012
実は今知ったのですが小野寺防衛相の発言の後、韓国の宋永武(ソン・ヨンム)国防長官が以下の様に発言されたそうです。「今まで何度も騙されたと言って今後も騙されるという考えで、どうやってこれから交渉を進め、どうやって平和を創出させていくというのか
●6月4日…保存したツイッターの声をテーマ別に紹介その2

★森友問題

K.Ohki(大木啓司)@ichikazeroka
今日(5/23)わかったこと。(1)佐川氏の国会答弁がすべて「虚偽」であった(2)小学校名を「安倍晋三記念小学校」と把握(3)安倍総理夫人→谷氏という経路で減額照会があった(4)「いい土地ですから、前へ進めてください」と言われたと伝えられた(5)森友学園・関係政治家が安倍首相や昭恵夫人の名前を出して交渉

やがて空は晴れる...。@masa3799
サンモニ。“森友”38人不起訴に落合弁護士「単に改ざんだけが行われたというのではなくて、国民をだまし、国会をだます、そういう非常に悪辣な企みの中で行われたんだと。積極的に罪を問うていくということをきちんと行っていかないと、特捜部の存在意義というものがどこにあるんだということになる」と。

俵 才記@nogutiya
麻生大臣、ボケてきた?森友文書改ざんは「組織的にやっていたわけではない」。銀行員が預金者のお金を横領し、頭取が組織的でないと言うのなら理解出来るが、近財と理財局が組織ぐるみで改ざんし、首相官邸の関与も指摘されている。これがどうして組織的ではないんだろう

★加計問題

きっこ@kikko_no_blog
安倍晋三は愛媛県の文書について「伝聞の伝聞だ」などと言って信憑性に疑問を呈したが、それを言うなら森友学園問題について安倍昭恵の証人喚問にいっさい応じず、「昭恵は知らないと言っている」「昭恵は記憶にないと言っている」とお前が代弁してきた数々の証言だってぜんぶ「伝聞」じゃねえかよ。

冨永 格(たぬちん)@tanutinn
加計学園の発表通り、同学園が「安倍首相との面談結果」なるものを捏造したのだとすれば、まずは名前を勝手に使われた安倍晋三氏が抗議すべきだろう。獣医学部を新設したいあまり、一国の首相をいいように使い「そういう考えはいいね」とコメントまで創っているのだ。しかも、それは実現している。

山崎 雅弘 @mas__yamazaki
加計孝太郎理事長は、教育機関の常務理事兼事務局長としてありえない行動をとった彼を叱りもせず、まだ常務理事兼事務局長という要職に留めている。部下に「謝る芝居」をさせるだけで、自分は謝罪しない。責任をとらない。日大も酷いが、加計学園という教育期間の腐敗ぶりは度を超している

やがて空は晴れる...。 @masa3799
サタデージャーナルで参院予算委。小池晃「(愛媛県文書の面会が嘘だとしたら)総理はカンカンに怒らなきゃいけない。利用されたんですから。それなのに平然としている」安倍「私は常に平然としておりましす」小池「野党から指摘されたらカンカンになってこの場で血相変えて反論してるじゃないですか」

盛田隆二『焼け跡のハイヒール』祥伝社 @product1954
(加計)渡邉は「嘘を吐いたのは面会の箇所だけ」と説明したが、辻褄が合わない。メモには「理事長と首相との面談結果について報告したい」との学園の申し出で開催されたとある。面会がなかったなら、開催理由そのものが虚偽

但馬問屋 @wanpakutenshi
(報ステ)後藤謙次氏「呆れてものも言えない。謝罪にしても、県知事が台湾に出張中だったと。そもそも大学の一事務局長が、安倍総理の名前をかたって、これだけ大それた嘘をつけるのかどうか。こういう嘘をついた上に多くの人を巻き込んだ。にもかかわらず加計理事長は一度も公の場に出てきていない」。

Tetsuya Kawamoto @xxcalmo
加計孝太郎「彼(安倍)とゴルフに行くのは楽しいけど、おカネがかかるんだよな。年間いくら使って面倒を見ていると思う?」(「週刊新潮」2017年3月16日号)「(安倍氏に)年間一億くらい出しているんだよ。あっち遊びに行こう、飯を食べに行こうってさ」(「週刊文春」2017年4月27日号)

//6月4日は天安門事件の慰霊日。あれから29年。昨年獄中で病死したノーベル平和賞受賞者、反体制派の劉暁波(リウ・シャオポー)さんの言葉は「6月4日の魂はいまだ安息せず」。合掌。
●6月3日…保存したツイッターの声をテーマ別に紹介その1

★笑点
5月27日の『笑点』で、耳を塞いだ人に「どうしたの?」と聞くお題が出た。円楽さん「安倍晋三です、トランプ氏から国民の声は聞かなくていいと言われました」。たい平さん「麻生太郎です。(威圧した声で)やかましいィイイ」。木久扇さん「(米軍機が)うるせーなぁ、沖縄から米軍基地がなくなるのはいつなんだろーねぇ」。圧力に屈しないベテラン落語家たちの心意気に会場から拍手。これに対してネット右翼から“売国番組”など批判が出た。それを受けてのツイート。

立川談四楼@Dgoutokuji
『笑点』メンバーが政権批判をしたと騒ぎ、パヨク(左翼)認定する向きがあるが、国策落語を強いられた過去を持つ落語家にはナンセンスである。政権批判は日常業務で、ツイッタランドにおける炎上案件を彼らは日毎夜毎繰り広げている。落語の黎明期には幕府を批判して島流しを食らった先達もいるくらいなのだ

風のワー@8ZMadgArqUT8IeB
落語は人情話があるから、庶民派なんです。権力に対しては笑って茶化す。いい文化だなあと思います。特に小三治は堂々と庶民の味方をしてくれます。

小田嶋隆@tako_ashi
メインストリームのお笑いの人たちの言う「勝負してる」「ギリギリの」「トンがってる」笑いが、反権力ではなくて反ポリコレ(正しい言葉遣い)だというのは、もう20年も前からはっきりしてる話で、「アブないネタ」も、単に放送コード的にハズレな、残酷だったり不謹慎だったりする鬼畜な話だよね。

★働き方改革

福山和人@kaz_fukuyama
何度でも言う。高プロ(高度プロフェッショナル制度)は成果に応じて払う制度ではない。条文にそれはない。あるのは時間規制の除外だけ。使用者は勤務時間を自由に決められ新たに設けられる上限時間規制も除外される。1日24時間勤務や1年360日勤務も合法化される。廃案にするしかない。

友弘 克幸@ktyk_TOMOHIRO
「座り込み」までして総理との面会を求めた過労死遺族の会からの面会要請を断った安倍総理。その数時間後に、経団連の歴代会長と料亭で会食。いくらなんでも、このタイミングで、これはないんじゃないでしょうか。過労死家族の会の皆さんどう思うでしょうか。

参議院議員 川田龍平(立憲民主党)@KawadaOffice
「え?高プロって一部の高給専門職だけでしょ?」…違います。適用年収1075万円は議会を通さず変更可能、計算次第では年収357万まで入ります。健康診断だけ受けさせれば長時間労働が合法に。命に関わる法改正が当事者の多くが知らないうちに明日採決予定です。

雇用のヨーコ@koyounoyooko
高プロ制度の導入にあたり、政府は「労働者からも聞き取りをした」と言う。でもその人数は12人。しかも、いずれも企業が選んだ人で、中には企業側が同席したケースもあった――。こんなの、やらせでしょ?「働き方改革」法案はデータがねつ造だらけ。通しちゃいけない。

中林 香@kaokou11
「働き方法案、懸念残したまま 野党、撤回に追い込めず 衆院委、異例の追加審議:朝日」→この見出しも本当に醜悪。野党が追い込めないんじゃなくて、法案の危険性が一般に周知されないので世論が動かないからでしょう?メディアの皆さんのおかげで。

大神@肉球新党@T_oogami
高プロ制度について「嫌なら断ればいい。自由に選択出来るんだから」と言う竹中平蔵には、過労死遺族の「現実に現場で働く人間にとっては自分から"もう無理です”とかは決して言えない」という言葉を突き付けたい。日本の企業って、従業員が雇主の依頼を簡単に拒否出来るような空気じゃないだろう。

★ZOZOタウン炎上
ZOZOTOWNの運営会社のコミュニケーションデザイン室長・田端信太郎氏が「過労死は自己責任、自分で自分に危険タックルしてるようなもの」と断言。また自分の子どもが過労死やいじめ自殺したときのために“リスク分散”で3人作ったと暴言。

シュナムル@chounamoul
ZOZOの人、また「過労死は自己責任」とか言って叩かれてるけど、そのツイの前の「(自分の子供が自殺したら)しょうがないなー、と思うだけです。そういうときのために3人も子供作ったのよ。リスク分散。」が地味にきつい。何でこういうこと言っちゃうんだろうな。

布施祐仁@yujinfuse
KAROSHIと国際語になるほど社会問題になっているのに自己責任で片付けたら何も解決しない。こんな認識で高プロが導入されたら過労死が増えるのは間違いない。

mipoko@mipoko611
炎上を利用するこういう人物は、人々の感情の疲弊に巣食ってるようなもので寄生虫と言ってもいい。商売に手を貸さないのが一番と思う。粛々とZOZOを退会し出版物などは買わない。

★セクハラ
長谷川三千子・埼玉大名誉教授が「セクハラはチンパンジーでは常識ですよ」と擁護。女性でありながら被害者バッシングをするこの人物、なんと現役のNHK経営委員。こんな人物に僕らの受信料から年間2200万円以上も報酬が出ている。220万じゃなく2200万。NHKサイトには「世界に向けて説得力のある発信をすることが、今の日本にとって必要」とコメントしているけど、安倍政権が閣議決定した「セクハラ罪という罪はない」を国際放送で発信したいのか?

ナウちゃん@nauchan0626
長谷川三千子埼玉大学名誉教授は、慰安婦の女性が一日何十人もの男性と相手をさせられたことに対して「チンパンジーなら全然OK」などと発言しました。人間として余りに酷い発言だと思います。この発言を掲載した雑誌「正論」の編集者共々、人間というのは、ここまで卑しくなれるものかと愕然とします。

三明治@lilienliebe
長谷川三千子・竹内久美子『セクハラ?チンパンジーでは常識ですよ』(正論7月号・産経新聞社)、表紙の文言が話題(誌面での題は上記の通り)の対談、興味半分で実物を読んでみたが、笑い事ではないひどさだった。性差別、セクハラ正当化、セクハラ被害者への二次加害が煎じ詰まった、吐気を催す内容

★NHK不当人事
NHKは森友問題でスクープを続けてきた大阪放送局の記者を、取材現場から外して考査部へ不当異動。

yukinokakera@yukinokakera
国民から受信料を取っている「みなさまのNHK」の、この体たらくは何事か。東大名誉教授の「大阪地検が財務省職員38人全員を不起訴。メディアの森友報道がいよいよ重要になってくる場面で、スクープ記者を現場から外すというのは、視聴者への背信行為だ」という批判は当然だ。

※弁護士らNHKに申し入れ「森友報道記者の異動は背信行為。」…醍醐聰東大名誉教授や澤藤統一郎弁護士ら「研究者・弁護士有志」は1日、NHKを訪れ、権力報道現場の萎縮克服を求める文書を提出した。上田良一会長宛ての文書では、NHK幹部の番組責任者に対する「昭恵さんの画像は使うな」などの圧力を伝える内部通報や、森友問題でスクープを続けてきた大阪放送局記者の考査部への不当な異動を非難。「権力を監視し、国民の知る権利に応える放送」を求めている。
●6月2日…東京新聞に載った東電原発作業員の告発。凄まじいほどの派遣会社による中抜き。フクイチの現場で働いている人は、日本一高給であっていいはず。国は何をしているのか。民間会社に委託するのはやめて、国が直接雇うべき。そうすれば中抜きなんてなくなる。

 

//4日22時25分NHK『プロフェッショナル仕事の流儀〜かこさとし最後の記録』。「からすのパンやさん」絵本作家かこ氏の最後の創作の現場に密着。遺作『だるまちゃんとキジムナちゃん』の後書き→「戦中戦後、今なお続いている沖縄の方々のご苦労に対しての、ささやかな謝意と、同志的応援のつもりです」。
●6月1日…「日本の政治から、恥の文化は失われたのかもしれない」「国家=首相と勘違いしている人がいる」。毎日新聞地方紙に月に一度、芥川賞作家・中村文則さん(40歳)が『書斎のつぶやき』というエッセイを書いている。4月、5月、6月と、森友加計の政治腐敗が明らかになるにつれ、文章も変遷、問題の本質を作家ならではの分かりやすい言葉のチョイスで綴っている。特に5月、6月分はペン先が冴え渡り、自民支持者の心にも現状の深刻さが伝わるのでは。炎上を恐れて沈黙する作家が多いなか、中村文則さん素晴らしいな。(以下一部抜粋)

【6月】
今の日本は、こういう国になっている。
(1)何か問題が起きた時、過去の記録を調べようとすれば、その記録は破棄・改ざんされている可能性がある。
(2)法案を作成するための資料も、政権の都合のいいようにデータが捏造されている可能性がある。
(3)万が一、文書が発見された場合、その文書に記載されている人物は記憶を失うことがある。
そして今、一国の首相が、国会で何度も嘘をついたのか、そうでないのかが問われている。2017年1月20日に獣医学部の事業者が加計学園と初めて知ったという、あの連発されている答弁である。
仮に首相が嘘をついていた場合、この国はさらにこう表現される。
※一国の首相が、立法府である国会で、嘘をつき続ける国であるということ。国民に対し、嘘をついているその口で、嘘をつきながら、信頼回復に努めると発言する国であること。
首相が本当に、1月20日まで知らなかった場合、この国はこう表現される。
*首相周辺の組織が、地方行政に対し「この件は首相もいいねと言っている」などと嘘をついたとしても、当の首相が抗議どころか、軽い不満の姿勢すら取らない国であること。
今日から、何かの事業を計画する者たちが、一斉に首相の名前を使えばどうなるか首相は加計学園だけをひいきしていないと何度も言っているので、他の事業者が同じことをしても、抗議しないことになるこれは相当まずい。国がおかしくなる
首相という立場は、国民により選ばれた、国民を代表する特別な地位の一つである。首相という立場は、だから安倍晋三氏だけのものではない。首相はこの件について、抗議や不満の意を示さないとおかしい。
そして森友問題について「私や妻が関係していたら辞める」などと言った答弁は、首相自身が「訂正」してしまっている。お金をもらってそういうことをしたわけではないという意味だと、今ごろ、突然、言い始めている。度胆を抜かれたが、この突然としか思えない「訂正」を、私たちはどう受け止めればいいのだろう
ここで思い出すのは、アドルフ・ヒトラーが「わが闘争」で言及した「嘘の原則」についてである。ヒトラーは、国民大衆は小さな嘘より大きな嘘の犠牲になりやすいと書いている。なぜなら人々は小さな嘘なら自分でもつくが、大きな嘘は気恥ずかしくてつけないからだと。大きな嘘をつくという途方もない厚かましさが、他人の場合でも可能だなどと人々はなかなか思えないと。だから人々は、大きな嘘にだまされやすい。
この国はいま前代未聞の状態にあり、嘘に覆われている。さらに首相までが嘘をついているのなら、つまり1月20日より前に知っていたのなら、それはこの国が、こともあろうに首相から完全に愚弄されたことを意味する。もしそうなら、とても悲しい。首相を心から信じた人たちまで、愚弄したことになる。しかし以前の文部科学省の文書も含め、あらゆる文書が首相の答弁と食い違っている
今私たちが見ているのは、真実や道理が崩壊した国の荒野なのだろうか。誰もが納得できる説明を望みたい。

【5月】
日本の政治から、恥の文化は失われたのかもしれない。
恥には周囲の目を気にする概念と、自分で自分を見つめた時にどう思うか、の概念があるが、今の政治には二つともないのかもしれない
森友問題にしろ、加計問題にしろ、首相や首相周辺を守るために役人がうその答弁を国会で吐き続け、文書を隠し、時に改ざんしていると多くの人にみられている。そんな状態の国会へ、首相は一体どんな気持ちで行くのだろうか。昔の日本人なら、周囲の目を思い、また自分自身を顧みて潔く辞任しているように思う。一番驚いたのは、最近首相が連発する「膿(うみ)を出し切る」というフレーズを、財務省の文書改ざん、さらにはこともあろうに、加計学園の愛媛文書でも使ったこと。首相を守るために、元首相秘書官は記憶がないと何度も言ったのではないか。それを「膿」と呼んでいるのだろうか。自分は関係ないという印象操作発言なら、それこそ恥は極まってしまう。そうでないことを望む。
国家=首相と勘違いしている人がいる。首相は国家の一部に過ぎない。首相は保守を自任していると思うが、国の統治機構をこれほど損ない、自分の長年の友人をひいきし、加計学園の計画を「2017年1月20日に知った」などなど、誰も信じることができない言葉を「国会で」何度も何度も言うのであれば、国家機構に対する敬意も謙虚さもないと思えてしまう。政権が国家をないがしろにする、底が抜けたものすごい事態となっている。
今の日本の状態は、首相主権の国と思えてならない。実際、首相を批判するだけで売国奴と呼ぶ者もいる。「選挙で選ばれた首相を支持するのは国民主権」などの意見を聞くが、この国は、一度選挙で選ばれた政治家は、次の選挙まで何をしてもよく、批判してはならない国なのか。日本はそんな三流国家ではない
あの歴史的な南北首脳会談に対しても、首相は産経新聞によるインタビューで、途中までは別に普通だったのに「まさに日本が国際社会をリードしてきた成果ではないですか」と「余計な一言」をつけてしまった。日本がリード? さすがにそれはない。こんな失言を、せめて中枢で今動いている米中韓の首脳に直接言わないことを切に願う。日本の外交が不安で仕方ない。
当時の財務事務次官のセクハラ問題(ああいうセクハラ男性は多く、恥の概念が欠如している)の財務省の対応も無残だった。ああいう時、どう対処するのが最善かも分からないくらい、もう既に劣化しているのだろう。セクハラに関し愚かな発言をし、取り消して謝罪した政治家もちらほらいる。全ては政治の劣化が根本原因と思えてならない。
でも人は絶対変わることができる。そして国も変えることができる。この国は今緊急事態だ。

【4月】
自民、このままでいいのか。
森友学園に関して、首相夫人も証人喚問すべきだ、という声をかなり聞く。必要だと思うが、僕が一番疑問なのは、なぜ首相夫人は、そもそも記者会見すらしないのだろうという点だ。
人前に出るのが苦手なら記者会見も大変だが、首相夫人はこれまでに何度もさまざまな講演会を行い、これまでに何度もさまざまなインタビューを受けているなのに、この問題だけは表に出てこない。疑惑がないなら堂々と、開かれた形で説明すればいい。後ろめたいことがないなら、会見を開けない理由はゼロだ。もうこの時点で、答えは出ているのではないだろうか。
加計学園の理事長も、獣医学部新設の問題に対し、記者会見を開かなかった。あれだけ疑問が噴出し、そして開校には税金も膨大に使われているのだから、教育に携わる学校法人の長として、社会にきちんと説明する責任があったはず。ジャーナリストの伊藤詩織氏から、強姦被害を受けたと訴えられた山口敬之氏も、ジャーナリストなのに記者会見を開いていない。それどころか、伊藤氏から民事で訴えられた初回の裁判すら欠席している。3件に共通するのは、どうも「隠れている」イメージだ。
財務省の文書改ざん問題を見ながら、防衛省の日報隠ぺい問題、厚生労働省の労働に関する虚偽データ問題が頭にちらついた。もうこの国は、相当まずい状態にまで来てしまった。政権にとって都合の悪い書類が、隠ぺいや改ざんされる国。もう、政府発表のあらゆる社会データ、その数値も、本当にそうなのか、政権が気に入りそうに改ざん・捏造されたものなのか、信用できなくなった。これはあまりに典型的な独裁政権で、ものすごい。佐川氏の証人喚問の後、こともあろうに財務大臣が、森友問題ばかりでTPPの記事が新聞に載っていなかったと堂々とうそをついてしまった。この国はもう、事実も責任もどうでもよくなったらしい。事実より、安倍政権が気に入るかどうかが重要な国になったらしい。政治的公平性を記した放送法4条まで、変えようとする動きがある。もう来るところまで来た。
安倍政権を何でも擁護する人たちにとっては、そもそも都合の悪い文書もデータも見たくないから、それでいいのかもしれない。政権もニコニコし、支持する人たちもニコニコしながら、実際の事実はないがしろにされ続け、この国はどんどん劣化していくだろう。私たちは今、国家というものが私物化されていく、めったに見られない歴史的現象を目の当たりにしている
●5月31日…先日のNHK『日本人のおなまえっ!』で目からウロコ。将棋の駒「歩」の裏側に書かれている文字は、今まで「と」って思っていたけど、あれは「今」を崩した文字だった!確かに「今」は古“今”和歌集のように「きん」って読むもんなぁ。

//一昨日、NHK第一放送「ラジオ深夜便」に出演した際の放送が、6月6日の午後6時までリンク先で再放送が聞けます!よろしければ移動中orおやすみ前にどうぞ。4分15秒付近から登場し(早送り可能)、15分間トークしてます!僕の後のコーナーの睡眠トリビアの話も面白かったですよ。早寝=肌に良い、これは科学的根拠がないとのこと。
●5月30日… 大阪地検特捜部による財務省職員全員「不起訴」に耳を疑った。改ざん300箇所やで?自殺者が出てるんやで?内容の影響が大きいか小さいかで判断するなよ…。どんな内容でも決算文書を改ざんしたらアカンのよ。なんちゅう前例を作ってくれたんや…。
●5月29日…ラジオの放送終了。久々の生放送で緊張した。担当さんに「生放送は苦手なので事前に録音しませんか」と提案したけど却下となり、今日を迎えた。最初はガクプルだったけど、途中から夢中トーク。やっぱ誰かに偉人の墓&生涯の話をするのは楽しい。
→今夜NHK第一放送『ラジオ深夜便』に出演します(23時20分前後から15分程度)。来年1月までの4回シリーズ『世界偉人伝・お墓編』の第1回です。31年をかけて訪れた偉人2300人のお墓から、ゴッホ、ショパンなど心に残ったエピソードを紹介します。
●5月27日…昨日のNHK『チコちゃんに叱られる!』に感動した。雑学トリビア番組なんだけど、番組スタッフが冒頭に持ってきたネタ「なぜラーメンと呼ばれるようになったのか?」がいい。こちらが調べた他の情報と合わせて紹介。

〔時系列で説明〕
・1894年、日清戦争勃発。翌年に日本は勝利し、中国のことを見下すような表現として「支那」と呼ぶ日本人が増える。
・1931年、満州事変。中国北東部を占領し、ますます日本は増長。
・1936年、北海道・札幌の中華料理店「竹家」にて北海道大学に通う中国人留学生たちに細い牛肉と竹の子の炒め物がのった「(チンジャオ)ロースー麺」が人気となる。このロースー麺を目当てに日本人客も増えたが、日本人は店内に留学生がいるのに「支那そばひとつ」と注文。店の女将(おかみ)さんが「ロースー麺ですね」と言っても「支那そば!」と言われ、女将さんは中国人留学生たちのかわいそうな状態をなんとかしたいと思うようになった。
女将さんはロースー麺にかわる新しい名前を考える中で、中国語の「ハオラー(料理ができたよ)」の「ラー」と「ロースー麺」をくっつけて『ラーメン』という名前を思いつく!

1943年、戦局の悪化と共に国内は食糧難となり、「竹家」は食材を調達できず閉店。だが、ラーメンという言葉は語感の良さ、発音のしやすさから札幌に広まっていった。
1954年、敗戦の混乱期に雑誌『暮しの手帖』を創刊したことで知られるジャーナリスト、花森安治(朝ドラ『とと姉ちゃん』で唐沢寿明が演じた)が『週刊朝日』に記事「札幌〜ラーメンの町」を掲載し、ラーメンという言葉を世に知らしめる。
1958年、日清食品の安藤百福が世界初のインスタントラーメンを開発、「チキンラーメン」と名付けて発売し、テレビCMでラーメンを連呼、これが決定打となり日本国内に一気に「ラーメン」の名が普及した。
結論。ラーメンのラーは中国人留学生を思いやった女将さんの優しさだった。差別主義者の言動が問題になるなか、NHKがあえてこのネタを番組冒頭に持ってきたことに敬意を表したい。

  まさか優しさが背景にある造語とは!
●5月26日…新城市の講演から帰宅。現地で出会った方は親切な方ばかり。素晴らしい時間を有難うございました。講演後に豊川市一帯の史跡・墓所を案内して下さったお坊さんのMさん、お陰で前から訪れたかったところにたくさん行けました。
地元の方との史跡めぐりはほんと楽しい。ガイドブックに書かれていないことを教えてもらえる。鳳来山の鳳来寺から見える山々の眺望も心に残った。
〔備忘録〕
鳳来寺…家康公の親がここで祈願して家康を授かったといい、安産の祈願寺となっている。絵馬の真ん中に鏡が入った全国に2例しかない「鏡絵馬」が境内に。音楽家・喜多郎さんが境内でコンサートした際のサインが本堂にあった。鳳来山東照宮(三大東照宮のひとつ)は江戸城から運ばれてきた祠に家康の木像が収められている。井伊直政が幼少の頃にかくまわれていた寺でもある。
長谷(ちょうこく)寺の山本勘助の墓…軍師勘助が出家する際に故郷の当寺で頭を剃り、その時の髪が遺髪として五輪塔に収められている。首級は川中島で見つからなかったとのこと。
長篠合戦古戦場の馬防柵 鳳来寺の境内からハート山が
今川義元の胴塚。桶狭間で家臣が
胴体を取り返し当地に埋葬(大聖寺)
山本勘助の墓(長谷寺)
勘助の供養塔は複数ある
●5月24日…数々の美しいアメリカ民謡を作曲しながら、37歳の若さで非業の死を遂げたスティーブン・フォスター。『おお、スザンナ!』『草競馬』『ケンタッキーのわが家』『故郷の人々』は有名だけど、僕は『やさしいネリー(ネリーはレディ)』をイチオシに。この歌はアメリカ南部の黒人奴隷の男が亡き妻を想う追悼歌。この時代、白人たちは黒人を人間扱いしてなかったけど、フォスターは奴隷制度に反対し、歌の中で奴隷の男に妻を「レディ」と呼ばせている。黒人奴隷の妻にレディ、これは当時の白人社会の感覚と大きく異なっていた。だが、フォスターは共感を込めてこの歌詞を書いた。
「♪ネリーはレディだった 彼女は昨晩死んでしまった 愛するネルのために鐘よ鳴れ 私の黒いヴァージニアの花嫁のために」
リンク先に素晴らしい訳が載っているので、是非コチラを聴きながらフォスターの世界に…!

//発売中の『音楽の友 6月号』に「世界音楽家巡礼」第15話を寄稿しています。今回は2人の伝説のチェリスト、パブロ・カザルスとジャクリーヌ・デュ・プレの墓参レポです。音色の素晴らしさはもちろんのこと、人物も実に魅力的な2人です。

//詳細は21日の日記に書いていますが愛知県新城市で25日に講演するため、次回のサイト更新は26日になります。せっかく新城市に行くので、長篠合戦の史跡や、豊橋の山本勘助と今川義元の墓を訪れるつもり。
●5月23日…気がつかないうちにサイトの開設記念日である5月12日を過ぎていた(汗)。いつの間にか19年目!来年で20年になるなんて嘘みたい。当サイトを大学生の頃に見始めた人はもう40歳になるということか…。我ながらよく更新が続いていると思う。開設時は、スマホはもちろん、デジカメすらまだ普及してなかった。グーグルも上陸前。嗚呼、光陰矢のごとし!(ちなみに当サイトは15年前に発売されたIBMホームページビルダーV8をいまだに主力で使ってます、笑)

//『安倍首相、過労死遺族と面談せず』。「命に関わることだから」と面談を申し入れていた遺族と会わないとは。信じ難い対応。「厚労省でうかがう」との理由だけど、同様のケースで電通事件のときは面談している。高度プロフェッショナル制度に反対する遺族から逃げるのか。
与党案の高プロは年収1075万円以上を対象にしているから、自分は関係ないと思っている方、甘いです。非正規派遣は当初限定された職種だったのに、なし崩し的にほぼ全業種に拡大された。今回も同じことが起きる。実際、2015年に経団連榊原会長は「(高プロの)年収要件を緩和し、対象職種を徐々に広げていく方向で、範囲を出来るだけ広げていって頂きたい」と語っており、“小さく産んで大きく育てる”計画。
今の法案は、年収の引き下げは法律の改正が必要だけど、職種は国会審議を経ずに拡大することが可能。この法案が通れば、会社は労働時間を記録する義務がなくなり、労災認定も困難に。これ、すべてのサラリーマンに関わる大問題なのに、国民の間でほとんど議論されていない。報ステやNEWS23は危険性を訴えているけど、見てない人がたくさんいる。どうしたものか…。

【追記】リテラの記事によると年収300万にも解釈次第で適用可能とのこと(汗)。
→「労働問題に詳しい佐々木亮弁護士(ブラック企業被害対策弁護団代表)が指摘してきたことだが、まず「年収1075万円」というのは「見込み」でしかない。そして、高プロによって労働時間の規制がとっぱらわれることで、たとえば理論上、1日の労働時間を17時間に設定して、労働者の休憩時間を「欠勤控除」として給料から差し引くなどすれば、実質的には年収300万円代の労働者も「年収1000万円超の見込み」にすることができるのである。」

//廃棄されたはずの財務省と森友学園の交渉記録4000ページが新たに出てきた。そこには、思いっきり「安倍晋三記念小学校」の名前が。やっぱりこの名前で土地の価格交渉してたじゃん!

 
●5月22日…ネット掲示板『5ちゃんねる』(旧2ちゃんねる)は、この10年ほどずっとネット右翼が大暴れし、在日の方への差別的な書き込みがあふれていた。そしてYouTubeも、いつ頃からか黄色い文字でヘイトをまき散らす冷笑系動画ばかりヒットするようになった。ネット右翼は、「韓国は反日国家だから日本人を嫌っている」と吹聴する。確かに現地の世論調査では、竹島や慰安婦の件もあって日本に対する好感度は低い。だが、あくまでも日本政府の政治姿勢に対する反発であって、日本人そのものを憎悪している訳ではない。現に日本を旅行先に選ぶ韓国人は爆発的に増えている。日本のアニメもヒットしている。一方、日本では韓国を民族丸ごと見下し、嘲笑する人がネットを蹂躙している。
先日、『5ちゃんねる』に警鐘を鳴らす2種類のYouTube画像が貼られた。1枚は「日本語で“韓国”と検索した画像」、もう1枚は「ハングルで“日本”を検索した画像」だ。その結果は驚くべきもので、日本側は韓国に対するヘイト動画のオンパレード、韓国側は日本のアイドルやバラエティ番組の動画がヒットした。この日本側の「憎悪煽動」動画に閉口した5ちゃん住民の一部が、YouTubeに差別的な内容の動画を利用規約違反として報告。その結果、状況が劇的に改善され始めた。たとえば「平昌五輪」で検索すると、以前は黄文字、赤文字のヘイト文字で埋まっていたのが、五輪の感動シーンなど名場面になっている。たった2週間でこうも変わるのかと感嘆。
この日記で5ちゃんのスレッドにリンクを貼るのは初めてだけど、エールを込めて貼っておこう。今は自称元皇族の竹田恒泰氏が「ヒトラーは虐殺したくてしたわけじゃない、理想のため仕方なく殺しただけ」と主張している動画が問題になっている。竹田動画は既に2本がYouTubeから「この動画は次のポリシー違反のため削除されました: 悪意のある表現の禁止」と判断され消された。3本目でアカウント停止になる。本丸は、慰安婦をひとまとめにして売春婦呼ばわりしているKAZUYAチャンネル(登録数48万人、日本最多)か。
※宮内庁からも竹田恒泰氏に苦情を言った方がいい。明治天皇の玄孫を売りにしている人物が、YouTube本社からヘイト動画をアップしているとして2本削除された事実は、皇室の名誉を酷く傷つけている。まして父親は日本オリンピック委員会の会長竹田恒和やで…。
【5/24追記】竹田チャンネル、差別発言等の規約違反でアカウント凍結。このスレの30番さんと177番さんのおかげ。「悪意のある表現」を行い、ヘイトスピーカーとして認定された人物をテレビ局はまだ使い続けるのかな。
※5ちゃん掲示板に「韓国にだって日本ヘイト動画があるのにそれを放置か」と書いた人に対するレス→「韓国側のヘイト動画は韓国人がなんとかしろよ。なんでワイらがそっちまで掃除してやらなあかんねん」。ちょっと目からウロコだった。

日本語で韓国を
検索。ヘイト全開
ハングルで日本を
検索。バラエティが
先月の「平昌
五輪」検索画像
現在の「平昌
五輪」検索画像

※いつもなら、5ちゃんの該当スレはネット右翼から猛反発をくらうはずなのに、意外なほど静か。おそらくこれは、ネットで今大きく注目を浴びている、人権派弁護士軍団VS“懲戒解雇申請”ネット右翼軍団のバトルが訴訟沙汰の騒ぎになっているので、それどころじゃないのかもしれない。これまで匿名でヘイト発言を繰り返してきたネット右翼960人の名前と住所が裁判で発覚する一歩手前。

// 日大アメフト部の20歳の選手の会見、反則タックルについての誠意ある謝罪姿勢に見入った。選手「顔を出さない謝罪はない」。一方、反則はコーチ&監督のパワハラ指示と判明したこの期に及んでも、日大側は「監督の言葉を選手が違う意味に受け取った」とまだ言ってる。選手の勇気ある会見の後でさえだ。
「日大は学生を守る気がない大学」、そんなイメージを持たれていいのか。会見した選手が真摯な態度であっただけに、逃げ回る大人たちの卑怯さ、醜悪さが余計に際立つ。内田前監督はアメフト部の監督は辞任したけれど、日大の人事部のボス。日大関係者いわく「人事権を握っているため、今回の問題で大学職員は誰も意見を言えない」。
まるで社会の縮図。内閣人事局に人事権を握られ、官邸に何も言えない今の官僚たちと重なる。
●5月21日…25日(金)の11時から愛知県新城市の「山びこの丘研修室」で講演します(無料)。テーマは「お墓が教えてくれたもの」。墓巡礼スライドとトークの70分。参加されるのはお坊さんや総代の方ばかりですが、一般の人が聞いてもOKとのことなので近隣の方、よろしければ是非!

//テレビの番組表を見て目を疑った。22日(火)13時からBSプレミアムで伝説のカルト映画、娯楽時代劇『ジャズ大名』をオンエア!監督は鬼才・岡本喜八。幕末に漂流してきた黒人たちと音楽好きの大名がジャズセッションを展開、そろばん(マラカスの代わり)、鍋、三味線、琴との異次元セション最高っす。
●5月20日…世界三大映画祭のひとつ、第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに是枝裕和監督(55)の『万引き家族』が輝いた。日本映画のパルムドール受賞は21年ぶり5作目。ケイト・ブランシェット審査員長「パルムドールの受賞作品は演技、演出、撮影などが絶妙に織り交ざっている必要がある。『万引き家族』は全ての要素が素晴らしかった」「いわゆる『見えない人々』に声を与えた」。ドゥニ・ビルヌーブ監督「審査員全員が恋に落ちた」。海外評には「チャーミングで、胸が張り裂ける映画」というものも。是枝監督の授賞式スピーチ「対立している人と人を、隔てられている世界と世界を、映画がつなぐ力をもつのではないかという希望を感じます」。

パルムドール受賞が発表される3日前に是枝監督は中央日報の取材に答えている。
--物語の着眼となった契機は。
「数年前に、日本では亡くなった親の年金を受け取るために死亡届を出さない詐欺事件が社会的に大きな怒りを買った。はるかに深刻な犯罪も多いのに、人々はなぜこのような軽犯罪にそこまで怒ったのか、深く考えることになった」
「日本では今も家族は『血縁』というイメージが固定化されている。特に、2011年大地震以降、このような家族の絆を大げさに強調する雰囲気について疑問を感じていた。国際的な状況もある。カンヌで会った多くの人々が、私に『私は里子なんだ』『私には養子がいる』と打ち明ける」

--主人公は社会のセーフティネットから疎外されている。
日本は経済不況で階層間の両極化が進んだ政府は貧困層を助ける代わりに失敗者として烙印を押し、貧困を個人の責任として処理している。映画の中の家族がその代表的な例だ」
--経済不況が日本をどのように変えたか。
「共同体文化が崩壊して家族が崩壊している。多様性を受け入れるほど成熟しておらず、ますます地域主義に傾倒していって、残ったのは国粋主義だけだった。日本が歴史を認めない根っこがここにある。アジア近隣諸国に申し訳ない気持ちだ。日本もドイツのように謝らなければならない。だが、同じ政権がずっと執権することによって私たちは多くの希望を失っている」
--本当の家族とは。
「永遠に一緒にいられなくても、共に過ごした時間がそれぞれの人生の中に深く刻印されること、それ自体が家族なのではないかと思う」

/政治に口をつぐむ表現者が多いなか、是枝監督はこれまでも、秘密保護法、安保法制、共謀罪に明確な反対声明を出しており、堂々と安倍政権を批判してきた。2014年2月15日の朝日のインタビュー『二分法の世界観』から印象に残った言葉を紹介。

Q.(秘密保護法の反対運動は)政治的な「色」がつくという懸念はなかったですか。
そんな変な価値観がまかり通っているのは日本だけです。僕が映画を撮ったりテレビに関わったりしているのは、多様な価値観を持った人たちが互いを尊重し合いながら共生していける、豊かで成熟した社会をつくりたいからです。だから国家や国家主義者たちが私たちの多様性を抑圧しようとせり出してきた時には反対の声をあげる。当然です。これはイデオロギーではありません」

「安倍政権を支持している私たちの根っこにある、この浅はかさとはいったい何なのか、長い目で見て、この日本社会や日本人を成熟させていくには何が必要なのかを考えなくてはいけません」
「昔、貴乃花が右ひざをけがして、ボロボロになりながらも武蔵丸との優勝決定戦に勝ち、当時の小泉純一郎首相が『痛みに耐えてよく頑張った。感動した!』と叫んで日本中が盛り上がったことがありましたよね。僕はあの時、この政治家嫌いだな、と思ったんです。なぜ武蔵丸に触れないのか、『2人とも頑張った』くらい言ってもいいんじゃないかと。外国出身力士の武蔵丸にとって、けがを押して土俵に上がった国民的ヒーローの貴乃花と戦うのは大変だったはずです。武蔵丸や彼を応援している人はどんな気持ちだったのか。そこに目を配れるか否かは、政治家として非常に大事なところです。しかし現在の日本政治はそういう度量を完全に失っています

「例えば得票率6割で当選した政治家は本来、自分に投票しなかった4割の人に思いをはせ、彼らも納得する形で政治を動かしていかなければならないはずです。そういう非常に難しいことにあたるからこそ権力が与えられ、高い歳費が払われているわけでしょ? それがいつからか選挙に勝った人間がやりたいようにやるのが政治だ、となっている。政治の捉え方自体が間違っています。民主主義は多数決とは違います

「政治家の『本音』がもてはやされ、たとえそれを不快に思う人がいてもひるまず、妥協せずに言い続ける(強い)政治家が人気を得る。いつから政治家はこんな楽な商売になってしまったのでしょう。『表現の自由』はあなたがたが享受するものではなくて、あなたが私たちに保障するものです。そのためにはあなたの自己表出には節度が求められるはずです」

「世の中には意味のない勝ちもあれば価値のある負けもある。もちろん価値のある勝ちが誰だっていい。でもこの二つしかないのなら、僕は価値のある負けを選びます。そういう人間もいることを示すのが僕の役割です。武蔵丸を応援している人間も、祭りを楽しめない人間もいる。『4割』に対する想像力を涵養(かんよう)するのが、映画や小説じゃないかな。僕はそう思って仕事しています」

「同調圧力の強い日本では、自分の頭でものを考えるという訓練が積まれていないような気がするんですよね。自分なりの解釈を加えることに対する不安がとても強いので、批評の機能が弱ってしまっている。その結果が映画だと『泣けた!』『星四つ』。こんなに楽なリアクションはありません。何かと向き合い、それについて言葉をつむぐ訓練が欠けています。これは映画に限った話ではなく、政治などあらゆる分野でそうなっていると思います」

「ロシア人の記者に『君は気づいてないかもしれないが、君は遺(のこ)された人々、棄(す)てられた人々を描いている。それが君の本質だ』って言われたことがあります。で、確かにそうだった。ずっと『棄民』の話を撮りたいと思っていたから。翻って日本では多数派の意見がなんとなく正解とみなされるし、星の数が多い方が見る価値の高い映画だということになってしまう。『浅はかさ』の原因はひとつではありません。それぞれの立場の人が自分の頭で考え、行動していくことで、少しずつ『深く』していくしかありません」

「ブラジルの日系移民の話をいつか劇映画でやりたいと思っています。彼らは国に棄てられた『棄民』ですが、第2次世界大戦が始まるとむしろ日本人として純化していく。情報遮断状態におかれた移民たちは日本の敗戦を知らず、うわさを聞いても信じない。そして負けたと主張する仲間を『非国民だ』と殺してしまう。似ていませんか?いまの日本に。国に棄てられた被害者が加害の側に回る、そこに何があったのかを描いてみたいんです」

「精神科医の野田正彰さんは、加害の歴史も含めて文化だから、次世代にちゃんと受け渡していかなければならないと指摘しています。その通りです。どんな国の歴史にも暗部はある。いま生きている人間は、それを引き受けないといけません。だけど多くの人は引き受けずに、忘れる。東京電力福島第一原発事故もそうでしょう。『アンダーコントロール』だ、東京五輪だって浮かれ始めている。どうかしていますよ」

「いまの日本の問題は、みんなが被害者意識から出発しているということじゃないですか。映画監督の大島渚はかつて、木下恵介監督の『二十四の瞳』を徹底的に批判しました。木下を尊敬するがゆえに、被害者意識を核にして作られた映画と、それに涙する『善良』な日本人を嫌悪したのです戦争は島の外からやってくるのか?違うだろうと戦争は自分たちの内側から起こるという自覚を喚起するためにも、被害者感情に寄りかからない、日本の歴史の中にある加害性を撮りたい。みんな忘れていくから。誰かがやらなくてはいけないと思っています」

−−ほんと、是枝監督には長生きしてほしい。今の日本に必要。超必要。
●5月19日…うーむ!古代ギリシャの大哲学者にして万学の祖アリストテレス(B.C.384-B.C.322)の墓が発見されたと海外で報道があったんだけど、肝心の住所がどこにも載っていない!画像から判断するに、北部ギリシャのスタギラ付近の海岸線沿いの山の中っぽい。アリストテレスはプラトンの弟子で、アレクサンドロス大王の師。晩年、エウリポス海峡の海流変化を前に「エウリポスよ私を呑み込め、私はお前を理解できない」と入水した。そしてエウボイア島(現エビア島)のカルキスに引き揚げられ、後に遺灰が集められて故郷のスタギラに運ばれたとされている。
 この3枚の画像から
 グーグルマップの衛星画像の
 ギリシャ・スタギラ近隣を探して
 アリストテレスの墓を特定された方
 メールで連絡して頂けると助かります(汗)
 僕は発見できませんでした…
 こちらのブログには「ビザンティン時代
 の塔」の近くで墓が発見されたと記述

//20日(日曜)朝11時BS日テレ『NNNドキュメント 南京事件U』再放送。地上波を見逃した方必見。圧巻の取材力、この10年でトップレベルの内容。前半は捕虜1万人以上を機関銃で処刑するCGムービーに戦慄。後半は「虐殺ではなかった論」が戦犯逃れのデマである事を取材で明らかに。思想の右派左派に関係なく、すべての日本人が知っておくべきもの。
●5月18日…前回の『西郷どん(18)流人菊池源吾』、神回だった。これまで幕末の薩摩藩ドラマでは、なぜ薩摩に財力があるのか描かれることは少なかった。人気大河『篤姫』の放送年に沖縄を訪れた際、ある年配の島民の方が「篤姫ブーム、複雑な気持ちです。薩摩藩の活躍が描かれる一方、琉球がどれだけ薩摩の重税で苦しんでいたかが描かれていません。琉球を犠牲にしての薩摩の繁栄なんです」とおっしゃっていたのが強く印象に残っている。
だが、今回の『西郷どん』は薩摩が主役にもかかわらず、薩摩のダークサイド、南の島々に対する横暴さ、代官の腐敗などを逃げずに正面から描いていた。奄美大島を武力で支配した薩摩は、シマンチュ(島民)に砂糖を年貢として納めさせた。年貢の取り立ては苛烈極まり、島民は野菜畑をサトウキビ畑に変えさせられ飢餓に苦しむ。
奄美大島に流人として流されてきた西郷は、当初島民に横柄な態度をとっていた。だが、病に伏した際に島民が親身になって介抱してくれたことで変化していく。
島民の女性「ヤマトンチュ(本土の人)は好かん!とりわけ薩摩の侍はもっと好かん!」
西郷「おはんに言われた通り、おいは、こん島のことを何も知らん。こん島の砂糖のおかげで薩摩は大藩ち言われるようになった。じゃっどん、おいはこん島の人たちの暮らしも、砂糖のことも何も知らん。おはんらの苦労を何一つ知らんまま、おいは藩の金を湯水のように使ってきた。(頭を下げ)おいにこん島のこと教えてくいやんせ。頼みもす」。
舞台は奄美大島だけどそのまま沖縄の現状とだぶる。いまだシマンチュの暮らしに関心を持つことなく、ネットに差別発言を書き込むヤマトンチュの言動、上京した翁長知事と面談するより芸能人との会食を優先する首相の姿を見るにつけ、西郷どんがシマンチュの心に寄り添おうとする場面をよくぞ描いたと制作スタッフに敬意を表したい。
●5月17日…日本大学アメフトチームの悪質タックル、試合映像を見るとマジでやばい。体から力を抜いている選手に後ろから激突。足を負傷したけど、ヘタしたら脊髄にダメージがあってもおかしくない危険な行為。普通なら日大の内田正人監督がすぐに選手を交代させて叱りつけ、試合後に相手チームに謝罪に行くべきもの。その後、悪質タックルをした選手は「監督の指示があった」と証言。ところが、当の監督は「言ってないし、選手が勝手にやったこと」。報ステの取材では、複数の日大選手が反則は監督の命令と認識。自分の教え子の選手をかばうどころか、罪を選手になすり付ける監督、そして「調査に時間がかかる」とのらりくらりしている日本大学。「官僚が勝手に文書を改ざんした」と答弁する現政権とそっくりすぎて閉口。

//作家・柳美里さんのツイートを3つ転載。
柳美里@yu_miri_0622
(1)ツイッター社へ。凶悪事件が起きると、日本では必ず「犯人は在日韓国人」だというデマがツイッターで拡散されます。非常に危険です。事件が起きた地名と「在日」のキーワードで検索をかけると、いくらでも、デマ、流言蜚語、差別発言が出てくるので、毎回先手を打って削除をしてください。対応が遅い

(2)通名をやめて、本名を名乗れ、という罵声を浴びせられていますが、柳 美里は、通名でもペンネームでもなく、本名です。柳は、日本にも朝鮮半島にも在る姓です。美里は日本にも朝鮮半島にも在る名で、読みも同じ。祖父が、名前で苦労しないように、と両国で同じ読みの名を探してくれたそうです。

(3)そもそも、私は本名を名乗り、自宅の住所と電話番号をオープンにした上で、ネットや紙媒体やテレビやラジオで発言している。何故、匿名アカウントの人に、通名を使うな、本名を名乗れ、と見当はずれな罵声を浴びせかけられなければならないのだろうか?あなた、匿名ですよね?
●5月16日…西城秀樹さん訃報の速報。享年63。若い…。ヤングマンがヒットした1979年は僕が小学6年生のとき。クラス中でYMCAのポージングが流行った。追悼で『ブルースカイブルー』(5分)を聴く。お悔やみ申し上げます。
●5月15日…米国務長官を解任されたティラーソン氏が学生に演説。「指導者が真実を隠し、国民が事実に基づかない『もう一つの事実』を受け入れれば、国民は自由を放棄する道をたどる」「倫理観や誠実さを失った指導者に市民が立ち向かわなければ、米国の民主主義は衰退していく」と訴えた。現政権の体質を痛烈に批判。米国を日本に置き換えてもそのまま通用。
●5月14日…ローマ法王庁のフランシスコ教皇がイスラム(パレスチナ)側に立ってイスラエル政府を批判したことに感動した。米国大使館のエルサレム移転に抗議するパレスチナ人のデモにイスラエル軍が発砲し、2日間で60人以上も殺害されたことに言及。「中東は、平和と公正を必要としている」「戦争と武力の行使が平和につながることはない。それどころか、暴力を拡大するだけだ」。

/世界各国の反対を押し切って大使館移転を強行したトランプが殺したも同然だけど、当のトランプは「俺は行動力あるだろ」とドヤ顔するばかりで、引き金をひいた当事者感が皆無。こうなることが分かっていたのに、ほんと最悪。
●5月13日…お笑いネタで政治を扱う。海外では普通だけど日本では勇気がいること。昨夜ジョジョネタライブでブチャラティに扮した芸人さんが、財務省佐川元理財局長の答弁をネタに「この汗は嘘をついている味だぜ」、セクハラ福田前事務次官の発言に呆れての「質問は既に拷問に変わっているんだぜ」。胸熱&敬意。
●5月12日…16日24時からのEテレ『ETV特集 長すぎた入院』再放送、必見です。日本の精神医療の状態は「深刻な人権侵害にあたる」と国連やWHOから何度も勧告を受けている。他国の平均入院期間は28日、日本は約10倍の270日と突出。世界の病床の2割が集中し、5年以上も入院している人は約10万人もいる。
番組後半に、23歳から77歳まで精神科に入院し、54年ぶりに退院した爺ちゃんが。退院の1カ月後に取材班が再会すると、入院中に見せたことがない笑顔で「自由はいいな、自由は…感激です」。肌のツヤも別人に。管理されず、好きな時に外出でき、好きなものを食べられる。
別の退院患者の、次の言葉が胸に響いた。「病院にいるよりいいです。明日が見えますから。1日1日前が見えるっていうことは、病院ではなかったことですから」。
●5月11日…ローマ皇帝マルクス・アウレリウス(121-180)が自分自身に向けて書いた『自省録』。その第5章を写メでツイートしていた人がいて、内容がかなりグッと来たので一部書き起こし。めっちゃ背筋が伸びる一文。

→明けがたに起きにくいときは、つぎの思いを念頭に用意しておくがよい。「人間のつとめを果すために私は起きるのだ。」自分がそのために生まれ、そのためにこの世に来た役目をしに行くのを、まだぶつぶついっているのか。それとも自分という人間は夜具の中にもぐりこんで身を温めているために創られたのか。「だってこのほうが心地よいもの。」では君は心地よい思いをするために生まれたのか、いったい全体君は物事を受身に経験するために生まれたのか、それとも行動するために生まれたのか。小さな草木や小鳥や蟻や蜘蛛や蜜蜂までがおのがつとめにいそしみ、それぞれ自分の分を果して宇宙の秩序を形作っているのを見ないのか
しかるに君は人間のつとめをするのがいやなのか。自然にかなった君の仕事を果すために馳せ参じないのか。「しかし休息もしなくてはならない。」それは私もそう思う、しかし自然はこのことにも限度をおいた。同様に食べたり飲んだりすることにも限度をおいた。ところが君はその限度を超え、適度を過すのだ。しかも行動においてはそうではなく、できるだけのことをしていない。結局君は自分自身を愛していないのだ。

//元文科省・前川さんが先日東大で講演。10分にまとめた動画『忖度と改ざんの時代に君たちはどう生きるか』がYouTubeにあり、良い内容なのでおすすめです。ユーモアがあって笑いや拍手も。
講演では美智子皇后陛下が1995年の植樹祭で平和を願って詠んだ歌が紹介されていた。→
「初夏(はつなつ)の光の中に苗木植うる この子どもらに戦(いくさ)あらすな」

//トップページのリベラル記事リンク集に『脱愛国カルトのススメ』さんを追加。毒舌だけど、よく調べられている。
●5月10日…最近保存したツイート特集・その3
スマイリーキクチ@smiley_kikuchi
見ず知らずの人にいきなり声をかけられて、誰かを指差し「あそこにいる奴は殺人犯なんだよ」と言われたら、犯人扱いされた人よりも、突然そんな話をした人の方が危険人物だと意識するだろう。でもネットは逆で、悪評の真偽を調べもせず鵜呑みにする。情報発信者を疑うことはしない。

かふお@kafuka_tan
国民が望む働き方改革…定時で帰らせろ(8時間)・残業させるなら残業代払え・人件費を削るな・非正規の雇い止め許さん
政府・経団連による働き方改革…月100時間まで残業OK・残業代出しません(高プロ)・生産性上げて人件費削ろう・雇用の流動化(解雇規制の緩和)
−−なめとんのか

星田 英利@hosshiyan※ほっしゃん。
はっきりとわかっておかなければいけないのは、いま噴出が止まらないたくさんの問題の大本の人物が辞任とか辞職で済むような話ではなく、確実に逮捕案件だということ。

星田 英利@hosshiyan
大谷選手がヒットを打たれてパーフェクトゲーム達成の可能性が無くなった直後の“今まで良くやった!”という観客のスタンディングオベーション。日本ならば確実に溜め息。若者が失敗した時の大人の対応が失敗に対する溜め息か、今までと今後に対する拍手か。この差が結局、国家の差になるんだろうな。

knamekata@knamekata
モーニングショー。ノーベル文学賞の性的事件による受賞発表延期。用意したトーンは、村上春樹の受賞が有利か不利か。そこへ、玉川徹が割って入った。そんな問題ではない。日本だって財務省がセクハラを認めたのに、大臣がそんな罪はないと発言している。その方が重要でないか。さすが玉川さん。

ブラック企業の深い闇@makkuro_ankoku
先生「ソ連はいくら働いても給料が上がらないのでみんなやる気を失って崩壊しました」
ぼく「おかしい。なぜ日本は崩壊してないんだ…」

咲来さん@祝・ひげの店再開@sakkurusan
大手「田舎じゃ24時間できないから出店しません」
セイコーマート「田舎で買い物難民?じゃあ出店しよう、営業時間は20時まででいいよ」
大手「おせちのノルマ、恵方巻のノルマ達成できてねぇな、買い取れよ」
セコマ「おせちも恵方巻も予約販売のみです、ノルマ?なにそれ」
そりゃ顧客満足度1位になりますわ

渡邉葉@YoWatShiinaEsq
イタリア。サッカー試合でユダヤ系を憎むスティッカーが貼られていた事件を受け、今週、全試合でアンネ・フランクの日記を朗読する。人種差別スティッカーを貼ったファンをもつチームのオーナーは200名のファンと共にアウシュヴィッツ訪問を約束

//びっくり。ジム・ジャームッシュ監督の「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ダウン・バイ・ロー」の俳優ジョン・ルーリー本人が、日本語で安倍氏を批判!










おそらく翻訳ツールで書き込み。
ジョン・ルーリーの他のツイート見たら、
これだけが日本語だった。
なんか外国人に指摘されると
アンデルセンの「裸の王様」感がある。
日本の大手マスコミがビビって言えない
真実を、外から言われる感じ。

●5月9日…最近保存したツイート特集・その2
たくろふ@takutsubu
学生に議論をさせると「相手を論破する」「言い負かす」ことしか頭になくてうんざりする。議論というのは、それまで自分には思いつかなかった立場からの考え方を得るためにするものであって、何ひとつ新しい知見を得ていないのなら、その議論は無駄だったということ。

きっこ@kikko_no_blog
安倍晋三がトランプと密約した米国製兵器の追加購入額は分かっているだけで1兆3000億円。一方、安倍政権が全国の生活保護世帯の母子加算額などを引き下げて貧困家庭の子どもたちを苦しめてまで浮かそうとしている予算は3年間で約160億円。1機100億円の米国製戦闘機を42機から40機に減らせば済む話。

岩下 啓亮@iwashi_dokuhaku
桂春蝶という噺家が「貧困は自己責任(貧困を訴えることは)強欲で世の中にウケたいだけ」と放言する一方、春名風花(はるかぜちゃん)は「世の中は経済で回っているからお金にならない人の気持ちっていうのが後回しになってる」と指摘する。
タイムラインに春ふたつ。勿論ぼくは蝶より花を支持する。

古田大輔@masurakusuo
最近総選挙があったドイツからきているエディターと話した。「選挙どうだった?」「退屈だったよ」「投票率は?」「80%ぐらい」「なんでそんなに高いの?」
「特別なことはないよ。盛り上がらない選挙でも、投票しない人は、政治に何も言えないという意識があるだけ」

がび@gaby6100
(投票率)オーストラリアなんか95%ですよ…。罰金制度があるからなんです。20ドル(約1800円)払うくらいならひとは投票に行くもので。ただし20日以内。21日以上払うのを渋っていると今度は50ドルになり、それでも渋っていると裁判所から召喚状(費用は自分持ち)が来ます。

井野朋也(新宿ベルク店長)@Bergzatsuyoten
英紙が分析「もしかすると日本人は、自分たちの怒りの声を、投票所ではなく、自殺率で示すことを選んでいるのかもしれない」

日本国黄帝@nihon_koutei
なるほど・ザ・ワールド。世界幸福度第3位のアイスランドの謎と言いながら、物価が高い、消費税が24%と大騒ぎ。良い事は医療費が無料しか伝えないが、食料品は無税だし、学費も大学まで無料。何よりウェイトレスの時給が3000円の国だぞ!税金が本当に高いのはアイスランドではなく日本だろうが!

駐日アイスランド大使館@IcelandEmbTokyo
世界初!アイスランド議会は男女間の賃金格差を違法とする法律を制定しました!

プロ奢ラレヤー@taichinakaj
僕は海外にいる事が多いのですが、日本に来ると必ず「オッサン、すげえ怒鳴るなぁ。」と感じる場面に遭遇します。空港で怒鳴り、飲食店で怒鳴り、ネカフェでも怒鳴る。たぶん「怒鳴られる」に慣れすぎて、感覚が麻痺してる人が多いと思うんですが「怒鳴る」は立派な「暴力」ですよ。海外じゃ最悪で逮捕

Kyoko Nomoto@KL@mahisan8181
マレーシアに来て、怒鳴られたり、邪険に扱われたりする人を見る機会が減った。お客様は神様ではなく、コンビニの店員さんに対しても、掃除のスタッフに対しても、友達みたいに接する人多い。店員さん側もスマホ見たり仕事適当なんだけど、「ゴミみたいに扱われる人」を見なくて済むのは精神衛生上良い
●5月8日…最近保存したツイート特集・その1
長谷川洋介 @yosuke0114
※「私や妻が関係していたということになれば、私は間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、はっきりと申し上げておきたい」
すごいよなー、全ては安倍のこの答弁を嘘にしないようにするために、財務省は文書を290ヶ所も改ざんし、52億円かけて全パソコンを取り替え、佐川長官は虚偽答弁を繰り返しさせられ、籠池氏は投獄されつづけ、そして年間1,200億円という国会運営費と600億円の選挙費用を無駄にしたんだよ。

モトカル@motocull
「官邸の入館記録は即日破棄」「加計学園が国家戦略特区に申請したのを知ったのは公募で決定した日」という見え透いた虚偽答弁までして加計学園の認可を成功させたかった。こんなことのために憲法違反の解散をして「仕事人内閣」にろくに仕事をさせないまま、600億もかけて選挙なんて言語道断ですね

やがて空は晴れる...。@masa3799
時事放談。柳瀬発言に、片山善博「大臣秘書官を努めた経験から言うと、加計学園や県、市職員に自分独自の判断で会うことはない。上司からも言われてないし、勝手に会って報告もしないのなら、あなたは何やってたんですかと。それ、サイドビジネスですか、ボランティアですか、そんな暇があるんですか」

satoyuuiti@satoyuuiti
柳瀬元首相秘書官の参考人招致で分かったこと
・秘書官だけど官邸で誰とでも会う・秘書官だけど誰と会ってるか分からない・秘書官だけど総理には報告しない・秘書官だけどメモを取らない

ラサール石井@lasar141
「自分の声がわからない」「人と会ったことを覚えていない」役人と「漢字が読めない」大臣と「三権分立がよくわかっていない」首相がいる国が日本という認識でよかったですか。

手塚空 Tezuka Sora@aibery
『1984』でいちばん怖いところ。ちっさくてまずい食事をとっていた主人公が「今年もくいもんは大きくなりました」という政府広報を聞いて「本当に昔は今よりちっさかったっけ」と疑問を抱く。しかし過去の記録はすべて破棄され確かめる方法はない。

平凡社ライブラリー@Heibonsha_L
仕事相手に「胸触っていい?」とか「キスしたい」とか言ってセクハラ認定されたにもかかわらず、自分は何の反省もせず、退職金5300万ー141万=5159万もらえる会社とか、ありえないし…おまけに上司が「はめられた」とか言ってかばうとか…常識どころか人の心もないのか。腸煮えくり返る。税金返して。

ジョージ・オーウェル「1984年」の付箋@KDystopia
(ジブリ)鈴木敏夫さんが憲法改正反対について新聞に書いたら脅迫が届くようになって、電車なんかでいきなり刺されるんじゃないかと心配した宮崎駿さんが高畑勲さんを誘って一緒に反対の文章を掲載したエピソードが好き。「三人なら攻撃する的が定まらないだろう笑(宮崎駿)」。仲間っていいなと思った

ピーマン大好きピッコロ大魔王 @fsNzeczazh8yiBR
鈴木敏夫が日曜サンデーで話してた、高畑勲がかぐや姫の制作時に絵描きに激怒してるのを宮崎駿は隠れて聞いていて注文の絵をこっそり描いて、高畑のいないときにその絵描きに「こういう絵を描くんだ!」って宮崎がかぐやのスタッフを指導したっていう宮崎駿の高畑勲への片思いエピソードも好き。

チェロ しおり @vc_shiori
なぜチェロが優れているのかを書きますね。・暴漢に襲われたときでも、チェロで殴れば勝てる・そもそも、背負ってるだけで絡まれにくい・キャッチも何となくスルーしてくる・船が沈んでも、チェロはしばらくは浮いてくれる・山で遭難したとき、薪になる・エンドピンは凶器・弦もこっそり凶器
●5月7日…13日24時55分民放(日テレ系)『NNNドキュメント'18 南京事件II』。前作で南京大虐殺の決定的証拠を発掘した同番組の3年ぶりの第二弾。日本は敗戦時に戦犯対象となる公式記録を焼却してしまった。消し去られた事実の重みの検証を試みるとともに、今なお公文書を粗末に扱う現状に警鐘を鳴らす。要録画。※番組予告(20秒)
●5月6日…昨日は子どもの日。私事になるけど、昨年のクリスマスに子どものことで大事件があったことを記しておきたい。ウチの子、ふうが2009年秋に生まれて以来、文芸研究家としての僕の最大の関心事は「人間は何歳になったら、映画や音楽に感動して泣けるのだろう」というものだった。
お腹が空いたから泣くとか、オモチャが欲しいから泣くとか、どこか痛いから泣くとか、そういう自分のことで泣くのではなく、“他人”の喜びや悲しみに心を重ねて泣く。誰かの心を想像して涙が出たとき、人間にとって最も大切な「共感力」が備わったことになり、初めてヒトは「本当の人間」になり、基本的な育児がひとまず完結すると僕は考えてきた。映画やアニメを見て泣く、音楽に泣く、そのとき人間として完成されるんだ。言い換えれば、他人の痛みに対する共感力・想像力の欠如が差別を生み、大袈裟でなく戦争まで生む…。
7歳の段階では、『フランダースの犬』も『のび太の恐竜』も『のび太と鉄人兵団』もふうの涙腺を緩ませることは出来なかった。
しかるに、12/25に学童保育のクリスマス・イベントで『アーロと少年』上映会に行ったふうは帰宅するなりこう言った。
「なんか、ないてしまったわ」「えっ!映画を見て泣いたんか!?どんな場面で?」「さいごの、アーロとスポット(少年)がわかれるとこ」

  『アーロと少年』(ピクサー作品)

「マジで泣いたんかぁ?」
「きがついたら、めから、しずくが、ほっぺにこぼれとってん」
「うおお、ふう、でかした!おめでとう!っていうか、お父さんがおめでとう!ふうを赤ちゃんから人間に育てた!」
「ずっとにんげんやで」
「違うねん。人間の形はしてるけど、心がまだやってん。どういう意味か説明したるわ」
そこから共感力の話をしたけど、まだピンときてないようだった。だが、いずれ分かるだろう。いかにこの共感力が重要で、真の意味で今日が誕生日だったかを。しかもクリスマスという覚えやすい日。この世に出てきて8年2カ月(2968日)かけ、ふうは誰かのために泣けるようになった。
※『アーロと少年』予告編(2分20秒)

【追記】自分自身の子ども時代の記憶をたどると、偶然にも最初にテレビを見て泣いた思い出は1975年にリアルタイムで見た「フランダースの犬」最終回。計算したら、ふうと同じ8歳のとき!これはもう「8歳」が人間にとって重要な年齢と思うしかない!イグノーベル賞で発表しようかな…。
●5月5日…「すべての朝日社員に死刑を言いわたす」「反日分子には極刑あるのみである。われわれは最後の一人が死ぬまで処刑活動を続ける」「言論の自由をまもれというがそんなものは初めからない」(赤報隊・犯行声明文)
一昨日3日の憲法記念日は、1987年に朝日新聞阪神支局が赤報隊を名乗る男に銃撃され、小尻知博記者が29歳という若さで死亡、犬飼記者が指2本を失う重傷を負った日。一年間でこの日だけ、阪神支局の3階にある「赤報隊事件資料室」が一般公開される。今年、NHKで草g剛さん主演の当事件のドラマ『未解決事件File.06赤報隊事件』がオンエアされたこともあり、1階に設置された小尻記者追悼の礼拝所は、午前中から弔問客が列を作っていた。
事件から31年。今回初めて訪れた理由は4つ。
(1)小尻記者の慰霊弔問。小尻さんは弱者に寄り添う記事を書き、視点は常に優しかった。小尻さんが書いた志望動機「特ダネよりも町ダネを。人間が好き」。

  小尻記者。朝日の社員という理由だけで…

(2)資料室の展示(遺品や弾丸)を通して言論弾圧テロ事件を再考
(3)スクープで腐敗政権と闘っている朝日社員へのエールの可視化
(4)「赤報隊万歳」を叫ぶ右翼街宣へのカウンターがあれば頭数に

このうち3番目は財務省の公文書改ざんや森友加計スクープなどで、この国の行政が歪められ首相周辺に私物化されていることを明らかにしてきた同社へのリスペクト。この一年間、さんざん安倍・麻生氏からフェイクニュース扱いされてきた朝日だけど、結局は改ざん前の文書が出てきたり、面会記録が発掘されるなど、ことごとく朝日が正しかった。公文書改ざんは民主主義国家としての根幹にかかわる大事件であり、過去に国民栄誉賞が団体(サッカー女子日本代表)に贈られたように、朝日の取材チームにも国民栄誉賞をあげるべき。
4番目についても、かなり強力な動機になっている。先述したNHK番組では、右翼が「赤報隊万歳」と街頭で賛美する動画が流れた。彼らは拡声器で
「今こそ一億赤報隊となり、反日新聞を徹底的に叩き潰せ!」
「この事件については義挙である。立派な行動である」
と演説。近年はわざわざ小尻記者が殺された憲法記念日に、阪神支局の前で「赤報隊よくやった」と演説していることを知り、あまりの冷血・卑劣さにショックを受けた。番組では「どこが義挙やねん。人殺しやないか。人が死んでんねんぞ」と右翼に抗議する人がいた。僕もまったく同じ気持ち。自らと異なる思想を反日と断罪し戦後民主主義を否定した赤報隊犯人の銃弾は自由な社会を求める僕たち1人1人に向けられたもの

あれから31年、赤報隊が執拗に使った「反日」という言葉がいまも社会の端々で飛び交っている。
日本社会の現状を懸念する石原信雄元官房副長官(91)の言葉→
「自分と違う意見の人が存在することを認めていかないと社会は成り立たない。同調する必要はない。そういう人たちもいるんだってことを、違う主張があることを、お互いに受け止めていかなければならない。民主主義というのは一種の我慢強さが必要なんです」

−−朝日新聞阪神支局は西宮駅(阪神電車)からわずか100m。13時に西宮駅の改札を出て歩き始めると、目の前で私服警官、右翼、カウンターの人が揉み合いになっていた。阪神支局に向かおうとする右翼数人を、私服警官とカウンターの人たちが取り囲み、カウンターが「か・え・れ!か・え・れ!」とコールしていた。右翼が諦めたようなので、僕は阪神支局へ。途中でもうひとつの改札口の前を通ったけど、カウンターの人たちはそっちにも待機していた。彼らは西宮駅から出てきた右翼を見つけるとすぐに連絡をとって“人間の壁”になった。決して右翼を恐れることなく。殺害された記者の生命を冒とくする者に立ち向かうカウンターの人々に胸が熱くなった。

阪神支局に到着。社旗が半旗になって
いた。朝日だけじゃなく、日本のすべての
メディアが、5/3は「テロに屈しない」という
意思表示で半旗にしてほしい
左脇腹から入った弾は脾臓(ひぞう)を
突き破り、胃の裏側ではじけた。
200発の散弾粒が飛び散り、小尻記者の
内臓や大動脈などの中枢部を破壊した

小尻記者が撃たれたソファー(奥右側)
最後の言葉は「ちくしょう…」
小尻記者のジャンパー。左脇腹に
4×9cmの穴が開いている

犬飼記者は胸ポケットの財布、免許証、
ボールペンのおかげで、弾が心臓の
「2ミリ手前」でギリギリ止まった
小尻記者の体内から取り出された
無数の散弾粒。1メートルという
至近距離から無言のまま撃たれた

小尻記者宛の血染めのメモ。近所の
保育園の子ども達が「可愛い鯉のぼりを
作った」という取材に関する内容だった
テロに屈しない決意が阪神支局の
壁に掲げられていた
「明日も喋ろう 弔旗が風に鳴るように」

NHK『赤報隊事件』で右翼ボス
「私利私欲を捨て国家の為を思って
やっているから(テロも)許される」
その右翼ボスに記者役の草g君が
遺族の写真を見せて問う
「それを遺族の前で言えますか」




事件が時効を迎えた02年、小尻記者の母みよ子さん
が無念の涙。既にご両親は他界されている
「片かげり身を寄せ
見入る遺品かな」(小尻母)
小尻みよ子さん「やっぱ寂しいです、悲しいですね。でもね、人にはそういうところ見せられない。私がいつもいつも泣いて暮らしたら皆さん迷惑でしょう。できるだけ(人前では)馬鹿なこと言ったり面白く言ったり…。つらいです。15年過ごしてきたと思ったら、自分でもよくここまで生き抜いてきたと思う」

NHKは『赤報隊事件』を制作するにあたって360人の捜査員に取材し、2000ページに及ぶ警察の極秘資料を入手。警察は容疑者6900人をリストアップし、最終的に9人の右翼に絞っていた。
事件当時、最も朝日を恨んでいたのは右翼カルト宗教の統一教会。朝日は反統一教会キャンペーンを行っていた。霊感商法の壺売り・印鑑売りを厳しく批判し、「霊感商法被害者26人が提訴 計1億6000万円償え」「先祖の供養が殺し文句 解約に“あんたは…”」といった見出しをつけて警鐘を鳴らしていた。教団の内部には朝日新聞への反発が広がり、捜査資料には統一教会の信者の声として「朝日新聞に無言電話をかけた」「私も無言電話をかけた」などの記載が複数ある。

赤報隊事件の真相を追う草g君のセリフ「僕たちは右翼を探る一方で、ある宗教団体(※統一教会)の周辺も調べていた。信者の一部による活動を詐欺的商法と批判していた朝日新聞。団体側から繰り返し抗議を受けていた。宗教団体の関係者が経営する銃砲店が各地にあると聞いて、一つ一つ確認して回った。信者が共同生活を送る施設は“ホーム”と呼ばれていた。1987年夏、複数のルートで進めていた取材が一つに繋がった。ある右翼関係者の存在が浮かび上がったのだ。自衛隊内に例の宗教団体と関係したグループがあった。いま分かっているメンバーは3人。この中の1人は自衛隊を辞めた後、ケニアの武装組織に入っていた。(帰国後)この人物は東京の右翼団体に所属し、元自衛隊員で銃の扱いに慣れているという情報も得た」。
だが、この人物は事件の数年後に練炭による一酸化炭素中毒で死亡していた。
番組内で取材に答えたある右翼は「赤報隊の正体は右翼ではない」と言い、宗教団体など別組織の犯行を匂わせていた。理由は「赤報隊以前の右翼は、名前や顔を隠さず逃げることもなかった。本物の右翼は隠れない」。

※統一教会が行っているマインドコントロールの実態は、脱会した信者が起こした損害賠償請求裁判で証拠採用されたこのビデオ映像(2分34秒)が分かりやすい。一発でヤバさが伝わる。何度も削除されているらしく、消える前に見ておくことを勧めます。
※2007年、統一教会の合同結婚式で韓国に渡った日本人女性6500名が行方不明になっていることが判明。拉致被害者の数百倍という深刻な規模だが、なぜかメディアでは大きく報道されないし、日本政府も動いていない。
※「統一教会被害者家族の会」HPの相談事例。1個200万の壺を複数買わされるなど。
洗脳が解けて脱会した元信者による教団との裁判(通称「青春を返せ」裁判)では、統一教会が行ったことをマインドコントロールと認定、2001年に統一教会側の敗訴が最高裁で初めて確定している。

赤報隊事件当時の兵庫県警元捜査員で、3年間専従で捜査にあたった巻野利秋氏も、統一教会について次のように証言する。「散弾銃の話を極道から聞こうとして会った。その極道は“ある宗教団体が裏におりますよ”と言った」。教団と接点のある人物が各地で銃砲店を経営していた。
巻野捜査員が情報収集を始めて1カ月後、突然、上司から捜査の中止を言い渡された。上司はうつむいて「あの捜査な、ちょっとストップかかったから、おいといてくれ」と。警察上層部からの命令で、統一教会への捜査にストップがかかったという。
残念ながら、NHKはこの捜査中止命令がどういったルートで誰から出されたのか、まったく掘り下げることができなかった。言い方を変えれば、それだけこの話題に触れるのはタブー中のタブーということ。
統一教会と自民党(特に安倍氏の祖父・岸信介元首相)の癒着は陰謀論でも何でもなく、アメリカの公文書や関係資料で明らかになっている。統一教会は徹底した反共思想を持っており、政治家はこの宗教を利用、教団側も政治家を利用し、政治家の秘書として多数の信者を送り込んでいた(そして多くの政治家が弱味を握られた)。
統一教会の本部は渋谷区南平台の岸信介の家の隣にあった。岸は右翼ボスの笹川良一と共に統一教会系の政治団体「国際勝共連合」の設立にも関わっている。教祖・文鮮明がアメリカで逮捕され脱税の罪で服役した際、岸信介は「元首相」の肩書きで釈放を求める意見書をわざわざ米国大統領に書いている。一国の元首相が霊感商法や合同結婚式が問題になっている新興宗教の教祖のために動くという異常。
情報公開で明らかになった米政府の資料では、A級戦犯として巣鴨の刑務所に入っていた岸信介は、CIAのスパイとなることで釈放され、米国の支援で日本の首相にまでのぼりつめることができた。岸が強引に新日米安保条約に調印したたのは、それが米国から与えられた使命だったから。※正力松太郎もCIAの諜報員で暗号名は「PODAM(ポダム)」。米国の命令で日本テレビを創業、原子力委員会の初代委員長となって日本に原発を導入、そのひとつが東電福島第一原発。
今でも自民の中には堂々と統一教会のイベントに来賓として出席している議員がいる。安倍内閣の閣僚の大半が所属している右翼カルト「日本会議」にも統一教会が多数入り込んでいると聞く。名前のイメージが悪くなった統一教会は以前から教団名を改名したがっていたが行政は許可しなかった。だが、2015年に安倍応援団の下村博文文科相(当時)が文科相退官前に「最後の大仕事」として同教団の名称変更に尽力、所管の文化庁に圧力をかけた。結果、名称が「世界基督教統一神霊協会」から「世界平和統一家庭連合(家庭連合)」に変更された。下村氏はその後、安倍氏の総裁特別補佐になっている。
NHKが2夜にわたる赤報隊事件の特集番組を放送しながら、事件の核心の可能性がある教団への捜査中止命令を、サラリとしか言及できなかったのがギリギリの“忖度”の結果であれば、NHKの限界と無念さを受け止めた国民が、たとえ時効でも捜査再開を求めて声をあげるしかない。

教祖文鮮明(左)とにこやかに握手
を交わす岸信介(安倍氏の祖父)
統一教会系の機関誌で複数回
表紙になっている安倍首相

※統一教会は教祖文鮮明(故人)のもと、「家庭」を強調してきた。ところが、文鮮明は後継者について「相続者は七男ヒョンジンで、その他の人は異端者」と宣言。なぜゆえ家庭の大切さをうたう教祖なのに七男以外は異端に育ったのか。さらには氏の没後、三男が母親・韓鶴子に巨額の訴訟を起こしており、母子でカネと権力をめぐる骨肉の争いが起きている。教祖の家庭がこんな状態でも信者が目を覚まさない不思議。これは「幸福の科学」の教祖大川隆法が別れた夫人をサタンと呼び泥沼状態になっていることと重なる。キリストや仏陀の生まれ変わりが、金満だったり、他者を口汚く罵るかな。
※「朝日に国民栄誉賞を」なんて書くと、「慰安婦誤報を忘れたか!」と思う人もいるだろう。だからそのことも以下に書いておきたい。
慰安婦報道の件は、「河野談話と朝日の誤報は無関係」と政府が答弁しているのに、いまだに朝日の報道と河野談話を結びつけるデマをネット右翼が流しているのが酷い。1993年8月に発表された河野洋平官房長官談話(河野談話)の元になったのは、軍や朝鮮総督府、慰安所経営の関係者の証言のほか、日本の関係省庁や米公文書館などから集めた大量の資料であり、朝日の誤報は含まれていない。

談話発表の約4カ月前に当時の谷野作太郎外政審議室長が参院予算委で「強制は単に物理的に強制を加えることのみならず、脅かし、畏怖させ本人の自由な意思に反した場合も広く含む」と答弁。河野談話も「募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた」 「慰安所の生活は強制的な状況で痛ましいものだった」と結論づけ、人さらいのような「強制連行」ではなく、女性たちが自由意思を奪われた「強制性」を問題とした。安倍政権が2014年6月に公表した、河野談話の作成過程の検証に、吉田氏の虚偽証言をめぐる経緯が出てこないのは、談話が吉田証言を採用していなかったため。
っていうか、そもそも慰安婦問題は『洗濯や炊事など雑役婦の仕事で、いい給料になる』という言葉に騙された女性を、日本軍が解放することなく慰安所で性行為を強いたことが国際社会で“強制性があった”と問題視されているのであり、朝日の一部の誤報をもって、鬼の首を取ったように慰安婦問題を全否定する態度は間違っている。
日本政府は慰安婦を直接連行したことを示す公文書が見つかっていないことを根拠に、「強制連行はなかった」とし、一部の政治家や識者は国の責任は皆無との主張を繰り返しているが、敗戦前後に戦犯対象となるような命令書は徹底的に焼却されており残ってないのは当然。自分で証拠隠滅をしておいて証拠がないと主張することが、どれほど被害者を傷つけ、侮辱することか。また、日本軍占領下にあったインドネシア、フィリピンでは、ニセ募集で騙すといったレベルではなく、軍が銃を突きつけて現地の女性を無理やり連行したことを示す資料が確認されている(白馬事件など)。
ちなみに1942年の陸軍省の報告によると、慰安所の数は中国に280箇所、東南アジアに100箇所、フィリピンなど太平洋南部に10箇所、計390箇所にものぼる。それらが軍の管理下にあった。

まとめると、朝日は済州島で起きた物理的な強制連行については誤報だったけど、占領地約400箇所で騙されて無理やり性行為をさせられたという意味での強制連行(解放しなかった)は誤報ではない。中には本業の女性もいたが、全員をまとめて売春婦と呼ぶ日本の一部保守派はどうかしてる。しかも本業の女性だって、日本による事実上の植民地化で農地を奪われたり、都市部の工場を日系企業に乗っ取られるなど、日本がもたらした貧困の犠牲者と言える。そして、本業、強制にかかわらず、彼女たちが受け取った通貨=軍票は、日本敗戦と同時に紙くずになった。
朝日の誤報で世界に日本の悪い印象が広まったのではなく、騙されて慰安婦にされた女性を一部保守派が侮辱したことで日本の印象が悪くなっている(例:右派が2007年に米国紙に慰安婦問題を否定する意見広告を出した結果、その直後に米下院で日本に対する非難決議が満場一致で採択され、さらには2011年から慰安婦像が建つようになった)。日本のイメージを悪くしているのはセカンドレイプを繰り返す一部保守派と、その加害行為をとめることもなく、ただ無関心な人。
●5月4日…『だるまちゃんとてんぐちゃん』『からすのパンやさん』の絵本作家、加古里子(かこ・さとし)先生が5月2日に他界。享年92。だるまちゃんの活躍、美味しそうなパンの数々…温かみのある絵が好きだった。「だるまちゃん」第1作は僕が生まれた1967年に出ており、その意味でも親近感があった。東京工大を出ており宇宙を扱った科学絵本も楽しい。
今年1月に発表された遺作、新だるまちゃん三部作ゆかりの地は、震災で被害を受けた宮城、福島、そして基地問題を抱える沖縄。「もうあまり時間も無いから描き残しておきたかった」と先生。
「東北の災害の問題は解決したと言われているがとんでもない状況なので、そのことを少し考えてもらえたら」「沖縄も色々な問題が全然片付いていないので、(沖縄の精霊)キジムナちゃんを通じて側面から援助したいと思った」。『だるまちゃんとキジムナちゃん』は沖縄の人の優しさを伝える内容。哀悼の意を表します。
●5月3日…今日は憲法記念日。今から18年前、日本のほぼ裏側、大西洋スペイン領カナリア諸島(ジョジョ第1部最終回でエリナが救出された場所)のラスパルマスを訪れた際に、島民の方から「ヒロシマ・ナガサキ広場」を教えてもらった。
なんとそこにあったのは『日本国憲法9条の碑』!戦争放棄条項の全文がスペイン語に翻訳されていた。それを見て感じたことが、“時代に合わない”から憲法を変えるのではなく、憲法の理想の方へ時代を変えて行かなきゃならない、というもの。
 
  
 ヒロシマ・ナガサキ広場の壁に掲げられたスペイン語の憲法第九条全文

なぜ、はるか遠いカナリア諸島に『憲法9条の碑』があるのか。同島は沖縄のような基地の島。1986年、軍事同盟NATOに留まり続けるか国民投票があり、スペイン全体では賛成票が多かったが、ラスパルマスでは攻撃対象となることを懸念した島民たちが反対票を投じた。
同島のF・サンテイアゴ市長は“軍事同盟に反対する象徴”として議会に呼びかけ、『9条の碑』の設置を決めたという。市長「この条文に出合い、これが単なる宣言ではなく、平和政策の手段になり得るものだと考えました。日本ではない他の国でも充分参考に出来ると思ったのです」。

《憲法第九条》
(1)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
(2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

戦争放棄をうたった9条は保守右派から「お花畑」とよく嘲笑されるし、「非現実的」との意見もわかる。現に、これだけ国があるなかで、憲法で軍事力を放棄したのは日本とコスタリカだけ。あとに続く国がいない。
だけど、一方では地球の裏側カナリア諸島の島民を感動させ、全文翻訳&碑文を建てさせるパワーがあるのも事実。他国の子ども達が遊ぶ公園に掲げられている日本国憲法を、日本人はもっと誇りに感じていいと思う。実際、よその国の憲法をわざわざ翻訳して碑文にするなんて話を他に聞いたことがない。第9条は日本人の宝というより人類全体の宝。
非戦を誓った憲法は国民が目指すべき「旗」。旗を降ろした時に理想は遠ざかる。71年も旗を掲げてきた日本を誇りに思う。

※改憲派は「違憲状態のままでは自衛隊員は誇りを持てない」と繰り返す。この言葉こそ自衛隊員を貶めている。東日本大震災や様々な自然災害の現場で、二次災害の危険と背中合わせに人命救助にあたる姿を国民は見ており、その感謝の気持ちは自衛隊員に届いているはずだ。それなのに、隊員は誇りを持っていないと言うのか。自信を持てないと感じるような扱いを国民から受けていると言うのか。そんな言い草をする改憲派こそ、自衛隊員を侮辱していると思う。勝手に自衛隊員と国民を分断するなと。
安倍政権の日報問題で、自衛隊PKO部隊が「全滅を覚悟した」「戦争状態」と感じても、「戦闘ではなく武力衝突」と詭弁を続け、かつて兵の命を消耗品のように見ていた戦前の政府と現官邸が同じ体質と露呈した今、自衛隊員の生命を守るためにも護憲の必要性があると思ってる。リベラル派は自衛権の視点から専守防衛のための軍備は合憲と考えており、改憲は不要、っていうか、無責任体質の政権がいじるのは危なっかし過ぎる。

//ハワイの地震・噴火といい、イエローストーンの大規模な間欠泉といい、ちょっと緊張する。後者が「破局噴火」すると北米の農業が壊滅、ミニ氷河期も来るし食糧危機になる。大丈夫とは思うけど…。
●5月2日…うーむ、レオナルド・ダ・ヴィンチが師匠ヴェロッキオから独立して仕事をはじめ、1478年、26歳のときに最初にフィレンツェ政庁ベッキオ宮殿(パラッツォ・ベッキオ)内礼拝堂の祭壇画を描いたんだけど、これってエルミタージュ美術館にある幸せそうなマリアを描いた『ブノワの聖母』のことなんだろうか?いろんな資料を見ているけど『ブノワの聖母』の注文主が分からない…。手元の美術書には「祭壇画は未完に終わった」とあるけど、僕の目には『ブノワの聖母』はほぼ完成作に見える。別の未完作品があるということなんだろうか??
『ブノワの聖母』=ベッキオ宮殿内礼拝堂の祭壇画として描かれたものかご存知の方、メールで連絡を頂けると助かりマス!(汗)
●5月1日…ヤフーにしろ書店のヘイト本コーナーにしろ、「お金になるなら憎悪の扇動に加担する」「カネ、カネ、カネ」という姿勢がどれほど社会を歪めているか。5年くらい前からボーダーラインを踏み越えてしまった感がある。→

徐台教(ソ・テギョ) @DaegyoSeo
記事のタイトルに「反日」「親日」と入れると、アクセスが5〜10倍になります。こうなるとメディアはやめられません。収入も数倍になるのですから。もはや麻薬と言って良いでしょう。

津田大介@tsuda
ヤフーがあれだけ叩かれても頑としてコメント欄を廃止しない理由も、ヤフーニュースの広告収入のうち1割ぐらいがコメント欄によるものだからと関係者から聞いたな。憎悪扇動はビジネスになるし(これは世界中そう)、それを政府も追認しているのが日本ということなのだろう。

−−津田さんが指摘するように、この傾向は日本だけのことじゃなく、世界的に起きている現象。憎悪扇動ビジネスは儲かるという事実がほんと辛い。2度の世界大戦の後、旧ユーゴの民族浄化、ルワンダの大量虐殺を人類は目撃しているのに、なんで憎悪煽動の先に地獄しかないことがわからんのかな。

//九州電力が4月末の昼間に、8割の電力を「太陽エネルギー」でまかなったという。これは嬉しいニュースだな。3割とか5割じゃなく8割というのがすごい。管内には太陽光パネルがあちこちに。アッパレ、九州電力!






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