●12月31日…今年も今日でおしまい。平成最後の大晦日。今年は(今年もか)自然災害が頻発し、我が家も6月の大阪北部地震でいろんなモノが壊れ、亡き父の形見として母が経営していた高槻市の碁会所は半壊し、退去勧告が出て店を閉じることに。いつか閉店したにしろ、まさか地震という形で、突然22年の歴史に幕を閉じることになるとは思わなかった。来年は1人でも多くの人が笑顔で1年を送られますように。 (芸能人と政治的発言 その3/ラスト) 今月20日のプーチン大統領の記者会見が強烈。北方領土交渉に関して、「返還した領土に米軍基地を作らないことが条件。だが、日本が決められるのか、日本がどの程度主権を持っているのか分からない」「沖縄県知事が基地拡大に反対しているが、(日本政府は)何もできない。人々が撤去を求めているのに、基地は強化される。みんなが反対しているのに計画が進んでいる」「日本は本当に主権国家なのか?」。 元外交官・天木直人「日本は痛いところを突かれた。まさか辺野古を持ち出されるとは思っていなかったでしょうから、官邸も外務省も腰を抜かさんばかりの衝撃を受けたはずです。安倍首相は北方領土に米軍施設を置かないと言っていますが、プーチンは日本には決定権がないと切り込んだ。米国の言いなりで主権を行使できない日本とは、北方領土問題を含む平和条約の締結は難しいと突きつけたのです」。 「本当に首相がトランプ大統領と世界一仲がいいのなら、『武器をたくさん買うのだから、辺野古基地建設はやめよう』と言えば済む話です。それで、北方領土には米軍基地を置かないと明言してもらえば、ロシアとの交渉も進められます。ロシア疑惑で急所を握られているトランプ大統領は乗ってくる可能性がある。それができないのなら、首相が誇る米ロ首脳との信頼関係はマヤカシということです」。 〔その他、ローラさん関連の著名人の言葉〕 「松本人志、つるの剛士、小籔など、現政権にゴマをする政治的発言は「政治的発言」としてカウントされない。他方でローラさんのように現政権の目指す方向と違う発言をするだけで「政治的発言」としてテレビで吊し上げられる」(政治学者・五野井郁夫) 「ローラさんが「政治的発言」をすることによってCM出演などに影響が出るのではないか、という言説は「心配」しているふりをして「抑圧」しているだけ」(法政大学教授・上西充子) 「芸能人の政治的発言はタブーという考えはもう変える時代。別に政治家を倒そうということではなくて、この国をよくしたいという純粋さでは」(高木美保) “元ネット右翼”文筆家の古谷経衡氏『ローラさんは真の愛国者である』 「(ローラを批判する人は)怒るポイントが間違っている。ようく考えて欲しい。日本人は戦後、余りにも米軍の存在になれすぎている。普通の国家には、自国軍より強い外国の軍隊が、首都圏に駐留している時点で「国家が占領されている」事とイコールである。しかし何故か彼らはこの厳然たる事実には全く何の関心も無く、中国と韓国の脅威のみを説く。日本に最大の労苦をもたらしているのは、物的に在日アメリカ軍である。日本には韓国軍や中国軍の軍隊施設はひとつも無い。私たちが声を上げる対象は誰なのか、言うまでも無くアメリカだ。なぜか去勢されたオオカミのように、彼らが牙をむくのはアメリカではなく「自分より劣等」ときめつけた中国と韓国も限局されている。…嗚呼、情けない」(全文) 別記事での古谷経衡氏 「ローラさんの行動はすごくいいことだと思う。アメリカでもヨーロッパでも、芸能人が政治的な発言をするなんて当たり前。例えば2016年のアメリカ大統領選挙でも民主党寄りの芸能人や歌手たちが『ヒラリーさんを支持します』と発言しても、何も問題にならなかった。ヨーロッパでも『メルケルさんを支持します』『マクロンさんを支持します』と言っても何も問題ない。日本だけですよ。こんな問題が起きるのは。日本は50年遅れている」 「こういう発言したら僕がスポンサーなら降ろしますなんて言っている人は、逆にローラさんが辺野古移設賛成派でも『偏っているから(スポンサーを)降ろすんでしょ?』って言いたい。でも、辺野古移設賛成派だったら降ろさないんでしょ。自分の意見と一緒だから。自分の嫌いな意見をローラさんが言ったから『俺なら降ろす』と言っている。公平じゃない」(リンク) 村本大輔(ウーマンラッシュアワー)@WRHMURAMOTO 『リベラルな発言をした芸能人に「僕ならCMを降ろす」発言は芸能人だけじゃなくリベラルな発言を黙らせ、この国の声を「右だけのように」見せる。言論の自由は権力に対してある、スポンサーは芸能人には権力。言論には言論なのに「おれなら降ろす」は権力が言論の自由を脅迫してるようにみえる。』 『不勉強だから政治的な発言控えてるって人、是非、テレビに出てる大学教授や専門家、評論家の名前SNSで検索して。1人残らずみんなどの発言でも「こいつはバカ」と言われてる。自分寄りの発言は勇気があって素晴らしくて逆の発言は、不勉強だ、でしかない。大丈夫。』 //それでは皆さん、良いお年を!!4月に発表される新元号、優しさがにじみ出るようなものがいいな。その元号を見る度に癒される的な。 |
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●12月30日…(芸能人と政治的発言 その2) デーブ・スペクター氏(以下敬称略)、西川史子、堀江貴文らはローラに向かって「もっとちゃんと勉強してから言うべき」と言い、一方で自分自身は「政治的発言をしてもOK」とドヤ顔。恐るべき自己評価の高さだし、そもそも「ローラは勉強していない」となぜ断定できるのか。ローラは28歳の女性であり、上から目線で彼女を馬鹿にしすぎ。「辺野古の美しい海を守りたい」という呼びかけを「不勉強」と冷笑し、一刀両断するこの3人は何様かと。 テリー伊藤が「(ローラが)辺野古の問題に関して言ったことは勇気がある」とかばうと、西川史子は「そんな勇気いらないですよ!おかしいですよ、それは!」と過熱。堀江貴文は「僕から批判浴びてボコボコにされることは覚悟してもらわないと」。見てられなかった。 番組内で、テリー伊藤、藤田ニコル、杉村太蔵、爆問太田がローラをフォローしていたのが救い。 テリー伊藤「西川さんは勉強不足って言うかもしれないけど、(ウーマンの)村本は最初に発言したときって勉強不足だった。彼自身もそう言っているわけね。でも、やることによって、どんどんどんどん彼なりのね、いろいろ考えているんだよ。だから、『勉強不足だから発言するな』っていうのは、すごく失礼な話ですよ! 誰しも勉強の途中なんだから」 藤田ニコル「ローラさんがつぶやいてくれたきっかけで、私もその問題を知ることができましたし、ローラさんいろいろつぶやいているじゃないですか。それきっかけで知ることがめちゃくちゃあります、若い世代にとっては」 杉村太蔵「民主主義ってさ、今あなたが思っていること、感じたこと、それを言う権利があるんだから!『解決策がないなら言うな』なんてまったく(間違っている)」。 太田「よく芸能人が政治的発言をするなって言うんだけど、とくに我々は時事ネタやってて『お笑いのくせに』とか言われるんだけど、全ての表現には政治的なメッセージが含まれている。ファッション業界だって動物の皮を使う・使わないとか、デザインを労働者風にするか、セレブ風にするか、ということで政治的なメッセージを使う。そんな業界にいるローラが、そういう意識を持つのは当たり前」 ※現在CM契約社数13社のローラ。高須(クリニック)克弥は「僕がスポンサーなら降ろします」、テリー伊藤は「この程度の発言でコマーシャルを降ろす会社って何なの?」。 芸能人はイメージが命だがアメリカでは俳優やミュージシャンが支持政党を明言するのが普通。モデル・鈴木奈々「若い子たちが知ることができたり、興味ができたりするから、ローラちゃんすごいなって思いました」。 ちなみにローラは昨年1000万円をユニセフ(国連児童基金)に寄付している。ローラ「今こうして私がここに居られるのは、差し伸べてくれる手があったり、諦めないでいてくれた人たちがいたから。私も誰かのそういう手になりたいし、そのことを諦めたりもしたくない」。日本では7人に1人が貧困といわれているが、奨学金返済の金利は世界的に見ても異常に高いまま。彼女はユニセフのイベントに参加し寄付を決めた。 そのローラをネットでは「売名」「偽善者」とディスる人がいて、夕刊フジ(ZAKZAK)は「セレブ気取り」「迷走」とバッシング。まるで、自分のカネ勘定ばかりして、海外に隠し口座を作り、社会貢献など露ほども考えない日本の富裕層の方が誠実だと言わんばかり。現に困っている子どもがいるのに、寄付した人を「売名」と叩く感覚が分からない。 ※以下、朝日の12/15社説から。この一年間の沖縄に対する官邸の冷酷な仕打ちが、時系列で分かりやすくまとめられたいたので紹介 『辺野古に土砂投入 民意も海に埋めるのか』(抜粋) →政府の振る舞いはこの1年を見るだけでも異様だった。3月、辺野古の海底に想定していなかったマヨネーズ並みの軟弱な地盤が広がっていることがわかった。防衛省による地質調査で判明しながら政府は結果を2年間公表せず、情報公開請求でようやく明らかになった。そればかりか、8月末に県がこの問題に加え、他の違法行為や取り決め違反を理由に埋め立て承認を撤回すると、行政不服審査法を使って2カ月後に効力を停止させる挙に出た。 本来、行政によって国民の権利が侵害された場合に備えて設けられた手続きだ。それを持ちだし、県と政府(防衛省)の間の争いを、政府の一員である国土交通相に「審査」させ、政府に軍配をあげさせる。行政法の学者などから批判や抗議の声があがったのは当然である。 土砂投入にあたっても、県が「使われる土砂が環境基準にかなうものか、国が約束していた確認手続きがとられていない」などと指摘しても、政権は聞く耳をもたなかった。 中国や北朝鮮を念頭に、日ごろ「民主主義」や「法の支配」の重要性を説く安倍首相だが、国内でやっていることとのギャップは目を覆うばかりだ。 米国は、沖縄駐留の海兵隊のグアム移転に取り組むなど戦略の見直しを進めていて、「抑止力」をめぐる考えも変わってきている。状況の変化に目を向けずに、辺野古に固執し、県民の反感に囲まれた基地を造ることが、日本の安全に真につながるのか。国内外の専門家が疑義を寄せるが、政権は「思考停止」の状態に陥ったままだ。 無理に無理を重ねて工事を急ぐ背景に、来年の政治日程があるのは間違いない。2月に埋め立ての賛否を問う県民投票が行われる。4月は統一地方選と衆院沖縄3区の補選が予定され、夏には参院選も控える。それまでに既成事実を積み重ねて、県民に「抵抗してもむだ」とあきらめを植えつけ、全国の有権者にも「辺野古問題は終わった」と思わせたい。そんな政権の思惑が、土砂の向こうに透けて見える。 何より憂うべきは、自らに異を唱える人たちには徹底して冷たく当たり、力で抑え込む一方で、意に沿う人々には経済振興の予算を大盤振る舞いするなどして、ムチとアメの使い分けを躊躇(ちゅうちょ)しない手法である。その結果、沖縄には深い分断が刻み込まれてしまった。 国がこうと決めたら、地方に有無を言わせない。8月に亡くなった翁長雄志前知事は、こうした政権の姿勢に強い危機感を抱いていた。「日本の民主主義と地方自治が問われている」と繰り返し語り、辺野古問題は全国の問題なのだと訴えた。 沖縄に対する政権のやり方が通用するのであれば、安全保障に関する施設はもちろん、「国策」や「国の専権事項」の名の下、たとえば原子力発電所や放射性廃棄物処理施設の立地・造営などをめぐっても、同じことができてしまうだろう。 そんな国であっていいのか。苦難の歴史を背負う沖縄から、いま日本に住む一人ひとりに突きつけられている問いである。(明日に続く) |
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●12月29日…(芸能人と政治的発言 その1) ホワイトハウスのHPには、1ヶ月で10万筆が集まれば、アメリカ政府がその内容を検討し60日以内に返答する仕組みになっている嘆願ページがある。安倍官邸が強行する沖縄米軍基地の辺野古埋め立てを止めさせるため、日本政府を通り越してアメリカ大統領に直訴しようという運動が12月8日から始まり(ハワイの日系四世が開始)、これを支援すべく「インスタグラム」のフォロワーが520万人(国内2位)もいるローラさん(以下敬称略)が「美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう」と呼びかけた。 その結果、ラサール石井、茂木健一郎、塚本晋也、平野啓一郎、松尾貴史、村本大輔、りゅうちぇる、町山智浩、津田大介、内田樹、後藤正文(アジカン)、湯川れい子、うじきつよし、清水潔などが賛同を表明。既に目標の10万筆を超えて17万筆に達しており、期限の1月7日までにさらに増えるだろう。20万筆になれば署名ページのトップに表示されるときき、僕も署名した。 ※ホワイトハウスのリンク先に名前とメルアドを入れ、受け取ったメールのURLをクリックするだけ! このローラの呼びかけに対し、ワイドショーでは酷いバッシングがあり、自称知識人の大人たちがよってたかって彼女を口撃している。ツイッターでは百田尚樹がローラを「牝ガエル」呼ばわり。『サンジャポ』ではデーブ・スペクター、西川史子、堀江貴文が「CMタレントなのにリスクの高い発言はどうなのか」「ローラの立場を考えると(呼びかけの)必然性を感じない」「代案はどうなの」「解決策なき発言は無責任」とこき下ろしていた。 耳を疑った。シカゴ生まれのデーブであれば、米国の芸能人が政治的発言をバンバンすることは知っているはずだし、米社会もそれが当然と受け止めていることを踏まえ、日本の芸能界にはびこる政治的発言のタブー視を批判するものと思っていた。なんで欧米のタレントはセーフで日本はアウトと考えるのかデーブに聞きたい。 埋め立て賛成派が二言目には口にする「代案を出せ」について。これは、「もはや海兵隊を沖縄に置く戦略的な意味はない」と、とっくに結論が出ている。かつては仮想敵国の目の前に戦力を配置することが抑止力になっていたが、ミサイルが高性能化した現在、前線への戦力配置は初戦で壊滅するリスクが高く「悪手」と認識されている。 中国は中距離弾道ミサイルDF21や巡航ミサイルDH10などミサイル攻撃能力を向上させており、射程距離内にある沖縄の基地は危険。それゆえ、米国は海兵隊9000人を、沖縄から安全なグアムやハワイなどに移転させる計画を立てた。その方が東シナ海、南シナ海、インド洋を扇状に幅広くカバーできるメリットもある。 米シンクタンクは2015年の報告書で、米中が衝突した場合、中国は嘉手納基地を叩き、同基地を何週間も閉鎖に追い込むと予測。この意味からも、普天間の代替施設を同じ沖縄本島の辺野古に作るのはナンセンス。 先月、ブッシュ(子)政権で米国務長官の首席補佐官を務めたウィルカーソン元陸軍大佐が「沖縄の海兵隊駐留に正当な戦略上の必要性はなく、日本政府が多額の経費を負担してくれるから駐留している。在沖海兵隊は米国内より経費が半額で済む」と発言。氏は海外米基地再編の専門家。そして、多額の費用を投じて辺野古の海に滑走路を造ることは、今後の海面上昇や津波を念頭に「馬鹿げている」と強調。仮に朝鮮半島で有事が起きた際でも在沖海兵隊の派遣は「戦闘が終わってからしか現地に到着しないだろう。60万人の韓国軍にとって微少な追加(約1万8千人、グアム移転後はその半数)でしかなく、戦略的理由はない」といい、「米国の太平洋地域での国防戦略で本当に重要なのはハワイだけだ」と断言。 米軍の元高官が沖縄の海兵隊駐留に「戦略的な必要性はない」と公言しているのに、執拗に代替案を求めるのは現実逃避だ。あくまでも代替案が欲しいなら、玉城デニー知事が既に「普天間飛行場は(移転ではなく)閉鎖・返還。代わりに新しい場所を作れというなら、どうぞ日本政府が全体的に考えてどこに持っていくか考えて下さい。多くの国民がいらないというなら、アメリカに引き取っていただく」と示しており、これしかない。国民投票をして、最も米軍基地が必要とする票が多かった県に移設すればいい。 辺野古基地賛成派のデマで頭に来るのは、官邸や百田尚樹らがやっている議論のすり替え。百田氏はツイートで「私も辺野古移設反対の署名活動をして、普天間基地の固定化を推進するか」と書いているが、ローラさんも、そして辺野古基地反対派も、「普天間基地を固定しろ」なんて思っていない。保守右派が勝手に「辺野古か普天間か」と官邸が決めた二者択一の踏み絵を差し出し、「辺野古反対なら普天間固定」と決めつけているだけ。菅官房長官は「普天間飛行場の危険性除去をどう進めていくか、ここは極めて重要な問題だと思う。固定化は絶対に避けなければならないはずだ」と、他の「県外への移転」「基地撤収」という選択肢を一方的に排除している。 っていうか、一部保守はこういうときだけ「危険な普天間を放置していいのか」と普天間を気にする素振りをするけど、過去に普天間の近くにヘリから落下物があると「自作自演」だの「基地の近くに住む方が悪い」など、さんざん被害者叩きをしていたし、政府だって落下物の原因究明が終わってないのに同型機の飛行が再開されてもダンマリで、小学校の上空通過すら止めようとしない。ダブル・スタンダードすぎる。 辺野古基地反対派を「お花畑」と嘲り、普天間撤去が進まないのを「お前たちのせいだ」となすりつける前に、海兵隊の沖縄駐留に戦略的意味はないという事実に沿った議論をしてほしい。国会で事故原因を追及していた野党議員に、自民・松本文明内閣府副大臣(当時)が「それで何人死んだんだ」とヤジを飛ばしたこと、反対運動をしている市民を「土人が!」と罵倒した大阪府警機動隊員と、隊員を擁護した松井大阪知事、ぜんぶ沖縄軽視で繋がっている。(明日に続く) //韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射したとされる問題。合同演習をする仲の国をロックオンしたらアカンやろ、という気持ちと、「なぜカチンと来て照射したのかも考えんと」という気持ちと。ネットでは「韓国許すまじ!」と息巻いている人が多い。町山智浩さんのツイッター「日韓の軍事衝突でどの国が得するのか考えた?」に同意。 |
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●12月28日…『日銀の株式買い歯止めなく、過去最高6.5兆円』。世界的に株安が進むなか、大納会(=取引所で1年の最終の立会)の本日、日経平均株価20014円という超ギリギリで2万円割れを逃れた。だが、これはアベノミクス失敗というイメージの年越しを避ける為であり、日銀黒田は今日だけで715億円もの株式を買い取っている。その資金は、過去の政権が禁じ手として運用枠を抑えていた国民の年金。安倍氏は年金を株にガンガン投入できるようルールを変えた。 2018年の日銀による投資信託を通じた株式の買い上げ=上場投資信託(ETF)は「6兆5000億円」と過去最高を更新。これまで最高だった昨年の5兆9033億円を約10%上回り、買い入れ額のメドと言っていた6兆円を大きく超えた。主要国の中央銀行はどこもやっていない異常な政策。いつか必ず下がる株に年金を入れるなど狂気染みている。日銀による株の買い支えによって、株式市場が正常に機能しておらず、将来の損失リスクも危険水域に。 2018年は夏場以降に株価下落が進んだが、9月20日に自民総裁選があったせいか、買い入れが増加。日経平均が2200円近く下がった10月は月間買い入れ額が過去最大の8700億円となった。 かつて、日銀による株の買い支えはタブーだった。民間の企業活動の舞台である株式市場に政府が介入すると、企業の本当の体力も実体経済も分からなくなる。公正であるべき資本主義のルールにも反している。だが、2010年12月、リーマン・ショック後に日経平均が1万円を下回ったため、民主党菅政権が当時の日銀・白川前総裁に指示してETF買い入れを開始した。ただしこれは投資家不安を和らげることが狙いであり、あくまでも年間1兆円を上限とするものだった。 だが、第二次安倍政権の指示を受け、2013年3月に就任した黒田総裁は買い入れ枠を拡大。株価が上昇し始めた時点で買い入れを止めるべきだったのに、年金を溶かして買い入れ枠を拡大、ついに「年間約6兆円」をオーバーした。どうすんのこれ…。2010年以前の株式市場では皆無だった事態。国民は幻の「官製相場」を見て、「株が上がった!」「さすが経済の安倍首相」と言ってるけど、どの総理がやっても、というかタラちゃんが総理でも、同じことをすれば株価はあがる。年金で株を買うだけの単純なこと。 既に日銀のETFの保有残高は時価25兆円に達し、日銀が実質的大株主となる企業が続出。上場企業の約4割で上位10位以内の大株主になり、うちイオンなど5社では実質的な筆頭株主に。ユニクロの浮動票の7割を日銀が所持。これでは企業価値が株価へ適切に反映されず、どんどん市場が歪んでいく。保有株を売却すれば暴落するため日銀が持ち続けるしかない。株価が急落すれば日銀は含み損で債務超過のリスクを抱える。前日銀審議委員・木内氏「簿価(取得額)から3割余り株価が下がれば、日銀の自己資本はほぼ無くなる。常に爆弾を抱えているようなもの。買い入れを減らす方向に正常化すべき」。 「世界の年金基金トップ20」は1.2兆ドル(約140兆円)を運用する日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が首位。2010年からずっと連続で第1位であり、日本の年金基金は世界一のギャンブラー。世界中の全年金基金の運用資産の43.2%を日本が占めているクレイジーさ。安倍氏に聞きたい、出口戦略はあるのかと。 罪深いのはこれを積極的に伝えないマスコミ。次の政権が「株式市場を健全な状態に戻すため、日銀の爆買いをやめる」と言った瞬間に外国人投資家の投げ売りが始まり、大暴落は避けられない。そのとき、世間の人々は「安倍首相の頃は良かった」となる。「いや、あの頃の相場は政府によるインチキな官製相場だよ」と言っても、ニュースに関心がない人に届かない。その未来が見えるだけに悔しい。 |
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●12月27日…日本はどうしようもないブラック企業支援国家ということか。 企業の不正を通報する内部告発者のことを「公益通報者」という。公益通報者が経営者から報復(解雇)されないよう、欧米では通報者を守る法律がある。そもそも、行政には通報者の氏名を漏らさない義務があるため、特定される心配がない。ところが、日本では行政に訴えると「おたくの従業員の○○さんが、こんな内部告発をしていますよ」と役所から経営者に個人名を伝える事案が発生した。 他にも、2002年、富山の運輸会社の社員が、内部通報に対する報復で26年間にわたって草刈りや布団の整理などの仕事しか与えられず、昇進もない不当な扱いを受けたとして裁判を起こし、2005年には金沢大付属病院の医師が内部通報に絡んで不当に診療行為を禁じられたことから裁判を起こした。 内部通報者を守るべきだという声が高まり、2006年、ようやく『公益通報者保護法』が施行されたが、この法律には内部通報者への企業側の報復に罰則がなく、結局は「通報がバレたら解雇される」という不安が労働者に残った。実際、内部通報者が不当な扱いを受けたとして裁判を起こしたケースは法律の施行から少なくとも29件にのぼっている。消費者庁の専用窓口にも、内部通報の報復を受けたという相談がここ5年間で323件も寄せられ、解雇されたり解任されたりしたという相談が26.7%を占めている。 神戸製鋼所のデータ改ざん問題、日産自動車の検査システムでの法令違反、三菱自動車のリコール隠し、マツダ、スズキ、ヤマハ発動機のデータ改ざんなど、近年はこれまで“ものづくり大国”を自認してきた日本の大手製造業で次々と不祥事が起きている(改ざん問題が起きていない自動車メーカーはトヨタとホンダだけ)。東電原発の自主点検記録改変、東洋ゴム工業、旭化成建材、KYB(大手油圧器メーカー)、東レ子会社の品質データ改ざん、枚挙にいとまがない。 これらは、いずれも内部関係者の情報提供によって発覚したもの。勇気ある内部告発者はヒーローなのに、日本では「裏切者」の烙印を押され、解雇されたり“懲罰人事”で左遷されるケースが少なくない。 欧米先進国のように告発者の保護を強化する法改正の必要性が叫ばれ、この声におされて安倍政権が選んだ専門調査会は今年1月から法改正について議論を重ねてきた。昨日26日にその報告書がまとめられたが、内容は「内部通報者を不当に扱った企業が勧告に従わなかった場合、名前を公表する」というユルユルなもの。最大の懸案だった報復に対する罰則の導入は、「企業の反対の声が大きい」として見送られた。何とも日本らしい結末に脱力。「反対の声」って通報者に報復する気満々じゃないか。これでは報復はなくならない。 日産の件があったにもかかわらずこういう結論を出すことが信じられない。官邸が集めた専門調査会メンバーは、ブラック企業を守るブラック調査メンバーだった。専門調査会の座長代理を務めた明治大学の柿崎環専任教授は、「今の日本は罰則化を取り入れるのが厳しい風潮だったため、導入できなかった」と弁明したが、国民の大多数は誰も罰則化に反対していない。「今の日本」=経営者っておかしいだろ。労働者保護の法律なのに、報復する側に聞いてどうするだ。ほんと腐ってる。やましいことがなければ罰則化に賛成しろと。内部通報されたら困ることをやってる会社がそれだけ多いってこと?政権に関していえば、森友、加計関係者に「告発した奴には報復するからな」という脅しになっている。 「有名日本企業がデーター改ざんを何十年も当たり前のようにやってる、日本製品が優秀だなんて都市伝説」、そんな認識が世界に定着すれば、結局は国レベルでダメージをくらうのに、経営者も官僚も目先の利益しかみていない。日本の労働生産性は地を這ってる。モチベーションが上がらないのは、こういう根本的な部分にあるのに、解決しようとしない安倍官邸に政権能力なし。っていうか、こんな酷い展開になっているのに当の国民がおとなしすぎる。日頃、「愛国的」であるかどうかにこだわってるネット民が、この件でほぼダンマリなのも違和感。ブラック企業にこんなに甘い国でいいのか。 |
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●12月26日…日本政府が国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退を表明。反捕鯨国の世論を押し切って、今後は沿岸での商業捕鯨を再開していくという。水産庁が公表した「平成28年度食料需給表」によると、現時点で年間の供給量は4000トンあり、これに対する需要は3000トン、つまり1000トンが余っている。国内の鯨肉消費はピークだった1960年代の20分の1程度。今でさえ、供給オーバーである上、鯨肉は以前より流通が減っているのに価格は値上がりしていない。無理をして商業捕鯨を再開する必要はない。っていうか、ノルウェーはIWCに加盟したまま独自に捕鯨枠を設けて商業捕鯨を行っているんだから、わざわざ脱退しなくてもいいのに。 専門家はIWC脱退で逆に鯨肉の生産量が減る可能性を指摘している。なぜなら、南極海や北西太平洋でおこなってきた調査捕鯨が国際法上できなくなり、さらにIWC加盟国のノルウェーやアイスランドからの輸入も不可能になるからだ。 …僕の世代は小学校までギリギリ鯨肉を食べていたので多少愛着はある。固いがそこそこ美味しい。また、「鯨は知能が高いから殺すな」という意見は、牛や豚の知能の高さを無視している。日本の文化を守るのは大切。だがしかし、人間よりはるかに巨大な生物を前にして畏怖を感じる気持ちはよくわかるし、ホエール・ウォッチングは世界で大人気。極北の先住民と異なり、鯨肉の他にも食べ物はたくさんある。国際社会の過半数が「鯨を殺さないで」と訴えているのに、話し合いのテーブルを蹴って背を向けるのは印象が悪すぎる。今回のIWC脱退を主導したのは選挙区が捕鯨と縁の深い和歌山の自民党・二階幹事長。選挙戦に向けての“仕事してます”アピールで、国民全体を巻き込むのはやめてほしい。豪州やEUでは日本製品ボイコットの呼びかけが始まっており、失うものが多すぎる。 「国内の鯨肉消費量は激減し、既に大量の在庫を抱えている。現状では商業捕鯨に転換することのメリットは見えづらい」(北海道新聞) 「商業捕鯨になれば、調査捕鯨のように政府が補助金を出すことは難しくなり、鯨肉の市場価格が上昇しかねない」(中国新聞) /今日メモった言葉「偽りを述べる者が愛国者とたたえられ、真実を語る者が売国奴と罵られた世の中を、私は経験してきた」(三笠宮崇仁※昭和天皇の末弟) |
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●12月25日…平成最後の天皇誕生日の記者会見約16分は、陛下が万感の想いを込められた、とても感動的なものだった。特に、沖縄、戦争、皇后さまについて語られる際は、思いの深さから陛下が涙声になる場面も…。 陛下「昭和47年(1972)に沖縄の復帰が成し遂げられました。沖縄は、先の大戦を含め実に長い苦難の歴史をたどってきました。皇太子時代を含め、私は皇后と共に11回訪問を重ね、その歴史や文化を理解するよう努めてきました。沖縄の人々が耐え続けた犠牲に心を寄せていくとの私どもの思いは、これからも変わることはありません。 先の大戦で多くの人命が失われ、また、我が国の戦後の平和と繁栄が、このような多くの犠牲と国民のたゆみない努力によって築かれたものであることを忘れず、戦後生まれの人々にもこのことを正しく伝えていくことが大切であると思ってきました。平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています。」 ※この会見の6日前、安倍政権は沖縄辺野古の珊瑚礁に基地建設の土砂投入を始めた。陛下はそれを念頭におき、心を寄せていると強調されたのだろう。 ※2015年、陛下は終戦日に「さきの大戦に対する“深い反省”と共に、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い」と、戦没者追悼式において史上初めて「反省」という言葉を盛り込まれた。また、同年の誕生日会見では「満州事変に始まる戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」と声明。多くの日本人にとっての戦争は米軍の大空襲であり原爆だが、陛下はそもそもなぜそんなことになったのか、真珠湾攻撃よりもさらに遡って、1931年に中国東北部で日本軍が自作自演テロによって戦端を開いた「満州事変」に言及され、そこから戦争全体を考えよと促された。満州事変は15年に及ぶ日中戦争の発端であり、この戦争を続けるために資源を求めてアジアを南下し、米軍との開戦に至った。満州侵略に反対し「日本は中国から手を引くべき」と持論をもっていた犬養首相は急進派将校たちに暗殺された(五・一五事件)。 満州事変以降、大陸の日本軍は(1)天皇の裁可がなくても(2)陸軍中央の許可がなくても(3)内閣が反対しても、勝手に戦線を拡大していく。日本が「白人からのアジア解放」をスローガンに掲げだしたのは1940年7月からであり、南京攻略の3年後だ。陛下が「正しく伝えていくことが大切」と語られるのは、「アジア解放」は後付けの理由であり、満州事変から始まったあの戦争を美化するなという事と僕は受け止めているし、そうとしか思えない。 「今年、我が国から(ブラジル等)海外への移住が始まって150年を迎えました。(略)日系の人たちが各国で助けを受けながら、それぞれの社会の一員として活躍していることに思いを致しつつ、各国から我が国に来て仕事をする人々を、社会の一員として私ども皆が温かく迎えることができるよう願っています。また、外国からの訪問者も年々増えています。この訪問者が我が国を自らの目で見て理解を深め、各国との親善友好関係が進むことを願っています」 ※外国人排斥を訴えるレイシストに100回聞かせたい言葉。 「天皇としての旅を終えようとしている今、私はこれまで、象徴としての私の立場を受け入れ、私を支え続けてくれた多くの国民に衷心より感謝するとともに、自らも国民の一人であった皇后が、私の人生の旅に加わり、60年という長い年月、皇室と国民の双方への献身を、真心を持って果たしてきたことを、心から労(ねぎら)いたく思います」 ※皇后さまへの愛情のこもった感謝の言葉。多くの国民の胸を打った。 「新しい時代において、天皇となる皇太子とそれを支える秋篠宮は共に多くの経験を積み重ねてきており、皇室の伝統を引き継ぎながら、日々変わりゆく社会に応じつつ道を歩んでいくことと思います」 ※秋篠宮文仁親王は、この前月の平成30年11月22日、自身の誕生日(11/30)に先だって秋篠宮邸で行われた記者会見で「宗教色が強い大嘗祭(だいじょうさい)に公費支出をするべきではない」「身の丈にあった儀式を」と、政府方針と違う異例の提言をされ、「宮内庁長官らに伝えたが聞く耳を持たなかった」と踏み込んだ発言をされた。「大嘗祭」は天皇の代替わりに伴う皇室行事であり宗教色が強い。 秋篠宮「(即位の礼は国事行為で行われるが)大嘗祭については、これは皇室の行事として行われるものですし、ある意味の宗教色が強いものになります。その宗教色が強いものについて、それを国費で賄うことが適当かどうか、これは平成のときの大嘗祭のときにもそうするべきではないという立場」 「宗教行事と憲法との関係はどうなのかというときに、それは、私はやはり内廷会計で行うべきだと思っています。大嘗祭自体は私は絶対にすべきものだと思います。ただ、そのできる範囲で、言ってみれば身の丈にあった儀式にすれば。そのことは宮内庁長官などにはかなり私も言っているんですね。ただ、残念ながらそこを考えること、言ってみれば話を聞く耳を持たなかった。そのことは私は非常に残念なことだったなと思っています」。 政府は2019年の大嘗祭関係費として27億円の公費支出を決定。皇居・東御苑に新造される「大嘗宮(だいじょうきゅう)」の設営費関連だけで19億円かかる。この「大嘗宮」はただ一度だけ使用され、解体・撤去される。秋篠宮は代替案として、新嘗祭(にいなめさい/収穫の感謝祭)が行われ、国中の神々をまつる宮中の神殿「神嘉殿(しんかでん)」を使うことで大幅に費用を抑え、それを天皇家の私費で賄うという具体案を、宮内庁の前長官にも、現在の山本信一郎長官にも示していた。 「大嘗宮を建てず、宮中にある神嘉殿で執り行っても儀式の心が薄れることはないだろう」「天皇の代替わりに伴う諸行事は国民の理解のもとで執り行われるべきだ」「公費支出はなじまない」と繰り返し意見を述べてきたが、宮内庁はとりあわなかった。 皇族が関わるものには、国事行為で行われる行事と皇室の行事があり、国事行為については意見を言えないが、皇室の行事にはある程度の考えがあっても良いと思う。いまだ被災地で年越しをする人がいるなか、お言葉の「身の丈にあった儀式」は国民目線に近いものだと思う。政府、宮内庁は提言に耳を傾けてほしい。 |
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●12月24日…昨日23日のお昼のNHKニュースがグッジョブすぎる。フィンランド国営放送が撮影した、北極圏ラップランドからサンタが出発する激レア映像をオンエアしてくれた! ウチの子は9歳。非常に微妙な年頃だ。たぶんギリギリ。学校でクラスメートから国家機密を聞かされるのは時間の問題だ。 彼いわく「節分の鬼はうそだし、ウルトラマンの怪獣には人間が入ってるけど、サンタは本当にいる」。とはいえ、内心では信念が少しグラついているかも知れない。確証が欲しいはず。 そして今回NHKが流したニュース映像は、(1)サンタが小屋から出てくる(2)ソリに荷物を積む(3)トナカイにひかれて大雪原を疾走!それを圧巻の空撮! さらにアナウンサーの解説が実にリアルで、 「今年は大雪で交通が混乱する恐れもあることから、時間に余裕を持って例年より2日早く出発しました」 「旅が順調に進めばクリスマスイブの夜から翌朝にかけて、世界各地の子どもたちの元にサンタクロースが訪れます」 と迫真のレポ。
「すごい!ニュースで決定的瞬間を見た!サンタが出発してた!」と存在を確信。 そして「フィンランドは遠いからなぁ、2日早く出発する必要があるんやなぁ」と、納得の表情。 ありがとう、フィンランド国営放送!ありがとう、NHK! |
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●12月23日…グランフロント大阪で開催中の『マーベル展』、人、人、人でびっくり。入場制限までやっていた。マーベルヒーローのアメコミ原画や、映画『アベンジャーズ』などで使用された実物コスチューム、歴代アイアンマン・スーツなどが展示されていた。イヤホンガイドのおかげで小学生の子供も楽しそうだった。75年以上の歴史を誇るマーベルコミックスが生み出してきたキャラクターは8000人以上にもなる。単純な正義VS悪ではなく、アイアンマンことトニー・スタークはストレスからアルコール依存症になって町をさまよい、キャプテン・アメリカはアメリカ政府の腐敗を目にして盾を返上、スパイダーマンはドラッグ問題を扱うなど時事問題も取り込む。展覧会の最後に先日急逝した原作者スタン・リーの追悼コーナーがあり、多くの人がメッセージを書いていた。来年3月に公開される『キャプテン・マーベル』が楽しみ。 //おお〜、近所のケーキ屋さん、イチゴが雪だるまチックなサンタに!イチゴを切ってホイップを挟むだけ。家庭でも簡単にできるね。 |
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●12月22日…本日のオフ会に参加された方、朝10時から夜10時まで本当にお疲れさまでした!参加者22名、関西以外の参加者は東北の宮城、四国の高知と愛媛、それから東京、富山、愛知、三重の方が。最遠という意味ではイタリア・シエナ在住の日本人声楽家の方がおられました! プレゼン内容は、王道の映画、音楽、文学、絵画、漫画のほかに、日本刀、気功、競馬(!)など近年で最もバラエティに富んでいた気がします。音楽でも古代シュメールの世界最古の音楽とか。後日、レポートで報告します。自分が知らないジャンルのプレゼンは、めっさ知的好奇心が刺激されますね。プレゼンされた方、まっこと有難うございました! ※“競馬はアート”プレゼンの方が、最後に紹介された“笑撃”のレース動画はコチラ(3分)です。京都バイオレットステークスの1400mダート。暴風雪で何も見えなくてもアナウンサーは見事に実況! |
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●12月21日…いよいよオフ会まであと1日!クイーンを大ボリュームで聴きましょう!劇場公開中の『ボヘミアン・ラプソディー』、ほんと素晴らしい作品で、ライブエイドの再現シーンは鳥肌モノでした。今年の3本の指に入る作品! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●12月20日…初めての試みですが、近畿日本ツーリストさん&月刊石材さんとのコラボで『偉人墓巡礼ツアー
フランス・パリ6日間』を企画しました!僕が同行&熱血ガイドします。期間は来年3月25日から30日で、パリ滞在4日の間に、ショパン、ボードレール、ビゼー、ドラクロワ、スタンダール、バルザック、ユゴー、モジリアニ、ハイネ、サルトル、ドガ、ジム・モリソン、ナポレオン、トリュフォー、ニジンスキー、キュリー夫妻、エディット・ピアフ、ヴォルテールなど約60人を墓参!さらにルーブル美術館やセーヌ川クルーズ、市内観光(凱旋門やエッフェル塔)もセットの“欲張り全部載せ”。定員25名、1月末までに15名以上の申込みがあれば実施します。旅費は38万ですが、春休みの航空運賃が高い時期であり、現地の貸し切りバス、宿代などを入れると、この値段でカツカツです。旅行会社さんもこれで利益を得るというより「文化事業」として企画しており、興味ある方は是非。日程や墓参者リストはリンク先に! //オフ会まであと2日!初参加の方、大歓迎です! |
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●12月19日…発売中の『音楽の友 1月号』に「世界音楽家巡礼記(22)」を寄稿。今回は「ヴァイオリンをめぐる巨星たち」と題し、伝説のヴァイオリン製作者ストラディバリ、天才ヴァイオリニストのパガニーニ、ダヴィッド・オイストラフ、ユーディ・メニューイン、ヘンリク・シェリング、アイザック・スターンの5人を一挙紹介。メニューインの墓石には「彼はこの世で音楽を生み出し、来世でも音楽を生み出す」と彫られ、シェリングの墓石にはバッハ「シャコンヌ」の最後の3小節が刻まれていました!
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●12月18日…先日のBS『マジックアワー ゴッホが描いた空の光』で紹介された、絵が売れず八方塞がりのゴッホが書いた晩年の手紙が胸に迫った。 「母上様へ。僕にとって人生は孤独のまま続くのかも知れません。絵の仕事はそれ自体ひとかどの何かです。昨年僕はどこかで読みましたが、本を書いたり絵を描いたりするのは、子どもを持つのと似ているというのです。それだからこそ、この仕事がまるで理解されないということになっても僕は精一杯努力しているのです。それは僕にとって自分の過去と現在を結びつける唯一の絆となっています。」 その後、ゴッホが自殺したとき、ズボンのポケットに短い手紙があった。 「僕は自分の絵のことだけしか語れないのだ。だが、どうすればいい」。 |
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●12月17日…フィンランドの作曲家シベリウスの作品を聴きたおす。彼が作曲家の道を歩み始めた頃、フィンランドは帝政ロシアの圧制下にり、民衆にとって祖国独立が悲願だった。シベリウスはフィンランドの神話や民謡をベースに郷土色の濃い音楽を書き、代表作となった交響詩『フィンランディア』(8分35秒※圧政を倒して解放へ、そんなメロディー)は、「独立運動を刺激する」という理由でロシアが演奏禁止にした。彼は芸術家として自分に厳しく、「満足のいかない作品は発表できぬ」と、最後の30年は苦闘の日々を送り新作をまったく出せなかった。 〔お薦め曲〕 ・カレリア組曲(16分)3曲で構成、そして全曲ハズレなし!演奏時間も手頃。シベリウス28歳の作品。 ・交響曲第1番の第2楽章以降(38分)歌心が爆発。魅力的な旋律がいっぱい。 ・交響曲第2番(40分)ベルグルンド指揮ヘルシンキ・フィルの名盤。クライマックスの充実感がやばい。大傑作。 ・交響曲第5番の終楽章のここから最後までの約10分(バーンスタイン指揮の動画)が最高!気がつけば繰り返し再生している、中毒性のあるメロディー。どハマリ。 〔小品〕 ・組曲『恋人』(13分)気合いの入った動画で映画を一本観た気分になった ・交響詩『吟遊詩人』(8分14秒)ハープが効果的に使用されている ・『アンダンテ・フェスティーヴォ』 (4分37秒)シベリウス本人のお気に入り曲 //オフ会まであと5日!全力でプレゼン資料を作成中。 |
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●12月16日…『西郷どん』最終回、滝泣きするつもりでスタンバイしていたのに、西郷の最期が通説と違い過ぎてキョトン。史実とされているのは… 最後の突撃で西郷は股と腹を撃たれる→腹を撃たれ自分で切腹できない→同志の別府晋介に「晋どん、晋どん、もう、ここらでよか」と言い介錯を頼む→半次郎ら仲間が見守るなか、東(皇居)に向かって遥拝→別府「ごめんなったもんし(お許しください)」と叫んで首を打つ→敵に西郷先生の首を取られないよう土中に埋めて隠す。 子どもが見るゴールデン帯で映像化できないという判断だろうけど、大河『翔ぶが如く』では西田敏行扮する西郷をロングショットで後方から撮影し、首が落ちるシーンをはっきり映していた。 別にことさら残酷なシーンを見せろと言っているのではない。実際にあったことは、誤魔化さずそのまま伝えることが歴史教育では大事と思うんだ。この時代の日本はこういう戦いをしていた、それでいいじゃないか。 大久保利通の暗殺もめっちゃ違和感。史実では大久保は頭を割られ、横たわる体に刀が垂直に突き立てられたまま放置、さらに馬車の御者が巻き込まれて死んでいる。そこまで士族の恨みは骨髄に達しており、それを描くことで大久保の哀しさ(理解されない悲劇)も伝わるのに…。『西郷どん』の御者は襲撃されてるのに、逃げることもなく座ったまま。寺田屋事件はあれほど真に迫る描写をやったのになんでこんなフワフワに…。 でもまぁ、史実にこだわらなければ、最終回はあれはあれで感動的だったと思う。西郷と大久保の怒濤の回想シーンは胸に来た。モヤモヤは残るけれど、一年間とても楽しい時間を過ごさせてくれた番組スタッフに感謝。鈴木亮平さんと瑛太さん、熱演ほんと素晴らしかったです。DVDで史実バーションの別エンドの特典映像を撮ってくれたら最高なんだけど…。 |
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●12月15日…さあ、オフ会まであと1週間!君のッ!好きなアートをッ!聞かせて欲しいッ!!(☆。☆) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●12月14日…本日とうとう沖縄辺野古の海に土砂が投入される。その量は東京ドーム17杯分に達する。海に珊瑚の一度土砂が投入されると二度と元に戻らない。辺野古新基地建設の是非を問う県民投票は来年2月24日。あと2カ月、なぜその結果を首相は待てぬ。県民投票があるから先に最後の一線を越えるのか。ほんと酷い。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●12月13日…『銀河英雄伝説』の旧アニメシリーズはBGMにクラシックを使用していたので、名シーンにかかっていた音楽は、それがマイナーな作曲家の作品でも繰り返し聞くことで自然と好きになっていった。その典型がデンマークの作曲家ニールセン。正直、劇場版の銀英伝を見るまでニールセンの名前も曲も聞いたことがなかった。銀英伝のおかげで「ニールセン」という言葉を見聞きすると「“あの”ニールセンか、ちょっと聴いてみようかな」となった。最近よく聴くのは… ・『交響曲第1番』(33分)。ニールセン27歳の作品。若々しさに満ち溢れている。牧歌的な第2楽章が美しい。ニールセン節ともいえる、炎や蜃気楼がユラユラとするようなトレモロの旋律が第3楽章に早くも登場。 ・『交響曲第3番 広がり』。第2楽章で舞台裏からソプラノとテノール歌手がおおらかにヴォカリーズを歌い、のどかなたたずまいから「ニールセンの田園交響曲」とも言われる。 ※第2楽章の後半(頭出し済み)。日曜日の昼間に広〜い草原でこれ聴いたら最高だろうなあ! ・『交響曲第4番 不滅』、この第4楽章が銀英伝で流れた。「不滅」とは生命のこと。本作が書かれたのは第一次世界大戦が泥沼化していた1916年。世界大戦という未曾有の悲劇にあって、ニールセンは生命讃歌のメッセージを込めたこの曲を作曲した。ニールセンいわく「地球上における生きとし生けるものの生命力の不滅。仮に洪水や噴火などの天変地異によって生物が一度生命を絶たれたとしても、再び繁殖を始め栄えるであろう」。生命の連続性を示すかのように、この曲は全楽章がひとつに繋がった「単一楽章」という珍しい形式になっている。同じ単一楽章で有名なシベリウスの『交響曲第7番』より、ニールセンの方が8年早い。2群のティンパニが実に劇的! ・ピアノ曲『シャコンヌ』(10分33秒)。曲の最後、終わり方がめちゃくちゃ綺麗!骨抜きに。 |
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●12月12日…今回グリーグの生涯を調べるなかで、親友であり3歳年上のノルウェーの作曲家ヨハン・スヴェンセン(1840-1911)の存在を知った。グリーグが作曲活動を始めた頃、ノルウェーはスウェーデンの支配下にあり、独立国家ではなかった。それゆえ、国民には外国音楽のまねごとではない、ノルウェー民族の誇りとなる音楽が必要とされていた。 グリーグはスヴェンセンが書いた民族的要素の濃い『交響曲第1番』を聴いて感動し、自身の『交響曲ハ短調』があまりにシューマンなどドイツ音楽の影響を受けすぎていると判断、「演奏厳禁」とスコアに書き込み、同曲は生涯出版されなかった。 ※ヨハン・スヴェンセン『交響曲第1番』の第2楽章。確かにグリーグに自作交響曲を封印させただけはある。 |
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●12月11日…「バッハやベートーヴェンのような大音楽家だけが荘厳な大聖堂を建築することが出来る。私は人々が“ここは自分たちの家庭だ”と感ずるようなありふれた住居を建てたい」(グリーグ)。ノルウェーの国民的作曲家グリーグ(1843-1907)のほぼ全作品を聴き終える。 グリーグといえばCMなどでペール・ギュント組曲の『朝』(4分49秒)が有名。 爽やかな『朝』もいいけど、僕は北欧的な憂愁をたっぷりとたたえたものが好み。むせ返るような切々とした旋律こそグリーグの醍醐味。お薦めしたいのは以下の4曲。 ・管弦楽版『ホルベアの時代から』第4曲アリア(6分)嗚呼、ええなあ… ・『抒情組曲』冒頭の「羊飼いの少年」(4分51秒)たまらんのう… ・『ペール・ギュント組曲』から「ソルヴェイグの歌」(5分27秒)はう、はうう… ・ピアノ曲『抒情小曲集』第9集から第3曲「あなたのそばに」(3分)「北欧のショパン」といわれたグリーグ。長年連れ添ったニーナ夫人に捧げた1曲。 今回、グリーグが書いた音楽評論をいくつか読み、情熱的に先人をリスペクトしていて好感を持った。ユーモアもあり、毒舌もあり、実に人間的。以下に抜粋。 ・モーツァルトについて語ると言うことは、神について語るということだ。 ・バッハやヘンデル、モーツァルトといった作曲家たちが現代に甦りワーグナーのオペラを聴いたらどんな顔をするだろうか。万能の天才モーツァルトだけは、ワーグナーの成し遂げたドラマとオーケストラの新たな境地に、大きく眼をみはって歓迎し容認するのみならず、おそらく子どものように歓喜するだろうこと確実だ。 ・モーツァルトが最高であり、偉大なのは、その芸術がすべての時代を包括していることにある。もしある時代の人々が、あまりにいろんな種類の音楽に接しすぎ、神経が麻痺して彼のことを見落とすことになったとして、それが何であろう。美は永遠だ。流行の波というものは、せいぜいほんの一瞬の間それを曇らせるぐらいのことしか出来ぬのだ。 ・私はモーツァルトの曲を現代風の響きに編曲しようとしたことがあるが、彼の書いた音符はただのひとつたりとも変更せず、その点、この巨匠に払うべき尊敬の姿勢だけは常に保った。あのバッハの「(平均律クラヴィーア曲集)前奏曲」を当世風の、ひどく感傷的で浅はかな見世物染みた歌曲に作りかえてしまうという、到底承服しがたいことをやったグノーの例は論外だと言いたい。 ・ベートーヴェンは作品がより高度の輝きに達するためならば、響きの快さなど、ためらいなく棄てて顧みなかった。いわば彼と共に新しい時代が始まった。そのモットーは「第一に真実、美はそれからあとのことだ」と言える。 ・シューマンの音楽はワグネリアン(ワーグナー・ファン)によって、完膚なきまでにやっつけられ格下げさせられている。そこには、ほんの砂粒ほどの名誉さえも残されておらず、シューマンの偉大な個性、輝ける想像力と飛翔力は、まったく無価値な低さに引きずり下ろされ、世にも陳腐な代物の典型として描かれている。(略)シューマンは彼をめぐる重要な出来事の全てについて公平な判断力を持ち、それによって美しい記念すべき業績を打ち立てた。ベルリオーズ、ショパン、ブラームスといった人々の才能を最初に認めて、音楽界に紹介したのはシューマンである。(略)私はシューマンの作品の中で歌曲がとても好きである。さすがのバイロイトの雇われ批評家も、彼に巣食うあらゆる憎悪の邪神でさえ、こと歌曲については、シューマンを取るに足らぬ存在だなどと貶(おとし)めることは困難だろう。 ・歌とピアノ伴奏を密接に結びつけた最初の作曲家シューマン。後にワーグナーがちょびっと発展させて、その重要性を完全に証明した。つまり、ピアノやオーケストラによってメロディーが発展させられ、声のパートは叙唱(レチタティーヴォ)的に詩を語っていく、という手法である。しかし、天は、私が「ワーグナーはシューマンから刺激を受け影響された」などとほのめかすことさえ禁じているのだ!そのような可能性のヒントですらワグネリアンはバイロイトの巨匠(ワーグナー)に対する侮辱であり、言語道断な無礼さだと見なすだろう。 ・私はシューベルトをほとんど完璧に表現した同じ歌手が、シューマンになるとまったく下手くそだったのを聴いたことがある。歌曲の伴奏部には重要な役割があり、ピアノの音色が細やかなニュアンスを表現していることにまるで注意を払わず、声だけでシューマンを歌おうとする多くの歌手どもに災いあれ! ・モーツァルトの管弦楽作品は、未来永劫、聴衆の心を虜にるすだけの充分な新鮮さを備えている。最後の交響曲(第41番)は、あたかも神の手によって創造されたかのようだ。 //『西郷どん』で大山綱良を演じる北村有起哉さん、ほんと演技が神がかってる。牢獄の中から大久保利通と対話するシーンに息をのんで見入った。「先に行って有馬と待っちょるで」がグッときた。…それにしても大久保、完全にフォースの暗黒面に墜ちている。もっと演出家が大久保なりの覚悟を見せないと、視聴者の印象が悪すぎて心配になってくる。次回、ついに最終回! |
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●12月10日…先月、フランスで墓巡礼中に「増税反対イエローベストデモ」初日に遭遇。仏全土の高速道路入口を増税反対派が封鎖、「市民が市民を」検問している光景に仰天。日本では絶対にあり得ない。彼らに「増税反対」「マクロン大統領ノー」と言えば通してもらえ、増税派だと「おまえなぁ〜」と取り囲まれ“説教”される。左右の思想的な対立でなく、上下の貧富の対立。これは根深い。
方法に賛否あれど、この「検問」を社会が容認しているのは、さすが市民革命をやった国と実感。国民が国のボス!警察は遠くにいて揉め事が起きたら仲裁する感じ。日本だと正当なストでさえ「迷惑かけるな」と非難されがち。僕の目の前で、検問を突破した増税派の車が、反増税派を轢きそうになり、その車はガンガン蹴られ、窓越しに運転手がボコボコにされビビったです…(汗)
マクロン大統領は国民を怖がっている。一方、本邦では国民がなめられているし、なめられても鈍感。ニュースを見ない、選挙はいかない、そんな国民を怖いはずなし。
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●12月9日…オフ会まで2週間をきりました!この不肖管理人、皆様の参加申込みを三つ指ついてお待ちしております! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●12月8日…アイフォンを使い始めて6年。昨年、初めてイヤホンで音楽を聴いたらモノラル音声でどうも迫力がない。ステレオで聴きたい。「変換プラグが不良品なのか?」とプラグを買い換えたが、まだモノラル。「イヤホンのせいか?」とイヤホンを別途購入したが、まだモノラル。「携帯って基本的にモノラルなのかな」。そして今日、設定→一般→アクセシビリティ→モノラルオーディオのモノラルがONになってることを発見、卒倒しかけた。これ、購入から一度もいじってないんで、初期設定がモノラルってこと?そこはステレオでいいやん。とにもかくにも、これで外出先で良い音楽を楽しめる。皆さんもモノラルになってないか確認を。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●12月7日…年末恒例シネマレビュー邦画編(その2)※10点満点 【2017年公開作品】 『火花』(7点)…お笑い芸人を目指す若者たちの挑戦と挫折を描く。テレビでは華やかに見える漫才師だが、人を笑わせるのは本当に大変。コンテストの本番前、廊下や階段などあちこちで漫才の練習をしている風景や、公園でのネタ合わせなど、彼らの人生を垣間見ることが出来たのが良かった。そして後輩に抜かれていく先輩芸人の悲哀…。主人公を菅田将暉が熱演。描写不足だったのはファンとの交流。引退ライブまでほとんどファンとの絡みがないので、そこをもっと描いていたら感動はさらに深まったかと。最後の方に、「成功せず無名のまま解散した漫才コンビは無数にいるが、彼らがいたからこそ漫才という文化に多様性が生まれた。すべての芸人に価値がある」、こういうニュアンスの台詞があり、そこに原作者又吉直樹さんの優しさを感じた。 『アウトレイジ最終章』(7点)…「登場人物全員悪人」シリーズの最終章。第1作は裏切りに次ぐ裏切りという全く先の読めない脚本、かつ三浦友和のヤクザ姿に驚き、第2作はさらに驚愕のキャスティングで“あの”西田敏行が関西ヤクザの大物になって巻き舌の怒号、善人顔の小日向文世が悪徳警官というのも新鮮だった。一方、今回の最終章は老ヤクザの心理戦がメインゆえ、過剰暴力が売りだった過去2作と比べおとなしめ。だが、若い衆のドンパチだけがヤクザの抗争ではない。老ヤクザの生き残りをかけたタヌキの化かし合いを描くことで3部作の締めくくりとした。シリーズを通して、ヤクザを美化することはなかった。監督の北野武は日本のヤクザの醜さを描く一方で、筋を通す韓国・済州島出身の在日フィクサーを登場させている。主人公・大友を助けてくれるのは韓国サイド。今の日本はネット上で韓国叩きをやたら目にするが、本作が描くのは主人公が韓国の恩人に義理を通す生き様であり、バッシングを恐れずこの展開にした北野武は勇気があると思った。鉄砲玉として命を使い捨てにされる若者たちが哀れ(登場したと思った瞬間に死ぬとか…)。ピエール瀧の怪演、大森南朋のマシンガン乱射も見どころ。松重豊が演じ、全編の中で唯一善人だった警官はその後どんな人生を歩んでいくのだろう。 【2016年公開作品】 『聲の形』(8点)テーマはイジメ問題。主人公は耳が不自由なので、その部分も詳しく描写されるけど、メインはイジメ。ハンディがあることは、それは「障がい」ではなく、その人の「個性」のひとつなんだけど、個性と思わない人がイジメを行う。ふざけて補聴器を壊すとかほんと酷い。この作品では、イジメを行った少年が、新たなイジメの対象になったときに、自分がこれまでどれほど残酷なことをしていたか気づく。クラスメートはみんなイジメを見て見ぬふり。ヘビーなアニメだ。大事なことはイジメを傍観しないこと、これに尽きる。紆余曲折を経てハッピーエンドになってよかった。 『湯を沸かすほどの熱い愛』(9点)…余命3カ月の末期癌と分かった主人公(宮沢りえ)が、自分のやるべきことを片付けていく物語。中には、本来なら何十年も先送りにしていたであろうプライベートな課題もある。映画の前半に「うん?何で彼女はこんな行動をとったんだ?」と真意を計りかねるシーンがいくつかあり、後半になって「そういうことか!」と納得。驚くような展開もあり、またそこに深い感動もあった。登場する3人の女性はみんな親に捨てられており、「ママを好きでいていい?」に落涙。宮沢りえの演技力は圧巻であり、アイドルだった彼女がここまで押しも押されぬ大女優になるとは想像もしなかった。鑑賞後、自分が余命3カ月と分かれば何をするだろうか、そんなことを考えた。 【2015年公開作品】 『杉原千畝 スギハラチウネ』(8点)…唐沢寿明が杉原千畝を好演。当時のユダヤ難民の立場、杉原と日本政府・外務省との攻防がわかって良かった。リトアニア時代の「命のビザ」発給だけでなくソ連での諜報員時代もきちんと描いていた。この映画でラテン語の外交用語「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」を初めて知る。あと、ハルビン学院での杉原の後輩、ウラジオストク日本総領事館・根井三郎総領事代理が登場したのも良い。「命のビザ」を持って極東ウラジオストックにたどり着いたユダヤ難民に対し、「日本行きの船に乗せてはならない」と外務省から訓令が出ていたが、根井は杉原の思いを尊重して外務省の指示を拒絶、ユダヤ難民を日本に向かう船に乗せた。 【2014年公開作品】 『柘榴坂の仇討』(8点)…浅田次郎の短編小説を映画化。中井貴一×阿部寛。桜田門外の変で井伊大老を守れなかった者が主人公という渋い時代劇。彼は主君を守れず切腹を願ったが、襲撃者を突き止めて大老の敵討ちをするよう藩命を受ける。襲撃グループの最後の1人は逃げ続け、明治に入っても主人公は追い続ける。開国して発展した事実を前に、暗殺犯は井伊大老が正しかったのではと過去を悔やむ。大老暗殺から13年後、ついに主人公は暗殺者を追い詰めるが、自分も相手も明治日本から取り残され、時間が桜田門から止まっていること、侍の世は去り、互いに「死にぞこない」であることを認識する…。明治の街角でヤクザ者(借金取り)と対峙した際、今は別の仕事をしている通りすがりの元武士たちが、「拙者は元○○藩士、××と申す!」と次々と助太刀を申し出る場面にしびれた。ポジティブなラストに好感。 【2013年公開作品】 『蠢動-しゅんどう-』(6点)…藩の不正の濡れ衣を着せられた無実の男と、この男を殺すために派遣された友人たちとの雪原の死闘に息を呑む。ただ、斬っても斬っても血が出ない。別に流血を求めている訳ではないが、雪原での戦いで雪が赤く染まらないと不自然すぎる。平岳大が好演。彼が出ると画面が引き締まる。 【1979年公開作品】 『蘇える金狼』(7点)…カネをめぐる男たちの野望。ハードボイルド映画ではあるが、演出が未熟でどこか牧歌的。松田優作は男に殺されるより、女に殺される方が絵になると確認。 【1963年公開作品】 『この首一万石』(8点)…武士の世界の裏側、不祥事が起きたときの責任のなすり付けあい、買収や裏金、その醜さをこれでもかと見せつける異色時代劇。武士になりたいと願う主人公が、身代わりの切腹をやらされそうになり、槍を持って大暴れ。前半はほのぼのしており油断していたら、後半は突如スプラッターとなり仰天。大川橋蔵が力演を見せる。 以上、映画レビュー完。来年も傑作と出会えますように。今年はこの後、『ボヘミアン・ラプソディー』『くるみ割り人形と秘密の王国』『シュガー・ラッシュ:オンライン』を観に行く予定。 |
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●12月6日…年末恒例シネマレビュー邦画編(その1)※10点満点 【2018年公開作品】 『万引き家族』(9点)血縁にこだわらず家族になろうとする人、産んでないけど親になろうとする人の物語。近年問題になっている児童虐待など、様々な社会問題を正面から描いている。エンドロールが終わった後も、この映画に出てきた子ども達の幸せを祈らずにいられない、そんな作品だった。是枝監督「日本は経済不況で階層間の両極化が進んだ。政府は貧困層を助ける代わりに失敗者として烙印を押し、貧困を個人の責任として処理している。映画の中の家族がその代表的な例だ」。 『カメラを止めるな!』(9点)もう楽しいの何の。台本と想っていたらアドリブだとわかったシーンで何度も噴き出した。まさに神脚本。この映画は「最初にやったもん勝ち」であり、アイデアの完全なる勝利。公開から3カ月後に観に行ったが、毎日ネットに身を置いているのに、よくぞネタバレを目にすることなく済んだと思った。これは映画を観た多くの人が、話したいのをグッとこらえて黙っていたおかげ。この映画に関しては、ネタバレが子孫末代までの重罪という共通認識が鑑賞者にあるのだろう。 『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』(9点)…カミングアウト、ということになるのだろうか。文豪と同じ名前のキャラが作品にちなんだ異能力を駆使してバトルを繰り広げる本作。文学ファンの中には「文豪への冒涜」「そもそも文豪の名を使う理由がわからない」と怒っている人もいるが、僕はアニメ版を見てサントラを買うほどTVシリーズにハマってしまった。 当初は愛する作家梶井基次郎がクレイジーな爆弾魔になったキャラデザインを見て脱力し、距離を置いていた。だが、山口県・中原中也記念館の特別企画展「太宰治と中原中也」を見に行った際、文ストの原画コーナーがあり、「記念館的には、中也がマフィアになっている文ストは“あり”なんだ」と知り、同時に若いファンが原画の前でハイテンションになっている光景を見て、“食わず嫌いはいかんな”とアニメを見始めた。 最初は「ん?太宰が芥川に憧れていたのに、なんで芥川が太宰に憧れる設定に?逆じゃん」「おい…泉鏡花と尾崎紅葉が女体化してるぞ…」と反発を覚えたが、一方で、中島敦が虎になったり、谷崎の能力「細雪」が美しく&妹の名前がナオミだったり、芥川の必殺技「羅生門」の格好良さ、癒やし系の宮沢賢治、与謝野晶子の治癒能力「君死にたまふことなかれ」、能力無効化系の太宰「人間失格」など、ツボにはまるものもあり、アニメを見続けた。あと、主人公の中島敦がめちゃくちゃ良い子で、彼の運命がどうなるのか見届けたくなった。メインキャラは敵も味方も生きることに不器用で、自己肯定感が低く、それでも必死にもがきながら生きている。 どハマリする転機となったのは第10話「羅生門と虎」。前半の太宰と中也のウィットに富んだ会話のやり取り、後半の芥川(マフィア)VS中島敦(武装探偵)の凄絶なバトル。元マフィアの暗殺者で人一倍孤独な鏡花を、中島は陽の当たる場所へと救い出し、命懸けで守ろうとする。芥川はかつて組織にいた鏡花に、暗殺者として生きる価値を与えたと主張。怒る中島「誰かに生きる価値があるかどうかを、お前が決めるな!どうして彼女に、もっと違う言葉を掛けてやれなかったんだ。人は誰かに「生きていいよ」と言われなくちゃ、生きていけないんだ! 」。 2度目の胸熱ポイントは、第13話から第16話までの過去編。元マフィアだった太宰が、生き方を変えて人を救う側になったのは、親友・織田作之助のおかげ。太宰、オダサク、坂口安吾がBAR「Lupin(ルパン)」で酒を飲むくだりは、文学ファンにはたまらないものがあった。未見の人は、この過去編全4話を見てから第1話を見始めてもいいかも。オダサクとアンドレ・ジイドの未来予知バトルはアニメ史に刻まれるべき名シーンかと。 3度目のリミッター解除は第17話。この回、世界文学の文豪異能力者、強敵のスタインベック、ラヴクラフト、マーガレット・ミッチェル、メルヴィル、ホーソン、マーク・トゥエインらが一気に来日、登場シーンにカジポン昇天。 その後、第21話で中原中也が最終奥義「汚濁」をラヴクラフトに発動、太宰と中原のキュンキュンくるエピソードが展開、作画スタッフの力の入れ方ハンパなし。 そして第二期最終回の第24話、白鯨上でのフィッツジェラルドとの対決に雪崩れ込み、映画を数本観たような満足感と共に終劇。この文面だけでは訳がわからんと思うけど、全話を通して作画に恵まれ、音楽に恵まれ、声優陣、演出家に恵まれた幸福な作品だった。作画の崩壊は一度もなし。 前置きが長くなった。劇場版文ストの『DEAD APPLE』、これはもう完全にファン向けの作品。そして僕はファンであり、存分に文スト・ワールドを満喫した。冒頭のオダサクでいきなり劇場内はすすり泣きの渦。ドストエフスキーの能力は依然謎であり、第三期のオンエアが楽しみ。同時に、過去編にシルエットと声だけ登場した夏目漱石の降臨希望。 ※僕の周囲には、NHKのアニメ『クラシカロイド』をきっかけに、クラシックを聴くようになった人や、文ストを通して純文学を読み出した人が実際にいる。文芸に触れる“きっかけ”は多いほどいい。この流れ、是非、画家の世界にも来て欲しい。名画を使ってなんか画家たちが大活躍する物語を作れないものかねぇ。 『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』(7点)…ラスト30分のマジンガーZの大暴れはカタルシスがあった。ロケットパンチを発射する度にエンドルフィン大分泌。なんならドラマ部分はいっさいなくて、90分ひたすらZとグレートの無双でも良い。 |
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●12月6日…年末恒例シネマレビュー洋画編(その4)※10点満点 【2013年公開作品】 『ダイ・ハード/ラスト・デイ』(1点)…シリーズ第5作。前作から6年を経て公開されたのに、98分は短すぎるし、なんでこんな中身ゼロの脚本なのか。通常なら娯楽映画に社会問題をねじ込まなくてもいいけど、舞台がチェルノブイリとあっては話が別だ。いわば文明の墓標を舞台にしながら、なんら事故に言及することなく、濃縮ウランを転売して大金を得ることだけが目的のアホみたいな連中が敵。しかも、ジョン・マクレーンと息子ジャックが倒す最後の敵は若い女性。悪党とはいえ娘さんの死で終わって後味がいいわけない。車を壊しまくるカーチェイスもダラダラ続き、まさかダイ・ハードのアクションで欠伸が出るとは思わなかった。「なんで俺が」と巻き込まれながら知恵を絞って悪党を出し抜くような、第1作の心理戦が懐かしい。息子が真面目キャラ過ぎるのも作品のテンションを下げる原因。 【2012年公開作品】 『アンナ・カレーニナ』(8点)…モダンダンス振付師シディ・ラルビ・シェルカウイが俳優の動きにバレエの要素を加えているため、登場人物の所作の優雅なこと!アカデミー衣装デザイン賞に輝いた衣服もあって、これらを見ているだけでも楽しめた。何もかも失おうと不倫に落ちていくアンナの生き方は、夫のカレーニン伯爵が優しい人格者であるだけに、無条件に肯定できるものではない。だが、若くして結婚した彼女が、人生で初めて恋の炎に焼かれた際、周囲が見えなくなってしまうのも理解できる…。文庫本3巻の大長編を130分にまとめるのは大変だったと思うが、その中でリョーヴィンとキティの結婚エピソードもちゃんと描いていた。ジューロ・ロウがカレーニン伯爵だったことにエンドロールで初めて気づき驚く。 【2010年公開作品】 『タイタンの戦い』(7点)…巨大サソリやクラーケンとの戦いはなかなかの迫力。特筆すべきはメドゥーサとの死闘!目を見れば石にされるのに、あんなに高速で接近してくるとは恐ろしすぎる。仲間たちの犠牲のおかげで倒せて胸熱。敵ながらメドゥーサの悲しげな表情が瞼に残る。 ※メドゥーサ戦 https://www.youtube.com/watch?v=PBfe9uX0Xk0 【2006年公開作品】 『パンズ・ラビリンス』(8点)軍部独裁が勝利した内戦後のスペイン。民主主義が滅んでいく時期が舞台であり、抵抗するゲリラの壊滅を見るだけでも辛いのに、主人公の薄幸の少女が迷い込む迷宮には、ダークファンタジー史上最も不気味な造形(手のひらに目玉がある喰人鬼)のペイルマンが待ち受けている。あんなの子ども時代に見たら大人になるまでトラウマになるよ…。ゲリラの味方の医者がめっちゃカッコ良く、家政婦メルセデスの誇り高き精神に感動し、弟を渡さなかったオフェリアの優しさにグッときた。彼女は地下の王国で幸せに暮らしていると思える描写(王妃が赤ん坊を抱いてる)があったので、せめてそこに希望を託したい…。 【2001年公開作品】 『アンネ・フランク』(8点)父親のオットー・フランクを名優ベン・キングズレーが演じた3時間11分の力作。アンネ役のハナ・テイラー・ゴードンは本人とそっくりなうえ演技力もある。アンネの逮捕前から収容所の死、戦後の後日談まで丁寧に描いていた。戦前の生き生きとしていたアンネの姿を描写したことで、この作品は彼女の石なき墓となった。 【1978年公開作品】 『ブラジルから来た少年』(8点)アウシュヴィッツで「死の天使」と呼ばれたナチス医師メンゲレが、逃亡先の南米でヒトラーのクローンを94人も作る不気味な話。史実ではヒトラーが13歳のときに公務員の父が65歳で死んでおり、同じ家庭環境にするためナチ残党は「クローンの里親となった65歳の公務員男性94人を殺す」というマッド計画を実行。この動きに気づいたナチハンターが作戦阻止に動く。本作で狂気の医師メンゲレを演じたのが、「アラバマ物語」で人種差別と戦い、「ローマの休日」でオードリーをエスコートした“アメリカの良心”グレゴリー・ペック!よくこの悪役を引き受けたもの。一方、執念のナチハンターを演じたのは「マラソンマン」でナチ残党の歯科医を演じたローレンス・オリビエ。つまり立場が逆転している。映画界を代表する名優2人が老体になって取っ組み合いの肉弾戦。今でこそクローンを扱ったSFはゴマンとあるが、1978年の段階では観客の度肝を抜く内容だったろう。 【1970年公開作品】 『ワーテルロー』(9点)1815年6月18日、復位したフランス皇帝ナポレオンが72000の兵を率い、イギリス軍司令官ウェリントン公率いるイギリス・オランダ連合軍68000と、ブリュッヘル元帥率いるプロイセン軍5万に、ベルギーのワーテルローで決戦を挑んだ「ワーテルローの戦い」。監督は『戦争と平和』で大会戦を撮ったセルゲイ・ボンダルチュク。ソ連陸軍が全面協力し、2万人のエキストラを投入、1500頭もの軍馬が用意された。合戦シーンではCGを一切用いず、早朝から日没まで刻々と変化する戦況を描写。ロケではウクライナのジャガイモ畑がワーテルローの丘として整地され、広大な戦場として甦った。雪崩のような騎馬突撃のド迫力映像は、映画史に残る名シーンだ。 会戦当日、朝の時点では仏軍の相手は英蘭軍だけだった。兵力は仏軍が上回っており、早朝に開戦できればナポレオンに勝機があったが、運悪く前夜は豪雨であり大地は水浸しに。泥に阻まれ砲兵が移動できないため、地面が乾く昼頃まで攻撃開始が遅れてしまう。その結果、午後になって戦場にプロイセン軍が到着してしまい、仏軍は二正面作戦をとらされ兵の不足に陥り、英軍の堅固な方陣を崩せず、ジリ貧となって敗北した。この戦いで仏軍騎兵は英軍砲兵に何度も無謀な突撃を行い、膨大な戦死者を出した。その様子は「草刈鎌で雑草を薙ぎ払うようだった」(英兵)という。死傷者・捕虜は仏軍が4万人、英蘭軍が27000人、プロイセン軍が7000人。戦場にいた両軍19万のうち5万人以上の戦死者が出た。ナポレオン脱出後、戦場に残っていた皇帝近衛隊の一部が降伏を勧告され、「近衛兵は死ぬ。降伏などしない!」もしくは「くそったれ!」と叫び全滅の道を選んだ。 この時代の将校は、戦闘が始まるまできらびやかな軍服を着て優雅に食事をとっているが、ひとたび戦端が開くと、泥と血にまみれてボロボロになって死んでいく。そのギャップが印象に残った。ウェリントンを演じたのは『サウンド・オブ・ミュージック』のトラップ大佐クリストファー・プラマー。連合軍も多大な犠牲を払っており、ウェリントンの「敗者の次にみじめなのは勝者だ」という言葉が重く響いた。 【1966年公開作品】 『男と女』(8点)カーレーサーと映画業界の美女の恋、そんなもの共感できる要素は皆無だろうし、わざわざ102分かけて観る義理もない、そんなふうに思ってずっと観なかった。50歳になり初めて鑑賞し、人を愛したときに気持ちが臆病になるのは、イケメンもフツメンも関係ないと、自然に感情移入できた。女性から脈のある電報が届けば、そりゃあ夜通しで車をかっ飛ばす。そして頭の中で「会ったら何て言おうか」と作戦を練るシーンにほっこり。カンヌ映画祭でグランプリを獲っているのは、人間普遍の心理を描いていると皆が思ったからだろう。 互いに配偶者に先立たれている2人が、ブレーキをかけながら接近していく。その過程で男と女の感情の違いが実にうまく表現されていた。男の方は気持ちの整理がある程度ついていて、女の方はまだ心の中に相手が生きている。男はレーサーでイケメン、モテモテのはずが、女の思い出の中にいる元夫に勝てない。なぜなら元夫が「一風変わった男」だったから。元夫はひょうきんで良く妻を笑わせてくれたスタントマン。女は心から故人を愛していた。これはリアルだ。どんなにカッコいい男でも、「一風変わった男」には勝てない。イケメンや金持ちは代わりがきくが、「一風変わった男」の代わりはいない。女は次の人生に進もうとしたが、いさ肌を合わせると死別した元夫を思い出し、悲しみがこみ上げてくる。重たい空気、気まずい別れとなり、それまで燃え上がっていた気持ちが後ろめたいものに。女は男の車に乗らず、列車で帰る。男の「急ぎすぎたのか」という呟きは、男なら誰もが一度は口にするであろう後悔。でも、諦めることなく、勇気を出して先回りし、駅で待ち受けた。諦めなかったから、彼女の心の扉が開いた。女がいったん断っておきながら、最後に笑顔を見せて駆け寄る気持ちも分かる。すぐには元夫への申し訳ない気持ちは消えないだろうけど、新たな愛が真実のものであれば、きっと故人も祝福してくれると思う。お幸せに。 『ロシュフォールの恋人たち』(8点)ジャック・ドゥミ監督が『シェルブールの雨傘』に続いて作曲家ミシェル・ルグランとコンビを組んだミュージカル作品。『雨に唄えば』のジーン・ケリー、『ウエスト・サイド物語』のジョージ・チャキリスをハリウッドから迎え、フランス側はカトリーヌ・ドヌーヴとフランソワーズ・ドルレアックの姉妹が出演。画面にパステルカラーの衣装やアイテムが踊り、ときに明るく、ときに哀愁を帯びた名旋律のミュージカルナンバーが恋を彩る。個人的には若者たちの恋よりも、ダムという名前のせいで振られた男(妻の名が「マダム・ダム」とダジャレみたいになる)と姉妹の母親のロマンスがグッと来た。すごいイケメンの俳優がいると思ったら、なんと『ニュー・シネマ・パラダイス』で中年トトを演じていたジャック・ペランでびっくり。幸福感に満ちた作品だった。 ※サウンドトラック(83分) ※おすすめ曲 Concerto (ballet)(2分47秒) 【1961年公開作品】 『突然炎のごとく』(9点)男2人(ジュールとジム)、女1人(カトリーヌ)の三角関係を描いているが、各自があとの2人を愛しているため、いろいろ切ないことが起きる。中でもジュールの純愛がたまらない。彼はカトリーヌとの結婚後、夫婦生活の危機に際し、別れたくないため親友ジムに妻と結婚して欲しいと頼む。そして3人で暮らすことを願う。妻が赤の他人と再婚すると手が届かなくなるが、親友と結婚すれば理解を得て共同生活できるからだ。ジムは独り身になっても、彼女の側で生きることができる喜びを噛みしめる。トリュフォーは本作の原作を映画化したくて映画監督になったとのこと。ジャンヌ・モロー演じる自由奔放なカトリーヌを、ジュールとジムは女神のように讃えているが、若い頃の僕はカトリーヌに“自分勝手すぎる”と怒っていた。でも、原題は「ジュールとジム」であり、カトリーヌこそが2人の男に翻弄されていたのかも知れない。公開当時、トリュフォー監督に「カトリーヌはわたしです」という手紙が世界中から届いたという。世の中に三角関係を描いた作品は山ほどあるけど、3人ゆえの1対1対1ではなく、2対2対2になっているところに先の読めない緊張感があった。 【1953年公開作品】 『シェーン』(9点)…「シェーン!カンバーック!」のラストシーンだけ知っていた本作をついに鑑賞。X-MENシリーズの『LOGAN/ローガン』に『シェーン』が登場し、シェーンの「人を殺してしまえば、もう元には戻れない」がキー的な台詞として使われていたことから、早く鑑賞せねばと思っていた。早撃ちガンマンが登場する西部劇にもかかわらず、銃がかっこいいものではなく、「暴力」の象徴として否定的に描かれていたことに驚いた。ワイオミングの大自然を背景に、流れ者シェーンと少年一家の交流が描かれ、シェーンが銃を抜くのはジョーイに撃ち方を教えるシーンとクライマックスの酒場での対決だけだ。殴り合いの方が圧倒的に多い。シェーンは自らを銃で問題を解決する旧世代の人間と考え、新世代のジョーイの親が銃を使うこと(人殺しになること)を断固許さなかった。悪党を倒した後、「もうこの町で銃は必要なくなった」といって町を去るシェーン。こんなに銃のマイナス面を全面に出した西部劇であったとは。 ※殺し屋ウィルスンを0.3秒の早撃ちで倒した俳優アラン・ラッドは、『シェーン』公開の11年後、自殺未遂を経て、睡眠薬とアルコールの同時摂取により50歳で他界している。 /洋画編は以上。次は邦画編をアップします。 |
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●12月5日…年末恒例シネマレビュー洋画編(その3)※10点満点 【2016年公開作品】 『ドリーム』(9点)原題は「Hidden Figures(埋もれた事実)」。NASAの輝かしい宇宙開発の歴史において、その初期に大きな功績をあげた黒人女性たちを描いている。科学の殿堂であるNASAでさえ、半世紀前はトイレや水飲み場は白人用と非白人用に“区別”されていたことに驚く。黒人差別、女性差別を扱った作品は重い作風のものが多いが、本作は冒頭からユーモアに富み、テンポ良く物語が進んでいく。3人のヒロインが実力で人生を切り開いていく姿に拍手。印象に残った台詞は、「私は差別意識なんて持ってないわ」と“理解力”を見せようとする白人上司に、「そう思い込んでいることを分かっています」と切り返したもの。ドキリとする言葉だ。ケヴィン・コスナーがトイレの「白人用」表示をぶっ壊したシーンにカタルシス。 『ハクソー・リッジ』(9点)…米軍衛生兵から見た沖縄戦。150メートルの絶壁を登るとそこは日米両軍の屍が累々と横たわる「前田高地」(ハクソー・リッジ)。主人公デズモンド(実在の人物)は聖書の「汝殺すなかれ」を守り、絶対に銃を持たない。他の兵士から馬鹿にされ侮辱されるが、戦場では危険を顧みず何人もの負傷兵の生命を救い、アメリカ史上初めて「良心的兵役拒否者」として名誉勲章が与えられた。戦友たちのデズモンドを見る目が変わっていく過程が素晴らしい。そして沖縄戦が米兵にとっても、いかに地獄であったか伝わってきた。至る所で血煙があがり、身体はバラバラに…容赦ない描写が続き、息を殺してスクリーンを見ている自分がいた。それにしても、監督としてのメル・ギブソンの才能はすごい。“衛生兵”という地味な題材を使い良作を完成させた。性格俳優アンドリュー・ガーフィールドを主役に選んだのも大正解。アカデミー録音賞と編集賞を受賞。※ギブソンは来年、米海兵から見た神風特攻の映画を撮るそうだ。22回も特攻を受けた船員がいるらしい。 『否定と肯定』(8点)「ホロコースト(ナチのユダヤ虐殺)はなかった」と言い張る歴史修正主義者と戦う映画。このアーヴィングという否定派はやっかいな男だ。議論相手がその場で即答できない質問を矢継ぎ早にして、相手が正確な情報を言おうとして返答がもたつくと、すかさず「ほうら、ホロコーストはなかった!」と勝利宣言を行い、それが新聞に載ることで世間にユダヤ人虐殺への疑念を植え付ける。後日、アーヴィングが間違っていることを証明しても、既に広がったデマをなかなか消せず、歴史修正主義者がほくそ笑む結果となる。アーヴィングは「確かにシャワー室の換気装置からシアン化合物(チクロンB)は発見されたが、それはユダヤ人を殺すためではなく、チフスを広めるシラミの駆除のためで、極めて薄い濃度だった」と主張。「薄い濃度」と聞けば安全に思えるが、元々シラミを殺すには人間の20倍の濃度が必要であり、それ比べて「薄い」というだけ。薄くても人間は死ぬ。やがてアーヴィングは「思いつきでデマを書いたかも」と認め、主人公は勝訴するが、裁判を通してデマが判明したことを、再びアーヴィングが反省することなく流している姿を見て目まいを覚えた。彼はホロコーストはないと盲信しているため、敗訴しようが同じ主張を繰り返すのだ。こういう、どれだけ証拠を見せても歴史を捏造する人をどうすりゃいいのか。日本版アーヴィングは政界にも論壇にもいっぱいいる。 『パッセンジャー』(8点)宇宙船のフォルムや、船体内部のデザインが非常に美しく、主人公と一緒に惑星間航行飛行をしている気持ちになれた。食堂、ジム、プール、宇宙遊泳、ロボット・バー、事故さえ起きなければ楽しそうな船旅だ。乗員が5000人もいる船なのに、冬眠装置の故障で1人目覚め、死ぬまで一人きり…。主人公はあまりに孤独な環境で正常な判断ができなくなり、自殺すら考え、“もう1人起こす”という絶対にしてはいけないことをやってしまった。あの激怒した彼女の表情…。謝っても許してもらえない罪、できることは、それでも謝り続けること。見ていて胃が痛くなった。最後の選択に救いがあって良かった。 『ラ・ラ・ランド』(7点)…ラスト15分の「もう一つの未来」、あれを実現すれば良かったのに…できないのが人生なのか。アカデミー賞で『タイタニック』『イヴの総て』に並ぶ史上最多13部門14ノミネート(歌曲賞に2曲入ったため)となり、監督賞、主演女優賞(エマ・ストーン)など6部門を受賞。 良い映画ではあるけど、最多タイのノミネートというのは、主人公が女優の卵であり、舞台演技を酷評され挫折を味わう姿に、ハリウッドの映画関係者が軒並み感情移入したからでは。思えば『イヴの総て』も女優の話だし、役者モノはアカデミー会員の心を掴みやすい気がする。 『ムーンライト』(7点)…LGBTを扱った映画として初のアカデミー作品賞を受賞。黒人ゲイの少年期、青年期、成人後の内面を繊細なタッチで描く。あの優しく温厚なシャロン少年が、いかつい麻薬の売人になるとは。だが外見はマッチョでも、ストイックに何年も相手を想い続けていたことが最後の一言でわかった。デリケートなシャロンのままだった!もうヤクなんか売らず、まっとうな仕事をして生きてくれい。 『メッセージ』(7点)…映像詩人ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品。宇宙人と会話を試みる女性言語学者にスポットを当てた異色SF。スター・ウォーズやアベンジャーズの対極にある、まっこと静かなSF映画。音楽を担当するのはポストクラシックを代表する1人ヨハン・ヨハンソン(2018年急死)であり、彼は同じくポストクラシックの旗手であるマックス・リヒターの音楽「On The Nature of Daylight」を随所で使用、これが見事に映画の雰囲気と合っている。原題「arrival(到着)」も奥が深い。 本作の宇宙船の形がお菓子の「ばかうけ」とそっくりなことが話題になると、ヴィルヌーヴ監督は日本人への“メッセージ”として「ご推察の通り、宇宙船のデザインは『ばかうけ』に影響を受けたものだ」とジョークでコメント(24秒)。面白い監督だなぁ。 確かに全体のバランスとか比率とか、宇宙船には“ばかうけ”の影響が(笑) 【以下「メッセージ」ネタバレ】人は頭の中で何かを考えるときに言葉を使って論理を組み立てている。それゆえ、宇宙人の言葉を理解すると、全く新しい考えが生まれるなど思考が変化していく。この映画の宇宙人にとって「時間は流れるものではなく」、彼らには未来のことが分かって当たり前。結果、言語学者も「未来の想い出」が見えるようになってくる。その能力を持つことは幸なのか不幸なのか。自分の子どもが早逝すると分かっていて、またパートナーとも破局すると分かっていて、それでも結婚・出産に踏み切れるか。僕が彼女なら、それでも出産を選ぶだろう。我が子に出会えない未来より、たとえ短い間であっても一緒に時間を過ごす喜びを感じたい。 【2014年公開作品】 『不屈の男アンブロークン』(8点)先の大戦中、ドイツの収容所における米軍捕虜の死亡率は1%であったが、日本軍管理下の収容所では米軍捕虜の死亡率が約40%に跳ね上がった。ドイツに比べて実に40倍という酷さ。本作の主人公、米国のベルリン五輪陸上選手ルイス・ザンペリーニは、戦時に日本軍の捕虜となり過酷な虐待を受けたが、終戦から半世紀を経た1998年の長野五輪で聖火ランナーとして再来日する。劇中、爆撃機が墜落して47日間も海上をゴムボートで漂流する話がリアリティに富み、その部分だけでも見応えのあるサバイバルムービーになっている。新潟・直江津の収容所で、重い木材を延々と担いでいた姿が印象的。残念だったのは、戦後がエピローグの実写スライドショーで簡潔にまとめられ、僕が一番知りたかった、主人公が日本兵を“赦す”気持ちにどうやって至ったのかがまったく描かれていないこと。そこが抜け落ちると、長野五輪で走っている映像を見ても感動が薄れ、消化不良のまま終わった。 ※この映画の収容所での虐待が「反日的」であるとして、一部の保守右派が上映禁止運動を行い、当初は公開が見送られた(2年後に上映)。僕にしてみれば、この映画には米兵捕虜が生きたまま解剖された九州大学生体解剖事件も登場しないし、日本軍将校が米兵捕虜の人肉を食べた小笠原事件もスルーしており、かつて日本で大ヒットした『戦場にかける橋』『戦場のメリークリスマス』などの捕虜虐待描写と変わらないレベルだった。それどころか、日本への無差別爆撃の非人道性を告発するような描写まで出てくる。監督のアンジェリーナ・ジョリーは、日本人の狂気ではなく、戦争の狂気を描いているのであって、上映反対運動は的外れなものだった。戦犯指定された渡邊睦裕伍長は逃げ切ったという。ザンペリーニは80歳で聖火ランナーを務め、2014年に97歳で他界した。 |
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●12月4日…年末恒例シネマレビュー洋画編(その2)※10点満点 【2017年公開作品】 『グレイテスト・ショーマン』(10点)時代は19世紀。見世物小屋で好奇の目に晒されるフリークスたちが、「私はなるべくして今の自分になった、これが私」と誇りを掲げて歌いあげる名曲「THIS IS ME」(3分46秒)。本作を飛行機で見てこの歌に激感動し、周囲がドン引きするほど嗚咽。もうこの歌だけで満点に。実在したP・T・バーナム(主人公)がどんな理由でサーカスの興行を始めたとしても、集められた人々の居場所になったことは想像できる。見世物小屋の負の面を吹っ飛ばすほど、歌、ダンス、メッセージにパワーがあった。火事で全てを失ったと落ち込んだ時に、友達という宝が残っていたことに気づくシーンが良い。アカデミー作品賞にノミネート。 『リメンバー・ミー』(10点満点で1億点)「時を超え私たちを支えてくれた人たちを決して忘れない」。ピクサーからまた大傑作が爆誕!なんという完成度。「死後に誰からも思い出してもらえなくなった時に2度目の死が訪れる」、アニメでこの重要テーマを描いたスタッフ(『トイ・ストーリー3』のチーム)に最大限の敬意を捧げたい。通常でも満点だけど、僕の場合は“墓マイラー加算”があるため、「1億点」という限界突破点に。アカデミー長編アニメ作品賞にも納得。ファミリー向けのアニメで、骸骨が大量に登場する死者の国を舞台に選んだのは英断。しかも決して不気味ではなく、終始観客の笑いが起きる脚本にしびれた。日本にお盆があるようにメキシコには「死者の日」がある。国や文化が違っても、故人に想いを馳せる日を持つことに、人類普遍の共通点を感じて嬉しかった。自らの命は先祖からの授かり物、命を大切にしなくては、そう思える温かいストーリー。さらに言うと、たとえ主人公ミゲルのような幸福な家庭でなくとも、個々の命は古(いにしえ)から受け継がれてきた尊いもの。死後に思い出してもらえるのは家族じゃなく友人でもいい。それゆえ人に愛される生き方をしなくてはと思う。こういう時代だからこそ、全世界の政府が「リメンバー・ミー専門チャンネル」を作って24時間オンエアして欲しい。音楽も実に素晴らしく、鑑賞後、その場でサントラCDを購入!(悪役を倒すのではなく和解するのであれば2億点だった。でも米国のアニメは「カールじいさん」にしろ「インクレディブル」にしろ、悪役は生き残れないものが大半…。「トイ・ストーリー3」でさえ、ピンクの熊は心を入れ替えなかった。そこがいつも引っ掛かる。米国の国民性なのかな。不思議だし、もったいない) 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(7点)スター・ウォーズにしてスター・ウォーズにあらず。もう僕が大好きだった夢あり笑いありロマンありのスター・ウォーズは帰ってこないんだ…。でも、良いシーンはあった。2つの夕陽を見ながら大気となるルーク、レイとカイロ・レンの胸熱な共闘、ラスボス候補の退場、ハイパースペースの特攻(禁じ手という気もするが)、ズラリと並んだスノーウォーカーと対峙するルーク…。一方で、宇宙空間に生身で放り出されてもフォースの力で生還したレイアはやり過ぎだし、フィンと整備士ローズのロマンスは唐突感が否めない。次回作はハン・ソロもルークもいない世界。レジスタンスは壊滅状態、バックボーンが何もない普通の市民とわかったレイ、ここからどう大団円を築くのか期待している。 『シェイプ・オブ・ウォーター』(9点)声を出せない女性と言葉を話せないアマゾンの半魚人との珠玉のラブストーリー。言葉で交流できない両者を繋ぐものが音楽と手話というのもグッとくる。映画の前半は半魚人をモンスターと思って見ていたけど、途中から“本当のモンスターは、差別主義者の人間じゃないか”と考えるように。「あいつ(半魚人)は人間じゃない」「彼を助けねば私たちも人間じゃない」に胸を打たれた。本作を怪獣を倒す物語として見た場合こういう構図になる。あの白人の暴力的な差別主義者が怪獣であり、怪獣と戦う正義のヒーローが、聴覚のない者、ゲイの老画家、黒人清掃婦、半魚人、冷戦下の宿敵ロシア人という、マイノリティ・チーム。社会的弱者がマッチョな連中を出し抜く。モンスター・ムービーを土台にヒューマニズムを語ったデル・トロ監督の手腕に脱帽。 『ダンケルク』(8点)華々しい大勝利を描いた戦争映画ではなく、戦に敗れた約35万人の兵士を戦場から脱出させる「撤退戦」に着目したノーラン監督。そのセンスはやはり非凡だ。時間の経過は、陸が1週間、海が1日、空が1時間という、別々のもので、それがラストに向けて重なっていく複雑な構成。ドイツ兵の姿は見えず、流血もほとんどない。それなのに全編を通して緊張感がみなぎっている。壮大な叙事詩であり、ノーラン監督にしか作れない映画だった。「生きて帰っただけで十分」と、敗残兵を温かく迎えるイギリス国民が良い。 『ベイビー・ドライバー』(8点)…隠し録りした悪党の会話で音楽を作っていたことに笑った。オスカー俳優のジェイミー・フォックスがマッドな強盗を演じたので怖いの何の。レストランでベイビーの恋人が殺されかけてヒヤヒヤした。ベイビーが鉄パイプに向かってアクセル踏んだのは正解。ジョン・ハム、ケヴィン・スペイシー、みんなブッ飛んでたなぁ。クイーンの「brighton rock」が最高にキマッてた。 『ブラックパンサー』(7点)スーパーヒーロー映画としては『アベンジャーズ』を抜いて米映画史上最高の興行成績となり、全体でも「タイタニック」を抜いて歴代3位に輝いた(1位は「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、2位は「アバター」)。黒人がスーパーヒーローを演じ、監督も黒人、キャスト、制作スタッフの大半も黒人という、従来になかった作品。他国と交流せず、鎖国体制にあったアフリカの架空の国家ワカンダの王が、方針を変えて国連で「賢者は橋を架け、愚者は壁を造る」と演説したのは、メキシコ国境の壁建設に固執するトランプ大統領と真逆の姿勢として対比され、米国人にとって特別なメッセージを持つ作品となった。親衛隊長オコエや天才発明家が女性であるように、本作は女性の活躍を描いた作品でもある。黒人と女性、どちらも米社会で差別やセクハラで尊厳が踏みつけられ問題となっており、それがメガヒットの一因に。ただ、あまりに期待値が高すぎて、見終わった後に「面白かったけど世界3位…なんだよね?」と、スケールでもアクションでも『アベンジャーズ』に負けていたことに戸惑った。 『ジャスティス・リーグ』(7点)バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンが画面に登場して、なおも盛り上がりに欠けるのは、ひとえに悪役の薄っぺらさにある。悲愴な過去も苦悩も思想もなく、単純に破壊と侵略をやりたいだけ。まったく記憶に残らない。一番テンションが上がったのは、冒頭のテロリストから民衆を守るワンダーウーマンの戦いと、“寝起きの悪い”スーパーマンが混乱して味方を攻撃した際の内輪もめ。光速移動中のフラッシュをスーパーマンが目で追うカットが素晴らしかった。つまり、どちらもラスボスが絡んでいない。もっと敵に魅力を! 『カンフー・ヨガ』(3点)ジャッキー・チェン主演作品で最大の興行成績、「カンフー・ヨガ」という面白そうなタイトルに惹かれて正月の映画館へ。そして大混乱。(1)ジャッキーのカンフーがない。2012年の『ライジング・ドラゴン』でアクション俳優卒業を宣言しているとはいえ、タイトルがカンフーだから披露してくれるとばかり…(2)ヨガはまったく関係ない(3)美女ばかり登場し、前時代的に女性が商品のごとく撮影されている(4)編集が間に合わなかったのか、エンディング音楽が途中で切れ、無音のテロップを眺め続ける観客…。結局、「カンフー・ヨガ」のタイトルは、中国とインドの合作だから両者をイメージさせるカンフーとヨガを単純に合わせたようだ。ラストの僧侶との大規模ダンスは楽しかった。 『カーズ/クロスロード』(7点)…大人向けのカーズ第3作。マックィーンはレーサーからトレーナーとなる第二の人生へ。アニメは基本的に主人公が見守られながら成長するもの。第1作から11年が経ち、主人公が見守る側になったことが感慨深い。 |
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●12月3日…この一年間に鑑賞した新旧映画47本(洋画36本、邦画11本)のレビューを脱稿!新作から順番に載せていきます。一部、過去の日記に書いた作品もありますが、加筆しているため再掲します。10点満点です! 【2018年公開作品】 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(9点)…「アベンジャーズ」にハズレなし、映画代を払ってお釣りが来るほどの大ボリューム。クライマックスが終わったと思ったら、もっと大きな超クライマックスがあり、その後に超々クライマックスが、そしてさらにという具合に冒頭から最後まで続く。過去のシリーズ18作品の伏線がすべてこの一本に集約された。悪役サノスは単なるクレイジーな破壊神ではなく、悲しみを感じることができる敵であり、そこが作品に深みを与えている。マイナス点はクライマックス・バトルのソーの長時間の不在と、スター・ロードのウザキャラ扱い。スター・ロード好きなのにあんな使い方しないで…。ヒーロー映画では前代未聞のラストに驚愕。 ※鑑賞前にマーベル作品全18本を観ておくのがベターだけど、多忙な人は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(続編“リミックス”ではなく、第1作の方)だけでも観ておこう。最凶の敵サノスはここから登場する。 『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(9点)…シリーズ第6作。2時間半もあるのに、ずっと見せ場が続き殆ど休憩なし。どうやって撮影したのか分からないアクションばかり。パリ市内をバイクで疾走するカーチェイスとラストのヘリコプターのヘリチェイスが完全に異次元レベル。トムはもう50代半ばなのに畏敬の念を覚えるほど。ビルからビルに飛び移るアクションでトムは本当に骨折しており、そのシーンがそのまま使われている。なんという役者魂。アクションを観てるだけで泣かせるのはトムくらいでは。ストーリー自体はいつもの身内の裏切りだし、3年前の「ローグ・ネイション」の完全続編なのに、冒頭で前作の振り返りを挟んでくれないから、置いてけぼり感があった…それにもかかわらず、スーパーアクションでここまで高得点に。それくらい凄かった。 『犬ヶ島』(9点)…近未来の日本で猫派の市長の弾圧と戦う犬たち。世界観に慣れるまで距離を感じていたけど、不幸な少年アタリが涙を浮かべて「聞こえるかい?」って犬に話しかけるシーンから一気に引き込まれた。犬が「聞こえます、聞こえます」って…。野良犬のチーフが「俺は絶対に人間と“取ってこい”はやらないぞ」と言ってたのに、棒を取ってくるくだりが和む。犬たちがめっちゃ良い声してるのもGOOD。『七人の侍』テーマ曲でテンションが上がった。偏執的なまでの日本愛を炸裂させたウェス・アンダーソン監督は本作でベルリン映画祭銀熊賞(監督賞)を受賞!※ブルーレイを買ってしまった!オフ会でちょっと紹介します。 『レディ・プレイヤー1』(9点)…世代的に最高に面白かった!1980年代のポップカルチャーが全開、冒頭からヴァン・ヘイレンの「JUMP」が流れ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンや「AKIRA」のバイクが疾走し、あの時代に青春を送った人は300%楽しめる。女優フィービー・ケイツの名前を聞いたのは何十年ぶりだろう。4DXスクリーンで鑑賞したら、まるでUSJのライド・アトラクションに乗っているようだった。逆に、この映画を小さなテレビで鑑賞したり、中年以外の世代だと、ストーリーに既視感がある分、低い評価も出てくるだろう。事前にキューブリック監督のカルト・ホラー「シャイニング」、米SFアニメ「アイアン・ジャイアント」を観ておくとネタを最大限に楽しめて吉!4DXの「シャイニング」はヤバイ。ガンダムとかメカゴジラとか、もうほんとスピルバーグありがとう!週2日のネトゲ禁止にも賛成。 『アントマン&ワスプ』(7点)…目まぐるしく小さくなったり大きくなったりのサイズチェンジ・バトル。このアイデア満載&奇想天外なアクションシーンはアントマン・シリーズの醍醐味であり、それを存分に楽しめたので一定の満足はしている。だが、いかんせんストーリーが物足りない。ストーリーが弱いと他の部分が気になってくる。「このシーンも、あのシーンも、全部予告編で流してるヤツじゃん。予告編作った人、ネタバレふざけんな」とか、「マイケル・ペーニャの吹き替え声優さん、なんでこんな棒読みなんだ…」というように。声優さんはブラマヨ小杉さんだった。小杉さんは好きだけど、本編に集中できないほど声が気になってしまった…。ラストは「インフィニティ・ウォー」と繋がっていてテンション上がった。マイケル・ダグラス、ローレンス・フィッシュバーン、ミッシェル・ファイファー、キャストがあり得ないほど豪華。 『インクレディブル・ファミリー』(7点)…前作から14年ぶりの続編。夫(インクレディブル)が家事・育児に励み、妻(イラスティ・ガール)がヒーロー活動、これは時勢を反映していると思った。ジャックジャック(赤ちゃん)の覚醒は楽しかったけど、ダッシュとバイオレットの活躍をもっと見たかったなぁ。冒頭のバトルが一番楽しかった。逃げたアンダーマイヤーがパート3の敵に?バイオレットが幸せな恋愛を出来ますように。同時上映の短編「Bao」はなんと中国の一般家庭が舞台。ハリウッドにおける中国資本の影響力を象徴する作品だった。 『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(3点)…何のために作ったのか。同じスピンオフでも『ローグ・ワン』はベイダー大暴れのサプライズがあった。このハン・ソロの地味なこと!スター・ウォーズでなければ平均点をあげてもいいけど、仮にもスター・ウォーズの名を掲げているのだから、他のSF作品と同じレベルでは駄目なんだ。主役があまりハリソン・フォードと似ていないのもマイナス点。 |
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●12月2日…早朝5時ごろ、東の空に下弦の三日月と、明けの明星の金星が並んでおり、カメラを構えてツーショット。実に美しい。朝からいいものを見た。これまでずっと普通のデジカメを使っていたけど、故障したのでオリンパスに修理に出したら「部品がもうないので別のカメラと交換」と言われ、初めてミラーレスのカメラを手にした。普通のレンズと望遠レンズを取り替えたりするやつだ。不便だけど、プロのカメラマンにちょっと近づいたみたいでテンションあがった。 夏の南欧巡礼で3日目に故障したときは気絶しそうだったけど、あの故障がなければ、一生普通のデジカメを使っていたと思う。その意味ではオリンパスに感謝。 |
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●12月1日…最近保存したツイートから。 HMA-04@HMA04 昔よく聞いた「幕末の日本人は機械の仕組や外国語はすぐ理解したが権利や自由といった概念はなかなか理解できなかった」という話が、今となっては別の文脈を持って現代社会に襲いかかってくるの不要な伏線回収すぎる 平野啓一郎@hiranok 「小生は彼ら(ナチス)に反対する旨を表明したことによって、なんと国家を、ドイツを侮辱したことになるのだそうです!彼らは、自分たちとドイツ国家を混同するという、信じられないような図太さを持っているのです!」(トーマス・マン 「ボン大学との往復書簡」1937年) 蓮池透@1955Toru 国会で私を「北朝鮮の工作員」呼ばわりした中山恭子氏。ご自分は、大層な工作をやっておられるではないか。/中山恭子氏、(日本のこころ)党支部解散の前日に交付金2億移動(読売新聞) 山下芳生@jcpyamashita 「どれだけ痛みがあるか。でも他に選択肢はありません」たどたどしい日本語で語り、日産で2万人以上のリストラを強行したカルロス・ゴーン氏。その目的が50億単位で私服を肥やすことだったとしたら、首を切られた労働者は浮かばれない。リストラすれば株価が上がる資本主義の腐朽を思う。 異邦人@Beriozka1917 水道管が老朽化しているならバンバン公費を投入して更新して下さいって話なんですが、自公維の三バカトリオは逆に民営化の口実に利用し、その妄動に政府広報NHKも加勢している有様です。カジノ万博に240億円も突っ込んだり、1兆円も使って100機もF-35を買うぐらいなら水道管新品にしろって話ですよ。 きっこ@kikko_no_blog ソ連にぶん取られた北方四島の面積は、歯舞が11km2、色丹が249km2、国尻が1489km2、択捉が3167km2だ。安倍信三は「二島の返還」を優先させ、あたかも「半分」を取り戻すかのようにアピールしているが、安倍が取り戻そうとしている歯舞と色丹は北方四島の総面積の「わずか5パーセント」に過ぎない。 外教@yuantianlaoshi もうみんな忘れてると思うが、2010年〜2012年頃の自民党の口癖は「財源は?」「バラマキだー」だったな。あの頃の自民党は、子供手当や高校無償化を潰そうとしたり震災時にはデマを流したり、今の野党と比較にならないレベルで政権の足を引っ張るためだけに存在してた。 柴山哲也@shibayama_t まさか大阪に2度目の万博が来るとは予想しなかったが、考えてみると、ローマがオリンピックを辞退し、パリが万博を辞退した流れを見ると、大増税や財政破壊につなかがる巨大イベントを先進国は避けるようになったということだ。時代遅れの五輪や万博を有り難がるのは税にたかる連中だけではないのか。 ブルドッグ@Bulldog_noh8 生活保護費『不正受給』の77.9%は、高校生の娘のバイト代とか障害年金の申告が必要だと知らなかった世帯の、いわゆる申告漏れ。それを『不正』と呼ぶとして、その金額は平均で38万7千円(年間)。今回の片山さつき氏の訂正額はその15倍。 菅野完事務所@officeSugano 毎日新聞の見出しだと「片山さつき氏側、政治資金支出先に訂正要請も」なのに、同じ記事がYahoo!ニュースに行くと「片山氏 収支訂正4回目の背景」と、随分、片山さつきに優しい感じになるw買ったニュースの見出しを変えるのはヤフーの自由かもしれんが、こういうのを「印象操作」っていうんだよ。 mimipon@kiraranomimi 政府は「失踪した外国人実習生=悪い人」と印象操作して、入管法の改正だけパパッと決めてしまいたかったのでしょうが、野党が炙り出した実態は「失踪」ではなく「避難的逃走」か「緊急避難」と言える酷さ!それを無視して「安い労働力だけもっとほしい」と言う財界と政府のワガママ許しません 但馬問屋@wanpakutenshi ミャンマーから来日された方が“技能実習生”の実態を語る。「日本についてすぐ、会社にパスポートを取られた。給与は月およそ8万円。半分を会社が持っていく。日本人と同じ仕事」。技能実習生の生の声を聞くべきと言われた安倍首相、“法務省がやることじゃん”と回答 タイガースとおる@uyctoru4903 「羅生門」録音の大谷巌さんがリマスター版の音を聞いて、「あ、俺の録った蝉の音がない」。頼むで、何でもかんでもきれいにしたらええのとちゃうでアメリカには蝉おらんし雑音にしか聞こえんのかも知れんけど。宮川一夫さんの溝口作品も、撮影監督協会で問題になってる。 |
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●11月30日…占い師から誰にでも当てはまることを言われているのに、まるで自分だけにドンピシャの内容と思ってしまう現象に、心理学で名前がついていることをウィキで知った。「バーナム効果」というらしい。ウィキのページには例文として「あなたは他人から好かれたい、賞賛してほしいと思っており、それにかかわらず自己を批判する傾向にあります」「あなたはある程度の変化や多様性を好み、制約や限界に直面したときには不満を抱きます」などが載っている。ランダムに選ばれた星座占いの内容を10個読んで、「なんでこんなに自分のことが分かるんだ、この占い師はすごい」ってなりかけて笑った。別に射手座とか関係ないのに。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●11月29日…年末恒例、この一年間のシネマレビューを一挙執筆中。今年は『リメンバー・ミー』『グレイテスト・ショーマン』という超ド級の大収穫があった。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●11月28日…発売中の『音楽の友12月号』に「世界音楽家巡礼記(21)」を寄稿、今回は「異国に眠る亡命作曲家」としてラフマニノフとストラビンスキーを紹介。当初はバルトークも入れる予定だったけど、彼は没後にアメリカの墓地から祖国ハンガリーに改葬されたから“異国に眠る”ではなくなった。 ラフマニノフはチャイコフスキーに心酔していた。望郷の想いを抱きながら帰国を果たせなかったラフマニノフのために、アメリカ人ピアニストのヴァン・クライバーンが、冷戦中にロシアのチャイコフスキーの墓前から土を持ち帰り、ニューヨークのラフマニノフの墓前に撒いたエピソードはグッと来る。ラフマニノフは遺言でモスクワに眠ることを希望したのに、戦争の混乱で果たされなかった。 これまでストラビンスキーの曲と言えば、彼の3大バレエ曲『火の鳥』『ペトルーシュカ』『春の祭典』くらいしか聴いてなかったけど、執筆を機にほぼ全曲を聴いた。聴きまくった。僕は不協和音が爆裂する、いわゆる“前衛音楽”を聴くと体調を崩しそうになるので、積極的に聴いてこなかったけど、だんだんメロディーラインがないに等しい曲でも「響き」を楽しめるようになってきた。 〔当初は面食らった曲〕 ・『ピアノと管弦楽のためのムーブメンツ』(8分22秒)。ストラビンスキーいわく「この曲のリズム言語は自分の書いた曲のうちでもっとも進んだもの」。77歳の作品。 ・『管弦楽のための変奏曲/変奏曲オルダス・ハクスリー追悼』(5分)。声楽以外では最後の作品かつ非常に難解。オルダス・ハクスリーは1932年にディストピア小説『すばらしい新世界』を発表し、機械文明の発達の中で尊厳を見失う人間たちを描いた。同作はジョージ・オーウェル『1984年』と並ぶアンチ・ユートピア小説の傑作として知られている。大戦中、ストラビンスキーが米国で亡命生活を始めた際の隣家の住人がハクスリーで家族ぐるみのつきあいをしていたので、死を悼んでこの曲を捧げた。82歳の作品とは思えない前衛っぷり。攻めてるなぁ。 /で、ストラビンスキーでどの曲が一番好みかというと、前衛派ファンから“ぬるい”と叱られそうだけど、彼がまだ前衛に爆進する前の、弦楽合奏のみで演奏されるバレエ音楽『ミューズを率いるアポロ』(32分)。46歳のときのもの。ぶっちゃけ、不協和音が少なく聴きやすい。時々たまらない和音が出てくる(この辺!)。なんかホッとした。彼はこういうのも書けるんだよね…。 僕も次第に後年の前衛作品にハマっていくのだろうか。前衛音楽ファンの人に22日のオフ会で魅力を語ってほしい〜。ちなみに振付を担当したジョージ・バランシンは本作で名声を確立した。 ストラビンスキーの墓は、彼の才能を見出し、世に出してくれたバレエ・リュスの主宰者ディアギレフの側(ヴェネチア)にある。 //いま某旅行会社さんと「墓マイラーとめぐるパリの墓地」という企画を進めている。これ、実現するといいなぁ。ショパン、ドラクロワ、ボードレール、スタンダール…芸術家や文豪の墓を案内&解説できたら最高。行くなら3月末に。 |
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●11月27日…本日、衆院で外国人労働者受け入れ拡大を自民・公明・維新が強行採決。外国人労働者(技能実習生)がとんでもない低賃金(時給300円)でこき使われるなど、年間7千人が失踪している実態があるのに、そっちの労働環境の改善を放っておいて、事実上の移民解禁に突っ走る安倍政権。僕は原則移民に賛成だけど、それは日本人の労働環境が他の先進国と同等(残業ゼロ、有休全消化、大型夏休み3週間以上)になってからの話だ。現状は低賃金の維持に繋がってしまう。不況というけど日本の超富裕層は増加しており、ますます格差拡大が加速していく。 それにしても…日本は世にも珍しい移民賛成の右翼ばかり。保守論客の、この清々しいほどのダンマリっぷり。まさにビジネス右翼の面目躍如。なんなのか。ハッキリ書いておく、衆院で移民解禁をゴリ押ししたのは自民与党、拙速な解禁に反対したのは立憲民主、共産、社民。保守右派が推進し、左派が反対した。天皇陛下の退位声明のときも、陛下が恒久法を切実に求めていたのに、それを踏みにじって一代限りの限定法にしたのが右派保守、陛下の意向を尊重して恒久法にしようとしたのが左派。宗教カルト右翼が掲げる「愛国」の底の浅さよ。 |
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●11月26日…大阪ジョジョ展、一般公開の初日第1回に昨日行ってきました!会場スペースの関係で東京展よりは規模がやや小さかったものの、逆にいえば12枚(十二神)の新作巨大絵画を数センチの距離で鑑賞でき、荒木先生の筆致を間近で感じることが出来ました。大阪の小さな会場でもボリュームある展示が可能と分かったので、あのスペースがあれば名古屋や福岡、北海道でも開催でき、全国巡回に道を開いたと言えます。 /東京展では売り切れて入手できなかった“家系図手ぬぐい”をゲットできて良かった。これ、ヴェルサス、リキエル、ウンガロまで載っててニンマリ。そして、やや値が張るけれどパーカーも妻を説得して買った。だって背中に各部ボスのイラストがあるんだもの、そりゃあ買うよ…。 //『ラストエンペラー』『暗殺の森』『1900年』『ラストタンゴ・イン・パリ』『暗殺のオペラ』『シェルタリング・スカイ』など傑作映画を数多く生み出したイタリア映画界の名匠ベルナルド・ベルトルッチ監督が他界。享年77。反ファシズムという信念を尊敬。独自の映像美、甘美な音楽、作家性の強いベルトルッチ・ワールドで映画ファンであることの喜びを何度も味わわせてくれた。心から哀悼の意を表します。 |
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●11月25日…伝説のアメコミ原作者スタン・リーが今月12日に他界。95歳の大往生。1960年代にマーベル・コミックで『スパイダーマン』、『X-メン』などのスーパーヒーローコミックの原作を手がけ、マーベル・コミック発行責任者などを歴任。『アイアンマン』『ハルク』『マイティ・ソー』『ドクター・ストレンジ』『アベンジャーズ』など、すべてがスタン・リーの頭脳から生まれた。マーベル・コミックの実写映画版の製作総指揮などを務め、劇中に必ずカメオ出演する遊び心を持っていた。夢を与えてくれたことに感謝! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●11月24日…フランス・ロケから帰国!秋のパリは8時過ぎに日の出、9時にようやく街全体が明るくなる。気温は昼でも4度という日があり、かなり寒かった。番組の収録とはまったく関係なしに、自由行動で巡礼した墓がいくつかあり、その中で最も感動したのが女優ジャンヌ・モロー、そして画家ニコラ・ド・スタールの墓。 フランス映画界の巨匠フランソワ・トリュフォー、ルイ・マル、ゴダール作品に出演し、オーソン・ウェルズから「世界で最も偉大な女優」と讃えられたジャンヌ・モロー。昨年7月に他界し、一刻も早く墓参したかったが、その願いがかなった。墓所はトリュフォー監督が眠るモンマルトル墓地と知り、「トリュフォーの側に眠っていたら嬉しいな」、そう思って墓地を訪れると、なんとトリュフォーの2列背後という近距離に彼女は眠っていた!『突然炎のごとく』『黒衣の花嫁』でトリュフォー監督と組んだモロー。構えたデジカメのワンフレームに2人が収まって、胸が激アツでござった。ちなみに、ゴダールは存命、ルイ・マルは遺灰を家族が持ったまま墓を建てていない。
そして、50歳最後に墓参したのが、ロシア出身の画家ニコラ・ド・スタール。ジョジョ荒木先生のお気に入り&露伴が熱くリスペクトしているド・スタール!ロシア貴族の子息ゆえ革命のため亡命、3歳で両親を失う。ベルギーで絵を学び、フランスで作品を発表。長い貧困生活を経て、後年高く評価され成功を手にしたにもかかわらず、「私は工場ではない、これでも出来るだけやっている」と苦悩、41歳でアトリエのテラスから投身自殺した。遺書には「絵を描きあげる力がなかった」。 彼はパリ郊外の墓地の一番奥に眠っている。墓前に立つと、墓石に置かれた絵筆のオブジェにちょうど夕陽が当たり、劇的な光景に見入った。露伴いわく「抽象画でありながら同時に風景画でもあってそのギリギリのせめぎ合いをテーマに描いている。こんな簡単な絵なのに光と奥行きと哀愁があって泣けるんだ。つまり『絵画』で心の究極に挑戦しているんだ」
//そんなこんなで、今日から51歳。信長“人間五十年”の時代なら、もうゴールイン。中世の人々にとってはボーナスタイムともいえ、生命を有効に使いたい。 |
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●11月11日…明日12日から23日まで、北部フランスの墓巡礼に行ってきます。初めての海外テレビ・ロケ&初の冬の欧州。これは50歳イヤーの最後を飾る大きなもの。無事に巡礼が終われば、来年に放映される予定。これで最初の渡仏から約30年かかったフランス全土の墓参が一区切りに。次回のサイト更新は11/24になります! //リンク先に「旅の持ち物チェックリスト」「海外の運転の注意点」をアップ。 |
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●11月10日…来月22日に年末恒例の読者交流会をやります!オフ会としては記念すべき30回目!近年はクジに外れて新年会になっていましたが、今年は4年ぶりに年末に当たった!詳細や申込みはリンク先から。下記、前回のオフ会の様子をレポートします! 参加者26人、“お薦めアート”をプレゼンしたのは18人。関西以外の参加者は、群馬、富山、東京、愛知。各自がプレゼンしたラインナップは以下の通り→ アール・ブリュット(無流派)の作品=アドルフ・ヴェルフリの絵画と、建築家フェルディナン・シュヴァルの理想宮/横溝正史角川文庫旧緑版全100巻コンプリート・アート作品としての“表紙絵”の魅力(画・杉本一文)/スウェーデンの作曲家クット・アッテルベリ「交響曲第2番」/アートとしての“うどん”/マヤ文明やトルテカ文明のメキシコの遺跡、ウシュマル、チェチェンイッツァ、テオティワカンなどのピラミッド/大河ドラマ「花の乱」の魅力/京都国立博物館「国宝展」、書の鑑賞/ウルトラマン・シリーズの歴史/松浦まさふみの漫画「アウターガンダム」/反田恭平演奏のショパン「別れの曲」/メアリー・シェリーの小説「フランケンシュタイン」/『新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」アウトロー俳句』北大路翼編/脊椎動物門脊椎動物亜門両生綱に分類される動物のうち尻尾がない生き物(カエル)の世界/東京都町田市を舞台にしたローカルヒーロー『超伝神トライブレイバー』/寿限無(落語ドラマ)/ビーだま・ビーすけの大冒険(ピタゴラ装置)/ビートルズ:サージェントペパーロンリーハーツクラブバンド50周年CD/ラーメンズのコント「good day house」より"3rd.Floor"/ネット上で都市伝説を作っていくムーブメント「SCP Foundation」紹介 →
「駐車場雪に土下座の跡残る」 「呼吸器と同じコンセントに聖樹(クリスマスツリー)」
・ウルトラセブンのキングジョーは世界初のスーパーロボット ・「帰ってきたウルトラマン」は初代マンが帰ってくる設定だった ・ウルトラマンAの防衛チームは仲が悪く特撮で最低のチーム(笑) ・ウルトラマンティガは特撮初の初期からタイプチェンジ可能 ・コスモスは劇場版で始まって劇場版で完結する唯一の作品 ・ネクサスは主人公が最終回で初めて変身する
読者の皆さん、一緒にアートを味わいましょう!作品のプレゼン時間は1人15分、是非あなたのお気に入りアートをお聞かせ下さい。会場で待ってます!(*^_^*) |
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●11月9日…先日、NHKと民放の垣根を越えて、年間の傑作ドキュメンタリーを讃える放送がBSプレミアムであった。6本ほどオンエアされ、どれも力作ばかり、本当に見応えがあった。 (1)教科書から日本の戦争、黒歴史が次々と消えていく過程を追った「教育と愛国〜教科書でいま何が起きているのか」(50分)。取材を受けた保守派重鎮が「歴史から何も学ぶ必要がない」と断言したシーンにブッ飛んだ。大戦で死亡した日本兵の過半数は、戦死ではなく“餓死”。戦争指導者が補給を軽視し、無茶な命令を連発した結果なのに、「何も学ばなくていい」なら、それこそ無駄死にではないか。 (2)担当ディレクターが日テレを退職する前に作った『南京事件U』(全編 45分/ハイライト 7分)。テレビ史上初めて南京の虐殺をCGで描き、これまで日本兵の当時の日記、文字でしか知らなかった現場の状況が、映像で見ることで戦慄の体験となった。やっと何が揚子江の河岸で起きていたのか理解できた。 (3)最も衝撃を受けたのは、故樹木希林さんがナレーションを担当された反戦ドキュメンタリー『記憶の澱(おり)』(19分)。地上波では珍しい、旧日本軍の加害行為に触れた番組だった。空襲など被害の体験は伝えやすいが、加害の実態は語りにくいもの。この作品を完成させた山口放送のスタッフに心から敬意。自虐的とかじゃなく、知っておくべきこと。なぜならアジアの旅行客はこのことを知っているからだ。後半は沖縄戦にも言及している。 |
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●11月8日…今回、アメリカの中間選挙をめぐる報道で最も驚いたことは、11/2の報ステが伝えた「アメリカの30歳未満の若い有権者は、社会主義に好意的な人の方が否定的な人より多い」という事実。戦後の赤狩り、レーガン時代のウルトラ反共など、アメリカ人にとって「社会主義=絶対悪」という共通認識があると思っていた。具体的には社会主義好意派が43%、否定派が26%、残りが態度保留か回答なし。両派は僅差ではなく、数年後には倍の差になっていそうな数字。 ただし、 ここでいう「社会主義」は目標を共産国家とする政治体系としての社会主義ではなく、北欧型の福祉国家。米国は自己責任論を徹底するあまり、税金を投入して福祉の充実をはかるという考えまで“社会主義”の枠に入ってしまている。なんせ、オバマが日本では当たり前の国民皆保険制度を導入しようとした時ですら、アメリカでは「社会主義の悪魔的平等政策を押しつけるな」と糾弾する人が大勢いたのだから…。 「超富裕層8人が36億人分の資産を所有」と極端に格差が広がった今、「資本主義でも社会主義でも若者が同じ貧乏になるなら、医療・教育が無料の社会主義“路線”がいい」ということらしい。富めるものはますます富み、貧しいものはさらなる貧困に堕ちていく超格差社会は、政治システムとして成功してるといえるのか、僕はそう思わない。 中間選挙の結果、米民主党が下院の過半数の議席を奪い返したことで、二大政党制がアメリカの若者に「変化は可能」と希望を与えているのを感じた。若い世代は、自分の投票行動で政治がひっくり返ることを実感しているだろう。 だからこそ思う。「日本の野党は不甲斐ない」「立憲民主は身内の不祥事に甘い」で終わるのではなく、そのダメダメな野党を育てなければならないと。アメリカのように、「政治不信を生めば、与党と野党は簡単に逆転する」という現実があれば、自民の議員にもっと緊張感が生まれるだろう。 政権転落の可能性を常に肌身で感じていれば、公文書偽造なんてあり得ないし、まして役人に自殺者が出ているのに、担当大臣が責任をとらずに続投するなんてこともない。野党が強くなるのは、与党にとっても良いこと。与党議員の劣化を防げるから。野党をバッシングして溜飲を下げて終了ではなく、健全な民主主義政治を行えるよう、日本には対抗勢力が必要とつくづく思う。 |
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●11月7日…祝!アメリカ中間選挙、下院で民主党が過半数を奪還!29歳以下の若者の7割が「分断はもうウンザリ」と民主に投票したという。素晴らしすぎる! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●11月6日…ニコロ・パガニーニのほぼ全曲を聴き終わった。超絶技巧の連続、演奏シーンを動画で見てビックリした。ヴァイオリニストが1人でメロディーと伴奏をやっている!?右手で弓を動かしてメロディーを奏で、左手はピチカートで伴奏を刻んでいる。右手は同時に複数の弦を弾く重奏(ひとりハモり)もやってるし(汗)。 曲名は英国国歌による変奏曲『ゴッド・セイヴ・ザ・キング』 (3分41秒)。現在は「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」、英国の国歌はときの君主の性別によって曲名も歌詞も変わるらしい。 演奏者は中国のヴァイオリニスト、ニン・フェン。彼以外の演奏と聴き比べようと思ってYouTubeを検索しても、演奏動画をアップしているのはニン・フェンしかいないという…。 ニン・フェンではもう一曲、超絶技巧曲の無伴奏ヴァイオリン独奏曲『独奏ヴァイオリンのためのデュオ(Duo for One Violin)』 (2分23秒)の動画もアップされていた。 一方、たっぷりと歌心を込めた聴きやすい曲もあった。この『カンタービレ』 (4分)は繰り返し聞きたくなる。4分じゃ物足りない。 そして冒頭から引き込まれたのが『弦楽四重奏曲第1番』 (18分27秒)。良い曲なのに、なぜ音楽史で殆ど無視されているのか…。 |
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●11月5日…漫画のアニメ化では原作の改悪が少なくないけど、ジョジョ5部アニメのオリジナルシーンは毎回素晴らしくスタッフに脱帽。第5話は原作の「眠れる奴隷」にリンクした、ミスタ「車どうするんだ」アバ「代車だよ」フーゴ「誰かさんがぶっ壊したから」の会話に鳥肌。クルーズ船の出港シーンの伏線、ナランチャの「スパライト」購入シーン、色々最高。毎週楽しみ過ぎる! そして、ジョジョ愛爆裂の盟友DOR氏が5部アニメでも全話の放送スケジュールをエピタフ(未来予知)。リンク先のツイッター画像が放送カレンダーになっている。細かなズレはあるかもだけど、大まかにはこの進行でいくと思う。年末年始にプロシュート戦!バレンタイン付近でギアッチョ戦!GWにチョコラータ戦!最終回は6月下旬になる模様。楽しみですなぁ! |
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●11月4日…アメリカ中間選挙、米国民が2年間のトランプ政治をどうジャッジするか注視。敵と味方をハッキリ分けて対話が成り立たないほどの分断を作り、怒りや対立を煽るトランプの手法。これは米国だけじゃなく、日本でも欧州でも南米でも、ここ数年絶大な効果を得るようになってきた。この道の先になにがある。破滅的な暴力が待ってるだけだ。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●11月3日…先日NHKラジオ深夜便で話した第3回『世界お墓偉人伝』が11/7の18時までリンク先で試聴可能!巡礼中に出会っためっちゃ優しい人々の話!今回のトークに関連する画像を以下に貼っておきます!
//日本シリーズ、ソフトバンクは強かった。今年こそ広島が日本一になってほしくて応援してたので残念至極。初戦は勝ったのになぁ。 |
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●11月2日…作曲家のパガニーニは同時に天才ヴァイオリニストでもあり、残された作品はヴァイオリン曲が有名だけど、実は恋人の女性ギター奏者のためギター作品も多数作曲している。第37番までのギター・ソナタを全収録した『37のギター・ソナタ』(95分)をYouTubeで見つけ、作業BGMとして流している。重くないので時間帯を選ばず部屋に馴染む。交響曲やオペラはお腹いっぱいという時に良い。 ※ギターとヴァイオリンという異色の組み合わせの楽曲(21分)もある。作曲時は10代後半。若者らしくのびのびとした曲。ギタリストの彼女と楽しくセッションしていたんだろう。 //やはり文春砲は第二弾の音声データを持っていたか。電話の声は片山さつき大臣に聞こえるが、本人が「喋った記憶がない」「自分の声かどうか分からない」と答弁する以上、早急に声紋鑑定にかけるべき。「口利き」疑惑に関与した私設秘書について大臣は「彼は私設秘書ではない」といいながら、参院を自由に出入りできる私設秘書用の通行証を長期間渡していたことも今日分かった。っていうか、リンク先によると文春との初期のやりとりで「既に私設秘書を退職した」と回答している。真っ黒やん…。 //2014年、「イスラム国」に約10カ月間拘束されたフランス人記者4人が解放された際、フランスのオランド大統領(当時)は4人の帰国を自ら空港で出迎え、「報道の自由に尽くす、優秀な同胞がいることを誇りに思う」と述べた。それが世界標準の反応。 それだけに、以下の記事は読んでるだけでしんどくなった。『安田純平会見に『バイキング』坂上忍、東国原、土田らがゲス全開バッシング!「シリアの話より反省聞かせろ」』。坂上、土田両氏は森友・加計問題で官邸批判ができる数少ないタレントなのに、この件に関しては戦地取材の重要性がすっぽり抜け落ちている。残念すぎる。 |
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●11月1日…今日の国会答弁。移民について山下法相は「移民者に上限を設けない」というが、立憲民主の長妻議員は「受け入れ拡大より、技能実習生の待遇改善を」と主張。技能実習生に関して実質時給300円で長時間労働をさせ、寮からの逃亡を防ぐため外部と切り離すなど、現代の奴隷制度と大きな問題になっている。結果、技能実習生の失踪者は今年の1月〜6月だけで4279名に達している。昨年は一年間で7089名だったので、それを上回る勢い。長妻議員「このままでは死んでしまうの逃げざるを得ない、こういう現状をほったらかしておいて、技能実習制度は残したままどんどん入れていくのは非常に無責任」。まったくその通り。まずは労働環境の整備と、日本人と同等の賃金水準の確保を。 |
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