〜ジョジョ立ち教室・プレゼンツ〜
ジョジョの奇妙な冒険・感涙名場面50選(2)
第4部前編
【50選】 1部 2部 3部 4部前編 4部後編 5部前編 5部後編 6部前編 6部後編
【ミニ・コラム】 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
(それぞれのシーンを具体的&詳細に研究する以上、完全ネタバレになります。未読の方は御注意を!)
※文章は左→右読みですが、画像は右→左読みでお願いします!
当コーナーは荒木飛呂彦氏&集英社とは一切関係が なく、作品の著作権は荒木氏及び集英社に帰属します |
(シーン17)29巻 東方良平の死 仗助の手で瓶の中に閉じ込められた殺人鬼アンジェロのアクア・ネックレス。夜勤明けの一杯を楽しみにしていた仗助の祖父・東方巡査は、ブランデーに仮装したアクア・ネックレスの攻撃を受けた。血を流して倒れているのを発見した仗助は“心配ないぜ、ちょっとした傷だ。こんな傷ぐらい簡単に…”とクレイジー・ダイヤモンドを発動し、祖父の傷を治す。「治ったぜ」だが祖父は目を開かない。「そんな…ハズは…目を…覚ますはずだ。俺のスタンドは傷を治せる…コラ、お爺ちゃん、ふざけると怒るよ!夜勤明けなんでマジに寝ちまったのか!」 祖父の襟元を掴んで必死にゆさぶる仗助。承太郎が仗助の肩にスッと手を置く。「仗助…」「傷は完璧に…!!」「人間は何かを破壊して生きていると言ってもいい生物だ。その中でお前の能力はこの世のどんなことよりも優しい。だが…生命が終わったものはもう戻らない。どんなスタンドだろうと戻せない」。
※第3部が完結した時に、正直いったい第4部はどうするんだろうと心配していた。承太郎とDIOのあんな無敵スタンドを見た後では、どんな戦闘力の主人公でもインパクト不足になるのではと懸念したんだ。だから4部主人公の仗助の能力が、ケガを治したり破壊されたものを修復する能力ということ、この世で最強の能力ではなく、この世で“最も優しい能力”ということに、意表を突かれたし無性に感動した。バトル・マンガにありがちな「強さの基準は攻撃力」「パワーにはさらにパワーで対抗」という考え方や価値観の範疇から飛び出したニューヒーロー、東方仗助の誕生だった!(ちなみに仗助は荒木さん自身がお気に入りキャラBEST1にあげたキャラっす) (シーン18)30巻 億泰のケガ〜形兆の死 (注)画像は右→左読み 形兆にさらわれた康一を助ける為に入った屋敷で、バッドカンパニーの攻撃を受ける仗助。すんでの所でかわした弾は、形兆の弟・億泰に命中した。血を吹いて倒れる億泰。「どこまでもバカな弟だ…無能なやつは側の者の足を引っ張ると、ガキの頃から繰り返し言ったよなあ〜」「てっ、てめーの弟ごと攻撃するつもりかッ…!」 仗助は屋敷から億泰を連れて脱出した(このとき億泰をかばって手を負傷する)。 「さて…と…億泰。お前の兄貴のスタンドの正体を教えてもらおうか?喋れば傷を治してやるぜ」「誰…が…言うもんか…ボケが…」「それじゃあ、やっぱり…しょうがねえなあーッ!」億泰の顔面にパンチを打ち込んだ!…と思いきや、億泰の傷を治した仗助。呆気にとられる億泰。「これからもう一度屋敷ん中に入るが、邪魔だけはすンなよな。」「!?」そう言って屋敷に向かう仗助。「お…おい!待て!なんでだ?仗助!?」「あ?」「なぜ俺の傷を治した?」「うるせえな、あとだあと」「てめーを攻撃するかもしんねーぞ!俺はてめーの敵だぜッ!」「やるのかい?」「てめーの答えを聞いてからだ!何で傷を治した?俺は兄貴のスタンドの正体を喋っちゃあいねーぞ。俺は頭あんまり良くねーんだからよッ!バシッ!と答えてもらうぜッ!」。仗助の腕から血が流れている。 「それに…!てめーのその手の傷だ!そんなにまでしてよ、なぜ俺を助けたのか聞きてえ!!」「深い理由なんかねえよ。“なにも死ぬこたあねー”さっきはそー思っただけだよ」「……」。言葉が出ない億泰。
仗助が屋敷に再突入すると億泰が“もう一つ質問がある”と追ってきた「何でお前その手の傷を自分のスタンドで治さねえ?俺を治したみてえに、さっさと治しゃあいいじゃねーかよ」「俺の“クレイジー・ダイヤモンド”は自分の傷は治せないんだよ。世の中…都合のいい事だらけじゃあねえってことだな。(億泰は仗助の顔を凝視している)そして何より死んだ人間はどうしようもない。一つだけ言っとくぞ億泰!もし康一が死んだら、俺はてめーの兄貴に何すっか分かんねーからな…。逆恨みすんなよ!こいつはおめーの兄貴が原因のトラブルだ…分かったな?分かったら…外に出てろよ」「……!」。 屋敷の階段を上ると、ガランとした部屋の中心に康一が倒れていた。仗助“くっそ〜、完全に罠だぜ…こいつは…康一に近寄ったらどっかから攻撃してくる気だ…”。すると、背後で億泰がザ・ハンドを発動した! 「なにッ!億泰!きさまッ!」「仗助ぇ〜ッ!」ギャオン!ザ・ハンドが空間を削り取り、康一が仗助の足元に瞬間移動した。驚く仗助に億泰は告げる「俺はバカだからよぉ〜、心の中に思ったことだけをする。一回だけだ、一回だけ借りを返すッ!後は何もしねえ!兄貴も手伝わねえ!おめーにも何もしねえ、これで終わりだ」 「…グレートだぜ…億泰!」。 ※形兆の死 ドジな億泰に“てめーを弟とは思っていないと”言い放つ形兆だったが、億泰がレッド・ホット・チリ・ペッパーに背後から襲われた時に「億泰ゥーッ!ボケッとしてんじゃあねーぞッ!どけェッ!!」と、弟を突き飛ばして自分が電流攻撃を受ける。「兄貴ィーッ!」「俺に触るんじゃねぇッ!」攻撃に巻き込まれるから離れろという形兆は、全身が発光し感電死する「億泰…おめーはよおー、いつだって俺の足手まといだったぜ…」。 形兆の亡骸を前にして、億泰は仗助に訴える「兄貴は最後にッ!俺の兄貴は最後の最後に俺をかばってくれたよなあ〜っ!仗助〜見てただろォ〜?」「…ああ、確かに見たよ…おめーの兄貴はおめーをかばったよ」。
(シーン19)32巻 ボヨヨン岬の戦い 愛を押し付ける由花子に対し、康一のエコーズが『大嫌いだ』と頭部に貼り付けたのを、「なによこれ?こんなことあたし、聞こえないわね」と、いとも簡単に引き剥がす恐るべき由花子。愕然とする康一「エコーズの能力が剥がされてしまったッ!思い込みが強すぎる!“言ってもムダ”というのが、こ…これほどとは!」。
彼女の逆切れは加速し、「あなたが死ねば永遠にあたしのものになる」と殺しにかかる。断崖の上で襲われた康一は彼女の足元にヒビが入っている事に気づき、“攻撃を止めて何かにつかまれ”と知らせる。「崖が崩れるだと!助かろーと思ってでたらめコクんじゃあねーわよッ!」バガァ!「あっ!」叫んだ瞬間に彼女の足元が崩れ、そのまま真っ逆さまに。崖の下には尖った岩場があった!「きゃあああああーッ!」由花子は岩に叩きつけられたッ!ボヨヨオ〜ン!なんと、岩には『ボヨヨォン』と先に貼られており、クッションに変身して由花子を救ったのだ。 跳ね返って崖の上まで戻って来た彼女。「言った通りだろ?でも、何を言ったって分わかんないだよね…君は」康一は一言つぶやくと背中を見せて去る。 「あたしが“エコーズ”を引きちぎろうとしている時に、既に崖が崩れるのを予想して崖下の岩がクッションになるように“文字”を貼り付けてたというの?あたしが康一君を殺そうとしている時、康一君はあたしを救うことを既に考えていたというのッ!」。由花子は“完全にあたしの負けだわ…”と絶句する。 ※でもこれで諦めず「ますます好きになって来たわ!あたし全然相手にされなくてもいいッ!康一君のこと思ってるだけで…幸せだわ!」になっちゃうんだけどね。
(シーン20)34巻 “透明の赤ちゃん”の救出(第4部) ジョセフは約80歳。彼が62歳の時に作った隠し子が仗助だ。仗助はジョセフと初めて対面した時に、16年間もほったらかしにされていた事へのわだかまりがあり、素直に“父さん”と呼べない。逆に「お袋には決して話しかけるな」「遠くから見るだけ」「見たらすぐにアメリカへ帰ってくれ」とジョセフをけん制する。ジョセフは「その通りじゃな…わかったよ…」とションボリ。 そんな2人が拾った“透明の赤ちゃん”は、ストレスが溜まると触れるもの全てを透明化させてしまうスタンド使いだった(敵意はない)。通行人が透明のベビーカーに気づかずタバコをポイ捨てし、ジョセフは慌ててタバコをキャッチするが、両手を離した隙に坂道をベビーカーが転がっていった。「何やってんスか!ジョースターさん!ボゲボゲしてんじゃあねーぞッ!(ジョセフがキャッチしたタバコは透明化し、仗助には見えてない)」「わ…わしはその、え…つい…その」「オギャァ、オギャァ」ゴロゴロ…ドッポン!何とベイビーは溜め池に落ちてしまった! パニクる仗助「水の中に落ちただとおーっ!」「じょ、仗助君」「やかましいッ!(こいつがヨタヨタしていたからこうなったんだぜ、この老いぼれジジイ〜。このイイカゲンな男が俺の父親だと…?イイカゲンだからお袋を16年もほっておいて平気だった…こんな男と上手くやっていける訳がねぇんだぜ)あんたはすっこんでなよ!」「……」ザバァァン。仗助は飛び込んだ。「いねえぞ!畜生!“透明の水の中”でどうやって“透明の赤んぼ”を見つけりゃあいいんだーッ!?」 ジョセフも池に入る。「仗助君。わし…これから死ぬかもしれんから、その時は…君の母さんに…よろしく伝えといておくれよな…。何しろ…トシがトシじゃからのォ〜」ジョセフは万能ナイフを取り出すと自分の手首を切った!「何してんスかァー!」「(赤く)色をつけて…おる…んじゃよ。血の色が…どんどん透明になっていく中心に…あの子はおる」確かに水中の一角が透明になっていた!ジョセフは首まで沈んでいる。「ジョースターさん!」クレイジー・ダイヤモンドが赤ちゃんを救出!「オギャア、オギャア」。 仗助は感動した「こんなこと普通は思いつきもしねえっスよ。見たこともねえ他人の子どものために…ここまで」「カッコつけたかったんじゃよ。お前の前で」。
(シーン21)37巻 重ちーの死 吉良と対決した重ちーは、校舎の陰でキラー・クイーンの爆弾攻撃にあい瀕死の重傷を負う。さらに吉良は“他のスタンド使いの名前を言わねば君の両親を始末する”と脅迫した。「なん…だ…と!!」それまで“誰か助けてくれー!”と叫んでいた重ちーの顔つきが変わる。彼は虫の息ながら、殺人鬼の正体を皆に伝えるべくハーヴェストで移動した。目指すは仗助の教室!「じょ…仗助の所へ行く…ど…仗助の…クレイジー・ダイヤモンドなら…オラを…治してもらえるど…オ…オラはッ…“パパ”と“ママ”を…守るど!あんな薄ら汚らわしいヤツがッ…“パパとママ”が住むこの町にいてはならないどッ!!」。 重ちーの瞳に教室で談笑する仗助と億泰が映った。「じょ!仗助ッ!!」だが、教室のドアノブを触った瞬間、重ちーは爆死する。キラー・クイーンが既にドアノブを触っていたのだ。 「お、おい仗助見ろッ!」億泰が叫んだ。ハーヴェストの最後の一匹が、全身から血を吹き出しつつ、吉良の背広のボタンを持って教室に入ってきた「ミツケ…タ…ゾッ!」。仗助たちの目の前でハーヴェストは消滅した。 アーノルドが空に向かって吠えている。天に昇っていく重ちー。鈴美は慟哭する「なんてこと…また“あいつ”だわ…!“あいつ”にやられた“魂”が飛んで行く…!“あいつ”と出会ってしまったのねッ!」。
(シーン22)38巻 シンデレラにて 運勢を幸運のまま固定するスタンド・エステ『シンデレラ』。運を維持するには30分おきにスタンドにパワーを与える特製口紅を塗らねばならなかったが、由花子は初めての康一とのデートに浮かれて、口紅を塗るのを忘れてしまう。結果、彼女は顔(人相)がボロボロに崩れ、手相や指紋も溶けていく。後日、由花子の後ろ姿を見て声を掛けて来た康一に、人違いだと答える彼女。彼女はシンデレラに駆け込み、顔を元に戻せと辻彩を責め立てるが「自分の運勢を甘く見たあなたが悪い」と一蹴される。 この時「やはり由花子だったのでは?」と、由花子を追って康一がシンデレラに入って来た。“もう…おしまいだわ…この姿を…康一君から隠すことはできなかった…もう生きていけない…”絶望する由花子。辻彩「このコなのね…康一君て…このコ、顔の違うあなたを“山岸由花子”と見抜いたわ…本人が否定しているのに見抜いて追って来るなんて、このコ“人格”を見る目ってやつがあるわ。その男の子の行動に免じて“魔法使い”としてもう一度だけ最後のチャンスをあげるわ…」。彼女は由花子の前に百種近くの目と眉のパーツを出し、“中から一つ『自分の顔』を選びなさい、正しければ元に戻してあげる。もし他人の顔を選んだら一生崩れた顔のままよ”と 告げる。
由花子は自分の顔を選ぶくらい簡単と言ったものの、鏡の顔は左右逆さまなので、迷い出すとどれもこれも自分の顔(目元)に思えてしまう。「あたし…選ぶの止めたわ」「何言ってるの?顔のない人生を送りたいの?」 「康一君に選んでもらうわ。だって…康一君の選んだものなら…あたし、それがどんな顔だろうと、どんな運勢だろうと、それで満足だわ…それに従えるわ…」。驚く康一「そ…そんなことッ!」「かまわないの。康一君が選んだものなら勇気が湧いてくるんだもの。選んで頂戴…康一君」「う…うん」。 康一はひとつの顔を選び、「これだよ。もし違う顔だったとしたら(辻彩にエコーズを出す)、それ…エコーズっていう僕のスタンドです。あなたのスタンドでエコーズの目を傷つけて、僕の目を見えないようにして下さい」。この申し出に辻彩も由花子も仰天する。康一「由花子さん…後悔しないとか言ってるけど、由花子さんの性格だと、きっと“違う顔”になると…僕に見られるの嫌だと思うんだ。だから僕が見なけりゃ済む事だと思うもので…」「こ…康一君…」。 康一は由花子の顔に選んだパーツをはめてあげた。ピカァアア!「見てッ!康一君ッ!」「ピッタリだ…」。 辻彩は呟く「(“魔法使い”としてのルールを曲げたけど治してあげたわ。だって逆にこのあたしが何の関係もないこの康一君にそこまでさせてしまっては『魔法使い』としてのコケンに係わるから)由花子さん。あなた…男の子を見る目だけは確かだったようね…」。エステ“シンデレラ”営業中--火曜定休・駅より徒歩2分。
(シーン23)39巻 吉良VS康一 人間の体温を遠隔操作で自動追尾する爆弾戦車シアー・ハート・アタック。装甲の硬さはスター・プラチナのオラオラさえ通用せず、承太郎は爆発に巻き込まれてしまう。康一は爆弾戦車との一騎打ちに挑むが、この間にエコーズがACT2から3に進化!ACT3は物質を重くするスタンド。爆弾戦車を倒すことは出来ないが、重さを加え移動不能にすることは可能だった。「必殺“エコーズ3 FREEZE!!”」カフェで爆弾戦車の帰りを待っていた吉良の左手が突然重くなり地面にめり込んだ(爆弾戦車はスタンドの左手部分)。 吉良はこれまでずっと自分の正体を隠していたが、キラー・クイーン本体で康一を爆殺する為に、ついにその姿を目の前に晒す。杉本鈴美や重ちーなど多くの人命を奪った男。ボタンを手がかりに皆で追っていた犯人が、道の向こうからやって来た。
「こっ、こっ、こいつ…こっ、こいつがッ!目の前にいるこの男がッ!僕の目の前にいるこの男がッ!うおおおおおおあああああああ!くらわせろACT3ッ!」だが爆弾戦車を攻撃するACT3はキラー・クイーン本体に踏み付けられてしまう。 地面に突っ伏した康一に対し、「あと1分したらキラークイーンで吹き飛ばしてやる。それまでなぶり殺す!」と、手を砕き、顔面に蹴りを入れる非情な吉良。髪を鷲掴みにされた康一は、額、鼻、口から血を流している。「“吉良吉影”それが…お前の本名…だ」康一の手から吉良の財布と免許証が落ちた。「わ…私の免許証。いつの間に抜き取った?このちっぽけなクソガキがッ!私の名前が分かったからどうだというのだ?お前はこれから消されるのだ…」「ああ…確かに“これからお前は僕を殺す”。でもね、こんな僕にさえあんたの名前が分かったんだ…あんたはたいしたヤツじゃあないのさ…。今は逃げれるかもしれない…でも、どう思う?こんな“ちっぽけなクソガキ”に簡単に名前がバレてしまったんだぜ…」。顔がピクピク痙攣する吉良。康一は吉良を指差して叫ぶ「お前はバカ丸出しだッ!あの世でお前が来るのを楽しみに待っててやるぞッ!」「野郎ォーッ!!」ボゴォ!キラークイーンのパンチが康一のボディーを突き抜けた。康一はニヤリと笑いながら失神している。「くそったれが〜っ、なんだこの敗北感は…?」もっとなぶってから殺すつもりだったのにと悔しがる吉良。
※この後、キラークイーン第1の爆弾で康一を吹き飛ばそうとしたが、吉良には康一が靴下を裏がえしに履いている事が気になってしまう。「ええい!裏表ぐらい確認してから学校へ行け」と靴下を直す吉良。それから、靴が脱げていたのでそれもきちんと履かせた。そうこうしてるうちに承太郎が復活、スタープラチナを叩き込まれる。倒れている康一に承太郎は言う「よく、たった一人で孤独に闘ったと思うよ…尊敬するぜ、康一君。成長したな」。
現場に駆けつける仗助と億泰。追い詰められた吉良は、自ら左手首を切断することで爆弾戦車に単独で仗助たちを足止めさせ、自身は『シンデレラ』に押入って、背丈の似た男(川尻浩作)の顔を辻彩に移植させたうえで彼女と川尻を殺害、川尻本人に成りすまして逃亡した。 (シーン24)42巻 猫草からしのぶを守る(第4部) 川尻家の地下室に入り込んだ黒猫を追い出そうとして、しのぶ(川尻の妻)はホウキを振り回す。不運にも割れたガラスが猫に突き刺さり、猫は仮死状態になる。死んだと勘違いして吉良が庭に埋めてやると、翌朝猫草となって復活していた(猫は『矢』で射抜かれた猫だった)。しかも、空気を自在に操るというトンデモ能力を身につけて! 何も知らないしのぶは猫草に復讐される。庭に出ると空気弾で右足の爪を引きちぎられた「きゃあああああーっ!」。様子を見ていた吉良は「家の中に戻っていなさい」と言い、猫草を始末する為にキラークイーンの爆弾(小石)を猫草の前に置く。ところが点火スイッチを押しても爆発しない。猫草は周囲の空気を集めて空気弾を作っていたからだ。「何?そ…その植物、動いてるわ!」「家の中に戻ってろと言ったはずだぞ!」ギャアース!再び発射された弾はしのぶの上半身に直撃し、口から血を流して彼女は失神する。 しのぶを抱きかかえる吉良は猫草を睨み付ける「これ以上、彼女を攻撃させるわけにはいかない!貴様には…消えてもらう!」。
空気弾を避けながらキラークイーンで猫草を踏み付けるが、猫草はバリアーのように空気のクッションを作っていて、直接ダメージを与えることが出来ない。逆に猫草は庭のサボテンを撃ち、飛び散った針が2人を襲う「し…しのぶッ!(腕の中で気絶したままだ)何だ?この吉良吉影、ひょっとして今この女のことを心配したのか?彼女の目にサボテンのトゲが刺さらなかった事に…今、心からホッとしたのか…?何だ…この気持ちは…。この私が他人の女のことを心配するなどと…!いや違う!この女がもし死んだら、あの空条承太郎にこの家の事が知られる心配があるだけ…。この女が無事でホッとしたのは、その事だけのせいだ…ただそれだけ…」。 さらに猫草は吉良の血管に空気の固まりを入れて空気塞栓を起こそうとし、吉良は空気を抜く為に自分で自分の血管を爆破するまでに追い詰められる。「甘く見ていた…強い…!キラークイーンの爆弾はこいつの周りでは爆発させることは出来ない。そしてうっかり近づくことも出来ない…。ど…どうする!?」次々と空気弾を撃たれ、もはやこれまでか!という所で、吉良は庭に落ちていたゴルフボールを、とっさに猫草の根元に転がす。猫草は夢中になってジャレ始めた!すっかり戦っていたことを忘れて遊んでいる猫草。すごいオチ。
(シーン25)43巻 噴上裕也、男を見せる 通学中に行方不明になった康一。仗助は入院中のかつての敵・噴上裕也を訪れ、ケガを治す代わりに、ハイウェイ・スターのズバ抜けた嗅覚で康一の居場所を探してくれと、取り引きを持ちかける。承諾した裕也は通学路から追跡を開始。クンクン。 「仗助…!お前と俺の“取り引き”つーのは…俺が“闘う”のは入ってねーよなーっ!“追跡”だけだよなあ〜っ!」。敵はすぐ近くにいるハズだが隠れていて見えない。焦る仗助「ヤツはどこだ!知ってんだろッ!裕也ッ!」。裕也は歯切れが悪い「仗助…俺は“闘う”のを手伝う約束はしてねーぜ…これ以上教えるって事は“闘う”のを手伝う事だ。これ以上はヤバすぎんだよ…“吉良吉影の親父”たちを敵に回すのはゴメンなんだ…俺は無関係でいたいんだ」。 敵は手に『広瀬康一』と書かれた紙を持って姿を現した。彼(宮本)は人や物を紙にするスタンド使いだった。 「この紙が“広瀬康一”さ」仗助に見せつけ、破けば康一は死ぬと脅す。宮本のエニグマが発動する条件は、相手の恐怖のサイン(動作)を発見した時。仗助をビビらす為に、宮本は走って来た車に「康一の紙」を投げ込む。仗助は恐怖で唇を噛み、その瞬間、紙に吸い込まれていく。裕也「仗助に協力しなくて良かった…もし協力してたら…仗助よりも先にヤツは“臭い”の分かるこの俺を始末したろう…」。
仗助は完全に吸い込まれる前に、宮本に告げる「そこの紙はよぉ〜、たぶん康一が囚われている紙じゃねぇ…名前だけ“広瀬康一”と書いただのオトリだって事は分かっていたさ…“その紙はワナだ”それは分かっていたんだ…」事実、紙はフェイクだった。仗助の凄みに思わずたじろぐ宮本。「しかしよォー、それでもなぜ俺がその“紙”を助けようとしたのか…ひょっとしたら康一かも知れないと思ったら…万が一でも!康一だっつー可能性があるのなら!その“紙”を助けに行かねえ訳にはいかねえだろう…!」。仗助は紙の中に消えた。 裕也は宮本と目が合いドギマギする。「噴上裕也か…仗助に協力しなかったのは“賢い行ない”だったな。“写真の親父”にもお前を始末しろとは言われてないし…もし今お前が仗助に協力してたなら…お前なんか簡単に始末できるんだぜ。命拾いしたな」宮本はタクシーで走り去った。 「仗助の野郎〜気取りやがってェ〜(もし“紙”にされたのが女友達なら)俺だってそうしたぜ!」仗助の言葉がブルッていた裕也を奮い立たせた!戦闘態勢に入るとハイウェイ・スターでタクシーに乗り込み宣言する「てめーや吉良吉影をこの町で生かしておくのは、カッコ悪い事だぜェーッ!すぐに2人とも元に戻せ、コラァーッ!」。
タクシーが止まり裕也本体が追いつくと、空の車内に1枚の紙が。「またワナってわけか!誘ってるっつーわけか!オレとここで決着つけようってのか!いいだろう!受けて立つぜッ!ワナを承知でてめーをブッ倒してやるぜ!」紙を開けると炎やサソリが出てきたが、最後に仗助と康一の紙、そしてシュレッダー(裁断器)が出てきた!シュレッダーに呑み込まれていく仗助と康一。思わず裕也は恐怖のサインを出し、彼もまた紙にされてしまう。「俺の負けだ…マジでビビッたよ。だが喜んで“敗北する”よ。喜んで“紙”になるぜ」仗助たちの紙を持ったままペラペラになったので紙同士が繋がった。すぐさま裕也は“仗助の紙”を引き抜く。「何引っ張り出してんだッ!」バグオッ!クレイジー・ダイヤモンドの左ストレートが宮本の顔面に炸裂する。 裕也が紙になったのと入れ替わりに仗助と康一が出てきた。「噴上裕也、おめえ…なんか、ちょっぴりカッコイイじゃあねーかよ…」「寄るな仗助!この(裕也の)紙を破くぞ!」ズン!宮本の手が重くなり地面にめり込んだ。「ACT3フリーズ!」「ドラララララララララララララ!」。--宮本輝之輔、再起不能。
以前は敵だった噴上裕也が損得抜きで他人を助けるという、脇役がキラリと光る好編だ! ●番外編 ジョジョ4部のトニオさんのイタリア料理を本場イタリアンのシェフが完全再現!食べる度に「ゥンまああ〜いっ!」を連発!
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