〔映画監督ヴィスコンティ賛歌!〕 14世紀から続くイタリアの名門貴族出身でありながら、貧困者や労働運動に深く共鳴し、虐げられた者の魂を描いたこと から“赤い貴族”の異名を持つ(先祖はあのダ・ビンチの後援者だった)。社会派作品を撮る一方で、珠玉の文芸作品も 多く残し、滅び行く貴族の美学、退廃的な官能美を映像に描き込めば右に出る者はいない。(戦時中は反ナチス運動 に参加してファシスト政権に逮捕されたことも)。マーラーの音楽に乗せて“美”の核心に迫った「ベニスに死す」、芸術 の虜になった王を描いた歴史大作「ルードウィヒ」、格調高い映像で人間の孤独を描いた「家族の肖像」、この3作は もう何度繰り返して見たか分からない。厭世的でありながらヒューマニズムを失わないヴィスコンティ映画にハズレなし! 代表作『揺れる大地』『若者のすべて』『山猫』『ベニスに死す』『ルードウィヒ神々の黄昏』『地獄に堕ちた勇者ども』『家族の肖像』 |
「ウガーッ!ノォーッ!」2004年5月17日。僕はローマの墓地で天に向かって絶望の雄叫びをあげていた。 どうしてもヴィスコンティ監督に「感動」をもらったお礼を言いたくて、はるばる日本から墓地まで行ったのに、 半日かけて探してもとうとう墓石が見つからなかったッ!(ヴィスコンティは僕の好きな映画監督第1位っす!) とにかく、あまりにも墓地が広大すぎた。墓マイラーになって17年。これほど無念さを味わった巡礼は初めて! もう自分1人の力では巡礼不可能だと分かったので、この場を借りて「捜索願い」を全世界に発信します!! |
●Verano墓地への行き方 ローマ・テルミニ駅前のバスロータリーで路線バスNO.492に乗るだけでOK!ただし、乗り場がロータリーから外れているので要注意!駅を出てそのままロータリーを真っ直ぐ横断すると、対岸の向かって右端にカバンや雑貨を売っているキオスクがある。キオスクは四辻に面しており、その四辻を左折して20mほど行った所に 492番のバス停があります!(道の反対側には逆方向に向かう492番のバス停があるので、くれぐれも間違えないように!)必ずバス停の看板に目的地のVeranoがあることを確認すること。バスは20分に1本くらい(?)。乗車すると15分前後でVeranoに到着します。 鉄道と違ってVeranoに着いてもアナウンスや表示はないので、うっかり乗り過ごすことのないよう、乗車時に「Per Verano?(ヴェラーノに行きますか?)」と書いた紙を運転手に見せ、なるべく運転手の近くに座ること。すると、着いた時に教えてくれます。 |
管理人事務所はこの中 | 正門から少し離れている |
右も左も、墓、墓、墓! | こういう階段がいっぱい。階段の上も… | やっぱり墓、墓、墓!! |
普通の墓を買えない人は壁面に。 | さらに貧しい人はアパート型。 | 見渡す限り、壁そのものが墓になっている。 |
PEPARTO EX CIVILI! | 19ブロック! | どう考えてもココにいるはずなんだけど…。 |
確かにそこは19ブロックだったが… |
数百人が眠る巨大霊廟だった! |
こ、ここからヴィスコンティを探すのか…!? |
念の為に付近も調べてみたが、岩と 一体化している珍しい墓石群があっただけ。 |
一向に会えず、献花用に買った 赤いバラもしおれてしまった… |
3度目の第19ブロック! |
あうう…ユダヤ教徒専用の墓地だった。 ヴィスコンティのヴの字もナシ。 |
「今回も残念だったニャー」 |
「もうお手上げ…ど〜すりゃいいの?」 | 墓地の前の立ち食いピザ屋で、 怒りのヤケ食いヤケ呑みだーッ!! |
★2005.1.18、サイト掲示板にて“sdさん”から以下の情報が寄せられました! 『ヴィスコンティ監督のお墓は、彼自身の希望でカトリック信者にしては珍しく火葬にされて、監督が1950年代に居住していた、ナポリ湾の島・イスキア島の別荘に埋葬されました。そしてその別荘が「la colombaia」と言うヴィスコンティ財団になっていて、ヴィスコンティ博物館にもなっています。財団の住所は、 via F.Calise,130 80075 Foro Isola d'ischia(NA) info@colombaia.org 初夏の頃に行かれると良いと思います。有名なカプリ島の隣の島ですから。ご健闘を祈ります。』 うおーッ!sdさん、貴重な激レア情報を有難うございます!イスキア島ですね!!(ということは、ローマで 墓地の管理人がプリントアウトしてくれた情報は何だったのか!?わ、わ、わけがわからーんッ!!) |
まずはバス! | そして歩いて! | 歩いて、歩いて! |
さらに歩いて! | どんどん歩いて! | ヴィスコンティ財団に到着! |
映画のスチールを展示! | 管理人のドメニコさん | 最後は裏山に分け入る! |
この花瓶の背後の岩が監督の墓石! | 「ハハーッ!」悲願達成!! |
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