最新文芸情報


2015.9〜10

●10月31日…ここ2、3年で急激にハロウィンが大ブームに。「これは平成の“ええじゃないか”だ」と指摘する声も。来年は間違いなくもっと大規模になり、このペースだと5年後には渋谷のスクランブル交差点が各地に出現すると予想。
・“ハロウィン”トリビア…原型はブリテン島の古代ケルト人の祝日行事。10月31日はケルト暦の大みそかであり、この夜は死神に召喚された悪霊が戸外を駆け巡ったという。子どもたちがオバケに扮装して街を練り歩くのはその名残。キリスト教とは無縁だったが、翌日の11月1日が全ての聖人を記念する「諸聖人の祝日=万聖節」にあたるため、その前夜祭として位置づけられるように。ローマ帝国のブリテン島征服後、果物の女神を讃えるローマの収穫祭がハロウィンに取り込まれ 収穫されたカボチャがスポットライトを浴びることに。
●10月30日…先日、英国のブレア元首相がイラク戦争に関して初めて公に謝罪した。米CNNのインタビューに「(イラクが大量破壊兵器を開発しているという)我々が受け取った情報が間違っていた事実を謝罪する」。そしてイラク北部でイスラム国(IS)が台頭した点についても、「フセイン排除後に何が起こるかについて、一部の計画や我々の理解に誤りがあった」と認めた。フセインは悪党だけど、この件に関しては冤罪であり、独立国に攻め込んだのは戦争犯罪といえる。イラクの政権交代はチュニジアのように国民自身の手で成されねばならなかった。英米軍の攻撃に巻き込まれて死んだバグダッド市民は「攻撃したけど、アレ勘違いだったわ」で片付けられてはたまらない。
…それでも、英国はイラク戦争を検証する独立調査委員会が機能し、参戦の是非を問う空気が国民全体にあるだけまともだ。日本では小泉政権がいち早く米国のイラク攻撃を支持したことを、まだちゃんと検証していないし、国民もあまり関心がない。安倍氏に至っては国会で「イラク戦争は大量破壊兵器がないと証明出来なかったイラクが悪い」と事実誤認の答弁をする始末。イラクはちゃんと何度も国連の査察(700回以上)を受け入れていたし、それでも発見されなかったからこそ、フランスやドイツは参戦しなかった。安倍氏の答弁は、ないものを証明しろという、いわゆる“悪魔の証明”を求めるもの。イラク戦争から10年経ってもまだこの程度の認識であり、だからこそ、安倍氏が自衛隊の最高指揮官(首相)として安保法制を進めることを危惧してきた。
日本はイラク戦争でフル装備の米兵を何度も空輸していた。洋上給油なんて生易しいものじゃない。今年7月に山本太郎議員(生活)が国会の論戦で以下を明確にした。→
(1)首相は「国連等の人員や事務機器、医療機器、車両、テント等を輸送した」「国連その他の人道復興支援のための人員・物資の輸送を行っている」と言ってきたが、約5年間に航空自衛隊がイラクに輸送した46,000人のうち国連関係者はたった6%。その10倍の約60%が米軍や軍属だった。国連職員と言いながら、人道復興支援と言いながら戦闘要員を運んでいた。
(2)航空自衛隊が米軍兵士などを移送していた2006年7月以降の1年間は、開戦直後を除いて最もイラク市民の犠牲が多かった時期と重なっている。2007年の民間人の犠牲死亡者数は24,000人にも上っている。また、米兵の犠牲も一番多かった時期。2007年と言えば第一次安倍政権で安倍氏は首相だった。
(3)2007年の一年間で米軍が爆撃した回数は1447回。女性、子ども、お年寄り、多くの市民が犠牲になった。航空自衛隊のイラクでの空輸活動については、2008年の名古屋高裁で違憲判決が確定している。高裁で自衛隊が現に行っている活動について憲法9条1項違反が認められたのは現憲法下で初めてのこと。人道支援といわれるものの実態が米軍との武力行使一体化であったことが、はっきりと司法によって判断された。
(4)アメリカが批准しているジュネーブ条約では、民間人に対する攻撃、殺人、傷害は禁止。病人の保護、文民病院の攻撃禁止が定められている。だが、2004年4月の米軍のイラク・ファルージャ攻略では、救急車まで攻撃した。翌月に国連の特別報告官が「ファルージャの攻撃で死亡したのは90%が一般市民。約750人が殺されたという情報もある。一刻も早く、人権侵害行為に関して、独立した調査を行うべきである」と声明を発表。
ファルージャ包囲戦に参加した米兵の証言「軍法の最高権限を持つ部隊の法務会に招集され、こう言われた。“武器を持つ人間をみたら、殺せ。双眼鏡を持つ人も殺せ。携帯電話を持つ人は殺せ。何も持たず、敵対行為がなかったとしても、走っている人、逃げる人は、何か画策しているとみなし、殺せ。白旗を掲げ、命令に従ったとしても、罠としてみなし、殺せ”。ファルージャで僕たちは、その交戦規定に従った。米兵たちは、ブルドーザーと戦車を使って、家屋を一つひとつ轢き潰し、人間は撃ち尽くしたか、犬や猫やニワトリなど動くものは何でも撃った。動物もいなくなったから、死体も撃った」。一部のおかしな米兵がやったことじゃない。米軍が組織としてやってきたこと。
(5)イラクに国連が査察に入ったのは700回以上。だが、大量破壊兵器なかった。なのに、むりやり米英は無理やり踏み込んだ。その片棒を担いだのは日本。その総括がなされずに、自衛隊をまた外に出すという。山本議員「総理、総括する必要あるでしょ? あなた自身が。だってずっと、その決定してきた組織の中にいて、いいポジションにいたんですから」。
−−この山本議員の国会質問を日本人の何割の人が知っているのだろう。空自が米兵を輸送した時期と、イラク市民の死者が激増している時期と重なっている点からも、モロに僕らは戦争当事者。でも、国民からそのことについて検証を求める声はほとんど聞こえてこない。加害者になったという自覚がないんだ。これはメディアの責任。メディアがほとんど伝えないんだから国民が情報に接しようがない。先の大戦と同じじゃないか。(山本議員の国会質問全文
※“平和の党”を自負する公明党、創価学会からイラク戦争検証を求める声を出して欲しい。当時、政権にいたんだから。学会の人だって政府答弁の「主に国連関係者を運んでいる」を信じて騙されたわけで、もっと怒っていいはず。
※ブレア元首相は「フセイン政権を倒したことは謝罪しない」とも。理由は人権を抑圧していたから。だったら、なぜ同じ理由で北朝鮮や中東の国王、アフリカの独裁者を倒さないのか。大量破壊兵器を実際に“持っている”金正恩はスルーで、“持っているかもしれない”フセインにはトマホークミサイルの雨。石油利権が目当てでイラクに殴り込んだのは明白。
●10月29日…しっかし、「憲法を守ろう」と言って売国奴呼ばわりされる先進国なんて日本だけだろう。そんなに日本の憲法が嫌いなら、どうぞ日本国憲法がないお好きな国へ。別にとめません。
「出ていけ」とは言わない。どうぞお好きにということ。ネットでは右派がすぐに「日本から出て行け」とリベラル派を罵倒するけど、リベラル派は右派の主張に「そういう考え方を持つ権利も憲法は保障している」として「出ていけ」とは言わない。そこが決定的に違う。
●10月28日…再開された沖縄辺野古の新基地埋め立て工事のニュース映像を見て、当局が埋め立てに反対する年配住民の腕を掴み、荒っぽくごぼう抜きしていく様子に凍りつく。一方、佐賀では「地元の了解が得られなかった」(管官房長官)と、住民の反対で海兵隊のオスプレイ配備が見送りになった。本土(佐賀)では市民の声が通り、沖縄では知事選や衆院選(自民全員落選)で県民の総意が明らかになったのに、市民の声が黙殺される。沖縄の人々が“もはや沖縄差別”“沖縄いじめ”と嘆くのも無理はない。7歳の女児まで国家が告訴する異常。本土の人間は、差別されたと感じる島民をそのまま見て見ぬふりでいいのか。

●10月27日…日本国憲法には「憲法を尊重し擁護する義務」が明記されているのに、役所(東京都日野市)が公用封筒の「憲法を守ろう」という言葉をマジックで消すというのはどういうことなのか。右傾化する今の日本を象徴するような出来事。
●10月26日…のわー!映画館でどえらい体験をした。なんというテクノロジー!ウチの近所に大阪初の4DX劇場が開館し、こけら落としで巨大ロボVS巨大怪獣の激闘を描いた『パシフィック・リム』をリバイバル上映。座席がスクリーンのアクションシーンと連動して前後上下左右へ移動し、ロボや怪獣がぶん殴るたびにガッコンガッコンと大揺れ。後部座席の人に蹴られてるのかと思うほど、背もたれも押してくる。怪鳥が羽ばたくと風は吹くわ、海に落ちると上から水(ミスト)はかかるわ、爆煙があがるシーンでスモッグが立ちこめるわ、ビーム発射で照明がフラッシュするわ、最初から最後まで、仰天、仰天、また仰天。『パシフィック・リム』を見るのはDVDを入れて5回目だけど、今まで見てきたのは何だったのかというほど迫力が違った。臨場感ハンパなし。正直言って、4DXをなめていた。椅子が動くくらい大したことないと思ってた。まさかここまで手に汗握るとは!
大阪在住の映画ファン&SFファンの人、10/30までの上映なので、時間が合うならぜひ四條畷イオンへ!
※これから『パシフィック・リム』以外も4DXで上映されるけど、個人的にこの映画以上に4DXの魅力をフルに味わえそうな作品はちょっと思い浮かばない。ロボットのパンチの重量感は4DXにもってこい。
※4DXは断然字幕よりも日本語吹き替えをおすすめ。小さな字幕を読むより、画面全体を満喫して欲しい!
※4DXとMX4Dは18都道府県に展開中。大阪の『パシフィック・リム』は一週間のみの上映だけど、全国にはどこかでやってるとこがあるかも!?
●10月25日…正岡子規(1867-1902)が他界2日前まで4カ月間書き綴り、新聞に連載していた随筆日誌『病牀六尺』を読む。読者は子規が9月19日に没する(享年35)と分かっているから、日記の日付を確認する度に胸が締め付けられた。冒頭は「病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が余には広過ぎるのである」。

【病床六尺】から
・余は今まで禅宗のいはゆる悟りといふ事を誤解して居た。悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思つて居たのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であつた。(六月二日)

・道具の贅沢などは一切しようと思はぬがただ硯(すずり)ばかりはややよきものをほしいと思つてゐた。しかし二円や三円のはした金では買へぬと聞いてあきらめてゐた。ところがどういふわけだか近頃になつてますますそれがほしくなつたけれど、今更先の知れた身で大金を出すのも余り馬鹿々々しいので仕方なしに在り来りの十銭か十五銭の硯ですましてゐると、碧梧桐(へきごとう、子規の弟子)がその亡兄黄塔の硯を持つて来て貸してくれた。その硯は一面は三方を溝の如く彫り、他の一面は芭蕉の葉を沢山に彫つてある。その石材は余りよいのでもないやうに思はれるがしかし十五銭位の勧工場物とは固より同日の論ではない上に、黄塔のかたみであることが、何となくなつかしく感ぜられて朝夕枕もとに置いて寝ながらのながめものになつてゐる。/五月雨や善き硯石借り得たり(六月十三日)

・「病牀六尺」が百に満ちた。一日に一つとすれば百日過ぎたわけで、百日の日月は極めて短いものに相違ないが、それが余にとつては十年も過ぎたやうな感じがするのである。ほかの人にはないことであらうが、余のする事はこの頃では少し時間を要するものを思ひつくと、これがいつまでつづくであらうかといふ事が初めから気になる。些細な話であるが、「病牀六尺」を書いて、それを新聞社へ毎日送るのに状袋(封筒)に入れて送るその状袋の上書をかくのが面倒なので、新聞社に頼んで状袋に活字で刷つてもらふた。そのこれを頼む時でさへ病人としては余り先きの長い事をやるといふて笑はれはすまいかと窃かに心配して居つた位であるのに、社の方では何と思ふたか、百枚注文した状袋を三百枚刷つてくれた。三百枚といふ大数には驚いた。毎日一枚宛書くとして十カ月分の状袋である。十カ月先きのことはどうなるか甚だ覚束ないものであるのにと窃かに心配して居つた。それが思ひのほか五、六月頃よりは容体もよくなつて、遂に百枚の状袋を費したといふ事は余にとつてはむしろ意外のことで、この百日といふ長い月日を経過した嬉しさは人にはわからんことであらう。しかしあとにまだ二百枚の状袋がある。二百枚は二百日である。二百日は半年以上である。半年以上もすれば梅の花が咲いて来る。果して病人の眼中に梅の花が咲くであらうか。(八月二十日)

・余が所望したる南岳の艸花画巻は今は余の物となつて、枕元に置かれて居る。朝に夕に、日に幾度となくあけては、見るのが何よりの楽しみで、ために命の延びるやうな心地がする。その筆つきの軽妙にして自在なる事は、殆ど古今独歩といふてもよからう。これが人物画であつたならば、如何によく出来て居つても、余は所望もしなかつたらう、また朝夕あけて見る事もないであらう。それが余の命の次に置いて居る草花の画であつたために、一見して惚れてしまふたのである。とにかく、この大事な画巻を特に余のために割愛せられたる澄道和尚の好意を謝するのである。(八月三十一日)※この3週後に没した。

「病床六尺」は晩年の澄み切った心境が映し出されており、死を前にした自らの精神さえも客観的に写生している。
ところで、子規の俳句と言えば「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」が突出して有名だけど、他にも良い句がたくさんあるので記しておきたい。子規は、俳句とは美しい自然を言葉で「写生」し、それを通して感情を伝えるものと考えた。

【カジポン選 子規の俳句】
「白雪をつんで小舟の流れけり」
「片端は山にかゝるや天の川」
「闇の夜は鼻で探るや梅の花」
「我宿にはいりさうなり昇る月」(滋賀三井寺)
「蝶ふたつ風にもつれて水の上」
「明月は瀬田から膳所へ流れけり」
「夏涼しさや行燈消えて水の音」
「涼しさや葉から葉へ散る蓮の露」
「夕立や松とりまいて五六人」
「秋の蚊や親にもらふた血をわけん」
「葉桜の上野は闇となりにけり」
「打水やまだ夕立の足らぬ町」
「琉球も蝦夷もはれたりけふの月」
「富士沼や小舟かちあふ初あらし」
「稻妻の壁つき通す光りかな」
「秋の雲いよいよ高く登りけり」
「蜘の巣に蜘は留守なり秋の風」
「はつきりと行先遠し秋の山」
「山かけり谷かけり鹿の月に啼く」
「笠について一里は来たり秋の蠅」
「さらさらと竹に音あり夜の雪」
「漱石が来て虚子が来て大三十日(おおみそか)」
32歳の冬、歩くどころから座ることさえ困難になっていた子規は、病床から母や妹に問う。「いくたびも雪の深さを尋ねけり」。
そして他界の前年、死の気配を感じて詠んだ「柿くふも今年ばかりと思ひけり」。
辞世の句は「糸瓜(へちま)咲て痰のつまりし仏かな」。
35年という短い生涯の中で、しかも最後の7年は病床にありながら、素朴かつ深みのある境地に達した。日本の俳壇・文壇に多大な業績(俳句1万2千余、短歌1300首、漢詩3000首他)を残して子規は旅立った。

※ちなみに子規は野球用語を翻訳する際、バッターを「打者」、ランナーを「走者」、フォアボールを「四球」、ストレートを「直球」、フライボールを「飛球」と訳した。これにより、没後100年目に野球殿堂入りを果たしている。
●10月24日…キタキタキターッ!待ってましたァアア!『ジョジョの奇妙な冒険第4部/ダイヤモンドは砕けない』アニメ化決定ッ!!4部連載終了は1995年。20年の時を経て、仗助、露伴先生、我らの康一君とTVで会える!杜王町の皆と会える!人生困難あれども、生きていればこそ、このような吉報も。放映日発表が待ち遠しい!!(☆o☆)
●10月22日…最近保存したツイートから。
・想田和弘→戦争法案には反対だけどSEALDsには違和感があると言う人は、その違和感を大事にして、同じような違和感を持つ仲間と独自の運動をすればいい。そうすれば戦争反対運動も全体として広がり、気持ちよく運動できる。そもそもSEALDsも勝手連なんだから、みんな勝手連を作ればいい。

・池田扶美代→毎日国会前でデモをしている方たち、お疲れさまです。欧州に住んでいる者から見たら、デモよりストライキなのですが、全ストさえ出来ないくらい、きっと上の幹部は自民党と繋がりがあるよね。だから無理かな…ストは本当に政府を厳しい状況に持っていける手段です。

・兵頭正俊→自衛官の今年度の応募者が、この9年で最も少なく、昨年度より20%落ち込んだ。激減である。理由は戦争法の成立で、大義なき殺人に追い込まれることを嫌ったのだ。少し考えれば、国が99%を救わない国で、軍需産業の金もうけのために死ぬことはないわけだ。99%の若者が覚醒してきたのだ。

・山名宏和→国会議員なのに、(臨時)国会開くのはイヤって…つまりそれって、堂々と「私は仕事をサボる」って言っているのと同じなのでは。そんな奴、普通は給料を払われないものだが。

・安保関連法案に反対するママの会→不思議でなりません。オスプレイ買うお金は何千億円もあるのに、子供の貧困問題では民間に寄付を呼びかけるとは。なぜ、子どもたちが貧困に陥っているのか、国はそこから考えてほしいです。

・元自衛官→地元の自民党員は「お前も元自衛隊なら分かるだろう。いま中国が攻めてきたらどうする?」と言う。私は「中国でも北朝鮮でも攻めてきたら、個別的自衛権と周辺・武力攻撃の事態法で十分対処できます。いまの集団的自衛権の本質は自衛とは違います」と答えた。彼は話を変えた。

//『あさが来た』、マジで面白い。これまでハズレ回なし!笑いあり、涙あり、15分間の毎日のささやかな幸せ。
●10月21日…これは非常に興味深い流れだ。昨日、靖国の秋季例大祭に合わせて超党派国会議員が集団参拝を行った。安保法制成立直後の参拝ゆえ、僕は人数を注視していた。すると、2013年は157人もいたのに、2014年は111人となり、今年に至っては70人(うち自民59人)。一昨年の半分以下。まさに激減といっていい。昨年減った時は“選挙前で地元に帰っているのだろう”と、一時的な現象と解釈していたけど、今回の減り具合を見て、確実にタカ派議員と距離を置く傾向が生まれているようだ。
自民は衆参406名。うち靖国参拝組は約60名。安倍政権下で出世しようと思えば右傾化するのが近道。現に新閣僚の半数以上が超右派の日本会議所属。参拝すれば首相から好感を持たれるのに、それでも参拝しない自民議員が約7分の6。小選挙区縛りで国会では首相に逆らえないものの、靖国に関しては立ち位置が別、自民執行部への無言の抵抗という事か。
今年の靖国秋季例大祭には、閣僚の高市総務相、岩城法相が参拝している。前から気になってたけど「私人として参拝した」というなら「総務大臣・高市早苗」と記帳するのはおかしい。その肩書きは公務員としてのものだ。黒塗りの公用車で靖国に来るのも何か違う。国民の税金で走っている車だ。靖国は国家機関じゃないぞ。
靖国に参拝した閣僚は「国の為に尊い命を捧げた英霊に感謝の気持ちを捧げた」というが、出征した日本兵の戦死者230万人のうち、約140万人が「餓死」している実に死者の「6割」が戦死ではなく餓死。原因は補給を軽視したずさんな作戦。閣僚は英霊に「感謝」の前に「謝罪」するべき
「英霊に感謝」という言葉は作戦ミスを帳消しにし、戦争指導者たちの責任問題から目を逸らさせる。過半数の兵士は「尊い命を投げ出した」のではなく「死に追い込まれた」のだ。靖国をドヤ顔で参拝するタカ派議員の顔に、日本政府が死に追い込んだという自覚は見えず。実際そんなコメントは出ず。
そして、中国への「自国の英霊に手を合わせることの何がいけないのか」という反発は的外れ。中国は一般人が戦死した親族のために靖国を訪れることを当然の権利として認めている。「日本の一般国民が自分の親類をしのんで参拝することに異議はない」(在日中国大使館・楊宇報道官/14年1月25日)
中国は千鳥ケ淵戦没者墓苑(無名戦士墓)への天皇や首相の参拝に、一度も苦情を言ったことはない。終戦日の全国戦没者追悼式にも干渉せず。中国の抗議は靖国に戦争指導者が祀られているという、その一点に尽きる。だが、靖国派は中国があらゆる英霊追悼に文句を言っているかのようにミスリード。保守メディアは憎悪を煽るな。
次に、とても重要な事実。昭和天皇は戦争指導者(A級戦犯)が靖国に合祀されたことで、靖国参拝をとり止めた。これは外交問題化する前のことであり、中国が騒いだからじゃない。最後の参拝は1975年。中曽根首相が公式参拝して中韓が猛抗議したのは1985年。外交問題に発展する10年前に、もう参拝を止めている。
昭和天皇は靖国参拝をやめたことを「私はあれ(A級戦犯合祀)以来参拝していない。それが私の心だ」と言い、今上天皇も地方の護国神社に参拝する際は、宮内庁がA級戦犯合祀の有無を事前に確認している。これほど明確な皇室のメッセージ(合祀反対)を、なぜ一部保守政治家は平気で無視するのか!
日本軍に多くの国民を殺害され、最も被害を受けた中国は、終戦後、日本への憎しみを克服して未来へ歩き出すため、「日本の国民もまた軍国主義の被害者だ」と考え、「軍国主義者」と「一般国民」を分けることで、気持ちに“折り合い”をつけてきた…日本人すべてを恨まなくて済むように。
 中国側はちゃんとこう言ってる→「日本人も日本の軍国主義の被害者であり、現代の世代の人たちは靖国神社に祀られている戦犯の行為に責任はない」(崔天凱駐米大使/14年1月10日)。それなのに、日本のネットでは「中国の言いがかり」論があまりに多い。もっと加害側として謙虚になれぬか…。

戦後中国は日本に戦争賠償金を一円も要求していないが、そのことを知らない日本人が多い(ODAは日本企業受注の“ヒモ付き”援助が多く賠償金とイコールではない)。中国側はずっと“日本国民も犠牲者”と言い聞かせてきたからこそ、戦争指導者への参拝を許す風潮に「国民も被害者じゃなかったのか」と傷ついてる。
戦争被害者が肉親の死を「もう昔の事」と乗り越える為には加害者の誠意ある姿勢が絶対に必要。「いつまで謝罪せねばならぬのか」こういう発言が加害者から出る度に心の傷が増えていく。現中国政府はチベット弾圧・人権無視の酷い政権だが、だからといって閣僚が靖国参拝で二次加害して良い訳ない。以上。

//旭化成建材によるマンション建設の不正工事。データの誤魔化しは杭打ち業界全体で常態化しているという。こんな手抜き工事は、先進国ではもうないと思っていた。どこまで闇が深いんだ。
●10月20日…当サイトでも何度か記事を紹介してきた神奈川新聞。権力者に物申す反骨心はジャーナリストの鑑。同紙の10/16の記事がカッコイイと話題になっている。以下転載。さすが神奈川新聞。
→『本紙論説・特報面の「時代の正体」シリーズについて、記事が偏っているという批判が寄せられる。それには「ええ、偏っています」と答えるほかない。
偏っているという受け止めが考えやスタンスの差異からくるのなら、私とあなたは別人で、考えやスタンスが同じでない以上、私が書いた記事が偏って感じられても何ら不思議ではない。つまり、すべての記事は誰かにとって偏っているということになる。
あるいは、やり玉に挙げられるのは安倍政権に批判的な記事だから、政権の悪口ばかり書くなということなのかもしれない。
これにも「でも、それが仕事ですから」としか答えようがない。権力批判はジャーナリズムの役割の一つだからだそれは先の大戦で新聞が軍部や政権の片棒を担ぎ、非道で無謀な侵略と戦争を正当化し、美化した反省に基づくものでもある
そして私たちはいま、権力の暴走を目の前で見せつけられるという歴史的瞬間のただ中にある。
シリーズを始めたのは2014年7月15日、安倍晋三内閣が集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に踏み切った2週間後のことだ。
憲法上許されないとされてきたものが、解釈をひっくり返すことでできるようになる。憲法という権力に対する縛りを為政者自らが振りほどき、意のままに振る舞うさまは暴走の2文字がふさわしかった
(略)暴走はいま、加速し、拡大の気配さえみせる。政権に不都合な報道をするマスコミを懲らしめるべきだと与党議員が息巻く。安全保障関連法を強行採決によって成立させる。果ては国会前で抗議デモを続けてきた大学生に殺害予告が届く。それは異論を封じ込め、排除する風潮が政治によって醸成、助長された帰結であるに違いなかった。
(略)私たちが直面しているのは、新聞記者である以前に社会を構成する一員としてどのように行動するのかという問題であるはずだ。
民主主義の要諦(ようたい)は多様性にある。一人一人、望むままの生き方が保障されるには、それぞれが違っていてよい、違っているからこそよいという価値観が保たれていなければならない。それにはまず自らが多様なうちの一人でいることだ。
だから空気など読まない。忖度(そんたく)しない。おもねらない。孤立を恐れず、むしろ誇る。偏っているという批判に「ええ、偏っていますが、何か」と答える。そして、私が偏っていることが結果的に、あなたが誰かを偏っていると批判する権利を守ることになるんですよ、と言い添える。
ほかの誰のものでもない自らの言葉で絶えず論を興し、そうして民主主義を体現する存在として新聞はありたい。(リンク元

/そして東京新聞も頑張っている。15年6月22日の記事から。戦時中に沖縄で4歳の少女が日本兵にスパイの汚名を被せられ手榴弾を投げつけられたという。
→『4歳「スパイ」の汚名 沖縄戦 渡野喜屋の悲劇』一九四五年五月、米軍に捕らえられた仲本さん一家は、県北部の渡野喜屋(大宜味村(おおぎみそん))の集落に収容された。村議だった父が、米兵にもらった食料をほかの人に配るのを、山に隠れた日本兵がじっと見ていた。「おまえたちは、こんないい物を食っているのか」。兵隊たちは夜中、一家が休む民家に踏み込んだ。仲本さんは母と兄、妹の四人で、砂浜に連行された。数十人いた周りも年配者や女性、子どもばかりだった。「アメリカの捕虜になって、恥ずかしくないのか!」。兵隊が怒鳴り、「一、二、三」の合図で手りゅう弾を何発か投げ込んだ。二歳の妹は死んだ。日本兵が引き揚げた後、米兵が倒れていた仲本さんを箱に入れ、テントに運んだ。父は別の場所で、首に短刀を突き刺されて殺された。両ひざは丸くくりぬかれ、「日の丸だ。勲章だ」と日本兵が持ち帰ったという。血の海に浮かぶ遺体を見つけた母と兄は、あまりのむごさに気絶した−。

//自民穏健派で「軽武装・経済優先」を掲げてきた宏池会。すっかりカルト首相に取り込まれたかと思いきや、同会の岸田文雄外相が「宏池会は憲法に愛着を持っている」と今月の研修会で発言。以下、リンク先から→『宏池会の創立者は池田勇人である。始祖は吉田茂、池田は吉田学校の優等生でも知られる。吉田茂はワシントンによる再軍備要求を、憲法9条を盾に突っぱねた。その結果、CIAによる造船疑獄の発覚で退陣を余儀なくされたが、吉田ー池田ラインは護憲・リベラル派閥・保守本流として、岸信介の右翼派閥と互角以上の戦いをしてきたことは、知る人ぞ知るである。前尾繁三郎ー大平正芳ー鈴木善幸ー宮澤喜一ー加藤紘一の政治人脈は、文字通り護憲・リベラルを貫いてきている』。宏池会がんばれ。

//討論の相手が普通の自民支持者なら会話が成立するけど、新興宗教の信者だと本当に骨が折れる。あまりに教祖がすべて過ぎ、話が一向に進まない。疲れる。真言宗、天台宗など昔からある宗派は反戦・非暴力が信条だし、日本の古いカトリック教会や修道会もリベラル。秘密保護法、安保法制などタカ派の安倍内閣を支持、或いは協力しているのは幸福の科学、統一教会、創価学会という3大新興勢力。創価には知り合いがいる(しかも良いヤツ)からあんまり批判したくないけど、立憲主義を踏みにじってはカルトと言われても仕方がない。安保法制が絶対に必要なら、ちゃんと憲法改正すればいいのに、それをやろうとしない。僕が持っている釈迦やキリストのイメージは、秘密保護法や戦争法を容認する人物じゃない。むしろ真逆。
●10月19日…昨夕のNHKスペシャル再放送『沖縄戦全記録』、非常に力の入った特集だった。番組スタッフの執念ともいえる資料発掘と分析により、米軍の上陸開始から沖縄陥落まで、“1日単位”で民間人の死者数が明らかに。日本軍の命令で村単位で米軍に斬り込み(爆弾を背負って突撃など)をさせられていた。少年もだ。首里が陥落してからも、日本軍が降伏を拒否したために、4万6千人以上の島民が死亡。日本兵の中には、軍服から島民の服に着替えて民衆に紛れて戦う者がいたため、米兵は誰が兵士で誰か島民か分からず、恐怖心から動くものをすべて撃ったという(よく右派が南京の便衣兵を批判しているけど、日本兵もやっていた)。
番組では、多数の沖縄県民が日本軍の「盾」にされ理不尽な死を迎えたことを緻密な取材で解明しており、見逃した方は是非動画リンクを。普天間基地の移設で沖縄に新基地を作ろうとしている安倍政権の閣僚たちに見せたい。このドキュメンタリーを見れば、これ以上もう沖縄に基地を作る訳にはいかない、普天間は無条件廃止と思うはず。人の心を失っていなければ。

//安保法制に反対して国会前で抗議スピーチを行った石田純一さんに圧力。石田さんいわく「テレビ番組を3つキャンセルされました。35年の芸能生活で、こんなのは初めてです。CM(の予定)もひとつなくなったし、広告代理店を通して、厳重注意も2、3社から受けました。"二度と国会議事堂にデモに行くな""メディアの前で政治的発言をするな"ってね」「でも、世の中のためになることをやりたいと思っているので、“それ(政治発言禁止の厳重注意)は受けられない”って回答しました」(リンク)。
欧米では俳優が自分の政治信条をオープンにすることは当たり前であり、むしろ義務になっている。だが、日本では発言がタブーに。ほんと、このあたり絶対に変えていかないと。
※またJ-CASTニュースがデマをミスリード。懲りないな。

・ツイッター:Tomica 阿部悠@Tomicajpn→『現政権に思いっきり迎合しているネトウヨはなぜか「マスゴミはブサヨに牛耳られていて、自分たちは弾圧されているっ!」みたいな感覚をもっているようだけど、石田純一に起こってるようなことが弾圧です』。

//『在米ベトナム人が韓国軍の性的暴力訴えパク大統領に謝罪要求』。ベトナム戦争で米軍に協力した韓国軍が、多くのベトナム女性に性的暴行を行ったことは以前から問題に。だが、韓国政府の反応が鈍いため、パク大統領のアメリカ訪問に合わせて、在米ベトナム人団体がワシントンで記者会見。60歳のベトナム人女性の証言「家族で営んでいた商店を訪れた韓国軍の兵士から、母と自分の2人が性的暴行を受けた」。同団体は「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙面に意見広告を掲載し、パク大統領に公式な謝罪を被害者にするよう求めている。
日本に慰安婦問題の解決を迫っているパク大統領が、ベトナム人の訴えにどのような誠意を見せるのか注視している。
●10月18日…『アメリカ軍の無人攻撃機、殺害した9割が目標とは別人』。米のスクープサイトが軍の内部文書を公開。期間は2012年5月からの5か月間、場所はアフガニスタン。国防総省はコメントを拒否しているとのこと。これが本当なら非常に深刻な問題。無差別攻撃も同然じゃないか。身内や友人を殺害された人間は、米軍憎しで新たなテロリストになる。なんという負のスパイラル。
先日、米軍は“国境なき医師団”を誤爆して22人の死者を出したが 米軍の交戦規定では、病院、学校、モスクは空爆禁止目標になっているのに、国境なき医師団の病院という、基本的な情報が軍に届いていない。ロシアの空爆も目標の大半がISではなく独裁者アサドと戦う反政府派というし、悪い方向に進んでいる。結局は、過激派を生む背景にある極度の経済的貧困を改善するしかないのに、そっちに話がいかない。
※現状のイスラム宗派まとめ。
・スンニ派(マホメットの後継者を優秀な人材から話し合いで決めよう派)…多数派。トルコ、サウジアラビア、IS(旧イラク・フセイン政権も。ISはスンニ派の過激派)。
・シーア派(マホメットの血筋に近い者を後継者にしよう派)…少数派。イラン、シリア(アサド政権)、イラク(現政府)。米とイランは犬猿の仲だったが、スンニ派ISを倒すために接近。
●10月17日…遅くなったけど、9/20の日記に山本太郎議員が“古き良き時代の自民”の葬儀を出してあげた優しさについて、そして9/21の日記に安保法制採決時の山本議員の1分間の勇気ある演説についてアップ。あの合掌と焼香に怒ってる自民議員は、生きてる人間に焼香をあげるのは無礼と言ってるけど、本来なら自分たちがあげるべき(立憲主義を大切にしたかつての自民の)葬儀を、政敵の山本議員があげてくれたことに感謝しこそすれ、怒るのは筋違いと感じた。それほどまでに、昭和自民と安倍自民は別物になってしまった。後者の大演説については、保守支持者の中にも山本議員が叫んだ「アメリカと経団連にコントロールされた政治はやめろ!」に共鳴する人がいるのでは。この訴えはどのニュース番組もスルーした為、深夜に生中継を見ていた人しか知らない。

//秋の臨時国会、内閣改造したんだからちゃんと開けよ…。首相は「安保法制、TPP、今後も丁寧に国民に説明していく」と言ってたじゃないか。説明はどうなった。新閣僚では、さっそく森山農水大臣と馳浩文科大臣に政治資金規正法の問題が浮上、そして唖然となったのは高木毅復興大臣の下着泥棒疑惑。右派寄りの新潮と文春同時の報道、これは確定か。文春は「若い頃は常習犯」とまで書いてるという。
高木大臣が敦賀署で窃盗と住居侵入容疑で取り調べを受けたのは30歳頃。逮捕もされず立件されなかったのは、当時、高木大臣の父親・高木孝一が敦賀市長(福井)だったからと言われている。…高木孝一敦賀市長!脱原発派の間では高木市長が石川志賀町で原発誘致を勧めた次の“暴言”で超有名人。「(電力会社の大金で)タナボタ式の街づくりが出来るんじゃなかろうか、と、そういうことで私は皆さんに(原発を)お薦めしたい。これは信念を持っとる、信念!…えー、その代わりに100年経って片輪(かたわ)が生まれてくるやら、50年後に生まれた子供が全部片輪になるやら、それはわかりませんよ。わかりませんけど、今の段階では(原発を)おやりになった方がよいのではなかろうか」。そして志賀原発ができた。(内橋克人著「原発への警鐘」講談社文庫)※リンク先に詳細あり。

ほんとコレ→きっこ@kikko_no_blog 『民主党政権の時って、違法献金が発覚した閣僚は安倍自民党から厳しく攻撃されてソッコーで辞任させられてたのに、自民党政権に代わったとたん、閣僚の違法献金は「バレた時点で返金すればOK」ってシステムになったみたいだね。』

//『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』、前回の第2話で敵側の大人の兵士が「少年兵を相手に戦うことは出来ない」と悩んでいた。大人がこういうセリフを言える脚本のアニメは名作になる可能性が高い。主人公の少年部隊は孤児や人身売買に出された者が集まっている。教育を受ける機会がなく読み書きもままならない。これほどハードな世界観のガンダムになるとは。火星の独立運動を応援したい。
●10月16日…アメリカ経済は戦争がビジネス化している酷い構造だけど、それでもベトナム戦争を自己批判した『プラトーン』がアカデミー作品賞に輝いたり、ベトナム帰還兵の反戦運動を描いた『7月4日に生まれて』が監督賞を獲ったりしている。湾岸戦争を批判した『スリー・キングス』(主演ジョージ・クルーニー)もあるし、イラク戦争ではマイケル・ムーアが『華氏911』を撮った。また、韓国も加害者視点でベトナム戦争を描いた『ホワイト・バッジ』を作っている。
一方、日本の映画界は特攻隊と戦艦大和ばかり。戦後70年、そろそろ日本人の手で加害者の立場から南京事件を映画化するべきだ。“日本人にもこういう映画を作れる”ということを世界に見せなければ。政治家があのレベルだから、芸術家が日本の別の顔を示さねば。
※軍の内実に迫った力作には、古くは『軍旗はためく下に』、新しくは『野火』などあるけど、いかんせん南方戦線。中国大陸を舞台にした作品を待つ。できれば『野火』の塚本晋也監督に作って欲しい。塚本監督は意識が高い。『野火』をめぐってこんな言葉を。「20年もやろうと思っていた映画なのに、今は時世というか機運的に作りづらい状況になっている。下手をしたら社会全体がこういう映画を受け入れない世の中に変わってしまうんじゃないかという恐怖と危機感ですね。今作っておかないと作品自体も生まれないし、自分が望んでいない時代になる前にぶつけて、何とか食い止める行為にならないかという気がしました」(リンク元

//「南京大虐殺」資料の世界記憶遺産登録を受けて、中曽根弘文・元外相は「日本の名誉が大きく傷つけられた」と言っているが、過ちを過ちと認めず開き直るその姿勢こそが、日本の名誉を大きく傷つけていると思う。“反省できぬ国”のどこが誇らしいのかさっぱり分からない。そんな国が世界から信頼されるのか。衛藤制士郎・外交:経済連携本部長の「ユネスコの政治利用は許さない」発言もブーメラン。日本だってロシアから「シベリア抑留の資料登録は政治利用」と批判されている。原田義昭・国際情報検討委員長「撤回させるという運動を起こさなければ」。原田義昭議員といえば、学歴詐称で文部科学副大臣を辞任したり、クマラスワミ報告書を読まずに反日と騒いでいた人物。勘弁してくれ。
リンク先の次の意見に同感→中国の人権問題を非難するならかつて日本がやらかした過ちを認めるのは最低限のハードルだと思うけどな。過去の過ちをしっかり認めて人権と民主主義の旗を振って戦えば、それこそが中国の脅威になるのに、同じ「アジアの問題児」なら金持っている方になびくわな。
●10月15日…電気が足りているのに川内原発2号機が再稼働(4年ぶり)。テレビのニュースを見ると、地元の人が「これで街が元気になる」と笑顔。…何度も言うけど、再稼働で生まれる猛毒の核ゴミはどうするの?フィンランドは核ゴミを捨てる場所とセットでなければ原発建設は認められない。無害になるまで10万年もかかるゴミを生み出すのだから当然。でも、川内原発から新たに生まれる核ゴミは行き場がない。10万年わたって未来の人間にかける迷惑を考えると、数十年で寿命を迎える僕らが、目の前の経済を理由に稼働させては絶対にいけないと思うのだが…。
想像して欲しい。縄文時代が始まったのは約1万年前。その頃から現代までの歴史を10回繰り返して、やっと人間が近づけるようになるゴミを、これから毎日生み続けるのだ。
●10月14日…英ガーディアン紙「南京大虐殺の登録めぐり、日本がユネスコへの支出を停止すると脅迫(threatens)」。ロシア・トゥデイや英タイムズも見出しに「脅迫」。これが世界の認識。殆どの日本国民はユネスコを脅迫するつもりなんかない。だが、国会議員は国民が選んだ代表。彼らが幼稚な発言をすると恥をかくのは国民。産経は頼むから右派をもう煽るな。富士山、平泉、熊野古道、富岡製糸場などが世界遺産に指定されたときは“ユネスコ有難う”と大喜びしていたのに、黒歴史を指摘されると“ユネスコ許せん”と逆ギレする日本を世界はどう見るか。ユネスコは国連の重要機関。脅迫しておいて安保理常任理事国入りを目指すなんてサイコパスなのか。
“報ステ”から→英デイリー・テレグラフ「イギリスの読者はこの分担金停止の検討についてショックを受けている。たとえ死者数が2万人だとしても、それは大変な数の人が死んでいる。歴史的事実をすり抜けようとするから、日本政府はいろんな批判を浴びている。分担金停止の脅迫みたいなものは子どもっぽいという声が多い」(ジュリアン・ライアル特派員)

//今朝の『あさが来た』で新選組の土方歳三役を、かつて大河ドラマで土方を演じた山本耕史さんが演じていた!こりゃ大河ファン歓喜だわ。大河と朝ドラのコラボ、最高ッス。
●10月13日…軽減税率が8%じゃ意味がない。食料品に関しては、イギリス、カナダ、オーストラリア、メキシコなどは“無税”。フランスは5.5%。イギリスは医薬品、書籍も無税だ。民主党政権の後期から日本経済は回復傾向にあったのに、消費税導入で失速してしまった。アベノミクス円安による物価値上げで苦しいのに、税率10%なんてもってのほか。首相による日本国民への経済制裁とは笑えないジョーク。

//『おそ松さん』第2話、なぜ下ネタ路線に走ってしまったのか…。下ネタなんか入れなくても充分に面白かったのに。赤塚不二夫先生がご存命なら、ピー音連発をどう感じておられたか。なんであんな脚本が通ったのだろう。
●10月12日…アウシュヴィッツ強制収容所の犠牲者数は長い間論争になっているけど、アウシュヴィッツが1979年に世界遺産に認定された際、ドイツ政府がユネスコに抗議したという話は聞かない。犠牲者数の定説は、遺産認定当時の400万人から半分以下の150万人に減っているが、ドイツは認定取り下げを求めていない。数の問題ではないからだ。一方、日本政府は「南京大虐殺の記録」を世界記憶遺産に登録したユネスコに抗議し「分担金の支払い停止を検討する」と、まさかの脅迫。恥ずかしすぎる!今回ユネスコは、日本が侵略にしたにもかかわらず日本兵の「シベリア抑留記録」を遺産登録しており、これは南京登録に関連しての日本への配慮と思っている。それなのに、ユネスコを批判。加害者としての態度じゃない。なんて幼稚な政府なのか。安倍政権だけじゃない。民主党の細野豪志政調会長も「削減そのものは検討していい」とユネスコ攻撃。実に情けない人権感覚。
安倍政権の閣僚、民主細野、そして民主党内の極右・日本会議所属議員の前原誠司、長島昭久、松原仁、原口一博は以下のドキュメンタリーを100回見ろと言いたい。
・日本軍の記録に残る南京大虐殺(軍命令により実施) http://urx3.nu/ouPU (7分)
・残念だが南京事件はあった〜当時の陣中日記から(2008) http://goo.gl/d2fGMA (32分)

尖閣や南シナ海など中国の海洋進出に対抗する為、日本は国際社会にたくさん友人を作る必要があるのに、過去の侵略行為の開き直りと映りかねない言動は、二次加害に晒された中国への同情を集めるだけ。いわゆる利敵行為に他ならない。いい加減、過去を反省したら愛国心がないというような論調はやめるべき。
ユネスコは途上国の識字教育、災害予防ほか幅広い活動に取り組んでおり、世界遺産は事業の一つに過ぎないのに、分担金の停止を主張するなど視野が狭すぎる。第一、日本が分担金を拒否すれば、中国マネーの存在感がアップするだけで逆効果になる。
南京と慰安婦に関しては、日本の側に立ってくれる国はひとつもない。なぜ、保守右派には過去の反省と愛国心が両立することが分からないのか。ユネスコを脅すような政府は国民自身の手で打ち倒さねば、安倍近辺や右派カルト宗教と国民が同じレベルと思われてしまう。冗談じゃない。

●10月11日…トルコ史上最悪の爆弾テロ。若者たちは平和集会をしていたのに酷すぎる。犯行声明が出ないのは混乱を生むのが目的か。
●10月10日…僕も日本人だから、できれば南京の虐殺はなかったというのが史実であって欲しい。でも、現場にいた多くの日本兵が日記に記しており、歴史的事実から目を背ける訳にはいかない。11日午前11時からBS日テレ『NNNドキュメント'15 南京事件・兵士たちの証言』を再放送。右派、左派、関係なく視聴すべき番組。緻密な取材により大量の捕虜虐殺を証明(5000人ずつ集めて機関銃で殺害、遺骸は揚子江へ)。安倍政権下でこの番組を制作したチーフ・ディレクター清水潔氏の勇気に脱帽。この番組がテレ朝やTBSではなく、右寄りの日テレで制作されたことに感嘆。
※ネットにアップされた動画のリンクに「犠牲者は多くて1万5000人、30万人の根拠は無し」と書いてる人が。仮に“1万5000人”としても、それは大変な数字。30万じゃないという部分を強調する姿勢が、遺族はもちろんのこと、国際社会からどう映るか。想像して欲しい、投降し、丸腰になった1万5000人の遺体が横たわる光景を。それが虐殺でないのなら、この世に虐殺など存在しない。
〈12月16日、捕虜せし支那兵の一部五千名を揚子江の沿岸に連れ出し、機関銃をもって射殺す〉
〈自分もこのときばかりと支那兵を三十人も突き刺したことであろう〉
〈山となっている死人の上をあがって突刺す気持ちは鬼をもひがん勇気が出て力いっぱいに突刺したり〉
〈うーんうーんとうめく支那兵の声。一人残らず殺す。刀を借りて首をも切ってみた〉
※僕はいつもその日の“番組情報”を書いてるから気づいたけど、この番組は放送前日まで公式サイトのサブタイトルが『しゃべってから死ぬ 封印された陣中日記』だった。視聴者は放送を見て『南京事件 兵士たちの遺言』という真のタイトルを知った。理由は不明だけど、日テレの局内事情を考えると、本当のタイトルを出せなかったのかと思った。そう考えてたら、リテラが同様の記事を。リンク先ではかなり詳細に番組内容を書いています。
●10月9日…話題の『おそ松さん』第1話のプッツン&ブッ飛びぶりに感動すら覚えた。恐るべきギャグの密度。このクオリティが2話以降もキープできたらすごい。【追記】第二話でいきなり下ネタの嵐…凍りついたわ…。ガッカリ感ハンパない。
●10月8日…9日(金)夜、BSプレミアムで映画『戦場のはらわた』をやるのか!番組表を見て思わず「うおっ!」と声をあげた。爆音、硝煙、絶叫、勲章のための味方殺し、ゴミのようなプライド、第二次世界大戦を“ドイツ側”から描いた鬼気迫る戦争映画。善悪の二元論だけで戦争を描いた他の映画が馬鹿馬鹿しく見える意表を突いた伝説のラストは圧巻。劇中では救いがたい愚行が描かれる一方で、ペキンパー監督の十八番であるスローモーションの短いカットが随所に挿入され、膝から崩れ落ちる兵士や爆風で宙に舞う兵士など、凄惨なのにバレエのような美しさが。こんな戦争映画は他に観たことがない。
戦いの舞台は泥沼の独ソ東部戦線の撤退戦。この設定だけで戦史マニアは「キツい戦場だ」とクラッとくると思う。冒頭に童謡『幼いハンス』(日本では唱歌“ちょうちょ”で有名)が流れ、これをBGMにナチス・ヒトラーの台頭が描かれる。『幼いハンス』の歌詞は“ハンス坊やが冒険の旅に出て、お母さんは心配で泣いてしまった。ハンス坊やは無邪気に家を出たけどお母さんは大泣きしている”というもの。ナチスの底の浅さを暗示。
原題の“クロス・オブ・アイアン”はドイツ軍の名誉勲章“鉄十字勲章”のこと。他人から勇敢に思われたい、憧れの対象になりたいという、子どもっぽい動機で戦争を行っている将校たちへの皮肉だ。
主人公シュタイナー伍長(ジェームズ・コバーン)は最前線で英雄的な活躍をしながら、心底から戦争を憎み勲章を侮蔑している。一方、上官のプロイセン貴族シュトランスキー大尉(名優マクシミリアン・シェル!)は名誉欲の権化である俗物。両者の対比を軸に前線が描かれる。ドイツ兵が全員ナチス党員という訳じゃないので、同じドイツ軍でも「ナチの糞野郎」と陰口を言ったりするのは新鮮。また、ヒトラーについては“あんな男でも選挙で選ばれた者であり従うしかない”、そんな虚しさが漂っている。
本作は独ソ戦を描きつつも、あらゆる戦争を対象にした普遍的な作品。劇中で引用される作家ブレヒトの言葉「世界はあの男(ヒトラー)に打ち勝った。だがあわてて勝利の歓声をあげないでほしい。あの男が這い出してきた母胎はまだ生きているのだ」にペキンパー監督の本気を見た。

多くの映画ファンから戦争映画の最高峰と讃えられてきた本作。DVDが10年間も廃盤になっていた為、2010年に再販されるまでネットでは3万円(!)で取引されていた。
僕が今回の放送に期待しているのは字幕翻訳。トホホなことにDVDの字幕は、パソコンで自動翻訳を使ったのかというほどハチャメチャ。NHKがまともな字幕を付け直して放送してくれることを祈っている!
●10月7日…ニュートリノに質量があることを初めて実験で証明した梶田隆章・東京大宇宙線研究所長(56)がノーベル物理学賞を受賞!日本人の研究者が2日連続で受賞してビックリ。“梶田”という名前が前の部分だけ僕と一緒でそれもなんか嬉しい。梶田氏は従来の「ニュートリノの質量はゼロ」という前提で組み立てられた現代物理学を再構築させた。ニュートリノの観測装置「スーパーカミオカンデ」(岐阜)を現場で指揮していた故・戸塚洋二所長(08年没)も草葉の陰で喜んでいるだろう。
●10月6日…今夏の欧州大巡礼は波瀾万丈だった。英国の高速道路でレンタカー故障停止、代車がパンク、カーナビ故障、さらに交換した車が白昼窓ガラスを割られ全荷物を盗難、免許証と旅の資料(ノートPC等)を失った僕は緊急帰国し、免許証と必要資料を揃え直して再び渡航&巡礼再開という“超展開”の2カ月。当初、旅のレポートをこの日記に掲載しようと思っていたけど、画像が多いのでページ表示が重くなるため、育児ブログの方にアップを開始。そして今日、7月下旬に一時帰国するまでの旅の「第1ラウンド」をアップ完了しました。ちょくちょく育児ネタも入ってますが、巡礼の様子や相次ぐトラブルを細かくレポートしているので、興味がある方は是非。6/21付けのカタール航空ルポから始まってます。
※北部フランスで車上荒らしにあった際、窓ガラスが割れた衝撃で車載カメラが自動的に録画を開始。悪党2人組の姿は写ってないけど声は入っており(フランス在住の読者の方に翻訳して頂きました。字幕はPCのみ表示。スマホは未対応)、1分50秒で4人分の荷物10個を根こそぎ奪われる様子が…。同様の被害を少しでも減らすべく、警鐘のため動画をアップしているので、そちらのリンク(2分37秒)も貼っておきます。のどかな田舎の田園地帯で、真っ昼間であったとしても、外から見える場所に荷物を置いてはいけないと痛感。

//毎年12月に開催してきた当サイトの『読者交流忘年会@お薦めアート紹介まつり』ですが、今年は会場の争奪戦(抽選)にやぶれ、初めて年末開催不可に。涙。…ですが!今日、1月度の抽選に当選したとの通知ッ!そういうわけで、忘年会の代わりに『新年会』を開催します!日時は2016年1月10日(日)、10時〜21時。会場はいつもの大阪。お薦めアートのプレゼン時間は昨年同様マックス15分。翌日が祝日なので、遠方の人は関西観光と合わせてみては!詳細、近日アップしますね!
●10月5日…「TPP締結でGDP12兆円アップか」などと報道されているけど、日本のGDPは500兆円。12兆なんか為替レートで変化する誤差範囲。そんな金額のために、米国に有利な“平成の不平等条約”と言われるTPPを締結する必要なし。気候変動で世界的に飢饉になったときに、食糧は輸入できない、国内の農家はTPPで激減しているとなればどうするのか。っていうか、農業問題はカモフラージュで、米国の本音は日本の金融・医療・保険のお金を手に入れること、そして訴訟による高額賠償金GETと指摘されていることを、なぜニュースで伝えないのか。リベラルな『報ステ』まで「ついに締結!」と肯定的に報道する始末。おいおい…。
次の国会では条約の批准手続きに入る。反対派市民、農家による立法化を防ぐ戦いが始まる。

・孫崎 享 @magosaki_ukeru
TPP合意。ISD条項(「投資家対国家間の紛争解決条項」)は「企業の利益確保」を原則に、安全、公平等配慮の国の法律、裁判、行政を裁くシステムなのに国民はほとんど知らない。それを隠し交渉した政府、隠したマスコミ、犯罪的行為だ
・フク@korobiyo
いやはや、TPP、自動車の部品で儲ける為に、農業、医療、金融資産を差し出すんだからね。部品は食べたり、病気を治したり、貯蓄したり出来んのよw。ただの金属の塊ですよ。更に、ISDで主権まで売るとは。主権は国家のものではなく、国民の権利。今日、我々の権利が外国に売り渡されたんです。
・Shimanami Ryo @shimanamiryo
これで著作権法については、識者から反対の多かった期間延長、法定賠償、非親告罪化という3点セットが導入される。ただ私自身は、これらの導入が社会の「トータルとしての」厚生にどのような影響を及ぼすのか判断が付かないため、賛否を表明できないというのが正直な感想である。
・堤未果 @TsutsumiMika
明朝から大手マスコミはTPP合意への「称賛」か「批判」(←後出しね)の見出しを並べるだろう。でも肝心部分は報道されないから、全国民にTPPの中身+本質を出来るだけ自分で調べて知ってほしい。今後詳細がつめられ、参加国議会に持ちこまれる次ステップに備え、各国市民が動き始める。

・三橋貴明→なぜTPP交渉が「秘密交渉」なのか、理由を考えてみれば誰でもわかるでしょう。国民に知られたくないからこそ、秘密交渉だったのです。(そうでないというならば、オープンに議論すれば済む話です)
今後、TPPの中身は「肝心要の部分」は伏せられたまま、批准までの手続きが進むことになるでしょう。特に、ISDやラチェットなど、「後戻りできない仕掛け」については、国会で議論はされるかもしれませんが、マスコミは報じないと思います。
しかも、中身が国民に知られ、世論が「TPP批准反対」に流れたとしても「そんな、すでに12カ国で大筋合意したTPPを、今更『批准しない』など、許されるはずがない」といったレトリックがマスコミでガンガン流され、最終的に国会議員たちも「よくわからないけど、とりあえず批准」という結果になるでしょう。

//ノーベル医学生理学賞を日本人の大村智さん(80)が受賞!大村さんは熱帯の感染症の治療法を開発、年間3億人の患者を失明から救っているという。おめでとうございます。
●10月4日…フィギュアスケートのジャパン・オープン、日本チームが優勝。浅田選手がトリプルアクセルに成功し、完全復活。そして若手男子の宇野昌磨選手がノーミスの演技で会場を魅了。羽生選手と宇野選手、今季の男子は前年以上に盛り上がりそう。

//すっかり、にわかラグビーファンになりました。南ア戦といい、サモア戦といい、素晴らしい試合。
●10月3日…あと数時間でTPPが妥結しそうなんだけど、懸念していた様々な問題は解決したのか?こんなに重要な条約なのに、国民も多くの国会議員も条文案を見ていない。詳細不明のまま、ごく一部の人間の判断で締結ってダメだろ。
安倍政権に対して、反消費増税、反秘密保護法、反武器輸出、反原発再稼働、反安保法制とリベラルは反対し続け、ヘトヘトになってるところへ、平成の黒船 TPPというラスボス。頭では、なし崩し締結は絶対ダメとわかっていても、体が疲れて動けない感じ。まずい、超まずい。右派にも反TPPがいたのにどこへ?
//アメリカの有名な経済誌「フォーブス」が、沖縄の翁長雄志知事を「日本で最も勇敢な男」と紹介。翁長知事が日本政府と対立する形で辺野古の新基地建設に反対し、9/14に埋め立て承認取り消しを表明したことに触れているとのこと。しかも→
/『米議会、国防関連法案に「辺野古が唯一」盛り込まず』…4日前に発表された米上下両院軍事委員会の2016会計年度の国防(予算)権限法案。5月の段階で下院が「辺野古移転が唯一の選択肢」と明記していたのを、6月に翁長知事が訪米して移設反対を米側に訴えたことで空気が変わり、同月に上院が可決した法案では普天間移設問題は一切触れていなかった。そして今回の上下両院の協議で下院側が取り下げたことから、法案への盛り込みが見送られた。日本政府が沖縄の強い反対を押し切って移設を進めることに、米議会からも懸念が出てきていることが分かる。保守の一部には翁長知事の渡米を“無意味”と冷笑しているけど、明らかに効果が出てきている。日本政府と交渉するより、ボスの米政府と談判するという知事の作戦は功を奏している。

//赤井英和がCMをやっている「アリさんマークの引越社」幹部の労組に対する対応が「アホんだらコラァ」「ワレェ!何を足踏んどんねん!」とチンピラそのもの。これが副社長とかあり得ない。数分の動画1本で長年培ってきたブランドイメージが吹き飛んだ。こんな会社利用せんわ。
●10月2日…ヤクルトスワローズ、2年連続最下位を経て14年ぶりのリーグ優勝。開幕時に注目されてなかったチームの優勝は元気が出る。

//久々に土日のテレビ番組が充実。アート、スポーツ、アニメ、硬派ドキュメンタリー、いろいろあり!

●10月1日…朝ドラの『あさが来た』、第3話にして神回。大久保利通や五代友厚が朝ドラに出てくるとは思わなかった。毎日大河ドラマを見ている気分!そして子役の姉妹が素晴らしすぎる。
●9月30日…ハーフモデルの市河紗耶さん(26)が家宝として1983年生産の巨大ダンバインのフィギュアを自慢していて、ちょっと感動してしまった。あと、CDのボーナストラックが自分で録音した鉄道の走行音10曲(?)とか…なんて素晴らしいセンス。

//コンビニのおにぎりがめっちゃ小さくなってて脱力。あと、ポテトチップスやお菓子の袋物って、こんなに空気ばかりだったっけ…。値段は変わらなくても、すべてが少量に。
●9月29日…新しい朝ドラ『あさが来た』、なんと初の幕末もの。江戸時代を朝ドラで見るのは新鮮。子役は『八重の桜』の子。めっちゃ良い演技。

//兵頭正俊@hyodo_masatoshi(ツイッター)→「次世代は、戦争法を野党から支持し、強行採決ではないというミッションを果たして消えた。維新は政党助成金の争奪戦で忙しい。しかし、争うだけまだ生き生きとしている。生ける屍は民主党だ。菅・野田らは民主党にしがみついて出てゆかない。それならせめて世代交代を図ったらどうか。」

//我らのスノーデン氏が亡命先のロシアからツイッター開始(瞬時に80万フォロワー)とニュース。前からどうして報道の自由がないロシアを亡命先に選んだのか疑問だったけど、昨日国連でオバマ相手にプーチンが一歩も譲らない姿を見て、なるほど、“スノーデンという最強の駒を持っているから”かと。911の機密情報を知るスノーデン氏にとって、米国の圧力が通用しないロシアほど安全な場所はない。昨秋も揺さぶった。プーチンは全力で彼を守る。…ではプーチンは善かというと、シリアのクレイジーなアサド大統領を擁護し、クリミア半島を強引に支配するなど、自国の影響力の維持・拡大のために酷いことをやっている。ここに難しさがある。
●9月28日…ツイッターで見かけた次の2人のやり取りに完全同意。
kaz hagiwara(萩原 一彦)…憲法を守ろうと言うと左翼扱いされる国なんて日本以外どこにあるんだろう。アメリカに押し付けられたんだそうだけど、なら米国を憎むかというと、アメリカを助けなきゃいけないみないなことを言う。首相を批判すると左翼で、皇室だって憲法順守を言うじゃないかと言ってもまだ左翼だと言う。
堀端 謙一郎【反戦・反核](国民連合)…決定的な矛盾は、米に押し付けられた憲法と言いながら、米の言いなりになっていることだ。

//福山雅治さん(46)と吹石一恵さん(33)が入籍したと聞き、なんか納得。吹石さんはNHKのドキュメンタリー番組などで、以前から視野が広く感受性が豊かと思っていた。女優としても、大河で清盛の母を演じたときの、真に迫った熱演は強く記憶に残っている。お幸せに
男性陣は、西島秀俊(44)さん、向井理さん(33)、山本耕史さん(38)に続いての結婚ラッシュ。残る大物独身男性は佐々木蔵之介さん(47)、竹野内豊さん(44)、加瀬亮さん(40)、伊勢谷友介さん(39)、長谷川博己さん(38)、玉木宏さん(35)とのこと。

//半年前、橋下徹・大阪市長は大阪都構想の是非を問う住民投票を行い廃案となった。この住民投票にかかった経費は、人件費、広告費など合わせて「32億円」。敗れた橋下氏は政界引退を宣言した。それなのに、また11月の市長選で大阪都構想を争点にするという。何のための32億円だったのか。
●9月25日…本日、山崎正昭参院議長が山本太郎議員を議長室に呼び、安保法制採決に先立つ本会議で、喪服を着て首相らに焼香する仕草をしたことを叱責し、議長は「次は容赦しない。議員バッジを外すことになるかもしれない」と除名をちらつかせて警告した。おいおい、参議院議長には独断で除名する資格なんかないよ。除名には憲法の規定で3分の2以上の賛成が必要。山崎議長は「神聖な本会議場の品位を汚す行為だ」などと厳しく批判したらしいが、公聴会の報告義務をすっ飛ばし、予算委メンバー以外の議員が乱入し、秘書までがカマクラ作りに加わり、野党に抜き打ちで採決するなど、品位をどうこう言える政治をやっているのか。
●9月24日…明日25日(金)19時より大阪ミナミのロフトプラスワンウエストにて『ジョジョの奇妙なお笑いライブPart7〜スゴーク・ボケール・レンチュー』が開催されるとのこと!3年前にジョジョ好きの芸人さんが独自に始めたお笑いイベントは、今回で7回目。ゆえにスティール・ボール・ランレースの開催日と合わせて9/25に敢行。チケットは予約千円、当日1500円。出演者はジョジョ顔、ジョジョ漫才で知られる“せかいちず”、タクミティ、つじくん、ワシやワシ、そして今回のジョジョライブの為に結成されたジョジョラップユニット“FG MC's aka L.O.T.C”。予約はメールで可能。詳細はこちらへ!
9月21日…「アメリカと経団連にコントロールされた政治はやめろ!」。19日未明に安保法制が可決された際に、生中継を見ていた人だけが生活の党・山本太郎共同代表の渾身の叫びを聞いた。
山本議員は保守派からも、一部の左派からも「パフォーマンスが目立つ」「国会の伝統を知らない」とバッシングされ、冷笑されてきた。僕も過去に“この言い回しは余計な敵を作る”と懸念することはあった。でも、真夜中の参院本会議で、ただ一人で牛歩(遅歩き)を敢行し、議場に居並ぶ議員たちに向かって全身全霊で行った演説を聞いて、「完全同意、よくぞ言ってくれた」と胸を打たれた。
体制寄りのNHKがニュースで彼の演説を完全無視したのは予想通りだけど、リベラルな『報ステ』『NEWS23』が黙殺したのは残念だった。幸い今は国会中継を見逃しても、ネットに大量にアップされており、見ることは可能だ。
山本議員は強引な採決への抗議表明として、たった1人で牛歩(遅歩き)を実行。そして、反対票を投じる前に大きく深呼吸し、壇上から全議員に向かってこう叫んだ。
「アメリカと経団連にコントロールされた政治はやめろ!組織票が欲しいか!ポジションが欲しいか!誰のための政治をやってる!(国会の)外の声が聞こえないか!その声が聞こえないんだったら、政治家なんて辞めた方がいいだろ!“違憲立法”してまで自分が議員でいたいか!みんなでこの国を変えましょうよ。いつまで(米国の)植民地でいるんですか。本気出しましょうよ。安倍総理!(米国への)良いお土産が出来ましたね。(法案を)ひっくり返しますからね」
この60秒の演説は、ネット保守界隈から猛烈なバッシングを受けているけど、それらの批判は予定外の演説という“行為”に対してのものが大半で、山本議員が発言した内容=「違憲立法」「アメリカと経団連にコントロール」「植民地」に対する具体的な反論は殆どなかった。異常とも思える山本議員叩きは、それだけ彼の指摘が図星であったことの証左といえる。
彼はまだ40歳(ちなみに僕と誕生日が一緒)。国会審議の質問などホントよく勉強してると感じるし、言葉のひとつひとつに“言わされ感”がなく、自分の言葉になっている。すごい気迫。3年間で、ここまで化けるとは驚き。
生活の党・山本代表「牛歩戦術について“何の意味があるのか”と思う人もいると思うが、国民の8割が安保関連法案に不安を持っているので、国会の中で戦っていく意思を見せて1秒でもあらがわないと自分が政治家としてここにいる意味がない」。

 
 
 

★動画リンク→「安保法制採決、山本太郎議員の渾身の叫び」(60秒/YouTube)
9月20日…山本太郎議員パッシングが目に余るので、僕のような見方もあることを記しておく。
かつての自民党にはタカ派からハト派まで様々な意見を持つ議員が所属し、自由に議論できる空気があった。また、法律家の意見に真摯に耳を傾ける誠実さもあった。仮に憲法を無視して暴走するような議員がいれば、党内から自制を求める声があがり、愚挙を諫めただろう。
野党や多くの国民が安保法制の継続審議を求めているにもかかわらず、安倍自民が16日に強引に審議を打ち切り強行採決に及んだ際、山本太郎議員(生活)は「自民党が死んだ日」と書いたプラカードを掲げた。まさに、立憲政治を重視したかつての自民党が死んだ瞬間だった。憲法学者の98%が違憲と判断した戦争法案を、決定的な法的根拠もなく合憲と言い張って可決したのだから。
採決後、山本議員いわく「自民党は憲法解釈で憲法破壊を行った。まさに自民党が死んだ日だ。明日は告別式の流れになり、喪服を着て参院本会議に臨む」。
そして17日の参院本会議。安倍氏の問責決議案の投票時、予告通りに山本議員は喪服で現れ、その手には数珠があった。氏は合掌して席を立ち、壇上からも議場に向けて合掌。お焼香をあげる仕草をして、かつての自民党の死を悼んだ。最後に“喪主”である安倍氏に向かって合掌。

この行動について、自民、右系ブログ、産経はカンカン。「生者への焼香は無礼」「神聖な議場を侮辱した」「幼稚なパフォーマンス」とこき下ろした。…憲法破壊、慣例無視の強行採決をやっておいて、どの口で“神聖な議場”と言うのか。僕が山本議員の行動から受けた印象はアンチ山本派とは真逆で、「なんて優しい男なんだろう」というものだった。山本議員にとって自民はいわゆる政敵なのに、たとえ考え方が違っても、結党から60年という長い歴史を持つ大政党が死んだことに弔意を示し、葬式を出してあげた。僕は器が小さいから葬儀を出せない。自民議員は怒るのではなく、葬式をあげてくれたことの感謝を伝えていいくらいだ。他の野党議員は目の前で旧自民が死んでも何もしてくれず、山本議員だけが弔ってくれたのだから。
「自民党が死んだ日」 もはや自民は別の党になってしまった 最初に黙祷



議場からヤジが飛ぶ中、再び静かに合掌 戦後の立憲主義の葬儀でもある


そして焼香 喪主(安倍氏)に向かって深々と弔意。なんて優しい男なのか
これを薄っぺらなパフォーマンスと嘲笑している意見をネットで見ると、国民が最も大切にすべき憲法や立憲主義が、安倍内閣にズタズタにされた事の深刻さがいまだに分かっていないとしか…。

●9月19日…本日未明午前2時18分、「憲法違反」「憲法破壊」と批判されてきた戦争法案、安保法制が自公の手で可決された。国民の7割が「今の国会で決めずに継続審議を」と求めていたにもかかわらずだ。参院与党は審議打ち切りの理由を「たっぷり100時間も審議に費やした」と主張しているが、冗談ではない。安倍政権は本来なら1本の法律だけで50時間も審議するような重要法案10本を、一括して1本にまとめて審議を要求。新法の国際平和支援法案を入れると11本にのぼる。民主・蓮舫議員「1本につき10時間以内の審議でどうして審議が尽くされたと言えるのか」。また、政府の答弁が行き詰まり、約100回も審議が中断したことも忘れてはならない。
【一括法案(10の改正法案)】
・武力攻撃事態法改正案
・重要影響事態法案(周辺事態法を改正)
・PKO協力法改正案※衆院ではかつて87時間かけて審議
・自衛隊法改正案
・船舶検査法改正案
・米軍等行動円滑化法案(米軍行動円滑化法を改正)
・海上輸送規制法改正案
・捕虜取り扱い法改正案
・特定公共施設利用法改正案
・国家安全保障会議(NSC)設置法改正案
【新法案(恒久法案)】
・国際平和支援法案

国民が法律に従うのは、それが変化せず安定しているからだ。もし、選挙で当選し4年間のみ権力を預かった者が、昨日まで法律違反だったことを、今日から合法と判断すれば“法的安定性”は失われ、立憲主義国家として秩序が崩壊する。
だからこそ小林節・慶大名誉教授のように、ずっと改憲を訴えてきた保守派の重鎮までもが、この法案の成立を阻止すべく反対運動の最前線に立った。
安保法制賛成派は違憲立法の危険性をあまりに過小評価している。この先、どの党が政権を握ったとしても、“憲法違反になりそうだったら、憲法の解釈を変えればいいだけ”と、この悪しき前例はずっと利用される。その意味で、自公は現代の日本人だけじゃなく、未来の日本人にも酷いことをやった。この自覚が与党議員にあるのか。とんでもない汚点を日本の歴史に残した(これは原発も同じ。猛毒核ゴミを捨てる場所がないのに再稼働したのも、未来の日本人の迷惑を考えておらず、子孫への酷い仕打ち。今さえ良ければいいのか)。
60年もの間、内閣法制局が熟慮に熟慮を重ねて「違憲」としてきた集団的自衛権の行使を、安倍内閣は“国会の閉会中”に、立法府で全く議論することもなく、約20名の閣議決定のみで合憲とし、あとは数の力で法制化した。まったく、自公はなんてことをしてくれたのか。
安倍政権は6月の衆院憲法審査会で3人の憲法学者が全員「違憲」と断罪した際、「憲法の番人は最高裁であり憲法学者ではない」と一蹴した。ならばと、その後、元最高裁の判事たちが異例とも言える「違憲」声明を出し、ついに山口繁・元最高裁長官までが「違憲」と断言すると、今度は「元最高裁長官であり、今はただの私人だ」。加えて大森政輔氏・元内閣法制局長官など、わが国の法曹界トップクラスが次々と「違憲」と断言したが、全部「私人の見解でありコメントしない」。どうして、もっと法律の専門家に敬意を払えないのか。どこまで傲慢になれるのか。

国会前や全国各地で人々が「せめて継続審議を」と叫ぶなか、あやふやな条文のまま、山ほど疑問点を残したまま、与党は戦争法案、安保法制を可決した。
当初、集団的自衛権行使の具体例として、安倍氏は「ホルムズ海峡の機雷掃海しか想定してない」と何度も主張していた。ところが採決の数日前になって「ホルムズ海峡の危険はなくなった」と首相が自ら否定。また、首相がパネルを使って安保法制の必要性を説明していた“邦人輸送中の米軍艦船の防衛”についても、中谷防衛相は「邦人の乗船は絶対的な条件ではない」と説明し、当初国民に提示した立法根拠が消えてしまった。ならば、いったいどんな具体例を想定して、これほど大急ぎで可決する必要があったのか。中国が相手なら個別的自衛権で間に合う。安倍政権はここを説明しないまま採決に踏み切った。

採決後、僕はNHKニュースや時論公論SPを見て脱力した。
(1)法案賛成派として九州大学の井上武史准教授(38)が登場。「憲法には集団的自衛権の行使について明確な禁止規定がない。禁止されてないから、集団的自衛権の行使を違憲と断定する根拠はない」と政府を擁護。耳を疑った。書かれてないのは当たり前だ。憲法9条は戦力保持を否定するだけでなく、 国際紛争の解決手段としての武力行使を永久に禁じている。大前提がそうなっているのに、他国を守るためなら先制攻撃して良いなど憲法に書く訳がない。海外の集団的自衛権行使で国際紛争でなかった事例はない。“禁止と書かれてないので可能”なんてアクロバット解釈もいいところ。
(2)法案可決まで安保法制のあやふやさ、危険性をまともに批判しなかったNHKが、可決後の時論公論SPで「アメリカの戦争に巻き込まれる危険がある」と具体的に指摘し始め唖然。仰天したのは「中国は日本やアメリカと戦争する気はない。中国の軍備拡張は懸念されるが、中国政府が真に恐れているのは国民の政府批判。戦争すれば、日系企業など外国資本が出ていき、多くの中国人が失業することになり、国民の怒りが政府に向く。経済的損失もあまりに大きい。安倍政権が説明する中国の脅威は非現実的だ」と解説。安倍氏の中国脅威論はフェイクで、本丸は世界各地での米軍のお手伝いとも…おいおい!なんでそれを“可決後”の“真夜中”に言うんだ。ゴールデンタイムのニュースで言ってくれないと。一番大事な情報じゃないか。

とにもかくにも、「憲法奪還」の戦いの成否は来年の参院選にかかっている。昨年の参院選で菅官房長官は「集団的自衛権は争点ではない」「アベノミクス選挙だ」と言っている。実際、自民の重要政策集でアベノミクスは26ページ中8ページを占めていたが、安保法制はたった数行しか書かれてなかった。それなのに選挙後の安倍氏は「我々は集団的自衛権をマニフェストに盛り込み、その上で選挙で大勝利した。だから安保法制を早急に実現するのは国民への義務だ」といった。おい…。百歩譲って、その数行のマニフェストに期待して自民に投票した人がいたとして、それが憲法改正の国民投票を経ず、解釈だけで改憲する法案と思っていただろうか。
小選挙区制というシステムで自民は約3分の2の議席を獲得したが、前回の選挙で自民は改選前よりも議席を減らしており、比例区の得票数は全有権者のうち17%しかなかった。まして投票率は戦後最低の52.7%しかなく、国民の総意とはほど遠い。
昨年、小選挙区制度の恐ろしさを野党と野党支持者は思い知ったはず。候補者を一本化して選挙に挑む自公に、民主、共産、維新、社民で候補を乱立させて勝てる訳がない。今回の憲法破壊を目の当たりにしても野党が大同団結出来なければ、それは戦争法案に反対した国民に対しても背信行為だ。大切な憲法を安倍一派から取り戻すために本気で野党大合流を望む!

//以下、安保法制関連の保存ツイッターから。

茂木健一郎 @kenichiromogi
たとえ、今夜安保法案が通ったとしても、それから、安倍さんと自民党、公明党にとっての長いながい試練が始まる。まず、憲法違反の点についての訴訟が頻発。それから、安保法案に賛成した議員名のリスト化、落選運動。どちらも民主主義として正当な行為。自らまいた種だから、仕方がない。

元自衛官 @yoko_kichi
委員会採決時の全容が国会で証言された。委員でない与党議員が多数乱入し、委員長席を囲み、制止すべき自民党筆頭理事・佐藤正久が起立を煽り可決した。佐藤は「論点は出尽くした感」「終局、採決の雰囲気感」と「印象論」で採決したと言う。こんな自作自演の「感」で人が死ぬなど絶対に許せない。

岩上安身 @iwakamiyasumi
民主・福山議員「あなた方は保守ではない。あなた方にあるのは単なる保身でしかない。立法事実はどこかへ消えた。米艦防護もそう、自衛隊のリスクは減ると言った安倍総理の発言も絵空事になっている。なぜ、謙虚に修正したり出し直そうと考えないのですか?」
枝野議員「日本を取り巻く安全保障環境の変化、それは私たちもまったく同意です。しかし、領土領海を守るというのは、個別的自衛権です。個別的自衛権をいかに充実させるのか、というのがまさにやらなければならないことじゃないですか!」
共産・井上議員「公聴会が行われたあと、一切の国会審議も行われなかった。公述人の意見が、一切反映されなかった。派遣報告がなかった例は、過去に一度もない。これほどまでに公聴人を愚弄した歴史はない。これほど国民を無視した例はない」と怒り。

iano @ianoianoianoo
戦争法案に反対するデモを小馬鹿にしている人達は、このデモによって海外にいる日本人がどんなに助かっているかを知らない。デモが海外で報道される事によって、日本人が好戦的なわけではないとアピールしてくれている。中国にいる時にこの戦争法案反対デモの報道でどんなに私は助かったか。

m TAKANO @mt3678mt
違憲法案は、可決されても無効。
【憲法第98条】この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
●9月18日…昨夜の報ステ、朝日論説副主幹・立野純二氏の解説にグッときたので紹介。
→「与党の国会議員は衆参合わせて約460人。そこから安保法制への異論は殆ど聞こえてこなかった。賛成一色と言っていい。一方、国民は5割以上が法案に反対し、7割近くが継続審議でいいと考えている。この落差をどう考えたらいいのか
国会というものは誰を代表しているのか。政治家が個々の世界観・倫理観に基づいて行動する存在ではなく、党の号令で右にも左にも動きうる、そういう集団でしかない。それが今の政治の劣化の最大の原因ではないか。
安倍首相は審議最終盤の今週“国民の支持が広がっていないのは事実であるが、法案成立の暁には理解が広まっていく”と発言した。これはつまり、“国民は分からなくていいんだ。何が正しいかは政府が決めるんだ”と言っているに等しい。その意味で安倍政権は、平和主義だけでなく、主権在民という原則も否定してしまった。
今、国会の外や全国で多くの人が街頭に出ている。その最大のアピールは、“主権者は誰なのか”。上から決める政治なのか。それとも国民本位の政治なのか。国会の内外でぶつかっているのは、その2つの価値観だ」「政治家というものは、6割の票を得た人は、残りの4割の人をどう納得させるか、そこに心を砕いてこそだ。その節度と抑制が今の安倍政権に見られないのが残念だ。」
古舘アナ「総理はまだ国民に(法案への)理解が浸透していないというが、一定割合は国民が理解したんじゃないか。だからこそデモも巻き起こり、色んな意見が出てきている。むしろ国会議員が国民の声をもっと理解すべきだ。」

//今日は戦前に軍部が暴走して15年戦争が始まった満州事変の勃発した日。1931年9月18日、日本は自作自演のテロ(柳条湖事件)で大陸への侵略を開始した。この日に戦争法案が可決されるとしたら、偶然とはいえ後世の歴史家は関連づけて語るだろう。
●9月17日…まだ国会の会期末まで10日も残っているのに強行採決なんて気が狂っている。これのどこが「丁寧に説明していく」なのか!
今夜、国会前に俳優の石田純一さんが駆けつけ「この国を守るというのは個別的自衛権でも守れるんです!なぜわざわざ集団的自衛権が必要なのか!」「戦争は文化ではありません!」とマイクで訴えた。現場にいた僕の知人は「周囲は誰も石田さんの登場を予想していなかったのでビックリ」とのこと。

 

 

日頃、社会的な発言をしている人でも、国会前の反対集会に来る人はほとんどいない。安保法制を合憲と思い、中身に賛成で来ないのなら構わない。でも、「法案反対」「どちらでもないけど継続審議すべき」そう考えている表現者、文化人で、東京を生活圏にしている人は、いま現地に行かなくていつ行くのか。
多くの作家たちは大江健三郎さんに任せっきり。ミュージシャンも坂本龍一さんに任せっきり。紅白歌合戦出場クラスの音楽関係者が誰も来ない。あの詩人界の重鎮が来てくれたら、あの国外でも有名な映画監督が来てくれたら、あの大河ドラマ常連の著名俳優や歌舞伎役者が来てくれたらと、願わずにいられない。
そういう状況であるだけに、マイクを持った石田純一さんの勇気に心から敬意を表したい。石田さんの姿を見て腹をくくった芸術家、知識人が後に続くことを切望。2009年に忌野清志郎さんが他界されたことが本当に残念。清志郎さんなら間違いなく最前線に!
※今日は室井佑月さんもマイクを。「もし女優さんや歌手で声をあげた人がいたら、応援のツイッターやメールを送ってあげて下さい!」。オフコース!

/兵頭正俊氏ツイッター「今日の国会攻防で考えさせられたのは、福島瑞穂の“安倍政権は自民党政治ですらない”だな。安倍晋三ほど極端に対米隷属を強めた政権はなかった。売国奴にして政治の仮面をかぶった無能な利権企業家が、保守(極右)といわれているところに、絶望的な日本がある」。
●9月16日…国会で安保法制をめぐり与野党の攻防戦が続く。今夜の報ステ、北海道大学准教授で政治学者の中島岳志氏の見解「私たちは4つの大きな崩壊に出会っている」をまとめたので紹介。
(1)憲法の崩壊…首相の政策が憲法より優越するならば、憲法は何の為にあるのか。憲法を空洞化させた安保法制が、未来の政治家にフリーハンドを与えてしまうことに。
(2)国会の崩壊…政府は存立危機自体について、最後までまともな説明ができなかった。集団的自衛権の重要な具体例として首相があげてきたホルムズ海峡の機雷掃海は、もはや首相までが現実性を否定する事態に。形式的に審議の時間だけは費やしているが答弁迷走で深まらず。これでは国会は必要なく、選挙に勝った与党がそのままマニフェストを実行すれば良いということになる。
(3)連立与党の崩壊…当初、公明党は「砂川判決は集団的自衛権の(合憲の)根拠にならない」と強く主張していたのに、自民が砂川判決を理由にあげると黙ってしまった。最も重要な部分のはずだ。
(4)保守政治の崩壊…安倍内閣は保守ですらない。人間は過ちを犯しやすい不完全な存在であるため、徐々に変化していこうというのが保守。安倍内閣の極端に急進的な政治姿勢は、過去に保守が批判してきたもの。
●9月15日…報道によると自民は明日16日20時にも安保法制を強行採決するという。参議院の自民は単独で過半数を持っておらず、公明党の協力がなければ安保法制、戦争法案を可決できない。僕は国会前で抗議した際に、(首相は聞く耳を持ってくれないので)自民の穏健派議員の良心に訴えるため声をあげた。でも、先日の自民総裁選で安倍氏が無投票で再選されたことからも、首相に反対できる自民議員の登場は期待できないのも事実。
となれば、本気で戦争法案を止めたいなら、デモ隊の行き先は次の2カ所、「新宿区南元町17」の公明党本部と、「新宿区信濃町32」の創価学会本部しかない。いま本当の意味で安保法制に“待った”をかけられるのは公明党だけだ。公明には2つの強みがある(1)法案可決には公明19議員の賛成票が絶対必要(2)自民には公明党の選挙協力がなければ当選できない議員がたくさんいる。だから、公明議員は法案に反対しないまでも、せめて継続審議を求めて欲しい

昨日でさえ「ホルムズ海峡の機雷掃海を仮定しなくなった」と政府見解はころころ変わっており、もっともっと議論の時間がいる。憲法学者の9割が違憲と考え、今日は国会で元最高裁判事が「違憲です」と明言している。僕は公明支持者の中にいる法案賛成派を否定しないし、異なる意見であってもそれを主張する権利を尊重している。安保法制がそれほど必要というなら、まずは憲法改正で違憲状態を解決してから安保法制を審議して欲しい。
安倍自民が出してきた法案は、「日本に対して攻撃する意思がゼロでも、米軍を守るためなら事実上の先制攻撃が可能」というもの。日本と戦争する気がない国に攻撃できるなんて、現憲法が容認するわけがない。60年間も「法の番人=内閣法制局」は集団的自衛権の行使を認めなかった。それを、いち内閣が解釈だけで合憲と判断するなどもってのほか。60年間違憲だったものを、首相のさじ加減で合憲にできるなら何だって可能になる。そんな前例を残してはダメだ。後世の日本人に対しても不誠実な行いだ。
法案反対派は中国や北朝鮮の脅威を否定しているのではなく、個別的自衛権で対応できると言っている。また、平和ボケで“日本は何もしなくていい”と言っているのではなく、米国がイラクに介入した結果、あの地域からイスラム国が生まれたように、軍事行動は問題を解決するどころか複雑化させるだけであり、平和憲法を持っている日本にしかできないやり方を模索すべきと言っている。簡単な方法ではないけど、軍事行動が地域に激しい憎しみを生む以上、“対話”の積み重ねという遠い道のりこそが近道だったと歴史が証明するだろう。
昨日、国会前の抗議に集まったのは4万5千人。少ない人数ではないけれど、国会前に4万5千人が集まっても(悔しいけど)安倍政権は痛くもかゆくもない。今朝も「決める時は決めることが政治家の責任」の繰り返し。でも、公明党&創価学会本部を4万5千人が包囲すれば、公明内部から「継続審議」の声も出てくる可能性がある。それにかけるしかない。(僕は仏教徒として釈迦が先制攻撃を認める法案に賛成するなど到底思えない)
法案賛成派が、真剣に国防を考えたうえで賛成しているのは分かっている。だからこそ、法治国家の市民として立憲主義を重んじ、国民の過半数が“議論は尽くされた”と判断してから採決に挑んで欲しい
もう一度書く。本当の本当に安保法制を阻止したいなら、抗議集会は国会ではなく信濃町で!
●9月14日…本日14日から17日まで、NHKラジオ(第一放送)にて4日間連続でソロトーク!23時半から24時のタイミングで、10分間のコーナー「ないとエッセー」に登場。スタジオに僕1人、完全に電波ジャック状態!墓巡礼の魅力を語り尽くします!!
※ラジオ本体がなくてもNHKネットラジオの「らじるらじる」でパソコンから聞けます!



「イチオシ情報」にあがってった!感涙! 渋谷のNHKスタジオにて

//東京在住の知人が今夜(14日)の国会前の安保法制反対集会に参加。20時の写真を送ってくれた。正門前の車道を警察が開放した模様!
  14日夜。撮影はK氏。画像を有難う!

//桜島噴火、阿蘇山噴火、各地の震度5クラス地震。いったん川内原発を停止して落ち着くまで様子を見るべきと思うが。
●9月13日…今日の国会前の反対集会に何人集まるか、どの文化人が駆けつけるか注視。自分は9月10日に行ったのですが、台風の雨の中、4000人が集まっていました。現地では多く感じたけど、東京の人口1335万、日本1億2千万を考えると…うーむ。熱気はあるんだけどな。
圧倒的多数の憲法学者が違憲判断。もう戦争法案は違憲で決着がついている。争点「アベノミクス」の選挙ではなく「安保法制」選挙の実施を。


東京駅から丸ノ内線でたった3駅 台風が影響した雨は小康状態
なんと!米国の映画監督、ジャン・
ユンカーマンさんがマイクを持った!
僕は思わず前列に駆け寄った。氏の
映画『チョムスキー9.11』良かったです
SEALDs(シールズ)!これまでのデモは
労働組合など左翼組織ばかりが目立って
いたけど反安保法制では大学生、高校生が
マイクを握る機会が増えた。おお、頼もしい
この「戦争させない」プラカードは→ リバーシブルで「9条壊すな!」に
右翼が「軍事安保より食糧安保を」「日本は
戦争ではなく食糧で滅ぶ」とリベラルな正論
「アベ政治を許さない」。反自民党ではなく
“アベ政治”。自民穏健派、公明、わかってくれ
●9月9日…安倍政権は9月16日に戦争法案、安保法制を強行採決する予定とのこと。野党の抵抗があっても18日に通すという。明日、ラジオの事前収録のため日帰りで上京するので、18時半からの国会前・反対集会に参加してから大阪へ帰るつもり。

//山口繁・元最高裁長官(82)が「集団的自衛権行使は違憲」「憲法の番人」である最高裁の元トップが安保法案を「違憲」とする見解を示したのは初めて
安全保障関連法案について、山口繁・元最高裁長官は「少なくとも集団的自衛権の行使を認める立法は違憲だと言わざるを得ない」と述べ、安倍内閣が従来の憲法解釈を変えて集団的自衛権の行使を容認した昨年7月の閣議決定について、「(解釈変更に)論理的整合性があるというのなら、(政府は)これまでの見解が間違いだったと言うべきだ」と指摘。
以下、朝日(9/2)の記事から
→山口繁・元最高裁長官は、安保法案を「違憲」と考える理由について「集団的自衛権の行使は憲法9条の下では許されないとする政府見解の下で、予算編成や立法がなされ、国民の大多数がそれを支持してきた」と指摘。「従来の解釈が憲法9条の規範として骨肉化しており、それを変えるのなら、憲法改正し国民にアピールするのが正攻法だ」とも述べた。
安倍晋三首相らは、米軍駐留の合憲性を争った1959年の砂川事件最高裁判決が、法案の合憲性の根拠になると主張する。これに対し山口氏は「当時の最高裁が集団的自衛権を意識していたとは到底考えられないし、(憲法で)集団的自衛権や個別的自衛権の行使が認められるかを判断する必要もなかった」と否定的な見方を示した。
安倍首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)は昨年5月、安保環境の変化などを理由に憲法解釈の変更で「限定的な集団的自衛権行使」の容認を求める報告書をまとめた。内閣はこれを踏まえ、同7月1日に解釈変更を閣議決定。山口氏は、こうした考え方について「法治主義とは何か、立憲主義とは何かをわきまえていない。憲法9条の抑制機能をどう考えているのか」と批判する。(以上)

安保法制賛成派はせめて憲法を守れ。きちんと改憲した上でなら議論が成立する。どんなに与党が説明しても結論が違憲ではどうしようもない。
●9月8日…NHKラジオ第1『ラジオ深夜便』の出演日時が決まりました。9/14(月)〜9/17(木)の四夜連続、23時40分前後の放送となります!毎晩10分ずつライフワークの墓巡礼について熱く語ります。約30年をかけて感謝の言葉を伝えた100カ国2300人の巡礼から、強く印象に残ったお墓を紹介します。巡礼途中で出会った現地の人との、温かい交流エピソードも盛り沢山なのでお楽しみに!
●9月3日…今月中旬に四夜連続でNHKラジオに出演、墓巡礼トークをする予定。全国放送ゆえ、すでにかなり緊張。具体的なオンエア日時が決まれば告知しますね。






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