最新文芸情報


2019.7〜8

●8月31日…露骨な嫌韓煽りをやった週刊ポスト(小学館)のように、ビジネスのためなら手段を選ばない雑誌、出版社が業界を跋扈(ばっこ)するなか、岡本厚・岩波書店社長の勇気ある言動に感動。
本日、岡本社長の呼びかけにより、悪化する日韓関係について、対話による関係修復を求める集会が東京で開かれ約400人が参加したとのこと。前月末、研究者らが「韓国は『敵』なのか」と題する声明を発表。自由、民主主義、基本的人権の尊重という価値観を共有する韓国への、日本政府の一連の姿勢に対し「両国関係がこじれるだけで、日本が得るものはまったくない。解決には冷静で合理的な対話以外にない」と訴えた。8月末までに約9400人が賛同し、署名。岡本社長は「日韓関係は報復の泥沼に入り、収拾がつかなくなっている。圧力で相手が屈するとの考え方には、相手への想像力が著しく欠けている」と指摘。
※岩波書店創業者の故・岩波茂雄氏は、戦時中に反戦世論を封じる言論統制に抵抗、「日本はしなくてもいい戦争をしている」と公に軍部に対して批判的立場をとった。『古事記』『日本書紀』に史料批判を加え、神武天皇以前の神代史を後世の脚色・創作が著しいと断じた書籍を、不敬罪を恐れずに刊行。その結果、著者の津田左右吉(そうきち)は早大教授を辞職に追いやられ、岩波茂雄も出版元として糾弾され有罪判決を受けた。敗戦翌年、戦争への反省から国民の間に批判精神を培う雑誌の必要性を痛感し、平和と民主主義を基調とする総合雑誌「世界」を創刊。
岩波文庫発刊の辞「真理は万人によって求められることを欲し、芸術は万人によって愛されることを自ら望む。生命ある不朽の書を少数者の書斎と研究室とより解放して街頭にくまなく立たせ、民衆と肩を並ばせるであろう」。

/自民の石破茂議員も与党でありながら次の謙虚なコメントをブログに。昔は自民にも石破議員のように冷静な意見を持つ人が多かったのですが…。
「韓国政府によるGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の破棄により、日韓関係は問題解決の見込みの全く立たない状態に陥ってしまいましたが、日本にも、韓国にも、「このままでよいはずがない、何とか解決して、かつての小渕恵三総理・金大中大統領時代のような良好な関係を取り戻したい」と思っている人は少なからずいるはずです。
 防衛庁長官在任中、アジア安全保障会議でシンガポールを訪問し、リ・クアンユー首相(当時)と会談した際、親日家の同首相は日星安全保障協力の重要性について語った後、私に「ところで貴大臣は日本がシンガポールを占領した時のことをどれほど知っているか」と尋ねました。歴史の教科書程度の知識しか持っていなかった私に対し、同首相は少し悲しそうな表情で「更に学んでもらいたい」と述べました。意外に思うとともに、自分の不勉強を恥じたことでした。(略)
 我が国が敗戦後、戦争責任と正面から向き合ってこなかったことが多くの問題の根底にあり、それが今日様々な形で表面化しているように思われます。これは国体の護持と密接不可分であったため、諸般の事情をすべて呑み込んだ形で戦後日本は歩んできたのですし、多くの成功も収めましたが、ニュルンベルグ裁判とは別に戦争責任を自らの手で明らかにしたドイツとの違いは認識しなくてはならないと考えます(政府自体がヒトラーの自決によって不存在となったドイツとは当然異なることも考慮した上で、です)」。

/ドイツと言えば、ポーランドから日本の国家予算並みの約90兆円の賠償を請求されようとしている。これまでドイツはナチス被害者の個別補償を行い、1990年から賠償問題は解決済みとしてきた。今回は戦時中のインフラ破壊などに対する賠償。ドイツの対応を注視。
●8月30日…発売中の『音楽の友』9月号に「世界音楽家巡礼記」を寄稿。今号で連載第30回!ロシアのサンクト・ペテルブルクに眠る、リムスキー=コルサコフ、ボロディンら「ロシア五人組」のお墓を紹介しています。彼らは先に逝った仲間の未完作を友情パワーで完成させ世に紹介しました。貧困のなか42歳で没した「展覧会の絵」ムソルグスキーの墓は、友人たちがピアノ鍵盤付きの墓碑にしてくれました。連載は36回で完結です(当初の予定は12回)。残り6回、完走します!
【ムソルグスキー語録】
「芸術家は未来を信じる。自分自身が未来に生きるゆえに」
「芸術はそれ自身が目的ではなく、人々と語り合うための手段である」
「文学者や画家は民衆を描いている。作曲家は何をしている?さあ民衆の中へ!」
※五人組の墓の並び順の理由。5人の中で墓参者が最初に出会う場所にいるのが、5人組のリーダー、バラキレフ。リーダーとして墓参者を出迎えてくれる。その隣りにいるのはバラキレフの指導を一番受けていたリムスキー=コルサコフ。その隣りは、リムスキー=コルサコフと一時共同生活を行っていた親友ムソルグスキー。その隣りは、ムソルグスキーとは5人組結成前から知り合いだったボロディン(ムソルグスキーからシューマンなど西欧音楽の魅力を教えてもらった)。最後のお墓は、最も長生きをしてメンバー全員の死を見届けたキュイ。バラキレフで始まりキュイで終わる。これ以外ないという絶妙の配置になってます。
ムソルグスキーのピアノ付きのお墓!右端の画面奥の人だかりはチャイコの墓です

//明日31日の香港デモを前にアグネス・チョウさん(22)ら学生リーダーが次々と逮捕されている。当然、学生たちは激しく怒っている。怒らせることが当局の目的なら、武力介入の可能性がさらに高まった。めっちゃ心配。

//梅雨に戻ったのかと思うほど雨ばかり。

//ワイドショーで嫌韓ゲストが、韓国人をひとくくりにして「だから韓国人は…」などとヘイトをまき散らしたとき、司会者や他のゲストは「それは言い過ぎ」ではなく、「それは差別だ」とハッキリ言うべき。

//長く苦しんだ尿管結石、お盆あたりに外へ出た気がする。救急病院で「3日もすればコロンと出ますよ」と言われてから、2カ月くらい体内にいた(台湾にも薬を持って行ってたし)。どんな石だったのかひと目見たかったのに、知らない間に出てしまってちょっと悔しい。
●8月29日…TBS系列『ゴゴスマ』で、東国原氏が眼をひんむいて韓国人女性ゲストに「お前は黙ってろ!」「黙っとけ!この野郎」「お前が嫌いだ!」「反日」と大騒ぎしている映像をネットで見て、かつての勤務先のパワハラ上司を思い出して吐きそうに。大声で一方的に罵る姿に恐怖すら感じた。他人に対する敬意が微塵もない。東国原氏は「ニッポンですよ、僕は!」と、国家と自分を同一視、完全に日本代表気取り。氏の頭の中にあるニッポンに、かってに僕を含まないでほしい。
っていうか、相手のゲストが男性なら、あそこまで罵倒しただろうか。女性に対するマウント気質が感じられ、そこも不快だった。東国原氏は「大人の対応をしている」と言っていたが、さんざん「お前」「お前」と怒鳴られても、逆上せずにスルーしていた韓国人女性の方が、よほど大人の対応に見えた。ケンコバさんが「まあまあ、皆でお茶でも飲みましょう」と場を収めようとすると、なおも東国原氏は「お茶をぶかっけそう」と言ってた…。今後、東国原氏が画面に映ると、あの恫喝する声と、ひんむいた眼が思い出され、すぐにチャンネルを変えると思う。つらすぎる。

『ゴゴスマ』は2日前にもゲストの武田邦彦教授が「日本男子も韓国女性が入ってきたら暴行しなけりゃいかんからね」「日本男性は我慢すると思うよ。我慢すると思うけど、(韓国人女性への暴行が)起こってももう仕方がないんですよ」と発言、地上波でヘイトクライムを煽動している。韓国で起きた酔っ払った男の日本人女性への暴行事件は、韓国の国民から一斉に「女性に申し訳ない」「韓国の恥」と非難が置き、韓国警察もすぐに動いている。そういう動きを武田教授はすべて無視して報復を教唆。ほんと酷い。

この東国原氏発言、武田教授発言に対して、テレビ局からの謝罪はない。つまり、彼らがこういう発言をする人物と分かっていて出演させている。東国原氏も武田教授も、嫌韓を煽って視聴率を稼ぐという、番組側が求める“期待”に応えているだけ。自分の役割を演じている。『ゴゴスマ』関係者、放送法第4条を読み直してほしい。
【放送法第4条】
(1)公安及び善良な風俗を害しないこと
(2)政治的に公平であること
(3)報道は事実をまげないですること
(4)意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること
今のワイドショーは一方の意見を叫ぶゲストばかり集めた番組が多すぎる。戦前のメディアもさんざん他国民への憎悪を煽り、また嘲笑して差別心を植え付け、発行部数を伸ばした。ヘイトはカネになる。その結果どうなったか。メディアはまったく反省していない。もうすぐ9月1日。デマで多くの在日朝鮮人が虐殺された関東大震災が起きた日だ。

/原稿を入稿!本日からサイトに復帰します!
●8月26日…番組情報も更新できないほど仕事が先に進まず。28日には爆裂更新できるはず!そう、そのはず!きっと、この目の前の仕事は終わっているはず!終わっていなければならない!!
8月23日…韓国憎しで全ての韓国人を攻撃してる人にうんざり。
●8月21日…「夜回り先生」水谷修氏がHPを閉鎖。水谷氏が先日書いたこの言葉が心に残る。「例年になく、相談件数が非常に増えています。特に、中学生や高校生の女子からの相談が増えています。どれも、『死にたい』と死を語るものです。多くは、学校でのいじめや家庭での親の無関心、虐待が原因です。ともかく、一歩でも太陽の下、外に出ることを頼んでいます。人は、悩み苦しむと閉じこもってしまいます。そして、暗い夜に考え込み、自らの悩みや苦しみをさらに増幅させてしまいます。悩み苦しむのは、答えが出ないからです。どんなに考えようと苦しもうと、そこに答えはありません。考えること、悩むことを、まずはいったん捨てて、外に出て、太陽の下で動くことです。電車に乗って山や海へと行くこともいいでしょう。本を読むことも助けになります。どんな本かによりますが」。
氏の言葉では、以前に講演で聞いたこの言葉が良かった。「自分に関心を持ちすぎて思いつめる人がいる。自分のことを考えている時間を、少し他人のために使ってみませんか。ボランティアでも何でもいい。あなたの手助けを待っている人が、あなたを必要としている人がいます。求めるだけでなく、あなたの優しさを配ってください」。
●8月20日…台湾の墓巡礼から帰還。地元の方との数々の素晴らしい出会いがありました。台湾の人はほんと優しい!レポートは後日書きますが、台湾の人々は香港の情勢を非常に心配していました…。
●8月11日…過去30年間で欧州の墓巡礼がほぼ終わり、今年からアジアの墓巡礼を本格的に開始。GWの韓国初巡礼に続き、お盆(12日-19日)は初めて台湾の墓巡礼に行ってきます。次回のサイト更新は8月20日(火)になります。
1週間で約15箇所を巡る予定ですが、バスの便数が少ないとカットする目的地があるかも…。全部行けるといいな。テレサ・テンのお墓は彼女の歌声が聴けるそうです。
日本の台湾支配と戦った抗日先住民の墓がある一方で、日本の軍人を祀る霊廟も複数あり、台湾の複雑な歴史をお墓から見つめたく思います。

〔主な巡礼予定の墓・廟〕
・テレサ・テン1953-1995(新北市、金宝山景観墓園)台湾出身のアジアの歌姫、享年42。中華文化圏、日本、タイ、マレーシアなどで大人気。
代表曲は「つぐない」、そして「時の流れに身をまかせ」(歌詞の“あなた”は男性ではなく“歌”という芸術のこと。テレサは婚約者から「歌か、家庭(結婚)か、どちらか選べ」と言われ、歌をとって結婚を諦めた)
・八田與一(はった・よいち)1886-1942(台南市、八田與一紀念公園)水利技術者。日本統治時代、当時世界最大の烏山頭(うさんとう)ダムを建設するなど農業水利事業に大きな貢献。ダム近辺に銅像、墓、記念館。
・玄奘三蔵602-664(南投県玄奘寺)三蔵法師の分骨。遺骨は南京から埼玉・慈恩寺に移され1965年にこの玄奘寺へ。
・モーナ・ルダオ1880-1930(南投県霧社)映画『セデック・バレ』(予告編)で有名。原住民の伝統や文化を無視した同化政策を行う日本の植民地政策に激怒、抗日戦の象徴。日本軍は毒ガスを使って反乱を鎮圧した。
・琉球藩民(屏東県、大日本琉球藩民五十四名墓)宮古島からここに流れ着き、首狩り族の犠牲となった琉球藩民54名の墓。この事件が明治政府による台湾征服のきっかけに。
・明石元二郎1864-1919(新北市、福音山基督教墓地)スパイとして日露戦争で暗躍、晩年は台湾総督。水力発電所建設や教育制度改革など近代化に務める。
・蒋介石1887-1975(桃園市、慈湖陵寢)中華民国総統。日本の陸軍士官学校出身。辛亥革命に参加、抗日戦争を指導。内戦に敗れて1949年台湾に退く。
・杉浦茂峰1923-1944(台南市、飛虎将軍廟)台湾沖航空戦で米軍機に撃墜され、集落への墜落を避けるため郊外まで飛び、脱出が遅れて戦死した杉浦兵曹長(20)を祀った廟。
・祀典武廟(台南市)三国志の関羽(恩主公)を祀った、台湾で最も保存状態のいい古廟。
・忠烈祠(台北市)抗日戦争や共産党軍との戦いで戦死した約33万人の霊を祀る。
墓マイラー用アジア巡礼MAP (逆ズームするとスリランカまで)
カジポン作成・日本と台湾の歴史

/森友問題で自死した財務省の役人が労災指定され、原因が過重公務と認定。残業内容が無理強いされた公文書改ざんにもかかわらず、官邸はいっさいお咎めなしという理不尽。そして、このニュースは同じ日に電撃発表された小泉進次郎氏の結婚報道で消し飛び、ろくに報道されなかった。小泉氏の結婚をNHKは速報で伝えたが、国民にとって進次郎氏が誰と結婚しようが自分の生活と無関係、一方の公文書改ざんは税の使い道や民主主義の根本に直結し、重要度は後者の方がはるかに上。(実際小泉進次郎氏は国会で何もしていないに等しい。山本太郎氏は過去6年間で委員会発言157回、質問注意書は123本。一方、小泉氏は過去7年間で委員会発言5回、質問注意書は0本。ゼロ!ついでに議員立法も0。国会見学が仕事?)
今年3月にテレビ東京が放送した『森友事件のいま〜このままでは終わらせない』(26分)は優れたドキュメンタリーで、テレ東が公式に動画をアップし続けている。公文書300ヶ所改ざんしても本当に関係者全員不起訴で良いのか、亡くなった赤木さんの無念は誰がはらすのか、様々なことを考えるためにも、公開終了前に視聴をお勧めします。非常に勇気あるドキュメンタリーです。

/せやろがいおじさんと乙武氏の動画『障害者に国会議員が務まるか?』、すべての国会議員に見て欲しい!

/広島・長崎の追悼式典における「核兵器禁止条約に日本も加入を」の声、あいちトリエンナーレに関するデマと表現の自由の弾圧、日韓貿易問題、書きたいことが山ほどあります。台湾から帰国したらがっつり書きます!取り急ぎ、愛知県大村知事の言葉にめっさ感動しました。欧米の行政の常識は「(展覧会に)金は出すけど口は出さない」。
大村知事「憲法21条は『集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する』。第2項では『検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない』。このポイントは、国家があらかじめ介入してコントロールすることはできない(こと)。公権力が思想の自由を判断することすら許されていない。既存の概念や権力のあり方に異論を述べる自由を保障する。要は公権力が思想内容の当否を判断すること自体が許されていないのです、というのが定説」
「『国の補助金をもらうんだから国の方針に従うのは当たり前だろ』と平気で書いておられる方がいます。私は全く正反対だと思います。」
「行政、国、県、市。公権力を持ったところだからこそ、表現の自由は保障されなければならない。税金でやるからこそ、表現の自由は保障されなければいけない。この内容は良くて、この内容はだめだと言うことを、公権力がやることは許されていない」。
※慰安婦問題で必読のブログ。河村名古屋市長、吉村大阪府知事、松井大阪市長はこのブログを読んで、デマの流布に荷担したことを自覚し、猛省してほしい。偽広告に騙されて慰安婦にされた女性は、人道的判断で軍が送り返してあげるべきだし、国連人権委員会は事実上の監禁状態を指して強制連行と呼んでいる。「組織的な拉致が確認できなかったから強制連行はなかった」のではなく、「騙された女性を解放せず組織的に監禁したから強制連行」と国際社会は言っているのです。
●8月6日…昨日、米で多発している憎悪犯罪の乱射事件に触れた。その後、オバマ元大統領が異例の緊急声明を発表。これが実に素晴らしかった。オバマ氏はトランプ氏の名前は出さなかったけれど、トランプ氏がメキシコからの移民を「殺人者」「強姦犯」と呼び、不法移民の入国を「侵略」と繰り返し、自分に批判的な有色人種の女性野党議員たちに「もといた国へ帰ったらどうだ」と攻撃的発言を重ねていることを念頭に置いているのは明らかだ。

オバマ氏「私たちは、指導者の口から出てくる恐怖や憎悪を増幅させたり、人種差別的な考えを普通のことのように正常化したりする言葉を、きっぱり拒絶すべきだ。自分たちと見た目の違う人を悪者扱いする指導者、あるいは移民を含めた他人が私たちの暮らしを脅かすと示唆するような指導者、あるいは他の人間を人間以下呼ばわりするような指導者、さらにはアメリカがたった一種類の人間のものだと示唆するような指導者の言葉を」
「このような(憎悪煽動の)物言いは新しくない。歴史を通じてほとんどの人間の悲劇の根本には、こういう発言があった。ここアメリカでも、世界中でも。ジム・クロウ法(米国の人種差別法)、ホロコースト(ユダヤ大量殺戮)、ルワンダの大虐殺、バルカン半島(旧ユーゴ)の民族浄化の根っこにもこうした物言いがあった。私たちの政治や公的生活に、まったくあってはならない。そして今こそ、善良な圧倒多数のアメリカ人、あらゆる人種と信仰のアメリカ人が支持政党を問わず、このような物言いはあってはならないと、はっきりきっぱりと言うべきだ」。
この声明は、米国だけでなく、今の世界全体に当てはまる言葉と思います。(英BBC
●8月5日…「理性、判断力はゆっくりと歩いてくるが、偏見は群れをなして走ってくる」(ジャン・ジャック・ルソー)
アメリカが異常な事態になっている。銃乱射事件が加速度的に増加し、今年だけで251件に達した。先週は1週間で12件発生、しかも大事件の犯人がいずれも20歳前後という社会の底が抜けたような様相に。主な事件は…
・7/28にカリフォルニア州の屋外イベントで白人至上主義の19歳男が乱射、17人が死傷しうち4人が死亡(6歳と13歳の子どもを含む。犯人射殺)
・8/3にテキサス州のウォルマート店内で21歳男が乱射、48人が死傷しうち22人が死亡(メキシコ系移民を標的にしたヘイトクライム)
・8/4にオハイオ州で白人至上主義の24歳男が乱射、36人が死傷しうち9人が死亡(犯人射殺)
他に7/28はウィスコンシン州のシーク教寺院(インドの宗教)で犯人を含め7人が死亡する乱射事件が発生している。

テキサス州のウォルマートで乱射した犯人はトランプ大統領に心酔していた。トランプが就任してからヘイトクライム(憎悪犯罪)は2割も増加しており、明らかに因果関係がある。国民の模範であるべき大統領が、何度も移民への差別発言を繰り返すため、若い子が感化されている。
米国は移民国家であるにもかかわらず移民への憎悪をかきたてられ、歪んだ正義感から殺傷力の高い自動小銃の引き金を引く。アメリカでは過去に若者が学校で悲惨な乱射事件を起こしていたが、移民に対して無差別に銃口を向ける事件は(僕の知る限り)起こさなかった。この地獄のような事態はトランプになってからだ。

ネットの世界では憎悪を煽るヘイト・デマの方が、正しい情報より早く拡散し、「実はデマだった」という訂正情報は、恐ろしいことに最初に広まったデマほどはリツイートされない。人間は簡単に差別感情が過激化することを歴史は教え、警告している。それを学ぼうとしない政治家がリーダーになった国は、短期間で修復できないほど心の分断が進み、暮らしから笑顔は消え、社会がガタガタになる(昨今の日本も他人事じゃない)。

最近のトランプは「アメリカが嫌なら出て行け!」「生まれた国へ帰れ!」と繰り返し、「アメリカをこう愛すべき」という彼が決めた愛し方しか認めない。アメリカが好きだからこそ違うやり方で国を変えようとしている人を排除している。そんなトランプを親が支持すれば、当然、子どもは移民や有色人種への憎悪を正当なものと受け止める。
もし秋にトランプが再選したら、次の4年間でどんな世になっていくのか考えるだけでそら恐ろしい。子どもは大人たちの振る舞いを見ている。いま引き返さないと取り返しがつかなくなる。アメリカは国民の数よりも銃の方が多く出回っているのだから。
※ちなみにイギリスでもEU離脱問題を機にヘイトクライムが激増、2013年の2720件から2017年の7526件に倍以上も増加している。自国ファーストの思想と憎悪犯罪は密接にリンクしている。

  今年だけで既に銃の犠牲者がこんなに
●8月4日…読者の方から『この世界の片隅に』の片渕監督と町山智浩さんの対談のことを教えて頂き、映画の公式サイトに全文がアップされているのを発見。以下のやり取りを読んで、なぜクライマックスの台詞を改変したのか理解しました。

【町山】あと一番わからなかったんじゃないかなと思うところですが、終戦の日に朝鮮の国旗である太極旗が小さく上がるところで、原作ではあの旗を見てすずさんが私たちも暴力でほかの国を従えていたんだ、と。今まで空襲の中でアメリカ軍の暴力と戦っていると思っていたけど、と気づくシーンですが、あそこは映画でセリフが変えられていますよね?
【片渕】それまでのすずさん自身が、朝鮮の方に暴力を振るっている場面があったか?というと無いんですよ。そういうところを彼女は目撃もしていない。なのに、すずさんが突然そんなことを言っても、拳を振り上げて戦争反対と言っている姿勢とあまり変わらなくなっちゃうような気がして。僕はもっとすずさんが実感できるもので、自分たちが振るった暴力のことを認識するべきだと思ったんですね。彼女は毎日食卓を整える主婦なので、食べ物がどこから来ていたのかということを知っている立場なんです。だから自分たちがやってきたものを、食べるものを通して本当に根拠のあることとして言えるのではないかなと思ったんです。それと、できるだけ今回の映画では、現代の我々から見た理念みたいなものを、すずさんの上に重ねないようにしようと思ったので、そういう意味でも、彼女は当時の食べていたものから、自分たちの行ったことが身に沁みてしまうとうことにしたかったんです。
【町山】当時日本では、朝鮮米とか台湾米が配給されていたんですけど、それは朝鮮や台湾の人たちから米を搾取していたんですよ。
【片渕】戦後は戦争やったら海の向こうから米を送ってこれなくなったという反省があって、米の自給率を100%にしようとするんですが、戦時中はそうではないんですよね。
【町山】台湾も朝鮮も日本の領土だったので食糧難は同じ状況だったのに、台湾や朝鮮の人のお米を取り上げて日本に送っていたんですよね。
【片渕】しかも昭和19年は、朝鮮の米が不作なんです
【町山】大水害か何かで。朝鮮の人も飢えているのにそれを取り上げていたんですね。そういう実感的なことでしか、すずさんは言わないと。
【片渕】あと満州の大豆ですよね。

ものすごく説得力がある。これは表現が本当に難しい。確かにすずさんは朝鮮人差別を敗戦まで目撃しておらず、「暴力で従えとった」は唐突な印象になるかもしれない。ただ…ただ…映画を観ている今の日本人は、空襲を受けたということは理解できても、植民地支配で食糧を奪っていたことを、あの短い台詞で把握するのは困難と思う…。
日本人にとっての戦争は大空襲であり原爆。加害の記憶は受け継いでいない。だからやはり僕は「それがこの国の正体か」は入れるべきと思う。なぜなら、観客が「正体」という言葉に反応し、その表現が引っかかり、考え始めるきっかけになるから。
とにもかくにも、片渕監督が「こう伝えた方がストンと心に落ちる」と台詞を変えた背景がわかってよかった。モヤモヤが晴れた。この対談、貴重すぎる。
●8月3日…週末に『この世界の片隅に』が地上波初放送され、改めて感動した…けれど、それだけに原作で最も衝撃を受けた2つの台詞が変更されているのが残念でならない。以前も指摘したけど大事なことなのでもう一度。
まず、幼馴染みの水兵が主人公に言った台詞。映画版は「わしは英霊呼ばわりは勘弁じゃけえ、わしを思い出すなら笑ろうて思い出してくれ」。原作では「わしが死んでも一緒くたに英霊にして拝まんでくれ。笑うてわしを思い出してくれ。それが出来んようなら忘れてくれ」。似てるけど全然違う。“一緒くたに英霊にして拝むな”は靖国神社のこと。いわゆる「靖国で会おう」とは真逆の言葉。無謀な作戦で若者を死に追いやり、英霊という言葉で責任回避する戦争指導者の誤魔化しをあぶり出す痛烈な台詞。それが随分ソフトになってしまっている。

そして敗戦シーン。映画版は「飛び去っていく、うちらのこれまでが。それでいいと思ってきたものが、だから我慢しようと思ってきたその理由が。海の向こうから来たお米、大豆、そんなもんで出来ているんじゃなあ、うちは。じゃけえ、暴力にも屈せんとならんのかいね」(お米は朝鮮半島、大豆は満州という事実上の植民地の暗示)。これ、原作は全然違う。
原作では「この国から正義が飛び去ってゆく。暴力で従えとったという事か。じゃけえ、暴力に屈するいう事かね。それがこの国の正体かね」。ここで“従えとった”という台詞が出てくるのは、原作では玉音放送後に朝鮮出身者が掲げた韓国の太極旗をすず(主人公)が見ているから。クライマックスで彼女はのんびり屋の自分が、支配者の側であったことに気付く。「それがこの国の正体かね」という超重要な台詞が、「海の向こうから来たお米、大豆…」というマイルドすぎる言葉に改変され分かりにくくなっている。そもそも、原作でハッキリと描かれた太極旗が映画版では遠くに一瞬見えるだけ−−。

今年12月には映画の完全版「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が上映されるとのこと。片渕監督がこの作品を心から愛しているのは丁寧な作画でよくわかるし、僕はDVDも即買った。だからこそ、どうか「完全版」では物語の核心となる台詞は改変せず、クライマックスは原作通りにしてほしいと切に願います。
※アニメ版『この世界の片隅に』の原作改変はまだマシな方で、TBSの実写ドラマ版はクライマックスの敗戦時の号泣シーンが丸ごとカット!そこ一番大事なとこ(涙)。当然、原作の「それがこの国の正体かね」もない。これでは直前にあった「最後の一人まで戦うべき」という右翼将校のような台詞がひとり歩きしてしまうし、ドラマとして徹頭徹尾“被害者目線”の別の作品になっていた。何に忖度しているのか。あの戦争をドラマで批判するのは、もはやタブーになってしまったのか。原作者こうの史代さんはドラマ版についてこうコメント。「毎回、脚本を見せて貰ってチェックしているのですが、直してもらえるとは限らないみたいです」「(横山光輝「マーズ」が原作の)『六神合体ゴッドマーズ』よりは原作に近いんじゃないかな」。

//あいちトリエンナーレの『表現の不自由展、その後』が開催3日目で中止に。展示作品に慰安婦、反天皇があることで、「ガソリン缶を持っていく」と脅迫があったという。慰安婦については、業者に騙された女性に性の相手を無理強いしたり、「家に帰して欲しい」と願っても帰さなかった。そんな彼女たちを嘲笑・侮辱する人々への抗議の象徴であり、僕は日本ヘイトと受け止めていない。反天皇を怒ってる人は、天皇の命令を無視して戦線を拡大した昭和の軍人や、テレビで訴えてまで退位恒久法の制定を求めた天皇のお気持ちを無視して時限法にした安倍内閣の仕打ちに、ちゃんと怒っているのか。
いま一度、憲法第21条のこの大切な一文を胸に刻む。「一切の表現の自由は、これを保障する。検閲は、これをしてはならない。」
●8月2日…金曜夜のジョジョロス…。あらためてジョジョ5部は幸せなアニメ化だった。毎回期待以上の完成度、スタッフのジョジョ愛が大炸裂。最終回のアバッキオとナランチャの弔いの花、ブチャのジッパー、彼らへのワイン…なんちゅう泣かせるオリジナル演出。EDでエピソード0の場所にブチャの石があるのもたまらん…。

  

連載時、「眠れる奴隷」のエピソードは難解と賛否あったけど、アニメの反応を見ると「物語が深くなった」と総じて好評で嬉しい。
「眠れる奴隷」。人間は誰でも「いつか死ぬ」という運命=結果は変わらない。その意味で運命の奴隷。「どうせ何をやっても同じ結果」と眠ったまま人生を終えるか、「結果(運命)が変わらなくてもそこに至る過程を意味あるものに変えてみせる」と目覚めた奴隷になるか。
ブチャは後者を選び「オレたちがここまで到達したことが完全なる勝利なのだ」と、目覚めた奴隷としてボス打倒の目標を達成し「これでいい」と納得。街を麻薬から守り、トリッシュの命も救った。ジョルノと出会って「ゆっくりと死んでいくだけだった心が生き返った」「幸福とはこういうこと」と感謝。胸熱。
荒木先生が5部について語った2つの言葉を紹介。
・「第5部(連載)の頃、危機感を覚えていました。それは自分だけがよければいいというような社会の風潮に対してです。その反動があって、革命とまではいかなくても、組織を飛び出し、自分を犠牲にする人間を描いてみたくなりました。(『ジョジョの奇妙な名言集(Part4-8)』のコラム)
・「最後にもう一度、テーマをより強く伝える為に(前日譚を)描こうって決めてました。結果、物語がぐっと締まってよかった。今あらためて考えると、『ジョジョ』25年間の歴史の中でも(眠れる奴隷は)最も印象的なエピソードかもしれませんね。『ジョジョ』シリーズの神髄が、あそこには表れていると思います」(『JOJOmenon』)
第6部のアニメ化は絶対にあると思う!第1部のOP曲に徐倫が登場した時に「ここまで行く」と確信した。そして第7部SBRは海外ジョジョラーが数年前に2分間の「SBR予告編」を既に制作している!米国が舞台だから英語がよく似合う。これ見たらSBRのアニメ化も超楽しみに! 
  
●7月30日…やっとこさ、尿管結石が出たような気がする。石を目撃していないけど痛みが消えた。とはいえ、歯とか目とか、身体のあちこちにガタが来始めており、人生の残り時間を考えた結果、スマホとiPadに入っているゲームをすべて削除した。スマホゲーに手を出す前=2015年以前の生活に戻る。そう、電車の移動中は100%読書していた頃に…。このままでは墓マイラーとしてやってきたことを、まとめあげる前に寿命が来てしまう。

 
ハングルで「NO安倍」とあり、決して「NO日本」ではない
●7月29日…鳥取講演に参加された方、お疲れさまでした!皆さんと墓巡礼の感動を共有でき感無量です。講演前、自分自身の緊張をほぐすために壮大な宇宙の動画を見ていたところ、参加者の方から「ネットで検索できますか」と質問があったので、リンクを貼っておきます。「星の大きさを比較その2」(6分)という動画です。身近な月の大きさから始まり、最後は宇宙全体に至るという圧巻の映像。講演前にこれを見ると、自分が宇宙の“点”になって、緊張感がどこかへ行ってしまうんです(笑)。若い頃にこの動画と出会っていたら、失恋の痛みがちっぽけに思えて立ち直りが早かっただろうなぁ。

今回のスライド・トーク2時間の構成−−
1.墓マイラーになったワケ
2.墓巡礼の旅〜全ての道はお墓に続く、されど墓参は1日にしてならず
3.世界の偉人墓
4.このお墓に大感動(友情や刻まれた座右の銘、ラストメッセージなど)
5.休憩時間〜世界の墓地からこんにちは(各国の墓地の管理人さんの笑顔や出会った動物を紹介)
6.墓マイラーが行く○○県(ご当地墓、今回の場合は鳥取・島根)
7.旬の墓(時節系。今なら改元や世界遺産登録に絡めた歴代天皇陵や万葉の歌人)
8.日本の偉人墓
9.墓巡礼で出会った忘れ得ぬ人々
10.お墓が大切な7つの理由
全体を貫くメッセージは、「お墓が教えてくれたこと」=「人間は国籍や文化が違っても、相違点より共通点の方がはるかに多い」というもの。
僕はこれまで「どんな切り口で語ったら、限られた時間で墓巡礼の魅力を伝えることが出来るだろう?」と試行錯誤してきた。昨日の鳥取講演の上記10項目の構成が決定版となった気がする。今後は講演する土地によって6番目の「ご当地墓」を入れ替え、7番目にタイムリーな話題のお墓(人物)を紹介することで、47都道府県にあった講演が実現可能かと!

※今秋に初めて中学校で講演することになったので、墓巡礼をベースにした、中学生向けの超ポジティブ&人間性善説&ほとばしる人間讃歌&君の人生全肯定&生命を大切に、そんなスライドをこれから3カ月で作っていきます。「生きる姿勢として、他人との違いを見るのではなく、同じ所を見よう」と語りかけたい。他人との違いに優劣をつけて嘲笑するとか、逆に落ち込むとか、人生に必要ないです。同じ部分を見つけた時の嬉しさの方が生きる力になるし、何より世界全体を明るくする。比較していいのは過去の自分だけ。一年前の自分より成長できたかどうか、それだけでいいんです。

//歴史上、政治家は戦争を起こす際、他国民・他民族との違いばかり強調してきた。小さな違いを拡大鏡で何倍にもしてみせ、憎む必要のない相手への憎悪を駆り立ててきた。ほんとこれ、国連が「また同じ手に乗らぬように」と人類全体に注意喚起すべきと思う。
…そして日経新聞。同社がこれほど悪質なことをするとは。「私は反アベだけど反日ではないです」、僕は韓国人の友人からこの言葉を何度か聞いているし、実際に5月に韓国を墓巡礼して、地方でもソウルでも、多くの人から親切にしてもらい、その言葉が嘘ではないことを身をもって知った。「日本に何回も旅行に行った」という人に山ほど会ったし、日本語を話せる学生もたくさんいた(彼らは日本のアニメや映画にも詳しい)。明確に、安倍氏と一般国民を分けて考えている。
だからこそ、27日のソウルの集会で参加者が掲げたプラカードには「NO日本」ではなく「NO安倍」と書かれている。それなのに、日経新聞の記事は「ソウルで数百人が反日集会」と題している!記事の中では「NO安倍と書かれたプラカードを掲げ」とあったので、確信犯でこのタイトルを付け、国民にわざとヘイトを煽っているとしか思えない。このタイトルだと「向こうが憎むならこっちだって」となる人がいるだろう。日経は戦前のメディアと同じヘイト煽りの愚行をいまだ繰り返している。酷い新聞だ。
「NO安倍」のプラカードは安保法制や共謀罪のときに、僕も国会前で掲げたことがある。こちとら、戦後日本の民主主義を愛するからこそ、それをないがしろにする安倍官邸に異議を唱えているんだ。日経にそのつもりがなかったとしても、この題名だと「NO安倍」=「反日」=「売国奴」と刷り込んでいるのと一緒だ。新聞社が簡単に「反日」なんて言葉を使っちゃいけない。

●7月27日…それでは明日の鳥取講演のため出発します。次回の更新は29日(月)になります。

//今週日曜は、ジョジョ最終回!そしてヴィンランド・サガは、神回まちがいなしの第4話!ガンダム・オリジンはクライマックスのルウム会戦!濃密すぎる。そして大河ドラマ『いだてん』にも注目。視聴率は低いですが僕にとって非常に面白く、毎回かぶりつきで見ています。今回は満州事変。五・一五事件、二・二六事件、日中戦争、日米開戦に向かって行く日本が大河ドラマで描かれることはこれまで殆どなく、軍部の暴走、当時の国民世論をどう描くのか注目しています。

//日本人は選挙に関心が低い。これは立候補に選挙区で300万円、比例区で600万円の供託金が必要で、“自分は候補に無縁”と思っているのも理由のひとつかも。お金持ちしか候補になれない、こんな先進国は他にない。フランス、ドイツ、アメリカは0円、無料で立候補できる。それだけで政治との心理的な距離が全然違う。有料であっても英国は8万円。日本は異常。

憲法第四十四条…両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない

日本の供託金制度は明らかに憲法第四十四条違反なのに、なんでこれほど長期間放置されてきたのだろう。これ大問題と思う。

 
●7月26日…近未来SF映画の最高傑作(カジポン比)『ブレードランナー』(1982)でレプリカントのリーダー・ロイを演じたオランダの名優ルドガー・ハウアー氏が今月19日に75歳で他界したと今日報じられた。
レプリカント(ロボット)は感情を持つため、たった4年の寿命に設定されている。それ以上長生きすると、自我を持ち人間に逆らう危険があるからだ。レプリカントは人間のかわりに戦場や過酷な労働に投入されていたが、ある日、一部のレプリカントが任務を放棄し姿を消す。彼らは自分がいつ死ぬか知りたくて、製造年月日を調べようとしていた−−。
高校生の頃、「4年」という限りある命を懸命に生きようとするレプリカントを見て、それより長く生きている自分は、彼らほど必死に生きているか自問せざるを得なかった。人類よりも、彼らの方が命を大切にしているように思えた。機械であるロボットに、生命の重さを逆に教えられ、猛烈に感動した。僕にとって人生を変えた映画の一本です。さらば、ロイ・バッティ。仲間達によろしく。
劇中のロイの言葉→
「おまえたち人間には信じられないようなものを私は見てきた
オリオン座の近くで燃える宇宙戦艦
タンホイザー・ゲートの近くで暗闇に瞬くCビーム
そんな思い出も時間と共にやがて消える
雨の中の涙のように
死ぬ時が来た」

当サイトのトップページの一番下にある、この映像の役者さんがルドガー・ハウアーです!
●7月25日…今度の日曜日、7月28日の朝10時から鳥取県・倉吉の「倉吉交流プラザ視聴覚ホール」で墓マイラー講演やります!世界の墓巡礼を通して感じた生命の尊さや感動をスライドと共に語ります。倉吉の講演は昨年に続いて2回目、有難いことに今年もお声を掛けて頂きました。参加費は無料なので近隣にお住まいの方は是非!当日の朝、会場のカウンターで直接申込んで下さいね。この後は10月に四国・松山、11月に東京を予定しています。
●7月24日…1979年の映画『ブラックホール』の壮大なテーマ曲(1分50秒)に激ハマリ。これはやばい、宇宙船の窓からブラックホールが見えてきそう。何度も聴いてしまう。

//今夜のNHK『歴史秘話ヒストリア 最後の大名 時代を駆ける』、めっちゃ良かった。同番組では今年のベスト1。現在の千葉県木更津付近にあった請西(じょうざい)藩の藩主・林忠崇(ただたか)の特集。徳川家第一の家臣といわれ、元旦最初に徳川家から御神酒を頂くなど特別扱いを受けていた林忠崇。戊辰戦争が勃発すると、「藩を戦場にしたくない、民を苦しめたくない」と、なんと藩主なのに「脱藩」して遊撃隊(幕府軍の先鋭)に参加。小田原で戦い、東北に転戦。徳川慶喜の助命及び駿河での徳川家存続が新政府に認められたことで投降した。維新後、大名は華族になったが、林忠崇は脱藩していたため華族になれず、農民の身分に。藩主がただの村人になった。その後、勤め先を斡旋されたが倒産するなど苦労に苦労を重ねていたところ、旧家臣達の運動により1893年に恩赦が出て華族となった。1941年、「最後の大名」として92歳で穏やかに旅立ったという。これもう僕の中で映画化決定だわ。
※番組の最後の箱根・早雲寺のシーンで、世界墓マイラー同盟の盟友黒坂君がチラッと映ってた!

//西日本と北陸が梅雨明け。今年は長雨だった。
●7月23日…吉本興業社長のパワハラ会見、昨年の日大アメフト部監督の会見と同じ。「ふざけているつもりだった」というのは典型的なパワハラの言い訳。吉本はとにかく所属芸人ときちんとした契約書を作れ。テレビ局も、「契約書のない人物を使うわけにはいきません」と態度を明確にして、弱い立場の芸人さんの援護を。
●7月22日…れいわ新選組が結党からたった3カ月で200万票以上を集め、寄付金が4億を超えたことで、次の衆院選は早くなると思う。選挙が遅れるほど新選組の戦力が整うからだ。安倍政権は山本太郎がさらに力を付ける前に、前倒しで総選挙に持ち込むだろう。すぐに選挙すれば、他の野党との調整が間に合わず、リベラル同士の潰し合いになるからだ。立憲民主、共産とどう組むか。秋の消費増税がボディーブローのように効く中での衆院選、新選組の「消費増税廃止」はメディアに乗りさえすれば大きな支持を得られるはず。消費税の7割以上が大企業の儲け(減税)に吸われてきた現実を見ないふりをして、ポピュリズムとレッテルを貼る御用評論家の馬鹿馬鹿しさよ。かつて日本新党は参院選で4議席を獲った翌年の衆院選で大勝し、党首の細川氏は首相にまでなった。

//以前から言ってるけど、投票率50%未満の選挙は無効にすべきと思う。本気でそう思う。増税を目前にして、48%という戦後2番目に低い投票率。日本人はけっして選挙に関心が低い国民ではなかった。政権交代があった2009年は約70%もあった。それが2人に1人すら投票してない。これはもう政治の責任。そして、「選挙隠し」をしてテレビで選挙戦をほとんど取り扱わないメディアの責任。
●7月21日…参院選、相変わらず自公は強かった。とはいえ、首相が自画自賛するような勝ち方ではない。自民は9議席も落としたうえ過半数に届かなかった。改憲勢力も3分の2に届かず。立憲は議席を倍増させ、共産、社民は議席はふるわなかったものの、投票率が下がっている中で両党の比例票は増えていた。新選組は2名が当選し、得票率が全体の4%を越えて、晴れて政党と認められた。2人の重度障がい者の方が当選したことで、国会議事堂のバリアフリーも進むだろう。1人なら変化が遅いだろうけど、2人となれば障がいを持つ議員への対応が進むだろう。2名を送った山本太郎はよく考えている。

/残念だったのは我が大阪。4議席が自公維維。維新つっよ!僕にとって維新は自民の補完勢力にしか見えないんだけど、ここ大阪では、維新は自民と戦っているように見られている。県外の人は不思議と思うだろうけど、大阪都構想で維新と自民が対立しているため、国勢レベルでも自民と対決していると思い込んでいる人が多い…。
僕が応援していた立憲(亀石倫子)、共産(辰巳孝太郎)は2人とも落選。これでわかった。維新が超強い大阪ではリベラルが複数候補になると共倒れになる。アメリカは選挙戦の中で敗戦が濃厚になれば、候補を取りさげて、考え方の近いライバル議員の候補にまわる。日本もそうしないと駄目だ。リベラルの共倒れは愚策中の愚策。次の衆院選では死票が出ないよう、もっと考えないと。

//1969年7月21日午前11時56分20秒、人類は月面に左足の第一歩を記録。今日はちょうど150年目です。
●7月20日…明日、参院選の投票日です!歴史上、人々がこの平等な投票権を得るために、どの国でも多くの人が血を流し、獄死した人も数知れず。今は当たり前のように持っている投票権。先人の命を無駄にしないためにも投票に行きましょうね。
 
【選挙に行こう!的10大名言】
 
(1)私は失望するといつも思う。歴史を見れば真実と愛は常に勝利を収めた。暴君や残忍な為政者もいた。一時は彼らは無敵にさえ見える。だが結局は滅びている。それを思う(ガンジー)
 
(2)世界を動かすのは、英雄の強く大きなひと押しだけではありません。誠実に仕事をするひとりひとりの小さなひと押しが集まることでも、世界は動くのです(ヘレン・ケラー)
 
(3)最高の愛国心とは、あなたの国が不名誉で、悪辣で、馬鹿みたいなことをしている時に、それを言ってやることだ(ジュリアン・バーンズ)英作家
 
(4)私の発言の代償として私はパスポートを失いましたが、私は何度でも発言します。私は声なき人間になるくらいなら国なき人間になります(エドワード・スノーデン)元NSA/アメリカ国家安全保障局職員
 
(5)立ち上がっては倒れ、立ち上がっては倒れ、その足もとはおぼつかないかもしれない。けれども、立ち上がったことは、一生忘れることのない、かけがえのない記憶となる(ガンジー)
 
(6)いかなる自由にもまして、良心の命じるままに知り、語り、論ずることのできる自由をわれに与えたまえ(ジョン・ミルトン)詩人
 
(7)「私たちの行いは大海の一滴に過ぎません。しかし、何もしなければその一滴も永遠に失われます」「愛の反対は、憎しみではなく、無関心である」(マザー・テレサ)ノーベル平和賞
 
(8)1946年8月「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。(略)だますものだけでは戦争は起らない。“だまされていた”といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう」(伊丹万作)映画監督
 
(9)後世に残るこの世界最大の悲劇は、悪しき人の暴言や暴力ではなく、善意の人の沈黙と無関心だ(キング牧師)
 
(10)あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは世界を変えるためではなく、世界によって自分が変えられないようにするためである(ガンジー)
●7月19日…山本太郎の昨日の福島での演説、聴衆からの反対意見すべてに誠実に答え、「考え方は違いますが一致点を探して一緒に前に進めていきましょう」と。別の演説では酷い野次を浴びたときに「そんなあなたも守りたい」。これこそが政治家のあるべき姿。国民を敵と味方にわけて「こんな人たち」と言い放つ安倍氏と大違い。上記のリンクは演説の最後に聴衆にマイクを渡してディスカッションしている。日の丸を掲げて乗り込んでいる人とも向き合う。山本氏を“うさん臭い奴”と思っている方、誤解が解けると思うので、ぜひ見てほしいです。これが山本太郎なんです。
〔頭出し:震災時の自身の発言について
〔頭出し:反対派とのやり取り〕こんな演説会をやる候補者初めて見た

【れいわ新選組】最終演説の日程。僕が関東に住んでたら絶対聞きに行ってる。

7月19日(金)
12:00-13:00 愛知・名古屋栄松坂屋前
15:15-15:30 神奈川・横浜駅相鉄口 with あさか由香
17:00-20:00 東京・新橋駅SL広場「れいわ祭2」(3時間!)

7月20日(土)
12:00-13:00 山梨・甲府駅南口
16:00-17:30 東京・多摩センター駅南口
16:00-20:00 東京・新宿駅西口小田急デパート前「新宿センキョ」(4時間!)
●7月18日…京都アニメーションの放火事件、現実の光景とは思えない…。死傷された方の恐怖を思うと、あまりに痛ましすぎて言葉が出てこない。相模原のやまゆり園の時もそう。
●7月17日…北海道の自民選挙演説で、安倍氏に向かって年配の女性が「年金どうなった?」とプラカードを掲げただけで警察に排除された。大声をあげたわけでもなく、「安倍ヤメロ」とプラカードに書いたわけでもなく、年金のことを聞いただけ。まるで戦前の憲兵、特高警察さながら。

僕は西側諸国が保障している、表現・言論の自由や、民主主義という価値観を大切にしている。おそらく自民支持者の中には、中国、ロシア、かつての東欧のように物言えぬ社会にしたくないから、自民を支持してきた人も少なくないと思う。でも、もう自民はかつての自民ではなくなった。党名は一緒だけど、完全に別の党になってしまった(首相とお友だちだけのアベ党)。やってることは中国と一緒。僕らは中国の国民が習近平にプラカードを掲げて当局に連行されると「だから中共独裁は怖い」と言ってるけど、この日本でも同じことが既に起きていると、ちゃんと認識する必要がある。そしてこれをトップニュースで伝えないマスコミに怒りと絶望。表現・言論の自由ってマスコミが最も守らないといけない、一丁目一番地の価値観じゃないのか?

 
●7月16日…うおお、18日(木)14時55分からBSプレミアムでアート番組の傑作『陶王子 2万年の旅 器の来た道』アンコール放送!嬉しい、再放送やってくれるんだ!縄文土器の時代からメソポタミア、ギリシャの絵付け、エジプトの青の革命、そして中国、欧州の輝く白磁に至る器をめぐる2万年の旅!人間がいかに土や炎と格闘し美しい器を生み出してきたか、様々な映像を駆使してめっちゃ分かりやすく解説。器には興味があるけど鑑賞の入口が分からないという方、この90分の特番が入門にうってつけです。世界各地で新たな器が誕生するたびに感動が。永久保存版!●7月15日…今日アメリカ・ミネソタ州のアマゾン配送センターで、時給約1700円(15ドル)が低すぎると待遇改善を求めて従業員が6時間のストライキを起こした。おりしもアマゾンは配送センターがフル稼働となる有料会員向け特売イベント「プライムデー」の初日であり、あえて最も多忙な日ににぶつけてきた。スト参加者は「私たちはロボットではない、人間だ」と訴えている。
アメリカを墓巡礼してスーパーに入ると、物価の安さに驚く(医療費以外)。値段が日本と同じくらいのものでも、そもそもビンや箱のデカさが違う。ガソリンもリッター平均70円くらいでめっさ安い。そして高速道路は無料!それでも1700円では低すぎるとストをうつ、日本の労働者人はもっと権利を主張していいと思う。
法定最低賃金は7.25ドル(約800円)なんだけど、3割を超える州が独自に加算し、カリフォルニア州やワシントン州の一部では15ドルを最低賃金にしている。ニューヨーク市は13ドル(約1400円)。年々加算する州が増えており、この流れは止まらない。

れいわ新選組の公約は最低賃金1500円(これによる事業主の赤字は政府が補償)。日本で1500円なんていうと企業側は「会社が潰れる」というけど、1500円でも年収300万あるかないか。そこから年金、保険料、各種税金を払ったら手取りはグッと低くなる。しかも派遣労働者には退職金がない。結婚や子育てを見据えたとき、憲法・基本的人権が保障する最低限の文化的生活を送るには、1500円でもギリギリアウトなライン。世界には現実に1500円の国や地域がある以上、「日本では非現実的」では済まされない。実現できないのは政治の責任だ。

…っていうか、派遣労働者でも仲介業者のピンハネがなければ時給3千円といわれている。その意味では1500円はとっくにクリアーできているんだ。
他国の経済規模がこの20年で倍になっているのに、日本が20年間もゼロ成長(それどころか実質賃金はマイナス)しているのは、20年前の、1999年の派遣法改正で派遣可能業務が原則自由化されたタイミングとピタリ重なる。派遣会社のピンハネ率を低くするだけで、非正規の収入は大きく改善されるのに、それをやらない政府は交代させる必要がある。
アメリカの人口は3億人強、日本の人口は1億人強。派遣会社の数は、アメリカ2万社に対して日本は8万3000社!人口は3分の1なのに、派遣会社が4倍もある!この数字から、この国がいかに異常かよくわかる。日本のコンビニ数は2500人あたり1店舗、派遣会社は1700人あたり1社、コンビニの数より派遣会社の方が多い。

 
 日本83808社…

派遣会社は認可制だから国が許可しているが、その際にピンハネ率の公開を義務付けていない。自主的に公開している会社もあるけど、業界最大手である竹中平蔵のパソナは非公開だ。こんなの、国が国策として格差社会を作っているようなもの。わかっててやってる。支配層は、今さえ自分さえよければ、少子化になろうが知ったこっちゃないし、働き手が減れば安く使える外国人労働者を入れたらいいだけと、日本の現状を見ればそう思っているとしか解釈できない。

アベ政治か強化してきた格差社会がいいのか、そても力強い内需を支えていたかつての一億総中流社会がいいのか。持続可能な社会は明らかに後者。
1999年以前の日本は、社会のなかに「困ったときはお互いさま」的な、そんな空気があった。今は二言目には「自己責任」、人混みでは“他人は敵”みたいなヒリヒリした空気を感じる。JR東日本では2005年頃から8年間で飛び込み自殺が約3倍になったという。
自民の今の政見放送(安倍氏と三原じゅん子氏が野党の悪口を言って嘲笑するやつ)を見て、国民の手本となるべき国のトップが、他者を小馬鹿にするような物言いを垂れ流すこと、それを官邸の取り巻きが何の抵抗も感じないこと、まさにこれがこの国を覆う閉塞的かつ攻撃的な空気の源泉のように感じた。
しんどいし、もうこの空気を変えたい。消費増税が10%になったら暮らしはもっときつくなり、多くの人は生きるだけで精一杯、ますます心の余裕がなくなる。1票なれど、参院選ではこの流れに抵抗したい。
●7月14日…話題になっている山本太郎氏の政見放送を見た。すごいな、これまでいろんな政見放送を見てきたけれど、これほど胸に響くものは初めてだ。徹頭徹尾、弱者目線。議員になった当初は首を傾げるような発言もあったけど、この6年間、本当に国民の声をよく聞き、勉強してきたのがわかる。なんとか得票率2%以上を獲得、もしくは議員5人以上を国会に送り込んで政党要件を満たせてあげたい。この条件を満たせばテレビの党首討論に参加できるし、政党助成金も得られて来年の衆院選でさらに大規模に活動できる。

※政見放送の動画。冒頭の挨拶の後、魂の11分(頭出し済)。政見放送はテレビ局がカットできないし、誰にも邪魔されない。彼は与えられた時間をフルに使い、思いのたけを語っている。この動画はずっと残る。この世に生まれてきて、一生に一度、公共の電波で17分23秒、日本の将来について自分の夢を語る…僕は偉大な芸術作品に触れたときのような感動を味わった。

〔山本太郎氏の政見放送から〕(一部要約)

1年間の自殺者、2万人を超え、未遂だけでも50万人を超える。完全にこの国は壊れています。
政治を諦めた、政治なんて興味ない、そんな選挙で投票に行かない40%の人々が力を合わせれば、 国は、 社会は、 変えられます。それが選挙、 政治なんです。
あなたが死にたくなる、 自分に自信が持てなくなる理由の1つ、 生活の苦しさはありませんか。今いちばん必要なことは人々の暮らしを大胆に底上げすること。

日本を守るとは、あなたを守ることから始まる。あなたに降りかかる不条理に対して、全力でその最前に立つ。何度でもやり直せる社会を構築するため。20年以上にわたるデフレで困窮する人々、ロストジェネレーションを含む人々の生活を根底から底上げ。中卒、 高卒、 非正規、 無職、 障がい、 難病を抱えていても、 将来に不安を抱えることなく暮らせる、そんな社会を作る。私たちがお仕えするのは、 この国に生きるすべての人々。それが私たち、 れいわ新選組の使命。

私たちのれいわ新選組では比例代表で9人立候補。そのうち、重度障がい者といわれる2人が特定枠です。ALS=筋萎縮性側索硬化症のふなごやすひこさん。全身まひ、人工呼吸器を装着しています。そして、生後8か月、保育器ごと玄関に落ち、首の骨を損傷して、 ほぼ全身を動かせなくなった木村英子さん。れいわ新選組では、 このお二人が特定枠で優先的に議員になります。
山本太郎に100万票集まれば、ALSのふなごさんが国会議員になり、山本太郎に200万票集まれば、重度障がいの木村英子さんが国会議員になります。一方、山本太郎が議員として国会に戻るには300万票必要になります。まずは、 難病と重度障がいを持つお二人が当選したあとでないと山本太郎は国会議員になれません。比例代表は山本太郎と書いてお力をお貸しください。

生産性で人間の価値がはかられる社会、それが現在です。これが加速すれば、医療費を口実に、生産性を言い訳に、人間の生きる価値を、期間を、 一方的に判断される時代がやってくる。
さて、 2人の立候補者、発表した際に、こんな声が届きました。「障がい者を利用するつもりか」。この言葉に対して、私は言います。上等です、障がい者を利用して、障がい者施策を変えようじゃないかと。
もう1つ、寄せられた意見。「障がい者に国会議員、務まるんですか」。当事者とは、その道のスペシャリストです。ALSのふなごさんが、ご自身の選挙で作ったキャッチコピー「強みは、障がい者だから気付けることがある」。
障がい者運動の有名なスローガンは「私たち抜きで私たちのこと決めないで」。実態はどうですか。700人以上いる国会議員には、人工呼吸器をつけた人も、重度の障がいがある人もいません。そのような、いわゆる健常者が国会で障がい者施策を決めて、法律が作られる。しかし、当事者のニーズを最も分かっているのは当事者。だから、その声を反映させる必要があるんです。

残念ながら、今の国会での多数派は、経団連など特定の存在に忖度し続ける代理人がほとんど。晴れて2人が当選すれば、 国会のバリアフリー、確実に進みます。本会議場で投票する際、階段を上れない車いすはどうするのか。普通、本会議場には議員本人しか入れません。1人では水も飲めない木村さん。定期的にたんの吸引が必要なふなごさん。介助者は本会議場に入れるのか。想像するだけで、あらゆることが健常者向けにしか設計されていない、それが国権の最高機関です。

この国の障がい者の人数、 身体障がい者436万人。知的障がい者、108万超。精神障がい者、392万人超。それぞれの声を代弁する当事者議員がほとんどいなかった。それ自体がおかしくありませんか。これこそが、 掛け声だけではない、 真のダイバーシティ ー、多様性だと思います。今、あなたが元気であっても、誰もが年をとる。病気になったり、障がいをそのうち持つかもしれません。
障がい者は高齢化社会を生きる、そのモデルを作るフロントランナーです。これから迎える超高齢化社会において、障がい当事者の知見は非常に重要です。生産性という言葉が、人の命を選別するような、そんな空気がまん延する時代。そんな空気は確実に人々を生きづらくさせている。だからこそ、そんな言葉を吹き飛ばしたい。人間の尊厳を守れる社会は、あなたが守られる社会です。山本太郎に、その先頭に立たせてください。

国の現状を簡単にお話しします。痛みを伴う改革、そのあとに残ったのは痛みだけでした。20年以上に及ぶデフレ。奪われたのは、あなたの生活と人生。厚労省、国民生活基礎調査の最新版。生活が苦しいと感じている人、57.7%。母子家庭(で苦しい人)80.7%。平均所得を下回る世帯数は過去最多。日本銀行の調査、1人暮らしの貯蓄ゼロ世帯、20代で61%、30代で40%、40代で43%に上る。
ここから分かることは2つ。1人生きるだけで精いっぱいでは、家族など持てない。少子化は加速するのみ。そしてもう1つ、貯蓄ゼロの若年から中年たちも、やがて高齢化します。そのとき、国は人々を救うのか。救いません。このままでは、野たれ死にです。
あなたの生活が苦しいこと、 あなたのせいにされてませんか。これまでの政治による間違った経済政策と、 構造上の問題です。れいわ新選組が政権を取ったら何をするか。

消費税は廃止。そんなの無理だよ、あなたはそう考えましたか。マレーシアは法人税の次に税収の多かった消費税を廃止。高級なサービスなどを利用するときにかかる、金持ち向けの税制を復活させました。マレーシアでは人々がそれを本気で求めた。そして、政治を動かした。だから実現したんです。
消費税が10% になった場合、年間で約1か月分の所得が消えることになります。つまり消費税を廃止にした場合、1か月分の給料をあなたにお返しするイメージです。
消費税なくしたら社会保障どうすんだよ、(という声に)だまされないでください。消費税を増税した分はすべて社会保障の充実と安定化に使うと政府は約束し2014年から消費税は5%から8%に増税されましたが、増税分の税収8兆円のうち社会保障の充実に使われたのは、 たった16%のみです。消費税を引き上げる一方、むしろ逆に、現政権は7年間で社会保障を4兆円以上削っています。
じゃあ、 消費税は何のためにあるんでしょうか。消費税収の実に約73% が法人税収の減少分に割り当てられていた計算が成り立ちます。金持ちに優しい、大企業に手厚い、でも、あなたのことは考えない今の政治です。

消費税増税と強制的な物価の引き上げ。でも、あなたの賃金は上がっていない。実質賃金は下がるばかり。生活が苦しいのは当たり前。消費に関わるすべてを冷え込ませるのが消費税。これがある限り、本当の好景気はあなたのもとにはやってこない。
ここで心配になるのが、 じゃあ、消費税をやめても、その20兆円分をどうするんですかって話。答えはシンプル。消費税を導入する前に戻します。所得税の最高税率を上げる、刻みを増やす。要は、法人税の累進性の導入など累進性の強化。ほかにも分離課税をやめる、大企業優遇をやめるなど、すべてで29兆円の財源が確保される。 消費税をやめても、お釣りが出ます。消費税を廃止すれば、物価は初年度5%下がる。本物の好景気がやってくるので、企業も内部留保を投資に回しだす。

今年初めの参議院、代表質問で私は「日本以外でデフレが20年以上続いた国があるか」と総理に聞いたところ、 「我が国のほかにはありません」と総理のお答え。当たり前です。戦争をやっていない国々の中で、成長していないのは日本だけ。どの国も、穏やかなインフレ。日本は20年間デフレという、瀕死の状態です。
現在の日本、子どもの貧困、約7人に1人。高齢者の貧困、5人に1人。1人暮らしの女性の貧困、 3人に1人。このままではこの国に生きる人々はもちません。国は責任を果たす気は全くありません。山本太郎は税制改革以外にも財源が必要な場合には、デフレ期であれば、躊躇することなく新規国債を発行します。財政規律、 財政再建。それは景気がよくなってからの議論です。今、それをやれば政府の財政カットと増税を進めることになる。間違いなく、デフレ不況は悪化、人が死にます。私は必要な分野に積極的な投資を行います。
例えば、 全国一律最低賃金1500円、これを政府が補償します。中小零細で1500円など対応できない、そうおっしゃる方々、冷静になってください。 消費税が廃止になっていれば、中小零細企業の負担も大幅に減っていきます。それでも厳しいという企業には国が補填いたします。
ほかにも、奨学金徳政令。現在、 奨学金を借りている、返済されている方々、全部で約555万人。国がやっているサラ金、それが奨学金。それでもうけているのが金融機関。年間350億円の利息収入を懐に入れている。国の失策に対する賠償金として、奨学金はチャラにします
ほかにも、空き家、中古マンションを利用した安く住める家を増やす、公的住宅。敷金礼金必要なし。住まいは権利です。
さらには、介護士、保育士などを正規の公務員にします。公務員は雇用の受け皿でもあり、安定雇用は経済政策です。

現在の政治に足りないのは、この国に生きる人々をおもんばかる気持ち。そして、この国に生きる人々への投資。愛と金が圧倒的に足りていない。国からの大胆な財政出動で、 あなたの生活を本気で底上げ。それが、20年以上に及ぶデフレからの脱却の道です。死にたくなる社会から、生きていたい社会に転換させる。全国の皆さん、2枚目の投票用紙、山本太郎とお書きください。全国のどこでお住まいであっても、 比例代表に山本太郎とお書きいただけます。国会内で、ガチンコでけんかをする勢力を、あなたの力で拡大させてください。
●7月13日…今日、ツイッターで“れいわ新選組”へのカンパが3億円に達したことを知った。そのほとんどが千円など小口の献金という。企業がバックにいないからこそ、誰にも忖度せず真に庶民目線の政治ができる。小口で3億、これはもう社会現象であり報道はもっと取り上げるべきだ。
実は、僕も5月にカンパした。その時はまだ1億円に行ってなかったので3億突破は感動的。僕が政治献金をしたのはこれが初めて。なぜ献金したか、彼がゴールデンウィークに福岡・小倉駅前で叫んだ伝説の演説(8分43秒)をネットで見たからだ。そして落涙してしまったからだ。政治家の演説を聞いて泣いたのは初めてであり、彼の「生きづらい日本を変えたい」という真摯な思いに、目に見える形で賛同の意を示したかった。キング牧師やケネディの演説が後世の教科書に載ったように、山本氏の演説も将来の日本の教科書に載るのでは、そこまで思わせる気迫と涙があった。

この動画、冒頭で聴衆から「ひとりで国会を変えられるんか」と野次られている。そう、5月の段階では山本太郎氏、ただひとりの党だった。彼はカンパが集まれば2人目の候補者が立てられるといい、実際に蓮池透さんが候補者になった。拉致被害者の兄にして、元東電原発技術者というガチの原発のプロ。そして次々に経済や福祉の専門家など“十傑集”と呼ばれるメンバーが揃った。中には、かつて特別会計予算の闇を公表しようとして、2002年に口封じで刺殺された民主党(当時)石井紘基さんの名をあげて、「石井さんの無念を晴らす」と公約する候補者も。特別会計予算は、山本氏でさえ「まだ死にたくない」と言って斬り込めないでいる日本最大の暗部。れいわ新選組の気概に賭けたい!

※「8分43秒も見られねーよ!」という方は、せめてこの短い2分バージョンを!
「(この国は)いま人間を交換のきく部品のように扱っている。いま勝ててる人でもいつまで勝てるか分かりませんよ。あなたが経団連の関連企業の御曹司だったら話は別かもしれない。(タックスヘイヴンなど)海外に資産を大量に移してこの国からいつでも逃げられるって状況だったら助かるかもしれない。でも一人一人、この国に生きる大多数はこの国で生きるしかないわけでしょ、だったら政治を変えるしかない。何もかも壊された人たちがいっぱいいます。働き方むちゃくちゃにされて。誰が救うんだよこれを、政治しかないだろうって。その政治を変えるの誰だ?って言ったら、みんなじゃないですか!」

【れいわ新選組の公約〜八つの緊急政策】

(1)消費税は廃止
庶民が購買力を取り戻すために必要。即、実質賃金アップに繋がる。財源は累進性の強化。所得税の最高税率アップ、法人税の累進性の導入。不労所得の株取引の利益・配当金に高い税率をかけるなど。

(2)最低賃金1500円
これによる事業主の赤字は政府が補償。地方でも暮らしやすくなり、地方活性化の切り札にもなる。

(3)奨学金徳政令
奨学金は国がやっているサラ金。借金で苦しむ555万人を救う必要あり。

(4)公務員を増やす
原発作業員の給料を中抜きさせないため、そして低賃金・重労働で人材不足になっている介護士、保育士の就労希望者を増やすためにも、これらの職業を公務員化する。日本の公務員数は多くなく、1万人あたりの公務員数は、英国の3分の1、米国の2分の1しかいない。

(5)一次産業(農業・漁業など)戸別所得補償
国を守るためにも日本は食糧自給率を高める必要がある。生産者が安定した生活を送れるよう政府が戸別補償。アメリカはここがめちゃくちゃ手厚い。

(6)「トンデモ法」一括見直し・廃止
安保法制、秘密保護法、共謀罪、カジノ法、水道法など、議論不十分の欠陥法や憲法違反の疑いが濃い法律を、廃止も視野に入れ見直していく。

(7)辺野古基地建設中止
沖縄の民意は辺野古にNOと選挙でハッキリと示された。民意を聞くのが民主主義。そもそも米海兵隊の元幹部でさえ辺野古基地は必要ないと断言している。

(8)原発即時禁止・被曝させない
今後はガスを中心に置きながら、自然エネルギーも充実させていく。これから首都圏直下型や南海トラフの大地震がくるのに再稼働などあり得ない。政治の使命は国民の生命・財産を守ることにある。

※れいわ新選組の寄付サイト (使い道が書かれてます)
ちなみに全国比例区の立候補者は600万円、選挙区の候補者は300万円の供託金を払う義務がある。新選組の場合、全国比例区で9人、東京選挙区で1人立候補させているので、合計5700万円の供託金が必要になる。そもそも、人間は平等なのに金持ちしか立候補できないシステムがおかしいよね。欧州は無料か格安。
●7月12日…記者と官僚のダブル主人公、話題の映画『新聞記者』、勇気ある力作だった!こういう気骨ある社会派作品がヒットしてほしい。
描かれるのは“日本のCIA”内閣情報調査室(内調)の暗躍。松坂桃李演じる若手エリート官僚・杉原は、「国民に尽くす」という高い志を胸に外務省から官邸、内調に出向してきた男。ところが、与えられた任務は政権を守るための情報操作やマスコミ工作ばかり。公安と連携して文科省元トップのスキャンダルを作ったり、首相と親しい男から性犯罪にあった女性が会見を開くと、その女性が野党の差し金という嘘をでっち上げた怪文書をばら撒く。
国民に尽くすという信念とは裏腹に、政権を維持するための世論コントロールに明け暮れる日々。官邸に不都合な事実をもみ消すためには民間人を陥れることも厭わない−−。
一方、ある新聞社に官僚から匿名の情報が寄せられる。医療系大学の新設をめぐる内閣府の不正行為が示唆されていた。これは内部リークなのか、それとも誤報を誘う罠なのか。真相を追う女性新聞記者・吉岡の父は、かつて政府がらみの不正融資について誤報を出し、責任を追及され自殺に追い込まれた。自分も誤報を出すわけにはいかない。そして、ある事件をきっかけに内調の杉原と吉岡が出会い、物語は一気に動き出す。

マスコミやネットを通じてデマ情報を拡散させる内調の不気味さ。主人公2人には、上層部から凄まじい圧力がかけられていく。内調の冷徹な参事官を演じる田中哲司さんが怖いの何の(汗)。新聞社デスクを演じた北村有起哉さんも好演。
内容が内容だけに、主役の記者を演じる女優が国内に見つからず(どの事務所も官邸が怖くてオファーを断る)、結局、韓国で日本語を話せる女優(シム・ウンギョン)を見つけて演じてもらった。日本語の微妙なイントネーションのずれは、主人公が「父は日本人、母は韓国人、育ちはアメリカ」という設定にすることで乗り切った。
「実は、最初は女優の宮崎あおいや満島ひかりにオファーしていたんです。しかし、この映画に出演すると“反政府”のイメージがついてしまうため断られた。大手事務所に所属の女優さんは誰もやりたがらなかったんです。だからしがらみのない韓国人の女優さんに決まったというのです。」(映画ライター)

元文部省事務次官・前川喜平氏「安倍政権の恥部、暗部、闇をえぐり出すような映画。真っ向から安倍政権に挑戦している。こんなものを作ったらこれから映画界で生きていけないかも知れない、それを覚悟のうえで作っている。しかもわざと参院選の前に公開している」
「主役の女優は日本の女優は皆尻込みしてやらなかったので韓国の女優がやってます。そして協力する若い官僚役を松坂桃李がやってるんです。松坂桃李、よくこの役を引き受けたなと。こんな役やったら官邸から睨まれて奴はもう干せということになるかもしれない。それでも彼はこの役を引き受けた。天晴れだと思っています

河村プロデューサー「同調圧力を感じつつの製作過程でありました。“映画こそ自由な表現を”の旗を掲げ、ご覧頂いた皆様のご意見とご感想を糧に、映画『新聞記者』は前人未踏の道を進んでまいります」

藤井道人監督「脚本作りの行程では多くの新聞記者さん、官僚の方々にも協力して頂いています。取材を通して痛感したのは『知らない』という状態の怖さです。自分に知識が少ないことは、最初から自覚していました。でもいろんな事を調べていくうちに、何も『知らない』状態に慣れてそれを不思議とも感じていなかった自分に気付いた時には、正直“これはヤバイぞ…”と怖くなりました。この時抱いた焦りや危機感も、作品を完成させるうえで大きな力になっています」

松坂桃李さん「作品に対していろんな意見や見方が出てくるとしても、若手官僚の役をしっかり生きてみようと。そこに迷いはなかったですね。権力の内側でもがく1人の男の姿が立ち上がってくればいいなと」

この映画はテレビ・メディアではほとんど黙殺されている。大ヒットすれば、ニュース番組も無視できなくなる。近くに上映中の映画館があれば、スタッフ、キャストにエールを贈る意味でも、足を運んで頂ければ嬉しいです。
来年、日本アカデミー賞に一部門でも輝けば、多くの人が存在を知ることになるので獲得して欲しいなぁ。

※官僚組織に逆らって信念を貫く「杉原」のネーミングは、同じ外務省の反骨の役人、杉原千畝さんから来ているのだろう。戦時中、リトアニア・日本領事館に勤めていた杉原さんは、ナチスから逃れてきたユダヤ人に、外務省の「関わるな」という命令を無視して“命のビザ”を発給し続けた。

※前川さんが講演でこの映画の裏話などを語っている動画(頭出し済)。ここから10分ほど映画の話です。ユーモアも交えた親しみやすい語り口。映画以外にも、日本の政治の問題点、メディアの腐敗など様々な分野で熱論。最後まで聞くに値する貴重な講演です。動画のアップ主に感謝!

//昨日、地球と火星の軌道付近を回る直径約900mの小惑星リュウグウに探査機「はやぶさ2」が再着陸に成功、小惑星の地下から太陽の光や放射線で風化していない砂や石を採取できた可能性が高いという。約46億年前に太陽系が誕生した当時の物質を調べることで、太陽系の成り立ちや生命誕生の謎に迫ることができる。リュウグウは初代はやぶさが着陸したイトカワより炭素や有機物が豊富にあり、成分を詳しく分析すれば、生命のもとになった材料がどこから来たのかの解明につながる。来年の年末に砂や石が入ったカプセルを地球に送り届けてくれるといい、分析結果が楽しみだ。
●7月11日…僕は創価学会員ではないけど、東京選挙区れいわ新選組・野原よしまさ候補が演説で語った池田名誉会長の沖縄についての言葉に胸を打たれた。「(池田大作氏の著作から)沖縄から見ると日本の正体が良く見える。今も続く人権無視の重圧。日本はどこまで紅涙(こうるい、血涙)の沖縄を踏みつけにすれば気がすむのか。多数のエゴで弱い立場の人を犠牲にするのが民主主義なのか。人の犠牲のうえに安逸を貪るのは人間として恥であり、罪ではないのか。20世紀どこよりも苦しんだ沖縄を、21世紀にどこよりも幸せにするために、全身全霊を傾けなければ日本に正義はない、民主主義もない。繁栄が続くこともないだろう。差別する者はその不正義の報いを必ず受けるからだ」。
野原氏は学会歴35年。安保法制、共謀罪に賛成した公明党執行部に異を唱え、「辺野古新基地反対」を掲げて、公明党の党首・山口那津男氏がいる東京選挙区にあえて立候補した。東京で候補になったのは、「米軍基地問題は沖縄だけの問題でなく、日本全体の問題だから首都で訴える」とのことだ。理にかなっている。
野原候補は公明党に反旗を翻した形になったけど、選挙演説で池田大作氏の言葉をそのまま引用して党執行部を批判しているので、いわゆる“仏敵”には出来ないと思う。演説には日蓮仏教の専門用語が出てきて、僕には意味がわからない部分もあるけど、野原氏が信者の人に最も分かりやすい言葉を選んだ結果、そうなるのだろう。
★野原よしまさ候補の街頭演説(学会員じゃなくても僕は話に引き込まれた)

それにしても…東京選挙区の山口党首のポスターには「公明党」の「こ」の字も書かれていない。一方、野原氏のポスターにはデカデカと「創価学会壮年部」の記載がある。部外者から見ると、学会員を代表して立候補しているのは野原氏に見える。僕が注目しているのは、野原氏がまだ除名されてないこと。学会内部でも野原氏に共鳴する人がいるから除名されないのかな。選挙当日、東京の学会員の人は何割が意思表明として、同じ学会仲間の野原氏に投票するのか、いろんなことが票数として可視化されるので注視したい。
※動画の最後、野原氏からマイクを引き継いだ山本太郎氏が「公明党のキャッチフレーズは“小さな声を聴く力”。そこに沖縄の声は入っていますか」と語っていたのも印象に残った。
公明党の党首なのに
公明党の文字がない山口氏
正しい政治をしているなら
胸を張って公明党と書けば良い

一方、野原氏は
創価学会壮年部と堂々記載
マニフェストの
「辺野古新基地反対」
「消費税廃止」
もしっかり掲げている
消費税廃止の財源は
株の売却益や配当に高い税率を
かけるなど、大企業と富裕層へ
の課税強化
ないところからとるのではなく、
あるところからとるという政策

//昨夜ジャニー喜多川氏の訃報を伝えた『news23』で、2017年の所属アイドル達の舞台「ジャニーズ・オールスターズ・アイランド」の模様が紹介されていた。驚いたのは、第二次世界大戦の描写があったこと。空襲で街が燃える中、登場人物がこう叫んでいた。「これが戦争なんだ!自らが招いた戦いが故郷(ふるさと)を焼き尽くし、たくさん人が死んでいく!これが戦争なんだ」。ジャニー喜多川氏は和歌山大空襲を経験し、川に逃れて死体の山を見たという。あの戦争を“聖戦”と美化することなく“自らが招いた”とセリフで叫ばせる、そこに戦火を生き延びた人の言葉の重みを感じた。
●7月10日…厚生労働省が昨日発表した毎月勤労統計によると、1人当たりの現金給与総額(名目賃金)は前年同月比0.2%減の27万5597円。物価の影響を加味した実質賃金は1.0%減で、名目、実質ともに5カ月連続のマイナスに。
家計は苦しくなる一方。低所得者ほどダメージが大きい消費増税に断固反対。っていうか、与党はこれまで社会保障費にまわすと言っていながら、消費増税分とほぼ同額の法人減税をやっているので、低所得者が血税でもって大企業の減税分を穴埋めしている状況になっている。そして企業側は空前の利益を上げていながら従業員の賃金をあげず、役員だけ報酬を爆上げ。
日本は輸出立国ではなく内需大国であり、アメリカより個人消費の比率が大きい(医療以外)。このまま庶民の購買力が弱ければ衰退あるのみ。世界中の賃金は上がり続けてるし、物価も上がってるのに、日本だけ30年も停滞しており、明らかに異常。北欧の消費税は25%だけどそれ以外の税金は日本ほど多くない。日本は消費税以前にあらゆるものに課税されており、消費税は5%が限界。やるべきことは消費増税ではなく消費減税。アベノミクスは失敗しているというのを認めないと次の経済政策に進めない。
立憲枝野氏は党首討論で民主党政権時代に消費増税を進めたことを素直に謝っていた。「5%から8%、そのたった3%の増税がこれほど国民の購買力を奪うと思わなかった」と。これが消費税10%になったらとどめになる。
※安倍氏は「悪夢のような民主党政権」がお気に入りのフレーズだけど、株価が底を打ったのは麻生政権の時。首相がそんな誤魔化しを選挙演説でやっていいのか。それに雇用率はアベノミクスが始まる前、既に民主時代から右肩上がりに上昇していた。民主政権は雇用率が下がっていたかのような言い方、ほんと酷い。酷いというか卑怯。

//韓国への輸出規制、発端が徴用工問題だけに解決が難しい。どちらもメンツがあるし、どこまで拡大するのか。2国間交渉だと、折れた方が国民から叩かれるため、強気にならざるを得ない。長引くほどロクな事にならず、早くWTOの判断を仰ぐ方が良いと思う。前回の衆院選挙の前は北朝鮮ミサイル脅威、今回の参院選は韓国との貿易対立、選挙前に外国に目を向ける事案がクローズアップされ、その影で生活が悪化してるという数字や経済指標はアリバイ作りのように小さく報道されるのが歯がゆい。
政府は韓国に輸出したウラン濃縮素材(フッ化水素)の3割が北朝鮮に流れていると疑いをかけており、韓国側はあり得ないと言っている。この辺もWTO提訴でハッキリするだろう。3割ってすごい量だし、日本が勘違いしているのか、それとも伏せている事情があるのか、ここは明らかにしないと。もう一度書くけど、長引くとほんとロクな事にならない。

//今日メモった言葉。テニスの大坂なおみ選手「人は怒りを強さと誤解することがあります。その2つの区別がつかないから」。
●7月9日…ロシアの作曲家ボロディン(1833-1887)は『弦楽四重奏曲第2番』という名曲を残している。この曲の第3楽章は人生の晩年に生まれ故郷や懐かしい子ども時代を思い出すような、そんなノスタルジーあふれるメロディーで知られている。
2006年、ディズニーはこの曲を使って一本の短編アニメを制作した。それが『マッチ売りの少女』(5分14秒)。冒頭から涙腺決壊警報、すべてのシーンで少女の表情が素晴らしい。名作が多いディズニー短編の中でも、個人的にぶっちぎりの最高傑作。YouTubeには2年前に削除されないよう小さな画面でアップされ、他はすべて消されていることから、ディズニーはギリギリ黙認してくれてるようだ(有難いことに、スマホやパソコンの画面拡大である程度見られます)。
もともとは『ファンタジア2006』の一本になるはずだったけど、映画そのものが企画中止になり、この短編だけが残った。本作の存在はほとんど知られておらず、それが実にもったいない。たった5分のアニメでここまで心を動かされる…映像と音楽が完全に噛み合ったとき、これほどの化学変化が生まれる。作曲したボロディンに見せてあげたいな。
●7月8日…ジョジョ最新話の作画が超絶ハイクオリティで圧倒された!そのまま劇場のスクリーンで上映してもいけるレベル。ブチャラティの「ジョルノ…オレは…生き返ったんだ」「ゆっくりと死んでいくだけだった…オレの心は生き返ったんだ……おまえのおかげでな…」は、ほんと泣ける…たまらん…。そしてGEレクイエムの演出も、巻き戻し描写にゾクゾク。最高の作画陣に恵まれてファンは至福っす。しか〜し、次回の放送が3週間後(7/28)とは!あんないいところで!
NHKの『ガンダム THE ORIGIN』も、さあクライマックスのルウム戦役というところで、いきなり毎日曜の放送から月イチに。こちらも放送は28日夜。引っ張るなぁ…。
●7月7日…24時45分NHKで放送開始のアニメ『ヴィンランド・サガ』、超お薦めです!中世の北欧のヴァイキングにとって他人の生命は羽毛のごとき軽さ、主人公は少年時代からその殺伐とした価値観の中で育つが、様々な出会いが彼を劇的に変えていく。胸打つヒューマニズム、大傑作です。原作は文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞!第1話から3話まで一挙放送!
※この作品はスロースタート、序盤はヴァイキングの生活描写が続き、大きく物語は展開しません。最近主流の1話から急展開で視聴者を惹き付ける路線はとらず、大河ドラマのようにじっくりと登場人物の心の動きを追っていきます。3カ月後には1週間が待てなくなっているはず!

//本日セミの声を聞く。例年は7/10前後なので3日ほど早い。
●7月6日…日本最大の前方後円墳「仁徳天皇陵」(大仙古墳)を含む大阪南部の「百舌鳥(もず)・古市古墳群」の四十九基が、ユネスコの世界文化遺産に登録!令和に入って最初の世界遺産がお墓というのが墓マイラー的にとても嬉しい。

//うーむ、まだ尿管結石が出てこない。救急病院の医者は3日で出ると行っていたのに、もう18日目。いくら何でも長すぎる。いたたたた。これほんとに出てくるのかな。なんで石は出てこないのだろう。外の世界の方が素敵なのに…。
●7月5日…れいわ新選組、当選確実とみられていた山本太郎氏があえて比例名簿順位を3番目に下げ、重度障がい者の候補者の方お2人を1番目と2番目に。人間の価値を「生産性」という言葉で表現する一部の自民議員がいる国会に、なんとしてもこの2人を送り込みたいという山本太郎の本気を感じる。そして新選組の候補者に創価学会歴35年の信者の方が候補者になったのもインパクト絶大。この展開はまったく予想できなかった。蓮池透さんが候補になって以来、なんかもう目からウロコの連続。蓮池さん「弟が拉致され、東電で32年間、原子力をやってきて、働いた原発が爆発…数奇な運命を背負ってきたが、もう1度、チャレンジします」。
山本太郎 「消費税は増税でもなく凍結でもなく、減税しかないですよね。廃止にしてしまえってことなんです。財源どうすんだ?って話。消費税が始まるまではどうやっていた? 所得税と法人税から取っていたんです。消費税が出て来てからその2つの税金はどうなったか。どんどん税率が安くなった。要は金持ちをもっと金持ちにするために、大企業を儲けさせるために、尻拭いとしてあなたに払わせる消費税が上がっていった。消費税は社会保障になんて一部にしか使われていません(消費増税分のうち84%が使途不明)」。
/報道番組の党首討論、安倍氏は制限時間を超えて喋り続ける行為を繰り返し、司会者に注意されてもまだ喋っている。しかも聞かれたことに答えていない。時間が可限られた党首討論で、安倍氏はルール違反で延々と喋ることが、他人の発言時間を奪っていることに気づいていない。他者の立場になって物事を見る能力は、政治家にとって最も大切なもののひとつ。そこが首相には欠如している。あと、首相が出してくる数字データが野党側とかけ離れている。どちらかが嘘を言っているわけで、報道番組は討論後にファクトチェックをして、国民を騙しているのはどちらか伝えるべき。それがジャーナリストの仕事。さもないと、嘘の数字でもなんでも「言ったもん勝ち」になってしまう。
●7月4日…今週末『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『X-MEN:ダーク・フェニックス』『新聞記者』『アラジン』のうち、どれか2本を観る予定。『トイ・ストーリー4』は7/12から。
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は日本語吹き替えがミスキャストすぎて、物語が頭に入ってこず…。ごつい中年親父の主人公から、高校生みたいに若々しく甲高い声が聞こえた瞬間、椅子からずり落ちそうになった。俳優(カイル・チャンドラー53歳)の声と違い過ぎる。確かにカイルの声は少し高めだけど、オッサン特有の渋い響きが加わった高さだ。普通なら少々違和感があっても10分ほど観ていれば慣れるものなのに、最後の最後まで困惑。なんで収録時に問題にならなかったんだろ…。吹き替えをした田中圭さんは20歳も若い。むろん田中さんは悪くないし、全力でやり切ったと思う。キャスティングした人の責任。あと、巨大生物モノなのに、バトルが夜のシーンばかりで巨大さが伝わってこないのが残念すぎた。夜の南極(建物なし、住民なし)ではなく、昼の大都会でこそ怪獣が映える。人間がいない場所で怪獣同士が戦うと間延びしてしまう…。
●7月3日…雑司ヶ谷霊園巡礼会で個人的に感動したことがあった。古来墓参を趣味にする人は掃苔家(そうたいか)と呼ばれている。僕は少しでもお墓のイメージを明るいものにしたくて(感謝の言葉を伝える場が暗い場所のはずがない)、「墓マイラー」という言葉を使っていまるけど、この言葉が持つポップな“軽さ”が、墓地側の人に「ふざけてる」「不謹慎」と思われていないか、それが心配だった。正直不安でした。
なので、墓地側に申請書を書くときも、先方に疑念を持たれないよう「偉人顕彰会」のようなガッチリした名前で提出している。
ところが、雑司ヶ谷で初めて「あのう、カジポンさんですか?」と事務所の方から声をかけられ「笑ってコラえて!楽しかったです」と予期せぬ言葉!僕は「ええっ!?」と声が裏返りました。“墓マイラーってバレてる”(汗)
「あのう、“墓マイラー”という言葉を使ったことで、マナーの悪い人が観光感覚で来たりしませんか」とドギマギしながらたずねると「大丈夫ですよ。お墓のイメージを明るくして頂き、私たちも嬉しいです」とのこと!!うおおおおおおおお!!!ホント涙がチョチョ切れそうでした。
その後、ちょっと恥ずかしい間違いが。事務所の女性も「テレビで見ましたよう!」と言って下さったので、満面の笑みで「笑ってコラえて!ですか」って聞いたら、「いえ、リトルトーキョーライフです、その“お隣”の方の」。そう、横にいた黒坂君のことでした!(笑)

  
(左)石川啄木と言語学者・金田一京助のツーショット写真を紹介している黒坂君
(右)泉鏡花の墓前で彼の人生と作品を紹介するわたくし







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