Q.あちこち墓地に行ってられますが、幽霊とか怖くないんですか?これだけ墓写真があれば心霊写真とかあるんじゃないですか? A.チャップリンやオードリーの“生写真”が欲しくて、いつも「写ればいいのになぁ〜」ってシャッターを切るんですが、毎回残念ながら自分しか写ってなくてガックリしています。 Q.墓の場所はどうやって探し出すんですか? A.小説や画集のプロフィール欄、伝記、旅行ガイド、アート系テレビ番組、ネット、あらゆるものを全部チェックして。 Q.カジポンさんにとっての、お墓の定義とは何でしょうか?確か、東北のほうにもキリストの墓という“おいおい…”モノの代物もたくさんあると思うのですが、何をもってお墓というのでしょう。やはり、遺体・遺骨ですか? A.「その土地の人々に“墓”だと信じられていること」これだけが定義! そりゃ理想を言えば遺体・遺骨が埋められた場所なんですが、天災や人災で墓石だけしかないという例が多々あるのが現状。カラッポの棺だと分かっていても、大勢の人々がその場所で祈ることにより霊がそこへ“落ち着く”、あるいは霊が“宿る”と自分は考えとります。もちろん、そうであったらという希望を込めての話だけど。 Q.日本のお墓と海外のお墓を比べると? A.大きな違いは2つ。まず、西洋の墓は彫刻に凝りまくっている!映画で見る西洋の墓地は、白い十字架がズラリと並んでいるだけですが、実際にはあんな墓地殆どないです。現実の墓地はものすごく個性豊かで、個人個人の墓に凝った彫刻が施してあって、特にイタリアは墓地を美術館としてオープンしていいほど!今にも動き出しそうな女神像や天使像に、感動で打ち震えることもしばしば。日本の墓はどれもデザインが似ていて、あまり特徴がないですね。とはいえ、日本はアメリカ西海岸よりマシ。ロスは大半がプレート式で、芝生に30cm四方のパネルがあるだけ。あれはあまりに味気ない。掃除をする側はラクだけど、合理化され過ぎた感じでイヤだなぁ。 2つ目の違いは墓地そのものの在り方。日本の墓地は墓石ばかりで暗いイメージがありますが、欧米の墓地は広大な敷地ということもあり、自然公園と一体化しているものが多く、墓地の中をジョギングしたり犬を連れて散歩する人も多いっす。リスも走りまくってて、何ていうか墓地が明るいんです。 Q.カジポンさんご自身はどんな墓に入りたいのですか?墓石の好みとかありますか? A.「石はいわば永遠に時間に汚染されない純粋な物質、超時間性あるいは無時間性のシンボルなのだ」(澁澤龍彦『思考の紋章学』)とあるように、形はどうあれ石が側にあるとそれだけで安心できる気がします。むしろ、墓石の形より「場所」の方に希望があります!ウィーン中央墓地のベートーヴェンとシューベルトの間に、まだ一人分の空間があるので、あそこに眠りたいデスッ! 手前がベートーヴェン、奥がシューベルト Q.お墓にはまったきっかけは? A..芸術家や作家本人に直接感動のお礼が言えること!一言でも良いからその国の言葉で「ありがとう」って言いたい。感動のもらいっ放しでは、恩人たちにあまりに申し訳なくて。自分は“お墓”そのものが好きなのではなく、あくまでもそこに眠ってる人と、故人が生み出した作品を熱烈に愛してるんです。 Q.きっかけは本当にそれだけ? A.ダーッ、ぶっちゃけ、ウルトラ・ミーハー根性っす!女学生がアイドルを追っかけてるのと同じッス。憧れのスターがゴッホやベートーヴェンになっただけ!相手がもう亡くなってるんで、一番本人に最接近できる場所が墓というわけです。もうね、墓石になっててもいい、とにかく触れて、ヒシッと抱きしめたいんです! (>_<) ワーッ Q.さらにもう一言! A.アワワ…。墓が最高なのはこっちがどんなに無名でアポ(予約)がなくても、相手が会ってくれることデス。それも好きな時に好きなだけ!(これは大きい!) 生前のJ・ディーンやチャップリン、ピカソやケネディに「あなたのファンで、会いたいのですが…」って申し込んでも、間違いなく多忙を理由に断られる(或いは無視される)でしょう。だけど、墓に行けば身体の数センチ上にある土にまで触ることが出来ちゃうッ!嗚呼、こんな幸せなことが人生にあっていいんだろうか!! 豆知識:線香はペットボトルに入れると持ち運びに便利。折れないしシケらない。! Q.墓まで行ったものの、情報がガセネタで墓がなかった時は荒れますか? A.そりゃあ、悔しいッス…。でも、「99.9%そこに墓がないと分かっていても、0.1%の可能性があれば行ってしまうほど、故人がチョ〜魅力的なのだ!」、これを伝えることが出来ます。このサイトを訪れた人の中から、「何でそこまでして、その人に会いたいの?」「そんなにその芸術家の作品っていいの?」って、誰か一人でも作者に興味を持つ人が現れれば、たとえ墓参に失敗しても大きな意味があると思います。 ※紙一重で墓巡礼が成功した分かりやすい例→ジェラール・フィリップ編 Q.忘れられない出来事は? A.600人を巡礼すれば600通りのサイドストーリーがあるわけで、とてもじゃないけどここで書ききれません。でも、あえて3つあげるなら、ヘミングウェイの墓までの往復11時間を車で乗せてもらったこと、スヌーピーの著者のシュルツさんの墓までパトカーで往復したこと、キューバの闇タクシーでゲバラの墓に行ったことですね。 Q.一番巡礼に苦労した墓は誰ですか? 単純に日本から遠いということであれば、南米や絶海の孤島に眠る恩人は、みんな同じくらい大変でしたね。墓地に着いたのに会えなかったというケースであれば、ルキノ・ヴィスコンティ(映画監督)が代表格です。※このリンク先をご覧下さい。 Q.キスしている写真が多いのはなぜ? A.それくらい惚れ込んでなければ、ボロボロになってまで会いに行かないっす。この“ボロボロ”は金銭的な意味と肉体的なものと両方です(汗)。あと、巡礼を始めた頃は二十歳前後で若かったというのもあるし、当時はまだネットなんか存在せず、自分が将来他人に写真を見せることになるなんて思ってもおらず、完全に自分のスイート・メモリーを作る目的で撮っていたというのもあります… r(^_^;)ポリポリ Q.友達はいますか? A.墓好きの親友が5人!私と僕と俺とワシとオイラっす!(#^.^#) Q.墓巡礼してて生活出来るんですか? A.はうっ!アイタタタ…。 Q.将来どうするんですか? A.………。 (このコーナーはバンバン質問を受け付けています!) ※豆知識・五輪塔…古墳を除き、日本人の墓の最初の形は五輪塔。平安後期に活躍した真言宗の高僧・覚鑁(かくばん)上人の説いた「五輪九字明秘密釈」というお経から考えだされた石塔だ。覚鑁は堕落した当時の僧界を改革すべく命がけで奮闘した僧侶(実際に刺客に襲われた)。ちなみに興教大師(こうぎょうだいし)は覚鑁が死後に贈られた名前。 |
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