●12月31日…今日は大晦日。2014年もいろんなことが起きましたね…。自分なりの10大ニュース(海外、国内、個人)を以下に選出。 【海外編2014年10大ニュース】 (1)ノーベル平和賞にパキスタンのマララさんら※史上最年少17歳の受賞 (2)イスラエル軍がガザ侵攻 (3)「イスラム国」樹立宣言と勢力拡大 (4)ロシアが「クリミア共和国」を国家承認、編入。ウクライナ危機深刻化 (5)香港で行政長官選挙の民主化求め学生らのデモ&道路占拠。「真の普通選挙」の実現を求める (6)エボラ出血熱で7500人以上死亡、WHOが緊急事態宣言 (7)韓国で旅客船「セウォル号」が沈没、高校生ら295人死亡、9人不明 (8)パキスタンでイスラム武装勢力が学校襲撃 子供ら140人超死亡 (9)ウクライナでマレーシア航空機が撃墜され298人死亡 (10)米とキューバ 国交正常化交渉へ、1961年以来、53年ぶりの雪解け 次点…台湾立法院を中台サービス貿易協定反対派の学生が占拠、ナイジェリアで過激派「ボコ・ハラム」非道、ブラジルW杯で主催国惨敗(ドイツ優勝) 【国内編2014年10大ニュース】 (1)特定秘密保護法の施行、日本は中世へ (2)集団的自衛権容認を解釈改憲で決定 (3)都知事選でリベラルが統一候補擁立に失敗、最悪の分裂選挙。舛添元厚労相が勝利 (4)衆院選は自公微減に終わり与党安定多数、共産躍進 (5)消費税8%スタート、最悪のタイミングで不況へ (6)御嶽山噴火で死者57人、行方不明者6人 (7)ASKA容疑者を覚醒剤所持容疑で逮捕、パソナの黒い接待問題浮上 (8)ノーベル物理学賞に青色LEDを開発した赤崎勇、天野浩、中村修二の3氏 (9)安倍政権がなぜか中国漁船のサンゴ密漁をほとんど放置 (10)STAP細胞・小保方論文で不正/兵庫県議がカラ出張で号泣会見/佐村河内守、作曲せず 次点…ソチ五輪で日本は金1(羽生)、銀4、銅3、全米テニスで錦織圭が準優勝、東京都議会のセクハラやじ問題、小渕経産相と松島法相がダブル辞任 【個人編2014年10大ニュース】 (1)欧州、中東、アジアに父子2カ月巡礼 (2)初の北海道一周巡礼@レンタカー (3)九州一周巡礼@レンタカー (4)石材業界で講演増加 (5)愛知大でダイバーシティ(多様性)をテーマに講演 (6)平知盛は清盛の四男で平家最強の武将。その子・平知忠に祖先が仕えていたことが判明!知忠の家臣だった! (7)鳥取、島根の山陰巡礼 (8)漫画『ヴィンランド・サガ』が素晴らしすぎる。 (9)“ジョジョリンピック”に父子で参加。ジョジョ第3部アニメ好評。芸人さんのジョジョライブも面白い。 (10)映画『インターステラー』に感動。『UCガンダムEP7』も良かった。 次点…伊賀&三重巡礼、山形&新潟巡礼、十津川村(奈良南部)巡礼、福井巡礼 //紅白歌合戦、サザンは近隣国との友好を願う『ピースとハイライト』を歌う予定!紅白はこの曲の歌詞が出るから、メッセージがよりダイレクトに伝わる。曲を知らない人に聴いてもらえるのが嬉しい!※紅白の順番はラスト近く、“嵐”の前に2曲披露とのこと。
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●12月30日…12月16日にアップする予定の日記(衆院選総括)がやっと完成。めっさ気合いを入れて全選挙区の動向を調査したのでここまで時間を要した。大手メディアがやろうとしないリベラル視点の集計もやったので是非ご一読を。 (本日の良かったNEWS)野党協力なら劇的に状況好転 年末の衆院選の結果は衝撃的だった。安倍政権の勝利が残念というより、野党トップ連中の視野の狭さ、化石思考がショックだった。野党が協力すれば勝てた選挙区がたくさんあったのに、みすみす自民の勝利を許してしまった! 大手メディアは安倍政権に気を遣ってか、「民主と共産が協力してたら合計票が自民を上回っていた選挙区」がどれくらいあったか伝えないので、ならばと自分で計算してみた。その結果、あまりの多さに絶句した。 以下、リストアップ→北海道3、4、7、9、10区、宮城1区、福島1区、福島5区、秋田1区、山形2区、茨城1区、群馬1区、千葉9区、東京1、3、14、18、19、21、22区、神奈川12区、埼玉1区、埼玉3、4、7区、新潟1、2、4区、長野2区、長野4区、石川3区、静岡3区、愛知4、8、9区、滋賀1、2区、京都3、4区、大阪11区、岡山2区、福岡9、10区、長崎1区。その数、なんと『44カ所』!彼らが当選していれば自民は公明を足しても3分の2に達しなかったのに…無念すぎる。 民主党が政権を奪取した09年衆院選では、共産党が候補者を約半数の152選挙区に絞ったことで、民主党の勝利を後押しした。今回もよく話し合って作戦を練るべきだった。ちなみに、民主と維新は候補者がぶつからぬよう話し合っていたけど、調整失敗で2人立ったところは6カ所で合計票が上回っていながら共倒れしているこれも惜しい。 民主と共産のバッティングは実に深刻だ。共産支持者は「安易に他党と妥協しない我が党の正しさは、今回の大躍進(8→21議席)で証明された」と主張するだろう。だが、共産支持者は自分たちがいくつの選挙区で「自民をアシストして勝たせた」か、きちんと計算していないのでは?44カ所と分かれば、自公3分の2を阻止できたと知れば、うかれることなど出来ないはず。おそらく共産支持者は「共産候補がいなければ、民主が勝っていたのは10カ所程度」と考えているのでは。だから安倍政権を倒せなくても共産が躍進したから良いって思っているんじゃないだろうか。 前述したように維新と民主の合計票が自民よりも多かった選挙区は『6カ所』あり調整失敗が悔やまれるが、維新と共産に関しても合計票が自民より多かった選挙区が『15カ所』ある。共産と維新は犬猿の仲だけど、幕末、骨髄まで憎み合ってた薩長が倒幕のため同盟を結んだように、対自民を旗印に民主・維新・共産・社民・生活で候補者を調整できたなら投票状況はさらに変化し、合計票が自民を上回る選挙区が『5カ所』増える。その結果、6+15+5で『26カ所』になり、先述した44カ所と合わせてトータル『70カ所』にも達し、現状の小選挙区「自公232 VS 野党63」が「162 VS 133」まで接近していた。ここまでくれば与野党逆転まであと少し。僅差で負けた選挙区を考察してみよう。 選挙で敗北したものの、民主・共産の合計票が、自民候補に数百〜数千票まで肉薄した小選挙区は『27カ所』あった。数千票の差なら共闘していれば逆転可能だ(対立して足を引っ張り合っている状態が共闘に変わると、勢いが生まれる)。そうなれば70カ所プラス27カ所で『97カ所』もの小選挙区で勝者が入れ替わり、「自公135 VS 野党160」となって大逆転!この両陣営の差は、比例区の当選者(自公94、野党86)を反映しても、「自公229 VS 野党246」となり野党優位は変わらない。 リベラル派はこの手痛い教訓を学び、次の国政選挙に今度こそ活かさねば。リベラル派は「今の民主は第2自民党であり、共産・社民・生活が最も正論を言っている」ことを十分に分かっている。それでも、安倍政権の暴走を止めるために、都知事選や参院選からずっと「民・共・社・生は選挙協力してくれ」と叫び続けていた。一人しか当選できない小選挙区制のもとでは、最も勝てそうな候補者に反安倍票を集中する必要があるんだ。野党候補者が互いに潰し合って一番喜んでいるのは自民。だから、不本意でもワースト1位よりそれ以外を選ぶしかない。 衆院選直前にあった沖縄知事選では、自民支持の知事を倒すため、共産は独自候補を立てず“オール沖縄”の一員となって共闘し、反・辺野古基地移設の候補者を当選させた。今回の衆院選小選挙区でも共闘し、沖縄のリベラル派は自民候補者を全滅させた。しかも、4つの選挙区のうち3つは現職の自民党議員を破っての快挙だ。 このように沖縄で出来た野党協力が、全国区でも実現していたらどんなに良かったか…。共産支持者は「13議席も増えた」「20議席を超えたから単独で法案を提出できる」と喜んでいるけど、本当の目標は安倍政権打倒だろう?民主は野党第1党の傲慢さを捨てて共産に歩み寄り、共産も「党勢拡大」より「安倍内閣退陣」を最優先させて民主に歩み寄る必要がある。双方が相手に敬意を払い手を結ぶとき。リベラル派同士の共倒れはもうゴメンだ! 〔追記:冷酷な現実/共産党躍進の真実〜自公から票を奪ったのではなく、生活の党の票が流れてきただけ〕 比例区は小選挙区より死票が少ない分、有権者の動向を正確に反映する。共産党21人議席のうち20議席が比例区のものであり、そこだけを見れば日本人にリベラルが増えたように見える。確かに比例区の共産票は前回衆院選369万票から606万票に237万票も増えている。だがしかし!その一方で小沢党は342万票(未来の党)から103万票(生活の党)に239万票減らしている。つまり、共産の増加分237万票=小沢党の減少分239万票であることは歴然(2万票の差は史上最低の投票率を反映)。だから、共産支持者が「この勢いで頑張れば次も躍進できる」と考えるのは、選挙結果を楽観視しすぎ。残念きわまりないことだけど、共産・社民・生活のリベラル3党の比例得票数の合計は、前回853万票→今回841万票と全然増えていない。共産支持者はハリポテの数字で喜んでいる場合じゃない。これが日本国のリベラル有権者の実数であり、これ以上は容易に増えない。その事実を踏まえた戦い方をするべきだ。 共産党に独自カラーや誇りを捨ててまで民主に同化せよと言ってるんじゃない。共産は当選者21人のうち6人が女性で、政党の中では女性当選者の比率が最も高いのも先進的。僕は民主の野田、前原など幹部連中が大嫌いだし、新自由主義(弱肉強食)の維新にも否定的。それでも、書いてて本当に空しくなるんだけど、安倍政権を倒すためには民主・維新と共闘するしかない(維新から少なくとも石原ら極右連中は出て行った)。共産支持者に認識して欲しい。今回の衆院選小選挙区では、共産支持者が民主党候補を45人、維新候補を15人、計60人を落選させ自公候補を助けたことを!安倍政権存続の最大の功労者となった共産党に対し、安倍氏と山口代表は「ありがとう!」と感謝状を贈っていいほどだ。 自公はいつまでも共産に「正しいのは我が党」と唯我独尊路線をとって、野党が共倒れして欲しいと願っている。民主と選挙協力することは、民主に吸収されることじゃない。公明を例に考えて欲しい。公明はどんなに自民と蜜月になっても合体することはない。それでいて上手に選挙協力して多くの議席を獲得している。共産と民主も自公がやっているように、「小選挙区は民主、比例は共産へ」と協力していれば、大きな変化を起こせる。公明は自民に協力しつつも独立している。共産だって自立しながら協力できるはずだ(民主党議員は2009年衆院選で共産が協力してくれた恩を忘れずに!)。 最後に。消費増税、GDPマイナス成長、集団的自衛権、特定秘密保護法、原発再稼働、TPP加盟、移民受入れ、派遣法改悪、残業代ゼロ、解雇規制緩和、カジノ推進、配偶者控除廃止、庶民の実質賃金15カ月連続下落、中国密漁船に赤サンゴを取り尽くされた後で対策本腰など、内政も外交も酷い有様なのに、リベラル同士が対立している場合じゃない。もはや、待ったなしの状況だ。次の参院選は来年7月。もう今回のように「急で準備が間に合わなかった」は言い訳にならない。安倍氏から日本を取り戻すため、知る権利や民主主義を守るため、万全の体勢で挑んで欲しい! ※僅差で敗北した選挙区など、僕がデータをまとめた衆院選の結果はコチラに! |
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●12月16日…衆院選の結果分析に時間がかかるため、年末まで日記の更新を休みます。 |
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●12月15日…(本日の良かったNEWS)衆院選、自民より“右”は壊滅 昨日の衆院選は、安倍内閣を退陣に追い込むことができず、本当に残念な結果となった。これまで当サイトにて何度も反秘密保護法、脱原発、憲法解釈を首相が勝手に変更した集団的自衛権容認反対を訴えてきた僕としては、激しく落胆する結果となった。でも、失意の中にも一筋の光はあった。侵略戦争を美化し、戦前回帰の発言を繰り返していた極右政党『次世代の党』所属議員が、20名から2名に激減し壊滅したことだ。 自民295→291(−4) 次世代20→2(−18) 民主63→73(+10) 共産8→21(+13) 公明31→35(+4) 維新42→41(−1) 生活5→2(−3) 社民2→2(同じ) 無所属14→8(−6) 次世代の党から当選した2名は75歳の平沼赳夫党首と72歳の園田博之氏で、まさに“旧世代”の象徴。同党が担ぎ上げた田母神俊雄副代表は共産党を下回る最下位に終わった。石原慎太郎最高顧問も山田宏幹事長も、中田宏国対委員長、中山成彬氏両院議員総会長、桜内文城政調会長、藤井孝男総務会長も落選。比例では1議席も取れなかった。これは日本人が“自民より右”を明確に拒否したということ。まだバランス感覚は残っていた。 いわゆる“ネトウヨ”といわれる勢力を過小評価するのは誤りだけど、全投票数5200万票のうち、“次世代”は141万票しかなく、得票率は約2.5%しかないことが分かった。ネットでは極右の声が大きいから一大勢力に見えるけど、宗教右翼の幸福実現党を足しても得票率は3%であり、97%の有権者は極右に背中を向けている。 自民が4議席、次世代が18議席を減らすなか、民主はプラス10議席、共産はプラス13議席と増えており、流れはリベラルに傾きつつある。これが分かったのは、当選挙の数少ない収穫のひとつだった(僕は民主党執行部の刷新を求めているので、党首・海江田氏が落選したことはプラス評価)。 また、沖縄では4つの選挙区すべてで自民候補が敗北し、共産候補が小選挙区で「18年ぶり」に勝利したケース(沖縄1区)すらあった。先の県知事選でも新基地反対派の知事&那覇市長が誕生しており、沖縄県民は明確に自民政治にノーを突きつけた。もう沖縄に新たに米軍基地を作るのは不可能であり、政府は地元民の意思を尊重し、方針変更に踏み切るべきだ。 安倍氏が圧勝を狙い、奇襲攻撃で解散を企てたにもかかわらず、密かに選挙準備していた自民が4議席を減らし、民主が11議席、共産党が13議席と現有議席を上回る2桁増の結果を出したことは、野党の大健闘といってよく、マスコミが繰り返す「自民圧勝」は“おべっか”であり言い過ぎだ。 ---と、“本日の良かったNEWS”のために無理にプラス要素を強調したものの、与党に安定多数である3分の2を取られてしまい、野党完全敗北であることは間違いない。しかも負け方が悪かった。(つづく※1/8の日記へ) //愛知大の講演は濃密な時間を過ごせて、本当に行って良かった。フリーハガーの桑原功一君と午前3時まで語り合った。初めて民団系、朝鮮総連系の人とじっくり話が出来たのも有意義だった。政治的な対立を乗り越えて、人間同士、共通点を増やしていこう、その思いで一同一致。近日中に、考えたことをまとめます。未来に希望はある。 //年末12/27(土)深夜、大阪ミナミのロフトプラスワンWESTにて、パッショーネ大阪主催のジョジョ忘年会があります。24時半スタートのオールナイト企画。面白そうな内容!このところ、パッショーネ大阪は頑張っているなぁ。 //サイト読者の映画ファンの方が、フランス制作によるアンドレイ・タルコフスキー監督のドキュメントのNHK再放送を求めて賛同者を募集中。この番組は放送当時に話題なったのを僕も覚えている。期間内に100名集まれば、アンコール放送が検討される。オンエア可能性は3分の2だから、かなり高確率。映像詩人タルコフスキーのファンは是非リンク先へ。 //フェイスブックをされている方へお願い。明治22年(1889年)に建築された木造2階建ての「旧喰丸小学校」(福島県昭和村)は、温もりのあるたたずまいから、映画『ハーメルン』(西島秀俊主演)の舞台になった。老朽化により取り壊しが決まり、絶体絶命の危機にあったところ、『あなたの残したい建物コンテスト』のベスト8にイン。今は2位だけど大晦日までに1位になれば、無償で耐震&保存工事が受けられる!現在1位の「清水次郎長生家」は知名度のある名所で、そもそも静岡市が史跡として“公費”で保存工事をやるべきもの。一方、旧喰丸小学校のある昭和村はとても小さな自治体で、こういうところにこそ支援が必要。フェイスブックをされている方、是非一票をご協力頂ければ幸いです。※リンク先の下方、左から2番目が“旧喰丸小学校”です。 //ジョジョ3部アニメ第二期のPV(1分48秒)キターーッ!!面白そうだけど、イギーの声優、なんで女性にしたんだろ?見てるうちに慣れると思うけど…。 //来年、新しいジョジョの格闘ゲーム『アイズ・オブ・ヘブン』が出る!今度はタッグバトルで、公式サイトの画像にはディエゴやシュトロハイムの姿が。制作は前作ASBと同じくCC2。前作は非道な課金システムや初期バランス(後に改善)が大バッシングされ、せっかく絵や演出が素晴らしく40名も操作できるのに黒歴史となってしまった。今度こそ、ファンから神ゲーと称えられる作品に!※バンダイナムコの責任も重大。【追記】ゲームショウ会場で撮影された動画がYouTubeに。ディエゴかっこいい。 //今日、十字軍の研究書を読んでて、その前書きにあり、思わずメモった言葉→「相手の立場になって考えれば、大抵のことは怒る気にならない」(リンカーン) //『フューリー』『ゴーン・ガール』『ホビット 決戦のゆくえ』、すべて鑑賞。力作揃い。年末最大の期待作は『ベイマックス』。 |
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●12月14日…(本日の良かったNEWS)【つづき・2014オフ会レポート】 オフ会第一部はランチタイムの小休止以外、7時間ほぼノンストップで敢行された。今年の紹介作品は例年にも増してバラエティに富んでいたと思う。みんな、お薦めアートに対する想いが深いため、7時間枠でさえ、最後は時間が足りなく!
その他、個人的に圧巻だったのは、参加者の方が実際に巡って制作した『西国三十三所巡礼”スライドショー』。会場に居ながらにして、33カ所の名刹を訪れた気分。あまりに夢中になりすぎて、写真を撮るのを忘れてしまった!(汗)。あのスライド動画、YouTubeにアップされないかなぁ。 第2部で僕が行った基調講演『映画とクラシック〜音楽が映像を、映像を音楽が引き立てる』の紹介作品リストを、当日に時間切れで解説できなかったものも含めて以下に貼っておきますネ。 ・『フィッツカラルド』…マスネ『マノン』2幕「夢の歌」/ヴェルディ『リゴレット』3幕「美しい乙女よ」 ・『THX-1138』…バッハ「マタイ受難曲」 ・『ファンタジア』…デュカス「魔法使いの弟子」 ・『ファンタジア2』…レスピーギ「ローマの松〜アッピア街道の松」 ・『ベニスに死す』…マーラー「交響曲第5番からアダージェット」 ・『家族の肖像』…モーツァルトのアリア「あなたに明かしたい、おお、神よ」(K.418) ・『プラトーン』…バーバー「弦楽のためのアダージョ」 ・『時計じかけのオレンジ』…ロッシーニ「泥棒かささぎ」序曲 ・『セブン』…バッハ「G線上のアリア」 ・『2001年宇宙の旅』…リヒャルト・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」/ヨハン・シュトラウス「美しく青きドナウ」 ・『アマデウス』…モーツァルト「レクイエム」 ・『木靴の樹』…バッハ「小フーガト短調」「神よあわれみたまえ」 ・『ショーシャンクの空に』…モーツァルト「“フィガロの結婚”から二重唱“そよ風に寄せる”」 ・『カストラート』…リッカルド・ブロスキ:歌劇『イダスペ』より アリア「忠実な影となって」/ヘンデル:オペラ『リナルド』から「私を泣かせて下ださい」 ・『Vフォー・ヴェンデッタ』…チャイコフスキー「大序曲 1812年」 ・『ラ・マン』…ショパン「ワルツ第10番」 ・『バーバー』…ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第23番“熱情”」 ・『エヴァンゲリオン Air/まごころを、君に』…バッハ「G線上のアリア」 ・『夢』(黒澤明監督)…ショパン「雨だれ」 ・『男はつらいよ 寅次郎夢枕』…ヴィヴァルディ「四季」 ・『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』…リムスキー・コルサコフ「シェエラザード」 第3部では10代の絵本作家・東田直樹さんが内面を綴った『自閉症の僕が跳びはねる理由』(Ama)と、その本を題材にした傑作ドキュメンタリーを紹介。懇親会ではけっこう時事問題についても、突っ込んだ意見を語り合った。参加者には保守派、リベラル派、中間派がいて、それぞれの思いを吐露。「日記のカジポンさんは心配しすぎ」「いや、カジポンさんの危機意識は分かる。問題提議を続けるべき」など、サイトを巡っても活発な意見が。ジャンパラの読者交流会のように、「お薦めアートのプレゼン大会」と「時事問題ガチ・トーク」がくっついているオフ会は、全国でも珍しいんじゃないかな。僕はリベラルだけど、参加者には保守の人もいるから、いろんな意見を聞けるのが良い。来年のオフ会の時には、どんな日本社会になっているんだろう。一年後、みんなが元気な顔で再会できるよう心底から願ってます! //本日は衆院選投票日!みなさん、必ず投票に行きましょうね!何が何でも!這ってでも!→「あなたがする行動のほとんどが無意味であったとしても、それでもあなたはそれをしなくてはならない。それは、世界を変えるためにではなく、世界によって自分が変えられないようにするためにです」(ガンジー) ホントコレ!→「後世に残るこの世界最大の悲劇は、悪しき人の暴言や暴力ではなく、善意の人の沈黙と無関心だ」(マーティン・ルーサー・キング Jr.) 選挙結果についての感想は明日の日記で。 ※今夜は愛知大の講演で名古屋に行きます!愛知の読者の方、よろしければ会場へ! |
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●12月13日…(本日の良かったNEWS)2014年読者交流会 本日、大阪にて年末恒例の読者交流会(オフ会)が開催されました。山形、千葉、東京、神奈川、富山、香川、滋賀、大阪近辺などから30名が参加。その内“お薦めアート”をプレゼンしたのは20名。10時からスタートし、最後の一人のプレゼンが終わったのは7時間後の17時!その後、19時まで管理人による『映画とクラシック〜音楽が映像を、映像を音楽が引き立てる』の基調講演、今年のお薦め番組の紹介と続き、みんなで夕食の買い出しへ。19時半から22時まで懇親会を行い、さらに遠方からのネットカフェ宿泊組と居酒屋で深夜まで二次会。ハードながらも、まっこと充実した1日でした。 各自が紹介したラインナップは以下の通り→詩集「夢のボロ市」ミヒャエル・エンデ、日本画「五百羅漢図」狩野一信、演劇「No.721」時速246億、漫画「月光条例」藤田和日郎、ジャズピアノ「So What」ミシェル・ペトルチアーニ、現代美術“シガーロス”の実験映像、反骨ロック「Kick Out The Jams」MC5版&レイジ・アゲンスト・ザ・マシーン版、特撮「仮面ライダーオーズ・第21話&第22話」、映画「縞模様のパジャマの少年」、J−POP「MAGICAL WORLD」鬼束ちひろ、建築「サグラダファミリア教会」アントニオ・ガウディ、プログレ・メタル「Make Total Destroy」「Letter Experiment」ペリフェリー、“西国三十三所巡礼”スライドショー(古寺、観音菩薩)、画集「成田亨作品集」、自伝本「心の手足」中村久子、北欧音楽「Drifting Clouds〜浮雲」ドレクスキップ、ロック「The View From The Afternoon」「I Bet You Look Good On The Dancefloor」アークティック・モンキーズ、ロック「Lightning Bolt」ジェイク・バグ、平沢進の電子音楽、アニメ「ガンダムビルドファイターズ トライ:第9話“決戦のソロモン”」、ブルース・リー作品のサントラより「to be a man」「first of furY」マイク・レメディオス、ゲーム「BIOSHOCK」、追悼・大瀧詠一のベストアルバム。
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●12月12日…(本日の良かったNEWS)衆院選:リベラル側に最適のサイト発見 もっと早くこの選挙サイトの存在を知れば良かった!安倍内閣を退陣に追い込むために、各選挙区ごとに、どの野党候補に入れれば死票にならないかを教えてくれるページ。“(選挙区に)主義・主張が合う候補者がいればラッキー。完全に合致しない候補者でも、グッと堪えて鼻をつまんで、勝てる野党議員を応援しよう”というのは、大賛成。ワーストよりワースト2の政治家が当選することが重要。 //民主党はホント宣伝がヘタ。この実績をもっと大々的にアピールすれば良いのに。→『民主党時代に日本のGDPが成長していたことが判明!「民主党で経済衰退した」はデマ!逆に安倍政権の方が経済弱体化!』(以下リンク先より) →安倍首相達は何度も「民主党政権では経済が衰退した」と言っていますが、実は民主党政権時代に日本の経済は大幅に成長していました。民主党政権の3年3ヶ月で日本のGDPは5%強も成長したのに対して、安倍政権の2年間で成長したGDPの値は僅かに1.5%だけとなっています。 また、実質賃金に関しても民主党政権はリーマンショック時のマイナス5%から1年でプラス3%に回復させました。これは東日本大震災の影響も合わせた値で、未だに実質賃金がマイナス状態の自民党政権とは雲泥の差があると言えるでしょう。 しかも、2012年の時に安倍自民党は「円安で貿易を復活させる」とか勇ましい事を言っていたのに、自民党政権になってから28ヶ月連続で貿易赤字を更新しました。自民党は「アベノミクス」をメインに経済政策をあれだけ宣伝していたのに、実際の数字はこのような状況です。 2014年4月には経済を締め付ける消費税増税をしているわけで、誰がどう考えても経済成長なんて無理だと分かります。民主党の行っていた円高政策は物価を過度に上昇させない効果があった上に、その影響で国内経済も安定して成長していました。その逆に進んだ自民党の結果を見れば、失敗は明らかです。総選挙、GDP衰退や超増税、実質賃金低下、物価高騰等がお望みの方は自民党に入れると良いかと私は思います。(以上) 〔追記 大新聞が黙殺している民主党の実績〕 政権交代後、天下り半減! 高校生授業料無償化 非正規労働者221万人に新たに雇用保険の適用拡大 求職者支援法 ※無保険求職者の生活保護者以外の恒久的セーフティネット 非正規労働者の雇用保険への適用条件を緩和 生活保護の母子加算復活 子供手当支給 父子家庭に児童扶養手当支給 医師不足の産婦人科、小児科医などの診療報酬引き上げ 雇用促進税制ー従業員増加で特別税額控除 労働者派遣法改正ー中抜きマージン率などを確認可へ 失業者の国保保険料を大幅に軽減 安倍政権時に暴かれた消えた年金を集中処理で6割解明 //全国から公募で寄せられた“今年の漢字”は、167613票を集めた「税」に決定!この言葉が選ばれたことからも、国民を覆っている重税感が分かる。 //明日、オフ会の会場で読者の皆さんとお会できるのを楽しみにしています! |
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●12月11日…(本日の良かったNEWS)ノーベル平和賞マララさん歴史的スピーチ 暗殺されそうになりながら、教育の大切さを訴え続けてきたマララさん。イスラム過激派から殺害予告が出ているのに、オスロのホテルに警備員と閉じこもるのではなく、街角に出て市民と交流している姿に感動。以下、胸に響いた部分を抜粋&紹介。17歳の言葉! →私は子どもたちの権利のために立ち上がり、子どもたちに声を上げてもらうためにここにいます。今は彼らを哀れむときではありません。教育を奪われた子どもを目にするのが最後となるよう行動に移すときなのです。 私は人々が私のことをさまざまな表現で語ることに気付きました。ある人たちは、タリバンに撃たれた少女と呼びます。権利のために闘った少女と呼ぶ人もいます。今では「ノーベル賞受賞者」と呼ぶ人もいます。私が知る限り、私はただ全ての子どもが良質の教育を受けるよう望み、女性が平等な権利を得られるよう望み、世界の隅々まで平和であるよう望む、一生懸命で頑固な人間にすぎません。 教育は人生の恵みの一つであり、人生に欠かせないものの一つでもあります。これは私の人生、17年間の経験で分かったことです。私の故郷であるパキスタン北部のスワト渓谷で、私はいつも学校を愛し、新しいことを学ぶことを愛していました。 私たちは教育を渇望していました。なぜなら私たちの未来はまさに教室にあったからです。私たちは一緒に座り、本を読み、学んだものでした。私たちはこぎれいな学校の制服を着るのが好きで、大きな夢を見ながら座っていたものです。私たちは、両親に誇りに思ってほしかった。私たちも勉強で秀でて、いろいろなことを成し遂げられると証明したかったのです。男の子にしかできないと思っている人もいますから。 物事は同じようには続きませんでした。私が10歳の時、風光明媚な観光地スワトは、突如としてテロの舞台となりました。400以上の学校が破壊され、女の子は学校に通うのを禁じられました。女性はむちで打たれ、罪のない人々が殺されました。私たちの誰もが苦しみました。そして私たちの美しい夢は、悪夢に変わったのです。教育は、権利から犯罪へと変わりました。 しかし、私の世界が突然変わった時、私の中の優先順位も変わりました。 私には二つの選択肢がありました。一つ目は、沈黙したまま殺されるのを待つこと。二つ目は、声を上げて殺されること。私は後者を選びました。声を上げることにしたのです。 テロリストは私たちを止めようとし、2012年10月9日に私と私の友達を襲撃しました。でも、彼らの銃弾は勝てませんでした。 私たちは生き延びました。そしてその日から、私たちの声はより大きくなる一方でした。 私は学校に行けない6600万人の少女なのです。 今日、世界の半分では急速な発展や近代化、開発が見られます。しかし、非常に古い問題である飢餓や貧困、不公平、紛争で何百万人もがなお苦しんでいる国々があります。 実際、第1次世界大戦から1世紀が過ぎた2014年ですが、100年前に何百万もの命を失った際の教訓を私たちが十分学んでいないことをあらためて思い知らされています。 何十万もの罪のない人々が命を失う紛争が今もあります。シリアやガザ、イラクでは多くの家族が難民となっています。ナイジェリア北部ではいまだに学校に行く自由のない女の子たちがいます。パキスタンとアフガニスタンでは、自爆攻撃や爆弾で罪なき人々が殺されています。アフリカでは、多くの子どもたちが貧困のため学校に行けません。インドとパキスタンでは、多くの子どもたちが社会的なタブーのために教育の権利を奪われたり、児童労働を強制されたりしており、少女が児童婚を強いられたりもしています。 全ての子どもたちが学校に行くのを見届けるまで、私は闘い続けます。銃撃されて死線をくぐり抜けた後、私はより強くなったと感じます。誰も私を、あるいは私たちを止められないと分かったからです。今や私たちは何百万人(もの仲間)になり、共に立ち上がっているからです。 親愛なる兄弟、姉妹たちよ。変革をもたらした偉大な人々、例えば(米公民権運動指導者の)マーチン・ルーサー・キングや(南アフリカで黒人解放闘争を主導した)ネルソン・マンデラ、(貧しい人々の救済に尽くした修道女)マザー・テレサや(ミャンマーの民主化運動指導者)アウン・サン・スー・チーは、かつてこの場に立ちました。彼らと同じように、カイラシュ・サトヤルティと私がこれまでしてきたことやこれから取り組むことが、長く続く変革をもたらしてほしいと思います。 私の大いなる望みは、児童教育のための闘いをこれで最後にすることです。これを解決し、最後にできるよう、皆さんには団結して私たちの取り組みを支持してほしいと思います。 教育がいかに重要か理解するよう指導者に求める時ではありません。彼らは既に知っているのです。彼らの子どもたちは良い学校に入っています。今こそ行動を起こすよう彼らに求める時です。 世界の指導者たちに対し、結束し教育を最重要課題とするよう求めます。 「」といわれる国々は、戦争を起こす上では非常に力強いのに、なぜ平和をもたらす上ではあまりに弱いのか。銃を渡すことはとても簡単なのに、なぜ本を与えるのはそれほど大変なのか。戦車を造るのは極めて易しいのに、なぜ学校を建てるのはそんなに難しいのか。戦車を造るのは極めて易しいのに、なぜ学校を建てるのはそんなに難しいのか。私たち子どもには分かりません。 21世紀の現代に生きる私たちは、不可能なことはないと信じています。月にだって行けるし、火星にもそのうち着陸するかもしれない。ですから、この21世紀に、誰もが良質な教育を受けられるという夢もかなうのだとの決意を持たなければならないのです。 親愛なる姉妹、兄弟たちよ。最後になることを決める最初の世代になりましょう。空っぽの教室、失われた子ども時代、生かされなかった可能性。これらを私たちでもう終わりにしましょう。 少年や少女が子ども時代を工場で過ごすのは、もう終わりにしましょう。少女が児童婚を強いられるのは、もう終わりにしましょう。純真な子どもが戦争で命を落とすのは、もう終わりにしましょう。教室が空っぽのままであり続けるのは、もう終わりにしましょう。教育は権利ではなく犯罪だと少女が言われるのは、もう終わりにしましょう。子どもが学校に行けない状況は、もう終わりにしましょう。 終わりにすることを始めましょう。私たちで終わりにしましょう。今ここで、より良い未来を築きましょう。ありがとうございました。(全文) //安倍氏は「アベノミクスはうまく行ってる」「この道しかない」と連呼しているが、本日、GDPが年率マイナス1.9%という衝撃的な下方修正が発表された。二期連続のマイナス成長は経済学の常識では“景気後退”。安倍政権は今春の増税後、4〜6月期はマイナス成長になるものの、駆け込み需要の反動が徐々に和らぎ、7〜9月期はプラス成長にV字回復すると言い続けてきた。安倍氏のお友達の経済学者たちも、プラス4〜5%台と予測していた。ところがフタを開けると、プラス5%どころかマイナス1.9%!この悲惨な経済状況を招いたのは、17年ぶりの消費税率引き上げの影響を過小評価した判断ミスであり、安倍内閣の大失政だ。 1997年以降、消費税増税(3%→5%)をしてから日本は経済成長していない。成長ストップは主要国のなかで日本だけ。橋本内閣の時と同じ過ちを再び犯した。2度も同じ過ちをするか?それも同じ政党で。なぜ過去から学ばない?4月に判断を誤ったことによる増税不況の責任をとり、総選挙じゃなくて総辞職するべきだ。 安倍氏は「給料は上がっている」と言うが、それ以上に物価が高騰しているため、労働者の実質賃金は15カ月連続で減少している。企業の経常利益が増えても、一方で雇用者の平均年収や正社員の数は右肩下がりで減り続けている。裏返せば、人件費コストを減らすことによって企業ばかりが潤ってきた(モノを売って利益を出しているのではなく、正社員を派遣に置き換えて人件費で利益を出している)。 金持ち優遇のアベノミクスにより、確かに富裕層は潤った。昨年度の日本の超高額資産家(資産30億円以上)は前年比22%増の230万人に達し、彼らの総資産は1年間で24%も増えて5兆5000億ドル(630兆円!)と急上昇した。日本の資産家の資産増加率はアジア太平洋地域でダントツの1位。発展著しい中国でさえ超高額資産家は75万8000人(韓国は17万6000人)。日本の230万人の突出ぶりが目立つ。 一方、金融資産ゼロの世帯は3割を超えた(単身は4割貯金なし)。昨年、年収200万円以下のワーキングプアが安倍内閣発足1年で30万人増え1120万人になった。このうち年収100万円以下の労働者は421万5000人。ワーキングプアが労働者全体に占める比率は24.1%で、1998年の17.5%から大幅に高まっている。 僕らは学校で「日本は貿易立国」と教えられてきた。そしてトヨタや家電メーカーが日本経済を支えていると思わされてきた。しかし、実際の日本は圧倒的な内需の国!先進国の中でも極めて輸出依存度が低く、GDPに占める貿易額=貿易依存度はわずか約10%だ(1950年代からずっとそう)。これはG20の中で18番目。日本経済は貿易に依存しておらず、中間所得層(年収400〜800万)の消費生活が経済を作ってきた内需型国家。だから、日本経済を立て直すには、GDPの6割を占める個人消費を援護しなきゃならんのに、消費増税をやる一方で物価を上昇させまくり、正社員が解雇されてどんどん非正規に入れ替わっている状況で、GDPが回復する訳がない。 造幣局の輪転機をフル稼働させてお金を刷りまくって、それを市場に流し込めば、どんな政権でも株価を上げることはできる。でも、そんな実体経済が伴わないことをやれば、通貨や国債の暴落に繋がり、いつか破滅的な恐慌になってしまう。「円安、株安、国債暴落」の3重苦に突入したら終わりだ(今年度の国の借金は1143兆円)。だから歴代自民政権は株価を市場に任せてきた。頭で思いついても実際にやってはいけないことがある。この禁じ手をやったのが安倍政権。株価が上がっても株を持ってる人は外国人が多い。海外投資家が資金を引き上げれば地獄が待っている。国民の財産を使って国富を垂れ流しただけだ。 日本の高度経済成長期、消費活動を支えたのは中間層だった。でも、アベノミクスは格差を広げるだけで、中間層は貧困層へ転げ落ちている。安倍内閣は、法人税の減税や残業代ゼロ、派遣労働の増大・固定化につながる法改正には力を入れるが、経済的弱者を救い上げる発想はなきに等しく、個人消費が伸びないのは当たり前。富裕層が増えればおこぼれが庶民にまわる?それは企業経営者にモラルがある国の話だ。他の先進国ではあり得ない、過労死、サービス残業がこれほど問題なっても労働環境改善に動かない経団連を見れば、トリクルダウン(富がしたたり落ちる)などこの国では実現しない。企業では役員報酬ばかりが増え、富の再分配がまともに機能していない。消費税は全額が社会保障に回されるはずなのに、消費税を8%にして、政治家が最初にやったのが国家公務員の給与上げ。国会議員の給料は月額26万円、年間で421万円の引き上げとなった。 〔関連 2年間で正社員42万人減少 非正規167万人(派遣37万人)増加〜正社員採用を減らし非正規に置き換える傾向に歯止めがかからず〕(中日新聞参考) →非正規雇用が増えた原因の一つは、「団塊の世代」が定年退職し、アルバイトなどに就く人が増えているため。12年7〜9月と14年同時期で比べると、65歳以上の非正規は約60万人増えた。その一方で、同期間に「働き盛り」である25〜44歳男性の正規労働者が約50万人減り、逆に非正規労働者は約20万人増えている。企業が人件費削減のために正社員採用を減らし、非正規に置き換える傾向に歯止めがかかっていないことを物語る。非正規の中でも特に不安定とされる派遣労働者の数は、2年前から37万人増えた。派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で働く派遣労働者は、派遣先の都合一つで契約を切られる弱い存在。秋の臨時国会では、政府が提出した労働者派遣法改正案が審議された。企業が3年ごとに働き手を交代させれば、ほとんどの仕事を期間の上限なく派遣労働者に任せられるようにする内容。衆院解散に伴い廃案になったが、自民が圧勝して次期国会で成立すれば、派遣労働者はさらに増える。 今年7月の有効求人倍率は1.1倍だけど、正規社員の求人倍率に限れば0.68倍に過ぎず、求人統計を押し上げているのもパートなどの非正規雇用。第2次安倍政権が発足した2012年12月、正規社員数は3330万人いたのに、今や3307万人と20万人以上も減っている。一方、1843万人だった非正規は1939万人と約100万人増えている。 〔東洋経済ON LINE「衝撃のGDPは、過度な円安誘導政策の結果 」より〕 →(米国では富が偏り)2013年の時点で、物価を考慮した実質の最低賃金は1970年代の水準を下回っているというのに、主要企業の業績は最高水準となり、企業トップと従業員の所得格差は1990年代半ばの120倍から270倍へと急拡大しています。「リーマンショック後の景気回復過程での所得増の9割は、上位1%の富裕層が得ている」という試算もあるくらいなのです。カリフォルニア大学バークレー校のエマニュエル・サエズ教授によると、「金融危機以降、上位1%層の所得は31%増えたが、残る99%の所得の伸びは0.4%にとどまった」といいます。毎年の物価上昇率を考慮すると、残り99%は実質賃金がマイナス10%になってしまうほどなのです。過剰な金融緩和と株主資本主義が結び付くと、このように恐ろしい社会が到来することになります。イエレンFRB議長は直近の講演で、「上位5%の富裕層に富の6割以上が集中している」と警鐘を鳴らしていますが、私はこの点だけでもウォール街寄りだったバーナンキ前議長より評価しています。今後の彼女の金融政策の行方に期待したいところです。 日本でも雇用のおよそ7割を中小企業が占めているので、中小企業が豊かになる政策を考えなければならないのです。みずほ銀行産業調査部の推計では、円安が10円進むごとに、上場企業は2兆円の増益になるが、中小企業は1兆3000億円の減益になるということです。安倍政権発足後、30円の円安が進んだところで、日銀の追加緩和によりさらに円安が進んでいるので、大企業と中小企業の格差はいっそう拡大することになるでしょう。(以上) |
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●12月10日…(本日の良かったNEWS)最高裁、ヘイトスピーチを人種差別と初認定 今年7月、大阪高裁は「在日特権を許さない市民の会」(在特会)メンバーらによるヘイトスピーチ=差別的憎悪表現を人種差別と認め、在特会側に計約1226万円の賠償と朝鮮学校付近の街宣活動の差し止めを命じた。在特会側はこれを不服として最高裁に上告したが、本日最高裁はこの上告を棄却し、在特会の敗訴が確定した。裁判官5人全員一致の判断であり、人種や国籍で差別するヘイトスピーチの違法性を認めた判断が最高裁で確定したのは初めて。最高裁はヘイトスピーチを人種差別撤廃条約が禁じる「人種差別」と認定。名誉棄損訴訟としては異例の高額賠償を命じており、司法がヘイトスピーチに厳しい姿勢で向き合っていることが分かる。この判断が、全国で繰り広げられる差別的な活動の歯止めになることを願っている。 //アメリカ出身の著名投資家ジム・ロジャーズ氏(72)は、歯に衣着せぬ物言いで知られている。氏は一貫してアベノミクスに警鐘を鳴らしており「投資家としては安倍氏に感謝しているが日本人が心配」と、数度にわたってインタビューで語っている。以下、近年の代表的インタビューを紹介。 〔その1 ジム・ロジャーズ氏「安倍に成績を付けるとすればF(落第)」2013.6〕 「私が日本株を買ったのは、アベノミクスを評価してのことではありません。日本国民は株価が上がったことでアベノミクスを歓迎しているようですが、巨額の財政出動は、根本的な問題解決ではなく、先送りに過ぎない。長期的に見れば、円安は止められなくなり、通貨の価値は下がり続けるでしょう。日本経済の見通しは、けっして明るくないのです」 「それなのになぜ、私は日本株を買ったのか。私を含め、今、日本株を買っているのはプロの外国人投資家たちです。経験豊富な彼らは、その国がどこであれ、政府が紙幣を刷ると発表すればすぐその国の株に食いつく。金融緩和がなされれば、株価が上がることを経験上知っているからです」 「確かに、株価は急上昇している。潤っている人は多いし、みんな幸せを感じている。でも、これはあくまで短期的な影響なのです。日銀はインフレターゲットを2%としていますが、政府がインフレ率をコントロールすることはまず不可能。歴史的に考えても、インフレを起こしながら通貨の切り下げに成功した国を、私は見たことがない。いずれ、実際の物価上昇率は政府の当初の想定よりも遥かに高くなるでしょう。そして円安が進み、通貨の価値は下がっていく。すると、何が起きるか。今は、アベノミクスによって、円は25%も価値が下がり、輸出関連産業は息を吹き返しました。しかし、日本は食料、石油、銅、綿など、多くのものを輸入に頼っている国家です。円安が止まらなくなれば、それらの輸入価格がどんどん上がっていく。インフレが起こり、物価が上がって日本国民の生活はどんどん苦しくなることは必至です。これまでの歴史を振り返ってみても、無制限に印刷された紙幣が、どれだけ最悪のインフレを起こしてきたか、想像するのも恐ろしい。安倍首相にはそれが見えないのか、あるいは見ないふりをしているのか…。借金とインフレに基づいた経済システムは、いずれ崩壊するでしょう」。 〔その2.ジム・ロジャーズ氏「安倍に成績を付けるとすればF(落第)」2014.3〕 >アベノミクス2年目をどう思いますか。 「安倍氏は大惨事を起こした人物として歴史に名を残す事になるでしょう。これから20年後に振り返った時に、彼が日本を崩壊させた人物だと皆が気づく事になるでしょう。アベノミクスには3本の矢がありますが、3本目の矢は日本の背中に向かってくる。日本を崩壊させる事になるでしょう。紙幣を刷る事と通貨価値を下げる事で経済を回復させる事は絶対に出来ない。長期的にも、中期的にさえ無理です。ただ借金だけを積み重ねる手法は過去に機能した事はありません」 >株価は上がりました。矛盾していませんか?あなたは、安倍さんは良い仕事をしていないと言いながら…。 「今から20年後に振り返った時に、安倍氏は日本を崩壊させたと気づくと私は言ったのです。現段階では、あれだけの紙幣を刷り、それは株式投資家には素晴ら しい事だ、株式投資家は天国だと思っている でしょう。刷ったお金はどこかに行き着きますから。一つ、安倍氏が行った良い事は、日本の株式への投資を非課税 にすると言う政策です。それは過去に行ったほとんど全ての国で うまく機能しています。今後2〜3年の内に、株式市場が上昇する要因は既に多く見られる。そ れは20年後に「彼を日本を崩壊させた」と言うのは次元の違う話です。崩壊 は一晩では起こりません、時間がかかるのです。そして株式市場も一晩では倍にな りません。それにも時間がかかるのです。 >習近平氏と安倍氏にどんな成績をつけますか。 「安倍氏は、F(落第)ですね。習近平氏は、おそらく現段階ではBですね。この質問は、また5年後に聞いて下さい」 〔その3.ジム・ロジャーズ氏「日本は減税をして消費を増やした方がいい」2014.11〕 「日本株の上昇はまだしばらく続くと思う。だから、今は売るよりも、まだ買い増しのチャンスを待っている状況だ」 「安部総理は投資家に対してはいい仕事をしてくれている。しかし、長期的な観点から見ると日本の債務は非常に多く人口も減っていく。彼のやっていることは日本を破滅させる方向に導いているようにも見える。子どもたちへは、他の国に移住するよう勧めたい」 「消費増税はするべきではない。逆に減税をして消費を増やした方がいい。カットしなければならないのは政府の支出の方。人口が減る中、無駄な公共投資はやめて債務を減らすべき。」 >歴史的に類を見ない規模の金融緩和が株高を演出してきた世界のマーケット。その結末は、リーマンショックをも超える悲劇だと予言している。 「行く末を考えると恐ろしいし、みんなそのように考えておくべき。最悪の結末が待っている。2017年か、それとも2016年。状況が変化した時、リーマンショック以上の悲劇が起こりうる。生き抜くために、その時に備えておくべき」 //うちでの小づちでもあるのか…『安倍氏の大盤振る舞いリスト@国民の血税』 安倍政権は「消費税率を10%にしないと子育て支援金が3000億円不足する」とメディアで宣伝する一方、海外には何兆円も援助している。“支援”はカンパ。ODAは贈与と融資がある。円借款は融資。毎年のように債権放棄があり、実際にどれくらい返ってくるのか不明。以下、これまでに分かっている大盤振る舞いリスト。 中国にODA…300億円 モザンビークにODA…700億円 シリアに無償支援…3000億円+59億円 ラオスに円借款…90億円 ASEANにODA…2兆円 インドに円借款…2000億円 ミャンマーに円借款…600億円 ウクライナに無償支援…1500億円 バングラデシュにODA…6000億円 ミャンマー…過去の5千億円もの債権が放棄され、これと別に借款500億円、無償援助500億円の新たな支援表明 ベトナムにODAと円借款…ODA6000億円、円借款960億円。日本企業関係者へのキックバックがバレてベトナム政府と関係悪化、ODA一時停止 アフリカに支援…3兆円 アメリカ国債購入…50兆円 米国にリニア…5000億円+リニア技術(無料) パプアニューギニアにODA…200億円 世界銀行に拠出…5000億円 オーストラリア…最先端潜水艦技術 キルギスに円借款…120億円 ※日本のODA債権放棄 2003年度 1088億円 (ボリビア、バングラデシュ、タンザニア等7カ国) 2004年度 1699億円 (ガーナ、ニカラグア、バングラデシュ等17カ国) 2005年度 9683億円 (イラク、ナイジェリア、ザンビア等18カ国) 2006年度 1523億円 (タンザニア、マラウィ、バングラデシュ等19カ国) 2007年度 218億円 (バングラデシュ、シエラレオネ、ネパール等9カ国) 2008年度 2860億円 (イラク、バングラデシュ等、ネパール等8カ国) 2009年度 76億円 (ブルンジ、スーダン、アンゴラ等5カ国) 2010年度 164億円 (リベリア、セーシェル) 2011年度 996億円 (コンゴ民、トーゴ) 2012年度 1153億円 (スーダン、ミャンマー) 2013年度 2192億円 (コートジボワール、ミャンマー、ギニア) リンク先の筆者は、他国の債務は2兆円以上も放棄するのに、日本人学生の奨学金滞納には厳しく当たっている政府に怒っている。僕も同感。 |
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●12月9日…(本日の良かったNEWS)力作『キャプテン・フィリップス』DVD鑑賞 トム・ハンクスが人質にされる米国人船長を熱演。アフリカ近海を舞台に現代の海賊襲撃を描いた実話。実際にその場にいるような緊迫感はポール・グリーングラス監督の職人芸。本作は貨物船やタンカーを襲う海賊を一方的な悪として描くのではなく、彼らは元々豊かなソマリア海域の漁民であったのに、先進国の漁業船団がやってきて漁場を荒らされ、貧困から海賊化することをきちんと描写していた。海賊達はみんなやせ細ってガリガリで、逆に貨物船の米国人達は立派な体格をしている。海賊には裸足の者さえいた。襲撃を受けた船長のトム・ハンクスが、「漁師がダメなら他の仕事をすればいい」と言った際、「アメリカなら可能だが、ここでは無理だ」と答えたのが心に突き刺さった。後半のトムの嗚咽は演技に見えず、名優と呼ばれるだけある。88点。 //「何が秘密事項に決定されたのか秘密」「秘密指定から30年以下の文書は首相判断で廃棄可能(証拠隠滅)」「チェック機関は政府内にあり身内が身内をチェック」「情報を不当に隠した政治家や官僚を処罰する規定なし」「秘密指定の是非を国民が判断できるのは60年先」「不当な秘密指定を暴く内部告発であったとしても、秘密そのものを伝えた内部告発者は逮捕」…ついに明日、「21世紀の民主国家が考えたなかで最悪の部類に入る法律」(米元政府高官M・ハルペリン/オープン・ソサイエティ財団上級顧問)と批判された特定秘密保護法が施行される。 安倍氏は先日の『NEWS 23』で「(秘密保護法によって)もし言論の自由が妨げられるなら私は首相を辞めます」と言ってたが、これは安倍氏の辞任で帳消しになるレベルの話ではない。コロコロ変わる総理の首と、「近代民主国家の一丁目一番地」である、「国民の言論の自由」が同じ重さとでも思っているのか。首相辞任と引き換えに許されていい問題じゃない。 同法が秘密対象にしているものは「国民の生命及び身体の保護」「自衛隊の訓練」など抽象的な書きぶりで、何を指しているかが曖昧。解釈の仕方でなんだって秘密になる。政府は「報道・取材の自由、国民の知る権利に十分に配慮する」としているが、新聞記者が情報を漏らすように働きかけると懲役5年の罰則があり、取材する側も、される側の公務員も、罰を恐れて国民に情報が届けられなくなる。 米国では市民が直接に政府機関に秘密解除請求できるが、日本では市民に秘密解除の請求権がない。政府が新たに作った「内閣保全監視委員会」「独立公文書管理監」「情報保全監察室」は、どれも強制力がなかったり、政府から完全に独立しておらず、身内が身内を調べる甘いシステムになっている。 結局、強行可決から一年経っても問題が山積したままの法律であり、11/14に共産、社民、無所属の山本太郎、糸数慶子議員(沖縄)が秘密保護法「廃止法案」を提出し、11/18に民主と維新が共同で秘密保護法「施行延期法案」を提出した(いずれも衆院解散で廃案)。 冒頭にも書いたけど、首相が勝手に機密書類を廃棄可能という条文は悪夢そのもの。情報公開を重視する欧米ではありえない。これでは後世の国民が政府の行動の是非を判断しようとしても、歴史検証が不可能になる。都合の悪い秘密は後世の審判を受けることなく葬り去られる。なんでこんな中世のような悪法が現代日本で施行され、国民はノホホンと受け入れているのか。 今後、集団的自衛権の行使で自衛隊が海外に出て行くことになっても、根拠となった情報が特定秘密に指定され、国会に開示されない可能性が大きい。政府内の議論の過程が秘密保護法の対象になるため、国民は政府の判断(海外派兵)が正しいのかどうか判断できない。日本の針路を定める決断に際し、誰がどのような情報をもとに決定したのか、国民は過程を知ることなく政策が決まってしまう。 善意の内部通報者を保護する条項がないのも大問題。内部通報者は“これは違法な秘密指定だ”と思った情報をそのまま内部通報窓口に伝えられるわけではない。概要(大筋)を通報しなくてはならない。要約に失敗した場合、過失の漏洩罪刑罰が与えられる。告発者は懲役10年以下の刑罰にとわれるのに、こんな危ない橋を渡って誰が内部通報するというのか。 僕はこんな欠陥だらけの秘密保護法は廃止すべきと思うけど、どうしても同法を廃止しないというのなら、最低でも次の7点を、口約束ではなく条文化して欲しい。 ・政府の違法行為を秘密に指定してはならない ・一般市民を処罰の対象にしない ・公益に反して秘密指定した大臣・官僚に罰則を適用 ・内部告発者を保護する ・政府から完全に独立した第三者機関が秘密指定の妥当性を審査 ・条文の中から“その他”という言葉を消す。“その他”は拡大解釈に繋がる ・秘密指定の期間は原則10年。最重要機密も30年で全て公開する(人間の寿命を考えた時に原則60年で公開というのはありえない。当事者が生きているうちに、秘密の是非を検証しなければ意味がない。不正への心理ハードルが低くなる) 個人的にマジで憂鬱なのは第25条。ここには(秘密の漏洩を)『共謀し、教唆し、又は煽動した者は、三年以下の懲役に処する』とある。これを捜査するには密告と、メールや電話、室内の盗聴しかなく、恐ろしい監視社会になる。 //日経BP『田原総一朗の政財界「ここだけの話」』から →(選挙前に自民党からテレビ局に送られた要望書には)出演者の発言回数と時間は公平を期す、出演者の選定には公正中立を期す、特定政党出演者への意見が集中しないようにする、街頭インタビューや資料映像などでも一方的な意見に偏らないようにする、これらが「お願い」する形で書かれていた。これほど具体的な内容は「お願い」ではなく、報道に対する不当な介入ではないか。実際に番組を製作する場合、スケジュールの都合で一部の政党が抜けることもあるだろう。出演時間も発言回数も公平にしようとすればテレビ番組を成立させるのは難しくなる。 実は11月18日夜、安倍首相がTBSの「NEWS23」に出演した際、番組でアベノミクス批判の街頭インタビュー映像を並べたことに対して、安倍首相が強い不快感を示していた。そうした背景があって、20日付で文書がテレビ各局に送られたのかもしれない。朝日新聞が28日付で報じると、日本民間放送労働組合連合会が同日、「政権政党による報道介入に強く抗議する」との連合会委員長の談話を発表した。しかし、在京各局からの抗議が出てこないのは、テレビ各局がすでに萎縮しているせいではないかと懸念せざるを得ない。そうなると、特定秘密保護法の行方が気になる。 「特定秘密」の内容が曖昧であること、法律の運用をチェックできるかどうか不安があることなどが強く指摘されたにもかかわらず、十分な審議を行うこともなく法律は昨年12月に成立した。その後、政府は今年10月に法律の運用基準について閣議決定したが、監視機関の問題一つとってみても、その不安要素は解消されていない。法の運用を監視するために「独立公文書管理監」が置かれるが、同管理監は各省庁の局長よりランクが下の審議官クラスから選ばれる。しかも、内閣府に設置される「情報保全監察室」に属することになり、その独立性が確保できるのか、監視機能が十分に果たせるのか、懸念される。 安倍首相は特定秘密保護法案によって「報道が抑圧されるような例があったら、私は(首相を)辞める」と発言している。しかし、今回のように衆院選報道をめぐり要望書が提出されるような状況を見ると、その言葉を素直には受け取ることはできない。政府は今、メディアに対する規制を強めようとしているのではないか。今回の要望書のようなことが重なると、メディアはどんどん萎縮してしまうだろう。それはとても危険なことである。(元記事) |
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●12月8日…(本日の良かったNEWS)初代『ゴジラ』の主役宝田明さん吠える 俳優の宝田明さん(80)が12/3にNHKの生放送で反戦メッセージを語り、NHKのアナウンサーが狼狽する場面があったとのこと。記事によると、NHK『ゆうどき』に生出演した宝田さんは、終戦の際に大陸から命がけで帰国。その体験を踏まえ「人間の起こす最も大きな罪は戦争」「戦争を起こしてはいけないというメッセージを発信し続けたい」と戦争反対を主張。「無辜の民が無残に殺されることがあってはいけない。間違った選択をしないよう、国民は選挙を通じて、そうでない方向の人を選ぶ(べき)…」と訴えた。この発言に慌てたNHKの山本哲也アナウンサーは「各自、それぞれが思うことがあるでしょう。いろいろな考え方もありますから…」と遮ったという。 宝田さんは何も変なことを言っていない。戦争にならぬよう有権者は選挙で正しい選択をしようと当たり前のことを主張しただけ。この「正論」にどうして“各自いろんな考え方があるから”と打ち消すようなツッコミが入るのか。元NHK政治部記者の川崎泰資氏いわく「悲しいことだが、安倍政権のメディア介入の“効果”が表れているのでしょう。局内で政権批判自粛のムードが蔓延しているのだと思う。例えば、沖縄の仲井真知事が退任直前に辺野古の工法変更を承認したニュースの扱いを見てもそう思います。本来は民意を裏切る行為であり、トップニュースで扱うべきなのにNHKはマトモに取り上げていない。由々しき事態です」。 //海外では芸能人もどんどん政治的な発言をするけど、日本の業界人は“長い物には巻かれろ”の精神がこびり付いているのか、安倍政権が憲法や民主主義を軽視しても抗議の声をほとんどあげない。心の中で宮崎監督や元役者仲間・山本太郎の脱原発発言、反秘密保護法に共鳴していても、それをブログやツイッターで拡散するといった具体的行動は起こさない。揉め事になることを極度に恐れている。言い方を変えれば、それほどまでに事務所(芸能プロ)による圧力=言論封じが強烈なのかもしれない。こうした業界体質を、東電原発事故と安倍政権はあぶり出した。それが分かっているだけに、次に紹介する2人を応援したくなった。 ・格闘家田延彦さんのツイート 「違憲状態ねえ、 酷いもんだな、議員定数削減などなどホント自分たちには大甘だ、安倍さんはこういう案件にこそ政府得意の閣議決定とやらをドシドシ使いなさいな、秘密保護法や原発再稼働、そして、集団的自衛権問題こそ国民の信を問いなさいな、アベコベだよ」(12/1) 「メディアによると、現政権になってから雇用は100万人増えたが内訳は非正規が120万人増えて、正社員が20万人減ったと、安倍さんが自慢している数字とはコレかな?」(12/1) 正社員が非正規に… ・吉本芸人たむらけんじさんのツイート 「安倍さん、軽減税率もせなあかんやろうけど、議員の定数削減は公約にせえーへんの? 野田さんと約束してたやん、それが約束で選挙したんやん! 嘘ついたらあかんって教えられたでしょ?そして子供達にもゆうたでしょ? 国民の事アホや思てるんやろな。残念だ」(11/20) //「軽減税率、8%が有力=公明代表」…失望。あまりに残念。 選挙演説でも、選挙ポスターでも、公明党の山口那津男代表は「公明党なら軽減税率を実現できます!任せて下ださい!」と自信満々の表情で訴えているから、10%の引き上げにあたって、イギリスや豪州、メキシコのように食品は無税にするなど、生活必需品は大幅な軽減税率を目指してくれるのかと期待していたら、現在の「消費税率8%の据え置きが有力」と見通しを示したとのこと。マジなのか。今の不景気は“増税不況”といろんな経済学者が指摘しているし、4月の消費増税が庶民の生活に深刻なダメージを与えていると統計が示している。8%では家計が苦しいままで消費欲は戻らない。“軽減”という言葉を前面に出すのなら、目標を0〜5%にして欲しい。8%なら現状のままだ。 //最近、良記事を連発しているリベラル系ニュースサイト“LITERA”が、国会議員の女性蔑視発言を集計し、『女性の敵ランキング』を発表。投票の参考になるかと。以下、内容を要約。 ・麻生太郎(自民党/福岡8区) 「夜、日比谷公園で女が一人で歩いている。考えられない。しかもそこそこの顔をしているやつでも襲われない。この国はやたら治安が良いんだ」「東京で美濃部革新都政が誕生したのは婦人が美濃部スマイルに投票したのであって、婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」。失言では済まされない。09年には国会で「私は43で結婚してちゃんと子どもが2人いましたから、一応最低限の義務は果たしたことになるのかもしれない」と、“子どもは2人産むのが義務”と発言。その後撤回したが、「女性は子どもを産む機械」(柳澤伯夫)同様、女は子を産んで当然だと考えていることがありありとわかる。 ・平沼赳夫(次世代の党/岡山3区) 10月の衆院本会議で「子どもを産んですぐ保育所に預けて働きに出るというのは、社会に子どもを育ててもらうわけで、そうなると家庭の機能は低下し、乳幼児にとって由々しき問題だ。3歳までは母親との十分なスキンシップが極めて大切である」と発言したが、これは厚労省も「合理的な根拠は認められない」としている“3歳児神話”を論拠にもち出している。次世代の党の政策に「子育て主婦軽視につながる男女共同参画施策をやめます」と明言。 ・杉田水脈(次世代の党/兵庫6区) 発言の過激度ではナンバー1、次世代の党で女性局長を務める。今年10月、国会で「男女平等は、絶対に実現しえない反道徳の妄想です」と断言。日本に男女差別は「ない」と言い切り「あるとすれば、それは日本の伝統のなかで培われた男性としての役割、女性としての役割の違いでしょう」「(基本的人権が守られている上に)そこにさらに女性の権利、子供の権利を言い募ると、それは特権と化してしまう」と、絶句するほどの前近代的主張を繰り広げている。夫の稼ぎだけでは一家が賄えない状況や子どもの貧困化といった社会状況を分かっていない。 ・下村博文(自民党/東京11区) 女性を家庭に縛り付ける思想の持ち主。06年には「(特にゼロ歳児保育に)税金投入するなら、(母親は)無理に働かなくても、家庭でしっかり子育てをやってもらえるようにシフトしていくことが望ましい」と発言。 ・萩生田光一(自民党/東京24区) 読売新聞のインタビューで「“保守政党たる自民党が夜間や休日の保育園を充実することが、本当に子育て世代の応援か”と首相に苦言を呈しましたよ」と発言。子育てと仕事を両立する女性たちが、いかに残業と休日出勤という大きな壁で苦しんでいるかは、想像すれば簡単にわかること。その救済策さえひねり潰そうとしている。 ・西川京子(自民党/九州ブロック比例代表候補) 婚外子相続差別撤廃の民法改正について〈法務部会に乗り込み「日本の結婚制度の意味がなくなる」と猛反対〉。西川氏が出席した自民党の勉強会では「正妻の子と愛人の子を同じ扱いにしていいのか」という声が挙がったという(共同通信)。 ・稲田朋美(自民党/福井1区) 「保育所増設の政策などをみていると、『ホントに母乳を飲んでいる赤ちゃんを預けてまで働きたいと思っているかな』と疑問に思います」(「諸君!」06年2月号)とワーキングマザー批判。 ・高市早苗(自民党/奈良2区) 「男性に一歩譲ることに快感を覚えることだってわれわれ女性にはあるんですよ」(「諸君!」02年3月号)と勝手に女性を代表して差別を再生産しかねない発言。 ・石原慎太郎(東京ブロック比例代表候補) 「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババアなんだそうだ。女性が生殖能力を失っても生きてるってのは、無駄で罪ですって」。 ・西村眞悟(次世代の党/大阪16区) 「核とは『抑止力』なんですよ。強姦してもなんにも罰せられんのやったら、オレらみんな強姦魔になってるやん」「だからボク、社民党の(集団的自衛権に反対を唱える)女性議員に言うてやった。『オマエが強姦されとってもオレは絶対に救ったらんぞ』と」(「週刊プレイボーイ」99年11月2日号) ピックアップすることをためらう、おぞましい発言の数々。だが自民は全員当選確実と報じられている。 |
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●12月6日…(本日の良かったNEWS)東宝が新作『ゴジラ』の製作発表 ハリウッド版の新作GODZILLAに触発されたのか、東宝も2016年に『ゴジラ』最新作を公開するとのこと!04年公開の『ゴジラ FINAL WARS』以来12年ぶりの“国産ゴジラ”であり、この間に特撮・CG技術が飛躍的に進化していることから、どんな作品になるのか楽しみだ。来春歌舞伎町に開業する新宿東宝ビルに“実物大”のゴジラ頭部を設置し、新宿の新たなランドマークにするという。 //先日、安倍氏がテレビ番組の中で「民主党は公約に書いてないことをやったから政権から落ちた」と分析していた。そう、確かに“議論すらしない”と約束していた消費増税を決めた民主党は叩かれて当然だ。だがしかし!東京新聞がまとめた“安倍自民党が裏切った公約一覧表”を見ると、これでもかというほど公約と真逆の政策を行っており、中には秘密保護法のように「公約になかった」ものを強行可決で成立させた法案もある。しかも秘密保護法は権力者が不都合な情報を指定してずっと隠せるというトンデモ法。秘密を知ろうとした者は罰せられるが、秘密に指定した側はそれが不当と発覚しても罰せられないズルい法。「安倍ファシズム政権」という言葉が尖りすぎなら、「公約“変質”政権」と言わせてもらおう。 ★『安倍自民党が裏切った公約一覧表』★ 【経済】3%成長させる→GDP3%悪化 【集団的自衛権】国家安全保障基本法制定→基本法は制定せず憲法解釈変更でごまかす 【秘密保護法】記述なし→国民の知る権利を奪う法制定 【原発】依存から脱却→再稼働推進 【エネルギー】再生可能エネルギー最大限導入→電力会社が再生エネの買い取り中断 【TPP】聖域ナシなら交渉参加に反対→聖域ナシが前提じゃないから交渉参加 【政治改革】議員定数削減など改革断行→実現せず 【社会保障】弱い立場の人を援助→生活保護費670億円削減 【地方分権】法案提出の後に道州制導入→法案を提出せず 【基地負担】沖縄含め負担軽減を実現→県内の名護市に基地建設推進 東京新聞より 安倍政権は公約をあまり守ってないと思っていたけど、こうやって一覧表にしてみると凄まじいまでの裏切りっぷり。なんでここまで騙されて、まだこの政権を支持するのか理解できない。 [不祥事で辞任要求リスト12名]※ツイッターより転載 ・宮沢大臣 税金でSMバー&東電株問題&外国人企業(パチンコ)から違法献金 ・江渡大臣 1,850万円の使途不明金 ・麻生大臣 元愛人のサロンに政治資金1,805万円支出 ・望月大臣 政治資金規正法違反(新年会費300万円の収入に対し支出不記載) ・山谷大臣 公安監視の在特会と懇ろ関係 ・西川大臣 詐欺容疑のあぐら牧場から125万献金&政治資金私物化(親族企業へ100万円支出) ・塩崎大臣 あっせん収賄罪(老人ホーム事業に口利き) ・竹下大臣 親族への利益供与 弟の酒屋で105万円越 ・有村大臣 脱税で罰金刑を受けた企業から60万円の献金 ・佐藤副大臣 2万×600人のパーティー接待(利益供与) ・御法川副大臣 公選法違反(カレンダー3,000部(71万円分)配布 ・片山さつき 政府の答弁資料入手で三権分立違反 |
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●12月5日…(本日の良かったNEWS)スピルバーグ『戦火の馬』DVD鑑賞 スピルバーグが3年ぶりにメガホンをとった作品とあって期待して鑑賞。一頭の馬を中心に第一次世界大戦を描いた異色の戦争映画。英軍、独軍の両陣営の戦馬となったことで、作品の奥行きが一気に深まった。観ていて感じたのは、日本人だって馬を大事にするけど、西洋では馬を“友人”として尊重し、畏敬の念さえ持っていること。スピルバーグはこの作品に年齢制限をかけられぬよう流血シーンを避け、戦闘描写には『プライベート・ライアン』のような非情さはない。でも、塹壕直撃の砲弾で吹き飛ぶ兵士(シルエット)や毒ガス戦もちゃんと描いていた。開戦時は職業軍人が美学に基づいて騎馬戦を行うこともあったけど、終戦時は学生あがりの新兵が大量破壊兵器の前にバタバタ散っていくという、第一次大戦の特徴が描かれていた。ドイツ兵がみんな英語で会話していて、今どきの映画と思えない違和感があったけど、これも全年齢を対象にしているからだろう。最も印象に残ったのは鉄条網に馬が絡まったシーン。イギリス兵にもドイツ兵にも良い人間がいて、馬の命を救うために一時休戦する。敵方のドイツ兵がたくさんカッターを提供するのも良いし、協力した両者の別れ際のセリフ「弾に当たるなよ」が実に良い。クライマックスはスピルバーグならではの見せ方の上手さを感じた。88点。※12/10深夜にNHKBS1で海外ドキュメンタリー『史実“戦火の馬”』がオンエアされます。 //自民党が衆議院解散の前日(11/20)、大手テレビ各局に対して、選挙報道の「公平中立」を求める文書を渡したことが波紋を呼んでいる。報道機関に対する政党からの申し入れは珍しいことじゃない。でも、出演者の発言回数・時間や、ゲスト出演者の選定、取り上げるテーマや街頭インタビューの内容など、政権与党が報道の内容にここまで具体的に指示を出した例は前例がない。また、文書を送るという形ではなく、各テレビ局の責任者を個別に呼び出して文書を直接手渡したのも特徴的。 一見、“公平中立を求めるなら良いじゃないか”と思いがちだけど、野党の弱小政党が「巨大与党に有利な報道に偏らないで欲しい」と訴えることと、巨大与党がこのタイミングで「公平・中立」を念押しすることは、意味合いが全く異なってくる。「権力の言うことを聞け」と言えば問題になるため、「公正・中立に」と言い換えているだけだ。与党が報道機関から厳しい目で見られるのは、政策決定権を持っている以上先進国では当たり前。こんな通達を出されては、番組制作者は公平を意識しすぎて政権批判を自主規制せざるを得なくなる。結果的に批判を許さないと言っているに等しい。 自民の「要望書」の内容(写真がリンク先にアップされている)→ ・出演者の発言回数及び時間等については公平を期していただきたい ・ゲスト出演者の選定についても公平中立、公正を期していただきたい ・テーマについて特定の立場から特定政党出演者への意見の集中などがないよう、公平中立、公正を期していただきたい ・街角インタビュー、資料映像等で一方的な意見に偏る、あるいは特定の政治的立場が強調されることのないよう、公平中立、公正を期していただきたい メディア法が専門の田島泰彦上智大学教授「これは、要望という範囲を超えていて“恫喝”という印象を与えかねないもの」「こんな文書を政権与党が報道各社に渡すなんて、欧米の政権とメディアの関係だったらあり得ないです。政権与党に呼びつけられた時点で、(メディア側が)拒絶するのが普通でしょう。時の政権与党がメディアの責任者を呼び出して「恫喝」めいた文章を渡し、テレビ局も、その事実を報道することもなく、黙って従っている。現政権とメディアの関係は、完全な「上下関係」ともいえる段階に来ています。非常に深刻な状況だと思います」(参考リンク)。マスコミは今回の通達に対して抗議キャンペーンを展開し、国民全体に問題提起するくらいの気概が欲しい。 ちなみに、問題の文書を書いたのは自民党総裁特別補佐・萩生田(はぎうだ)光一議員。また超タカ派のこの人か!先日『週刊朝日』はスクープ記事『安倍首相側近らが続々と統一教会詣での“怪”』で、カルト右翼宗教・統一教会主催の10月のイベントで萩生田氏と参院運営委員長・中川雅治議員(秘密保護法を強行採決した委員長)が来賓挨拶を行ったことをスッパ抜いてた。普通は周囲の目を気にして訴訟沙汰になったカルト宗教とは距離を置くもの。萩生田氏は安倍氏の寵愛を受けてもはや怖いものナシなのか、堂々と会場に行っている。現場にいた信者さん「会場には国会議員だけでなく、自民党の近藤充都議なども来賓として出席。信者800人以上が参加していたので超満員でした。国会議員が『今日はこんなにたくさんの方が集まっていただきありがとうございます』『家庭の教育が大事』などと壇上から統一教会に気を使った内容の挨拶をすると、大きな拍手がわき起こりました」(週刊朝日12月5日号)。 メディアへの自民の「要望書」が効いたのか、俳優・菅原文太さんの訃報当日、文太さんが熱心に取り組んでいた「脱原発」「反秘密保護法」「集団的自衛権反対」といった活動を伝えたのは、『報道ステーション』と『NEWS23』のみだった。NHKは夫人のコメントから「日本が再び戦争しないよう声を上げる」というくだりを丸々カットして放送。文太さんに関する自主規制は、翌日のワイドショーでさらに酷いことに。保守路線の日テレ系『スッキリ!!』『情報ライブ ミヤネ屋!』が一切触れないのはともかく、TBS系『ひるおび!』までが映画俳優の足跡だけを特集し、政治活動については全く報道しなかったとのこと。 憲法第99条には「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とある。どうして文太さんの「護憲」「反戦」がタブーになるのか。改憲を訴える憲法軽視発言がタブーになるのではく、憲法尊重の姿勢がタブーになる異常。安倍氏の再登板からたった2年で、こうも世の中が変わってしまうとは…。次の衆院選で圧勝するとさらに4年も安倍氏とその取り巻きに国政が牛耳られてしまう。それだけは絶対に阻止したい。自公政権が続いたとしても、せめて安倍一派を退陣させ内閣の顔ぶれを変えたい。 ※先日の『朝まで生テレビ!』では、パネリストとして出演予定だったリベラルな評論家・荻上チキさんが直前になってテレ朝から出演を取り消されている。 |
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●12月4日…(本日の良かったNEWS)フィギュア男子・村上大介選手に感嘆! 先月29日に行われたフィギュアスケートGPシリーズのNHK杯をやっと鑑賞。男子シングルで優勝した村上大介選手(23歳)の美しい2種類の4回転ジャンプにビックリ!(有志の解説字幕あり)。彼の演技を見たのはこれが初めて。日本の有力選手は羽生・町田・無良選手と思っていたので、まだこんなに綺麗な4回転を飛べる選手がいたのかと仰天。しかも10代の若手ではなく羽生選手より3歳年上。これまで首位争いに絡まなかったのが不思議。高橋、織田、小塚の3強時代が去り、男子シングルは新たな才能がぶつかり合う熱いリンクに。年末の全日本選手権が楽しみ! ※2年前のNHK杯で、村上選手は演技中に肩を脱臼して途中棄権。手術をしてシーズンを棒に振り、一時は引退を考えたという。だが、「(愛するスケートを)そういう考えでやめたくなかった。どこまで成績を上げられるか。頑張りました」と、因縁のNHK杯に再チャレンジし、見事に表彰台の頂点に立った。 //防衛省は来年、輸送ヘリのオスプレイ5機をアメリカから購入することを決定した。一機当たり「108億円」で合計540億円。政府は2018年までに17機導入する方針。トータルで1836億円の買い物だ。オスプレイは開発段階から墜落事故が相次ぎ、安全性に懸念の声があがっているうえ、現行の輸送ヘリCH47の2倍の金額。政府は「オスプレイは移動速度が速く離島防衛に役立つ」と言うけど、多少速くたって仮に中国兵が島に上陸すれば、地対空ミサイルの餌になっておしまい。5機なんてすぐに全滅する。 その一方で、下村文部科学相は11/18の記者会見で、「幼児教育の無償化は難しい状況」と説明した。3〜5歳の幼児教育費を巡っては、教育の機会均等を図るため、教育再生実行会議が段階的な無償化を提言していた。同省はまず年収360万円未満家庭の5歳児を対象にする計画だったが、財源が「約240億円」かかるため“現段階では困難”と述べた。1兆や2兆もかかる訳じゃない。オスプレイ2機強の値段で、5歳児の無料化ができるのに…。 その他にも、財務省は小学1年のクラスを、現行の上限35人から40人学級への復活を要請するという。民主党政権が2011年度に従来の40人から35人に引き下げたが、40人に戻せば歳出を90億円抑制できるため、定員を引き上げたいという。オスプレイを一機減らせば実現できるじゃないか。文科省も財務省も、なぜこの少子化の中、子ども達に不利益なことをやるのか。そんなにお金がないのなら、なぜ政治家や公務員の給料をあげた?公務員給与の総額は約30兆円。たった1%(3000億)削るだけでいろいろ可能なのに。本当に少子化対策をする気があるのか。 //前回の衆院選で民主党はなぜ前回ボロ負けしたのか。それは公約に書いたことをやらずに、書いてないこと(消費増税)をやって信用を無くしたからだ。大飯原発の再稼働を強行したことでもリベラルを失望させた。これら大敗北の原因を作ったのは野田前首相であるが、11月10日の野田氏のブログを見ると「消費税率を10%に引き上げるかどうか、安倍総理は来月に結論を出す方針ですが、私は基本的には法律通りに粛々と判断すべきだと思います」と、相変わらず消費増税に真っしぐら。ところが、そのわずか4日後には「景気回復が遅れていると政権が認めようとする中で、増税という選択肢はない。消費税(再増税)の延期はやむを得ない」と転換。明らかに選挙用のパフォーマンス。野田氏は「安倍総理が国民の理解を得るべく努力してこなかったことに強く憤りを感じる」とのことだけど、そういう野田氏だって国民の理解を全然得てないじゃないか。野党を応援してるけど野田氏はホント通って欲しくない…。 |
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●12月3日…(本日の良かったNEWS)面白い!『オール・ユー・ニード・イズ・キル』 主演はトム・クルーズ、敵はエイリアン、何だか既視感ありまくりで映画館に行かなかったけど、DVDで観て面白さに驚いた。“死んでも前日に戻って復活する”という、ある意味、究極の「覚えゲー」(覚えて強くなるゲーム)ムービー。何度も死に続けるのは悪夢でしかないけど、この“ゲーム”は経験値が加算され戦闘力も上がっていくため、セーブ・ポイントへ戻るたびにどんどん強くなっていき、当初は突破できなかった難関を攻略できた際のカタルシスがたまらない。観ている側には、“えっ、ここは初めてじゃなかったの?”“いったい何回目!?”という、本作ならではの面白さがあった。でも冷静に考えると、【以下一部ネタバレ文字反転】ケガをしただけで元気な状態で再プレイするためリセット(死亡)しなければならないとか、惚れた相手が死ぬのを何度も見なきゃならないとか、考えただけで心が壊れてしまいそう。呆気なく死んでしまうシーンで笑えるのも、“どうせすぐに復活できる”と分かっているから。それだけに、生死について感覚がマヒしていたタイミングで、「ここからはコンティニューなしの即ゲームオーバー」とルールが変わったときの緊張感&絶望感はハンパじゃなかった。考えてみれば、その状態は僕らの人生と同じ。現実の生死はぶっつけ本番で、やり直しがきかず一度きり。マジで生命は大切に使わないと! コミカルな場面(「OK、リセットしてくれ」)からシリアスまで自然体で演じるトム・クルーズは、まさにドンピシャの配役だった。序盤は逃げることばかり考えるヘタレ顔の男だったのに、次第に表情が古参兵になっていくという、「顔つきの変化」まで演じ分けられるのはさすが。ヒロインのエミリー・ブラントも良い立ち姿。90点。 //当日記では最近閣僚のヘイト体質について触れてきたけど、今回は安倍氏について思うところを書きたい。 (1)11/20夜、20歳の大学生が小4と偽って「どうして解散するんですか?」という名のサイトを開設し政権を批判した。彼の成りすましが発覚すると、安倍氏はフェイスブックに「批判されにくい子供に成りすます最も卑劣な行為だと思います」と怒りをぶちまけた。この大学生は「NPO法人・僕らの一歩が日本を変える」の代表理事であったが、まだ20歳の大学生だ。ちょっと前まで10代であり、その若者を一国の首相が「最も卑劣な行為」と糾弾することの異様。僕が安倍氏なら、最高権力者がそんな批判をすれば若者(既に名前も明らかになっている)が将来にわたってバッシングを受けると考え、気持ちを抑えて諭す書き方をする。国のトップが使う「最も卑劣な行為」という言葉は、テロリストや殺人犯に使うものであり、民間人同然の20歳の若者に軽々しく叩きつける言葉ではない。脳科学者の茂木健一郎氏はツイッターで「若者が、“小学4年生のふり”をして、大コケした、というだけの事件。若者はもともとそういうものだと、僕は思う。若者はやらかす。それ以上でもそれ以下でもない。一方、いろいろ深読みしたり、陰謀史観を唱える大人は、論理的思考や冷静な推論が欠けていて、その方がより深刻な問題かもしれない」と事件を評し、「スティーブ・ジョブズ氏も若い頃いろいろやらかしていた」「日本にはこのような(行動力のある)若者が必要」と擁護した。結局安倍氏はその書き込みを削除したが、次の新たな問題が起きていた。 (2)安倍氏(もしくは秘書官)は“小4成りすまし騒動”のソースとして、いわゆるネトウヨ・ブログの代表格『保守速報』をフェイスブック上でリンク付きでシェアし、その後に批判を受け、慌ててリンクを外した。よりによって『保守速報』!2ちゃんねるから過激な差別書き込みを選択してブログにまとめている『保守速報』は、名誉棄損等で2200万円の損害賠償請求を起こされている。デマのコピペ数やアクセスの多さから最悪のヘイトスピーチ・サイトとされ訴訟中の『保守速報』を、世界第3位の経済大国の首相の公式アカウントがシェアするなど“悲報”以外の何物でもない。2年前に片山さつき議員がツイッターで「(ヘイトブログの)ハム速を守ろう!」と書き込んだときも目眩がしたが、今回は首相公式アカウントということで破壊力は比じゃない。 ※そもそも、ネットのデマや誹謗中傷に対し、安倍氏には文句を言う資格はない。なぜなら、「東電原発のメルトダウンは菅氏が海水注入を止めたせい」(注・実際には海水注入は続いていた)と最初にメールマガジンで嘘を流したのは安倍氏であり、菅氏は無関係と真相が判明した今でも安倍氏はメールマガジンを削除していない。 (3)そしてこれらの騒動が広がるにつれ、さらなるトホホ案件が発覚した。安倍氏はフェイスブックに反対意見を書き込んだ一般人を次々とブロックし、ネット上で事実上の言論弾圧を行っていたことが判明したのだ。あくまで意見を述べただけなのに、首相が国民の声をブロックするとは何事か。リンク先では次のやり取りが。「安倍晋三のFBのコメント欄には人種差別発言が多いので、“管理人(秘書)は不適切な発言を削除しろ”と書き込んだら俺がブロックされる理不尽」「ぼくも同様に、安倍首相のFBのコメント欄のあまりにもひどい嫌韓嫌中発言について指摘したところ、ブロックされました」(作家の盛田隆二氏)。フェイスブックには昨年6月から『安倍総理のブロックに抗議する会』が存在していることも分かった。 この問題は単なる言論弾圧にとどまらない。なぜなら、これまで安倍氏のフェイスブックに投稿された読者の人種差別的なヘイト発言は、安倍氏サイドが選別して残した=“選ばれた”ということになるからだ。本来ならメディアが大騒ぎしてしかるべきものだが、恐れをなしてこの件を掘り下げる新聞はない。 リンク先に掲載されていた、安倍氏のフェイスブックにアップされた読者投稿→ 「(反対勢力は)売国奴以外の何物でもない。きっと在日だよ」「日本国内のとりあえず中華料理屋店 韓国料理屋店、関係店をぶっ潰せ」「野生唐物 北京原人を射殺してくださ い」「中国朝鮮3国もろとも殲滅でいいきましょう」「北京とソウルに、原爆よりえげつない、核物質搭載(劣化ウラン)イプシロンミサイルを打ち込んでしまえ」 これらを削除せず世界中が閲覧できる状態にしている理由は何なのか。 (4)長年ネット右翼と対峙してきた野間易通氏の秀逸レポート2本 ・「もはや首相自体が“ネトウヨ”である…安倍“ヘイト”政権が誕生した日」。2ch等の匿名を利用して伸長した、ネット右翼の15年を俯瞰。その昔、2ちゃんねるでも差別用語を書き込んだ人に対し、注意したり諭す人がいた。それもあって、ヘイト発言は自然と淘汰されていくはずだという「楽観論が支配していた」のを僕も感じていたし、「そうあるべきだと誰もが考えていた」のも同感。それから15年、ネット上はあらゆるSNS上において匿名ユーザーによるヘイトスピーチと悪意が蔓延するディストピアとなった。ネット右翼はこの悪意のシステムを利用して伸長し、「ついに政権中枢にまで影響を及ぼしているのが2010年代の日本なのだ」。 ・「安倍首相と在特会元幹部 “ツーショット事件”は偶然ではない」。コリアタウンの鶴橋で拡声器を持ち「劣悪な朝鮮人」とヘイトを垂れ流した在特会元幹部・増木重夫が立ち上げたNPO法人「教育再生・地方議員百人と市民の会」の顧問に、国家公安委員長の山谷えり子、“ヒゲの隊長”佐藤正久、秘密保護法で強行採決の音頭をとった西田昌司、民主党の極右・松原仁らが名を連ねていることを知り衝撃。 (5)最後に、超ヘイトスピーカーの神社宮司と安倍氏の親密な関係について。奈良県吉野山の吉水神社の佐藤宮司はブログの中で「共産支那はゴキブリと蛆虫、朝鮮半島はシラミとダニ。慰安婦だらけの国」「日本人で韓国に観光に行ったり、韓流ドラマや韓国人の歌を聴く者は『馬鹿かアホ・ボケ・カス・スカタン』しかいなくなった」「(中国人が)わが国を食いつぶす日は近いと思います。ダニも最初に退治しないとどんどん増殖します」とおぞましい発言を続け(『サンデー毎日11月23日号』)、これらブログ記事をまとめた佐藤宮司の書籍に、安倍氏は「魂の日記」「戦後失われた日本人の誇りをテーマ」「自分の国は自分達が守らなければならないという強い意志」と推薦文を寄せた。安倍氏と佐藤宮司の親密さが見て取れる。吉水神社は世界遺産に指定されているが、宮司の酷い言動により、ネットでは「世界遺産の資格なし」と糾弾されている。 |
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●12月2日…(本日の良かったNEWS)『アナと雪の女王』続編来春公開 「アナと雪の女王」の“その後”を描いた短編「フローズン・フィーバー」が、来年4月25日に公開決定!監督も声優も同じ。“フィーバー”というタイトルだから、とても賑やかなものになりそう。フィーバーには“発熱”という意味もあるから、フローズンとセットだと面白いタイトルっすね。ケネス・ブラナー監督の実写版「シンデレラ」と同時上映されるとのこと。 ※以前、『アナ雪』のシネマレビューを書いた際、僕は記憶違いで魔法がとけた理由を間違えて書いていた。“真の愛からのキス”というセリフが記憶を上書きし、完全オリジナル展開のレビューを書いていた(汗)。なんかもう、年は取りたくないというか、自分で自分が信じられなく…。映画を観た人は僕のレビューにポカーンだったと思う。お恥ずかしい! //朝日新聞が慰安婦問題の記事を取り消した8月上旬から「朝日新聞 『売国のDNA』」(週刊文春9月4日号)、「中国共産党に国を売った」(同9月18日号)、「1億国民が報道被害者」(週刊新潮9月4日号)、「売国虚報32年」(同9月25日号)、「廃刊せよ!消えぬ反日報道の大罪」(月刊誌「正論」10月号)、「言い逃れできぬ『慰安婦』国辱責任」(同11月号)といった文字が書店やら電車の中づり広告にあふれたことについて。僕はちょうどその時期に出国していたので、文化人がどう受け止めたのか情報を集めた。最も目を引いたのは“誤報は批判されて当然だが、このおどろおどろしい言葉遣いは何なのか”という毎日新聞(10/17付)の記事だった。少し長くなるけど引用&紹介したい。※元記事は既にリンク切れ。朝日、毎日はリンク切れが早すぎる。右派の産経はとても長い。こういうところでもリベラルは発信力で敗北している。 →田原総一朗さん(80)「僕は朝日新聞を『売国奴』とは思いません。当然、彼らは日本を愛していますよ」とストレートに切り出した。「朝日が主張したのは戦時中の日本の軍隊は決して良くなかったんだ、ということです。その要因の一つに慰安婦問題があり、追及する過程で『吉田証言』を報じた。でもそれは虚偽だった。それは『売国』行為なのでしょうか」。自身も左派からは「体制の犬」、右派からは「売国奴」などと言われ続けてきたという。「一番すごかったのは靖国神社参拝問題かなあ。 『A級戦犯がまつられている以上、首相参拝はダメだ』と言ったら、『田原は国賊だ』という視聴者からの電話やらファクスやらがじゃんじゃん来て。ま、あえて波風を立てる のがジャーナリストの仕事ですからねえ」。自身への批判はさほど意に介する様子はないが、話題が朝日新聞批判に戻ると声色が沈んだ。「売国、国賊、ですか。本来、決してメディアや言論人が使ってはならない言葉です。視聴者からの批判と違って、メディアがこの言葉を安易に使うのはまずいな、と心配しています…」。 それはなぜか。「今起きているのは、戦後70年で初めてと言える、重大な社会現象と捉えるべきです」。日本政治史に詳しい一橋大名誉教授、渡辺治さん(67)を 訪ねると、嘆息しながら想像以上に重い言葉が返ってきた。渡辺さんは、売国、国賊という言葉がこれほど“市民権”を得たのは、ごく最近だと見る。戦前でいえば、例えば1918年、シベリア出兵など当時の国策を批判した大阪朝日新聞を政府が弾圧し、さらに右翼が襲撃する事件(白虹事件)があった。この時、社長は右翼に縛られ、首に「国賊」と記された布を巻き付けられたが「右翼の活動家の世界でのことで、今の『朝日バッシング』のような社会的な広がりはなかった」という。なぜなら、戦前は新聞紙法や治安維持法などの言論弾圧法があり、政府が危険視する言論は国民の目に触れる前に封殺されたからだ。法律で取り締まれないリベラル派政治家に対し、右翼団体が使ったのが「売国」「国賊」という言葉で、現在のようにちまたに氾濫する言葉ではなかった。 「状況が一変するのは30年代の満州事変以降、政府が国民を戦争に引っ張る時代です。政府は戦争に反対・批判する言論を容赦なく取り締まり、『非国民』『売国奴』というレッテルは、戦争に消極的な言論や言論人に向けられ、マスメディアをより積極的な戦争協力に駆り立てるために使われたのです」 戦後、言論への弾圧法はなくなった。自民党政権も軍事力による海外進出は志向せず、安定的な高度成長を目指した。売国、国賊という言葉は、国策面で必要とされなかった。この言葉を振り回したのは戦前同様、過激な右翼団体だ。記者が殺害されるなどした朝日新聞襲撃事件(87〜88年)や長崎市長銃撃事件(90年)、河野洋平元衆院議長らが脅迫された建国義勇軍事件(02〜03年)、加藤紘一元自民党幹事長宅放火事件(06年)などの政治・言論テロの犯行声明や脅迫文、裁判陳述で頻出する。 「そんな言葉を大手メディアが使い出したのは驚くべき事態です。考えてみてください。『オレは売国奴だ、国賊だ』と思っている人がどこにいますか?『改憲に賛成か反対か』という議論と違い、『売国か愛国か』という議論など成り立ちません。つまりこうした言葉は自由な言論を生むのではなく、言論封殺のための暴力でしかない。朝日の誤報問題とは別次元の深刻な問題です」と渡辺さんはショックを隠さない。 田原さんも「売国とか国賊という言葉は相手を問答無用でたたきつぶし、致命的な打撃を与える言葉です。このような言葉を吐くことで、何か自分が 『正しい側にいる』『勝った』ような気になるのでしょう。本当に自分の主張や考えが正しい自信があるのなら、こんな言葉は決して使いません。特に自由で多様な言論によって立つメディアが使う言葉ではない。メディアの自殺でもあるし、民主主義の否定につながりかねません」と目を怒らせた。 批判と罵倒は異なる。メディアやジャーナリスト、作家らが、「言論を封殺する罵倒語」を使えば、それは当然市民にも広がっていく。 作家、高橋源一郎さん(63)は「批判とレッテル貼りは違う」と指摘する。「『国家の敵』は世界共通のレッテルで、みんなでたたくいじめと同じです。昔はこんなことをやっていいのかという意識があったが、今は一線を越えてしまっている」。さらに「売国とか国賊とか反日とかいう言葉へのメディアの批判が少ないことに驚いています。批判しないことは容認することと同じだからです。僕ははっきり言ってこっちの方が重大な問題だと思う。かつてナチスについて、ドイツの知識人はまともに相手せず批判しなかった。そのナチスは政権を取ってしまった。日本だって、言論を圧殺するような連中が政権を取らないとは限りません」。 朝日新聞の論壇時評(9月25日付)で高橋さんは「誤報は擁護のしようもないし、批判を受け入れるべきだ」と書いたうえで、米国の作家、スーザン・ ソンタグさん(04年死去)を紹介した。彼女は01年の米同時多発テロ直後「まず、共に悲しもう。だが、みんなで一緒に愚か者になる必要はない」「現実を隠蔽(いんぺい)する物言いは、成熟した民主国家の名を汚す」と反撃にはやる米国民をいましめた。「ソンタグは国中から怒りを買い『売国奴』と見なされましたが、それでも発言を続けた。母国が憎悪にかられて暴走するのを止めたかったのでしょう。僕は彼女のような人が愛国者だと思う」 そのうえで「従軍慰安婦についての朝日の誤報が日本をおとしめた」という論調に一番違和感があると強調する。「戦後の朝日新聞がだれかを殺したり、女性を暴行したりしたでしょうか。日本を本当におとしめたのは、軍事力をもって他国に踏み入った戦前の日本国と日本軍ではないですか?批判すべき先を間違っていませんか」 淡々と、自らに言い聞かせるように続けた。「ソンタグが9・11直後、即発言できたのは日ごろから自分の思想を鍛えていたから。今こそ、私たちの知恵と勇気が試されているのではないでしょうか」。言葉は、発する者を映す。心して選ばねばなるまい。【吉井理記】(以上) ---改めて、永遠に残すべき記事と認識。 |
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●12月1日…(本日の良かったNEWS)HPアクセス5000万件ヒット! 完全に私事の“良かったNEWS”になりますが、本日未明、当サイトはアクセス累計5000万件ヒットを達成!読者のsamasaさんがヒット時のキャプチャー画像を送って下さり感激。samasaさんは「初めてのメールですが10年前からの読者です」とのこと。昔からの読者の方に5000万件目を踏んで頂いたのは管理人としても嬉しく、そもそも偶然通りかかった方なら画像の保存などしてもらえなかったでしょう…。 samasaさんはまた、単に記念画像を添付するだけでなく、「私はヴィルヘルム・ハンマースホイとポール・デルヴォーが好きです。彼らの“奇妙な”超幻想画をぜひご覧になってください」とお薦めアート情報も書かれていました。恥ずかしながら僕は作品のイメージが湧かず、慌てて検索。そしてデンマークの画家ハンマースホイ(享年51)の独自の美しさを持つ、無音の静止空間のような作品世界に惚れました(グーグル画像)。片やポール・デルヴォーは96歳まで生きたベルギーの画家で、こちらも違う意味であの世感が漂う不思議な世界(グーグル画像)。このように、自分がよく知らない芸術家の作品に出会えるのも、ジャンパラ運営の醍醐味であり、更新のエネルギー源になります。
1999年の開設以来15年。世界を美で豊かにしてくれた芸術家や、この世は生きるに価することを教えてくれた作家、そして「人間を信じていこう」と決意させてくれた思想家たち、様々な分野の“恩人”たちに感謝を伝える為に起ち上げた文芸ジャンキー・パラダイス。 その後、一部保守派の歴史改変主義者や差別主義者、また、小泉(&竹中)、安倍(&竹中)、野田といった新自由主義者の台頭に抗いながら、今日に至りました。文芸研究家の僕が専門外の時事問題に意見表明するのは、社会に自由な空気があふれ、民主主義を尊重する世の中でなければ、充実した文芸研究が不可能になることを歴史が語っているからです。手遅れになってから発言しても意味がないのです。 的外れなことを書いたらどうしよう…その不安は常にありますが、主張しなければそれが事実誤認かどうかすら分かりません。勇気を出して書くしかない。僕は「過去の反省と愛国心は両立する」と考えており、言葉の暴力による二次加害を防ぐためにも、正しい歴史認識を培っていきたい。そして対立する組織や人々に、ひとつでも多く一致点を提示していきたい。 文芸ジャンキー、今のペースで行けば東京五輪の前年、2019年には超大台の1億ヒットに達する見込み。スタイルを変えることなく頑張っていきます! |
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●11月30日…(本日の良かったNEWS)小松左京、茨木のり子、佐藤幸徳墓巡礼 一昨日から仕事の講演の傍ら、墓巡礼や史跡の取材で箕面や北陸・東北を探訪。新潟ではサイト読者のTさんに良寛さんのゆかりの地などを案内して頂きました。この3日間に出会ったすべての方に感謝。皆さんのおかげで、予定していた墓参をすべて無事終えることができました。本当に有難うございました!
最後の佐藤幸徳中将は、抗命罪(命令違反)で死刑になる腹をくくっており、軍法会議で堂々と作戦の愚かさを糾弾するつもりだった。だが、最終的に上層部は“心神喪失”扱いにして退役させ、病気という理由で処罰しなかった。これは裁判によって作戦失敗の追及が上層部に及ぶことを回避すると共に、佐藤を罰してしまうと親補職(天皇から直々に任命される役職)に問題人物を任命した天皇の「任命責任」が問われるためであった。「大本営、総軍、方面軍、第15軍という馬鹿の四乗がインパールの悲劇を招来したのである」(佐藤幸徳)。 1993年に『NHKスペシャル/ドキュメント太平洋戦争 第4集“責任なき戦場〜ビルマ・インパール”』を見て、“絶対に佐藤中将の墓参をしたい”と思ったものの、いくら資料を調べても墓所の手がかりがなかった。それから21年。ネットが普及してからも、いまだお墓の場所は不明だった。ところが!今回、酒田市の石屋さんから仕事の依頼があり、現地で空き時間に墓参するため、付近の墓情報を検索したところ、まさかの佐藤中将のお墓!しかも生還した兵士たちが感謝を込めて建てた顕彰碑つき!講演会場から車でたった15分という奇跡的な偶然により、無事巡礼を果たせた。帰宅した今も信じられない気持ち。リンク先に佐藤幸徳中将巡礼ルポを入魂執筆! ※なんと、僕が1993年に見たインパール作戦の検証ドキュメントを、NHKが無料で公開している!それも50分全部!いつ消えるか分からないので、興味のある人は是非! |
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●11月29日…(本日の良かったNEWS)菅原文太さんのラストメッセージに胸熱 昨日他界された菅原文太さんが、今月1日、沖縄県知事選の応援で駆けつけた際に行ったスピーチを見て胸熱に。僕が特にグッときたのは以下の部分。 「沖縄の風土も、本土の風土も、海も山も空気も風も、すべて国家のものではありません。そこに住んでいる人たちのものです。辺野古もしかり!勝手に他国へ売り飛ばさないでくれ。まあそうは言っても、アメリカにも、良心厚い人々はいます。中国にもいる。韓国にもいる。その良心ある人々は、国が違え、同じ人間だ。みな、手を結び合おうよ。今日来てるみなさんも、そのことを、肝に銘じて実行してください」。当サイトがトップに掲げている「人間は国籍や文化が違っても、相違点より共通点の方がはるかに多い」に通ずるものがあり、また、このスピーチの27日後に他界されていることも含め、思わず涙腺が…。文太さん渾身のメッセージ、しかと受け取りました! 【ハイライト】菅原文太、最後のメッセージ(3分50秒) //これは知らなかった→『菅原文太さん:在日韓国人に「故郷の家」 建設に尽力』 (毎日新聞から)菅原さんは約30年前、在日韓国人のための老人ホームを大阪に建てる運動に協力した。菅原さんの呼びかけで1億円を超える寄付が集まり、1989年、堺市南区に施設「故郷の家」が建設された。きっかけは、施設を運営する社会福祉法人「こころの家族」理事長、尹基(ユンギ)さん(72)の新聞投稿だ。高齢の在日韓国人の孤独死を取り上げて施設の建設を呼びかけると、菅原さんから連絡があった。そして、東京のホテルで会った尹さんに「福祉の事は分からないが、難しいことをやらせてほしい」と募金の呼びかけ人を買って出た。 この法人の記念誌への寄稿文で菅原さんは、新聞を読んだ妻から「あなたの顔と名前で何か手伝えることがあるならやりなさい」と言われて協力することにしたと明かしている。そして「日本人から寄付しようという申し出がないので非常に残念。募金は小さなともし火からスタートさせて、いずれオリンピックの赤々と燃える火のようなところに持って行ければいいなと期待している」と記した。同じ施設はその後、神戸や京都にもできた。 菅原さんは86年、尹さんの両親が運営していた韓国の孤児院「共生園」も訪れ、子ども2人の里親となり、入学資金の提供や毎月の仕送りで支援した。尹さんは「文太さんのエネルギーと情熱で多くの人が助けられた。もっと長生きしてほしかった」と突然の悲報に肩を落とした。(引用終わり/元記事) //スケート男子シングル、GPフランス大会でロシアのマキシム・コフトゥン選手がMUSEでフリーを滑ったのを確認!ただし、使用されたエクソジェネシス交響曲は僕の好きな第3番ではなく第1番だった。 //昨日の『ハーメルン』のレビューに「あなたの残したい建物コンテスト」について加筆。ベスト8に残っている。どうかこのまま木造の“旧喰丸小学校”が12月末まで1位をキープできますように! |
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●11月28日…(本日の良かったNEWS)祝!映画『ハーメルン』DVD化 今年、北海道で知り合いになった坪川拓史監督の新作映画『ハーメルン』(公式HP)がDVD化された。ミニシアター系で巡回上映された作品。以下、作品レビュー(ネタバレなし)と制作の裏話。 →『ハーメルン』はとても静かで優しい映画。廃校となった福島県西部・昭和村の古い木造小学校を舞台に、元校長や教師の家族、成長後に訪れた生徒などの人間模様が描かれる。大河『八重の桜』でブレイクする前の西島秀俊さんが主演を務め、倍賞千恵子さん、坂本長利さんら名優が脇を固めている。 特筆したいのは、校庭の見事な大イチョウが真の主役と言っていいほど強い存在感を放っていること。 坪川監督の話によると、何年も前に偶然見かけた古い校舎と大イチョウの写真の虜になり、北海道、東北地方、甲信越の木造校舎を探し歩き、2008年冬、ついに福島の会津地方・昭和村に写真と同じ校舎を発見したという。奇跡的だ。ところがショックなことに、校舎は春に解体が決まっていた。監督は村長さんや村民の方を説得して“解体延期”を決めてもらうが条件が2つあった。それは「09年秋までに完成」「撮影終了後、速やかに解体」というもの。しかし、09年秋はあまりに早くイチョウが色づき、すぐに散ってしまい撮影が間に合わなかった。もう一度各方面に嘆願し一年の解体延長。だが、2010年は逆になかなか色づかず、青葉のまま季節外れの大雪が降り、またしても撮影延期…。 村の方々はロケ中の炊き出し、キャストの送迎、エキストラの準備など万全の体制で撮影開始を心待ちにしていたので、2度目の撮影延期を告げるのが辛かったとのこと。そして2011年の東日本大震災。福島は大打撃を受け、監督も呆然としているところへ、会津若松の方から「今こそ撮って下ださい」とメッセージが届く。昭和村の血が入っているプロデューサーも見つかった。そして2011年秋の撮影が始まると、これまでの困難が信じられないほどイチョウはスケジュール通りに色づき、無事にクランクアップを迎えた。村の人々はスタッフの宿泊用に自宅を開放してくれたり、食べきれないほどの差し入れを連日届けてくれたり、キャストを送迎してくれたり、多くの人の協力で映画は完成した。 撮影後、保存の気運が高まって校舎解体はいったん延期になり、翌年に校庭でイチョウ祭りが開催。同祭りは2014年の今年も盛大に行われたという。ただし、校舎の老朽化が激しく、もはや解体も仕方ない…という空気が流れていたところ、『あなたの残したい建物コンテスト』でベスト8に残り、第1位になれば無償で耐震工事が受けられるとのこと(僕も一票を投じました)。そうなれば保存の可能性は格段に大きくなる。映画撮影前は校舎解体とイチョウ伐採が目前に迫っていたことを考えると、流れが大きく変わってきた。 坪川監督いわく『僕の作る映画のテーマは、あえて言うならば「忘れないでいるということ」。“忘れない”という行為は、簡単なようでとても難しい。人は忘れる生き物で、忘れるからこそ前進して行けるのだけれども、最近は、その忘れる速度が増している気がするから。忘れなければ前に進めない。しかし、忘れきってしまっては、前へ進んではいけない。人は過ちを犯す、その過ちから学べないのなら、前へ進む権利はないのだから』。 鑑賞後、いつまでも耳の奥にカノンのメロディーが響き、瞼の裏に黄金のイチョウが映り、コーヒーの良い香りに包まれている気がした。老いもまた美しく、残された者の人生は続く。 ※『ハーメルン』(Ama) ※坪川監督は僕の墓巡礼講座にも参加して下さり、一気に親しく。既に次回作の準備に入っておられ、完成を楽しみにしています♪ //本日、俳優菅原文太さんが他界(享年81)。あまりに突然で信じられない気持ち。だって、今月の沖縄知事選で新基地反対派候補の応援演説に行っていたのに。安倍政権の暴走に対して沈黙を守る文化人が多いなか、菅原さんは最前線で「秘密保護法反対」「脱原発」「集団的自衛権の解釈改憲反対」を主張し、堂々と政権批判を行う数少ないリアル・ヒーローだった。衆院選を前に、最もリベラル側が必要としていた人物の一人。日本の真の民主化を見ずに他界とは無念すぎる。 文太さんの奥さんのコメント「小さな種を蒔いて去りました。一つは、先進諸国に比べて格段に生産量の少ない無農薬有機農業を広めること。もう一粒は、日本が再び戦争をしないという願いが立ち枯れ、荒野に戻ってしまわないよう、共に声を上げることでした」。 //映画関係者では『卒業』(D・ホフマン主演)などで知られるマイク・ニコルズ監督も19日に亡くなっている(享年83)。反戦コメディの『キャッチ=22』、生物兵器を描いた『イルカの日』など秀作が多く、中でも核燃料プラントの放射能汚染を告発しようとして謎の事故死を遂げたカレン・シルクウッド(享年28)を描いた『シルクウッド』(メリル・ストリープ主演)は、原子力業界の闇を扱った勇気ある作品だった(実際にカレンが働いていた核燃料プラントは安全管理がずさんで、彼女の体はプルトニウムで汚染されていた)。 |
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●11月27日…(本日の良かったNEWS)やっと鑑賞!『舟を編む』 今春の日本アカデミー賞で主要部門(作品、監督、主演男優)を総なめした『舟を編む』をようやく鑑賞。観る前は“辞書制作”という地味な内容で果たして2時間13分も持つのかと懸念していたけど、まったく退屈せずに最後まで楽しめた。さすが各賞に輝いただけある。 言葉の“右”を説明する時に、辞典によってこんなに差があるとは。編集者は他社の辞書より良い説明を目指して知恵を絞っている。“右”とは--- ・「南を向いた時、西にあたる方」広辞苑(岩波) ・「人体を対称線に沿って二分したとき、心臓のない方」明鏡国語辞典(大修館書店) 分かりやすかったのは ・「アナログ時計の文字盤に向かった時に、一時から五時までの表示のある側」新明解国語辞典(三省堂) 最も目からウロコだったのは ・「この辞書を開いて読む時、偶数ページのある側をいう」岩波国語辞典(岩波) 一冊の辞書を出すために10年以上もかかったり、編集者は常に用例採集カードを持ち歩いて新語をメモるなど、これまで知らなかった辞書制作の裏側、苦労、日々の努力を垣間見られて良かった(紙質の“ぬめり”にまでこだわっていたとは!)。原作者はよくこの職場に光を当てたなぁ。モノづくりの最前線は実に刺激的。たとえ十数年かけて辞書が完成しても、自分の名前を世間が讃えるわけでも、高額の報酬があるわけでもない。でも、その作業を通して「私の人生はこの上なく充実したものになった」と言える『大渡海』制作に携わった人々を見て、めさめさカッコ良いと思った。人生の価値を決めるのは他人ではなく自分。俳優も、松田龍平、オダギリジョー、宮崎あおいと演技派が揃った。普段、何気なく使ってきた本棚の辞書がこの上なく愛しくなった。89点。 ※劇中に登場し、思わずメモった解説文→ こい【恋】…ある人を好きになってしまい、寝ても覚めてもその人が頭から離れず、他のことが手につかなくなり、身悶えしたくなるような心の状態。 //民族差別のヘイトスピーチをどう規制するか。法規制は効果がある反面、権力者が悪用すれば正当な政治批判まで“ヘイト”として封じられる危険性がある。 10月2日の朝日「耕論〜ヘイトスピーチへの処方箋」で3人が語った内容が参考になったので抜粋&紹介。 ・阪口正二郎さん(一橋大学教授/憲法学) 法規制が一度導入されると、対象が次々に拡大される可能性があるのです。今年8月末、自民党がヘイトスピーチの法規制を含めた防止策を検討した会合で、国会前の脱原発デモなどの規制を求める意見が出されました。9月1日に高市早苗政調会長(現総務相)は国会周辺のデモについての法的規制を否定する談話を発表しましたが、デモ規制に飛躍させようとする姿勢では信頼を置くことはできません。 ・樋口直人さん(在特会を調査した社会学者) なぜ在日が標的になるのか。日本に最近やってきた外国人ではなく、長く日本で暮らし、地位も確立した「モデル・マイノリティー」たる在日が攻撃されるなんて、欧州の極右運動の常識では理解できません。ここに日本の排外主義の特質があります。 発端は00年代前半、韓国や中国、北朝鮮への憎悪に火がつきました。日韓W杯や反日デモ、拉致問題がきっかけです。その矛先が、国内の在日に向けられた。歴史修正主義に出会ってゆがんだ目には、在日という存在は「負の遺産」で敵だと映った。東アジアの近隣諸国との関係悪化が端緒だったのです。 憎悪をあおる舞台装置がインターネットでした。韓国発のネット情報をゆがめて伝えたり、「在日特権」なる完全なデマをばらまいたり。反差別法がある欧州ならすぐに監視団体が削除させるような妄想が、何の規制もないまま拡散していった。 その情報源になったのが右派論壇です。「嫌中憎韓」は右派月刊誌レベルでは00年代前半に始まっていた。つまり右派論壇が垂れ流した排外的な言説を、ネットが借りてきてデフォルメし広げた。さらに00年代後半に登場したネット動画が、憎悪を行動に転換させた。憎しみはヘイトスピーチという形で街頭に飛び出していったのです。 ひどい言葉をまき散らすヘイトスピーチですが、これを「病的な人々の病的な運動」と見ていては事の本質を見誤ります。意外に普通の市民が、意外に普通の回路をへて全国各地で大勢集まった。それなりの筋道のある合理的な行動なのです。ここに、この極右市民運動の新しさと怖さがあります。 ・師岡康子さん(弁護士)「放っておけば暴力に発展する」 →ヘイトスピーチをする側は、相手は同じ人間ではない、汚い存在だと攻撃します。それも民族や国籍という、変えることができない、あるいは難しい属性を突いて口汚く侮辱する。ゴキブリやうじ虫にたとえる。差別デモを見たら、ひどいと感じる人がほとんどでしょう。 ただ、法律で規制するとなると異論が出る。「言論には言論で対抗すべきだ」とか「自由な批判を萎縮させる」とか。ヘイトスピーチがもたらす害悪がいかに深刻か、十分に伝わっていないんだなと思いますね。たとえば京都朝鮮学校の事件では、街頭宣伝を聞いたショックから今でも1人で留守番できない子がいます。苦痛や恐怖、絶望をもたらす、「魂の殺人」とも呼ぶべき行為なのです。近隣との関係も破壊された学校は移転を余儀なくされました。 こんな差別はすぐに止める、というのが国際人権法の考え方です。放っておくと社会に差別が広がり、物理的な暴力につながりますから。確信を持って差別している人たちは、法律で強制的に止めるしかない。 1965年に人種差別撤廃条約ができたのも、ネオナチの運動が欧州で広がり、またユダヤ人虐殺に発展しかねないという危機感からでした。翌年には自由権規約ができ、いずれもヘイトスピーチを禁じています。日本は両方とも加盟している。 にもかかわらず、ヘイトスピーチを「違法」として規制する義務を政府は規約の批准から35年もサボってきた。新法で規制するほどの差別はない、との主張が理由の一つです。実態調査をして具体的な根拠を示して言うのなら、まだわかりますよ。でも、それすらしていない。 それは戦後、この国自らが在日コリアンを差別し、民間の差別も放置してきたからです。その責任が問われるから、現実から目をそむけてきた。 定義があいまいなまま法規制に走れば、権力がこれを乱用して表現の自由を危うくしかねない、という心配は私もあります。ヘイトスピーチ規制の名の下に、政府批判を弾圧した例は海外で実際ありますから。その危険を避けるには、まずは土台となる差別禁止法をつくることです。今回の国連勧告でも、そう求められています。 日本社会には就職や入居など多くの場面で外国人への差別がある。特に在日への差別は、植民地支配への反省が戦後、十分になされなかったことが根底にあります。まず差別を違法とする差別禁止法をつくり、その中にヘイトスピーチ規制を位置づける。規制の対象は明確に限定する。権力が乱用できない仕組みを工夫すればいいのです。 残念ながら時間はかかるでしょう。しかし今の危うい政治状況を考えると、この正攻法で進むしか道はない。そう考えています。(以上) |
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●11月26日…(本日の良かったNEWS)『サンゴ密漁船一斉摘発へ』 これで少しは酷い状況が改善されるだろう。小笠原諸島周辺に中国のサンゴ密漁船が多数押し寄せている問題で、海上保安庁は全国から複数の巡視船を現場海域に追加派遣し、11/21未明から一斉摘発に乗り出した。これまで外国漁船を領海外に追い出すことを優先していたが、夜間に集中的に操業するなど密漁が悪質化していることから、積極的に漁船を拿捕(だほ)して摘発する方針に切り替えたとのこと。太田国土交通相は「24時間体制で取り締まるため態勢を強化した。夜間の監視を強めるよう指示した」と述べたが、既に半月前の180隻から、今は40隻程度に減っているといい、完全に強化策は“遅きに失する”としか言いようがない。ニュース番組には密漁船に根こそぎ引っかき回され、砂漠のようになった海底が映っていた。生態系が回復するまで膨大な時間がかかり、ヘタをすると環境が変わって以前の状態に戻らない海域もあるという。 この件で安倍政権は呆れるほど無策ぶりを発揮。尖閣のような係争区域ではなく、完全に日本の領海なんだから、それこそ海上保安庁と海自が連携して、初期段階で徹底排除していればこんな事態にならなかった。不思議なのは保守論客。民主党政権の時は尖閣漁船問題で“中国に弱腰”と散々に罵倒していたのに、安倍氏への批判は殆ど聞こえてこない。もし同じことを民主がやっていたら、小笠原海域を守れなかった無能政権として、ネット、週刊誌で、徹底的に糾弾されていただろう。街宣右翼だって、こういう時に政治家に働きかけなくてどうする。尖閣に上陸したみたいに、船をチャーターして密漁阻止に動けば言動一致になるものを。どうするんだよ、ボロボロになった海底…。 //(昨日のつづき)日本会議所属、カルト系右翼議員の問題点 〔山谷えり子拉致問題担当相/国家公安委員長〕 山谷氏は2012年、韓国側が「慰安婦」記念碑を設置した米東部を自ら訪問し、現地市長らに記念碑撤去を求めるなど、直接行動を起こしているゴリゴリの右派。そしてまた、山谷氏は霊感商法で問題になっている統一教会から選挙の応援を受ける密接な関係が指摘されている。2010年に民主党の有田芳生議員が公開した統一教会の内部文書には「山谷先生、安倍先生なくして私たちの“み旨”は成就できません」とあった。“み旨”とは教祖の意思を現実にすること。山谷氏と安倍氏という2人の実名があがっていることに僕はブッ飛んだ(証拠画像@ツイッターより)。有田議員を普段から叩いているネット右翼も、この画像に関してはタブーなのかダンマリ。 山谷氏については、今月から秘密保護法が施行されることもあり、肩書きが国家公安委員長だけに他の右派議員とは比較にならぬほど危惧している。 リンク先のブログ記事『山谷えり子をなぜ放置するのか』が、差別主義者・在特会幹部との記念写真事件についてよくまとめているので要点を以下にまとめさせて頂いた。 ・山谷えり子はヘイトスピーチ団体「在特会」との密接な関係を暴露されたのだが、その報道に対する姿勢はウソとごまかし、開き直りに満ちたもの。山谷は「週刊文春」で在特会関西支部長だった増木重夫氏と20年来の付き合いがあることを指摘され、一緒に写った写真が誌面に掲載された。ところが「文春」の取材に山谷は「ザイトクカイってなんですか?」と会の存在そのものを知らないふりをし、増木氏についても「在特会の人とは知らなかった。政治家なので写真をといわれれば撮る」と関係を完全否定。 ・その後、山谷と増木氏の関係を物語る証拠が次々出てくる。増木氏のHPに別の日に議員会館で山谷と一緒に撮った写真や、親しい関係を物語る日記も存在していた。〈山谷先生の宿泊されているホテルへ押しかけ、少々遅い「夜明けのコーヒー」。諸々の事案を相談。いつものことながら、先生ハイテンション。あのエネルギーはどこから来るのか。「えりこ先生ホの字の会」(勝手応援団)の設立を検討中。〉 ・山谷には在特会の関係者から2010年に2回にわたって献金を受け取っていた事実も発覚。 ・日本外国特派員協会で行われた山谷の会見で在特会元幹部との関係に質問が集中した際、山谷は様々な証拠が出ているのに「マスキさんという方が在特会の関係者ということは存じ上げておりません」といつもの回答。これに対して、警察組織のトップである山谷が在特会幹部を「知らなかった」と言いはり、文春のインタビューで「在特会そのものを知らない」と発言したのはおかしい、という批判が複数の記者からとんだ。これだけ国連から問題とされているという団体のことを知らなくて、警察行政のトップが務まるのか、と。すると、山谷は一転して「在特会を知らないとはいっていない」「週刊誌のやりとりは事実ではない」と、今度は「文春」の記事を捏造よばわり。 ・怒った「週刊文春」は山谷とのやりとりを録音したテープを「週刊文春デジタル」にアップ。そこには、記者が在特会について何度も説明しているのに、「ザイトクカイって何ですか」「私ちょっとよくわかりませんので」と、シラを切り通す山谷の声。つまり「在特会を知らないとはいっていない」というのはウソだった。 ・閣僚がこれだけ言を左右し、虚偽をふりまいているだけでも普通なら進退問題。しかもこの会見で山谷はカウンター(アンチ在特会)を引き合いに出して遠回りに在特会をかばった。 ・TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」のプロデューサー・長谷川裕氏の質問によって、山谷氏が在特会のHPそのまま引用して虚構の「在日特権」を信じていることが判明。 ・国家公安委員長が特定のレイシスト団体に明らかにシンパシーをもち、同一の差別思想を会見で口にしたのだ。普通なら、確実に閣僚辞任に発展する話。 ・小林よしのり「朝鮮人差別の“在特会”と、朝鮮人・文鮮明教祖の“統一協会”の二股をかけている山谷えり子とは、一体何者だ?」「この山谷を“国家公安委員長”に任命した安倍晋三は、一体何を考えているのか?まったく恐ろしい!日本はカルトに支配されつつあるのではないか?」 同記事は、「朝日問題で、マスコミは完全に安倍政権に対して及び腰になっている。下手に批判したら、自分たちも朝日と同じ目にあう、と。山谷氏や高市氏は安倍氏のお気に入りで、警察やテレビの許認可権をもっているため、ほとんどさわれない」と締めくくっている。 〔もう一人女性閣僚〕稲田朋美・規制改革担当 安倍氏側近の稲田議員は安倍氏の指示を受けた山谷議員からスカウトされて選挙に出馬した。稲田氏は統一教会の関連組織・世界平和連合に関わっていることを自身のサイトで表明している。また、高市議員とツーショットを撮ったネオナチ団体「国家社会主義日本労働者党」の山田代表と、稲田議員もまた記念写真に収まっている。 |
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●11月25日…(本日の良かったNEWS)『翁長氏、辺野古ゲート前訪問 握手で激励』 沖縄県知事選挙で初当選を果たした前那覇市長の翁長雄志氏が11月19日に名護市辺野古の米軍キャンプ前を訪れ、新基地建設に抗議し座り込みを続ける人々を激励!知事選前、前知事が移転容認に転じたため、反対運動の陣営は巨大権力の前に明るい希望を持てないでいた。翁長新知事は座り込みの市民一人一人と笑顔で握手し、「ウチナー(沖縄)の思いを、そして本当の民主主義とは何なのかを、しっかり発信していく。基地問題の解決のため、先頭に立って頑張っていく」と決意を述べたとのこと。ヘリ基地反対協議会の代表いわく「今日、海上作業が始まりカヌー隊が抗議している。次期知事は日米政府との交渉、我々は現場で闘っていく。政治と大衆運動が一体となって頑張りたい」。座り込みの人は新知事に激励されて勇気が湧いたと思う。知事が味方なら心強い。安倍政権になってリベラル・サイドは良い話題がなかったのでホント嬉しい。 //22日の日記で触れた最大右翼組織・日本会議の話題に追記。 今年10月、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の際の日中首脳会談実現に向けて調整しているさなか、高市早苗総務相、山谷えり子拉致問題担当相(国家公安委員長)、有村治子・女性活躍相の3閣僚が靖国神社の秋季例大祭で参拝した。内閣改造後、例大祭に安倍内閣の閣僚が参拝したのは初めて。この3人は右翼の日本会議に所属し、男性議員も顔負けのタカ派。中にはカルト宗教やネオナチから人気がある議員もいる。どうすればこの3人の暴走を止められるのか…。 〔高市早苗・総務大臣〕 日独の修好通商条約締結150周年を記念し、2011年に自民党執行部は「戦争への反省」に言及した「日独友好決議」案への賛成を決めていた。ところが高市氏は日独友好議連がまとめた原案に「(日独)両国は、侵略行為により、近隣諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与え」と書かれていることに反発。これに続いて他の日本会議メンバーも反対し、「侵略行為により」の文言は「戦争状態に入り」に変更された。それでもまだ衆院本会議では下村博文議員(日本会議)ら40人以上の自民議員が反対・退席を選び、参院に至っては決議案の提出自体が見送られた。この件について日本会議事務総局は、「大災害(震災)の対応に全力を尽くすべきこの時期に、日独両国の歴史を断罪する国会決議の強行に断固反対します」「『友好増進』に名を借りて日独両国を『侵略国』として再定義することが隠されたねらい」と声明を出した。 特筆したいのは一方のドイツの対応。ドイツ連邦議会が同年に可決した「独日外交関係樹立150周年決議」には、「ドイツと日本はそれぞれ侵略と征服のための戦争を遂行し、戦場となった近隣諸国の人々に甚だしい惨禍をもたらした」と明記されている。ほんと、国際社会に対して恥じ入る。反省できない国とできる国の差が、このような違いとなって表面化するとは。 高市氏がナチス・ドイツを崇拝する団体「国家社会主義日本労働者党」の代表・山田一成氏(52)と一緒に写真に納まったのは、この決議案騒動の直後。カギ十字を掲げるネオナチ山田代表のポリシーは「日本民族の優秀性を確認し血の純血を保持」「ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)はつくり話」。高市氏とツーショットを撮った日に、安倍氏の側近・稲田朋美議員と、秘密保護法強行可決の旗振り役だった西田昌司参院議員とも記念写真を撮っている。発覚後、高市、稲田、西田の3氏とも「付き合いは全くない、何をしている人物か知らなかった」と弁明したが、問題はどうして722人以上もいる国会議員の中で、ネオナチ山田代表から「この3人と撮りたい」と思われたかだ。なぜ他の719人ではなく、この3人なのか。ネオナチに好まれる言動を3人が行っているからであり、現に山田代表は嬉々として記念写真をHPにアップしている。マスコミはそこを追及すべきなのに問題を掘り下げない。吉田徹・北海道大准教授(欧州比較政治学)いわく「ドイツではナチスを肯定する言説だけで罪になり、フランスでは歴史修正主義を公に発言すると法に抵触する。ナチスの思想信条を是とするような人と写真を撮る現役の政治家はいない」。 高市氏は震災関連死3000人以上にもかかわらず「原発事故で死んだ人間はいない」と言い放ち、発言を撤回・謝罪したが、問われたのは言葉ではなく、弱者の視点になれない政治家としての資質。高市氏は現在、総務大臣。総務省は電波を抑えておりテレビ局は頭が上がらない存在。テレビ局は顔色を伺ってヌルい報道ばかりやっているのか。 〔有村治子・女性活躍相〕 昨年の参院選で“日本会議推薦候補”として当選。夫婦別姓に反対、妊娠中絶に反対、女性宮家の創設に反対、そして女性の社会進出を否定する日本会議系の「日本女性の会」の副会長をつとめ、“子どもを産んだら傍で育てないと発達障害になるから、共働きをせず家にいろ”と強要するトンデモ理論「親学」を推進する親学議員連盟にも所属。国会では「有村大臣はエッセーに『共働きの両親の子供は数十年後におかしくなる』と書いている」と追及された(有村氏は否定)。明らかに育児中の女性の社会進出に否定的な立場なのに、女性活躍大臣とはこれいかに。※参考 (大物の山谷えり子・国家公安委員長については明日に) |
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●11月24日…(本日の良かったNEWS)ここまで生存、さらに延長 私事だけど本日で47歳に。墓マイラーをやっていると、20代や30代で早逝した詩人や芸術家、あるいは武人などの墓前に立つことが多い。信長の時代は“人間五十年”であり、世が世ならあと3年しか生きられない。普通に生きていたら、日々の生活があるため死のことはあまり考えないと思うけど、仕事(ライフワーク)で毎日墓について書いたり調べたりしているので、常に心の一部で死を認識しながら生きている。年相応にだんだん体のあちこちにガタが来始め、記憶力もどんどん劣化しているけど、心臓はまだ動いている。 文芸研究家として先人に感謝の言葉を伝えるため、サイト上部に毎日アップしている偉人カレンダーで、故人になっている方の墓はすべて巡礼したい。しかも最低でも2度以上。一回しか訪れないのは本当の意味でまだ墓参になっていない。祖先の墓にお盆や彼岸に参るように、複数回訪れてこその墓巡礼。 「今日は誕生日だ。今日まで生き延びたことを祝おう」(映画『スモーク』から) |
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●11月23日…(本日の良かったNEWS)史上最多優勝タイ、白鵬の涙 本日、九州場所で白鵬が鶴竜を破って優勝し、自身が目標としてきた大鵬の史上最多優勝回・32回と並んだ。白鵬の父親はモンゴル初の五輪メダリスト(レスリング)で国民的英雄。白鵬は「どうしても相撲がやりたい」と15歳で来日したものの、当時は小柄で62kgしかなく、どの相撲部屋からも“将来性がない”と入門を断られた。モンゴルに帰国することになり「帰りたくない」と泣く白鵬を哀れんだモンゴル出身の旭鷲山が動き、帰国前日に弱小部屋の宮城野部屋への入門が決まった。以降、憧れの大横綱・大鵬の“鵬”と色白の白で“白鵬”の名前をもらい、稽古を稽古を重ねて平成の大横綱となった。現在は192cm、158kg。優勝32回の大記録はケガをしない体を作ってきたからで、それもまた練習のたまものだ。今日の表彰式で白鵬は感極まり、唇を振るわせながら落涙していた。最強力士の涙は見ていて胸を熱くするものがあり、当初は言葉が分からず、横綱になっても日本人は日本の力士(稀勢の里等)を応援するというなかで、努力が報われたことを噛みしめているように見えた。「この国の魂と相撲の神様が認めてくれたお陰で、この結果があると思います」。 ところで白鵬が優勝インタビューで「明治時代の初期、大久保利通という武士と明治天皇が長く続いた伝統文化(相撲)を守ってくれたそうです。その中で天皇陛下に感謝したいと思います」と言い、何のことがわからず調べてみた。こちらのブログによると、明治維新後、文明開化にともない、裸体で戦う相撲は野蛮ゆえ禁じようという動きがあったとのこと。「裸体禁止令」が布告され、力士が裸体になると罰金・鞭打ちとなり、「断髪令」も出された。その際、大久保利通が「相撲だけは髷を残したい」と明治天皇に願い出て、天皇が許可したことで力士は諸令から例外扱いになったという。いやはや、日本人の僕でもこの話は知らなかった。勉強になった。 |
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●11月22日…(本日の良かったNEWS)映画『インターステラー』がスゴすぎ! クリストファー・ノーラン監督の新作『インターステラー』、公開初日の第一回上映を観てきた!賛否ありそうな内容だけど、僕個人にとっては2014年唯一の100点満点映画となった! この予告編(2分25秒)にグッと来た人は絶対に劇場の大スクリーンで観た方が良い!テレビ画面じゃあの感動は味わえない。以下、予告編で既に明かされている内容を中心にレビューを書きます。 →人類を救うために帰還できぬ可能性があっても宇宙へ発つべきか、それとも地球に残って愛する子ども達の側にいてやるか。舞台は近未来の地球。急激な環境変化で砂嵐が各地を襲い、農作物は疫病で枯れ果て人々は食糧難に苦しんでいる。「人類を救うのではない、地球から去るのだ」。NASAは死にゆく地球を諦めて、新たに人類が住める惑星の探査を敢行する---。 主人公は宇宙船のパイロット。「行かないで」と泣く子どもを振り切り、「必ず帰ってくる」と約束し宇宙へ。ところが移住候補の惑星に到着すると、重力の影響で時間の流れ方が地球と異なり、その星の1時間は地球時間の「7年間」(7時間ではない)に相当した。もし調査に手間取れば…。 いやはや、考えるだけで頭がクラッとなる。僕が主人公なら、地球時間が早く経つその惑星に降り立てるだろうか? 【以下、一部ネタバレ文字反転】あっという間に27年が無駄に経過とか非情すぎる。ビデオメッセージに映る自分の子どもが年上になるのを泣きながら見るシーンで、こちらも思わず嗚咽。孫の死など、子どもが一番辛いときに側にいてやれない辛さ。たとえ自分が年下になっても、子どもと再会するために命を懸ける父を応援せずにいられない。ワームホールやブラックホールに突入する驚異の映像は、瞬きする間も惜しんで見入った。宇宙スケールの物語、未来技術が登場するガチンコのSFでありながら、描き出されるのは遙か古代から紡がれてきた根源的な親子愛。これほど胸を打つストーリーとは思わなかった。天文学の専門用語に説明がなくて分かりにくいとか、科学的な整合性とか、細かい点はどうでもいい。ネットで幾つか批判意見も読んだけど、どれも僕には取るに足らないことだった。マイナスを考慮しても元々120点あったのが20点減点して100点になったようなもの。映画でここまで宇宙を表現できるのかと感嘆したし、『ゼロ・グラビティ』を越えていく映像体験を味わえるとは思わなかった。オルガンを使ったハンス・ジマーの音楽も良く、劇場から帰宅後、速攻で注文した。鬼才ノーラン監督が次回はどんな作品を見せてくれるのか、まっこと楽しみ! ※ロボットのTARSは非人間的&無機質なフォルムをしているのに、段々愛らしく見えてくるから不思議。ピンチの時に頼もしいこと! |
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●11月21日…(本日の良かったNEWS)YouTubeに秘曲『ミゼレーレ』発見 1770年、14歳のモーツァルトは、ローマ・ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂にて、ローマ教皇が「門外不出」に指定していた二重合唱曲『ミゼレーレ』(作曲グレゴリオ・アレグリ)を聴いた。この曲は、楽譜持ち出し禁止、楽譜を書くことも禁止、システィーナ礼拝堂以外で演奏してもアウト、禁を破れば“破門”となる秘曲中の秘曲といえる作品だ。『ミゼレーレ』は9声部(9つのパート)が10分以上も重なりあい、絡みあう複雑なもの。だが、モーツァルトは一発で記憶し、宿に帰って楽譜に書き起こして人々を驚嘆させた(2日後、校正のため再び聴いて完全版にした)。翌年に『ミゼレーレ』の楽譜が出版されると、少年モーツァルトはローマ教皇クレメンス14世に呼び出された。だが、教皇はモーツァルトを破門にせず、逆にその驚異的な才能を褒め称えたという。ヴァチカンはモーツァルトの聴力に脱帽し、『ミゼレーレ』の禁令を撤廃した---。このような経緯のある秘曲をいつか聴きたいと思っていたところ、たまたま別の曲を探していて発見し感無量。リンク、貼っておきます! ※『ミゼレーレ』(14分50秒)なんちゅう透明感なのか! //10月末、帰国した僕は新しい安倍改造内閣の顔ぶれを見て絶句した。閣僚19人のうち15人が国内最大の右翼団体、『日本会議』のメンバーだったからだ。日本会議は改憲推進団体で石原慎太郎なども属している。彼らの思想のベースは日本の侵略戦争を「正義の戦争」だったと美化する“靖国派”の歴史観。活動内容や目的は (1)愛国心教育の強化。日本軍の加害行為の教科書記載を「自虐的」として削除 (2)新憲法の制定 (3)天皇を象徴から国家元首へ (4)歴代首相に靖国参拝要求、また靖国への「二十万人参拝運動」を展開 (5)国民に「国防の義務」を課す (6)集団的自衛権の行使支持 (7)靖国神社に代わる無宗教の「国立追悼施設」建設反対 (8)女系天皇に反対 (9)「夫婦別姓法案」に反対(「ストップ!夫婦別姓」集会に女性閣僚の高市、山谷、有村、稲田各氏ら日本会議メンバーが参加して意見表明) (10)ジェンダーフリー(性差別の廃止)や男女共同参画の動きを「男らしさや女らしさを否定する」ものと批判、等々。 公式WEBには「行きすぎた権利偏重の教育、わが国の歴史を悪しざまに断罪する自虐的な歴史教育、ジェンダーフリー教育の横行は、次代をになう子供達のみずみずしい感性をマヒさせ、国への誇りや責任感を奪っています」と記述。権利偏重の教育?欧州の激しいデモやストに比べれば、日本人はおとなしい羊同然で権利を主張しなさすぎるし、歴史を反省するのは未来に教訓を生かすためだし、先進国では当たり前のジェンダーフリー教育を“横行”と批判しているところに、時代錯誤、前時代の価値観を感じる。 日本会議は1997年に「日本を守る会」と「日本を守る国民会議」という二つの右翼団体が合体して発足した。2013年2月時点で231人の国会議員が加盟しており、自民党議員のほか、民主党の前原誠司、松原仁、長島昭久、原口一博、次世代の西村眞悟、中山成彬、山田宏、中野正志、維新の松浪健太、旧みんなの渡辺喜美などが加盟している。「日本会議地方議員連盟」には約1700人が参加し、地方議会で「憲法改正の早期実現を求める意見書」を採択させる先頭に立っている。議会で過激なタカ派発言をしてニュースになる議員は、僕が見る限りだいたい日本会議所属。個人会員は約3万5千人、全国47の都道府県本部のほか、約230支部があるなど、そこいらの右翼団体など比較にならない一大右翼組織だ。 ※残念なのは千利休の子孫、裏千家の前家元15代・千玄室が代表委員になっていること。利休は秀吉の朝鮮出兵に反対して切腹となった気骨のある男。一方、15代は朝鮮を植民地化した大日本帝国を正当化する日本会議に所属…利休が草葉の陰で嘆いている。 ※救いがあるとすれば、自民の全議員約400人のうち、日本会議メンバーは約250人であり、まだ約150人ほど残っていること。安倍、麻生という首相、副首相が日本会議メンバーであるだけでなく、内閣19人のうち15人がメンバーとなれば、明らかに日本会議に入った方が党内で出世できるのに、それでもまだメンバーにならない自民議員が半数弱いる。これは希望だ。自民政権なら自民政権で、せめてこの150人から組閣して欲しい。 日本会議についてはリンク先『日本会議を潰さなければ、日本に未来はない』にいろんな意見が出ているので参照されたし。この“てきとう”さんのブログは、青文字が右派、黒&緑文字がリベラルになっている。その中である人が「過去に世界大戦を引き起こした実例があるので破防法の適用もやむなしと思う」と書き込んでいるだけど、“ホント、コレ”って感じ。もちろん当時は日本会議はまだないけれど、70年前に日本を破滅一歩手前までボロボロにし、310万人も国民を死に追いやった連中が持っていた価値観と被る部分があまりに多く、危なっかしいので政権中枢から出て行って欲しい。 【追記】上記の“てきとう”さんのブログについて、一点だけ語句の説明。スレッドに何度か「ネトサポ」という単語が出てくる。これは自民党のネット工作部隊であるネットサポーターズクラブのこと。役員代表は衆院議員で自民党ネットメディア局長の平井卓也(56歳)。平井議員は昨年の参院選でニコ生・党首討論の際、社民党の福島瑞穂党首(当時)が発言した際に「黙れ、ばばあ!」、維新の橋下代表の欠席が伝えられた際には「橋下、逃亡か?」などとスマートフォンで書き込み、安倍氏の発言に対しては「あべぴょん、がんばれ」など肯定的なメッセージを送っていた(東京新聞2013.6.29)。56歳が“あべぴょん”ですか…。 |
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●11月20日…(本日の良かったNEWS)『カジノ解禁法案』自民が成立見送り これは解散前のニュースだけど、刑法が禁じているカジノ賭博を合法化する「カジノ解禁法案」について、自民が今国会での成立を断念した。理由は閣僚のダブル辞任による国会審議の停滞と、連立を組む公明党の反対姿勢(この件については公明を評価)。 ただし、自民は来年の通常国会に先送りしただけであり、選挙後は「国民の信任を得た」として可決を急ぐ可能性がある。安倍政権は同法案を成長戦略の目玉の一つと位置づけているからだ。超党派の推進派議員224人でつくる「国際観光産業振興議員連盟」の最高顧問は安倍氏だったが、国会で問題視され退会を表明した。 それにしても不可解なのは“生活の党”が積極的に推進していることだ。現在の最高顧問は石原慎太郎と小沢一郎。これだけパチンコ等のギャンブル依存症が社会問題になっているのに、なにゆえ生活の党=小沢党が推進派に加わっているのか…。消費増税に反対して民主党を出て行った生活の党の議員を評価していただけに残念だ。 『カジノ解禁法案』の危険性については朝日(10/11付)の高橋編集委員のコラムが分かりやすかったので以下に引用&紹介 →「カジノ解禁 百害、古今の失敗に学べ」 カジノ解禁をめざす「国際観光産業振興議員連盟」(カジノ議連)の皆さまへ。カジノ解禁は決して日本を幸せにしないと確信し、一筆申し上げます。カジノとは賭博場に他なりません。真っ先に危惧されるのは、ギャンブル依存症の増加です。これは日本人を締め出そうと締め出すまいと必然的に起こります。ギャンブル依存は古くから存在する病気です。古代インドのマハーバーラタにも、ギャンブルで全財産を失ってもやめることができず、自分の妻まで賭けに差し出した王の話が書かれています。これが「恐ろしい病気」だと認識され始めたのは近年と言っていいでしょう。ですが、良い治療法は開発されていません。 韓国の江原ランドは、議連の皆さまが目指すのと同じ複合リゾート施設として2000年にオープンしました。翌年に「江原ランド中毒管理センター」ができましたが、担当者は現地を訪れた大阪府議らに「賭博中毒の問題はどんどん深刻になっている」と報告したそうです。「どんなに徹底的な中毒防止策をとっても、家庭崩壊、自殺、地域共同体の破壊などを根本的に防ぐことはできなかった」という言葉には胸が痛みます。 カジノ議連の最高顧問に就いた安倍晋三首相は、参院予算委員会で青少年の健全育成などへの悪影響を指摘され、最高顧問は辞めると答弁しました。しかし、経済効果があるという考えは変えていません。統合型カジノを導入しても経済が活性化しなかった先例をご存じないのでしょうか。米国は州によって法律が違います。東部のニュージャージー州は1976年、衰退するリゾート地のアトランティックシティーの活性化のため、ここに限りカジノを合法化しました。次々に大型カジノ施設ができ、昨年には12のカジノが営業していましたが、今年に入り閉鎖が相次いでいます。9月までに四つがなくなりました。 人口4万人規模の街は結局、平均所得は増えず、貧困率も改善しませんでした。カジノを誘致すれば税収も雇用も増えるという主張は、少なくともアトランティックシティーでは幻想に過ぎませんでした。こうした先例を謙虚に学べば、カジノ解禁は百害あって一利なしと結論づけられるのではないでしょうか。議連の議員の皆さまには再考を心からお願いする次第です。(以上) ※ウィキペディアにはカジノ議連の役職リストが掲載されている。これも投票の参考に。自民の次に維新が多い。副会長の一人は公明か…。 //何度かお会いし、一緒にお酒も飲んで、信念や誠実さを信頼しているジャーナリスト、安田浩一さん。氏は脅迫を受けながらも、ヘイトスピーチの取材を続け、在日の人への言葉の暴力を世に伝え、問題解決の必要性を訴えてきた。その安田さんが、いわゆる“ネトウヨ”の代表格の一人、ヨーゲン(サイバー犯罪で逮捕)について書いた迫真のレポが“現代ビジネス”に公開され、「そんなことがあったのか!」と驚きをもって読んだ。匿名を隠れ蓑に「朝鮮人を虐殺してやる」「在日はゴキブリ」と連日のように投稿し続けていたヨーゲン。どうやってこの“ネトウヨ界の超有名人”の家を特定し、事態が急変していったのか、今まで安田さんの口から聞けなかったことが全て書かれてあった。 『ネットでヘイトスピーチを垂れ流し続ける中年ネトウヨ「ヨーゲン」(57歳)の哀しすぎる正体』前編4ページ&後編4ページとボリュームはあるけど、推理小説のような展開もあって一気に読ませる内容であり、記事が消える前に是非ご一読を。一時期でもヨーゲンに賛同していた読者の人がいたら、その人は特に読んで欲しい。 |
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●11月19日…(本日の良かったNEWS)テニス錦織圭選手を中国ネットが支持 最近、錦織選手がインタビューで次のように語ったという。「アジアの選手たちはもっと自信を持つべきで、彼らも僕と同じようにできると信じている。李娜(リー・ナ)が引退すると知った時、とても悲しかったが、僕は四大大会を制した彼女のプレーを見て自信を持てた。アジア選手がなぜ、世界の上位100位や50位になかなか入れないのかは分からないが、だんだん良くなってきていると確信している」。 李娜選手は全仏オープンや全豪オープンの女子シングルで優勝した中国の選手。このコメントが報じられると、中国版ツイッター・微博では「あなたもたくさんの人を勇気づけているよ」「一人の日本人が誠意ある言葉で、中国のアホな愛国主義的怒れるヤツらにビンタをくらわせた」「有名選手の青少年への影響力はとてつもなく大きい。たくさんの人がそんな力など小さいと誤解しているけれども」などと錦織選手を讃える言葉が書き込まれた。僕が強調したいのは“誠意ある言葉で中国のアホな愛国主義的怒れるヤツらにビンタ”というくだり。ホント、旅先で出会う中国人も韓国人も、自国のネトウヨにうんざりしている。日本の週刊誌やヘイト・ブログは、「中国人は」「韓国人は」とひとくくりにしているけど、実際は国民が多様な価値観を持っており全然違う。ここを抑えておかないと、植え付けられた敵意を権力者に利用される(失政や官僚の天下りから目をそらされる)だけだ。 //ハリウッドには俳優や脚本家の強力な労働組合があり、映画会社の経営陣は無茶な労働条件を押しつけることが出来ない。俳優の小栗旬さんが日本でも大規模な俳優の労働組合を結成しようと頑張っていることを知った。以下、リンク先(「殺されるかも」小栗旬が親友・鈴木亮平に洩らした“芸能界批判”)から抜粋。 →小栗は“いい作品”をつくるためにも、俳優の労働条件を改善するべく、俳優のための労働組合づくりを構想しており、「ぼちぼち本格的にやるべきだなと思っています」と語っている。アメリカにはSAG(映画俳優組合)-AFTRAといった役者のための組合があるが、日本ではこれに匹敵するような大規模な組合はない。小栗は、あえて自分がその“旗振り役”になろうと考えているようなのだが、「みんなけっこう、いざとなると乗ってくれないんですよ」と落胆ぎみ。そして、“のってくれない”理由を、小栗はこのように分析する。 「たぶん傷つきたくないからだと思うし、今の自分の立場を失いたくないからだと思う。その気持はわかるけど、「意外と口先だけで覚悟がねえんだな」って思うことは多いし、ちょっと悲しくなりますね。僕はどこかで、無理してまでこの世界に生き残っていたいとも思ってないんですよね。だからこそ、変えるしかないじゃんと思ってる」。 小栗さんってこういうことを考えている人だったのか!労組結成なると、バーニングなどヤクザと黒い噂のある大手プロから圧力があると思う。あえて苦難の道を歩もうとする小栗さんをリスペクト! //名優・高倉健さん訃報の速報。享年83歳。訃報FAXに記された健さんの座右の銘は「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」。出演作品は205本。『居酒屋兆治』など数々の名作で心を熱くして下さった健さんに哀悼の意を表します。 |
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●11月18日…(本日の良かったNEWS)政治の是非を国民が判断可能 本日、衆議院解散が決定!!ぐおおおおお!!昨年末から続いた、武器輸出解禁、秘密保護法の強行可決、集団的自衛権容認の解釈改憲といった戦前回帰、経済面ではバッド・タイミングの消費増税で内需窒息、原発推進、TPP推進、カジノ推進、移民受入れ推進、派遣法改悪、大企業と超富裕層のためのアベノミクスなど、怒髪天の悪政オンパレードだったので、戦後最低最悪の安倍独裁政権を退陣させる千載一遇の好機。まだ2年も悪夢は続くとゲンナリしていたので、選挙費用630億は馬鹿にならないけど、これ以上我が愛する日本を破壊される前に狂信的右派政権を倒せるなら解散を歓迎したい。 安倍氏は「過半数をとれなければ退陣する」と言った。そして「消費増税は1年半先送りするが、1年半後は景気が悪くても必ず増税する」と断言した。官邸からのテレビ中継でこれを聞いた瞬間、「よっしゃ!勝った!」と思わず叫んだ。実質賃金が下がり続け、ますます国民生活が窮乏している今、「1年半後に100%増税」と宣言する政党を、一般人が支持すると思えない。かつて民主の菅氏や野田氏が消費増税を口走って選挙で大敗したように、安倍氏も手痛い審判を受けるだろう。外交面で強気な姿勢を期待した右派も、竹島問題の国際司法裁判所提訴見送り、中国の赤サンゴ密漁船に好き放題やらせた安倍氏に怒っているはず。どうか正月は新生日本を肴に旨い酒が飲めますように! 〔前回2012年の衆院選・小選挙区の結果比較〕 自公…当選246 得票数2653万 野党…当選54 得票数3309万 このように前回は500万票以上も野党は合計で上回っていながら、候補者を乱立し、野党同士で票を奪い合って自滅していった。小選挙区で同じ事をすればまた同様の結果になることは、サルでも分かる。先日の沖縄知事選は野党が協力すれば勝てることを教えてくれた。今度こそ、小異を捨て、過去の失敗に学んでくれ!! >共産党が全小選挙区で候補者を擁立
安倍氏「ありがとう!」
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●11月17日…(本日の良かったNEWS)『スケートのヴォーカル解禁』 これまでフィギュアスケートのシングルとペアは公式試合でヴォーカル入りの曲が禁じられてきた(アイスダンスだけOK)。だが、今シーズンからついに全種目でヴォーカル付きが解禁された!これは音楽ファンとしてもめっさ嬉しい。スケート選手は年間を通して同じ曲で滑るわけだから、吟味に吟味を重ねて曲の選定を行う。それゆえ、試合観戦ではスケートの演技だけでなく、今まで自分が知らなかった良いメロディーと出会えることも楽しみだった。今季からは新たに素晴らしい歌詞、美しい人間の声に触れる機会が増えると同時に、「この選手はこういう歌詞が好きなのか」という発見もあり、音楽面で従来と異なるワクワク感がある。 特に期待しているのは英国のロックバンド、MUSEの楽曲群。アイスダンスでは既に4年前の時点で超名曲『エクソジェネシス(脱出創世記):交響曲第3部(あがない)』を使っているペアがいた(4分40秒)。男子シングルではインストルメンタルでやった選手(ジェレミー・アボット)はいるけど、ヴォーカル入りはまだ確認してない(僕が気づいてないだけかも知れないけど)。是非、マシュー・ベラミーのストイック・ヴォイスで踊りきる選手の登場を期待! 『脱出創世記:交響曲第3部(あがない)』(4分42秒) Let's start over again さあ、また一からやり直そう Why can't we start it over again 僕たちは最初からやり直せるはずだ Just let us start it over again とにかくもう一度やり直させてくれ And we'll be good そうすればきっと良くなる This time we'll get it, get it right 今度はやれる、ちゃんと正しくやれる It's our last chance to forgive ourselves これは僕らが自分を許す最後のチャンスなんだ ※MUSEがこの曲をライブでやっているDVDを探しているんだけど、発見できない…。YouTubeには鉄拳バージョンと、画質の悪い、おそらく非公式のはあるんだけど…。ファンの人でDVD情報をご存じの方、メールで教えて頂けると助かります。m(_ _)m 【追記】読者の方から情報を頂きました!「公式映像は残念ながら存在せず、そもそもライヴで演奏したのは2013年のさいたまスーパーアリーナ公演オンリー。ただ、MUSEは全公演を自分たちで撮影しているっぽいので、今後、何らかの形で商品化される可能性はある」、とのことでした!有難うございました! //現在、東京の国立博物館では14年ぶりとなる『国宝展』を開催中(12月7日まで)。展示作品のすべてが国宝という、滅多に実現出来ない贅沢な企画です。関東在住の方、この芸術の秋、今度の連休に足を運ばれては如何ですか。国宝の土偶5体が同時に展示されるのは11/21〜12/7だけであり、今週末ならすべて揃っていますヨ!この企画、京都と九州の国立博物館でもやってくれないかなぁ。東京だけって羨まし過ぎる。 サイト読者の方から頂いた『土偶ビスケット』。会場売店でゲット可能とのこと。(*^v^*) |
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●11月16日…フランスのピアニスト、シプリアン・カツァリスが弾くショパンのワルツ第10番(4分35秒)を聴きまくり。色んなピアニストがこの曲を弾いてるけど、当演奏のスピードが一番好き。 //(本日の良かったNEWS)『沖縄知事選 翁長氏大勝利』 祝!沖縄知事選は「普天間基地の県内移設は認めない」「辺野古新基地は絶対に造らせない」「美しい海を埋め立てさせない」と訴え続けた翁長雄志(おなが たけし)・前那覇市長(64)が、移設容認派の仲井真氏に10万票の大差をつけて当選!翁長氏を支援したのは、共産、社民、生活、沖縄大衆党のほか、自民の一部議員や経済界有志等々、「オール沖縄」と呼べるものだった。今回の選挙で喝采したいのは、共産党と公明党の英断。翁長氏は辺野古移設に反対しているとはいえ元・自民党沖縄県連幹事長。かつて共産党とは対立関係にあった。いつもの共産党なら「旧敵とは手を結べない」と“独自候補”を擁立していたハズ。また、公明党は本来であれば自民との連立を重視して仲井真氏の応援にまわるところ、あえて“自主投票”に踏み切った。この両党の決断があったからこそ、10万の差をつけて翁長新知事が誕生した。 翁長 雄志 360,820票 仲井真弘多 261,076票 下地 幹郎 69,447票 喜納 昌吉 7,821票 ただ…単純に喜べないのは、“大差の勝利”とは言うけれど、なんだかんだで仲井真氏も26万票を獲っていることだ。26万というのはすごい数だ。仲井真氏は公約を破った訳だから、てっきり3番手、4番手になると思っていた。それが第2位。沖縄在住の知人に「どういうこと?」と電話すると「大切な海が埋め立てられるのは嫌だけど、住宅街のド真ン中にある普天間基地があまりに危なすぎる。早く移転させて跡地を開発した方が沖縄は発展する、そう考えた人が入れたんだと思う」とのこと。つまり、移転先が見つからずズルズル長引くより良い、ということだ。そのように考えるのは、政府が固定化でも辺野古移転でもない第3の道=“無条件閉鎖”という選択肢を出さないからだ。 これは荒唐無稽な話ではなく、当のアメリカ側から何度も出てきている意見。以前紹介した海兵隊出身で元CIA顧問の政治学者チャルマーズ・ジョンソン氏の見解を再掲します。 (1)在日米軍はすでに嘉手納、岩国など広大な基地を多く持ち、世界最大の米海軍基地(横須賀)もあり、これで十分。米国には普天間飛行場は必要なく無条件で閉鎖すべきだ。また、米国は世界800カ所に軍事基地を持つがこんなに必要ない。パワーバランスを維持するためなら、せいぜい35〜40の基地で事足りる。 (2)海兵隊ヘリ部隊の訓練は広大な敷地(普天間の約3倍)をもつ嘉手納基地でもできるし、米国内の施設で行うことも可能。地元住民の強い反対を押し切ってまで代替施設を作る必要はない。このような傲慢さが世界で嫌われる原因になっていることを米国は認識すべき。 (3)日本では中国や北朝鮮の脅威が高まっているが、日本にはすでに十分すぎる米軍基地があり、他国から攻撃を受ける恐れはない。もし中国が日本を攻撃すれば、それは中国に最高度の悲劇的結果をもたらすだろう。中国に関するあらゆる情報を分析すれば、中国は自ら戦争を起こす意思はないことがわかる。中国の脅威などは存在しない。それは国防総省や軍関係者などが年間1兆ドル(100兆円)以上の安全保障関連予算を正当化するために作り出したプロパガンダ(宣伝行為)である。過去60年間をみても、中国の脅威などは現実に存在しなかった。北朝鮮も攻撃が「自殺行為」になるとわかっていると思うので、懸念の必要はない。 (4)米軍再編計画では普天間の辺野古移設と海兵隊のグアム移転がセットになっているが、米国政府はグアム住民の生活や環境などへの影響を十分に調査せず、海兵隊の移転計画を発表した。そのため、グアムの住民はいま暴動を起こしかねないぐらい怒っている。グアムには8千人の海兵隊とその家族を受け入れる能力はなく、最初から実行可能な計画ではなかった。※“抑止力”の重要性を主張する一方で海兵隊の半分以上(1万3千のうち8千人)を移転させるのも矛盾。 (5)普天間基地が存在している最大の理由は、普天間の海兵隊航空団と嘉手納の空軍航空団の縄張り争い(海兵隊と空軍の予算の取り合い)。すべては米国の膨大な防衛予算を正当化し、軍需産業に利益をもたらすため。 (6)日本政府はどんどん主張して、米国政府をもっと困らせるべき。これまで日本は米国に対して何も言わず従順すぎた。日本政府は米国の軍需産業のためではなく、沖縄の住民を守るために主張すべき。歴史的に沖縄住民は本土の人々からずっと差別され、今も続いている。それは、米軍基地の負担を沖縄に押しつけて済まそうとする日本の政府や国民の態度と無関係ではないのではないか。同じ日本人である沖縄住民が米軍からひどい扱いを受けているのに他の日本人はなぜ立ち上がろうとしないのか、私には理解できない。もし日本国民が結束して米国側に強く主張すれば、米国政府はそれを飲まざるを得ないだろう。 (7)そもそもこの問題は1995年の米兵少女暴行事件(小学生女児が米兵3人から性的暴行)の後、日本の橋本首相がクリントン大統領に「普天間基地をなんとかしてほしい」ということで始まった。この時、橋本首相は普天間飛行場の移設ではなく、無条件の基地閉鎖を求めるべきだった。沖縄では少女暴行事件後も米兵による犯罪が繰り返されているが、米国はこの問題に本気で取り組もうとしていない。日本の政府や国民はなぜそれを容認し、米国側に寛大な態度を取り続けているのか理解できない。米軍基地は世界中に存在するが、こういう状況を容認しているのは日本だけであろう。もし他国で、たとえばフランスなどで米国が同じことをしたら、暴動が起こるだろう。(元記事リンク) ---こんな人もちゃんと米国にはいる。日本のマスコミは防衛利権の中心にいる米軍制服組の発言ばかり伝えず、沖縄県民の気持ちに立った米国人の意見もちゃんと伝えて欲しい。 【治安問題】 沖縄で報道されている米兵の犯罪が本土ではほとんど流れていない。2005年のデータでは、1年間に起きた米兵絡みの事件・事故の件数が、北海道3件、東北178件、北関東144件、南関東334件、近畿0件、中国・四国50件、九州34件なのに対し、沖縄はたった一県だけで1012件というケタ違いの数にのぼっている。1012件というと、1日に約3件の事件が起きているということだ。しかもこれは防衛省が把握した事件のみの数字であり、地位協定に阻まれた泣き寝入りは含まれていない。 |
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●11月15日…(本日の良かったNEWS)『延暦寺、三井寺、西教寺が歴史的和解』 平安時代以来、数百年にわたって大規模な抗争を繰り広げた比叡山一帯の延暦寺、三井寺(園城寺)、西教寺。牛若丸と出会う前の弁慶は延暦寺の荒くれ坊主であり、延暦寺の僧侶による三井寺襲撃事件にも加わっていた。各寺は屈強な“僧兵”を持ち、武士も一目置くほどの戦闘力を持っていた。お堂を焼き討ちするなど、激しい抗争の歴史を背景に、長らくこの3つの寺は絶縁状態にあった。この因縁の3寺が、なんと今月29日に「合同法要」を開くとのこと!今年2月、びわ湖大津観光協会が「観光資源を集約して発信力の向上を」と3寺に呼びかけた結果、3総本山を巡るスタンプラリーやバスツアーが実現。このキャンペーンの打ち合わせで3寺の担当者が何度も顔を合わせているうちに「打ち解けていった」という。そして、「東日本大震災、御嶽山噴火、豪雨災害の犠牲者を悼み、平和で幸せな暮らしを祈願する」ために、29日9時半から延暦寺にて各寺のトップ=延暦寺の天台座主、三井寺の長吏、西教寺の貫首が横に並び読経することに!この合同法要は「滋賀県・大津市から発信する平和の祈り」と題している。もし平和の祈りをする3寺がいがみ合っていたら説得力皆無。それだけに、1000年の因縁を超えて3寺が和解したことが嬉しい。来春にはなんと“共通拝観券”を発行するという。良い話だ。 ※広島原爆の日に、福島原発事故があってもまだ喧嘩・対立し、合同で「平和への祈り」ができない原水協(共産党系)と原水禁(旧社会党系)の執行部に聞かせてやりたい。 ※今から20年以上前、三井寺の方に「今でも僧兵はいるんですか?」と僕がアホアホな質問した際、お寺の人は「今はもういません」と笑った後、1時間も歴史話をして下さった。そのときは“正直、まだ延暦寺さんとは見えない溝が…”とのことだったので、それだけに今回の合同法要のニュースを感慨深く読んだ。仲良きことは美しき哉。 //“日本最初のエコロジスト”と呼ばれる和歌山出身の博物学者、南方熊楠(みなかたくまぐす 1867-1941)を写した写真の原板=ガラス乾板が503枚も発見された。田辺市立図書館の資料に埋もれていたという。熊楠は明治政府の「神社合祀令」や開発事業で“鎮守の森”(神社近辺の木々)が伐採されることに猛反対した。近年世界遺産に指定された熊野古道には、熊楠がいなければ伐採され、僕らが姿を見ることが出来なかった巨木がたくさんある。 ※「あの人の人生を知ろう〜南方熊楠編」、おすすめです。柳田国男いわく「南方熊楠は日本人の可能性の極限だ」。 //今月29日(土)、14時より山形の酒田市にて墓巡礼の魅力を講演します(2時間)。主催は日本石材産業協会・山形県支部、参加費は無料です。東北地方で墓参スライドを上映&解説するのは初めて。近隣に在住の方、ご都合がよろしければ是非会場へお越し下さいませ!(告知チラシ) |
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●11月14日…(本日の良かったNEWS)『労働者派遣法改正案の成立見送りへ』 この悪法が先送りになって本当に良かった。今以上に日本から正社員が消え、派遣ばかりになるところだった。安倍政権&厚労省が成立を目指す「労働者派遣法改正案」は庶民にとって「正社員ゼロ・ずっと派遣法」といえる空恐ろしいもの。簡単にいうと、『企業は労働者を3年ごとに入れ替えれば、どんな仕事でも永久に派遣に任せられる』というもの。 経営者にしてみれば、ボーナスも、退職金も、保険も必要ない派遣労働者を雇えば、人件費を大きくコストカットできる。しかも派遣は簡単に解雇できる=待遇が悪くても文句を言ってこないため使いやすい。安倍氏は「アベノミクスのおかげで失業者が減っている」と得意顔で演説しているが、その内訳は正社員がドンドン減って派遣労働者が増えているだけだ。既に派遣は労働者全体の3分の1を超え(38.2%!)、2000万人に達している(2013年時点)。現行法の今でさえそうなのだ。正社員で雇用しなくてOKなら、徹底的に派遣に置き換えるだろう。派遣労働者は「頑張っていればいつかは正社員になれる」という働く希望さえなくなる。また3年で仕事を変わることを迫られ、賃金は新入社員に逆戻り。そして40代になると次がないから無職に…。 正社員の人は「自分は正社員だから無関係」「ウチの経営者は良い人だから大丈夫」なんて言ってられない。ライバル会社が正社員を派遣に入れ替え、削った人件費で商品の値下げ戦争を仕掛けてきたら、真面目に正社員を雇っている会社は敗北してしまう。価格面で対抗するため、善良な経営者も非情になるしかなく、結果、正社員としてあぐらをかいている人も派遣になっていく。たとえ本人が正規でも、孫の世代は非正規の一択になっている。 御用経済学者は「派遣がなくなれば、企業活動が鈍りますます仕事がなくなる」と脅かすが、そもそも小泉・竹中以前は今のような派遣制度がなかったんだよ?たくさん中間層がいたから内需拡大で国が発展した。 派遣になれば正社員の半分以下の給料になり、結婚や子育てを諦める者が増え、少子化はますます進む。また、誠実な経営者ほど競争に負けていくわけで、そんな地獄に日本を変えていこうとする安倍一派は、保守でもなんでもなく、ただの新自由主義者だ。日本の良い部分を破壊していく人間を、保守陣営が担ぎ上げていることが理解できない。 政府は「悪質な業者を排除するため人材派遣業を国の許可制にする」と言っているが、そんなことよりもっと簡単に問題を解決する方法がある。国がハローワークの機能を強化し、ピンハネ率ゼロで直接派遣すればいいのだ。人材派遣は徹底して非営利にする。民間の人材派遣会社のピンハネ率が高すぎることがずっと問題になっているのに、一向に解決しようとしないのは、安倍氏の最大の盟友・竹中平蔵が人材派遣業最大手『パソナ』の取締役会長だからか。 この法案は短期的には日本企業の利益になるかもしれないけど、長期的には必ず衰退を呼びマイナスとなる。その危惧を以下のリンク先がよくまとめている。 〔引用はじめ〕 企業が… 「3年で終わり」とわかっている労働者に、教育訓練をしますか? 「3年で終わり」とわかっている労働者に配慮した安全な作業工程を整えますか? 「3年で終わり」とわかっている労働者の職場の不満に答える努力をしますか? 労働者は… 「3年で終わり」とわかっていて企業に愛社精神を持てますか? 「3年で終わり」とわかっていてその企業のイノベーションを考えられますか? 「3年で終わり」とわかっていて業務に必要なスキルを本気で学ぶでしょうか? なんとか人を雇い、大切に育て上げようとする誠実な企業は、短期的に大きな利益を上げることはできなくても、日本を長期的に繁栄させる確かな技術を確立し広げてくれるでしょう。しかし、今回の改正はそのような誠実な企業がかけられる時間を奪います。短期的に人を雇用し使い捨てにする企業が、短期的に大きな利益を上げて、誠実な企業を打ち負かすでしょう。技術も身につけられず、景気を循環させるだけの賃金も持ち得ない派遣社員を大量に雇い、次々と使い捨てる。このような企業のあり方を促進する派遣法改正案は結果として、日本の誠実な企業の生き残りを危うくするのではないでしょうか。 〔引用終わり〕 この法案は企業が人を育てるという発想がない。愛国者を自認する者ほど、日本を衰退させるこの法案に反対すべきなんだ。集団的自衛権のような国防問題であれば、一般国民の間で各々意見が割れるのも分かる。でも、この“派遣法改悪案”は庶民すべてにとって恐怖の法案なのに、ほとんどの人が大きな危機感を持たず、国会をデモで囲むこともない。それをとても心配していたので、今国会で審議中止になったのなら大いに祝いたい。ただ、政府も厚労省も諦めてはいない。来年の国会でまた出してくるだろう。そのときにはもっと反対の世論を盛り上げていかなくては。 //ムーミンの作者トーベ・ヤンソン展で、彼女が描いた油絵の自画像が展示されている模様。これはナマで見てみたいな。「横浜そごう」を皮切りに各地を巡回するらしい。 |
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●11月13日…ちょうど1カ月後の12月13日(土)、年末恒例のオフ会(読者交流会)『文芸ジャンキーまつり2014』(第26回オフ)を開催します!会場は大阪。10時スタートで第一部は参加者有志による“お薦めアート”の紹介。映画、小説、画集、音楽、演劇、ゲーム、その他あらゆるジャンルで「これはアートだ!」と思った作品を、もち時間15分でその魅力を吠えます(もちろん見学オンリーも可。リンク先に過去の様子をアップ)。昨年まで制限時間10分でしたが、あまりにキツキツなため、今年から15分にしました。第2部『映画とクラシック〜映像が音楽を、音楽が映像をより深める』、第3部『君はこの番組を見逃していないか!?』は管理人による
熱血プレゼン。連日のように“お薦め番組”をエアチェックしている管理人が自信をもって秀作を紹介!第4部は忘年会。サイトのQ&Aもやります。何でも聞いて下さい。どんな世になろうと芸術の火は消さない。楽しい1日にしましょう!(☆o☆)
//昨年のオフ会の参加者の皆さんと約束したことで、今日まで果たせなかったことがある。それはサイト日記で、毎日ひとつは明るい話題、「良かったニュース」を必ず書くことだった。どんなに安倍内閣が酷くても、時事問題で批判ばかり書いていると、筆者も読み手もヘトヘトになってしまうし、読者は疲れて次第に減っていく。精神衛生的にも良くないので、グッドニュース、ほっこりする話題を入れよう、そういう約束をしていた。次の3つの理由(1)今年はサイト開設15周年(2)もうすぐ5000万アクセス(3)オフ会まであと1ヶ月---などから、今こそ約束を果たそうと思う。昨日に遡って日記を更新。 (本日の良かったNEWS)欧州宇宙機関(ESA)が世界初の彗星着陸に成功!無人探査機「ロゼッタ」の着陸機が、火星と木星の間でチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面に着地。彗星は氷が主成分であり、地球の水の起源に迫ると期待されている。動く彗星に着陸できたなんてスゴイ! |
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●11月12日…(本日の良かったNEWS)ハリウッドで宮崎駿監督(73)がアカデミー名誉賞を受賞!この「名誉賞」は卓越した業績を残した世界の映画人に贈られる特別なアカデミー賞。第1号はチャップリンだった。以降の受賞者はルネ・クレマン、フェリーニ、アンジェイ・ワイダ、シドニー・ルメット、ゴダールなど、映画人がリスペクトする巨匠がズラリ。日本人監督としては1990年の黒沢明監督2人目!※春の授賞式とは別に、当部門だけは秋に式典が行われる。宮崎監督は『千と千尋の神隠し』で長編アニメ賞に輝いて以来、2回目の受賞。授賞式後、監督は(長編アニメは引退したけど短編アニメは)「作れる限り作っていく」と明言。うおお、短編でいいので、監督が構想中の『ポルコ・ロッソ
最後の出撃』を是非作って欲しい! オスカー像を掲げる宮崎監督 /そしてNHK@安倍親衛隊放送がまた悪い意味で“やってくれた”。宮崎監督受賞の報道があったのは3日前。なぜ僕が日記ですぐ取り上げなかったかというと、NHK(ニュース9)で流れた映像では、宮崎監督は特筆すべきことをスピーチしていなかったし、ここに書かなくても皆さんは報道でご存じと思ったから。ところが!NHKの内容と、新聞の記事はまったく違う!NHKは宮崎監督の大事なリベラル発言をことごとくカットしているじゃないか! 以下は記事の要約→宮崎監督は舞台上で金色のオスカー像を受け取り「私たちの国は(私が仕事をしてきた)五十年で一度も戦争をしなかった。このことが僕らの仕事にとって大きな力になった」と話した。また「紙と鉛筆とフィルムで映画を作れた最後の時代に立ち会えたことは幸運だった」と述べ、満場の拍手を浴びた。受賞後のメディア取材で宮崎監督は戦争に翻弄された先人の経験に触れ「(自分が)アニメーションを続けられたのは日本が戦争をしなかったというのが大きい。戦争と原爆の記憶があったから『戦争は絶対しない』というのが定まっていたが、(戦後約)七十年過ぎてだいぶ怪しくなってきた」と危惧を示した。 ---こんなこと、まったくNHKの電波に乗らなかったぞ!監督のメッセージで一番大切な部分じゃないか。集団的自衛権容認でこれから戦地へ乗り出す安倍政権にとって、非戦の尊さを語るような都合が悪いことは、NHKはこうも露骨にカットしてくる。そこまで政権に尻尾を振るか。 ※東京新聞は記事の最後にこう追記している→宮崎駿さんは2013年の参院選前、「憲法を変えようなんて、もってのほかです」と改憲の動きを批判する記事をスタジオジブリ発行の冊子「熱風」に載せ、大きな反響を呼んだ。「政府や政党のトップの歴史感覚、定見のなさにはあきれるばかり。考えの足りない人間が憲法なんかいじらないほうがいい」と主張。自衛隊の災害出動を「よくやっていて、礼儀正しい」と評価する一方、「自分からは(他国に)手を出さない、過剰に守らない」「こんな原発だらけの国で戦争なんかできっこない」などと、率直な思いを語っていた。 ※NHKが記事を削除する前に保存した。 //衆院選の解散がにわかに現実味を帯びてきた。もう、民主党から自民・中道派以上に極右の前原、松原、野田あたりは出て行ってくれ(次世代の党でも維新でも好きなところへ)。そんで小選挙区制というシステムで勝つために、民主党左派と生活、社民、共産が合体して大リベラル政党を作ってくれ(さらに自民ハト派と公明良心派が加わってくれれば言うことなし)。 もう左派は過去の対立にこだわってる場合じゃない。秘密保護法、集団的自衛権、武器輸出三原則の撤廃、原発再稼働、労働者派遣法改悪(“派遣は一生派遣”法)、グローバル企業は優遇・庶民は大増税ラッシュ、この現状を目の前にして、リベラル同士で対立するな。前回のように民主と共産で票を奪い合って、自民を当選させる愚行だけは、もうやってくれるな。共産が長い歴史と党名に誇りを持っているのは分かるし、地方選挙で与党候補に相乗りしている民主・社民が情けないのは重々分かっているけど、そこを頼む!日本の未来のために妥協して大同団結して欲しい!そんでもって、宮崎駿さんや吉永小百合さんなど、国民的支持を受けているリベラル派著名人が応援演説して欲しい!もう後が無いのはリベラル派はみんな分かっているハズ! ※「リベラル大同団結など非現実的」という前に、リベラルが候補を乱立させて巨大与党に勝てると考えている方がよほど非現実的と、現実に目を向けて欲しい。日本が大事なのか、それとも党のメンツが大事なのか。 //アイヌに対するここまで酷い発言は聞いたことがない。自民党・道民会議に所属する小野寺秀氏(51)が本日の道議会で「アイヌが先住民族かどうかは非常に疑念がある。グレーのまま政策が進んでいることに危機感を持っている」「我々の祖先は無謀な、むちゃなことをアイヌの人たちにやってきてはいない。そういう自虐的な歴史を北海道で植え付けるのはいかがなものか」。和人が同化政策でアイヌ語を禁じ、伝統の狩猟を禁じ、アイヌ文化を徹底的に抑圧し、先祖伝来の土地を奪って開墾に適さない土地に移住させたのは歴史的事実なのに、なぜ51歳にもなってそんな当たり前のことを知らないのか。和人が持ち込んだ疫病や強制労働で命を落としたアイヌも少なくない。江戸時代は和人による婦女暴行も多発し、怒って蜂起したアイヌの男性を松前藩が数十人処刑している。僕らの社会はどこまで小野寺発言のような二次加害行為を認めていくのか。※ちなみに国会ではアイヌを先住民族と認める決議が可決されている。 |
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●11月11日…最近、積極的に発言を追っかけている2人の知識人、クリエイターのいとうせいこう氏(53歳)、そして思想家の内田樹(たつる)氏(64歳)。個々の対談で興味深く読んだものを抜粋。 /まずは、いとうせいこう氏と俳壇の重鎮で元現代俳句協会会長の金子兜太(とうた)さん(94)の対談から。今年6月、憲法九条を詠んだ市民の俳句<梅雨空に『九条守れ』の女性デモ>を、さいたま市の公民館が「世論を二分するテーマはそぐわない」として月報に載せなかった九条俳句掲載拒否事件があった。これは、政府側は禁じていないのに、国民が自分たちから“自粛”し、口を閉ざしていくという、日本の暗い未来を象徴する出来事として表現者の間では大きな話題となった。(以下、太字は管理人) いとう「こういう自粛という形が連続している。下から自分たちで監視社会みたいにして、お互いを縛っていく。戦前は上から抑え付けられたように戦後語られてきたけど、本当はこうだったんだろうと」。 いとう「國分功一郎さんという若い哲学者が著書の中で、こういった下からの抑圧の問題を言っているんですね。自由を担いきれないので、自分から手放してしまう人たちがいると。手放した人たちにとっては、自由を求めて抵抗している人がうっとうしい。なので、その人たちを攻撃してしまう。そうすると、権力がやらなくても、自動的に自由を求める人たちの声がだんだん小さくなってしまう」。 金子「戦前、新興俳句運動っていうのがあったんです。渡辺白泉の<戦争が廊下の奥に立つてゐた>は今でも有名です。その連中が、日華事変開始の3年後に、かなり勾留されるんですよ。その火つけ役がね、今ちょうどあんたが言ったようにね、(俳壇内部から)新興俳句運動なんてやつはうるせえと、いい機会だから追っ払っちまえと動いた者がいたと聞いています。「京大俳句」なんかは15人も捕まったわけです。風潮を利用するという傾向が今また出てきているわけですな」。 いとう「(安倍政権になって)一気呵成(かせい)にここまでオセロのようにひっくり返っていくかというような感じがしています。もちろんそれに抵抗する人たちも必ずきちんといる。前回の戦争の教訓が生きていると信じたいので、あるとは思いますけど、ちょっと目立たないというか。僕はメディアの中にいる者としては心掛けてはいるんですけれども。でも、やっぱり兜太さんとかが、この光景は実際にもう見たよという方が一番説得力がある」。 金子「十五年戦争(=アジア・太平洋戦争)で拝見済みということで。それはね、私はこれから大いに言おうと思っているんです」。 いとう「十五年戦争の場合は、そういう雰囲気になってから、ほんの数年で戦争になった?」 金子「そうです。俳句弾圧は昭和15年。日米開戦はその翌年の暮れ」。俳句雑誌主宰の嶋田青峰先生なんかも獄につながれるわけです。この人がボソボソボソボソ言っていたことも思い出しますけどね。治安維持法が過剰に使われた。何とかこういうことはいろんな形で訴えていかにゃいかんと」。 いとう「特定秘密保護法を見たときに治安維持法だと私は思いました。目立つところで言うことを聞かなさそうな人たちを引っ張っていく、ということが既に始まっているんだという実感はすごくある。デモなどでもそこまで勾留するに値するかなと思われるような人が、いなくなったまま、まだ勾留されていたりとかですね。先ほどの下からの自粛と同時に、大きな権力に便乗するような欲望が動いて、結局はみんなで権力をつくっていく。特に自分たちが得もしないであろう人たちがそれをやって、他人の自由や良心を手放させていくことに快感を覚える時代になっちゃっている」。 金子「そうそうそう、誇り顔をしてね」。 いとう「思い付く限りの言葉はなるべく言い、伝えるようにはしていますけど、非常にこう有効な、つまり、一番ここを突けばいいだろうという言葉がなかなか見つからない。なぜかというと、起きていることがあまりに非論理的だからですね。内閣だけで憲法の実質的な変更を決めてしまうことも、法の論理として見てみると非常に粗雑ですよね」。 金子「粗雑です、粗雑です」 いとう「法を扱う人たちの論の立て方ではない。でも、知性というものが世の中を駄目にしている、というような不満がある人たちの気持ちを利用しているので、理性でそれを批判しても嘲笑で終わらされてしまう。上手に言うことができない。もちろんそこでより有効な言葉を探すのが、文学者の仕事なのですが」。 いとう「社会の問題をすぐに庶民がすくい取って読める詩が、日本の場合は俳句としてある。そうなるとまさに「梅雨空に九条…」のようなものがあってしかるべきだし、そこが一番の表現の自由の最前線のつばぜり合いだと思う。ただ、名もない表現者の句がそのような象徴となるのは、自分がある程度のプロとして、フィクションのことを考えている人間としては、恥ずかしいですね。文学者がそこを打破しなきゃいけないんじゃないかと。ここで何でもないものを、ただ書いていて戦争になったら、戦後恥をかくよと。「戦後」と言うと戦争があるということを含み込んでしまっていて良くないが、でも今の自分を支えているのは、戦後恥ずかしくないように発言していなければならないという思いです。そのことが前回の戦争の大きな教訓なので、沈黙しているわけにはいかないと。未来の人から見られていると思って、僕は物を書いています」。 金子「十五年戦争で誰の記憶にも残っているのは、先ほどの渡辺白泉の句がありますが。川柳の鶴彬の<手と足をもいだ丸太にしてかへし>、これも著名で一句で結構な説得力を持つわけです」。 いとう「金子さんは現実、戦時中に南洋へ行かれていた。大岡昇平の「野火」を読んでも分かるように、戦死者は決して勇ましいものではなくて、過半は餓死者であるということを、なぜこんなに隠して勇ましいことのように美化するのか。意味が分からないくらい情報が隠されている。本当に先進国なのかと思うくらいひどい」「今、イスラエルがガザに対してやっていることも、僕はすぐ東京大空襲のことを思った。下町に育ちましたから。いろんな種類の爆弾が使われて火の海にされて、民間人がやられていく。政治家は、このことを日本の問題として考えてないんですね。国連決議も棄権したりして。ついわれわれが何十年か前に首都でやられたことをやられているという、そこが結び付かないのが僕には信じられない。そういう人たちが世の中を動かすようになってしまった。過去と、今起きていることはつながっているし、われわれの問題でもある」。(全文) /続いて、内田樹氏(64)と養老孟司氏(77)の対談から。 ・内田「(最近日本人に)他者と共生する技術を持たない人たちが大量に出てきたのは、地域や親族などの共同体の解体の結果だと思います」 「異論と対話して落としどころを探ったり、誤りを指摘されて前言を訂正したりできる政治家がほとんどいません。だいたい感情的な反発しかしませんね。安倍晋三首相がその典型ですけれど、彼だって自分が幼児的な対応をしていることはたぶんわかっていて、そのほうが政治的に有効だと思っている。あの人って対話能力ゼロでしょう。それ、人間としてはありえない。意識的に「対話しないキャラ」を採用しているんだと思います』。 ・養老『僕も気を付けているのは、中国と書かずに「北京政府」と書く。韓国と書かずに「朴(槿恵)政権」と区別する。政権が代われば変わるんですよ、ああいう国は。汚いヘイトスピーチをしている人たちは、それがわかっていない。メディアはメディアで「嫌韓・反中」と一括りにしてしまっているしね』。 /内田氏についてはこのツイッターも実感あり。→「Twitter見てると、どんなエビデンス(証拠)のない暴論でも大きな声で何度も言うと、「『あれだけ大きな声で何度言っても抑止されないところをみると、真実なのかな』という推論をする人が出てくる」「反論しても効果がないので疲弊する人が出てくる」という政治的効果があることがわかります。これがたぶん「悪い時代」の徴候なのでしょう。」 ほんと、僕自身、無力感と疲弊の中でどこまで抵抗できるのか…。燃料が切れそうになったときに、尊敬する先人の墓参りをしてエネルギーを充填している感じ。野田政権からここのとこずっとそう。 //今朝の朝日に『NARUTO』の連載を終えた岸本先生のロング・インタビューが載っていた。そして以下のくだりを読んで、益々先生への信頼を強くした。 ――中盤の山場「ペイン編」では、敵を率いていたペインがナルトの言葉に納得し、戦いをやめる。ペインも読者も納得する言葉にたどりつくまでが大変ということですね? 岸本「少年マンガなのに戦って解決せずに『暴力否定』みたいなテーマをもってきたから、解決が難しいことになり、脂汗流して考えた」 ――「暴力が生む憎しみの連鎖をどう断ち切るか」というテーマは、9・11後の世界情勢の反映だと感じました。 「あまり具体的に現実の国名とかは挙げたくないけど、暴力を振るってくる敵側にも何か理由があるんじゃないか。それを理解しないと、敵をここでやっつけることができても同じことの繰り返しなんじゃないか、と言いたかった」 海外に出ると、『NARUTO』人気は今やワンピースどころか、ドラゴンボールさえしのいでいるのでは、そんな印象を受ける。世界最南端の都市ウシュアイア(アルゼンチン)ですらNARUTOのTシャツを着ている若者がいた。日本を代表する作品のひとつが、暴力否定を描いていることが嬉しいし、救われる。※昨日アップした最終回のネタバレ感想も書き換えました。 |
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●11月10日…振付家ウィリアム・フォーサイスの代表作『イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド』を、世界最高のバレエダンサー、シルヴィ・ギエムが踊っている動画をYouTubeで発見し、中毒状態で繰り返し鑑賞。画質こそ悪いけど、コレ(3分28秒)もコレ(2
分37秒)も、彼女の動きは筆舌に尽くしがたい美しさ。前者は後半に一瞬見せる笑顔にズギュン、後者は中盤の足の動きに感嘆。リハーサル(?)の貴重映像
を見られたことに感謝。音楽に独特の緊張感があるのもヤミツキの要因。どちらも僕の持っているギエムのDVDには入っていない。どれに入っているんだろ
う?そもそもDVD化されているのかな。 //男子テニスのツアーファイナル、錦織圭選手が昨年ウィンブルドンを制した英国マレー選手にストレート勝ち!マレー選手に過去3戦全敗がウソのよう。すごい。 //本日ジャンプにてNARUTO最終回。15年の歴史に幕。ワンピースの扉絵でルフィとコラボし(足でわかった)、NARUTOにワンピースのドクロを入れるニクい演出に、岸本先生と尾田先生の友情を感じた!【以降ネタバレ文字反転】ナ ルトとサスケの結末、失った手を合わせて印を結ぶ演出にグッときた。素晴らしい。そして次のサスケの独白こそ、岸本先生から今の世界へのメッセージと受け 取った。「いがみ合ってたちっぽけなオレたちが、今は互いの心を“痛み合う”ことができる。この事はオレたちだけじゃなく、もっと大きななもの(国)にも 言えることなのかもしれない。だがそう簡単にはいかないだろう。オレたち自身がそうだったように。大きなものならなおさらな。それは祈りにも似た想いだ。 それでもそれができるまで、耐え“忍”んでいく。 その様を任された“者”たち…それがオレたち忍者なのかもな」。和解に時間がかかろうとも、人を信じ、信念を持って耐え忍ぶ。“忍”“者”で忍者。この 「痛み合う」という言葉の重さ。「喜び合う」だけではダメなのだ。他者の痛みを自分のことように感じる心こそ、人類が次のステップに進むために最も必要な もの。やはり本作はただのバトルマンガではなかった!岸本先生、15年間お疲れ様&有難うございました!/それにしてもジャンプ編集部、看板作品のひとつである長期連載が終わるというのに、表紙が暗殺教室でいいのか〜。 |
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●11月9日…何度もノーベル文学賞の有力候補となり、今や世界的作家として認知されている村上春樹氏(65)が、11月3日の毎日新聞のインタビューで過去の戦争や福島原発事故を例に、日本社会全体に広まっている責任回避傾向を鋭く批判。 →『僕は日本の抱える問題に、共通して「自己責任の回避」があると感じます。1945年の終戦に関しても2011年の福島第1原発事故に関しても、誰も本当に責任を取っていない。そういう気がするんです。例えば、終戦後は結局、誰も悪くないということになってしまった。悪かったのは軍閥で、天皇もいいように利用され、国民もみんなだまされて、ひどい目に遭ったと。(日本人が)犠牲者に、被害者になってしまっています。それでは中国の人も、韓国・朝鮮の人も怒りますよね。日本人には自分たちが加害者でもあったという発想が基本的に希薄だし、その傾向はますます強くなっているように思います。原発の問題にしても、誰が加害者であるかということが真剣は追及されていない。もちろん加害者と被害者が入り乱れているということはあるんだけど、このままでいけば「地震と津波が最大の加害者で、あとはみんな被害者だった」みたいなことで収まってしまいかねない。戦争の時と同じように。それが一番心配なことです』。 普段あまりメディアのインタビューに登場しないことで知られている村上氏が、あえてこのように踏み込んだ発言をしたことに、日本社会への懸念と危機感が伝わってくる。権力に睨まれることを恐れて、著名な作家や芸術家の多くが政治的発言を避けるなか、“日本人が戦争加害者という認識の希薄化がますます強くなっている”と指摘し、東電首脳の刑事責任追求の必要性を訴える村上氏に、その勇気に、心から敬意を表したい。英字新聞のトリビューンでも164カ国に配信されている。 //日記で繰り返し指摘してきた現皇室から安倍政権への批判サインについて、ニュースサイトのLITERAさんがうまくまとめていたのでリンク(全3ページ)を貼っておきます。天皇陛下も皇后陛下も、こんなに具体的に政権の右傾化に警鐘を鳴らしているのに、NHKを筆頭に大手メディアが発言をカット&編集するため国民に伝わらないことが、本当に歯がゆい。こういう時こそ、菊の紋章を掲げている右翼の出番と思うのだが。右翼が本当に皇室を尊重しているなら、両陛下の意思を受けてリベラルにならないとおかしい。 //あまりに閣僚の不祥事が多すぎてコメントが追いつかず、スルーしているものも多いんだけど、先月末に発覚した望月義夫環境相だけは、弁明の酷さが際立っており、一言触れておきたい。望月環境相は政治資金収支報告書に約650万の支出を偽って記載したことが判明。虚偽記載を禁じる政治資金規正法に抵触しており、その釈明会見で言ったことは「これは4年前に他界した妻が(支出を)付け替えたもので、私自身に法令違反はない」「死んだ妻がやったことで私は何も知らなかった」。亡くなった自分の奥さんに罪を着せるなんて、人としてどうなのか。仮に奥さんがやったことでも、故人である妻の名誉のためにそこは伏せるだろ。“死んだ妻が悪いんだ、俺は悪くない”なんて男として屑すぎる。こんな人物が環境相兼「原子力防災担当相」というのは、国民として笑えないブラックユーモアだ。もっと良い人材がいないのか。 //BSアニメ『山賊のローニャ』(宮崎吾朗監督)、幼いローニャは父の職業“山賊”=強盗の意味を知らずに成長している。正義感の強いローニャが家業を知ったときに、どんな反応をするのだろう…。今後の展開から目が離せない。 //11月30日(日)に8:00〜14:00まで6時間ほど新潟市周辺の史跡を巡る予定です。新潟在住の読者の方で“車の出動可”という方がおられましたら、メールを頂けると助かります! 【11/10追記】上越市在住の方から「出動可」の連絡をいただきました!うおお!有難うございます! |
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●11月8日…これはスゴイ!サイト読者の方に教えて頂いたホンダの視覚トリックCM(1分)が素晴らしいデキ!メイキングはコチラ(3分半)。 //今日のフィギュア男子GPシリーズ中国大会、羽生選手のフリー。直前の公式練習で他の選手と猛ピードで衝突し、頭部とアゴから流血。包帯を巻いて出場し、5回転倒しても、そのたびに起き上がって滑りきった五輪金メダリストの姿に胸を打たれた。なんという強靱な精神力。“美談”という言葉はそぐわない。凄絶ともいえる“凄み”の一点で心を鷲づかみにされた。間違いなくスケート史に刻まれた試合。※スポーツ中の脳震とうは要注意とのこと。 |
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●11月7日…まだ原子力委員会の審査が終わってないのに、鹿児島県の知事も川内原発再稼働に同意。市議会、県議会、みんな同意してしまった。審査が終わるより先に再稼働を求める決議って、順番が違うだろ。川内の住民はニュースのインタビューで「不景気だから再稼働してほしい」。激怒しつつ、何度でも言う。猛毒の核ゴミを捨てる場所が国内にないんだ。どんなに不景気でも、捨て場のない核ゴミをこれ以上増やす原発を動かす訳にはいかない。原発再稼働に同意するなら、川内原発から発生する使用済み燃料の最終処分場を鹿児島に作るって宣言してくれ。無害になるまで10万年。その覚悟がないまま原発再稼働に同意するのは無責任すぎる。 ※原発が壊れたら近隣の県まで被害が及ぶんだから、鹿児島の川内原発を動かすためには少なくとも熊本県民と宮崎県民の了解をとるべき。 |
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●11月6日…鹿児島県議会が「原発再稼働を求める」陳情書を“賛成多数”で採択って、正気か!?猛毒の使用済み核燃料を10万年安全に保管する技術もなければ場所もないのに。地震大国の日本のどこに保管するというのか。少なくとも保管技術が確立し、保管場所が完成するまで陳情書を出すべきでない。「再稼働は求めるけど、核ゴミは知らんぷり」、そんな態度で県議は子孫に恥ずかしくないのか。今さえ良ければいいのか。かつて薩摩人は明治政府に逆らって戦った。どうかあの気概を! /原発再稼働に積極的な宮沢経産相が、鹿児島の川内(せんだい)原発を「かわうちげんぱつ」と誤読したという報道に脱力。これが担当外の人間なら誤読も仕方ない。だけど、これだけ連日のように“せんだい”とニュース報道され、しかも自身が再稼働是非の当事者なのに読み間違えるか。川内原発に深い関心を持っていなのがバレバレ。電力会社の株をいっぱい持ってる宮沢経産相は、どう考えても不適任。 |
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●11月5日…パソコン後継機への全データの引っ越しに24時間以上かかってる…(汗)。これ、いつ終わるのか。 //円安で物価が軒並み上がっているのに、増税する気満々の政府。しかも安倍政権は「派遣はずっと派遣」法を通そうとしている。ボーナスも保険も退職金もない派遣の方が経営者は使いやすい。こんな悪法が可決されたら、正社員は片っ端から派遣に置き換えられていく。なのに安倍政権の支持率はほとんど下がらない。火山学会から原発に警告が出ているのに、川内原発再稼働に向け鹿児島の議員はまっしぐら。神秘の国ニッポン。 ●11月4日…パソコンが天寿をまっとうし、現在、新PCに移行中。次は容量3TB、インテル第4世代、記憶本体はSSD(ソリッドステートドライブ)。矢でも鉄砲でも持って来い。 |
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