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2015.5〜8

●8月31日…早く安保法制に関することも書きたいのですが、しばらく国外にいたので、この間にどんな議論が国内で交わされていたのかニュースのバックナンバーを読み込んでいます。国会前の集会、かなり人数が増えてきた来たけど、コミケより少ない…。うーむ。
●8月30日…信じられん、自民総裁選に立候補しようという自民議員が1人もおらんとは。せめて他の人間が首相になってくれればと期待していただけに辛いな。
●8月29日…昨夜、欧州大巡礼から帰国しました。想定外のアクシデント多発で一時帰国を挟んでの墓参行脚。日記は身体を少し休めてから更新しますね。原発が再稼働したのはショック&残念すぎだ…。脱原発を決めたドイツは、風車だらけになってました!
●6月20日…本日から墓巡礼で出国するため次回更新は8月29日夜になります。2カ月半ほど更新が止まるため、昨秋の休止期間と同様、映画、文学、漫画、音楽(歌詞)など、あらゆるジャンルの創作物からメモってきた、人生の宝になりそうな言葉、勇気を奮い立たせてくれる言葉を貼っておきます。以下に紹介する30の言葉の花束の中に、皆さんにとって求めていた一輪が見つかりますように。
・負け犬の本当の意味は、負けることを怖がるあまり挑戦しないヤツらのことだ(映画『リトル・ミス・サンシャイン』)
・その時は不幸だと思っていたことが、後で考えてみると、より大きな幸福のために必要だったということが、人生にはよくあるの(フジ子・ヘミング)ピアニスト
・何もかもが失われた時にも未来だけはまだ残っている(ロバート・H・ゴダード)ロケット技術者
・状況として必要ないときでも笑顔を浮かべること。怒りを感じているとき、みじめな気持ちのとき、 世界にすっかり押しつぶされた気分のときに笑顔を浮かべること…それで
違いが生じるかどうか見てみること。(略)笑顔が返ってこなくてもがっかりしないこと。受け取った笑顔一つひとつを、貴い贈り物と見なすこと(ポール・オースター「ゴサムハンドブック」)
・失敗を恐れるな。失敗することが罪ではなく、目標を低く掲げることが罪なのだ。大きな挑戦では、失敗さえも栄光となる(ブルース・リー)
・船は港にいる時、最も安全であるが、それは船が作られた目的ではない(パウロ・コエーリョ)作家
・どこまで行けるかを知る方法はただ一つ、出発して歩き始めることだ(アンリ・ベルクソン)哲学者
・人生はゼロから生まれゼロに戻るのだから、失敗しても何も損はしない(英コント集団モンティ・パイソン)
・人生どうせ棒に振るならフルスイングで(山口隆)サンボマスターのヴォーカル
・親が子供に教えなければならないのは“転ばない方法”では無く、むしろ人間(ひと)は転んでも何度だって立ち上がれるという事じゃないか!?(羽海野チカ『ハチミツとクローバー』)
・人生で肝心なのは、どれだけ強いパンチが打てるかではなく、どれだけパンチを受けられるかだ(シルベスター・スタローン)
・99回倒されても、100回目に立ち上がればよい(ゴッホ)
・人は何も死ななくても、その人生の中で何度でも生まれ変われる(日渡早紀)マンガ家
・学校や肩書きなど関係ない。清流に棲もうがドブ川に棲もうが、前に泳げば魚は美しく育つのです(松井優征『暗殺教室』第3巻)
・暗闇で振り回す両手もやがて上昇気流を生むんだ (Mr.children「one two  three」)
・「信念さえあれば人間に不可能はない!人間は成長するのだ!してみせるッ!」(マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』/荒木飛呂彦)
・絵具がなければパステルで、それもなければクレヨンで、クレヨンもなければ鉛筆で、裸で監獄に入れられたら、指にツバを吐いて壁に描く(ピカソ)
・生きろ、そう叫びながら心臓はビートを刻んでいる(村上龍)作家
・不当な目にあったことは、あなたがそれを覚えていない限りなんでもないことなのだ(孔子)
・人を憎んでいる暇はない。わしにはそんな時間はない。(黒澤映画『生きる』)
・人間は、行動した後悔より、行動しなかった後悔の方が深く残る(トム・ギロビッチ)心理学者
・取り返しがつかないことをしたと思った時、ある時間待ってみる力を奮い起こすように(大江健三郎)作家
・信じて騙されるのは、誠のものを疑うよりどれ程まさっているだろう(倉田百三)作家
・幸福が現実となるのは、それを誰かと分かち合った時だ(映画『イントゥ・ザ・ワイルド』)
・自分を励ます一番のやり方は、人を励ますこと(マーク・トゥエイン)作家
・そこにたどりつこうと焦ってはいけない。「そこ」など、どこにもないのだから。本当にあるのは「ここ」だけ。今という時にとどまれ。体験をいつくしめ。一瞬一瞬の不思議に集中せよ。それは美しい風景の中を旅するようなもの。日没ばかり求めていては夜明けを見逃す。(ブラックウルフ・ジョーンズ)ネイティブ・アメリカン
・恥じなんてかいてナンボだ。“失敗した”って事は“挑戦した”って事だからな。何もやんねーで他人の事笑ってる人生よりずっとマトモだ(羽海野チカ『3月のライオン』)
・古人の跡をもとめず古人の求めたる所をもとめよ(松尾芭蕉)
・あのときのあの苦しみも あのときのあの悲しみも みんな肥料になったんだなあ
じぶんが自分になるための(相田みつを)詩人
・立ち上がっては倒れ、立ち上がっては倒れ、その足もとはおぼつかないかもしれない。けれども、立ち上がったことは、一生忘れることのない、かけがえのない記憶となる(ガンジー)

//集団的自衛権『憲法学者149人中「合憲」はたった3人』。6月15日の報道ステーションに感動した。反骨心のあるプロデューサーが4月にとばされ、骨抜きになってしまうのかと危惧していたけど、なんのなんの!すごいアンケート調査を実施した!憲法を学ぶ者の基本書『憲法判例百選』の執筆者198人の中には、右寄りの憲法学者もいれば左寄りの憲法学者もいる。その全員に『報道ステーション』が国会で論議されている安保法制についてアンケート。151人から返信があり、「今回の安保法制は、憲法違反にあたると考えますか?」という質問に「違反にあたる」と答えたのは127人、「憲法違反の疑いがある」が19人。逆に「憲法違反の疑いはない」は3人だけだった。
日本を代表する憲法学者の4分の3が“今回ばかりは”と回答していることから、首相が憲法を都合良く解釈することへの学者たちの大きな危機感、怒りが伝わってくる。違憲とした主な理由は3点。

(1)立憲主義に反する
専修大学法学部・内藤光博教授「国民に信を問うこともなく、権力担当者自らが遵守すべきルールである憲法を、解釈変更によりその内実を根本的に変えてしまうことは、実質的な『憲法改正』であり、立憲主義の大原則を根底から崩すものである」
日本大学法学部・甲斐素直教授「日本国憲法は決して『不磨の大典』ではなく、改正は可能です。しかしひとたび確立した解釈、半世紀以上にわたって政府自身が承認してきた解釈を変更する以上、必ず憲法改正手続きを取らねばなりません」。
学習院大学法科大学院・野坂泰司教授「日本の安全保障にとって必要不可欠であるかどうかという問題と、集団的自衛権の行使が憲法に照らして許容されるかどうかという問題は、まったく別の問題である。いかに望ましい政策であったとしても、それが憲法の許容しないものであれば、政府がその政策を実現することは許されない」

(2)国民の権利が奪われている
一橋大学大学院法学研究科・阪口正二郎教授「集団的自衛権の行使を認めさせようとするのであれば、正々堂々と9条改正を主張すべきである。解釈の変更で行おうとすることは、姑息であるだけでなく、さらには国民から国民投票という形での意思表明と判断の機会を奪うもので、民主主義にも反する」。
国際基督教大学・稲正樹客員教授「これは国民の憲法改正権をゆえなく簒奪(さんだつ)する、立憲主義に反する暴挙といえよう」

(3)“砂川事件に基づき合憲”という政府説明はおかしい
上智大学法科大学院・高見勝利教授「砂川判決を持ち出してくるんだったら、政府がこれまで個別的自衛権しか行使できないと説明してきたこととの整合性が取れない。憲法の下で法律をつくっていかなければいけない役割・使命を持っているのが国会であり、国会議員なわけです。裁判所とは別に、議員さんたちも、違憲審査会を行使しているということを自覚してほしいと思います」。
神戸大学・木下昌彦准教授「砂川事件判決は、我が国の集団的自衛権が争点となった事案では全くなく、集団的自衛権について何ら憲法解釈を行っていないことは、通常の判決の読み方からは明らかである。内閣法制局はなぜ、今回に限って特殊な判決の読み方をするのか、充分な説明をする必要がある」。

●中央大学法学部教授・畑尻剛氏
今ほど憲法学説、憲法学者が軽んじられ無視されたことはかつてないと思います。今回のアンケートにおいて、さまざまな意見を持つ憲法学者の多くが政府の解釈による集団的自衛権の容認と今回の安保法制に反対しているという結果が出たとすれば、それは自衛隊員を政治の思惑で死地に赴かせたくないという思いと、われわれ憲法研究者一人一人が学問的良心にしたがって微力ながらも営々と積み上げた憲法学説・理論がかつて経験したことがないほど軽んじられ無視されたことへの怒り、すなわち研究者として譲ることのできない「矜持(プライド)」が重なった結果であると思われます。私を含め、ある一定年齢以上の憲法学者が今回の事態について唯一責めを負うとすれば、それは、今回の安保法制を推進している政府・国会議員らが学生時代に履修したであろう「日本国憲法」において憲法理念をしっかり教えることができなかったことです

●首都大学東京准教授・木村草太氏
「なぜこれほど多くの憲法学者の意見が一致したのか考えて欲しい。普通なら学者だから意見が分かれる。ここまで“違憲”で一致しているのは非常に珍しい」
(1)政府の言い分「(集団的自衛権は)禁止と書いてないからやってよい」→だったら逆に憲法9条の例外としてやっていいと判断できる条文を示す義務がある。
(2)政府の言い分「(集団的自衛権は)自衛の措置に含まれる」→日本が攻撃されてない段階で武器使用するのは先制攻撃であり、「自衛の措置」という説明は到底無理がある。
(3)政府の言い分「(集団的自衛権は)砂川判決で認められている」→米軍駐留の合憲性が問題になっただけで、判決文の中には個別的自衛権の判断は留保すると書かれており(米軍駐留だけ合憲)、まして集団的自衛権の入る余地はない。砂川判決で合憲論を語る人は判決文を読んでいないのではないか。

等々、非常に内容の濃い、報ステ渾身の特集だった。まだ踏ん張っている。

/小林節・慶応大名誉教授の言葉がとても分かりやすい。「政府がいくら言葉を重ねても、集団的自衛権の行使を認めた結論が9条に違反している」。“どれだけ説明しても結論が違憲”というのはシンプル。保守改憲派の憲法学者ですら反対している理由はこう→日本国憲法は「自衛」の権利は認めているが「他衛」の権利は認めていない。憲法をどう読んでも、日本が攻撃されていないのに、他国のために武力行使する権利は導き出されない。政府が「他衛」に踏み切りたいなら憲法改正が必須。今の条文下では120%違憲。
※仮に中国や北朝鮮が攻撃してきたら、個別的自衛権で反撃できる。

少子化を反映し、今でさえ自衛隊員の募集は苦労している(慢性的欠員状態)。隊員たちは日本の領土を守るために志願して入隊したのに、日本から遠く離れて他国を守る為に武力を行使し(しかも相手国にとっては日本からの先制攻撃に)、それで自衛隊に犠牲者が出たら、入隊希望者が激減するのは目に見えている。イラク派遣から帰還した自衛隊員のうち54人が自殺したことも先月の答弁で明らかになっており、これは日本人の平均自殺率の15〜17倍に相当する。入隊希望者がいなくなれば、政府は綺麗事を言っておられず、組織を維持するために徴兵制をとらざるを得なくなる。
イラク攻撃の後に過激なISが生まれ、アフガン戦争の混乱もまだ続いている。世界最強の米国をもってしても武力行使では問題を解決できぬばかりか、状況を悪化させた。
「銃のように即効性はないけれど、対話こそが真に平和を実現し得る道」(映画「インタープリター」)。そしてその役割を果たせるのが、唯一の被爆国であり、平和憲法を持っている我が日本だ。

憲法第98条「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」
・憲法第99条「天皇または摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」
“時代に合わない”から憲法を変えるのではなく、憲法がうたう理想の方に時代を変えていかなくちゃならない。非戦を誓った憲法は国民が目指すべき旗。旗を降ろしたときに理想は遠ざかる。僕はこの旗を掲げてきた日本という国が好きだ。

//国会は集団的自衛権の話題に集中しているけど、労働者派遣法改悪は僕らの生活を直撃するため、もっと国民が大騒ぎするべき内容。人さえ代えればどんな業種でも無期限に派遣労働者の受け入れが可能になり、今まで正社員が行っていた仕事も派遣社員に切り替えられ、“生涯派遣で低賃金"の派遣労働者が増えることは間違いない。
派遣であっても正社員であっても同じ賃金をもらえる「同一労働同一賃金」が先進国のスタンダード。それなのに安倍氏は「国民の理解をすぐには得られないのではないか」と改革に後ろ向き。むしろ、不平等な賃金の方が理解できん。
派遣法改悪は派遣だけの問題じゃない。正社員の人も自分のこととして考えた方が良い。こんな法律が通ったら、企業は正社員をクビにして派遣を使って人件費を浮かすのが目に見えている。この件については、派遣の人を守ることは、正社員を守ることにもなる。

//ここからは希望の話。僕は自民がすべてダメと思っていない。若手議員の間で安倍氏の方向性を懸念するような流れが出来つつある。
→(朝日2015.5.2)「一部に見られるような(歴史)修正主義的な過剰なナショナリズムを排し、保守の王道を歩む」。こんな呼びかけ文を掲げ、自民党若手議員が勉強会「過去を学び『分厚い保守政治』を目指す若手議員の会」を、7日にスタートさせる。自民党の現状への危機感から、「保守中道」のあり方を模索するという。
党内でハト派の代表格とされる「宏池会」の流れをくむ岸田派の武井俊輔、国場幸之助両衆院議員と、無派閥の石崎徹衆院議員が発案。3人とも当選2回で、勉強会への参加の呼びかけも、当選2回以下の衆院議員と2013年初当選の参院議員に絞った。党内が分裂している印象を与えないよう、勉強会の発起人12人は全派閥から募った。
求めるのは「保守中道」で、勉強会開始を谷垣禎一幹事長や官邸に報告した。両者から「反旗を翻すようなものではないな」と確認されたという。
最初の勉強会の講師は古川貞二郎・元内閣官房副長官。政治家や官僚、文化人など幅広い分野から講師を呼ぶ。安倍晋三首相が出す戦後70年談話に合わせ、若手として独自の提言を出す案もある。参加予定議員の一人は「自民党にもいろんな考えがあることを示したい」と語る。
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このように若手議員たちの口から「歴史修正主義」という言葉が出てきている。ここはとても重要なこと。この認識は共有できる。公明党からもこういう動きが出て欲しい。すべての公明党議員が今の執行部に全面的に賛成している訳ではないと思う。特に憲法論議に関しては。

・ドイツ、午後6時以降の仕事を法律で禁止にする方向…ドイツ連邦労働大臣が午後6時以降に仕事は、うつ病など心の病になる可能性がアップするため、来年までに法律で禁ずるように法改正を進めるとのこと。そうでなくともドイツの労働者には約1カ月のバカンスがあり、企業が休みになる(日本のお盆休みの1カ月版)。リンク先の情報では、既にフランスで週35時間労働が1999年に導入され、時間外の業務に関わる電話やメールも禁止されているとのこと。ドイツ人やフランス人にできて、我々日本人にできないことはないと思う。しかも最低賃金だって向こうは約1500円もあって日本の2倍。裏を返せば、賃金も労働時間もまだまだ改善可能ということ。それを無理というなら、日本人は欧州人の半分の能力しか無いマヌケということになる。それこそ自虐的だ。欧州人にできて日本人に出来ないはずがない。

・ロサンゼルス市議会が州の最低賃金を時給15ドル(1800円)まで引きあげる法案を可決。2020年までに実施されるという。1800円!日本は600円台、700円台の地域がたくさんあるのに。いやほんと、弱肉強食のアメリカでさえこうなのだ。日本も環境を変えていこう。
●6月16日…サッカーW杯予選、巨大な旭日旗が客席に。これが国内戦や、相手が日本の侵略と無関係な国ならまだ分かる。よりによって、シンガポール戦に持って来るか。日本人がどう思おうと、アジアの人々にとって旭日旗は旧日本軍のアイコン。シンガポールに住んでいた知人は絶句していた。彼が向こうで住んでいたのは、日本の侵略を記録した戦争博物館の近く。日本はシンガポール占領直後に多数の市民を殺害している(昭南華僑虐殺事件)。彼はいう。「シンガポール人は中韓のように激しく日本を非難しないけど、それは彼らが“許そう、しかし忘れまい”Forgive,but never forgetという立場だからだ。決して忘れている訳じゃない。それなのに、日本人はシンガポール人から非難されないことで、“あの戦争でシンガポールにあまり迷惑をかけていない”と勘違いしている。そして、ただの観光地と思っている」。誰ひとり、「今日はその旗はやめとけ」と注意する人がいなかったことが、いかに戦後70年の間の歴史教育がスカスカだったか物語っている。日本軍占領中に処刑、獄死した犠牲者の総数は、当時の昭南特別市政庁の厚生科長・篠崎護いわく「1万9千人から2万人」。マレーシアの中学生用歴史教科書には「シンガポールで4万人の華僑が殺戮され、マレー半島全体では10万人以上の華僑が殺害された」とある。(シンガポール占領の悲劇
●6月15日…改憲派の憲法学者、小林節慶大名誉教授も政府の戦争法案に反対。「戦争というのは国の存続に関わる大問題ですから、選挙で選ばれていない最高裁判所の15人の裁判官が決めるわけにはいかない。一次的には、選挙で選ばれた国会と内閣が決める。だけど、最終的には主権者国民が決めると(砂川判決は)言っているんですね。だから、ああいう狂ってしまった政治は、次の選挙で倒せばいいんですよ」。

//今夜の『報道ステーション』は必見。「集団的自衛権行使は合憲or違憲」について、憲法学者200人アンケートの最終報告が発表される。

//欧州大巡礼まであと5日。

●6月12日…正社員ゼロ法案、維新の裏切りが酷すぎる。自民がいう同一労働・同一賃金は口約束で、成立の期限も何もない。そんな条件で取引して、野党共闘をやめるとは、何を考えているのか。
●6月11日…約250本もの映画に出演し、「世界で最も多くの映画に出演した俳優」としてギネス記録を持っている英国の名優クリストファー・リーさんが6/7に他界(ウィキ)。享年93歳。36歳の時に演じた『吸血鬼ドラキュラ』(1958)をはじめ7本の映画でドラキュラ伯爵を演じ、“ドラキュラといえばクリストファー・リー”と多くの映画ファンから絶賛された。193cmという長身もあって出演作では強烈なインパクトを残し、老いても『ロード・オブ・ザ・リング』のサルマン役や『スター・ウォーズ』のドゥークー伯爵役など、大作で存在感を発揮していた。哀悼の意を表します。

   

●6月10日…今書いてる原稿のうち1本は吉田松陰の話。松陰が眠る世田谷の松陰神社と、“宿敵”井伊直弼の菩提寺・豪徳寺は谷を挟んですぐ近くにある。これについて作家・徳冨蘆花が明治の終わりに『謀叛論』で触れている。そこから素晴らしい一文を紹介。→
「僕は武蔵野の片隅に住んで居る。東京へ出るたびに、必ず世田ケ谷を通る。僕の家から少し歩くと、豪徳寺(井伊直弼の墓で名高い寺)がある。そこからもう少し行くと、谷の向うに杉や松の茂った丘が見え、その上に吉田松陰の墓を擁する松陰神社がある。井伊と吉田、50年前には互いに不倶戴天(ふぐたいてん)の仇敵で、安政の大獄に井伊が吉田の首を斬れば、今度は桜田の雪を紅に染めて井伊が浪士に殺される。斬りつ斬られつした両人も、死は一切の恩怨を消してしまって谷ひとつの差し向かいで安らかに眠っている。今日の我らが見れば、松陰はもとより混じりけ無しの純粋な志士の典型、井伊も幕末の重荷を背負って立った剛骨の好男児、朝に立ち野に分れて斬るの殺すのと騒いだ彼らも、50年後の今日から歴史の背景に照して見れば、つまるところ今日の日本を造り出さんが為に、反対の方向から相槌(あいづち)を打ったに過ぎない。彼等は各々その位置に立ち自信にたって、出来るだけの事を存分に行なって土に入り、その墓の近所で明治の今日に生きる百姓らは、さりげなく、かつ、悠々と麦などを作っている」。
---泣かせる名文。さすが蘆花先生。

●6月9日…20日の出国までに、不在中の連載原稿を前倒しで5本仕上げねばならず、サイト更新が遅れ気味に。あと2本で完成!
●6月8日…北海道砂川市の公道レース暴走車に命を奪われた家族が痛ましすぎる。競争しながらノーブレーキで信号無視、飲酒、車検切れ、任意保険未加入、気が狂ってる。こんな男がいるとは。
/年金情報流出事件。何でも罰則を強化すれば良いという話ではないんだけど、この事件の対応で膨大な税金が無駄に消えており、これはもう、ウイルス作成や流出情報悪用の罪を最高で無期懲役にでもしない限り、ぬるい対応では解決しないと思う。マイナンバーでこれが起きたら天文学的な金額の税金が費やされる。あと、流出名簿を買うだけで厳罰にしないと。根本的には暴力団の撲滅が必須。政府はイスラム過激派殲滅など勇ましいことを言う前に、まず日本国内で日本人(それもご年配など)をオレオレ詐欺などで“攻撃”にしている暴力団を壊滅しろ。どこが法治国家なのか。民主、共産、社民、山本生活が、「国内の安全保障」として暴力団根絶を選挙公約にすれば、多くの国民が投票すると確信。それは自民が半世紀以上できなかったこと。
/沖縄で駐留米軍・軍属の飲酒運転などの逮捕件数が、リバティー制度(飲酒制限)の解除後に6割増
●6月7日…今日は荒木飛呂彦先生の55回目のバースデー。四捨五入すれば60という年になったけど、見た目が若いのでまったくそういう年齢という実感がない。なぜ「60」という数字を気にするかといえば、手塚治虫先生、石ノ森章太郎先生という2大巨匠が60歳で旅立たれているから。藤子・F・不二雄先生も62年の生涯。連載中の8部『ジョジョリオン』が前作7部と同じくらいの長さなら、先生が60歳を過ぎた頃に完結。ジョジョは第9部まで構想があるといい、ならば9部は70歳にかけて芸術家の円熟した世界に僕らが触れられるということ。ファンとして先生のご長寿を願わずにいられない。どうか波紋呼吸法でギネス世界記録の保持者になるほど長生きを!

//海外でもジョジョ・アニメのインパクトは大きく、アニメの放送開始以来、外国の方からメールを頂く機会が増えた。先日、アメリカ人で「ジョジョ立ち同人誌」を作っている人から、8つの質問をもらったので、そのQ&Aを以下に紹介。(その人は日本語を勉強しており、日本語で質問がきたのでビックリ)
Q1. 自分の言葉で「ジョジョの奇妙な冒険」を説明してください。
A.僕が作品から受け取ったメッセージは「人間は死んだからといって終わりではない」というもの。たとえ肉体が滅んでも、友や子に想いが受け継がれることで、彼らの中で生き続けていけると教えてくれる。また、人生は結果よりも、いかに過程が大切ということも教えてくれる。過程に納得していれば、どんな結果になろうと前向きに生きていける。そしてもうひとつ、「正義」という価値観は時代によって変化するけれど、絶対に変わらない悪があり、それが「他人を犠牲にして己の幸福を手に入れる」こと。この強いメッセージも作品にある。あらゆる苦難に立ち向かっていく登場人物の姿に、生きる勇気が湧く人生のバイブル。
Q2.人前でジョジョ立ちを始めた理由は何ですか?何が後押しをしましたか?なぜ仲間が増えたのですか?
A.ポージングであれば、国や言葉が違っても、世界にジョジョ愛を伝えられるというメリットがあり、ジョジョを知らない人に興味を持ってもらう“きっかけ"として、美しいジョジョ立ちを再現することに。仲間が集まったのは、12年前はジョジョのイベントが全くといっていいほどなかったので、ファンはジョジョ愛をアピールできる場に飢えていたからと推測します。
Q3.一番難しいジョジョ立ちは何と思いますか?
A.キラークイーン!
Q4.一番楽しいジョジョ立ちはどれですか?
A.ジョセフのジャンプ。皆でタイミングの揃った空中停止が撮れるまで練習するので(笑)
Q5.ジョジョ立ちのコツはありますか?
A.「これが限界」という角度からさらに10cm曲げる。大事なことは身体の中に「らせん」を意識すること。足下から頭のてっぺんまで、気の流れも関節もらせん状に。DNAはらせん構造であり、ジョースターの血統を受け継ぐ意味合いもあります。
Q6.カジポンさんの仕事にジョジョは影響を与えていますか?
A.荒木先生はゴーギャンから色調を学び、ギリシャ彫刻からポージングを学びました。荒木先生はいつもインタビューで先人芸術家たちへの感謝の気持ちを表明しており、それは文芸研究家の私が芸術家に墓参りをする動機と重なり、巡礼のパワーに繋がっています。
Q7.「ジョジョの奇妙な冒険」は最近外国でも人気になりました。何か反応は?
A.これまでアメリカや台湾、シンガポールからメールをもらうことがあったのですが、中国で公式にアニメ配信が始まったことで、中国からメールが来るように。日本と中国の政府はあまり仲が良くないですが、ファンはそんなこと気にしません。ジョジョが平和を作っています。
Q8.外国のジョジョファンに言いたいことがありますか?
A.ジョジョファンに国境はありません。すべての読者がジョースターの血統です。人間を信じ、素晴らしい世界を築きましょう!
※後日、送ってもらった誌面から。32ページにわたって外国人によるジョジョ立ち写真やポージングの解説が載っていた。すごい力作!→


by Niki&Laura
(つづく/帰国後、9月に中国編をアップします!)
●6月6日…2日前の憲法審査会で、自公が推薦した憲法学者から(集団的自衛権行使は)「違憲」と断言され狼狽しているのか、昨日の衆院安全法制特別委員会で中谷防衛相が「現在の憲法をいかにこの(安保)法案に適応させていけばいいのか」と、驚愕のトンデモ答弁。「憲法」と「安保法案」が逆!憲法は最高法規であり、本来は「現在の(安保)法案をいかに憲法に適応させていけばいいのか」と考えるべき。この「憲法が格下」という考え方は、首相を筆頭に安倍政権の閣僚に染みついているのか?
・憲法第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う
  防衛大臣、話が逆です!

//中国の客船沈没、引き揚げ・捜索が完了し、結局生存者は船内から見つからず死者331人…。韓国セウォル号の時もそうだったけど、船は1回沈んでしまうと、こうも誰も助からないのか。どこかに空気溜りがあって、何人か生存していると願ってたんだけど…。
●6月5日…半年に一度の定期報告!ウチのサイトは文字が多く、広告が入ると読みにくくなってしまうし、文章の独立性を保つ意味でも、やせ我慢に近い“美学”のためにすべての広告依頼を断っています。とはいえ、せめて維持費の何割かサイトから入ってくれば助かるのが本音…。 読者の皆さんの中にはエールの意味で当サイトからアマゾンを利用して下さっている方もおられるかと思います。2つの大容量サーバー、独自ドメイン、転送サービスなど、サイト維持費(15万弱)の “約7割”をアマゾン還元金に助けられているのですが、購入者のお名前がこちらでは分からないため、せめて高額商品の品名だけでも感謝を込めて報告させて頂きます!
※当ページの検索BOXから購入して頂くと、ひとつの商品につき0.5〜4%の還元金(ただし上限千円)が、アマゾンより管理人に入ります。

【2015年度上半期:1/1〜6/6・高額利用リスト】

★定価2万円以上…NikonカメラD7200BPK、Carl Zeissレンズ、TAMRONレンズ、ヤマハ・スピーカー、カシオ電子ピアノ、防湿庫、セルシス(作画ソフト)、「Fate/stay night」BD-BOX、「氷菓」BD-BOX、3DS LL「ゼルダの伝説」パック、CANON トナーカートリッジ3種、PHILIPS 27型ディスプレイ、ワコム Intuos Proペンタブ、ワコム・ペンタブレットHD液晶、ダイソン・サイクロン掃除機、セイコー腕時計メカニカル、ASUSTek ZenFone5(携帯)。

★定価1万円台…グレン・グールド/バッハCD-BOX、「ジャイアントロボ 地球が静止する日」BD-BOX、「HELLSING I-V&VI-X」BD-BOX、「GODZILLA ゴジラ」BD-BOX、「アイカツ!」BD-BOX、「ウルトラマンギンガ」BD-BOX、「実在性ミリオンアーサー」BD-BOX、「KinKi  Kids Concert」BD、I-Oデータ・液晶ディスプレイ、Canon PIXUSプリンター、3DS LL メタリックブラック、PlayStation Vita、太陽の塔のロボ、メルテック・ポータブル電源、バイク用リアキャリア、折りたたみ自転車、ポータブルHDD、チャイルドシート、幼児用チェア・テーブル、木目オープンラック、アラームクロック、収納仕切りパーテーション、DAIKO・シーリングファン。

以上、記入漏れがあれば申し訳ありません。他に単価1万円以下で複数注文して頂いたものに、LED投光器、ドクターシーラボ保湿ゲル、インターホン親機、写真用光沢紙、ビジネス能力検定問題集ががありました。当サイトのアマゾン検索BOXを利用して頂いたすべての皆さん、本当に有難うございました!
●6月4日…憲法9条をいかに読んでも他国の防衛までやるとは読み切れない。本日、自民党自身が参考人として呼んだ憲法学者までもが、「集団的自衛権の行使は憲法をどう読んでも違憲」「政府のやっていることは立憲主義の否定」と証言。それに対して管官房長官は「問題ない、合憲」。憲法学の重鎮3人の結論よりも、自分の憲法解釈が正しいと言い切る異常さ。まるで“北斗の拳”の「俺が法だ!」状態。自民内の穏健ハト派さん、そして公明党さん、そろそろ安倍政権支持をやめる潮時ではないでしょうか。自民でトップになるべき人材は他にもいるはず。

/『憲法研究者ら廃案声明に171人
憲法研究者のグループが国会審議中の安全保障関連法案について、憲法九条違反を理由に「廃案を求める」と声明。呼び掛け人と賛同人に171人もの憲法学者が名を連ねた。賛同人はさらに増える見通しとのこと。「全国の憲法研究者が危機感を抱き、これだけの人々が名前を出していただいた」。
【呼び掛け人】愛敬浩二(名古屋大教授)青井未帆(学習院大教授)麻生多聞(鳴門教育大准教授)飯島滋明(名古屋学院大准教授)石川裕一郎(聖学院大教授)石村修(専修大教授)植野妙実子(中央大教授)植松健一(立命館大教授)浦田一郎(明治大教授)大久保史郎(立命館大名誉教授)大津浩(成城大教授)奥野恒久(龍谷大教授)小沢隆一(東京慈恵医科大教授)上脇博之(神戸学院大教授)河上暁弘(広島市立大准教授)君島東彦(立命館大教授)清末愛砂(室蘭工業大准教授)小林武(沖縄大客員教授)小松浩(立命館大教授)小山剛(慶応大教授)斉藤小百合(恵泉女学園大教授)清水雅彦(日本体育大教授)隅野隆徳(専修大名誉教授)高良鉄美(琉球大教授)只野雅人(一橋大教授)常岡(乗本)せつ子(フェリス女学院大教授)徳永貴志(和光大准教授)仲地博(沖縄大学長)長峯信彦(愛知大教授)永山茂樹(東海大教授)西原博史(早稲田大教授)水島朝穂(早稲田大教授)三宅裕一郎(三重短期大教授)本秀紀(名古屋大教授)森英樹(名古屋大名誉教授)山内敏弘(一橋大名誉教授)和田進(神戸大名誉教授)渡辺治(一橋大名誉教授)

記者「自民党が推薦した人が違憲だと言っている」
管「まったく違憲でないと言う著名な憲法学者も
たくさんいらっしゃいますから」

だったらそのたくさんの“著名な”学者を連れて
来たらいい。本当にたくさんいるのなら簡単だろう。
この件は改憲派の自民党サイドの学者まで違憲と
言ってる。答えは出た。廃案or改憲あるのみ。
※「違憲でないという著名な憲法学者もたくさんいる」発言があった時に、報道陣は「それでは、その著名な学者のお名前をたくさん挙げていただけますか」と突っ込むべき。フムフムとメモってる場合じゃない。

■『憲法学者から思わぬレッドカード 安保法案審議に影響か』(朝日)以下抜粋
→「集団的自衛権の行使は違憲」。4日の衆院憲法審査会に招かれた憲法学者3人は、安全保障関連法案に「レッドカード」を突きつけた。
小林節・慶大名誉教授は、今の安保関連法案の本質について「国際法上の戦争に参加することになる以上は戦争法だ」と断じ、平和安全法制と名付けた安倍晋三首相や政府の姿勢を「平和だ、安全だ、レッテル貼りだ、失礼だと言う方が失礼だ」と痛烈に批判した。
憲法や安全保障についての考え方が異なる3人の参考人だが、そろって問題視したのは、昨夏の閣議決定で認めた集団的自衛権の行使だった。集団的自衛権は「違憲」との見方を示し、憲法改正手続きを無視した形で推し進める安倍政権の手法を批判した。
長谷部恭男・早大教授は、従来の政府解釈が個別的自衛権のみを認めてきた点を踏まえて「(閣議決定は)どこまで武力行使が許されるのかも不明確で、立憲主義にもとる」と批判した。
笹田栄司・早大教授は、内閣の判断で憲法解釈を変えることについて、戦前のドイツでナチスの台頭を許した「ワイマール(体制)のことを思う」と言及。
教授らは、新たな安保関連法案が、「戦闘現場」以外なら米軍などへの後方支援を拡充する点についても問題点を指摘した。
長谷部氏が「(憲法9条に抵触する他国との)武力行使の一体化が生ずるおそれは極めて高くなる」と発言。小林氏は、戦争への協力を銀行強盗を手伝うことにたとえて、こう皮肉った。
「一体化そのもの。長谷部先生が銀行強盗して、僕が車で送迎すれば、一緒に強盗したことになる」
〔自民党内からも不安の声〕
報道各社の世論調査では、安保法案に反対・慎重な意見が目立つ。憲法学者らの批判に、政府・与党は神経をとがらせる。
安保法案の与党協議をリードした公明党の北側一雄氏はこの日の審査会で「憲法9条でどこまで自衛の措置が許されるのか。突き詰めた議論をしてきた」などと反論。菅義偉官房長官も4日午後の記者会見で「『違憲じゃない』という憲法学者もいっぱいいる」などと火消しを図った。
だが小林氏は審査会後、「日本の憲法学者は何百人もいるが、(違憲ではないと言うのは)2、3人。(違憲とみるのが)学説上の常識であり、歴史的常識だ」と言い切った。
法案審議の序盤で出た「レッドカード」に、自民党内からは不安の声が次々と上がる。安保法案の特別委に加わる自民党中堅議員は「特別委にとっては重要影響事態どころか、存立危機事態だ」と心配する。
自民党幹部らは、安保法制の審議への影響について「タイミングが悪すぎる」「自分たちが呼んだ参考人がああいう発言をしたことの影響は非常に大きい」などと懸念。そもそも「なぜこんな時期に憲法審査会を開いたのか」(党幹部)と、矛先を与党の審査会メンバーに向ける声も出始めた。自民の船田元・審査会筆頭幹事は「(今回の質疑テーマは)立憲主義であり、多少問題が及ぶかなと思っていたが、後半の議論がほとんど安保法制になり、予想を超えたと思っている」と認めた。
●6月3日…明日6月4日は、26年前に民主化を求めて北京・天安門に集まった多数の学生たちが、人民解放軍に虐殺された日。台湾人のデザイナーが作成した以下の“自由”ゴロは、文字の中から天安門事件の日付“6/4”が立ち現れており、思わずPCに保存した。日付が赤い文字で描かれていることで、あの日流れた血を忘れてはいけないと伝わってくる。犠牲者に合掌。

 
〔自由:6 4〕永不忘記(never forget)・永不放棄(never give up)

//東京新聞が年金情報大量流出に関する情報を、個人の対策方法も含めて分かりやすくまとめている。不審な電話も各地で報告されており、既に悪意のある業者に渡ったと考えた方が良い。
●6月2日…日本年金機構のPCがウイルスに感染し、「125万件」という未曾有の個人情報が流出した。ウイルスは新種のもので対策ソフトでは効果がなかった。つまり、犯人は新種ウイルスを作るほどガチで日本年金機構の情報を盗みにきており、悪用のための準備が完璧に出来ていると考えていい。それなのに、ウイルスが検出された5月8日から警視庁が情報流出を伝える28日までの20日間、何も対策が講じられていない。被害防止に重要な初動が遅れまくり。
今回流出した情報には、基礎年金番号、氏名、生年月日、住所の4つが含まれ、第三者がこれらの情報を悪用し、住所の変更手続きなどを勝手にすることは可能という。本人の知らぬ間に住所変更されれば、各種手続きに関する年金機構からの通知が伝わらなくなる。
年金機構は「4つの情報では、成り済まし受給はできない」と説明し、その理由を“口座変更には本人名義の通帳や、顔写真付きの免許証など本人確認が必要なため”としているが、免許証などが偽造された場合には防ぎきれない。新種ウイルスを仕掛けるような連中であり、免許証の偽造のノウハウも持っていると考えた方がいい。第一次安倍政権の時にも年金消失事件があり、今回再び年金をめぐる行政の大失態(監督不行届き)。前回、安倍氏は「最後の1人まで解決する」と宣言しながら途中で打ち切った。どうすんのコレ。それにしても、年金基礎番号がメールの添付ウィルスを開封する程度で流出してしまうとは…。マイナンバーで何かあったら終わり。

//イランは中東屈指の“超”親日国家で、人々は日本が大好きだ。それだけに、集団的自衛権をめぐる首相の国会答弁で違和感があるのは、「イランがホルムズ海峡に機雷を撒く」=「日本が機雷掃海でイランと戦争する」という大前提。“機雷掃海”という言葉は“海をキレイにする”みたいなソフトイメージがあるけど、これは明確な軍事作戦であり、戦争をしかけるのと同じ。5/30の日記で指摘したように、サウジアラビアはホルムズ海峡を通らずに反対側の紅海から輸出可能だし、アラブ首長国はホルムズ海峡を迂回するパイプラインを2012年に完成させ、既に運用開始している。イランがどういう理由で“今さら無意味な”機雷を撒くのか、根拠を政府は説明するべきだ。さもなければ、これはイラン国民に対して、とても失礼な仮定になる。僕がイラン人なら「私たちは親日なのに、どうして安倍晋三は我々を敵視するのか」「なぜ安倍晋三は我々が機雷を撒くと決めつけるのか」と悲しくなる。
/それに関連して、過去に東ティモールで国連PKF部隊2個大隊を統括したり、アフリカやアフガニスタンでゲリラの武装解除にあたった日本人・伊勢崎賢治さんは、「国際政治的に機雷を撒く可能性もない相手に、はなから撒くと決めつけて、こちらが武力行使の準備をすることは、国際社会では(正当防衛を口実にした)“侵略の企て”にあたる」と指摘している。伊勢崎さんの他のツイートを紹介。
・ものすごい親日国であるイラン、そして米との核交渉も進み、スンニ派過激派との対テロ戦で敵の敵は友の”まともな敵”イランに、(首相は)たかが機雷処理に自衛隊を使いたいという極端に内向き要件で、喧嘩を売っている。
・イランに、「お前、機雷撒くだろ」って、国会論争する日本。英語で発信されないことを望む。
・資源をネタに武力行使を大っぴらに議論するなっていうの。議論していいのは、本土が武力攻撃される時の自衛のみ。国家存立危機は「電力不足の凍死」じゃダメ。日本は「侵略」するって思われちゃうの。
・安倍首相「戦闘が起これば直ちに退避」。これは停戦合意監視が主目的だった90年代のPKOの話。今は国連自身が戦時国際法上の紛争の当事者になること(国連法務局の見解)を前提にする「住民の保護」の時代。「退避するなら最初から来るな」が現実の世界。今の話をしよう。
・安倍首相「自衛隊はイラクで統合指揮下に入っていなかった」。ウソつくな。アメリカがイラク政府と結んだ軍事業務協定で免責特権を受けていた。自由行動の部隊に特権だけを与えると思っているのか。ゲリラ部隊じゃないんだよ。
・他国の軍事作戦と「一体化」しないって、自衛隊はゲリラ部隊か? 統合司令下に入るのは当然で、だから統合司令部が現地政府と結ぶ軍事業務協定・国連地位協定の恩恵を受けられるのであり、今までもそうしてきた。
・国連平和維持軍PKFが、戦時国際法、国際人道法違反をした際、誰が責任を負うか。この議論を国際社会はずっとやってきて、今は、「国連」ということになっている。「PKF派遣時の自衛隊の指揮権は日本政府にある」は、国連からするとトンデモナイはなし。
・自衛隊が海外で軍事的過失(国際人道法違反/民間人への誤射など)を犯した時、これが国際問題になる前に、迅速に自前で毅然と対処する国内法体系が無ければ、日本は重大な外交的リスクを招く。なぜ野党は、ここを突かんのか。
●6月1日…NHK朝ドラの『まれ』は主題歌のメロディーラインが実に良く、誰が書いたのか調べてみたら『機動戦士ガンダムUC』の音楽を担当した澤野弘之氏!どうりで良い旋律が多いハズ。土屋さんが書いた、出会うはずの場所や出会うはずの人々があなたを待っているという言葉はホント素晴らしい。
『希空〜まれぞら』(1分24秒)
●5月31日…中国政府がアホなのか、人民解放軍の暴走なのか、国際社会から批判されている南シナ海での岩礁埋め立てについて、軍幹部が“軍事目的が含まれている”と初めて明言。これまでは「遭難船の救助拠点にする」などと言っていたが、軍事を言葉にしたことで各国からさらなる非難が集まるだろう。中国はメンツ重視社会であり、引っ込みがつかなくなるぞ。自分の言葉で自分の首を絞め、まったくもって愚か。
ここ最近、雑誌などで「米中軍事衝突か!?」という言葉を散見する。人類史上、核保有国同士が戦争したことは一度もない。軍事力で米国が圧倒しているとはいえ、核が出てくると戦いの次元が変わる。そこに勝者はいない。
そのような破局的戦争を避ける方法は、たったひとつしかない。国連の主要機関、国際司法裁判所の活用だ。2009年2月、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(1921年設立)は、領土問題で争っていたルーマニアとウクライナに対し裁定を下した。この紛争は黒海で海底ガス田が見つかったことから、両国が領海線を巡って火花を散らしていたもの。埋蔵量はルーマニアの国内消費の20年分に相当し、取り合いになった。判決では係争海域の約8割がルーマニア領海と認定。この裁定にウクライナが文句を言うんじゃないかと思いきや、ウクライナ政府は「資源開発の環境が整い、両国の利益となる」と歓迎。まるで青春ドラマによくある、堤防でケンカした後に寝転んで笑ってる状態。このウクライナ側の反応からも、裁判において公平性が保たれていたことが分かる。提訴から5年で結審。かつての国際司法裁判所がない時代であれば、半世紀、もしくは数世紀にわたって国境争いが続くようなケースでも、1人の死者も出さずに短期間で決着がついたことに感動すら覚える。
その他にも、ペルーとエクアドルがアマゾン地域の国境紛争で、そしてアルゼンチンとチリがビーグル海峡周辺諸島の領有権問題でこの裁判所を利用し解決してきた。
国際司法裁判所は一般の裁判所とは異なり、当事国の双方の同意がなければ審議が始まらないが、仮に一方が単独提訴した場合、裁判から逃げた相手国は、国際社会から「負けるから逃げた」と見なされ、事あるごとに「そこまで自信をもって領有権を主張するならなぜ逃げたのか」と問われ続ける。
南シナ海問題に関して、国際社会は関係各国に「早急に裁判で決着を」と説得する(圧力をかける)必要があるし、日本政府もそのように動くべきなのに、まったくと言って良いほどそうした声は聞こえてこない。
国際司法裁判所は人類全体の宝。ここがまともに機能している限り、国家間で不毛な憎しみが戦争という形で噴き出す確率はグンと減る。武器屋は儲からないし、戦費の貸し付けで一部の銀行家がウハウハになることもない。竹島や尖閣諸島、北方四島の領土問題だって同じ。裁判でスパッと解決せぬ限り“未来志向”で一時的に歩みよっても、すぐに再び対立してしまう。
領土問題はモロに愛国心を刺激するため、とかく感情的になりやすい。それだけに、どの国の政治家も、この問題を最大限に利用し、強硬姿勢を見せることで国民の支持・選挙の票を取り込もうとする。各国の政府が、失政をごまかし、国民の不満を他へ向けさせる為に領土問題を利用する動きが出た時は、真っ先に「国際司法裁判所を活用せよ」と民衆が訴えなきゃ。そして「国際司法裁判所を尊重しない国に、安保理常任理事国の資格なし」とする国際的気運を高める必要がある。過去のすべての戦争犠牲者の生命を無駄にしないためにも。(不況下では憎悪を煽られるとマイナスの感情が加速しやすい。それがロクな結果を生まないことは歴史が証明している)

//作家いとうせいこう氏が首相を念頭にツイート。『戦後レジームを知らない人が、そこからの脱却を呼びかけてた。自分がどこにいるかわかっていないリーダーが「さあ行こう!」と歩き出してるのと同じ。地図も磁石も読めないし読むつもりもない。ついて行かないに越したことはない』。
当サイトの冒頭にいとう氏の言葉『「文学者の戦争責任」は決して過去のことでなくすでに始まっている。気を抜くなよ、俺は自分を含めとっくに厳しくチェックし始めてるぜ』を貼っているように、多くの著名人が安倍政治に沈黙を守るなか、いとう氏の勇気ある発言に心から敬意。

//ブログ『晴耕雨読』さんが紹介していた“ネコには都合が多い”氏の次の怒りに共感→『次世代の党の前衆院議員「日本に危機が迫る時、日本を守るのが任務の自衛隊員にリスクが増すのは当たり前だ。その為に自衛官になったのだ。リスクが増すとか増さないという国会の議論は自衛官の名誉と矜持を傷つける」。自衛官が承知しているのは専守防衛でのリスクだ。前提を崩して覚悟を求めるな。名誉だの矜持だのという言葉で他人の命を弄ぶんじゃないよ。アホンダラが』。

//昨夜の地震、北海道から沖縄まで47都道府県すべてで震度1以上が観測されたのは史上初めてとのこと。
●5月30日…今夜の小笠原の地震は大阪も揺れた。長く揺れていたので不気味だった。マグニチュード8.5って凄い巨大地震。陸地だったらと思うと寒気が。東京湾にシャチの群れが迷い込んでいるのと関連があるのかな…。

//沖縄の翁長知事がハワイを訪れ、大きな成果を出した。ハワイのイゲ州知事は翁長知事との会談後、「在沖縄米海兵隊(普天間基地)の約2700人をハワイに移転する在日米軍再編計画を受け入れたい」と表明!実現するためには国同士が移設計画を決める必要があるけど、「沖縄は対案を出せ」という勢力に対して、辺野古のかわりの有力な代替案になる。翁長知事はハワイを発ち、ワシントンに向かった。

//先日ニュース番組で特筆すべきことを伝えていた。首相は「日本へ石油が輸入できなると大変だから、イランがホルムズ海峡を機雷封鎖したら、攻撃を受けてなくても自衛隊を出す」と答弁している。ところが、日本にとって原油輸入第一位のサウジアラビアは、ホルムズ海峡を通らずに反対側の紅海から輸出可能だし、第二位のアラブ首長国は、ホルムズ海峡を迂回するパイプラインを2012年に完成させ、既に運用を開始している。つまり、イランと戦争(機雷掃海は戦争行為)する必要はない。しかも日本の原油備蓄は半年以上、200日もある。首相が集団的自衛権行使の具体例で出している「ホルムズ海峡危機」は、石油運搬に様々な方法があるため、「我が国の存立を脅かす明白な危険」に該当しない。日本国憲法下で自衛隊を出撃させる理由にはならない。
●5月29日…鹿児島・口永良部島(くちのえらぶじま/屋久島の隣)で火山爆発、全島に退避勧告。専門家は今回の大規模噴火をまったく予測出来なかった。鹿児島の川内原発は過去に敷地まで火砕流が到達している。それにもかかわらず「火山噴火は予見できるため、火山に近くても原発再稼働OK」と7月の再稼働を認めた鹿児島地裁の裁判官、原子力規制委員会、九電幹部は、今日の噴火をどう思っているのか。もう「想定外」は通用しない。

//昨日の首相によるヤジ騒動、いつもモロに保守寄りの記事を書いている
J-CASTニュースが報道している(それも詳細に)ことに驚いた。
・J-CASTニュースより
(1)首相の言い分だと、辻元氏が1人で延々と話していたようだが、実際はそうではない。中谷元防衛相の答弁を受け、3分あまり話している最中に首相がヤジを飛ばしたのだ。
(2)首相は前日(5月27日)の特別委員会で、自身へのヤジに「静かに」と人差し指を口に当てて、「議論の妨害はやめていただきたい。学校で習いませんでしたか」と言ったばかりなのだ。それだけに「早く質問しろよ!」発言には野党の反発は強い。民主党の枝野幸男幹事長は、「ヤジを『けしからん』といった当人が昨日の今日ですから。政治家、総理大臣として以前に人としていかがなものか」
リベラル系の“リテラ”“ゲンダイ”なら分かるけど、まさかJ-CASTニュースが。保守勢力から見ても「安倍晋三は、ない」という流れが起きていることを願う。


首相は前日「議論の妨害はやめていただき
たい。学校で習いませんでしたか」
と自ら
言ったばかり。
それなのに「早く質問しろよ」のヤジ。
日本のトップがヤジる姿を子供達はどう思うか。
自民党の頂点の人材は、他にもっといるはず。
【追記】自民・高村正彦副総裁が「勇み足だ。首相たるもの言わない方がよかった」と苦言を呈したとの事。中谷元・防衛相「やじは慎まなくてはならない。常に謙虚に丁寧にやっていく姿勢が大事だ」。
【追記2】東京新聞により詳細が。→(転載)首相は二十八日の審議でやじを飛ばした直後、「辻元氏が時間がきたのに延々と自説を述べて質問しないので、早く質問したらどうかと言った」と釈明した。だが、「時間がきたのに」という首相の説明は当たっていない。質問時間は各会派の議席数を基本に配分される。同じ会派で複数の質問者がいる場合、各会派の終了時間を守れば、同じ会派の議員の質問時間がずれることは認められている。二十八日に首相がやじを飛ばしたのは、辻元氏の持ち時間として予定されていた五十分間が終わろうとしていたところだったが、その時点でも民主党の時間は四十分以上も残っており、辻元氏が質問を継続することは問題がなかった。首相が「延々と」と指摘した辻元氏の質問は一問で三分五十秒。首相は前日、五分以上に及ぶ答弁を繰り返し、浜田靖一委員長(自民)に「簡潔な答弁を」と注意されたばかりだった
●5月28日…『早く質問しろよ!首相、辻元氏にヤジ 審議中断』(東京新聞/以下転載)安倍晋三首相は二十八日の安全保障関連法案に関する衆院特別委員会で、民主党の辻元清美氏に「早く質問しろよ」とやじを飛ばし、審議を中断させた。首相が命令口調で野党議員にやじを飛ばすのは極めて異例。質疑再開後に謝罪したが、野党は納得しなかった。審議で、辻元氏が中東・ホルムズ海峡での機雷掃海を取り上げ「機雷掃海に行くことで、日本がテロに狙われることにつながりかねない」と、自衛隊による機雷掃海が軍事作戦とみなされ、テロを誘発する恐れを指摘していると、首相はいら立ったように「早く質問しろよ」と声を上げ、議場が騒然となった。その後、首相は「辻元議員が延々と自説を述べて(管理人注:3分50秒を首相は“延々”と言っている。15分、20分とかじゃない)、私に質問しないから、早く質問したらどうだと言った」と理由を説明。「言葉が過ぎたとすれば、おわび申し上げたい」と謝罪した。
辻元氏は終了後、記者団に「がくぜんとした。国民の命の問題を質問していたさなかの発言で、怒りというより、一国の首相として悲しくなった」と語った。
首相は二十七日の審議では、答弁の長さを野党から批判された。二十八日の審議では、浜田靖一委員長(自民)から「国民に分かりやすい簡潔な答弁を」と注意され、簡潔な答弁に「留意する」と述べた。首相は二月の衆院予算委員会で、日教組についてのやじを批判され「日教組は補助金をもらっていて、日本教育会館から献金をもらっている議員が民主党にいる」と答弁。その後、正確性を欠く発言だったとして訂正したことがある。

//どうした報道ステーション。今日、首相がまた野党議員にヤジをとばし、審議がストップしたことについて、首相の品格・資質を問うかと思いきや、トップニュースで“どうして首相がヤジをとばしたのか”と、延々と安倍晋三の気持ちを代弁。しかも民主党の持ち時間の範囲内であり、時間など来ていないのに、VTRでは「(時間が来たのに)延々と自説を述べているので早く質問しろと言った」と、安倍晋三の言葉を紹介。あのVTRだけ見れば、野党側がルール違反をしたように見えてしまう。酷い編集だ。首相がさっさと質問しろという権利はないことを指摘すべきなのに、今の報ステはそこに触れない。そして肝心の野党議員の質問は殆ど紹介されず(志位議員とのやり取りもスルー)。ゲスト・コメンテーターのショーン・マクアードル川上氏(経営コンサルタント)は集団的自衛権の行使に“賛成”の立場。今までなら、こういう重大な議題は朝日新聞の解説委員も一緒に出ていたのに、賛成派のゲストだけとは…。報ステは反骨心のあったチーフ・プロデューサーが人事異動で飛ばされ、完全に骨抜きにされてしまったのか。
※辻元議員が「米軍統合作戦本部の資料に機雷除去は“能動的な作戦”と書かれており、政府が主張する“機雷除去=受動的かつ限定的な作戦”という定義は国際的に通用しない」と説明している際に出たのが、「早く質問しろよ!」の首相のヤジ。質問内容を理解できるように丁寧に説明しているのに。
※野党から「法改正しても自衛隊員のリスクが高まらないとのことだが、その根拠は何か」と聞かれた中谷防衛大臣の答えは「今までも御嶽山の救助など難易度の高い任務をこなしてきたので問題ない」。火山救助と戦場での武力行使は全く次元が違う。この大臣で大丈夫なのか?
●5月27日…暑いので両膝穴あきのジーンズを履いて子どもを保育園に連れて行くと、幼児たちが心配そうな顔でジーンズを指差し、「ズボンがやぶれてるよ」「ケガしたの?」「ボロボロになってる」「だいじょうぶ?」と何人も言ってくれる。「これはね、オシャレっていって、こういうズボンやねん」と今週は毎日解説。優しい子ばかり。

//おお〜!今年に入ってウィキに『戦争絶滅受合法案』の原文が追加。評論家・長谷川如是閑(1875-1969)の創作説があったけど、やはり第一次世界大戦後の1928年にデンマーク人が考案していた。
【現代日本版に要約】※オリジナルは英文(1928.11.16)
開戦10時間以内に以下の者を最下級兵士として召集し、最前線へ送ること。
・首相と閣僚全員、そして開戦に反対しなかった男性国会議員及び高位の宗教者(大川隆法らタカ派宗教者、日本会議系の神社本庁関係者ほか)。
・該当閣僚、議員の女性親族は最も砲火に接近した野戦病院に勤務すること。
※安倍自民と公明は、安保関連法案を可決するなら、上記に次の『有権者の責任』2点を加えて国民投票を。
(1)少子化など兵員不足で徴兵になれば、戦争に賛成した議員を選んだ選挙区の有権者から徴兵すること。
(2)戦費は戦争賛成議員の資産、及びその議員を選んだ選挙区の財政でまかなうこと。
これなら政治に関心が薄い人々も他人事でなくなるか。ニュース番組で「日本も血を流す覚悟をするとき」などと言っている評論家に、流す血が自衛隊員ではなく自分の血でも同じことが言えるのか聞いてみたい。
「人間の行為の中で何が最も卑劣で恥知らずか。それは権力を持った人間や権力に媚を売る人間が安全な場所に隠れて戦争を賛美し、他人には愛国心や犠牲心を強制し戦場に送り出すことです」(銀河英雄伝説)
●5月26日…NHKは、安全保障関連法案の審議が始まった今日の衆院本会議を中継しなかった。すべての本会議を中継せよとまで言わないけど、国民の生命、国家の未来が関わっている、戦後最大レベルの重要法案であり、方針転換の是非を国民が判断するために、絶対にテレビ中継するべき。NHKは衛星放送も含め5つもチャンネルを持っている。できないはずがない。(追記:明日からは中継が入る模様)

//現代の戦争は前線・後方という概念はなく、補給部隊も含めて前線を構成しているという認識だ。弾がなければ戦えないため、「補給線を叩く」ことが重要視されており、「自衛隊員の主務が補給だから安全」という政府声明はおかしい。それを分かっていて「自衛隊員に身の危険はない」と言っているのなら中谷防衛相はどうかしてる。
●5月25日…米ソ冷戦時と現在の軍事状況について、様々な表や数字を使って中国脅威論は眉ツバ(安倍政権が中国脅威論を利用)と解説しているブログを発見。参考になった。南シナ海をめぐる問題は、やがて国連を舞台にした論戦に入っていくだろう。その時、国際世論を味方につけるために、歴史修正主義者が首相では困る。中国側に「侵略を開き直る日本に発言資格なし」と宣伝され、支持が集まらない。

//いよいよ国会で戦争法案の審議がスタートする。議員のすべての言葉を注視。

//iPhoneに入れたオフライン用のウィキ“ミニペディア”が便利すぎて感動。「項目1万件」の無料ツールはあまり使えないけど、1200円の有料版は25万件(画像付き!)でデータも今年更新されており、圏外や海外で検索したい時に大助かり。
●5月24日…少数派の人権保護のために行動するアイルランドの民度の高さに感服!同性婚を合法化する憲法改正を問う史上初の国民投票がアイルランドで実施され、賛成多数で可決!それも接戦とかじゃなく、賛成62.1%、反対37.9%という大差での勝利。これを受けて、アイルランド憲法に「結婚は当事者の性別を問わない」と明記される。特筆したいのは、アイルランドはカトリック教徒が85%もいる保守的な気風であり、1993年まで同性愛は“犯罪”だったこと。それが22年かけて100%法的地位を認められたことはマジで画期的。同性婚はオランダ、スウェーデンなど欧州を中心に20カ国で認められているけど、国民が直接投票で決めたのは世界で初めて。ケニー首相「今日、アイルランドは歴史をつくった。この決断はすべての市民を平等にし、結婚制度を強固にする」。ぜひ日本でもマイノリティーの同性カップルに相続・福祉の面で通常の婚姻と同じ権利が認められるようになって欲しい。

//国際原子力機関(IAEA)が福島原発事故を総括し、加盟国に配布した最終報告書の全容が判明。それによると、「東電や日本政府の規制当局は大津波が第1原発を襲う危険を認識していたにもかかわらず実効的な対策を怠り、IAEAの勧告に基づいた安全評価も不十分だった」と厳しく批判しているとのこと。
報告書は42カ国の専門家約180人の手で作成。今年9月の年次総会で正式に提出される予定。重要なのは『危険を認識していたにもかかわらず実効的な対策を怠り』の一文。これは一般企業なら逮捕・告訴となる事案。自動車メーカーがブレーキの欠陥を知りながら販売すれば経営者は逮捕されるし、食品会社が衛生面の管理を怠り販売しても逮捕される。
事故の後、「想定外の事故」として、原発推進派の政治家、東電幹部、安全神話を支えてきた監督官庁(経産省)の高級官僚と御用学者、神話を無批判に流してきたメディア(特に読売、産経)、誰も責任を問われなかった。だが、今回のIAEAの見解は違う。事故を予測しながら対策をしなかったという業務上の過失を明確に指摘している。ならば、国民世論で裁判に持ち込むべき。
事故直後、僕は「今は誰が悪いかという責任論より、目の前の原発事故の対応を最優先」と考えていたけど、今の甘い被害予測の安全対策で原発再稼働に猛進している業界を見ると、結局、敗戦時に日本人の手で戦犯を裁かなかったのと同様に、東電事故でも誰も法廷に立たされなかったことが、平気で新たな安全神話を流す土壌になっているとしか思えない。原発村の御用学者についても、「百歩譲って、事故を反省して反原発派の先頭に加わってくれたら過去は掘り返さない」と思っていたけど、そのような人物もほとんどいない。あれだけの大事故なのに逮捕者が1人もいないという無責任極まる現状を変えなければ。
※東京地検は2013年9月、津波による事故は予測できなかったと判断し、勝俣元東電会長らを不起訴にしたが、IAEAによる「想定外」一蹴を受けて、東京第五検察審査会がもう一度「起訴相当」を出せば、当時の東電幹部は強制起訴され、刑事責任を問われることになる。
※本丸のA級戦犯は第一次安倍政権の際に国会で原発事故の可能性を指摘されたのに何も行動しなかった安倍晋三。
【2006年参院/質疑応答の要約】
吉井英勝議員「海外(スウェーデン)では二重のバックアップ電源を喪失した事故もあるが日本は大丈夫なのか」
安倍首相「海外とは原発の構造が違う。日本の原発で同様の事態が発生するとは考えられない」
吉井議員「冷却系が完全に沈黙した場合の復旧シナリオは考えてあるのか」
安倍首相「そうならないよう万全の態勢を整えている」
吉井議員「冷却に失敗し各燃料棒が焼損した(溶け落ちた)場合の想定をしているのか」
安倍首相「そうならないよう万全の態勢を整えている」
吉井議員「原子炉が破壊し放射性物質が拡散した場合の被害予測を教えて欲しい」
安倍首相「そうならないよう万全の態勢を整えている」
吉井議員「総ての発電設備について、データ偽造が行われた期間と虚偽報告の経過を教えて欲しい」
安倍首相「調査、整理等の作業が膨大なものになることから答えることは困難」
吉井議員「これだけデータ偽造が繰り返されているのに、なぜ国はそうしたことを長期にわたって見逃してきたのか」
安倍首相「質問の意図が分からないので答えることが困難。とにかくそうならないよう万全の態勢を整えている」
●5月23日…もうオバマはノーベル平和賞を返却するか、ノーベル委員会が没収した方が良い。アメリカとイスラエルのせいで、5年ぶりのNPT(核拡散防止条約)再検討会議で、全会一致が原則の最終決議文を採択できず。4週間も話し合ったのに最悪の結末。決議文に「中東の非核化」があった為、事実上の核保有国のイスラエルが反対し、米国も歩調を合わせた。オバマよ、あなたのノーベル平和賞は核軍縮の取り組みが評価されたもの。もはや所持する資格なし。核兵器の使用禁止を求めたオーストリア代表「合意に至らず大変失望している」。エジプト代表「1カ月も努力したのにNPTを強化し、核のない世界を実現することができない」。一歩も前進しないまま閉会とは。核保有国家があまりに非協力的すぎる。イランに持つなというなら、自分たちの核を放棄すべきだし、少なくとも減らす決意を世界に示すべき。

//今年のカンヌ映画祭の結果が出た。黒沢清監督が『岸辺の旅』(出演・深津絵里、浅野忠信)で「ある視点」部門の監督賞を受賞。黒沢監督「このささやかな、地味な作品から、一つの輝きを審査員の方々が発見してくれた。そういうことが起こるのがカンヌ映画祭だと感動している」。故黒澤明監督と黒沢清監督は偶然同じ姓だけど、世界の映画人にとって“クロサワ”という名前が益々身近になりそう。メインである最高賞パルムドールを受賞したのはフランス映画の『ディーパン』(ジャック・オディアール監督)。同賞に『海街diary』でノミネートされていた是枝裕和監督は残念ながら受賞を逃したけれど、原作漫画が素晴らしいストーリーなので観るのを楽しみにしている。個人的に女優賞にルーニー・マーラが輝いたのが嬉しい。2011年の『ドラゴン・タトゥーの女』の名演が深く印象に残っている。監督賞は台湾映画『黒衣の刺客』の侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督が贈られた。同作には妻夫木聡が出演しているとのこと。こちらも期待。
//大相撲夏場所千秋楽、23歳の照ノ富士が初優勝!同じ3敗の白鵬が日馬富士に敗れ、照ノ富士は平成生まれで初めての優勝者となった。照ノ富士の栄光を讃えたい気持ちと同時に、またしてもモンゴル出身力士の優勝に正直戸惑いも…。白鵬、日馬富士、鶴竜とモンゴル生まれの横綱が続き、その3人を追う力士がこれまた照ノ富士、逸ノ城というモンゴル勢…うーむ、同じアジア人でここまで差がつくものなのか。※1998年の若乃花を最後に17年間も日本人横綱が誕生せず。
●5月22日…安倍政権の戦後70年談話。「心からのおわび」を盛り込まず、「未来志向」にする方針というが、なぜ「心からのおわび」もして「未来志向」のメッセージも両方入れるという談話ではいけないのか。僕は、「過去の反省」と「愛国心」は両立すると確信しており、悪いことしたのに「謝罪=自虐」に感じる政治家が理解できない。
被害者は加害者からの「心からのおわび」がなければ、未来に向けて足を踏み出せない。戦後70年談話に関する有識者会議の西室泰三座長いわく「いたずらに謝罪することを基調にするのではなく未来志向を」。この西村座長は、過去の政府の謝罪について“いたずらに謝罪してきた”と考えてる。そんな言い回しがされる、薄っぺらな謝罪の言葉で、どうやって被害者に誠意が伝わるのか。
以前ならこんな発言をする人物は更迭されていた。でもメディアは何も言わない。先日のドイツ政府の「我々の謝罪に終わりはない」とのギャップもあまりに大きく、二次加害になるような声明を出すくらいなら、もう戦後70年談話は出さなくていい。余計なことはしないで欲しい。日本軍に身内を殺害されたり被害を受けた人は、まだ周辺国にたくさん生きている。もう傷つけないで。
//22日深夜のBSプレミアム、映画『ザ・インタープリター』を未見の方は是非。憎しみの連鎖を断ち切るために、どうすれば敵に「復讐したい気持ち」を克服する事が出来るのかを描いている。主人公シルヴィアは国連本部の通訳の女性。彼女は「銃よりも即効性はないが対話こそが平和への道」と言葉の力(外交)で世界を平和に出来ると信じている。コミュニケーションの失敗と誤解が紛争を生むことを考えると、シルヴィアが「“通訳”で世界平和に貢献する」と熱く語る姿はとても説得力がある。
公開は2005年でイラク戦争の真っ只中。名匠S・ポラック監督「テーマは言葉VS銃。これは砲弾の代わりに言葉を使う物語なのだ」と。正面から対テロ戦争を批判する映画を作れば全米公開が見送られてしまう。反戦メッセージは多くの人に届かなければ意味がないので娯楽サスペンスという形をとったという。この作品が映画史上初めて国連本部ビルでのロケが許可されたのは、監督がアナン事務総長に直接製作意図を語ったからだ。
最後に、劇中からメモった言葉→「圧制者の銃声が鳴り響く中でも聞こえる音がある。人間の囁き声はどんな音とも違う。それは他の音に打ち勝つ力を持っていた。叫び声ではなく、たとえかすかな声でも、真実を語る時は銃声に勝るのだ」
●5月21日…普段、子どもの話題は育児ブログの方に書いているんだけど、ジョジョアニメが最終回目前の佳境に差し掛かっており、5歳児のハートを鷲掴みにしていることを、エールを込めて番組関係者に伝えたく、ここに記載する所存!
まずはンドゥール戦で目を負傷し、エジプト・アスワンで入院していた花京院が、退院後に仲間と再会したシーン。彼は以前から「はやく、かきょういんさん、かえってこないかなぁ」と言っていたので、久々の花京院の登場に歓喜爆発。


花京院復活

予告なしの再会に驚き、喜ぶ仲間たち

「わーっ!かきょういんさんが、
もどってきた!やったぁああ!」

そして子どもは「とりさんのスタンド(マジシャンズレッド)」にハマり、アヴドゥルも大好き。そのアヴドゥルが、前々週に仲間を助けるために自ら犠牲になった。彼がまだ5歳ということもあり、基本的に登場人物が死ぬシーンは、敵であろうと味方であろうと、見せないようにしているんだけど、このアヴドゥルの死は、ストーリーの進行上、どうしても避けられない重要エピソードだし、仲間を救うための“意味のある死”だから、事実を隠さなかった。





仲間思いの
アヴドゥル。
亜空間に消えた
鑑賞後、固まって動かない。目の前に
大好物のオムライスがあるのに…
「アヴドゥルさんはどこにいったのかな…」
「よかった!ここにいたのか!
ラクダさんにのってるね!」
第7部のジョジョが役に立った!
焦った。彼があまりにアヴドゥルのことを心配しているので、僕は“そうだ!第7部を見せよう!”と本棚から単行本を引っ張り出した。7部はパラレル世界であり、厳密には「モハメド・アヴドゥル」ではなく「ウルムド・アブドゥル」なんだけど、作中で元気な姿を見ることが出来る。満面の笑顔になった子どもを見て、7部があって本当に良かったと心底思った。ありがとう、第7部!ありがとう、ウルムドさん!
●5月20日…明晩(21日)20時より再放送されるNHK-BS1『COOL JAPAN〜発掘!かっこいいニッポン選・お墓』に出演しています!海外と日本のお墓事情=死生観が、こうも大きく異なっているのかと驚愕した次第。興味ある方は是非!
【追記】番組内で僕が受験勉強していた「お墓ディレクター」の検定試験ですが、その後、合格通知が無事に届きました!いやはや、合格して本当に良かったです。試験ではお墓の歴史や石の産地、法律問題、実際の施工方法まで出題。それらの出題元となるテキストは「432ページ」もある分厚いもの。日常的に墓石を取り扱っている石材屋さんなら常識問題でも、墓マイラーでしかない僕には難問だらけ(特に石材加工用の工具の名前や彫り方など)。合格するためには7割以上の正解率が必要で、受験料は3万円(!)であるため、絶対の絶対に不合格は許されず、ガチで猛勉強した。
※受験資格は2級の場合「お墓及びお墓の関連業に携わる者」、1級の場合は「3年以上の実務経験者」。検定は2004年に始まった。僕が受けた2級の問題が、既にPDFファイルで閲覧可能になっており、興味のある方はトライして下さい。7割以上、分かりますか。(*^v^*)
  
認定証が届いて胸を撫で下ろした。試験は年に1回だし、受験料も高いし、意地でも落ちる訳にはいかなかった。また、合否は別として、この受験勉強を通して、墓の歴史や石そのものの知識が深まり、また墓石を建立する際の石屋さんの苦労やこだわりを今まで以上に知ることができたのはすごく良かった。これからは墓巡礼の際、巡礼者としての視点だけでなく、「何の石を使っているか、仕上げや装飾のこだわりはどうか」など、石屋さんとしての視点も入ってきそう。

//先週の沖縄県民大会の翁長知事の声明は、語調が強かったこともあり、心底からの政府に対する怒りに感じられた。テレビでは一部分しか流れなかったので、個人的に胸に響いた部分を紹介。
「私が沖縄県の民意を伝えたにもかかわらず、日米首脳会談の共同会見で、安倍総理が普天間飛行場の危険性を辺野古建設によって一日も早く除去すると発言をされた。私は強い憤りを感じている。安倍総理は、日本を取り戻すと言っておられるが、私からすると、この日本を取り戻す中に、沖縄が入っているのかと強く申し上げたい」
「将来の子や孫が、また捨て石として犠牲にならないか、沖縄に責任を持つべき責任世代として、しっかりと見極めていかなければならない。そして、これは強調しておかなければならない。政府は普天間基地の危険性の除去がこの問題の原点だと言っているが、沖縄から言わせると、さらなる原点は普天間基地が戦後、米軍に強制接収されたことだ。何回も確認する。沖縄は自ら基地を提供したことは一度もない。普天間飛行場もそれ以外の基地も戦後、県民が収容所に収容されている間に接収をされ、また、居住場所をはじめ、銃剣とブルドーザーで強制接収をされ、基地建設がなされた。自ら土地を奪っておきながら、普天間飛行場が老朽化したから、世界一危険だから、辺野古が唯一の解決策だ。沖縄が負担しろ、嫌なら沖縄が代替案を出せ、こういうふうに言っているが、こんなことが、許されるだろうか。私はこのことを日本の政治の堕落だと言っている。自国民に自由と人権、民主主義という価値観を保障できない国が、世界の国々とその価値観を共有できるのだろうか。日米安保体制、日米同盟というものはもっと品格のある、世界に冠たる、誇れるものであってほしいと思っている」
「辺野古基地ができない場合、本当に世界一危険な普天間基地は固定されるのでしょうか。こう総理に聞いたら返事がなかった。しかし私は自由と人権と民主主義の価値観を共有する国々との連帯を目指す日米同盟がそんなことはできないと思っている。新辺野古基地の建設を阻止することが普天間基地を唯一、解決する政策だ」
「どうか、日本の国が独立は神話だと言われないように安倍総理、頑張ってください。うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー(沖縄人をないがしろにしてはいけませんよ)」(全文
●5月19日…荒木飛呂彦先生の作品の初舞台化が決定!ジョジョではなく短編『死刑執行中脱獄進行中』。主演は森山未來さん。死刑宣告を受けた男が脱獄を試みるサスペンス。公演は11月20〜29日、東京・天王洲銀河劇場。っていうか、リンク先の記事を見て、ジョジョのシリーズ累計発行部数が9500万部以上になっていることに驚き!アニメ化前は7000万部だったから、驚異的な伸び。ファンが増えて嬉しい!

//『オスプレイ「役立たず」ネパール支援で地元紙』…オスプレイはプロペラが2機あるため風圧が凄まじく、ネパール大地震の救援活動では住宅の屋根を吹き飛ばす二次被害を与えており、地元紙がオスプレイを「useless(役立たず)」と批判。そして「救援活動や救助活動に効果を発揮していない。オスプレイは海洋における戦争で広く活用されている」と報じている。別記事ではロイターのロス・アドキン記者による「アメリカのオスプレイが支援活動からの撤退に直面している。ローターが強力すぎて、建物を損傷させる懸念がある」のツイートを紹介。以降、現地に到着した複数のオスプレイのうち、救援物資を届けるために離陸したオスプレイはないという(5/5時点)。
こういう記事は琉球新報は取り上げるけど、大手メディアは積極的には報じない。この辺にも本土と沖縄の温度差。
【追記】5/5時点では活動が止まっていたネパール派遣隊ですが、その後は現地で活動しているとのこと。カチトさん情報を有難うございました。
【追記2】とはいえ、この着陸動画(1分半)を見る限り、被災地の真ん中に着陸するのは、強すぎる風圧で周囲に危険を伴う模様。
【追記3】実際の事故率以上にオスプレイを怖いと思うようになったのは、僕の場合はこの墜落動画(17秒)を見たのが大きい。いったんバランスを失うと、機体を立て直すのが困難。

/先日の日米首脳会談後、安倍政権はオスプレイを17機購入することを決定したが、米側が提示した価格は計3600億円!本国では1機6,227万米ドル程度(約70億円)なのに、日本が買うとオプション込みで1機200億になり武器商人はボロ儲け。
訪米前コチラの記事では一機100億(平成27年度予算案)という、米軍の購入価格50〜60億(この数字は円高時代のもの)の倍近い金額で買わされることを嘆いている。
・それが訪米後、安倍・オバマ首脳会談後に一機200億に。赤旗は日本側の想定価格100億をもとに2倍と書いているけど、米軍が6,227万米ドルで買っていることを考えると約3倍。正確には予備エンジンや諸経費が入っており、本体価格は200億より下がるだろうけど、それにしても高い。っていうか、実際の本体価格が報道されないので、どれだけボラれているのか分からない。これが米国議会での安倍演説絡みの手土産だったらシャレにならない。

オスプレイは輸送機であり、他国が尖閣諸島に攻め込んでも役に立たない。撃ち落とされて終わり。離島防衛なら制空権維持が最優先であり、本当に必要なのは制空権を守るための攻撃機。真に国防を考えるなら、右派もオスプレイの本体価格を公開するよう政府に迫り、本当に3600億円を払う価値があるのか、その金額でもっと有効な他の装備を購入できないか検討するよう訴えるべきだろう。輸送機にこだわるなら、オスプレイ一機の予算があれば安いUH1ヘリなら9機も買え、大型ヘリのCH47チヌークでも2機買ってお釣りがくる。
オスプレイについては米陸軍は新規調達をやめており(イスラエルも導入を中止)、むしろ在庫処分価格ということで、米軍の購入価格約70億より安く値切っていいくらいだ。同盟国に法外な値段で売り付ける米国のえげつなさ。
/オスプレイ墜落の事故原因もまだ分かっていないのに、今日も沖縄の空をオスプレイが飛んでいると知り絶句。事故の翌日なのに。常識的には事故原因がハッキリするまで運用停止すべき。視界がよくて天候も良好なのに、なぜ落ちたか分からないなんて危なすぎる。

●5月18日…ハワイで米軍ヘリ・オスプレイが着地失敗、炎上。米兵に死者。沖縄には24機が配備されている。※直前動画を見る限り、着地ミスというより墜落に近いものでは。
●5月17日…5年にわたる大阪都構想是非の議論は、反対派勝利で決着。大阪の自民党は橋下氏と対決していたが、安倍官邸は改憲派の橋下氏を内心応援していた。この橋下氏の敗北で維新内のリベラル派に発言力が増し、野党大結集の流れが出来ることを祈っている。一方、勝利した側も、橋下維新が訴えていた二重行政の無駄をなくすために、耳を傾けるべき部分は傾けて、行政に反映して欲しい。

●5月16日…沖縄続報。辺野古移設阻止を求める県民大会に3万5千人が集結。一斉に「辺野古新基地NO」と書かれたプラカードを掲げて、移設反対をアピール。写真から熱気が伝わる。県民大会は2012年の米オスプレイ配備反対集会以来、5年ぶり。「道理と正義は私たちにあり、辺野古に基地を造ることは不可能」と決議文を採択


凄まじい数の「NO」のプラカード。「この声を無視するな」と、本土の人間が政府にもっと働きかけないと!
●5月15日…沖縄では毎年5月15日に“5.15平和行進"が行われている。今年は辺野古新基地の建設反対を訴え、辺野古の真向かいにある海岸からスタートした。
戦後の政府がまともに歴史教育を行わなかった為、本土の多くの人間が沖縄の悲劇や怒りを知らないまま70年を過ごして来た。戦時中、沖縄の人々は米軍だけでなく、日本軍からも殺害されていた事実を僕らは知っておくべきだ。
・久米島守備隊住民虐殺事件…米軍に委託されて「投降勧告状」を持ってきた住民を「敵に寝返ったスパイ」として処刑するなど、住民22人が虐殺された。(リンク
・渡野喜屋(とのきや)事件…1945年5月12日、沖縄北部の島民が米軍から食糧をもらったことに日本兵が激怒、夜中に島民を整列させて10人の日本兵が手榴弾を投げ込んだ。女性や子どもを中心に35人が虐殺され15人が負傷。(リンク@当サイト)

//ブルース界の巨匠ギタリスト、B・B・キング氏訃報の速報。享年89。
●5月14日…本日安倍内閣が、これまで歴代政権が禁じてきた海外での武力行使を可能にする戦争法案を閣議決定。安倍晋三が記者会見で「これで安全保障上のリスクが軽減した」と言っているのを見て「オマエが安全保障上のリスクそのものだろ!」と思わずツッコミ。

ネットを見ると「中国や北朝鮮に攻め込まれないためには必要!」と書いている人がいるけど、それは全く的外れ。中国・北朝鮮に攻撃された時は、今でも既に個別的自衛権で反撃できる。安倍晋三がやろうとしていることは、アメリカなどが攻撃された時に、(それが地球の裏側であっても)攻撃されていない日本が加勢できるという法案(相手にとっては日本から先制攻撃を受けることになる)。しかも安倍晋三は、アメリカが先制攻撃をかけて反撃された場合でも、自衛隊が米軍と一緒に戦う可能性があると答弁している。何度も書くけど、安保法制と中国や北朝鮮からの防衛は関係がない。そこを政府・NHKは説明せず、巧みに勘違いさせている。

かつて日本は米国から石油を禁輸され、このままでは石油が不足し国家存亡の危機なると米国相手に戦争を始めた。
そして今また、安倍晋三は「中東ホルムズ海峡が機雷封鎖されれば石油が入らなくなる」と、再び石油不足を理由に戦争法案を可決させようとしている。
普通に考えれば、先の大戦を教訓に、二度とエネルギー問題で武器をとる事態にならぬよう、日本にふんだんにある地熱エネルギーを開発するなど自然エネルギーの割合を極限まで高め、石油もホルムズ海峡を通過しない産油国と取引するなどリスク軽減に努めるもの。70年間、ほとんど自然エネルギーを開発しなかったことを政治家は反省するべきだし、石油不足を理由に自衛隊を参戦させるなどもってのほか。
70年前と同じ理由で戦争に続く道を歩もうとする政治家と、それを51%(NHK最新世論調査)という高い支持率で応援する日本国民。でも、アベノミクスに賛同して自公に投票した人と、安倍政治を容認して選挙に行かなかった人でも、選挙の争点にならなかった安保法案を支持しない人がいると思う。なんとか皆で連携しないと。
●5月13日…「国防!国防!中国が!北朝鮮が!抑止力が!」と言いながら、日本海側にズラリと原発を並べる感覚が理解できず。普通なら最大の急所を無くす努力をするはず。安倍自民が国防のことなど本気で考えていない証拠。
●5月12日…昨日NYクリスティーズの競売で、ピカソの作品「アルジェの女たち」(1955)が、美術品では史上最高額の約215億円(1億7900万ドル)で落札!ひょえ〜。215億って、もうわけが分からない。美術館が落札していれば展覧会で観ることができるけど、今回の落札者名は非公開らしく、おそらくどこかの大富豪。こうなると、金庫や蔵に入ってしまう可能性が高い。落札価格100億を超えるような芸術作品は人類共通の遺産であり、年に一度の公開義務を設けて欲しい。

//他県の人にはあまりピンと来ないと思うけど、大阪は次の日曜の「大阪都構想是非の住民投票」でホット。僕も街宣車の上で熱弁する橋下氏の言葉を聞いた。大阪府と市をひとつにしてどれくらい無駄金が減るのか、賛成派と反対派であまりに試算で出した金額が異なり、初期費用もバカにならず、どっちが正しいのか分からないまま投票日を迎えそう。僕が演説を聞いてズッコけたのは、最後に橋下氏が「大阪都にしてカジノを誘致しましょう!」と力説したこと。大阪にカジノなんていらない!大阪が誇る伝統芸能・文楽の予算カットに血道をあげ、一方で依存症が心配されるカジノ建設に邁進する姿に閉口。※リンク先の分析によると、アマゾンで都構想関連の書籍を検索すると、賛成派2冊に対し、反対派は13冊。書いた学者の数は、賛成1人、反対7人。唯一の賛成派学者にカウントしたのは、「専門的大学人」でなく「特任教授の経験あり」という経歴の堺屋太一氏とのこと。

//クラシック・ファンはほんと幸せ者だと思う。歴史が古い分、作品が無尽蔵にあるし、しかも数百年にわたる“時間のふるい"にかけられ、駄作は時の波に沈み、良い作品だけが現代まで受け継がれている。先日、初めてモーツァルトと同世代のイタリア人作曲家ケルビーニ(1760-1842)の「レクイエム」を聴いた。うおお…この冒頭1曲目の深い精神性に心を掴まれた。ウィキによると、ベートーヴェンはケルビーニを当時最高のオペラ作曲家と考えており、最初の職業指揮者(それまで作曲家自身が指揮)であるハンス・フォン・ビューロも、モーツァルトのレクイエムよりケルビーニのレクイエムを高く評価していたという。
そして、現代を生きるクラシック・ファンが10年前のファンより幸福なのは、2006年からYouTubeが普及し始め、昔なら「ケルビーニのレクイエムなんか近所のレコード屋にないぞ!?」と走り回るところ、今では検索するだけで5秒も待たずに鑑賞できる。まさに奇跡の時代。しかも、クラシックの音源は著作権フリー(50年経過)になったものがたくさんあり堂々と楽しめる。僕の世代はナマのカラヤン、バーンスタイン、クライバーを見ることが出来た最後の世代でもあり、音楽ファンとしては良いタイミングで生まれたと思ってる。

//まだ5月前半なのに台風6号か〜。

●情報求む!の偉人お墓一覧
カラヴァッジョCaravaggio(1571-1610)宗教画に写実性とコントラストの強い明暗法を導入、バロック美術に大きな影響を与えた。「聖マタイの召命」「キリストの埋葬」。
※2010年に漁村ポルト・エルコレ(Porto Ercole)の小さな教会(約200人の墓)の地下聖堂で本人のものと見られる頭骨や大腿骨が発見された。1956年に掘り起こされて納骨室にあった骨を科学的に徹底調査したという。問題は、その「小さな教会」の名前と場所が分からないこと。漁村ポルト・エルコレの衛星写真で墓地を発見できず。(教会は海辺にあるらしい)→【解決!】納骨祭の記事を発見!Yさん情報を有難うございました!
ヴェルサーチGianni Versace(1946-1997)ファッションデザイナー。スーパーモデルブームの火付け役。作品は華やかでアート指向。
※Cemetery of Moltrasioの場所が不明。
●5月11日…昨日のNHK『日本人はなぜ戦争へと向かったのか・第3回“熱狂”はこうして作られた』(再)を見逃した方のため用にまとめ。マスコミの戦争責任を問う画期的な内容。タブーなし。
・これまでマスコミは「軍部による言論弾圧や検閲に苦しめられた被害者」として語られがちだった。だが、当時の朝日記者(96歳)の証言「戦争になれば新聞にとっては経営面ではマイナスじゃないんです」。満州事変以前は発行部数が伸び悩んでいた新聞各社。ところが、戦争になると身内が徴兵され、安否を知るために新聞を購読する人がうなぎ登りに増える。1931年の満州事変から1941年の日米開戦までの10年間で、朝日・毎日・読売の発行部数は400万部から850万部に倍増した。※この記者は報道の戦争責任を感じ、終戦時に辞表を出している。
・1931年、中国東北部(柳条湖)で南満州鉄道の線路が爆破される。これは日本側の自作自演だったが、中国軍のしわざと偽って日本は攻撃を開始した。新聞各紙は「卑怯な中国に報復を」と社説で煽ったが、陸軍の谷萩大尉が「あれは関東軍の謀略だ」と大手新聞のデスクには伝えていた。新聞は終戦まで真相を伝えず、「満州事変は日本の正当防衛」と国民に信じ込ませ、最期は太平洋戦争に至ってしまう
・満州事変の3ヶ月前、陸軍の中村震太郎大尉が中国をスパイ偵察中に捕まり、処刑され遺骸が損壊される事件が起きた。マスコミは“スパイ中”ということを伏せ、殺害されたことだけを大きく伝え、“中国憎し”の世論を作っていった。
・一貫して好戦的だった毎日新聞と異なり、朝日は当初、“外交で解決すべし”と軍事行動に公然と反対していた。しかし、その姿勢が世論から“弱腰”と批判され不買運動が起きてしまう。さらに陸軍から“支援を頼む”と編集長が説得され、ついに戦争支持に転じた。
・国際連盟から満州に派遣されたリットン調査団が、「満州を国家として認めず。国際管理下に置くべし」と報告書をまとめる。全国132の新聞社は「リットン報告書は断じて受け入れられない」と共同宣言を出す。そして新聞各紙は連日のように「国際連盟を脱退すべし」という社説を掲載した
・1933年、当時の大蔵大臣・高橋是清(3年後に2.26事件で暗殺)はメディアの暴走に怒り、「国際連盟脱退せよと新聞に書かせるな」と陸軍に噛みついた。陸軍は「あれは新聞が勝手に書いている」と返答。
国際連盟を脱退した日本全権大使の松岡洋右は、「日本は世界から孤立。大変なことになった」と“敗戦将軍”の気持でジュネーブから帰国。ところが待っていたのは「よくぞ日本の誇りを貫いた」「英雄、松岡」という国民の大歓声だった。新聞各社が社説で「世界に物申した希代の英雄」「松岡代表の凱旋」など讃えた結果だ。松岡いわく「この非常時に私をこんなに歓迎するとは、皆の頭がどうかしていやしないか」
・1937年、近衛文麿が首相に就任し、1ヶ月後に日中戦争が勃発する。開戦4日目、近衛は世論を味方につける為、首相官邸にメディアの代表40人を集め「挙国一致報道」を確約させる。半年後に首都・南京陥落。
・近衛は戦争終結までNHK総裁でもあった。近衛はヒトラーがラジオを最大限に利用したことを知っており、自身もラジオを巧みに活用し、国民を熱狂へ駆り立てようとした。近衛・NHKはナチスの手法を徹底的に研究し、それを手本に番組編成を行った
・国民は「首都(南京)さえ落とせば戦争が終わる」と思っていたのに、終戦どころか戦域が拡大し長期化していく。政府は国民の戦意を保つために、戦場から“勝った勝った”とラジオ中継。負け戦は報道しない。戦争の実態を知らず、日本の力を過信する世論をラジオもまた作り出していった。
・戦争が長引き、経済は悪化の一途。やがて国民は「報道では連戦連勝なのに中国が屈しないのは、米英が中国を支援しているからだ」と不満を抱くようになり、英国大使館に6万人(!)の民衆が押し寄せ、抗議集会を行った。米国に対しても、“強硬に出るべき”という世論が3分の2に。
・そこに飛び込んできたのがドイツ快進撃のニュース。新聞各紙は「日独伊三国同盟を結べ」と世論に訴え、民衆もこれを熱狂的に支持した。米英の底力を知っている外務省と海軍は三国同盟に反対していたがマスコミのせいで劣勢に立たされ、1940年9月に同盟は成立。駐ドイツ大使・来栖三郎は記者に向かって「君たちの新聞が三国同盟を支持するからああいうふうになったんだ」と嘆き、近衛首相は「ドイツ特使が日本に来やがるし」と肩を落とした。
・ドイツはフランスを占領し、英国を空襲しており、そのドイツと同盟を結んだことで英国、米国との関係悪化は決定的となった。
・政府の打ち出した方針に、メディアが「そんな弱腰でどうする!」「国益が守れるのか!」と声高に批判。「正義は日本にある!」という新聞の絶叫に、国民は喝采を送った。メディアは自分たちが作った世論に自身も巻き込まれ、転がる雪だるまを自分たちでも止められなくなり、お互いに無責任になっていった
1941年の年頭の世論調査では6割の国民が“日米開戦は避けられる”と楽観視していた。10月、日米交渉に行き詰まった近衛内閣は総辞職し、陸軍の東條英機が首相に就任。新聞は反米報道一色になり、日米開戦が現実味を帯びてくる。戦争を望まない人の声はかき消された
・1941年12月1日(真珠湾攻撃一週前)の御前会議で日米開戦が決定。この日、東條と秘書官の会話。秘書官「この頃は総理に対して何をグズグズしているのかという投書が多くなりました」東條「東條は腰抜けだと言っているのだろう…」。首相官邸に届いた投書は3千通。その大半が日米開戦を求めていた。
日本の舵取りを任された指導者たちは自分たちの行動に自信がないために世論を利用しようと思った。だが、その世論はメディアによって熱狂と化し冷静な判断を失っていた。メディアが好戦的になれば、世論は簡単に沸騰し、戦争までアッという間。この教訓を学ぶ必要がある。
●5月10日…今日再放送本日10日13時50分NHK『日本人はなぜ戦争へと向かったのか〜メディアと民衆』再放送!戦前「好戦的な文章の方がよく売れる」と無責任に軍や国民に開戦を煽ったメディアの責任を検証した秀作。勇ましい文章に国民が熱狂し、その熱狂がメディアをさらに好戦的にする蟻地獄。再び騙されぬため必見!
●5月8日…前回の大河『花燃ゆ』で幕末の大事件「桜田門外の変」(井伊大老暗殺)が、ナレーションだけで済まされてスルーされたことに、文字通り椅子から転げ落ちた。これまで井伊大老役の高橋英樹さんが熱演してきただけに、本作の「桜田門外」は大河史に刻まれるものになると大いに期待していた。それが!それがッ!維新を語る大河ドラマで、倒幕運動の起爆点となる井伊大老暗殺を丸ごとカットするとは!ただただ唖然。そりゃ、主人公は松陰の妹だし、井伊大老と面識があるわけじゃない。だけど、吉田松陰が準主役の物語で、桜田門外をカットしたらダメだろ!時間がないならともかく、どうでもいい脱線をしまくっててこれは…。
『花燃ゆ』は視聴率不信(第15話時点の視聴率一ケタは大河史上最速)が話題になっている。とにかく展開が遅いというか、普通の大河なら1話分のエピソードを5話ほど費やして描いているため、歴史ファンでも苦行の回がある。よくいえば「丁寧」なんだけど、45分かけて殆ど話が進まない回が続発する一方で、桜田門外という歴史的大事件をカットするような手抜きをやるから、基本的に大河応援団なのにストレスが溜まっていく…。俳優さんが良い演技をしているだけにもったいない。

※この「桜田門外スルー」に匹敵する衝撃で記憶に残るものは次の3つくらい。
・直江兼続が主人公の『天地人』に歴史ファン待望の前田慶次が登場しなかったこと!
・主人公が徳川家に嫁いだのに関ヶ原の合戦がカットされた『江』。ダンナは合戦に遅参した秀忠とはいえ、徳川家の命運に関わる関ヶ原をナレーション処理とは…。
・『龍馬伝』で龍馬最大の功績“薩長同盟"の談判に向かう途中で、指名手配の身なのに自ら追っ手(新選組)の屯所に1人で乗り込む狂気演出。しかもフィクション。今まで薩長同盟に心血を注いできたのは何だったのかという、破壊力MAXの無駄エピソード(ただし『龍馬伝』全体は紛れもなく傑作。サントラも2種類とも購入)。『龍馬伝』は最終回の龍馬暗殺シーンで選挙速報テロップがモロかぶりした悲劇もあった。

かつて『平清盛』の視聴率が一ケタになった時、当日記では役者陣の鬼気迫る演技、光や構図に気合いを入れた圧巻の映像美、密度の濃い脚本(名セリフ多数)、毎回毎回がドラマを超えた「芸術作品」になっていると、その完成度の高さをフルアクセルでアピールしていた。とにかく全スタッフに視聴率を気にせず頑張って欲しいとエールを送りたかったし、最終回が放映時間の事実上の短縮(従来最終回は拡大版なのに通常と同じ45分)&壇ノ浦の合戦が数分しかなかったことで(おそらく視聴率低迷で予算カット)、全く同じキャストで壇ノ浦だけの2時間スペシャルを今でも作って欲しいと思っている。どうか『花燃ゆ』も、全力で応援したくなる濃密な作品になるよう願っている。

※グチで終わるのはなんかイヤなので、歴代大河から特に印象に残っている個人的ベスト・シーンを記述!
・『黄金の日日』(1978)…杉谷善住坊(川谷拓三)や石川五右衛門(根津甚八)の最期。どちらも友との別れのシーンに滝泣(善住坊動画あった…)。テーマ曲は歴代大河で最高。オープニング映像は太陽が沈む姿を映すだけという斬新さ。
・『徳川家康』(1983)…信長から贈られた鯉を有り難がる弱腰の家康をいさめるため、打ち首覚悟で鯉を食べてしまう石川数正(江原真二郎)の真の忠臣ぶり。この大河では若き役所広司演じる信長が全シーンGOOD。
・『独眼竜政宗』(1987)…実母に毒を盛られたことを悟った政宗(渡辺謙)の、驚愕した表情が忘れられない。また、弱小勢力ながら政宗を翻弄する大内定綱役の寺田農(みのり)の怪演も良い。
・『武田信玄』(1988)…
青年・信玄の無思慮な戦をいさめるため、命と引き替えに思いを伝えた重臣・板垣信方(菅原文太)と甘利虎泰(本郷功次郎)の覚悟。
・『翔ぶが如く』(1990)…幼友達の西郷を西南戦争で討つことを決めるまでの大久保利通(鹿賀丈史)の苦悩。大久保も大変だった。また、死に場所を故郷の城山と決めて退却する際の、西郷軍の面々の負け戦とは思えない清々しい表情も鮮烈。
・『太平記』(1991)…凄絶な集団自決に至る北条一族を率いた北条高時=片岡鶴太郎の名演に尽きる。第22話『鎌倉炎上』は歴代大河屈指のエピソード。鶴太郎が名優に大化けした(この3分7秒から)。
・『葵 徳川三代』(2000)…大河ドラマで何度も描かれた“関ヶ原の戦い"は、このドラマが最高峰。エキストラの人数も馬の数も多く、初戦の小競り合いから西軍本陣崩壊まで実に丁寧に描ききった。合戦中に名もなき足軽たちの死を多く描写したことも特筆したい。
・『新選組!』(2004)…それまで無名に近かった堺雅人が新選組副長・山南敬助を演じブレイク。第33話『友の死』の切なすぎる山南自刃シーンが胸に残る。剣豪でありながら結核に敗れる沖田総司役の藤原竜也も良い。オダギリジョー、谷原章介、中村勘太郎など、隊士が豪華。一番の出世頭は十番組長・原田左之助からリアル国会議員になった山本太郎かも。
・『功名が辻』(2006)…舘ひろし演じる信長は、歴代大河で最強の怖さ。これぞ求めていた信長。
・『篤姫』(2009)…第28話『ふたつの遺言』、夫である13代将軍家定の死を1カ月も知らされずにいた篤姫が、棺を前に「そんなところで何をしていらっしゃるのです」と泣くシーンがたまらない…。宮崎あおいの演技に見えない涙が心を鷲掴み(この37分50秒から)。尚五郎さん=小松帯刀(瑛太)の純愛も良かった。
・『天地人』(2010)…全編がショボかったものの、関ヶ原で小早川秀秋に裏切られた時の三成を演じた小栗旬の演技が良く、そこは録画を何度も繰り返して見た。
・『龍馬伝』(2012)…音楽、映像、脚本、演出、すべてが最高レベル。『平清盛』と並ぶ平成大河の傑作。特に武市半平太(大森南朋)が切腹するまでの前半が、異常な緊張感。半平太が妻との朝食に捕縛されるシーンは、泣きすぎて脱水状態に。新選組の怖さも大河で一番。人斬り以蔵(佐藤健)の不器用さもうまく描いていた。主役陣のほか、“後藤さま"青木崇高、“大殿"近藤正臣、そして獄死した同志を演じた宮迫博之、みんな存在感があった。毎回息を殺して見ていたので45分終わるとヘトヘトに。
・『八重の桜』(2013)…戊辰戦争で落城する寸前に会津藩士たちが「生まれ変わったら、また会津で」と言って自刃するシーンが、震災後の福島の被害も相まって、落涙止まらず。この大河では戊辰戦争で殺し合った会津藩士と薩摩藩士が、明治維新後に憎しみを乗り越えて和解するシーンを、決してご都合主義ではない“神脚本"で描いている。ドラマのクライマックスが合戦シーンではなく、合戦後の和解という点でも、憎しみの連鎖が問題になっている現代にあって、まっこと貴重な作品。坂本龍一のテーマ曲も素晴らしい。
・『軍師官兵衛』(2014)…信長を裏切った荒木村重の“追い詰められ感"を演じた田中哲司の熱演がハンパない!あの目…!そして、官兵衛役の岡田准一は、一年間にわたる土牢監禁の前後で、体を取り巻く空気まで変えてしまい、その演技力に圧倒された。

//そろそろ大河ドラマで昭和の戦争をやって欲しい。主人公は海軍兵学校を首席で卒業し、山本五十六生涯の親友となった堀悌吉中将で!堀が戦前に記した『戦争善悪論』の結論は「戦争ナル行為ハ常ニ乱、凶、悪ナリ」。
●5月7日…多国間条約であるTPPの規約は、日本国民の最高法規である憲法よりも優先されると指摘する学者が多い。そのように、すべての国民にとって一大事である条約が、国会議員にも内容を知らせないまま、一部の閣僚で締結されようとしている。そんな権限を国民は安倍に渡した自覚があるか。

/これは酷い。TPP交渉の詳細な内容を、米国の議員は閲覧可能なのものを、日本の国会議員は閲覧不可能という。同じ内容の文書を、米国OK、日本はダメって…あまりにポチ過ぎるだろ。これが民主党時代なら政権は猛パッシングだ。なぜ安倍政権の弱腰をメディアはもっと問題にしないのか。

●5月6日…噴火の兆しで注視されている箱根山。阿蘇山や桜島のように有名な火山じゃないから噴火してもたいしたことないと思ってたら、約9万年前の噴火では火砕流がなんと50キロ先(現在の横浜市付近)まで到達したという。約3000年前の噴火では山の上部が吹き飛び、標高が3000メートルから1400メートルになったそうだ。おいおい…。※今回は小さな水蒸気爆発で済むと予測されているとのこと。【追記】こちらの学者さんは“マグマ噴火もあり得る"と指摘。う〜む。
●5月5日…福井県の水晶浜って行ったことがなかったけど、こんなにキレイなビーチなのか。沖縄や南の離島まで行かないと、こういうエメラルドの海は見られないと思ってた。これは泳いでみたい。

●5月4日…本日4日・13時5分NHK『君が僕の息子について教えてくれたこと』再放送!日本の自閉症の若者が書いた一冊の本が、著名な英作家に訳され世界に。社会とうまく関われなくて苦しんでいる自閉症の人が何を必要としているのか伝わってきた。一冊の本がこんなに多くの人の救いになる…未見の方是非!

●5月3日…47戦全勝の5階級制覇者メイウェザーと、アジア人初の6階級制覇者パッキャオとの、世紀のボクシング対決が終了。メイウェザーは確かに強かった。そしてパッキャオは、メイウェザーのカウンター右ストレートをもらいながらも、何度も果敢に飛び込んでいった。両者の神技に眼福。
●5月2日…“20世紀最高のバレリーナ"と讃えられたマイヤ・プリセツカヤさんが本日他界。享年89。ロシア・バレエの殿堂モスクワのボリショイ劇場で長年プリマを務めたプリセツカヤさん。追悼の意を込めてボレロを紹介。クライマックスのココから最後まで2分10秒間、表情や眼光、腕の動きなどすべてが素晴らしすぎる!

//明日は憲法記念日。第九十九条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」。憲法の条文を変えることなく、解釈の変更だけでそれまで違憲とされていたことを実行しようとする連中から、いかにして憲法を護っていくか…今年は例年以上に国民がよく考えねばならぬ1日。

//上映中のディズニー2本立て、短編『アナと雪の女王 エルサのサプライズ』&実写『シンデレラ』、見に行くべきか迷っている人がいたら、是非足を運ぶことをオススメします!なんといっても、アナ雪短編の“多幸感"はハンパないっす!歌あり笑いあり夢のような7分。オールスターキャストとエルサのクシャミから生まれた“彼ら"が、7分でお腹いっぱいにしてくれた♪
『シンデレラ』もギャグや「ビビディ・バビディ・ブー」の魔法シーンが予想以上に盛り上がり、誰もが知っている何の新鮮味もない物語なのに、まったく退屈せず最後まで楽しめた。俳優も最初はなんか違和感があったけど、中盤からは彼女以外のシンデレラは考えられず。王子役も良い。ぶっちゃけ、全然見に行く気がなくて、子ども引率で仕方なく行ったけど、大人の方が楽しんでいたかも!(*^o^*)
●5月1日…首相の公式ツイッターを山本一太議員が成りすましで書いていたことにブッ飛んだ。代筆の場合に「これは代筆です」と書かない場合、それは成りすましとなる。





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