最新文芸情報


2007.5〜6

 6月30日〜多くの方から薦められていた井上雄彦先生の漫画『バガボンド』(主人公は宮本武蔵)を、ついに読み始めた。『スラムダンク』は若者ばかり登場したけど、本作は汗臭いオヤジ(野武士)がいっぱい。脇役までキャラの存在感が強烈で、すごい迫力だね。1巻の後書きがとても良かったので紹介!--「幸福とは今あるものに感謝できること。簡単なようで難しく、難しいようで簡単(井上雄彦)。世の中に“今あるものに感謝せよ”という言葉はたくさんあるけど、大抵は「簡単なようで難しい」と締めくくっている。“難しいようで簡単”と締めた言葉に初めて出合った!目からウロコと言おうか、コペルニクス的大転回とでも言おうか、とにかく肩の荷がスッと軽くなった気がしたデス。※原作は吉川英治だけど、後書きは井上先生の言葉だと思う。先生に感謝!//明日の日曜は“映画の日”で1000円均一。映画館にGO!//犬の心理を分析&状況別に飼い方を解説したサイトに出合い、“ほー”“へー”の連続で思わず熟読。犬を飼っている人はもちろん、飼ってない人もこれを読んでおけば、周囲に悩んでいる人がいたら助言が可能なので読まれてみては。無駄吠え編噛み癖編トイレのしつけ編、その他いろいろありますヨ。叱って強制するより、遊びで覚えさせるのがポイントのようですね♪//腰痛の件。電気治療を20日間続けても治らなかったので、生まれて初めて鍼(ハリ)とお灸を体験。“針を突き刺す”“モグサを燃やす”ということで、痛みや熱さにビビッて緊張したけど、実際にやってみたら全然怖くなかったし、チクッとするくらいで痛くなかった。モグサの熱が体に伝わると、ジワ〜と患部が温かくなってすごく気持いい。特に“三里のお灸”は昇天しそうになったヨ(笑)。これで早く治るといいなぁ。
スネの少し外側が“三里”。
針の先にモグサを乗せて
モクモク燃やしているトコ!
(自分で写メールっす)
 6月29日〜NHK『仕事の流儀』の主題歌『Progress』(作詞作曲スガ・シカオ)は、前番組の主題歌『地上の星』がめっさドラマチックな楽曲だったので、当初は比較して地味な印象を持っていた。でも何度も聴いてると、シンプルなメロディーと、あと一歩だけ前に進もうという一文に、最近やたらジーンと来てしまう。//煙草に対する僕の基本的立場はハッキリしていて「受動喫煙にならないように個人が楽しむのは自由」。時々健康被害について書いてはいるけど、僕も10年前まで煙草をウマいと思って吸っていたので、個人の嗜好を全否定する気はないデス。また、煙草から派生した様々な文化、歴史、美術を認めています(僕が吸い始めたのは文豪トーマス・マンの大作『魔の山』で、主人公のハンス・カストルプが「僕は煙草を吸わない人の気持がわからない。そういう人は、人生の最良の部分、少なくとも極めて優秀な快楽を断念するに等しい」と、2ページにわたって熱弁するのを読んだのがきっかけ)。ハマッた煙草はインドネシアの“GARAM”(ガラム)。あの甘さと香りに魅了された。でも、30代になって禁煙を断行。理由は他人に受動喫煙で迷惑をかけてしまうからだ(いつも100%周囲に人がいないとは限らないもの)。それに煙草を買う金があったら本を買いたかったし、煙草を吸える場所を探す「時間」ももったいなかった。とはいえ、食後の一服は格別であり、今でも満腹になると煙草が恋しくなることが多い…。人は皆自由だから肺ガンを覚悟で吸うのを止めはしない。でもウィキペディア(喫煙)や、“肺ガンの87%は喫煙が原因”という成分分析サイトを見ると、止めた方がいいのは明らかなんですよ〜。ウチのサイト来訪者の方には長生きして頂きたいのです。※煙草会社が嘘をついて「ライト」と表記してたニュースは酷かった。『魔の山』が書かれたのは80年以上も前。現代医学では有害物質が判明しているので、トーマス・マンも書き方が変わっていたかもね。

 6月28日〜今月上旬に東京体育館で開催されたジョジョ・ファンの大運動会『第3回ジョジョリンピック』レポが完成ッ!動画もあります!このサイトには“ジョジョの奇妙な冒険”を未読の方も訪問されていると思いますが、イベント参加者の楽しそうな笑顔を見ると、どれほどこの作品が愛されているかビシバシ伝わると思います。ホント、ジョジョを知らずに生きてるなんてあまりにもったいないので(ジョジョのテーマは“人間讃歌”)、是非×2、未読の方は手に取って見ませんか。現在92冊。1日1冊なら3ヶ月で読めます!(そもそも、ひとつのマンガが元ネタとなって運動会が成立してしまうこと自体がスゴイ。作品の持つエネルギーがとてつもなく巨大なのデス)。主催者のDOR氏&パッショーネ東京の裏方スタッフの皆さん、本当に楽しい時間を有難うございました!//今週末から『ダイ・ハード4.0』『シュレック3』が公開。上映中の『アポカリプト』『300』『キサラギ』も観に行きたいし、来月はハリポタ新作があるし、映画界は話題作が目白押しっすね!
 6月27日〜ZARD坂井泉水さんの音楽葬に4万人のファンが参列。平日にこれほど多くの人が彼女を惜しんで集まったことからも、あらためて存在の大きさを感じた。前夜からの徹夜組は約500人もいたという。音楽の力ってスゴイ。//タバコは吸わない人間にまで害を与えると指摘されて久しいけど、今度は「受動喫煙で認知症リスク増」という深刻なデータが米国神経学会で発表された。健康な65歳以上の非喫煙者985人(うち受動喫煙者495人)を6年間追跡して認知症の発症率を調べた結果、30年以上受動喫煙しているグループは、受動喫煙していないグループと比べ、認知症発症のリスクが約3割も高いことが判明した。他人のタバコの煙に長年さらされると、認知症のリスクが高まる--大事な人が認知症になる可能性を少しでも下げたいなら、タバコは控えた方がいいんじゃないかな…。※先日は「喫煙は自分の遺伝子に突然変異を起こす可能性アリ」という記事もあった。//スターウォーズのファンが鼻血を出しそうなR2-D2型プロジェクター。記事を読んだだけでもテンションがあがるなぁ。//ジョジョリンピック・レポ、完成率90%!あとは動画の編集のみ。やっと明晩アップできそう。長かった!(>_<)
 6月26日〜『ガラスの仮面』を読んで演劇の道に入った人も多いと思う。この度、主人公が所属した“劇団つきかげ”を、世田谷文学館が実際に結成し、今夏に劇中劇「石の微笑」「女海賊ビアンカ」を上演するとのこと。団員の募集(郵便)の締め切りは7月7日必着。今ならまだ間に合うので、関東で演劇をやってる人はトライしてみては♪//史上最大のペンギンの化石を発見。3600万年前の化石。150cmというから小柄な女性と同じくらいのペンギンが歩いていたことになる。迫力があっただろうなぁ。//“ちゃぶ台返し”コンテストのニュース。世の中にはいろんな競技があるもんだね。お父さん役が自分で片付けるまでが競技だとリアルでグッド(笑)。//最近一番シュールだった記事は安倍首相のゴミ拾い騒動。拾ったゴミを戻させるって何をやってんだか…。これは首相も気の毒だし、なんかもうコントみたい。//減益で退任コールが起きている日産のカルロス・ゴーン社長。僕はゴーン氏をよく知らないけど、ある番組で熟年のサラリーマンから「定年後に充実した人生を送る為にはどうすればいですか?」と質問された時の答えが、とても真摯で良い言葉だったので思わずメモッた。「世界にはバランスのとれた判断ができる人からの支援を求めている人がたくさいます。新聞を毎日読むだけで助けを求めている人々の存在に気づくでしょう。もしあなたが支援活動や教育活動に興味があったり、ご自身の仕事上の経験を若者や友人のために生かしたいなら、とても充実した活動が出来るはずです。あなたの貴重な人生体験が、日本だけでなく海外でも役に立つのです」。これ、ボランティアを押しつけてる訳でもなく、しかもすごく人をヤル気にさせる、とても良い言い回しだと思う!これをよどみなくスッと言えるのは、日頃から自分で考えていることだからって印象を受けた。(*^v^*)

 6月25日〜「人間は起きていても1日に2時間ほど“見えていない”!」というユニークな科学データが『解体新ショー』で紹介された。目が開いてるのに見えていない?この話は「なぜ人間の目は素早く左右を見てもカメラのようにブレないのか?」という疑問に答えたもので、脳が視点の移動中の映像をカットしているんだって!目を動かす時は、次に見たい物にピントをすぐ合わせ、途中の不要な景色は脳内編集で削除している。この"カット"は目を動かす度に起きているから、トータルすると一日に平均2時間ほど"見ていない"ことになるんだって!(最初と最後しか認識しないので、どんなに早く視線を動かしてもブレない)。それではなぜ「編集部分」が黒くならないのか?実は、目が動き終わった後、“きっとこんな風に見えてるだろうな”という架空の映像を脳内で作って空白部分を埋め、黒くならないようにしているとのこと!これらは最新の研究で分かったそうだ。もうビックリ。/視界がブレないのはもうひとつ理由がある。「体が傾いても瞬時に頭だけが水平になる」からだ。耳の奥には僅か千分の1ミリという小さな石・耳石(じせき)があり、これがミクロの毛の上に乗っている。体が傾くと耳石の重みで毛が曲がるので、その情報を元に脳が瞬時に頭の位置を水平に戻している。※耳石は鼓膜が出来る前からあり、生物の中の最も古い器官のひとつだ。//聖徳太子が604年(飛鳥時代)に制定した“十七条憲法”より。 第5条『官僚は欲を貪(むさぼ)らず民の訴えを公正に裁くように。近頃の訴訟を治める者は賄賂(わいろ)が常識となり、賄賂を見てから訴えを聞いている。裕福な者の訴えはすぐに受け入れられるのに、貧乏な者の訴えは容易に聞き入れてもらえない。もってのほかだ』。…以後1400年間、進歩なし!!//1本のアニメ作品の魅力を、1時間かけて徹底的に解説する『BSアニメ夜話』。明晩に語られる作品は、野郎ども男泣きの『装甲騎兵ボトムズ』!まさかあのイブシ銀のボトムズに光が当たるとはッ!オンエアがめっさ楽しみ♪
 6月24日〜昨日の更新で映画熱が燃え上がり、ずっと以前に映画の魅力を分析して記した『映画のひみつ〜人生を愛する者は映画を愛す』を改訂アップ。元の原稿は十年以上前に書いたものなので、すっごく“暑苦しい文章”だけど、「映画代は食費や水道代と同じ生活維持費であり遊興費ではない、観るか死かだ!」「映画ファンは現実から逃避するために映画を観ているのではなく、実際はむしろその逆で、映画を通じて普段人々が目を背けている現実を直視する」という気持は、今の方がますます強くなっている。// 「あした、来週、新しい映画がくるかと思うと、死ねない」と生前に語っていた映画評論家の故淀川長治さん。日曜洋画劇場での名解説は、分かりやすさと溢れ出る映画への愛情から、多くの視聴者に愛され続けていた。“サヨナラサヨナラ”など、あの名調子がもう聞けないことに寂しさを感じていたら、なんと解説だけを集めたDVD『淀川長治の名画解説』が発売されていた!しかも収録作品は50本(150分!)。死の前日に収録された伝説の『ラストマン・スタンディング』の解説入り。映画本編がゼロで解説だけの映像が商品になるなんて、さすがは淀川長治さん。速攻で注文しました(笑)。(^_^)V //今夜のK-1、ショボかったね…。背の高いセーム・シュルトは足も超長いから、小さいマイティ・モーにキックで有利なのは当たり前。リーチが全然違う。だから、遠距離からチマチマとひたすらローキックを当てるセコイ戦いをしないで欲しかった。第一、そんな戦法で勝っても達成感はあるの?シュルトはベルトを巻いたK-1王者なんだから、チャンピオンらしくKOを獲るつもりで激突して欲しい。レフェリーから“消極性”を理由に警告カードを2回も食らうなんて信じられない。ガックシ。そしてボブ・サップVSピーター・アーツ、まさか26秒で終わるとは。膝蹴りがみぞおちに入ったら立てないのは分かるけど、あ、あ、あまりに不甲斐なさ過ぎる…。//件の急性腰痛なんですが、今日でちょうど2週間目。実は5日ほど前は、けっこうマシになっていたんだけど、病院で電気治療中に“肘置き台”が突然「カコン!」と1mほど下がる悲劇に。まさか落下するとは思わず、僕は全体重で寄りかかっていたので腰が再びクラッシュ!“グガグギグゲグゴーッ!”と声にならない悲鳴をあげた。台の高さを調節するネジが緩んでいたみたいで、その台を運んできた若い看護師さんは、真っ青になって「大丈夫ですか?」。平謝りしている彼が可哀想で“痛い”と言えず、「こんなのヘーキ、ヘーキ」と笑って答えてたけど、全身がシビレて腰から火花が散っていた。今日、やっと何も掴まずに座った状態から立てるようになり、順調に快復していることを実感。心の中では“クララが立ったーッ”。健康な時は当然の事として立ち上がってるけど、足腰の力だけで立てるってこんなにも嬉しいものなんですね。//ジョジョリンピック・レポの完成率・現在70%!
 6月23日〜米映画協会(AFI)に所属する監督、脚本家、俳優、編集者、批評家ら1500人が、1997年以来10年ぶりに歴代のアメリカ映画のベスト100を選出&発表!一般の映画ファンが選んだ人気ベストではなく、映画関係者が「いつかはこんな映画を作りたい!」と感じている憧れの作品なので、とても興味深いベスト100リストになってマス。リストを見て改めて実感したのは、米国映画だけでも名画がほんっとに山ほどあるってこと。あの「第三の男」でさえ100位以内に入ることが出来ないんだもの。ここ10年の新作で入ることが出来たのは「シックスセンス」「タイタニック」「プライベート・ライアン」「ロード・オブ・ザ・リング」の4作品だけ。/僕が初めて映画館で観た米映画は、4歳の時にスティーヴ・マックイーン狂の母に連れられていった『栄光のル・マン』。この時は劇場の入口にあった“東海道四谷怪談”の看板があまりに恐ろしく、怯えきって全く映画の記憶はナシ。あの看板は中学の頃までトラウマになった。次に観に行ったのは小4の時の『スターウォーズ』。字幕には“○○卿”“枢軸国”など難しい漢字ばかりでストーリーはサッパリ分からず。父が初めて連れて行ってくれた映画は小6の時の『地獄の黙示録』。小6に難解なコッポラ映画はあまりに辛く、別の意味で地獄だった。自分の意思で最初に劇場へ行ったのは、同じく小6の時に観た若きスピルバーグのドタバタ・コメディ『1941』。本作品は「ジョーズ」「未知との遭遇」に続くスピルバーグ映画の第3弾。観覧車が転がっていくクライマックスでハリウッドのスケールのデカさにビックリした。僕がシネマ・ジャンキー化する決定打になったのは、中2で観た『ブルース・ブラザーズ』!抱腹絶倒とはまさにあのこと。“世の中にはこんなに面白い映画があるのか!”と大興奮し、それから四半世紀は映画漬けになってしまった。この米映画協会(AFI)のベスト100で、僕が観たのは90本。確かにどれも傑作ばかりなので、この100本は他の用事を全部後回しにしても観る価値があると思う。僕も残った未見の10本と出合うのが、めっさ楽しみデス〜!o(≧∇≦)o
 6月22日〜ミルクを飲むパンダの赤ちゃん(53秒)、トロけそうなほど可愛いッッス!※9匹がモゴモゴしてる映像も発見(53秒)。//若手の俳優の中で、ズバ抜けて高い評価を受けているエドワード・ノートン。インタビュー番組から彼の演劇論・映画観を紹介。「偉大な俳優は大勢いるけど、アンソニー・ホプキンス、モーガン・フリーマン、デ・ニーロには独特の沈黙がある。彼らはどこまでフィルムに映るか分かった上で、そのギリギリの線で微妙なニュアンスを出してるんだ。ホプキンスは無言のまま頭で何を考えているのか表現できる俳優の一人だ。それってスゴイことだよ。セリフなしでも心の動きが手に取るように分かるんだ。彼の作品を観た後は、家に帰るとすぐ机に向かって演技の分析を書き始めた。すごく影響を受けたよ」「僕は演技の中で感覚の記憶を再現する為に、実生活では体験できないあらゆる状況を想像して、その中で“自然に振る舞う練習”をしている。同時に想像力も養われるし、これは基礎訓練にもってこいだ。演技の際に自分の中の感情のパイプが開かれ、より自由に(感情が)流れるようになる。そして大切なのは人の話をちゃんと聞くこと。名優は必ず相手の話を聞いてるよ」「僕には苦手な役がある。例えば一本気で真っ直ぐな役はあまり得意じゃない。人間のそういう単純さが信じられないんだ」「余分なものをそぎ落とした飾らない演技が好きだ。しかし、それはとても難しい。飾りたくなるのが俳優だからね。どうしてもドラマチックに演じたくなるし、動きや色を加えたくなる。そぎ落として露わになるのは自分の人間性だ。裸になった自分の人間性を他人に見せるのは勇気がいる。自分の人間性を“他人に見せても大丈夫”と信じていなければ飾りを外すことはできない。その為にも自己を磨き向上し続ける必要がある。素直に演じることは最も難しいことなんだ」※余談だけど“嫌いな言葉は何ですか”と問われて、彼は「“〜みたいな”。あれは会話をブチ壊す」と答えていた。時々いるよね、“みたいな”が口癖になってる人。確かに、真剣に話してる時は力が抜ける。//16日の日記で“衝動買いの心理学”について書いたところ、ドラッグストア販売員の方から面白い業界トリビアを教えて頂きました。「山陳」(ヤマチン)と「欠け」(カケ)… 出入り口にドーンと山のように積む「山陳」は、派手なPOPと相まって視線を惹き付ける効果がある。その際わざと数個の商品を抜いて「欠け」を作っておくと、「これって売れてる!」と思わせ、購買意欲をそそる。/「右置き」(ミギオキ)…大きいサイズを右に置くと(50錠入りの右に100錠等)、不思議と右を取ってしまう傾向がある。この心理は謎。/「プラス一品」(プラスイッピン)…レジ周りに小物(単価の安いガム等)を置いておくと、レジ待ちの間についカゴに入れてしまう。※僕、コンビニで術中にハマりまくってます。イチゴ大福とかチロルとか(汗)。/ワンランク上の商品を勧める時、押すのではなくわざと引くことを“クローズドのコツ”という。「これが効くから買って下さい」ではなく、「今お使いのが終わった時にでも、よかったら試してみて下さい」とあえて引くことで、逆に食いつかせるという巧みなテクニック。“ヒヨコ脳”、刺激されまくりっすね〜(笑)。
 6月21日〜今月から東京でミュージカル『レ・ミゼラブル』の20周年記念公演が始まっている。レ・ミゼラブルはヒューマニズムがド炸裂&全面展開の社会派ミュージカルだ(生れて初めて観に行ったミュージカル!超エネルギッシュな3時間に、“ミュージカルってこんなにパワーがあったのか”と、上演後は席を立つ力が出ないほどフラフラになった)。ブロードウェイで築いたロングラン記録16年は『オペラ座の怪人』『キャッツ』に続いて歴代第3位。日本初演は87年。僕が観た当時のキャストは、滝田栄が主人公ジャン、鹿賀丈史が宿敵ジャベールという最強の配役だった。幕が開けると重厚な音楽と共に囚人たちが回転式の舞台を行進していて、一気に引き込まれた。物語は若者達のパリ武装蜂起という大スペクタクル、そしてジャベールとの運命の決着まで一分の隙もなく展開される。
【あらすじ】 ジャン・バルジャンは貧困の為に1本のパンを盗んで逮捕され、脱獄を繰り返した結果19年も投獄された男。1815年、46歳で仮釈放になった彼は前科者として世間から冷たくあしらわれ、流れ着いた教会から銀の食器を盗み出す。ジャンは再び警察に捕まるが、被害を受けた司教は彼を批判するどころか警察に対して「この銀食器は彼へ贈ったものだ」と証言し、さらに“君には燭台もあげると言ったのに忘れていたね”と銀の燭台まで手渡してくれた。すさんだ心のジャンは、この衝撃的ともいえる深い慈愛に触れたことがきっかけで、生き方をあらためてまっとうな人間に生まれ変わることを決意する。8年後、名前を変えて事業を興し豊かな富を築いた彼は、人々の人望を集め市長となった。しかし、かつての刑務官ジュベール警部は彼の正体を見破り、名前を偽るジャンを再び逮捕しようとする。厳格な法の番人ジュベールは、元囚人のジャンが身分を変えて人々から尊敬を集めることが許せなかった。ジャンは逃亡し、ジャベールは執念で追跡し続ける(この逃避行の中で、ジャンはかつての自工場の女工が遺した一人娘コゼットを引き取り、我が子として育てていく)。10年の歳月が流れ、パリが燃え上がる。貧困と圧政に対してパリ市民(理想に燃える学生達)が武装蜂起したのだ。ジャン、ジャベール、コゼット、そしてコゼットを愛する学生マリウスなど、様々な人物の人生を巻み込み、物語は怒濤のクライマックスに突き進む---。歴史の波の中で、名もなき様々な民衆が、生まれ、生き、死んでいった。名は残らなくても、胸を張って自分の信じた道を歩み、心に「民衆の歌」を奏でていた彼ら。当時20歳だった僕はどう生きるべきか悩んでおり、ジャン・パルジャンの不器用だけど誠実な生き方に胸を打たれた。その後は再演を観る度に、あの頃の自分と、そしてジャンに対して恥ずかしい人生を送っていないか、時代に流されたり自身に甘えたりしていないかと、再確認していマス。r(^_^;)
※1995年、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールにて10周年記念コンサートが催された。フィナーレでは世界各国のジャン・バルジャン役者17人(日本代表は鹿賀丈史)が登場し、劇中歌『民衆の歌(Do You Hear the People Sing?)』を各国の言葉で歌い継ぎ(3分40秒)話題となった。このコンサート版のみDVD化されてマス。
(ネタバレ文字反転)→武装蜂起のさなか、市民にスパイとして捕まり処刑されようとしていたジャベール警部は、なんとジャンに命を救われる。長年追い続けた元囚人は聖者となっていた。ジャンに助けられたジャベールは、もうジャンを逮捕できなかった。ジャベールは自分が法を守れなかったことで精神が崩壊し、ノートルダム橋から夜のセーヌ川へ飛び込む。/ジャベール落下のセットは、星空や橋全体を上に引き上げることで落下を強調し、しかも回転舞台でセーヌの川底を転がる姿を表現するなど、圧巻の演出だった!また、全滅する学生達のバリケード崩壊のスローモーションは、ドラクロワの絵画のように劇的で、宗教画にも通じる荘厳さがあった。/あと、エポニーヌの恋が切ない。コゼットに夢中とはいえ、マリウスのあまりの鈍感さは罪ッスよ。//今日メモッた良い言葉「人生の可能性を留保したくて何も踏み出さなければ、傷つくことはない。でも自分の経験から言えば、不幸になるのも人生の醍醐味。その覚悟と意志があれば、人生は情熱の対象になる」(アニメーション作家・押井守)。//『キツネの子ども達』(3分7秒)、何も事件は起こらないし、淡々とカメラを回してるんだけど、カメラマンの「萌えー!」という心の叫びが聞こえそうデス(笑)。
 6月20日〜『自殺者9年連続3万人突破』。この報道に、ある政治家が「動機のトップは“健康問題”なので格差社会や経済問題とは関係ない」と言っていたけど、僕に言わせてみれば健康問題も経済問題。“もうこの先ずっと高い医療費が払えない”“リハビリが打ち切りになり治療費がない”など、貧困が絶望感を加速しているケースが多々あるのに、どうしてそこまで想像できないのか。貧富の差なく高度な医療と充実した介護を受けられるなら、それだけでも将来への不安感は大きく異なるだろう。今の政府は障害を持ったことが自己責任であるかのような冷たい対応なのに、それで希望を持てという方がおかしい。自殺の動機の「健康問題」は、大きな要因に経済問題があることを、政治家はハッキリと自覚して欲しい。あと、あまり報道されてないけれど、05年の変死者数は14万8475人(変死=病死ではない者)。欧州では変死の半分を自殺として扱うので、欧州式で計算すると日本の自殺者は約10万人になる。1日274人、約5分に1人だ(失踪者も毎年10万人を超えている)。また、小学生の自殺者が前年の倍になっているのも深刻だ。10歳の子供が自ら死を選ぶ社会は明らかに異常。様々な原因が考えられるけど、社会全体が攻撃的になっているのが、子供にまで閉塞感を与えているのは間違いない。//世界で最も成功した男、ビル・ゲイツ。彼がハーバードの卒業式で“世界の不平等”をテーマに学生たちに語った式辞は、勇気のある懺悔でもあり、心にグッときたので紹介(掲示板より)。「私は、一つの大きな後悔をしています。私は、世界のひどい不平等に何ら現実的な意識を持たず、ハーバードを卒業したのです。つまり、何百万の人々に絶望の生涯を強いる『健康の格差』や、『富の格差』、そして『機会の恐るべき格差』にです。私はハーバードで、経済や政治に関する数々の新しいアイデアについて学びました。私は科学という進歩の真っ只中にいました。しかし、人類のもっとも偉大な進歩は、その様々な発見の中にはありません。進歩とは『不平等を減らす為にいかに応用されたか』という点にあるのです。民主主義、丁寧な公的教育、平等な医療介護、もしくは広範な経済的機会でも何でも。不平等を減らした事こそが、最も偉大なる人類の進歩なのです。私はこの国で教育を受ける機会に見放された何百万人もの若者たちについて殆ど知らず、そして、言葉に出来ないような貧困と疫病の中で生きていく事を強いられている、何百万人もの発展途上国の人々については全く知らなかったのです。私がそれを知るには何十年もかかりました」「ここにいる私達のすべてが、一度や二度は、心を引き裂くような悲劇を見たことがあります。しかし、我々は何もしなかった――我々が気にしなかったからでなく、我々がするべき事を知らなかったという理由で。我々がもしも、どのように援助すべきか知っていたら、我々は行動していたでしょう」。ゲイツは未来の米国社会を担っていくハーバードの卒業生に、“全知能をもって援助の方法を人々に提示すべきだ、具体的方法があれば人は動く”と説いた。ゲイツには“だったらソフトをもっと安くしろ”とか言いたくなるけど、ここで語られていることは紛れもなく真実の告白であり、過酷な競争社会の米国にあってこうした言葉を放つ氏に好感を持ったし、今後の活動に注目したい。
 6月19日〜ウルトラジャンプ7月号、本日発売!今月号もスティール・ボール・ラン(ジョジョ)がヤバイほど面白い。新キャラ名だけならネタバレいいですか?だって、ジョジョ史上初めて邦楽が元ネタになったので触れずにはおられない!ウェカピポ、マジェント・マジェントの2名はSOUL’d OUTの曲「wake up people(発音がウェカピポ)」「Magenta Magenta」からデス。荒木先生とSOUL’d OUTのメンバーがすごく仲が良いのは有名だけど、ついに邦楽から本編に名前がコラボされたことになる。ウェカピポは敵ながら高貴な魂を持つ男だ。これはリンゴォやブラックモア戦に並ぶ名勝負になる予感!※今回の誤植は豪快だった。ポコロコの名前が後半3カ所、ずっと“ポロコロ”になってた。ポロコロってなんか可愛い名前っすね(笑)。/新連載の『ピースメーカー』は“スプリガン”の作者・皆川亮二先生の新作!小学館(サンデー)から集英社に戦場を変えての参戦に驚いた。風来坊のガンマンが悪党と戦う古典的とも言える王道ストーリーを、渋い演出で第1話から一気に読ませるのはさすがだ。/『銃夢 Last Order』の超電磁空手、画力の高さもあってド迫力。“絶火”カッコイイ。ウルトラジャンプが活性化してきて嬉しいなぁ。//深夜番組の『ビーバップハイヒール』は、司会がハイヒールの2人、パネラーがお笑い芸人なのに、科学やアートを本格的にとりあげる異色バラエティ。先日のテーマ『色とは何か?』も、学校で習って忘れていた光の特性を再勉強できて良かった。→色とは何か。目に見えるあらゆる色の正体は「光」。太陽の光は透明に見えるけど、実は様々な色の光が混じり合っている(プリズムで分解したよね)。物に色が付いているのではなく、リンゴは赤い光だけを反射するから赤く見えるのであり、バナナは黄色の光を反射しやすいので黄色く見えるんだ。だから僕らは色を見ているのではなく、光を見ている。/人は色を「脳で見る」--人間の目には光を感じ取る「錐体(すいたい)」という細胞があるけど、この細胞には赤、青、緑のたった三種類しか感じ取る能力がない。目で感じた3色を「脳の中で混ぜて」様々な色を作り出しているんだ。※同じ原理がテレビの画面。拡大すると赤、青、緑の3色しか発光していないのが分かる。どんなにカラフルな映像でも間近で画面を見ると3色だけって不思議だよね!/『水中で約16分の“息止め”』。東欧リトアニアで15分58秒も息を止めることに成功したという驚異のニュース。今ちょっとパソコンの前で挑戦したけど、僕は1分28秒が限界だった。16分も止めるなんて仰天ッスよ。同じ人間とは思えない!どんな呼吸法をすればそんなに持つんだろうねぇ。
 6月18日〜NHK教育の『知るを楽しむ』、今期は日本語のオモシロ雑学を紹介している。毎日使っている言葉なのに発見があって楽しい。以下は番組メモから。//日本語の同音語の数ベスト10(大辞林より)。/10.しょうし(少子、笑止など31個)/9.こうそう(構想、高層など32個)/8.せいし(静止、生死など33個)/7&6位はしょうか(消化、昇華)・きこう(気候、機構)が共に34個/5.しこう(思考、至高など36個)/4.こうか(効果、降下など39個)/3.こうこう(高校、孝行など42個)/2.こうし(格子、講師など44個)/1.こうしょう(交渉、考証など47個)。英語は3万音以上あるので同音語が少ないけど、日本語は50音&濁音系を足しても101音しかない。必然的に日本語では同音語が多くなり、おかげでダジャレが作りやすいんだって(笑)。ちなみに、滅多に使わない日本語の音は「ひゅ」「びゅ」「ぴゅ」。ひゅは"日向"、びゅは"誤謬"だけしか使用されず、ぴゅに至っては日本語の中に存在しないんだって。//『これ、あれ、それ、の違い』→僕はなんとなく距離の問題と思っていたけど違っていた。距離とは関係ないそうだ。答えは、自分の領域にあるものが「これ」、相手の領域なら「それ」、2人の外の領域にあるものを「あれ」。ややこしいのは背中のツボを押してもらう時。自分の背中だけど相手の方がよく見えているので、背中は相手の領域になる。だから相手が「ここ?」と聞き、自分が「そこ!そこ!」と言って、領域の定義が逆転してしまう。/日本語学校で外国人に「日本語で一番難しいニュアンスは何ですか」と聞いたところ、“いいです”の意味が難しいとのこと。「コーヒーを飲みますか」「いいです」、これがYESかNOか分からないと悩んでいた。確かに、“いい=OK”って勘違いしちゃうかも。(*^v^*)
 6月17日〜「なぜ緊張すると暑くないのに手に汗を握るの?」「どうして泥酔して記憶が飛んでも無事に帰宅できるのか?」--NHKの科学バラエティ『解体新ショー』が面白い。第1回から見てるけど今までハズレがなく、毎回“そうだったのか!”って小膝を叩いている。30分で2本立てなのでテンポが良いし、劇団ひとりや麒麟のツッコミも楽しい。冒頭の疑問の答えを紹介。「なぜ緊張すると手に汗を握るのか?どうして手の汗はネバつく感じがするのか?」→温度と手の汗は関係ない。寒くてもドキドキすると手に汗を握るし、逆に暑さで汗だくになっても手の平だけは殆ど汗をかいていない。実は暑い時の汗と緊張した時の汗は、成分が同じだけで、命令系統や目的がまったく違う。体を冷ます為の体温調節の汗は「温熱性発汗」といい、脳の奥の視床下部(原始的な部分)から発汗の指令が出ている。汗が出る場所は皮膚のシワの谷間だ(シワにそって流れることで体を早く表面を冷やすことができる)。一方、手の平の汗は「精神性発汗」といい、こちらは大脳の中の進化した部分から指令が出ている。実は緊張して手に汗が出る時は、もう一カ所、足の裏も汗をかいている。精神性発汗の正体は「滑りどめ」!“汗をかくと滑るのでは?”と疑問が出てくるけど、精神性発汗は皮膚のシワの「山の部分」(表面)から出ているので、モノに触れると潰れて広がり“吸盤”の役割を果たすんだ。例えばネコの場合、手足の裏から汗を出しているから、細い平均台の上でもペタリペタリと歩くことができる。僕らが体育館を靴下で歩くと滑るのに、裸足なら走ってもコケないのは、汗が滑り止めになっているおかげだ(ネバつく感じがするのは吸盤化しているから)。人類がまだ樹の上に住む猿だったころ、敵から襲われた時に手足が滑れば一巻の終わりだった。緊張時の手足の汗は、しっかり物を掴む為の進化の名残なんだ。※手の平の汗腺は少量の汗しか出ない構造になっている。だから"汗で手が滑る"というのは、別の場所の汗が手に付いているんだ。額の汗を手で拭ったり、目に入った汗をふいた時とかね。/「泥酔して記憶がとんでも帰宅できるのはなぜか?」。人間の記憶は収納場所が分かれていて、初対面の人の名前など覚えたての「短期記憶」は、おでこに近い前頭葉に保存されている。お酒を飲むと前頭葉の活動が弱まるので、同じ会話をクドクドと繰り返してしまう。ノックアウトされたボクサーが「試合の記憶が飛んだ」というのも、前頭葉が一瞬マヒして短期記憶が消えてしまったんだ。一方、両親の名前や子供時代の思い出といった昔からの「長期記憶」は脳の奥の方に保存されている。長期記憶は酔っても機能しているので、千鳥足でもちゃんと自宅に帰ることが出来るんだ。それぞれ記憶の保存場所が違うって面白いね!//今週こそジョジョリンピックのレポを完成させます。先週は腰の破壊で仕事すらままならなかったので(涙)。空手の試験は治るまで延期してくれるとのこと。ホッ。
 6月16日〜衝動買いをして家に帰ってから「なんでこんなもの買ってしまったんだろう?」と後悔した体験が誰でもあると思う。先日の『ためしてガッテン』で衝動買いの心理学を解説していて実に面白かった。選択質問で、
A「1年後に1万円もらう」
B「1年1日後に1万100円もらう」
という問いでは“どうせ1年待つならあと1日増えても構わない”とBを選ぶ人が多いのに、
A「今日1万円もらう」
B「明日1万100円もらう」
では、“今日貰えるなら貰っておく”とAを選ぶ方が多かった。“1日待てば100円増えるぞ”という理性の声が、“とりあえず今ゲット”という気持に掻き消されてしまう。その原因を説明する際にヒヨコの実験が行われた(色のついたボタンをクチバシで押すとエサが出てくる装置を使用)。
青のボタン・6粒
緑のボタン・1粒
白のボタン・ゼロ
ある程度ヒヨコに学習させた後、2種類のボタンを同時に見せてみる。すると、青(6粒)と緑(1粒)なら速攻で青、緑と白(ゼロ)なら緑を押し、白と白なら見向きもしなくなった。“ヒヨコもやりおるわい”と感心していたら、ここからが可笑しかった。青と緑の時に、青のボタンの反応を3秒だけ遅らせると、ヒヨコはたった3秒が待てなくて、「緑」を押してしまうんだ。少し待てば6粒食べられるのに、すぐに出てくる1粒をどうしても選んでしまう。この背景には自然界の過酷な生存競争がある。先のことを考えるより、スピーディーに目の前のエサをゲットすることが最重要なんだ。人間にも脳を“ヒヨコ脳”に変える危険なキーワードがある。それは「先着順」「限定品」といった言葉!ジュースが2種類あった場合「季節限定」「地域限定品」と書かれた方を買ってしまう。ここじゃなきゃ買えない、今じゃなきゃ買えない、この手の言葉に非常に弱い。人類の祖先は目の前のものを食べておかないと、次は何時食べられるか分からない状況だった。その頃の記憶が今も残っており、「今買わないと誰かに買われちゃうかも!」という不安が人を衝動買いに突き動かすんだって。買い物を後悔した時は「俺のせいじゃない、俺の中のヒヨコが悪いんだ」と自分を慰めよう(笑)。渡辺徹「衝動買いしてきたというと家族が怒るけど"ヒヨコ買い"してしまったといえば、響きのかわいさで許される気がする」。
※「少ないクッキーは美味しい」…クッキーを食べる実験で、山盛りで出された人と、数個だけ出された人では、全く同じクッキーなのに少ない方が美味しいと答える人が多かった。これもヒヨコ脳のなせる技!
※ブティックなど高級品の小売業界の鉄則は、一番高価な商品をショーウィンドーに飾ること。すると、店内に入った時に他の商品が安く感じるし、ウィンドーの高い商品を見て“こんな高価なものがあるのなら他の商品もきっと品質が良いだろう”と消費者が考えるからだ。
 6月15日〜先週のF1・カナダGP(モントリオール)はルイス・ハミルトンが黒人ドライバーとして初めて優勝し、グッとくるものがあった。彼はまだ22歳のルーキー。いきなりデビュー戦から6戦連続表彰台に上がるという快挙を達成しており、こちらもF1史上初だ。明後日に第7戦があるので連続記録をさらに更新するか注目されている。それにしてもカナダGPは壮絶なレースだった。ハミルトンは終始1位をキープしていたけど、このレースは22台のうち完走したのは12台のみ!事故処理のセーフティーカーが4度も入る大荒れのレースだった。特にポーランドのロベルト・クビツァのマシンがコンクリート壁に時速270キロで衝突し(動画5分57秒)、回転しながら粉々にクラッシュする光景は背筋が凍った。凄まじい大事故にかかわらず、幸いにも軽い脳震盪と右足首捻挫だけで済み、命に別状がなくて本当に良かった(骨折すらしていないのは奇跡に思える)。このGPは佐藤琢磨も大健闘!ラスト2周で王者アロンソ(2連覇中)を抜き去ったシーンは鳥肌モノだった。6位という記録は所属チーム・スーパーアグリの過去最高位。今後のレースも目が離せないッス!※クビツァのクラッシュ・シーンを見ると、命がけで走り続けるレーサーたちに畏敬の念を感じてしまう。思わず襟を正して観戦。//先日のロサンゼルスの格闘技中継。桜庭VSホイス・グレイシー、桜庭は前回と違って負けたけど、あのホイス相手に判定決着まで持って行けるのを見ると、やっぱり桜庭は強いなぁ、と思った。それにしても!マイティ・モーのメガトン・パンチ怖すぎ。なんなんだ、あのパワーは!?素振りを見ただけで戦意喪失するって。ブロック・レスナーも戦闘用サイボーグって感じで負ける姿が想像できない。モーとレスナーの戦い、いつか実現するかな。客席にフツーに俳優ニコラス・ケイジが座ってるのが、ザッツ・アメリカだった(笑)。//整骨院に行ってきて腰から肩までテーピングでガッチガチっすよ。お医者さんの話はすごく勉強になった!例の温湿布or冷湿布についてだけど、慢性の腰痛の人は温湿布が良くて、僕みたいに急性の場合は冷湿布が良いんだって。病院の冷蔵庫に入ってた湿布を貼られました。寝る場所のことも聞いたら、固い床に寝る方がスーッと筋が伸びる気はするけど、床に触れている筋肉の部分は、固い床に対抗しようとして同様に固くなってしまうので、板間に寝るのはやめて固めのベッドに寝るように言われました。言われてみればその通りで、板間は最初は気持ち良くても、起きると全身がこってる気するもんね。
 6月14日〜タバコの害はいろんな報道で伝えられてきた。妊婦の喫煙が胎児に深刻なダメージを与えることは常識だけど、このたび、男性の喫煙も自分の遺伝子(精子)に突然変異を引き起こすおそれがあるという衝撃的なデータが公表された。実験はマウスによるものだけど、12週間タバコの煙にさらされたマウスの細胞がDNA変異を起こす割合は通常の1.7倍にもなることが明らかになった。しかもこれはあくまでも12週間の話であり、期間を伸ばすと2倍以上にはねあがることは確実。「タバコを吸うかどうかは俺の勝手だ」そう思うのは自由だけど、未来の自分の子にダメージを与える可能性を指摘された以上、完全に安全性が証明されるまで控えた方が良いと思う…。今はマウスの実験結果だけど、これが人間も同じと判明したら、世界中のタバコ会社が真っ青になる大事件っすよ。//タバコと言えば、国産タバコの箱に書かれている警告文は、海外に比べてあまりにヌルすぎると批判されて久しい。リンク先のコラムでは海外のタバコの箱をレポートしてるんだけど、文章だけでもビビリまくる内容になっている。特にブラジルはゴキブリの死骸写真がパッケージ写真で使われてるなど全く容赦ナシ(汗)。※画像を見たい人はリンク先の最後に各URLが載ってます。//先月、世界保健機関(WHO)が発表した07年版の「世界保健報告」によると、05年の世界193カ国の平均寿命は男性64歳、女性68歳。男性の平均寿命が長い国は、日本、オーストラリア、アイスランド、スウェーデン、スイスの5カ国が共に79歳。逆に一番短い国はアフリカのシエラレオネで37歳。日本の女性は長寿世界一で平均86歳!最短はスワジランドでこちらも37歳。生まれた場所によって寿命が倍以上も違うとは。////昨日のクジラのニュースの続報。コチラの記事によると「200歳寿命説」というのもあるんだって。ひょえ〜。//七夕に京都・東寺で開催される『ライブ・アース』は出演ミュージシャンにYMO(!)やマイケル・ナイマンの名前が!YMOをナマで聴くチャンスなんて滅多にない。“チケットを買う権利が当たる抽選”に申し込んだけど、すごく競争率が高いとのこと。ハギャー、当たりますように!(同日の東京公演とまた別なので要注意)//なんか、早くも蚊が飛んでませんか?刺されちゃってるんですケド。これも温暖化が原因?//腰痛地獄、継続中。アドバイスのメールを下さった方、本当に有難うございました。皆さんのご意見を総合すると、(1)寝るのは固めの場所が良い(フカフカ・ベッド厳禁)、基本姿勢は身体を横にして足を抱え込む(エビのように腰を丸める)感じ(2)湿布については温かい温湿布派が6割、冷湿布派が4割で大きく分かれました。「温」か「冷」か、これはケースによって違うそうなので、やはり明日病院に行ってきます(とはいえ、行くまでが大変なんだけどね…)。
 6月13日〜英エネルギー開発会社(マリン・カレント・タービン社)が世界初の商業用『潮力発電』の稼働に向けて動き出した(北アイルランド沖に建設とのこと)。潮力発電は潮の満ち引きという巨大な力を利用した水中発電システム。太陽発電は雨の日はアウト、風力発電も風がなければ発電不能だけど、潮の満ち引きは天候と無関係。これを発電に使えたら世界のエネルギー問題の希望となるので、英国での取組みが熱い注目を集めている。温暖化対策にもなるし、この試みが軌道に乗ることをマジで祈ってマス!//先日、訪問介護の最大手コムスンが不正取得の為に事実上の組織解体処分をくらったが、今度は英会話学校の業界最大手NOVAに行政処分。新規生徒の募集禁止という一部業務停止命令だ。誇大広告で利用者を勧誘、契約時に虚偽の説明、違法マニュアルを作成など、もう終わっとりマス。//コムスンといえば親会社のグッドウィル、派遣社員から天引きしていた保険料を返還してくれると折口会長が発言したけど、これも現場では“正式決定とは聞いてない”と混乱の様相。実は何を隠そうこの僕も、グッドウィルの派遣社員だった時期がある。ただでさえピンハネ率の高さに憤慨してたけど、この上さらに毎回200円を取るかと閉口していた。折口会長、数年前の天引き分でも返してくれますよね!?//飛行機内にケータイを5台も持ち込んで使い続けた暴力団員が逮捕された。自分を中心に世界が回ってると思ってるのか?カタギに迷惑をかけないという渡世人の掟を守れない奴が多すぎる。//クジラの体内から100年前の銛。成長のスピードを考えると、このクジラは最低でも130年前後も生きてることになるらしい。スゴイ。//ギックリ腰で全身感電中。脳がシビレる感じって分かりますか(汗)。20代の頃は3日で治ってたのに、4日目経ってもまだ悶絶中って、やっぱ体にガタが来てるのかなぁ。息が止まるほどの激痛時って、いっそのこと下半身を切り離したくなるね…。くわばらくわばらっすよ。
 6月12日〜DVD版のミュージカル『キャッツ』(ロンドン・オリジナル・キャスト、字幕入り)があまりに素晴らしかったので、興奮と共にレビュー。舞台の感動が甦った!(劇団四季はDVD化してないので唯一の公式映像)。『キャッツ/CATS』は作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーが、T・S・エリオットの詩集に曲をつけた作品。都会のゴミ捨て場を舞台にした一夜の物語だ。約30匹の個性豊かなネコが登場し、“ジェリクル・キャッツ”(天上界で素晴らしい人生を送る幸運なネコ)を選ぶまでを描く。81年にロンドンで初演されると、観客はノンストップで繰り広げられる猫たちの楽しい歌とダンス、そして時折かいま見る人生(猫生)の悲哀に感銘を受け大ヒットを呼んだ。日本でも何度もリバイバル上演され、05年に四季の上演回数が6千回を突破(600万人が鑑賞)、現在も最多上演記録を更新中だ。 
キャッツで最も有名なナンバーは『メモリー』。ツッパリネコのラム・タム・タガー、マジシャンのミストフェリーズ、様々なネコが“我こそはジェリクル・キャッツなり!”と歌い踊るなか、ボロをまとった中年の娼婦ネコ・グリザベラが登場。ネコたちは彼女に冷たい視線を注ぐ「安いっぽい気休めを求めて盛り場をうろつき、空き地をフラフラと当てもなく彷徨うだけ」「郵便配達人はため息をつく。
死んだ方がマシだと言わんばかりに」「誰が想像できるだろう、これが美しかったあのグリザベラだと」。ネコたちは彼女を忌み嫌い、誰も近づこうとはしない。その孤独なグリザベラが美しく切ない『メモリー』を歌いあげる「♪メモリー、月の光を浴びて独り過ぎし日に微笑む。あの頃、私は美しかった。幸せを噛みしめたあの頃。くすぶる日々の燃えさし、朝の淀んだ冷たい匂い、街灯は消え夜は終わり、新しい日々が明ける。私に触れて。私を独りにしないで。私に触れれば幸せの意味を知るでしょう」。グリザベラの心の叫びに胸を打たれネコたちは、自然に彼女の側に集まっていく--その光景は実に感動的だ。※なんとYouTubeで発見!(5分58秒、グリザベラの歌は2分5秒から)フィナーレで長老ネコのオールド・デュトロノミーは観客にこう語る「様々なネコの話をお聞きなさった。あなた方はネコの性格を理解する為にもう説明は要らない。既にご存じのようにネコはあなたに似ている。働く時も遊ぶ時もあり、ふさわしい名前があることも」。この長老の言葉で背中に電気が走った!今まで“いろんな個性的なネコがいて面白いなぁ”って舞台を見ていたのが、“そっか、人間社会だって皆が個性的だから面白いんだ”、そう繋がった。もしキャッツの登場ネコがみんな同じ性格で同じダンスを踊っていたらどうだろう?そんな退屈な舞台は5分で興味が失せ、グッバイだ。個性の違いこそが世界に色彩を与えていると実感し、“他人との違いを恐れず自分の信じた道を歩め”と、ネコが背中をポンと押してくれた。ありがとうネコのみんな。※オープニング曲の歌詞に「気取って歩け、孤高の道を」というフレーズがあって、それもネコらしいというか、ヒョウヒョウとして好きデス〜。色んな猫がいて、それぞれ違うから良い、そんなポジティブなメッセージのミュージカル・キャッツ。お薦めデス!観終わって、金子みすゞさんの詩『私と小鳥と鈴と』を思い出した--「私が両手をひろげても/お空はちっとも飛べないが/飛べる小鳥は私のように/地面(じべた)を速くは走れない。/私がからだをゆすっても/きれいな音は出ないけど/あの鳴る鈴は私のように/たくさんな唄は知らないよ。/鈴と、小鳥と、それから私/みんなちがって、みんないい」。
※DVDは良いデキですが(表情で心の動きがよく分かる!)、舞台を観る機会があればできるだけ足を運んで欲しいデス!専門劇場(キャッツシアター)では客席がステージを囲むように配置され一体感バツグン。ネコたちは神出鬼没で、劇場のどこから現れるか分からず、気がついたら座席の横で毛づくろいをしてるなんてことも!猫の視点(スケール)でセットが作られているので、転がっている人間のスニーカーは超巨大。開演前から心が踊る。※最後に特筆したいのがネコの名前。原作者T・S・エリオットは詩人なので、一匹一匹の名前の響きがとても美しい。ジェリーロラム、ランペルティーザ、ミストフェリーズ、ボンバルリーナ、グリザベラ、アロンゾ、オールド・デュトロノミー、エレクトラ、グリドルボーン、エグゾティカ、ディミータ、マンカストラップ、スキンブルシャンクスetc。名前を聞いてるだけで心地良くなる。ちなみにサラ・ブライトマンはかつてジェミマ役だった。//2日前、新聞を束ねていて腰をグッキリ。玄関まで歩くことすらできず、湿布を貼ってコルセットを巻いて、ひっくり返ってます。畳の上にノートPC置いてここを更新。次の日曜は空手の試験(紫帯に挑戦)というのに、えらいこっちゃ。※こういう時って、寝る時は固い板間(床)に直接寝た方がいいのかな?それとも畳?ベッド?板間の方が腰が伸びる気するんだけど、普段なら板間だと体が痛くなるよね?
 6月11日〜世の中には大きく話題にならなくても立派な人が、本当にたくさんいる。先週の『1億人の大質問!?』で紹介された山梨の町工場の社長・雨宮清さん(60)は、国民栄誉賞に値すると思う!雨宮さんはパワーショベルを改良した“地雷除去機”の開発者。現在、地球上に埋まっている地雷の数は1億数千万個。80カ国以上の大地が地雷に汚染され、22分に1人が犠牲になっている。地雷が悪魔の兵器と言われるのは、一度埋設されると戦争が終わっても半永久的に生き続け、かつ、無差別に命を奪うので犠牲者の40%が子どもという非人道性だ(踏んだ85%の子どもは病院へ行く前に死んでしまう)。1個でも地雷が見つかった土地は危なくて農地にできず、戦後の復興にもダメージを与えている。
通常の地雷除去は、まず金属探知機を使って場所を特定し、手作業でそっと掘り起こしていく。直接地雷に触る為に命を落とす作業者が絶えず、また1日に数個しか除去できないので、全ての地雷を取り除くには千年かかっても不可能とされていた。雨宮さんは94年に商談でカンボジアを訪れた際に、地雷で片足が吹き飛んだお婆さんを目撃し、これをきっかけに帰国後何とか安全&迅速に撤去する方法がないか模索。従来のように地雷を慎重に掘り出すのではなく、逆に爆発させて撤去するという逆転の発想で挑んだ。そしてパワーショベルの先端に超硬度の回転カッターをつけ、広範囲の地面を掘り起こしながら次々と地雷を爆破していく除去機を完成させた。98年、1号機をカンボジアに運搬し地雷撤去を開始。作業は見事に成功し、撤去スピードは飛躍的にアップした(ただし雨宮さんはこの時に鼓膜が破れ、今も片耳が聞こえない)。
※地雷爆破の瞬間
次に雨宮さんは中米ニカラグアに向かった。ニカラグアは内戦時に13万5千個の地雷が埋められていた。地雷除去機を届け、現地の人に操作を伝授。その結果、現在までに90%の撤去が完了し、残りも2年以内に撤去できるという。その後アフガニスタン、ベトナムに入った。そして新たな問題が起きた。不発弾や強力な対戦車地雷の場合、爆発でカッターが折れてしまうのだ。悩んだあげく、無数のチェーンを高速で回転させて地面を掘り起こす方法を発案。チェーンは爆破の衝撃を周囲に逃がすので、機体にかかる負担を大幅に軽減できるようになった。そして今夏、雨宮さんはアフリカ・アンゴラに向かう。アンゴラは世界最悪の地雷埋設地で、実に2千万個という途方もない地雷が地中で息を潜めている--。
既に除去機52台を世界に送り届けた雨宮さん「杖をついてもね、自分の体が動くまでね、地雷の汚染国はたくさんあるので、これからも頑張ります」。
※自腹で開発してるのがまたスゴイ。しかも、売名行為としない為か、番組では雨宮さんの会社名が最後まで出なかった(検索したら日立建機だった!)。
※対人地雷は360種類以上あり、安価なものは300円。最悪の対人地雷は米国性の“クレイモア”。750個の鉄球が一気に発射され人間を蜂の巣にする。地雷除去機の操縦席の防弾ガラス(厚さ9cm)に無数の鉄球がめり込んでおり、見ているだけで恐怖心がつのった。
※雨宮さんは除去機の先端を通常のショベルと交換可能にしていた。地雷除去後、今度はその土地を農地として開拓できるからだ。各地の地雷原は田畑となって甦っている。
 6月10日〜昨日ピックアップした「腹ペコ野良猫」、掲示板で教えて頂いて判明したのですが、これは番組名が『トムとジェリー』であっても、トムではなく別の猫だそうです!『トムとジェリー』は30分番組(三話構成)で、真ん中の話だけがトムもジェリーも出てこないエピソードとのこと。いやはや勉強になりました。(*^v^*)※紹介して頂いた「天国と地獄」(7分42秒)、トムの最後の表情がめちゃくちゃいいですね〜。//平安貴族・藤原道長の食卓を再現する番組を見た。副題が「衝撃の偏食」。庶民に手が届かないものを食べるのがステイタスなので、貴族の食事はなんと野菜がゼロ!高価な干物や刺身、塩分過多の料理ばかり。栄養の偏った食事だけでなく、モーレツに糖分の高いお酒(糖度34%)を10代の頃から飲み続け、多くの貴族が糖尿病に苦しみ寿命も短かったという。道長自身も30代で糖尿病になり40代で失明してしまった。気の毒なのは姫君たち。そんな食生活なのに外出することが許されず、約20kgもある十二単のせいで運動能力は落ちまくり、病で早逝する者が男性以上に多かったという。大変な時代っすね。//「仲良しの犬とカラス」、こんなことがあるんだねぇ。記事の“カラスが凍える”っていうのは、どんな状況なんだろう?

 6月9日〜ふいに懐かしくなってYouTubeで『トムとジェリー』を検索したら、出てくる出てくるで、その数654本!どれから見ればいいのか分からない状態。掲示板にトピックを作ったので、“これは!”というお薦めのエピソードを発見した際に情報交換しましょう。僕が大好きな作品は、二転・三転の濃密世界で大爆笑だった「腹ペコ野良猫」(6分57秒!7分間でここまで作り込めるとは驚愕!)、アカデミー賞を獲った「台所戦争」(7分46秒、食べ物が美味しそう!)、同じくオスカー受賞の「ピアノコンサート」(7分22秒、トムがリストのハンガリー狂詩曲第2番に挑戦!)の3本デス!//“世界コスプレサミット”というものが世の中にはあるんですねぇ。今年で第5回、決勝は8月とのこと。リンク先に写ってるDBのセルとガンダムのアッガイは、選考会の最後まで残っただけあって確かに見事。これ、もしジョジョ・コスの人が出たら、かなり良い線まで行くと思いマス!(ジョジョ・コスは再現率の高い人が多い!)//俳優トム・ハンクスが『ダ・ヴィンチ・コード』の続編『天使と悪魔』への出演契約にサイン。そのギャラは、何と約59億円という噂!590万でもスゴイのに、59億。それもたった1本で。名優はしかるべき報酬を得て当然と思うけど、動く金の額がケタ違い。映画産業全体の発展を願うなら、一人に数十億も集中するより、大道具や音響といった裏方や、下積み中の貧乏な役者達にもうちょいギャラを上乗せしてあげる方が、ハリウッドの活性化に繋がると思うんだけど…。ここまでくると訳がわからないね(笑)。※続編の時代設定は前作の過去にあたるとのこと。
 6月8日〜英国のロック・バンド“ザ・フー”の楽曲で物語が展開していく史上初のロック・オペラ、『TOMMY/トミー』日本語版の舞台レビュー(鑑賞は4月末)。ブロードウェイでトニー賞5部門に輝いた本作。日本語版のメイン・キャストは中川晃教、高岡早紀、ROLLY、パク・トンハの4人。主人公のトミーは子ども時代に両親が三角関係のもつれから殺人事件を起こすのを目撃。現場で両親から「お前は何も見ていない!何も聞いていない!だから誰にも話してはいけない!」と強要され、彼はその日を境に、視覚、聴覚、言葉を話す機能を失ってしまう。オープニングから両親の出会い、結婚、父の出征、父の帰国、殺人事件、三重苦に至る過程は、怒濤の展開で息つく暇が全くなかった。続く青年期は従兄弟や叔父に虐待されて可哀想すぎ。そして第一幕の最後を飾る“ピンボールの魔術師”!指先で微妙な振動をキャッチし、ピンボールの才能を開花したトミーは永遠にリプレイを続け、世界チャンピオンとの一騎打ちにも大勝利!客席の頭上をピンボール台ごとクレーンで移動するダイナミックな演出もあって、会場は興奮のルツボと化した。第2幕の新興宗教関連のエピソードは、ややダレ。しかし、孤独なトミーが歌い上げる心の叫び「見て欲しい、感じて欲しい、触れて欲しい、癒して欲しい」からの怒濤のフィナーレは感電状態!ついに感覚が戻ったトミーと共に「アイム・フリー!」と叫びたくなった。生バンドによるノンストップのパワフルな音楽、スクリーンに映し出されたサイケデリックな色彩、カラフルな衣装、20分はあろうかという出演者によるアンコール・パフォーマンス。フラフラになって劇場をあとにした。/本作品は僕が観たミュージカルの中で、客層の平均年齢が一番高かったと思う。特に男性は30代後半から上ばかりに見えた。元ロック・キッズのオッサンが大集結って感じ。ほとんど宣伝していなかったのに満席になったことから、75年に公開された映画版『TOMMY』、そしてザ・フーのファンが、こんなにたくさんいるって分かり感動した。公演期間が1週間と短かったことからも、社会人になっても常に情報をチェックしている濃いファンばかりが集まったことになる。これで盛り上がらないハズがない!ROLLYの怪演も光ってた。初めて高岡早紀を見た感想は「細ッ!」。ふっくらしているイメージがあったけど、舞台ではヒョロリとしてとても物腰が柔らかく、“これが世に言う芸能人オーラなのか”と釘付けに(笑)。/この日本語版の上演にあたって演出家がパンフに綴った苦悩を読み、“良い人だなぁ”って好感を持った。「翻訳モノは本当に難しい。だって、歌詞やセリフを日本語に直す時点で絶対に本家に負けちゃうというか、明らかにダサくなるに決まってる。“日本語になるとやっぱり勢いなくなるよね”なんてコト言われるのは承知の上。TOMMYを愛する気持は誰にも負けない。その意気込みを見て欲しい」(いのうえひでのり)//深夜の大阪はすごい荒天。土砂降り&カミナリ落ちまくり!近所の駐車場で5台くらい防犯音が「ピュ〜ワ、ピュ〜ワ、ヴィヨンヴィヨンヴィヨン」って鳴ってる。落雷の振動でも鳴るのか〜。//『地球へ…』のおかげですっかり毎土曜が楽しみに。この年になって毎週エアチェックしたくなるアニメと出合えるのは嬉しい限り。物語の舞台は遠い未来。環境破壊の最後の解決策として、地球を去ることにした人類の、他の惑星への移住後のドラマを描く。絵はきれい、音楽は良い、脚本も良いで言うことなし。先週の第9話、自由を愛した反逆者・シロエの為に滝泣きっすよ(エンディングが特別バージョンになっていた…涙)。
 6月7日〜今日は荒木飛呂彦先生の47回目の御誕生日!先日のジョジョ大運動会の際、終了後に参加者有志で“47”の人文字を作りましたーッ!(運動会レポ、来週中にはアップできると思いマス。良い写真が集まってますヨ)/ジョジョリンピックの後、飲みに行った仲間でストーン・オーシャンの素晴らしさを語っている時に、「だからジョリーンのスタンドが“糸”なのか」と感動が深まった。別れと再会、運命の糸--彼女のスタンドはまさに第6部を象徴するものだった。
「荒木先生お誕生日
おめでとうございま〜す!」
と祝福の雄叫び!
※ジョジョ立ちで
47を作ってます(笑)

動画7秒(画像クリック)
ジョジョリンピックは多くの人が初対面同士なのに、“ジョジョが好き”というその一点だけで大いに盛り上がった。帰りの夜行バスの中で、なぜこれほどジョジョの虜になっているのか、自分の中で「好きな理由ベスト5」を考えてみた。以下、ネタバレを含むのでOKの人だけ読んで下さいね。→
1.荒木先生の優しさ〜第6部の時点で連載16年目だったジョジョ。漫画家が長年大切に育ててきたキャラは我が子も同然。その愛するキャラを一度葬ってでも、人間同士を引き付けあう愛の強さを描こうとした作者の心に、深く感動せずにいられない。たとえ肉体が滅んでも、魂に深く刻まれた愛の記憶が引力となり、生まれ変わって再会していく。“人間は誰もが出会うべくして出会っている、だから人と人の繋がりを大切にして欲しい”--キャラの命と引き替えにして、読者にそれを伝えてくれようとした荒木先生に心から感謝しています!
2.死んだからって終わりじゃない〜第5部エピローグ『眠れる奴隷』が素晴らしすぎる。スコリッピの石に現れた犠牲者は、当初ブチャラティだけだった。しかし、運命を変えたことで、アバッキオとナランチャまで刻まれることになった(ブチャがあそこで死んでいればアバもナラも死なずに済んだ)。死者が増えたのだから普通の感覚では悲劇だ。では彼らは無駄死にだったのか?NO!誰が欠けてもボスを倒すどころか、正体に辿り着くことすら出来なかった。だからジョルノはG・E・レクイエムをボスに叩き込む前に「真実から出た“誠の行動”は決して滅びはしない…ブチャラティは死んだ…アバッキオも…ナランチャも…しかし彼らの行動や意志は滅んでいない」と3人のことを語り、ラストに「去ってしまった者たちから受け継いだもの(黄金の精神)は、さらに『先』に進めなくてはならない」と、3人の魂が自分の中で息づいていると締めくくった(ジーン)。死は終わりではない。石矢を破壊せず残したのは、何もなかったことにするのではなく、ここに至った過程を全て受け入れ前進するという決意表明だ。クーッ、カッコいい!そしてこれは6部でさらに発展する。最終決戦はエンポリオVSプッチであり、もうジョースターの人間はいない。5部と異なり、主人公が“去って行った者”で、仲間が“受け継いだ者”だ。ジョースターの精神を宿したエンポリオが、DIOの精神(スタンド)を先に進めたプッチと対決し、最終的に悪が滅ぼされた。圧巻!
3.第5部・殉職警官のセリフ〜「私は“結果”だけを求めてはいない。“結果”だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ…近道した時、真実を見失うかもしれない。やる気も次第に失せていく。大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても、いつかはたどり着くだろう?向かっているわけだからな…違うかい?」。59巻のこのセリフは生きる姿勢について語った、ジョジョ全巻を代表する名セリフだと思う。“向かおうとする意志が大切”、この言葉でどれほど助けられたことか!(ジョジョを布教する際にいきなり92冊は酷なので、入門用にこの8頁を紹介するのがベネ!)
4.最強ヒーロー、康一&川尻早人〜康一と吉良の初戦。今から殺されるという康一はこう言い放った「確かに“これからお前は僕を殺す”。でもね、こんな僕にさえあんたの名前が分かったんだ…あんたはたいしたヤツじゃあないのさ…。今は逃げれるかもしれない…でも、どう思う?こんな“ちっぽけなクソガキ”に簡単に名前がバレてしまったんだぜ…。お前はバカ丸出しだッ!あの世でお前が来るのを楽しみに待っててやるぞッ!」。こうなった康一は誰にも負けることはない。敵は彼の命を奪っても勝利できない。小柄で温厚な彼が内に抱く強靱な精神力。めまいがするほどカッコいい。康一はニヤリと笑ったまま吹き飛び、吉良は“なんだこの敗北感は”と絶句した。そして川尻早人。彼は小学5年にして「“運命”に勝った!」と叫んだ漢。“運命に勝つ”という力強い言葉は、あまりに僕にとってまぶしく、そしてこの言葉を心の中で言いたくて、辛い時でも踏ん張って来られた。5.頭脳バトル〜「一番弱いスタンドは何か」「スタンドに強い弱いの概念はない」。このプッチとDIOの会話に多くの漫画家が衝撃を受けたと思う。必殺技や腕力の強さが“強者”の条件という少年漫画界にあって、力押しではなく頭を使った者が最強というチェスのようなバトル。いま優勢だった者が次のページでは窮地に立っているという、先の読めない駆け引き。ふおお、あまりに面白すぎる!
と、こんなことをバスに揺られながらメモしていた。もちろんアノ独自の絵柄も「生命の色気」があってヤバイほど好き。このまとめを振り返って、あらためて「ジョジョにハマッたのは当然」と納得した、そんな今日この頃デス。(*^v^*)
 6月6日〜昨日、原寸大の複製画で西洋絵画の歴史を一望できる『大塚国際美術館』の魅力を紹介しながら、“日本美術にもこんな場所があったらなぁ!”と思わずにいられなかった。理由は大きく3つ。(1)国宝級の名画には一年のうち数日間or数年に一度しか公開されないものが多い!高松塚古墳壁画の場合は完全非公開で一生僕らは観られないし、先日の若冲展のようにバラバラに保管されていた作品が「120年ぶり」に再会したケースもある。ボストン美術館など海外へ流出してしまった浮世絵も数知れず。最新技術を駆使した複製画で、ぜひ1年365日いつでも名画に会える場所を!※仏画の場合も、絵師は一人でも多くの人に観てもらう為に仏様を描いたのであり、寺宝として何年も蔵の奥に入れたままというのは本来の主旨と違うような…(2)屏風の迫力は原寸大でこそ伝わるもの。画集の小さな写真では“絵に呑み込まれる”という感覚は味わえない。俵屋宗達「風神雷神図屏風」、尾形光琳「紅白梅図屏風」、長谷川等伯「松林図屏風」、狩野永徳「洛中洛外図屏風」etc…たとえ複製であってもこれらの屏風で四方を囲まれた部屋があったら、稚内であろうと南洋の果てであろうと這ってでも観に行く!(3)浮世絵は退色しやすく、年月と共にどんどんオリジナルの色から劣化していく。文化財の記録の為にも早急に(変色しない)陶板複製画を作るべき!/モナリザはルーブルに行けばいつでも会えるけど、日本に住んでいるのに日本美術の傑作に触れることは困難…源氏物語絵巻や雪舟の水墨画は倉庫の奥で眠ってる。でもそれは美術館が出し惜しみをしているわけじゃなく、日本画は油絵より変色しやすいので、作品保護の為に外気に触れぬようにしている--それが分かってるだけに、いつの日か本物を観る機会が訪れるまで、せめて原寸大のスーパー複製画に触れさせて欲しい。縄文時代の壁画から岡本太郎まで、日本美術史を一気に見渡せる美術館を作って欲しい!/この件について実現の可能性を、某美術館の上部の人に取材したことがある。なんと、5年ほど前に茨城県つくば市に建設計画が持ち上がったらしい。予定作品数は300点。大塚(西洋専門)の1074点に比べると少ないけれど、日本美術に特化しているのであれば300点でも充実した内容になる。どの作品を複製するか、平山郁夫さんを始めとした選考委員の顔ぶれまで決まったという。建設予算は大塚美術館の400億の4分の1、つまり100億円と算出された。ところが!そこまで話が進んだのに計画が立ち消えてしまった。その100億円が集まらないというのだ…!ノーッ!っていうか、これって自治体(つくば市)に任せるのではなく、そもそも国が建設するべき。確かに100億はハンパな金額じゃない。でも、天下りや無駄金で問題になってる特殊法人に注がれる税金は毎年5兆円。5兆に比べりゃ100億などカワイイもの。自衛隊が持つ203機のF-15戦闘機は1機が100億円強。たった1機分で美術館が建つので、1機だけ購入を翌年に延ばして予算を回して欲しいッス。ODAでは300億が使途不明金になってるし、政府が本気で金を掻き集めたら100億は速攻で集まると思うんだけどなぁ。経常利益1兆円のトヨタ・奥田会長や経団連の面々に“愛国心”があるのなら、そして「美しい国づくり」を呼びかける安倍首相であれば、後世の子供たちに日本文化の素晴らしさを伝える美術館の建設に全面協力してくれると信じてるんだけどねぇ。r(^_^;)※読者の方に国会議員や文化庁関係者の知り合いの方がおられましたら、「夢の美術館を作りませんか?」とその人に一声お願いしマス!いっそのこと国民でワリカンにしてもいいかも。1人83円で作れちゃうもの。コーラより安いっす!(笑)
 6月5日〜日本に居ながらにして世界中の名画を鑑賞できる史上最強の美の殿堂『大塚国際美術館』(徳島・鳴門市)。ここにはダ・ビンチの「モナリザ」、ミレーの「落穂拾い」、ゴッホの「ひまわり」、ピカソの「ゲルニカ」、その他1000点以上の傑作が全て揃っている…複製画で!複製画と聞いて“な〜んだ”と思うかも知れない。だがこの複製画をナメてはいけない。最新技術を駆使して原色で陶板(陶器)に焼かれた、“原寸大”(コレ重要)の複製画なんだ!画集の小さな写真でしか見たことがない名画が、実物大でそこにある。フランダースの犬でネロが最終回に見たルーベンスの「キリスト昇架」は高さ6m半、ダ・ビンチの「最後の晩餐」は横9m、ダ・ヴィッドの「ナポレオンの戴冠」に至っては6×10m!超ド迫力!驚くのはそれだけじゃあない。今年は開館10周年となるので、その記念事業としてヴァチカン・システィーナ礼拝堂のミケランジェロの天井画(天地創造&最後の審判)を、ホールごと完全再現したんだ!正確には以前から天井画の中央部分は再現されていたんだけど、10年前の技術では曲がった陶板が作られず、3分の1しか再現されていなかった。今回新技術の開発に成功し、ついに高さ15m×奥行き36mの天井を文字通り“埋め尽くす”ことができたんだ。天才の大傑作が瀬戸内に降臨した!同館には紀元前の古代絵から現代絵画まで膨大な作品がある為に、建物自体も日本最大の美術館。開館と同時に入館して閉館ギリギリまでかかってようやく一通り鑑賞できるといった具合だ。後半は体力勝負になるけど、複製画の制作過程の苦労を思うと飛ばし見はできない。制作手順はこんな感じ→1074点・全作品の著作権交渉の為に海外へ飛び複製画の許可をゲット(既にこれだけで気が遠くなる)→原画を特別な装置で撮影→コンピューターで色を分解→約2万色もの色で陶板に焼付け→油絵の立体感を出す為に実際に筆塗りで厚みを出す→再度焼付け→納得がいくまで何度も修正&焼付け→やっと完成!苦労して作成された陶板画にはそれだけの価値がある。本物の絵は100年、200年と経つにつれ退色・変色していくけれど、陶板複製画は陶器だから2千年以上たっても変色しない!大塚美術館の主旨に賛同して複製許可を与えてくれたのは世界25ヶ国、190余の美術館。地震や火災でオリジナルがダメージを受けた時の為にも、色と大きさをこうした形で記録保存することは深い意義があると思う。また、ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」、クリムト「接吻」のような門外不出の作品、ラファエロ「アテネの学堂」のように動かしようのない“壁画”も、こうして日本で鑑賞できることは幸運としか言いようがない。同館を訪れたピカソの子やミロの孫は、その精巧な複製陶板画に驚嘆し絶賛したという。この美術館が日本にあって本当によかった!(モネの睡蓮が360度を囲む庭園、丸ごと再現されたスクロヴェーニ礼拝堂、ボッシュの可動式祭壇画、なんでもある!)※徳島と聞けば遠そうだけど、大阪と神戸から直通バスが出ているので、大阪だと2時間、神戸なら1時間半で美術館に到着可能。入館料は3千円でちょっと高めだけど、総工費400億円ゆえ納得。最後に笑い話。10年前の開館当初、館内のレストランのメニューはボンカレーしかなくて(選択の余地なし)僕はビックリ。自販機はポカリスエット、オロナミンC、カロリーメイトに限定。なんたって“大塚”だからね(笑)。今は色んなメニューがありますよ。(*^v^*)
このミケランジェロの
天井画は何と複製!
ゴッホコーナー。全部本物ならこの
8点を揃えるだけで600億はいく(汗)

//今日メモッた言葉「人間の行動に"愛"がなかったら、"愛"が人々を結び合わすものでなかったら、すべてがバベルの塔だ」(ゲーテ)※意思疎通に失敗した結果バラバラになる//9日から公開の『プレステージ』。初日プレゼントは荒木先生が描いた映画のイラストステッカーとのこと(公式サイトのNEWSをクリック)。ぐふぅ…仕事で行けん。ええなあ。
 6月4日〜フィギュア・スケートのシーズンが終わったので、スケートコーナー後半の世界ランキングを最新版に更新。国際試合での地道なポイントの積み重ねが反映された男女TOP5は次の通り。男子(1)高橋大輔※世界選手権は銀だったけど総合ランキングでは現在世界一!(2)ブライアン・ジュベール(3)織田信成(4)ステファン・ランビエール(5)エヴァン・ライサチェック。トリノ金のプルシェンコは試合から遠ざかっているので34位まで落下(あらら)。/女子(1)浅田真央※男女とも1位が日本人なんて5年前は考えられなかった。スゴイ状況。(2)ユナ・キム(3)中野友加里※彼女は世界選手権で表彰台に立てなかったけれど、ランキング3位の好成績!(4)安藤美姫(5)サラ・マイヤー。女子は上位5人のうち3人が日本人選手というんだから、文字通り黄金時代だね。ちなみに女王スルツカヤは、いま赤ちゃんがお腹にいるそうデス(おめでとさん♪)。//作曲家&ピアニスト(砂の器)の羽田健太郎氏がガンで他界。58歳。僕の世代は氏が作曲した『超時空要塞マクロス』の壮大なBGMに酔いしれた人も多いハズ。高校の夏休みに劇場で味わったド迫力の音楽。当時はまだCDやレンタルビデオはなく、レンタル・レコードの時代。借りたマクロスのレコードをテープに録って、擦り切れるほど聴きまくった。ハネケンさん、安らかに。//今月に入って、キムタク主演の感動傑作邦画『武士の一分』と、アカデミー賞ほか各映画賞で絶賛された、奇天烈ファミリーの人情コメディ『リトル・ミス・サンシャイン』が、ダブルでレンタル解禁!(待ってました!もう一度観たかった!)両作品とも自信を持ってお薦めします!“何か良い映画が見たいなぁ”“ジンワリ胸に染みるものないかなぁ”という方、速攻でレンタル店にレッツゴーっす!

 6月3日〜掲示板で紹介頂いた『ウーマン・イン・アート』(2分52秒)に感嘆ッ!中世ルネサンスの時代から現代まで、有名絵画に描かれた女性達が約3分間に90名も登場ッ!ダ・ビンチやラファエロ、ボッティチェリから始まり、マネやルノワールを経て、ロセッティ、ミュシャ、ピカソに至る壮大な美の系譜。同じ角度の肖像画や、笑顔が似た作品を探し出して融合させるのは、大変な労力を要したと思う。BGMの無伴奏チェロ組曲(バッハ)との相性も素晴らしく、この動画の作者に心から拍手を送りたいデス!//女性と言えば先日の科学番組で、なぜファッションやTVドラマなど、“ブーム”は男性より女性に起きやすいかを解説していた。これは子育ての際にも重要になる能力なんだけど、「女性は他者への共感する脳(運動性言語野)の力が男性より強いため」なんだって(子どもの気持を考えて育てることが出来る)。この共感力の強さは色んな局面に発揮され、例えば好きな芸能人の服装を、「素敵だわ!」と感じたらすぐに取り入れるのでファッション・ブームも起きやすく、髪型も流行りやすい。一般に女性の方が感情の起伏が大きいのも、運動性言語野が活発に活動している為であり、他人の心に自分の心を重ねる能力が優れているからこそ、芸術鑑賞の場(映画館や美術展、コンサート)にとても多くの女性が足を運ぶんだって。※野郎だって実は結構のめり込んで泣くんだけどね(笑)。//今朝、東京から帰って来ました!ジョジョ大運動会の企画者DOR君、裏方の皆さん、ディ・モルト・楽しい時間を本当に有り難うございました!そして約100名の参加者の皆さん、お疲れさまでしたァ〜ッ!筋肉痛は波紋でやわらげませう!(笑)※ジョジョ体操の全員WRRYYYと、最後のアリーヴェデルチの写真を撮られた方、送って頂けると助かりマス!(僕のは痛恨のピンボケ。アイタタタ。レポ完成は1週間後の予定)

エアロスミス大量発生!
(リゾットやDIO様もエアロに)
ビーチボール(イ)と
化したペッシ!
ジャンケン小僧の激しい戦い
(背後は2歳のジョジョラー!)
成績TOP3はルックス
もイケメンだ!
 6月1日〜今夜のバスで上京して明日の『ジョジョ大運動会』に参加し、また夜行に乗って日曜の朝に大阪へ戻りマス。ジョジョファンの集いはこれからもありますが、20周年となるのは今年だけ!11時のジョジョランチから始まり、夕方までたっぷり交流できるので、日頃、熱いジョジョトークができずに悶々としている方、この機会にぜひ語り合いましょう!//次回の更新は日曜なので、おすすめ番組情報を3日分アップしておきますッ!先週のアニメ『地球へ…』、ホント良かった〜!すべてのキャラが魅力的!
 5月31日〜人体の免疫効果を調べている阪大の研究チームによると、「1日に8回以上笑うことでガンに対する免疫があがる」とのこと。吉本の芸人は医者と同じだね(笑)。『トム・ソーヤの冒険』(マーク・トウェイン)のこの一節を思い出した。“老人は大声で楽しそうに笑い、頭のてっぺんから爪先まで震わせ、最後にこう締めくくった。「こういう笑いはへそくりみたいなものだ。おかげでお医者の薬代が必要なくなるからなぁ」”。//文化人類学者・中沢新一いわく、地政学から文化を見ることを『アース・ダイビング』というらしい。氏と爆笑問題の対談が面白かったので紹介。(中沢)「縄文時代の東京の地図を作ってみると、かなり内陸まで大きな川が無数にあったのが分かる。驚いたことに、現代の寺や神社、墓地を地図に書き込むと、縄文時代の地形に沿って(川沿いに)分布しているんだよね。神社や寺がある場所は、なかなか再開発の手をつけにくい。つまり、その土地は縄文の人から「ストップ」をかけられているんだ。山手線の海側は縄文時代の海岸線に沿って走っている。そう考えると、東京に生きるという意味が1万年くらいグッと深まるんだよね」。(太田)「僕は道を歩くのが好き。人が歩きたいと思ったところが段々ならされて道になっていったことが分かると、これほど気持ちのままに進める人間的な所はないと思う」。(中沢)「確かに、理由は分からないけど“なんか良い場所だな”って感じる風景があるよね。それは感覚的なものなので分析するのはとても難しい。人間の情緒が地形に反応して、スーッと通り過ぎるつもりが無意識に“ここは素晴らしい場所だ”って判断する。僕らは自由勝手に動いていると思ってるけど、自分たちが知らない地政学の深い法則に規制されているんですよ」。 //アースダイビングと言えば、ジョジョファンなら文字通り“地中に潜る”男・セッコを思い出すよね。先日、英国在住の日本人kskさんから「ローマのコロッセオでセッコのポージングを決めてきましたッ!」と写真を送って頂きました。今月撮影されたばかりとのこと。ウヒョー、この“潜りっぷり”、角度や勢いが素晴らしいですなぁ!※計3枚の画像をイタリア立ちコーナーの最後に追加アップしていマス!
  
 5月30日〜極限状態でアイロンをかける世界的スポーツ『エクストリーム・アイロニング』。ジョークに見えて本気。海外では大会もあるというのだからビックリ!※日本人選手もいます!//日本酒の歴史を探る番組でメモ。飲み会のネタにどうぞ→さけ(酒)の語源について。"さ"は「稲の神様」のこと。皐月(さつき=田植えをする月)、早乙女(さおとめ=田植えをする女性)など、稲に関する言葉の頭に"さ"がつくのもそういうこと。"け"は「食事」を表す言葉(朝げ、夕げなど)。つまり"さけ"は"稲の神様の食事"と言う意味。神社で祭りをするのは神に酒を捧げる儀式から来ている。また、肴(さかな)の字は元々「酒菜」だった。魚は"ウオ"とのみ呼ばれていたが、宴会に必ず魚が出てきたことから、室町時代あたりからウオもサカナと呼ばれるようになった。//食事といえば、大人気の料理ブログ『こうちゃんの簡単レシピ』が見てるだけで楽しい。“簡単レシピ”と冠してるように、確かにシンプルなものが多くて“ちょっと挑戦してみるか!”って気になる。毎日晩ご飯のメニューを考えるのが面倒という方、600メニュー以上が掲載されているので、順番に作っていけば約2年は考えなくていいッスヨ〜!(笑)。//俳優のポール・ニューマンが現役を引退。お疲れ様でした。『明日に向って撃て!』『スティング』の名演はずっと語り継がれるでせう!
 5月29日〜グハーッ。パソコンの故障はトホホな結果に。もし誰かが同様のトラブルに遭遇した時の為に、涙の顛末を記しておきます。/5月5日に突然ファンが轟音をあげ電源が入らなくなった(3年目のPC。故障後は借りたノートPCで日記だけ更新していた)。デルに電話すると「たぶん電源ユニットのトラブルだからハードディスクは大丈夫」とのこと。ホッとして引き取り修理に出すと「電源やマザーボードを換えてもダメだったので再インストールしか…」。ちょっと待ったーッ!大馬鹿者の僕は半年間もバックアップをとっておらず(ずっとPCの調子が良かったので油断していた)、初期化すると仕事の資料や大事なメールが全部消えてしまうッ!(2度と撮影できない特別公開の文化財や、荒木センセのパーティー写真も…真っ青!)何か方法がないか駆けずり回り、大阪にデータ復旧の専門会社があることを知って電話で相談。「(業者)壊れる前に“ガリッ!ガリッ!”ていう、部屋中に響く大きな音がしましたか?」「ファンは爆音をあげてましたがガリガリはなかったです!」「それなら安心。プラッタ(記憶部分)に傷はついてないハズ。どんなに状態が酷くてもデータは取り出せます!」。藁をも掴む思いでそこにPCを持ち込むと、10日間ほどで外付けハードディスクに復元してもらえ、僕は大きく胸を撫で下ろした。だがしかし!復旧代金は恐怖の19万5千円!値段はデータ量によって変わるんだけど、僕の場合サイトの全情報がD&Eドライブにもバックアップされていた為に(半年前のやつね…)、データが80ギガにもなっていた!さらにデータは取り出せてもPCが直ったわけじゃないので、結局は新たにPCを買うしかなく、その購入代金が13万。突然の33万の出費にもうフラフラ。復旧した技術者によると、ハードディスクの内部は高温で金属疲労が起きていたとのこと。僕はウイルスの感染や落下の衝撃でしかディスクがパーにならないと思ってたので、「3年以上経つと高温で壊れやすくなり、このケースはよくあるんですよ」と言われて絶句。それって寿命が短すぎ!皆さんもマメに保存しておきましょうね(涙)。今回の教訓「三度の飯よりバックアップ」。※新しいPCが昨日やっと届いたんだけど、疲れていたせいか僕は本名を登録してしまい(ハッキングされたら一巻の終わり)、今日はいきなりウインドウズを再インストールすることに…。我ながら自分のアホさ加減にグッタリ。//鈴木宗男議員の5月28日の活動日記に、松岡農水相の死の4日前の言葉が書かれていた。鈴木氏が“この際、国会で国民に謝ってはどうか”と声をかけると、松岡氏は力無く「有難いお話ですが今は黙っていた方がいいと国対(国会対策委員会)からの、上からの指示なのです。それに従うしかないんです」と、“弱気な言いぶり”だったという。謝罪したくても党の方針で謝罪できない。辛い話だ。
 5月28日〜昼にZARDの坂井泉水さんの訃報が流れ、同じ67年生まれでもあり衝撃を受けていたところ、続けて松岡農水相の自殺のニュースが。現職閣僚の自殺は戦後初。家賃・光熱費が無料の事務所への約5200万円の出金、緑資源機構の談合・便宜疑惑など、黒い噂の絶えない人ではあった。でも、自殺したなんて聞くとやはり気の毒だし胸が痛む。あまり報道されていないけど、10日前に地元事務所の側近も自殺しており、色々と苦しんでいたんだと思う。「もっと早く辞任させてあげていたら…」、「辞めさせてやらなかった責任の方が大きい」(自民・笹川党紀委員長)と身内からも声があがっているけど、安倍政権は発足後すでに2名の閣僚がカネの問題で辞任しており、参院選を控え3人目を出すわけにはいかなかった。3名を抜擢した首相の任命責任が問われてしまうからだ(普通の会社なら幹部が3名も不正でクビが飛べば、社長も責任をとらねば世間に示しがつかぬもの)。松岡氏としては、大臣を続けると党のイメージダウンに繋がるし、かといって辞任すれば首相の顔が潰れるしで、もう一歩も身動きがとれなくなったのだろう。僕は任命責任云々より、やはり命の方が大切だと思うし、総理や閣僚が誰も氏と腹を割って相談できる関係を築けていなかったのが残念でならない(相談さえあれば誰だって“死んじゃダメだ”って説得できたはずだもの…)。氏のご冥福を祈ります。//昨夜、カンヌ映画祭にて河瀬直美監督の『殯(もがり)の森』が審査員特別大賞を受賞。準最高賞であり、これは大変な名誉。認知症の老人と子供を失った女性の交流を描いたヒューマン・ドラマとのこと。河瀬監督は現在37歳。受賞に刺激を受けた日本映画界はますます活気づくんじゃないかな。※この映画、まだ劇場公開されていないのに明晩8時からNHKハイビジョンでオンエアされるんだって!
 5月27日〜バベルといえば、中世フランドルの画家ブリューゲルが描いた2枚のバベルの塔が圧巻。壮大なスケールにただただ驚愕!。この絵が1563年なんて昔に描かれていたことにビックリ。人間の想像力はすごいね。//昨日発売になった『ガンダム THE ORIGIN』の第15巻、カイ・シデンを主役にした巻ですごく良かった。TV版よりもミハルとのエピソードが掘り下げられており、読み応えがあった!スレッガーも良い味出してる。次の巻が出るのはおそらく10月。オデッサの激戦だ。それまで5ヶ月待つのは長いなぁ。//映画『スパイダーマン3』レビュー。制作費300億円の青春映画。敵キャラが、砂人間の巨大サンドマン、宇宙生命体ヴェノム、ゴブリン2世の3人となり、CG特撮の限界に挑んだ戦闘シーンが今回もバンバン出てくる。僕にはこの映画への賛否両方の気持があり、ネタバレを含まねばそれが書けないので、結末を知りたくない人は鑑賞後に読んで下さいね。
−−まずは賛否の“否”から。スパイダーマン・シリーズの魅力は悩めるヒーロー像。主人公ピーターは完全無欠の人間ではなく、迷い苦しみながらも成長していく過程に感動がある。特に第2作はクモの能力が消えてしまうほど苦悩し、ボロボロの体で列車の暴走を止めた彼が乗客に介抱されるシーンは、ヒーロー映画史上最も感動的な場面だった。まさかあの後に謙虚さが消えて慢心モードになろうとは(2の意味合いまで変わってくる)!MJとの恋愛もしかり。前作ではMJがスパイダーマンの素顔を見て、自分を守ってくれていたのがピーターと知る激感動のシーンがあった(ヒーロー物のキスシーンでボロ泣きしたのは初めて)。そして彼女は別の男との結婚式を当日ドタキャンしてまでピーターの元へ走ってきた。よもや、その後に痴話ゲンカの展開になろうとは!2人には大失望。どうしてお互いをもっと信頼できないのか。若者だからとか、そんな理由では納得できない。前作で流した涙を返して欲しい。レストランのプロポーズ作戦にしても、ピーターの度を超えたウジウジっぷり&思いやりのなさに閉口。MJも自分勝手でハリーを利用するし、もう三角関係なんて興味ナッシング(つーか、MJより大家の娘さんの方がいいじゃん。内気な彼女はピーターがお菓子を食べるだけであんなに幸せそう。よっぽど応援したくなる!)。ブラック・スパイダーになってからは、"いくらブチキレ・モードでもやっていいことと悪いことがあるだろう"と呆れてしまった…。一方、逆に良かった“賛”は、何と言っても敵とのバトル内容。単純な勧善懲悪ではないところが、さすがサム・ライミ監督。サンドマンは主人公の身内を殺した仇であり普通のヒーロー映画なら絶対に倒されるべき宿敵だ。ところが、スパイダーマンが言ったセリフは「I forgive you」“あなたを赦(ゆる)す”。この展開に仰天した。タッグ・バトルで盛り上げつつも、安易な爽快感を求めない。また、憎悪・嫉妬の感情がむき出しとなり凶暴化したヴェノムの弱点が、教会の鐘の音というのも象徴的だ。教会の鐘=“赦し”であり、"憎悪"の権化となったヴェノムは力で倒せず、"赦し"であればこそ対抗できた。伯母にも「復讐はまるで麻薬よ。気がつけば人を変えてしまうわ」とライミ監督は言わせているし、憎しみの連鎖が世界的規模で続いている昨今、監督は明確な意思を持って、“今の世の中に必要なのは復讐より赦しだ”とメッセージを込めたのだろう。この「I forgive you」の一言を言わせたいが為に300億をかけたようにも思える。戦わずに終わったことで消化不良という批判も聞くけど、復讐心や怒りを克服することも立派な戦いであり、僕は最高のクライマックスだと思う!※素粒子実験場でのサンドマン誕生シーンは、大スクリーンで見るとメチャクチャ迫力あった!
 5月26日〜『バベル』レビュー。モロッコの寒村で羊飼いの少年が発射した一発の弾丸。この事件を接点に、モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本でドラマが展開してゆく。かつてバベルの地で神の怒りに触れた人類は、言語をバラバラにされてしまった(旧約聖書・創世記)。そして今は言葉が通じる者でさえ、上手く心が伝わらない。家庭内ですら他者と断絶して孤立している人は多い。『バベル』という作品名はこれ以上のものがないドンピシャのタイトルだ。違う題名だと評価まで変わっていただろう。アラビア語、英語、スペイン語、日本語、それぞれの言語圏の人々が、言葉ではなく心で結びついていく過程は、この題名ゆえに輝きを増した。…とはいえ、この映画は良作ではあるけど僕は積極的に薦められない。作中には意志の疎通が出来なくて苦しむ人ばかり描かれるので、見ていて本当にしんどかった。登場人物には最終的に救済される者もいれば、やりきれない運命が待ち受けている者もいる。僕は後者の運命をたどった人があまりに気の毒で(ネタバレ反転→子供を撃たれた父親とベビーシッターは可哀想すぎる)、そこにばかり気を取られてクライマックスでも気持を切り替えられなかった。登場人物の誰にも悪意がないのに悲劇の連鎖が起きる…その過程を見るのは本当に辛い。以下、パンフに載っていたインタビューが良かったので一部抜粋。「人を幸せにするものは国によって違うけれど、惨めにするものは、文化、人種、言語、貧富を超えて、みんな同じだ。人間の大きな悲劇は、愛し愛される能力に欠けていること。愛こそが全ての人間の生と死に意味を与えるものなのに」(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督)「人間は言葉が違うから心が通じないのではなく、もっと深い部分で分かり合おうとしなければ、言葉が同じでも家族間でもスレ違ってしまうというコミュニケーションの本質を(この映画は)伝えてくれる」(菊池凛子)
※菊池凛子が体当たりの演技を見せている(脱ぐ)と聞いていたけど、まさかああいう脱ぎ方とは思わず、ブッ飛んだ。親の件で心に傷を負ってること、聾唖で思うようにコミュニケーションがとれないもどかしさ、差別に対する怒り、それが一連の行動に繋がった…頭では理解できる。誰かに愛されたいという心の叫びも痛いほど伝わってきた。でも、だからといってあんなことするのかな。描き方が単純すぎるような。聾唖の人の感想を聞いてみたい。行動にも納得いかないけど、映像的にも必要性はないと思った…うーむ。
※バベルの塔は今のバグダッド近郊(南に80キロ)にあった。21世紀になっても同地が世界の混乱の象徴となっているのは悲しいことだね。
※ブラピや菊池凛子を始め役者たちは皆が熱演を見せていたけど、個人的にジーンときたのはモロッコ人ガイドの優しさ。彼は最後まで謝礼金を受け取らなかった。アラブ人について酷い描き方をするハリウッド映画があるなか、“困った人を助けるのは当然”というか、その素振りすら見せなかったあのガイド…彼の顔を思い出すだけでも涙線がウルっとくる。また、メキシコ人ベビーシッターのおばさんと中年男とのロマンスも良かった。過去にワケアリ風の2人。美男美女のラブシーンよりもドキドキした(2人には10代の姿が見えていたに違いない)。
※私事だけど、パンフにライターの森直人君のコラムが載っていた!彼は大学のサークルの後輩で、在学時になんちゃってバンドを結成してデモテープを作った旧友。もう15年も前。僕らは甘いラブソングを歌わないド硬派路線を目指し、デカルトやキルケゴール、パスカルの論文、カミュの異邦人なんかをロックにしたんだけど、時代の先を行きすぎて全く世間に認めらませんでした。曲のサビが「我思う、ゆえに我あ〜り〜♪」だもん、そんなの誰も聴かないって(笑)。
 5月25日〜『ロッキー・ザ・ファイナル』レビュー!ロッキー30周年を機に60歳のスタローンがリングに上がったシリーズ完結編(第6作)。作品メッセージは“自分の胸に耳を傾け、自分自身と心に正直であれ”。今作品でロッキー・バルボアは勝ち負けを超越した戦いで花道を飾り、30年のドラマが見事に締めくくられた。映画の冒頭、ロッキーのファンファーレが鳴り響いた瞬間に「これで最後か」って胸が熱くなった。物語はいきなり愛妻エイドリアンの墓前から始まり意表を突かれた。ロッキー最愛の女性は癌で他界…彼女の死は映画的にも泣かせどころのはずなのに、そこをバッサリと切って、残されたロッキーを包む孤独の描写から始まった(一人息子は父と比較されるのが嫌で既に家を出ている)。ロッキーは地元フィラデルフィアで小さなイタリア料理店を経営し、お客に過去の栄光を語る日々。彼は言葉にならない喪失感を抱えて生きていたが、あることがきっかけでリングに戻ることになる。対戦相手は若い世界王者だ。ロッキーの息子は「笑い者になるだけだから、試合には出ないでくれ」と言い、ボクシング協会も高齢の復帰に難色を示すが「挑戦しようという人間を止める権利が誰にあるんだ!」とリングに上がっていく。息子もまた社会の壁にぶつかってもがいており、ロッキーは子にこう語る−「人生ほど重いパンチはない。大切なことは、どんなに打ちのめされても耐えて前進し続けることだ。そうすれば負けない。辛い時こそ前へ進め。自分の価値を信じるなら、パンチを恐れるな。他人を指差して、自分の弱さをそいつのせいにするな。それは卑怯者のすることだ」。この完結編は第1作へのオマージュに満ちており、トレーニング・シーンでは有名なロッキーのテーマが大音量で流れ、大階段を駆け上がっての万歳、卵5個の一気飲み、牛肉スパーリングなどが再現されている。第1作の初戦の相手や、懐かしい2匹の亀も登場する。彼は日常生活で決して不平を言わないし、辛くてもユーモアを忘れない。自然と好感度があがって感情移入しているところへ、クライマックスのゴングが鳴る。そして始まる壮絶な殴り合い。ここでは結果に触れないけれど、ロッキーは片膝をついてもすぐに立ち上がり、とにかく前へ進み続ける。その姿は文句なしにカッコイイ。
作品としては、リングに戻る動機がイマイチ弱いとか、息子との交流が中途半端とか、マイナス点もあるけれど、全体から見れば取るに足らないこと。60歳であの肉体を作り上げ、一人の男の物語を完結させたスタローンに惜しみなく拍手を送りたい。本作品は最近のハリウッドに多いネタギレ続編モノでなかった。ロッキーは僕ら一人一人の中に眠る「前進する力」を最後に呼び起こして去っていった。「人生で肝心なのは、どれだけ強いパンチが打てるかではなく、どれだけパンチを受けられるかだ」(S・スタローン)
※エンディングの映像はいかにロッキーが愛されているかが分かる素晴らしいものだった♪
予告編ムービー(2分20秒)は完成度が非常に高いので必見!これだけで相当ハイテンションになりマス!(笑)
 5月24日〜アフリカ映画として初のアカデミー外国語映画賞に輝き、現在公開中の南アフリカ映画『ツォツィ』レビュー!満点を超えて120点!世界一治安の悪い街と言われる首都ヨハネスブルクを舞台にした、償いと希望の物語。“ツォツィ”とは不良やギャングを指す南アのスラングで、彼らはスリや強盗、麻薬売買など、金になることは何でもする。主人公はスラムに暮らすギャング・チームのリーダー。彼は子供の頃に母をエイズで亡くし(03年の時点で成人の約20%がエイズに感染しているという凄まじい状況)、父の暴力から逃れる為に家を飛び出し、少年期は工事現場の土管を家にして生きてきた。青年になった彼は、感情を封印し無表情になっている。感情がなければ傷つくこともないからだ。過去を忘れる為に本名を隠し、誰一人、彼を名前で呼ぶことはない(“ツォツィ”がそのまま呼び名になっている)。強盗が日課になりモラルが麻痺している為、時にはわずかな金を奪う為に人を殺すことも…。だが、新しい仲間には“仕事”(殺し)の後にゲロを吐く者もいた。新入りは言う「品位という言葉を知ってるか?俺は知っているから吐くんだ」。痛い事実を指摘されたツォツィは逆上し、この仲間を半殺しにする。そんなある日、カージャックで奪った車を一人で走らせていると、なんと後部座席から赤ん坊の泣き声が聞こえた。動転した彼は車を乗り捨てようとするが、赤ん坊を放置することはさすがに良心が咎め、ここから物語は波乱に満ちた展開になっていく。予告編は冒頭のリンク先のPREVIEWをクリック。これがまた素晴らしい予告編ッス(鑑賞後に予告を見ると、これだけでも相当胸に来るものがありマス)。本作は、監督、スタッフ、キャストがすべて南アの出身者で固められ、内側から見た南アの日常の姿が詳細に描き出されている。その場の空気がフィルムから強烈に伝わってくるので、観客はいきなりヨハネスブルクに放り込まれることになる。オープニングに登場するスラムの全景は圧巻。地平線の彼方まで掘立小屋が続いており、“今から見たこともない世界に自分は入って行くんだ”と腹をくくった。映画の宣伝コピーは「拳銃を持つその手で、小さな命を拾った」。この文面を考えた人は天才。一行の中に、作品のすべてが収まってる。劇中ではいろんな人物が崖っぷちの状況に直面する。極限状態にいるときこそ感情がよく見えるので、人間の真理に触れる為にも、多くの人にこの作品を観て頂きたいデス。レオ君の『ブラッド・ダイヤモンド』といい、昨年の『ホテル・ルワンダ』といい、アフリカを描いた映画は傑作が続くね。【ネタバレ文字反転】ホームレスの車椅子の老人との会話は忘れられない!主人公が拳銃を突きつけ“なぜそんなになってまで生きようとするんだ”と、傲慢ではあるが彼にとって切実な問いかけをすると、老人はこう答えた「両手に太陽の光を感じたいんだ。こんな身体になっても太陽の温かさは分かる」。地獄の釜の中のような犯罪の嵐の中に登場した、“太陽の光”という眩しい言葉に鳥肌が立った!//昨日の日記で絵師・伊藤若冲の展覧会に触れたけど、行こうかどうか迷ってる人の背中をひと押ししたくて『あの人の人生を知ろう〜伊藤若冲編』をアップ!絵師として優れていただけでなく、人としていかに魅力的だったかを伝えたかったのデス!(*^_^*)//6月2日のジョジョ運動会に参加すべく、格安夜行バスの往復チケットを購入。大阪から夜行で東京に入り、仕事の為にその日の夜行で帰って来る強行軍!
 5月23日〜京都の相国寺・承天閣美術館で6月3日まで開催されている『若冲展』は超必見!江戸時代の絵師・伊藤若冲(じゃくちゅう)の代表作「動植綵絵(さいえ)」シリーズ30幅(作)に加えて、完成時はワンセットだった「釈迦三尊像」の全33幅が、120年ぶりにすべて展示されている!特に「動植綵絵」は所有者の宮内庁が滅多に公開しないので、1幅でも展覧会の目玉になり得る作品。これが33幅もあるんだから、僕は会場で気を失いそうになった!「動植綵絵」は40代の若冲が10年がかりで多種多様な動植物を描いた作品。鳥は1本1本の羽まで、魚はウロコの1枚1枚までを緻密に描いた執念の力作だ。ミリ単位で描かれた線はあまりに緻密で、狂気すら帯びている。発色の良い高価な絵具が惜しみなく使われ、裏彩色、つまり絵の裏側からも塗られているので、200年前の作品と思えないほど色が輝いている!(白が特に美しい!)。「動植綵絵」はかつて相国寺が所有していたもの。今年は寺を建立した足利義満の没後600年忌に当たる為、この奇跡ともいえる企画が実現した。枯れゆく一本の草、地を這う小さな虫けらにも慈愛の心を注いだ若冲。植物を描く時に、普通の画家なら一番美しい状態を描くけれど、若冲は枯れたり虫に食われた葉も好んで描いている。これは彼が青物問屋の店主として長年野菜を見続けたことからくる植物への愛だろう。鳥、魚、花、昆虫、様々な動植物が描かれた展覧会場展示室の中央に掛けられているのは釈迦の絵。これは若冲自身の構想だ。中央に釈迦がいることで、この世の生きとし生ける物の命を讃えた愛が、その祈りが見る者に伝わってくる。単なる写生ではなく、仏画として蛙や蝶、鶏の命を描いていたから、作品ごとに異様な熱量が込められている。会場ではあちこちから「ひょえ〜!」という感嘆の声が聞こえてきたし、多くの人は口がポカーンと半開きになっていた(笑)。
ぶっちゃけ、「動植綵絵」は持ち主が貸出しに厳しい宮内庁だけに、生きているうちに全シリーズを観るのは難しいと思っていた。現在東京で展示中のダ・ビンチは、会期後もイタリアに行けばいつでも見られるけど、「動植綵絵」は国内にあるにもかかわらず原則非公開なので鑑賞不可能。今回、相国寺の住職は「全33幅の展示が再び実現することはまずあり得ないでしょう」と語っており、僕らにはこの120年ぶりの公開が最後のチャンスになる可能性が濃厚ッ!公開終了まで残り約10日。この貴重な機会をぜひお見逃しなきよう!あの小宇宙はヤバすぎる!
※開館は10時。入場制限ですぐに1時間待ちとかになってしまうので、最低でも9時半までに並ばれることを強くお勧めします!
※若冲の絵に松がよく登場するのは、松葉は冬でも色を変えない=永遠の象徴だから。
※以下にマイ・ベスト10を記しておきますので、よろしければ鑑賞のご参考にお使い下さい!
(1)池辺群虫図…同じ方向を見つめる蛙たちがユーモラスで、対峙する一匹のガマガエルがオーケストラの指揮者みたい(笑)。おたまじゃくしの数が異常!
(2)群鶏図…画面にひしめく13羽の鶏。羽の描き込みがはんぱじゃない。下段で1羽だけ正面を向いているのが獅子のよう。お茶のペットボトルCMに使用されるなど最も有名な作品。
(3)秋塘群雀図…約80羽の雀に混じって1羽だけ白い雀がいる。他の雀と外見が異なっても、周囲の雀たちは当然のように彼を受け入れており感動的。
(4)貝甲図…千差万別の貝たちの大行進。宇宙を感じる!
(5)群魚図・蛸…親ダコの足にしがみつく子ダコがキュート!
(6)雪中錦鶏図…ドロドロに溶けていく雪を描いた日本画を見たのは初めて!ボタッ、ボタッと、落ちる音がしそう。
(7)南天雄鶏図…仁王立ちを決めたド迫力の黒い鶏!他の鶏との戦いに勝利した直後だろうか。
(8)雪中鴛鴦図…降りしきる雪とオシドリのカラフルな羽が美しい。
(9)蓮池遊魚図…よく見ると右下にメダカがいる!気付きにくい画面の隅にもメダカを描かずにいられない若冲が大好き!
(10)紅葉小禽図…画面いっぱいの紅葉が美しいッス!
※相国寺の境内の墓地には若冲の墓が、藤原定家、足利義政と共に並んでいるので(墓地に入ってすぐ左)、こちらの墓巡礼もお忘れなく。鎌倉時代(定家)、室町時代(足利)、江戸時代(若冲)の墓が並んでいる不思議な空間だ。時代ごとに墓の形が異なるのが分かる。

 右を見ても左を見ても、若冲!若冲!!若冲!!!
 5月22日〜90年代前半に世界フィギュアを三連覇したカナダのスケート選手カート・ブラウニングは、公式試合で初めて4回転ジャンプを成功させた男としてもギネスに載っている。その彼がジーン・ケリーのミュージカル『雨に唄えば』のセットを再現し、タップ・シューズではなくスケート靴で演技しているユニークな映像があった!名付けてスケート版『雨に唄えば』!(4分31秒、最初の40秒は解説)。スケート・リンクに雨を降らすという驚きの演出。水たまりの中でジャンプを決めておったまげた!//先日、教育テレビ『美の壺』で、奈良の春日大社に奉納される工芸品(奈良漆器)を紹介していた。これらの器や皿で思わず唸ったのは、あえて目に触れない場所(裏側)に美しい装飾が施されていたこと。“外から見えなければ装飾の意味がないのでは?”という質問に、職人さんは「これは人の為ではなく神や仏に対する飾りなんです」。見えない部分に心を込めるという理由から、使用される螺鈿(らでん、貝殻)もぶ厚い。同じ場所に貝を何枚重ねても、表面では1枚にしか見えないのに、なんと200枚以上の貝を重ねて張り付けていた。漆器は水に強く長持ちすることから、職人さんは番組の最後に「最低300年(持つこと)を目標にして仕事をしている」とサラッと語っていた。自分の作品の300年後を考えながら作っている、そのスケールの大きさにシビれた!//今日メモった良い言葉。2年前に他界した絵本作家・長新太さん「僕の絵本はレベルが高いから子供にしか分からないんだ」。
 5月21日〜13日の更新で“言葉を話すスズメ”のニュース動画を紹介したけど、すぐにリンク先から消えてしまって残念に思ってたら、ちゃっかりYouTubeにアップされていた!(3分12秒)これで見逃した人も見られますネ♪/だがしかし!喋る鳥といえばやっぱりオウム!海外の番組で紹介されたこのオウムとの会話(3分5秒)は衝撃的!あまりの“ボキャブラリー”の豊富さに頭がクラクラしてきた。「オウム返し」という言葉があるけど、このオウムに関しては、そのたとえは当てはまらない。会話が成立しているので、人間が物陰で吹き替えてるんじゃないかと疑うくらいだ(笑)。動物のモノマネどころか宇宙船(スペースシップ)の音は出すわ、ダンスも踊れるわで、まさにスーパーアニマルっすよ!//パリ・オペラ座での市川団十郎の歌舞伎初公演のTV中継は、詰め掛けたフランス人の熱狂が伝わってとても良かった。団十郎が弁慶を演じる『勧進帳』、海老蔵が女形になる『紅葉狩』など、舞台そのものが素晴らしかったのはモチロンなんだけど、僕は役者たちが横一列にズラリと並ぶ口上(挨拶)にも感心しまくった。フランス人でギッシリ埋まった客席に向かって、なんと全役者がフランス語で長い口上を語っていたんだ(カンニング・ペーパーなし!)。年配の役者が言葉に詰まったりするとドキ・ハラだったんだけど、無事に全員が口上を終え、大いに拍手を浴びていた。特に市川亀治郎(今の大河ドラマの武田信玄役)はユーモアを混ぜる余裕っぷりで、「オペラ座で歌舞伎を演じられて感無量です。それは私が“オペラ座の怪人”というミュージカルが大好きだからです。ただ、この豪華なシャンデリアが落ちるのではないか?と不安でございます!」(“怪人”に落下シーンがあるので)。客席はやんややんやの大喝采。歌舞伎は400年の間、如何に観客を楽しませるか練りに練られてきた。海外でも客席をあんなに沸かせられるのはさすがッス!//日本にクラシック・ブームの社会現象を巻き起こした大人気ドラマ『のだめカンタービレ』(原作はマンガ)が、ついに25日からDVD発売&レンタル開始!今、深夜にやってるアニメ版も悪くはないんだけど、あまりにこのドラマ編が面白すぎたので、アニメスタッフが比較されて気の毒(汗)。それほど稀に見る傑作ドラマだった!
 5月20日〜推理小説から忍者活劇、偉人たちの最期を描いた『人間臨終図鑑』まで、鋭い観察力で社会と人の心を見つめ続けた作家、山田風太郎(1922-2001)。最近、氏の未発表の日記が発見され公開された。日記の1ページ目に書かれた以下の文章は、江戸川乱歩に才能を絶賛された山田氏ならでは。「新しい日記というものは不気味である。その翌日の中に未来がある。嬉しいことはあんまりありそうにない。苦しいことか、恐ろしいことか、あるいは実にくだらないことか。とにかく、自分のやること、自分に迫ってくること、自分の未来がその空白の中にあることに間違いはない。そこに自分が書いていく訳だが、今じっと空白を見ていると、何となく自分が悪魔に笑われているような、或いは自分が悪魔の一人であるような気がしてならん」(1954年)。氏はまた、人々が戦後に米国の価値観を丸のみにして、猛烈な勢いで経済優先の社会を作っていくのを見て、こんな不安を刻んでいた。「日本人の国民性のひとつに“無責任”ということがありはしないか。こう考えるのは、開戦時における陸海軍首脳の無責任を思い出すからだ。アメリカを相手に開戦して勝てるかと言うと、陸軍も、海軍も、自信がなかった。自信のないまま、ズルズル開戦してしまった。これが一般国民とか、一般軍人ならいい。しかし、国家の存亡を担う首脳として、あまりに無責任な考えである。彼らは海軍の名誉利害、陸軍の名誉利害ばかり考えて、日本の名誉利害を考えなかった。ようするに、日本人の無責任性が最悪の形で表れたものとしか言いようがない」(1960年)。※山田風太郎の墓(めちゃくちゃカッコイイ墓!)//愛知の元暴力団員・立てこもり事件。この記事で犯人の人物像を知り改めて腹が立った。大声を出しさえすれば他人が屈伏すると思っている人間、暴力で他者を威嚇し支配しようとする奴は最も卑劣な男だ。共同社会で生きてるのに、他人の基本的人権を尊重するという意識が皆無。あまりに自己中心的すぎる。そして政府!長崎市長が殺された時に「銃の取り締まりを早急に強化する」と言っておきながら、その後の対応がのろい!のろ過ぎる!一ヶ月たって一昨日やっと銃規制の強化策を考えるプロジェクトチームの初会合が開かれたが、この報告書をまとめるのは2ヶ月後(!)という始末。担当しているのは高市内閣府特命担当相。氏は会合後に「銃刀法の罰則強化も含めて考えていかねばならない」と語っていたけど、それって“議論”とか“検討の必要”とか、そんな余地が残ってることじゃないだろう。即刻結論を出して国会に提出しないと会期が終わってしまう。会合では「銃を所持した組員が所属する暴力団組織に課徴金を科す」案が協議されたというが、何を甘っちょろいこと言ってるのか。お金ではなく、全員逮捕&組解散だろう!ポンと数億円の保釈金を出せる連中に課徴金でダメージがあるわけがない。SATの隊員まで死んでいるのに、政府はもっと本気を出せと言いたい。

 5月19日〜今日はジョジョネタに特化!/一昨日の深夜、アクセス・オーバーで急にサイトが見られなくなった。新コーナーを作ったわけでもなく、理由は何だろうと首をひねっていたら、バラエティの『アメトーーク』が原因と掲示板情報で判明!なんとケンコバさんが番組企画の叩き台に“ジョジョ芸人特集”をプレゼン(冒頭の4分がソレ)していた。この企画が実現すれば、ジョジョ・ファンの芸人(南海キャンディーズ・しずちゃん、宮迫博之、スピードワゴン、オリエンタルラジオ、バッファロー吾郎、しょこたんetc)を集め、視聴者にジョジョの魅力を伝えまくるとのこと(素晴らしい!)。説明の補足に「ジョジョ立ちで送る1時間」とあり、“ジョジョ立ち”で検索が集中したようだ。ふおお、これはぜひ実現して欲しいッス!ただ、動画を見るとプレゼンの最初でいきなり「全部で63巻」と巻数を間違っており、「ケンコバにとってのジョジョは5部までかーッ!」と思わず突っ込んだ。今日発売されたウルトラジャンプでも『スティール・ボール・ラン』(SBR)の扉絵にハッキリ“ジョジョ第7部”と書いているんだけどなぁ。GWに単行本の12巻が出たので(雪中の乾杯シーンはジョジョ史に残る名場面!)、第6部ストーン・オーシャンの17冊を足すとジョジョは現在92巻っすよ!でも、これは出版社もいけない。単行本の背表紙に“SBR12巻”としか書いてないもの!これは前からずっと疑問に思っていた。「なぜSBRにジョジョ全体の巻数を併記しないのか」と。あと8巻でついに全100巻の大台に乗るので、その前に声を大にして叫びたい。集英社さん、ちゃんとSBRの背表紙に通し巻数も書いて下さいッ!ファンとして、記念すべき100巻目が「SBR20巻」とあるだけなんて寂し過ぎる。ぜひ本棚に並んだ100という数字を眺めさせてクダサーイッ!(涙)。とにもかくにも、まさかバラエティ番組で“エシディシの登場シーン”が見られる日が来るなんて夢にも思わなかった。ファンの中には“芸人が中途半端な知識で語るのが心配”と懸念している人もいるだろう。僕はこの点について楽観的だ。ジョジョは作品自体に圧倒的な力がある。ジョジョとの出合いがどんな形であれ、番組を通して興味を持った人が単行本を手に取れば、空前絶後の感動ストーリーに速攻でのめり込むことは間違いないのだから!※『アメトーーク』の公式サイトから投票が可能。リンク先の上部にあるピンク色の“芸人持ち込み企画”をクリックすると17番がジョジョになってマス。票が多ければ1時間の企画が実現するとのこと!//“パッショーネ東京”さんが主催する『第3回・ジョジョの奇妙な大運動会』が6月2日に敢行予定!参加希望人数によっては先着順になってしまうので、確実に参加されたい方は早い目に申込みされることをお薦めしマス!
5月18日〜画家マーク・ロスコ(1903−70)の『ホワイト・センター』がNY・サザビーズで競売にかけられ、現代美術としては史上最高額の87億円で落札!絵の真ん中に白い線が入っているので“ホワイト・センター”と呼ばれる抽象画だ。ロスコの絵は「子供でも描ける」「俺の方が上手い」とかジョークで言う人もいるけど、いつまでも見飽きない色の調和、色面の配分は、シンプルであるほど難しいもの。優れた感性のたまものだ。数色しか使っていなくても、見ているだけで自然に気持が落ち着くのは、実に不思議というか、神秘としか言いようがない。こう書いても「ふーん」って感じの人もいると思うけど、美術館で本物を前にすると、写真やポスターでは伝わらない異様な迫力に包み込まれ、圧倒されてしまう。絵の前で足が釘付けになり、離れがたくなるんだ。それは彼が自殺したという事実も大きな理由になっている。ロスコは心が繊細過ぎて世界と折り合いが付けれなくなり、両手首を切って命を絶った。それも普通にカミソリで横切りするのではなく、“縦”に切って肉を開いて動脈を取り出し、直接血管を切るという壮絶な死。作品のぼやけた輪郭と色からにじみ出てくる、言葉にならない静かな悲しみ。ロスコの絵の前で泣いている人が時々いるけど、絵を見る前に、その人からもらい泣きしそうになる。響き合う色を見ているだけなのに、宗教画のような崇高さを感じてしまう芸術の奇跡。国内では千葉の川村記念美術館がロスコ・コレクションで有名なので、興味を持たれた方はぜひ実物を。ロスコの展示室が薄暗いのは本人の意思とのことデス。ただし、同美術館は7月から来春まで拡張工事で閉館になるのでご注意を。その間、所蔵品が全国を巡回するので、“千葉は遠くて行けねーよ!”という方はラッキーかも。※川村記念美術館所蔵「巨匠と出会う名画展」の日程→兵庫県立美術館07年7月28日〜10月8日、島根県立石見美術館07年10月19日〜12月16日、松坂屋美術館(愛知)07年12月29日〜08年1月22日。//ロスコの絵をネットで探しているうちに、ロスコを235点も閲覧できるバケモノみたいな海外美術サイトを発見。1920年から他界する70年まで50年間の作品が年代順に掲載されているので、画風の変遷がよく分かった(GOボタンはリンク先の左上)。下に5枚の作品を並べたので、ここからもタッチの変化が分かると思う。女性像は30歳当時のもの。当初はロスコも一般的な人物画を描いていた。それが40代半ばから色の重なりメインに特化していく(リンク先では158枚目・1949年の作品から)。最後の赤い絵は自殺直前の最晩年の作品だ。これは本物を見る勇気がない(精神がもたないと思う)。
      

//上野で開催中のダ・ビンチ展の入場者がたった2ヶ月で50万人を突破!こちらもスゴイことになってるねぇ。土日は凄まじい長蛇なので、20時までやってる金曜夜が狙い目だそうデス。食べ物と違って、芸術がなくても人間は生きていける。でも、50万人も足を運んでいるなんて聞くと、やはり芸術がなくては人は死ぬんだと思う。心の死という意味で。
 5月17日〜先日オンエアされた『探検ロマン世界遺産』のポーランド・ワルシャワ編は、同地が世界遺産に指定される過程に胸を打たれた。700年の歴史を持つ古都ワルシャワ。しかし王宮など多くの建造物は完成から約20年しか経っていない。この地で何が起きたのか。第二次大戦末期の1944年、ナチス・ドイツに占領され悲惨な状況にあったワルシャワ市民は、一斉に銃をとり立ち上がった。この「ワルシャワ蜂起」は2ヶ月続くが、最終的にはドイツ軍の爆撃や火炎放射によって市民20万人(!)が殺されて全滅し、蜂起は失敗に終わった。抵抗の拠点となったワルシャワ旧市街は"見せしめ"のため徹底的に破壊され、その9割が廃墟となった。戦後、市民は40年以上の歳月をかけて旧市街を破壊前と全く同じ状態に復元する。壁のひびまでも忠実に再建された街並!これが可能だったのは、戦時中のワルシャワ工科大・建築学部の学生たちのおかげだ。彼らはやがて訪れる悲劇的な破壊を予測し、銃弾が飛び交う中で町中の建物を測量しては、3万5千枚もの図面を残したんだ(細かな装飾は原寸大で書かれ正確な寸法が記された)。これらの図面は修道院の棺に隠され、無事にナチスの手から守られた。戦後の復興は図面を基に、建物のひび一本までも元通り再現するという決意と共に行われた。生き残った人々にとって、復興は侵略と支配の時代に打ち勝つという意味があった。1980年にワルシャワが世界遺産に登録される際、ユネスコでは「世界遺産は古い建造物であるべき。一度作り直された街に価値はあるのか」と論議があった。その結論は「建物の保存価値ではなく、街を再建復興させた人々の不屈の意志を評価する」。つまり人間の行動そのものに価値を見い出した初の世界遺産となったんだ。ひとつの街を丸ごと復元するのは気の遠くなる作業であり、半世紀前の建築学の常識は"建物の複製を作ることなど価値がない、残されたものの保存だけに意味がある"というものだった。実際、新政府の背後にいた旧ソ連の指導層は、新しいピルをどんどん建て、てっとり早く街を完成させようとした。だが、ワルシャワの復興はポーランド国民にとって、ナチスが消し去ろうとした民族の歴史と文化を取り戻すための戦いであり、あくまでも完全再現にこだわった。復興運動の中心にいた建築学科教授ザフファトビッチは、生前に次の言葉を残した「これは意図と目的を持って破壊されたものだ。だから私たちも意図と目的を持って復興するのだ」 。※番組中で記者を案内した79歳のお爺ちゃんはワルシャワ蜂起の生き残り。ナチスに捕えられて「選別」されたという。選別とは、即座の銃殺か、収容所での強制労働による死か処断されること。ダッハウ収容所に送られたが奇跡的に生き残った(解放時の体重は29キロ)。蜂起前に再会を誓った友人40人のうち、戦後まで生きていたのは2人だけという。「蜂起の時はドイツ軍が怖くなかったのですか?」と尋ねた記者への答えが重かった。「怖くない人がいますか?愚か者だけが"怖くない"と言うのです」。
 5月16日〜先日BSでオンエアされた日本に関する雑学クイズ“ニッポン力検定”。ユニークな出題も多く、思わずメモったQ&Aを紹介!(各回答は文字反転)/500円玉の「0」の中に刻まれている文字は?→“500円”(全く気付かなかった!)/車のナンバープレートに使えない平仮名は?→へ、し、ん、おの4つ。“へ”は屁を、“し”は死を連想させ、“ん”は発音しにくい、“お”は“あ”と間違いやすいというのが理由なんだって/「々」の文字をパソコンで出すには?→“おなじ”“どう”で変換される/碁石で大きいのはどっち?→黒(同じ大きさと思ってた。ちなみに白い碁石はハマグリの殻から出来ている)/ビルの窓ガラスにある赤い逆三角形マークの意味は?→消防隊の入口/賞味期限を書かなくていい食品は?→アイスクリーム/「たそがれ」の語源は?→夕暮れの薄闇で“あれは誰”と訊く“誰そ彼”から/座布団の一組は何枚?→5枚/江戸時代に石鹸として使われていたのは?→米ぬか(洗浄作用のあるレシチンを含有)/印ろうには何を入れていた?→旅の常備薬/携帯電話1トン(5千台)からとれる金の量は?→400g(日本の有名鉱山は1トンで50gなのでその8倍)/平成11年に3232個あった市町村数は今何個?→1807個(合併につぐ合併で約半数に)/07年2月現在、多く流通している硬貨の順は?→1円(406億枚でダントツ)、10円(206億枚)、5円(120億枚)、100円(108億枚)、50円(44億枚)、500円(37億枚)。50円玉って結構少ないんだねぇ/昨年日本人が一番食べた果物は?→バナナ(昔はリンゴやミカン)/「駅より徒歩10分」は何メートル?→800m/桜もちを包む葉の桜の種類は?→伊豆のオオシマザクラ/国の借金は国民一人あたり幾ら?→約600万円(4人家族で約2400万!対GDP比の債務残高は米英が約50%、独仏が約70%なんだけど、日本は地獄の177%。借金の金利は1日216億、1分間に1500万)/過去40年間のCD・レコードの総売上枚数TOP5は?→1.B'z(7561万枚でぶっちぎり)、2.ミスチル(4994万枚)、3.サザン(4708万枚)、4.浜崎(4524万枚・ソロではトップ)、5.ドリカム(4088万枚)。宇多田は9位(3390万枚)。以上デス!//3日前に“喋るスズメ”のことを書いたけど、ニュース動画が公開されていた!やっぱり映像があると違うねぇ。ホントに喋ってるよ。※いつ消えるか分からないのでお早めに。
 5月15日〜人生の悲喜こもごもを詠み込んだ『サラリーマン川柳』の2007年度版が選出された。“このオレに あたたかいのは 便座だけ”“忘れぬよう メモした紙を また捜す”“アレどこだ!? アレをコレする あのアレだ!”“「ありがとう」 そのひとことが 潤滑油”などがトップ10入り。今年は名句の多い当たり年で、11位以下にも良いのがたくさんあった!“「いつ買った」? 前からあったと シラを切る”“妻タンゴ 息子はスノボ 俺メタボ”“無茶言うな! サンタはそんなに 金がない”“スッピンで 我が子を抱けば 泣きやまず”“ポイントを 貯めたいばかりに 無駄使い”“俺だって 診断結果は チョイ悪だ”“「時間よ」と 二度寝する妻 起きる俺”“冥王星 何だか他人と 思えない”“リフレッシュ もらった休暇が ストレスに”“定年後 メシ・フロ・お茶は 妻の声”“予知不能 妻の怒りの 時期と規模”“受験生 一男去って 又次男”“大掃除 そこは俺やる 訳がある”“そのすきま 席ゆずられても すわれない”“久しぶり 定時帰宅に 笑顔なし!”“ここからは 魔界と思う 三次会”等々。世のお父さんたちが悲哀をユーモアで吹き飛ばす様子に感動すら感じマス〜!川柳に興味を持たれた方は、5年前に300首を選んだ当サイトの『特選名作川柳300』もお楽しみ下さい♪//昨日書いた『ジョニーは戦場へ行った』の追記。1989年、ヘヴィメタル・バンドのメタリカのメンバーは、この映画に強い衝撃を受け、機関銃や砲撃音で始まる7分24秒の傑作『ワン(One)』を書きあげた。歌の中で主人公は「地雷が視界を遮る/僕の会話も視覚も奪い/腕を足を奪い魂も奪って/地獄のような生に僕を置き去りにする」「今、世界は消滅し、僕はただ独り/神よ、死を望み息を止める僕に救いの手を/どうぞ神よ救いの手を」と絶望的な叫びをあげる。プロモーション・ビデオには映画のカットが大量に使用され、この映画を知らない若い世代の強烈なインパクトを与えた(“One”7分2秒。最初はレクイエムの如く静かに始まり、4分を過ぎた辺りから怒涛の展開へ)。それまでマッチョ系の単純な歌詞が多かったヘヴィメタル界にあって、孤独の極限を歌い上げる高い精神性の楽曲がここに誕生した。グラミー協会では「この曲を特別に讃えるべきだ」という声が沸き起こり、なんと“One”の為にヘヴィメタル部門が新たに設けられ、同曲が栄えある第一回受賞曲となった!//メタリカを検索していたら、彼らの曲をBGMにして『ドラゴンボール』全編のハイライト10分半でまとめた、超気合いの入った動画を発見!これはアツイ!(制作には気が遠くなるほど膨大な時間がかかってると思う)
 5月14日〜15日21時からのBS2『ジョニーは戦場へ行った』は反戦映画の金字塔!必見の名作ッス。第1次世界大戦に出征したジョニーは、砲弾を浴びて両手両足を失い、さらに聴覚、視覚、嗅覚、味覚のすべてを奪われてしまう。軍高官や軍医はジョニーが生きてるだけで「意識がない存在」として扱うが(ジョニーが首を動かしても無意味な動物的反応と判断)、実はジョニーの意識はハッキリとしており、必死で軍医たちに“まだ物体ではない”ことを訴えようとする。一体どうすれば自分に思考能力があることを伝えることが出来るのか…。そんなある日、ジョニーは画期的な方法を発見する!ここから先の衝撃的な展開は映画で御覧下さい。映画史上最も悲痛&絶望的な作品と言われている本作品ですが、クリスマスのシーンを始めとした感動的な場面も数多く、生命の尊厳をテーマにした、一生に一度は見ておくべき映画です!カンヌ映画祭審査員特別賞。※監督は原作小説を書いたダルトン・トランボ自身。トランボは1939年に原作を執筆し、1947年に赤狩りにあうが議会で証言を拒否。議会侮辱罪で獄中に入る。出所後は米国を追われてメキシコに移住。偽名で脚本を書き続け、『ローマの休日』ではイアン・マクレラン・ハンターの名でオスカーに輝いた。そしてベトナム戦争の最中の1971年に(当時65歳)、生涯唯一の監督作としてメガホンを取ったのが、この『ジョニーは戦場へ行った』だった!原作の発表から32年目に映画化を実現させ、その8年後にトランボは他界した。//「荒木先生がフランスのTV局のインタビューを受けているッ!」と友人が動画(5分42秒)を教えてくれた!先生の言葉と通訳が被っているので内容は聞き取り難いけど、海外で紹介されている映像はめっさ貴重。こうして見ると、ほんと、ジョジョって国境を越えて愛される普遍性を持っているなぁと、あらためて実感ッ!//ジョジョと言えば、あと10日ほどで『第3部DVD-BOX』が発売されますね。値段が値段なので気軽に買えないけど、特典の「完全再現タロットカード・セット」と「特製CD」がオイシすぎる。このタロットカードは以前にDVD各巻の初回特典だったもので、ネット・オークションではこれだけで1万5千の値がつく時期もあった(汗)。今回はさらにサントラCDが付く。事前予約6千円引きとなると、本体の13話以外にそれだけでモトがとれちゃうんだよねぇ。既にビデオを持ってるだけに悩むところデス。(*^_^*)
 5月13日〜70歳のお爺ちゃんがヨットで世界一周。このニュース、もはや世界一周くらいでは話題にならないのか、ネット報道では毎日新聞が記事を書いているだけ。TVではNHKが夕方のニュースで少し紹介していたんだけど、僕はそこに映った帰国シーンに見入ってしまった。お爺ちゃんの名前は喜多野繁男さん。千葉・銚子漁港に上陸した喜多野さんは、岸壁にうずくまって大地にキスしていた。それもそのはず、日本を出発したのは33歳の時!それから37年間一度も帰国せず、70歳になってついに帰って来たんだ。1970年に友人4人でヨットを建造し、大海原に繰り出した喜多野さん。途中のオーストラリアで何らかの対立があって、現地に喜多野さんを置いたまま3人はヨットで帰国してしまう(人間だもの、色々あるよね)。夢を諦め切れない喜多野さんは、そのまま3年間オーストラリアで働き、続いて英国に渡ってヨットの購入資金を貯金し続けた。そして20年後の1990年に念願の2隻目をゲット(53歳)。だが、世界一周に再チャレンジしたものの、なんと船に欠陥がありまたしても失敗。そこからさらに10年間働き続けて3隻目を手に入れ(63歳)、とうとう3度目の正直で一周して帰って来たんだ。70歳になった彼を港で迎えた友人(たった一人!)は、彼の長い白ヒゲを見て「出発した時は若かったのに、すっかりお爺ちゃんになってしまって」と目をウルウル。2人はしばらく肩を抱き合っていた。中継の記者が「挫折しなかったのはなぜですか?」と問いかけると、「出発の時に必ず一周して帰って来ると言っちゃったからね。男に二言はないんです」。このお爺ちゃんは、もっと評価されて良いと思う!!※「この後どうするのですか?」という記者に、「船を修理して(母港の)横浜港を目指す」。帰国したものの、船が故障したらしい…。最後の最後まで波乱万丈!(>_<)//人間の言葉を真似できる鳥は、九官鳥、オウム、インコくらいと思っていたら、なんとスズメも話せるとのニュース。しかも9種類の言葉。スズメはクチバシの構造的に難しいって聞いてたけど、本当は話せたのか〜。自然界のスズメは7割が1歳で死んじゃうけど、飼育すれば10年以上も長生きする長寿の鳥なんだって。※法律で野鳥は飼育禁止だけど“保護”ならOKみたいだね。

 5月12日〜本日で文芸ジャンキー・パラダイスは開設8周年!いつも遊びに来て下さっている皆さん、本当にありがとうゴザイマス!現代を含めて歴史上の偉大な芸術家たちへの感謝の気持ち、それだけを燃料に日々更新してきた本サイト。人間は戦争のような愚かなこともするけれど、その手で信じられぬほど美しい芸術作品を、優しさに満ちた文学作品を数多く生み出してきました。テロや不況など暗いニュースが続くと人間が持っている長所を見失いそうになります。“人間なんて…”と斜めに構えてしまいがち。混迷を深める世の中だからこそ、このサイトではますます声を大にして、人間の素晴らしさを吠えまくっていく所存です!(アートや文学に目を向けると、そこには人間を信じられる証拠が山ほどありマス!)/仕事で更新が遅れている時にアクセス・カウンターが回っていると「うわわ、せっかく訪問して下さっているのにスミマセン」って、めっさ焦ります。しかも、更新に時間をかけた割に質の低い内容に終わった時は、自分がすごく情けなくなります。あと10年ほどすれば、もっと深みのある、それでいて簡潔な文章を書けるようになるかも知れません。でも、病気や事故、その他どんな理由でいつ突然終わるか分からない命。だから、人間としても文芸研究家としても未熟であっても、勇気を振絞って、今思っていることを日々刻んでいくつもりです。//サイトに政治性のある意見を書くと、“じゃあカジポンさんは全世界が平和になる為に、具体的にどうすればいいと考えますか”という質問を受けることがあります。実は2年前に、“現時点で考え得るもっとも具体的な案”として『マジな戦争根絶案』というコラム書きました(右や左といった思想を超えた国際システムとして)。今回サイト8周年ということもあり、掲載データを新しいものに変え、文章を一部加筆するなどして改訂しましたので、コチラに再アップさせて頂きます!この案の実効性は不確かですが、それでも“他に妙案があるのか”と考えた時に、これより現実性のある平和実現策を今もまだ思い当たりません。//一昨日に紹介した『MusiG』の“しょこたんジョジョ立ち”が、「さっそくYouTubeにアップされてマス!」と多数の方から教えて頂きました。この場を借りてお礼申し上げます!この動画の2分40秒付近から6分までが笑撃のジョジョ立ちトークデス〜♪
 5月11日〜映画『真夜中のカーボーイ』『卒業』『レインマン』『クレイマー、クレイマー』『パピヨン』など数々の映画で名演を披露したオスカー俳優ダスティン・ホフマン。もうすぐ70歳になる彼が、NYの演劇学校で若い生徒たちに語りかけた言葉に電気が走ったので以下に紹介ッ!/「(役者にとって)最悪なのは失敗することじゃない。ある罪を犯す方がもっと悪い。それは自分が傷つかないよう、以前に上手くいった方法で無難に仕事をこなすことだ。失敗するのは当然だ。僕だってする。皆、何かにつけ"成功、成功"。それもいいだろう。だが心の底から湧き出るものを表現しないと!映画が失敗しようが、多少的外れな事をしようが、本当に"これだ"と思う演技をしなきゃダメだ」「僕は68歳だが、この年になり確信していることがある。それは僕が何があろうと演じ続けていくということだ。大好きな素人演劇でも演じるだろうし、非米活動委員会が復活して赤狩りを始めても協力しないだろう。勇敢だからじゃない。演技はどこであろうと出来るからだ。これ以上、心が弾むものはない。演技が好きなんだ。ピカソのこんな名言がある"絵具がなければパステルで、それもなければクレヨンで、クレヨンもなければ鉛筆で、裸で監獄に入れられたら、指にツバを吐いて壁に描く"。そういうもの(生き甲斐)があることは重要だし、とても運がいい。僕は17歳で演技を学び始め、13年後、たまたま『卒業』に出演できた。でもたとえ出演しなくても、間違いなく演じ続けている。学校で教えるなり、劇団に入るなり、とにかく演技を続けてるよ。だから君たちの若さならどんどん突き進めばいい。大半はまだ20代だろう?周りは"10年先まで見通さなきゃダメだ""将来を決めろ"と迫る。ひどい話だ。"芝居で食えるのか?大学に行かせてるんだぞ"。そうじゃない。焦る必要ないんだ。未来が分からないなんて最高の贅沢さ。君たちは演じられるんだ。演じるしかない!正気を失わない為にだ。仕事じゃない。仕事なんて待ってたら死んでしまう!」。この言葉を聞いた生徒には感動で泣いてる者もいて、役者の卵たちは皆、ギリギリの所で踏ん張ってるんだなぁとつくづく実感。老優の言葉は良いタイミングで生徒の救命ロープになった。もらい泣きしたデス。※ダスティンは“嫌いな言葉は何ですか”という問いに、「"もし〜してたら"などとウダウダいう、言い訳。それは一番、人を傷つける」と答えていた。どんな結果でも全力を出し切れば悔いがない筈であり、言い訳することで周囲を裏切っているんだよね。//@JOJOさん情報によると明晩の『トリビアの泉』は予告がジョジョ風に「無駄無駄無駄ァ知識」になっているそうです!連載開始から20年。確実にジョジョ文化が日本を覆いつつありますね!(笑)
 5月10日〜フィギュアスケート界の王者エヴゲニー・プルシェンコ。トリノでの金に加えて三度の世界選手権優勝を果たし、4-3-3回転の連続ジャンプを跳べる世界唯一の男。本物の実力者だからこそ、このコミカルなおバカ・プログラム(3分54秒、掲示板より)が輪をかけて楽しい!トリノ以降は国際試合に出ていない彼だけど、報道では3年後のバングーバー五輪に出る気マンマンとのこと。3年後でもまだ28歳だもんね!※38秒しかないけど女王スルツカヤとタンゴを踊っている映像もあった!//関西で今夜オンエアされたトーク番組『MusiG』、めっさ面白かったですーッ!(関東は月曜に放映済)“しょこたん”こと中川翔子さん、グッさん(山口智充)、山ちゃん(南海キャンディーズ)ら出演者全員で挑戦した「効果音付き・ジョジョ立ち」に爆笑&感動!しょこたんは眞鍋かをりに続く「ブログの新女王」と呼ばれ、訪問数は驚愕の1日180万アクセス!彼女はブログにジョジョ立ち写真をアップするほどのハマリっぷりと知ってはいたけど、まさかテレビでポージングをキメてしまうとはッ!“ジョジョが好きでジョジョ立ちをよくするんですよ“言った後、彼女は「検索するとジョジョ立ち教室っていうホームページのスゴイのがあるんですよ〜!」と力説(か、か、感無量!)。また「そのポーズをすると元気が出るんですよ」とも(爆)。ジョジョ立ち中は画面に「ドッバァーン」「ズッギューン」というジョジョ音が躍り、番組スタッフにコアなジョジョ・ファンが紛れ込んでいるのが分かりました(笑)。もう一人のゲスト、声優の水樹奈々さんは劇場版ジョジョでエリナを担当した方。テレビで見ると写真以上に可愛いですね(ヤバイくらい、笑)。カラオケで演歌をチョイスしたりオリジナル料理を披露したりと、ユニークな横顔を拝見して一気にファンになりました。それにしても、グッさんも山ちゃんも話の切り返しがホント上手い。頭の回転が速い速い。“生き馬の目を抜く”芸能界の第一線で活躍する人は、やっぱりとっさのコメント力が光っていると感服。アッと言う間の楽しい30分でした!※深夜に放送されたから、誰かYouTubeにアップしないかなぁ〜。(*^_^*)
 5月9日〜米国では3月頃から中国産ペットフードに有害物質が混入していた事件が大きく問題になっているけど、一昨日に報道された中国製・風邪シロップ事件は、中南米で数百人の人命を奪い、しかもその大半が幼い子どもという痛ましさもあって、これから大騒ぎになっていくと思う。中国製商品が世界市場に占める割合が拡大する一方で、安全に関する規制はあまりに遅れている。塩の問題も深刻で、中国では食料品店の9割以上の店で毒性のある偽塩を販売しており、日経の記事によると“本物の塩を手に入れることが難しい状況”とのこと。これには絶句した。海から陸地に進出した人類にとって、塩は必要不可欠なもの。それがニセモノというのはシャレになってない。拝金主義によってモラルが消し飛んでいるのか?日本でも高度成長期に様々な社会問題(水俣病など)が起きたけど、中国は人口が14億もいて被害が大規模になるので、健全に発展していくよう隣人として祈るばかりだ(偽塩関連では“牛煮込みで死亡”との報道もあり)。//アジアに関する話題をもう1つ。先日、ミャンマー(ビルマ)軍事政権の実態を取材したオーストラリア人記者エバン・ウィリアムズの潜入ルポをBSで見た。内戦の前線に入っていく文字通り命がけの取材だった。1989年に軍事政権が誕生し国名をミャンマーとして以来、約15年間に100万人が軍の弾圧で家を追われ、60万人が殺害されており、民主化運動の指導者アウン・サン・スー・チー女史は長年軍に軟禁されたままだ。本来ミャンマーは天然資源に恵まれた豊かな国のハズなのに、ユニセフ発表では子供の3分の1が栄養失調。世界保健機関(WHO)による保健水準ランクでは191カ国中、190位という惨状だ。それなのに、軍事政権は国家予算の半分を国防費にあてており、軍の幹部は私財を貯め込むことに夢中だ。国民は政権交代を口にすることも許されず、反体制市民は拷問・投獄、或いは処刑されるという悲惨な状況にある。このことは先進国の人間も無関係ではない。スー・チー女史は「軍事政権が存続できるのは外国が投資しているから」と外国企業の“投資という名の独裁支援”を批判している。観光客は年々増えており、この観光収入もまた軍事政権の財源になっている(しかも軍部は観光設備の建設に反政府派市民を強制的に従事させている)。米仏の大企業が関わる天然ガス資源発掘でも強制労働があり、これは国際問題になった。反体制派は「圧政を終わらせるのは、もう人民蜂起しかない。いくら軍に豊富な武器があっても5千万人の国民は殺せまい」と追いつめられていた。そんな姿を見ていると、ミャンマー軍事政権をいち早く承認した日本政府の判断は正しかったのかと疑問を感じずにいられなかった…。//明日夕刻の十五代・樂吉左衞門のドキュメンタリーは、茶の湯ファン必見です。現代に受け継がれる利休のワビの精神に触れませう。※せっかくの貴重な長期密着取材なんだから、平日夕方にBSで放送せず、ゴールデンに地上波で流して欲しいッス!
 5月8日〜日本のマンガやアニメが世界各国でヒットしていることが話題になっているけど、なかでも空前の大ブームになっているのがフランス。同国で放送されたジャパン・マニアの特集番組(前編後編、合計16分)を見てビックリ。まさかこれほどとは!思わず最後まで全部見てしまった。マンガが入り口となって食文化まで愛されてるんだから、ただのブームではなくなってるよ。めちゃくちゃ異文化交流に貢献しているなぁ。日本人として「憧れの聖地」「夢の国」と言われるのは嬉しい一方、あまりに絶賛されると背中がこそばゆくなってしまうね(笑)。でも、フランスではゴッホが生きていた19世紀末にもジャポニズムという日本の大ブームがあり、印象派の画家たちはこぞって浮世絵の収集に明け暮れた。その火付けとなったのは『北斎漫画』と呼ばれる北斎のユニークな人物デッサン集(リンク先に北斎漫画の一部を掲載。割り箸を鼻に突っ込んでるヤツです、笑)。現代でも19世紀でも日本ブームがマンガから始まっているのが面白いね。国内では暗いニュースが続いているけど、海外ではこんな風に思ってる人がいるって分かる目からウロコの16分間デス!※日本のテレビ番組ではなくフランスで制作されたものなので、取材の視点も新鮮ですよ。ファッションについては欧州の方が個人主義で自由気ままと思っていたのですが、いつのまにか日本の方が開放的(何でもアリ)になっているみたいですね。//学生時代、試験の前は徹夜で頭に叩き込んだものだけど、米国の研究チームが「記憶は睡眠で補強されるので徹夜でテストに臨むより、勉強後に眠った方が成績はよくなるかも」とする実験報告を発表。よく似た内容を以前に別の実験で見たことがあり、やはり睡眠補強説は確かのようだ。そうは思っても寝る間が惜しいのが試験前なんだけどね〜。//失われた大陸が南極近海で発見された。フランスとドイツを合わせた広さとのこと。こんな感じでいつかアトランティスやムーも見つかるかもネ。//太陽の500億倍の明るさの超新星を観測。500倍ではなく500“億”倍というのがクラッときちゃうね。
 5月7日〜グハーッ!一昨日、突然パソコンの信号がモニターに伝わらなくなり、続いて本体の電源が入らなくなってしまった!現在は借りたノートPCからトップページ&過去日記だけ更新している状況。我が愛機デルの4600Cは購入から3年。数ヶ月前に放熱ファンが故障して交換したばかりなのに、まさか電源ユニットまで昇天するとは。連日フル稼働の3年間は過酷すぎたか。修理の見積もりは恐怖の7万円!それなら少し足せば新型を買えるではないかー!ノー!//深夜、急にサイトが重くなり開かなくなったと思ったら、関東でオンエアされた音楽トーク番組「MUSI G」(司会グッさん)でゲストの中川翔子さんが「ジョジョ立ちにハマってる」と語ってポージングを決められたとのこと!深夜1時台のアクセス・カウンターは5千件をヒットし、テレビの力はつくづくスゴイと実感。関西でのオンエアは木曜深夜なので、中川さんのジョジョ立ちぶりを楽しみにしています〜♪//1943年にドイツ、アメリカが巨大ロボを開発していたら?YouTubeで話題になっている海外の特撮CGアニメ『Code Guardian』(前編後編/計13分)、なかなかの力作デス。野郎は興奮っすね!//“人類は月に行ってない”という説を2割の人が信じているという。本当に行ったことが、ウィキペディア『アポロ計画陰謀論』の項で詳しく書かれているので、興味がある方は一読を。冷戦真っ只中で敢行された月着陸。ソ連を始めライバル国がアポロの軌道を追跡していたので、全世界を騙すことなんて絶対に出来ないと思う。
 5月5日〜プレステのジョジョ格ゲー動画を編集したミニ・ムービー(3分30秒)、最後の1分半は承太郎対DIOの最終決戦が、原作の展開に忠実に再現されており、そのジョジョ愛に唸った!

 5月4日〜(昨日の続き)7年前、スペインを旅している時に、カナリア諸島のラスパルマスに『ヒロシマ・ナガサキ広場』があった。2つの都市の名前は世界に知られているので命名されても不思議じゃないんだけど、仰天したのは憲法第九条がわざわざスペイン語に翻訳され、壁面に刻まれていたこと!

スペイン(ラスパルマス)の
ヒロシマ・ナガサキ広場
壁には翻訳された
憲法第九条全文!
この公園を作ったスペインの人は、純粋に第九条の文面に感動したんだと思う。世界地図を見れば、カナリア諸島は日本のちょうど反対側に位置している。地球の裏側の小さな島にまで伝わっている日本国憲法。他国の子ども達が遊ぶ公園に掲げられている僕らの憲法を、日本人はもっと誇りに感じていいと思う!外国の人々にとっても、第九条がこの世に存在すること自体が、とても感動的なことなんだ。“時代に合わない”から憲法を変えるのではなく、憲法の理想の方へ時代を変えて行かなきゃならないのに、改憲なんて本末転倒だと思ってマス!(>_<)
《憲法第九条》(1)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。(2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
(何度読んでもクラッとくる条文。カッコ良すぎる!作ったのはGHQでも、60年間、一字一句変えずに守ってきたのは日本人!)
 5月3日〜今日は憲法記念日。施行60年を迎えた今年、様々な角度から改憲論争が盛んに行われ、特に第九条が熱い議論を呼んでいる。僕はこの平和憲法を変えたくない。未来への明るい希望だからだ。海外の知識人の中にも第九条を大切に思っている人がたくさんいることを、もっとマスコミが伝えて欲しいと思う(例・映画『日本国憲法』予告編、1分49秒)。
武力強化で国が守られるのは過去の話。今はどんなに通常戦力を充実させても、核ミサイルを撃たれたら終わり。核兵器が勝敗を決める時代だ。しかし日本は核武装しない。それは僕らがヒロシマ・ナガサキで何が起きたかを知っているから。人類を滅亡させる兵器がこの世にあること自体が異常と分かっているから。開発可能であっても“あえて”作らない。「核抑止力」という言葉は限りなく危うい。誰かが「死なばもろとも」と発射ボタンを押せば抑止力もヘッタクレもない。世界には主要都市を50回以上も焼き尽くす量の核兵器があり、次の大戦に勝者はいない。日本人が非核で行くと決断した時点で、国を守るのは軍事力ではなく外交となった。外交で最重要なのは、攻撃の意志がないことをいかに信じて貰えるかであり、平和憲法の存在は強い説得力になる。
政府は“同盟国が攻撃されれば日本が直接攻撃を受けたものと見なし反撃する”という集団的自衛権の確立を目指しているが、世界中にケンカを売りまくる米国と関係を強化することが、どれほど危険な道か考えて欲しい。イラク戦争で多くの国が米国に異を唱えたように、“アメリカの正義”が常に正しいとは限らない。米国に非がある時でも「同盟国だから仕方ない」として戦争に協力するのは馬鹿げている。自民は「第9条1項は保留し2項のみ変更」というが、“わざわざ変える”ことがどんなサインを世界に送ることになるのか分かっているのか…。僕は中国のチベット侵攻や国民への言論弾圧に頭に来ているし、北朝鮮の拉致問題への開き直りにも憤っている。この問題を解決するのに、日本のみで経済制裁しても効果はなく、軍事的圧力は通用せず(むしろ“日本の脅威”を相手政府の権力強化に利用される)、国際社会が一丸となって民主化を働きかけるしかない。日本が各国の支持を受ける為にも平和憲法の存在は大きな力になる。
現実的に言って、中国・北朝鮮がどんなに武力を強化しても日本を攻撃することは不可能だ。そんなことをすれば国際社会が黙っておらず、体制崩壊に直結する自殺行為であることは分かりきっているハズ。
自分の保身ばかり気にしている独裁者なら、なおさら国連軍(多国籍軍)との勝ち目のない戦いは避けたいだろう。(幸い日本は島国で防御に有利。海を越えて攻撃するには10倍以上の戦力が必要とされており、最新装備で身を固めている日本を侵略する無謀な国がいるとは思えない。核兵器を撃たれた時は…もうそんな情勢になった時は、勝ち負けに関係なく世界は破滅的状況になっている)。僕は中国や北朝鮮の「脅威」をことさら叫んで、武器商人の広告塔と化している人間、“戦う政治家”をアピールして選挙に利用する連中はノー・サンキューだ。
世界の軍事費は年間約1兆ドル(110兆円超!)。これを環境保護、貧困対策、食糧問題、教育・医療の充実などに回せばどれほど住みよい世界になるか。政府は第九条を変更するのではなく、逆に前面に出して各国に“正気に戻れ”と訴えるべきだ。(明日に続く)
 5月2日〜あ、あ、圧巻!公開中の映画『ブラッド・ダイヤモンド』レビュー!百点なんてものじゃない、1億点ッス!作品の舞台は内戦下のアフリカ・シエラレオネ。“ブラッド・ダイヤモンド(血のダイヤ)”とは、武装勢力が武器購入の資金としている密輸ダイヤのこと。各地で内戦が続くアフリカでは、ダイヤ、象牙、ゴールド、石油といった資源を、政府や反政府ゲリラが奪い合っている。栄養失調で倒れる子どもがいる一方で、外国製の最新の機関銃やバズーカがふんだんにある。明らかに異常事態なのに、武器取引や資源の輸入で莫大な利益が生まれる為に、西洋諸国はこの問題に真剣に向き合おうとしない。この映画は1個の巨大ピンク・ダイヤをめぐる、ダイヤの密売人(ディカプリオ)、採掘した男、ジャーナリストという、3人の運命を描く。冒頭から緊張の連続で、3人とも何時死んでもおかしくない状況がずっと続き、見ている間生きた心地がしなかった。ピンク・ダイヤは3人にとって最後の切り札。密売人は“神が見捨てた”アフリカから脱出する為のパスポートとしてダイヤを欲し、採掘者は内戦でバラバラになった家族を捜す為に情報収集の取引に使い、ジャーナリストにとっては闇社会の流通ルートを暴く証拠となった。この映画は、紛争ダイヤだけでなく、貧困、ドラッグ、難民、利権問題、先進国の無関心など、アフリカの様々な問題に触れている点でも高い評価を得ている。特に深刻な少年兵問題が詳しく描かれていたことは、アフリカの悲劇を世界に伝える強力なメッセージとなった。現在、アフリカには6歳〜10歳前後の少年兵が20万人もいる。みんな、武装勢力が村を襲撃した際に誘拐した子ども達。まだ善悪の判断がハッキリとついてないところを、洗脳&ドラッグで感情を奪い去り、実の親でさえ平気で殺せる恐ろしい兵士に育て上げてしまう。この悲惨な事実は時々報道されてはいたけれど、ハリウッド映画で正面から描いたのは初めてだと思う。ゲリラに襲撃された村民が「石油が出なくてよかった」と言った台詞も胸にズシリときた。すでにシエラレオネは荒廃しているのに、“石油が出ればもっと破滅的な状態になった”とその男は言うのだ。 
この映画がスゴイのは、テーマが非常にヘビーなのに、立派なエンターテインメント作品として仕上がっていること!決して政治的主張を押し付けてくることはなく、手に汗握るアクションと、所々に挿入されるユーモアにより、堂々たる娯楽作になっている。しかも観客がアフリカの問題に無関心でいることが恥と感じるほどに、現実を叩き付けてくる。制作サイドの手腕は見事としかいいようがない。撮影は実際にアフリカで行われ、緑の魔境と化したジャングル、野生動物、雄大な山脈など、スクリーンに映った大自然はそれだけで観る者を圧倒した。2時間23分の長丁場がアッという間だったのは、出演俳優の熱演も大きい。この映画でディカプリオは完全に“タイタニックの…”という枕詞を葬り去った。タイタニックの時に23歳だった彼も今は33歳。無精ヒゲを生やしてアフリカなまりの英語を話す密売人に、アイドルタレントの面影はない。いつオスカーを受賞しても良いと思う。 
監督は『ラストサムライ』で時代に逆らい滅び行く侍たちを、『グローリー』では南北戦争に散った黒人部隊を描き、深い人間愛と共に鋭い視点で世界を描写する名匠エドワード・ズウィック。監督いわく「この映画のダイヤは象徴だ。
我々が見えない部分で(国境を越えて)いかに影響を与え合っているかを描いている」。アフリカはあまりに西側先進国と別世界であり、そこに生きる人々の苦難は他人事に思われがちだ。ダイヤは確かに美しいし、ダイヤ自身に何の罪もない。でも、この映画を見た人は、ダイヤをめぐって流れたアフリカの血を思わずにはいられないと思う。一本の映画を公開したところで、アフリカの悲惨が解決される訳じゃない。だけど、これでほんの少しでも、世界が良い方向に向かう可能性は十分にある。それくらい、観た人間には強烈なインパクトを持つ作品だった。この映画の主演がディカプリオで良かった。彼が出ているから全国でロードショーされたけど、他の俳優ならシリアスな内容が敬遠され、ミニ・シアターでひっそり公開されて終わっていたかも知れない。劇中の「白人がダイヤを欲しがるのは分かる。しかし、なぜ、アフリカ人同士が争わなければならないのだ?」という言葉があまりに重い。※ダイヤ業界は国際条約によって紛争ダイヤが激減したと主張しているが、依然としてアフリカ諸国が公表する産出量と、実際の流通量には大きな開きがあり、「密輸が根絶されていない」とパンフには書いてあった。ちなみに世界で流通するダイヤの3分の2がアメリカに入っている。
【以下ネタバレ文字反転】→肺付近を撃たれたレオ君がゼーハーゼーハーとするラスト、「ダイヤを持って行け!」という言葉が引き金となって、劇場中で涙腺が決壊…!アフリカの美しい日没と共に彼の命も消えていった。映画の架空の人物なのに、見終わった後の喪失感はハンパじゃなかった(涙)。ダニー・アーチャー、君のことは忘れない。※この映画が、イケメンのレオ君を起用しているのに、一度もキスシーンがなかったことにもビックリ!

 5月1日〜映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』によると、銃犯罪の年間犠牲者数は日本39名、英68名、カナダ165名、仏255名、独381名、米国11127名!米国の死者数はケタ違いに多く、この数字からも所持規制すべきなのは明白と思う。ところが、先月の大学乱射事件後の米国世論には、“規制”とは逆に「学生全員が銃を持参すれば応戦可能」「むしろ護身用の銃携行を義務づけるべき」という超展開の声が普通にあることを知ってビックリ。まさにザッツ・アメリカ。YouTubeに“コロンバイン”の『アニメで分かるアメリカ黒歴史』(3分14秒、字幕入り)がアップされており、なぜ米国に2億5千万丁も銃が出回っているのか分かりやすく説明されているので貼っておきます!//GW前半戦で映画『ブラッド・ダイヤモンド』『ツォツィ』『鉄人28号・白昼の残月』を鑑賞!どれも内容が濃かったので、レビューは時間かかりそう。『バベル』『スパイダーマン3』『ロッキー・ザ・ファイナル』はGW後半戦で観に行く予定!//本日深夜0時45分からBS2でオンエアされる、38年前の古いSFドラマ『怪奇大作戦』は必見です!子ども向けの要素が強かったウルトラマンから、高い年齢層をターゲットにしたウルトラセブンに作品の質を高めていった円谷プロが、本格的な大人向けSFドラマとして取り組んだ珠玉の全26話!(各25分)今夜放送される3本のうち、1本目の『京都買います』は最高傑作と呼ばれる伝説のエピソード!諸君、万難を排して見るべし!(2本目の「青い血の女」は深夜に一人で見ると怖すぎて失神するかも…)






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