最新文芸情報


2009.1〜2


 2月28日…アカデミー賞授賞式レポの第4回。短編アニメ映画賞のプレゼンターはジャック・ブラック。受賞作は日本映画の『つみきのいえ』!温暖化で何もかもが水没していく世界で、積み木のように家を建て増していく孤独な老人を描いた。主人公はお爺さんだけど、加藤久仁生監督はまだ31歳!お爺さんが回想するお婆さんの思い出や、嫁いでいった娘家族の描写を見ていると、まるで老いた巨匠の作品のよう。31歳とは思えない世界観。舞台に上がった加藤監督は仕事仲間やアカデミーに御礼を述べ、その中で「サンキュー・マイ・ペンシル」と自分の鉛筆にも感謝の言葉を贈った(これはグッときた!)。CGアニメ全盛のなか、ぬくもりのある鉛筆の手描きアニメが人々に愛され受賞となったんだろう。スピーチの最後は監督が所属するロボット社への御礼を、スティクスの往年のヒットナンバー“ミスター・ロボット”の歌詞を引用して「ドモ・アリガトー・ミスター・ロボット」と締め、会場をドッと沸かせた(1983年にヒットした昔の曲なのに、ハリウッドの俳優たちがすぐに反応したのが新鮮だった。みんな覚えているんだねぇ)。若い加藤監督がこれからどんな作品を生み出していくのか本当に楽しみ!※12分間の『つみきのいえ』は、総勢16人が8カ月間かけて作り上げた。DVDは既に発売済(Ama 1581円!)/長編ドキュメンタリー賞のプレゼンター、ビル・マーいわく「どんな作品でも公開できる国に生まれて幸運です。宗教の為に多くの命が失われていることに気付かなければ。ドキュメンタリー作品の影響は凄いものです。ドキュメンタリー制作者は世界を覗く窓です。ありのままの人類を映し出してくれます」。録音賞(「スラムドッグ$ミリオネア」)に輝いたレズール・プークティ「アカデミー協会の皆さんありがとう。単なる賞ではなく歴史を手にしたようです」。(さらに明日へ続く。授賞式レポ、残すところ3分の1!)//今夜23時35分からのNHK『ファン・ジニ』第18話「空白の舞譜」は、個人的に全話の中で最高傑作エピソードと思っている回です!この回をお薦めしたくて、1話から「ファン・ジニは良い!」と吠え続けてきたようなもの!命がけで芸術を追究する登場人物の熱い想いに、エグエグ泣き。今まで一度も見たことがない方でも、冒頭シーンで前回のラストが出てくるので、それを見れば一気に感情移入できると思いますッ!どうぞご覧下さい!是非!是非ッ!是非ィィイイイ!※天地人の100倍は濃い。/それと、22時からの民放『美の巨人たち』も、テレビではめったに紹介されないフランスの画家ラ・トゥールの名作が登場!この聖ヨセフ父子絵に描かれた少年キリストの指はあり得ない美しさ!!
 2月27日…今年のアカデミー賞授賞式レポの第3回。助演女優賞の次は最優秀脚本賞の発表。プレゼンター2人(スティーヴ・マーチン、ティナ・フェイ)の掛け合いが可笑しかった。ティナが「“書くことは永遠に生きること”と言われます」と切り出すと、マーチンは「そう言った男は死にました」。「でも優れた映画は優れた脚本から生まれます」「優れたポスターからの場合もありますが、普通は脚本からです」「最初はただの真っ白な紙」「その紙は1本の木でした」「その木は小さな種でした」「その種はエイリアンがやって来て我々の進化を促す為に埋めたのです」「スティーヴ、私たちの信仰の話をしている場合じゃないわ」(会場爆笑)。脚本賞の受賞作は伝記映画『ミルク』。故ハーヴェイ・ミルクは自らが同性愛者であることを公表して、全米の大都市で初めて市議に選ばれた人物。当選後に差別主義者の手で射殺された。ミルクは自分が暗殺された時の為に、遺言をのこして活動していた覚悟の男。同映画の脚本家ダンスティン・ランス・ブラックは感激で声を震わせ、「ハーヴェイは教会や政府や家族に差別されてきた同性愛者に希望を与えました。近い将来、誰もがこの国で平等な権利を手にするでしょう。ハーヴェイの存在を神に感謝します」。続いて脚色賞は『スラムドッグ$ミリオネア』。受賞したサイモン・ビュフォイは壇上で「人にはそれぞれ一生縁がないと思う場所があります。私にとっては、月、南極、ミス・ユニバース、そしてここです。素晴らしいキャストとクルー全員に感謝します」とスピーチ。長編アニメ映画賞は『ウォーリー』。アンドリュー・スタントン監督「(好奇心旺盛で)すべての物に魅了される主人公と過ごす時間は感動的でした。まさに崇高な時間でした。そして20年前、“ハロー・ドーリー”で役をくれた高校の演劇の先生ありがとう。あれがクリエイティブ活動の原点です」。※スタントンは『ファインディング・ニモ』も監督。『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』の脚本を書き、『レミーのおいしいレストラン』では制作総指揮を担当。/助演男優賞にノミネートされたロバート・ダウニー・ジュニアは『トロピック・サンダー』の中で顔を黒く塗り、“黒人を演じるオーストラリアの白人”という複雑な役を演じた。プレゼンターのキューバ・グッディング・JR(黒人)はダウニーに「アンタはイカれちまったのかい?(場内爆笑)俳優として“役”に挑戦したい気持は分かるけど、黒人の仕事を取り上げないでよ。頼むからやめてくれ。ノミネートおめでとう!」と祝辞を贈った。今年の助演男優賞は例年以上に注目を集めた。候補者の中に昨年28歳の若さで他界したヒース・レジャーの名前があったからだ。ヒースは『ダークナイト』の中で恐怖を楽しむ悪党ジョーカーを怪演し、人々の度肝を抜いた。30年前にも一度だけ故人(ピーター・フィンチ)が受賞したことはあったけど、キャリアを積んだ60歳の俳優だった。果たして20代のヒースが受賞するのか。人々が見守る中、読み上げられた名前は「ヒース・レジャー」。観客は全員が立ち上がって拍手を贈り、故人の代わりに両親と妹がオスカー像を受け取った。父親が静かに御礼を述べた「とても恐縮しています。ノーラン監督はジョーカー役を発展させ探求するチャンスをヒースにくれました。息子の演技を認めてくれたアカデミーに感謝します」。(第4回に続く)
 2月26日…おとといアップした第81回アカデミー賞授賞式レポの続き。前述したように司会のヒュー・ジャックマンは最初から大ハッスル。「不況で予算不足のためオープニング・パフォーマンスはできないと言われたが、それでも私はやる!」「徹夜で今年度の作品を讃える演出を編み出した!」と、段ボールで作られたようなチープなセットをバックにミュージカル形式で作品を紹介。「なぜコミック原作だとノミネートされないの♪10億ドルも稼いだのにマンガだからダメ?」と08年最大のヒット作『ダークナイト』(バットマン)のことを歌い、赤ちゃんの格好で「DNAを調べて♪」と『ベンジャミン・バトン』を演じた。そして復活を遂げたミッキー・ロークに「今夜は思いのままに喋って下さい。あなたが受賞したら20分間確保しますからご安心を」とメッセージ。カップルで主演賞にノミネートされているブラピとアンジェリーナ・ジョリーには「今夜はお二人の名前を5回以上言う契約になっているんです。今ので1回ね」とジョーク。メリル・ストリープに対しては「15回もオスカー候補になったのは最高記録です。(会場から喝采)こんな驚異的な数字だと“ステロイド疑惑”が…」と冗談を言い、メリルは腕に力こぶを作って皆を笑わせた。/ここから授賞式が本格的に始まり、まず助演女優賞が発表された。5人の候補者に5人のプレゼンターが祝辞を贈るなか、修道女役でノミネートされたエイミー・アダムスを紹介したのは、かつて『天使にラブソングを』で修道女を演じたウーピー・ゴールドバーグ。「修道女役は大変です。私も演じたので分かります。第一に顔が太って見えます。衣装はいつも同じだし、憧れの相手は天にいるので画面に映りません」(場内爆笑)。/今年新たに助演女優賞に輝いたのはスペイン出身のペネロペ・クルス。「故郷では受賞など夢物語で、TVの前で授賞式に夜遅くまで見入ったものです。そして、この授賞式は世界が一つになる瞬間だといつも感じていました。なぜなら、芸術とは形を問わず、時代を超え世界共通の言語だからです。あらゆる手段を尽くして守らねばなりません」。そして最後にスペイン語で“スペインの国民と俳優たちにこの賞を捧げます”と彼女は締めくくった。(第3回に続く)//先日サイト読者の方へ、ルーブル美術館で開催中の荒木先生の作品に関する情報提供をお願いしたところ、Mariさんという方から最新情報を頂きました!(本当に有難うございます!)企画展も入館料だけ(大人9ユーロ)で鑑賞できることや、会場の場所については、他の方から2月5日に頂いた情報の通りなのですが、この企画展は、写真、ビデオ撮影共に禁止のようです(残念!)。しかし、フランス語の美術サイトには色々と館内の画像がアップされているので、こちらこちらからも雰囲気はある程度伝わるかと!前者のリンク先の一番下に荒木先生の絵があり、クリックすると大きくなります。露伴の顔のアップを写したサイトはなかったので誠に重宝。あと、話題のルーブル×荒木先生のコラボコミックは、秋頃の刊行と報道されていたけれど、こっちのサイトには「Rohan au Louvre, HirohikoAraki,Futuropolis/Musee du Louvre editions (a paraitre debut 2010)」とあり、“2010年初頭”となっていますね〜。タイトルは「Rohan au Louvre」(露伴ルーブルへ)なので、どんな内容か今からドキワクっすね!※“ルーブル・エディション”という響きがカッコイイ!//故伊藤和也さんの写真展の開催情報。3月以降に福岡、愛知、京都、仙台での開催が決まっています。どの会場も入場無料!会期が1週間前後と短いので要注意。追加の巡回地として千葉、神奈川、北海道、岩手が計画されており、夏までに開催される模様です!//アカデミー賞授賞式レポ、現在激筆中。
 2月25日…緊急特報!本日深夜0時45分から、僕がこれまでの41年間で見た全テレビ番組の中で最も感動した『菜の花畑の笑顔と銃弾・アフガンに捧げた青春』がNHKで再放送されます!正確には“感動”という言葉よりも、もっと大きな、全人生、全人格を揺さぶる衝撃なんですが、それを表す日本語が浮かんで来ません。内容は、昨年8月にアフガニスタンで殺害された伊藤和也さん(享年31歳)の人生に迫ったドキュメンタリー。伊藤さんが過去5年間で撮影した3千枚の写真(豊かな畑、用水路、民衆の笑顔)が、現地で彼が起こした奇跡を伝えてくれます。「アフガンなんて危険な国に行くんだから、殺されてもしょうがない。自己責任だ」「日本政府に迷惑をかけるな」そう思っていた方にこそ、とにかく一度この50分間の番組を見て頂きたいです。現地の人が飾っていた「ザ・ヒーロー・オブ・ジャパン・ミスター・イトウ」の写真、荒れ地だった場所に作物が実り大はしゃぎする子ども達、誘拐された伊藤さんを救出に向った1000人の村人たち…。草木のない気温50度の荒野が、伊藤さんの奮闘で見渡す限りの菜の花畑に変わっていく。虫害や雹(ひょう)の打撃を受けながら3年越しで収穫にこぎ着けた、日本の甘いサツマイモ。その美味しさに、村の男たちは「砂糖が混ぜてあるのかと驚いた」。伊藤さんは村のモスク建設に自分の貯金を寄付し、自分の牛を一頭購入し、何年も農業支援を続ける覚悟を決めていた。死の前年に伊藤さんはこう記す--「アフガンを取り巻く状況はますます厳しくなっています。しかし、時間をかけ、試行錯誤をしながら、苦闘を続けてきた結果(収穫物)が、やっと現地の農家の手に届けられるようになりました。これからは現地の人々が、どこの家庭でも毎年お腹いっぱい食べられるようにさらに努めていきたいと思います」。
(ブディアライ村)
この何もない荒野を…
伊藤さんは赴任してから
3年で菜の花畑に変えた!
年配の村民いわく「イトーはライオンのように何も恐れず活動していた。毎年いろんな種や苗をくれた。とても助かっていたよ」。そしてアフガンに作られた伊藤さんの墓の前で、農家のおじさんはこう呟いた「自分の息子が亡くなったようで、村中が悲しんで泣いたよ…イトーのことはたとえ一瞬でも忘れることが出来ないよ」。伊藤さんがこの世にいてくれたことに、ただただ感謝。そしてこの追悼番組を制作したNHKスタッフの勇気にも、ありがとうと言いたい。番組製作者はテレビ史に残る偉大な仕事をしたと思う!「イトーは大事なことを色々教えてくれた。学んだことをみんなに広めていくよ」(アフガン農家の言葉)
※番組を見ると、現地には伊藤さんと同じ志を持った日本人が何人もいたのが分かる。この番組を通して、全世界で活動しているNGOの人々の存在を強く感じた。彼ら名もなき英雄たちは真の意味で国民栄誉賞にふさわしい!※畑の作物を夜間に動物に食べられたり、人間に盗まれた伊藤さんと、その相談を受けたおじさんの会話にジーンときた「女の子が姉妹で盗んでいるのを見たことがあり、動物相手であれば対策を講じることも出来ますが、人が食べることについては複雑な気持になります」「人間の泥棒については神経質にならないで下さい。泥棒が入ることはその作物が地域で評価されている証だと思って下さい」。※最初の5分だけコチラで見られます!(リンク先の下方に動画あり)//今夜はこのドキュメンタリーのことを加筆するので、アカデミー賞のレポの続きはまた明日に。スミマセン。
 
子供だけじゃなく大人も笑顔にさせるのが伊藤さんの人柄
 2月24日…昨日の第81回アカデミー賞授賞式レポ!今回の授賞式も素晴らしかった!WOWOWにはこの中継が見たくて加入しているようなもの。今年の授賞式はいろいろ新しい演出が試みられていた。(1)例年は舞台と客席が離れているけど、今回は半円形のステージを客席がグルリと囲むスタイルになり、壇上と候補者がすごく近い距離になった。会場に一体感、アットホーム感があった。(2)主演、助演などメインの賞は、過去の受賞者5人がプレゼンターとなり、ノミネートされた1人1人に祝辞を述べてから受賞者が発表されるようになった。この祝辞を聞いている時の候補者の表情がめちゃくちゃ良い。結果的に受賞できなかった人も強く記憶に残ることに。(3)スピーチの制限時間が大幅に緩和。45秒という決まりはあるけど、少々オーバーしても例年のような“追い出し音楽”が流れることはなかった。賞レースにも興味はあるけど、それ以上に楽しみなのが受賞スピーチ。様々な人生を経てきた俳優や裏方たちが、限られた時間の中で人生観・映画観を熱く語る。これらは珠玉の言葉ばかり。多くのスピーチが僕の救命ロープになってきた。制限時間の緩和大歓迎!(4)過去1年間に上映された映画のハイライトを、アクション、コメディ、ラブストーリーなど、ジャンル別に分けて紹介するコーナーが登場。たった1年でこんなに多様な作品が公開されたのかと圧倒された。(5)司会がコメディアンからドラマ俳優に。退屈にならないか不安だったけど、司会の“世界一セクシーな男”ヒュー・ジャックマン(『X-MEN』のウルヴァリン)は、唄って踊ってギャグ連発、見事なエンターテイナーぶりで会場を大いに沸かせまくった!※続きは明日に。長くなるので3回に分けて載せますね。//「最近のTVはつまらなくなった」とよく聞く。それはそういう番組を見るからつまらないわけで、25日のお薦め番組には星マークがたくさんある。仕事で時間がないのに良い番組ばかりで、何を見て何を削るか日々苦悩しまくりだ。//24日深夜のアニメ夜話、バビル2世から水滸伝、マーズ、サリーちゃんまで、横山光輝キャラが総出演の痛快娯楽SF活劇OVA「ジャイアントロボ」にスポットが当たってマジ嬉しい(YouTubeにOPナレーションあった!3分)。学生時代に激ハマリしたので懐かしさいっぱい。敵の名前がいちいちカッコイイ。“幻惑のセルバンテス”“衝撃のアルベルト”“素晴らしきヒィッツカラルド”“命の鐘の十常寺”“マスク・ザ・レッド”“暮れなずむ幽鬼”、そして“白昼の残月”。続編を待ち続けて、はや11年!※本当は味方同士なのに、動画を編集して“対決”させている「イワンVSアルベルト」(2分56秒)。名シーンばかりを繋げてるのに、違和感がないのがスゴイ!※ロボの最終話、この10分間は音楽も演出も神がかっている…!(DVD-Ama
 2月23日…第81回アカデミー賞速報!ノミネートされた日本映画『おくりびと』と『つみきのいえ』がWで受賞!故人のヒース・レジャーに助演男優賞!ケイトもおめでとう!そしてショーン・ペンのスピーチに泣いた!※授賞式の詳しい内容と感想は明日アップします!
●作品賞「スラムドッグ$ミリオネア」
●主演男優賞 ショーン・ペン「ミルク」
●主演女優賞 ケイト・ウィンスレット「愛を読むひと」
●監督賞 ダニー・ボイル「スラムドッグ$ミリオネア」
●外国語映画賞 「おくりびと」(日本)
●助演男優賞 ヒース・レジャー「ダークナイト」
●助演女優賞 ペネロペ・クルス「それでも恋するバルセロナ」
●脚本賞 「ミルク」
●美術賞 「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
●視覚効果賞 「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
●長編アニメ映画賞 「ウォーリー」
●短編アニメ映画賞 「つみきのいえ」加藤久仁生(くにお)監督
//今夜22時からNHKで昨年アフガンで散った伊藤和也さんの追悼番組があります!
 2月22日…自分には興味のなかったことでも、誰かが夢中になっている姿を見て、思わず好奇心がくすぐられることがある。こちらのブログの管理人さんは“工場萌え”な方。ただの製鉄所の解体でも、好きな人はこんなにも熱い視線を送っているのかと、すごく新鮮な気持でレポを読んだ。このメカメカしさ、僕も見に行きたくなった!※同じ製鉄所を見た別ブログのレポート(コチラコチラ)でも、レスのテンションが高いですね〜!//最近の国内ニュースのトピックから。
●振り込め詐欺「騙されたふり作戦」効果アリ…犯人を待ち合わせ場所に誘い出し、捜査員が逮捕する作戦を始めたところ、2週間で19人も逮捕成功。まだこの作戦を本格実施しているのは7県警のみとの事。これほど効果あるなら、至急他の40都道府県警も導入すべきッス!
●嘘のガン薬で11万人被害…雑誌等で“癌に効く”と嘘の勧誘で、根拠のない健康食品を売った「フォーリーフジャパン」に半年間の業務停止命令。病気の人の心につけ込み、11万人を相手に205億円も荒稼ぎした。よく分からないのは、なぜ詐欺行為をしたのに廃業ではなく、半年間の業務停止で許されるかだ。経済産業省は甘すぎる。それに記事でカチンときたのは「各地の消費生活センターに昨年9月までの約3年間で千件以上の苦情が寄せられていた」って部分。何の為の消費生活センターか!苦情が届いた3年前の段階ですぐに動いていれば、11万人も被害が出なかった。千件以上も苦情が来てやっと動くって無能すぎる。誰もこの件で処罰されたとは聞かないし、こんなんじゃいつまで経っても悪徳健康食品会社は一掃されないよ。
●中川財務相の「もの凄い風邪」…各国のメディアにバカウケという記事(コレとかコレ)を読み、やっぱ従来の日本人のイメージがチョ〜生真面目な企業戦士なもんだから、そのギャップがめちゃくちゃ面白いんだろうなって思った。大不況も“それがどうした”といわんばかりの態度。ますます“不思議の国ニッポン”度がアップしただろう。僕はこういう豪快な人が嫌いじゃないし、辞任時にショボンとしている姿を見ると「何も辞めることはないのに」とも思ったけど、不況で苦しんでいる町工場の経営者が「財務大臣がこれだから!」とニュースで激怒しているのを見たり、“体調不良”にもかかわらず、会見後にヴァチカン観光に行って警報ブザーを鳴らしたことが後日発覚するなど(ヴァチカンで『ラオコーン』の台座に座るなんてシャレにならん)、やっぱ辞めるしかないかと…。それにしても、会見動画(2分)を見て思ったのは、なんで周囲の官僚や秘書は「大臣は体調が悪いようなので」と機転を利かして会見を(途中からでも)中止しなかったかだ。これまでも「宮中晩餐会」で暴走するなど酒豪伝説は多々あるんだから、側近は常に最悪のケースに備えておくべきだ。周りをイエスマンで固めるからこうなる。結局、そっちの方の危機管理能力も問われてるんだと思う。(今回の出張費は総額6千万円)※っていうか、その危険な風邪薬の名前を言って欲しい。嫌味じゃなくマジで。ワインに口をつけた程度で前後不覚になる風邪薬なら、大事な仕事の前は飲まないようにするから。※2/23追記・読者の方から、アルコールの量に関係なく、お酒の前後に風邪薬を飲むのは危険だから絶対にダメとメールを頂きました。コチラコチラのサイトに危険性が書かれています。
●日本ロック界の草分け鈴木茂、大麻で逮捕…あの「はっぴいえんど」の元ギタリストまでも大麻汚染。その結果、同バンドの名盤CDも出荷停止。なんと愚かな。細野さんたち他のメンバーが気の毒。“誰にも迷惑をかけてない”と大麻を擁護する人がいるけど、それがヤクザの資金源になってることを考えて欲しい。※この記事の警視庁遊撃特別警ら隊、めっさ勘が鋭くてカッコイイっすね。こりゃ頼もしい。
 2月21日…Green Islandというサイトで、“もし東京のアスファルトを芝生に変えたら?”みたいな写真(五反田/品川/代々木)を拝見して、地面が緑になるだけでこんなに東京が素敵空間になるのかと驚いた。建物は同じなのにまるで別世界だ。街に住む人間の感情も穏やかになる気がする。//グーグル・アースは宇宙(動画・1分17秒)に行けたりドンドン多機能になり、今月のバージョン5からは海底まで行けるようになった(ナビ動画・1分40秒)。これが無料ツールだなんて信じられない。で、地球のあらゆる海底を散策できるようになった結果、北アフリカの沖合に碁盤の目のような謎の四角形が発見され、「海に沈んだアトランティスではないか」と歴史ファンのロマンをかきたてている。リンク先には“カナリア諸島の側”と書いてあるけど、モロッコのカサブランカから探した方が分かりやすいかも。カサブンランカから真っ直ぐ西進して大西洋に入り、ポルト・サント島を越えて海底山脈にぶつかる手前にある。最初に見つけた人はビックリしただろうなぁ!

右端の島はカナリア諸島。
画面左端の上方を拡大すると
海底に巨大都市の跡の
ようなものが!これは?
※23日追記→あらら。Googleが「この線は海底データ測定の際、ソナーに船の航跡が写ったもの」とアトランティス騒動を否定。え?そうなの?でも地球全体でここだけ航跡が映るなんてあり得るのかな。
 2月20日…日本アカデミー賞は『おくりびと』が怒濤の10冠。作品賞、監督賞、主演男優、助演男優、助演女優など、文字通り総なめ状態!『おくりびと』は僕にとっても昨年の邦画ナンバー1。あれほど、人間の生と死について考えさせられる映画はそうそうない。本木雅弘演じる主人公は納棺師(死化粧をする仕事)。彼は故人と遺族の様々な別れの場面に遭遇し、人間の愛、生命の尊さを学んでいく。多くの人は自分がいつか死ぬって事を忘れて生活しているけど、この映画を観ている2時間は、否応なしにその事実に向き合うことになる。親元を離れて生活している人は、見終わると速攻で実家へ電話をかけて声を聞きたくなるだろう。この映画で特筆したいのは、お葬式のシーンばかり描かれて、題材はとてもヘビーなのに、随所に笑いどころがあり、決して暗い雰囲気にならないこと!コミカルな脚本で観客を笑わせながら、いつか訪れる“その日”に向けて心の準備をさせてしまう、まったくもって凄い作品だ。感慨深いのは、モントリオール世界映画祭でグランプリに輝いたこと。めっさ日本の特殊文化全開なのに、外国人の心も打ちまくったんだ。これは“死”が誰にとっても共通の重大事であり、別れの悲しみは共通だからなんだろうな。10年に1本の映画と断言したい!本場アメリカのアカデミー外国語映画賞にノミネートされているので、23日のオスカー授賞式が楽しみッス。※DVDは3/18からレンタル開始!(Ama)/監督賞が発表される時、『ザ・マジックアワー』でノミネートされていた三谷幸喜監督が、両手を合わせて必死で神頼みしている姿が画面の隅っこに映っていた。そして、受賞を逃した瞬間にワインをがぶ飲み!本当に欲しかったんだと思う。『ザ・マジックアワー』もすごく良い映画だったから、もし公開年が『おくりびと』と違っていたら、たくさん賞を獲っていたと思う。毎年多くの名画に出合うことができ、すべての映画関係者に感謝の気持でいっぱいデス!//毎日トップで更新している生没年カレンダー、資料をいろいろ調べてるうちに、だんだんえらいボリュームになってきた。たぶん去年の4倍くらいにデータが増えてます。皆さんもどんなアーティストと同じ日になるか、誕生日をお楽しみに〜♪

 2月19日…このサイトはコーナーが増殖し過ぎて、何年も更新されてない“化石”ページが幾つかある。この度、2002年から触っていなかった「映画監督ベスト」「映画音楽作曲家ベスト」を7年ぶりに大更新!監督ベストは50から80に増え、撮影監督(名カメラマン)についても最後に紹介。両リストとも順位を最新のものに変更し、代表作に最近の作品も追記してます。生没年も入れました。今でも僕の文章はヘタクソだけど、サイト初期に作ったページの文章には、もう赤面するばかり。読み返してリトマス試験紙の如く青くなったり赤くなったり。で、アップしていたコメントも修正&加筆しています。よろしければ鑑賞の参考に!//『ウルトラジャンプ3月号』発売(Ama)。ネタバレなしでSBRの感想を言うなら「バ…バカな…!あっけなさ過ぎる!」。//月探査機の“かぐや”が送ってくれた、地球のダイヤモンド・リングにため息。なんて美しいんだろう。月まで行けば、こんな光景が見えるのか〜!




 月からの絶景!
 光のリングは地球の後ろ姿!
 2月18日…17日に開催されたピン芸人日本一決定戦・第7回『R-1ぐらんぷり』感想。M-1の参加資格はコンビ結成10年以内だけど、R-1には芸歴の上限がなく、挑戦者は過去最多の3400人!各人の持ち時間は4分。決勝は10人で争われた。当日の審査結果は(1)中山功太(2)エハラマサヒロ(3)バカリズム(同3)COWCOW山田よし(5)あべこうじ。以下はサイクロンZ、鬼頭真也、鳥居みゆき、岸学、夙川アトムとなった。優勝した中山功太はまだ28歳だけど、2005年からR-1の決勝に残ってきた実力者(一昨年だけ涙の予選敗退)。4年前のDJネタに爆笑して以来、毎年新たな路線で果敢に挑む彼をずっと応援してきたので嬉しい優勝だった。ただし!個人的にこの日の一番は“都道府県(地図)の持ち方”という、意表を突く切り口でギャグを展開したバカリズムか、テニスのスコアボードでシュールな“絵合わせ”をして観客を異次元に誘ったCOWCOW山田よしだったと思う!(※動画・4分57秒。中盤のシリトリの面白さは言葉で表せない!)。2位のエハラマサヒロは歌唱力の高さにびっくり。あれだけ歌が上手いと替え歌の面白さも倍増する。TV活動は去年からというから、今後どう進化していくのか楽しみ。あべこうじは5位だったけど、小道具なし、効果音なし、マイク1本だけの身一つで挑んだ姿勢が格好良く(他の挑戦者は全員何かを使ってた)、超早口なのに全く噛まないトークの巧さに圧倒された。サイクロンZは会場が湧いた「トトロ」をラストに持ってきてたら点数が変わっていたかも。鬼頭真也は大量の本を使った新しいギャグ。ジョジョが出て来て拍手。鳥居みゆきのコックリさんは見ているだけで凄い緊張感(笑)。岸学は存在感があって好きなんだけど、なんで午後7時という御飯時の生放送でカレーの下ネタをやるんだろう。深夜なら笑えても、あの時間ではドン引き。夙川アトムの業界言葉ネタは、もうちょい普通の言葉を入れないと何言ってるのか不明…。“ジュルスケ帳”くらいしか分からなかった。/お笑いの大切な要素に“予想の裏切り”がある。見る側に次の展開をある程度予想させ、その斜め45度で切り返すというもの。バカリズムとCOWCOW山田は、その組み立てが絶妙だった(しかもイラストが上手い)。この日の採点はかなりカオス状態。堺正章が1人目にいきなり96点をつけ、清水ミチコが3人目に「100点」を入れた後は、他の審査員もバランスをとる為に高得点の大フィーバー。90点以上ばかりになった。こういう状況では出番が後の方が有利になってくるし、僕はM-1のように上位で2本目をやるべきだと思う(もしくは最後に全員で投票)。来年は審査システムが改良されるんじゃないかな。//『ジョジョの奇妙な冒険』の第6部文庫本が完結!文庫本の1巻と最終巻には荒木先生のあとがきがあるので、それを読みたいが為に今回もゲット。「空条徐倫の記憶は別のものだが、愛と情は残って永遠のものとなり、きっと成長して行くでしょう」という先生の言葉に泣けた。(Ama
 2月17日…昨年末のM-1グランプリの感想(遅ッ!)。審査員の結果は(1)NON STYLE(2)オードリー(3)ナイツ(4)笑い飯(5)U字工事で、以下は、ダイアン、モンスターエンジン、キングコング、ザ・パンチと続く。個人的には春日の強烈なキャラ立ちぶり&ツッコミ自体がボケという新技にノックアウトされたので、オードリーが1位でも良かったと思うけど、NON STYLEの表情や声色を駆使した漫才は練習量がハンパじゃないのが伝わってきたので、優勝に納得。ナイツは演芸場で鍛えられた玄人芸。昭和漫才を堂々とやるところに底力を感じた。時々入る下ネタさえなければ、もっと純粋に応援できるんだけどな。笑い飯は後述。掘り出し物がU字工事!彼らはなんて爽やかというか、後味の良い漫才をするんだろう。栃木のお国自慢を通して他県を誉めまくり。“癒し系漫才”と呼ばれるそうだけど、確かに癒されました。今回は5位までの面白さと6位以下の内容に大きな差があった気が。特にダイアンは大ヒンシュク。12月21日のオンエアなのに、なぜ「サンタは嘘」なんてネタをやるのかな。子供がいっぱい見てる時間帯なのに、なんちゅう脱力するオチ。そういうネタは、子供が寝た時間帯にやるべき(プンスカ)!モンスターエンジンはコントだと面白いのに漫才になると叫んでるだけでイマイチなんだよなぁ。本人たちも後で言ってたけど展開にメリハリがない。キングコングはカウス師匠から「頭で漫才していて、ハートがついていっていない」と一刀両断。技術のうまさが前面に出過ぎているのかも。彼らには上昇志向があるので、きっとリベンジしてくるだろう。ザ・パンチはネタの中で相方に「死ね」って言ったのが嫌だった。たとえそれが漫才の中であっても、簡単に「死ね」って言葉を使って欲しくない。人間が人間に言う最悪の言葉。笑えないし、この台詞を聞く度に世界が歪む気がする。数年前のM-1は“ケンカ漫才”が多くて「死ね」が飛び交っていたけど、今大会で言ったのはザ・パンチだけ。そう考えると、状況はよくなってると思う。/さて、笑い飯。毎年応援してるんだけど、7回も決勝まで来てるのに優勝できない。しかも4位というのが無念。せめて3位に入ってたら2本目に行けたのになぁ。内容は勢いがあったし悪くなかった。ただ、最後に車から飛び出した西田が最初からやりたがっていた“闘牛士”をやれば上手く繋がるのにって残念に思った。…っていうか、笑い飯が生み出したWボケは、審査員も観客も見慣れてしまい、新鮮味が消えてしまったのが痛い。年々求められるレベルが高くなっており、よほどのネタを開発しないと優勝は厳しい。今回もし2本目に行ってたとしても、目新しさのあるオードリーに負けていたと思う。今年で結成9年目なので、チャンスはあと2回だけ。ファイトっす!※笑い飯は4489組が挑む中で、7年連続で決勝8組に残っている。それって、優勝と同じくらいか、それよりも凄いことなんだけどね!※M-1を審査していたオール巨人師匠のブログには、「審査員のやらせ、事前の出来レース等は、本当に全く有りません!有ればもし有れば僕は出ません!降ります!」など、お笑いを審査することの苦悩と若手へのエールが綴られていて読み応えがありました!めっさ良い人。//久々にマクドナルドに入り「クォーターパウンダー・チーズ」というのを初めて食べたんだけど、けっこう肉がジューシーで美味しかった。急にバーガーを食べたくなったのは、大阪“なんばパークス”にある「クア・アイナ」の挑戦レポートを読んだから。1個2330円のハンバーガー!ハワイで一番有名な店の日本店とのこと。びびるデカさだけどいつか食べてみたい。//最近よく飲んでるのは「午後の紅茶」のアップル・カモミール。ちょっと甘いけど、りんごと紅茶は合うんだよね。
 2月16日…昨日、村上春樹氏がイスラエル最高の文学賞「エルサレム賞」の授賞スピーチをエルサレムで行なった。先月のガザ攻撃を踏まえ、どんなスピーチをするのか注目されていた。村上氏は“爆破犯と戦車とロケット弾と白リン弾”や“体制”を「高い壁」とし、“押しつぶされ焼かれ撃たれる非武装の市民”や“個人”を「卵」とたとえ、「高く堅固な壁と卵があって、卵は壁にぶつかり割れる。そんな時に私は常に卵の側に立ちます」「どんなに壁が正しくてどんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立ちます」と宣言した(授賞式の新聞記事/英語の原文/スピーチ全文の日本語訳を試みているブログ※参考にさせて頂きました)。スピーチの最後にある「システムが私たちを食い物にするのを許してはいけません。システムが一人歩きするのを許してはいけません。システムが私たちを作ったのではないです。私たちがシステムを作ったのです」という言葉が胸に響いた。//その他、内外のトピックから。
●迷惑メール送信業者に業務改善指示…甘い!月に30万件の出会い系広告メールを送りつけている業者を、逮捕もせず指導のみとは。そんなんじゃ永遠になくならない。最低で懲役20年!
●サウジアラビア王子の妃が運転したい…信じ難いけど、サウジの女性は車の運転を禁じられている。理由は「見知らぬ男との出会いが増え、家庭崩壊につながる」から。唖然。何を女性に責任転嫁してるんだか。21世紀とは思えない法律。イスラム諸国はサウジにトンデモ法律はなくせとアドバイスすべき(他のイスラム国家は女性も運転OK。世界で唯一サウジだけがアウト)。
●ローマ法王に人望なく巡礼者激減…法王ベネディクト16世は就任直後に「ムハンマドが新たにもたらしたのは邪悪で冷酷なものだけ」と中世の皇帝の言葉を引用してイスラム世界を激怒させ、昨年末には法王が破門を解除した超保守派の司教が「ナチによるユダヤ人の虐殺はなかった」と発言するなど、“政治的センスのない発言や鈍い対応”が信者を閉口させ、ここ2年間でヴァチカンへの巡礼者は320万人→220万人と、100万人も急減しているとのこと。さらに減少していったらヴァチカンはどうするんだろうね。
●ベネズエラのチャベス大統領、無期限再選可能に…ベネズエラの人々は国民投票でそう決めたのか〜。僕はチャベスが嫌いじゃないから構わないけど、無期限再選は危険すぎる。権力は必ず腐敗するし、もしチャベスが暗殺されて、超悪党の大統領が政権を握ると王朝化してしまうよ。せめて3選で止めとくべきだ。
●しっかし気温差が激しいですね!先日のように2月の観測史上最高となる25度オーバーの夏日(7月上旬の気温)があると思いきや、今日のこの寒波。皆さん体調を崩さないよう気をつけて。
 2月15日…今月3日、オランダ・ハーグの国際司法裁判所が、領土問題で争っているルーマニアとウクライナに対し裁定を下した。この紛争は黒海で海底ガス田が見つかったことから、両国が領海線を巡って火花を散らしていたもの。埋蔵量はルーマニアの国内消費の20年分に相当するというから、取り合いになるのも分かる。判決では係争海域の約8割がルーマニア領海と認定された。これではウクライナが文句を言うんじゃないかと思いきや、ウクライナ政府は「資源開発の環境が整い、両国の利益となる」と歓迎。まるで青春ドラマによくある、堤防でケンカした後に寝転んで笑ってる状態。このウクライナ側のサバサバした反応からも、裁判は公平性が保たれていたことが分かる。2国間交渉が決裂し、ルーマニアが提訴したのは04年というから、5年で結審したことになる。国際司法裁判所がない時代なら、半世紀、もしくは数世紀にわたって国境争いが続くようなケースでも、1人の死者も出さずに短期間で決着がつく。過去にもペルーとエクアドルがアマゾン地域の国境紛争で、そしてアルゼンチンとチリがビーグル海峡周辺諸島の領有権問題でこの裁判所を利用し解決してきた。今回のルーマニアとウクライナのニュースは、もっと新聞のトップで連日流していいくらいのもの。国際司法裁判所は一般の裁判所とは異なり、当事国の双方の同意がなければ審議が始まらない。今回の場合はルーマニアが提訴してもウクライナが裁判を拒絶すれば審議されなかった。ウクライナにも「解決したい」という強い思いがあったからこそ実現した。隣国同士で睨み合って採掘できずにいるより、ずっと賢明な判断だと思う。この裁判所は人類全体の宝。ここがまともに機能している限り、国家間で不毛な憎しみが戦争という形で噴き出す確率はグンと減る。武器屋は儲からないし、戦費の貸し付けで一部の銀行家がウハウハになることもない。僕はこれまでに何度も、竹島や尖閣諸島、北方四島の領土問題を、国際司法裁判所でスパッと解決してもらうべく、日本政府は積極外交を展開すべしと吠えてきた。相手国が同じ土俵にあがって来るまで、しつこいほどに訴えなきゃならない。当初は無視を決め込んでいる相手でも、そのままでは国際社会で「負けるから逃げている」と判断されるゆえ、結局は出てくるしかないだろう。領土問題はモロに愛国心を刺激するため、とかく感情的になりやすい。それだけに、どの国の政治家も、この問題を最大限に利用し、強硬姿勢を見せることで国民の支持・選挙の票を取り込もうとする。僕は領土問題をネタに、憎くもない相手を憎まされるのはウンザリだし、昔から何度も繰り返されてきたその手に乗る気はない。是非日本政府には、国連やサミットはもちろんのこと、テレビ、ラジオ、あらゆる機会を見つけて相手国の国民に「早く平和的に解決しましょう」と裁判での決着を呼びかけて欲しい。どの国の政府であろうと、失政をごまかし、国民の不満を他へ向けさせる為に、領土問題を利用するような卑怯な手法は許されない(不況下では憎悪を煽られるとマイナスの感情が加速しやすい。それがロクな結果を生まないことは歴史が証明している)。//花粉とびまくり。恐怖の季節到来。
 2月14日…ウィキペディアでたまたま19世紀生まれの英国の画家エドモンド・レイトン(1853-1922)の項目を見て、「休日」「騎士号授与」の緻密さに驚愕した!ところがレイトンの生涯を調べても殆ど何も分からない。こうして時々、知名度は低いのに信じられないほど高い画力の画家に出会うと、有名・無名の差を分けるのは何だろうって考えてしまう。//ちょっと明るいニュース。日本はずっとエネルギー資源の不足に悩まされてきたけど、日本近海には“燃える氷”メタンハイドレートが膨大にあることが近年分かってきた。メタンガスと水が結びついたこの物質は、火を付けると燃え上がり、燃焼時のCO2排出量が石油の半分しかなく、石油やガスに変わる次世代エネルギーとして注目されている(しかも全世界の埋蔵量は石油やガスの2倍以上)。採掘方法が難しいことから手つかずの状態なんだけど、経済産業省が音頭をとり、2018年を目標に商業化を目指すという。メタンハイドレートは日本列島を取り巻いていることから、採掘が軌道に乗れば日本は一気に資源大国になる。早く実用化されるといいね。※ただしメタンの温室効果はCO2の20倍以上もあるので、採掘にミスって大気に漏れないよう細心の注意が必要。//先日起きた、宇宙開発史上初めての人工衛星同士の衝突事故にはびっくりした。今宇宙には廃棄衛星や切り離されたロケットの残骸など、デブリ(宇宙のゴミ)1万3千個が超高速で周回している。人間や宇宙ステーションがぶつかると致命的なダメージを受けるので、各国ともデブリの軌道を常に注視している。その状況下で起きた大事故。今回四散した米ロの人工衛星の破片は計測不能なほど大量にあるという。※続報で米連邦航空局が警告を出している。でも「落ちてるから注意して」って言われてもねぇ(汗)。//

ジョジョ絵板にJOSUKEさん
が投稿された「オラオラチョコ」
神奈川の山君牧場で
ハート模様の牛誕生
 2月13日…昨年、邪馬台国の場所や卑弥呼の墓を探して、奈良や九州各地を取材したフォト・レポートを、『邪馬台国を探せ!』に追加アップしました!本文まで読む時間がない方でも、写真と説明文をサラッと見るだけで、邪馬台国関連の最新学説を、ある程度把握できる構成にしたつもりです。是非×2、御一読下さいませ!/邪馬台国といえば、近畿説の最有力候補地、奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡に、今月から本格的に調査が入る模様。発掘期間は5年間。これ先どんな新発見があるのかめっさ楽しみ!//先日、経営再建の為に国民の税金(公的資金)を求めている米国金融業界の経営陣が、昨年1年で約2兆円のボーナスを受け取っていたことが発覚。オバマ大統領は、援助を求めながら世間の相場とかけ離れた高額の賞与を受け取る経営陣の感覚を「無責任のきわみだ」と憤慨。「まったく恥ずべき事だ」「リストラせざるを得ないのなら、せめて自らも犠牲を払うことを言明すべきだ。それが責任だ」「ウォール街の人々には、抑制や自戒、責任といった感覚を少しは見せてほしい」と怒っていた。そして昨日は証券大手メリルリンチが、巨額赤字を公表する直前に、幹部社員696人に1人当たり100万ドル(1億円)を超えるボーナスを支給していたことが判明。総額は約120億円にもなるという。赤字なのに700人に1人1億以上のボーナス。ここまで金銭感覚て麻痺するものなのか?日本でも時々この手の話を聞くけど、金額がケタ違いっすね。//今年の秋に、激シブの時代劇・忍者マンガ『カムイ外伝』(白土三平作)が実写映画化!脚本は官九郎&崔洋一、クールなカムイ役は松山ケンイチというから、これは期待大。予告編も頑張ってる。
 2月12日…公開時はあまり話題にならず、DVDになって高い評価を集める映画は少なくない。昨秋にレンタルが始まった邦画『ガチ☆ボーイ』(佐藤隆太主演)もその1本。高評価につられこの青春映画をレンタルして大正解!マジで借りて良かった!毎朝主人公の目に最初に映るのは、天井に貼られた「日記を見ろ」という張り紙。そして机の上には「明日の僕へ」という題の分厚い日記がある。彼は大学の帰りに事故で記憶障害(新しいことが覚えられない)になったことから、毎日、事故後の自分の人生を日記で確認してから1日が始まる。ある日、そんな彼が意を決して入ったのが学生プロレス。選手やマネージャーが楽しそうだったし、1日たてば脳の記憶はなくなるけれど、練習で作った青アザや傷など、体の方はしっかり「記憶している」のが嬉しかったからだ。試合運び(段取り)や技の繋ぎ方が覚えらず、試合は必然的に「ガチ」(真剣勝負)。大変だけど、不屈の精神力で戦い続ける。やがて迎える大舞台。果たして彼は観客の心を捉えることが出来るのか--。映画のジャンルは“青春コメディ”だけど、「思い出を作れないのに生きているといえるのか」というシリアスな悩みも正面から描かれ、爆笑したり涙ぐんだり、2時間がアッという間の良作だった。※ガチ☆ボーイ(Ama)//K-1や格闘技の人気におされて、約10年前からプロレス業界は大ピンチ。かつてはゴールデンタイムにオンエアされていた新日本プロレスの中継は深夜になり、放送枠は1時間から30分になった。全日本プロレスの中継は馬場の他界&団体分裂で消え、新団体のプロレスリング・ノアの中継までが来月で放送終了となる(「日本テレビ55年のプロレス中継に幕」)。我が関西は、既に昨年からノアの中継がオンエアされておらず、「一時的に消えてるだけで、すぐに放送が再開される」と信じていたので、関東まで中継が終わると知って愕然!/熱血漫画家の島本和彦先生は、プロレスを見る度に「彼ら(選手たち)はなんて大人なんだろう!ありがとう、大人たち!」と感動するという。プロレスラーは、打ち所が悪ければ死ぬかも知れない大技を、「観客を喜ばせたい」という一心で繰り出し、或いは逃げずに受けていく。技をよけたり、逃げるスキがあっても逃げないのは、相手選手に見せ場を作ってあげる為だ。命がけの自己犠牲の世界が日々繰り広げられ、島本先生はそれを「彼らはなんて大人なんだ」と讃えている。(プロレス嫌いの人は、わざと相手の技を受けるから“インチキ”とかいうけど、僕はそれこそがプロレスの凄味だと思ってる。自分の身を削って相手に花を持たせ、しかも最後は逆転勝利する。勝敗が決まっていても、あれだけの危険技を長時間くらい続け、最後まで戦い抜けること自体が驚異的。圧巻のスタミナと打たれ強さ!)/そんなに頑張っているのに、テレビ中継されないなんて…。別にゴールデンでやってくれと言ってるわけじゃない。週に一度だけ、深夜3時とかの、ほんの30分だけだ。それすらも止めてしまうなんて。日テレ、非情すぎ!//先月29日、ヒクソン・グレイシーの父親で、「グレイシー柔術」を創設した総合格闘技界の神様エリオ・グレイシーが他界(95歳)。冥福を祈ります。
【レスラー名言録】
●「(バックドロップの際)相手の選手レベルに合わせて角度を調節する…以前そのように話したら“本気でやっていない”と批判されたことがある。もちろん私はいつも本気だ。“プロレスは殺し合いではない”と思っているだけなのだ」(ジャンボ鶴田)
●「プロレスラーは芸術家であり、職人でもある。試合は技術を見せる作品だと思っている。相手の技をいかに美しく受けてみせるか、それが“受けの美学”。それはもう愛ですよ。こんなに素晴らしいスポーツ、ないじゃないですか」(武藤敬司)
●「ドロップキックの自爆程度なら、ただ痛いだけですよ。でも精神的なダメージがありますよね。“ああ、スカされちゃった。カッコわりい”っていうね。プロレスの試合っていうのは、ひとつの技をマスターするまでにかけてきた時間や、努力の結果を出す場でもあるわけですよ。それは相手も解ってますから、相手のフィニッシュホールド(決めワザ)は何度も受けられないけど、ドロップキックぐらいは受けてやるわけです」(三沢光晴)
●「技をやった時に、そのつもりはないのに、モロに急所が入っちゃう時がある。膝蹴りって基本的には膝を鋭角に入れちゃいけない。エルボーでも肘の骨は当てないつもりでも、当たっちゃう時がある。そういう時には、分からないように相手に大丈夫か、と聞くことがありますよ。お客さんに知られちゃマズイけどね。技を出すのも受けるのも上手じゃない選手がいる。例えばドロップキックを打っても、体が上がりきらないで相手の腹に入るような奴ですね。ああこいつは俺の技はまだ受けられないな、と感じたときは(技を)事前に教えてやることがあります。まあそれは相手が未熟な場合のみですよ」(三沢光晴)
●「レスラーは相手から3カウントを奪えるダメージを狙うわけで、大ケガをさせようとしているわけじゃない。バックドロップにしろ何にしろ、そういう投げ方の技術というものがある。それを嫌がって、ヘタに逃げようとすると、逆に受け身のとれない格好で落ちてしまうといったように、かえって危険なことになる可能性がある。実際、相手がストンピング(踏みつけ)攻撃にきたのをヘタに逃げたばかりに、手の指を踏まれて骨折したとか、ドロップキックを中途半端によけようとして前歯を折った、といった話はいくらでもある。やられるときはやられてやる。これは決まり事ではなく、勝負に勝つためのディフェンスの一つだ。“受け身”の技術があれば、スタミナを温存させ、次への反撃にスムーズにつなげることが出来るのだ。レスラーは試合中、身体だけではなく、頭もフル回転している。その瞬間、瞬間で、最善の判断をしなければ、いい試合は出来ないし、勝利もつかめないからね」(山本小鉄)
●「オレが唯一苦手なのが天龍なんだよ。全日で付き人やってさんざん世話になって、いろんな思いあの人にはあるわけよ。逆に新日本の選手とやるぶんは、相手が長州だろうが橋本だろうが、なんてことはないワケよ。知らない奴だから(笑)。この間(2001年5月5日)の川崎で天龍に顔をガーンと蹴られて、オレにチャンスが来たんで顔を蹴ろうと思ったんだけど…蹴ったけど足がズレちゃうんだよ。思い切り蹴ろうと思っても、足が寸前でブレーキがかかってるんだよ。吹っ切れなかった。それだけはどうしようもないんだもん。“この野郎!”と思っても、体が止まっちゃうんだよ。それで思ったよ、天龍と試合をやるのはこれで終わりにしようって。まぁこういうのを、知らない人間は八百長というんだろうな」(故冬木弘道)
 2月11日…集英社の公式ジョジョ・サイトを久々に訪れてビックリ。荒木先生が2003年にパリで開いた個展のレポートが、以前よりもはるかに内容が濃くなっている上、写真は多いわ、荒木先生の肉声インタビューまで流れるわで、すっごく充実していた!リンク先のオレンジ色のTV画面の左端に、個展レポートへの入口があります。インタビューの内容を要約すると(1)個展をした理由→漫画家には脚本家、映画監督、俳優など、色んな魅力があるけれど、画家としての魅力もあるのでそこを開拓したいと思った(2)パリで個展をした理由→漫画を読んでない人にこそ、自分の絵を見て欲しかった。ジャンプを知らないフランス人に、自分の絵で勝負したかった。(先生のこういう感覚がもう、普通の漫画家とは根本的にスケールが違いますね)/この個展からたった6年間でルーブル美術館の企画展まで繋がったのが凄すぎる!
 2月10日…タイタニックでブレイクした女優ケイト・ウィンスレットは、最近のインタビューで「私は批評や雑誌記事、自分のインタビュー記事などを一切読みません。家の中には雑誌類を置かないようにしています。それが自分を正気に保つ方法です」(時事通信)と語っている。これを読んで、以前に宮崎駿監督が「(映画祭や批評に)私は関心を持たないようにしています。なぜかというと、けっこう翻弄されるんですよ。人の反応がもの凄く気になる人間なんです。だから近づかないようにしているんです。人の反応が実は人一倍気になる人間だから、それに振り回されたくないので、なるべく近づかないようにしているんです」と言ってたのを思い出した。最近は海外・国内を問わず、自身の評判を気にするあまり自滅していくクリエイターの話題をよく聞く。有名な映画スターや演出家でも、新聞・雑誌に書かれる「評論家」の批評はどうしても気になるという話は昔からあった。でも、かつての批評は主に書籍に限定されていたので、その意味では表現者にとって幸福な時代だったのかも知れない。今ではネットを通して一般人の無数の批評が飛び込んでくる。しかも匿名の批評家は言葉に容赦がない。ネット社会以前は、大抵の人は何かを不満に感じても、わざわざ便箋に書いて切手を貼って投函するところまでいかなかった。それに出版社の担当が内容を検閲して、あまりに酷い悪口は作者に届かないようにしていた。ところが、今はネットを通して簡単に「駄作」「ゴミ」「無能」「終わった人」など、強烈な批判文に出くわしてしまう。マネージャー等が“絶対にネット評を見らたダメ”と言っても、人間は誉め言葉より批判の言葉の方が気になるわけで、多くのクリエイターがこっそり見てしまい、胃潰瘍やノイローゼになってしまう。もちろん、批判が建設的な正論で、結果的に表現者として向上することもある。でも、多くのケースで、世間の顔色をうかがいすぎて、作者オリジナルの鮮烈な個性は消え、無難で印象の薄い作品や演技になり果ててしまう。人間は決してタフじゃない。99人から誉め言葉を聞いても、たった1人から批判されると、それが心に残ってしまうもの。ケイトや宮崎さんほどの才人でも、批評で自分を見失う危険を感じている。ほんと、容易に批判に晒されてしまう今の時代で、外野の声に惑わされず、信念を持って自分の魂を形にしていくクリエイターを尊敬しまくってます(その意味ではネット社会以前の芸術家よりも)。//祝!ジョジョ第3部復刊!昨年春から大人の事情で出荷が止まっていたジョジョ第3部が、今月中旬から刊行開始。その先駆けとして、3部最終決戦を丸ごと収録したリミックス本が9日にコンビニで発売された(花京院対DIO戦のクライマックスで周囲の建物が変更)。これでようやく新規のジョジョファンも全巻を通しで購入できる。本当に良かった!
     
以前に描き下ろされたロングヘアーのDIOが表紙になってる。
このDIOはめちゃくちゃカッコイイよね。フェロモンも大爆発!
※追記・文庫本が単行本より先に3部刊行再開済!(Ama
 2月9日…3月31日から奈良・興福寺の国宝仏像・阿修羅像が上野の国立博物館で展示される!阿修羅像が東京にお出ましになるのは約50年ぶり。しかも、同時代に彫られた八部衆像と十大弟子像の14体すべてが博物館で一堂に展示されるのは史上初!僕はよく奈良までこの仏像に謁見に行くんだけど、いつもガラスケースの中にあり、背後を見ることは不可能。ところが!今回の東京の展示では、ガラスに入れずに、周囲をグルッと歩けるようにするらしい!ダーッ、関東の人が羨ましすぎる!一生、阿修羅像の背中を見ることは出来ないと思ってた。なんとか、京都or奈良の国立博物館でも展示してくれないものだろーか(涙)。※阿修羅像といえばイケメンズのドラマー“Mr.ヘルズ・ビート”!//さっぽろ雪まつりの開催は11日まで!ジョジョファンの方、石仮面の画像をお待ちしていますーッ!(*^o^*)
 2月8日…「価値観の違い」は古来から戦いの原因になってきた(というか支配者に利用されてきた)。キリスト教とイスラム教の対立もそう。この日記でも、しょっちゅう紛争の話が出てくる。それでも僕が人類に対して完全に絶望モードにならないのはなぜか?(A)ただの脳天気(B)何か特殊な宗教にハマッている(C)現実逃避の達人。答えは全部ノー!人類を信じざるを得ない確固とした証拠がある。それがアート!文学!人間は文化・価値観がいくら違ったところで、「相違点」より「共通点」の方が遙かに多いのだと、芸術や文学が毎日実感させてくれる!アートは他人の心がむき出しになったもの。作品に触れて心が動く度にいつも思う「人間の感情はどこの国でも同じだなぁ」と。映画を例にしても、イラン映画、中国映画、アフリカ映画、どの文化圏の作品にも、僕にとって心の宝物になっている映画がある。生活スタイルが全然違うのに喜怒哀楽はまるで一緒。それから、海外で日本の古典芸能(歌舞伎や能)の公演が満員御礼になって喝采を浴び、黒澤監督の時代劇が絶賛されたりする、この事実も重要。海外のアートが日本人に響き、日本のアートも海外の人の胸を打つ。同じ日本人同士でも、ゴッホ展の長蛇の列(3時間待ち)に遭遇したり、好きなミュージシャンのチケットが即完売になってとれなかった時、超満員の劇場で外国映画を見る度にいつも思う、「みんな本当に芸術が好き」「我々はなんて似ているんだ」と。文芸は魂レベルで人間に共通点が圧倒的に多いことを教えてくれるッス!(その喜びと、自分が芸術に救われたという感謝の気持が、このサイトを日々更新する原動力になっていたりする)※やたらと「日本人は他民族と違う」と強調している人には「日本人は他民族と異なる部分が多い。ただし共通点はさらに多い」と付け加えて欲しい。//一昨日に紹介した初期ガンダムの富野由悠季監督の言葉について「若者を批判するだけの大人が多いなかで、大人を批判する大人がいて救われました」と、数名の方から感想を頂きました。今回は、ガンダム誕生から30年を経た、現在放映中の「00(ダブルオー)ガンダム」の水島精二監督(43才)の言葉を紹介。どういう想いを込めて作品を作っているかが分かってグッときました。(長いインタビューなので抜粋です)※日記の冒頭に「価値観の違い」について書いたのも、このインタビューを読んだのがきっかけデス。 
●作品テーマについて
--(ダブルオーガンダムでは)人と人との繋がりとか、人同士が繋がることで、登場人物たちがいる世界が少しでも良くなるとか、そういうことが描けたらいいなと思っているんです。争いをなくすにはどうするか、若い人に少しだけ考えてもらうきっかけになればという気持ちもあって。今の時代、(他者に対する)疑心暗鬼スパイラルこそが、職場だけでなく、社会全体を悪くしているという気が僕はしますね。相手が何を考えているのか分からなくても、「この目の前の人とどうやったらコミュニケーションが取れるか」とアプローチ方法を考えて、諦めずにトライ&エラーを繰り返すと、何かしら相手のことが見えてくるんです。
●自分から手を繋ぐ時は、相手に値踏みされる、自分が見下されるのではないかという不安がありませんか?
--「見下されるのが嫌」、つまり相手より劣位に立ちたくないと思う心理の根源には、相手に対する恐怖があるんじゃないですか。相手に対する恐怖があるから、「この人より優位に立たなければ」と思ったりする。優位に立っていれば少なくとも害はなくなると考えるから。そして相手より優位に立とうとするから、対立して争いになる。人間関係でも国家間でも、あらゆる対立が同じ理屈で起きていると思います。その疑念をなくそうという努力が必要だと思うんです。相手を恐怖に感じるのは、相手のことがわからないからだと思うんですよ。相手は何を欲していてどんな行動に出るか。欲求や行動の動機がわからないと不安になる。欲求というのは、「価値観」に基づくもの、ですよね。価値観がわからないというのは、利害関係の対立よりもやっかいだと思います。
●価値観についてもう少し。
--人間、理解できないものが一番怖いのだと思いますよ。「相手のことがわからない不安」が、コミュニケーションの一番の障害です。「ダブルオー」の設定は「コミュニケーションが成立しないことが原因で戦争が終わらない」というもの。登場人物それぞれが、互いに全く違う価値観を持った国で生まれ育ち、価値観が違うために思いの行き違いや対立が起こる。今の時代、「どこかに絶対正義があって、絶対悪がある」なんていうことはないじゃないですか。世界でも僕たちの周りでも。みんな自分の利益が欲しいから主張をするのだし、自分が正しいと思うことが正しい、良いことなのだと思っている。ところがそれぞれが自分の正義を主張することで、争いは拡大していく。「ダブルオー」ではそういうところをテーマの一つにしたかった。
●多様化する価値観が対立を産む?
--個人間でも、利害関係があったり、立場が違う者同士が手を繋ぐ難しさがある。「ダブルオー」では、そうしたコミュニケーションの難しさを、国家間戦争にもスライドさせてみようと。今の時代は、大量の情報が飛び交い、多様な価値観が存在している。互いの価値観が錯綜し、そのために対立が多く発生している。ガンダムに乗る主人公たちは、宗教、民族、国という、「対立の元」になる括りを取り去ることで世界に秩序をもたらそうとしている。だけど、その「対立の元」にこそアイデンティティを求めている人もいるから難しい、そんな矛盾も、構図として出したいと思っています。
●では、価値観が違う相手とどう話すか
--どうしたら相手の気分を悪くせずに、自分が言っていることを理解してもらったり、注意したりできるのか。やはり頭を使うこと、工夫ですね。もう本当に言い方次第だなと。自分の正論は、相手にとっての正論じゃあない。「自分が正しい」というふうに正論を貫こうとすると、必ず悪く誤解される。相手は自分とは違う人間で、違う価値観を持っているわけで。相手を全部肯定するのは無理ですよね。相手の価値観を全て受け入れるのは不可能なんです。僕も自分の中に、普段は無自覚な偏見があるし。ただ、「相手の価値観は自分と違う」と認識するだけでも、結構違うと思うんですよ。相手を自分と同じ価値観を持つ人間だと思うから、なぜ俺の言うことを理解してくれないんだ、と腹が立ったり行き違いが生まれてしまう。だから、相手を「匿名」で見るのをやめる。相手を、地位や役割という大ざっぱなくくりに追いやって、相手の個人的なパーソナリティを想像せずに「あの人は○○の所属だから」とカテゴライズしてしまうと、そこで思考停止してしまって、相手のことを理解することができなくなるんじゃないかと。大切なのは「相手と同一であること」ではなく、「違っているお互いを認識し合うこと」なんだと思う。それが、相手のことをどこまで思いやれるか、ということだと思うんです。(相手の全肯定はムリ、でも「自分だけが正しい」と考えなければうまくいく)※日経ビジネスの全文はコチラ(現在第5回。相当長いです。まだ続きがアップされる模様)。
 2月7日…先月末に発売された『直江兼続と前田慶次(いずみムック72)』(一水社)の後半に「“天地人”にまつわる人物・巡礼紀行」を書いてます。5ページのみなので、もし偶然見かけた時に、ちょこっと覗いて頂けると幸いです。※Ama//ネコの名前で人気NO.1は「モモ」!08年の調査結果によると、飼い猫の名前で人気があるのは(1)モモ(2)クロ(3)ハナ(4)ミュウ(5)ナナ(6)チビ、リン(8)サクラ、シロ、ミーの結果になった。てっきりタマ、ミケ、ミーがトップ3と思っていたので意外だった。一方、犬の人気ネーミング(07年)は、チョコ、マロン、モモ、ソラ、ハナ、ココ、ショコラ、サクラ、ナナ、モカの順なので、犬と猫に共通で「モモ」「ハナ」「サクラ」「ナナ」が多いということが分かった!(ちなみに黒猫では「ジジ」(by魔女の宅急便)が人気らしい)
●これまでにネットで拾ったお気に入り猫ベスト6匹


エサ缶載せ爆睡 百獣の王 こねこ萌え
よりによって鼠(笑) 渋い将棋ネコ 至福のひととき
 2月6日…「無残な大人達に物言う資格なし」--読者の方に教えて頂いた『週刊東洋経済1/10号』の富野由悠季監督の一文が目からウロコだったので、全文を知りたいと思ってアマゾンで取り寄せた。メモった部分を抜き出して紹介!(今年はガンダム30周年。富野由悠季監督はガンダムの生みの親で、宮崎監督と同じ68歳)。
『●今の若者世代の問題点は?
--若い人達よりもむしろ、40代、50代の人々のモノを考える力が衰えていて、これが若い人達に波及しているのだということを認識する方が先でしょう。一般教養をきちんと束ねられなくなった大人達が、どうして若者の問題を論じられるのかが一番の問題であって、若者の責任は2番目でしょう。自民党は何百人もの議員がいる組織なのに、あの程度のリーダーしか担ぎ出せないのは無残なものです。他にも、自己権益を守る官僚とか、10億円単位の年収をとる経営者とか、フィクションの世界でやっている金融ファンドを“実業”と思っている大人とか。でも、それを無残だと認識している大人はいないでしょう?自衛隊内にはクーデターの芽が育っていても、大人達はその危機感すら持っていないのだから、若者論を論じている暇なんかありません。
●最近の若者の“冒険をしない、消費をしない”という傾向をどう思いますか?
--若者が温室の中で飢えることなく暮らしていけるシステムを作ってしまったのは我々なのです。温室育ちの子が温室の外に出て行くわけがないでしょう?「外に出ろ」という自覚を喚起する言葉を、中年世代が発信していないことの方が問題だと思っています。それから、僕は子どもの頃から広告というものがもの凄くイヤで、なぜ欲望をそこまで喚起しなくてはいけないのかが、いまだに分からないのです。そこまで消費活動を奨励するというのは欺瞞行為だと思っています。今の若い人はそれに気付いて警鐘を鳴らしているのかも知れない。“このジャケットはまだ着られるんじゃないか”“あんな高層マンションを作ってどうするんだ”“資源は有限なのに今の経済システムでやっていけるのか”ということです。ひょっとしたら、今回の経済危機をきっかけに、消費を拡大しない経済システムを構築する時代に入ったのかも知れません。
●若い人に厳しい発言をされるのはなぜですか?
--僕が若い人に厳しく言う時は、自分の才能に気付いて欲しい場合です。若い人にはブレ幅をちょっと大きくしてあげたいと思い、こういう視点もあるということを伝える努力をしているつもりです。もっとも、厳しい物言いをしても彼らはショックを受けていません。言葉に不感症なのです。叱られた経験がないので、痛みもあまり感じない。子供の機嫌を取ろうとする大人が多いからこうなったのです。
●中年以上の世代に言いたいことは?
--国家百年の計とは、自分が死んでもこの社会が維持していって欲しいと思うこと。“自分が死んだらおしまい”ではない。そういう風に思えば、自分がやるべき事は見つかります。“年金を手に入れて最低限の暮らしが保障されているのなら、その気力、体力を世間に向けて全部投げ出せ”と言いたいですね』
僕は富野監督の言葉を読んで、ほんとガンダムやイデオンなど富野アニメのファンを続けてきて良かったと思った。こういう“まっとうな大人”が作っていた作品なのだから。(って、僕も41なので、監督の言葉に感銘を受けている場合じゃないんですよね。それにしても、アッという間の40年!)
//ガンダムといえば12日に久々にゲーム『ギレンの野望』シリーズの新作「アクシズの脅威V」が出ますね!公式サイトの左にある「諜報部映像班」をクリックするとムービーを鑑賞できるんだけど、テム・レイの絶叫「ガンダムばんざーい!」が面白すぎるッ!
※Ama・PS2版/PSP版(昨日まで2割引だったのに。またすぐに値下がりすると思うので少し待った方がいいかも)
 2月5日…2月1日の日記でルーブル美術館に荒木飛呂彦先生の絵が展示されている話題と、展覧会情報の提供をお願いしたところ、bepeさんやafmokさん(パリで物理を研究されているとの事)、さらに複数の匿名の方から現地情報を頂いたので、分かったことを取り急ぎ報告します(御連絡を下さり本当に有難うございました!)。
(1)他の作家と入替わることなく常に展示されているのか→5人の作家がメインの企画なのでおそらく常設。
(2)広大なルーブルのどの辺りに展示されているのか→シュリー翼半地階東端の特別展示室(第6室)。先生の絵は入ってすぐ左(一番最初)に展示!
(3作品は背後から照らされているのか→トレース台のように後ろから照らされている。
(4)パンフレット的なものはあるのか→残念ながらナシ。
(5)常設展とは別に入場料がいるのか→入館料でOK。
(6)この別バージョンの露伴絵も展示されているのか→YES!YES!YES!ショーケースに飾られライトで照らされている。
(7)ルーブルだけのスペシャル単行本はいつ頃発売されるか→秋頃を予定。海外コミックなのでオールカラーの可能性アリ!?
(8)写真撮影はOKなのか→会場入口に「フラッシュ撮影禁止」とわざわざ注意書きがあるので、ノーフラッシュなら可の模様。気になるのはルーブル側が「秋に出す」と予告しているルーブル特製コミック。本当にオールカラーのジョジョなら何としてもゲットしたい。ところが展覧会は4月13日まで。春と秋のどちらかしか行けないとすればファンはどうすればいいのだろう。これはあくまでも僕の希望的な予測だけど、普通、美術館の企画本と展覧会はセットなので、今回の絵は秋にもう一度観られるかも知れない。でも、もしこの春限りの展示ならば、秋は売店でコミックだけを買うことに(寂しい!)。美術展によってはカタログの通販があるので、コミックのみなら通販される可能性もある。それなら今のうちに絵だけでも観に行かないと…これは悩ましい。このあたり、フランス語が堪能な方が、ルーブルから詳しい情報を聞き出して下さるとホント助かります(哀願)。

荒木先生の絵がある「第6室」の入口(撮影afmokさん)
//一方、国内では第60回“さっぽろ雪まつり”に、昨年のノーマル石仮面とは異なる、“エイジャの赤石付バージョン”が展示されているとのこと!(by@JOJOさん)もし会場へ行かれるジョジョラーの方がおられましたら、画像を送って頂けると嬉しいデスッ!(可能であれば「晴天の日」がベネです!雪像に陰影が出て、より立体感が出ますので!)
 2月4日…今日は国内ニュースのトピックから。
●スズメが大激減…先日、「最近スズメを見かけなくなったなぁ」「昔はもっと毎朝チュンチュン鳴いてたよな」と友人と話してたんだけど、どうやら本当に減っているようだ。立教大理学部の調査によると、国内のスズメの数がここ20年で最大80%も急減しているとのこと!原因はエサ場の田畑や巣を作っていた木造家屋の減少。1960年代と比べると、もう10分の1にまで減ってしまった可能性があるという。このペースだと、いつかトキのようにスズメを施設で保護する日が来るのかも。スズメなんていくらでもいると思っていたので、8割減、9割減、なんて聞くとビックリしてしまう。(あるブログに「残り1800万羽は多く聞こえるけど、日本人7人に対し1羽しかいない」とあり、その少なさを実感)
●障害者自立支援法違憲訴訟で国が全面対決…福祉サービスを利用する障害者に1割の自己負担を課す障害者自立支援法は、「憲法が定める“法の下の平等”に反する」として、自己負担をなくすよう求めた集団訴訟に対し、国側は「平等権を侵害しない」と全面的に争う姿勢を示した。政治家は「生活すべてにかけられる1割」が大変な金額になってしまうことを分かっていない。国の冷たい対応は、まるで障害が「自己責任」と言わんばかりだ。障害は本人にはどうしようもないこと。自己責任じゃないことからお金をとろうとする姿勢に納得できない。福祉は同情から「やってあげるもの」ではなく、誰でも明日は我が身であり、自分の事として考えて欲しい。社会はいろんな人で成り立っている。障害者が人間としてあたりまえの生活をする為に必要な支援は、「景気とは切り離して」無料にすべきだ。日本はGNP世界第2位の経済大国。僕らの社会はそれが可能だし、助け合いの精神こそが共同体の素晴らしさだと思う。※もし読者の方で「予算が厳しいんだから1割くらい良いじゃないか」と考えてる人がいらっしゃれば、2年前にアップした『障害者自立支援法の問題点』を御一読お願いします(そんなに長くないデス)。実は検索で当サイトに来る人は、「ジョジョ」「文芸」「ゲバラ」「名言」に続いて「障害者自立支援法」でアクセスする人が増えています。それだけこの悪法で苦しんでいる人が多いんだと思います。
●邦画の興行収入が過去最高に…06年に「21年ぶり」に日本映画の興収が外国映画を上回ったけど、翌年は再び洋画に逆転されたので“またしばらく邦画は負けるのかなぁ”と思っていたら、なんと昨年の日本映画の興収は約1160億円で過去最高を記録したとのこと!邦画の売上げを引っ張ったのは「崖の上のポニョ」で、155億円を叩き出した。記事には“ポニョ”効果と書かれてるけど、洋画は約790億円まで落ち込んだので、ポニョがなくても邦画の圧勝なんだよねぇ。ちなみに2位は「花より男子ファイナル」、3位は「容疑者Xの献身」。
●力士の若麒麟が大麻で逮捕…今度は日本人力士が逮捕された。去年あんなに大騒ぎになったのに、何を考えているのか…超脱力。若麒麟の処分は「除名」より甘い「解雇」に。やくみつる氏が「相撲協会の理事会は“まだ25歳で若いし未来があるから”と除名にしなかったが、“もう25歳にもなって何をやっているのか”だろう。甘すぎる」と怒っていたけど、ホントそうなんだよね。
●ヨネギーズ誕生…“ゆるキャラ”ブームにあやかってか、鳥取県米子で新たに着ぐるみマスコットが誕生。特産の「白ネギ」と米子の「Y」を合体させた“ネギ太”と“ネギ子”のヨネギーズ。2体の同時誕生はインパクトがあるなぁ(笑)。
●『ガラスの仮面』43巻が発売…約4年ぶりに元祖長編少女漫画「ガラスの仮面」の新刊が出た。連載開始は1976年。33年目にして43巻の刊行。アマゾンのレビューに「このペースで刊行されると60代の両親が死んでしまう」「42巻が出るまで6年かかったことを考えるとスピードアップしている」とあるのが切実だった(汗)。※43巻(Ama
 2月3日…本日発売の時計雑誌『クロノス日本語版3月号』(Ama)に連載の映画コラムを書いています。今号の作品は『ショーシャンクの空に』!希望を持つことは大切だけど、持ち続けることは本当に難しい。この映画は無実なのに終身刑を言い渡された主人公アンディが、刑務所の中でどうやって正気を保ち続け、希望を失わずにいられるかを描いた力作。アンディは音楽や文学、彫刻など文芸の力を借りて、何十年も誇りを捨てず前向きに生きていく。独房の中でも「頭の中にあるプレーヤー」でモーツァルトを聴き、魂が枯れないように“水をやる”ことを忘れない。そんな彼の姿は周囲の受刑者の心まで変えていく。今でこそ名画と絶賛されている作品だけど、公開時はあまりヒットせず、宣伝費を入れると赤字だった。アカデミー賞では7部門にノミネートされたものの、ごっそり『フォレスト・ガンプ』に持って行かれて受賞ゼロ…。ところがクチコミで評判が高まり、なんと公開の翌年には全米でレンタルビデオの貸出し1位に輝いた。「クロノス」には字数制限の関係で書きたいことを全部載せられなかったので、映画コーナーに“レビューの完全版”をアップしています。ただし完全ネタバレなので、映画の鑑賞後にお読み下さいネ。ちなみにMr.childrenは“one two three”という曲で「『ショーシャンクの空に』を見てからは、暗闇で振り回す両手もやがて上昇気流を生む事を確信した」って歌っているんですよ♪※出演者の名優モーガン・フリーマンはCMに出ないことで知られている。ある時、本作のダラボン監督が「なぜ他の人気俳優たちのようにCMに出演しないのか?」と聞いたそうだ。モーガンの答えはこうだった。「俺が言うと皆が信じてくれるからさ。だからCMには出ないんだ。不要な物を買わせるのは申し訳ないよ」。誠実キャラを演じることが多いモーガンだけに、自分が薦めると皆が買うからCMに出ないというわけ。素晴らしい役者魂っすね。※『ショーシャンクの空に』(Ama)//昨年『さっぽろ雪まつり』にジョジョの石仮面ならぬ“雪仮面”が登場したことを当サイトで紹介したけれど、報道によると今年も再び制作されるらしい。しかも造ってる人の名前が「広瀬康一」!おそらくこの北海道新聞の記者さんは、“広瀬康一”がジョジョキャラと知らずに「広瀬康一さん(25歳)」って載せたんだろうなぁ!25歳になった康一君に会ってみたいですね(笑)。
 2月2日…久々にTHE BOOMの名曲『風になりたい』(3分41秒)を聴いて、明るさと、もの悲しさが入混じった世界の心地よさを味わった。胸の痛みを突き抜けて光の中に入っていく感じ。なかなかこういう歌は書けない。//最近の海外トピックから。2週間前の記事もあり、リンク先から消える寸前。朝日、読売、毎日は消えるのが早い(特に朝日の早さは異常。せめて1ヶ月は残して欲しいよ)。時事通信、産経、日刊スポーツは相当長く残ってるんだけどなぁ。
●モスクワ中心部で弁護士と記者射殺…チェチェン侵攻でロシア軍が犯した戦争犯罪を調査していた女性記者と30代の若い弁護士が射殺された。ロシアは国連常任理事国なのに、人権活動家は死と隣り合わせ。ロシアはチェチェンで、中国はチベットで、米英はイラクで武力を全面に出した外交を行なっているので、国連の安保理事会が機能しない。そりゃイスラエルだって「超大国がやってることを占領地で行なっているだけ」と開き直るだろう。
●パキスタンで教育の危機…「女子の教育は反イスラム」として、タリバーンは女子が学校に通うことを妨害。約170校が放火され4万人以上が通学できない状況という(女子校400校閉鎖)。僕は若い頃にイスラム諸国(シリア、ヨルダン、トルコ、エジプト等)を旅した時に、涙がチョチョ切れるほど温かいもてなしを受けたので、イスラム社会には好感を持っている。だけど、「女性は教育を受けたらダメ」という原理主義者の意見は容認できない。子ども達が選べる未来は性別に関係なく無数にあるべきだし、他人の判断に頼らずに自分の頭で考える力をつける為にも、絶対に教育は必要。●オバマ政権、グアンタナモ閉鎖へ…根拠に乏しい“テロ容疑者”を国際法無視で何年もぶち込み、拷問を繰り返すなど、ブッシュ政権の悪行の象徴と言われてきたグアンタナモ収容所を、オバマはさっそく閉鎖しようと動き出した。一方、オバマはパレスチナ問題について、イスラエルに一定の理解を示したとのこと。うーん、今はバランスをとっているだけと信じたい。※映画『グアンタナモ、僕達が見た真実』(Ama)がお薦め。実話の映画化。こういう映画こそテレビで放送すればいいのに!ツタヤでレンタルあると思います。(予告編、1分52秒。英語ですが雰囲気は分かります)
●オバマ氏、労働組合の強化へ…記事が消えそうなので転載。『オバマ大統領は労働組合の活動を支援する大統領令を出した。企業寄りが批判されたブッシュ前政権下での政策を転換し、労働政策を大きく見直す方針だ。勤労者ら中流・低所得層の生活水準を引き上げる政策を進めるための政府委員会も発足させた。手始めに、連邦政府の公共事業に参加する企業に対し、社内で労組の活動をしやすくするよう定めた大統領令に署名した。「労働運動は『問題』ではなく『解決策』の一部だ。強い労働運動がなければ強い中産階級も得られない」と強調した』。ひょえ〜、マジで暗殺されませんように(本気で心配)。
●温家宝・中国首相に靴…訪英中の温家宝首相がケンブリッジ大で講演中に、客席の男性から「嘘つきの独裁者」と靴を投げられた(おそらくチベット問題)。もちろんこれは昨年末のブッシュ靴投げ事件(「別れのキスだ、犬野郎!」)の影響。イラクのケースでは、あの記者は釈放要求デモがあったのにまだ逮捕されているとのこと。最長で禁固15年という報道もある。●プーチンの絵が1億円…ロシアのプーチン首相が描いた絵がチャリティーオークションに登場し、1億円で落札された。政治家が絵筆を握って1億。同国でのカリスマぶりは相当っすね。
●スター・トレックの生みの親が宇宙葬…5年ほど前から、だんだん遺灰を宇宙に打ち上げる「宇宙葬」が増えてきた。「星に混じって世界を見守る」って壮大なスケールでロマンがある。このサイトの墓コーナーも、10年後は夜空を写したものが増えてくるかもね。
●タイでコスプレ大会…毎年夏に名古屋で開催される世界コスプレ・サミットの予選が各国で始まっている。タイでは本選まで半年以上あるのに、もう選考会をしていてビックリ。このサミット、どこまで大規模になっていくんだろうねぇ!
 2月1日…うおお!あまりにも素晴らしい出来事で、なんだかもう記事を見る度に失神しそうになるんですが、パリのルーブル美術館にて1月22日〜4月13日まで、荒木飛呂彦先生のイラスト原画が展示されてますーッ!もう大感激!描かれたキャラはジョジョ4部の岸部露伴!「ジョジョはただのマンガじゃない、マンガ・アートだ!」って吠え続けてきたのですが、世界最高峰の美術館に展示され、宇宙的にも実証されたかと!大手新聞が第1面にしないのがもどかしいけれど、これは国民栄誉賞モノだと思ってマス!文芸研究家として、ジョジョファンとして、これほど嬉しいことはないです。これからは未読の人に「あのルーブルにも展示された…」って説明できるし、なんかもう、涙が出てくる。
●もし近日中にルーブルに行かれる方がおられましたら、以下の情報を下さいませ!
(1)企画展とのことだけど、期間中は他の作家と入れ替わることなく常に展示されているのか。
(2)広大なルーブルのどの辺りに展示されているのか。※「シュリー翼半地階、模型の展示室」らしいですが。
(3)写真では光っているように見えるけど背後から照らされているのか。
(4)パンフレットorチラシ的なものはあるのか。
(5)常設展とは別に入場料がいるのか。
(6)この別バージョンの露伴絵も展示されているのか。
(7)ルーブルだけのスペシャル単行本が刊行されるとのこと。今年のいつ頃に発売されるか。
(8)写真撮影はOKなのか。
以上、情報をお待ちしていますーッ!!o(≧∇≦)o
※ルーブル美術館の公式日本語サイトにも「荒木飛呂彦」の名前が載ってますね!(情報元〜@JOJOさん)
 
↑すんごいビビッドな配色!展示作の拡大画像はこのPDFファイルの10ページ目にあります。データが大きいので、縮小をかけてからページめくった方がいいみたい。
 1月31日…ぜひこのサイトの読者の方には土曜夜のドラマ『ファン・ジニ』を観て頂きたいです。僕は冬ソナの影響で“韓流ドラマ”=メロドラマというイメージがあったけど、ファン・ジニは“誇り”と“芸術”を中心に据えた素晴らしい物語!僕はサントラまで買い求め、聴きまくってます!※人物相関図にハートマークとかあるけど、決してルンルンな軽いものじゃないっす。初恋の男性ウノは精神ストレスで内臓出血死。壮絶っす…。この相関図は丁寧にも右上に「印刷用」があるので、これを参照しながら観れば今からでも充分理解できます。※用語集も鑑賞の助けに。

 1月30日…本日22時からの手塚治虫特集は、手塚先生の音楽に対する情熱を描いた番組!こりゃ面白そうな切り口!//『20世紀少年第1章』の超光速TVオンエアにはビックリ仰天。こないだ公開が終わったばかりなのに。(☆o☆)

 1月28日…ようやく体調が復活傾向。溜まった仕事にメドがつけば、29日か30日の夜には本格的に更新再開できるかと!語りたいこと、たくさんあります。

 1月26日…なかなか体調が元に戻らず、快復の遅さに年を感じる今日この頃。残りの人生をどう使うか考える良い経験かも…。

 1月22日…ムギュ〜、目下、風邪でダウン中。番組情報だけでも更新しておきます。(>_<) ウーム

 1月21日…引き続き911事件のページを執筆中。大勢の方が亡くなった事件なので、言葉を慎重に選びながら書いてます。それでちょっと時間がかかってます。

 1月20日…昨日に引き続き911事件の総括ページを激筆中。一刻も早くアップすべく、今はこれだけに集中!
 1月19日…ブッシュ政権最後のこの日。ブッシュ就任の年に発生し、世界大混乱のきっかけとなった911事件を総括したページを鋭意執筆中!//電車や街角の大きな落書きは、意味不明の言葉だしホント不快に思ってるんだけど、逮捕された国際落書きグループの言い分「日本人はアートを理解してくれなかった」って、それは違うだろう!中にはポップカルチャーとして芸術性を感じるものもあるけど、ソレはソレ、コレはコレ。自分の家の壁に描いてって感じ。それなら“壁画”として評価されるし、良い作品なら非難されるどころか地域の名所になる。//先日、渡り鳥の移動を間近から撮った『WATARIDORI』(6分10秒)を紹介した際、“どうやって撮影したんだろう”と書いたところ、この編集動画を制作・投稿された方から「撮影スタッフがヒナの段階から一緒に生活し、鳥に仲間と思ってもらって“渡り”に同行した」とメールを頂きました!なるほど、CGナシの驚異的映像は、生物の種を超えた信頼関係が生んだものだったんですね!以下、教えて頂いたスタッフの言葉から。「鳥たちは我々を自分達の仲間のように感じているようだった。我々が使う機材が、彼らの止まり木の役割を果たしていたからだ」フィリップ・ガルギ(撮影監督)/「鳥は私たちの想像通りに飛んでくれはしないが、往々にして想像以上の結果をもたらしてくれることがある」ジャック・クルーゾ(共同監督)/「(撮影が始まると)スタッフの目から幾筋かの涙が見えた。何も言わず、ただ呆然とした表情で、視線だけは私の方を向いていた。こみ上げる感情を抑制する必要などない。技術的な結果も重要ではない。大切なのはスタッフが鳥たちからの信頼感を全身で感じられたことだ」ジャック・ペラン(監督)
 
こうして奇跡の映像は撮影されたのか〜!
※元々は98分の映画です!(映画『WATARIDORI』・Ama
 1月18日…まだ予断を許さない状況だけど、ガザで停戦が実現。イスラエル側の停戦声明を受け、ハマスも「1週間以内にイスラエル軍がガザから出るなら、もう攻撃はしない」と宣言。これから1週間がヤマだ。最大の希望は明後日にオバマが大統領に就任すること。オバマが強力なリーダーシップで仲裁してくれることを本当に期待している!//荒涼とした風景画の中に人間の絶対的な孤独、生命のはかなさを描くと同時に、気高く孤高に生きる魂をも描いて人々の心を捉えた米国人画家、アンドリュー・ワイエスが他界。享年91歳。画家としての成功後も、米国の大量消費社会と距離を置き、郊外で古道具に囲まれたストイックな生活を続けていたワイエス。「キャンバスに凍り付いた時間」「文学的絵画」「描かないことで描く」なと、ワイエスの絵を表す言葉は独自のものがある。真摯で誠実さに満ちた画家ワイエスの目線には、泣き出したくなるような、胸を揺さぶる力を感じる。巨匠の死に合掌。現在、愛知県美術館で展覧会中。※代表作「クリスティーナの世界」は、足の不自由な知人女性が、細い両腕で大地を掴みながら家に戻る様子をワイエスが見て、“何もかも自分の力でやってのける彼女の生命力に感動して”描いたもの。

「クリスティーナの世界」(1948) 「Siri」(1970)
 1月17日…ここは「文芸」の2文字を掲げたサイトであり、パレスチナ問題より芸術のことを語るべきだし僕もそうしたい。でも、あまりに悲惨なことが連日起きており、同時代を生きている者として、非力ながらもせめて情報だけでも伝えたい。イスラエル軍のガザ侵攻は国際社会の声を無視して苛烈さを増し、先日の国連運営の女学校への空爆に続いて、ついには国連機関本部(UNRWA)を砲撃し、海外メディアの拠点にも弾を撃ち込み、医療関係者を銃撃するに及び、市民の死者は1206人(うち子どもは410人)に達した。ますます破滅的な状況が加速している。国連施設への攻撃は3時間の時限停戦中でありメチャクチャだ。BBCニュースでも「信じがたいことが今起きている」と語っていたが、イスラエル軍が砲撃した国連機関本部には、150万人ガザ市民の“生命線”となる石油やガスの備蓄施設と、主食であるパン(ホブズ)の材料・小麦粉の食糧倉庫があった。ガザ市内の燃料は国連機関本部にしかなく、イスラエルは“国連施設と分かってて”あえてそこを狙ったとしか考えられない。この燃料は井戸から水を汲み上げる施設や病院に供給されていたので、全市民にとって決定的・絶望的な破壊となった。また、ガザでは侵攻前から経済封鎖の影響で、小麦粉の値段が半年で80%も上がっていたので、今回の倉庫破壊のダメージは計り知れないものがある。イスラエルはガザ空爆を「ハマスを狙った自衛攻撃」と主張しているが、一般市民から燃料と食料を奪ったこの攻撃をどう正当化するのか。重油の不足は発電施設を止め、ガザは全市が電力不足になっており、病院の機器さえ停止に追い込まれている。ガスの欠乏は多くのパン屋を営業不能にさせ、小麦不足とダブルパンチで市民の食生活を崩壊させている。ガソリンがないためにタクシーも一般車も殆ど走っていない。砲撃で負傷して救急車で運ばれても、救急車ごと標的にされ殺される。これが地獄でなくて、なんというのか。/速報!16日の国連総会で、「ガザでの軍事作戦強化と国連施設への砲撃に深刻な懸念を表明し、即時停戦を要求する」とする『ガザ停戦要求決議案』が、賛成142、反対3、棄権9という圧倒的多数で可決された。日本は棄権せずに賛成に回ったので本当に嬉しい。反対したのはイスラエル、米国とあと一国(これがどこか調べてるんだけど分からない)。とにかくここまで3週間もかかったものの、即時停戦決議が8日の安保理に続き国連総会でも可決されたわけで、国際社会が武力行使を停止させる為に一丸となってきたのは希望の湧く傾向だ。//NYハドソン川への飛行機墜落事故、この写真を見ると死者ゼロというのが奇跡に思える。機長は英雄だね!
 1月16日…イスラエル軍が国連運営の女学校を3発も空爆して、避難民が一度に46人も殺された事件の釈明がひどい。イスラエル側は当初の弁明で、「女学校に潜むハマスが攻撃してきたので反撃しただけ」とし動画まで用意して説明した。ところが現場にいた国連要員が「ハマスの部隊を女学校に入れたことはない」と反論し、さらに発表された動画は何年も前に他の学校を撮った偽モノ映像と発覚。嘘がバレたイスラエルは「女学校の近くから攻撃を受けて反撃したら、爆弾の軌道がずれて女学校に当たった」と理由を変えた。動画を捏造してまでハマスの責任にしようとするイスラエル。結局、一事が万事こういうことなのだ。これでどうやってイスラエルを信用できるというのか。/海外の報道で元イスラエル兵に“どんな命令を受けているのか”インタビューを行なっていた。兵士の話を要約するとこうだ「(軍上層部の命令は)イスラエルに逆らうとどういう酷い目にあうかパレスチナ人の骨身に叩き込め。民家のドアを蹴破り、銃を向けて大声で威嚇し、不審な奴は問答無用で射殺しろ。徹底的に恐怖を植え付け、反抗心を根元からへし折れ。そして作戦の邪魔をする、国連職員、赤十字、海外メディアを震え上がらせろ。流れ弾が当たったところで、そんなとこにいる連中が悪いのだ」。/2002年にノーベル平和賞を受賞し、和平交渉を仲裁するジミー・カーター氏いわく、「開戦2週間前の12月14日にハマスはイスラエルに停戦延長を提案したが、イスラエルはこれを拒否した。イスラエルが戦争を回避したければ、簡単にできたはずだ」。※by田中宇(さかい)氏/こうしたことが判明するにつれ、ハマスのロケット弾攻撃を理由とした大規模空爆の報復は大儀を失っていく。そもそも虐殺はミサイルだけで行なわれるものではない。経済封鎖でガザへの物資供給が妨害され、ライフラインはズタズタ、産業の9割が崩壊、200カ所以上の検問所で移動の自由がない状況で、人々は日常的に生命の危機に晒されている。「停戦中」でもイスラエルは経済封鎖という攻撃を続けてパレスチナ人の命を奪っているんだから、抵抗(レジスタンス)としてロケット弾を撃たれることを非難する権利はイスラエルにはない。※追記。国連施設がまた砲撃されたと速報!
 1月15日…国際赤十字(ICRC)が怒りのイスラエル批判。「国際人道法は(敵味方を問わず)負傷者を避難させ手当てすることを義務づけているが、イスラエル軍はこれを無視し負傷者と遺体を放置している」と声明。中立・不偏をモットーとする国際赤十字が“国際人道法違反”で一方を批判するのは極めて異例のこと。当初、イスラエル当局は国際赤十字がガザ市内に入ることさえ拒み続け、交渉4日目にようやく中に入る許可が下りた。そこで赤十字職員が見たものは「砲撃で崩壊した家の中で、母親の遺体に寄り添う4人の衰弱した幼子」を始めとした無数の爆撃跡。そして「複数の市民の遺体や負傷者を見つけたが、目の前のイスラエル軍は救助の手助けをするどころか、赤十字職員らに即時退去を迫った」という。赤十字は救急車までが砲撃されることにも抗議した。※時事通信社が公開した画像を2点。(1)ガザの病院(市民達の亡骸。犠牲者はベッドの数よりも、そして“床面積”より多いため折り重なっている)。(2)悲しむ少女(イスラエル軍の空爆で、2人の弟と親戚を殺され、生き残った弟を抱きしめる少女)。こうした光景がこの3週間で1000回繰り返されていることを考えると、胸が押し潰されそうになる。

 1月14日…海外の報道番組のガザ映像集(10分)。イスラエルが何をやっているかを白日の下にさらしており、忙しい方は最初の6分間だけでも見て頂きたいです。「死者1000人、うち子どもは300人以上」、こうした数字は人数が増えるにつれ、ニュースを聞いてる側も感覚が麻痺し、非現実的なものに思えがち。しかし、映像は現在進行形で起きている悪夢を目の前に叩き付け、ここまで死者が増えるまでイスラエルによる虐殺を制止できなかった国際社会の無責任を僕らに思い知らせる。/これまで僕は「イスラエルも悪いがロケット弾を撃ち続けるハマスも悪い」と、両者の武力行使を同レベルで批判していたけど、この態度は正しくなかった。土地を占領されたパレスチナ人が、占領者イスラエルに対して行う攻撃(抵抗運動)と、イスラエルが占領地の人間に行なう攻撃は、正当性、大儀の面で全く異なる。イスラエルは武力で勝手に他人の土地を支配し、抵抗されたら相手をテロリストと呼んで、それを口実にさらに激しく弾圧しているだけだ。市民を千人も殺したイスラエル首脳は、「人道に対する罪」で旧ユーゴのミロシェヴィッチ大統領のように“国際戦犯法廷”で裁かれるべきだ。前世紀ならともかく、今世紀ではこんなことは絶対に許されない。正義が実現されねばならない。
 1月13日…いつも自然界の美しい映像を紹介して下さる『明日の地球』さんから、フラミンゴの形になったフラミンゴの写真など、最近「うおっ!」と思った情報を厳選ピックアップさせて頂きマス!/まずは海底を這うクマドリカエルアンコウ(58秒)。なんちゅうキテレツな造形!実際にこんな魚と遭遇したらおったまげるなぁ。/次はキュートな動物の赤ちゃんたちのスライドショー(4分)。カバの親子萌え!ヤマアラシの赤ちゃんは初めて見た。カメレオンの赤ちゃんって、めちゃくちゃ小さいのにちゃんとカメレオンの形になってて面白い!ただ、動物によっては「赤ちゃんが可愛いとは限らない」ことも分かった(笑)。/少し読み込みに時間がかかるけど、見る価値がある「イルカの大群」(56秒)。大型観光船からの映像じゃなく、小型ボートのすぐ側だから凄い迫力!(特に後半)/“一体どうやって撮影したんだろう”と感心するのが、渡り鳥の移動を間近から撮った『WATARIDORI』(6分10秒)。同名映画を再構成したモノ。鳥が撮影隊をまったく警戒してないのが不思議。とっても心地良い浮遊感を味わえる動画ッス!(CGは使ってないです)/“飛ぶ”といえば、アイスランドの冬の荒波を突き進む漁船の映像も仰天モノ。約20秒が過ぎた当たり、空飛んでます!(1分24秒)これを見ると、魚を食べる度に改めて漁師さんに感謝せずにいられなくなる。/最後はここ数ヶ月の間にネットで見た動画の中で、僕が最も感動した『ガラパゴスの海』(7分10秒)。5分52秒あたりから、どえらい魚が登場します!鯨の次に大きいアレ。初めて見た時は、パソコンの前で「ひょえー!」と声をあげてしまった!『明日の地球』さんでこれを見てから、何度再生したか分からない。画面にカーソルを合わせると下部バーの右端に「拡大ボタン」が出るので、是非クリックして大画面にし、部屋を暗くして見て欲しいッス!放心状態になって、しばらく帰って来られなくなることウケアイ!(音楽もめっさ良い!)//ピアニストの故グレン・グールドの人気が昨年から再燃していて、年末には坂本龍一が好きな演奏を選んだ『グールド〜坂本龍一セレクション』(2枚組)が発売された。セレクトされたブラームスの間奏曲と、シューマンのピアノ四重奏曲がべらぼうに美しく、購入以来サルの如く聴きまくっとります。最後のマルチェロのオーボエ協奏曲・ピアノ版ではうっすらと涙が。グールド・ファンにお薦めデス(Ama、2835円)。あと、CD6枚にグールドの演奏が詰まった『グールド・コレクション』(Ama)も年末に限定発売された。このBOX、総演奏時間が629分、つまり「10時間半」も入ってるバケモノみたいな企画セット。グールドが生きてたら今年77歳。どんな枯淡なバッハを聴かせてくれたのだろう。50歳の死が残念でならない。//『萌え米、一ヶ月で2年分の米売れる』のニュース。袋を美少女にしたら生産が追いつかない事態に。主婦が買っているのではなく、購入者の大半は20〜30代の男性。さ、さすがは日本(笑)。
 1月12日…「ハマスを(大戦の)日本のように屈服させよ」とイスラエルの副首相リーバーマンがスピーチ。なんだかなぁ。/NHKの夜7時のニュースを見ると、2日連続でイスラエル軍のパレスチナ侵攻のニュースがなかった…。「ニュースウォッチ9」(NHK)なんて1時間も番組枠があるのに、完全にスルー。なんという無関心。マスコミが何も伝えなければ、国民だって関心の持ちようがない。圧倒的な情報不足。ニュースがなければ“あれ?もう戦闘は終わったのかな”って思ってしまう。しかし、実際には今年に入って最大の激戦が起きている(15日追記・死者千人突破)。比較的に中立の立場をとる日本のマスコミでさえ、何も伝えようとしない。この“見放され感”がパレスチナ人を絶望させ、一部の人間を自爆攻撃など過激な闘争に走らせるのだろう。11日の時点でパレスチナ側の死者は885人(うち292人は子ども)、負傷者は3620人に達した。先週の最も酷い攻撃は、戦火を逃れて国連施設(学校)に逃げ込んだ避難民に向けてイスラエル軍が砲弾を撃ち込み、45人が死亡したこの記事。イスラエル軍は当初「学校から攻撃されたので反撃した」と主張していたが、国防省は後日「あれは誤射だった」と弁明。戦車の流れ弾が学校を直撃したという。/11日はイスラエル軍が“白リン弾”を市街地で使用した疑惑が浮上し、国際的な批判を呼んでいる。白リン弾は発煙弾として使用されるものだが、人間に向けて撃った場合、骨まで溶かすほどの大火傷を負うことから、“非人道的”だと指摘されている。※兵器を人道的、非人道的と分けること事態がナンセンスだけど…。/そもそも世界トップレベルの人口密集地で、こんな広範囲を攻撃する爆弾を使用する時点で、市民を巻き込まないハズがない。/さらに深刻なのはイスラエル軍による救急車への攻撃。10日間で11台の救急車が破壊され、医療関係者12人が死亡、32人が負傷した。救急車を砲撃って、人道的にそれはどうなのか。この写真ではデンマークの慈善団体がガザに送った診療車も破壊されている。これが別地域の紛争なら、救急車が破壊され市民が千人近く死んでいれば、平和維持軍が介入してもおかしくない状況だ。/問題が複雑なのは、相手に強い態度をとるほど、イスラエル政府も、ハマス指導部も、各々に民衆から支持を得られること。度重なるハマスの無謀な挑発は、来月のイスラエルの総選挙で右派政権を誕生させたがっているようにさえ見える(対立が激化すればハマス支持が増えるから)。/国連安保理決議でアメリカは自ら作成した即時停戦決議案を“棄権”した。なんでそんなことになったのか疑問に思ってたら、イスラエル側の電話説得という裏事情があったのか…。/ブッシュ政権に批判的な僕だけど、イスラエルからのイラン空爆支援要請をブッシュが拒絶したニュースは大いに評価したい!昨年イスラエルがイランの核施設空爆を計画した際、米側は「イランは03年に核兵器計画を中断した」と理由を示した上で、「中東での全面戦争になりかねない」として要請を即刻拒否したという。地獄の蓋を開けずに済んで本当に良かった。//一昨日に紹介した石川県羽咋市の「ゴゴゴ石」。作者の馬渕洋さんのサイトに行くと、馬渕さんは今年40歳なので、模型のコーナーには富野アニメ「ザブングル」のウォーカーギャリア、「Zガンダム」のリックディアス、青色塗装のターンAガンダムなどが展示されており、同世代の僕には超ストライク!圧巻は「マーズ」や「ジャイアントロボ」に登場した横山光輝デザインの石像「ウラヌス」!めっさ欲しいッ!また、馬渕さんはオリジナル・キットを作成&販売しておられるよう。驚いたのはタミヤ製の1/35スケールのミリタリー・キットにあわせて一般市民の“犠牲者”(4体)を製作されていたこと。子どもが戦車や戦闘機をカッコイイと思う時、それらは市民の犠牲者とは切り離されている。これを繋げようと試みた馬渕さんは、キットの説明に短くこう書かれていた。「戦争をすると人が死にます。当たり前のことですが、日本では忘れられがちです。犠牲になるのは、人種、年齢、性別、民間人、軍人を問いません。この事実を模型化しました。やむをえず残酷な表現がありますが、あらかじめご了承ください」。こういう人が、あのゴゴゴ石を作ってたんですね。
 1月11日…東京に住む友人が年越し派遣村でボランティアをし、“報道では流れない現地の様子を伝えたい”と、ボランティア有志が書いているブログを薦めてくれた。ニュースに流れた派遣村の映像には談笑する人も結構映っていた。このことから一部ネットでは「助けてもらってるのに、のんき過ぎる。気に食わない」「自己責任だから放っておけ」とバッシングされていた。しかし現場を知るブログ主さんは言う「村民たちに緊張感がないように見えるとすれば、これまでの悲惨な生活から逃れて派遣村にたどり着き、やっと命拾いして安堵しているからなのだ。やる気がないからではない」。他にも、
・45歳から65歳が8割くらいを占めていると感じた。
・長期のホームレスが多かった。
・自己責任のホームレスもいるが実感として全体の5%以下。政治家が言うような「個人のやる気の問題」じゃない。
とも。このブログ主さんのレポは、村上春樹氏の文体のようにストンと落ちてくる読みやすいもので、僕は一気に読んでしまった(全4回)。ボランティアの現場で怒っている人を前にした時は、「“まぁ、まぁ”とかなだめるより普通の日常会話のペースで話しかけるのが一番効果があるみたいです」というのも勉強になった。/とにかく、派遣村の人には個々に事情があるのに、ひとくくりにして“怠け者”扱いする意見には賛成できないし、悲しくなる。しかもこうした言葉を、経団連のお偉方など“勝ち組”がいうのならともかく、職を失えば明日はわが身であるはずの一般人が言うのは、本当に無情だし危機意識に欠けると思う。同様の疑問を取り上げているこちらのサイトの全ての意見に賛成という訳ではないけれど、書かれている「溺れて必死に助けを求める人を、手漕ぎボートの主が小突き回し、そのすぐ横を大型船が行く。手漕ぎボート氏は大型船の引き波で自分のちっぽけな船が転覆する可能性に気付いていない(正社員も簡単に首切りされる世の中になる)」という例えは今の“派遣叩き”をよく表していると思う。//映画のニュース速報で女優ケイト・ウィンスレットが、ゴールデングローブ賞の主演女優・助演女優をW受賞したとの事!タイタニック公開から12年。今年で34歳の彼女はコンスタントに良作に出演し、本当に頑張ってるね。//ウチのサイトは普段“文芸”“ジョジョ”“名言”などのキーワード検索されることが多いけれど、昨日は「ゲバラ」という言葉で600件もこのページにアクセスされていた。それは昨日が映画『チェ28歳の革命』の公開初日だったから!月末には後編の『チェ39歳別れの手紙』が公開されるので、3週間以内に何としても時間を作って観に行かねば!(“基礎知識が十分でない人にとっては苦痛の2時間”とレビューサイトにあったので)※映画公式サイト
 1月10日…石川県の羽咋(はくい)市には、ジョジョの効果音で有名な「ゴゴゴ」や「ドドド」を彫った大きな石碑があることを、以前にから何度か紹介していますが、この度、「ジョジョ・トリビア」のゴゴゴ石コーナーを全面リニューアルしました!最新画像、読者の投稿、単行本との比較を追加しています。/「イタリア・ジョジョ立ち」の読者コーナーにも2人の読者(Fujiさん、サトルさん)のポージングを追加。振り返ると、このサイトを見ている人が1年で3人〜4人、イタリアで立ってることに。ジョジョという作品のパワーは本当に強力!/ジョジョのファン活動といえば東日本では「パッショーネ東京」がイベントをよく催していますが、関西でも「パッショーネ大阪(旧・近畿)」が昨年末あたりからイベントを立て続けに打っていますね。1月17日のセンター試験の日は、東京と大阪で同時に「ジョジョの奇妙なセンター試験」を開催する模様。大阪の場合、ミクシィが主な活動の場になっていますが、一般WEBの試験告知ページが公開されたのでリンクを貼っておきますネ(東京の試験告知はコチラ)。「ジョジョの知識なら負けねーぜ!」という方は、腕だめしに“受験”されてみては(笑)。テストの後には新年会で「ジョジョ百人一首」大会もあるとの事。先月パッショーネ大阪の忘年会に行って、その盛り上がりにビックリ。夜6時から朝6時まで、ジョジョ料理再現、格ゲー大会、ビンゴ大会、熱血ジョジョトークなど息つく暇もないくらい(参加者は約25人)。中でもジョジョ百人一首の第1弾&第2弾を合体させた「二百人一首」は、一試合が1時間という、とんでもないボリュームでした!手を伸ばしても届かないので笑った!
●ジョジョの奇妙な大忘年会(12月吉日・大阪)
壮観!「ジョジョ・二百人一首」はこんなに札が!超楽しい!
徹夜組でジョジョ立ち ホワイトボードに「ビンゴしろ」
プレゼント交換のツェペリ・ワイン、キューピー・ナランチャ、
魂の力作ピストルズ・マスコット。全て手製!豪華すぎる!
 1月9日…ゴッホ等の名画、有名映画のポスター等とジョジョをコラボしたジョジョ美術館・名画コラボ館に15点追加!またゲーム・コラボ館にも8点追加完了。ウチのサイト訪問者には『ジョジョの奇妙な冒険』を読んだことがない人も多いと思います。名画コラボ館には世界の有名絵画がたくさん並んでいますので、ジョジョの知識がなくても存分にお楽しみ頂けるかと!そして、驚異の集中力と愛情で絵師さんが創作模写した作品に触れた時、「これほどまで絵師の情熱を駆り立て、トコトン描き込ませてしまうジョジョの魅力って何!?読んでみたい!」と思って頂ければ、ファンとしてこれ以上の喜びはありません!
ミュシャ「クオ・ヴァディス」
が原画のDIO&マライア
(棗さん)
“お題ハード4.0”(笑)
ジャイロかっこいい!
(sibataさん)
 1月8日…昨年の7月以来、半年ぶりとなるジョジョ美術館の大改装が完了!新たに約150点が追加展示されました!今回のメインは第5部キャラ館。この5部だけで75点も増えています!1部〜7部まであるキャラ館の中で、単館で展示数が400点を突破したのは5部が初めて。5部の人気の高さを改めて実感!その次に拡張されたのが第4部キャラ館の後編。こちらは18点増えました!ジョジョ美術館の本館には、後半の“お楽しみコーナー”に「ジョジョの奇妙な忘年会」(7点)が追加されてます。他の各キャラ館も数点ずつですが追加完了。超濃厚なジョジョ愛空間を、ごゆるりとお楽しみ下され!ジョジョ絵師の皆さん、素晴らしい作品&感動を本当に有難うございましたーッ!o(≧∇≦)o
ミスタ/sibataさん 4部Xmas(トニオ)/ぎんたさん
ズッケェロ/棗(なつめ)さん アバッキオ/つきさん
重ちー/のんさん 大統領/タカ06さん
//9日夜にNHK教育でオンエアされる故カルロス・クライバー指揮・ベートーヴェン交響曲第7番は、ビデオ化もDVD化もされていない幻の日本公演(1986年)の映像!録画した人間には末代までの家宝になるでせう!※複数の演奏家が紹介されるので、おそらくクライバーさんの登場は23時半くらいから。ちなみに、この日記で11月にリンクを貼ったクライバーさんの映像は1983年のもの。
 1月7日…詩人の茨木のり子さんの詩と人生を紹介したページ『7つの詩から人生を知る』をアップしました(3年前に公開した追悼ページを加筆&再構成)。人間個人の自立を明るく、そして超力強くうたいあげた茨木さん。お婆ちゃんになった73歳の時の作品『倚(よ)りかからず』が本当にカッコ良くて、いつ読んでもシビレてしまう。
●『倚(よ)りかからず』
もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくはない
ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ
//「インフレ、年率2億3100万%」。ジンバブエの経済大崩壊のニュースは読む度に頭がクラクラ。100億ジンバブエドル(Zドル)が日本円でたった千円程度しか価値がない。ポテトフライ一皿が10億Zドル。元々は豊かな農業国で“アフリカの穀物庫”とまで呼ばれていたのに、パン一斤が1日で10億Zドル強から25億Zドルと2倍以上になるなど、指導者が政策を誤るとここまで破綻してしまうのか。皆が貯金を引き出そうとするので、朝4時から銀行に並んでも、夕方4時の閉店までに順番が回ってこない。ジンバブエは最終的にどうなってしまうんだろう。//1974年に放映された『宇宙戦艦ヤマト』の著作権を松本零士氏と西崎義展氏が裁判で争っていたけど、それより11年も前の1963年に、梶原一騎氏&団鉄也氏が『新戦艦大和』を発表しており驚いた。空を飛んでる絵なんかそのまんまの気が…。//大河ドラマ『天地人』初回の視聴率が『篤姫』を上回ったとの事。『篤姫』が日曜夜8時に多くの人を引き戻したからなんだろうなぁ。
 1月6日…ここ1ヶ月ほどの掲示板等で頂いた情報から(遅レスすみません)。/海外で活躍している日本人の女性ピアニスト、上原ひろみさん(29)の『The Tom & Jerry show』(2分53秒)。次々と指先から生まれる音の洪水にただただ圧巻。ハードな演奏をしてるのに、表情はとても楽しげで幸せそう。まるでピアノが体の一部になってるようだ。/3月13日から公開されるハリウッド版ドラゴンボールは、公式サイトの予告編を見る限り、原作無視の恐ろしい内容になっている模様。フランスのファンが根性で制作した『自主制作ドラゴンボール』(4分26秒)の方が、よっぽど原作ファンは満足できそうだ。/Wiiの野球ソフト『メジャー パーフェクトクローザー』の荒っぽい仕上がりが巷でバカウケ。この「首反転ピッチング」(17秒)はエクソシストも真っ青のゲーム画像。そして「宇宙打法」(11秒、無音)には、バッターが外向きに構え後ろ向きに打つ離れ技と、キャッチャーがピッチャーの体をすり抜けてセンターまで打球を追う勇姿が紹介されている。アマゾンのレビューには「ボール判定がなくストライクしか投げられない」「主審がホームベースと逆を向いている」など阿鼻叫喚の感想が(笑)。ここまで強烈な内容だと逆に興味をそそられてしまう。/去年の11月に人生を名作ゲームに例えた『人生は神ゲー』を紹介したんだけど、その後“否、人生なんて不条理な糞ゲー(最悪のゲーム)”という文章があるのを知った。僕はちょっと昔の自分を思い出した。モーツァルトの曲はベートーヴェンより脳天気な曲が多いので、若い頃の僕は“ヘビーなベートーヴェンこそ真実”“モーツァルトなんて嘘つき”と、モーツァルトを敵認定して嫌っていた時期があった。でも、彼の生涯は悲しみも多く、決して順調満帆なものでないことを知り、「つらい人生の中で暗い曲を書くのは易しいこと。悲しみをそのまま五線譜に吐き出せばいいのだから。むしろ、苦しい人生なのに明るい曲を書くからモーツァルトはスゴイんじゃないか」と思うようになり、今は彼の曲をしょっちゅう聴いている。画家のルノアールは美しい絵ばかり描いているので、ゴッホ教徒の僕は“人間の孤独を描いたゴッホこそ本物の画家”と思い、ルノアールのことは“何も見えてないインチキ野郎”と断罪していた。ところが後年に、彼が言った「人生には不愉快なことがたくさんある。なぜこれ以上、不愉快なものを作る必要があるんだ?」という言葉や、体がズタボロになっても手に筆を縛り付けて描き続けたことを知るに及び、僕は己を恥じた。うまく言えないけれど、いつだってモノは考えようなんだ。人生が糞ゲーであることが真実であったとしても、それを糞ゲーと呪ったところでゲームをできるのは一度しかなく、同じプレイするなら神ゲーと思ってやった方が充実した時間を過ごせると思うんだ。僕は元糞ゲー派だったけど、今はそう考えています。(*^v^*)
 1月5日…1枚の写真が世論を動かすことが、これまでに何度かあった。イスラエル軍のガザ侵攻について、昨日配信されたこのニュースには、ケガをして病院まで歩いてきたパレスチナの小さな子ども達が写っている。イスラエルとハマスのどっちが正しいかを議論する前に、まず武器を双方がすぐに置かねばならないのは明らか。それなのに、両陣営は「相手が先に武器を置けばこちらも置く」と言って譲らない。その間も市民の犠牲者は増え続け、10日間で520人以上も殺されている。死亡者の90人は子供だ。大人達の対立が、何の罪もない子供を巻き込んでいる。/複雑なパレスチナ情勢を簡単に説明。ユダヤの人々は2600年前にバビロニアとの戦争に敗れてパレスチナから追放されて以来、ずっと同地を“約束の地”と呼び、戻りたいと考えていた。だが同地にはその後アラブ人が住み生活基盤を築いていく。英国は第1次世界大戦の際、アラブの人々を味方にする為に「戦後はパレスチナの独立を認める」という約束をアラブ人と交わしていた。一方、英国はその裏で「戦後はユダヤ人の地をパレスチナに建設する」という約束をユダヤ財界と交わして、ユダヤ人から戦費の資金援助をしてもらっていた。この英国の2枚舌のおかげで戦後は大混乱。ユダヤ人は「聖書にはここが俺たちの先祖の土地と書いている」と主張し、パレスチナ人を大量虐殺した上に土地を略奪、1948年にイスラエルの建国を宣言する。国際社会はユダヤ資本の圧倒的な財力を前に動くことが出来ず、アウシュビッツへの同情もあって建国を黙認した。一方、土地を奪われたパレスチナ人は、多くが国外に難民となって逃れたが、国内に留まった人間はガザに詰め込まれた(日本の人口密度339人に対し、ガザは3945人と世界最高レベル)。イスラエルは国連からの再三にわたる中止命令を無視して、巨大な塀をガザの周囲に建造。外部との交通を遮断されたガザはほぼ全産業が崩壊し、市民150万人のうち110万人が外部の支援で食いつないでいる。イスラエル軍が設置した100カ所以上もある検問所は交通を麻痺させ、救急車は病院に辿り着けず妊婦や重傷患者が死に至る事件が多発。“大壁”建設地で立ち退き拒否を続けるパレスチナ人を応援するために、国際NGOが「人間の盾」となって座り込みをすると、イスラエルは生きた人間をブルドーザーで轢き殺すという信じられない暴挙に及ぶ。/パレスチナ人地区では新しい家の建設にイスラエルの許可が必要で、自分の土地に自由に家を建てる権利すらない。しかも申請の94%が却下され、特にヨルダン川西岸の大半を占めるC地区では、過去10年の間1軒も許可されていない(逆にイスラエル人入植者の為に01年から3年間で1万8000軒も建設)。国連が決めた境界線を越えて土地を奪うイスラエル政府。しかもイスラエルのバックにはアメリカという強力な国家があり、一昨年には今後10年間で300億ドル(約3兆円)もの巨額の“無償軍事援助”を米国が行なうという協定が結ばれた。/我慢の限界を超えたパレスチナ人が抵抗組織を作れば「過激派」の言葉でひとくくりにし、世界のマスコミはパレスチナ人の絶望をほとんど伝えず、逆に「ヤツらはテロリストだ」というイメージを繰り返し流している。そして今回の事件が起きた。/10日前から始まったイスラエル軍の空爆&地上部隊侵攻の原因は、ガザを支配する武装組織ハマスが停戦協定を更新せずにロケット弾攻撃を再開したこと。なぜハマスはこんな無謀なことをしたのか。考えられる理由は、国際社会がチベットや旧ユーゴの人権問題には反応するのに、パレスチナには非常に冷たい反応を示すため、現状打破を画策したハマスが“あえて”イスラエルを挑発し軍事攻撃させることでその暴力性を浮き彫りにし、世界の関心を集めようとしたというもの。現にこれまでと打って変わってパレスチナ情勢が連日のようにトップニュースになっている。一方、イスラエル側からすれば来月に総選挙を控えており、オルメルト大統領は強硬路線を示すことで国民の支持をゲットし、自身の金銭スキャンダルを揉み消せるメリットがあり、ハマスの挑発は“渡りに船だった”。1月20日にリベラルなオバマ政権が誕生する前に、親イスラエルのブッシュ政権のうちに軍事行動を起こす必要もあった。/どうすれば解決するのか。ハマスは「イスラエルが1967年(第三次中東戦争※イスラエルが先制攻撃でガザ、ゴラン高原、ヨルダン川西岸、シナイ半島を占領)当時の国境線まで撤退すれば10年間の停戦を実施する」と表明している。つまり、かつてのように“イスラエルという国の存在自体を断固認めない”というものではなく、“国としては承認しないが、存在を事実上黙認する”という現実路線になっている。僕はこのハマスの提案がそんなに無茶なものとは思わないし、国連だって基本は同じ立場だ。究極的にはガザへ国連軍(多国籍軍)を派兵してでも、イスラエルに国際世論を守らせるしかないと思う。もう60年もパレスチナは占領されたままであり、国際社会は本気で事態を解決する時期にきていると思う。/パレスチナ問題を耳にする度に、僕は20年前に自殺したユダヤ人作家プリーモ・レーヴィのことを思わずにいられない。レーヴィはアウシュビッツの地獄から奇跡的に生還したのに、終戦から40年が経ち自殺した。理由は、ナチスに非道な仕打ちを受けたはずのユダヤ人が、今度はイスラエル軍としてパレスチナの人々を虐殺していること。“イスラエル軍は撤退せよ”と声明文を発表したレーヴィは、ユダヤ社会から「裏切り者」扱いされ孤立し、全てに絶望し自ら命を絶った。レーヴィの死から何も学んでいない現状を思うと、たまらない気持になる。※レーヴィの墓
 1月4日…1987年から21年間をかけて、昨年ついに北海道から沖縄までの、47都道府県すべてへの墓巡礼を終えました!これを受け、地域別に目次を制作!あなたの住む場所の近くに、どんな偉人が眠っているのか一目瞭然っす!「あの人に感謝の言葉を伝えたい」という恩人がいれば、是非この地域別目次を参考に!※追加画像は怒濤の1200枚!//僕が好きな言葉にまつわる話。1969年にアポロ11号でアームストロング船長が月面に降り立った時、SF作家のアイザック・アシモフは「ゴダードよ、我々は月にいる」と故人へ言葉を贈った。ロバート・H・ゴダードは世界で初めて液体燃料ロケットを開発したロケット工学の父。でも、彼が「月へも行ける」と提唱した理論は人々から理解されず、NYタイムズさえ「高校生以下の科学知識」と嘲笑したんだ。ゴダードは脚光を浴びることなく喉頭癌のために1945年に62歳で他界。アポロの月面到達はそれから24年後のことだった(この時、先のNYタイムズは「我々は過ちを後悔する」とゴダードへ謝罪文を載せた)。そのゴダードが残した言葉で、僕が初めて聞いた時から忘れられないものがある--「これだけは覚えておきなさい。何もかもが失われた時にも未来だけはまだ残っているということを」。世間から無視されるどころか、嘲笑されるという逆境の中で、自分の信じた道を歩んだゴダード。僕にとっては、読み返す度に勇気をもらえる言葉デス。
 1月3日…新年あけましておめでとうございます!2009年が読者の皆さんにとっても、世界の人にとっても、素晴らしい1年になりますように!//それにしても、まさか半月以上もこの日記を更新できないほど仕事に追い込まれるとは思いませんでした。大晦日や元旦の挨拶もロクすっぽ出来なかったとは…。しかし、仕事が大きな山を越えて一段落したので、しばらくは何も問題なく連日更新ができるかと!今年もよろしくお願いします!//昨年のクリスマス頃に刊行された玩具雑誌『フィギュア王 131号』(Ama)はジョジョ特集!その中で、僕もジョジョトークをしています(P.30〜31、自宅でインタビューを受けたもの)。この雑誌に載っていた最新情報はファン感涙っすね。バンプレストが発売する巨大キラー・クイーン、アオシマの馬付きジャイロ、マックスファクトリーの可動ジョナサンなど、嬉しい情報がいっぱい!ジョジョ百人一首やABCカードの全画像が載ってるのも貴重。//ジョジョ・フィギュアで一番注目されてるのは、今月から10ヶ月連続で1体ずつ発売されていくメディコスの超像可動シリーズ。最新号のウルトラジャンプで、こんなやりとりが。編集部「可動ということで、このポーズは出来るように!という基準はありました?」、原型担当者「実は“ジョジョ立ち”のサイトを見てたんですよ。ファンが好むポーズ、人間に出来るポーズは、フィギュアにも出来ないといけない、と(笑)」。そして“ジョジョ立ちは再現できた”と熱弁。僕はめっさテンションあがって速攻で予約注文しました(爆)。今年は毎月25日の発売日が楽しみッス♪※超像可動第1弾(Ama)//公開中のCGアニメ映画『ウォーリー』が、ロサンゼルス映画批評家協会賞に続いてシカゴ映画批評家協会賞でも最高賞に輝いた!この映画、僕もかなり楽しめました。ウォーリーにはほとんどセリフがないのに、観る者の心に感情が流れ込んでくる演出の力は本当に見事。映画のコピー「700年、ずっと一人ぼっちだったから、ずっと一緒にいたかった」が泣けるんだよなぁ。※まさかゴキブリのことを心配する瞬間が自分の人生に訪れるとは思いもしませんでした(笑)。※『ウォーリー』には公式サイトがあるんだけど、自動的に始まる予告編はネタバレの嵐。情報ゼロで観たい人は予告は見ない方が良いっす。






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