2月28日…アカデミー賞授賞式レポの第4回。短編アニメ映画賞のプレゼンターはジャック・ブラック。受賞作は日本映画の『つみきのいえ』!温暖化で何もかもが水没していく世界で、積み木のように家を建て増していく孤独な老人を描いた。主人公はお爺さんだけど、加藤久仁生監督はまだ31歳!お爺さんが回想するお婆さんの思い出や、嫁いでいった娘家族の描写を見ていると、まるで老いた巨匠の作品のよう。31歳とは思えない世界観。舞台に上がった加藤監督は仕事仲間やアカデミーに御礼を述べ、その中で「サンキュー・マイ・ペンシル」と自分の鉛筆にも感謝の言葉を贈った(これはグッときた!)。CGアニメ全盛のなか、ぬくもりのある鉛筆の手描きアニメが人々に愛され受賞となったんだろう。スピーチの最後は監督が所属するロボット社への御礼を、スティクスの往年のヒットナンバー“ミスター・ロボット”の歌詞を引用して「ドモ・アリガトー・ミスター・ロボット」と締め、会場をドッと沸かせた(1983年にヒットした昔の曲なのに、ハリウッドの俳優たちがすぐに反応したのが新鮮だった。みんな覚えているんだねぇ)。若い加藤監督がこれからどんな作品を生み出していくのか本当に楽しみ!※12分間の『つみきのいえ』は、総勢16人が8カ月間かけて作り上げた。DVDは既に発売済(Ama 1581円!)/長編ドキュメンタリー賞のプレゼンター、ビル・マーいわく「どんな作品でも公開できる国に生まれて幸運です。宗教の為に多くの命が失われていることに気付かなければ。ドキュメンタリー作品の影響は凄いものです。ドキュメンタリー制作者は世界を覗く窓です。ありのままの人類を映し出してくれます」。録音賞(「スラムドッグ$ミリオネア」)に輝いたレズール・プークティ「アカデミー協会の皆さんありがとう。単なる賞ではなく歴史を手にしたようです」。(さらに明日へ続く。授賞式レポ、残すところ3分の1!)//今夜23時35分からのNHK『ファン・ジニ』第18話「空白の舞譜」は、個人的に全話の中で最高傑作エピソードと思っている回です!この回をお薦めしたくて、1話から「ファン・ジニは良い!」と吠え続けてきたようなもの!命がけで芸術を追究する登場人物の熱い想いに、エグエグ泣き。今まで一度も見たことがない方でも、冒頭シーンで前回のラストが出てくるので、それを見れば一気に感情移入できると思いますッ!どうぞご覧下さい!是非!是非ッ!是非ィィイイイ!※天地人の100倍は濃い。/それと、22時からの民放『美の巨人たち』も、テレビではめったに紹介されないフランスの画家ラ・トゥールの名作が登場!この聖ヨセフ父子絵に描かれた |