「芸術を生むために日々努力をしている人に感謝します。僕は芸術なしでは生きられない」(S・ソダーバーグ監督、アカデミー賞受賞式にて)
「人間性への信頼を失ってはならない。人間性とは大海のようなものである。ほんの少し汚れても海全体が汚れることはない」(ガンジー)
「私は祖国を愛している。だが、祖国を愛せと言われたら、私は遠慮なく祖国から出ていく」(チャールズ・チャップリン)
「後世に残るこの世界最大の悲劇は、悪しき人の暴言や暴力ではなく、善意の人の沈黙と無関心だ」(マーティン・L・キングJr)
「私は貴方の意見には反対だ。しかし、貴方がそれを言う権利を、私は命にかけて守る」(ヴォルテール/S・G・タレンタイア)


米首都ワシントンDC 2013.12
文芸ジャンキー・パラダイス
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激筆『世界音楽家巡礼記』を2020年11月に刊行しました!
ダウンロードして使ってネ♪共著『地球の歩き方・世界のすごい墓』が2023年2月に発売!
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文芸ジャンキー・パラダイス(文ジャン)へようこそッ!!
このサイトは映画、文学、音楽、マンガ、絵画等あらゆる芸術ジャンルと偉人たちの『お墓』情報を、ド根性文芸研究家カジポン・マルコ・残月(56)が、
鬼神の如く全世界へ紹介する、愛と狂気と執念の電脳空間!旅&墓関連の掲載画像は怒涛の1万枚、総コーナー数は100ヶ以上、容量25ギガ!
うっかり足を踏み入れたのも何かの縁、この文芸天国にトコトンつきあってもらいましょう。そう、毒を喰らわば皿まで!ビバ、アート・サンダー!!
この世は芸術であふれ返っている!人間に他者への共感力があるからだ。芸術は人類が分かりあえる証拠!人間は国籍や文化が違っても、相違点より
共通点の方がはるかに多い
。常にこれを胸の中に。他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」!
芸術は難しくない!敷居を少しでも低くして全人類が親しめるものにすることが、このHPの主旨ッス!


(名言救命ロープ) (恩人墓巡礼) 日本人/外国人 (徒然日記) (ジョジョ総目次) Twitter/フェイスブック/インスタ/育児blog (お絵描き) (掲示板)


毎日更新・人類恩人カレンダー(食前に彼らを讃える杯を!)※記号説明&年間分※1872年以前は旧暦
12月 13日 1903小津安二郎生(監)&1963命1923ラディゲ命(文)1863ムンク生(画)1834福沢諭吉生
1821フローベール生(文)1558石川五右衛門生(賊)1989田河水泡命(マ)1915フランク・シナトラ生(M)
天正14(1586)長宗我部信親命、1957グー・チャンウェイ生(撮)、不明・神坂智子生(マ)
12月 14日 1799ジョージ・ワシントン命1963ダイナ・ワシントン命(J)1901阪東妻三郎生(役)1883植芝盛平生(格)
1546ティコ・ブラーエ生(天)、1955世良正則生(M)、2013ピーター・オトゥール命(役)

〔おすすめ番組表〕★番組はイチオシ ※過去の番組 ※YouTube ※アマゾン ※musictonic ※翻訳 ※海外 ※映画 ※サーチナ ※乗り換え ※東京新聞 ※地図 ※首相動静 ※護憲運動 ※画像検索
【12月13日のおすすめ番組】 【12月14日のおすすめ番組】
●10時5分NHK『キャッチ!世界のトップニュース』…各国の放送局が伝える注目ニュースをピックアップ。
●12時半NHK『カムカムエヴリバディ(20)1943−1945』(再)…朝ドラ史上最高傑作が帰ってきた!3代100年の物語。
●19時NHKBS『伝説のコンサート 選 チューリップ 1984“PAGODA”』…芦ノ湖畔での野外ライブ。
●19時57分NHK『チコちゃんに叱られる!』…「しゃぶしゃぶの謎」「ハワイの謎」「国土の面積の謎」。
★21時Eテレ『芸能きわみ堂 2024今年の話題〜能狂言・文楽』…今年の古典芸能界を2週にわたって振り返る。
●21時NHKBS『ダークサイドミステリー エニグマ 究極の暗号機に挑む 史上最大の頭脳戦』…知られざる暗号解読の世界。
●23時45分NHK『藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン2 3万3千平米』…藤子先生のSF短編をドラマ化。
●24時NHKBS『洋楽倶楽部 プリンス パープル・レイン ライブ 1985』…世界的にヒットしたアルバム『パープル・レイン』からのナンバーを中心にしたパフォーマンス。

●15時5分NHK『大河ドラマ「光る君へ」最終回直前スペシャル』…これまでの見どころを特集。
●19時半NHKBS『伝説のコンサート テレサ・テン in NHKホール リマスター版』…42歳という若さで世を去ったテレサ・テン。日本での歌手活動における最後の単独公演から、これまで未発表だった映像を新たに再編集した完全版。
●21時10分NHKBS『名盤ドキュメント テレサ・テン生誕70年ベスト アジアの歌姫は何を歌ったのか』…中国民謡からメッセージソングまで、その歌声で人々の心を癒し、時には揺さぶり、短い生涯を閉じたアジアの歌姫テレサ・テン。
●22時Eテレ『おとなのEテレタイムマシン N響 トモワ・シントウ/2005年』…歌劇「ジャンニ・スキッキ」から「わたしのおとうさん」(プッチーニ)、“四つの最後の歌”から「4.夕映えに」。
●23時Eテレ『ETV特集 選/ぼくは しんだ じぶんで しんだ 谷川俊太郎と死の絵本』…90歳の時に「子どもの自死」がテーマの絵本に挑んだ谷川俊太郎。遺された“死の哲学”に迫る。
★23時45分NHK『アニメ チ。 ―地球の運動について(12)俺は、地動説を信仰してる』…地動説を証明することに自らの信念と命を懸けた者たちの物語。
【12月15日のおすすめ番組】 【12月16日のおすすめ番組】





3日おきに更新・人生の名言(救命ロープ)
土地は先祖からの授かりものではなく、子供たちからの預かりもの(ネイティブ・アメリカンの言葉)

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〜あの人に会いたい〜
世界恩人巡礼写真館

海外1022名 / 国内1498名
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恩人巡礼墓ベスト800

謁見希望者リスト
烈風伝
実録!墓をたずねて三千里
ダウンロードして使ってネ♪ 
架空キャラの墓   
あの人の人生を知ろう
09夏 15夏 18夏 23夏
史上最強の超名作
洋画ベスト1000
タイトル編  解説編

監督ベスト80  撮影16
男優ベスト70
女優ベスト40
名画・NG映画の条件
大傑作!邦画ベスト333
タイトル編  解説編

映画音楽作曲家30
シネマ・ジャンキーの掟
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シネマ・ロケ地写真集
この映画に、もの申す
このサウンドを聴くべしッ!
洋楽ベスト200
邦楽ベスト150
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ワールド・ミュージック

夭折ミュージシャン表
《文学・絵本・俳句》





外国文学編
日本文学編
特選名作川柳300首
魂の絵本ベスト200
ビバ・俳句!3大俳人
大至急読んで欲しい
オススメの7冊
《マンガ・絵本・アニメ》






傑作マンガTOP100
少女マンガ100(ネット順位)

傑作テレビアニメBEST30
熱血解説!ガンダムの魅力
ようこそムーミン谷へ!
ジョジョ・コーナー総目次
松本大洋の世界
《絵画・美術》
黄金の西洋画家70
いぶし銀・日本絵師50
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名作茶器ウットリ展示室
やさしい仏像鑑賞入門
至福!傑作仏像写真館
京都・奈良この寺へ行け!
美形仏像バンド・イケメンズ

ダウンロードして使ってネ♪ギリシャ神話の神々と英雄
《エトセトラ》
新芸術!ゲームBEST50
ミュージカルBEST10

旅先ベスト101ヶ国
NHK朝ドラ TOP10
超バンジージャンプ
フィギュア・スケート入門
プロレスの芸術
昇天!洋酒78種類ガイド
缶ジュース・ランキング
《エトセトラ2》
びっくり宇宙豆知識
究極の天体写真10選
自分の部屋で宇宙旅行

人類史スペシャル年表
日本の山・面白豆知識
ヤバ過ぎ!紅葉特集
ネット不条理公式50選

旅写真個展会場(87-03)
《プライベート・ルーム》


カジポンのプロフィール
カジポン作・ド真剣純文学
若者の悩みQ&A

カジポンの『東京・鎌倉 有名人お墓お散歩ブック』
過去のオフ会、その他おもな活動
※【 ピック・アップ・コーナー 】にGO!


   残月徒然日記(最新文芸情報) ★ほっこり更新!日々前進!笑門福来!★



『ハチョ〜ッ!皆様の御訪問をお待ちしておりました〜ッ!ガルルルル…
(体調やペース配分を考えて、ごゆっくりどうぞ)』


 ダウンロードして使ってネ♪ ヤフーニュースで管理人紹介(2016)  サイト紹介記事(2007)


※時事問題は新情報が次々と出てきて日記の更新が追いつかない。僕が注目しているニュースはツイッターの方でも流しているので、よろしければフォローして頂けると有難いです。r(^_^;)
−−−−−−−−−
★『残月徒然日記』バックナンバー
★管理人紹介番組(墓マイラー)
★BBCニュース日本語版
★脱「愛国カルト」のすすめ

●12月12日…シリア革命、韓国戒厳令、ノーベル平和賞授賞式、中山美穂さん追悼、1週間で様々な出来事が。12月16日締め切りの原稿があり、それを脱稿してから集中的に日記を書きます。

●12月11日…“神ゲー”として名高い和風テイストの『大神(おおかみ)』が、完全新作で発売されるとのこと!日本神話をベースに、どんな美映像で物語が展開するのか楽しみ。

●12月10日…九州に眠る偉人の墓所や人気の博物館、美しい景観など「320箇所」をグーグルマップに反映した『九州巡礼MAP』を数年がかりで完成。皆さん九州訪問の際に、よろしければ利用ください。

  

対馬に安徳天皇や関ヶ原の戦いの石田軍・島左近の“生存説”墓があり、ぜひ対馬に行きたい。

●12月9日…詩人谷川俊太郎さんの追悼番組で、高校生の合唱コンクールに招待された谷川さんが、最後に会場の高校生にエール。「体をすこやかに、魂もすこやかに生きていってください。これからの未来はきっと大変なことがあるだろうけれども、それに負けずに、生きていってほしいと思います」。“魂もすこやかに”、シンプルだけど、これは一生に関わる本当に大事なこと。ネットにはドロドロの負の感情が渦巻いており、大人でさえ、意識的に魂を守らないとすこやかな状態ではいられない。墓マイラーで偉人の墓所を訪ね続けるのは、自分にとって“魂を守る”ための切実な行動なのかもしれない。
 「魂もすこやかに生きて」と

●12月8日…本日17時からNHKにて音楽で楽しむ大河、『「光る君へ」コンサート〜沼ル音楽会』オンエア。「光る君へ」の音楽は、ときに雄大、ときに雅で万華鏡のごとし。クラシックの名曲をオマージュした良い楽曲もあり。ゲストは本作の作曲家冬野ユミさん、俳優の吉高由里子さん&凰稀かなめさんです。

●12月7日…今朝の番組で、今年他界された彫刻家・舟越桂(かつら)さんの言葉がとても良かったので共有しますね。
「人間ってそれぞれ個人は絶滅危惧種。一人が失われたら、決して同じ人は生まれて来ないし、復活もしない」
社会に余裕がなくなりつある昨今、舟越さんのこの言葉を大切にしたいです。
「それぞれ個人は絶滅危惧種」

//山梨講演&墓巡礼、大阪でインフルエンザ、大分講演&墓巡礼、怒濤の16日間が終了。我ながらよくぞ乗り切ったと。(^^;)

●12月3日…今日から九州で仕事&墓巡礼です。12月7日に更新再開しますね!
先週から病気などで番組情報をアップできなかったのが残念です。つくづく、健康が第一ですね。

●12月1日…オーストラリア議会は11月29日、16歳未満の子供のSNS利用を禁止する世界初の法律を可決した。1年後にTikTok、フェイスブック、インスタなどに適用されるという(ノルウェーでもこの議論が進んでいる)。

カジポン家では、子どもに常々こう言ってきた。「絶対に自分を誰かと比較するな。比較していいのは、昨日の自分や、1年前の自分だけだ」と。人間誰もが異なる人生を歩んでおり、そこに優劣などない。それぞれ違う道を進んでいるのだから、人は誰を追い越すこともないし、追い抜かれることもないと。一方、3年前や5年前の自分自身と比べて、どれだけ成長できたか、その比較なら意味がある。それは生きた証だ。湯川秀樹さんの言葉「一日生きることは、一歩進むことでありたい」、この言葉がいつも背中を押してくれる。

オーストラリアでは近年、子どもたちがSNSにのめり込み、心の健康に悪影響が出たり、悪質ないじめや性被害にあったりするケースや、自殺にまで追い込まれる事態が相次ぎ、規制を求める声が高まっていた。SNSでは他人がキラキラしているように見え、常にそんな情報に晒されていては自己肯定感を育むことが困難だ。大人でさえ承認欲求をこじらせて落ち込んだりするのに、まだ自分の中に核となるものができてない子どもだと、他人との比較に極端に一喜一憂してしまう。もちろん、子どもにも情報を得る権利や表現の自由があるため、SNSを全面的に禁止するのではなく、安全な情報にはアクセスできて、安全でない情報だけブロックするのが理想。ただ、現状はまだ技術的にそれが困難だし、その対応ができるまで禁止にするのはアリだと思う。
承認欲求はときに生命をも奪う取扱注意の危険なもの。新法で子どもはSNSの見えない鎖、“比較地獄”から解放されて自由になれると期待してる。一方で、“居場所を奪われた”と感じる子どもを出さないためにも、(行政を含め)大人たちが孤立した子をフォロー、ケアする環境づくりをする努力をしなくては。ちなみにYouTubeはOKらしい。
オーストラリアのこの法律は、保護者や子ども自身への罰則はいっさいなく、違反した企業にのみ「子どもの安全を最優先する社会的責任を果たさなかった」として、最大で4950万オーストラリアドル、日本円でおよそ「49億円」という巨額の罰金が科されるとのこと。
アルバニージー豪首相「今回の法律で親と子どもの会話が変わり、その変化はオーストラリアの子どもたちにとって害を少なくし、より良い結果をもたらすことになるだろう」。

●11月30日…ようやく平熱に。あとはこのやっかいな咳だけ。気軽に手に入るのど飴系だと、龍角散の「のどすっきり飴」が一番効くように思う。

//大河『光る君へ』がもうすぐ終わる。「これを見なかったら2度とあのややこしい平安中期の人物関係(藤原氏だらけ)を理解する機会がないかも」と、第一話からここまで完走しており、実際、かなり相関図が整理できた。馴染みのなかった宮廷文化もわかったし、俳優の演技もいい、衣装も美しい、この作品には感謝しかない。それだけに、ネットニュースで「今年の大河はどこで失敗したのか」と題された記事に首をひねった。失敗なんかしてないじゃん…。先日の第45回で、道長が賢子を自分の子と知らされ、遠くから見つめていたときのあの表情、彼の中で様々な感情がこみ上げてきたのがわかる。この作品における柄本道長の頂点となる名演だった。まひろの方から道長を手放すのもサバサバして良い。
関ヶ原も壇ノ浦も明治維新もない、朝廷という狭い世界の地味な権力闘争で、1年間ずっと引き付けたのだから大したもの。最終回は12月15日とのこと。

●11月29日…発熱から1週間。昨日、いったん平熱になったのでもう治ったと思ったら、今度は咳がひどくなりはじめ、また熱があがってきて38.4度。この身体はどうなってしまったのか。寝ている時間があまりにももったいない。

●11月28日…頭はボーッとなってるけど腹痛が治まったのが嬉しい。

●11月26日…解熱剤なしに37度台まで下がってきた。もう一息。

//公開されたばかりの話題作『シビル・ウォー アメリカ最後の日』が12/6からアマゾン・プライムで見放題配信されるとのこと。多忙で劇場に行けなかったので嬉しい。『グラディエーター2』はなんとしてもIMAXで観たい。

//公職選挙法違反問題に揺れる斎藤知事。氏は自死した県職員の告発を「嘘八百」と切り捨てていたけど、今度は選挙を全力で支えてきたPR会社の女性社長の選挙レポートも「嘘八百」と断罪するのだろうか。政見放送の嘘(県職員が10人と不倫)を認めたNHK党立花氏については「嘘八百」と言わないのに。

●11月25日…発熱から4日目、さすがにこれだけ高熱が続くのはおかしいと、連休明けの病院へ。検査の結果はインフルエンザA型だった。やはり、普通の風邪や疲労によるものではなかったか。今はA型ウイルスだけをピンポイントに狙う良い薬があり、それを服用したので、あと1〜4日(個人差あり)で快復するとのことです。

●11月24日…まだ39.5度ありひっくり返ったまま。明日から中学3年@受験生の息子が期末テストなので、妻は「子どもに絶対近づかないで」と僕を完全に隔離。我が家の居住空間はリビングと寝室の2部屋しかないため(残りの一室は仕事で使う画集や文学全集、映画パンフなどで埋まり居住不可能)、寝室の2段ベッドの上段に閉じ込められています。嗚呼、せっかくの誕生日なのに…。

●11月23日…季節の変わり目は寒暖差が大きく、体調を崩してしまい昨夜から39.4度。熱はともかく咳がつらすぎる。皆さんも体調管理にお気をつけて。

●11月20日…今日から週末まで山梨県を仕事&墓巡礼で訪れるため、次回更新は23日(土)になります。お薦め番組情報はアップ済みです。イチオシは22日(金)23時Eテレ『ドキュランドへようこそ 女性がいなくなった!男女平等の国アイスランド』。1975年に、アイスランド全土で女性が家事と仕事をストライキし、国を男女平等路線に方向転換させた実話のドキュメンタリー。女性にやさしい国は男性にもやさしいのがポイント(長時間労働が減り、堂々と育休がとれるなど)。

●11月19日…現代日本を代表する詩人・谷川俊太郎さんが老衰のため92歳で他界された(11/13)。ひらたい言葉で鋭く世界を切り取り、人間の根源に迫る作品を数多く書かれた。同時に『鉄腕アトム』主題歌の作詞や、スヌーピーが登場する『ピーナッツ』の翻訳も手がけるなど、幅広く活躍された。谷川さんに感謝を込め、好きな作品を以下に紹介します。自分の小さなからだが、宇宙の一部であることを感じる24行のことば。

『からだ』(詩集『シャガールと木の葉』より)

からだ---うちなる暗がり
それが私 ただひとりの
そよぐ繊毛(せんもう)の林
うごめく胃壁の井戸
ほとばしる血液の運河
からだ---闇に浮かぶ未知の惑星
それがあなた 私にほほえむ

いのちはひそんでいる
たったひとつの分子にも
だがみつめてもみつめても
秘密は見えない
見いだすのはいつも私たち自身の
驚きと怖れの…よろこび

こんなにも小さなかたちの
そんなにもかすかな動き
その爆発の巨大なとどろきを
誰ひとりききとることができない
いのちの静けさは深い
死の沈黙よりも

とおくけだものにつらなるもの
さらにとおく海と稲妻に
星くずにつらなるもの
くりかえす死のはての今日に
よみがえりやまぬもの からだ

//昨日の日記を書くのに7時間かかり、精根尽き果て、今日はなんか頭がフラフラ。

●11月18日…それにしても、この世の中は、いったいどうなってしまったのだろうと思う。新聞社の看板を背負ってるマスコミの報道は信じないのに、ネットの出所すら分からない情報を無条件に信じる、そういうかたが、コロナ以降世界的に激増しているのを感じる。マスコミはネット住民から“マスゴミ”と揶揄されているけど、マスコミがゴミなのは、「報道しない自由」を使い分けるからであり、基本的にニュースの裏はとっているし、誤報ミスをやらかしたときは謝罪訂正文を出す。一方、SNSではソース不明の“スクープ”が猛スピードで飛び交い、コメント欄で「事実誤認」を指摘されても、再生回数で稼げるためか放置されているケースが多々ある。

原発の再稼働や新規建設のニュースを取り上げる際に、「使用済み核燃料」の保管場所がないことを伝えようとしないニュース番組に対し、「これだからマスゴミは!」と僕も怒ることがある。ジャニーズ問題だって、マスコミは知っていたのに伝えなかった。だけど、既存メディアがダメダメだからといって、ネットの書き込みの方が正しいわけでもない。
もう10年以上前から、いったん広がったデマ動画は、あとから間違いとわかって訂正動画をアップしても、まったく後者は再生回数がのびないため問題になっていた。理由は単純で、訂正動画は面白くないからだ。陰謀論であっても、自分がほしい情報であればそれを信じた状態の方が気持ちいいし、興醒めするような訂正動画はスルーされる。メディアは腐っても数値・事実に基づくファクト重視であるため基本地味だし、カラフルな文字でテンポ良く展開するネット動画に負けてしまう。しかも、ネット動画は検索してたどり着くと「自分で見つけた感」があって、内容に影響をより受けやすい。
AI技術で偽映像も簡単に作れてしまう今、5年後、10年後の世界がどうなっているのかと不安に包まれる。未来に「意外とたいしたことなかった、フェイクは通用しなかった」と笑って2024年を振り返られるようにと切に願う。

X(旧ツイッター)はイベント告知やお薦め番組の共有で便利だから使ってきたけど、このツールがイーロン・マスク氏の玩具になってから、使い続けることに葛藤している。

(1)Xの規約には「合成や加工が施され、有害と思われるメディアを偽って共有してはならない」と記されているのに、当のマスク氏自身が今年7月にハリス副大統領の偽動画をXで拡散。保守系ユーチューバーが「これはパロディです」と投稿したハリス氏の偽演説の動画を、マスク氏はパロディとは言及せずにXで再投稿し拡散した。偽演説は白人を逆差別する内容で、あれを見た白人は当然不快になる。マスク氏の投稿は1億2千万回以上表示されている。Xの規約とは何なのか。

(2)トランプ氏の暗殺未遂事件(7月)が起きたあと、9月にマスク氏は「誰もカマラ(ハリス)を暗殺しようとさえしない」と投稿。政敵への暴力を容認すると受け取られかねない内容で極めて危険。

(3)9月に歌手テイラー・スウィフト氏が「猫を抱く写真」をインスタグラムに投稿しハリス支持を表明した。これは共和党副大統領候補のヴァンス氏が「子どもがいない猫好きの女性はみじめ」と発言したことへの皮肉とみられ、投稿の最後には「テイラー・スウィフト、子なし猫好き女性」と署名している。この投稿にマスク氏は「私は君に子どもを授け、人生をかけて君の猫を守るよ」とXに投稿した。多くの人がこのコメントには自分がスウィフト氏を「妊娠させる」という意味が込められていると受け止め、「女性に対する敬意がゼロ」「超絶セクハラ」と物議を醸した。

(4)マスク氏がツイッター社を買収する前は、極右政党は憎悪表現(ヘイトスピーチ)規制ルールに基づき、ツイッター・アカウントを持つことを禁止されていた。しかし、マスク氏は極右アカウント復活させたため、この夏イギリスで極右活動家が支持者への扇動メッセージ(イスラム教徒を巡る虚偽の内容)を繰り返し投稿、8月の暴動に発展した。マスク氏は暴動写真に「内戦は避けられない」と投稿して火に油を注ぎ、さらに「英政府が暴動参加者を送還する強制収容所を南米の島に建設中」という陰謀論のねつ造投稿を拡散、この投稿は170万回以上閲覧された。マスク氏はその後、この投稿を何も説明せずに削除。


−−情報ツールの運営者がデマ拡散や、セクハラを繰り返している場合、ユーザーはどうすべきなのか。自分は2010年から利用しており、もうすぐ15年目。ひとつの投稿を3日かけて書いたこともあり、それらをマスク氏のために全削除してアカウントを消すのは正直悔しい。運営権を国連機関的なものが持ってくれないものか(少なくともトップの一存でルール変更できない組織に)。

海外ではXをめぐり大きな変化が起きている。ブラジルでは約2200万人がXを利用していたが、8月末からXのサービスが停止していた。偽情報を拡散するアカウントの規制にXが応じなかったことなどから、ブラジルの最高裁が停止命令を出したためだ。英断なり。今月に入り、Xが多額の罰金(約7億5000万円)を支払い、誤った情報を拡散したアカウントを凍結したのを受け、停止命令が解除された。一方、現地メディアの調査によると、ブラジルのXユーザーの3人に1人が、サービス停止により「メンタルヘルスが改善したことに気付いた」と答えたという。元ユーザーの76%は「再開されればXに戻る」と述べている一方で、15%は、再開されても「戻らない」と回答。後者は依存状態になっていたことを自覚したという。

イギリスの有力紙ガーディアンは系列でXフォロワーを約2700万人(新聞1082万人)も擁していが、11月13日、Xについて「有害なプラットフォーム」と指摘し利用(投稿)を停止すると発表した。理由は「陰謀論や人種差別などの投稿が多く確認され、利用におけるマイナス面がメリットを上回るため」。そして、Xを率いるマスク氏について、「影響力を使って(大統領選の)世論を形成している」と名指しで批判した。イギリスでは警察当局がXへの投稿を停止したと報じ、ここ数カ月、英慈善団体や医療、教育機関の一部が相次いで投稿をやめると表明している。世界3大映画祭のひとつ、ベルリン国際映画祭のXアカウントも「2024年12月31日をもってXと決別することを決めた」と発表した。

マスク氏は「言論の自由の絶対主義者」を自認する。それ自体は素晴らしいことだし僕も重視している価値観だ。中国・ロシア・北朝鮮などでは失われた大切な権利。だが、マスク氏は「差別する自由」「憎悪煽動」まで許容している。しかもマスク氏は、Xの仕様を閲覧数(インプレッション)により収益が出るよう変えたため、小遣い稼ぎ目的でバズりやすい陰謀論を投稿するケースが爆増し、社会の分断を加速させている。
“負の感情”に人間が支配されやすいことは、過去の歴史が物語っている。史実は、ヘイト放置が危険極まりないことを叫んでいる。ましてコロナ禍を経て貧富の差が拡大しており、生きづらさから社会にうっぷんが蓄積しており、負の感情は、即、点火しやすい状態にある。ガーディアン紙など現状を懸念する各方面からの指摘にマスク氏は耳を傾けてほしい。

経済学者ルカ・シャンセル氏やトマ・ピケティ氏らの運営する世界不平等研究所が発表した「世界不平等レポート2022」によると、人類はたった1割の富裕層が、約8割の富を所有するいびつな世界で暮らしている。これは陰謀論でも何でもない。ディープ・ステートうんぬんではなく、グロテスクなまでの格差社会が目の前にある。隠そうともしていない。富の再分配がまともに機能していないことが、治安の悪化や紛争、食糧問題、世界の諸問題の根源にあり、右派・左派の対立を乗り越えて解決せねばならないこと。本来は、上と下の対立が、右と左の対立に誘導されている。富を平等にする共産主義を目指せと言っているのではない。資本主義下にあって、餓死する者が出ないよう、病気のときも安心できるよう、子どもの誰もが教育を受けられるよう、まともな富の再分配を目指そう、そのために知恵を絞ろうということです(超富裕層への課税強化、タックス・ヘイブン目当ての海外への資産移動禁止の徹底必須)。
分断一直線の世界を前に、それ以外のことに目を向けさせ、別のものを重視させたり、何かを憎ませようとするのは、ただの話題そらし、問題のすり替えに思う。
この世界が、より良いものになりますように。

●11月17日…兵庫の斎藤知事が再選。その県政下で自死した2名の職員はこの結果をどう思うだろう。選挙の終了をうけ百条委員会が再開される。選挙戦で斎藤氏の応援団が声高に主張していた「パワハラはでっちあげ」「斎藤氏を貶めるために既得権益が仕組んだもの」が本当なら、職員アンケートで「実際にパワハラを受けたり、自分自身が目撃した」と答えた140人は、全員が嘘をついていたことになる。この問題はSNSを見た県民の投票行動に少なからず繋がったわけだから、真偽をハッキリさせてほしい。ただ、報復人事が怖くて、もう誰も証言できないんじゃないかという懸念はあるけど…。「証拠映像も音声もないから証言が140人あってもデマ」と信じるより、「パワハラの恐怖で萎縮して、とてもじゃないが録音・録画できる状態ではなかった」と考える方が、僕にとっては自然だ。
パワハラ問題とは別に斎藤氏には「補助金カットをほのめかして商工会議所などに知事の政治資金パーティー券を大量購入させた疑惑」「阪神&オリックスのリーグ優勝記念パレードの開催費用(6億円以上)が不足したため、県内の信用金庫への補助金を増額し、それを募金としてキックバックさせることで補った(不正によって必要経費が捻出された)疑惑」などがあり、それらの解明も注目している。斎藤氏はトップ当選ではあるが、2位と3位の票を足せば斎藤氏よりも多く、氏にノーを突き付けた県民の方が多いわけで、そういう声にも耳を傾けた県政が行われますように。

●11月16日…ヒトラーは著書『わが闘争』の中で政治宣伝活動についてこう記している。
「大衆の受容能力は極めて狭量であり、理解力は小さい代わりに忘却力は大きい」
 「いかなる宣伝も大衆の好まれるものでなければならず、その知的水準は宣伝の対象相手となる大衆のうちの最低レベルの人々が理解できるように調整されねばならない」
「それだけでなく、獲得すべき大衆の数が多くなるにつれ、宣伝の純粋の知的程度はますます低く抑えねばならない」
「この事実からすれば、全ての効果的な宣伝は、要点を出来るだけ絞り、それをスローガンのように継続しなければならない」
コロナ以降、国内外でフェイクニュース、デマ動画があふれ深刻な問題になっており、世界の人々(もちろん僕自身も含めて)は、いま一度ヒトラーの言葉を警鐘として胸に刻まなければ。

●11月15日…明日16(土)22時Eテレにてギャラクシー大賞受賞番組『アウシュヴィッツ証言者はなぜ自殺したか(後編)』アンコール放送(18日午後1時すぎにも再放送)。2003年に放送されてから、ずっとオンエアを待っていた番組です。
先週の前編では、ユダヤ人作家プリーモ・レーヴィが1944年にイタリアからナチスのアウシュヴィッツ強制収容所に送られたときのことが語られました。
このときイタリアから「650人」が移送され、到着後10分足らずの間に選別されてガス室で殺された者が525人(主に労働の役に立たない老人、妊婦、子ども)、強制収容所に回された者が125人、終戦まで生き残ることができたのは、レーヴィを含む「3人」だけでした。レーヴィは化学の知識があったので化学工場に送られガス室を免れました。

しかし、奇跡的に生還したレーヴィは、戦後40年を過ぎてから自死を選びます。せっかく助かったのになぜ生命を絶ったのか。彼が身を投げる5年前(1982年)に、イスラエル軍のレバノン侵攻があり、難民キャンプでパレスチナ人・レバノン人千人以上が殺害されるなど、2万人以上の犠牲者が出る悲劇がありました。
レーヴィはユダヤ人同胞がパレスチナ人を虐殺している現実に胸が引き裂かれ、「我々はナチスに酷い目にあったのに、なぜこんなことが出来るのか」とユダヤ社会に訴えたのですが、その反応は苛烈なものでした。

レーヴィは遺書を残していないため「建物から転落したのは自殺ではなく事故だった」という説もありますが、それは彼の当時の絶望的な状況を軽視した見方だと思います。レーヴィを精神的に追い込む次の4つの理由がありました。

1.ナチスに非道な仕打ちを受けたはずのユダヤ人が、今度はイスラエル軍としてパレスチナの人々を虐殺している現実。レーヴィは「イスラエルがパレスチナの人々に対しナチスが自分たちにしたことと同じことをしているのではないか」と恐れていた。彼は「私たちは第一に民主主義者、第二にユダヤ人、イタリア人その他であるべきです」と語り、『イスラエルは攻撃的ナショナリズムに陥ろうとしている。イスラエル軍はレバノンから撤退せよ』との声明文に署名(「ラ・リパブリカ紙」1982年6月12日)。結果、ユダヤ社会から「裏切り者」扱いされ孤立していった。

2.「ガス室はでっちあげ」と主張するネオ・ナチが欧州各地に勢力を広げ始めた。自殺の前年には西ドイツの歴史家が「ナチスのしたことは人類の歴史ではよくあること。特別なことではない」と軽視する発言をし、一部の支持を得ていた。“人々は過去の歴史を学ぶ意思がないのでは”と絶望する。

3.収容所で生き残るべきだったのは、自分ではなく他の誰かではなかったのか、という後ろめたさ。
《遺作『溺れるものと救われるもの』より》
「私たち生き残りは自分の経験を理解し、他人に理解させることができたのだろうか。友人は私が証言を持ち帰るために生き残ったと言った。私は自分に可能な限り証言をしたし、今でも機会が訪れる限りはそうし続ける。しかし、この私の証言が、それだけで生き残る特権を私にもたらし、多くの年月を生きられるようさせたというなら、その考えは私を不安にさせる。なぜなら、その特権と結果の釣り合いがとれていないと思うからだ」
「最良の者たちは、みな死んでしまった。クラコフの時計屋で会ったハイムも死んでしまった。彼は言葉の障害があったにもかかわらず、外国人である私に生き残るために最も必要なルールを説明しようと努めた。サボーも死んでしまった。彼はハンガリー人の無口な農夫で背の高さが2mほどあり、押したり引いたりする作業で最も弱い仲間を助けるのをためらわなかった。ソルボンヌ大学の教授であったロベールは、その素晴らしい記憶力で全てを記録しようと身をすり減らしていた。もし彼が生き延びていたら、私が答えられない疑問に答えられたであろう。私は他人の代わりに生きているのかもしれない。つまり、実際には殺したのかもしれない。もっと寛大で、感受性が強く、より賢明で、私よりもっと生きるに価する者に取って代わっていないか。それを否認できない」

※この言葉は同じホロコースト生還者である医師ヴィクトール・フランクル『夜と霧』の一節と重なります。「何千もの幸運な偶然によって、あるいはお望みなら神の奇跡によってと言ってもいいが、とにかく生きて帰ったわたしたちは、みなそのことを知っている。わたしたちはためらわずに言うことができる。いい人は帰ってこなかった、と」

4.再び同様の惨劇が起きるのではないかという恐怖…ヒトラーただ一人ではあの大量虐殺は行なえなかったのに、多くの人々はヒトラーに全責任を押し付け、自分の問題として考えようとしない。レーヴィは収容所で繰り返し見た悪夢について記している。「−−家族や友人に囲まれ話をしている。しかし誰も自分の言葉を聞いていないことに気づく。すると心の中にひどく心細い悲しみが湧いてくる。収容所の外の生活は短い休暇や錯覚でしかなく、自分はまた収容所にいる−−そんな夢である」

前述したように、遺書がないためウィキには《自宅アパートの階段から転落して死亡(自殺とする説もあるが、遺書などの確たる証拠はない)》とありますが、彼はエレベーターホールに5階から落下しており、階段の手すりは肘の高さまであり、地元の新聞の第一報も自死、周囲も同様の認識です。足を滑らせた事故のような表現に違和感を持ちました。

昨年始まったガザ侵攻で、既にパレスチナ人4万人が亡くなっています(うち子ども1万人以上)。ハマス戦闘員に凄惨なテロを受けたイスラエルには自衛権がありますが、一般市民の殺害を禁じる国際法を無視して無差別的に攻撃していいわけがなく、国際刑事裁判所の検察官はイスラエルのネタニヤフ首相とハマス幹部の両方に戦争犯罪容疑で逮捕状を請求しました。
このタイミングでの、当番組のアンコール放送は非常に重みがあります。

プリーモ・レーヴィは地獄のような収容所生活で、中世の詩人ダンテ(1265-1321)の『神曲』から次の一節を暗誦することで人間性や正気を保ったとのこと。

「君たちは自分の生まれを思え
獣のごとく生きるのではなく
徳と知を求めるため
生を受けたのだ」−−ダンテ

 プリーモ・レーヴィ(1919-1987)

※見逃された方、11/18(月)13時10分Eテレでもう一度放送されます!

●11月14日…次の日曜(17日)に投開票の兵庫県知事選が異常な事態に。県内29市長のうち22人が「今回の選挙ではデマが飛び交っており、県民の誤解を招くことがあってはならない」「県政の混乱がこれ以上続くのは許されない」として無所属で立候補している前尼崎市長の稲村和美氏(52)を支持すると表明。知事選の最中、それも3日前になって複数の市長が特定の立候補者を支持する意向を表明するのは極めて異例だ。それほどまでに情勢は緊迫している。

関西以外の人にはピンとこないかもだけど、パワハラ騒動の斎藤元知事を「応援」するため、何かの号令がかかったかのようにカルトと極右が兵庫に集まりだした。統一教会系メディアや教団の代理弁護士は元知事を熱心に応援、今の兵庫はカルトと極右団体の見本市みたいになってる。
テレビの政見放送で反NHK党の立花孝志氏(57)は、未来の兵庫をどうしたいか具体的な政策は語らず、ひたすら「元知事のパワハラはなかった!でっちあげだ!陰謀だ!」と大騒ぎ。SNSでは「斎藤元知事は既得権益と戦ったから潰された」という“物語の作り替え”が行われ、“いっけん怖そうな人が実は優しくて良い人だった”という大衆が好むイメージ戦略で、票を伸ばそうとしている。
そもそも「公益通報者保護法」があるのに、元知事は最初に告発者探し(知事視点では犯人探し)を行っており擁護しようがない。本来、通報者は保護されるべきなのに真反対のことをしている。

県議会調査特別委員会(百条委員会)のアンケート調査では、斎藤氏のパワハラ疑惑について(他人からの伝聞ではなく)「目撃、経験などで実際に知っている」と答えたのは140人にのぼり、「実際に知っている人から聞いた」は800人に達し、元知事本人も複数の行為でパワハラを認めているのに、斎藤派はこれを全部口裏合わせとでも言わんばかり。目に余るパワハラと、告発された不祥事の内容から、斎藤氏の支持母体であるはずの維新や自民県議まで含めた兵庫県議86人全員から「知事の資質なし」と断罪されて辞職に追い込まれたのに。

斎藤派は「見た聞いたばかりで証拠がなにもない」というが、2、3名ならともかく140人も嘘をつくとは考えられず、全員が嘘つきと考える方が荒唐無稽だ。「140名って県職員7,000名中たった2%しかない」と人数を軽視する意見も数字のトリックで、知事と直接会話するレベルの職員は限られており、その中の140名だから少ない数字ではない。
第一、百条委員会が認めたパワハラが全てではない。一般の公務員が名前と顔晒して証言するのは、報復されるリスクあるため、よほどの勇気がないとできない。その意味からも元知事を再選させるのは危険。百条委員会のメンバーや証人がどんな報復に合うか分からないからだ。

 

 
※20m歩かされて怒鳴るような上司が他でどういう対応とってたかは明らか

反NHK党の立花氏が特に悪質なのは、元知事を告発し「死をもって抗議する」と自殺した県職員を、「没収されたパソコンのメールで、不倫がバレそうになったから自殺した」と方々で吠えていることだ。そんな公式発表はされていないし、事実かどうか確かめようがない。故人は反論できず、まさに死人に口なし。
この情報を立花氏に吹き込んだのは調査委員会の副委員長である維新議員という。たとえ不倫があったとしても、自殺した人のメールは個人情報であり、それを言いふらすのは人としてどうなのか。っていうか、元知事が辞任に追い込まれたのは140人が証言している日常的なパワハラにあり、告発者のプライベートなことは、この選挙戦と関係がない。それをわざわざ政見放送で言う卑劣さよ。

SNSによる物語の作り替えで斎藤氏が再選するようなことがあれば、その成功体験からカルトは兵庫以外でも同じことをやり始めるだろう。NHKの政見放送という公共の電波を使ってデマを流し、物語を作りかえて選挙戦に勝つ…こんなことがまかり通ったら民主主義国家と呼べなくなる。
一方、対立候補は市長22人が推す稲村候補と共産推薦の大沢候補に票が割れている。漁夫の利で元知事が再選する可能性があり、もし稲村氏が敗れたときに、大沢氏との合計票が元知事を上回っていたら、なぜ共産は候補を降ろさなかったのかと猛批判にさらされるだろう。

「行動力があり有能ならパワハラ体質でもいい」という人もいるけど、「行動力があり有能でパワハラもしない」人物の方が良いに決まっている。投開票まであと3日、いったいどうなるのか。

※稲村氏支持を表明したのは以下の市長。姫路市長・尼崎市長・西宮市長・洲本市長・伊丹市長・相生市長・加古川市長・たつの市長・赤穂市長・宝塚市長・三木市長・高砂市長・川西市長・加西市長・丹波市長・南あわじ市長・朝来市長・淡路市長・宍粟市長・加東市長。

●11月12日…お昼のNHKニュースの気象情報に目を疑った。11月に台風が4つも同時に発生したのは、観測史上初とのこと。数年後には12月に台風が上陸してしまうのでは…。
 

//ダウンタウン松本人志氏が、彼に性加害を受けたと訴えた相手への告訴を取り下げたのはいいとして、「不快な思いをされた方がいらっしゃったら謝ります」という謝り方がひどい。もうこの謝り方自体が二次加害。このコメントでテレビ出演が解禁されるなら、テレビ業界のモラルの低さを証明することに。

●11月11日…総理指名選挙が行われ、石破氏が第103代総理大臣に決定。自分は石破氏の政治手腕をもっと見たかったので石破氏のままでも良いんだけど、企業・団体献金の廃止や最低賃金アップの流れを加速するため野田内閣になる方がいいと思っていた。実際、野党の票が野田氏に集まれば軽く石破氏を上回るため可能性はあった。だが、現実はそうならず野党の票はバラバラに。先の衆院選で野田氏が連携を模索した国民民主と維新にそっぽを向かれ、逆に塩対応をしたにもかかわらず共産だけが野田氏に投票してくれるという結果に。

//総理指名選挙の直前に国民民主の玉木代表の不倫問題がスクープされた。恋愛感情は個人の問題だからそれ自体にとやかく言うつもりはない。しかし、日本の舵取りを語る人間はそこに全集中するべきだし、発覚すれば政敵からの攻撃材料にされ、自分がやりたかった政策実現の足かせになると考えなかったのか。SNSには「その程度の意気込みで国づくりをしようとしていたのか」と、失望の声があふれているが、ほんとその通りと思う。

●11月10日…ニュースで「103万円の壁が無くなれば、学費で大変な学生がもっとアルバイトできる」と語っている人がいた。主婦やパート労働者の話ならわかるけど、学生を引き合いに出すのは違和感。アルバイトをしなくても勉学に集中できるように学費を下げるか、欧州の一部の国のように大学も無料にすればいいのに、そっちの方向に進まないのがもどかしい。

●11月9日…本日22時Eテレにてギャラクシー大賞受賞番組『アウシュヴィッツ証言者はなぜ自殺したか(前編)』アンコール放送。ナチスの強制収容所から生還したユダヤ人作家プリーモ・レーヴィ は、戦後、同じユダヤ人同胞がパレスチナ人を虐殺している事に胸が引き裂かれ…。「我々はナチスに酷い目にあったのに、なぜこんなことが出来るのか」と彼はユダヤ人社会に訴えます。ガザ侵攻以来、再放送を待っていました。
当番組は2003年2月に初回放送。プリーモ・レーヴィの言葉ひとつひとつに心を揺さぶられ、半年後トリノ(伊)にレーヴィのお墓を探しに行きました。墓に刻まれた6桁の囚人番号(174517)は悲劇を風化させるなと叫んでいるようでした。
※見逃された方11/11(月)13時10分Eテレでもう一度放送されます!
〔追記〕11月16日(土)に後編が放送されることが判明!よかった、前編だけならレーヴィがなぜ自死を選んだか伝わらなかった。

  

●11月8日…9日14時からEテレにて伝説の名指揮者登場!『カルロス・クライバー指揮 コンセルトヘボウ管弦演奏会』、曲目はベートーヴェンの交響曲4&7番です。職人肌のクライバーさんは「私にはまだ早い、その資格がない」と生涯『第九』を振らず、モーツァルト『ジュピター』もドボルザーク『新世界』も振らずに74歳で他界。チャイコもブルックナーもゼロ。数少ないレパートリーの中でも得意としたのがベートーヴェンの第7番でした。高校時代にレコード屋でクライバーさんのLPジャケット(画像)を見て「なんて生き生きとした表情なんだろう!」と心奪われ即ファンに。1986年の来日公演で必死こいてチケットをとり、2004年に逝去された際、その翌年にスロヴェニアまでお墓参りに行きました。地上波でクライバーさんの映像が流れることはあまりないので録画をお薦めします。
  このジャケットでイチコロに

●11月7日…ハリス氏の敗北演説はとても前向きで、歴史に残るものだった。この演説は母校の大学で行われ、支持者の若者たちを前に、まず「トランプ氏に電話で祝意を伝え、スムーズな政権移行を約束した」と話したあと、こう語りかけた。
「米国の民主主義の原則は選挙に負ければ結果を受け入れることだ。この原則が専制国家との違いであり、国民の信頼を求めるなら誰もが尊重しなければならない。皆さんはいま様々な感情を抱いていることでしょう。若い人たちに伝えたいのは、(敗北に)悲しんでも、落胆してもいい。でも大丈夫だとわかってほしい。選挙戦で“私たちは勝つ”と言ってきた。しかし闘いとは、ときに時間がかかるものだ。だからといって勝てないわけではない。重要なのは決して諦めないこと。決して諦めてはいけない。世界をより良い場所にするための努力をやめてはいけないのだ。あなたには力(パワー)がある!誰かが“前例がないから不可能だ”と言っても、決して耳を貸してはいけない。なぜなら、それはこれまで誰も成し遂げたことがないからだ。私たちは空を輝かしい無数の星々の光で満たしましょう。その光は、希望、信念、真実、奉仕の光です」

“時間がかかるが勝てないわけではない、諦めないことが肝心”、この演説を泣きながら聞いている若者がたくさんいたことが印象的だった

●11月6日…トランプ氏の再登板が決まった。トランプ氏は勝利演説の中で「今こそ4年間の分断を忘れて団結するときだ」と呼びかけた。この言葉を聞けたのは良かった。それをあなたが言うのかとツッコミかけたが、それでも言わないより言ってくれた方が数万倍マシ。ウクライナ、ガザ、台湾を見捨てることがないよう、ほんと願っている。
 

●11月5日…アメリカ史に残る連邦議会襲撃を扇動した元大統領が、国民の支持を受けて大統領に返り咲いたら、もう完全に民主主義制度の敗北。議会襲撃の1時間前、トランプ氏は支持者を集めて「不正選挙だった」と証拠も示さずに煽りたて、「闘わないと国が奪われるぞ。弱腰では国は取り戻せない」「不正があったと分かったときは、違うルールで行うことが許される」「このあと、我々は議事堂に向かって歩く。私も一緒だ」 と演説、そして暴動が起き、議事堂を守る警官との衝突で、警官1人を含む5人が死亡したのに、トランプ氏はその反省もなく、いまだに「選挙が盗まれた」と“証拠も示さずに”言い続けている。
※統一教会系の米紙ワシントン・タイムズ(注:ワシントン・ポストではない)は、侵入者が映った写真をもとに「顔認識のソフトウエア会社が2人をアンティーファ(左翼過激派)と特定した」と報じたが、誤報であったため(実際は極右ネオナチの男性)、ソフトウエア会社側が同紙に謝罪を要求し、翌日に記事が訂正されたが、ネット上ではいまだにフェイク情報が流れている。

中国や北朝鮮のような一党独裁体制や、ロシアの権威主義よりも、西側の民主主義制度が素晴らしいことを示すためにも、アメリカは憎悪を煽ったりデマで差別する人物を国のトップに選んではいけない。

 
投票前の最後の世論調査平均が、わずか0.1%であったとしても、ハリス氏が優位でよかった。もしこれが逆で、選挙結果がトランプ氏の敗北なら、また「インチキだ!」と騒ぎになる火種になっていた。
 
選挙戦の終盤、トランプ氏は過激さを増し、「“内なる敵”はロシアや中国よりも危険だ」と、同じ国民である民主党支持者を“敵”と明言。もう一線どころか、二線も三線も超えている。恐怖と不安を煽って、その解決者として自らを誇示しており、票のために人々を分断。


一方、ハリス氏は「私は意見が異なる人たちにも耳を傾けると誓う。彼らを敵だとは思わない。それこそが強いリーダーがすることだ」。完全に同意だし、トランプ氏もこう言ってくれたら各種政策の生産的な議論ができるのに。

●11月2日…「何もかもが失われた時にも、未来だけはまだ残っている」(ロバート・ゴダード/ロケット技術者)
先日出演した『NHKラジオ深夜便・世界偉人伝』(第24回)の聴き逃し配信が始まりました!(5日24時まで/文末にリンク)
今回は惑星探査に情熱を注いだカール・セーガンや、宇宙ロケットの開発に人生を捧げた人々の墓参りをした話です。彼らは人生観を左右するような名言もたくさん残しており、そちらも紹介しています。20分あるため、就寝前や移動中に楽しんでいただけると幸いです。
カール・セーガンいわく「私たちの遺伝子の中の窒素も、歯の中のカルシウムも、血液中の鉄も、どこかの星の内部で作られたもの。私たちの体は、すべて星の物質でできている。私たちは、きわめて深い意味において“星の子”なのである」。
初期宇宙には水素とヘリウムしかなく、その後、星の内部で酸素、炭素、窒素などが生成されました。星が死ぬときに爆発して宇宙空間に放出され、これら様々な元素が集まって人間の身体ができました。それゆえ、“星の子”なのです。樹木も、魚も、鳥も、虫も、みんな星の子です。

〔カール・セーガンによる“宇宙カレンダー”(1ヶ月が約10億年)〕
1月1日 宇宙の始まり・ビッグバン
1月22日 最初の銀河が誕生
3月16日 私たちの天の川銀河が生まれる
9月2日 太陽系の形成が始まる
9月6日頃 宇宙のガスとチリから地球が誕生
9月中旬 最初の生命が誕生
12月1日 この頃までに光合成を行う緑色の藻のような生物が大量の酸素を放ち始め「青空」ができる
12月17日 三葉虫が海底を這い回り、最初の魚類が現れる
12月20日 植物が大地を覆い始める
12月22日 羽のある昆虫が現れ、次いで水陸で生きられる両生類が現れる
12月23日 最初の樹木と爬虫類が登場
12月24日 恐竜が現れて地球を支配
12月26日 最初の哺乳類が現れる
12月27日 鳥類が現れる
12月28日 植物の花が登場
12月30日午前6時24分 巨大隕石か何かが衝突して起きた気候変動で恐竜をはじめ地上の生物の75%が絶滅
12月31日23時半頃 最初の人類が出現
12月31日23時46分 人類が火を手に入れる
12月31日23時59分20秒 農業や牧畜を始め「道具」を作る
12月31日23時59分50秒 歴史の記録が始まる。あらゆる争い、発明、愛、有史以来の全てが宇宙カレンダーの最後の10秒間に起きる。歴史上の人物は、シーザーも、紫式部も、シェイクスピアも、ナポレオンも、ベートーヴェンも、ゴッホも、ガンジーも、ジョン・レノンも、すべてこの10秒間にいる

 
史上最も遠く(太陽系の端っこ)から撮影された地球。こちらのお話もします。

★ラジオの聴き逃し配信、リンク先の4分半から「世界偉人伝」が始まります。11月6日午前0時(5日24時)までの限定公開になります。
https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=V34XVV71R2_02_4089033

★セーガンの科学番組『コスモス』テーマ曲。天才ヴァンゲリスが作曲!
https://www.youtube.com/watch?v=nl_IVInNp68

●11月1日…「関西検察のエース」といわれた元大阪地検検事正・北川健太郎被告(65)の初公判が10/25にあった。官舎に連れ込まれ性的暴行を受けた女性検事は記者会見で「犯罪者を処罰する検察庁(大阪地検)のトップから被害を受け、全てを奪われた」と涙を流した。加害者は女性が抵抗しても「これで俺の女だ」と性的暴行を続けたといい、女性は事件があった2018年から被害のフラッシュバックに悩まされ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症。「女性として、検事としての尊厳を踏みにじられ、身も心もぼろぼろにされた」と声を絞り出した。
この事件では、「副検事」が北川被告側に捜査情報を漏えいしており、副検事も国家公務員法違反の疑いで大阪高検に告発されている。この副検事は「(被害者の)PTSDの症状は詐病で、性被害は金目当ての虚偽告訴ではないか」と風潮し、その嘘は検察庁内に広く伝わった。副検事は女性であり、同じ女性なのに被害者の側に立たなかったことがやり切れない。大阪地検どこまでメチャクチャなんだ…。
会見の最後で被害者はこう訴えた。「検事正から性被害を受け、副検事から名誉毀損の被害を受けているにもかかわらず、検察庁からは謝罪もなく、非常に孤立させられた。検察庁には、適正に処罰をしていただきたい」。
ちなみに、この北川被告は安倍政権下(〜2020年9月)で大きく出世した人物。被告は2018年2月から19年11月まで大阪地検のトップとして、森友学園に絡む財務省の公文書改ざん事件の捜査を指揮し、18年5月に佐川宣寿・前国税庁長官ら財務省幹部「38人全員を不起訴」にしたことで知られる。

最も法を遵守せねばならぬ立場にありながら、性的暴行という卑劣な犯罪を犯す。この検事正の心理は理解しがたいものがあるが、性加害のハードルの低さの理由として思い当たることが。事件の2年前、「安倍首相に最も近いジャーナリスト」といわれた山口敬之氏が、記者志望の伊藤詩織さんに性的暴行を加えたにもかかわらず逮捕されないということがあった。山口氏は安倍さんの携帯に直接電話できる仲であり、安倍さんの伝記を2冊書き、ワイドショーに引っ張りだこだった。DNA検査や目撃証言から警察は山口氏をクロと認定し、裁判所から逮捕状が出されたのに、逮捕当日に警察上層部=警視庁本部の刑事部長・中村格(いたる)氏から突然逮捕中止の命令が出て逮捕見送りとなった。この前代未聞の逮捕中止命令を出した中村格氏は大出世し、安倍さんが亡くなった時には警察庁長官に上り詰めていた(2022年に最高裁で伊藤さんの勝訴が確定)。フランスのフィガロ紙は、首相銃撃事件に関する記事で「権力に近いレイプ犯の起訴を止めたことで有名な中村格氏が、日本の警察のトップを務めている」と記しており、このような環境下にあって、北川被告は性加害をしても、もみ消すことができるという絶対的な自信、一種の万能感があったように思える。そうでなければ、検事正が女性検事を襲うなど到底できなかったはず。

/権力と検察の癒着疑惑で最近露骨に感じたのは、検察トップの検事総長に任命された畝本直美氏(61)。検事総長に女性が初めて選ばれたこと、それ自体は素晴らしいと思う。一方、岸田内閣が閣議決定で畝本氏を抜擢したのは今年の6月28日だ。畝本氏はそれまで東京高検検事長(検察ナンバー2)として、自民の裏金事件の捜査を指揮しており、1月の時点で安倍派幹部7人をいずれも「不起訴」としていた。そして畝本氏が検察トップになってから10日後、7月8日には他に告発されていた岸田派、二階派、茂木派の計16人の国会議員や元議員を不起訴処分とした。そこには共犯として告発された岸田文雄首相や二階俊博元幹事長も含まれている。

裏金事件は派閥幹部の立件が見送られ、真相解明にはほど遠い。SNSでは畝本検事総長について「悪事を『不正ではない』に塗り替えた人物」「裏金問題スルーでの論功行賞人事か」「女性なら誰でもいいって訳じゃない。官房長官が『適性がある』って会見で言ったが、そりゃ裏金議員を見逃してくれたんだから、自民党にとってはたまらない人材だわな」などと皮肉る書き込みも目立った。
衆院選挙では最高裁判事の国民審査も行われるが、検事総長もこれに加えるべきでは。そうすることで、検事総長も国民に見られていることを意識するだろう。

※その後の畝本検事総長。先月、元死刑囚の袴田巌さん(88)に無罪判決が下された際、畝本氏は「不満を抱かざるを得ない」と談話。人生の大半を牢獄で過ごした袴田さんへの同情や謝罪はカケラも伝わってこず、弁護団は「袴田さんへの名誉毀損だ」と最高検察庁に抗議に訪れた。ほんと酷いコメントだった。
※安倍政権時代、法務大臣は選挙で賄賂をばら撒いて逮捕、森友公文書改ざん事件を不起訴にした検事正はレイプ。法曹界のてっぺんがこれでは、中学生が法を軽視し、強盗に応募する時代になるのも必然。どうすればこの国は軌道修正できるのか。

●10月31日…今週はジェンダーについて大きな動きが2つあった。
(1)世界で日本だけ夫婦同姓を義務付ける差別的な条項がある。そのためジュネーブの国連女性差別撤廃委員会は29日、日本政府に対し「民法の規定を見直し、選択的夫婦別姓を導入するよう」勧告した。この勧告は4回目であり「これまでの勧告に対し、何の行動も取られていない」と、改めて日本側の姿勢を批判した。
日本政府はよく国連からの勧告を無視する北朝鮮を批判し、対外政策は国連中心主義を訴えているが、いざ日本国内の人権問題を指摘されると「内政干渉だ」と突っぱねてスルーを決め込む。ダブルスタンダードといわれても反論できない。夫婦同姓にこだわる人は「家族の一体感が損なわれる」「日本の伝統を大切に」というが、それでは日本以外の国では家族に一体感がないのかといえば、イタリアやラテン系はファミリーの絆の強さで知られているし、日本の伝統といっても明治から始まった短い伝統のことで、江戸時代は「夫婦別姓」で武家の女性は結婚後も実家の姓を名乗っていたし、室町時代の足利義政の妻は日野富子、鎌倉時代の源頼朝の妻は北条政子で夫婦別姓。そして農民や町民はそもそも姓を名乗ることもできなかった。夫婦同姓が制度化されたのは1898年に明治民法が施行されてからであり、長〜い日本の歴史から見ると、夫婦同姓はつい最近始まった“変わった風習”としか…。
※反対派は何か勘違いしているようだが、いま導入が議論されているのは「選択的」夫婦別姓制度であり、強制ではない。だから、夫婦同姓を重視する人はこれまで通り同じ姓にすればいいだけ。他人の価値観にとやかくいうことないし、名前が変わることでアイデンティティが失われると感じる人から無理やり名前を奪うことに、どうして抵抗がないのだろうと思う。

(2)東京高裁は30日、同性同士の婚姻を認めていない現行の民法と戸籍法を「違憲」と判断。1審判決では、同性愛者がパートナーと家族になるための法制度が存在しないことは「人格的生存に対する重大な脅威、障害」としていたが違憲とは明言していなかったので、高裁はより踏み込んだ形になった。今年3月の札幌高裁判決でも現行制度が「法の下の平等を定めた憲法14条」「婚姻の自由を保障する24条1項」「個人の尊厳と両性の平等に基づいた家族法の制定を求める24条2項」のすべてに違反すると認めており、これに続く違憲判断となった。
※これも同性婚反対派に伝えたいんだけど、今ある異性婚の権利を奪ったり、不利にするものじゃなく、同性婚は権利がない人を救済するための制度。現状では、パートナーが大怪我をして運び込まれた病室に「家族以外は面会謝絶です」と断られて入れず、枕元で声をかけたり励ますことができない。同性婚が認められれば、相続や親権、税制優遇といった公的な権利の享受も可能になる。「同性愛者には国が差別しても仕方がない」という考えに僕は賛同できない。

●10月30日…アメリカ大統領選の投開票は「11月の第1月曜日の翌日の火曜日」と法律で決まっており、いよいよ11月5日(火)に実施。日本時間では11月6日に投開票の状況が伝わる。

●10月29日…今夜11時7分過ぎからNHKラジオ『ラジオ深夜便 世界偉人伝(第24回)』に出演します!ラジオがなくてもリンク先「らじるらじる」からスマホで聴くことができます!自分は第5火曜の担当ですが、次回は大晦日で特別番組が入るため、事実上、僕は本年最後の出演に。超気合いを入れて挑みます。お楽しみに!

 
ボイジャー1号が太陽系を出る前に、振り返って撮影した地球。今夜の放送ではこの画像についても語ります。
(追記)昼過ぎにNHKから連絡があり、日本シリーズのナイター中継がのびると放送時間がずれ込み、持ち時間も減る可能性があるとのこと。めっちゃ話したいことがあるのに、どうなるんだろう(汗)→22時半にNHKラジオセンターから電話があり、放送開始は20分押し、23時25分頃にずれ込むとのこと!

●10月28日…衆院選の結果は良かった部分もあれば、嘘だろマジかの部分もあり、複雑な気持ち。いずれにせよ、日本が良い方向に変わっていきますように!あと、テレビ各局は、衆院選の投票率が53%しかなかったことをトップニュースにすべきと思う。めちゃ深刻な事態なのに、それをニュース番組が分かっていない。ネット投票も選択肢に。(後ほど追記します)

●10月27日…本日は衆院選。非暴力で未来を変える事ができる一日、大切にしたいですね。 自分は夜に投票に行きますが、期日前投票は前回より投票率が低いとのこと。多忙でニュースを追えていない方のために最近の問題点を整理しました。できるだけ分かりやすく書いたつもりですが、誤解していたり、間違っている部分があれば訂正しますので遠慮なくご指摘ください。

★裏金問題、政治家はなぜかセーフ、民間なら横領・脱税で一発アウト

国会議員がパーティーなどで得た資金は、それが政治活動に使われた場合は税金がかかりません。「非課税」という特別扱いになるからこそ、いつ、どこでそのお金を使ったのか、「政治資金収支報告書」の公開を義務づけています。公開されることで、誰がいくらパーティー券を買ったのかも分かり、政治家が(国民よりも)パーティー券を購入した企業の利益のために動いていないかをチェック可能ですし、法律で禁止されている外国人・外国企業からの政治献金(国政が外国勢力から影響を受けることを防ぐため)が混じっていないかも調査できます。つまり、「政治資金収支報告書」はめちゃくちゃ重要であり、だからこそ違反者には重い刑罰が課せられます。

・収支報告書の不記載、虚偽記載は5年以下の禁錮、100万円以下の罰金(政治資金規正法第25条)
・違反者は禁錮刑だけなく罰金刑になった者まで「5年間、選挙に立候補することも投票することもできない」という、政治生命が終わるような厳罰=公民権の停止が待ち受けており、議員にはこっちの方が深刻かも(法第28条)

それくらいの大ごとをやらかしたのに「単なる事務的なミス、あとから収支報告書を訂正したからセーフ」と、“なかった”ことにしようとしたのが当初の対応でした。これが2〜3人の不記載で、期間も1、2年なら“うっかりミス”の可能性もあります。しかし、20年以上前から続いていた慣例で、金額は記録が残っている過去5年間だけでも計5億8千万円、関わった自民議員が約85名となれば、これはもう組織的犯罪と見なされても仕方がありません。

裏金化の方法は大きく2つあり、一つは政治資金パーティーを開催した際に、党本部から課されたノルマ以上のパーティー券を売上げ、ノルマを超えた分を党に納めず議員側が「中抜き」するケース。たとえばノルマ100万円のところ150万円分のパーティー券を売りさばき、差額の50万を懐に入れるというもの。
もう一つは、売り上げは(正直に)いったん派閥に納めておいて、その後でノルマ超過分が派閥から議員側にキックバック(裏金議員いわく還付金)されるケース。ちなみにキックバック自体は違法ではないので不記載がアウトです。

もし一般企業で会社員が業務の売り上げの一部などを報告せず、中抜きして懐に入れた場合は「10年以下の懲役」の罰則規定がある業務上横領罪にあたりますし、懲戒解雇まったなしです。だからサラリーマンは領収書1枚でも大事に保管しています。
派閥ぐるみのキックバックが民間で行われた場合はどうでしょうか。会社が売り上げの一部を会計帳簿上「なかったこと」にして記さず、社員にキックバックした場合、会社の収入を実際より少なく偽装したことになります。明らかに法人税逃れであり、企業ならあり得ない悪質な行為です。

そもそも厳密にいえば事実上の脱税です。中抜きにしろ、“還付金”にしろ、これらは「政治資金収支報告書」に記載されない=政治活動に使ったことを証明できないため、一般人であれば確定申告で「雑所得」として申告しなければならない課税対象のお金です。それを税務署に申告していないから「脱税そのものじゃないか」「国民は一円単位で申告しているのに!」と非難されています。
しかし不可解なことに、東京地検特捜部は、キックバックを受けた議員の立件は不記載額を「3500万円以上」に限りました。それ以下であればセーフと判断したのです。萩生田氏は不記載が2728万円と突出していましたがこれも不問に。3500万未満はセーフという法律はないし、一般人なら逮捕されます。東京地検が最終的に国会議員4人と秘書・会計責任者ら7名の計11名しか立件しなかったのは「政治家本人はまったく知らなかったと言っており、会計責任者が勝手にやったから」との言い分を認めたからです。そんな馬鹿な。もし発覚すれば5年間も公民権停止になる重罪を、議員には知らせず、会計係が独断でやったと?普段は何でも議員に報告しているのに、議員の命取りとなる犯罪行為を知らせないなどあるわけがないです。
未解決の大きな謎も残されました。安倍さんは裏金の慣例を知って激怒し、いったん裏金は中止になったといいます。ところが誰かが復活させました。それが誰なのか、安倍派議員は固く口を閉じ、分からないままです。安倍さんの意志に反することをした張本人を安倍派が守っているという、外からはまるで理解不能な状況です。

※改正政治資金規正法…裏金問題をきっかけに今年6月に可決されましたが、内容は唖然とするもの。あれだけのことがあったのに、まさかのザル法成立です。
・会計責任者が罪を問われる場合、国会議員が同様に罰せられる「連座制」の導入は見送り。※虚偽記載があっても議員は処罰されないなら、これまでと一緒。
・野党が「裏金の温床」と廃止を求めていた政策活動費は、使途公開を条件に存続を決定。ただし、領収書の公開は「10年後」!※10年後なんてあまりに遅すぎです。その頃は会計責任者が交代していたり、議員本人も引退していたりで、問題が発覚しても追跡不可能です。しかもこの領収書は黒塗りもOKという…。
・立憲、維新、共産などが主張していた企業団体献金の禁止も盛り込まれませんでした。

《今月の裁判から3つのトピック》

★裁判長も思わずツッコミを入れたアベノマスク400億円契約訴訟
10月15日の大阪地裁で、政府が配布した布マスクを巡り、業者との契約過程を示す文書を開示するよう国が求められた訴訟で、業者と直接やりとりした経産省職員ら3人が出廷しました。3人は「やりとりは口頭が基本で、文書は残していない」と口をそろえました。
政府が400億円超をかけて約3億枚を調達した「アベノマスク」は、需要の乏しさから約8300万枚が残り、税金の無駄遣いが指摘されているだけでなく、業者選定の過程が不透明で問題になっています。
証人尋問での職員A「マスク発注で募集に応じた業者からは電話やメールが毎日のように来ていた。だが、受け取ったメールは容量が限られているため2〜3日に1度消去し、保存していない」
市民側「業者選定のためにやりとりを記録しておかないと不便では?」
職員A「いちいち文書を作っている余裕はなく、上司が近くにいる時に口頭で価格や数量、納期などを報告していた」
裁判長「単価や枚数は間違えると大変なことになる。全て記憶して口頭で報告していたのですか?」
職員A「そうです」
市民側「業者との打ち合わせで話した内容や、同席職員のことを教えてほしい」
職員A「覚えていない。その時の記録は余裕がなくて作った記憶がない」
…行政文書管理規則では、のちに意思決定の過程や事業の検証に必要となる行政文書の保存期間は「原則1年以上」とし、共有フォルダーに保存すると決まっています。メールもこの対象に含まれるのですが、職員いわく「スピード感を求められていた。残した記憶はない」。
マスクを国から受注した業者は、2020年の時点で設立3年弱でウェブサイトすらなく、従業員が5人しかいませんでした。政府はこの実績のない会社と2カ月で計約30億円の契約を結びました。
市民側「事業規模に見合わない大量の発注をしているのは不自然。受注能力を登記簿などで事前に確認したのか」
職員B「登記簿も決算書も確認していないが、金額や枚数、納期の点では問題がなかった。ベーシックなところは確認した。ただし、やりとりを示す文書は保存していない」

巨額の税金が使われた契約の過程を国民に説明する義務が国にはあります。裁判長が「単価や枚数は間違えると大変なことになる。全て記憶して口頭で報告していたのか」とツッコミを入れたのも当然です。億単位の税金を使う場合、何かミスがあると取り返しがつかないため、どんなに忙しくても記録を残すのが当たり前です。「メールは容量が限られているため2〜3日に1度消去」って、それはそれで大問題。先進国で他にそんな省庁ありますか。2021年2月の提訴からもう3年半。当時すでに「布マスクは感染予防効果が弱く、不織布マスクにすべき」と専門家から指摘されていたのに、なぜ400億も使って強行されたのか、火事場泥棒的な実態はなかったのか…。次回12月にようやく結審です。

★政治が腐敗しているから官僚も腐敗するのか
先日、10月18日に大阪高裁で森友問題の控訴審がありました。2018年、財務省職員の赤木俊夫さんは、森友学園との土地取引を巡って財務省から公文書改ざんを命じられ、心を病んで命を絶ちました。妻の雅子さんは誰が夫に改ざんを命じたのか知りたいと、真相解明のため財務省にあるはずの資料の開示を求めましたが、2年前、財務省は資料があるかないかも回答せず拒否。今年の4月、国の情報公開・個人情報保護審査会は雅子さんの味方をして、「財務省は不開示決定を取り消すべき」と答申を出し雅子さんは大喜びしていました。ところが、財務省は「審査会の答申を無視して」再び不開示を決めました。これは極めて異常な状況です。なぜなら、「行政不服審査法」では、審査会の答申と異なる結論を官庁が出す場合、なぜ答申に従わないのか「説明するよう」定めているからです。つまり、今回の財務省の沈黙は、理由を一切示していない“違法”なものです。そもそも審査会の答申と異なる決定を官庁が出したケースは過去に24件、全体のわずか0.16%しかないとのこと。財務省はなおさら説明が必要なはず。政権が変わらない限り、官僚が何を誰から守っているのか永遠に分からないというのでしょうか…。今月で裁判は結審し、判決は来年1月30日と決まりました。勝訴すれば財務省にあるはずの資料が開示され、いよいよ大詰めです。

★遅々として進まない旧統一教会への解散命令請求、2回目の審問がやっと開かれる
先日10月22日、旧統一教会に解散命令を出すかどうかについて昨年10月から審理を続けている東京地裁が、今年2月以来、国と教団の双方から意見を聞く2回目の「審問」をようやく行いました。続々と被害者が名乗り出ていたのに、あまりにも判断が遅すぎです。旧統一教会は日本人から法外な寄付金を出させ、どれだけの家庭を崩壊させてきたか…。教団の問題をめぐっては、今年9月に朝日新聞が大きなスクープを出しました。安倍さんと旧統一教会会長が自民党本部の総裁応接室で面談し、選挙支援を確認していたとみられると、現場の写真(複数)と共に掲載したのです。時期は2013年の参議院選挙直前(公示4日前)。同席していたのは自民の萩生田・元経済産業相や岸信夫・元防衛相、教団の友好団体「国際勝共連合」会長ら。複数の関係者が「参院選で自民党比例区候補の北村経夫・現参院議員(産経新聞・元政治部長)を教団側が全国組織を生かして支援することを確認する場だった」と証言し、実際に北村氏は当選しました。
これまで、自民党は党としての組織的関係性を否定してきたため、首相が教団側に選挙協力を要請したとなれば、事実に反することになります。教団への解散命令請求の責任者である盛山正仁・(前)文部科学相は、教団側と政策協定を結び選挙支援を受けていました。そして石破内閣でも牧原秀樹・法務大臣(53)が過去に統一教会や関連団体の会合に、本人や秘書が合わせて「37回」も出席していたことが組閣後に分かりました。37回というのは、外から見ればもう信者です。しかも2005年に衆院選に初めて立候補したときから、教団関係者からボランティアとして支援を受けていたとのこと。石破さんには、党と教団の関係を改めて検証してもらい、国民の信頼を取り戻してほしいと思います(選挙結果にかかわらずです)。

 
戦後初の総選挙、スローガンは「なにがなんでも投票所へ」「日本の民主化 棄権は恥だ」

●10月26日…私事だけど今日で息子が15歳に。ここまで長かったような、アッという間だったような。嫌がらずに墓巡礼についてきてくれて、ときには彼の方が先に墓を発見することもあり、そういうときは本当に助かる。
彼は「これでR15の映画を観られる!」と喜んでいる。まず手始めに『ミッドサマー』から観るとのこと。理由は『ベニスに死す』のタッジオが出ているから。(トラウマになるかもしれないけど)頑張って!

●10月25日…27日の衆院選、物価高騰と実質賃金の低下、裏金問題、統一教会問題に対して国民がどう判断するか大注目です。
統一教会の元信者もるすこ氏が作成した「衆院選候補者の裏金・統一教会関わり“濃淡”一覧表」、めっちゃ分かりやすかったので、投票の参考に。

●10月24日…漫画家のちばてつや先生(85)が文化勲章を受章!漫画家が文化勲章に選ばれるのは史上初めて。かつては有害図書扱いだった漫画が、文化として、アートとして認められたということ。

●10月23日…来週火曜にNHKラジオで放送される『ラジオ深夜便・世界偉人伝(第24回)』の原稿準備に全集中しています!NASAの惑星探査を指揮したカール・セーガンなど紹介予定。

//大阪の空、彗星を見たいのに1週間連続で夕方から雲が出て涙目。なんなの!?

●10月22日…一昨日のNHKスペシャル『ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像』はよく取材していたけど、この性加害事件で自殺者が出ていることに一言も触れなかったのが気になった。告発者が死に追い込まれたことは日本人みんなが知っておかねばならないことなのに。
ちょうど1年前の10月、ジャニー喜多川氏からの性被害を告発した旧ジャニーズ事務所の元所属タレントが妻子を残し自ら命を絶った。最悪の結末に至った背景は以下の通り。
(1)2019年にジャニー喜多川氏が87歳で他界
(2)2023年3月に英国BBC放送が少年たちへの性加害をスクープ
(3)2023年6月「ジャニーズ性加害問題当事者の会」発足
(4)2023年9月ジャニーズ事務所が性加害の事実を認めて謝罪、社長交代
(5)この間、SNSでは被害者に対して「お金目当て」「売名」「嘘はすぐバレる」という誹謗中傷がやまず
(6)2023年10月10日、ジャニーズ事務所がプレスリリースで「被害者でない可能性が高い方々が、本当の被害者の方々の証言を使って虚偽の話をされているケースが複数あるという情報あり」と発表。これは「被害者≠かたる嘘つきがいる」と言っているに等しく、SNSでは告発者に対する中傷が加速
(7)2023年10月13日、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」に所属していた元所属タレントが自殺(プレスリリースの3日後)

遺族のコメント
〈彼は、2023年10月13日未明、自ら命を絶ち逝去いたしました。突然の旅立ちをいまだに信じられず、現実感がなく、私たち家族は 呆然 とした日々を送っています。彼は本年5月、旧ジャニーズ事務所に電話で、在籍時の1995年(当時19歳)にジャニー喜多川から性加害を受けたことを訴えました。事務所の応対者は、在籍確認を行い、「担当者が必ず折り返す」旨を約束しました。しかし、その後5か月以上、ジャニーズ事務所から連絡は一切ありませんでした。未成年時に受けた性被害の深いトラウマを抱えながらも、「若い人たちによりよい社会を残したい」と、9月に再度の告発もしました。その訴えにも事務所からはなんの応答もなく放置され、彼の焦燥感、悩みは深まっていました。
また、彼は事務所に対して誹謗中傷への対策も求めていましたが、事務所幹部は会見で「誹謗中傷をやめてください」と呼びかけるのみで、具体的な措置を講じていませんでした。彼は、被害者が自ら対策に取り組まねばならない状況について、「事務所がやるべきことを、なぜ被害者だけが負担を負わなければならないのか」と語っていました。彼の心労は、元々抱えてきた性被害のトラウマの再燃とも相まって、一層深刻なものになっていました。そして13日、家族を残したまま、志半ばで自死するに至りました。〉

SNS上には、男性や家族の個人情報や、殺害予告ともとれる書き込みもあったといい、男性は亡くなる3日前、妻に「多少の誹謗中傷が来ることはわかっていたけど、家族のことまで…」と漏らし、遺書には「自分という存在は邪魔でしかない」と…。
しかし、死後も匿名の攻撃はやまず地獄のような状況が続いた。男性の死亡が報じられると、SNSで「野垂れ死んでいい気味だわ」といった書き込みが拡散。「(男性が)被害者ぶっているのは家族がやらせた」などと家族への中傷も始まった(最悪)。遺族は弁護士に相談し、一部の個人名が書かれた投稿は削除されたものの投稿は収まらず。遺族は「もし投稿者と裁判をして勝ったとしても、投稿をすべて消すことはできないでしょう。根拠がない投稿でも、見た人は信じるかもしれない。いつか子どもが成長した時、目に触れたり、友達に何か言われたりするのが怖い。これからも私たちは生きていかないといけない」と、中傷投稿の削除を強く訴えています。

勇気を出して声をあげても補償の方針は示されず、逆に「嘘つきの悪者」とバッシングの犬笛を吹くようなプレスリリースを出した旧ジャニーズ事務所。遺族は「事務所から放置され悩みが深まった」と事務所による“放置”という二次加害を指摘しており、バッシングを傍観していたメディアや一般人の責任を問うためにも、NHKは視聴者に伝えるべきだった。なぜ自殺者の存在を隠したのか?これを報道すると、視聴率をとれる旧ジャニーズのタレントを紅白歌合戦や年末年始のドラマにオファーできなくなるからと思っている(NHKは10/16にオファー再開を宣言している)。
※所属タレントに罪はないため、僕は早く出演させてあげたいと思ってきただけに、昨日の日記に書いた旧ジャニーズ幹部の「心の底からお詫びができない」発言がショックであり、見切り発車ののようなオファー再開は、自死されたかたの尊厳を再び踏みにじる行為と感じてる。
※再放送は23日の24時40分(24日の0時40分)

●10月21日…NHKスペシャル『ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像』の核心部分を。ジャニー喜多川氏からの性加害を書籍で告発した初代ジャニーズ(グループ名が“ジャニーズ”)の故・中谷良さんは、姉の幸子さんが亡くなった弟の代わりに被害を申告した。良さんは11歳のころから喜多川氏に性被害を受け、大人になってもトラウマを忘れられず、精神を病み続けていたことを1989年に明らかにした。だが、マスコミの反応は冷たく、姉自身も2023年に表面化するまで告発本を読まなかったという。幸子さんは生前に弟の心の叫びをきちんと聞いてあげられなかったことを後悔し、「(弟の墓前に救済を報告するという)この訴えは私にしかできない」とスマイルアップ(ジャニーズの新会社)に性被害を届け出た。するとスマイルアップ側から電話があり「会社の中では“ジャニーズに反抗するような本を出した人にお金(補償)なんか出せるか、金を取る気か”という話になった」と告げられ、補償金は却下されたという。幸子さん「(スマイルアップは)“ジャニーが悪いです”と言いもって、悪いということを一つも思っていらっしゃらないんだなと、つくづく思いました」。
番組の最後、NHKのカメラが幸子さんに密着取材するなかで、幸子さんはスマイルアップの「補償本部・本部長」に電話をかけた。やり取りは以下のとおり。

幸子さん「(もう補償の)お金はいいんですよ、どういう謝り方をしていただけるのかなと思って…」
補償本部長「誰が何を謝るんだというのが、ちょっと今わからなくて…」
幸子さん「……」
補償本部長「(中谷良さんもジャニー氏も)本人たちが死んじゃっているんで、被害者の方々に東山が会うときは謝罪をしているんですけれど…本(告発本)を書かれて痛めつけられたのは間違いないんで。会社としてはすごくつらい目にあったのは間違いないんで」
(カジポン注/告発本を書かれる原因を作った加害者側が「痛めつけられた」「すごくつらい目にあった」という言葉に耳を疑った。中谷良さんがどれほど苦しんだか想像できれば、こんな言葉は出てこないはず。相手へのお詫びの気持ちがあれば「死んじゃっている」ではなく「お亡くなりになっている」と言うべきだし、補償本部長の冷淡さが怖すぎる)
幸子さん「そんなに影響がありましたか?弟の本で。影響なんか…!」
救済されず亡くなった中谷良さん 会社側「本に書かれて痛めつけられた」

補償本部長「僕、その時期のことは知らないんで。そこで謝罪はないと言われたら、じゃあ謝罪すればいいのかなぁとしか、今ちょっと思えなくて」
幸子さん「はい…」
補償本部長「謝罪する相手は(被害者)本人なんですよ」
幸子さん「そう!じゃあ仏様の前でお参りしてくれる?お墓に行ってお参りしてくれる?」
補償本部長「それは東山がするの?」(タメグチ…)
幸子さん「そりゃそうでしょ。だって当たり前のことじゃない。だって亡くなっちゃったんだから」
補償本部長「何で東山がしなきゃいけないのか、僕、わかんないんですよ」
幸子さん「だって社長でしょう?いま社長じゃない…」
補償本部長「“メリーが謝れ”“ジャニーが謝れ”だったら分かるけど」
幸子さん「だっていま東山さんが代表じゃない」
補償本部長「東山は別に加害者じゃないですからね」
幸子さん「えっ?」
補償本部長「心の底からお詫びができないので…今の話を聞いていると」
幸子さん「??」
補償本部長「心の底からお詫びはできないんで」
幸子さん「そうなの?そんなにできないようなこと、わたし言ってる?」
補償本部長「ちょっと僕は納得いってないですね」
幸子さん「そう…」
姉「お墓に行ってお参りしてくれる?」 会社側「心の底からお詫びできない」
最終的に東山社長は幸子さんに会って謝罪したというが、問題は「心の底からお詫びができない」「何で東山が(謝罪)しなきゃいけないのか、僕、わかんないんですよ」と、性被害者の親族に言いのける人間を「補償本部長」に任命しているスマイルアップの体質がほんと終わっているとしか。子どもへの性加害がいかに酷いことか、心に傷を残し、自殺者まで出ていることを重く受け止めていれば、そんな人物を補償本部長に置くはずがない。

●10月20日…今夜21時から放送されたNHKスペシャル『ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像』、後継会社のスマイルアップの幹部(補償担当責任者)が、まったく反省しておらず絶句した。よくNHKはあの鬼畜対応を放送したと評価したい…けれど、直後のテロップで「この番組で禊ぎは終わった」とでも言いたいのか、NHKこれからスマイルアップに出演依頼を出していく宣言。番組では、いかにスマイルアップが反省してないかを暴露したのに、最後に契約を再開しましたって、意味不明すぎる。「性加害の軽視という体質が変わってないことが分かったため、出演依頼の中止期間を延長することになった」という結論なら理解できる。「スマイルアップは反省していなけど、契約を再開」では筋が通らない。性被害を受けた元所属タレントに自殺者まで出しているのに、人の死の重みが伝わってこない。

●10月17日…今週は東京で仕事と谷中霊園巡礼会があり、週なかばから上京するため、次回の更新は10月20日(日)になります。帰ってきたら日本被団協のノーベル平和賞がどれほど嬉しかったか、あらためて書きますね。ここ2週間は巡礼会で配布するレジュメ(偉人伝)づくりに全集中していました。お薦め番組情報は4日分アップ済みです。

※肉眼で見える彗星、なんとかひと目でも見たいもの!大阪は15日も16日も雲が邪魔で見られず…。10月20日くらいまでチャンスは続くとのこと。晴れますように!

 

●10月14日…イスラエル軍がレバノンで国連軍を攻撃してるのマジでシャレにならないし、国連のグレーテス事務総長をイスラエルに入国禁止にしたとか、もう一線も二線も超えている。かつてユダヤ人がパレスチナ人の土地を奪い取ってイスラエルを建国できたのは、ナチスによるホロコーストに世界が同情して国連決議で認めたから。それ以降、イスラエルはずっと国連決議を水戸黄門の印ろうのようにかざして占領を正当化してきた。いわば、国連あってのイスラエルだ。それなのに、いま国連軍に対して発砲している。後ろ盾になっているアメリカは、どこまでこの暴走を容認するのか。

●10月12日…核廃絶のために長年活動してきた日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)がノーベル平和賞を受賞!!

●10月10日…長年アップしてきたお薦め番組表から朝ドラを消す日が。「らんまん」「ブギウギ」「寅に翼」と大傑作が続いてきたから、いったん軽めの作品を入れるのは良いとして、あまりにも薄い…。でも妻は見続けると言っているので、僕も番組表に載せないだけで、横から見てると思う。(橋本環奈さんは良い演技をしており、彼女にまったく落ち度はない)

●10月9日…衆議院が解散!今回の選挙ばかりはどんな結果になるのかまったく予想がつかない。野党は追い風が吹いているけど、候補者乱立で共倒れしそうな選挙区もすでにいくつかあり、いったいどうなることやら。

●10月8日…明日24時35分から『NHKスペシャル“正義”はどこに〜ガザ攻撃1年 先鋭化するイスラエル』再放送。ハマスによる襲撃への報復として始まったイスラエルの「ガザ攻撃」から1年。死者が4万を超えても攻撃は止まず、国内で上がる攻撃への疑問の声は当局に抑圧されている。混迷するイスラエルで一体何が起きているのか。世界はどこまでこの事態を許すのか。渾身の現地ルポと中東情勢を長年取材してきた記者の目を通して伝えた重要ドキュメンタリー。

※本放送を見ました。イスラエル市民(入植者)が、ガザともハマスとも無関係のヨルダン川西岸で住民のパレスチナ人を撃つシーンは衝撃的だった…。NHKはよくそのまま放映したと思う。現実を見せないとパレスチナ人の悲惨な境遇が日本人にはわからない。双方の言い分が紹介され、地獄のような憎しみの連鎖に深く考えさせられた。この番組を見るのと見ないとでは、現状認識がまったく違ってくる。

●10月6日…庵野秀明監督が宇宙戦艦ヤマトの制作権をゲットしたとのこと。シン・ヤマトの爆誕が楽しみ!

●10月5日…アニメ『チ。』初回放送、夜空の美しさがハンパなかった!原作第1巻のラストがとにかく素晴らしいので、そこまで映像化すれば視聴者全員が最終回まで完走間違いなしと思ってるけど、初回2話連続放送では1巻ラストまでいかなかった。かなりゆっくりした展開に“いまのネット世代は速いテンポになれているから、このスピードで大丈夫なのかな(汗)”とハラハラ。でもそれは杞憂だったようだ。オンエア後にネットの反応を見ると好意的な感想が多かった。ホッ。
※制作サイドから連続2クール、全25話と発表された!これから半年間、毎週土曜の夜はネットが盛り上がるだろうなぁ!

●10月2日…きたる10月5日(土)の23時45分から、NHKにてアニメ『チ。〜地球の運動について』の初回2話連続放送!舞台は15世紀のヨーロッパ某国。地動説を唱えれば異端思想として火あぶりにされた時代に、知的探究心を抑えられない人間が、文字通り命がけで真理に迫っていく。原作マンガの第1巻で全細胞が震えるほどの激感動、速攻で全8巻揃えました!
登場人物の“覚悟”は読み手の魂を灼熱化、生きる勇気を奮い起こさせます。タイトルの「チ」は、知、地、血、智、値、いろんな解釈ができるかと。ぜひ、多くの方に観ていただきたい作品です!
※アニメ化が発表されてから長く待ち続けた本作。制作はあのマッドハウス、超豪華な声優陣、日本だけでなく世界的に話題を集めるはず!後世のサブカル史に「2024年は『フリーレン』と『チ。』の年であった」と記されるでしょう!
  『チ。〜地球の運動について』

//おすすめ番組情報を4日分まとめて更新すると、作業に1時間以上かかることも。つまり、それだけ良い番組が多いということ。地域によってチャンネルや放送日が変わるため民放を含んでいないのに、こんなにもある。

●10月1日…映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』の劇場公開日10/11がだんだん迫ってきた。あまり話題作がなかった今年の映画界で、最大のセンセーションを巻き起こすか。

●9月30日…先日(9/15※奇しくも関ヶ原の戦いの日!)、米国で“テレビ界のアカデミー賞”ともいわれる「第76回エミー賞」の授賞式が行われ、真田広之がプロデュース・主演を務める『SHOGUN 将軍』がエミー賞史上最多の18部門を受賞、見事、天下獲りを果たした!1949年以来、75年もの歴史を持つ同賞で、作品賞・主演男優賞・主演女優賞・監督賞・撮影賞・メイクアップ賞をはじめとした主要部門を総なめしたことは歴史的快挙。日本人受賞者も史上最多9名となった。
僕は『SHOGUN 将軍』とマーベルのスピンオフを見るためにディズニー・プラスに加入したこともあり、こんなに高く評価されたことが自分事のように嬉しい。

物語は豊臣秀吉が亡くなってから関ヶ原に至るまでの、徳川家康の頭脳戦。といっても、史実そのままではなく、登場人物の名もすべて変更され、家康は「吉井虎永」に、石田三成は「石堂和成」になっている。家康に通訳を命じられる語学堪能なキリスト教徒として戸田鞠子(細川ガラシアがモデル)が、そして外国人視点でこの時代を見る者として日本に漂着した英国人航海士ブラックソーン(三浦按針がモデル)が登場する。乱世を生き抜くため悪知恵を働かせることもあるが、どこか憎めない武将“藪重(やぶしげ)殿”を浅野忠信が実に良い演技で魅了していた。

『SHOGUN 将軍』が最も画期的なことは、物語の7割が日本語で会話されている点。これまで日本の制作者は、「海外で幅広くうけるためには英語がベースでなければ」と思い込んでいた。しかし、役者は日本語の方が感情がのるため、外国人はサムライたちの迫真の演技に息を呑みドラマに没入、言語のハンデを消し去った。また、従来の海外ドラマが描く日本は“なんちゃって日本”が大半で、中国の建物が混ざっていたりしたけど、本作では真田広之が徹底してリアルにこだわり、武士の作法・所作や小道具など細部まで監修。その執念が史上最多18部門制覇に結実した。
虎永を重厚に演じた真田広之は、主演男優賞のスピーチで「本作は東と西が(壁を越えて)出会う夢のプロジェクトでした。とても難しいプロジェクトでしたが、全員が一致団結しました。私たちは全員で奇跡を作る事ができました。そして我々は共により良い未来を作ることができます。 本当にありがとう!」と語った。

そして作品賞受賞時のスピーチで真田氏は「これまで時代劇を継承して支えてきてくださった全ての方々そして監督や諸先生方に心より御礼申し上げます。 あなた方から受け継いだ情熱と夢は海を渡り国境を越えました」と先人を讃えた。
鞠子役のアンナ・サワイ(ニュージーランド出身)は米『タイム』誌の「次世代の100人」にも選出されており、これから様々な映画で引っ張りだこになるのでは。

※僕は夏の間に『SHOGUN 将軍』(全10話)を観たけど、ここに感想を書かなかった。最終回が思っていた展開ではなく、脱力感からレビューする気になれなかった。重大なネタバレじゃないので書くけど、肝心の関ヶ原の戦いはありません。両軍が向き合っておしまい!なんじゃそりゃ!最後に関ヶ原の合戦があると信じ、「巨額のアメリカ資本で関ヶ原を再現したら、どんなに迫力ある映像になるだろう!わくわく!」という心持ちで9話まで観てきたので、肩すかし感がハンパなかった。むろん、関ヶ原がなくても素晴らしいのでエミー賞を総ナメにしたわけだけど、風呂に入って歯を磨いて正座をして最終回を観ていた自分としては「嘘だろ…」と倒れてしまった。だが、その後、吉報が。『SHOGUN 将軍』はシーズン3まで制作が決定したという!ってことはシーズン2で関ヶ原、シーズン3で大坂の陣だ。どえらい超大作シリーズになる。未来に大きな楽しみができて胸熱だ。

●9月29日…石破氏の言葉で印象に残ったものを20年前からメモしてきた。石破氏は核共有構想などから軍国主義のタカ派というイメージで語られがちなので、読まれた方は非常に驚かれるかと。以下に4つ紹介します。

(1)《石破茂〜愛国心を声高に言う人間は信用しない》(毎日新聞2006年9月23日)
愛国心は内面で密かに思うものなので、声高に言う人間は信用しない。最近は、自民党内の若い議員を見ても、怖い。過去の戦争を「すべて正しかった」と考えていて、頭は大丈夫かと疑いたくなる。日中戦争は明らかに侵略戦争だし、韓国併合は植民地化で、自衛戦争の面がある太平洋戦争でも、インドネシアの人を日本人化しようとしたのは間違っていた。
なぜ戦争を始め、途中で止められず、負けたのか…。そこから目をそらし、責任の所在を不明瞭にするのは愛国心ではない。戦争を語ることがタブーとされてきた反動で、「戦争に負けた」と教わった昭和40年代前半までとそれ以降の世代の分水嶺が消え、社会が左から右に大きく振れている。
この2〜3年、大っぴらにナショナリズムが叫ばれ、不快だ。国は戦中、言論統制により新聞など批判勢力を排除し、従わなければ「非国民」と斬り捨てた。なぜ同じことを繰り返すのか。そんなやり方では、国を誤っても幸せにすることはあり得ない。愛国心をあおって戦争し、負けたのが日本だ。

(2)石破茂ブログ〜田母神・前空幕長の論文から思うこと(2008.11.5)
(田母神・前空幕長の論文「日本が侵略国家だったというのは濡れ衣だ」について)「民族派」(右派)の特徴は彼らの立場とは異なるものをほとんど読まず、読んだとしても己の意に沿わないものを「勉強不足」「愛国心の欠如」「自虐史観」と単純に断罪し、彼らだけの自己陶酔の世界に浸るところにあるように思われます。
在野の思想家が何を言おうとご自由ですが、この「民族派」の主張は歯切れがよくて威勢がいいものだから、閉塞感のある時代においてはブームになる危険性を持ち、それに迎合する政治家が現れるのが恐いところです。
加えて、主張はそれなりに明快なのですが、それを実現させるための具体的・現実的な論考が全く無いのも特徴です。
「東京裁判は誤りだ!国際法でもそう認められている!」確かに事後法で裁くことは誤りですが、では今から「やりなおし」ができるのか。賠償も一からやり直すのか。
「日本は侵略国家ではない!」それは違うでしょう。西欧列強も侵略国家ではありましたが、だからといって日本は違う、との論拠にはなりません。「遅れて来た侵略国家」というべきでしょう。
「日本は嵌められた!」一部そのような面が無いとは断言できませんが、開戦前に何度もシミュレーションを行ない、「絶対に勝てない」との結論が政府部内では出ていたにもかかわらず、「ここまできたらやるしかない。戦うも亡国、戦わざるも亡国、戦わずして滅びるは日本人の魂まで滅ぼす真の亡国」などと言って開戦し、日本を滅亡の淵まで追いやった責任は一体どうなるのか。敗戦時に「一億総懺悔」などという愚かしい言葉が何故出るのか。何の責任も無い一般国民が何で懺悔しなければならないのか、私には全然理解が出来ません。

(3)石破茂ブログ(2019.8.23)
防衛庁長官在任中、アジア安全保障会議でシンガポールを訪問し、リ・クアンユー首相(当時)と会談した際、親日家の同首相は両国の安全保障協力の重要性について語った後、私に「ところで貴大臣は日本がシンガポールを占領した時のことをどれほど知っているか」と尋ねました。歴史の教科書程度の知識しか持っていなかった私に対し、同首相は少し悲しそうな表情で「さらに学んでもらいたい」と述べました。意外に思うとともに、自分の不勉強を恥じたことでした。(略)我が国が敗戦後、戦争責任と正面から向き合ってこなかったことが多くの問題の根底にあり、それが今日様々な形で表面化しているように思われます。これは国体の護持と密接不可分であったため、諸般の事情をすべて呑み込んだ形で戦後日本は歩んできたのですし、多くの成功も収めましたが、ニュルンベルグ裁判とは別に戦争責任を自らの手で明らかにしたドイツとの違いは認識しなくてはならないと考えます(政府自体がヒトラーの自決によって不存在となったドイツとは当然異なることも考慮した上で、です)。

(4)2018年9月のTBS『ニュース23』で当時の総裁選の相手、安倍氏を前にこう言いきった。杉田水脈議員は安倍氏が自民に招き入れた人物。
(杉田議員「(LGBTの)彼ら彼女らは子どもを作らない、つまり『生産性』がないのです」について)当たり前の話ですけど、“お子さんを産まないのは生産性がないのです”と、それは生産性の理解が全然足りないんじゃないですか。いま我々は生産性を上げていかなきゃいけない。“このお金を出してもこんなものがほしいな”ていう商品を作っていく、それが経済学的にいう生産性であって、お子さんを産む産まないなんて何の関係もないです。
生産性が低いと言い切ること、それを私はまったく正しいと思わないし、「多様な意見がある、だからいいんだ」っていう自由民主党であっていいとは私は思わないんですね。これでどれほど傷ついた人がいるだろうか。LGBTの方っていうのは、だいたい8%くらいいらっしゃるわけですよね。そういう人達が何の偏見もなく個人として尊重される、それが自民党の目指す姿なのであって、そうした人の気持ちを傷つけていいって事にならない。
私も安倍総理も中国ブロックですけど、この方(杉田氏)、中国ブロックの事実上(候補者名簿の)比例第一位です。我々中国地方が出しているという事になっている訳ですから、一票入れて下さった方々に我々は説明する責任を負っているんです。彼女が(安倍氏の指示で)一位になっているのは解散のその日に知りました。それは本当にいい事だろうか。(杉田氏を選ぶという)これが多様性があっていいことだと、私はそんな自民党であってほしいとは思わない!

このように極めてまっとうな歴史観や考えを持たれているのが石破氏。僕は国連で可決された「核兵器禁止条約」を支持する立場から、石破氏の核共有構想に否定的だけど、中国・ロシア・北朝鮮の振る舞いを前にアジア版NATO(軍事同盟)が必要という考えも理解できる。そこは、どういうやり方が日本にとって最善なのか、スタートラインの歴史認識が同じなので、中道左派はよく語り合っていけば一致点を見いだせると思う。

●9月28日…ジャーナリストの鈴木エイト氏は20年以上も統一教会を追ってきたこの問題の第一人者。 2023年時点で鈴木エイト氏はカルト系議員を排除した理想の内閣(岸田政権下)を発表している。ここから実際に誰が石破内閣や党幹部に抜擢されていくか、比較していくと面白い。
※役職が決まったら太字で追記します。名前があがっている14名のうち9名まで抜擢!

〔エイト氏による選考理由〕
(1)法務大臣・石破茂…解散命令請求訴訟にかかわる法務大臣。いち早く「教団解散」の議論をすべきと発言し、解散論の先鞭をつけた石破氏なら安倍派の意向に左右されずに政策判断ができる。 →総理大臣

(2)文部科学大臣・河野太郎…河野氏は消費者庁の有識者会議で旧統一教会について「解散命令請求も視野に入れ、宗教法人法に基づく報告徴収及び質問の権限を行使する必要がある」と盛り込んだ報告書をまとめ、岸田首相に「質問権発動」を促した。

(3)官房長官・上川陽子…上川氏は法務大臣時代、オウムの麻原を刑死させるなどカルトを怖れていない。上川氏には法相を辞めてからもSPがついている。

(4)国家公安委員長・村上誠一郎…教団の霊感商法などを取り締まる国家公安委員長に、安倍氏を「国賊」と呼んで国葬に反対して党から役職停止処分を受けた村上氏を起用すれば、「安倍政治からの決別」の姿勢を示すことができる。→総務大臣
※村上誠一郎「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊して、旧統一教会に選挙まで手伝わせた。私から言わせれば国賊だ」
※うおお、この日記で冷や飯を食っていた村上誠一郎議員を閣僚にと訴えていたら、ホントに総務大臣に抜擢された!しかも、総務大臣といえば、かつて高市氏が就任し、テレビ局に電波停止をチラつかせて言論弾圧したり、総務省の職員が作った行政文書を「ねつ造された怪文書」と決めつけ大問題になっており、高市氏にとって因縁の役職。そこにあえて村上議員を置くとは。ただただ、びっくり。

(5)総務大臣・船田元…教団イベントへ祝電を打っていたことをいち早く詫び、「自民党消費者問題調査会長として、いわゆる霊感商法などの悪質な取引を取り締まる立場にある」と教団監視を表明。

(6)防衛大臣・小野寺五典…小野寺氏はラジオで「教祖が韓国の人でその人が北朝鮮と交流をしていたとすると、日本からのお金が、教団を巡って北朝鮮に行って、それがミサイル開発で日本を脅してるとすれば、こういう流れはしっかり切ったほうがいい」と発言。→政調会長

(7)外務大臣・岩屋毅…安倍政権で防衛相を務めた保守派ながら、安倍支持派が防衛費2%への増額を主張していることを「最初に金額目標があり、乱暴なやり方」と批判するなど一線を画している。→外務大臣

(8)財務大臣・林芳正…安倍氏と長年のライバル関係にあった岸田派の現外相、手腕に期待できる。→官房長官

(9)経産大臣・平将明…霊感商法に批判的。→デジタル大臣

(10)復興大臣・小泉進次郎…震災被災地の支援をライフワークにする小泉氏は、神奈川県連会長として地方議員の脱教団化を推進しており、教団批判派の1人。→選対委員長
※神奈川県の議員を脱教団化した小泉氏を選対委員長にしたことで、「もう絶対に統一教会から選挙応援は受けるな」と全議員に示している。非常に重要な意味がある人事だ。

(11)環境大臣・今枝宗一郎…医師出身、接種推進派でコロナ対策にも詳しい。

(12)国土交通大臣・古屋範子…公明党の消費者問題対策本部長として霊感商法防止や被害者救済の提言をまとめた。

(13)厚労大臣・三原じゅん子…統一教会が熱心に推進した「子宮頸がんワクチン」接種反対運動と氏は戦ってきた。→こども政策大臣(初入閣)
※以前、三原氏はX(ツイッター)で裏金事件における安倍派幹部の対応を痛烈に批判していた。「幹部という立場にあったのだから自ら真相究明のため必死に汗をかき、その結果を国民に報告、説明を果たし、その上で自ら政治的責任を取るというのが本来の在り方なのではないだろうか」。氏は「政治的責任」にまで言及しており、これで白羽の矢が立ったのだろう。

(14)農水大臣・福田達夫…父はリベラルな福田康夫元首相。安倍派ながら反安倍勢力。→幹事長代理
※福田氏は統一教会との接点を「何が問題かわからない」とトンデモ発言をしたが、エイト氏「今は心から反省しているようだ」とのこと、これからに期待。

発表された石破新内閣で、首をかしげたのは経済安全保障大臣の城内実(きうちみのる/静岡)だけ。ゴリゴリの右派である城内氏は、かつて国連人権部門のリーダーから安倍政権が通そうとしていた「特定秘密保護法案」を批判されると、激怒して「場合によっては謝罪や罷免(要求)、国連分担金の凍結ぐらいやってもいい」と発言。人権擁護法案(廃案)に際しては「人権擁護法案通しますか、それとも日本人やめますか」と書いた。法案の賛否は個人の自由として、自分と反対の意見を持つ者に日本人をやめろというのは、政治家としてアウト。また、城内氏は新聞インタビューで「(靖国神社の代わりに)無宗教の新たな国立追悼施設を創る案はどうですか」と問われ、次の仰天回答をしている。「霊にも民主主義があって、亡くなった方(靖国の祭神)一人ひとりに確認したら、全員反対すると思いますよ。見えないものに守られ、動かされている感覚こそ、霊性なんです」(14年6月13日付・毎日新聞)。カルト色があり、わけがわかない。ただ、同じ記事内で「ヘイトスピーチやネット右翼みたいな狭量な国粋主義にうんざり」とも言っているので(いわゆる「お前が言うな」案件だけど)、その辺を石破氏は評価したのかも。政権のアキレス腱となるかどうか。
文科大臣として初入閣した阿部俊子議員は、選択的夫婦別姓について「どちらとも言えない」と回答。統一教会系なら100%反対しているため、そこは大丈夫な模様。

(追記)げっ、「牧原秀樹議員、2021年にさいたま市で開催された統一教会の合同結婚式に本人が出席し挨拶」ってマジか。2021年といったらつい最近じゃないか。石破新内閣で、よりによって法を司る法務大臣に就任とは。祝電だけとか、秘書が代理出席とかじゃなく、自分自身が出席して挨拶はヤバイ。当然、野党の追及もあるだろう。人身事故に関する投稿は人間性を疑われるレベル。身体検査、甘すぎないか。

  それを国会議員が言いますか

●9月27日…総裁選の石破氏の勝利は、ある意味、政権交代が起きたといっていい。自民党の柔軟性は健在だった、まさか安倍氏の天敵だった石破氏を選択できるとは。ぶっちゃけ、決選投票の直前の演説で、石破氏が安倍派を中心とした党内の裏金事件を念頭に「日本を守りたい、国民を守りたい、地方を守りたい、そしてルールを守る自民党でありたい!」と訴えたときに、“言って欲しいことを言ってくれた!”と手を叩くと同時に、これで氏の敗北は決定したと思った。

自民党の国会議員379人(衆参)のうち政治資金パーティー裏金事件に関わった議員は安倍派を中心に約100人もいて、うち500万円以上を裏金とした39人が処分されている(4千万円以上の3人は検察が起訴)。統一教会と接点があった議員は180人に達する。後ろめたさのある議員なら、「ルールを守る自民党を強調する石破政権では公認候補になれないかも」という恐怖心にかられる。高市氏は裏金事件の真相解明に極めて消極的であり、自らの推薦人20人のうち、13人までもが裏金議員(杉田水脈議員など)、また9人が統一教会と関わっていた。統一教会は高市氏のパーティー券を大量購入している。
解散総選挙が近づくなか、不安を抱く議員が高市氏に走るのは当然の流れだ。1回目の投票でトップが高市氏となったとき“公認になるか非公認になるかは死活問題だからな…”と感じた。
 

ところが!決選投票は大逆転が起きた。第3位で決選投票に残れなかった小泉進次郎氏の票がごっそりと石破氏に入り、石破票は154票→215票に爆増、高市票は181票→194票の微増に終わった。麻生氏はキングメーカーを気取って自派閥に高市氏に入れるよう命じたが、敗れてメンツが丸潰れとなり、新総裁の挨拶で壇上に上がった石破氏に拍手を送らなかった。
 
石破氏が勝てたのは、“自民党は生まれ変わらなければならない”と強い危機感を持つ議員がかなりの数にのぼったこと、高市氏では右派政権になり穏健保守層が立憲民主党(新代表の野田氏は中道保守)に奪われかねないこと、そして最後の演説で石破氏が「私は足らざるところがあり、多くの方々の気持ちを傷つけたり、いろんな嫌な思いをされたりされた方が多かったかと思います。自らの至らぬ点を心からお詫びを申し上げます」と率直に謝罪したことで、議員の心を動かしたことが大きい。石破氏は安倍政権が不祥事を起こした際に苦言をいうなど「仲間を背後から撃つ」人物として見られていた。まっとうな意見であっても身内への攻撃には違いない。でも、石破氏がそのことを心を込めて詫びたことで会場の空気が変わったという。
※2018年の総裁選で、石破氏が「正直、公正」をキャッチコピーに掲げたところ、党内から「安倍さんへの個人攻撃はやめろ」と批判され、その二つの言葉を封印せざるを得なくなった。それだけに今日堂々とこの言葉を掲げられ石破氏は感無量だろう。
 
新総裁となった石破氏は最初の記者会見で、裏金事件を踏まえ「ルールを守る政党でなければならない。守っているかどうか検証されるような仕組みをつくっていかなければならない」と述べた。政治の公正性や透明性が問われる事態に対し、その場しのぎで乗り切る姿勢を改められるか、今後の石破氏の手腕に注目している。
※石破氏と同様に、自民の良心としてずっと孤軍奮闘していた村上誠一郎議員(愛媛県)をぜひ閣僚に!村上議員は徹底して干されてきた。
※“女性初の総理”は女性の味方をする人がいい。選択的夫婦別姓をかたくなに否定し、男性視点で女性を抑圧する“名誉男性”は、歴史に残る女性初の総理としてふさわしくない。

●9月26日…明日13時からいよいよ自民の総裁選。選挙期間の間、候補者9人の討論など見てきたなかメモを整理。
(1)統一教会
統一教会の被害救済に取り組む弁護士らが公開質問状で「被害者救済や被害抑止に今後どう取り組むか」と聞いたところ、全員が無回答。『ニュース23』で小川アナが全候補者に「安倍さんが総裁応接室で教団幹部と面会していた証拠写真が今月スクープされ、党の深部で教団と繋がっていた可能性が出てきました。自身が総裁になった場合、“教団”との関係について何らかの再調査を行うという方がいらしたら、挙手をお願いします」 と聞いたところ、こちらも挙手ゼロ。正確にいうと、石破氏だけが手を途中まであげかけて、そのままアゴを触った。この件では全滅。
  アゴか〜(^^;)
(2)経済・労働政策
林氏「最低賃金の引き上げなどで格差の是正を図るとともに、稼ぐ力を高める」
石破氏「法人税はまだ上げる余地がある。所得税についても、負担する能力のある方には、ご負担をお願いする余地が多分にある(※庶民ではなく大企業・富裕層に増税するということ)
茂木氏「経済成長率が高まれば税収が増える。防衛力強化や少子化対策拡充に向けた2兆円規模の増税はやめ、増税ゼロを目指す」
小泉氏「解雇規制を見直して解雇しやすくする。人員整理が認められにくい状況を変えていく。同時に学び直しの環境整備も進める」
小泉氏は維新と同じで、解雇を容易にして、成長分野への転職を勧めることで経済を活性化させるという。だが、今の日本の経営者モラルでは、正社員を解雇して非正規を入れるから、どこも非正規だらけになるし、低収入でますます未婚率があがり、少子化が爆速する。解雇の恐怖で家も車もローンを組めず、経済がさらに萎縮していくだけ。氷河期世代なのに労働者の気持ちに鈍感というか、一度も就職したことがない小泉氏に言われたくない。
(3)裏金問題
多くの国民が苦しい家計でも納税しているのに、政治家は裏金を懐に入れ税を納めていない。それなのに、9人全員が裏金議員の扱いに神経を使い、はっきり自分の見解を述べず。中でも完全に後ろ向きなのは高市氏。
高市氏「いったん決まった処分に関して、総裁が代わったからといって全てひっくり返すのは独裁」
いや、その処分の甘さに国民が抗議しているわけで、国民の声に耳を傾けることは“独裁”ではないだろう。高市氏は、前回総裁選で支持を受けた6割が安倍派で、今回の推薦人20人のうち13人が裏金議員だったからこういう発言になったのかも。
※9/29追記。小泉氏は「裏金で処分を受けた議員は次の選挙で公認しない」と踏み込んだことを言っていた。
(4)防衛費
石破氏「立派な船や飛行機、車両を買っても、乗る人がいなければどうするのか。防衛費の増額自体はいいが、使い道について武器購入などだけでなく、自衛官の育成などにも使うべきでは」
その通り。ここ数年、自衛隊内部の自殺、パワハラ、いじめ、セクハラ、汚職などあまりに問題が続くため、志願者が激減しているときく。米軍から武器を爆買いするより、自衛官ひとりひとりを大切にし育成する方向に予算をもっと入れるべき。
(5)原発
石破氏「ゼロに近づけていく努力を最大限にいたします。再生可能エネルギー、太陽光であり風力、小水力、そして地熱、こういう可能性を最大限引き出していくことによって、原発のウェイトは減らしていくことができると思っています」
(6)靖国
高市氏「首相になったら、内閣総理大臣の肩書きで靖国神社を参拝する」
個人で参拝するならいくらでもしていいと思う。中国でさえ、個人の追悼は問題ないと言っている。しかし、総理の肩書きでとなると次元が異なる。韓国や中国にもメンツがあるため、本音がどうあれ対抗せざるをえなくなる。外交も貿易も人的交流も一気に冷え込み、韓国の大統領はせっかく親日政策をとっているのに、弱腰と言われないため方向転換に追い込まれる。高市氏が保守思想を持つのはいいが、近隣国と決定的な対立要因をこちらから作るのは愚かだし、世界もこの件では日本に同情してはくれない。
(7)夫婦別姓
小泉氏「別姓になれば家族の一体感が弱まるという。だが私には名字の異なる兄弟がいるが関係が弱いとは思わない。日本も別姓に踏み切るべき」
石破氏「(別姓は)あるべきだと思っています。男性であれ女性であれ、姓が選べないということによって辛い思いをしている、不利益を受けている、そういうことは解消されなければならない。同姓でいいんだよという方は同姓でいい。しかしながら、別姓にならないことで、いろいろな不利益、権利の侵害を得ているとすれば、それは解消されるべきものです」
(8)同性婚の法制化
河野氏のみが明確に「賛成」と回答。

僕は税制で富裕層に切り込むという石破氏、もしくは最低賃金の引き上げを唱える林氏がいいと思う。裏金と統一教会問題に対処できるのは、石破氏だけだろう。小泉氏は良いことも時々言ってるし、視点がもう少し労働者寄りになれば、オモシロ枠でありかもしれない。若い首相の誕生は、若者が政治に関心を持つキッカケになるかもしれない。
とにかく、政策に大きな差がないのなら、僕は国会答弁で「嘘をつかない」人がいい。これホント大事。

  原発は最終的にゼロを目指すとの事

//袴田さん、再審で約60年ぶりに無罪(26日)。死刑判決を受けて48年も投獄され、人生の大半を牢屋で過ごす。裁判長(静岡地裁)は「証拠は三つとも検察のねつ造」と断じ、「国からの救済が遅れて申し訳ありません」と。死刑執行の恐怖に毎日さらされ、獄中で心を病んでしまった袴田さん。もう88歳であり、年齢的にもタイムリミット、検察は上告せずこれで結審してほしい。(凶悪犯罪の被害者遺族が死刑を望む気持ちはわかる。一方、死刑制度が廃され終身刑なら、袴田さんは恐怖で心が壊れなかった可能性が。まして死刑が執行されていたら取り返しがつかないことに…。日本全体でいま一度死刑制度について考える時期に来ていると思う)

●9月25日…大相撲秋場所(九州場所)で2度目の優勝を飾った大の里(24)が大関昇進!初土俵からわずか九場所での大関昇進は昭和以降で最速!来場所も大注目。

//元寇モンゴル兵と戦う対馬の武士を描き、神ゲーとして名高い『ゴースト・オブ・ツシマ』。その待望の続編が発表された。今度の舞台は1603年の北海道!蝦夷地と呼ばれていた頃の北の大地で、どんな物語が展開されるのだろう。ただ、アイヌ民族が和人に蜂起した「シャクシャインの戦い」は1669年だからちょっと時代が異なるし、予告編にもアイヌらしき人物は登場しなかった。とはいえ、この時代の北海道にアイヌが出てこないのは不自然なので、交易シーンなどで登場すると思う。アイヌ文化理解の助けになるといいな。発売は2025年。
※PS5のみの販売らしい。自分はPS4までしか持ってない…ついに買うときがきたか。

●9月24日…立憲代表選から一夜が明け、新たな執行部が発表された。野田氏は昨日の就任演説で「投票が終わればノーサイド、挙党態勢でいく」と言っていたのに、フタを開けてみれば、自分に投票してくれた議員を重要ポストに配置し、枝野氏はお飾り的な最高顧問、泉氏・吉田氏は遠ざけられた。どこがノーサイドなのか。野田グループ以外では、辻元清美氏が代表代行に抜擢されたけど、立憲の代表代行って3人いるんだよね…。っていうか、なんで大串議員が選対委員長を続投するんだろう。大串氏は、統一教会系の団体イベントに秘書を3回も代理出席させ、祝電も送るなど、他の立憲議員より教団に近い。また、立憲が自民の裏金を問題視して政治資金パーティーを禁じる方向に進むなか、大串氏は自分の政治資金パーティーの案内状を送ってことが発覚、中堅・若手議員から大ブーイングを浴びた。僕の中では「この人の続投はない」と思っていたので、ニュースに目が点になった。野田さん、他にも良い人材がいるでしょう。

●9月23日…新自由主義(格差社会拡大)でも共産主義(全体主義の土壌)でもない、福祉を重視した格差の少ない社会を求める人、その受け皿が立憲民主党ではなかったのか。旧民主党政権で最も保守寄りだった野田氏をトップに置くということは第2自民党を目指すということ。僕は「それはコアな支持層が求めるものではないのでは」と考えていけど、代表選における党員サポーター票の第1位は野田氏だった。これは「立憲の支持率が低迷するいま、本気で政権を獲りに行くなら、裏金や統一教会問題に閉口している保守票を取り込める野田氏がいい」という判断なのか。演説に迫力のある野田氏なら、自民の新総裁ともバチバチにやりあえるのは確かだが…。野田氏は維新との連携を何度も口にしている。だが維新は格差拡大の新自由主義を是(ぜ)としており、そんな社会はもうしんどい。

政権交代が起きた2009年、総選挙の投票率は約70%に達し、多くの国民が投票所へ足を運んだ。だが、野田元首相は「消費増税をしない」という選挙公約を破って自公と組んで増税路線を突っ走り、使用済み核廃棄物の保管場所が決まっていないのに原発再稼働を強行、それまで自民でさえ控えていた国産武器の輸出にも前のめりだった。尖閣諸島を中国への根回しなく国有化し(それまで「議論を棚上げする」という両国の合意があった)、今に至る火種をまくなど外交センスもない。あげく、内閣支持率は20%を切り、70人以上が離党。周囲の声に聞く耳を持たず、安倍氏の挑発にのって衆院を解散させ、総選挙で惨敗し旧民主党政権をぶっ潰した張本人だ。

野田元首相が断行した総選挙の投票率は戦後最低記録を更新(59%)した。その後の自民政権でも下がり続け、2022年の参院選では52%まで落ちてしまった。野田元首相がやらかしたことのなかで、この「国民が政治に失望し、選挙に関心を失った一連の流れを最初に作った」ということが最大の汚点と思ってる。それゆえに、代表選の結果にしばし茫然とした。
とはいえ、野田氏は勝利したものの、内訳を見ると地方議員票は枝野氏がトップ。国会議員でも、野田氏の支持者は72人と6割に届かず、63人の票を得た枝野氏とは9人差。党内は、票の上ではほぼ真っ二つに分裂している。

立憲には、今回の吉田晴美議員のように、食料品は消費税を無課税にするなど、消費減税を訴える人がいる。しかし、野田氏は一貫して減税に否定的だ。それでは、リベラルな議員は党を割って出ていき新党を作るべきなのか。だが、そうなれば新党も、立憲も、どちらも少人数になり、政権交代など夢のまた夢。立憲リベラル派&れいわ新選組&社民&共産主義と訣別した旧共産党、この4つが大同団結した新党しか、もう自分の票が死に票にならない道はないけれど、果たして政治家がそれをわかってくれるか。共産は正しいことを言っても支持率が超低空飛行を続けており、真に政策を実現したいなら、社会民主主義に大転換するしかない。ほんと、投票先を作って!

●来週のテレビ番組はニュース番組やドキュメンタリーが充実!

●能登半島、大地震に続いて過去最大の豪雨。あまりに理不尽、ひどすぎる。

●9月も下旬というのに静岡の気温が39.2度!何が起こっているんだ…。

●大谷選手がメジャーリーグ初、前人未踏のホームラン50&盗塁50の50−50を達成!(9/20)…って書いたら、3打席連続HRで51-51に!!今日は6打席6安打10打点&2盗塁3HR、異次元過ぎる。漫画やアニメか!?(☆_☆)
  チームメイトの表情も良い!


●9月14日…谷中霊園巡礼の告知ページを、当ページの冒頭にアップしました!

●9月13日…先日、イギリス各地の人種的憎悪・暴動を煽った「キーボード戦士」(=英国版ネット右翼)に実刑判決が速攻で下された。発端は7月29日にイギリスのサウスポートで発生した痛ましい事件。17歳の少年がダンス教室の女の子3人を刺殺した。
事件発生後のSNSでは「犯人は亡命を求めてイギリスに来たイスラム教徒の移民だ」といったデマ情報が拡散された。これらのデマはイスラム嫌悪や移民排斥の感情に満ちたものだった。イギリスでは18歳未満の容疑者の名前は公表されないが、事件を担当する判事は7月31日、誤情報の拡散を阻止するため容疑者は17歳のアクセル・ルダクバナだと公表した。ルダクバナ容疑者はイギリスで生まれており亡命者ではなかった。ルワンダ出身の両親のもとイギリスで育った。それにもかかわらず、ネットには「密航ボートでやってきたシリア難民だ」という偽情報や「もうたくさんだ」「船を止めろ」など憎しみを帯びた言葉が投稿され、マンチェスター、リバプール、ロンドン、ベルファストなど各地で暴動が発生、モスクへの攻撃や店舗の略奪が相次いだ。

8月4日には北部ロザラムにおいてデマを信じた約700人がイギリスへの亡命希望者の宿泊施設を取り囲んで窓ガラスを割り、火炎瓶を投げつけ放火した。暴動は2週間も続き、警察は『極右団体イングランド防衛同盟』の支持者たちが背後にいるとしている。
スターマー英首相は同じ4日に会見を開き、「この国の人々には安全に生きる権利がある。それにもかかわらず、イスラム教徒のコミュニティが標的にされ、モスクが攻撃され、他のマイノリティのコミュニティが狙われ、路上でナチスの敬礼が行われ、警察官が攻撃され、人種差別的な暴言とともに不当な暴力が行われている。 私はためらうことなく、これを極右の暴行と呼ぶ」「この無秩序な行為に関わった者は、直接的にであろうが、ネット上で扇動するだけして逃げ出そうが、後悔することになるだろう」と述べた。

『極右団体イングランド防衛同盟』は2009年にトミー・ロビンソン氏らによって設立された反イスラムグループ。2018年には氏のTwitterアカウントが永久凍結されたが、Twitterを買収したイーロン・マスク氏がロビンソン氏のアカウントを復活させた。マスク氏は同じく4日、ロビンソン氏が最初に投稿した暴動の動画に対して、「内戦は避けられない」とコメントした。スターマー首相は、暴行を肯定するかのようなマスク氏のコメントにも「この国で今起きているのは、組織化された違法な暴力行為であり、街中にもネット上にも居場所はない」と批判している。

8月5日、警察は暴動に関連して378人が逮捕されたと発表し、「これは抗議活動でもなければ、人々による民主的権利の行使でもない。不必要な暴力であり、市民相談所や図書館のようなコミュニティの重要な拠点が完全に破壊されている」と指摘。
人種差別と闘う団体「ホープ・ノット・ヘイト」によると「サウスポートの暴動は極右インフルエンサーが誤った情報を広めた結果であり、1つのグループや1人の人間だけによるものではない」としている。

「X」(旧ツイッター)に9万人以上のフォロワーを持つウェイン・オローク被告(35)は、7月28日〜8月8日にかけて人種的憎悪を煽る目的で偽情報を投稿し、事件をきっかけにイギリス北東部で起きた警察と集団との騒乱で、車両が放火されたことを称賛した。裁判ではナイト裁判長が「あなたは他人がやっていることに巻き込まれたのではなく、その行為を扇動していた」「あなたのような『キーボード戦士』が火に油を注いだ」と被告に語った。
オローク被告は「自分の行為は悪い冗談だった」と主張したが裁判長は受け入れず、「どこにユーモアがあるというんですか、オロークさん?」と尋ねた。8月16日、被告に“禁錮3年の実刑”が言い渡された。判決言い渡しの後、警視正は「公衆の面前だろうとオンライン上だろうと、誰もが自分の行動について責任を負うことを示している」と警告している。

僕が驚いたのは、ネットのヘイトデマの多くが放置されている日本(しかも議員までヘイトを投稿)に対し、英首相の「差別暴動に関わった者はネット上で扇動するだけして逃げ出そうが、後悔することになる」という毅然とした態度、判決の速さ(逮捕から2週間もない)、そして3年間の実刑判決となったこと。日本の場合、執行猶予がつくか、ヘタをしたら書類送検で終わるかもしれない。スターマー首相のようにヘイト煽りへの危機感を持ったリーダーが日本にもほしい。
X(ツイッター)の「嘘や誇張でも炎上すれば金が入る」という仕組みが廃止されない限り、もうどうにもならないとこまで来ているのでは。

●9月12日…きたる10月19日(土)午後に東京の谷中霊園を世界墓マイラー同盟のメンバーと案内します。徳川慶喜公、渋沢栄一氏、森繁久弥氏、浅利慶太氏など30名に巡礼を予定。数日中に、申込み受付など詳細な特設ページをアップしますね。

●9月11日…本日の毎日新聞夕刊・第2面に《墓マイラーが考える“追悼”》として、ゴッホやドストエフスキーなど偉人の墓への感謝を伝える墓参りや、近年の墓じまいについて思うことなど、先日受けた取材が掲載されています。記者の方とじっくり話し合ったことが反映されています。
  
第一面をめくったら3分の2が墓マイラー記事!この規模になると思っておらず仰天。丁寧な記事にしてくだり記者さんに感謝。

●9月10日…先月末に上京した際、荒川沿いに建立された「悼」碑を初めて巡礼。関東大震災の直後、当地の堤防で最大100人の朝鮮人や社会主義者が殺害されたと伝わる。荒川周辺は都内でも虐殺がひどかった。町工場が点在しており、さらに当時は荒川放水路の工事中だったこともあり、多くの朝鮮人労働者が暮らしていた。荒川に架かる旧四ツ木橋は震災で崩壊しなかった橋のひとつで、地震による火災に追われた人々が対岸へ逃げるため殺到し、混乱のなかで「朝鮮人が井戸に毒を入れた」「あちこち放火している」などのデマが飛び交い、パニックになった群衆は「殺られる前に殺れ」と朝鮮人の生命を奪った。自警団は尋問により朝鮮人をあぶり出し、千葉から来た軍隊は機関銃を持ち出し処刑したという。

なぜ「…と伝わる」「…という」なのか。遺体も物証もないからだ。戦後、地道な調査により、虐殺の目撃者や一部当事者などから150もの生々しい証言が集まったが、1982年に現地の土手を掘り返したところ人骨が出なかった。虐殺否定派は骨が出なかったことで殺害もなかったと主張するが、骨がない理由は2つ考えられる。ひとつは、震災2カ月後の11月中旬に亀戸署の巡査19名が作業員に変装して遺体を掘り起こし、60名の警官が周囲に警戒線を張るなか、トラック3台で運び去ったと当時の複数の新聞に掲載されていること(別の日にも掘り返されている)。もうひとつは、1982年に掘り返した場所は建設省(当時)の許可を得たエリアのみで、既にコンクリート敷きとなっている土手に近いエリアの調査ができなかったうえ、穴はその日のうちに埋め戻すなどの制約があり、一部しか掘ることができなかったためだ。

150もの証言があり、当時の新聞にも遺体がどこかへ運び去られたとあるのに、その遺体が見つかっていないために犠牲者は追悼されることもない−−これではあまりに殺害された人々が不憫(ふびん)だと、有志が現場近くの私有地を買い、近所の人に事情を説明したうえで2009年に「悼」の一文字を刻んだ追悼碑を建てた。付近一帯に犠牲者が埋葬されたなら、事実上の墓石であり、この石がある限り非業の死を遂げた名もなき人々は後世に伝えられていく。その存在が忘れ去られることはない。墓マイラーを続けていると、墓石や追悼碑の中に「黙すれど叫ぶ」といったものと出会うことが少なくない。この「悼」碑もまさにそれだった。

※大量埋葬が最初に発覚したのは、震災当時に近隣の亀戸署で、日本人の労働運動家が警察によって虐殺される事件、通称「亀戸事件」が起きたため。後日、「亀戸事件」の遺族らが遺骨の返還を求める運動を弁護士らと始めたことで、はからずも遺体が埋められたとされる荒川河川敷から掘り起こされ、「他にも百人ほど埋められていた」という目撃証言に繋がる。その後、先述したように軍のトラックで運び出された。
虐殺事件のあった荒川の土手 朝鮮人慰霊碑に刻まれた「悼」

/歴代の都知事は毎年9月1日(震災当日)に開かれる朝鮮人犠牲者の追悼式典に追悼文を寄せてきたが、小池知事は就任2年目の2017年以降「都慰霊協会が営む大法要で、関東大震災のすべての犠牲者に哀悼の意を表している」として見送り、何より「朝鮮人虐殺はあったか」という記者からの質問に対し、会見では「様々な説があります」と事実認定について明言を避けている。先月(8/5)、東大の教職員が小池知事宛てに、「朝鮮人虐殺をはっきり認めるべき」と要請書を初めて提出した。虐殺問題を研究する外村大(とのむら・まさる)教授(近代日本史)ら83人の連名で、虐殺について明確に答えない小池知事に「定まった評価を受けている学説への信頼を毀損(きそん)している」と批判した。
小池知事は「関東大震災で亡くなった人すべてを大法要で哀悼している」と主張しているが、天災で亡くなった人と、殺人事件で殺された人は、死に至る過程がまったく違う。後者は大地震を生き延びたのに人間に殺されたのだ。虐殺犠牲者への追悼には「二度と同じ過ちは繰り返さない」という決意表明も含まれている。それを「すべての犠牲者に哀悼の意」とするのはおかしい。

/一方、埼玉の大野元裕知事は朝鮮人虐殺を悼んで市内で開かれた式典に、追悼文を今年初めて送付している。旧片柳村(さいたま市見沼区)で殺された24歳の姜大興(カンデフン)さんの追悼式に送られた。大野知事は8月27日の会見で「デマに基づいて朝鮮人に対する虐殺があったということについては、痛心(つうしん)に堪えない」と述べ、追悼文送付を検討する考えを示していた。県内では9月1日に朝鮮人の犠牲者が多かった熊谷市、本庄市、上里(かみさと)町で自治体主催の追悼行事があり、各市町の首長が参列している。小池知事との違いが際立つ形に。

●9月9日…大阪のテレビメディアでは急に「マスコミが斎藤・兵庫県知事をいじめている」と言い始めた。事実と異なるため、X(旧ツイッター)から転載します。

塩タン@siotantantanta
(前回の兵庫)知事選では井戸知事の印象を吉本芸人やメディア使って下げまくり、金澤副知事のことを井戸知事の継承だとうたって斎藤を当選させる維新らしい汚いやり方で斎藤が当選しました。(公用車)センチュリーもそのひとつでした。

Kako@kakopontan
当時、「在阪メディアは、もう斎藤を当選させると決めているんだな」と思うことが何度もありました。センチュリーの嘘なども、どこの局も訂正しない。あれはリース車で、井戸知事の前任が自動車事故で亡くなられ、周囲から懇願されての利用だったことも、井戸知事は徒歩で登庁していたことも。吉村知事も斎藤もとにかく「自分たちは身を切る」「センチュリーが贅沢」ばかり。「兵庫県はずかしい」ツイートには呆れるばかりでした。身を切った(身を切る改革)あげくに「たかり」に走っては元も子もありませんね。報酬に見合った仕事をすることこそが大事だという当たり前のことが、維新によって本当に歪められたとも思います。

epcmd@DecultureEpcmd
2021年、あらゆるメディアがあまりにも不自然な「斎藤アゲ」をしていた
当然、違和感を持った県民はたくさんいて、「これはヤバい」と違う候補を全力で推し、斎藤を阻止しようとしました。それは叶わなかった。
今、「メディアが斎藤をいじめている」と飛び交ってるが、彼が「メディア側」なのです。

●9月8日…立憲はジェンダー平等を掲げていながら、代表選の候補者はオッサンばかりなので閉口していたら、候補締め切り30分前に吉田晴美議員(52)が推薦者20人を集められて出馬にこぎつけた。同じく出馬を目指していた江田憲司議員(68)が、自分の推薦人を彼女に譲って一本化した。江田氏「このジェンダー平等を訴える立憲民主党代表選に女性候補が1人もいないという選択肢はあり得ない」。江田氏グッジョブすぎる。
吉田議員と江田議員は次の政策協定書にサインをした。「(1)物価高に苦しむ国民生活を守るため消費税の時限的な5%減税、特に食料品の消費税非課税を実現(2)富裕層に応分の税負担を求め、中間層や低所得層に再分配する」。素晴らしい協定だ。
自民の総裁選には女性が2人出ており、立憲がゼロ人なら目も当てられないところだった。立憲幹部は立候補してくれた吉田議員に感謝するべきだし、そのために降りてくれた江田議員をねぎらうべき。

//ドジャースの大谷選手(30)が地元のガーディアンズ戦で45号ホームランを放ち、46盗塁と合わせ、前人未到の「45本塁打-45盗塁」に到達!残り20試合あり、異次元記録の「50-50」も夢じゃない。すごすぎ。

//来年、四国で講演できそう。愛媛の郷土資料館からの依頼であり、実現したら四国の読者の方と会えますね!

●9月7日…パラリンピックの車いすテニス男子シングルスで小田凱人(ときと)選手が史上最年少の18歳で金メダルに輝いた。世界ランキング1位の英国ヒューエット選手(26)との大接戦を制した。「凱人」という名前の由来になっているのがパリの凱旋門といい、パリでの優勝は感無量と思う。
印象深かったのは試合終了後のワンシーン。優勝が決まると、歓喜した小田選手は車椅子の車輪を両方外してコートに仰向けになり、両手で顔を覆った。そこにヒューエット選手がやって来て、小田選手の勝利を讃えるとともに、手をとって起こしてあげ、外れた車輪を渡していた。これまでヒューエット選手は“絶対王者”国枝慎吾氏に優勝を阻まれ、今回こそと思っていただろう。スポーツマンシップの真髄を見た。
優勝して仰向けになる小田選手 勝利を讃えるヒューエット選手

●9月6日…楽しんで見ていたアニメ『T・Pぼん(第二期)』『推しの子(第二期)』『逃げ上手の若君(第一期)』が一斉に終わった。いま一本も録画して見ているアニメがないんだけど、こういう状態は数年ぶり。『T・Pぼん』はタイムパトロールの話で藤子・F・不二雄先生が原作。世界史の勉強になるためお薦め。音楽もいい。『推しの子』第二期、前半は勢いがあったけど後半で失速。舞台のエピソードは良いんだけど、有馬のくだりが長すぎた。『若君』は楠木正成が出るなど盛り上がってきたところでシーズン2へ。
※現在、次のシーズンを待っている傑作確定アニメは『ヴィンランド・サガ』『ゴールデンカムイ』『キングダム』『SPY×FAMILY』の4作。

【9/14追記】『推しの子(第二期)』も『逃げ上手の若君(第一期)』もまだ終わってませんでしたッ!オンエアが延びていただけでしたァアアア!大きな勘違い、申し訳ありません(汗)

●9月5日…兵庫の斎藤知事のパワハラ問題、机をバンバン叩いて怒鳴り散らし、部下にモノを投げつけたことを、大阪維新の吉村氏が問題にしているけど、一番ヤバイのは内部通報者に懲罰人事をして、相手を自殺に追い込んだこと。そこに触れるべき。
公益通報に対し、(第三者ではなく)通報の対象者となった本人が「これは公益通報ではない、誹謗中傷のたぐいだ」と判断して、本来は通報者保護法で禁止されている“犯人探し”をして、様々な脅迫をして懲戒処分を行い、ついには相手を自死に至らせた。公益通報者保護法を完全に無視して、私怨でめちゃくちゃな報復をしたことが大問題。

/この件で、維新はパワハラの真相究明を求める百条委員会の設置に反対し、それだけでもイメージダウンなのに、維新・馬場代表が斎藤知事の擁護を繰り返したため、ネット空間では維新に対する信用度がどんどん落ちているように見える。

/おごれる者久しからず。維新はこれまで大阪では「無敵」状態だったが、4月に藤田文武幹事長のおひざ元・大東市の市長選で公認の新人が落選(僕の地元)。吉村氏の出身地・河内長野市の市長選(6月)では公認候補を擁立できなかった。府外では京都市長選(2月)や東京都知事選(7月)でも独自候補擁立を目指したが、いずれも不戦敗に終わっている。
府民の“維新離れ”を象徴しているのが、先月25日に投開票された大阪府箕面(みのお)市長選。大阪維新の会の現職、上島氏(66)が無所属の原田氏(38)に大敗を喫した。2010年の結党以来、維新公認の“現職”首長が落選するのは初めて。敗北した上島氏は6月の市議会で、万博に関連して批判的な質問をした市議に「万博行くなよ。出入り禁止や」とやじを飛ばし、撤回に追い込まれている。首長が権力を振りかざしてやじを飛ばすとか、そういうの、もうアウトです。

●9月4日…歴史上の人物がもしスマホを持ってたら、という架空の設定でコミカルな時代劇を作ってきたNHKの“偉人のスマホ”シリーズ。来週から新作の『紫式部のスマホ』が始まるといい、めっちゃ楽しみだ。これまで光秀、土方、義経、信長、秀吉、三成&家康と男性ばかりだったので、第7弾にして初の女性主人公になる。偉人のLINE&ツイッターの画面が小ネタ祭りで、どのシリーズも場面が変わる度に静止画像にして噴き出している。今回、清少納言や和泉式部とのガールズトークも気合いが入ってそう。

●9月3日…国際刑事裁判所(ICC)には124か国・地域が加盟しており加盟国には容疑者の逮捕義務がある。現在、ICCは戦争犯罪の容疑者として、ロシアのプーチン大統領、イスラエルのネタニエフ首相、ハマスの幹部複数に逮捕状を出している。プーチン氏は逮捕を避けるため、昨年南アで開催された新興国グループ「BRICS」首脳会議の対面での出席を見送った。今後も彼ら容疑者は未加盟の国しか訪れることができない…はずだった。
昨日モンゴルは、1939年に日本軍とソ連軍が衝突したノモンハン事件の85周年記念式典に合わせてプーチン氏を招待。氏は2日間モンゴルに滞在し、3日夜に帰国した。モンゴルは逮捕できなかった。

この滞在中、ICCのカーン主任検察官は、これまでモンゴルが積極的にICCに加盟し判事を出すなど協力的な姿勢を示してきたことに触れ「モンゴルは正義が増えることを望むという誓約に署名した。法の支配とその条約を順守することを望む」と、同国に逮捕義務があることを強調した。ICCには逮捕状は出せても、逮捕するための警察組織がないので、逮捕するかどうかは加盟国に委ねられているからだ。ICC締約国会議のカウコランタ議長「加盟国が(逮捕の)義務を果たすことなく、プーチン氏を自国の領土に入れることは許されない」。

だが、モンゴル政府は動かなかった、というか動けなかった。プーチン氏の出国後、モンゴル政府の報道官はエネルギー面でのロシアへの依存を理由に逮捕は困難だったと弁明した。「モンゴルは石油製品の95%、電気(不足電力)の20%以上をロシアから輸入している。この供給が私たちと私たちの人々の生存を確保するためには不可欠だ」。つまり、“申し訳ないが我々の手は縛られているようなもので逮捕は困難だ”ということ。
モンゴルとロシアは事前に不逮捕で合意したとみられる。モンゴルの立場も分かるけど、今回の逮捕見送りはICCの権威に疑問符が付く悪しき前例となってしまった。逮捕せず国際秩序をないがしろにするなら、最初からプーチン氏を招待するべきでなかった。今回の件でプーチン氏はロシアが孤立していないことを内外にアピールできるし、今後はICC加盟国であってもプーチン氏の訪問を受け入れようとする国が出てくるかも。

今後、同様のことが続かないためにも、加盟国への罰則が必要と思う。これは処罰が目的ではなく、罰則の存在を理由に、弱い立場の国が戦犯容疑者の入国を断りやすくなるからだ。
2度の世界大戦を経験した人類は、戦争を避けるために、国連、国際司法裁判所、国際刑事裁判所などを作り、話し合いや司法で解決するよう努力してきた。ロシアのように国連安保理の常任理事国が他国を侵略したり、パレスチナで4万人の市民を殺害しているイスラエルを支援するアメリカが非難されず、また可決された核兵器禁止条約を核保有国がスルーするなど、国連を取り巻く環境は問題だらけ。それでも、武力衝突を回避する方法が他にないため、こうした国際機関を支えていくしかない。モンゴルはICCの存在意義を揺るがす国際的な裏切り行為をやったという自覚を強く持ち、猛省してほしい。

※国際刑事裁判所(ICC)と国際司法裁判所(ICJ)を混同しないよう注意。後者は国連の常設司法機関であり、領土の範囲など国家間の係争案件の解決を役割としている。一方、ICCはあくまで「個人」の戦争犯罪などに関する刑事責任を明らかにして処罰を科し、将来の同種犯罪抑止を目的としており、全く別の存在。プーチン氏は個人として人道上の罪を問われている。

●9月2日…パラリンピックの車いすラグビー、日本が初の金メダル!準決勝で世界ランキング1位のオーストラリアとの接戦を制し、決勝ではランキング2位の米国を48―41で破り頂点に立った。2004年のアテネ大会から連続出場している日本。これまでは2016年リオデジャネイロ大会と前回東京大会の銅メダルが最高であり、ついに悲願の優勝を果たした。主将の池崎大輔さん「目標としていたみんなの夢がかなった。これだけのために、今までつらい練習を積んできた。全てのことが報われた幸せな瞬間だった」。

//パラリンピックのテレビ中継が、先日までのオリンピックに比べて極端に少ないと、出場選手から嘆きの声があがっている。多くのメディアは先のオリンピック中継に熱量を注ぎ込み、ヘトヘトに燃え尽きた感がある。
次回からパラを先に開催してみては。先んじてパラをやれば、「4年ぶりのパラリンピックです!」と今の何倍も注目が集まり、多くの競技が中継されると思う。

●9月1日…ビッグサイト講演、墓巡礼、30年ぶりの旅仲間との再会、世界墓マイラー同盟メンバーとの打ち合わせ等、濃密な4日間を終え、台風10号の乱気流にもまれながら昨夜大阪へ帰還。新幹線は静岡どまり、夜行バスも全席売り切れというなか、航空会社が臨時便をたくさん飛ばしてくれて、お陰で戻って来ることができた。僕は新幹線が止まるレベルの荒天なら、飛行機も欠航すると思っていたので、鉄道が止まっても飛行機はガンガン飛ぶというケースがあるのだと知った。
講師として参加したビッグサイトのエンディング産業展、学ぶことが多かったので、後日感想をまとめますね。講演後、会場で「文芸ジャンキーの読者です」と声をかけてくれた方、本当に嬉しかったし、何年も読者でいてくれて本当に有難うございます!(マジで感激しました)

/台風で宿や列車にカンヅメになる可能性があると予測し、ずっと読みたかったミヒャエル・エンデの長編小説『はてしない物語』を旅に持参、56歳になってついに読み始めた。エンデ作品は『モモ』しか読んでないことが、長年ずっと後ろめたかった(汗)。いま4分の1まで来たけど、めちゃくちゃ面白いね。やっぱエンデは心が優しいね。

●8月27日…台風10号が接近中ですが、明日28日から2日間《東京ビッグサイト》で催される『第10回エンディング産業展』は、今のところ予定通りに開催されます。
僕の墓マイラー講演は29日(木)13時からですが、交通機関の混乱を避けるため、前日に上京して本番に備えるつもりです。
このイベントは、両日でなんと「34」ものセミナーがあり、すべて参加無料です!世界の採石場からの中継や、宗教メディアサミット(仏教×カトリック×プロテスタント)、石田純一さんの企画、9宗派合同供養、様々な内容が同時進行で開催されます。

全セミナーの内容の確認と申込みは以下の一覧表から行えます(無料ですが事前登録が必要)。
平日ではありますが、記念すべき第10回のイベントであり見どころも多いため、都合がつく方は是非お越しください。僕も全身全霊を込め、37年間の墓マイラー人生で出会った世界の感動的な墓を語ります!

//大阪に戻るのは31日(土)を予定、サイトはその日に更新再開します。問題は土曜に東京から大阪に向かう新幹線が動くかどうか。台風で運休になればネットカフェで夜を明かし日曜に戻ります。

●8月26日…お盆に長野県を墓巡礼で縦断、さらに福井、岐阜、石川の一部も含め45カ所の墓所や史跡を訪れました。5日間の走行距離は約1700km、偉人の略伝、墓所の場所などを共有しますね。
この旅では、真田家の霊廟内部見学(重要文化財!)、アニメ化が話題の『逃げ上手の若君』北条時行の墓、島崎藤村一族の墓所、最初の剣豪・念阿弥慈恩の墓、川本喜八郎の人形美術館、戦死した若い画家たちの戦没画学生慰霊美術館(無言館)その他多くが心に残り、変わったところでは浦島太郎の釣り竿が超インパクトでした。
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《長野県》
・小林一茶(1763-1828)…庶民派の俳人。最晩年に暮らした土蔵。大火で焼け出され土蔵で生涯を閉じた。「めでたさも中くらいなりおらが春」/信濃町柏原の小丸山墓地
・福島正則(1561-1624)…秀吉配下の猛将。賤ヶ岳七本槍の筆頭。関ヶ原の戦で徳川方につき50万石の大名となったが、城修築の件で所領を没収され信濃に蟄居(ちっきょ)した。五輪塔が入った霊廟は命日だけ開く/小布施町の岩松院(がんしょういん)。この寺の21畳の天井画(鳳凰図)を68歳の北斎が手掛けた。
・真田信之(1566-1658)…松代藩初代藩主。関ヶ原や大坂の陣で徳川につき真田家を存続させた。墓所の「真田信之公御霊屋(おたまや)」は、かつては真田の殿様しか入ることができなかったが、2016年の大河『真田丸』放映を機に、事前予約をすれば一般人も内部を見学(千円)できるようになった!/長野市松代町の長国寺
・佐久間象山(しょうざん)(1811-1864)…幕末の兵学者・思想家。信州松代藩士。先見の明を持ち「外国の技術を手に入れ外国を制す」と開国論を唱えたが京都で攘夷派に暗殺された。門人に勝海舟・吉田松陰ら。生誕地跡の象山神社の高義亭(こうぎてい)は象山の客間で、高杉晋作や久坂玄瑞、中岡慎太郎が来訪。近隣の象山記念館に遺品。/長野市松代町の蓮乗寺
・村上義清…武田信玄を二度も破った信濃葛尾城主。後世の供養塔。/埴科郡坂城町の大英寺
・川島芳子(1907-1948)…満蒙(まんもう)独立運動家。清朝王族の娘で大陸浪人川島浪速の養女。清朝再興を策し日本軍に協力するも関東軍を批判。男装の麗人で東洋のマタハリと呼ばれた。戦後、中国で銃殺刑/松本市蟻ヶ崎の正鱗寺
・石川数正(1533-1592)…家康の片腕として活躍したが、後に出奔して秀吉に臣従。信濃松本藩の初代藩主。/ 松本市の兎川寺(とせんじ)に夫妻の供養塔。
・諏訪頼重(1335年没)…南北朝時代に北条高時の遺児・時行を奉じて中先代の乱を起こす。/諏訪市の諏訪大社上社前宮
・絵島(えじま)(1681-1741)…七代将軍家継の母に仕えた大奥女中。歌舞伎役者・生島(いくしま)新五郎と密通のかどで流罪、信州にて28年間幽閉される。本名はみき。/伊那市高遠町の蓮華寺。近隣に囲み屋敷を復元。
・諏訪御前(1530-1555)…武田信玄の側室で武田勝頼の母。父・諏訪頼重は南北朝時代に同名の人物がいるため混同に注意。/伊那市高遠町の建福寺
・椋鳩十(1905-1987)…『大造じいさんとガン』など動物文学の代表的人物。/下伊那郡の阿島墓地。墓に胸像あり。
・宗良(むねよし/むねなが)親王(1311-1385)…後醍醐天皇の皇子。倒幕に失敗し讃岐に流罪。のち南朝の中心として各地を転戦。/大鹿村の宇佐八幡神社
・北条時行(1329-1353)…近年『逃げ上手の若君』主人公として脚光を浴びる。2022年夏に現地のライター、宗像(むなかた)充氏が大発見!/大鹿村の山
・武田信玄(1521-1573)…甲斐の虎。軍略家としてすぐれ、家康を破るも上洛中に病死。鉱山開発・治水にも業績をあげた。/下伊那郡阿智村の長岳寺※火葬塚より灰を移した供養灰塚。
・念阿弥慈恩(ねんあみ じおん)(1351-1409)…日本最初の剣豪。「念流」を創始。南北朝から室町時代にかけての剣客・禅僧。俗名、相馬四郎/下伊那郡阿智村の浪合神社の近く、長福寺跡。
内部見学が可能に!真田信之廟 氷の結晶・六角形の中谷宇吉郎墓

《長野県の墓所以外の訪問地》
・浦島太郎伝説の地…「寝覚(ねざめ)の床」は竜宮城から戻った浦島太郎が諸国の旅に出て玉手箱を開けた場所。近くの臨川寺には300歳になった太郎が自分の姿を見た池があり、なんと太郎の釣り竿を展示!/上松町寝覚
・川本喜八郎人形美術館…川本喜八郎(1925-2010)は著名な人形作家で、NHK人形劇『平家物語』『三国志』など多数の人形制作を担当。想い出の人形が一堂に集結した美術館。/飯田市
・相楽総三(1839-1868)の終焉の地…明治維新の先駆けとなったが、新政府に偽官軍の汚名を着せられ悲劇の刑死。/下諏訪町の魁塚
・武田勝頼首検分の処…天正10年、織田信長が光秀を従え当地に出陣し、武田勝頼・信勝父子の首を検分、京都に送って獄門にかける。/下伊那郡阿智村
・柳田國男館…書斎を東京より移築/飯田市
・小野の滝…北斎と広重が描いた滝/上松町小野
・妻籠宿(つまごしゅく)…江戸時代の宿場町を保存。本陣は島崎藤村の母の生家。/南木曽町
・黒姫童話館・童話の森ギャラリー…ドイツの児童文学者ミヒャエル・エンデの自筆原稿、いわさきちひろのアトリエなど/信濃町黒姫高原
・北斎館…晩年の北斎が滞在した土地。肉筆画を中心に展示/小布施町
・松本城…国宝の名城。石川数正とその子が、天守・城郭・城下町の整備を行う。※見学の待ち時間120分を避けるため、事前にネットで時間指定チケット要。
・高遠城跡…激戦の地。
・戦没画学生慰霊美術館・無言館…太平洋戦争で没した画学生の慰霊を掲げて作られた美術館で、100人の遺作160点を展示/上田市※非常に心に残る美術館
・満蒙開拓平和記念館…満州(中国東北部)に入植した満蒙開拓団の苦難の歴史を伝える。長野県は開拓民3万3000人(全国一)を送り出した/下伊那郡阿智村
えげつない急斜面を登って… 『逃げ上手の若君』北条時行の墓へ
日本最初の剣豪・念阿弥慈恩 『平家物語』の清盛と頼朝
浦島太郎の釣り竿! 玉手箱を開けた場所(お堂)
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《福井県》
・源満仲(多田満仲)(913-997)…平安中期の武将。頼朝・義経の7代前の先祖であり源氏発展の礎をつくった。藤原兼家(道長父)が仕組んだ花山天皇出家事件では満仲が帝を警固。諸国の守を歴任、墓は各地に。/小浜市の多田寺。墓は巨大な宝篋印塔。
・梅田雲浜(うんぴん)(1815-1859)…幕末の志士の先駆け。尊王攘夷を唱えた若狭小浜藩士。藩政を批判、士籍を削られる。安政の大獄で逮捕され江戸の獄舎で病死。/小浜市の松源寺。一族の墓もあり。
・小野篁(たかむら)(802-852)…平安前期の漢学者・歌人。藤原常嗣(つねぬぐ)の横暴に反発して隠岐に流され、百人一首に歌が残る。「わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣舟」/若狭町の安楽寺。
・紫式部公園・紫ゆかりの館…紫式部が青春時代を過ごした越前市(福井県)に開館した資料館。入館料無料!隣接する公園に式部像や書斎あり。/越前市
・かこさとし(1926-2018)…絵本作家。『だるまちゃんとてんぐちゃん』(1967)『からすのパンやさん』(1973)が大ヒット。近隣に原画を展示した無料の資料館あり。/越前市の引接寺(いんじょうじ)。墓石は本の形でイラスト入り。 
・蝉丸…平安時代前期の歌人。盲目で琵琶の名手。百人一首「これやこの 行くも帰るもわかれつつ 知るも知らぬも あふさかの関」/越前町の石塔。
・松平忠直(1595-1650)…徳川家康の孫で福井藩主だったが、色々とやらかして強制的に隠居、九州に流された“しくじり大名”。/鯖江市の長久寺。
・柴田勝家(1522-1583)・お市…織田信長の重臣。妻お市は信長の妹。本能寺の変後、秀吉に敗れて自害。/福井市の西光寺
・橋本左内(1834-1859)…幕末の志士。越前福井藩士。緒方洪庵らに医学と洋学を学び藩校の学監となるが、安政の大獄に25歳で斬首。/福井市の左内公園
・道元禅師(1200-1253)…鎌倉初期の禅僧。日本曹洞(そうとう)宗の開祖。自らが開いた禅の修行道場・越前の永平寺に眠る。
・於万の方(おまんのかた)(1548-1620)…家康の側室で結城秀康(家康次男)の生母。長勝院。※家康の側室にはもう一人“お万の方”(養珠院)=紀州徳川家の家祖徳川頼宣、水戸徳川家の家祖徳川頼房の母がいるため混同しないよう注意。/永平寺
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《石川県》
・深田久弥(1903-1971)…“日本百名山”を選定した小説家・登山家。『ヒマラヤの高峰』など山岳随筆で知られる。山梨で茅ヶ岳(かやがだけ)登山中に脳卒中で急逝。「百の頂に百の喜びあり」/加賀市の本光寺。墓前に糸魚川の五色の石。近隣に生誕地と資料館「山の文化館」あり。
・斎藤実盛(?-1183)…平安末期の武将。老兵である事を隠す為に白髪を墨で黒く染めて平氏軍に従軍、木曽義仲軍に討ち取られる。義仲はもしやと思い近くの池で首を洗わせると黒髪が白髪に変わった。平家物語によると、実盛はかつて幼い義仲の命を救っており、恩人実盛の首を前に義仲は人目もはばからず声を上げて泣いたという。のちに松尾芭蕉は実盛の兜と対面「むざんやな甲(かぶと)の下のきりぎりす」。/加賀市の実盛塚
・中谷宇吉郎(なかや うきちろう)(1900-1962)…世界で初となる人工雪の製作に成功した物理学者。近隣に「雪の科学館」。/墓石の台座は氷の結晶をイメージした六角形!/加賀市の農地
・酒谷家(北前船の船主)/加賀市橋立町
本の形をした、かこさとしさんのお墓 だるまちゃんとてんぐちゃんだ!
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《岐阜県》
・島崎藤村…藤村がデザインした島崎家の墓。藤村の爪髪墓。近隣に原稿を展示した藤村記念館や旧居。/中津川市馬籠の永冒寺(えいしょうじ)
・明智光秀…廟の中に墓。付近に生誕地碑、母お牧の方の墓、幼少期に学問を学んだ天神神社跡、遠山金四郎景元の分祀墓もある。/恵那市明智町の龍護寺

戦死した画学生の美術館・無言館。
うちの子は「この旅で一番心に残った」
位牌として画学生508名の名を
刻んだ絵筆。長野県上田市にて

●8月25日…台風10号が接近中ですが、今のところ8/29(木)13時からの東京ビッグサイトでの墓マイラー講演を実施する予定です。交通機関のマヒを想定し、前倒しで大阪から上京するつもりです。まさかこのタイミングで台風が来るとは…。

●8月24日…ドジャースの大谷選手(30)がメジャー6人目のシーズン40本塁打40盗塁、通称「フォーティー・フォーティー(40―40)」をサヨナラ満塁ホームランで達成!シーズン出場126試合目での「40-40」達成は06年にソリアーノ選手が記録した147試合を大きく上回り、歴代最速での偉業達成となった。ちなみに日本のプロ野球ではこれまで「40―40」の達成者はいない。

●8月23日…「そこに行けばいつでも荒木先生の作品と出会える」、そんな夢のような場所が大阪駅西口に!球体のステンドグラス噴水小僧には7体のジョジョのスタンドも描かれ新たなジョジョ聖地に。パブリックアートだから24時間誰でも無料で鑑賞でき、ニコニコ顔でカメラを構える外国人を見ると、こちらも嬉しくなります(^^)
噴水は循環しており自然に通じ、スタンドのように見えないパワーがそこに。荒木先生「ここを利用する人、通過する人たちの癒やしであり、希望であり、これから幸運をもたらすパワーになるという意味で、待ち合わせの時にも何かいいことが起きますようにという願いを込めて描かせていただきました」。
公開初日の7/29に訪れ、その時点ではまだ写真の状態で近づけなかったのですが、今は間近に行けます。お盆休みに初めて観る人がいるかもと、投稿は今日まで控えていました。休日の昼に訪れた友人は「100mの行列ができていた」と。大阪駅の新たなパワースポットが爆誕ですね!
 
※描かれたスタンドは先生いわく「パワーが強い順」。スタープラチナ、キラークイーン、D4C、ストーンフリー、ゴールド・エクスペリエンス、タスク、そして雨を降らせるノーヴェンバー・レイン。あのザ・ワールドが入ってないのが意外。

●100周年を迎えた甲子園球場、夏の大会を制したのは京都国際高校。0対0のまま延長戦に突入、10回表からタイブレーク(無死一・二塁から開始)となり2−1で決着。準優勝の関東第一高校もよく頑張った。
京都代表が頂点に立ったのは68年ぶり。同校の前身は1947年に開校した京都朝鮮中学。韓国語の校歌が甲子園の決勝戦で流れたのは初めてでは。同校は日本人の生徒も多数受け入れているため、韓国語の校歌を日本語に変更するべきか生徒にアンケートをとったという(野球部員61人はほとんどが日本人)。その結果「韓国が好きで入学したのに、なぜ韓国語の校歌を変えるのか」という反応があったため、韓国語のままにしているという。

●立憲民主の代表選、前回の候補者の小川淳也氏、西村ちなみ氏、逢坂誠二氏が出ないで、野田元首相、枝野前代表が出るとか、自民党より酷い先祖返り。そもそも立憲は衆参の国会議員が136人にとどまるのに、立候補に必要な推薦人が自民と同じ議員「20人」も必要という条件が厳しすぎる!自民は衆参372人もいるけど、立憲は136人しかいないのだから、推薦人は10人、なんなら5人でいい。今のままでは、中堅・若手や女性議員が名乗りをあげられない。自民は少なくとも党のイメージ、表紙を変えようとしている。立憲が旧態依然なら誰も代表選に注目しない。

●8月29日の東京ビッグサイトの墓マイラー講演に向けて全集中しています。木曜日の昼間ではありますが、無料なので、参加が可能な方は是非!濃厚・充実の70分、乞うご期待!(要事前登録

●92歳の作家・辻真先さんの言葉をメモ「いったん戦争の木が育ち始めたら、いくら反戦を叫んでも間に合わないんですよ。木が生えてくる前の土壌に、とにかく戦争は嫌なんだという『厭戦(えんせん)』の養分を入れていくしかないと思うんです」(終戦の日の新聞記事から)

●お盆に帰省するため、次回の更新は8月18日になります。番組情報を6日分アップしておきますね。長野に寄って、山中にあるという『逃げ上手の若君』北条時行の墓を探します。

●8月12日…この上に大きく告知しましたが、きたる8月29日(木)13時から「東京ビッグサイト」で墓マイラー講演をします!無料ですので、予定が合う方は是非いらして下さい(要事前登録)。この日のために、3カ月前から準備しています!

●8月11日…放送が明後日(8/13)に迫った『お墓から見たニッポン シーズン8』第一話、毛利元就編の公式サイトが公開されました。番組後半で取り上げる庶民の墓と合わせて見どころが紹介されています。(放送後は局の公式YouTubeにアップ※追記・動画公開されました!
 
https://www.tv-osaka.co.jp/sp/ohaka_nippon/

●8月10日21時、現在Eテレで人体の美しさを極限まで表現したオリンピック「新体操団体 決勝」が放送されています!世界最高峰8組(各5人チーム)が技と芸術性を競います。スポーツとアートの総合芸術に感嘆!!

●九州と神奈川で大きな地震があり、南海トラフ「巨大地震注意」が発表され、同じタイミングで台風が上陸するという、異様なお盆になりましたね。飲料水の備蓄だけは忘れずにしておきましょう。

●8月8日…日本のお墓文化・歴史を偉人の墓と庶民の墓から紹介する民放の大型シリーズ『お墓から見たニッポン』。先日、最新作シーズン8(全3回/通算22〜24話)のロケを考古学者の朽木量教授、脳科学者の中野信子さんと行い、その放送日が決定しました!8月13日、20日、27日の14時35分からテレビ大阪で放送され、当日に局の公式YouTubeにアップされるため、全国どこからでも視聴可能です!
シーズン8の偉人パートでは毛利元就、宮本武蔵、平清盛を取り上げ、庶民のお墓史では「動乱の時代を生きた証」として時代の変わり目に人々が建てたお墓を訪ねます。どの庶民のお墓も胸を打つものがありました。放送をお楽しみに!
 

●8月7日の毎日新聞WEB版に墓マイラーとして紹介していただきました。有料記事ゆえ3分の1しか公開されていませんが、偉人のお墓20名の写真は閲覧可能です。
記事は「カジポンさんの墓参りは…」で切れていますが、それに続く言葉は「真剣そのものだ。」です。以降、ゴッホ兄弟の墓や、近年の“墓じまい”についての思いなどを語っています。
自分は「生まれ育った想い出の地に眠りたい」という故人の気持ちを尊重するなら墓じまいはしない方がいいと思う反面、「遠くで“荒れ墓”になるよりそばに改葬(合葬)して手を合わせてあげたい」という子孫の優しい気持ちもわかり、どちらの思いも大切にしたいと思っています。
※毎日新聞WEBは8月13日までキャンペーン中であり、登録すれば無料で読めます。

●AIの技術進歩は目覚ましいものがある。友人が教えてくれた「AIに描かせた戦国武将の肖像画・実写版」、なんと動きます!実際にいそうな人がいっぱい(笑)
そしてローマ帝国の英雄版では石像彫刻から再現。このシリーズ、歴史上の人物が身近になって素晴らしいね。

●フェンシング男子フルーレ団体、日本初の金メダル。フェンシング3種のうち、エペは全身が対象、サーブルは上半身、フルーレは胴体だけが有効となる競技。今大会、フェンシングは五つ目のメダルであり、海外の背の高い=リーチのある選手を相手に、素早さで勝つのは感動。
/体操の岡選手(20歳)、団体と個人総合と鉄棒で金メダル!五輪初出場なのに三冠の大活躍、日本体操界のホープに。
/男子バレー準々決勝、王者イタリアとフルセットの死闘、最後にデュースまで行って負けたのがほんと惜しかった。身長差で不利なのによく食らいついたし、4年後が楽しみ。

●各地のお寺の山門脇には、人生の助けになるような良い言葉がよく掲示されています。僕は「山門名言」と呼んでおり、墓巡礼で各地のお寺に訪れるなか、グッと来た名言を記録してきました。以下、皆さんと分かち合いますね。

《カジポン選「山門名言」10選》
1.墓参り 今から出来る 親孝行
(これほんと優しい言葉です)
2.善き友に出会う為に最善の努力を それは善き教えに出会ったことにひとしいから
(善き友は耳の痛いことも言ってくれる貴重な存在です)
3.SNS 書いた言葉は消えません あなたは一瞬 相手は一生
(今の時代に必要な言葉)
4.「×(バツ)」 見方・角度を少し変えれば 「+(プラス)」になる
(目から鱗が落ちました)
5.うばいあうと足りない わけあうとあまる
(世界の食糧事情もまさにこれ)
6.咲いた花より 咲かせた雨・土を思え
(いつもこの言葉を心に)
7.生きる目的がはっきりしていればどんな試練も堪えられる 生き甲斐さえある
(最後の「生き甲斐さえある」が力強いし、勇気が出る)
8.このやまいは仏の御はからいか
(病気になったからこそ気づくことも)
9.腹が立つときゃブツブツ申せ ブツはブツでも南無阿弥陀仏
(ニッコリ笑顔でシャッターを切りました)
10.息抜くことが 生き抜く道
(おかげで肩の力が抜けてラクに)
次点 たった一言が人の心を傷つける たった一言が人の心を暖める
(心を暖める言葉を紡ぎたいもの)
特別賞 「これでいいのだ」
(まさかの赤塚不二夫先生!)



●先日出演した『ラジオ深夜便 世界人伝(23)北里柴三郎、津田梅子、渋沢栄一』がNHK公式で配信されています。リンク先の開始5分付近から《世界偉人伝》が始まります。約20分。(8/6の23時59分まで)

●日本円が1ドル150円を切って久々に148円に。やっと円高になり始めた。でも、日銀が介入をやめればすぐまた円安になりそうでハラハラ。

●7月30日(火)、23時7分ごろからNHKラジオ『ラジオ深夜便 世界偉人伝(第23回)』に出演します。いつもは大阪から電話出演しているのですが、今夜は上京して渋谷のNHKスタジオから話します!今月は20年ぶりにお札が入れ替わるという大きな出来事があったので、新たにお札の顔となった3人の偉人の人物とお墓を取り上げる予定です!3人とも全力で劇的な人生を生き抜きました。
※ネットのNHK《らじるらじる》https://www.nhk.or.jp/radio/からも聴取可能です。

//上京するため次回のサイト更新は7/31夜になります。

●先日、7宗派で構成されるお坊さんの団体にご依頼をいただき、静岡で墓マイラー講演を行いました。聴衆が全員お坊さん(40名)というのは初めての体験です。当初「お坊さんにお墓の魅力を語るのは“釈迦に念仏”であり、場違いでは」と尻込みしていたのですが、同時に聞き手がお坊さんならどれだけお墓LOVEを吠えたおしてもドン引きされないと分かっていたので、当日が楽しみでもありました。
普段の講演では映画スターやロックスター、教科書の偉人など、一般の方に馴染みのある人物の墓巡礼トークをするのですが、この日はまったく異なる内容で構成しました。7宗派のご開祖全員にお墓参りしていたので、それぞれの墓所の様子を紹介したほか、生誕地、修行の地、配流先(親鸞さんや日蓮さん)、終焉の地、荼毘の地などもスライドで上映しました。
取り上げた仏教関係者は、年代順に、釈迦(インド)→聖徳太子(大阪)→玄奘三蔵(台湾、埼玉)→鑑真和上(奈良)→最澄(滋賀)→空海(和歌山)→法然上人(京都)→親鸞聖人(京都)→栄西禅師(京都)→道元禅師(福井)→日蓮聖人(山梨)→一遍上人(兵庫)→(レジェンド僧侶)一休宗純(京都)の13名です。
その後、地元静岡の著名人を中心に東海地方の偉人のお墓を紹介し、世界の様々なタイプのお墓についてもお話しました。

良いお墓を僧侶の皆さんと見ながら「墓碑にこんな良い言葉が」「周囲はこんなに美しい景色なんです」「素敵な造形のお墓ですね」と、想いを分かち合えたことが本当に嬉しく、人生で忘れられないものに。今回の依頼がなければ、各宗派ご開祖の墓所のことを人前で話す機会はなかったかもしれません。この講演実現に向けて尽力して下さった宗教法人部会のTさん、本当に有難うございました!
※他の都道府県の宗教法人部会でも、内容をご当地にあわせて実現可能と感じました。よろしければお声をおかけ下さい。
  お坊さんと一緒に

●番組情報がほぼ五輪情報に。五輪も大事だけど、アートや歴史ドキュメンタリー、映画がここまで減ってしまうとは。

/ロシアは五輪参加できないのにイスラエルは余裕でできるの、ガザ地区で殺された3万5千人(うち女性と子どもが半数)の生命がほんと軽すぎる。

●7月24日…先日の金曜ロードショー『リメンバー・ミー』、映画館で本編直後に映し出された胸熱メッセージ「時を越えて私たちを支え、力を与えてくれた人々を決して忘れない」がカットされていたので貼っておきますね。っていうか、ここまでが本編だと思うのですが…(^^;)
 なぜゆえカット!?

●7月23日… アニメ創成期より活躍し、「ドラえもん」野比のび太役を1979年から26年にわたり務めた声優の小原乃梨子さんが7月12日に88歳で他界。「アルプスの少女ハイジ」の心優しい少年ペーターや「未来少年コナン」の楽天的な少年コナンの役から、「ヤッターマン」の悪役ドロンジョまで幅広い役柄を演じてきたレジェンド声優さん。マクロスではクローディアも。小原さんいわく、役柄によって声を変えようという明確な意識はなく、「気持ちを変えるとその声になる」という。
小原さんの声は映画ファンにも馴染み深く、洋画吹き替え草創期のほとんどのヒロイン役を演じており、シャーリー・マクレーン、ジェーン・フォンダ、クラウディア・カルディナーレ、アン・マーグレット、シルビア・クリステル、ブリジット・バルドーなどが持ち役。
2007年には長年の功績が評価されて第1回の「声優アワード」の功労賞を受賞した。僕の世代は小原さんの声を聞いて育ったようなもの。哀悼の意を表します。
※ドロンジョのセリフ「スカポンタン!」は小原さんがアドリブで考えた造語とのこと。

●7月22日…昨日、「カマラ・ハリス氏では勝てない」と書いたけど、バイデン氏が選挙戦からの撤退を表明してから、24時間で1100万人がハリス氏に寄付を行い1億ドル(約150億円)以上が集まった。今回の大統領選で候補者が1日で集めた金額としては最大だ。注目したいのは寄付金の内訳で、実に62%の人が初めての寄付という。さらに5万8千人がボランティアに登録。
僕がハリス氏にネガティブな印象を持っていたのは、2021年6月の中米グアテマラ訪問時に、移民希望者に「(米国に)来ないでほしい」と演説で呼びかけ、人道面を重視する民主党議員から非難されたり、メディアから「国境を視察する気はあるか」と問われた際に「私は行ったことがある」と答え、「(副大統領として)行っていないですよね」と念押しされると「私は欧州にも行っていない」と論点をずらし、再び批判された件、そして今年の世論調査でバイデン氏より人気がなかったことなどが理由。でも、考えてみれば、移民問題は誰がやっても人道主義と治安対策の狭間で思い悩む難題であり、そこをガン詰めするのも酷なこと。支持者もそれを分かっているから寄付やボランティアで支援しようとしているのだろう。陣営にすごく勢いを感じる。トランプ氏は78歳だが、ハリス氏は59歳。トランプ氏はバイデン氏にぶつけていた高齢批判がブーメランになっており、彼女の若さも強味に。

//カマラ・ハリス氏は、父はジャマイカ、母はインドからの移民。出身地カリフォルニア州オークランドは1960年代に公民権運動が盛んだった場所で、ハリス氏は幼い頃にベビーカーに乗せられて公民権運動の行進によく連れていかれたという。社会を改革することを志して検事となり、カリフォルニア州で女性初の司法長官になった。2016年に上院議員に選出。
4年前、副大統領となったときの就任演説で彼女はこう語った。「19歳でインドから米国に来た母はこの瞬間を想像はしなかっただろう。黒人、アジア系、白人、ラティーナ(中南米系)、先住民の女性が道を開いた」「私は女性として最初の副大統領になるだろうが、最後にはならない。なぜなら今夜、ここは可能性の国であるということを、全ての少女が目の当たりにしたからだ」。
黒人女性として、アジア(インド)系として、初めて米国の大統領となるのか、11月に大注目だ。

●7月21日…英断、バイデン氏が大統領選からの撤退を決定!!今から新しい候補となると、知名度が高くないと厳しいので、オバマ元大統領のミシェル夫人に出てほしい。カマラ・ハリス氏では勝てないと思う。

●7月19日…週末から岡山、広島方面にお墓番組のロケに行くため、次回の更新は21日夜になります。情報解禁になったらすぐに告知しますね。

●7月18日…国内のコロナ感染者が10週連続で増加しており、8〜14日に報告された患者は5万5千人を突破。専門家は「第11波に入っている」との見方を強めている。主流は変異株「KP・3」。第11波とは!とても喉が痛くなるらしいので、感染に気をつけましょう。

●7月17日…来月末から「一番くじ」に北斎グッズが登場するとのこと、A賞の「神奈川沖浪裏」(大波)のフィギュアがほしすぎる。波間の3艘のうち、正面からは角度的に見えない2列目の船が、どのように再現されているのか興味津々。ただし、くじ1回が750円、ハイリスクすぎる…。昔は500円だったのになぁ。

  まさかフィギュア化されるとは!

●7月16日…月末のNHKラジオ『ラジオ深夜便』(7/30)に向けて原稿を激筆中。

●7月15日…「米国では意見の違いを投票箱で解決する。銃弾ではない」(バイデン大統領)
トランプ氏がペンシルベニア州での演説中に銃撃された事件は、氏があの瞬間に右を向いていなければ後頭部を直撃しており、本当に危機一髪だった。実際、聴衆に死者が出ている。事件後の新聞インタビューでトランプ氏は「私はここにいるはずではなかった。死んでいるはずだった。極めて非現実的な経験だった」「わが国が団結することを望んでいる。しかし、それが可能かどうかは分からない。人々は非常に分裂している」とも。
近年、米国だけでなく、世界のあちこちで、分断をあおることで政党や政治家の支持が高まる政治状況が生まれている。政治家は票が欲しくてわざと過激なことをいう。だが、純粋な人間ほど、負の感情を刺激され続ければ、異なる思想を持つ“敵”への憎悪を押さえつけられなくなる。
民主党支持者はトランプ氏を「民主主義の破壊者」と批判し、共和党支持者は2021年の連邦議会襲撃事件を「自由と民主主義を守る戦い」と擁護する現状では、共通の現状認識を持つことすら困難であり、民主主義の原点である「話し合い」が成立しない。極右団体「プラウドボーイズ」のSNSでは「反トランプ派全員を首都DCの往来で吊るすべきだ」と公開処刑を呼びかける投稿もあり、「今こそ戦争だ」と報復を求める投稿が相次いでいる。非常に危険な兆候だ。

ケネディ大統領やキング牧師が暗殺された1960年代は、暴力の中にあっても世論調査では約80%が政府を信頼すると回答するなど政治への信頼があったが、2010年代以降は20%前後にまで落ち込んでいるという。背景として指摘されるのが、米国の「とことん相手候補を罵倒する」という選挙スタイルだ。相手の悪口ばかり並べたテレビCMまである。ただでさえネガティブキャンペーンが激化しているろころへ、SNSの登場で破滅的に泥沼化した。これでは妥協点を探したり異なる見解も尊重する空気が社会に生まれない。分断を加速させるネガティブCMはやめるべきだ。連邦議会襲撃事件の翌年にはペロシ下院議長(当時)宅の襲撃事件が起き、連邦議員への脅迫事件は2018年の約5200件から23年には約8千件にまで増えており、政治家は大衆を過激化させ自分で自分の首を絞めている。

現場で射殺された犯人トーマス・クルックスはまだ20歳の若者。内気で学生時代はいじめられていたとも。3年前に民主党系の団体に少額(15ドル)を寄付した後、共和党員となって有権者登録をしており、支持政党は判然としない。古き良き穏健な共和党を破壊したトランプ氏への怒りがあったとしても、殺害を試みるほど憎む背景はなんなのか。しかも、警備隊に撃たれることがわかっていながら防弾チョッキを着ておらず、なかば自殺に近いものがある。
狙撃に使用した半自動小銃「AR15」は、極めて殺傷能力が高く、無差別乱射事件でよく使用されている。この強力なライフルが500ドル(8万円、円安前なら5万ちょい)という安価で買えるというのは異常な世界に見える。容疑者は射撃クラブの会員で腕を磨いていたとも。父親はライフルを買い与えたことを長く悔いるだろう。銃規制の話に進むといいが、まったくその話は聞こえてこない。
※市民の命が奪われており、あの状況では犯人射殺やむなしだが、SNSの現場動画に母親らしき女性の声で「クルックス!何をしているの、早く降りてきなさい!」と叫んでいるものがあり、容疑者が目の前で射殺されて悲鳴に。あれはきつい。

事件直後、トランプ氏が右耳から流血しながら拳を突き上げている姿は、タフな男であることを強く印象づけ、議会議事堂襲撃事件や統一教会との癒着を念頭にトランプ氏再登場に反対の僕でさえグッとくるものがあった。支持者ならなおさら感動しただろう。事件後にトランプ氏が語った「わが国が団結することを望んでいる。しかし、それが可能かどうかは分からない。人々は非常に分裂している」はとても重い言葉であり、この点ではバイデン氏も一致できるはず。両者が話し合って人々を分断しない政治・選挙を目指してほしい。
事件後のバイデン大統領「この国の政治的発言は熱くなりすぎている。温度を下げる必要がある」「私たちは意見が合わないかもしれないが、お互いに敵ではない。ご近所同士だし、友人同士だし、同僚同士、市民、そして何より、私たちはお互いに同じアメリカ人だ」「アメリカの民主主義で意見の相違は避けがたいことだ(中略)しかし、政治は決して文字通りの戦場であってはならないし、ましてや、殺害の場などであってはならない」。
相手を論破して打ち負かすのではなく、よく話し合いをして最終的には妥協点を探す、その政治が世界的に求められている。

●7月14日…今日はフランス革命 235年。先日『ベルサイユのばら』のリメイク映画が発表され、制作が「進撃の巨人」「呪術廻戦」のMAPPAと聞いてテンション爆上げ、公開予定の新春が待ち遠しすぎる。
高校時代、片想いの苦しさに悶絶していたときに「独りじゃない、俺たちには同志アンドレがいる」と“ベルばら”を勧めてくれた友人に大感謝。それまでバトル系&大ゴマ必殺技2ページ見開きの少年漫画しか知らず、切ない心のひだを描きながらフランス革命という歴史の大転換点を描き、自由・平等・博愛の尊さまで伝えきった力技に脱帽した。そこから、萩尾望都作品、竹宮惠子作品、山岸凉子作品、吉田秋生作品への扉が開いていった。
原作漫画から五十余年、1979年の旧アニメ版から45年。今の若者はタイトルしか知らない人も多いと思う。話題のアニメスタジオが描く2025年版を通して、新たにこの素晴らしい物語に出会う人が増えることがまっこと嬉しい!
※予告編は革命シーンがないせいか少し地味。まだ本領を発揮しておらず続報待ち。YouTubeのコメント欄、外国の方の投稿が多くてビックリ!
https://www.youtube.com/watch?v=lxA2wEndpTg

  超絶ハイクオリティ作画

●7月13日…今月は海外でも大きな変化が起きた。まず7月5日のイギリス総選挙。野党の労働党が議会下院の650議席のうち412議席を占める「大勝」を収め、14年ぶりとなる政権交代が起きた。労働党は選挙前に比べて議席数を2倍近く増やし、単独で過半数を獲得、スターマー党首が首相に就任した。一方、スナク首相率いる与党・保守党は121議席にとどまり、選挙前に比べ議席数を200以上減らした。保守党ではトラス前首相のほか、国防相や法相などスナク政権の閣僚も相次いで落選している。
右派政党「リフォームUK」は4議席にとどまり、イギリスでは移民問題はあれど右派ムーヴは起きなかったようだ。

1962年生まれのスターマー首相は労働者階級の出身。父は工具職人、母は難病を患っていた。家庭は裕福ではなく、支払いが滞って電話を止められたり、割れた窓ガラスに板を打ちつけたという。弟には学習障害があったが、スターマー氏が弟を周りの子どもたちのいじめから守った。こうした家庭環境が世の中の不平等や不公正を正さなければならないという使命感を培う土台になった。
大学卒業後、人権派の弁護士として国や大企業を相手取った訴訟で活躍し、46歳で検察局長に就任。議会の不正経理問題で与野党の議員を起訴した。2015年、53歳のときに政治家に転身、労働党から初当選を果たし、4年で党首となった。
スターマー氏は巧みな演説やユーモアとは無縁で、派手なパフォーマンスは好まないため、イギリスのメディアから「政治家として面白みやカリスマ性がない」「歩く退屈」と揶揄されるが、EU離脱騒動のボリス・ジョンソンから始まる派手な演出や空約束ばかりの政治に裏切られてきた国民は、スターマー氏の「超地味さ」に逆に好感を持ったという。

/フランスでは7月7日に議会下院選挙の決選投票が行われ、左派連合の「新人民戦線」が180議席を獲得して最大勢力に。マクロン大統領率いる中道の与党連合は議席を大幅に減らして163議席になった。事前の予測では、極右政党が躍進して第1党に躍り出るとみられていたが、143議席にとどまり第3の勢力となった。選挙結果を受け、アタル首相は辞表を提出。

左派連合が最大勢力となった背景は、1回目の投票で人種差別や移民排斥の思想が強い極右政党「国民連合」が多くの票を得たことで、「このままでは国民連合の政権が誕生してしまう」と考えた有権者が強い危機感をもって投票に行ったこと、そして、与党連合と左派連合がふだんの対立を乗り越え、各選挙区で候補者の調整を進めた、国民連合の候補者を落とすための”包囲網”を作ることに成功した点にある。いわば、自民党と立憲民主が選挙協力して極右候補と戦ったようなもの。フランスは一気に右傾化する可能性もあったが、ギリギリで踏みとどまった。
とはいえ、左派連合も過半数の議席は獲得しておらず、左派の連合のうち急進左派と与党連合は政策面での隔たりが大きいことから、連立を組むのは容易ではない。保守派のマクロン大統領と「新人民戦線」はあまりにもかけ離れており、新内閣がちゃんと機能するのか予断を許さない状況が続いている。

※選挙後、さっそく左派連合が「年間所得が40万ユーロ(約7千万円)以上の富裕層に90%の税率を適用する富裕税を新設せよ」と訴えている。平たく言えば大金持ちは所得税を90%にするというもの。他にも「定年短縮(64歳→60歳)」「電気・水道・ガソリンなど生活必需品の値上げ禁止」「最低賃金14%引き上げ」「政府支出を3年間で1500億ユーロ(約26兆円)以上」などを打ち出している。(国庫がスッカラカンになりそうだけど、富裕税だけでそれを埋めることができるのだろうか…)

●7月12日…県知事のパワハラを内部告発したら逆に処分を受け自死という痛ましい事件が兵庫県で起き、衝撃が走っている。この国では内部告発者がとことん追い込まれる。
今年3月に兵庫県の斎藤元彦知事(維新・自民推薦)のパワハラなど不正7項目を列挙・告発した県の元局長(60)が、知事から「嘘八百」「公務員失格」などと非難され、県の人事課は誹謗中傷を理由に元局長を停職3カ月の懲戒処分とした。定年退職が迫っていた元局長は前倒し退職を望んだがこれを認めず、県民局長の職を解任した。「トップに逆らえばこうなる」という見せしめのようだった。退職する権利さえ奪われるって、こんなの誰も逆らえない。
その後、県議会が真相究明に乗り出し、嘘の証言に罰則規定がある調査特別委員会(百条委員会)が設置され、告発内容の真偽に関する調査が始まった。維新の議員の一部から元局長に対して「吊し上げてやる」と厳しい声もあがっていた。
元局長が指摘した七つの疑惑は次の通り。
(1)パワハラ…建物に車寄せが出来ず、20メートルほど手前で公用車を降りて歩かされただけで、出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らし、その後は一言も口を利かなかった。知事が報告を受けるレクチャーの際も、気に入らないことがあると机を叩いて激怒するなど枚挙にいとまがなく「職員の限界を超え、あちこちから悲鳴が聞こえてくる」とした
(2)おねだり体質…自宅には贈答品が山のように積まれている。視察先の家電メーカーから高級コーヒーメーカーなどを受け取った。「とにかくもらい物は全て独り占め。出張先での飲食は原則ゴチのタカリ体質、お土産必須。出張大好きな理由はこれ」
(3)パレード疑惑…昨年開催された阪神タイガースとオリックス・バファローズのリーグ優勝記念パレードでは、6億円を超えた開催費用はクラウドファンディングが集まらず。(県内の)信用金庫への補助金を増額し、それを募金としてキックバックさせることで補った。不正によって必要経費が捻出された
(4)初当選を果たした21年の知事選で、複数の県職員が事前運動をした
(5)来夏の知事選に向け昨年後半から商工会議所などに投票を依頼
(6)公益財団法人の副理事長人事を強行、理事長は急逝
(7)補助金カットをほのめかして商工会議所などに知事の政治資金パーティー券を大量購入させた
これらの疑惑の真偽を調べる百条委員会に、元局長は7月19日に証人として出席する予定だったが、その12日前の7月7日に自ら命を断った。6月末の時点で、元局長は周囲に「百条委員会で語ることが兵庫県の未来のためになると信じている」と前向きに語っていたといい、短期間に何が起きたのか。なぜ勇気を出して内部告発をした人が死ぬことになるのか。
県職員労働組合は「内部告発をした県職員を守ることができなかった知事の責任を問わなければならない」と斎藤知事に辞職を求めている。公務員の労組が首長に辞職を要求するのは異例だ。副知事は知事に対して「一緒に辞職しましょう」と進言したが聞き入れられず、副知事だけが辞職した。副知事「(自死が辞職を決断した)要素の一つであることは間違いない。本当に残念で、痛恨の極みだ」。知事は「業務上の指導の範囲内で(職員を)適切に指導・助言している」とし続投とのこと。
※日本には「長いモノに巻かれろ」というトホホな“金言”があり、告発=卑怯者とみなす悪しき風習がある。内部告発した人はSNSで誹謗中傷され、誰も助けてくれず、社会的に抹殺される。告発したことを悔やんでいる人も少なくない。表向き内部告発者は保護されますと言いつつ、実際は会社側に即バレて報復人事に。これでは誰も声をあげられない。内部告発した人への迫害のない国にしたい。
※斎藤知事は21年の知事選で、大阪府の吉村洋文知事が何度も応援に入って当選。維新は県政与党として斎藤知事を支え、知事の疑惑を調べることになる百条委員会の設置については、自民の大半の県議が賛成にまわった一方(この点自民はまとも)、維新は反対した。

/議員によるパワハラといえばこの人、自民(北海道)の長谷川岳議員(53)。3月に演歌歌手の吉幾三さん(71)がYouTubeで「(飛行機で)自民党の政治家がヤクザみたいにふんぞり返ってCA(キャビンアテンダント)さんたちに偉そうにしてた。こんな奴のために税金を納めているのかと思ったら、腹が立って仕方なくてさ」と激怒。その後、CAさんから長谷川議員であることが明かされ、航空会社で要注意リストに入っていると指摘。「到着が遅れると鬼の首を取ったような、異常な程の剣幕でクレームをおっしゃり、とても政治家とは思えません」「周りに有権者の方々がいらっしゃるという意識はないようで、非常に高圧的な言い方をされます」。

札幌市職員いわく「2023年10月に長谷川議員が参議院特別委員会の委員長に就任した際に、約1か月後に市の局長職の幹部など4人が上京し、あいさつに訪れましたが、長谷川議員は「(あいさつが)遅いのは犯罪」「(交付金の採択に)絶対受からないよ。なめたらいかんよ」などと言い面会を3分で終わらせました」「2024年3月に、交付金申請の説明のため、市の局長職の幹部など4人が長谷川議員の東京事務所を訪問しました。ところが、長谷川議員が事前に同行するよう求めていた担当係長がいなかったため、長谷川議員は「俺は、約束通りにやらないやつは嫌いなんだ」「帰りなさい。だめ。終わり」などと発言して、面会は具体的な話ができないまま、1分で打ち切られました」。

北海道から4人の職員が上京したのに1分で面会を打ち切るなんてどうかしている。市民の税金だってこの出張費で無駄になっている。長谷川議員への政策説明のため、道の幹部4人が昨年1年間に60回以上も上京し、費用は約550万円。東京の会議に出席するよう言われて行っても、本人不在ケースや、前日の夕方に「明日の午前9時に(東京に)来るように」などの急な指示もあったという。
札幌市職員から長谷川氏はイニシャルを取って『HG』という隠語で呼ばれて恐れられ、市職員の朝は「HG対応」から始まるという。参院は解散がないため、長谷川氏の次の選挙は2028年と4年も先。市職員に対する理不尽な扱いが早くなってほしい。

●7月11日…国会中継で爆睡している議員が映ると“ちゃんと仕事しろ”って思うので、安芸高田市長時代の石丸伸二氏が、議場の最前列で30分もイビキをかいていた議員に「恥を知れ、恥を!」と叫びたくなる気持ちは分かる。しかし、2020年9月に“居眠り議員”として実名をSNSで晒された武岡隆文議員(68)は、「議会の途中で周りがぼんやりし始め、その後は記憶にない」とし、同僚から病気の疑いを指摘され、“居眠り事件”の5日後に「無症候性脳梗塞を起こしていた」との診断書を提出している。石丸氏は診断書を見た後に「個人情報なので」とシュレッダーにかけたとのこと。

一方、SNSでは「恥を知れ、恥を!」の切り取り動画が大バズり。病気であるなら、僕が石丸氏だったら「恥を知れ、恥を!」を言い過ぎたと謝り、SNSからも該当動画の削除を求めるだろう。しかし、石丸氏はバズったまま放置した。その結果、武岡議員のもとに頼んでもない商品が着払いで頻繁に届くようになり、留守電に“殺すぞ”といったメッセージが残されたりするようになったという。以降の武岡議員は酒を飲んでも吐いてしまい、顔色も悪くなっていき、今年の1月30日に病院で亡くなった。遺族は死因を明らかにしていないが、同僚よると急逝という。因果関係はわからないが、尋常ではないストレスと恐怖があったことは想像に難くない。
この件があって、安芸高田市では大半の市議が嫌がらせを恐れてHPから住所と電話番号を削除している。若い市長が「恥を知れ、恥を!」と半沢直樹風に啖呵を切る姿は、論破王のようでかっこよく見えるかもしれないが、その後の顛末も知っておくべきだろう。後継の市長選で、市民は反石丸派を選んだ。

●7月10日…俳優ジョージ・クルーニーは“生涯米民主党員”を公言し、バイデン氏に多額の寄付をしてきたけど、そのクルーニーが「バイデン氏では戦えない。高齢すぎる」と選挙戦からの撤退を要請。党内の若手議員たちも連盟で撤退を要望。いよいよ大統領候補者の交代がくるか。残された時間は少ない。早く決断を。っていうか、クルーニー、あんたが立候補してもええんやで!
(民主党の新候補選びの司会をテイラー・スウィフトさんに依頼する話も出ているらしい。そうなったら面白いし視聴率爆上げ)

●7月9日…大阪にて今年の初セミを確認。夏、来たる。

//マーベルの映画が激減する中、7/24に『デッドプール&ウルヴァリン』が公開される。デッドプール系はグロ満載なので大スクリーンよりテレビの方が良いんだけど、マーベル作品の久々の大作であり配信まで待てず観に行く予定。この夏の本命は8/1公開予定のピクサー『インサイド・ヘッド2』!人間の心(頭)の中をユーモラスに描いた前作は素晴らしかった。今回は主人公ライリーが思春期に突入、神脚本になりますように!

それにしても、なんて寂しい2024年の夏期ラインナップ。例年だと、夏休みにあわせて超大型SF映画や、ジブリ・新海・細田作品があるのに、メガヒット確定の目玉作品がない。どうしちゃったの映画業界。まぁ、規模だけ大きく中身スカスカの映画が量産されるのは、それはそれで問題だけど…。新しいものを生み出す力が制作現場から(或いは人間から)消えつつあるのかと心配になってくる。

●7月8日…(都議補選&石丸フィーバー雑感)都知事選と同日に行われた都議補選は自民が8選挙区に候補を立てて2勝6敗と大きく負け越した。中には萩生田・前政調会長の地元の八王子市も含まれる。足立区では立憲の候補が競り勝った。この結果から自民内部では「知事選では自民が推した小池氏が勝ったが、自民への支持が戻ったわけではない」と分析している。都知事選での立憲・共産の敗北と、都議補選での自民の敗北、そこにどういう意味があるのか。既存政党に対する失望と、強烈な忌避感が無所属の石丸伸二氏に集まったのだろう。特に、10代の若者の知事選投票先トップは、小池氏でも蓮舫氏でもなく、石丸氏だった。氏は既存政党との対決姿勢を全面に出していたので、それが小気味よく思えたのか。

都知事選で2位になった石丸伸二氏は「既存の政党には与(くみ)しない」とアピールしてきた。その言葉にフレッシュな改革者のイメージを持った人も多いと思う。しかし、大手メディアは報じなかったが、石丸氏の選対本部長の小田全宏氏は自民党東京都連が運営する政治講座「TOKYO自民党政経塾」の塾長代行。そして、政経塾の主宰は自民党東京都連会長である自民の大物・萩生田議員(前政調会長)。
自民党都連は都知事選で「小池氏支持を表明」しているにもかかわらず、自民党東京都連が運営する政治講座の塾長代行が、対立候補の「石丸氏の選対本部長を務めている」という摩訶不思議。いや、実際石丸氏が蓮舫氏の票を削ることで有利になるのは小池氏だから、自民としては筋が通っているが…。東京新聞によると、石丸氏の方から小田氏に力を貸してもらいたいと相談に行ったという。

耳を疑ったのは、統一教会との近さだ。石丸陣営の中心にいる元自民党職員で政治評論家の田村重信氏は、統一教会メディア・世界日報のYouTubeチャンネル「パトリオットTV」でメインキャスターを務めてきた人物。田村氏は“仕事として(キャスターを)引き受けただけ”というが、普通はメインキャスターを引き受けない。なぜなら、世界日報からもらうお金は、統一教会が犯罪同然に信者から吸い上げたものだからだ。良心の呵責というものがある。その田村氏が選挙選の初日、石丸氏の第一声で隣りに立ち、自らもマイクを握って支持を呼びかけた。その後も、SNSでは連日、石丸氏の街頭演説スケジュールや集まったボランティア数を投稿し続けるなど、広報部長的な役割を果たした。田村氏はもと自民党の政務調査会長室長だ。
既存政党と距離を置いていることをウリにする石丸氏のすぐ近くに、ウルトラ保守の人々やカルト宗教の影が見え隠れするのが気がかり。

※ちなみに石丸氏の選対本部長・小田氏の義父は「TOKYO自民党政経塾」の塾長である自民党都連最高顧問の深谷隆司・元衆院議員。萩生田氏の裏金2728万円が発覚し周囲から更迭を求める声が出たときに、深谷氏は徹底して萩生田氏をかばい、都連会長続投に賛同した。萩生田氏は統一教会の礼拝堂に出入りし、教祖を「お父さま」と呼ぶなど自民議員の中でも最も教壇に近い人物のひとりとして知られている。20年以上も裏金を作ってきた自民党政治を長く支えてきた人たちが、「既存政党には与しない」はずの石丸候補の脇を固めていた。

特筆すべきことがあと少し。石丸氏は今月に入って連続敗訴している。7月3日の高裁判決で、ある安芸高田市議の名誉を傷つけたとして敗訴した。石丸氏が「恫喝された」として相手の市議の名をSNSで晒したが、録音されたやり取りを聞いた裁判官は「石丸氏への恫喝はなかった」と判断、石丸氏の“思い込み”が指摘された。
そして都知事選の翌日(7/8)、今度は最高裁判決で、安芸高田市長選の際の選挙ポスター代の不払いで石丸氏は敗訴した。氏は妹が勤める印刷会社に頼んで作ってもらったポスター印刷代約72万円を踏み倒し、板挟みになった妹は退職。裁判官は「石丸氏はポスター代で合意があったと主張するが、企業が赤字を出してまで受注する理由がない」と石丸氏の“思い込み”を指摘した。
石丸氏が持つ、いったん「相手と合意があった」と思ったら妹の会社であっても最高裁までもっていく“自分は絶対に正しい”という自信、そして「攻撃されている」と思ったら、とことん逆襲する強烈な被害感情。どちらも暴走気味に思え僕はちょっとビビっている。石丸氏の手法である「敵」をつくりあげて攻撃する姿が、トランプ氏や維新の会と重なる。

都知事選と同じ日に、石丸氏が市長を務めていた広島県安芸高田市では後任の市長選があり、こちらでは石丸氏の政治手法を批判していた候補者が当選した。背中に書かれている言葉は「やっぱり、あったかいまち」。この言葉が安芸高田市の人々の心に響いたのだ。

「やっぱり、あったかいまち」

※選対本部長の小田氏はとりわけ安倍元首相と親密で、国葬儀で流された安倍氏がピアノ演奏する映像も、小田氏がピアノ指導をおこない、小田氏の自宅で撮影されたものという。
※石丸候補のスポンサー・後援会長として有名になったドトールコーヒー創業者の鳥羽博道名誉会長も安倍氏と親しくゴルフや会食を共にしていた。ドトールコーヒーは最近「安倍元首相に一番近い記者」と呼ばれた岩田明子・元NHK解説委員を社外取締役に迎えて話題になった。

●蓮舫氏は1967年11月28日生まれ、僕は同じ1967年11月24日生まれで4日しか違わず、同世代として注目してきた。政策のすべてに賛同するわけではないけど、中傷やデマに晒されても弱い立場の人のために身体を張る姿、そのパワフルさに感嘆してきた。彼女が都知事選で訴えた「誰も見捨てられることのない東京」は本当に今の時代に必要なビジョンだと思うし、想いを込めた言葉「今東京に夢はあるでしょうか。物価家賃が上がり収入は変わらない、子育てがしづらい、多くの都民の不安を率直に感じます」「東京に必要なのは子育て支援に加え徹底した若者支援です。行政改革は財源を生む最強の手段。企業やスタートアップ支援の経済政策、若者の奨学金返済の支援をいたします」「望めば非正規雇用から正規へ。ひとりで生きる選択、子どものいない人生の選択、同性のパートナーと暮らす選択、誰もが人生の選択肢が増える東京都を目指します」「私は今どんなに叩かれても、次の世代に道は広げたいと思ってます」は胸に響くものがあった。二重国籍の件は2017年に解決しているうえ、本人も初期対応の曖昧さを反省している。というか生まれは東京、そして台湾は親日国。自分としては日本に生まれているのにお金のために日本を破壊するような政治家の方がよほど二重国籍より悪質だと思ってる。今は3位のショックでヘコんでると思うけど、「120万人」もの人が東京の未来を託したことをどうか誇りに。
※蓮舫氏「水道代を止められる人が3年で10万から18万に急増した。相談をやめ、郵送の通知に変えたからだ。これが行革ですか。話を聴いて、福祉部局につなげる、そんな都政に変えたい」
※「立憲は世代交代した方がいい」のは確かだけど、蓮舫氏は交代される側でなく、する側だと若い世代にわかってもらうよう、SNSで発信し続けることが肝要。正直、僕もオールドタイプなので今はそれくらいしか浮かばない…。

●7月7日…都知事選の結果について、経済アナリストの森永卓郎氏(66)のコメントに立憲執行部は耳を傾けてほしい。森永氏いわく「(蓮舫氏の敗因について)私は若い人と話していてね、あっそうなんだって。若い人の間では、2009年の民主党政権の時の幹部たちというのは、もう完全なオワコンなんですよ。もう過去の人たち。だから民主党に期待をした分、反動があって、あの頃の歴々はダメなんじゃないかって。そのオワコンの代表の蓮舫さんをオワコンの最代表選手の野田佳彦さんが応援するっていうね、こんなんで票獲れるわけねえじゃん。それで浮動票がほとんど流せなかったんですよ」。
蓮舫さんは知名度では立憲のトップクラス。汚職とも無縁。僕の認識では、蓮舫さんは野田・岡田・枝野・安住氏あたりに比べて、まだオワコンじゃなかった。それなのに、東京となんの接点もなく、急に出てきた石丸氏にも勝てなかった。小池氏に負けたのは、連合に裏切られたとか言い訳ができるけど、石丸氏については弁明ができない。
この現実を見るに、2009年の民主党政権の幹部には、もう求心力がないのかも。立憲は一斉に世代交代した方がいい。
※投票率は60.6%で極端に低いわけではなかった。60%台は2012年以来、12年ぶり。小池氏が約291万票、石丸氏が約165万票、蓮舫氏が約128万票。

/僕は2位になった石丸伸二氏が選挙で何を訴えているのか知りたくて、選挙戦最終日に東京駅前で行ったマイク納め(ラスト演説)と、その前日の渋谷の演説をフル視聴した。動画コメント欄には「感動した」「泣いた」と絶賛の嵐。しかし、石丸氏は具体的に東京をどうしたいのか何も言わず、銀行マンとして世界を飛び回った話とか自分語りが大半。実にフワッとしていた。「これまで経済に詳しい知事はいなかった。私は経済が得意だから任せてほしい」と訴え、聴衆は歓声をあげるけど、肝心の何をどうするのか言わないため、氏の公式ページで公約を確認した。
(1)政治再建…ネットを活用し情報公開を徹底。AI(人工知能)で住民のニーズを分析、行政サービスの最適化。利権政治から脱却し、バラマキ事業を廃止。
(2)都市開発…自助・共助・公助の役割分担を明確化し災害リスクへの対応を強化。経済と環境を両立。多摩を活用し23区内の過密軽減。
(3)産業創出…インバウンド(外需)を取り込み経済発展。世界に通じるコンテンツ産業を育成。民間サービスを導入して学校教育を充実。
貧困・差別問題など弱者救済の項目がないのことが気になるものの、政治や行政の透明性を高めることを重視している部分は支持できる。五輪そのほか都政にはブラックボックスが多すぎるので。
安芸高田市長時代の実績としては「自治体としてYouTubeチャンネル登録者数日本一、市の公式チャンネルの収益化に成功」「ふるさと納税額を1年で2.2倍に増加」「小中学校の給食費を無償化、空調設備など学校環境を改善」などがある。一方徹底した採算重視により不採算事業を次々、市立美術館の廃止、市花火大会の廃止、公衆トイレの撤去、古墳整備の凍結、青少年海外派遣事業の廃止と、廃止・凍結の嵐に。欧州では文化もライフライン扱いだけど…。
(他に気がかりな点があるので、明日、続きを書きます)

●今日(7/7)は都知事選。一昨年から小中高生の自殺者数が500人を超え、少子化にもかかわらず過去最多。私たち大人はどんな国を作っているのか。日本を覆う冷笑的な空気、弱者叩き、自己責任論、本当に息苦しく…都知事選は弱い立場の人に寄り添っている優しい候補者を選んでいただけたらと…東京が変われば生きづらい日本も変わると思います。
※このハッシュタグいいね→#都知事選を史上最高の投票率に

//今夜8時Eテレ『日曜美術館 まなざしのヒント シュルレアリスム』(再)おすすめです!深層心理をビジュアル化したダリ、マグリット、キリコらの作品世界を、美術史家の三浦篤さんと脳科学者の中野信子さんがわかりやすく解説。モチーフの説明と共にシュルレアリスム(超現実主義)を楽しく鑑賞!

●次の日曜は七夕、都知事選です。メディアがまともに仕事をしないので、小池さんがまだ答えられていない疑惑やファクトチェックを7点に整理しました。このままテレビでの公開討論もなく、疑惑の追及も検証もほとんどなされないまま投票日を迎えそうで、大阪の地でモヤモヤです。(小池さん支持者の方にも「こ〜ゆ〜ことを問題視しているのか」と参考になればとまとめました。内容が間違っていればすぐに訂正します)
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(1)プロジェクションマッピング約48億円の闇
都庁舎の外壁などを使って映像を映し出すプロジェクションマッピングに東京都が2年間で約48億円(うち都庁用が2年間で16億5千万円)もの大金を出費していますが、SNSでは北フランスのラン大聖堂の芸術的なプロジェクションマッピングが年間予算「約1200万円」(7万ユーロ)であることを例に、どれだけ発注先の「電通ライブ」に中抜きされているのかと紛糾。しかもこの事業を申請した人(実行委員会)と認めた人(産業労働局)、入札の責任者が全員同一人物(イベント実行委員会委員長で都産業労働局観光部長だった向井一弘氏)。入札で決める決定権を持っている人が実行委員長本人で入札の体をなしていません。しかも電通ライブに決めた議事録がなく経緯が不透明。都庁のそばでは生活困窮者が毎週の食料支援に700人も並んでおり、電通ライブへの発注金額が適正だったのか説明するべきです。
※ラン大聖堂のプロジェクションマッピング(30秒動画)
https://x.com/MasayukiTsuda2/status/1664815926326304775
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(2)都所有地9割引&都局長ら47人「天下り天国」を放置
中央区晴海の五輪選手村跡に林立するマンション群・晴海フラッグ。都から選手村用地(13.4ヘクタール)を近隣基準地価の9割引きで取得した不動産会社11社のうち、三井不動産(神宮外苑再開発も主導)、住友不動産、東急不動産、野村不動産など8社に元都局長ら29人が天下りしていたことが判明(平均報酬額1000万円以上)。ほかにも大幅な値引きの協議に関与した三菱地所など2社にも18人が天下りしていたことが発覚しました。計47人のうち、選手村事業を所管する都市整備局出身は26人と過半数を占め、癒着の深さを裏付けています。
選手村用地の売却額は129億6000万円(1平方メートルあたり9万6784円)で、近隣基準地価の10分の1以下。値引き額は約1200億円、1社あたり100億円余りの値引きですが、この投げ売りを財産価格審議会・都議会に諮(はか)っていません。住民訴訟が起き、原告は「小池氏は都心の一等地を投げ売りし、都に1200億円以上の大損害を与えた」と訴えています。土地造成コストすら回収できない9割引きで売却したのは “デベロッパー(開発業者)ファースト”であり、晴海フラッグは遺産(レガシー)どころか投機マンションと化しています。
また、東京都水道局の下請けとして水道の維持・管理をおこなう「東京水道サービス」(現・東京水道株式会社)の社長は、それまで水道局長の経験者が天下ってきたポストでしたが、小池氏は元秘書であり選対本部責任者を務めた野田数氏を「天下りではなく適材適所」と強弁してねじ込み、社長にしました。都の構造的な悪習となっている天下りを“改革”せず放置するばかりか、それを自身の身内のために悪用したならば“都政の私物化”に他なりません。
※野田数氏は都議時代に、民主主義の根幹である国民主権を「傲慢な思想」として「直ちに放棄」すべきとし、明治の「大日本帝国憲法」復活を求める請願を行った人物。小池氏にかわいがられた。
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(3)神宮外苑再開発
神宮外苑の再開発では事業者として三井不動産、伊藤忠商事、明治神宮、日本スポーツ振興センターが名を連ねています。他の候補者から「まさか、外苑の再開発の事業者から、都知事はパーティのチケットの購入とか、受けていませんよね?」と問われた小池氏は「パーティの開催につきましては、それぞれ法律に則ったかたちで公表をさせていただいている」とはぐらかしました。「(購入者を)公表している」とのことですが、小池氏の2022年分の政治資金収支報告書では、約3000万円分のパー券購入者の内訳は公開されておらず(20万円以下の購入者であるため)、有権者は確認することができません。都民が関心を集める再開発に利益誘導があるとすれば重大事であり、現職の知事として明確にするべきです。
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(4)「7つのゼロを目指します」公約達成度のファクトチェック
・「介護離職ゼロ」…2016年10月からの1年間で離職者7800人だったのに対し、2021年10月からの1年間では1万4200人と1.8倍に増加しておりむしろ悪化。
・「満員電車ゼロ」…平均混雑率は2015年の164%から2022年の123%に改善。
・「残業ゼロ」…都職員一人当たりの残業時間は2015年が13.5時間、2022年が16.8時間で悪化。
・「電柱ゼロ」…無電柱化率は2015年の38%から2022年の46%に改善
・「待機児童ゼロ」…小池氏は「8年間で97%削減」と主張していますが、途中で計算方法が変わっています。「行政から勧められた保育園を自宅から遠いなどの理由で断った児童」を「待機児童」のカウントに含めないよう統計の運用変更がなされました。
・「ペット殺処分ゼロ」…都独自の定義で「殺処分ゼロ」と発表しており、国の定義に基づけば都が「ゼロ」と発表した2018年度も「動物福祉等の観点から行った致死処分」が146件存在。福井県では治癒の見込みがない病気や攻撃性がある動物も含めて「殺処分ゼロ」を達成し、都はそれらを除いた動物の致死処分のみをゼロとしています。
・「多摩格差ゼロ」…比較資料なし。
これに加え、少子化対策では東京都の「合計特殊出生率」を「2.07」としていましたが昨年0.99となり、初めて1を下回りました。小池氏本人が出演した9億円のコロナ広告費も動画再生は4万回で、動画制作に9億円も必要だったのか問われています。
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(5)国会議員時代の裏金疑惑
2008年分の清和会の政治資金収支報告書の概要では、小池氏は政治資金パーティで2億5千万円を売上げており、所属する清和会に上納した寄付額は120万円。この金額は安倍晋三氏の90万円を超え、森喜朗氏らと並ぶトップの上納額。相当なキックバックがあったと思われますが、小池氏の政治団体の収支報告書には派閥からの寄付はなく、キックバックがあれば氏の個人資金扱いの可能性が。それは犯罪かつ脱税であり説明責任があります。
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(6)朝鮮人虐殺追悼文拒否
毎年9月1日には関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者の追悼式典が墨田区の都立横網町公園で催され、1974年以降、歴代の都知事たちが(タカ派の石原慎太郎元知事ですら)追悼文を寄せてきました。それを小池氏は拒否しつづけ、今年も方針を変えていません。小池氏は理由を「都慰霊協会が営む大法要で全ての震災犠牲者を追悼している」としていますが、自然災害の犠牲者と、人種差別による虐殺犠牲者はまったく別です。二度と悲惨な虐殺事件をおこさないという誓いの慰霊であり、式典を開く実行委員会は「虐殺から目を背けている」と批判しています。
※2022年には、都人権プラザ(港区)で関東大震災時の朝鮮人虐殺に触れた映像作品の上映が禁じられ、人権施策推進課の職員が小池知事の歴史認識に配慮するメールを都人権啓発センターの担当課に送っていたことから、知事の姿勢を忖度したのではないかと指摘されています。 
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(7)学歴詐称疑惑
学歴詐称は公職選挙法違反で犯罪です。エジプトのカイロ大を首席で卒業したという小池氏。前回の都知事選の告示が迫っていた2020年6月、小池氏の「カイロ大学卒業」の学歴詐称疑惑を告発する元同居人の女性の証言を含むジャーナリスト石井妙子氏の著書《女帝 小池百合子》が発売されて話題となりました。このとき、駐日エジプト大使館のフェイスブックに「1976年10月に小池氏がカイロ大を卒業した」という学長名の「カイロ大学声明」が出され、疑惑追及は急速に沈静化しました。ところが、今年4月の文芸春秋で、小池氏の元側近で弁護士の小島敏郎氏が爆弾告発をしたのです。小島氏は、自身が学長声明を出させることを小池氏に提案したこと、その声明文が、実は「小池氏に頼まれたジャーナリストが書いたもの」であること、結果的に学長名の声明案づくりを通して「学歴詐称の隠ぺいに加担」してしまったことを告白し、疑惑が再燃しました。
※リンク先に日本人ジャーナリストA氏がカイロ大の学長声明を書いた経緯やその日時が分単位で細かく記されています。
https://news.yahoo.co.jp/.../1f0566c16ed511b194d96a33f085...
なぜ、小池氏の個人的な問題に、エジプト大使館が関わるのか。なぜカイロ大学が小池氏を特別扱いするのか。小島氏「カイロ大学が自発的に小池さんの疑惑を懸念して声明文を作成した、ましてやエジプト政府が関わったなどということは、ほぼあり得ません。大学を卒業していない小池さんは、声明文を自ら作成し、疑惑を隠蔽しようとしたのです」。ジャーナリストA氏が書いた声明文の原案にあった〈カイロ大学の卒業名簿にその記載がある〉〈公正な審理と手続きを経てなされた〉が実際の声明では削除され、〈日本、エジプト双方の法令に基づき適切な対応を検討している〉からは「日本」が削除されていたといいます。延焼を避け慎重に言葉を選んだあとが見受けられます。
公選法の「虚偽事項公表罪」だけでなく、エジプトで偽造された疑いのある卒業証明書を日本のテレビ局で提示したことについての「偽造私文書行使」という犯罪の嫌疑など、疑念は深まるばかりです。
東京工業大の中島岳志教授(政治学) 「小島氏の証言は、学歴そのものよりも、疑惑をどう隠ぺいしようとしたのかという過程を問うており、卒業証書を示しても反論にもならない」。
また、昨年11月にはカイロ留学時代の元同居人が、「真実を知ってほしい」と、実名・北原百代を明かしたうえでこう話しました。1976年10月に(進級試験で落第し)一時帰国した小池氏は翌月カイロに戻ってくると、一時帰国中に受けたインタビュー記事を北原さんに手渡し、そこには「(訪日したエジプト大統領夫人の)エスコート役に芦屋のお嬢さん カイロ大新卒」と大きな見出しがありました。カイロ大を新卒。「そういうことにしちゃったの?」と北原氏が尋ねると「うん」とうなずき、正式な帰国前夜、北原氏に「日本に帰ったら本を書くつもりだけど、北原さんのことは書かない。ごめんね。バレちゃうから」と話したといいます。北原氏「帰国直前の進級試験で落第したのは本人から聞いている。卒業しないまま帰国したと考えるのが自然だ。アラビア語も卒業できるレベルにはなかった」。
※カイロで同居していた北原氏の証言
https://www.tokyo-np.co.jp/article/329576
さらに今年4月18日、カイロで小池一家の面倒をみていた実業家の朝堂院大覚(ちょうどういん・だいかく)氏(83)が「真実を述べて、嘘を取り消し、出直してくれ」と証言。いわく「もともと、小池さんの父親の勇二郎氏は、エジプトから石油を輸入する会社をやっていた。ところが、会社が倒産してしまう。その会社の倒産整理を引き受けたのが、私だった。私は勇二郎氏に『油を購入していたエジプトに行ったらどうだ』と提案し、私が資金援助して、カイロに日本料理店を開いた。当時、小池(百合子)さんは関西学院大学の1年生だったが、会社が倒産して学費が払えなくなったので、同大学を退学、父親ら家族と一緒にカイロに渡ったのだ」。カイロに渡った小池知事は、1年間、アメリカンスクールに通い、その後、地元の有力者と父親の尽力でカイロ大に編入。「日本の大学で1年生だったから、カイロ大では社会学部に2年生として編入できた。それは家族も喜んでいたよ。当時のカイロ大は、名門で厳格な大学だった。そこに編入できたからね」。しかし、小池知事は3年生に進級できなかったという。「小池さんはアラビア語がしゃべれないし、書けない。だから、アラビア語だけの試験は、おそらく白紙だったと思う。落第して3年生には上がれなかったんだよ。それは、小池さんのルームメイトが克明に本で説明していたとおりだった。結局、小池さんはカイロ大を中退したんだ」。
※あえてこのタイミングで朝堂院氏が会見をおこなったのは、「政治家が嘘をつきまくると、国が亡びる」という思いからとのこと。
https://news.yahoo.co.jp/.../3b2eee91459d401f4a07c98570f9...
仮に小島氏、北原氏、朝堂院氏が全員嘘をついているなら、どうして小池氏は名誉棄損で訴えないのでしょう。僕は大学中退は恥じることでも何でもないし、堂々と経歴に書けばいいと思います(首席はさすがに言い過ぎですが汗)。問題は公職選挙法違反なのに詐称し、他国の大使館まで動かしてしまったこと。大使館が掲載したカイロ大学声明に「1976年10月に卒業した」と記載されているのに、卒業証書の日付が1976年12月29日という矛盾、自身で「落第した」と自伝に書きながら4年で卒業したことになっている証明書類の矛盾、当時カイロ大の社会学科生全員に義務付けられていた卒論について「卒論はなかった」と都議会などで答弁した小池氏の嘘など、学歴詐称を疑う様々な問題にワイドショーもニュース番組も言及せず、日本のメディアは生きる屍のようです。数々の疑惑を報じない状態で、都民が公正な判断を下すことが可能なのか憂慮しています。
このままテレビで一度も候補者による公開討論会が実施されないのでしょうか。6月19日に日本記者クラブでおこなわれた共同記者会見で、ある候補者が「毎日のようにテレビ局から討論会の依頼が来るが、小池氏が多忙を理由に断っているため番組の企画が成り立たないと言われている」と発言。公開テレビ討論会は昼間働いている人が遊説を聞けないからという意味もあり、発表された公約に対する本気度も討論会からわかるため実施すべきです。民主主義で大切なのは、多数決で出された結果にどれだけ少数派の声を反映できるかということ。それは話し合いをしないと見えてこず、話し合いを拒否する人は政治家に向いていないし選ぶべきではないと思います。
とにかく、誰が新しい知事になるにせよ、行財政改革として、都のすべての事業を第三者がチェックできる体制が絶対に必要ですね。
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《おまけ》メディアの罪〜テレビ朝日の凋落
テレビ朝日は古舘伊知郎さんが「報ステ」のキャスターをしていたころ、政権批判を臆することなく展開し、それゆえに保守勢力からTBS(「報道特集」「news23」)とともに目の上のこぶとして敵視されていました。現在の「報ステ」はスポーツと天気予報がメインになり果てています。今年の6月12日、そのテレ朝の劣化ぶりを象徴するような出来事がありました。都庁で朝堂院大覚氏が緊急会見を開いたその翌日。小池氏の囲み取材に際して、あるフリージャーナリストが「朝堂院大覚氏が…」と質問した瞬間、テレ朝の島田直樹記者が「(今日は)どうして勝負服の緑でないのですか?」と大きな声で自分の質問をかぶせました。その結果、小池氏は島田記者にだけ答えて立ち去ることに。周囲の記者は「島田記者は都庁定例記者会見でも小池氏の意向に沿った質問ばかりする」とカンカン。国民が聞きたいことを聞かず、ヨイショ質問ばかりする、それがテレ朝の上司の指示なら島田記者も相当きついでしょう。


●蚊を手で叩くときは、横からではなく上下から叩けばいいとのこと。蚊は上に逃げるため。



●7月4日はイギリスで総選挙。最大野党の労働党が圧勝の見通しとのこと。保守党に煽られたEUからの離脱で英国経済は大混乱に陥っており、14年ぶりに政権交代が起きる可能性が大。

//フランスは7月7日に総選挙(決選投票)。同国は小選挙区2回投票制。先日の第1回の結果、1位が極右「国民連合」、2位が左派連合、3位が与党連合(中道保守、現政権)という結果に。極右台頭の背景には、激増する移民と治安への不安がある。僕もフランスの墓巡礼中に2度も移民犯罪グループに荷物を盗まれており、住民の懸念はわかる…。とはいえ、移民は母国の政情不安や経済格差から逃れてきた人も多く、先進国の自国ファーストのしわ寄せが後進国にきている側面もある(先進国資本による乱開発など)。フランス革命の精神“自由・平等・博愛”は健在であり、「苦労があっても移民との共存を望む」人が左派連合に投票している。特筆したいのは3位の中道保守議員の動き。彼らは保守にもかかわらず「極右政権より左派政権がマシ」という判断をし、なんと7日の決選投票を前に、221人もの候補者が決選投票を辞退して反極右の票が割れないようにした。英断だと思う。もちろん、与党連合の一部候補者には左派候補者への支援を拒む人もいる。どこまで協力が進むかは不透明であり、7日の結果を注視。

//7日は東京でも都知事選が。正直、れいわ新選組にモヤモヤしている。立憲民主党を全面的に支持できないという気持ちはわかる。だけど、社民・共産は小池都政を終わらせるために蓮舫候補の支持にまわった。れいわは小池都政が弱者に冷淡なことを非難してきたのだから蓮舫支持に舵を切ってほしい。山本太郎は前回、宇キ宮さんの後から立候補を表明してリベラル票を割った。なんで一つになれないかな。

//パレスチナ和平を妨げている最大の要因、イスラエルによるパレスチナ自治区・ヨルダン川西岸への入植。そこに暮らすパレスチナ人を暴力で追い出して、イスラエル人が住み着くことは完全に国際法違反であり、国連でも何度も非難されているのにネタニヤフ政権は入植者への後押しをやめない。その大問題となっている入植者の人口がついに50万人を超えた。それだけでも国際社会は経済制裁の対象とすべきなのに、アメリカ政府は具体的に行動を起こさない。こうした甘い態度がイスラエルの政治家たちを傲慢にし、パレスチナ人への弾圧を野放しにし、追いつめられたパレスチナ人の中からテロで対抗しようとする者が出てくる最悪の構図に。悲劇を生み出す入植をやめようとしないイスラエルを、どうすれば世界はストップさせることができるのか。

●新千円の裏側は北斎の傑作《神奈川沖浪裏》だった!うお〜、これ世界一かっこいいお札では!?中央の丸い円が、日の出の太陽のように富士山を照らしているのもいい。デザインした人は天才か?これが万札ではなく、一番よく使う千円札でよかった。しょっちゅう見ることができるし、北斎は庶民の中で生きた人だからね。

  

●正月の能登地震から半年も経つのに、まだ約900人が仮設住宅に入ることができず、公民館などの一時避難所にいるとのこと。あの倒れたビルも、朝市の焼けた車も、手付かずでそのまま残っている。

●いよいよ『鬼滅の刃 柱稽古編』の最終話。今夜(6/30)の拡大60分版、正座をしてオンエアを待ちます!
→なんと、ここから最終回までは劇場版3部作になるとのこと!これ毎回『無限列車編』クラスの大ヒットになるのでは。特に完結編はとてつもなく人が入るだろう。

●先日6/24、上海に隣接する蘇州市で日本人学校のスクールバスが刃物を持った男(52)に襲われて日本人母子がケガをした際、中国人女性で乗務員の胡友平さん(54)がバスに乗り込もうとする犯人を羽交い締めにして制止し、犯人に刺されて28日に亡くなった。ケガをした母子は病院に搬送されたが命に別状はないとのこと。もし犯人がスクールバスに乗り込んでいたら、どんな恐ろしいことになっていたか。胡さんの死去を受けて北京の日本大使館は半旗を掲げて哀悼の意を表し「胡氏の勇気ある行動に改めて深い敬意を表するとともに、心からのお悔やみを申し上げます」と声明を出した。この事件は中国で広く報道されており、蘇州市当局は胡さんに「勇気を持って正しい行いをした模範」の称号を贈ると決定。胡さんに哀悼の意を表します。
  胡友平さん
※日本に限らず、ネット上には、民族や国民をひとくくりにして「○○人はこうに違いない」と決めつける書き込みが多い。この流れは非常に危険。どこの国にもいろんな人がいる。墓巡礼の旅では、親切な人も悪党もいろいろいたけど、圧倒的に前者が多かった。困っているときに助けてくれる人がいっぱい。相手の属性ではなく、その人を見ることがホント大切と思います。

//米大統領選挙、最近の米世論調査ではバイデンがトランプに負けていたから、一刻も早く候補者を若い人に変えてくれと僕は切望していた。そこへ6/28の両者のテレビ討論会でバイデンがボロボロ(言葉に詰まり、回答がちぐはぐ)すぎて、「米民主党はパニック状態」と報道が。先日バイデンはマクロン仏大統領のことを四半世紀前に故人となっているミッテラン大統領と繰り返し言い間違え、映像を見ててクラクラした。どうして自分がもう81歳で記憶があやふやなのに、後継者を育ててこなかったのかと脱力。民主党が候補者を最終決定するのは8月上旬。あと1か月ちょいしかないけど、テレビ討論会の失態でバイデン降ろしの声をあげやすくなったはず。急いで新たな候補者の選定を!
 

●6月26日に聞き手が全員お坊さん(6宗派40名)という自分史上初の墓マイラー講演を静岡で予定、翌日は愛知県南部の山あいの集落にて、昔旅先で交流した方から声を掛けていただき講演。講演内容を充実させるべく、その準備に全集中(各宗派の開祖のお墓やゆかりの地、愛知の偉人のお墓などのスライドを編集)。

●今月出演したTOKYO MX『小峠英二のなんて美だ! お墓編』、東京以外の方もリンク先でご覧いただけます。12分間の楽しい(暑苦しい)墓マイラートークをお楽しみ下さい。(^^)
YouTube https://youtu.be/0RFMbrEDLkU
Dailymotion https://www.dailymotion.com/video/x90xohs
  ※大人の事情で即消えるかも(汗)

●墓巡礼をしていると、お寺の入口に書いてある言葉に感銘を受け、思わずメモったり写真を撮ることが多い。最近グッと来たものを紹介します。
「息抜くことが 生き抜く道」
「“×(バツ)” 見方・角度を少し変えれば“+(プラス)”になる」
「うばいあうと足りない わけあうとあまる」
「善き友に出会う為に最善の努力を それは善き教えに出会ったことにひとしいから」
  

  

そして、これは以前にも紹介したけど、めっさ大事なことなので再掲します。
「SNS 書いた言葉は消えません あなたは一瞬 相手は一生」

  

●6/23、大谷選手が3試合連続ホームラン(23号)。トップのジャッジ選手(27本)が射程圏内に。

●かつて『あしたのジョー』で主人公のライバル・力石徹が亡くなったときに、架空の人物にもかかわらず実際に葬儀が行われ800人が参列しました(葬儀委員長・寺山修司)。『北斗の拳』ラオウには3千人が参列(葬儀委員長・谷村新司)。また、名作マンガやアニメには、物語の中で胸熱の墓参シーンが描かれることが多いです。こうしたことから、以前よりコツコツ作成していた『架空キャラのお墓ページ』がこのたび完成しました。古くは『宇宙戦艦ヤマト』の沖田艦長から、近年の『進撃の巨人』『鬼滅の刃』『葬送のフリーレン』の登場人物まで、18名のお墓と、8名の葬儀の模様をホームページ(文末にリンク)にまとめました。
架空のキャラと分かっていても、推しキャラの死に絶句するほど衝撃を受けたり、作中の葬儀シーンで涙腺が崩壊しそうになる…実在しないキャラのために泣けるという事実が、人間という生き物に強い共感力があることの証であり、個人の分断が叫ばれている現代のリアル世界でも、私たちは助けあうことができると思うのです(本気でそう思っています)。
採り上げた人物のリストは下記になります。古典作品はキャラ名を書いていますが、近年の作品でその死が物語の展開に直結する人物は、ネタバレを回避するため名前を伏せて作品名を記しています。思い入れのある人は、タイトルを見ただけで“絶対にあのキャラだ”とピンとくるでしょう。
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沖田十三の墓 (宇宙戦艦ヤマト)
力石徹の墓 (あしたのジョー)
鬼殺隊隊員の墓 (鬼滅の刃)
音無惣一郎の墓 (めぞん一刻)
大山トチローの墓(銀河鉄道999)
ンドゥールの墓 (ジョジョ)
フランメの墓 (葬送のフリーレン)
フェルンの墓※これは予想です(同上)
ジャミラの墓 (ウルトラマン)
真市の墓 (ウルトラセブン)
ジェームズ・ボンドの墓 (007)
〔ネタバレ不可避〕
「ONE PIECE」に登場する墓
「鋼の錬金術師」に登場する墓
「銀河英雄伝説」に登場する墓
鉄華団団員の墓(ガンダム 鉄血のオルフェンズ)
「進撃の巨人」に登場する墓
〔番外編〕
カーク船長の墓 (スター・トレック)
ジョセフ・ジョースターの墓 (ジョジョ)
〔架空キャラの葬儀〕
オスカル(ベルばら)、ガルマ(ガンダム)、マーグ(ゴッドマーズ)、ロイ・フォッカー(マクロス)、上杉和也(タッチ)、「銀英伝」のあの人、ラオウ(北斗の拳)、赤木しげる(アカギ)
 
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このまとめページを作って、改めてお墓の大切さを感じました。アニメや漫画の世界であっても、それぞれのキャラは没後に“墓石”が建てられたからこそ、仲間が墓前に集まったり、墓碑に刻まれた言葉を読んで勇気づけられたりしています。もう亡くなって、この世からいなくなったのに、お墓参りの帰り道は故人に会ってきた感覚になる…それは私たちに備わった奇跡のような感情であり、一種の“救い”だと思うのです。
そして、リスペクトしている人物の墓を訪れるだけで生きる力が湧いてくるのは、現実の世界でも同じですね。墓石は黙(もく)していれども雄弁だと、そう感じる墓をたくさん見てきました。今後もグッとくる架空キャラの墓と出会ったら、随時追加していくつもりです。

《架空キャラのお墓紹介》文字数2万字、画像140点の入魂コーナーです。
https://kajipon.com/haka/h-anime.htm

●6/16、20時からEテレ『日曜美術館 美を見つめ、美を届ける(2)名画を見る眼』再放送です!92歳の美術史家・高階秀爾(たかしな・しゅうじ)さんが、ルネサンスからモダンアートまで巨匠たちの傑作を初心者にもわかりやすく解説!15世紀に油絵技法を最初に完成させたファン・エイク「アルノルフィーニ夫妻の肖像」(1434)から始まり、年代順にボッティチェリ「春」(1480)、ベラスケス「ラス・メニーナス(宮廷の侍女たち)」(1656)、マネ「オランピア」(1863)、ルノワール「ピアノの前の少女たち」(1892)、ルソー「眠るジプシー女」(1897)、ピカソ「アビィニョンの娘たち」(1907)、モンドリアン「ブロードウェイ・ブギウギ」(1943)など計8点が採り上げられます。永久保存版!

●都知事選に立候補した蓮舫氏を、日本最大の労働組合“連合”(組合員約700万人)に属する連合東京は支持せず、対立する小池氏の応援にまわるという。理由は共産党が蓮舫支持を表明したから。連合の芳野会長は極端な反共主義であることから、ネットでは統一教会の反共政治組織・勝共連合とかけて、「“連合”とは勝共“連合”のことか」と揶揄されている。いやはや、まさか自主投票ではなく、自公と一緒に小池氏の支持にまわるなんて。そこまでするかと。

小池氏は側近から学歴詐称を指摘されているが、僕は何より、2期も務めたのに自分が出した過去の公約をほとんど果たせていないこと、そして、これだけ都内のホストクラブで若い女性が借金漬けにされ、痛ましい事件が続出しているのに、効果的な対策を打とうとしない無責任ぶりに呆れている。行政が主導してホストへの“ツケ”払いを禁じるだけで被害者は激減するのに、なぜかそれをやろうとしない。平成のころからホストはいたけど、彼らは裕福なマダムを相手にしていた。貯金のない20歳前後の子に数百万円も借金させたりしなかった。

トー横についても、何度も事件が起きているのに解決できない。ここで重要なのは、単にトー横を封鎖して集まれないようにしても、別の場所に変わるだけということ。親からの暴力や育児放棄で居場所がなく、孤立している子どもが安全に過ごせるシェルターとカウンセラーがもっと必要だし、常に人員不足の児童相談所の予算を拡充させるべき。人間は自己肯定感の低さが一番こたえるし、それはときに自身の命を奪う。

むろん、こうした問題は東京だけでなく、規模は違えど各地で起きている。コロナ禍で最も自殺率が増えたのが若い女性だったり、少子化で子どもの人口が減っているにもかかわらず、昨年の小中学生の自殺者数が戦後最多であったり、これほどまでに若者が生きづらい社会を作った大人の一人として責任を痛感している。税金の使い道を変えていかねば。テレビやメディアは「政治を変えようとするのは無駄」「デモはダサい」「そんなことして何になる」と、若者が社会を変えようとしたときに冷笑的な態度をとる人物を起用するのはもうやめるべき。応援し、行動しやすい環境を整えることが大人の役割だろう。

※連合の芳野会長は「非自民」より「反共産」を重視し、共産党と共闘するくらいなら自民のままでいい、そんな姿勢を隠そうともしない。麻生氏や小渕氏とも会食している。連合会長の一期目は芳野氏の「暴走」と見ていたけど、昨年10月に再任され二期目に突入。それはもう、組織上層部がそっちにいったということ。芳野氏は「富士社会教育センター」から講師を招いて指導を受けたことがあると過去に明かしている。同センターの理事長だった故・松下正寿氏は統一教会の文鮮明教祖を師と仰ぐ人物。また、統一教会と親密な日本会議会長だった故・田久保忠衛氏も富士社会教育センターの理事であり、連合は大丈夫なのかと懸念。

※念のため追記。スターリン、毛沢東など自国民の命を数千万単位で奪ったのは共産党指導者であることから、共産党を怖がる人がいるのも当然。また、それらの共産政府は宗教を厳しく弾圧したことから、統一教会や創価学会が共産党を敵視するのも分かる。志位氏が24年間も党首を続けたのも、端から見れば異様だった。
一方、国会での提案は労働者に寄りそっており、政策に共感できる部分が多く、政党交付金を受け取らないという態度も立派。自民の違法な裏金問題を最初にスクープしたのは機関誌の「赤旗」だ。とはいえ、どんなに政策が良くても、隣で中国共産党が香港の民主化運動を苛烈に弾圧し、天安門事件をなかったかのように振る舞う姿を見せつけられては、広く日本人の支持を得られることは容易でないと思う。北朝鮮のミサイルもしかり。連合赤軍事件で12人がリンチ殺人されたことも恐怖感を植え付けた。
前にも書いたけど、もう共産主義ではなく、世界幸福度指数で常に上位を独占している北欧型の社会民主主義を目指す政党となり、立憲左派、れいわ、社民と合併して、二大政党制の一翼に成長してほしいと、心底そう願っています(小林多喜二もわかってくれるはず)。

※2000年の大阪府知事選挙で勝共連合(統一教会)が撒いた万単位の怪文書=反共ビラは、発行責任者が公明党の元大阪市議団長だった。

※2012年の衆院選で自民の大物・萩生田氏(自民党東京都連会長)は、統一教会の八王子教会において「この選挙は皆さんの信仰にかかっています!当選は神様の計画で、死ぬ気で取り組んでほしい、一緒にお父様の願いを果たしましょう!」と演説。“お父さま”とは統一教会の開祖・文鮮明氏であり、萩生田氏は自民の中ではトップクラスで教壇と親密。不正裏金問題で、氏は安倍派5人衆の中で不記載額がもっとも多い2,728万円であるにもかかわらず、5人の中で唯一政倫審への出席を拒否し、国民への説明責任から逃げ、さらに都連会長も辞任せず、いまは小池氏支援の旗振り役となっている。連合はこの萩生田氏と手を組むということ。

●来年秋のNHK朝ドラ『ばけばけ』、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの奥さんが主人公とのこと!これ絶対に面白いやつです。大河ドラマも来年は江戸時代の出版者と浮世絵師たちを描いた異色の物語だし、新鮮でいいなぁ。

//無事に『小峠英二のなんて美だ!』がオンエアされ胸を撫で下ろしました。番組を通してお墓文化に興味を持たれた方や、墓マイラー仲間がひとりでも増えればほんと嬉しいです。

●6月11日(火)の24時からTOKYO MX『小峠英二のなんて美だ!(第138回)お墓(後編)』に出演します!後編では墓巡礼の魅力を全身全霊で語りました。放送は関東ローカルですが、同じ時間にネット配信をエムキャス( http://mcas.jp )でやっており全国で視聴可能です。お楽しみあれ!

●砂漠と荒野の無法世界、圧倒的な世界観で魅せた『マッドマックス:フュリオサ』。傑作『怒りのデスロード』の前日譚、監督が同じジョージ・ミラーだけあって、さすがの面白さ。主役を演じたアニヤ・テイラー=ジョイは間違いなくアカデミー賞にノミネートされるだろう。大スクリーンで観たこともあり、フュリオサの人生を子ども時代から追体験した感覚になった。
友人に「次回作は、さらなる前日譚になるんとちゃう?イモータン・ジョーやウォーボーイの誕生秘話とか」と言ったら、「その話は既にアメコミになってるで」とリンク先を教えてくれた。イモータン・ジョーが砦を支配するまでの物語って、もうビジュアル化されていたのか!

//『猿の惑星:キングダム』はストーリーが浅かった…。上映時間145分もあって、それだけかと…。このシリーズに求めていた“衝撃”がない。いや、多少のどんでん返しはあるけど、もっとこう、映画を見た後に放心状態で帰途につくような、そんなものが「猿の惑星」シリーズには欲しいんだ。

//同じようにチョ〜薄いストーリーでも『ゴジラ×コング 新たなる帝国』は、何度も「うおおお!」となる見せ場があった。ゴジラとコングが一緒にこっち(カメラ)に向かってくるシーンとか鳥肌モノだったし、コングが「ちょ、ちょっと待て!」と合図を送ってるのに、問答無用で攻撃してくるゴジラに笑い、コミカルなシーンもあって退屈しなかった。何より、これまで日本とアメリカばかり上陸してきたゴジラが、冒頭シーンでイタリアのローマで暴れるのが最高によかった。最初にそれを観られたから、あとの2時間はどんな展開になろうとその時点で及第点。次回作ではエッフェル塔かビッグベンをゴジラさんよろしくお願いします(笑)
『ゴジラ-1.0』という大名作が爆誕した直後だから、ストーリーで勝負するのは厳しいと思うけど、まったく魅力のなかった敵キャラを、もうちょい何とかすれば話題になったかも。バトルシーンだけは『-1.0』の10倍あったので。

//『DUNEデューン/砂の惑星PART2』はIMAXで鑑賞したこともあり、砂の惑星を大満喫。巨大なサンドワームを乗りこなすシーンやクライマックスの例のアレは鼻血が出そうに…。ハンス・ジマーの音楽も最高だった。IMAXは映像だけでなく音響面も異次元なので、壮大なハンス・ジマーの楽曲にピッタリ。ただ、最後に「え?そこで終わる!?宇宙の敵は!?」だったので、ちゃんとそこまで描いてくれたら神作でした。続編(PART3)の製作を期待していいよね?

●6月8日にイスラエルはハマスに捕らわれた人質4人を救出したが、この作戦でガザでは子どもを含む市民210人が死亡した。イスラエルのネタニヤフ首相は「我々は人質救出のためなら何だってやる」と。その前日には、国連の運営する学校を空爆し、子ども14人と女性9人を含む40人が死亡。イスラエルは「ハマスが教室を使っていた。9人の戦闘員を殺害できた」と“戦果”を発表し、一方で病院に運ばれた子どもは「学校に武器を持った人なんかいなかった」と。確実に分かっていることは、死んだ14人の子どもはハマスではなかったということだ。
この状況を見て国連はイスラエルを子どもの権利を著しく侵害した国のひとつに新たに指定したことを明らかにした。ロシア、シリア、イエメンなどが既に指定されており、そこに並ぶ形だ。これに対してネタニエフ首相は「イスラエル軍は世界で最も道徳的な軍隊だ」と反発しており、まったく方針を変える気はないことがわかった。僕の気持ちは−−

ハマスが赤ん坊や子どもを盾にするのは卑怯だ→わかる
だから赤ん坊や子ども一緒に空爆した→わからない

これにつきる。よく刑事ドラマで犯人が幼児を盾にして逃亡を試み、警官が「いま撃てば子どもに当たる」として発砲を断念するシーンが出てくるけど、イスラエルはそこで容赦なく引き金を引く。しかもミサイルを撃ち込むため、もう3万6千人も市民が死んでいる。

 
 

人質解放のためなら、まったく犯人と無関係な人間を万単位で殺害してもいいのか、それを認めるかどうか、世界は判断を迫られている。先月の国連総会で、パレスチナの国連加盟を支持する決議案が143対9という、圧倒的な差で可決された。パレスチナが国連に加盟できれば、イスラエル軍のガザ侵攻は、加盟国から加盟国への攻撃となるためイスラエルへの圧力になると、143か国が期待しての賛成票だった(ただし最終的に加盟を認めるのは安保理なので米国が反対すれば無効になるが…)。

南米コロンビアやボリビアは市民への攻撃を虐殺と認定してイスラエルと国交を断絶した。南アフリカはイスラエルの戦争犯罪を国際司法裁判所に提訴している。一方、米国バイデン大統領は「イスラエルがやっていることは虐殺ではない」と武器を供与し、アメリカ製のミサイルがパレスチナの子どもを殺している。
日本では、今夏の平和式典に広島市長はイスラエルを招待するといい、長崎市長は逆に招待しないと発言、ヒロシマとナガサキで判断が分かれた。「いのち輝く」がテーマの大阪万博はイスラエルの参加を認めている。
(追記)冒頭の人質救出作戦で、攻撃に巻き込まれて人質3人が死亡し、アメリカ人も含まれているとハマスが発表。確定なら、人質の家族には最悪の結末。

●6/9今夜20時Eテレ『日曜美術館 美を見つめ、美を届ける/奇想の系譜』再放送!伊藤若冲、曽我蕭白、岩佐又兵衛、狩野山雪、つげ義春など、日本美術史上の天外奇抜“奇想の画家たち”を特集した傑作回です。戦国時代からの奇想の系譜を解説・紹介するのはこの分野の第一人者辻惟雄(のぶお)さん!

●今週6日はナチスドイツに占領されたフランスを解放するため、1944年6月6日に連合軍がフランス北部に上陸した「ノルマンディー上陸作戦」からちょうど80年でした。この戦闘ではスピルバーグ監督の映画『プライベート・ライアン』(1998)の登場人物のモデルとなったナイランド兄弟が戦死しており、その墓参りのため昨年に現地を訪問しました。

ニューヨーク州出身のアイルランド系アメリカ人のナイランド四兄弟。長男のエドワード・ナイランド2等軍曹(当時32歳)は、1944年5月16日、ビルマで日本軍と戦うためにパラシュートでジャングルに降下し、行方不明となったため軍は死亡と見なしました。
その翌月、1944年6月6日午前6時30分。連合軍は第二次世界大戦で最大の戦いとなる「ノルマンディー上陸作戦」を敢行します。米国のアイゼンハワー指揮の下に、投入された兵力は第一波攻撃だけでも15万人以上の将兵、艦艇5300隻、輸送船4000隻など約1万隻の艦船、航空機は戦闘機5000機・爆撃機5000機・輸送機を加えて計1万4千機という凄まじい規模であり、物資揚陸用の人工港まで準備したことで「史上最大の作戦」と呼ばれました。

上陸地点の説明板 実際に使用された米戦車

連合軍はアメリカ軍、イギリス軍、カナダ軍を主体に、自由フランス、オランダ、ノルウェー、ギリシャ、オーストラリア、ニュージーランド、ベルギー、ポーランド、チェコスロバキアの12カ国の軍隊で編成。パリ解放までの作戦全体の正式名称は「オーバーロード(大君主)作戦」と名付けられ、約200万人がフランスの地を踏み、これを仏駐留ドイツ軍38万人が迎え撃ちました。

この「ノルマンディー上陸作戦」に、先のエドワードの3人の弟たち全員が従軍します。
(1)上陸の初日、三男のロバート・“ボブ”・ナイランド2等軍曹が所属する第82空挺師団15,000人は、一部の部隊が街中に降下してしまい、建物にパラシュートが引っかかりぶら下がった空挺兵が続出、ドイツ兵に次々と射殺されました。ボブは撤退する友軍を守るために志願してドイツ軍の前進を阻止するも、機関銃を手に25歳で戦死しました。

(2)上陸翌日、第22歩兵連隊に所属する次男のプレストン・ナイランド中尉は、ノルマンディーのクリスベック砲台の攻防戦において29歳で戦死します。4日後、連合軍は300名以上の戦死者を出しながら砲台を陥落させました。

(3)四男のフレデリック・"フリッツ"・ナイランド軍曹(当時24歳)が所属する第101空挺師団6600人はユタ・ビーチの後方に降下。水上に降下して溺死した兵や、敵軍との交戦もあり、師団は初日に戦力の40%を失います。フリッツは最初の数日間を戦い抜いたあと、9日目にボブ(三男)の部隊まで会いに行き、そこで戦死を知らされました。兄弟全滅の悲劇を回避するため、米軍はフリッツを本国に送り返します。戦後、死亡したと思われていた長兄エドワードがビルマの日本の捕虜収容所で生存していることが判明。フリッツは1983年に63歳で他界しました。『プライベート・ライアン』ではこのフリッツがライアン2等兵のモデルとなりました。
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★「ノルマンディー上陸作戦」は約100kmに及ぶ海岸に5カ所の上陸地点=オマハビーチ、ユタビーチ、ゴールドビーチ、ジュノービーチ、ソードビーチを定め、5つの大部隊がそれぞれ英仏海峡を渡って早朝のビーチに突撃しました。
(1)オマハビーチではコンクリートで要塞化したドイツ軍の陣地と重火器が上陸部隊を待ち構えていました。第1波で上陸した第29歩兵師団・第116歩兵連隊のA中隊は230人中212人が死傷し、「死傷率90%」に達する壊滅的な打撃を受け、のちに「ブラッディ(血まみれの)・オマハ」と呼ばれます。ビーチを目指す上陸用舟艇にドイツ軍の砲弾が次々に命中し、なんとか海岸に到着して“はしご”が下ろされると、待ち構えていた機関銃座から一斉射撃が浴びせられ、生存者がたった1人という舟艇もありました。E中隊は約200人中、中隊長を含む104人が死傷し、F中隊も200人のうち約半数が死傷、第一波は指揮をとる全ての士官および下士官が戦死または負傷し、上陸10分以内に活動能力を失いました。
後続で上陸した連隊長ジョージ・テイラー大佐は次の言葉をかけ、兵士に海岸からの前進を促しました。「この海岸には、2種類の人間がいるのだ。すでに死んだものと、これから死ぬものだ。戦おう、生きるために」。兵士たちは身を隠すところもない砂浜を800mも走り抜け、オマハビーチで2,000人の死傷者を出しつつ、最終的に作戦開始から7時間後の午後1時すぎに防衛線を突破しました。

米兵2千人が死傷し「血のオマハ」と
呼ばれた激戦地オマハビーチ
オマハビーチに残る
ドイツ軍のトーチカや大砲

(2)ユタビーチは穏やかな波のおかげで多数の戦車が上陸でき、また空挺部隊が先に降下して独軍の背後をとっており、歩兵の犠牲は少なかったものの、援護のために海岸に接近して艦砲射撃を行っていた駆逐艦「コリー」が撃沈されました。

(3)ジュノービーチではカナダ軍を主力とする部隊が上陸を試み、上陸用舟艇がここでも機雷とドイツ軍の砲撃で次々と粉砕され、第一波の306隻のうち90隻が撃破・撃沈となり、米軍以外では最大の損害を被りました。

(4)ゴールドビーチにはイギリス軍が上陸。周辺村落を独軍が要塞化しており、ハンプシャー第1連隊はル・アメル村の攻防戦で200人が死傷しました。

(5)ソードビーチは一番東側にあり英軍やフランス兵部隊が担当。大都市カーンに近いため独軍が抵抗し、上陸地点でイギリス軍将校5人、兵士60人が戦死、140人以上が負傷しました。
一方、ドイツ軍の初日の死傷者は約9,000人、捕虜は約20万人に達しました。
この戦いに勝利した連合軍はドイツ本土に進攻するための足場を欧州に築くことに成功し、上陸部隊はその後の3ヵ月間の戦闘で「約7万3000人」の戦死者と、15万3000人の負傷者を出しながらも、8月25日にパリを解放。約90日でフランスのほぼ全土を連合軍が奪還しました。ドイツは、ソ連との東部戦線、南部のイタリア戦線に加えて、西部戦線でも戦闘を余儀なくされることになり、1年足らずの1945年5月7日に連合国に降伏しました。

ドイツ軍が砂浜に設置したバリケード 戦争博物館の前のモニュメント

〔ノルマンディー米軍英霊墓地〕
上陸作戦の2日後、戦死した米国兵のための仮墓地がオマハビーチとイギリス海峡を見渡せる断崖の上に築かれ、先のナイランド兄弟も埋葬されました。墓地の面積は70ヘクタールで甲子園球場の約18倍。ここには9388人の米兵が眠り、大半がヨーロッパ解放作戦の戦死者です。フランス政府は自国のために戦ってくれた米兵たちに感謝の気持ちを込め、1956年にこの広大な土地を米政府に対し「期間無制限」「無償」の恒久的な租借地(そしゃくち)として提供しました。現在、米国政府がこの墓地を維持・管理し、年間100万人もの人々が訪れています。
埋葬者の墓石は白い大理石。墓地は10区画に分かれ、ナイランド兄弟のうち、プレストンとロバートがF地区に眠っています。視界に広がる墓標を前に、彼らが他の国を助けるために海を渡ってきたことを思うと胸を打たれるものがありました。民主主義のために戦った彼らは、トランプ派が議会議事堂を襲撃した今のアメリカや、世界がどう見えるでしょう。
※スピルバーグ監督の映画『プライベート・ライアン』で描かれたオマハビーチの壮絶な戦い。
https://www.youtube.com/watch?v=Kz5c57K9o2o (6分)
ナイランド四兄弟。右下がフリッツ 9388人もの米兵が眠る

●荒木飛呂彦先生、64回目のお誕生日おめでとうございます!(6/7)

●本日6月4日(火)24時からTOKYO MX『小峠英二のなんて美だ! (第137回)お墓(前編)』に出演します!今日の前編では最後の5分ほど出演。来週の後編でたっぷり墓マイラートークをお話できると思います。
※東京ローカルの放送ですがエムキャス( http://mcas.jp )にて同時配信を行うとのこと。僕が住んでいる大阪では見られないと思っていたので嬉しいです。
  予告編から

●1924年6月3日に現チェコ出身の作家フランツ・カフカが40歳で没してから3日でちょうど100年。熱心な読書家で推理小説、冒険小説からロシア文学まで愛読したカフカは−−
「多くの本は、自分自身の城の中にある知られざる広間を開く鍵のようなものだ」
と手紙に。これ、ホント素晴らしい表現だと思う。生き方の指標としては「無難なことからではなく、正しいことから始めよ」(『城』)という言葉も。

一方、カフカは絶望のプロとしても知られ、手紙に−−
「将来に向かって歩くことは、ぼくにはできません。将来に向かってつまずくこと、これはできます。一番うまくできるのは、倒れたままでいることです」
「ぼくには誰もいません。ここには誰もいないのです、不安のほかには。不安とぼくは互いにしがみついて、夜通し転げ回っているのです」
など、心に刺さるたまらない絶望名言を残し、後世の無数の同志を救済。墓所はプラハのユダヤ墓地です。

  

●6月4日(火)24時からのTOKYO MX『小峠英二のなんて美だ! (第137回)お墓(前編)』に、2週連続で出演します!“美”を切り口にお墓の歴史や造形に迫り、考古学者で住職の長澤宏昌さんが“三段墓”と呼ばれる日本特有のデザインが根づくまでの変遷を徹底解説。長澤さんを『月刊石材』で知ったときから、お会いするのを楽しみにしていました。長澤さんによる古代からのお墓史はとても勉強になり、カメラがまわっていない時にメモしまくりでした。
後半の僕のパートでは、「世界遺産」のお墓など、優れた造形美や歴史的価値を持つ世界の名墓を紹介します。心に残る色や形、多彩なお墓に出会う前後編です!(30分×2)

※オンエアされるまで、どんな風に編集されているかわからず、実はけっこうドキドキです。収録はとても緊張していたのですが、お墓の話をしているうちにフルスロットルになり、途中から限界突破モードに入った気がします。ちなみに、東京ローカルなので、僕が住んでいる大阪では放送されないという…(^^;)

●6/1(土)23時10分NHKBS『大河ドラマ 名曲コンサート』オンエア。歴代63作の大河ドラマから14曲を厳選、独眼竜政宗、武田信玄、風林火山、篤姫、平清盛、真田丸、どうする家康、等々。古い大河の神曲「黄金の日日」の演奏は激レア。超かっこいい「鎌倉殿の13人」も嬉しすぎです。
※残念ながら、龍馬伝、新選組!、青天を衝け、は演奏なし。第2弾で是非!

●トランプ元大統領(77)に有罪判決。不倫相手に支払った口止め料(約2千万円)を不正に会計処理したとして、12人の陪審員が全員一致で有罪と認定。トランプ氏は帳簿や請求書など34件の業務記録を改ざんした。アメリカの大統領経験者が刑事事件で有罪判決をくらうのは史上初。量刑の言い渡しは7月11日。トランプ氏は「魔女狩りだ」と無実を訴え控訴するとみられるが、不倫相手への送金と虚偽記載の実務を担った長年の顧問弁護士が、氏を見捨てて検察側の証人になり「トランプ氏に指示されてお金を払った」と証言しており、有罪を覆すことは無理だろう。
トランプ氏は他にも三つの刑事事件で起訴されている。本命は4人の死者が出た議事堂襲撃事件を引き起こした件。トランプ氏は前回の大統領選の敗北を認めず、国民に怒りと不信を生むために「不正選挙だった」と繰り返し、それが支持者による議会襲撃に繋がった。連邦検事は「米国の民主主義の中枢に対する前代未聞の攻撃」として“国家を欺いた罪”などで起訴している。11月の大統領選、果たしてどうなるか。

●ロシアが真っ昼間にウクライナのホームセンターをミサイル攻撃し、一般市民に多数の死者がでた。完全に市民を狙った無差別攻撃であり、この事態を受けて、アメリカ、フランス、ドイツが、供与した自国製ミサイルを使ってロシア本土の軍施設を攻撃する許可を出した。これまで「ロシアへの直接攻撃は第三次世界大戦を引き起こしかねない」として認めてこなかった。だが、一般市民にロケットを撃ち込まれないようにするためには、発射基地を直接叩くしかない…。
プーチンは以前からロシア本土に危機が迫れば核兵器を使うと脅していた。ホームセンターを狙ったロシアが悪く、それを理解できるプーチンであってほしい。間違っても核に手を出さぬよう…。

●自民議員の億単位の裏金問題をきっかけに、今度こそ不正行為ができないようにと議論が進む政治資金改正法の改正案。各党がそれぞれ法案を出すなか、自民はこの問題の張本人にもかかわらず、「ゼロ回答」ともいえる案を出してきて唖然。「企業・団体献金の禁止に反対」「会計責任者が不正をしたときに、連座制で議員が同じ責任をとることにも反対」「(不正の温床)パーティー券は廃止ではなく、購入者の公開基準を現行の20万を10万円にすることで続行(公明党は5万円、野党はパーティー禁止を要求)」というヌルヌルの改正案だ。野党が企業献金の禁止やパーティー禁止を求める理由は、すでに税金から政党交付金をたっぷりもらっているから。現状は税金と企業献金(パーティー券)の二重取りだ。自民はこれに加え、領収書不要の使い道フリーな「政策活動費」の温存にも必死だ。億単位の不正を行ったことについて反省の態度がまったく見られない。

最近の選挙結果を見ると、先月の衆院選補選の後も、ずっと自民候補は負け続けている。静岡の知事選、小田原市長選、目黒区議補選、岸田首相のお膝元・広島一区の府中町長選、国政選挙から町長選まで野党が勝っている。それなのに、危機感が自民幹部にはまったくないようだ。特に小田原市長選は、立憲&共産候補が、自民・維新・国民民主が推す現職をほぼダブルスコアで破っており、現在の政治状況を象徴する結果となった。先の静岡知事選でも、自民党支持者の3割が相手候補に投票しており、支持者からも背を向けられつつある。こんなことになっても、まだ中身がスカスカの政治資金改正法案を出す自民執行部。国民は完全になめられているし、自民の若手議員には党に自浄力を発揮するよう抗議の声をあげてほしい。幹部には状況が見えていないので、若手が変えていくしかない。

小田原市長選(5/19)
加藤憲一… 46,038 票 (元市長、立憲、共産)
守屋輝彦… 25,528 票 (現職、自民、維新、国民)

●最近、広告ブロッカーを使うなというサイトが増えてきたけど、だったらエロい広告を出すなと。えげつない内容の漫画とか、ほんと見たくもない。っていうか、そういうのを見せること自体がユーザーへの暴力ということがわかっていない。扇情的だったり不快な広告じゃなければ、こっちだってブロックしない。ギャンブルの広告も不要。あと、クリック数を稼ぐために、閉じるボタンを押しにくくさせているバナーもホントうんざり。ウイルス対策と同じで、有害と判断されて弾かれているのをわかってない。必要としていない情報を一方的に送りつけてくるのを法律で規制できないものか。メールなら配信停止にできるのに。

●東京染井霊園&周辺寺院の巡礼会(5/25)は無事に終了!小学生からご年配まで、約30名で近代日本の偉人40名(芥川龍之介、高村光太郎等)にお墓参りしました。お天気に恵まれ、少し風もあって蒸し暑くなく、まだ蚊も少ないという、考え得る限りベストな状態での巡礼会でした。12時半スタートで終了は17時。途中一度だけ休憩を挟み、4時間半の間、歩いたり立ち止まったりの繰り返し。いま足の筋肉がパンパンです。参加された方、本当にお疲れさまでした!皆さんと一緒に先人を讃えることができ、墓マイラーとしてメッチャ充実した時間でした。秋には谷中霊園の巡礼を予定しています。是非またお会いしましょう!
※あまりに東京の宿は高く、大阪から夜行バスで上京して、巡礼会をして、その日に夜行バスで大阪に帰るという、56歳のオッサンにはハードすぎる強行軍でした。翌日は1日「ムギューッ」と倒れていました(笑)
フランス系青年の参加で一気に国際色
が出た「世界墓マイラー同盟」の巡礼会
のんびりと染井霊園を移動中
穏やかな初夏の1日です
北海道の名付け親、松浦武四郎を解説 若い墓マイラーが多く将来が楽しみです♪

●5月25日の東京染井霊園の巡礼会に向けて、レジュメや地図づくりなど準備に“全集中”しており、週末まで更新は不定期になります。<(_ _)>

●結婚を発表された俳優の高橋一生さんと飯豊まりえさん。漫画『ジョジョの奇妙な冒険』外伝のドラマ版で共演したことがきっかけになり、“ジョジョ婚”がSNSのトレンドワードに。
お二人が公開した結婚報告コメントを読み、「なんて心に染みる文章なのだろう」と、グッときました。短い文面に深い想いが。

高橋さんのコメント
「彼女は自分の発する言葉で自身を穢(けが)すことなく、明るく生きることを諦めません。品性を持って歩みを進める彼女の純粋な陽の力に、幾度となく救われて参りました」

飯豊さんのコメント
「物事や人に応じる時に努めて偏(かたよ)りなく考えて、知恵を使ってお茶目に人生を楽しむ彼の人柄に惹かれました。彼の笑顔や情の深さに、いつも心を救われています」

2人とも最後の一文が「救われてきた」。
“明るく生きることを諦めない”という、この表現だけで泣けるものがあるし、“笑顔や情の深さに救われる”がどれだけ人生で大切か伝わり胸熱に。ただのハッピーな結婚報告じゃあない、人間的な、切実さを含んだ文面に心を掴まれました。末長くお幸せに!
※ブチャラティやウェザーが好きなジョジョ読者は“救われる”という言葉にめっぽう弱く、ホロリなんです。

●不正を内部告発をした人物に対して報復人事で追いつめる企業や役所のニュースが続く。公益のために勇気を出して通報した人によくこんなことができるもの。
大塚食品の滋賀工場で、2021年に粉末ポカリスウェットの原料が入っていたポリ袋から樹脂片など異物が検出され、包装使用不可の非食品用のポリ袋が使われていたことが判明した。ところが、会社側は商品回収など適切な対応をしなかったため、工場で品質管理を担当していた男性が滋賀県に公益通報した。
県は大塚食品の工場への立ち入り調査を行い、異物混入についての注意喚起や再発防止へ対策を講じるよう行政指導を行ったが、工場内で問題の周知や再発防止が徹底されず、職員への処分などは行われなかった。そのため、男性は2022年に問題の周知や適切な対応をしなかった責任者の処分などを求め大塚食品の代表取締役らに内部通報をしたところ、改善されるどころか、逆に報復人事で別の部署へ異動を命じられた。その部署は男性ただ1人の部署で、監視カメラが自分の席へ向けられ管理職からの監視を受けるなど「軟禁状態」の勤務であり、社内システムへのアクセスができなくなったという。
その後、男性はうつ病を発症したことから、5月13日、会社側に対し220万円の慰謝料など損害賠償を求めて大津地裁に提訴した。原告の男性「公益通報に対して報復をせず、しっかりと問題に向き合ってほしい」。
…大塚食品は四国に「大塚国際美術館」という素晴らしい美術館を建設し、いちアートファンとして同社に感謝していたし、ポカリの爽やかなCMも好きだった。そのブランドイメージがぶち壊しだ。消費者の健康よりも、“裏切り者”の処罰を優先するなんて、健康食品を扱う企業として終わっており、青春感動系の良いCMを作っているだけに、ギャップのエグさが凄まじい。
この報道に対し、大塚食品は「違法な対応を取った事実はありません」とコメント。違法か合法かではなく、見せしめ人事をして、他に告発者がでないよう従業員を委縮させる姿勢が大問題と言われているんだけど、全然わかってない。今どき、大手の会社でこんな対応をすることがあるのかとガッカリだ。

/和歌山では公益通報した市職員が自殺していたことが明らかに。2018年、当時、20代だった和歌山市の男性職員が、子ども会に補助金を支出する業務に関して不適切な会計処理を行うよう上司から依頼され、「心身に不調があらわれるようになった」と休職。その後、市の公益通報の窓口に通報した。市はこれをもとに調査を行い、1000万円余りの不適切な支出があったなどとして、あわせて15人の職員を処分。その後、男性は復職したものの、復職後に配置された職場の同じフロアには通報で処分を受けた職員がいたため心を病み、2020年に自殺した。遺族は公務災害の認定を請求したが、ことし1月、「公益通報から自殺まで長い時間がある」と棄却されたことから、5月13日に不服を申し立てた。
パワハラを通報したらハラスメント者と一緒の部署に異動させられたなんて悪夢もいいとこ。加害者がいるフロアに通報者を放り込んだらどうなるか、火を見るより明らかだ。支援団体は市に対し第三者委員会を設置して経緯を調査するよう求めている。

これまでにも、雪印やミートホープ事件で通報者が不幸になったし、これでは「公益通報する奴が馬鹿」と思われてしまう。この国では公益通報者保護法が機能していない。
※公益通報とは、勤務先で刑事罰や過料の対象となる不正を見聞きした場合に通報すること。通報者を守るため「公益通報者保護法」という法律があり、解雇は無効で降格や減給などの不利益な取り扱いも禁止されている。また、通報者の特定につながる情報を守ることが義務づけられている。
●毎週水曜日はEテレ『3か月でマスターする世界史』の放送日。“アジアから見た世界史”という切り口が面白く、毎回トリビアがいっぱいでほんと楽しい。特に古代宗教のゾロアスター教の回が目からウロコ、のちに出てきた仏教もキリスト教もゾロアスター教の影響を受けまくりとのこと。

●5月11日夜は、北海道だけでなく、青森、富山、石川、愛知、なんと兵庫でもオーロラが見えたとか!

//オーロラといえば、昨年10月、偉人墓巡礼でアイスランドの首都レイキャビクを訪れた際、雪山の上にオーロラが。もちろん人生初オーロラであり、夜なのに緑色に輝く光に心を奪われました…。気温は氷点下で、5時間後に吹雪となりました。

 
このサーチライトのような光は、平和を願う『イマジン・ピース・タワー』。オノ・ヨーコさんの光アートで、台座に24の言語で「イマジン・ピース(平和な世界を想像してごらん)」と書かれています。毎年、夫ジョン・レノンの誕生日である10月9日からジョンの命日である12月8日までの期間と、大晦日、イースターにだけ点灯。この電力はエコな地熱発電を使用しており、環境問題を訴える側面もあります。

●12日、大阪は夕方から静かな雨が降り続き、もうすぐ深夜。雨音と一体化するような音楽をと、ジェフ・バックリィの『ライラック・ワイン』(4分32秒)を聴く。天使の歌声と讃えられ、ギターの名手であった彼だが、30歳で早逝。今月29日で没後27年。スタジオ・アルバムは1作しかない。

●太陽フレアの大規模爆発があり、日本でも11日夜にオーロラが見える可能性があるとか。昨夜はイギリス、ドイツ、スイスでオーロラを観測。

●カブス(大リーグ)の今永昇太投手がここまで7試合に先発し5勝負けなし、防御率1.08の好投、3・4月のナ・リーグの「月間最優秀新人賞」に選ばれ、カブスの試合は球場が大いに湧いている。チェンジアップがキレキレでバッターが腰砕けになっており、変化球は低めに集中。どこまで無敗記録が続くか楽しみ。

●「世界の紛争の中で、これほど多くの子どもが死亡した例はかつてない」(ユニセフ)
犠牲者3万5千人に達しようとしているイスラエルによるガザ攻撃。死者が約2万5千人となった1月19日の時点で、国連女性機関は「ガザ地区での死者のおよそ7割が女性や子ども」「ガザ地区では1時間に2人の割合で母親が死亡している」と訴えていた。

犠牲者が3万5千人に達しようとしているイスラエルによるパレスチナ自治区ガザ侵攻。死者が約2万5千人となった1月19日の時点で、国連女性機関は--
「ガザ地区での死者のおよそ7割が女性や子ども」
「ガザ地区では1時間に2人の割合で母親が死亡している」
と訴えていた。
そして国連児童基金(ユニセフ)は3月17日、 イスラエルによるガザへの攻撃で死亡した子どもの数が“1万3000人”を超えたほか、
「このほか数千人が負傷し、どこにいるか特定すらできない。がれきの下になっている可能性もある。世界の紛争の中で、これほど多くの子どもが死亡した例はかつてない」
と強調。また、小児病棟では多くの子どもが深刻な栄養失調状態で「泣く力もない」状況にあると報告している。
国際社会は、イスラエルが昨年10月7日にガザ地区のハマスから酷い奇襲を受け、その反撃と人質奪還のためのハマス攻撃を容認してきた。しかし、2歳や4歳の子どもがハマス戦闘員であるわけがなく、半年で1万3千人の子どもを殺害した、国際法を無視したイスラエルの武力行使は到底認められない。
(そもそも10月7日以前にパレスチナ側はヨルダン川西岸などでイスラエルの右派から理不尽に命を奪われる事件が多発していた)

この悲劇について、ユダヤ人の世界的な学者はどう思っているのか、心の声を知りたいと思っていたところ、イスラエルを代表する歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ(ヘブライ大学歴史学教授)が、4月下旬にイスラエル紙「ハアレツ」に渾身の緊急メッセージを寄稿。感銘を受けたので一部を紹介。

(イスラエルの)ネタニヤフ首相らが長年進めてきた政策によって、イスラエルは破滅の瀬戸際に追いやられている。しかし、彼らは過ちを悔いる様子も、方向を転換する様子も見せていない。このまま彼らが政権を握っていれば、イスラエルと中東地域全体は破綻するだろう。
10月7日の(ハマスによる)恐ろしい大虐殺の後、イスラエルは人質を取り戻し、ハマスを武装解除する必要があった。西欧民主主義国との同盟も深める必要があり、穏健アラブ諸国との協力関係も強化し、地域秩序を安定化させるべきだった。しかし、これらすべての目的をネタニヤフ政権は無視し、代わりに力を注いだのは復讐することだった。人質全員の解放も、ハマスの武装解除もできなかった。さらに230万人のパレスチナ人がいるガザ地区に意図的に人道的な大惨事を引き起こし、イスラエル存立に関する道義的・地政学的な基盤までをも損なわせた。
私たちがパレスチナ人に対する態度を改めなければ、私たち自身の思い上がりと復讐心によって、歴史的な大惨事に追い込まれるだろう

戦争が始まって半年が経つが、多くの人質はいまだ拘束されたままで、ガザは壊滅状態で、何万人も殺され、人口のほとんどが避難を強いられ、飢餓に苦しんでいる。そんなガザとともにイスラエルの国際的地位も失墜した。かつての友好国の多くからも嫌われ、疎外されている。
孤立したイスラエルはいつまで生き残れるのだろうか。イスラエルにはロシアのような豊富な資源はない。商業的、科学的、文化的な世界との繋がりを失い、米国の武器や資金も得られなくなったイスラエルに待ち受ける最も楽観的なシナリオは、「中東の北朝鮮」になることだ。
現実に起きていること、現状に至った理由を否定し、そういう主張を認めないイスラエル市民があまりにも多すぎる。特に、ガザの人道危機の深刻さを否定するがゆえに、現在の外交危機の深刻さを理解できない人が多い。ガザの惨状、殺戮、飢餓に関する報道を目にすると、彼らはフェイクニュースだと主張し、イスラエルの行動を道徳的・軍事的に正当化したりする。

ネタニヤフ政権はイスラエル国防軍の兵士たちの勇敢さと献身も無駄にした。彼らは、戦場での勝利を活かして人質全員の解放に合意することも、ガザで新たな政治体制作りを進めることもできなかった。代わりに達成したのは、ガザで不必要な人道的災害を故意に引き起こし、それによってイスラエルに不要な政治的災害を与えたことだ。 ガザで起きていることを恐れた同盟国は次々と即時停戦を要求し、イスラエルへの武器禁輸まで求めている。
ネタニヤフ政権は、武器や外交的支援を得るための代替手段が他にあるかのように、米国との関係さえも悪化させた。米国や世界中の若い世代は、イスラエルは人種差別的で暴力的な国であり、何百万人もの人々を家から追い出し、飢餓に陥れ、復讐以上の理由もなく何千人もの民間人を殺害する国だと考えるようになった。
その影響は、今後数日、数ヵ月だけでなく、数十年先まで続くだろう。ネタニヤフ政権が採った政策は破滅的で、イスラエルを存亡の危機に陥れてしまったのだ。

ネタニヤフ政権による戦争での失敗は偶然ではない。長年にわたって壊滅的な政策を採ってきた結果である。3つの長期的な要素の組み合わせが、ガザに人道的大惨事を引き起こすという決断をもたらした。その3つとは、パレスチナ人の命の価値に対する感覚の欠如、イスラエルの国際的地位に対する感度のなさ、イスラエルの真の安全保障上の必要性を無視した優先づけだ。
民主主義国家には自国を防衛する権利、いや義務がある。戦争においては、重要な政治的目的を達成するために非常に暴力的な行動が求められる場合もある。しかし、10月7日以降のイスラエルによる行動の多くは復讐心、あるいは何十万人ものパレスチナ人をガザから永久に追い出したいという、さらに悪い願望に突き動かされていたように思われる。

長年にわたり、ネタニヤフらはイスラエル国民に、西欧民主主義国との関係を軽視させるような世界観を国民に植え付けてきた。その結果、イスラエルは国際的な孤立を深め、学者や芸術家、若者の間でイスラエルへの憎悪が表明されている。それは、ハマスのプロパガンダのためだけではなく、過去15年間にネタニヤフが国の優先順位を歪めたためである。ネタニヤフが優先したのは災難を起こすことだった。彼らは国境を守るより、占領を強化することを好んだ。占領地におけるイスラエル人の違法入植をひとつも立ち退かせられなかった指導者が、(ガザ侵攻後に)イスラエル南部と北部の都市から何万人もの住民をたった1日で退避させた。 
さらに悪いのは、現在の政権樹立時にネタニヤフが重視したのは(自分の汚職事件に関する)最高裁との戦いだった。もし2023年1月から10月までに最高裁との争いに費やした注意の4分の1をハマスに向けていれば、10月7日の大惨事は防げただろう。

ネタニヤフはイスラエル国民に「完全勝利」を約束し続けている。しかし、実際のところ、われわれは完全敗北まであと一歩のところにいる。戦闘によって達成できたであろうことは、すでに達成されている。10月7日の大失敗を受け、イスラエル国内で防衛軍に対する信頼を回復し、国外でのイスラエルの抑止力を再構築し、ハマスの軍事能力をほとんど排除することはもうできている。これ以上戦争を続けても得られるものはない。
ラファでもう1度勝利すれば、ハマスが崩壊し、すべての人質が解放され、イスラエルの多くの敵が降伏すると信じるのは危険な幻想だ。戦争が一日長引くごとにハマスとイランの目的が達成され、イスラエルは国際的により孤立するだけだ。

イスラエル国民の大部分は、何が起きているのか理解していない。非常に多くのイスラエル国民の時間は半年前に止まってしまった。世界中がガザの恐ろしい映像を見ている。しかし、イスラエル国民の多くは、それらをあえて見ようとしないか、すべて欺瞞に満ちたプロパガンダとみなしている。このような盲目さこそが、政府が自由に破壊行為をするのを可能にしているのだ。(『COURRIER JAPAN』の翻訳記事より。原文はヘブライ語)

いまだ130人以上がハマスに人質にとられている現状で、ユダヤ人がイスラエル政府を批判すると非国民扱いされかねず、文字通り命の危険すらある。そのなかで、広い視野を持つ歴史学者だからこそ書ける一文を記したユヴァル・ノア・ハラリ氏に、心から敬意を表します。

●『ゴジラ×コング 新たなる帝国』、ハチャメチャな映画だったけど、もうあれはあれでいい!200億円も製作費を注ぎ込んで、大笑いできる怪獣映画を作ってくれたハリウッドに感謝。これまでゴジラは日本とアメリカに上陸してばかりだったので、冒頭のローマの戦いでいきなりテンションMAXに。『ゴジラ-1.0』の10倍もバトルシーンがあった!ただし、その代わりにストーリーは10分の1(笑)
コングの豊かな表情と、ゴジラの背ビレ発光&エネルギーチャージだけでチケット代のもとはとれたし、2匹が全力でダッシュするシーンが熱すぎる。次回作ができたらまた観に行こう。

//オレンジの世界的な不作に加え、歯止めが効かない円安によって、日本の輸入業者が海外のバイヤーに買い負け、国内のオレンジ果汁が激減、森永や雪印、アサヒ飲料など大手各社がオレンジジュースの生産休止を発表。再開のめどは立っていないという。円が弱くなった影響がこんなところにも。さらにカカオの深刻な不作も報道されており、チョコレート業界は戦々恐々とのこと。

●本日(6日)15時55分NHKでジョジョファン待望の映画『岸辺露伴ルーヴルへ行く』オンエア!主演は高橋一生さん。昨年、欧州偉人墓巡礼の途中に早朝の無人のルーブルを訪問、露伴リスペクトの息子(14)が映画チラシを再現。曇り空がとても良い感じに“ゴゴゴ感”を出してくれました。(^^)
  
この構図にするには腹ばいになってシャッターを切るしかないです(笑)

そしてTVシリーズ最新作『岸辺露伴は動かない(9)密漁海岸』のオンエアは5月10日(金)22時から。先行放送されたBS4K版を見た知人は「60分間、オール見応え!」と。地上波オンエアまであと4日、待ち遠しいですね!

●ピアニストのフジコ・ヘミングさんが4/21に他界(享年92)。父はスウェーデン人画家、母は日本人ピアニスト。9歳の時にNHKラジオに最年少で出演し天才少女として頭角を現した。28歳でドイツに音楽留学、赤貧のなか苦学してピアノの腕を磨き、なんとか欧州でリサイタルのチャンスを掴むも、本番直前に病気で全聴覚を失う。その後、長い治療を経て左耳のみ40%回復、音楽教師で生計を立てた。
66歳のときにNHKのドキュメンタリー『フジコ〜あるピアニストの軌跡』(1999)で半生が紹介され、デビューアルバム《奇蹟のカンパネラ》が200万枚を売り上げ、60代の遅咲きのピアニストとして、ついに光が当たった。以降、90代になっても演奏会を続け、聴衆に魂の音色を届け続けた。

「その時は不幸だと思っていたことが、後で考えてみると、より大きな幸福のために必要だったということが、人生にはよくあるの」(フジコ・ヘミング)

★ショパン「革命」(3分27秒)
https://www.youtube.com/watch?v=rgWSUylxBeI
※5/4の22時からEテレで伝説のドキュメンタリー『フジコ〜あるピアニストの軌跡』を追悼放送します。25年前の、まだ無名だったフジコさんが、人生やピアノにかける想いを語り、大きな反響を呼びました。5/6の13時10分から、同じくEテレでもう一度オンエアされます。

●詩画作家・星野富弘(とみひろ)さんは中学の体育教員だった24歳のときに、指導中の転落事故で手足の自由を失い、その2年後から口に筆をくわえて絵画や詩を書き始めました。その星野さんが、4/28に78歳で他界されたと訃報が伝えられました。
四季の花を題材に、一つの作品に絵と詩を盛り込んだ「詩画」と呼ばれる分野を開拓し、国内外で開催される「花の詩画展」で多くの人の心を捉えてきた星野さん。以前、Eテレで星野さんのドキュメンタリーを見て、ときに慈しむような優しい目で、ときに畏敬の念を込めて草花(生命)を眺めておられた姿が印象的でした。
木は自分で
動きまわることができない
神様に与えられたその場所で
精一杯 枝を張り
許された高さまで
一生懸命伸びようとしている
そんな木を
私は友達のように
思っている
群馬県みどり市の「富弘美術館」は開館から33年目を迎え、入館者は700万人以上。友人でもあった館長さんいわく「事故で手足が不自由になって絶望に突き落とされても、創作活動で生きる希望をつかんでいた。彼が持つ優しさや強さが自然と作品に反映されて、見た人が共感したり励まされたりして生きる力をもらったと思う」。心から哀悼の意を表します。
「痛みを感じるのは 生きているから 悩みがあるのは 生きているから 傷つくのは 生きているから 私は今 かなり 生きているぞ」(星野富弘)
〔菜の花の詩画より〕
私の首のように
茎が簡単に折れてしまった
しかし菜の花は
そこから芽を出し
花を咲かせた
私もこの花と
同じ水を飲んでいる
同じ光を受けている
強い茎になろう 

「辛いという字がある。もう少しで幸せになれそうな字である」(星野富弘)

※HPだと画像を大きくできないため、フェイスブックの方でお気に入りの詩画7種を紹介しています。

●28日に実施された、自民裏金事件が発覚して初めての国政選挙、衆院選補選(東京、島根、長崎)の結果は、なんと立民の三戦全勝!しかも3人とも20時ちょうどのゼロ打ち当選の完勝!島根県は1996年の小選挙区制導入以降、全国で唯一、小選挙区を自民が独占してきた。その「保守王国」の牙城を立民・亀井亜紀子候補が陥落させた。思い起こせば2021年の衆院選で、島根1区は亀井亜紀子氏と自民の大物で統一教会とも縁が深い細田博之氏との一騎打ちになるかと思いきや、突然、同姓同名の亀井彰子(あきこ)なる人物が立候補し、有権者が間違えて投票したり、平仮名で「かめいあきこ」と書かれた票は折半となった。同姓同名の亀井彰子氏はそれまで何も政治活動をしておらず、街頭演説もせず、選挙後に公選法違反容疑(選挙運動費用収支報告書の未提出)で告発されている。僕は同姓同名の候補者を立てるというエグい戦法に、“そこまでやるか”と絶句した。それだけに、今回の亀井亜紀子氏の当選を心から祝いたい。
東京の2位はれいわ山本太郎が応援に入っていた須藤元気氏。立民・れいわのワンツーに驚いた。須藤氏も維新を抑えての次点という結果に手応えを感じただろう。
  20時ちょうどに全勝判明

国民には増税と超円安による物価高騰のダブルパンチを食らわせて自分たちは裏金脱税、しかも処分が大甘とあっては、「いったい自民は勝つ気あるのか」とリベラル側でさえ首を傾げてしまう。そして注目したのは、3つの選挙区すべてで投票率が過去最低となったこと。
東京15区の投票率は40・70%で、これまで最低だった2017年の55・59%を下回った。
島根1区の投票率は54・62%で、14年の57・94%を下回り過去最低を更新。
長崎3区の投票率は35・45%で、最低だった14年の51・58%を大幅に下回った。

投票率下がっているのに負けるということは、宗教団体などの組織票が機能しなかったということ。これ自民党にとって相当深刻。日本人には左派アレルギーを持つ人が少なくないけど、自民への怒りが左派へのアレルギーを上回ったというか、有権者は野党が頼りなくても今の自民党よりマシと判断したのだろう。

ただ、今回の立民勝利で泉代表が勘違いしないか心配。世論調査の政党支持率を見る限り、立民支持が増えているわけじゃない。自民が自爆しているだけ。それを立民が自力で勝ってると驕(おご)れば、前回のように敗北するだろう。特に東京15区の立民勝利は共産党の協力あってこそ。共産がいったん擁立した候補者を、出馬取消しにして立民支持にまわってくれたからだ。そして何よりも裏金問題を暴いた法学者、上脇博之・神戸学院大学教授の調査報告を真っ先に報じた赤旗(共産党)あってのもの。
統一教会なみに反共を叫んでいる『連合』の芳野友子会長は「立民新人が共産党から支援を受けることは、連合としては容認できない」と声明を出しており、それって事実上「共産と組むくらいなら自民に勝たせた方がマシ」と同じ。これではリベラルが団結できる未来が見えず、ほんと、もどかしいのなんの。泉代表が今回の三戦全勝により、共産を見下して切り捨て、右旋回しないことを願う。

東京では小池百合子都知事の神通力に陰りが見えてきたのも今回の特徴だ。小池氏は国民民主と一緒に乙武洋匡候補を推し、12日間の選挙戦のうち実に9日間も応援に入り、演説や選挙カーへの同乗を繰り返すなど、「前例のない支援体制」(小池氏周辺)を取った。それにもかかわらず5位という結果になり、7月に3選を目指す都知事選にケチがついた形に。
あと、島根と長崎で立民に大敗した維新。いま世論が維新に求めているのは自民と戦う姿勢だったのに、野党の悪口ばかり言っていたらそりゃ無党派が離れるに決まっている。
※実は岸田首相はこの結果に、密かにガッツポーズしてるかもと思ったり。これにより、総裁選でライバルとなってきた安倍派をますます追い込むことができる。政治改革の名の下に、相手陣営の勢力を削ぐことが可能となる。統一教会を解散に持って行きやすくなる。その意味では岸田首相を応援している。

東京15区確定
立憲 酒井49,476
須藤29,699(れいわ応援)
維新 金澤28,461
保守 飯山24,264
国民 乙武19,655
参政 吉川8,639
元自民 秋元8,061
以下略

島根1区確定
立憲 亀井82,691
自民 錦織57,897

長崎3区確定
立憲 山田53,381
維新 井上24,709

●劇作家・演出家の鴻上尚史さんがテレビの在り方への疑問を投稿。思わずメモ。
「選挙が終わると、テレビは『投票率が低い』『30%台なんて信じられない』なんていうのだけれど、今日もずっとテレビのワイドショーは、大谷さんを特集している」「それで、視聴者に『政治への関心が薄い』とか『社会参加の意識がない』とか、選挙後に言っても、それは当たり前だろうと思う」「この状態が嫌な人はテレビから着実に離れていく。テレビは、ゆっくりと自殺していると思う」。
その通りと思うし、テレビは大谷選手のことくらいしか明るい話題がないと言ってるようなもの。
※ちなみに大谷選手は賭博騒動が落ち着き、調子を上げていて、現在、打率は両リーグ1位となる.371、本塁打6本(リーグ2位)。社会問題とスポーツの話題、バランスが肝要。

●25日夜にオンエア予定のEテレ『クラシックTV』は天才ピアニスト&作曲家フランツ・リストの特集なんだけど、番組HPの説明欄の冒頭は「フランツ・リストラ」になってる(汗)。たぶん1週間前からこの状態。いや、今回はアンコール放送であり初回は2022年なので、2年前もそうだったかも…。悲しい誤字なので直してあげて。(^^;)
※リストは熱狂的“追っかけファン”がいた元祖スーパーアイドル!
※しっかし、NHKのチェック体制はどうなってるのか。このミスに気づけない理由が人員不足なら、まさにリストラの結果であり、疲弊した現場からの抵抗にも思える。

 

●4月28日投開票の衆院東京15区、島根1区、長崎3区の補欠選挙は、立憲民主党の候補が3選挙区ともリードしているという。保守王国の島根で自民候補が苦しむなど、数年前まで考えられなかった。それだけ裏金問題や日々の暮らしの大変さに国民が怒っているということ。当日の結果を注視。

●イスラエル軍による4/21のガザ空爆で22人のパレスチナ市民が死亡し、うち女性が7人、子どもが15人で、大人の男性は1人もいない。吹き飛ばされた幼児はテロリストだったのか?完全に戦争犯罪なのに、イスラエル軍から謝罪はない。国連によると既に半年間で子ども14000人、女性1万人が犠牲になっている。ちなみに、22人が死亡した前日、米国議会(下院)はイスラエルへの「4兆円」もの武器支援追加予算を可決している。
さらにその前の日(19日)には、米国はパレスチナの国連加盟を認める決議案を拒否権行使でぶっ潰している。理事国15カ国のうち、日本を含む12か国が賛成しており、米国が拒否権を発動してなかったらパレスチナの国連加盟が実現していた。ハマスが人質を解放していたら可決されていたかも知れず、その意味ではハマスも責任あり。せっかく、あと一歩だったのに!
※パレスチナの国連加盟が認められたら、イスラエルは国連加盟国へ武力攻撃していることになり、停戦への大きな足がかりになっていた。

/21日、今日の地元の市長選、圧勝すると思われていた大阪維新の候補者が落選し、初の女性市長(無所属)が誕生した。だんだん維新の神通力が大阪でも通用しなくなってきたようだ。カジノ推進したり、格差社会を生んだ竹中平蔵と蜜月だったり、見てる方向が違う。

●ちびまる子ちゃんの新しい声優さん、故TARAKOさんが作ったまる子のイメージを大切にした演技で好感。

//ホラー映画『オーメン:ザ・ファースト』、なかなか評判がいいけど上映館が少ない。ハリウッド版の新作ゴジラVSコング続編は4/26から公開。

●祝・ジョジョミュージカルのディスク発売決定!あえて「2024年キャスト」と名打っているので、今後も絶対に再演ありますよキタコレ!通常版は11,000円。字幕ON可能なので、歌詞を見ながら一緒に歌えますね♪
僕は関西公演の初日を鑑賞。本当に観て良かったし、役者さんの演技はとても素晴らしかった!と最初に言っておきます。以下、「良かった点」と“可能ならこうしてほしかった”という「再演に向けての個人的希望」を綴りますね

★良かった点
・スピードワゴンを冒頭から進行役として使うアイデアはGOOD!初心者にもある程度話の流れが見える。休憩後の客席とのからみも面白かった。
・高低差のある大規模な回転セットを組み上げ、階段の移動演出など、舞台全体を立体的に使いド迫力!
・前半パート、当初はヘタレなジョナサンが微笑ましい。役者さんも振り切っていた(笑)
・ディオが馬車から降りるシーン、原作と同じ動きで着地して再現度の高さに目を見張った!
・星を見るか、泥を見るかのエピソードをうまく入れ込んでいた。
・スピードワゴンの帽子ブーメランの演出がうまい。
・石仮面の骨針も、出たり入ったりして良くできてる。どういう仕掛け!?
・ディオとエリナの「ズギュゥウウウン」が原作そのもの!取り巻きの「そこにシビれる、憧れるゥ!」も100点!このミュージカル、モブの動きがすごく良い。
・ダニーに登場シーンから釘付け。本物の犬みたいな動きに拍手!
・ズームパンチや波紋の演出もよく工夫されていた。腕が凍ったシーンも見事。
・ワンチェンの動きがめちゃくちゃいいキレ味。
・ジャックがマジで馬から出てきたのはおったまげた!
・ディオが「俺は人間をやめるぞ〜!」の直前に、小声で「母さん」と言ったのがグッと来た。“人間”ディオの内面に触れた。
・ダリオのクズっぷりが最高。そして後半までディオを呪縛することで、ディオという人物を掘り下げた。
・圧巻はなんといっても前半ラストのジョースター邸炎上と、ディオの落下シーン!マジで落ちて刺さったように見えた!
・カーテンコールの最後にジョナサンがジョジョ立ちレベル1をしてくれたのが嬉しかった。
・前半終了時の満足度は100点満点中、200点だった!前半は「ほとんどノーカットやん!」と驚くほどの神脚本。そう前半は…!(ダイアーさんやポコが登場しないのは時間の都合上、仕方ないとは思う。そこは納得しているし、うまく彼らの名台詞を別キャラに落とし込んでいた)

★再演に向けての希望
大前提として、すべてを漫画と同じにする必要はなく、「ミュージカルはあのシーンがどんなふうに描かれるのだろう」という楽しみがあります。ですから、「文句ナシの大満足!」と感動している方の気持ちを否定しませんし、あくまでも「同じ舞台を観た人の中にこういう感じ方をした人もいた」ということなので、サラッと流してくださいね。

・メメタアのシーン、蛙の下に岩を置かないと何をやったのか伝わらないかと(汗)。二つに割れる岩を置くだけでいいので、是非!
・ジョナサンの服は、後半は戦闘用に原作の「袖付きタンクトップ&リュック」スタイルを。主人公の衣装が変わることで、物語がギア・チェンジした感じになります。
・バトルシーン、原作の徹底再現にこだわった前半に対し、後半は、ブラフォード、タルカス、最終決戦と最後が淡泊な演出に感じられました。原作には個々の戦いを象徴するセリフがあり、それが未登場だったことが、駆け足感を抱かせたように思います。
たとえば、ブラフォード戦に「300年たった世界の友人よ、お前の名を聞かせてくれ」があるだけで、とても感動的なシーンになるし、「ラック!プラック!」が英語ゆえにカットされたのであれば、「幸運を!勇気を!ラック!プラック!」と連続で言えば原作ファンもニッコリです。
タルカス戦は、カットされていたツェペリさんの最後の叫び「究極!ディーパス・オーバードライブ!」に合わせて舞台を光で包み込めば非常に盛り上がるかと。
・タルカスとブラフォードの衣装はもっと甲冑(かっちゅう)風にした方が、過去から甦ったように見えると思います。タルカス役にはお相撲さん並みに大きい人を是非。
・古城でのクライマックスが短かったので、舞台にあった炎を利用して、ジョナサンが凍った拳を溶かして波紋パンチを出せば、それだけで気化冷凍法を使う敵との攻防戦らしくなるでしょう(中盤で波紋の説明を丁寧にしていたので、それを活かせます)。
・客船での戦いは頭部だけのディオをどう表現するか、演出をとても悩んだと思います。「来たな、ボディ」のセリフの前に、ワンチェンが一瞬だけでもガラスに入ったディオの頭部(人形)を持つだけで、観客はディオの状態をスムーズにイメージできるのではないでしょうか。その後の戦いは、ディオが首から下に黒い衣装をまとい、照明を頭部に集中することで原作の雰囲気になるでしょう。
・リサリサ(赤ちゃん)は出てきましたが、「オギャア!オギャア!」の泣き声がないため、ジョナサンからエリナへの「赤ん坊を助けて脱出するんだ」という思いが伝わりにくくなっていました。赤ちゃんの声があれば、リサリサをもっと意識できると思います。
・第2部(戦闘潮流)への繋ぎを考えるならば、ラストシーンは原作にあった大西洋上のエリナを!彼女が歌で「彼の生きた誇り高き人生の物語は世間に聞こえることは決してありませんが…彼の子孫には聞こえるでしょう…。あの時、私の体内に宿りつつあった新しい生命にはきっと…聞こえるでしょう」と締めくくれば見事なフィナーレに!

いろいろ書きましたが、心から良いミュージカルと思いますし、観たことを砂漠の砂粒ひとつほども後悔はしていません。上演後、カーテンコールは5階席まで総立ちでした。なので、改善案のような意見を記すのは無粋かと思いましたが、有名な『オペラ座の怪人』も、公演を重ねるなかで演出は変化しており、この先きっと上演されるであろう再演版や、第2部『戦闘潮流』の成功を祈って希望を綴るのは無駄無駄無駄にはならないと思い、愛を込めてここに刻みました。舞台化を実現させたすべての関係者に感謝です!

●発見即国宝といっていい大手柄、京都の冷泉家から鎌倉時代を代表する歌人・藤原定家(1162-1241)が「803年前」に記した“直筆”の古今和歌集の注釈書が見つかった!
この注釈書「顕注密勘(けんちゅうみっかん)」は古今和歌集の代表的な注釈書として当時から貴族らの間で広く読まれ、写本(鎌倉時代)は重要文化財に指定されている。写本でさえ重文、初めて確認された直筆書はとんでもない大発見。久保田淳・東大名誉教授(和歌文学)「直筆書には、定家の推敲(すいこう)の跡も生々しく残っており、国宝級の発見と言える」。
この直筆書は冷泉家が蔵で保管していた「古今伝授箱」に入っていたという。っていうか、いやそれ、もっと早く見つけようよ!発見したのはめでたいけど、なんで803年後の現在まで気づかなかった〜(汗)
※「顕注密勘」…平安末期〜鎌倉初期の僧・顕昭(けんしょう)が記していた注釈「顕注」に、定家が解釈「密勘」を加え1221年にまとめたもの。

  国宝指定は時間の問題

●ビートルズの元メンバー、ポール・マッカートニーと故ジョン・レノンの息子たちが2人で共作した新曲を公開。ジェームズ・マッカートニーとジョーン・レノンが発表した楽曲は『プリムローズ・ヒル』(3分12秒)。内容は、愛する人とロンドンの公園で過ごした時間を思い出すというもの。ゆったりとした良い曲。初めて聞くのにどこか懐かしい。

●17日、高知県と愛媛県で震度6。寝静まりかけた23時台にあんな大きな揺れがくると、現地の人は相当に怖かったと思う。うちの近辺は地盤がゆるい&8階なため、この大阪でも水槽の水がこぼれかけた。高知県が震度6以上に襲われたのは、観測が始まったこの100年で初めてとのことだ。一方で東日本大震災以降に南海トラフの対策も進んでいるといい、どうか小さな被害ですみますように。
〔追記〕これだけの規模の地震で「けが人8人」で済み、重傷者はいないとのこと。海外からの旅行者は、日本家屋の耐震性に驚いていると思う。

●ツイッターがイーロン・マスクの玩具になってから、アクセス稼ぎの無意味なコピペ投稿&動物の動画セットばかりになって、マトモに機能していないんだけど、やっとマスクが対策に乗り出した。その方法とは、「新規ユーザーは当初3か月間課金があり、その後は無料でサービスを利用できる」というもの。既存のユーザーは課金の対象外で、「ボット」と呼ばれる自動投稿プログラムを削減する狙いがある。無料だからフェイク・アカウントが増産されるわけで、他のかに新規のみを対象とした有料化は試す価値があるかもしれない。

//元通訳の水原一平容疑者は3年間の違法賭博を行い、「約218億」勝って、「約280億」負けたため、差し引きの損失額はマイナス「約62億円」にのぼるという。一度の賭けの最高額は約2450万円。完全に異次元のギャンブルだ。
この賭博事件についてのSNSの感想に、「『カイジ』などすべてのギャンブル漫画がショボくなってしまった」とあった。対するレスで「それを言うなら、大谷も野球漫画をショボくしてる」と。日本人が大リーグの「二桁」勝利投手でホームラン王になったため、どの野球漫画も現実よりスケールが小さくなったというのだ。「大谷が野球漫画を超えて、一平が賭博漫画を超えてしまった」と。同じ設定で漫画にすると「こんな非現実的すぎる話だと読者はついてこない」と編集部にダメ出しされることが、リアルで起きてしまっている(汗)
※事件当初「大谷が450万ドル(約6億9000万円)もの大金が自分の口座から消えたのにどうして知らないのか」という疑問の声があったけど、なんと大谷選手は「3年間、一度もその口座アカウントにログインしたことがない」とわかったと。そりゃログインしないと、増減が分からないよね。何から何まで別世界。

約1カ月半後、5月25日(土)に東京・染井霊園と周辺の寺院墓地に眠る偉人の巡礼会を実施します!JR山手線・巣鴨駅の徒歩圏内にある染井霊園は、青山霊園の4分の1というコンパクトな空間に5500基(き)の墓石が建ち、文豪、芸術家、政治家、経済人など各界の著名人が多く眠っています。「世界墓マイラー同盟」では、偉人の墓を心を込めて案内し、それぞれの墓前でなぜこの人に墓参したいのか、故人への熱い想いを語ります!
染井霊園は平地で歩きやすく、墓マイラー初心者の方にお薦めです。ただ、コンパクトと言っても甲子園球場の2倍弱あり、一般の方が自力で目的の人物にたどり着くのは大変。是非この機会にご一緒に。周辺のお寺に眠る芥川龍之介や、時代劇ファンにお馴染みの名奉行・遠山金四郎の墓所にも訪れます。
〔墓参予定の偉人 40名〕

【染井霊園】
メイン解説(10名)
(1)高村 光太郎(1883-1956)73歳。詩人・彫刻家。同じ墓に妻の智恵子(「智恵子抄」)と父光雲(彫刻家/83才)も眠る。
(2)二葉亭 四迷(1864-1909)46歳。作家。近代リアリズムの先駆者。言文一致体を主張し「浮雲」を著した。
(3)岡倉 天心(1862-1913)52歳。美術評論家。日本美術院を創立。世界に日本美術を紹介。
(4)実相寺 昭雄(1937-2006)69歳。映画監督・演出家。ウルトラマンシリーズの監督回はどれも大傑作。ジャミラ、スカイドン、シーボーズ、メトロン星人、ペロリンガ星人、第四惑星。
(5)幣原(しではら)喜重郎(1872-1951)79歳。外相時代は国際協調を訴え軍部と対立、戦後に首相として新憲法を制定。
(6)松浦 武四郎(1818-1888)69歳。北海道の名付け親。アイヌ文化を記録し保護。
(7)若槻 礼次郎(1866-1949)83歳。元首相。軍縮を模索。民政党総裁を勤めた。
(8)宮武 外骨(1867-1955)88歳。権力と戦った反骨のジャーナリスト。個人雑誌の先駆け。「頓智協会雑誌」で不敬罪に。
(9)石川 倉次(くらじ)(1859-1944)85歳。日本語点字の基礎を築いた「日本点字の父」。
(10)土方 与志 (よし)(1898-1959)60歳。演出家。新劇確立に尽力し小山内薫と築地小劇場を建設。同墓所の祖父の土方久元は明治維新の功労者。
〔ワンポイント解説〕(20名)
(1)巖本 真理(1926-1979)53歳。女性ヴァイオリニスト。13歳で日本一になった天才。
https://www.youtube.com/watch?v=TB5oJsI5Zzo シューベルト「アヴェ・マリア」
(2)福田 英子(1865-1927)61歳。婦人解放運動の先駆けとなった社会運動家。「東洋のジャンヌ・ダルク」
(3)水原 秋桜子(しゅうおうし)(1892-1981)88歳。俳人。新興俳句を推進。俳誌「ホトトギス」で活躍、「馬酔木」を主宰した。
(4)長谷川 五郎(1932-2016)83歳。「オセロ」開発者。ボードゲーム研究家。
(5)大田黒(おおたぐろ)元雄(1893-1979)86歳。日本の音楽評論の草分け。
(6)樺山 資紀(かばやますけのり)86歳。海軍大将、初代台湾総督※評価が難しい人物
(7)石川 一郎(1885-1970)84歳。財界人、経団連の初代会長。化学工業界の第一人者。
(8)高嶺 秀夫(1854-1910)55歳。教育者。東京師範学校長。教育法の革新をはかり、修学旅行の起源となる長期遠足を実施。
(9)陸 羯南(くが かつなん)(1857-1907)49歳。新聞「日本」を創刊し、官僚・藩閥を批判。正岡子規を育てた。
(10)下岡 蓮杖(れんじょう)(1823-1914)90歳。日本最初期の写真家であり、国内で初めて営業写真館を開いた。
(11)ローデスカ・ワイリック(1856-1914)57歳。アメリカの宣教師。ハンセン病患者や日露戦争の負傷兵の看護にあたり「東洋のナイチンゲール」と呼ばれた。
(12)山田 文應(ぶんおう)(1829-1899)70歳。染井霊園の開設の祖、僧侶。政府が東京の墓地使用を制限したため市民は困り、これを哀れんで共同墓地を開設。
(13)酒井 忠績(ただしげ)(1827-1895)68歳。江戸幕府最後の大老。姫路藩藩主。近年無縁墓となり撤去の恐れあり。
(14)大野 佐吉(1831-1906)75歳。佃煮の創案者。北辰一刀流の達人。船屋佐吉。
(15)奥宮 健之(けんし)(1857-1911)53歳。社会運動家、旧自由党員。大逆事件で処刑された12名の1人。
(16)野村 文夫(1836-1891)55歳。戯画入り風刺雑誌「団団珍聞(まるまるちんぶん)」を創刊し週刊誌発行の草分けとなった。
(17)徳川 武定(1853-1910)56歳。松戸徳川家の祖。海軍造船に尽力。 
(18)杉 亨二(こうじ)(1828-1917)89歳。日本近代統計の祖。日本最初の近代的人口調査(国勢調査)を実施。
(19)古市 公威(1854-1934)79歳。日本近代土木の父。横浜港、大阪港、淀川、信濃川など整備。三島由紀夫の本名の公威の由来。
(20)吉田 茂八(もはち)(1825-没年不明)最初に札幌に定住した和人。
※当日の進行状況によりワンポイント解説の人物はカットされる可能性があります。
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【慈眼寺】5名
(1)芥川 龍之介(1892-1927)35歳。作家。歴史小説・現代小説ともに傑作。近くに三男で作曲家・也寸志の墓所。
(2)司馬 江漢(1747-1818)71歳。江戸時代に油絵に挑戦した洋風画家。
(3)谷崎 潤一郎(1886-1965)79歳。耽美と背徳の世界を描いた小説家。「春琴抄」。
(4)菊島 隆三(1914-1989)75歳。脚本家。「用心棒」「椿三十郎」ほか傑作映画の台本を書きまくる。
(5)小林 平八郎(1703年没)吉良家家老。二刀流の達人とも。赤穂浪士と戦い敗北。
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【本妙寺】5名
(1)遠山 金四郎景元(1793-1855)61歳。江戸の名奉行。はじめ北町奉行、のち南町奉行。
(2)千葉 周作(1794-1855)62歳。幕末の剣客。北辰一刀流の開祖。
(3)本因坊 秀策(1829-1862)33歳。江戸時代の囲碁棋士。漫画「ヒカルの碁」に登場。
(4)天野 宗歩(1816-1859)43歳。棋聖と呼ばれ、現在のタイトルのひとつ「棋聖戦」の由来。
(5)森山 多吉郎(1820-1871)50歳。日本人の通詞(つうじ、通訳)第一号。英語教師(密入国した英領カナダ人)から学んだ。
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開催日時:5月25日(土)12時半より16時半まで(雨天決行)
集合時間:正午より受付開始
集合場所:JR巣鴨駅前の小さな広場
参加費:2000円(資料代込み)※大阪から上京します
定員:20名強(先着順)
【申込み方法】
以下の特設ページよりお願いします。ページの後半に申込み用メールアドレスや記入必要事項、終了後の懇親会の詳細な情報が記載されています。

高村光太郎・智恵子の墓

実相寺監督はファンに
とても愛されています♪

●3月末に父子で上京し、巣鴨・慈眼寺の芥川龍之介(1892-1927)の墓参りをしました。僕が23歳で初めて巡礼したときに、芥川龍之介がお気に入りだったポーズ(アゴを左手で支える姿)で写真を撮った話をすると、息子(中3)も“やってみたい”と。
彼は小説よりも先に、バトルアニメ『文豪ストレイドッグス』で芥川龍之介(必殺技の名は「羅生門」)のファンになり、一方的に親しみを感じている様子。写真を撮ったあと、僕は少し感無量に。ずっと昔、若い頃に自分が訪れた墓を、いま子どもが訪れているのはグッとくるものがあります。
芥川龍之介 真似をする太宰治
ときに、1991年に芥川に初墓参したのには理由がありました。その日は大学の卒業式。学生生活の最後の日をどうするか考え、大学の卒業式のかわりに夜行バスで大阪から上京し、芥川龍之介や夏目漱石の墓に「学生時代はお世話になりました」と御礼を伝えました。それこそが自分なりの卒業式だと。
子どもは「ふ〜ん」と言った後、「カメラを貸して。33年ぶりに一緒に撮ってあげる」というので彼に任せました。
1991 2024 子「会えて嬉しい!」
大阪に帰宅した後、昔の写真と見比べてビックリ。肩や体の傾け方がまったく同じ!人間の“クセ”って33年経っても、こんなに変わらないものなのかと笑いました。
あと3年で没後100年を迎える芥川龍之介。彼の人生は35歳と短いものでしたが、1世紀が経ってもなお多くの人に愛され、強烈な存在感を放ち続けています。
※過去に芥川の墓前で知り合った友人もおり、その意味で人は墓となっても生きている人間と関わり続けるものと実感しています。
※画像を添付して気づいたのですが、芥川は「左手」をアゴにつけているのに、僕は「右手」をつけていました。これは太宰治のせいです。全部あいつのせいです。太宰が芥川のマネをした写真はどれも「右手」をつけているので、「芥川のマネをする太宰」が好きな僕は「芥川のマネをする太宰のマネをするカジポン」で右手バージョンに。太宰〜!(笑)
※「春から中3だし、もう一人で夜行バスに乗れるだろう」と、今回、僕が仕事で先に上京し、翌朝6時半に東京のバスターミナルで息子の到着を待っていたのですが、バスが着いても降りて来ず、携帯に電話しても出ません。“まさか途中のサービスエリアで乗り遅れたのか?”“このままでは終点のディズニーランドに行ってしまう”とハラハラして、運転手さんに「子どもが降りてきません!」と相談。2人で車内を捜索すると、運転手さんが「あそこに一人だけ子どもが眠っています」と。のぞき込むと、頬杖をついて爆睡する彼が。「おい、起きろ、バスが出発するぞ」と体をユサユサ揺らしてもまだ寝ています。大きな声で名前を呼ぶと「う〜ん、ムニャムニャ…」。危機一髪すぎです(笑)

●桜田門外の変の新史料が発見された。NHK『歴史探偵』によると、井伊直弼は水戸浪士に「射殺」されたと。暗殺犯の名は森五六郎。彼は水戸藩が作った日本製の銃を手に彦根藩の行列を先頭から襲撃。この銃は、もともとペリーが幕府に贈呈した20丁の最新コルト銃を見本に製作されたもの。ボディには桜の模様が入っており、それを水戸浪士が桜田門外に持参した。襲撃現場には最低でも3丁が持ち込まれていたという。

●来月、5月25日(土)に東京染井霊園にて巡礼会をします(高村光太郎、岡倉天心、実相寺昭雄、二葉亭四迷など)。また、周辺のお寺に眠る芥川龍之介や名奉行“遠山の金さん”の墓所も案内します。近日、告知&申込み受付ページをアップしますね。

●4月9日夜、ジョジョミュージカルの関西公演に行ってきます!初演から2か月間、すべてのネタバレを回避してこの日に至る!待ちに待ったとはこのこと!

→観てきました!何を書いてもネタバレになってしまうので、千秋楽のあとで感想を記します!

●大河『光る君へ』でファーストサマーウイカさん演じる毒舌・清少納言、人間的な魅力が感じられ、一番登場すると盛り上がるキャラに。

●6日深夜のNHKで、本放送を見逃した『100分de名著 源氏物語』全4回の一挙再放送があり、全カジポンが歓喜。このシリーズでは、光源氏が抱いていたコンプレックスなど心の奥底に迫るとともに、単なる恋物語ではなく、政治小説としての側面も解説。源氏物語の全体像を明らかにするとのこと!

●パソコンで作業中BGMとして最近流しているのが、2019年のゲーム『Death Stranding』の音楽(58分)。雰囲気としてはアイスランドのバンド「シガー・ロス」っぽい。あるいはレディオヘッドのスローナンバー。静けさの中に、もの悲しさと美しさがあり、なんかわからないけどめっちゃ仕事がはかどる。

●4日、ドジャース移籍後、大谷選手に公式戦初ホームランが出て胸を撫で下ろす。開幕41打席目は過去最も遅いためハラハラしてしまった。これでギア・チェンジして本来の打撃に戻れるのでは。

//自民裏金問題の処分が下ったけど、政治資金収支報告書への不記載額が5年間で計2728万円に上り、現職議員の中で3番目に多い萩生田議員の処分案が実効性のない「1年間の党の役職停止」で、あまりにも軽すぎて呆れた。萩生田氏は政調会長を辞任して既に無役だから、役職停止を受けても「無傷」。この処分に何の意味があるのかとポカーン。
国民を騙したのに、萩生田氏は安倍派幹部の中で政倫審の出席をただひとり拒むなど、真相解明にも極めて後ろ向き。検察は訴追しないし、党からはノーダメの処分だし、氏は笑いが止まらないだろう。一般の会社で同じことをしたら即クビなのに、ほんと自分に甘い。
※岸田首相についても、自らが所属した派閥の元会計責任者が立件されているのに、自身を処分しないのはおかしい。まったくペナルティーなしとは思わなかった。

●3日(水)21時半からEテレ『3カ月でマスターする世界史』放送開始!世界史は地域や時代ごとに話がバラバラに出てきて難しいイメージがあるけど、当シリーズでは古代から現代まで“歴史の大きなつながり”を12回で描き、いま世界で起きていることの背景に迫るとのこと。期待大!
※再放送は毎土曜14時半より

//台湾大地震、各地の被害が心配ですね…。

●5月、NHKにて岸辺露伴シリーズのオンエア!いつもは年末の放送だけど、今年はGW明けに!この“密漁海岸”のポスターがあったらほしい。
5/6 岸辺露伴ルーブルへ行く
5/10 密漁海岸
  予告ビジュアルがカッコいい!

●1日夜の『映像の世紀バタフライエフェクト 東京裁判』、とても見応えがあった。軍人ではない広田弘毅元が、ひと言も自己弁護せず、裁判中、ずっと黙ったまま目を閉じていた姿が心に残る。戦争をやろうとした罪ではなく、やろうとした人間を戦争を止めなかった罪。広田弘毅「自分は戦争の防止に全努力をあぐべきであったが、それを果たしえなかった。従って重大責任を感じている」。極刑判決を下され、傍聴席の子どもたちを見つめていた。東條らは「自衛のためにした戦争」と主張したが、開戦に反対していた元外相・重光葵は「それは違う」、同じく元外相・東郷茂徳「戦争を主張したのは東條元首相、嶋田元海相、鈴木元企画員総裁」と反論。
戦後、巣鴨プリズンで約10年の刑期を終えた東條内閣の大蔵大臣・賀屋興宣(かや・おきのり)は、のちに池田内閣の法相となった。賀屋「(戦勝国が行った)東京裁判に対する批判というものはとにかくとして、私はこの社会というものが、国家でもどこでも持っていくためには、責任ということが非常に重大だと思っている。そういう意味において私は開戦当時の開戦を決定した閣僚の1人であるし、戦争遂行に多くの国民の犠牲を求めた1人として、深刻な責任がある。だから、あのくらいの目(服役)にあうということは、もう当たり前だと」。前後編にして放送してもよかったと思う。

//『オッペンハイマー』を4月7日に観に行く予定。

●3月の最後の3日間は超絶濃厚でした!ジョジョイベント参加者、墓マイラーの同志、テレビ局のスタッフさん、すべての出会いに感謝です。素晴らしい体験をさせていただき本当に有難うございました!

●週末は墓マイラー関連のテレビ収録やジョジョイベントがあり上京します。3/31に更新を再開します!(4月初頭から本格的に日記復活します)

●国連安保理がついにパレスチナ自治区ガザ地区での即時停戦を求める決議を採択!(3/25)。「4月10日まで続くラマダン(断食月)期間中の即時停戦」という期間が限定されたものだけど、それでも昨年10月に軍事衝突が始まって以降、世界が待ちわびた安保理からの「停戦」要求が出たことがほんと嬉しい!
ガザ保健省によるとガザ地区の死者は3万2千人に達し、国連機関は「犠牲者の大半が女性や子ども」であり、「このままでは7月までに約111万人が飢餓で亡くなる可能性」と深刻な報告。このような状況にもかかわらず、イスラエル寄りの米国は「恒久的な停戦はハマスを利する」として安保理で拒否権を発動し、停戦決議案を4度にわたって否決に追い込んできた。一方で、先日(3/22)はロシアと中国が米国提出の停戦決議案に拒否権を行使するなど、常任理事国の利害対立を背景に停戦決議は何度も葬られてきた。
だが、米国内でもイスラエルに停戦を求める世論が高まり、バイデン政権はこれに動かされ、「賛成も反対もせず棄権する」という道を選択。拒否権の発動を見送ることで、安保理は即時停戦決議を採決できた。ハマスには速やかな人質解放を求む。
パレスチナ自治政府のリヤド・マンスール国連大使「この理事会がやっと即時停戦を求めるまで6カ月かかり、その間に10万人のパレスチナ人が死傷し、200万人が家を追われ、飢えた」
フランスのドリビエール国連大使「安保理はただちに次の仕事に取りかかるべきだ。2週間後のラマダン明けには恒久的な停戦を確立しなければならない」
アルジェリアのベンジャマ国連大使「血の海に終止符を打つことが我々の責務だ。安保理はようやくその責任を果たしつつある」
国連のグテーレス事務総長「決議は実行されなければならない。失敗は許されない」「食料危機は完全に人災で、食い止めることができる」
実際に停戦につながるかどうかは米国とエジプト、カタールが仲介する交渉の行方が左右する。ガザではこれまで昨年11月下旬に7日間の一時休戦が実現したのみだ。それでも大きな一歩であることは間違いない。

 
パレスチナの国連大使「歴史的な日だ。安保理において即時停戦の決議案が採択された」

●待望の『デューン砂の惑星PART2』が公開!3/17にIMAXで観てきます!

●27日(水)22時からEテレで“1年ぶり”の新作『植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之』第9弾オンエア!おそらくNHKで最もシュール&クレイジー、だけど勉強になる30分の教養番組。植物の生態を擬人化で面白く描き、昨年度の日本植物学会・特別賞受賞!

●3月24日…〔今日のよかった〕大相撲春場所の千秋楽、まだ新入幕で番付が一番下(東前頭17枚目)の尊富士(たけるふじ)(24)が13勝2敗で初優勝!新入幕での優勝は1914年(大正三年)以来、110年ぶりという快挙!同時に初土俵から10場所目での最速優勝!年6場所制となった1958年以降の力士では、これまで貴花田(貴乃花)と朝青龍の「24場所」が最速だったので「10場所」がいかに異次元かよくわかる。また、新入幕の初日からの連勝記録11連勝はあの大鵬と並ぶ歴代最長タイ。
前日の取り組みで右足を痛めて救急車で運ばれ、今日は欠場する可能性もあったけど「15日間しっかり土俵に上がることが力士の務め」と試合にのぞみ、勝利して優勝を勝ち取った。
尊富士はユーモアもあり、優勝インタビューで今日の土俵の感想を聞かれて「自分自身を信じて土俵に上がりましたし、何より師匠の伊勢ヶ濱親方が(NHK中継の)解説だったので、しっかりいい相撲を見せないといけないと思って土俵に上がりました」と語り、館内は爆笑に包まれた。
そして、大記録を打ち立てた感想を聞かれた尊富士は「記録も大事ですけど、皆さんの記憶に一つでも残りたくて、必死で頑張りました」。惚れた!青森出身の24歳、来場所での活躍が楽しみだ。
  おめでとう!尊富士!

●米TIME誌が選出する現代の100人に「権利や尊厳を守るために活動した擁護者」として昨年選出され、英国でも「BBCが選ぶ100人の女性」に選ばれた元自衛官の五ノ井里奈さん(24)。陸自での性被害を実名で訴えてきた。新たに3/1、米国務省が五ノ井さんに2024年の「世界の勇気ある女性賞」を贈ると発表した。理由は「セクハラと説明責任を国民的な議論の対象にし、昔ながらの日本社会でタブー視されてきた問題に光を当てた」。また、五ノ井さんの勇気が他の無数の被害者らに対して「もはや沈黙の中で苦しむのではなく、自ら声を上げることを後押しした」と指摘し、五ノ井さんの働きかけを受け、自衛隊がより安全な職場作りを進めていると説明。授賞式はブリンケン国務長官とバイデン大統領の妻ジル氏が主催し、4日にホワイトハウスで授賞された。敬意を表したいし、同賞で五ノ井さん自身も勇気づけられたと思う。米政府が表彰しているのに日本政府はこういう賞をあげてないよね…。伊藤詩織さんと五ノ井里奈さんは20年後の教科書に載っていると思う。

//俳優として映画『肉弾』(岡本喜八監督)主人公や『仮面ライダーW』の敵ボスを演じ、声優としてアニメ『ラピュタ』のムスカを担当した寺田農(みのり)さんが、肺癌のため14日に81歳で他界。目ヂカラがあり、強烈な存在感を放つ役者さんでした。
そして海外ではイタリアの世界的ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニ氏が23日に他界。享年82。氏は18歳の時に世界で最も権威を持つ「ショパン国際ピアノコンクール」で、審査員全員一致で優勝。その際、審査委員長アルトゥール・ルビンシュタインは「われわれ審査員の誰よりもうまい」と激賞した。以来、半世紀以上も世界各地で演奏活動を行い、深い作品解釈と「精密機械」とも称された卓越したテクニック、繊細な美しい音色で聴衆を魅了してきた。浮世絵や漆器、黒澤明監督の映画を愛する親日家でもあった。
両氏に心から哀悼の意を表します。

//22日にロシア・モスクワで起きたコンサート会場襲撃事件、犠牲者が133人という大惨事に。イスラム国が犯行声明を出す一方、プーチンは「ウクライナが黒幕ではないか」と主張。そんな馬鹿な話があるか。ウクライナ側はロシア国内の反戦世論を味方につけようとしているのに、全ロシア人を敵に回すような残虐テロを起こすわけがない。

●うちの市は人口12万人以上で快速が停まるのに、みどりの窓口が廃止。かわりに、受話器の向こうで人間が対応する券売機が「一台」だけ設置された。そのため夜になってもえげつない行列に。国鉄から民営化する際、「コストカットによるサービス悪化はありません」と言っていたのは何だったのか。みどりの窓口の復活が無理なら、せめて2台、できれば3台の受話器付き券売機を設置してほしい。

●3月20日…〔今日のよかった〕坂本龍一さんが生前最後に手掛けた舞台作品「TIME」で、ともに創作にあたったアーティストの高谷史郎さんの言葉がよかった。「いろいろなことを話し合ったはずですが、出来上がってみると、一直線に歩いてきたような気がします。分かれ道はいっぱいあったはずなのに」。

//大谷選手の通訳をしていた水原氏がスポーツ賭博に手を出しドジャースを解雇されたのはショック。米国では2018年以降、スポーツ賭博が全米50州のうち約40州で合法化され、テレビ中継などの際にスポーツ賭博の広告が頻繁に流れる。賭けの対象は野球、バスケ、ホッケーなど。オンラインのスポーツ賭博を始める際、「入会ボーナス」として賭け金に使えるポイントを付与する巧妙な誘い文句もあり、手軽に開始できることが問題に。米国では18〜49歳の男性の39%、同年代の女性の20%がオンライン・スポーツ賭博のアカウントを持っているとも。ニュージャージー州では合法化されてからの5年間で、ギャンブル依存症の相談窓口への問い合わせは3倍近くに増加。問い合わせが最も多い層は25〜34歳で、学生ローンで借りた学費用の資金を使い果たしてしまった深刻な事例も。
スポーツ中継に賭博のCMを入れたら、こうなるのはわかりきっている。なんで8割もの州が合法に踏み切ったのか…。

●3月19日…〔今日のよかった〕
●3月18日…〔今日のよかった〕
●3月17日…〔今日のよかった〕
●3月16日…〔今日のよかった〕
●3月15日…〔今日のよかった〕
●3月14日…〔今日のよかった〕
●3月13日…〔今日のよかった〕

●3月12日…〔今日のよかった〕

●3月11日…〔今日のよかった〕社会学者の吉見俊哉・国学院大教授いわく台湾・韓国が経済的に発展してきた理由として、米国のように政権交代が可能な2大政党を持つことに注目。「(台湾・韓国は)少子化など日本と同じ問題も抱えるが、今や東アジアでただふたつ、政権交代可能な2大政党制を実現した。台湾の半導体を筆頭に、産業面などでも日本を追い抜いている」。そして、日本復活のカギは地方の成長にあるとも。「1880年の統計年鑑で人口最多の府県(都も道もまだなかった)はどこかご存じだろうか? 東京でも大阪でもない。石川県である。次が新潟県で、3位は愛媛県だ。当時の日本は、人口も富も文化も分散していた」。 米どころの石川、新潟はともかく、四国の愛媛が第3位というのは目から鱗。

●3月10日…〔今日のよかった〕先日、日経平均が史上初の4万円を突破(3/4)。バブル絶頂期の1989年12月、日経平均は終値で3万8915円の高値をつけたが、これを上回った。バブル超えだ。ただし、その時と状況が違うのは、買っているのが外国人投資家ということ。円安で割安だから買いまくっているだけで、モノが売れているわけじゃない。労働者の実質賃金も、上がるどころか下がっている。

//NHK『ブラタモリ』が今月で終了。この番組のお陰で地理や地層が好きになった人も多いと聞く。約10年間、お疲れさまでした。

●3月9日…〔今日のよかった〕能登半島地震の被災地に俳優・歌手の杉良太郎さん(79)が支援に駆けつけたというニュースを聞いて、あまり知られていないシンガポールの日本人墓地に杉良太郎さんが建てた慰霊碑のことを思い出した。
1月中旬、石川県に東京からキッチンカー3台で応援に入った杉さんは、3日間の炊き出しを行い、野菜もたっぷり入った肉うどん、カレー、炊き込みごはん、肉野菜炒めや豚汁、果物などを提供し、「うどんで温まってって」「ここで神経を使わないようにね」と声をかけてまわった。他にも、ペーパータオル、フェイスタオル、ボディタオル、スリッパを各600個、下着、スウェット上下、車いす座布団を各200個、高齢者向けの入れ歯洗浄剤などを持参。
杉さんはこれまで福祉活動や寄付に「40億円」もの私財を投じており、阪神・淡路大震災では大型ヘリコプター2機をチャーターし、被災者避難所へ1000人分の食事、飲料水、医薬品、衣料等2トン分の救援物資を空輸。東日本大震災ではトレーラーや冷凍車など車両20台で数千人分の救援物資を届け、石巻市で毎日5000食以上を炊き出しした。
「僕の活動で一貫しているのは『明日はわが身』ということ。特にこの日本に住んでいるかぎり、何が起きるかわかりません。人からの支援を何も受けないで一生をまっとうできるなんて、誰も保証してくれません」

「芸能人の売名」という声には「ええ、偽善で売名ですよ。偽善のために今まで数十億を自腹で使ってきたんです。皆さんもおやりになるといい」「売名であろうとなかろうと、やったほうがいいんです。1億3千万人が売名でいいから、被災者に心を寄せてください」と回答。

杉さんの支援活動は国内に留まらない。シンガポールの日本人墓地には作家・二葉亭四迷の火葬地碑(墓は東京)、貧困からこの地に流れてきた“からゆきさん”といわれる娼妓の女性たち、旧軍関係者の墓がある。この墓地は、1891年に当地で財を成した元船員・二木多賀治郎(ふたき・たがじろう)が、異国の地で倒れた人たちの身の上を憐れみ、自身が所有するゴム林を日本人墓地として提供したことに始まり、最初に無縁仏27体が集められ無縁塚が築かれた。身寄りのない無縁仏は多くが貧困の中で病死した、薄命のからゆきさんだった。1913年に二木多賀治郎が没した後も日本人会がこの墓地を守り、からゆきさんの朽ち果てた木の墓標を小さな石の墓に建てかえ「精霊菩提」と刻んだ。
この日本人墓地を1989年に訪れた杉さんは、献花・植樹を行い、墓地の一角に《御霊 安らかなれ》と刻んだ『鎮魂の碑』を建立した。墓マイラーの僕は「こんなところに杉良太郎さんの名前が!」と驚き、杉さんの活動を帰国後に調べてみると、ベトナムでも日本人墓地の整備資金を寄付し、ミャンマーの日本人墓地でもインドソケイ(プルメリア)14本を植樹しており、その故人への思いやりに感動した。
バングラデシュでは学校を50校建設し、ベトナムでも約30年間かけて多くの学校や孤児院を設立し、南米でも福祉活動を続けている。これらは国際機関のユネスコや赤十字ではなく「全て個人活動」というのが凄すぎる。

「確かに福祉は時間とお金がかかる。特にお金が無いと見栄えのいい福祉はできない。でも、お金が無い人は、時間を寄付すればいい。お金も時間も無い人は、福祉を理解して、実際に活動している人に拍手を送るだけで十分。それで、もう立派な福祉家なんです」(杉良太郎)
被災者に配るイチゴの
ヘタを切る杉さん(石川県)
《御霊 安らかなれ−−杉良太郎》
シンガポールの日本人墓地にて

●3月8日…〔今日のよかった〕昨年6月に与野党の枠を超えた超党派の議員連盟「石橋湛山(たんざん)研究会」(共同代表は自民、立民、国民民主の3人)が立ち上がり、この半年で参加者が倍増して100人になったという。石橋湛山元首相のファンとしては嬉しい限り。湛山ほど勇気があり大局を見ていた政治家はそういない。戦前は具体的な輸出入の数字を上げて「米国とは戦争するより貿易した方が日本は発展する」「貿易立国になるため植民地(朝鮮・台湾・満州)を放棄せよ」と、軍部に暗殺される危険があるのに反戦を訴え、戦後は冷戦中に日中米ソ同盟という平和構想を打ち出した。党から2度除名されながら首相に上り詰めたが病気で65日の短期政権に。その後、湛山とは真逆の男、対米従属派で統一教会を日本に呼び込んだ岸信介が首相になり今の日本になった。
不屈の政治家・石橋湛山を敬愛する議員が与野党に100人もいるのが心強い。現在、派閥解散により自民の衆参国会議員376人のうち約75%(約280人)が無派閥議員という、前代未聞の未踏の領域に政局は入っている。

湛山研究会の共同代表・岩屋毅(たけし)元防衛相(当選9回、66歳/大分)は麻生派を離脱しこう語る。
「国民の信頼を取り戻すため、政治資金規正法は適切な形で厳格化・厳罰化の方向で改正するべき。その上で、政治とカネを監視する強い権限を持った行政委員会を起ち上げる。すべての政治団体はそこに登録し、違反があれば返金を命じたり、登録の取り消しができるようにする」
「人口が毎年100万人減り、急速な高齢化を迎える中、いかに国力を維持し、一人一人の国民が充足感を得られる社会を創り上げるのか。女性、高齢者、外国人、障がい者、性的マイノリティーらいろんな人たちがこの列島で活躍できる、もっと多様性を包摂できる社会にするのがひとつの方向性だと思う。違うものが混じり合ってこそイノベーションが起こる」
「湛山の大胆な構想力と勇気に学びたい。日本全体が軍国主義、植民地主義、大日本主義に向かう時に小日本主義で異を唱えた。日本が科学技術に依拠して自由貿易に徹すれば、海外領土がなくても日本は繁栄できると主張した。まさに戦後は湛山が正しかったことが証明された。米ソ冷戦が始まる時に、日中米ソ平和同盟を唱えた。突拍子もないと聞こえたかもしれないが、実現していれば今日の事態はなかったともいえる」

湛山会幹事長の古川禎久(よしひさ)元法相(当選7回、58歳/宮崎)もまた茂木派を離脱している。政界に出るまで一時期、焼き鳥屋をやるなど変わり種だ。
「自公政権が“国民受け”のいい政策をひねり出し、都合のいい時期に解散し、政権維持のための政権運営をしているように見える現状では、国民はしらけ、投票率が下がる。国民のしっかりとした支えがなければ、本来あるべき政策の断行は難しい。できるだけ幅広く民意を反映、吸収できる選挙制度が望ましい。中選挙区連記制か大選挙区連記制がベターだ」
「世界を見渡すと100年前に似ている。格差が拡大し、分断と対立が生まれ、政治が不安定化する、そこに破滅的なポピュリズムが台頭する。ヒトラーも日本の軍部もそこから出てきた。このタイミングで政党政治が信頼を失ったのは極めて深刻だと思っている」
「戦前には日本が領土拡大をめざす『大日本主義』をとっていた時に、湛山は外地の植民地を手放せと、命懸けで主張した。戦後は総理大臣になると、アメリカの言うことをなんでもハイハイと聞くようなことは、日米両国のためには良くないからしない、と堂々と言ってのけた。病気による早期退陣で湛山路線は挫折したが、湛山の構想力と胆力には学ぶことが多い」

僕は正直、今の政治家(特に自民所属)の口から石橋湛山の名が出てくると思っていなかったので、岩屋毅議員と古川禎久議員という九州生まれの2人の動向に注目したい。湛山を崇敬する人物なら自民党を立て直すことができるだろう。


●3月7日…〔今日のよかった〕放送作家の小山薫堂(こやまくんどう)さんが「“過”という字は“過去”にも“過ち”にも入っているんですよね」と語っているのを聞き、「過去」に「過ち」の一字が入っているのは、人生において過去と過ちは切り離せないものと感じられるし、その過ちさえ去って行くのだと先人が語りかけているようにも思える。後者は救いに。

●3月6日…〔今日のよかった〕大ヒットドラマ『不適切にもほどがある!』(金曜後10時)、女優・河合優実さん(23)が「令和の百恵ちゃん」と大反響、実際、驚くほど高い演技力に加えて歌まで上手い。彼女の魅力を最大限に引き出すクドカンの脚本もあって、とんでもない核融合が起きている。何気ないセリフなのに彼女が話すと泣けてしまう。この先、どんな大女優になっていくのだろう。

●3月5日…〔今日のよかった〕春闘、満額回答どころか、労組が要求する金額を超える「満額以上」が出ているのがすごい。業種によっては賃上げどころじゃないところもあるけど、この「満額以上」という言葉はインパクト絶大、こういう流れが生まれて欲しい。

//SNS上で大問題になっている著名人の写真を勝手に使った詐欺投資広告、被害がたくさん出ているのに運営側の削除対応が遅すぎる。トップがイーロン・マスクになってからXはめちゃくちゃ。

●3月4日…〔今日のよかった〕確定申告、源泉徴収票の提出が2019年から不要になってい!知らずに必死こいて貼り付けてた!これで申請がちょっとラクになる。

//先日、“平和都市”広島市の松井一実市長が、軍国主義教育の精神的支柱とされた「教育勅語(ちょくご)」を2012年から職員研修で使っていたことが発覚し問題に。 戦前の軍国主義教育では「天皇陛下のため」という言葉で国民に無謀な戦争に駆り立てた。
明治天皇の名の下に発布された教育勅語は「12の徳目」といわれる“教え”を列挙している。確かに1番目から11番目までは松井市長が引用する気持ちも分かる善行が書かれていて、「親孝行せよ」「兄弟・姉妹は仲良くせよ」「夫婦は互いに仲睦まじくせよ」「友だちはお互いに信じ合え」「自分の言動を慎め」「広く全ての人に慈愛の手を差し伸べよ」「勉学に励み職業を身につけよ」「知識を養い才能を伸ばせ」「人格の向上に努めよ」「世の人々や社会のためになる仕事に励め」「法を守り国の秩序に従え」となっている。問題は12番目で、〈一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ〉〈以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉、つまり「国に危機が迫ったなら忠誠心を発揮してその身命を捧げ、それによって、永遠に続く天皇の勢威を支えよ」と、国のため、天皇のために命を投げ出せとする部分だ。最後の〈以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉の「以テ(もって)」は、12の徳目すべてにかかっており、1番目から11番目の全部が「永遠の天皇の勢威を支える」という目的のためにあるとされている。天皇崇拝の強制が核心となっている。

教育勅語が天皇と国家のために身を捧げる教育を目的にしていたからこそ、敗戦後、GHQから封印されただけでなく、国会も反省を込めて勅語失効を自ら決議した。広島市長は原爆の日に平和宣言を読み上げる立場にある。被爆者で大やけどを負った森下弘さんは「友情や親孝行の大切さなどを教えるのなら別のものを使うべきだ」と語っており、軍国教育の象徴を広島市長が讃えることにめっちゃ違和感がある。

右派宗教カルトや極右議員は「教育勅語は悪くない、当たり前の道徳、いいことを書いているだけ」と口を揃える一方で、天皇のために命を投げ出すことを命じた部分にはダンマリ。これについては、そもそも知識がない可能性がある。宗教右派団体「日本を守る会」(日本会議の前身)が流布したインチキな現代語訳が出回っており、そちらしか読んでないのだろう。訳したのは右派で元自民党議員の佐々木盛雄(故人)がつくった団体「国民道徳協会」で、現在、教育勅語の復活を呼びかけている日本最大の神道系宗教団体「神社本庁」はこの誤訳を採用している。

例えば、教育勅語の核心である12番目の徳目〈一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ〉〈以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉は「国家のために勇気(義勇)をもって身命を捧げ、永遠に続く天皇の勢威(無窮ノ皇運)を支えよ」という意味だが、神社本庁が広める現代語訳では、〈非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません〉とあるだけ。「義勇」を「真心」とソフトに置き換え、後半の「永遠に続く天皇の勢威を支えよ」という箇所がすっぽり抜け落ちている。
明治神宮のHPでは「勇気」を使っているものの、「非常事態に直面したら、愛する祖国や同胞を守るために、それぞれの立場で“勇気を出してがんばります”と覚悟を決め、力を尽くしましょう」とだけ記され、やはり「永遠に続く天皇の勢威を支えよ」が丸ごと消えている。
この部分は作家の高橋源一郎版の訳ではこうなる「いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください。というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために戦争に行ってください」。
★神社本庁(宮城県神社庁)採用の現代語訳
★作家・高橋源一郎さんによる現代語訳

カルト現代語版は特徴的な単語が使用されているので簡単に見分けられる。勅語冒頭の〈朕惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇ムルコト宏遠ニコヲ樹ツルコト深厚ナリ〉は、本来は「私(天皇)が思うに、皇室の先祖である天照大御神が国を始めた遠い昔より、皇室はずっと徳を積み上げてきた」だけど、神社本庁採用版は〈私は、私達の祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現をめざして、日本の国をおはじめになったものと信じます〉とされ、原文には存在しない「道義国家」という特殊な単語が出てくる。この言葉は戦前のアジア主義者・大川周明が生み出し、戦後に右派団体「日本会議」などが、侵略戦争を正当化する大義名分としてしきりに使用してきた。
カルト現代語訳には、教育勅語の核心である「天皇のため」「皇室のため」という言葉は一切出てこず、他の表現もことごとくソフトになっている。ネット上ではこの訳文を提示して「どこが悪いのか」と息巻いているブログが多く、本質を隠した嘘の現代語訳を広めた神社本庁の責任は重い。
教育勅語の目的は天皇、国家のために命を投げ出す国民を育てることであり、「声に出したい道徳の良いことば集」ではない。1940年に文部省が発表した現代語訳でも「万一危急の大事が起ったならば、大義に基づいて勇気をふるい一身を捧げて皇室国家の為につくせ」となっている。

※教育勅語を復活させようと活動している保守系議員の多くが、教育勅語の「法を守り国の秩序に従え」に背を向け、政治資金規制法に違反して裏金をつくっていたのはブラックジョークだ。っていうか、戦前からすでに、勅語を一般国民に強制しただけで指導者層や職業軍人は遵守していなかった。首相や大臣を暗殺したり、政治へ直接介入して内閣を辞職に追い込んだり、天皇に嘘の報告をしたり。最近でも、先の帝が譲位のお気持ちを表明したときに、未来のことを考えた天皇が、譲位の条件を定めた「恒久法」をつくってほしいと求めていたのに、保守系議員は耳を傾けず、譲位を一代限りの特例としてしまった。右翼は尊皇愛国を掲げているのに、実際は天皇を支えず恒久法制定を求める街宣もしなかった。勅語を都合良く利用したいだけと思われても仕方がない。まったく!

●3月2日…〔今日のよかった〕三井住友VISAカードは問題が起きたときにオペレーターに相談したくても、延々と自動音声にたらい回しにされ、人間と会話ができない。公式HPにも問い合わせ先が載っていない。やっと番号がわかったので忘れないように備忘録として書いておきます。
《三井住友カード・大阪本社》06−6228−1222(10:00-17:00)

●3月2日…〔今日のよかった〕ラジオの進行も担当している星野源さんが、ラジオを聴いたことがない人から「どのように聴き始めたらいいか」と問われたときの答えが良かった。「(無理をして聞かなくてもいい、なぜなら)ラジオってニッチだといまだに思うし、インターネットができて、YouTubeやらSNSやら配信ライブやら山ほどあって。なおかつ、ラジオを選ぶ人は、そこにしか来られない人なんです」

〔訃報〕鳥山明先生が急性硬膜下血腫のため68歳で急逝、本当にショック。既に3月1日に他界されていたとのこと。『ドラゴンボール』は全世界で約3億冊も出版され、先生の訃報を英BBC、NYタイムス、仏紙ルモンドなどが伝えている。仏マクロン大統領はサイン色紙を、ジャッキー・チェンは記念写真を投稿。春からディズニープラスで『SAND LAND: THE SERIES』が配信され、映画版では描ききれなかったカットや原作の名シーンを追加、さらに鳥山先生が本シリーズのために考案した映画版以降の新たな物語も描かれる予定。心して見ます。
//そして、ちびまる子ちゃんの声優TARAKOさんも訃報が(8日没)。享年63。初回(1990年)から現在まで35年間も主人公を担当、唯一無二のお声の持ち主でした。お二人に哀悼の意を表します。

●3月1日…〔今日のよかった〕ユダヤ人国家のイスラエルがパレスチナ(ガザ地区)で常軌を逸した民間人攻撃を繰り返していることに、アメリカ在住のユダヤ系(!)の若者たちが抗議し、「即時停戦」を訴えて約100人がロサンゼルスの道路で座り込みを行った。米国はイスラエルの最大の軍事支援国であり、建国(1948年)からこれまでの支援額は約1300億ドル(約18兆円)、そしてイスラエルの武器輸入の80%は米国からだ。12月の国連安保理では、ガザ地区での即時停戦を求める決議案に米国だけが拒否権を行使したうえ、直後にバイデン政権は議会承認を迂回(うかい)する形で、イスラエルに約1億650万ドル相当の武器を緊急売却している。ここに税金が使われるということは、米国民がガザ地区の民間人被害の加害者にもなり得るため、胸を痛めた若いユダヤ系米国人が勇気を出して意思表示を行った。彼らはイスラエル政権を支持する米国内のユダヤ社会と対立してでも、イスラエル軍の暴走を止めようとしており、信念に敬意を表したい。

  座り込みをする若者たち

//アイナ・ジ・エンドさんがMV『宝者』で“振り付け”として架空の手話を使っていることに対して、障がいを持つ当事者から「手話をおもちゃにしないで」「文化の盗用」と非難の声が出ている件、なんで音楽会社はこの動画でOKにしたのか理解しがたい。製作過程で誰かが「手話はそれを使う人にとっては命を守る情報伝達手段であり、偽物の手話が広まると大変なことになる」と指摘すればよかったのに…。

//今の若者はLINEの句点「。」に恐怖を感じ“マルハラスメント”というらしい。僕の世代は文章の最後に句点をつけるのが当たり前であり、ないと宙ぶらりんな印象に。ネットの普及から四半世紀で、句点をつける、つけないという日本語の根本的な部分が変化したことに驚く。

●2月29日…〔今日のよかった〕所属団員の自死についてパワハラを否定し続けてきた宝塚歌劇団側がやっと方針転換し、上級生らの言動をパワーハラスメントと認定。加えて「経営陣の現場への無理解や無配慮などの怠慢によって劇団員に負担を強いる運営を続けてきたことが事態を引き起こし、全ての責任が劇団にある」として謝罪。

団員の女性(25歳)が昨年9月に亡くなった後、劇団側の対応は呆れるほど酷いものだった。(1)調査チームに中立性がなく、歌劇団を運営する阪急と関係の深い人間が入っていた(2)死亡した団員が所属する宙(そら)組のうち加害の疑いがある4人の聞き取りを拒否を容認、しかも「原因究明にたどり着けなかった」と発表(3)人命が失われているにもかかわらず会見に角会長や嶋田阪急電鉄社長は出席せず。そればかりか、歌劇団の専務理事だった村上理事長が遺族側に「証拠を見せていただきたい」とまさかの発言。自浄能力のかけらもなかった。遺族側は当初から、上級生らの言動をパワハラと主張しLINEの送信記録などを証拠として公表し、上級生がヘアアイロンを押し当てて女性の額にやけどをさせるなど、15件のパワハラがあったと訴えた。
遺族(妹)で現役の歌劇団員は27日「訴え」と題したコメントを発表し、胸に迫るものがあったので一部を紹介。
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いくら指導という言葉に置き換えようとしても、置き換えられない行為。それがパワハラです。劇団員は宝塚歌劇団が作成した【パワーハラスメントは一切行わない】という誓約書にサインしています。それにもかかわらず、宝塚歌劇団は、日常的にパワハラをしている人が当たり前にいる世界です。その世界に今まで在籍してきた私から見ても、姉が受けたパワハラの内容は、そんなレベルとは比べものにならない悪質で強烈に酷い行為です。
厚生労働省のパワハラの定義を見れば、姉が受けた行為は、パワハラ以外の何ものでもありません。宝塚は治外法権の場所ではありません。宝塚だから許される事など一つもないのです。
劇団は今に至ってもなお、パワハラをおこなった者の言い分のみを聞き、第三者の証言を無視しているのは納得がいきません。
そもそも【生徒】という言葉で曖昧にしていますが、パワハラを行った者は、れっきとした社会人であり、宝塚歌劇団は一つの企業です。企業として、公平な立場で事実に向き合うべきです。
スケジュール改革や、各種改善策に取り組んでいるような発表をしていますが、姉の死を軽視し、問題を曖昧化しているとしか思えません。これ以上姉と私たち遺族を苦しめないでください。
姉は体調を崩している訳でも、入院している訳でもありません。二度と帰ってきません。姉の命の重さを何だと思っているのでしょうか。大切な姉の命に向き合ってください。

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宝塚は今年、初演から110周年の節目を迎えるのに、宙組は昨年10月から今年3月までの全公演が取りやめとなり、しかも5月から話題作「ファイナルファンタジー16」の上演が予定されていたのにこちらも公演中止に。理由は「通常スケジュールでの進行が難しい」。トップの経営陣が誠実に対応しないため宙組は動揺が収まらず再出発できずにいる。今回の方針転換が良い結果に繋がりますように。

//大谷翔平選手(29)が電撃結婚!SNSは「明日会社を休む」とか騒然としていますね。

●2月28日…〔今日のよかった〕久々に岸田首相に拍手。裏金問題で脱税疑惑を持たれている(旧)安倍派幹部たちは、 政治倫理審査会で証言する条件として「完全非公開」を主張し、出席を渋っている。だが、過去に9回開かれた政倫審のうち、非公開となったのはただ一度だけ。しかも今回は政治家が脱税の疑惑を持たれ、国民に向けて説明する場なのだから公開されて当然だし、むしろそう望まないとおかしい。野党は非公開に抗議しており、岸田首相は「このままでは来年度予算案の審議が遅れてしまう」と判断、なんと自ら政倫審に出て“公開”すると宣言した。
総理大臣が政倫審に出席するのは前代未聞。首相が公開を選んで証言するのに、同党の議員が非公開を条件に欠席するわけにはいかず、急転直下、安倍派幹部たちは公開の場で政倫審に臨むことになった。グッジョブすぎる。
総裁選を控えている岸田首相としては、リーダーシップ発揮によるイメージアップに繋がると同時に、まだ力を持っている安倍派5人衆の力を削ぐことができ一石二鳥。ドラマのような政界の駆け引きだ。(ただし5人衆のうち、最も裏金が多額だった萩生田議員は当初から出席を拒否しており、イメージダウンもどこ吹く風で逃げ続けている)

//大谷選手がオープン戦のドジャース・デビューでツーランホームラン!そしてサッカー女子は北朝鮮に競り勝ってパリ五輪に出場決定!負ければ五輪に出られなかったので、ほんと貴重な勝利だった。
 
●2月27日…〔今日のよかった〕25日に放送された『NHKスペシャル 戦場のジーニャ〜ウクライナ 兵士が見た“地獄”』の録画を見た。力作。よくこれを地上波で放送したと思う。
番組冒頭で《小学生以下の子どもの視聴は控えることをお勧めします。なお衝撃の強い映像の前には画面上でお知らせします》と警告したうえで本編開始。3部構成で『地雷』『塹壕(ざんごう)』『ドローン』となっている。
戦争前はテレビカメラマンだったジーニャ(35)は、領土を取り戻すため前線で戦うことになった。そこは100年前の第一次世界大戦さながらの塹壕戦。深さ2メートル、幅1メートルほどの塹壕を掘り、その中に兵士数人で籠城。80mの至近距離でロシア兵と撃ち合う。兵士が猫を飼うのは塹壕がネズミだらけだからだ。
小学生以下の子どもにはNGと警告 ロシア軍の塹壕に向かって突撃

テレビカメラの撮影ではなく、最前線の兵士の自撮り映像が続く。搭乗する装甲車が地雷を踏み、その瞬間を中から撮影。外に出るとそこにも地雷、吹き飛ぶ足、敵陣への突撃と初めての殺人。ドローンを使った作戦では、カメラを通して爆弾を落とす直前にロシア兵と目が合う。相手の命を奪うときは「これは殺人ではない、ゲームだ」と生き抜くため何度も自分に言い聞かせ、必死に感情を抑え込む。だが兵士たちはトラウマを抱え、次々とPTSD(ストレス障害)を発症していく…。

日本に住んでいると、ウクライナで戦争が起きていることを情報として知ってはいても、最前線で何が起きているかや、戦場の実態は知り得ないことが多い。この番組を見た人は、心底から戦争は恐ろしいし、勝っても負けてもトラウマが残るため、戦いを避けねばならないと思ったのではないか。一度火蓋が切られると、現代の兵器はトンデモ火力なので、たとえ国土を守り切っても甚大な被害をこうむる。いかにして開戦を避けるか、それがほんと重要。とことん重要。

陽気なギタリストが 戦場で別人のように

※問題は侵略されたとき。大切な人を守るためなら戦うしかないが、ウクライナは3万人以上が死に、多くの街が瓦礫の山と化している。敵を追い出せても、ボロボロに荒廃した国土と無数の墓が残るのなら、屈辱的だがいったんは相手の支配を受け、民主的なやり方で再び独立を勝ち取るべきなのか。だが、戦争を避けるために降伏したときに、何か心の軸となる大切なものを失うのではという不安もある。かといって、それを天秤にかけたときに、命より重いかどうかとなると…。誇りを守ったが無人になった街、降伏したがのちに自治権を取り戻した街、どちらを選ぶか。後者を選び生き長らえた者は「敗北主義者」「卑怯者」と罵られることに耐えられるか。いろんなことを考えさせられた番組だった。
※世界共通のルールとして、「主権国家が主権国家に武力侵攻した際は、どんな理由があれ、先に侵攻した国が悪く、例外なく国連軍が侵略者を追い出す」と取り決めるしか、侵略を諦めさせる方法はない気がする。「正義」は立場によって変わるけれど、「他国侵攻はNG」は誰でも理解できる考え方。全世界(国連軍)を敵にまわすことが分かっていて他国を攻める為政者はいないだろう。っていうかそう信じたい。
※再放送は28日の24時35分(NHK)

/昨日、西側の軍事同盟NATOにスウェーデンの加盟が認められ32カ国となった。プーチンがウクライナ侵略を行った大義名分は「NATOの拡大阻止」だったのに、昨年にフィンランドが加盟し、今年はスウェーデンが加わるなど、プーチンの思惑と真逆の結果になっており、もはや何のためのウクライナ侵攻かわからなくなっている。とっとと軍を退くべきだし、安全な場所からこの戦いを指揮せず、ロシアの指導部は全員あの塹壕に入って現実を見てこいと思う。

●2月26日…〔今日のよかった〕世界的にハラスメントの意識改革が進むなか、24日、フランスでも映画祭セザール賞授賞式でベテラン女優ジュディット・ゴドレーシュ(51)さんが、生放送中に勇気を出して「フランス映画界は若い女性に対する不法人身売買を隠している」「私たちは強姦罪で告発された男性たちがこれ以上映画界を支配できないように決められる」「真実に向き合うべき時」と訴えた。ゴドレーシュさんは未成年だったころに撮影現場で性暴行を受けたと監督を批判。彼女は授賞式の前に2人の監督の名前をあげて抗議しており、彼女のもとには2千人分の被害証言が届いているという。そして授賞式の中で「私の話が私だけの過去とは考えないで」と話し、客席からは大きな起立拍手が沸き、出席したダティ文化相も起立拍手を送った。文化相は「フランス映画産業が数十年間、性暴行に集団で目を閉じている」「今回のことがフランス映画界にとって深い自己省察の契機にならなければ」と声明を出しており、改革が進むだろう。
日米ならともかく、人権先進国とされてきたフランス映画界でさえこうなのかと、問題の深さを再認識した。

//バンダイのソシャゲ『ガンダムUCエンゲージ』はサンライズと組んで本編の空白期間を映像化している。課金圧のエグさに早々と退役したけど、新作ムービーは楽しみに。
ファーストガンダムの終戦直後のサイド3(6分)を描いたもの、ゼータの後日談(6分)を描いたものなど、オッサンには涙モノ。また、シャリア・ブルVSアムロ(5分)も昔のタッチで完全新作に。Gファイターとガンキャノン2機がいるため、劇場版(めぐりあい宇宙)とテレビ版が融合しており、ファンは思わずニヤリ。

//ドラマ『不適切にもほどがある!』、最初はタイムスリップによる価値観のズレを楽しむドタバタコメディと思っていたら、先日の第5話で1995年1月17日という日付が出て息をのんだ。脚本のクドカンは大河『いだてん』のときも笑いの中に社会問題を取り入れていたし、あらためて敬意。

●2月25日…〔今日のよかった〕漫才コンビ、プラスマイナス岩橋さんが21日に吉本興業を解雇された件で、市長から岩橋さんを擁護する声明がありよかった。
岩橋さんが「八百長の出来レース」とSNSで“やらせ”を暴露した『北河内お笑い新人コンクール』は、参加芸人1人から500円を徴収し、お客さんからも前売り2500円当日3000円を徴収している。それなのに、優勝できるのは吉本タレントだけと決まっていたなら、詐欺と同じじゃないか。
この件に関して沈黙を守る吉本。そして23日に交野市長が重大な投稿をした。「交野市出身の人気お笑いコンビプラス・マイナスの解散が報道されています。きっかけとなった北河内お笑いコンクールの審査員の一人として証言しますが、北河内お笑いコンクールはやらせです。他の審査員の点数が意味をなしてませんでした。後援した交野市として非常に残念ですし、真実を発信したプラス・マイナス岩橋さんが契約解除になるなんて、納得できません。もう黙ってられません。(岩橋さんは)交野市にとって、市制施行50周年PR大使を務めてくれた大恩人です。本来であれば、もっと早く、真実を明らかにすべきでしたが、この期に至ったことは深く反省してます。また、私が速やかに公表していれば、プラスマイナスの解散や岩橋さんの契約解除にまで至らなかったと思ってます。申し訳ございませんでした」

/岩橋さんは、ダウンタウン浜田さんと親しい制作会社社長からのパワハラを告発し、その後投稿を削除したことについても「そら吉本的には浜田さんの仕事が減ったらヤバいから俺のパワハラツイートをどうしてもすぐに消したかったんやろー。朝イチで呼び出されてめっちゃしつこかったもん」と綴っている。また、某芸能人からエアガンで撃たれた話もあった。
落語家の立川雲水さんは「エアガンで撃たれた件は吉本の先輩芸人に連れていかれた場での事だとなってたし、制作会社社長からのパワハラは仕事の場での事であろうから、当該人物や担当マネージャーから事の真偽や真相を調査出来る筈だし、してなきゃおかしい。吉本側がそこに言及してないのが変」と指摘。その通りだと思います。

//米国では昨年、全米脚本家組合と米映画俳優組合が報酬の増額やAI(人工知能)技術導入の制限などを要求し、ストライキを実施して成果をあげた。韓国でも芸能従事者の権利を保護する法整備が進んでおり、ハラスメントなどがあった場合、政府が調査や是正勧告などを実施することもある。日本の芸能界も、タレント個人の権利が保護されるよう改善を。

●2月24日…〔今日のよかった〕今夜ずっと世界卓球団体戦の決勝を見てるんですがものすごい熱戦ですね!絶対王者中国女子を相手になんという激闘!

〔追記〕日本チームはパリ五輪代表の張本美和選手、早田ひな選手、平野美宇選手が出場。早田と平野が1試合ずつ奪い、中国をあと一歩まで追いつめたが、2―3で惜敗し、5大会連続の銀メダルとなった。53年ぶりの世界一とはならなかったが、一球、一球が手に汗握る展開、ほんともう一息のことこまで来た。パリ五輪での対決が楽しみ。

●2月23日…〔今日のよかった〕本日10時から大阪にて当サイトのオフ会を開催します!存分にお気に入りのアートを語り合いましょう!(当日参加も可能です)

→オフ会は無事に終了しました。参加された皆さん、12時間の芸術トライアスロン、まっことお疲れさまでした!後日レポートをまとめます(^^)

  ヤノ氏、お祝いの花嬉しかったです!(会場にて)

●2月22日…〔今日のよかった〕パレスチナで市民を巻き込んだ攻撃を続けるイスラエルに対し(既に死者は3万人に迫っている)、国連安保理で採決にかけられた「人道目的での即時停戦を求める決議」に、日本政府がハッキリと賛成票を投じて良かった。とはいえ、アメリカが反対票を入れ拒否権を行使したため、決議は賛成多数にもかかわらず否決となってしまったが(20日)。結局、バイデンもトランプも、どっちも酷い。イギリスも棄権して採決から逃げた。
※林官房長官「我が国は人道的停戦を速やかに実現し、当事者が直ちに人道的観点から行動することを求めており、決議案に賛成した」。

イスラエルはガザ侵攻当初、市民に「南端のラファに避難せよ」といった。ラファの面積は33.2平方キロメートルで、東京23区の板橋区(32.22平方キロメートル、人口57万人)や杉並区(34.06 平方キロメートル、人口57万人)と同程度。その空間に、板橋や杉並区民の約3倍となる140万が押し込められた。あげく、イスラエルはその避難先ラファに攻撃をし始めた。もう住民はどこにも逃げ場がないし、女性と子どもがたくさんいるのに。

※当然、拒否権を発動したアメリカには国際社会から非難が相次ぎ、ロシアや中国も米国の対応を強く批判している。極端にイスラエルびいきのアメリカは、ガザ問題で4回も拒否権を使い停戦決議を阻止してきた。これはイスラエルに対して戦争犯罪を不問にするという誤ったメッセージを送ることになる。ウクライナ問題でロシアを、ウイグル問題で中国を「非人道的」と糾弾してきたアメリカは、いま同じ言葉で断罪されている。そんなことでいいのか。
決議案の提出者アルジェリアのベンジャマ国連大使「この決議案は、パレスチナ人に世界は傍観しているわけではないという強いメッセージを送るものだった。残念なことに、安保理はまたしても世界の人々の声と願いに応えることができなかった」。

※ラファの南側はエジプト国境。もし本格的にラファが攻撃されたら、助けられるのはエジプトだけだ。エジプトは経済の混乱を恐れて大量の避難民受け入れを拒絶している。国際社会がエジプトをサポートして、エジプトが一時的にでも国境を開放し脱出ルートを確保できれば、最悪の状況は回避できるのだが(っていうか既に最悪の状況なんだけど…。ガザの国連の避難民収容施設はトイレが500人に1個だけ、シャワーは3千人に1個しかない)。

//ジョジョミュージカル、公演中止回のチケット購入者向けの無料配信、申込み案内が出ましたね。ダブルキャストの2公演を両方とも視聴できるとのこと!

●2月21日…〔今日のよかった〕古いお寺の宿泊施設、宿坊(しゅくぼう)に1人で泊まった人が、静かすぎるあまり、夜半に聴こえてくる外からの音にビクビクするところだったが、お寺が部屋に準備してくれた説明文『怖くないよ 外から自然豊かな音が聞こえます』のお陰で緊張が消えたとのこと(元記事)。

(1)山から聞こえる女性の「キャー」という叫び声…(秋)シカ
(2)「ギャッ」という叫び声…サギ(鳥)
(3)屋根を走る音、「ココココ」という鳴き声、木が揺れる…サル
(お墓)家族にとって大切な人が眠る場所です。怖くありません

この最後の一文、「お墓は怖くありません」が墓マイラー的にすごく嬉しかった!
 (大きな画像はリンク先に)

●2月20日…〔今日のよかった〕全米50州のうち22州が物価高を受けて最低賃金を引き上げた。ニューヨーク州の一部地域やワシントン州などでは時給16ドル(約2400円)台に増加。増加率が最大だったのはハワイ州の16.7%増で、12ドルから14ドル(約2100円)に上がった。推定990万人の労働者に賃上げ効果が見込まれ、うち約6割が女性で、少数派である黒人や中南米系の労働者への利益が大きいとのこと。
さらにこれはあくまで最低賃金であり、米雇用統計によれば、実際には平均時給5,000円を超えるという(日給ではなく時給!)。
アメリカで起きる経済的な傾向は、これまで日本にも波及してきた。物価の差があるとはいえ、倍以上も開いてしまっている先進国で最安の日本の賃金が、海外の潮流に引かれて上がっていきますように。中小企業だと体力的に厳しいとはいえ、他国にも中小企業はあるわけで、外国にできて日本だけができないはずがない。行政から中小企業にサポートを。
※日本の場合、時給800円台は12県あり、最も低い岩手県が「893円」で、ワシントン州の約3分の1。

●2月19日…〔今日のよかった〕ナワリヌイ氏の妻ユリアさんの勇気に感動。ロシア国内のプーチン批判勢力の“最後のカリスマ”アレクセイ・ナワリヌイ氏は、プーチン政権の政治腐敗とプーチン個人の隠し財産(宮殿)を暴露し、プーチンにとって最大の政敵だった。2020年に国内で毒を盛られ意識不明に陥り、ドイツで治療し一命を取り留める。普通なら怖くてもうロシアに戻れない。国外からロシアの改革を訴えるやり方もあった。だが、ナワリヌイ氏は国内から民衆と共に政権と戦うことを選んで帰国。その5年前に野党指導者ネムツォフ元副首相が暗殺されているだけに、国民はナワリヌイ氏の覚悟の帰国に感嘆した。ユリア夫人「彼は何よりもロシアを愛し、私たちの力、私たちの未来を信じていた」。帰国後、空港で拘束されたナワリヌイ氏は獄中からウクライナ侵略にも反対していた。
  2019年、市民集会のナワリヌイ夫妻
そして2月16日に47歳で獄死した。直前まで元気だったといい、暗殺された可能性が極めて高い。
あのプーチンを前に一歩も退かなかった本物のヒーローであり、それだけに氏を失った空白は大きい。特に反プーチン派の市民の悲しみは深い。だがしかし!ユリア夫人は今日「(プーチンを追い込むため)夫の遺志を継ぎ、さらに激しく闘いを続ける」と宣言。「プーチンは私の夫ナワリヌイを殺した。同時に、私たちの希望や自由、未来を、私たちから奪おうとした。夫の独房は床の穴がトイレ代わりで横になることもできなかったが、彼はあきらめなかった。ロシアを愛し、私たちの力を信じていた。大切なのは、アレクセイのために、自分たちのために闘い続けることだ。もっと必死に、もっと激しく」。
ユリアさんは、次は自身が暗殺される危険があるのに反プーチン運動の続行を告げた。民主派の新たな希望となり、彼女がロシア初の女性大統領になってほしい。そんな未来が来ますように。
ユリア夫人「政権に打撃を与える」 「私は夫の仕事を続ける」

●2月18日…〔今日のよかった〕音源の著作権に厳しいNHKが珍しく大河『光る君へ』OP曲(2分45秒)を公式アップしており、ノンテロップゆえ映像美が全面に出て素晴らしいアート作品と化している。サビの旋律がクセになる良い曲です。

/『光る君へ』、受験生は絶対に見た方がいいです。というのも、藤原姓だらけで混乱の極みだった平安時代の人物が、役者の顔で覚えられ記憶に残るからです。人名を文字だけで覚えようとしても無理なので(汗)
毎週、子どもとOPを見ながら「今日は何人の藤原が登場するか数えよう」と一緒にカウントしてるんですが、今日の第7話、OPにクレジットされた藤原一族は、藤原道長、藤原道隆、藤原道兼、藤原実資、藤原公任、藤原行成、藤原斉信、藤原義懐、藤原顕光、藤原為光、藤原よし子、藤原文範、藤原寧子、藤原惟成、藤原公季、藤原宣孝、藤原為時、藤原兼家で、おそらく過去最多の18名!数えているうちに耳から煙が出てきそうに(笑)※ちなみに第一話は11名。

  このポージングGOOD!

//毎年、節分の時期に登場する岩手・盛岡市内の桜山神社の巨大ジョジョ人形、今年は鬼のパンツを履いたDIO様だったとのこと(Mさん情報グラッツェ!)。写真では背後にポルナレフの頭があるのでクライマックスの戦いの再現ですね。宮司さんのジョジョ愛に敬意(^^)

●2月17日…日記の〔今日のよかった〕を正月まで遡って復活させました!国内も世界情勢も大きな変革が起きつつあると実感する2024年。もともと〔今日のよかった〕を元日からスタートする予定だったのですが、大地震や航空機事故、パレスチナの悲劇などを前に手がストップ…。日記の日付を入れず、毎日雑感を綴っていましたが、しんどかったり、不安定な時代だからこそ、世の中の良い動きは伝えていこうと、1月に遡って日記を加筆するなど整理しました。大晦日に1年を振り返ったときに、毎日「よかった」がトップにあると、“2024年は良いことだってこんなにあったじゃないか”と思えますよね。(今年は当サイト開設25周年というのもあります)

//ドイツで開催中の第74回ベルリン国際映画祭で、安部公房の小説が原作の「箱男」(石井岳龍監督)が歓声と称賛の拍手に包まれたという。出演は永瀬正敏さん、浅野忠信さん、佐藤浩市さんら。日本での公開日はまだ未定だけど年内に上映されるとのこと。

//23日の当サイトオフ会は現在23名の申込みです。気軽に遊びに来てくださいね。

●2月16日…〔今日のよかった〕話題のクドカンのドラマ『不適切にもほどがある!』第4話も面白かった。っていうか、秋元康氏がおニャン子クラブに『セーラー服を脱がさないで』を歌わせたのは、いまのコンプラ基準では正気の沙汰ではないと、ドラマ内で問題提議されたのがよかった。二十歳頃にあの歌を初めて聴いたとき、なんちゅう歌詞かとたまげたものの、テレビの中でおニャン子がニコニコしながら歌っているし、メロディーラインがキャッチーなので、「わけがわからんが、これはアリなのか?」と受け入れてしまったけど、あれは集団で歌うから感情を誤魔化せただけで、もしオッサンたちの前で1人で歌わされるとなれば、ハラスメントと受け止める人も当然出るだろう。昭和だからセーフではなく昭和でも本当はアウトだった。
※ジャニーズ問題が噴出したときに、アイドルの枕営業の深刻さを告発した関係者がいたけど、ネットの一部で話題になっただけで、ワイドショーも週刊誌も掘り下げなかった。闇が大きく、そして深すぎるので黙殺したんだろうけど、米国や韓国は性加害(枕営業)の存在を明らかにし、業界にメスを入れて浄化した。日本だって出来るはず。

//プーチンに逆らう人間は必ず不審な死を遂げる。本日、ロシアの反体制派指導者で、ウクライナ侵攻にも反対していた勇気ある政治家ナワリヌイ氏が北極圏の刑務所で突然死。享年47。遺族は、直ちに遺体を引き渡すよう求めているが、当局は遺体を引き渡す時期を明らかにしていない。
ロシアでは、モスクワなど30の地域で支持者らが旧ソ連の政治弾圧犠牲者の記念碑などに追悼の花を手向けに集まり、340人以上が当局に拘束されたという。
深い喪失感。氏に未来のロシア大統領になってほしかった。

●2月15日…〔今日のよかった〕ホラー映画でありながらアカデミー脚本賞を受賞したカルトムービー『ゲット・アウト』(2017)をついに鑑賞。トンデモ設定のホラーなのに、俳優の高い演技力と、人種差別問題を入れる硬派な部分もあり、103分まったく退屈せず。映画全体を通じて「どの登場人物も何かがおかしい、この違和感は何だ」と思いながら、その謎が解明されていく後半のカタルシスよ。よくこんなストーリーを考えたものと感心した。

●2月14日…〔今日のよかった〕シリーズ完結編となる『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(主演キアヌ・リーブス)を配信で鑑賞。パリ凱旋門の周囲の道路での戦いは、どうやって撮影したのかと驚いた。仔犬を殺されたことから始まったこの壮大な復讐劇も、第4作でついに終了。ジョン・ウィックはボロボロになりつつ良く頑張った。普通の背広なのに防弾仕様というのが、無敵やん!って笑った。モンマルトルの丘で日の出をバックに戦うシーンは絵画のように美しくビジュアルに見入った。最後は墓マイラーとしてテンション・アップ。

●2月13日…〔今日のよかった〕 スピルバーグ監督が『ゴジラ-1.0』を3回も鑑賞し絶賛とのこと!これはアカデミー賞に期待が高まりますね。
  スピルバーグ&山崎監督のツーショット!

//日本はGDP(国内総生産)をドイツに抜かれ世界第4位に転落。外国為替相場の円安で目減りした分もあるけど、これは金額だけの問題じゃない。ドイツの人口は日本の3分の2しかなく、しかも労働者には学生のように夏休み(バカンス)がある。正確に言うと、平均30日の有給休暇があるため、これをまとめて夏に使うことでリフレッシュしている。海外旅行を3週間したりとか。
日々の残業はゼロ、10時と15時に休憩し17時には退社する。休暇法があり休日出勤は違法なので、当然完全に週休2日であり、近年は金曜は早退という企業も出てきた。有給休暇が残っていると会社側から消化するよう通知がくるので、日本のように同僚に気を遣うこともない。

そもそも、残業に対する考え方が根本的に異なり、日本企業は残業を美徳としているが、ドイツでは「定時に仕事を終えられない無能」とされ、そんな部下を持つ上司も管理者失格の烙印を押される。
NHKがGDP4位を伝えたニュースでは、ドイツは日本より人口が少ないことしか伝えてなかったけど、本来なら、ドイツは圧倒的に労働時間が短いこと、約1か月のバカンスも可能なことを報道するべきだろう。そっちの方が重要だ。
同じように世界大戦で敗戦したドイツなのに、日本はなぜこうも違う労働環境になったのだろう。がむしゃらに働いてGDPで大差をつけてるならともかく、抜かれてしまっているのだから、働き方が間違っているのだ。日本でも30日の有給休暇を義務化して、各自が十分に身体と心を休養し、労働生産性をアップさせよう。
※ドイツに限らず、EU圏では法律で労働時間は週35時間(40時間ではない)、残業は年間60日以内、1日2時間までと上限が定められている。フランスでは早くも2002年に週35時間制が導入されている。
※欧州は労働者がデモをし、ストライキをし、政治に強く関心を持っているからこそ得た権利ともいえる。日本の場合、政治に不満があってもデモに参加しないし、なんならデモに行く人を「あの人は変わっている」と避ける傾向まである。

●2月12日…〔今日のよかった〕ジョジョミュージカルの東京公演、初日を観た複数の人がSNSで大絶賛しているので、まずは胸を撫で下ろしました。「これまで見たこともないレベルの複雑なセット」「あのセットは何回もリハーサルが必要」という意見が多く、大規模な特殊セットが楽しみ。また、セットが複雑なだけに通常のミュージカルより練習時間が多く必要なのは予測できたことであり、これまたSNSでは「リハを軽くみていた運営側の大ミス」で見解が一致。とにもかくにも幕は開いた。誰もケガをせずに千秋楽を迎えてほしい。
※ちなみに僕は4/9(火)の関西公演を鑑賞予定。

●2月11日…〔今日のよかった〕週末(2/9)に名古屋で90分の墓マイラー講演をしました。呼んで下さったのは日本石材産業協会(北陸・東海地区)さん。石材業界にかかわる方が65名参加され、とても熱気を感じました(写真参照)。聞き手が石屋さんだと、どんなに狂おしく「お墓LOVE」を叫んでもドン引きされませんし、それどころか前のめりに聴いて下さるので、こちらはとっても話しやすく、水を得た魚のごとくフルアクセルで墓トークを炸裂しました。会場には過去に講演を聴いて下さった方が数名おられ、講演後に「(前回と比べて)初めて見るスライドが多かった」「さらに内容が深くなっていた」との感想をいただき、胸にこみ上げるものがありました。
初めて人前で墓マイラーの想いを語ったのは、2010年のお台場のイベントです。これをきっかけに『月刊石材』の連載が始まり、それから14年、墓巡礼の旅を続ける中で、新たにたくさん感動的なお墓と出会い、また、年齢を重ねるとお墓の感じ方も変わり、私自身、60歳を前にして選ぶスライドやテーマも変わってきたのを感じます。
2年ぶりに石材業界で講演 「地球の歩き方」にサイン
コロナ禍の3年間はなかなか講演できず、ただ一度だけ、コロナが小休止したときに京都の石青会さんが呼んで下さいました。2021年10月、その日は講座第一部として京都の西大谷墓地を約15名で訪れ、親鸞上人、司馬遼太郎、大河内伝次郎、伊藤伝右衛門(柳原白蓮の前夫)など約20名を2時間かけて墓参りし、会場を市内のホテルに移して第2部の墓マイラー講演を行いました。最後に石青会の方が「これでお墓の話をどんどん書いて下さい」とパーカー製のボールペンを贈ってくださり、そこに「カジポン・マルコ・残月」と名前が入っていたので激感動、コロナ禍にあって活動の支えとなり、折に触れて手に取り気合いを入れました。
京都・石青会にて(2021) 「カジポン・マルコ・残月」入り!
石材業界での講演はそれ以来であり、2年4カ月ぶりです。声をかけて下さった石産協さん、本当に有難うございました。懇親会で業界の最新事情も知ることができました。“墓じまい”は本当に難しい問題です。「遠方にある先祖の墓が荒れて気がかりだから近くに寄せたい」という気持ちはわかりますし、一方で、故郷に眠るシェイクスピアが、墓に「(自分の骨を絶対に移動させないでほしいという意味で)私の骨を動かす者に呪いあれ」と彫りつけたように、生まれ育った郷土から、見知らぬ土地へ移してほしくないという故人の想いも切実で、とても悩ましいです。

ネットを見ていると、《自分の墓はなくてもいい、どうせ来てくれる人もいない》という書き込みを散見します。こうした意見と出会うと、ベルギー人のアンナ・ボックさんのことを思い出します。人は自分が良いことしても気づかなかったり、覚えていないものです。
画家ゴッホは生涯に1枚だけ絵が売れましたが、その絵を買ったのがまさにボックさんなんです。ボックさんはほぼ無名の方ですが、ゴッホはどれほど喜んだか。私はボックさんに御礼を伝えるためにベルギーまで墓参りに行きました。
多くの人が無意識に人助けをしており、ときには死後に善行が実を結ぶこともあります。その時に、恩を感じた人が御礼の言葉を伝えたいときにお墓があれば、墓前で「ありがとう」と感謝を捧げることができ、とても嬉しいと思うのです。
このような実体験から、お墓は自分のためだけに建てるのではないとも感じています。
 アンナ・ボックさん
墓マイラーをしていると、命日に墓前で出会った初対面の人と友情が芽生えることが多々あります。故人は墓となって生者を結びつけ、その意味では故人は生きているとも言えます。世界墓マイラー同盟のメンバーは墓前で知り合いました。
また、お墓は先祖がリレーのバトンのように命を繋いできたことが視覚的にわかるため、子どもに命の大切さを伝えられる貴重な場となります。戦乱や飢饉の中、命がけで繋がれた命であり、自分ひとりの命がポツンと切り離され存在しているのではありません。
そして、後世に伝えたい言葉や辞世の句を遺言で墓石に刻む人もいます。作家ミヒャエル・エンデは墓前に「心配無用」と刻み、映画監督のビリー・ワイルダーは「完璧な人間はいない」と彫り、墓参者にエールを贈り、勇気づけています。これらすべて、墓があってこそのものであり、このお墓文化を大切に未来に繋ぎたいといつも思っています。

※名古屋講演の翌日、郊外の巨大墓地・平和公園墓地を初めて巡礼しました。こちらでは、信長の父・織田信秀、信長の教育係で“うつけ者”の青年信長をいさめるため腹を切った平手政秀、忠臣蔵で活躍した赤穂浪士の片岡源右衛門、名古屋発展の基礎を築いた尾張藩主徳川宗春など16名の墓参りをしました。お天気に恵まれ、最高の墓参日和でした。
臣下の鑑・平手政秀(名古屋) 司馬遼太郎さん(京都)

●2月10日…〔今日のよかった〕“裏金”化したカネを受け取っていた自民党議員が次の選挙までに判明してよかった。人数は86人にのぼり、使い道については「裏金を使わずに保管した」と回答する議員が多い。だが、それはそれで確定申告の際に雑所得として申請する義務があり、無申請なら脱税になってしまう。市民なら追徴課税の対象だ。

【自民党裏金議員トップ30】
1 大野泰正(安倍派)5154万円
2 池田佳隆(安倍派)4826万円
3 谷川弥一(安倍派)4355万円 ※議員辞職
4 二階俊博(二階派)3526万円
5 三ツ林裕巳(安倍派) 2954万円
6 萩生田光一(安倍派) 2728万円 ※安倍派5人衆
7 山谷えり子(安倍派) 2403万円
8 堀井学(安倍派)2196万円
9 橋本聖子(安倍派)2057万円
10 中根一幸(安倍派)1860万円
11 杉田水脈(安倍派) 1564万円
12 世耕弘成(安倍派) 1542万円※安倍派5人衆
13 林幹雄(二階派)1512万円
14 宗清皇一(安倍派) 1408万円
15 福井照(二階派)1254万円 ※元衆院議員
16 長崎幸太郎(二階派)1182万円 ※元衆院議員、現山梨県知事
17 武田良太(二階派) 1172万円
18 平沢勝栄(二階派) 1080万円
19 衛藤征士郎(安倍派)1070万円
20 松野博一(安倍派) 1051万円 ※安倍派5人衆
21 高木毅(安倍派)1019万円 ※安倍派5人衆
22 和田義明(安倍派)990万円
23 宮本周司(安倍派)少なくとも974万円 *3年分のみ公開
24 簗和生(安倍派) 少なくとも924万円 *3年分のみ公開
25 柴山昌彦(安倍派)896万円
26 堀井巌(安倍派)876万円
27 小田原潔(安倍派)少なくとも844万円 *3年分のみ公開
28 関芳弘(安倍派)836万円
29 丸川珠代(安倍派)822万円
30 馳浩(安倍派)819万円 ※元衆院議員、現石川県知事

自民右派の議員の中でも、山谷えり子・元国家公安委員長や、萩生田・元文科大臣、杉田水脈議員、衛藤征士郎議員らが名を連ねる一方、和田正宗議員と青山繁晴議員の名がないのが興味深い。



 ※これ以前は『最新文芸情報バックナンバー』へ!


 
日本だけ労働者は涙目。富裕層にしか目を向けない保守政権ではこの構造を変えることは出来ない。固定化してしまっている。戦後1000兆円も借金を作ったうえに(同じ敗戦国のドイツは借金ゼロ)、少子化問題を放置、タックスヘイブンも野放し、過労死多発でもサービス残業を取り締まらない(独仏の労働者は残業なし、夏4週間・冬2週間の休み。日本も本気で変革のとき。

★YouTube『新型学問 はまる!ツボ学/ジョジョ立ち学』(12分)

//ルイ・アームストロングが歌いあげる『ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』(2分15秒)を聴きまくり。この全てを包み込む優しい笑顔がたまらない。目を見てるだけでウルウルくる。歌詞も最高!『♪僕は緑の木々や赤いバラを見る/それは僕らのために花開く/僕はしみじみ思うんだ/なんて素晴らしい世界かと/僕は青い空や白い雲を眺める/明るく喜びに満ちた昼、暗く神聖な夜/そして僕はしみじみ思うんだ、なんて素晴らしい世界なのかと/七色の虹が空にかかり、行き交う人々の顔を染めている/僕は友人たちが「ご機嫌いかが」と挨拶しながら握手を交わす姿を見る/彼らは心から告げる「アイ・ラヴ・ユー」と/赤ん坊の泣き声が聞こえる。僕はあの子らが僕よりも多くのことを学び成長していくのを見守ろう/思わず感動してしまう/なんと素晴らしい世界じゃないか/そうさ、僕はしみじみ思うんだ/嗚呼、この世はなんて素晴らしい世界なのかと!」。2分チョイの短い曲なのに、胸がジワ〜と温まり、歩き続ける力をくれる素晴らしい作品っすね。※影絵とのコラボAmazing Hand Shadow(2分21秒)も泣かせます!


●特選レポ&動画…命の環の話//普天間基地は国外へ//チェ・ゲバラ巡礼レポ//アフガン伊藤和也さんを悼む//暴力団について//2008 南極・スコット巡礼 //チベット問題について//障害者自立支援法の問題点//ボブ・マーリィ巡礼レポ//人体の免疫効果を調べている阪大の研究チームによると、「1日に8回以上笑うことでガンに対する免疫があがる」とのこと。

宇宙はこんなに美しく、
そして果てしなく広大!
究極の天体写真10選
をアップ!美の極致ッス


 

ミレーとゴッホの『種まく人』〜負け戦が続いても、死後に実る麦の種を撒いたと信じて今日頑張る


【 各種リンク※クラシックは「ユング君」
PART1(71個) お笑いフラッシュ他(44個)
★2014年のお薦め展覧会&美術館リンク集

文芸ジャンキー版・東京探訪MAPを作成!
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(STOP THE HATE!! 国連本部前のオブジェ)
「科学と芸術は全世界に属する。それらの前には国境など消え失せてしまう」(ゲーテ)
「あなたが空しく生きた今日は、昨日死んでいった者が、あれほど生きたいと願った明日」(趙 昌仁)作家
「人間の先祖は本人の血族ばかりでなく、文学の内にも存在している」(オスカー・ワイルド)作家
「人を憎んでいる暇はない。わしにはそんな時間はない」(黒澤監督の映画『生きる』から)
「私は殺されることはあっても、負けることはない」(ヘミングウェイ)作家
「僕が最もウンザリするもの、それは無知による憎しみだ」(マイケル・J・フォックス)俳優
「船は港にいる時、最も安全であるが、それは船が作られた目的ではない」(パウロ・コエーリョ)作家





●サイトで自分の思いを語るということ
HPで意見を発表すると、自分の「間違った知識」や「一方的な思い込み」を指摘され、初めて誤りに気づけます。これは本当に有難いことです。勘違いしたまま一生を終えるところを、真実に気づくことが出来るからです。自分が独りよがりな誤った考え方をしていないかを確認する為にも、勇気を出して積極的に意見を発表していきますネ!!(*^v^*)
僕は過去の反省と愛国心は両立すると考えている。
むしろ、過ちを反省できぬ国なら情けなくて愛せない。


歴史認識問題に決着!…日本と韓国 /中国 /台湾 / 東南アジア / 米国
・昭和天皇かく語りき / 靖国問題 / 愛国心 
・二次加害者にならないために〜日本人慰安婦の話(美輪明宏)と元日本軍慰安婦に関する正確な知識 ※さらなる徹底解説

・加害者としての日本軍 https://youtu.be/vh64udZTUTs (16分)
・南京大虐殺の証拠〜当時の記録映像と生存者の確実な証言(32分40秒)
・「CGで再現された南京大虐殺」 https://youtu.be/QJ38Hg7Vdw8 (7分43秒)
・日本軍の記録に残る南京大虐殺(軍命令により実施) http://urx3.nu/ouPU (7分)

残業問題…日本には過労死するほど仕事があり、自殺するほど仕事がない。野党は小異を捨てリベラル大連合を作り、EU、北欧のように残業ゼロの社会を!EU、北欧に可能なら日本でも可能なはず。日本人に人間らしい生活を!
※一般市民が他人の財布からお金を盗めば、すぐ警察に捕まる。だけど、経営者が従業員の財布からお金を盗んでも処罰されない。これが「残業代未払い」。他国では許されない。

●『アイヌ、琉球は縄文系=本土は弥生人との混血』…国立遺伝学研究所(遺伝研)や東大などの研究チームが過去最大規模の細胞核DNA解析を行った結果、日本人を北海道のアイヌ、本土人、沖縄の琉球人の3集団に分けた場合、“本物の日本人”は縄文人に起源があるアイヌと琉球人が近く、本土人は中国大陸から朝鮮半島経由で渡来した弥生人と縄文人との混血(弥生人7〜8割、縄文人2〜3割の混血)と判明。国籍や人種にこだわる人はこれで冷静になるだろう。

「多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。(略)だますものだけでは戦争は起らない。だまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。「だまされていた」といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でも既に別の嘘によって、騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作/1946年8月「映画春秋・創刊号」)
民主主義は「最大多数の幸福を目指す」で思考が止まってはいけない。「最大多数の幸福によって救われない可能性のある少数派をいかに救うか」、そこまで考えるのが真の民主主義。

●『戦争絶滅受合法案』 (原案は第一次世界大戦の終結後、1928年にデンマークの冒険家フリッツ・ホルムが起草したもの。彼は詐欺師の悪党でもあり、皮肉屋ならではの妙案となっている)※長谷川如是閑の創作説もあるけど、ウィキに原文=1928年11/16発表があり、やはり本物のようだ。
戦争開始後、10時間以内に次の行動をとること。以下の者を順番に“最下級”の兵士として召集し、できるだけ早くこれを最前線に送り、敵の砲火の下で戦わせること。
1.国家元首。君主も大統領もこれに該当。ただし男子に限る。
2.国家元首の男性親族で16歳以上の者。
3.総理大臣、及び各国務大臣、並びに次官。
4.国会の男性議員。ただし戦争反対の投票をした者は除く。
5.キリスト教や仏教のほか、あらゆる宗教関係者の高僧で、公然と戦争に反対しなかった者。
付記.該当者の妻、娘、姉妹等は、戦争継続中、看護婦または使役婦として召集し、最も砲火が接近した野戦病院に勤務すること。
(後年の妙案)
※有権者の責任…戦争に賛成した議員を選んだ選挙区の有権者から順番に徴兵せよ。
※戦費について…戦費は戦争に賛成した議員の資産、及びその議員を選んだ選挙区の財政でまかなうべし。


●「もともと普通の人々は戦争したいと思っていない。運がよくてもせいぜい無傷で帰って来る位しかない戦争に、貧しい農民が命を賭けようと思うはずがない。だが、国の政策を決めるのは結局指導者であり、反対の声があろうがなかろうが、人々を指導者の望むようにするのは簡単だ。民主主義であろうと、ファシストの独裁であろうと、共産主義であろうとそれは同じだ。『我々の国が攻撃されている。愛国心のない反戦・平和主義者が国を危険にさらそうとしている』と非難しさえすればいい。この方法はすべての国で同じように上手くいく」(ヘルマン・ゲーリング)元ナチス最高幹部/秘密警察創設者
●「(終戦翌年に記す)多くの人が、今度の戦争で騙されていたという。みながみな、口を揃えて騙されてたという。私の知ってる範囲では、“俺が騙したのだ”と言った人間はまだ1人もいない。(略)“騙されていた”といって、平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でも騙されるだろう。いや、現在でもすでに別の嘘によって騙され始めているに違いないのである」(伊丹万作)※伊丹十三監督の父
●「最初にナチスが共産主義者を弾圧した時、不安に駆られたが、私は共産主義者でなかったので、何の行動も起こさなかった。次にナチスは社会主義者を弾圧した。私はさらに不安を感じたが、社会主義者ではなかったので何の抗議もしなかった。それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人等をどんどん攻撃し、その度に私の不安は増したが、それでもまだ行動に出なかった。ある日、ついにナチスは教会を弾圧してきた。そして私は牧師だった。だから立ち上がって行動に出たが、その時はもうすべてが遅かった」(マルチン・ニーメラー牧師)
※結局のところ、武器に頼ろうとする弱虫より、他人を信じて武器を捨てる勇気を持つ人間に、全人類がなれるかどうかということ。たとえ非武装の結果、信じた相手に裏切られようと、僕は弱虫として死ぬより、勇気ある人間として死にたい。これは名誉やプライドの問題でもある。僕はどの戦争であろうと、「侵略」かどうかを決めるのは、「軍隊を送った側ではなく、送られた側」だと思ってマス。これは自虐的云々ではなく当たり前のこと。


「重要なのは行為そのものであり結果ではない。行為が実を結ぶかどうかは、生きているうちに分かるとは限らない。正しいと信ずることを行いなさい。結果がどう出るにせよ、何もしなければ何の結果もないのだ」(ガンジー)

「闇は闇を追い払えない。ただ光だけがそれをなし遂げる。憎しみはヘイトを駆逐できない。ただ愛だけがそれを叶える」(マーティン・L・キングJr

「生まれながらに肌の色のせいで他者を憎む者などいない。人は憎むことを覚える。ならば、愛することを学べるはずだ。なぜなら、愛というものは人の心にとって、ずっと自然なことだから」(ネルソン・マンデラ/獄中27年)


“時代に合わない”から憲法を変えるのではなく、憲法がうたう理想の方に時代を変えていかなくちゃならない。非戦を誓った憲法は国民が目指すべき旗。旗を降ろしたときに理想は遠ざかる。誇るべき旗!
※「人に無理強いされた憲法だと云うが、拙者は戦争はいたしません、というのはこの一条に限って全く世界一の憲法さ」(坂口安吾/作家1906-1955)

高畑勲監督(79)といえば『かぐや姫の物語』の他にも、戦争の悲劇を描いた『火垂るの墓』で知られている。監督は9歳の時に岡山で空襲に遭い、焼夷弾の中を家族とはぐれな がらも逃げのびた。東大卒業後、東映動画で「ハイジ」「三千里」などを演出し、宮崎駿さんとジブリを設立した。2015年の元旦、神奈川新聞に載った高畑監督の メッセージが素晴らしかったので以下に紹介。

→(高畑)原爆をテーマにした「はだしのゲン」もそうですが、日本では平和教育にアニメが用いられた。もちろん大きな意義があったが、こうした作品が反戦 につながり得るかというと、私は懐疑的です。攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。
なぜか。為政者が次なる戦争を始める時は「そういう目に遭わないために戦争をするのだ」と言うに決まっているからです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる。
「戦争をしたとしても、あのような失敗はしない。われわれはもっと賢くやる。70年前とは時代が違う」とも言うでしょう。本当でしょうか。私たちは戦争中 の人と比べて進歩したでしょうか。3.11で安全神話が崩れた後の原発をめぐる為政者の対応をみても、そうは思えません。成り行きでずるずるいくだけで、 人々が仕方がないと諦めるところへいつの間にかもっていく。あの戦争の負け方と同じです。
再び戦争をしないためには、あの戦争がどのように進んでいったかを学ばなければならないと思うのです。私が戦争中のことをどれだけ知っているかと聞かれれば、大したことはない。でも、安倍晋三首相よりは知っています。
集団的自衛権の行使を認めるということは、海外では戦争ができない国だった日本が、どこでも戦争できるようになるということです。政府は「歯止めをかける」と言うが、あの戦争を知っている者にとっては信じられません。ひとたび戦争が始まれば歯止めなどかかるものではありません。そもそも 日本人は戦前から米国が好きだった。ジャズや野球、映画といった文化に親しんでいた。その国と戦争をするとは誰も思わなかった。やっても勝てないと思っていた。
ところが、真珠湾の奇襲作戦が成功して戦争になってしまったら、あとは日本が勝ってくれることだけを皆が願い始めた。それはそうでしょう。負けたら悲惨なことになるに決まっているんですから。
息子の兵役を逃れさせたり、戦争に反対して逮捕されたりした人もいたが、ごく少数。始まってから反対の声を上げるのは難しい。いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉です。
「空気を読む」と若者が言うでしょう。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになります。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃな いか、と。周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている。
日本人は昔から意見の対立を好まない。皆を仲間内にして、和気あいあいとして争いを避ける。寄り合いも全員一致主義で、どうしても駄目なら村八分にする。 個を確立し、意見が異なっている人との違いを認め、その上でうまくやっていくという努力を好まない。議論を戦わせない。古くからあるこの体質によって日本 は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを「ズルズル体質」と呼んでいますが、「空気を読む」なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずに はいられません。
だからこそ憲法9条の存在が大事だと思うのです。これこそが「ズルズル体質」を食い止める最後の歯止めです。
戦後の平和をつくってきたものは何かといえば、9条です。基地の負担を押し付けられている沖縄の犠牲を忘れてはなりませんが、米国が戦争を繰り返す中、9条のおかげで日本人は戦争で命を落とすことも人の命を奪うこともなかった。政権の手足を縛ってきたのです。
これを完全にひっくり返すのが安倍政権です。それも憲法改正を国民に問うことなく、憲法解釈の変更という手法で、です。
隣国との対立が深まり、不穏になっているからといって不戦の理想の方を変えるのはどうかしています。9条を大事にしているということは、武力で解決するつ もりはない、というメッセージになる。東アジアに戦争の記憶が残る中、戦争をしないというスタンスはイニシアチブになるはずです。「普通の国」なんかにな る必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。
あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった。「最小限の武力行使」「戦争をやるとしてもうまくコントロールしてやる」なんて、そんな能力を私たち日本人が持っていると思わない方がいい。安倍首相だけが特別無自覚というわけではないと思います。私たちはこの70年で基本的な体質が変わることはなかったのです。(神奈川新聞2015.1.1より)


奴隷は、奴隷の境遇に慣れ過ぎると、驚いた事に自分の足を繋いでいる鎖の自慢をお互いに始める。
どっちの鎖が光ってて重そうで高価か、などと。そして鎖に繋がれていない自由人を嘲笑さえする。
だが奴隷達を繋いでいるのは実は同じたった1本の鎖に過ぎない。そして奴隷はどこまでも奴隷に過ぎない。
過去の奴隷は、自由人が力によって征服され、やむなく奴隷に身を落とした。
彼らは、一部の甘やかされた特権者を除けば、奴隷になっても決してその精神の自由までをも譲り渡すことはなかった。
その血族の誇り、父祖の文明の偉大さを忘れず、隙あらば逃亡し、あるいは反乱を起こして、労働に鍛え抜かれた肉体によって、肥え太った主人を血祭りにあげた。
現代の奴隷は、自ら進んで奴隷の衣服を着、首に屈辱のヒモを巻き付ける。
そして、何より驚くべきことに、現代の奴隷は、自らが奴隷であることに気付いてすらいない。
それどころか彼らは、奴隷であることの中に自らの唯一の誇りを見い出しさえしている。
(リロイ・ジョーンズ 1968年、NYハーレムにて)
※ニュージャージー出身、1934年生。詩人、脚本家、小説家(イスラム名/アミリ・バラカ)

格差拡大・福祉削減路線の政治ではなく、所得再分配・社会福祉拡充路線の政治を切望!!

《最後に、これだけは言わせて欲しいッ!》
〜他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」〜

人間は国籍、人種、宗教など、自分と「違うもの」を理由に戦争するけど、芸術を味わうことは他人の中に自分と「同じもの」を見つけることだ。相手(作者)の気持ちに心を重ね共感した時、人は初めて“感動”できる。
僕は確信している、人類は絶対に分かり合えると。そうでなければ、こんなにも多くの作品が、時代や国境を越え残っているはずがない。ここまで世界が芸術で溢れ返っているはずがない。芸術の存在が、国家、民族、文化を越えて人々が分かり合うことが可能だと証明している!
芸術は生き続ける力をくれる。もう人生の選択肢がなくなった、行き詰まって打つ手がない、そう思ったときに文学や映画を通して違う価値観、別の生き方の存在を知ることはいくらでもある。僕は何度もそうやって救われてきた。
こんな時代だからこそ“あえて”叫びたい。この世界は断固生きるに価するとーッ!!

※やたらと「日本人は他民族と違う」と強調している人には「日本人は他民族と異なる部分が多い。ただし共通点はさらに多い」と付け加えて欲しい。
※愛国心とは他国を憎むことではなく、自国の文化を愛すること。
※言葉や口先だけの“人間は素晴らしい”では、僕は納得できない。僕だって“素晴らしい”という証拠が欲しいんです。だからこそ、手当たり次第に音楽を聴き、映画や絵画を見、文学を読み漁るのです。確かな証拠が欲しくて!そして「見つけた!」と思ったものを、このサイトで報告しているのです。


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『ある芸術作品に関する意見がまちまちであることは、とりもなおさず、その作品が
斬新かつ複雑で、生命力に溢れていることを意味している』 by オスカー・ワイルド

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